JPH09227676A - フッ素含有ポリキナゾロン系重合体及びこれを用いた分離膜 - Google Patents

フッ素含有ポリキナゾロン系重合体及びこれを用いた分離膜

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JPH09227676A
JPH09227676A JP8036435A JP3643596A JPH09227676A JP H09227676 A JPH09227676 A JP H09227676A JP 8036435 A JP8036435 A JP 8036435A JP 3643596 A JP3643596 A JP 3643596A JP H09227676 A JPH09227676 A JP H09227676A
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polyquinazolone
fluorine
separation membrane
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Hisao Hachisuga
久雄 蜂須賀
Kenichi Ikeda
健一 池田
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/0683Polycondensates containing six-membered rings, condensed with other rings, with nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C08G73/0694Polycondensates containing six-membered rings, condensed with other rings, with nitrogen atoms as the only ring hetero atoms with only two nitrogen atoms in the ring, e.g. polyquinoxalines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/58Other polymers having nitrogen in the main chain, with or without oxygen or carbon only
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下記一般式(化1)で表されるビスキナゾロン
単位を繰返し単位として有するフッ素含有ポリキナゾロ
ン系重合体とすることにより、たとえば気体分離膜に適
用すると、耐薬品性、耐熱性に優れているとともに、大
きな透過性と有効な分離性を有し、更に機械的強度にも
優れている。 【解決手段】フッ素含有ポリキナゾロンを溶剤であるN
−メチル−2−ピロリドンに溶解した後、濾紙を用いて
加圧濾過し、異物等を除去し、この重合体溶液をガラス
板上に流延塗布した後、真空乾燥機内で110℃で5時
間、更に150℃で1時間、190℃で1時間乾燥させ
て溶剤を除去し、水中に浸漬してポリキナゾロン膜を剥
離し、80℃で真空乾燥して、厚み20μの気体分離膜
を得る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素含有ポリキナ
ゾロン系重合体、及びフッ素含有ポリキナゾロン系重合
体からなる分離膜に関する。さらに詳しくは、たとえば
工業上の混合気体から特定の成分例えば水素、メタン、
炭酸ガス、酸素、窒素、水蒸気、イオン等を分離・濃縮
するために用いられるフッ素含有ポリキナゾロン系重合
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高いガラス転移温度と剛直な分子鎖構造
を有するため、耐熱性・耐化学薬品性等に優れた膜分離
材料としてポリイミドが知られており、種々のポリイミ
ドを用いた分離膜が検討されている。例えば、米国特許
第4959151号明細書にはビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を用いた芳香族ポリイミドが、特開平5−
7749号公報、米国特許第5042992号明細書等
には含フッ素系の芳香族ポリイミドが開示されている。
また、脂肪族や脂環族のテトラカルボン酸二無水物を用
いたポリイミド系に関しても、米国特許第496488
7号明細書や米国特許第4988371号明細書に開示
されている。
【0003】ポリイミドをより高性能化することを目的
に、ポリキナゾロン系重合体の検討も進められている
