JPH09297975A - ヘッド位置決め装置およびそのインサート部材 - Google Patents

ヘッド位置決め装置およびそのインサート部材

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JPH09297975A
JPH09297975A JP13062796A JP13062796A JPH09297975A JP H09297975 A JPH09297975 A JP H09297975A JP 13062796 A JP13062796 A JP 13062796A JP 13062796 A JP13062796 A JP 13062796A JP H09297975 A JPH09297975 A JP H09297975A
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insert member
resin
carriage
positioning device
movable coil
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JP13062796A
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Toshio Inoue
敏夫 井上
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度等の諸特性をさらに向上させるとと
もに、各部材の設計の自由度や製造工程の簡略化をより
推進することができるヘッド位置決め装置を提供する。 【解決手段】 回転可能に取り付けられるキャリッジ4
の取付け穴部分13が円筒状の樹脂製インサート部材4
で構成されていることを特徴とする、ディスクドライブ
装置用のヘッド位置決め装置。インサート部材4は液晶
ポリマを主成分とする樹脂で構成され、端部が露出し
て、摺動面を形成し、さらには、ヘッドアーム嵌合部
8、可動コイル3保持部あるいは可動コイル保持部の補
強部9、可動コイルの端部または端子ピン10の位置決
め部11、および、タングピン14の位置決め部のうち
の少なくとも1つを一体化して有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、情報を記憶また
は検索するためのディスクドライブ装置で使用される磁
気ヘッド位置決め装置およびそれに使用されるインサー
ト部材に関し、特に、高い寸法精度でかつ簡便な方法で
製造されるハードディスク装置に使用される揺動型等の
ヘッド位置決め装置およびそれに使用される樹脂性イン
サート部材に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ装置、光ディス
クドライブ装置、フロッピーディスク装置等に代表され
る、情報を記憶または検索するためのディスクドライブ
装置で使用されるヘッド位置決め装置は、従来、金属材
料を主原料として製造されている。しかしながら、近
年、省スペース化、軽量化、組立工程の省力化等の要求
から、高剛性で精密成形が可能なエンジニアリングプラ
スチックの使用が提案されている。
【0003】例えば、ハードディスク装置に使用される
揺動型のヘッド位置決め装置への熱可塑性樹脂製部材の
適用に関し、特開昭61−104376号公報では繊維
強化熱可塑性樹脂の使用、特開昭63−99756号公
報では金属粉充填熱可塑性樹脂の使用、特開平4−22
9062号公報では引張弾性率300,000kg/c
2 以上の熱可塑性樹脂の使用、そして米国特許5,3
82,851では金属パッドを有する熱可塑性樹脂製ア
ームの使用を提案している。
【0004】また、ディスクドライブに使用されるキャ
リッジ部に関して、特開昭63−136364号公報で
は無機充填材含有液晶ポリマの使用を、特開平6−17
6427号公報はポリエーテルエーテルケトンの使用を
提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報では、高剛性で精密成形が可能なエンジニアリン
グプラスチックの特性が十分に発揮されたときに得られ
る効果を述べているのみである。熱可塑性樹脂は広く認
められているように、成形方法によってその材料特性は
大きく異なることがあるにもかかわらず、これらの公報
には、どのような成形方法を使用することによって、要
求される寸法精度その他の諸特性を満たす成形品が得ら
れ、また、これらの特性が発揮されるかについての具体
的開示はない。
【0006】一方、特開平6−351215号公報、特
開平7−143720号公報では、非磁性金属材料から
なる中空筒状に形成したインサート部材の側面にアーム
端部が適合する溝を設け、この溝にアームを嵌合させ
て、両者を熱可塑性樹脂からなる保持部材で一体に固着
する方法が提案されている。これは、工程の簡略化や寸
