JPH09249983A - 3−アルコキシメチルセフェム化合物の製造法 - Google Patents

3−アルコキシメチルセフェム化合物の製造法

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JPH09249983A
JPH09249983A JP8085832A JP8583296A JPH09249983A JP H09249983 A JPH09249983 A JP H09249983A JP 8085832 A JP8085832 A JP 8085832A JP 8583296 A JP8583296 A JP 8583296A JP H09249983 A JPH09249983 A JP H09249983A
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alkoxymethylcephem
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Shigeru Torii
滋 鳥居
Hideo Tanaka
秀雄 田中
Michio Sasaoka
三千雄 笹岡
Yutaka Kameyama
豊 亀山
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の製造方法に見られる欠点を克服し、高
収率、高純度で目的とする3−アルコキシメチルセフェ
ム誘導体を製造し得る製造法を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表される3−チオメチル
セフェム化合物を低級アルコール存在下、電解酸化する
ことにより、一般式(II)で表される3−アルコキシメ
チルセフェム化合物を得ることを特徴とする3−アルコ
キシメチルセフェム化合物の製造法。 【化1】 [式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
基、R2は置換基を有することのあるアリール基を示
す。R3は水素原子又はカルボン酸保護基を示す。] 【化2】 [式中R1,R2及びR3は前記と同じ。R4は低級アルキ
ル基を示す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の3−アルコキシメチルセ
フェム化合物は、例えば一般に広く用いられているセフ
ポドキシム プロキセチル(最新抗生剤要覧 第9版
薬報時報社出版、1994年、p.84,85,87参
照)の重要中間体であり工業的に広く用いられている化
合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、一般式(II)で表される3−アル
コキシメチルセフェム誘導体の汎用的製造方法として
は、J.Antibiot.,XL,370(1987)に記載
の如く、下記反応式で表されるように、3−ヒドロキシ
メチルセフェム誘導体に対し塩化チオニルを反応させ一
旦塩化物としたのち、沃素化を行う。このようにして得
られた沃素体に対し硝酸水銀存在下アルコールを反応さ
せれば目的の3−アルコキシメチルセフェム誘導体は得
られるが、反応に際し塩化チオニルや硝酸水銀の様な危
険な試薬を使う必要がありとても実用的な方法とはいえ
ない。
【0003】
【化3】 [式中R1、R2、R3、R4は前記に同じ。]
【0004】また、J.Chem.Soc.PERKINT
RANS.I,2281(1983),Helvetica C
himica Acta,58,2469(1975)に記載の
ごとく、3−臭化メチルセフェム化合物や3−フッ化メ
チルセフェム化合物を出発原料とし、アルコール中で置
換反応を行う例も報告されているが、出発原料である3
−臭化メチルセフェムや3−フッ化メチルセフェム化合
物自体合成が困難でありとても実用的な方法とはいえな
い。
【0005】
【化4】
【0006】また、特開昭52−36690号公報に記
載のごとく、3−ヒドロキシメチルセフェム誘導体を出
発原料とし、無水トリフルオロ酢酸等の活性化剤を加え
アルコールと反応させる方法が記載されているが、この
方法では、3−ヒドロキシメチルセフェム誘導体を原料
として用いるため4位カルボン酸以外の化合物では、分
子内環化反応により副生成物であるラクトン体が多量に
生じるため適切な方法とはいえない。また高価な活性化
剤を原料に対し少なくとも2当量以上必要とし実用的な
方法とはいえない。
【0007】
【化5】
【0008】また特開平2−49790号公報、特開平
1−131181号公報及び特開昭58−96091号
公報に記載のごとく3−アシルオキシメチルセフェム化
合物を出発原料とし、ルイス酸存在下、ホウ酸アルキル
エステルやアルコールを作用させる方法が記載されてい
る。また同様に、本反応をルイス酸及び3フッ化硼素化
合物存在下でのアルコールによる反応も報告されてい