(たとえば特公昭61−51943号公報、特開昭60
−75310号公報、ジャーナルオブポリマーサイエン
ス(Journal of Polymer Science),60巻,1962
年)。ポリキナゾロン系重合体は耐薬品性、耐熱性、機
械的強度、製膜性に優れた素材である。しかしながら、
分離膜への応用に際しては、従来のポリキナゾロン系重
合体の透過性は低く、実用レベルの分離膜性能を満足す
るレベルではなかった。
【0004】高透過性膜素材であるポリジメチルシロキ
サンは酸素の透過係数が10-8[cm3 (STP)cm
/cm2 /sec/cmHg]台であって、従来知られ
ている重合体膜のなかでは最大であるが、分離性に劣
り、装置、費用のいずれの点からも実用的でない。ま
た、この膜は機械的強度が小さく、比較的厚い膜を用い
る必要があり、従って、薄膜化により透過速度を大きく
することができない。更に、高透過性膜素材として特公
昭47−51715号公報にはポリビニルトリメチルシ
ランからなる酸素富化膜が提案されているが、耐薬品性
に劣り、空気中の汚染物質、ポンプ類からの油等により
劣化しやすい問題があり、又、上記膜素材は、耐熱性の
点で満足が得られるものでは無かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した通り、ポリキ
ナゾロン系重合体はポリイミド分離膜と同等の耐薬品
性、耐熱性、機械的強度、製膜性を有しているが、従来
のポリキナゾロン系重合体では分離膜として満足できる
性能は有していなかった。具体的には、透過性が低く、
実用レベルで満足できるものではなかった。
【0006】本発明はこれらの問題点を解決するために
なされたものであって、詳しくは、ポリキナゾロン系重
合体中の繰返し単位中にフッ素原子を加えることで優れ
た透過性を発現することを見いだし、本発明に至ったも
のである。すなわち、本発明は、透過性が高く、分離膜
性能が実用的レベル以上にあり、しかも耐薬品性、耐熱
性、機械的強度、製膜性を備えたフッ素含有ポリキナゾ
ロン系重合体及びこれを用いた分離膜を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のフッ素含有ポリキナゾロン系重合体は、前
記一般式(化1)で表されるビスキナゾロン単位を繰返
し単位として有するという構成を備えたものである。
【0008】前記一般式(化1)のR1 及び/又はR3
は、少なくとも1個の−CF3 基であることが好まし
い。また、前記一般式(化1)のR3 が前記式(化2)
(化3)(化4)から選ばれる少なくとも1つであるこ
とが好ましい。
【0009】また、前記一般式(化1)のR1 が前記式
(化5)の構造を有するフッ素原子を有する4価の有機
基であることが好ましい。次に本発明の分離膜は、前記
のいずれかに記載のフッ素含有ポリキナゾロン系重合体
からなるものである。
【0010】前記分離膜は、気体分離膜であることが好
ましい。前記した本発明のフッ素含有ポリキナゾロン系
重合体は、前記一般式(化1)で表されるビスキナゾロ
ン単位を繰返し単位として有することにより、たとえば
分離膜に適用すると、耐薬品性、耐熱性に優れていると
ともに、大きな透過性と有効な分離性を有し、更に機械
的強度にも優れている。また種々の分離膜用途に好適に
用いることができるが、そのほかの用途にも使用でき
る。
【0011】
【発明の実施の形態】上記一般式(化1)で表されるフ
ッ素含有ポリキナゾロン系重合体において、R1 は好ま
しくは4価の芳香族、脂肪族、もしくは脂環族基であ
る。耐熱性の点から芳香族基であることが好ましく、フ
ッ素原子を含まない4価の芳香族基としては、下記式
(化6)〜(化8)が好ましい。
【0012】
【化6】
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】
【0015】また、Xは2価の2つの芳香族基を結合し
て4価の芳香族基を形成する有機結合基であって、具体
例としては、−CH2 、−C(CH3 2 −、−CO
−、−SO2 −、−O−、−S−、−NH−、−COO
−、−CONH−等が好適に挙げられる。
【0016】一方、R1 としてフッ素原子を含む4価の
芳香族基としては、前記式(化2)が好ましい。前記式
(化2)において、R2 はアルキル基、又は、芳香族基
であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、−CF
3 基、フェニル基である。上記繰返し単位中に2つのR
2 が結合されているが、必ずしも両方共に同じである必
要はない。次にR3 は2価の有機基、詳しくは2価の芳
香族、脂肪族、もしくは脂環族基、又は、これらの基が