法精度の向上にある程度の寄与はするものの、非磁性金
属材料からなる中空筒状インサート部材を高い寸法精度
で自由な形態で得ることは困難であり、これが、ヘッド
位置決め装置の各部材の設計の自由度の向上や、さらな
る工程の簡略化に対する制限となっている。そこで本発
明の目的は、寸法精度等の諸特性をさらに向上させると
ともに、各部材の設計の自由度や製造工程の簡略化をよ
り推進することができるヘッド位置決め装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、上述のインサート部材を特定の形状を
有する樹脂製とすることにより、寸法精度や製造工程の
簡便度に優れ、キャリッジやアームを構成する熱可塑性
樹脂の特性を十分に発揮したヘッド位置決め装置を提供
することを可能としている。
【0008】具体的には、本発明の磁気、光・磁気また
は光ディスクのディスクドライブ装置用のヘッド位置決
め装置は、回転可能に取り付けられるキャリッジ(ロー
タリーキャリッジ)の取付け穴部分(回動中心)が円筒
状の樹脂製インサート部材で構成されていることを特徴
とするものであり、本発明の円筒状の樹脂製インサート
部材は、ディスクドライブ装置用のヘッド位置決め装置
における回転可能に取り付けられるキャリッジの取付け
穴部分を構成する円筒状のものであることを特徴する。
【0009】樹脂製インサート部材は、サーモトロピッ
ク液晶ポリマを主成分とする樹脂で構成されているのが
好ましい。また、このインサート部材の端部は露出して
おり、キャリッジが載置される部材との摺動面を形成す
るようにしてもよい。前記インサート部材は、ヘッドア
ーム嵌合部、可動コイル保持部あるいは可動コイル保持
部の補強部、可動コイルの端部または端子ピンの位置決
め部、および、タングピンの位置決め部のうちの少なく
とも1つを一体化して有するようにしてもよい。
【0010】ディスクドライブ装置は、例えば磁気、光
・磁気または光ディスクのハードディスク装置であり、
ヘッド位置決め装置は前記キャリッジを有する揺動型ア
クチュエータを備え、この揺動型アクチュエータのキャ
リッジと、ヘッドアームおよび/またはコイル保持部は
合成樹脂で前記インサート部材と一体に成形されてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
樹脂製インサート部材を備えた揺動型アクチュエータの
平面図であり、図2はそのAA線断面図である。同図に
示すように、このアクチュエータは、アーム1、アーム
1が固定されたキャリッジ2、キャリッジ2に回転力を
付与するための可動コイル3を備え、揺動可能に取り付
けられるキャリッジ2の取付け穴部分13が円筒状の樹
脂製インサート部材4で構成されている。キャリッジ2
は保持部5を介して可動コイル3を保持している。アー
ム1にはヘッドサスペンション(図示せず)を固定して
取り付けるための取付け穴6が設けられている。ヘッド
サスペンションには読み取りまたは書き込み機能のため
の機能部材(ヘッド)(図示せず)が保持される。
【0012】このアクチュエータは、インサート部材
4、アーム1、可動コイル3等をインサートし、キャリ
ッジ2および保持部5を一体かつ同時に射出成形するこ
とにより、各インサートを一体的に固着させて形成する
ことができる(以下、この工程を「固着工程」とい
う)。このときインサート部材4は、キャリッジ2部分
の固化時の収縮によって生じる、アーム1先端部分、保
持部5等の空間的位置ずれを、その収縮を規制すること
によって防止する。この効果は、非磁性体金属のインサ
ート部材よりも本発明のごとき樹脂製の方が、より優れ
たものである。
【0013】すなわち、インサート部材4は樹脂製であ
るため、インサート部材4の形状は様々な取付け穴の形
状に対応させることができ、また、インサート部材4
を、上述の射出成形に使用する熱可塑性樹脂との親和性
の大きな樹脂で構成することにより熱可塑性樹脂との接
着性を向上させることができる。例えば同種の樹脂は互
いに親和性が大であるので、インサート部材4を構成す
る樹脂と、これと接触するキャリッジを構成する樹脂と
を同種の樹脂とすることにより接着性を向上させること
ができる。同種の樹脂とは、たとえばインサート部材4
をサーモトロピック液晶樹脂により構成したときは、キ
ャリッジもまたサーモトロピック液晶樹脂により構成す
るようなことをいう。もちろんこのような場合全く同一
の樹脂である必要はない。接着力が向上する範囲で同種
の樹脂とすれば良い。また、インサート部材4には任意
の形状の抜止めを一体的に容易に付属させることができ
る。ここでは抜止め7を設けている。また、樹脂製であ
るため、アクチュエータをより軽量なものとすることが
できる。
【0014】インサート部材4は、固着工程において成
形材料の固化時に変形を起こさないように、曲げ剛性お
よびねじれ剛性に優れた円環状の断面構造を有する。イ
