JPH09316687A - 亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法

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JPH09316687A
JPH09316687A JP13935296A JP13935296A JPH09316687A JP H09316687 A JPH09316687 A JP H09316687A JP 13935296 A JP13935296 A JP 13935296A JP 13935296 A JP13935296 A JP 13935296A JP H09316687 A JPH09316687 A JP H09316687A
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JP
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plating
steel sheet
chromium
zinc
energization
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JP13935296A
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Kenichiro Matsumura
賢一郎 松村
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
Akihiro Miyasaka
明博 宮坂
Tatsuya Kanamaru
辰也 金丸
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性、塗装後耐食性に優れた亜鉛−クロム
合金電気めっき鋼板の工業的な製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 鋼板の移動方向に対して同一方向または
反対方向のいずれかにめっき液を噴流する多段電解セル
に鋼板を通板させて、かつ断続通電パタ−ンを特定し、
クロム主体の水酸化物膜の変動を抑制しつつ電気めっき
により、亜鉛−クロム合金層を形成する。断続通電パタ
−ンは、通電時間を0.15秒〜4.5秒、通電比を
0.10以上としてめっきする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、家電、建
材等に使用される耐食性および塗装後の耐食性に優れた
防錆用の亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の工業的な製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板を連続的に移動させてめっきを行う
製造方法あるいは設備として、横型のめっきセルにおい
ては、めっき液の流れが鋼板の移動方向に対して同一方
向(以下「並行流」と呼ぶ)または反対方向(以下「対向
流」と呼ぶ)であるめっきセルや、また特公昭62−1
5638号公報で開示されているように、めっき液の重
力落下を利用するような縦型のめっきセル、さらに、特
開昭61−190094号公報、特公昭61−2204
0号公報等で開示されているように、めっき液を電極の
中央部から噴流させて、電極と鋼板との間に静圧を形成
する流体クッション式のめっきセル等が公知である。
【0003】めっき液の重力落下を利用する縦型のめっ
きセルでは、設備をコンパクトにでき、また、流体クッ
ション式の横型セルでは鋼板と陽極間の距離を短縮でき
る利点をそれぞれ有しているものの、どちらのめっきセ
ルも、並行流と対向流が混在し、異なる相対流速でめっ
きを行うことになる。一般に、亜鉛系合金電気めっきは
相対流速の変動に伴い、めっき層中の合金組成も変動す
るため、並行流と対向流の両方向のめっき液流れが混在
するめっきセルでは、外観品位や密着性といった品質の
劣化が免れなかった。これらの現象は亜鉛−クロム合金
においても例外ではない。
【0004】例えば特開平1−191798号公報や特
開平3−120393号公報、特開平6−41781号
公報で亜鉛−クロムの製造方法が開示されているが、並
行流と対向流が混在するめっきセルを用いてめっき鋼板
を製造するには品質の劣化の抑制やばらつきの制御が困
難であり、これらの現象が、亜鉛−クロム合金電気めっ
き鋼板の工業化を阻害している。以上の相対流速の変動
にともなう、合金組成のばらつき、外観悪化等の品質劣
化の問題に対し、特公平6−60433号公報では、電
極長をある範囲に限定することで改善を図っている。こ
れは亜鉛イオンと鉄イオンの物質移動の知見から見出さ
れた発明であるが、クロムイオンは鉄イオンまたはその
他の金属イオンとは異なり、水溶液中で多核の錯体を形
成するために、その物質移動速度は非常に小さく、当該
公報の物質移動に基づいた電極長規制によって問題の改
善を図ることはできない。
【0005】一方、めっき液の流れが並行流あるいは対
向流の一方向である横型の電解セルでは上記のような問