少なくとも1つの有機結合Yにて結合されている2価の
有機基である。かかる有機基Yとしては、下記式(化
9)等を挙げることができる。
【0017】
【化9】
【0018】R3 としてフッ素原子を含む2価の芳香族
基がより好適に用いられ、かかるフッ素原子を含む2価
の芳香族基として前記式(化2)〜(化4)が挙げられ
る。前記一般式(化1)で表されるビスキナゾロン単位
を繰返し単位として有する重合体の好ましい具体例とし
ては、下記式(化10)及び(化11)等を挙げること
ができる。
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】前記一般式(化1)を繰返し単位とするポ
リキナゾロン系重合体は、下記一般式(化12)で表さ
れるビスオキサジノンと、このビスオキサジノン1mo
lに対して0.95〜1.08mol、好ましくはほぼ
1molの一般式(化13)で表されるジアミンとを有
機溶剤中で反応させることで得られる。
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】本発明において用いられる式(化12)ビ
スオキサジノンのうち、フッ素を含まない具体例として
は、下記式(化14)〜(化18)を挙げることができ
る。
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】
【化16】
【0028】
【化17】
【0029】
【化18】
【0030】また、フッ素を含むビスオキサジノンの具
体例としては、下記式(化19)を挙げることができ
る。
【0031】
【化19】
【0032】また、前記一般式(化13)のジアミンの
具体例としては、1,4−フェニレンジアミン、5−ク
ロロ−m−フェニレンジアミン、3,5−ジアミノ安息
香酸、1,3−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノ
トルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミ
ノトルエン、1,3−ジアミノ−4−ニトロベンゼン、
m−フェニレンジアミン−4−スルホン酸、2,5−ジ
メチル−p−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメ
チル−1,3−フェニレンジアミン、2,3,5,6−
テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、1,5−
ナフタレンジアミン、ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)スルホン、ビス(3−(4−アミノフェ
ニル)スルホン、α,α´−ビス(4−アミノフェニ
ル)1,4−ジイソプロピルベンゼン、4,4´−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノジフェニル
エーテル、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、
3,3´−ジヒドロキシ−4,4´−ジアミノビフェニ
ル、2,2´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニ
ル、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニ
ル、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、3,3´−ジアミノベンゾフ
ェノン、9,9´−ビス(4−アミノフェニル)フルオ
レン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、4,4´−ジアミノベンズアニリド、2,2´−ビ
ス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、2,5−ジエトキシ−p−フェニルジア
ミン、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4
´−ジアミノジフェニルサルファイド、4,4´−メチ
レン−ビス(2−クロロアニリン)、ビス(4−(3−
アミノフェノキシ)フェニルスルホン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2´,5,5
´−テトラクロロ−4,4´−ジアミノビフェニル、
3,7´−ジアミノ−2,8−ジメチルジベンズチオフ
ェンスルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)
−2−フェニルベンゼン、ネオペンチルグリコール−ジ