ンサート部材4を構成する樹脂に特に制限はないが、無
機充填剤好ましくは繊維状充填材を含み、かつ固化状態
の引張弾性率が100,000kg/cm2 以上の熱可
塑性樹脂が好ましい。このような熱可塑性樹脂と無機充
填剤あるいは繊維状充填材の組合せ可能なものとして
は、例えば、熱可塑性樹脂として、ポリアミド樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリオ
キシド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルファイ
ド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、サー
モトロピック液晶ポリマ樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ
イミド樹脂等のエンジニアリングプラスチック、無機充
填剤として、タルク、マイカ、カオリン等、繊維状充填
材としてはガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー等を
挙げることができる。
【0015】これらの熱可塑性樹脂のうちでも、液晶ポ
リマ樹脂を用いるのが、上述の固化時の変形防止効果を
得る上で、好ましい。液晶ポリマの高剛性、高融点、耐
クリープ性、耐熱性等が関係しているものと考えられ
る。成形材料としては、耐熱性、寸法安定性に優れたサ
ーモトロピック液晶ポリマ、好ましくはサーモトロピッ
ク液晶ポリエステル樹脂を用いる。サーモトロピック液
晶ポリマとは、溶融時に光学的異方性を示し、熱可塑性
である溶融可能なポリマである。このように溶融時に光
学的異方性を示すポリマは、溶融状態でポリマ分子鎖が
規則的な平行配列をとる性質を示す。光学的異方性溶融
相の性質は、直交偏光子を利用した通常の偏光検査法に
より確認することができる。
【0016】上記液晶ポリマとしては、たとえば、液晶
性ポリエステル、液晶性ポリカーボネート、液晶性ポリ
エステルイミドなど、具体的には、(全)芳香族ポリエ
ステル、ポリエステルアミド、ポリアミドイミド、ポリ
エステルカーボネート、ポリアゾメチン等が挙げられ
る。
【0017】サーモトロピック液晶ポリマは、一般に細
長く、偏平な分子構造からなり、分子の長鎖に沿って剛
性が高く、同軸または平行のいずれかの関係にある複数
の連鎖伸長結合を有している。
【0018】本形態で用いるサーモトロピック液晶ポリ
マには、一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相を形成す
るポリマのセグメントで構成され、残りの部分が異方性
溶融相を形成しないポリマのセグメントから構成される
ポリマも含まれる。また、複数のサーモトロピック液晶
ポリマを複合したものも含まれる。
【0019】サーモトロピック液晶ポリマを構成するモ
ノマーの代表例としては (a)芳香族ジカルボン酸の少なくとも1種、 (b)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の少なくと
も1種、 (c)芳香族ジオール系化合物の少なくとも1種、 (d)(d)芳香族ジチオール、(d)芳香族チオ
フェノ−ル、(d)芳香族チオ−ルカルボン酸化合物
の少なくとも1種、 (e)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物の少なくとも1種、 等があげられる。これらは単独で構成される場合もある
が、多くは(a)と(c)、(a)と(d)、(a)
(b)と(c)、(a)(b)と(e)、あるいは
(a)(b)(c)と(e)等の様に組合せて構成され
る。
【0020】上記(a)芳香族ジカルボン酸系化合物と
しては、テレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−トリフェニルジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,
4’−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4’−ジ
カルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエ−テル−3,
3’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−3,3’−
ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3’−ジカルボ
ン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族
ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジクロロテレ
フタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル酸、
ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メトキシ
テレフタル酸、エトキシテレフタル酸等、上記芳香族ジ
カルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換
体が挙げられる。
【0021】(b)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合
物としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒド
ロキシ−1−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン
酸または3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ
酸、6−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、
2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、2,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3
−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドキシ−5
−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−7−クロ
ロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−5,7−ジクロ
ロ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸の
アルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられ
る。
【0022】(c)芳香族ジオールとしては、4,4’
−ジヒドロキシジフェニル、3,3’−ジヒドロキシジ
フェニル、4,4’−ジヒドロキシトリフェニル、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、2,6−ナフタレンジオー
ル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、3,3’−ジヒ
ドロキシジフェニルエ−テル、1,6−ナフタレンジオ
−ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン等の芳香族
ジオ−ルまたはクロロハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロ
キノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロ
キノン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシン
等の芳香族ジオ−ルのアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
【0023】(d)芳香族ジチオールとしては、ベン
ゼン−1,4−ジチオ−ル、ベンゼン−1,3−ジチオ
−ル、2,6−ナフタレン−ジチオ−ル、2,7−ナフ
タレン−ジチオ−ル等が挙げられる。(d)芳香族チ
オフェノールとしては、4−メルカプトフエノ−ル、3
−メルカプトフェノ−ル、6−メルカプトフェノ−ル等
が挙げられる。(d)芳香族チオールカルボン酸とし
ては、4−メルカプト安息香酸、3−メルカプト安息香
酸、6−メルカプト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト
−2−ナフトエ酸等が挙げられる。
【0024】(e)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジ
アミン系化合物としては、4−アミノフェノ−ル、N−
メチル−4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジ
アミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、
N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、3
−アミノフェノ−ル、3−メチル−4−アミノフェノ−
ル、2−クロロ−4−アミノフェノ−ル、4−アミノ−
1−ナフト−ル、4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェ
ニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェニルメタン、
