JPH09267132A - 折りたたみフランジ形状を有する板の製造方法及びその装置 - Google Patents

折りたたみフランジ形状を有する板の製造方法及びその装置

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JPH09267132A
JPH09267132A JP10187096A JP10187096A JPH09267132A JP H09267132 A JPH09267132 A JP H09267132A JP 10187096 A JP10187096 A JP 10187096A JP 10187096 A JP10187096 A JP 10187096A JP H09267132 A JPH09267132 A JP H09267132A
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clamper
plate
punch
clampers
flange shape
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JP10187096A
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Eiji Takeuchi
英二 竹内
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Press Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工数削減及び構成簡略化により生産性の向
上、実用性及び汎用性の改善を図る。 【解決手段】 材料の素板21に所定の曲げ押圧力p1
を以て当接して初期の折り曲げを行うポンチ22と、ポ
ンチ22の両側において素板21を挟んで押さえる上下
のクランパ23,24、クランパ23,24の押え力p
2 をスライド方向に変換して両側のクランパ23a,2
3b、24a,24bを互いに接近させるスライド変換
機構25とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス機械を用い
て折りたたみフランジ形状を有する板を製造する方法及
びその方法を実施するための製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の部品等に使用される金属
加工板である折りたたみフランジ形状を有する板を製造
するには、例えばロール成形法が用いられていた。図9
に示すように、このロール成形による製造方法は、材料
である素板(粗材コイル)1を、傾斜周面を有する複数
の上ローラ2,4及び下ローラ3,5の間にそれぞれ挟
んで、その回転により送りながら曲げ延ばして、W型に
なるように二段階で成形し(a〜b)、その後、平面と
なる部分1aを別の上下のローラ6,7,8,9にて二
段階で曲げ戻す(c〜d)。そしてW型の中央のフラン
ジとなる部分1bを左右に挟むローラ10で密着させ
(e)、さらに再び上下のローラ11,12にて平面の
部分1aを仕上げて、折りたたみフランジ形状を有する
板(製品板13)を得るようにしていた(f)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の製造
方法は、それぞれの製造段階で専用の成形ローラ2…1
2を必要とし、多数(例えば8 〜10ステージ)の製造過
程を経て行うようになっているので、成形完了までに長
い時間と多くの手間がかかり、コスト高になってしまう
という問題があった。また折りたたみフランジ形状の数
などにより、その都度設計変更が必要で、汎用性に欠け
るという問題があった。このロール成形法以外には、曲
げ加工による製造方法もあるが、やはり多数の曲げ工程
を必要とすると共に、適用できる板幅に制約がある等の
問題があり、実用性に乏しかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく本
発明は、材料の素板を二箇所で押さえてその間に曲げ押
圧力を作用させることにより適宜折り曲げた後、両側の
押え点をこれらが互いに接近するようにスライドさせて
所定のフランジ形状に折りたたむものである。この方法
によって、極めて円滑且つ迅速に成形を完了させること
ができる。また本発明は、材料の素板に下方への曲げ押
圧力を以て当接して初期の折り曲げを行うポンチと、ポ
ンチの両側において素板を挟んで押さえる上下のクラン
パと、クランパの押え力をスライド方向に変換して両側
のクランパを互いに接近させるスライド変換機構とを備
えたものである。この構成によって、材料の素板を両側