る。しかしながら、これらの方法では多量のルイス酸を
必要としたり、高価な硼素化合物を使用する必要があ
り、工業的に実施するには困難が予想される。
【0009】
【化6】
【0010】また特開昭59−163387号公報に記
載のごとく本反応をスルホン酸で行う方法が記載されて
いるが、収率が低く実用的な方法とはいえない。また一
旦アセトキシ基を沃素体とした後、アルコールと反応さ
せる方法も報告されている(特開昭57−192392
号公報)が、沃素試薬を多量に用いなければならず工業
化は難しい。また、3−ヒドロキシメチルセフェム化合
物のヒドロキシ基をジアゾメタン化合物でアルキル化す
る方法が報告されている(特開昭50−10873号公
報)が、本方法では人体に対し有害でありしかも非常に
危険なジアゾ化合物を用いる必要がありとても実用的な
方法とはいえない。
【0011】
【化7】
【0012】このようにアルキルアルコールの反応性の
低さから種々の方法が開発されてきたがいずれも実用的
な方法とは言えず、より適切な方法の開発が望まれてい
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来の製造方法に見られる欠点を克服し、高収率、高
純度で目的とする3−アルコキシメチルセフェム誘導体
を製造し得る製造法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
で表される3−チオメチルセフェム化合物を低級アルコ
ール存在下、電解酸化することにより、一般式(II)で
表される3−アルコキシメチルセフェム化合物を得るこ
とを特徴とする3−アルコキシメチルセフェム化合物の
製造法に係る。
【0015】
【化8】 [式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
基、R2は置換基を有することのあるアリール基を示
す。R3は水素原子又はカルボン酸保護基を示す。]
【0016】
【化9】 [式中R1,R2及びR3は前記と同じ。R4は低級アルキ
ル基を示す。]
【0017】即ち、本発明者らは3−アルコキシメチル
セフェム化合物の製造法を開発するにあたり、高価かつ
危険性の高い高活性な脱離基を導入するセフェムC−
3'位の活性化法とは異なる新規な活性化法を開発し
た。即ち、セフェムC−3'位にチオ置換基を導入した
後、電解酸化を行うことによりセフェムC−3'位が活
性化され、より求核性の低いアルコール類の置換反応が
スムーズに進行するという新しい事実を見出した。本発
明では、一般式(I)で表される化合物を出発原料と
し、アルコール存在下電解酸化を行い一般式(II)で表
わされる3−アルコキシメチルセフェム誘導体を一気
に、高純度かつ高収率で製造することができる。
【0018】
【発明を実施するための最良の形態】本明細書において
示される各基は、より具体的にはそれぞれ次の通りであ
る。R1で示される保護されたアミノ基としては、プロ
テクティブグループインオーガニックシンセシス(Pro
tective Groups in Organic Synthsis,Theodo
ra W.Greene著、1981年、以下単に「文献」と
いう)の第7章(第218〜287頁)に記載されてい
る各種の基の他、フェノキシアセトアミド、p−メチル
フェノキシアセトアミド、p−メトキシフェノキシアセ
トアミド、p−クロロフェノキシアセトアミド、p−ブ
ロモフェノキシアセトアミド、フェニルアセトアミド、
p−メチルフェニルアセトアミド、p−メトキシフェニ
ルアセトアミド、p−クロロフェニルアセトアミド、p
−ブロモフェニルアセトアミド、フェニルモノクロロア
セトアミド、フェニルジクロロアセトアミド、フェニル
ヒドロキシアセトアミド、チエニルアセトアミド、フェ
ニルアセトキシアセトアミド、α−オキソフェニルアセ
トアミド、ベンズアミド、p−メチルベンズアミド、p
−メトキシベンズアミド、p−クロロベンズアミド、p
−ブロモベンズアミド、フェニルグリシルアミドやアミ
ノ基の保護されたフェニルグリシルアミド、p−ヒドロ
キシフェニルグリシルアミドやアミノ基及び水酸基の一
方又は両方が保護されたp−ヒドロキシフェニルグリシ
ルアミド等アミド類、フタルイミド、ニトロフタルイミ
ド等イミド類を例示できる。フェニルグリシルアミド及
びp−ヒドロキシフェニルグリシルアミドのアミノ基の
保護基としては、上記文献の第7章(第218〜287
頁)に記載されている各種基を例示できる。また、p−
ヒドロキシフェニルグリシルアミドの水酸基の保護基と
しては、上記文献の第2章(第10〜72頁)に記載さ
れている各種基を例示できる。
【0019】R2で示される置換基を有することのある
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、含窒素
ヘテロ環等を例示できる。含窒素ヘテロ環の種類として
は、ピリジル、トリアゾ−ル基、チアゾ−ル基、テトラ