4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェニルスルフィド、
4、4’−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリ
ン)、4,4’ジアミノジフェニルスルホン、2,5−
ジアミノトルエン、4,4’−エチレンジアニリン、
4,4’−ジアミノジフェノキシエタン、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,
4’−ジアミノジフェニルエ−テル(オキシジアニリ
ン)等が挙げられる。
【0025】本形態で用いるサーモトロピック液晶ポリ
マは、上記モノマーから溶融アシドリシス法やスラリー
重合法等の多様なエステル形成法等により製造すること
ができる。
【0026】本形態で使用できて好適なサーモトロピッ
ク液晶ポリエステルの分子量は、約2000〜2000
00、好ましくは約4000〜100000である。か
かる分子量の測定は、例えば圧縮フィルムについて赤外
分光法により末端基を測定して求めることができる。ま
た溶液形成を伴う一般的な測定法であるガス透過型クロ
マトグラフィー(GPC)によることもできる。
【0027】これらのモノマーから得られるサーモトロ
ピック液晶ポリマのうち下記一般式(1)で表わされる
モノマー単位を必須成分として含む(共)重合体である
芳香族ポリエステルが好ましい。特に好ましいものは、
該モノマー単位を5モル%以上含む芳香族ポリエステル
である。
【0028】
【化1】 本形態で使用できる特に好ましい芳香族ポリエステル
は、p−ヒドロキシ安息香酸、フタル酸およびビフェノ
ールの3種の化合物からそれぞれ誘導される構造の繰返
し単位を有する下記一般式(2)で表わされるポリエス
テルである。この一般式(2)で表されるポリエステル
のビフェノールから誘導される構造の繰り返し単位は、
その一部または全部をジヒドロキシベンゼンから誘導さ
れる繰り返し単位で置換されたポリエステルであること
もできる。p−ヒドロキシ安息香酸およびヒドロキシナ
フタリンカルボン酸の2種の化合物からそれぞれ誘導さ
れる構造の繰返し単位を有する。下記一般式(3)で表
わされるポリエステルである。
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】 本形態においては、上述のサーモトロピック液晶エステ
ル等の内、いずれかを単独で用いたサーモトロピック液
晶ポリマを使用してもよいが、2種以上の混合物として
使用することもできる。さらにサーモトロピック液晶ポ
リマは単独で用いてもよいが、他の非液晶性の熱可塑性
合成樹脂を併用してもよい。
【0031】ここでは、これらのサーモトロピック液晶
ポリマに、必要に応じて各種の添加物が配合される。特
に無機充填剤は液晶ポリマの機械的強度や耐熱性、寸法
安定性等を更に向上させることに有効であり、たとえば
液晶ポリマ中に5〜90重量%程度配合することが出来
る。その他の添加物としては、酸化防止剤、熱安定剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料、可塑剤、滑剤、
造核剤、帯電防止剤、難燃剤等が挙げられる。
【0032】繊維状充填材としては、炭素繊維(PAN
系、ピッチ系)、金属繊維(軟鋼、ステンレス、銅およ
びその合金、アルミニウムおよびその合金、鉛)、メタ
ライズドガラス繊維(ガラス繊維にニッケル、銅、アル
ミニウム、銀等をコーティングしたもの)、またはニッ
ケルコートした炭素繊維等が挙げられる。
【0033】インサート部材4の端部はキャリッジ2の
上下の面において露出しており、キャリッジ2が載置さ
れる部材との摺動面を形成している。すなわち、適用さ
れるディスクドライブ装置がハードディスク装置であ
り、本実施形態のようにヘッド位置決め装置が揺動型ア
クチュエータである場合は、インサート部材4の端部
を、キャリッジ2を装置本体へ取り付けたときの摺動面
とするのである。これによれば、摺動面として、樹脂の
有する優れた摺動性を有効に利用するとともに、さらに
キャリッジ2と装置本体への取付け面との直交する位置
関係を容易に得ることができる。なお、摺動の相手機は
通常金属であることが多い。
【0034】また、インサート部材4は、アクチュエー
タに要求される寸法精度を安定化させる機能を有する部
分、すなわち、ヘッドアーム1の嵌合部8、可動コイル
保持部あるいは可動コイル保持部の補強部9、可動コイ
ル3の端部または端子ピン10の位置決め部11、およ
び、タングピン14の位置決め部を一体化して有する。
これらの部分は、インサート部材4を、任意の形状に成
形可能な熱可塑性樹脂で構成することにより容易に一体
的に設けることができる。
【0035】嵌合部8は、固着工程においてアーム1を