−4−アミノフェノキシエーテル、2,4−ジアミノフ
ェノール、2,4−ジアミノアニソール、2,4−ジア
ミノジフェニルエーテル、m−キシレンジアミン、1,
3−ビス(m−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3´
−ジクロロ−4,4´−ジアミノビフェニル、3,3´
−ジメトキシ−4,4´−ジアミノビフェニル、4−ク
ロロ−m−フェニレンジアミン、3,3´−ジメチル−
4,4´−ジアミノビフェニル−6,6´−ジスルホ
ン、4,6−ジアミノレゾルシノール、2,2´−ジア
ミノジフェニルサルファイド、4,4´−ジアミノジフ
ェニルサルファイド、4,4´−ジアミノジフェニルメ
タン、3,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´
−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ−
3,3´−ジメチルジフェニルメタン、3,3´,5´
−テトラメチルベンジジン、3,3´−ジアミノ−4,
4´−ジヒドロキシビフェニル、4,4´−ジアミノ−
1,2−ジフェニルメタン、n−ブチレングリコール−
ジ−4−アミノフェニルエーテル、n−ペンチルグリコ
ール−ジ−4−アミノフェニルエーテル、4,4´−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3´−ジエチルベンジジ
ン、1,5−ジアミノアントラキノン、2−クロロ−p
−フェニレンジアミン、及び4,4´−ジアミノ−p−
テルフェニル等を挙げることができる。
【0033】上記、ビスオキサジノン、及び、ジアミン
は前記一般式(化1)の範囲で任意で選択され、これら
は、各々単独、又は、混合物として用いられる。前記ビ
スオキサジノンの製造方法は、例えば、J.Poly
m.Sci.,60,S59(1962)や工業化学雑
誌73、1239(1970)等に記載されているよう
に、既に知られており、通常は下記一般式(化20)で
表される芳香族ジアミノジカルボン酸と、下記一般式
(化21)で表される脂肪族カルボン酸無水物、又は一
般式R2 −COCl(但し、R2 は前記と同じ。)で表
される芳香族カルボン酸塩化物と反応させて得られる。
【0034】
【化20】
【0035】
【化21】
【0036】通常、上記芳香族ジアミノジカルボン酸と
しては、4,6−ジアミノイソフタル酸、2,5−ジア
ミノイソフタル酸、2,3−ジアミノイソフタル酸、下
記式(化22)で表されるジアミノカルボン酸等が用い
られ、酸無水物としては無水酢酸等が、また、酸塩化物
としては塩化ベンゾイル等が用いられる。
【0037】
【化22】
【0038】ビスオキサジノンとジアミンとの縮合反応
は特に限定されないが、好適には溶剤中、加熱すること
により行なわれる。溶剤としては、ビスオキサジノンと
ジアミンとを溶解し得ると共に、これらに対して不活性
であり、且つ、好ましくは生成するポリキナゾロン系重
合体をも溶解し得、更に、反応系を酸性環境に保つもの
が用いられる。好ましい溶剤の具体例としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテ
ル、p−クレゾール、m−クレゾール等のクレゾール、
p−クロルフェノール、O−クロルフェノール等のクロ
ルフェノール、ポリリン酸、硫酸等であり、これらは単
独で、又は混合して用いられる。必要ならば、これらの
溶剤とベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼ
ン、ナフサ等の非極性炭化水素溶剤との混合溶剤も用い
られる。原料に対する溶剤の使用量は特に制限されない
が、通常ビスオキサジノンとジアミンとの合計量100
重量部当り、60〜900重量部である。ビスオキサジ
ノンとジアミンとの反応温度、及び、反応時間は、用い
るこれらの原料の種類や溶剤の種類によっても異なる
が、通常は100〜300℃の温度で5〜50時間反応
させる。
【0039】溶剤への溶解性の向上、更には製膜性、分
離成分の溶解性を改善することを目的に、下記一般式
(化23)に示すように、極性基であるZ単位を部分的
に導入することも好適である。
【0040】
【化23】
【0041】かかる極性基の例として−SO3 H、−C
OOH、−OH、−NH3 基等が挙げられる。これらの
3 −Zの具体例としては、好ましくは下記式(化2
4)〜(化26)等のジアミンを挙げることができる。
【0042】
【化24】
【0043】
【化25】
【0044】
【化26】
【0045】一般式(化11)を部分的に有するポリキ
ナゾロン系重合体は、上記ビスオキサジノン1molに