のクランパで押さえて、その間にポンチでプレスして曲
げぐせを付け、スライド変換機構が両側のクランパを互
いに接近する方向にスライドさせることにより、折り曲
げられた部分を挟み込んで所定のフランジ形状に折りた
たむことができる。
【0005】そのスライド変換機構は、下クランパの下
面に形成された傾斜面と、傾斜面に摺接する支持面を介
して下クランパを支持する下部ホルダとを備えて構成さ
れることが好ましい。またポンチ及び上クランパは、所
定の押圧力を以て下降する上部ホルダに一括して保持さ
れることが好ましい。そしてポンチは、上クランパに傾
斜面を介して係合し両側の上クランパの接近により上昇
するように形成されることが好ましい。またクランパ
は、互いに離間するスライド方向に付勢する付勢手段を
備えることが好ましい。さらに下クランパは、ストロー
ク下死点において互いに接近した状態を保持するロック
機構を備えることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0007】まず図1ないし図3によって、本発明にか
かわる折りたたみフランジ形状を有する板の製造装置を
説明する。この製造装置は、材料の素板21に下方への
曲げ押圧力p1 を以て当接するポンチ22と、ポンチ2
2の両側において素板21を挟んで押さえるための上ク
ランパ23a,23b及び下クランパ24a,24b
と、クランパ23,24の押え力をスライド方向に変換
させて両側のクランパ23a,23b、24a,24b
を互いに接近させるスライド変換機構25とを備えて構
成されている。ポンチ22及び上クランパ23は、油圧
駆動部(プレスラム)の駆動によって下降する上部ホル
ダ26に支持され、下クランパ24は上部ホルダ26の
直下に固定設置された下部ホルダ27に支持されてい
る。すなわちこれら上部ホルダ26、ポンチ22及び上
クランパ23と、下部ホルダ27及び下クランパ24と
が、プレス機の上型と下型とをそれぞれ構成している。
【0008】上部ホルダ26には、図1中左右の幅方向
中央において下方に開口した収容部28が形成され、こ
の収容部28の上方の部分にポンチ22を、その下方の
若干拡径した部分に左右の上クランパ23a,23bを
それぞれ保持している。ポンチ22は、断面が略下向き
の三角形となるブロックで成り、その頂角は折り曲げ加
工に適当な角度θに、例えばおよそ110 度に形成されて
いる。そしてポンチ22の幅方向両端の部分29は、収
容部28の両側壁に上下方向に移動自在にガイドされて
いると共に、左右に並設されたスプリング30を介して
上部ホルダ26の収容部上壁31に吊支されている。左
右のスプリング30は、図2に示したように、それぞれ
ポンチ22の長手方向に所定間隔で複数配置されている
と共に、スプリング上下端が収容部上壁31及びポンチ
上面32にそれぞれ形成された凹部33,34に取り付
けられている。上クランパ23は、断面が略矩形状でポ
ンチ22と同等の長さを有したブロックで成り、その長
手方向中央に備えられたキーパ35を介して、上部ホル
ダ26に図1中左右方向に移動自在に保持されている。
【0009】キーパ35は、図2に示したように断面T
字状の比較的小さいブロックで成り、上部ホルダ26の
長手方向中央に形成された支持部36に設けられてい
る。支持部36は、上部ホルダ26の収容部上壁31か
ら収容部28内に突出し、ポンチ22の幅方向に延びて
いる。この支持部36には、上部ホルダ26の上面に開
口して略断面矩形の左右に延びた溝37と、溝37に沿
ってその底面から収容部28へと貫通したスリット38
とが形成されている。そしてキーパ35は、スリット3
8にその延長方向に移動自在に嵌め込まれ、キーパ頭部
35aが溝37の底面に係止された状態で、下端35b
がスリット38から若干突出されている。この突出した
下端35bに、上クランパ23の中央部39が取り付け
られている。上クランパ中央部39の上面は、上部ホル
ダ26の支持部36の下面に対して摺動自在に当接して
おり、上部ホルダ26からのプレス機押圧力Pを伝達さ
せて、素板21を適宜挟持するための押え力p2 を生じ
させるようになっている。なお支持部36が形成されて
いる位置では、ポンチ22が所定の間隔を以て長手方向
に分割されている。言い換えると、ポンチ22の分割位
置のスペースを利用して、支持部36及びキーパ35が
設けられているものである。このポンチ22の分割位置
としては長手方向中央に限らず、任意の位置としてよ
い。
【0010】そして長手方向中央以外の区間では、図1
に示したように、上クランパ23の幅方向中央側の上角
の部分に、ポンチ22の傾斜面40と同じ傾斜角度の係