キャリッジ2に固着させる際に、アーム1の一端が嵌合
される部分であり、射出成形時にアーム1が移動するの
を防止し、磁気ヘッドが取り付けられるアーム1先端部
の位置決めを容易にする機能を有する。嵌合部8は、例
えば、インサート部材4の側面に設けた凸部、凹部、突
起であり、アーム1のキャリッジ側端部に設けた対応形
状部分と嵌合する。
【0036】可動コイル保持部あるいは可動コイル保持
部の補強部9は、保持部5とともに可動コイル3を保持
する部分を構成する。また、保持部5とキャリッジ2と
の位置関係、一般には保持部5の平面性および可動コイ
ル3とキャリッジ2の回転軸との直交性、の確保を容易
にする機能を有する。可動コイル保持部あるいは可動コ
イル保持部の補強部9は、ここでは、インサート部材4
の側面に設けられた、キャリッジ2の回転軸に直交して
突出する一対の突起7(抜止め部)として構成されてい
る。その他、例えば、可動コイル3の回りを一周するル
ープ状の突起として構成することもできる。
【0037】可動コイル3の端部または端子ピン10の
位置決め部11は、可動コイル3の巻線の両端、端子ピ
ンを有する場合は両端子ピンの位置を固定し、固着工程
における端子ピン10等の移動による短絡や断線を防止
する機能を有する。例えば、補強部9上に設けられ、端
子ピン10等を挿入する一対の貫通孔、凹部等、あるい
は巻線端を巻き付けるキャリッジ2の側面に設けられた
突起等である。
【0038】タングピンの位置決め部は、アクチュエー
タの振れ過ぎを防止するタングピンの位置を固定し、固
着工程時にタングピンが移動するのを防止する機能を有
する。例えば、保持部5上に設けられた、タングピンを
嵌合することができる切込み等として実現することがで
きる。
【0039】固着工程において、キャリッジと、ヘッド
アームおよびコイル保持部とは合成樹脂で一体に成形さ
れるが、通常の成形では樹脂の固化過程における収縮の
ために、同時に各部の寸法精度を確保するのは困難であ
る。しかし、インサート部材4を使用するとともに、そ
の寸法精度を安定化させる機能を有する部分を利用する
ことにより、少ない工程で、要求される寸法精度を満足
する揺動型アクチュエータを製造することができる。
【0040】図3は固着工程により固着される前のアー
ム1の平面図である。同図に示すように、アーム1は、
固着工程においてキャリッジ2に埋設される埋設部12
をキャリッジ側端部に有する。図4は、アーム1が固着
工程によりキャリッジ2に固着された様子を示す。同図
に示すように、インサート部材4の嵌合部8に対して埋
設部12の端部が嵌合した形で、アーム1はキャリッジ
2に対して固着される。
【0041】図5は本発明の第2の実施形態に係る樹脂
製インサート部材を備えた揺動型アクチュエータの平面
図であり、図6はその断面図である。ここでは、インサ
ート部材4は補強部を有しておらず、端子ピン10の位
置決め部は抜止め部7上に設けられている。
【0042】図7は本発明の第3の実施形態に係る樹脂
製インサート部材を備えた揺動型アクチュエータのキャ
リッジおよびアーム部分の平面図であり、図8はその断
面図である。ここでは、アーム1およびキャリッジ2
を、円筒状のインサート部材4をインサートして、一体
かつ同時に射出成形している。これによれば、アーム1
をインサートとしてキャリッジ2に固着させる場合に比
べ、製造工程がさらに短縮される。また、インサート部
材4の下端のつば部によりその摺動面を拡大し、インサ
ート部材4の摺動部材としての機能を十分利用するよう
にしている。
【0043】図9は本発明の第4の実施形態に係る樹脂
製インサート部材を備えた揺動型アクチュエータのキャ
リッジおよびアーム部分の平面図であり、図10はその
断面図である。ただし、図9は、まだ可動コイルを固着
させていない状態を示している。すなわち、このアクチ
ュエータは、まずアーム1とインサート部材4をインサ
ートとして、キャリッジ2を射出成形することによりア
ーム1をキャリッジ2と一体に成形し、その後、保持部
5を射出成形することにより可動コイル3をキャリッジ
2に一体化して固着するようにしている。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、キ
ャリッジの取付け穴部分を円筒状の樹脂製インサート部
材で構成するようにしたため、寸法精度等の諸特性をさ
らに向上させるとともに、各部材の設計の自由度や製造
工程の簡略化をより推進することができるヘッド位置決
め装置を提供することができる。また、樹脂の良好な摺
動性能を利用し、インサート部材を良好な軸受面として
用いることができる。この効果は、樹脂製インサート部
材を、サーモトロピック液晶ポリマを主成分とする樹脂
で構成することにより、さらに増進することができる。
【0045】また、インサート部材の端部を露出させ、
キャリッジが載置される部材とのスラスト方向の摺動面