ゾ−ル基等を例示できる。これらのアリ−ル基に置換し
てもよい置換基の種類としては、例えばハロゲン原子
(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C4の直鎖
もしくは分枝鎖状アルキルチオ基(例えばメチルチオ
基、エキルチオ基等)C1〜C4の直鎖もしくは分岐鎖状
アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニル
オキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基
等)、置換基を有してもよい芳香族スルホニルオキシ基
(例えばベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホ
ニルオキシ基等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状ア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、アミノ基、
置換基としてC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル
基を1個又は2個有するアミノ基(例えばメチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基等)、水酸基、R'COO−(R'はフェニル基、ト
リル基又はC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル
基)で表されるアシルオキシ基(例えばフェニルカルボ
ニルオキシ基、アセチルオキシ基等)、R'CO−(R'
は前記に同じ)で表されるアシル基(例えばフェニルカ
ルボニル基、アセチル基等)、ニトロ基、シアノ基、フ
ェニル基等を例示できる。これらの置換基はR2で示さ
れるアリールがフェニル基である場合は1〜5個、特に
1,2又は3個、R2で示されるアリール基がナフチル
である場合は1〜7個、特に1,2又は3個、同一又は
異なる種類で置換されていてもよい。R3で示されるカ
ルボン酸の保護基としては、上記文献の第5章(第15
2〜192頁)に示されている各種基の他、アリル基、
ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベン
ジル基、ジフェニルメチル基、トリクロロメチル基、te
rt−ブチル基等を例示できる。
【0020】本発明の出発原料である一般式(I)で表
される3−チオメチルセフェム化合物は、例えば下記に
示す方法で製造することができる。すなわち、一般式
(III)で表される3−クロロメチルセフェム誘導体の
ハロゲン原子に、一般式R2SH (IV) [式中R2
上記に同じ。]で表されるアリールチオールを作用させ
ることにより容易に製造することが出来る。
【0021】
【化10】 [式中R1及びR3は上記に同じ。]
【0022】具体的には、この反応は適当な溶媒中で行
なわれる。使用できる溶媒としては、例えば蟻酸メチ
ル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオ
ン酸メチル、プロピオン酸エチル等の低級カルボン酸の
低級アルキルエステル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、ジ
エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、メチルセロシルブ、ジメトキ
シエタン等のエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジオキソラン等の環状エーテル類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニ
トリル、バレロニトリル等のニトリル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、クロロベンゼン、アニソール等の置
換もしくは未置換の芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、ジブロモエタン、プロピレンジクロライド、四塩化
炭素、フロン類等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロオクタン等のシクロアルカン類、ジメチルホルムア
ミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
のアミド類、N―メチルピロリジノン等の環状アミド
類、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。こ
れらは1種単独で又は2種以上混合して使用される。ま
たこれらの有機溶媒には、必要に応じて水が含有されて
いてもよい。これらの溶媒は、一般式(III)の化合物