合面41が形成され、上クランパ23はこの係合面41
を介してポンチ22を両側から支えている。そして上型
が上昇した待機位置では、ポンチ22の自重(スプリン
グ30の付勢力)により左右の上クランパ23a,23
bが押し広げられ、その左右外側の面42が収容部28
の側面に係止されるようになっている。また上クランパ
23の水平な上面43は、収容部28の下側と上側との
境である段部44に当接した状態となる。そしてこの待
機状態において、ポンチ22の下端(押圧点)45は、
上クランパ23の下面46よりも所定のわずかな距離S
だけ下方に位置するように形成されている。
【0011】次に下クランパ24は、上クランパ下面4
6と略等しいか僅かに小さい幅の上面47を有したブロ
ックで成り、上部ホルダ26の下降によりこれら下面4
6及び上面47が突き合わされることで、その間に素板
21を挟むようになっている。下クランパ24の上面4
7にはローレット等の表面加工が施されている。また下
クランパ24の幅方向中央側の側面は、成形しようとす
る折りたたみフランジ形状の大きさよりも充分に大きく
なるように形成されている。そして下クランパ24の下
側には、下方に行くに従って窄まるように外側面から中
央に向かって傾斜した傾斜面48が形成され、これら傾
斜面48が下部ホルダ27の幅方向中央部分を断面V字
状に区画する支持面49の両側にそれぞれ摺接するよう
になっている。従ってこれら傾斜面48及び支持面49
によりスライド変換機構25が構成されており、下クラ
ンパ24が上クランパ23を介して下方のプレス機押圧
力Pを受けると、これらが左右それぞれ重なった状態で
支持面29の下端である下部ホルダ27の幅方向中央に
寄せられるようになっている。なお支持面49の交差角
(内角α)としては、例えばポンチ22の先端角度θよ
りも小さい約90度とする(α<θ)。
【0012】また図2及び図3に示したように、下部ホ
ルダ27の長手方向中央には、下クランパ24を支える
ためのクッションプレート50及びクッションピン51
が設けられている。クッションプレート50は、下部ホ
ルダ27の左右幅と同等の長さに水平に延びた板で成
り、下クランパ24の中央部52に係合している。下ク
ランパ中央部52は、断面矩形状に形成されており、そ
の下面がクッションプレート50の上面に当接してい
る。下部ホルダ27の長手方向中央の部分には傾斜した
支持面49はなく、中央部52に相応した形状の凹部5
3が形成されている。クッションプレート50の両幅端
は、下クランパ中央部52に形成された鉤状の係止部5
4によって拘束支持されている。すなわち下クランパ2
4が図1中左右方向にスライドできるように支持されて
いる。クッションピン51は、図3に示したように、ク
ッションプレート50の長手方向に適宜間隔で三本並設
され、下部ホルダ27の凹部下壁55を貫通して起立し
ている。クッションピン51には上方への適宜な弾発力
fを発揮する付勢手段(図示せず)が備えられ、クッシ
ョンプレート50を下部ホルダ凹部下壁55に当接する
まで下降し得るように支えている。すなわち左右の下ク
ランパ24a,24bが下部ホルダ27の支持面49に
沿って移動するのを許容すると共に、上部ホルダ26及
び上クランパ23が上昇した後には、下クランパ24を
原位置へとリフトアップさせるようになっている。下部
ホルダ27にはクッションプレート50の両端を貫通す
るガイドポスト56が起立されており、クッションプレ
ート50及び下クランパ24の昇降を案内する。そして
クッションピン51にはロック機構(図示せず)が設け
られており、下クランパ24をストローク下死点におい
て互いに接近した状態のまま保持できるようになってい
る。このロック機構としては、プレス機に備えられてい
るロッキング(クッションダウン状態での固定)を利用
してよい。また下クランパ24の中央部52の間には一
対のスプリング57が設けられ、左右の下クランパ24
a,24bを互いに離間する方向(左右に分かれる方
向)に付勢している。このスプリング57の付勢力は、
上部ホルダ26からのプレス機押圧力Pによって生じる
下クランパ24のスライド方向の力(寄り付き力)より
も小さくなるように設定されている。
【0013】次に、本発明の折りたたみフランジ形状を
有する板の製造方法の実施の形態を、前記した製造装置
によって板を製造する工程として説明する。
【0014】図1に示したように、上部ホルダ26など
の上型が上昇してプレス機が開いている状態で、平板状
の材料である素板21を下クランパ24の上面47に載
置する。次に図4に示すように、プレスラムを駆動させ
て上部ホルダ26に支持されたポンチ22及び上クラン
パ23を下降させ、素板21を上下クランパ23,24