題点は存在しないものの、多段セルにて断続通電めっき
を行うと、めっきむらやめっき密着性の悪化等を生じる
問題点があった。断続通電によって亜鉛−クロム合金電
気めっき鋼板を製造する製造方法としては、特開平5−
9779号公報、特開平6−136593号公報等が公
知である。しかし特開平5−9779号公報では有機添
加剤を使用しておらず、連続的に製造を続けて、めっき
液に電流負荷をかけ続けると、イオン補給や添加剤補給
を行ってもクロム組成のばらつきや密着性の悪化等を生
じ、浴安定性に課題を残しており、めっき液廃液の増大
にともなう、廃液処理費用の増加や環境への影響が懸念
されている。また特開平6−136593号公報では、
金属状クロムだけでなく、酸化物状クロムを生成して密
着性等の品質の向上を図っているが、酸化物状クロムは
めっきむらを生じやすく、商品価値を著しく下げてしま
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑み、亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板を鋼板の移
動方向に対して同一方向または反対方向のいずれかにめ
っき液を噴流する多段電解セルを用い、さらに従来の断
続通電とは異なる通電方法によって安定製造する方法を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、鋼板の
移動方向に対して同一方向または反対方向のいずれかに
めっき液を噴流する多段電解セルに鋼板を通板させて、
かつ断続通電して、クロム主体の水酸化物膜の変動を抑
制しつつ、電気めっきにより亜鉛−クロム合金層を形成
することを特徴とする亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板
の製造方法である。さらに、断続通電の通電パターン
は、通電時間が0.15秒〜4.5秒、通電比が0.1
0以上であることは好ましい。
【0008】本発明者らは、亜鉛−クロム合金電気めっ
きについて種々の検討を重ねた結果、電析時に形成され
るカソード皮膜と呼ばれるクロム主体の水酸化物膜(厚
さ、組成等)が変動することによって合金組成や密着性
などの品質がばらつくこと、カソード皮膜の変動は、並
行流と対向流の混在するようなめっきセルにて発生し、
また、連続的な電析によっても発生することを新たに見
出したものである。この知見に基づき、めっき液を鋼板
の移動方向に対して同一方向、あるいは反対方向のいず
れかに噴流し、相対流速を安定させ、さらに断続通電方
法を特定することで、カソード皮膜の変動を消失させ、
安定した品質の亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造
を可能としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。クロムイオンは電析に先立って、陰極である鋼板
表面にカソード皮膜と呼ばれる水酸化物(クロム主体の
水酸化物)を形成する事が一般に知られているが、めっ
き中のクロム組成やめっき密着性、外観等の品質を決め
ているのはこのカソード皮膜であることを本発明者らは
見出し、さらに、一定の品質を得るために、このカソー
ド皮膜自体の変動を抑制する好適な方法を見出した。
【0010】カソード皮膜の変動は相対流速の変動と、
連続的な電析により生じ、それに伴って品質は変動す
る。カソード皮膜を変化させない方法は、相対流速を安
定させ、かつ、カソード皮膜が生成した初期の状態を常
に保持することである。つまり、めっき液の噴流方向を
一方向としためっきセルを用いて相対流速を安定させ、
さらに、電析が行われて、カソード皮膜が変動を始めた
ときに、電流を遮断して、再び電流をかけて、初期の状
態を保つことで、品質は安定することになる。断続通電
のパターンとしては、0.15秒〜4.5秒が好まし
い。通電時間が0.15秒未満では効率低下が著しく、
4.5秒を超えると、断続通電の効果が低下し、カソー
ド皮膜が変化し、めっき密着性や外観等の品質が劣化し
やすい。
【0011】また、通電比(通電時間/(通電時間+無
通電時間))は0.10以上の範囲にすることが好まし
い。通電比が0.10未満であると通電時間に対する無
通電時間の割合が大きくなりすぎ、無通電時間で生じる
めっきの再溶解を無視できず、効率的でない。上限は特
に定めないが、多段セル型の製造ラインのめっき長やめ
っきセル間隔を考慮すると、0.70以内が好ましい。
電流密度は50A/dm2 〜250A/dm2 が好まし
い。電流密度が50A/dm2 未満ではクロムがほとん
ど電析せず、250A/dm2 を超えると、めっきやけ
が発生しやすくなり、また電圧負荷が過大となるため、
実用的ではない。
【0012】めっき液の亜鉛イオン、3価クロムイオン
は各々10g/l〜150g/lが好ましい。さらに好
ましくは、30g/l〜120g/lである。亜鉛イオ
ン、3価クロムイオンが10g/l未満であると、めっ
きやけが生じやすく、150g/lでは、イオン濃度が
ほぼ飽和に達しており、めっき液中に沈殿を生じる。酸
性めっき液のpHは0.5〜3が好ましい。pHが0.