対し、前述のジアミンと−Z基を有するジアミンとの混
合ジアミンのモル比を0.95〜1.08mol好まし
くはほぼ1molの条件下に、前記有機溶剤中、加熱下
で反応させる。反応条件は同じでよい。
【0046】R3 −Zユニットを有するジアミンの具体
例としては、3,5−ジアミノ安息香酸、4,4´−ジ
アミノジフェニルメタン−3,3´−ジカルボン酸、
3,5−ジアミノベンゼノスルホン酸、3,3´−ベン
ジジンジカルボン酸、N,N,−ビス(p−アミノベン
ゾイル)−3,5−ジアミノ安息香酸、イソフタル−3
−アミノ−5−カルボキシアニリド、3,3´−ベンジ
ジンジスルホン酸、4,4´−ジアミノジフェニルメタ
ン−3,3´−ジスルホン酸等を挙げることができる。
【0047】更に、反応を好適に進行させるためにルイ
ス酸触媒、含リン脱水剤を用いることができる。ルイス
酸触媒としては無水塩化第一スズ、無水塩化第二銅、無
水塩化コバルト、無水塩化第二鉄、無水塩化ニッケル等
の金属ハロゲン化物、特に塩化物が好適に用いられる。
【0048】触媒の使用量はビスオキサジノン、又は、
ジアミン1molについて0.002〜0.2mol、
好ましくは0.01〜0.1molである。触媒量が余
りに多いときはゲル化が起こるので好ましくない。含リ
ン脱水剤としては五酸化リン、リン酸、メタリン酸、亜
リン酸、次リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン
酸等が挙げられるが、好ましくは五酸化リンが用いられ
る。脱水剤の使用量はビスオキサジノン1molについ
て、0.001〜0.2mol、好ましくは0.01〜
0.2molである。脱水剤はゲル化を有効に防止す
る。酸性基を有するジアミンはそれ自身がビスオキサジ
ノンとジアミンの重合反応において触媒作用を有する。
従って、ジアミン成分の少なくとも一部がR3 −Zで記
載されるジアミンであるときには、特にルイス酸触媒を
用いなくとも、高分子量ポリキナゾロン系重合体を得る
ことができる。
【0049】重合反応は、好ましくは溶剤にベンゼン、
キシレン、トルエン等の水と共沸し得る炭化水素溶剤を
加え、重合により生成する反応水を共沸によって系外に
除去しながら、行なわせる。重合反応の温度は150〜
200℃、時間は数時間乃至数十時間であり、普通、1
00時間以内で十分である。本発明において、前記一般
式(化1)を繰返し単位とするポリキナゾロン系重合体
は、いずれも極限粘度が0.30〜1.50、好ましく
は0.40〜1.00の範囲にあるのが良い。極限粘度
が小さすぎると、分離膜としたときに自己支持性に劣
り、機械的強度が十分でないからであり、一方、極限粘
度が大きすぎると、均一なドープ(製膜液)が得難く、
製膜が容易でないからである。本発明においては、R3
−Z単位の全単位の0〜70mol%を占めてよい。R
3 −Z単位が余りに多くなると、得られる分離が実用的
強度に劣るようになるので好ましくない。
【0050】一般式(化1)からなるポリキナゾロン系
重合体は、重合反応溶剤として例示したような有機溶剤
を除いてほとんどの有機溶剤に不溶性であって、優れた
耐薬品性を有している。更に、この重合体は450℃ま
で加熱しても重量減少が見られず、優れた耐熱性を有し
ている。本発明による分離膜は種々の方法によって製造
することができるが、通常は、上記ポリキナゾロン系重
合体を製膜液溶剤に溶解して均一な製膜液とし、これを
適宜の支持基材に流延塗布した後、加熱処理、又は減圧
下に加熱処理して溶剤を蒸発させて均質な膜とする。透
過速度を大きくするためには膜厚は薄い程好ましいが、
一方、機械的強度の点からは厚い方が好ましく、これら
の観点から膜厚は0.05〜30μが望ましい。製膜溶
剤は上記重合反応溶剤と同様の非プロトン性極性有機溶
剤が好ましく用いられる。
【0051】ドープを塗布するための支持基材は特に限
定されない。ガラス、ステンレス、アルミニウム、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等で例示される材料からなる
平滑な表面を有する板部材が例示される。
【0052】製膜液を支持基材に塗布後、加熱する温度
は製膜溶剤にもよるが、上記非プロトン性極性有機溶剤
の場合には80〜140℃、好ましくは100〜120
℃である。特に好ましくはこのような温度範囲で溶剤の
ほとんどを蒸発させた後、150〜170℃程度に昇温
して溶剤を完全に蒸発させる。必要ならば、この後、膜
と支持基材を水中に浸漬して、膜を基材から剥離させる
ことができる。
【0053】また、上記ドープをもちいて湿式相転換製
膜法により非対称膜を形成することも膜形態としては好
適である。上記の湿式相転換製膜法について以下に説明