間に挟む。この時ポンチ22の下端45の位置は、上ク
ランパ23の下面46の位置よりも下方にあるので、上
下クランパ23,24が突き合わされた瞬間(直前)に
折り曲げ開始されて、素板21に下方の曲げぐせが付け
られる。このように瞬時に初期の折り曲げを行うこと
で、曲げ方向を下方に安定させることができ、曲げ押圧
力p1 は小さくてすむ。このときの曲げ押圧力p1 は、
ポンチ22の自重及びスプリング30の下方付勢力によ
るものである。また上下クランパ23,24の押え力p
2 は、プレス機押圧力Pからクッションピン51によっ
て緩衝される分だけ差し引いた大きさとなり、初期の折
り曲げを成形するために充分な挟持力が得られる。
【0015】続いて図5に示すように、さらにプレスラ
ムを下降させ、上部ホルダ26を介して上クランパ23
を押圧する。下クランパ24は、この押圧力p2 によ
り、下部ホルダ27の傾斜した支持面49に沿って幅方
向中央へ寄り付く動きをする。そして上クランパ23
は、素板21をクランプしたまま下クランパ24の動き
に追従して、幅方向中央へ一体的に移動する。この移動
により、挟まれた素板21はポンチ22によって曲げぐ
せが付けられた位置において折りたたまれるような座屈
が次第に進行する。そして上クランパ23の寄り付き力
は、傾斜面40及び係合面41により、初期曲げの役目
を終わったポンチ22を上昇させる力に変換され、スプ
リング30の付勢力に抗して、ポンチ22を上部ホルダ
26の中へ押し戻すように退避させる。
【0016】そして図6ないし図8に示すように、プレ
スストローク下死点に至って左右のクランパ23a,2
3b、24a,24b同士がさらに接近すると、素板2
1の折り曲げ部分は密着されて完全に折りたたまれ、折
りたたみフランジ形状を有する板である製品板58が成
形される。この寄り付きの過程で、上クランパ23は上
部ホルダ26の段部44からは離れるが、上部ホルダ2
6の支持部36から直接押圧されるとともに、ポンチ2
2を吊支しているスプリング30が縮んで凹部33,3
4内に収容された状態となることで、収容部上壁31か
らポンチ22を介してプレス機押圧力Pが伝達される。
そして下死点においてはクッションプレート50が中央
部下壁55により固定されることで、上クランパ23か
らの押え力p2 は緩衝されることなくスライド方向に一
部変換されて下クランパ24に作用し、充分な挟み込み
力p3 が発揮される。なおプレスストローク下死点にお
いて、左右の上クランパ23a,23bは密着し、下ク
ランパ24a,24bはフランジ形状の厚さの分だけ離
間した状態となる。また上部ホルダ26及び下部ホルダ
27は、この下死点の状態で互いに当接しないように形
成されている。
【0017】折りたたみフランジ成形が完了したなら、
プレス機のロック機構を動作させて、下クランパ24を
折りたたみフランジ形状の部分を挟み込んだ状態に保持
した後、上部ホルダ26を上昇させる。これで下クラン
パ24は下死点で拘束された状態となり、上クランパ2
3は製品板58の表面から離れ、ポンチ22の自重及び
スプリング30の付勢力によって左右に押し分けられる
ことで、待機状態に復帰する。そして上クランパ23が
下クランパ24から充分離れて押え力p2 が作用しなく
なった時点で、ロッキングを解除し、クッションピン5
1の付勢力により下クランパ24を原位置まで持ち上げ
る。このとき成形が完了した製品板58が下クランパ2
4の上及び左右間に残ることになるが、左右の下クラン
パ24は、スプリング57の付勢力によって幅方向両端
へと分けられるので、製品板58は拘束されず、簡単に
取り出すことができる。この取り出しには、製品板58
を折りたたみフランジ形状の長さ分だけ持ち上げるリフ
タを設置して行うようにしてもよい。またその製品板5
8の違う箇所にさらに折りたたみフランジ成形を行う場
合は、引き続きそのピッチ分だけ左右方向にずらし、次
の成形加工を同様の手順にて行う。
【0018】このように、素板21を二箇所で押さえて
その間に曲げ押圧力p1 を作用させることにより初期の
折り曲げを行い、続いて押え力p2 を有する両側の押え
点を互いに接近するようにスライドさせて、その挟み込
み力p3 によって素板21を折りたたむようにしたの
で、連続的な二工程で成形を完了させることができ、従
来のロール成形法或いは曲げ加工による製造方法と比べ
て格段に速く所定の折りたたみフランジ形状を得ること
ができる。すなわち工数削減により生産性の向上が達成
され、コスト低減が達成される。そして製造装置とし
て、素板21に曲げぐせを与えるポンチ22と、ポンチ
22の両側で素板21を上下に挟むクランパ23,24