1kg当たり、通常10〜200L程度、好ましくは20
〜100L程度使用されるのがよい。上記反応の反応温
度は、通常−78〜150℃程度、好ましくは0〜60
℃程度である。本反応は必要により塩基存在下で反応を
行う事もできる。用いる塩基の種類としては、カリウ
ム、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム
などのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩または分子ふるい、ポリビニルピ
リジンなどが挙げられ、これらは固体のままでも用いる
ことが出来る。また、塩基として有機第三級アミンを用
いる事もできる。たとえば、トリメチルアミン、ジメチ
ルエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソルロピルエ
チルアミン等のN,N,N−トリ低級アルキルアミン類、
N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン等のN−
低級アルキルアザシクロアルカン類、N−メチルモルホ
リン、N−エチルモルホリン等のN−低級アルキルアザ
オキシシクロアルカン類、N−ベンジル−N,N−ジメ
チルアミン、N−ベンジル−N,N−ジエチルアミン等
のN−フェニル低級アルキル−N,N−ジ低級アルキル
アミン類、N,N−ジメチルアニリン等のN,N−ジアル
キル芳香族アミンまたはピリジン等の含窒素芳香族アミ
ン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン
等の二環式アミン及びそれらの混合物が例示できる。上
記反応における塩基の使用量としては、通常一般式(II
I)で表されるβ−ラクタム化合物に対して1〜10当
量でよいが、必要ならば更に一般式(III)で表される
β−ラクタム化合物がなくなるまで塩基を追加するのが
よい。得られる一般式(I)で表されるハロゲン化β−
ラクタム化合物は通常の精製方法によって単離できるが
そのまま次の反応に用いることもできる。
【0023】こうして得られる一般式(I)で表される
3−チオメチルセフェム化合物を低級アルキルアルコー
ル存在下電解酸化させることにより、一般式(II)で表
される3−アルコキシメチルセフェム化合物を得ること
ができる。本電解反応では必要に応じて反応系内に支持
電解質が添加される。例えば過塩素酸リチウム、過塩素
酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウム等の過塩素酸金属
塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸テトラエチルアン
モニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム等の過塩
素酸アンモニウム塩、テトラブチルアンモニウムトシレ
ート等のスルホン酸アンモニウム塩、塩化アンモニウ
ム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、塩化テト
ラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム
等のハロゲン化アンモニウム塩、硼弗化リチウム、硼弗
化ナトリウム等の硼弗化金属塩、硼弗化テトラエチルア
ンモニウム、硼弗化テトラブチルアンモニウム等の硼弗
化アンモニウム塩、トリエチルアミン、コリジン、ルチ
ジン、ピリジン、ピペリジン、N−メチルモルホリン、
1,5−ジアザビシクロ[3,4,0]ノネン−5(DB
N)、1,5−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン
−5(DBU)等のアミン類、酢酸、モノクロル酢酸、
トリフルオロ酢酸等のカルボン酸類等を例示できる。こ
れらの指示電解質は、1種単独でまたは2種以上混合し
て使用されるが、好ましくは上記過塩素酸アンモニウム
塩、スルホン酸アンモニウム塩、硼弗化アンモニウム塩
が使用される。支持電解質の使用量としては、溶媒中、
通常0.1〜100重量%程度好ましくは0.1〜50重
量%程度とするのがよい。本発明の方法による電解酸化
においては、通常の電解反応に用いられる電極を広く利
用できる。具体的には、陽極材料として、白金、スズ、
アルミニウム、ステンレス、ニッケル、酸化鉛、炭素、
酸化鉄、チタン等が、また陰極材料としては、白金、ス
ズ、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、鉛、銅、炭素等
が使用できるが、好ましくは陽極材料として白金、炭
素、ステンレス等が使用できる。本発明の電解酸化を行
なうに際しては、上記支持電解質の他にさらなる添加物
を加えると反応効率が向上する事がある。加える添加物
としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸アル
カリ金属塩、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の硫
酸アルカリ土類金属塩、N,O−ビストリメチルシリル
アセトアミド、N,N'−ビストリメチルシリルウレア等
のシリル化合物が例示出来る。上記添加物を用いる場合
には、特に支持電解質を使用しなくても良い場合があ
る。
【0024】本反応で用いられる溶媒としては、上記一
般式(I)の製造の際使用される溶媒がそのまま利用出
来る。本発明の電解還元は陽極と陰極を隔膜で分離して
もよいが、とくに分離する必要はなく、単一槽中で行な
えることを特徴としている。上記反応の反応温度は、通
常−78〜60℃程度、好ましくは−40〜30℃程度
である。本電解反応は、定電流電解法及び定電圧電解法
のいずれをも採用することができるが、装置や操作の簡
便さの点で定電流電解法を採用するのが好ましい。電解
は、直流または交流電解が可能であるが電流方向を1〜
30秒毎に切り替えて行なうことも出来る。電流密度
は、通常1〜500mA/cm2、好ましくは1〜50mA
/cm2の範囲とするのが良い。電気量は用いる電解槽の
形状、出発物質である化合物(1)の種類、用いる溶媒
の種類等により異なり一概に言えないが、通常2〜10
F/mol、好ましくは2〜5F/molとするのがよく、上
記電気量を通電すれば反応は完結する。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
する。なおMeはメチル、Etはエチル、Tsはトシル基
を示す。 実施例1 化合物(I)(R1=PhCH2CONH,R2=3,5−d
i−t−butyl−4−hydroxyphenyl−1−yl,R3=CH
264OCH3−p)150mg,テトラ−n−ブチルア
ンモニウムテトラフルオロボレート 50mg及び硫酸マ
グネシウム 50mgを20ml枝付き試験管に計り取り、
アセトニトリル 5ml及びメタノール 1mlを加え撹拌溶
解する。この溶液に2枚に白金電極(15mm×20mm)
を取り付け電流密度10mA/cm2にて4F/molの電気
量を通電する。反応液は1規定塩酸中にそそぎ、酢酸エ
チルにより抽出を行ない、水洗2回、飽和食塩水洗1回
を行なった後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥を行なっ
た。得られた抽出液は減圧下にて溶媒を留去した後、残
査をシリカゲルカラムクロマトにより精製分離すると化
合物II(80mg,80%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)d 3.26(s,3H),
3.45(s,2H),3.62,3.66(ABq,J=
12Hz,2H),3.80(s,3H),4.24
(s,2H),4.91(d,J=4Hz,1H),5.
18(s,2H),5.80(dd,J=4.6Hz,1
H),6.04(d,J=6Hz,1H),6.86〜7.
40(m,9H).
【0026】実施例2〜8 支持電解質を変えて実施例1と同様の反応を行なった結
果を表1に示す。 実施例9〜14 電極を変えて実施例1と同様の反応を行なった結果を表
2に示す。 実施例15〜18 添加物を変えて実施例1と同様の反応を行なった。結果
を表3に示す。 実施例19〜23 溶媒を変えて実施例1と同様の反応を行なった。結果を
表4に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】参考例1 本発明の3−アルコキシメチルセフェム化合物からセフ
ポドキシム プロキセチルまでの合成ルートを下記に示
す。
【0032】
【化10】
【0033】
【発明の効果】一般式(I)で表される3−チオメチル
セフェム化合物を出発原料とし、低級アルコール存在下
電解酸化を行うことにより、一般式(II)で表される3
−アルコキシメチルセフェム化合物を簡便な操作によ
り、安定かつ高収率、高純度で製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される3−チオメチル
    セフェム化合物を低級アルコール存在下、電解酸化する
    ことにより、一般式(II)で表される3−アルコキシメ
    チルセフェム化合物を得ることを特徴とする3−アルコ
    キシメチルセフェム化合物の製造法。 【化1】 [式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
    基、R2は置換基を有することのあるアリール基を示
    す。R3は水素原子又はカルボン酸保護基を示す。] 【化2】 [式中R1,R2及びR3は前記と同じ。R4は低級アルキ
    ル基を示す。]
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