する。本発明における気体分離膜の製膜法や非対称膜形
態は特に限定されないが、ドープ押し出し法、流延法等
で凝固液(B)中に浸漬させるとチューブ状(中空糸状
を含む)、平膜状等の非対称膜が得られる。
【0054】平膜状の場合は透過性支持体上に、ドープ
をキャスティングやディッピング等の方法で塗布し、凝
固液(B)中に浸漬し、非対称膜を複合膜形態で得るこ
とも機械的強度を高める点で好適である。本発明に用い
られる適宜の支持体としては平滑な表面を有する硝子板
や次に挙げるガス透過性支持体等が挙げられる。上記ガ
ス透過性支持体としては、平滑な表面を有する有機、無
機、金属等の多孔質体、織布、不織布等を挙げることが
できる。これらのガス透過性支持体上へのドープの塗布
厚は25〜400μm、好ましくは30〜200μmで
ある。
【0055】本発明のドープは−80〜80℃好ましく
は−20〜40℃の温度範囲で使用される。上記有機溶
媒を浸漬除去する際に用いられる凝固液(B)としては
用いるフッ素含有ポリキナゾロン樹脂を溶解しないが、
上記有機溶媒と相溶性を有するものであれば、限定され
ない。たとえば、水、またはメタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール等のアルコール類及びこれらの
混合液が用いられ、とくに水が好適に用いられる。上記
有機溶媒を浸漬除去する時の凝固液(B)の温度は特に
限定されないが、好ましくは0〜50℃の温度で行われ
る。
【0056】本発明で得られる非対称膜は、さらにその
表面をエラストマー重合体を用いて塗布することが好ま
しい。エラストマー重合体の薄膜を形成させて積層する
ことは、上記気体分離膜表面の欠陥を防ぐと同時に表面
に傷が付くことを防ぐ上で好適である。上記エラストマ
ー重合体としては、柔軟なフィルム形成能を有する重合
体をいい、具体例としては、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、クロロプレンゴム、ポリ(4−メチル−ペンテ
ン−1)、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプレン
−イソブチレン共重合体、またはポリイソブチレン等の
ようなエチレン性単量体又は共役ジエン系単量体の単独
重合体や共重合体、さらに上記単量体成分に加えて、ア
クリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、(メ
タ)アクリル酸等のような官能基を有する単量体成分を
含有する共重合体、あるいはポリエーテルポリオール、
ポリウレタンポリエーテル、ポリウレタンポリエステル
又はポリアミドポリエーテル等のような所謂ソフトセグ
メントとハードセグメントとを併せ有する共重合体を挙
げることができる。さらに、上記以外にも直鎖長鎖状の
硬化剤によって硬化されるエポキシ樹脂や、エチルセル
ロース、ブトキシ樹脂等も、本発明においては前記エラ
ストマー重合体として用いることができる。本発明にお
いてエラストマー重合体としては、架橋性シリコーン樹
脂が特に好ましく用いられる。かかる架橋性シリコーン
樹脂は、架橋前は有機溶剤に可溶性であるが、架橋後に
は有機溶剤に不溶性の樹脂となるシリコーン樹脂であ
り、例えば、特開昭59−225705号公報に記載さ
れている方法にしたがって製膜することができる。
【0057】上記の気体分離膜を用いたエレメント形態
は特に限定されず、チューブ状に押し出した場合は中空
糸型エレメントとして、適宜の支持体上に塗布した場合
は例えば、スパイラル型、平膜型、チューブラー型エレ
メントとしてモジュール化できる。
【0058】本発明の分離膜は、前記したように耐薬品
性、耐熱性に優れていると共に、後述する実施例にみら
れるように、大きな透過性と有効な分離性を有し、更に
機械的強度にも優れているので、種々の分離膜用途にも
好適に用いることができる。
【0059】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明は
これらに限定されるものではない。尚、以下の実施例に
おいて、気体の透過係数Pは25℃で高真空法により求
めたものであり、分離係数αは25℃における当該気体
の透過係数比から求めたものである。
【0060】
【実施例1】攪拌機、窒素ガス導入装置、反応生成水抜
取り装置付き還流冷却器、及び、250℃の温度まで加
熱可能な外套浴を備えたフラスコにN−メチル−2−ピ
ロリドン74.8gを仕込み、重合触媒として無水塩化
第一スズ600mg(0.003mol)、更に脱水剤
として五酸化リン426mgを添加し溶解した。次に、
下記式(化27)のビスオキサジノン18.4g(0.