を形成させることにより、インサート部材の軸受面とし
ての利用をさらに向上させることができる。
【0046】また、インサート部材は、ヘッドアーム嵌
合部、可動コイル保持部、可動コイル保持部の補強部あ
るいは可動コイルの端部または端子ピンの位置決め部、
および、タングピンの位置決め部のうちの少なくとも1
つを一体化して有するようにすることにより、キャリッ
ジに対する各部材の位置決め精度をさらに向上させるこ
とができる。
【0047】また、ディスクドライブ装置がハードディ
スク装置であり、ヘッド位置決め装置が揺動型アクチュ
エータを備えたものである場合、この揺動型アクチュエ
ータのキャリッジと、ヘッドアームおよび/またはコイ
ル保持部とを合成樹脂で一体に成形することにより、装
置に要求される、各部の寸法精度を満足することがで
き、また、装置の軽量化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る樹脂製インサート
部材を備えた揺動型アクチュエータの平面図である。
【図2】 図1のAA線断面図である。
【図3】 固着工程により固着される前の、図1のアク
チュエータのアームの平面図である。
【図4】 図1のアクチュエータのアームが固着工程に
よりキャリッジに固着された様子を示す図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る樹脂製インサ
ート部材を備えた揺動型アクチュエータの平面図であ
る。
【図6】 図6の断面図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態に係る樹脂製インサ
ート部材を備えた揺動型アクチュエータのキャリッジお
よびアーム部分の平面図である。
【図8】 図7の断面図である。
【図9】 本発明の第4の実施形態に係る樹脂製インサ
ート部材を備えた揺動型アクチュエータのキャリッジお
よびアーム部分の平面図である。
【図10】 図9の断面図である。
【符号の説明】
1:アーム、2:キャリッジ、3:可動コイル、4:樹
脂製インサート部材、5:保持部、6:ヘッドサスペン
ション取付け穴、7:抜止め部、8:嵌合部、9:補強
部、10:端子ピン、11:位置決め部、12:埋設
部、13:取付穴、14:タングピン。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に取り付けられるキャリッジの
    取付け穴部分が円筒状の樹脂製インサート部材で構成さ
    れていることを特徴とする、ディスクドライブ装置用の
    ヘッド位置決め装置。
  2. 【請求項2】 前記インサート部材は、サーモトロピッ
    ク液晶ポリマを主成分とする樹脂で構成されていること
    を特徴とする請求項1記載のヘッド位置決め装置。
  3. 【請求項3】 前記インサート部材の端部は露出してお
    り、キャリッジが載置される部材との摺動面を形成して
    いることを特徴とする請求項1または2記載のヘッド位
    置決め装置。
  4. 【請求項4】 前記インサート部材は、ヘッドアーム嵌
    合部、可動コイル保持部、可動コイル保持部の補強部あ
    るいは可動コイルの端部または端子ピンの位置決め部、
    および、タングピンの位置決め部のうちの少なくとも1
    つを一体化して有することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のヘッド位置決め装置。
  5. 【請求項5】 ディスクドライブ装置がハードディスク
    装置であり、ヘッド位置決め装置は前記キャリッジを有
    する揺動型アクチュエータを備え、この揺動型アクチュ
    エータのキャリッジと、ヘッドアームおよび/またはコ
    イル保持部とは合成樹脂で一体に成形されていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヘッド位置
    決め装置。
  6. 【請求項6】 ディスクドライブ装置用のヘッド位置決
    め装置における回転可能に取り付けられるキャリッジの
    取付け穴部分を構成することを特徴とする円筒状の樹脂
    製インサート部材。
  7. 【請求項7】 サーモトロピック液晶ポリマを主成分と
    する樹脂で構成されていることを特徴とする請求項6記
    載の樹脂製インサート部材。
  8. 【請求項8】 前記ヘッド位置決め装置のヘッドアーム
    嵌合部、可動コイル保持部、可動コイル保持部の補強
    部、可動コイルの端部または端子ピンの位置決め部、お
    よび、タングピンの位置決め部のうちの少なくとも1つ
    を一体化して有することを特徴とする請求項6または7
    記載の樹脂性インサート部材。
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