と、初期の折り曲げが行われた後に素板21を挟んだク
ランパ23,24を中央に寄り付かせるスライド変換機
構25とを備えたので、下方へのプレス機押圧力Pのみ
によって、曲げ押圧力p1 、押え力p2 及び挟み込み力
p3 を発生させて、所望する折りたたみフランジ形状を
成形することができる。すなわち簡単な構成によって、
生産性の向上が達成される。また通常のプレス機のプレ
スストロークにより、初期の折り曲げ及び折りたたみの
動作を連続して行わせることができるので、極めて実用
的でかつ汎用性に富む。そして素板21にはクランパ2
3,24が押さえることのできる平面部分さえあればフ
ランジ成形を行うことができるので、一枚の板に複数個
の折りたたみフランジ形状を有する製品も容易に成形す
ることができ、汎用性のより一層の改善が達成される。
この場合、そのピッチ(フランジ間隔)に応じて素板を
順次ずらしていけばよいので、広範囲なピッチに対応す
ることができる。
【0019】そしてスライド変換機構25として、下ク
ランパ24を下部ホルダ27の傾斜した支持面49に沿
って移動させるようにしたので、極めて簡単な構成によ
って下クランパ24の寄り付き動作を行わせることがで
き、一回のプレスストロークでフランジ成形を完了させ
ることができる。また上部ホルダ26にポンチ22及び
上クランパ23を一括して設けたので、上部ホルダ26
を下降させるだけでこれらに曲げ押圧力p1 及び押え力
p2 を発揮させるることができ、駆動機構を単純なもの
にできる。そして初期の折り曲げを行ったポンチ22
は、折りたたみの過程に伴って上方に退避させるように
したので、クランパ23,24の寄り付きの動きを妨げ
ることがない。さらにクランパ23,24を寄り付いた
状態から左右に分けるためのスプリング30,57を設
けたので、成形完了後に直ちに原位置に復帰させること
ができ、連続的な成形を容易に行うことができる。また
下クランパのスプリング57は、折りたたみの過程(図
5)において、両側のクランパ23a,23b、24
a,24bの寄り付き力(挟み込み力p3 )に対する反
力として作用することにより、寄り付きに伴って下クラ
ンパ24が下降する速度を抑え、上クランパ23による
押え力p2 とのバランスを保って、素板21を適度な力
で挟んだ状態を維持させることができる。
【0020】さらに下クランパ24にはロック機構を備
えたので、製品の品質保全に寄与できる。すなわち下ク
ランパ24の寄り付きによって折り曲げ部分を密着させ
た後、上クランパ23が上昇したときに下クランパ24
も上昇させると、残った拘束力で製品板58を上下に挟
んだままそれぞれ左右へ分かれることになり、せっかく
折りたたみ形状に成形された製品板58を左右に開く結
果となってしまう。この実施の形態においては、その対
策としてプレス機クッションのロッキングを利用し、プ
レスストローク下死点にてクッションにロックをかける
ようにしたので、上部ホルダ26が上昇を始めても、下
クランパ24は製品板58を折りたたみ形状に保持した
まま下死点で停止する状態となり、製品板58を拘束す
る力は直ちに消滅する。そしてその後任意のタイミング
でプレス機クッションのロッキングを解除すると、下ク
ランパ24は上昇に伴って左右に開くが、このとき下ク
ランパ24に作用する荷重は製品板58の自重だけなの
で、この開きに伴って折りたたみ形状が崩されることが
ない。すなわちクランパ23,24は成形完了後、製品
の品質に悪影響を与えることなく速やかに原位置に復帰
することができる。
【0021】なおこの実施の形態では、一回のプレスス
トロークにて一箇所の折りたたみフランジ形状を成形す
る構成を示したが、左右の可動部(クランパ23,2
4)の間に固定部を設けることによって、固定部の両側
にそれぞれ折りたたみフランジ形状を成形するようにし
てもよい。すなわち一回のプレスストロークにて二箇所
に折りたたみフランジ成形を行うことも可能である。ま
たクランパの左右間隔 (スライド幅)を可変とすれ
ば、成形するフランジ形状の長さを変えることができる
ので、さらに製造装置の汎用性を向上させることができ
る。さらに、本発明の製造方法を実施するに際して、こ
の実施の形態ではプレス機のプレスストロークのみを使
用するものとしたが、場合によってはクランパをスライ
ドさせるための機構を別個に設けて、初期の折り曲げを
行った後に、クランパをスライドさせて成形を完了させ
ることも考えられる。
【0022】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0023】(1) 請求項1記載の方法によれば、極めて
迅速かつ円滑に成形を完了させることができ、生産性の