055モル)と、下記式(化28)のジアミン18.4
g(0.055モル)とを溶解させた。
【0061】
【化27】
【0062】
【化28】
【0063】共沸脱水溶剤としてキシレン15gを加
え、窒素気流下、180℃に加熱し、キシレンを還流さ
せ、反応生成水を共沸によって連続的に除去しつつ、1
5時間反応を行なって、粘ちょうな重合体溶液を得た。
この重合体溶液を大量の水中に没入して重合体を凝固、
沈殿させ、ミキサーを用いて水中で激しく撹拌、粉砕し
た。この粉末をろ別した後、60℃で10時間真空乾燥
し、対数粘度0.71のポリキナゾロンを得た。得られ
たポリキナゾロンのIRチャートを図1に示し、1H−
NMRチャートを図2に示す。この結果、下記式(化2
9)の構造単位を有することが確認できた。
【0064】
【化29】
【0065】次に、このポリキナゾロン18gをN−メ
チル−2−ピロリドン92gに溶解した後、平均孔径1
0μの濾紙を用いて加圧濾過し、異物等を除去した。こ
の重合体溶液をガラス板上に流延塗布した後、真空乾燥
機内で110℃で5時間、更に150℃で1時間、19
0℃で1時間乾燥させて溶剤を除去した。水中に浸漬し
てポリキナゾロン膜を剥離し、80℃で真空乾燥して、
厚み20μの膜を得た。この膜の気体透過性を表1に示
す。
【0066】
【比較例1】下記式(化30)のビスオキサジノン1
8.4g(0.055モル)と、下記式(化31)のジ
アミン10.9g(0.055モル)とを用いた以外は
実施例1と同様である。
【0067】
【化30】
【0068】
【化31】
【0069】この膜の気体透過性を表1に示す。表1か
ら明らかな通り、フッ素原子を含有していない場合の透
過性(透過係数)は、きわめて低かった。
【0070】
【表1】
【0071】表1から明らかな通り、フッ素含有ポリキ
ナゾロン系重合体を用いた気体分離膜の透過性(透過係
数)が、きわめて高いことが確認できた。
【0072】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のフッ素含有
ポリキナゾロン系重合体は、前記一般式(化1)で表さ
れるビスキナゾロン単位を繰返し単位として有すること
により、たとえば分離膜に適用すると、耐薬品性、耐熱
性に優れているとともに、大きな透過性と有効な分離性
を有し、更に機械的強度にも優れている。また種々の分
離膜用途に好適に用いることができるが、そのほかの用
途にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1で得られたポリキナゾロン
のIRチャート図
【図2】 本発明の実施例1で得られたポリキナゾロン
1H−NMRチャート図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(化1)で表されるビスキナ
    ゾロン単位を繰返し単位として有するフッ素含有ポリキ
    ナゾロン系重合体。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記一般式(化1)のR1 及び/又はR
    3 が、少なくとも1個の−CF3 基である請求項1に記
    載のフッ素含有ポリキナゾロン系重合体。
  3. 【請求項3】 前記一般式(化1)のR3 が下記式(化
    2)(化3)(化4)から選ばれる少なくとも1つであ
    る請求項1に記載のフッ素含有ポリキナゾロン系重合
    体。 【化2】 【化3】 【化4】
  4. 【請求項4】 前記一般式(化1)のR1 が下記式(化
    5)の構造を有するフッ素原子を有する4価の有機基で
    ある請求項1に記載のフッ素含有ポリキナゾロン系重合
    体。 【化5】
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素
    含有ポリキナゾロン系重合体からなる分離膜。
  6. 【請求項6】 分離膜が気体分離膜である請求項5に記
    載のフッ素含有ポリキナゾロン系重合体からなる分離
    膜。
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