向上及びコスト低減が達成される。
【0024】(2) 請求項2記載の構成によれば、下方へ
の押圧力のみによって成形を行うことができ、実用性及
び汎用性の改善が達成される。
【0025】(3) 請求項3記載の構成によれば、極めて
簡単な構成によってクランパのスライドを行わせること
ができ、一回のプレスストロークでフランジ成形を完了
させることができる。
【0026】(4) 請求項4記載の構成によれば、上部ホ
ルダを下降させるだけでポンチ及びクランパに押圧力を
与えることができ、駆動機構を簡単な構成とすることが
できる。
【0027】(5) 請求項5記載の構成によれば、初期の
折り曲げを行ったポンチを上方に退避させることがで
き、クランパのスライドの動きを妨げることがない。
【0028】(6) 請求項6記載の構成によれば、成形完
了後に直ちにポンチ及びクランパを原位置に戻すことが
でき、連続的な成形を容易に行うことができる。
【0029】(7) 請求項7記載の構成によれば、成形完
了後にクランパが離間することによる折りたたみ形状の
崩れが発生するのを防止し、製品の品質を保持すること
ができる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる折りたたみフランジ形状を有
する板の製造装置の実施の形態を示した正面断面図であ
る。
【図2】図1中のA−A線矢視断面図である。
【図3】図2中のB−B線矢視断面図である。
【図4】本発明にかかわる折りたたみフランジ形状を有
する板の製造方法の実施の形態説明するための正面断面
図である。
【図5】図4の次の製造段階を説明するための正面断面
図である。
【図6】図5の次の製造段階を説明するための正面断面
図である。
【図7】図6中のC−C線矢視断面図である。
【図8】図7中のD−D線矢視断面図である。
【図9】従来の折りたたみフランジ形状を有する板の製
造方法であるロール成形法を説明するための正面図であ
る。
【符号の説明】
21 素板 22 ポンチ 23 上クランパ 24 下クランパ 25 スライド変換機構 26 上部ホルダ 27 下部ホルダ 30 スプリング 40 傾斜面(ポンチの) 41 係合面 48 傾斜面(下クランパの) 49 支持面 50 クッションプレート 51 クッションピン 57 スプリング(付勢手段) 58 製品板 P プレス機押圧力 p1 曲げ押圧力 p2 押え力 p3 挟み込み力

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料の素板を二箇所で押さえてその間に
    曲げ押圧力を作用させることにより適宜折り曲げた後、
    両側の押え点をこれらが互いに接近するようにスライド
    させて所定のフランジ形状に折りたたむことを特徴とす
    る折りたたみフランジ形状を有する板の製造方法。
  2. 【請求項2】 材料の素板に下方への曲げ押圧力を以て
    当接して初期の折り曲げを行うポンチと、該ポンチの両
    側において上記素板を挟んで押さえる上下のクランパ
    と、該クランパの押え力をスライド方向に変換して両側
    のクランパを互いに接近させるスライド変換機構とを備
    えたことを特徴とする折りたたみフランジ形状を有する
    板の製造装置。
  3. 【請求項3】 上記スライド変換機構が、下クランパの
    下面に形成された傾斜面と、該傾斜面に摺接する支持面
    を介して下クランパを支持する下部ホルダとを備えた請
    求項2記載の折りたたみフランジ形状を有する板の製造
    装置。
  4. 【請求項4】 上記ポンチ及び上クランパが、所定の押
    圧力を以て下降する上部ホルダに一括して保持された請
    求項2又は3に記載の折りたたみフランジ形状を有する
    板の製造装置。
  5. 【請求項5】 上記ポンチが、上クランパに傾斜面を介
    して係合し両側の上クランパの接近により上昇するよう
    に形成された請求項2ないし4のいずれかに記載の折り
    たたみフランジ形状を有する板の製造装置。
  6. 【請求項6】 上記両側のクランパが、互いに離間する
    スライド方向に付勢する付勢手段を備えた請求項2ない
    し5のいずれかに記載の折りたたみフランジ形状を有す
    る板の製造装置。
  7. 【請求項7】 上記下クランパが、ストローク下死点に
    おいて互いに接近した状態を保持するロック機構を備え
    た請求項2ないし6のいずれかに記載の折りたたみフラ
    ンジ形状を有する板の製造装置。
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