5未満では水素発生の割合が大きく、めっきの効率が著
しく低下する。またpH3を超えるとイオンの沈殿を生
じる。めっき液の陰イオンに関しては、硫酸浴、塩化浴
ともに適用が可能である。
【0013】また、有機添加剤はクロム析出の安定性か
ら4m+2個(m=1または2)のπ電子の芳香族環を
もつ炭素数20以下の炭化水素基または炭素数2〜10
の飽和炭化水素基と付加モル数15以下のエチレンオキ
シド基からなるポリオキシアルキレン誘導体が好まし
い。添加量は0.01g/l〜20g/lが好ましい。
0.01g/l未満であると、十分なクロム析出が行わ
れず、また20g/lを超えると、クロム析出の効果が
飽和し、コスト上得策でない。めっき液の流速は30m
/分以上が好ましい。30m/分未満では、電解中に発
生した水素ガスの脱泡が困難となり、電圧負荷の上昇を
もたらし、さらにめっきやけ性を悪化させる。めっき液
流速の上限は特に定めないが、めっき液流速が150m
/分を超えると、電解セル内での液の流れが激しく乱
れ、めっきむらを生じる可能性があることを考慮して、
30m/分〜150m/分が好ましい。
【0014】さらにNH4+イオンおよび、または、Li
+ 、Na+ 、K+ 、Mg2 + 、Al 3 + イオン等を含む
支持塩を1種または2種以上添加することは、めっき液
の電気伝導度を高めるとともに、めっきやけ、めっきむ
らを抑制し、クロムの共析作用を高める効果を有するた
め好ましい。これらの支持塩はカチオン濃度として5g
/l〜40g/lが好ましい。5g/l未満では、電気
伝導度の向上やめっきやけ、めっきむら抑制の効果が小
さく、40g/lを超えると、その効果が飽和し、多量
のカチオンがめっき効率の低下を招くおそれがあるため
得策でない。
【0015】また、目的に応じてCr6 + やNi、C
o、Fe、Cu、Mn、Cu、Pb、Sn、Sb、Cd
などのイオンを3価クロムのイオン濃度を超えない範囲
で1種または2種以上を添加することができる。または
不可避的に存在する場合に、めっき層にクロムの含有量
を超えない範囲で少量共析させても、本発明の効果は本
質的には変わらない。めっき層中のクロム組成は5〜4
0mass%が好ましい。5mass%未満では耐食性
の向上が認められない。また40mass%を超えると
加工時にめっきが粉状になり、いわゆるパウダリング性
が悪化するので、それ以下が好ましい。
【0016】さらに、本発明の製造方法にてめっきを行
った後、目的に応じて、クロメート処理、りん酸塩処
理、有機薄膜塗料塗布等の後処理を行うことができる。
また、被めっき鋼板の組成は、素材の要求特性に応じ
て、低炭素アルミキルド鋼、極低炭素鋼、低合金鋼、高
合金鋼等を選択することができるし、該鋼板は、冷延鋼
板に限定されるものではなく、熱延鋼板であってもかま
わない。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともにあげ
る。表1および表2に示すめっき液成分、めっき条件
で、アルカリ電解脱脂、酸洗を行った0.7mm厚の冷
延鋼板に目付量20g/m2 のめっきを施し、めっき層
組成、めっき密着性、めっき外観を評価し、表2に示し
た。めっき層組成は、めっき板を溶解し、原子吸光法に
て測定した。めっき密着性は、密着曲げを行った後の密
着曲げ部分のめっき剥離状況から評価し、○(めっき剥
離なしまたは実用上差し支えない程度のわずかな剥
離)、×(剥離ありまたは実用上仕様ができない程度の
大きな剥離)で行った。めっき外観は、目視にて行い、
やけがなく均一外観であるものを○、やけが発生または
外観にむらが生じ実用不可のものを×で評価した。
【0018】塗装後耐食性は、りん酸亜鉛処理、カチオ
ン電着塗装20μmを施した後、クロスカット傷を入
れ、塩水噴霧試験(JIS Z 2371に準拠)60
0時間後の塗膜ふくれ幅を測定した。評価はふくれ幅1
mm以内を○、1mmを超え3mm以内を△、3mm超
を×とした。また、耐食性が良好であった条件につい
て、めっき液の安定性を評価した。浴安定性は、めっき
液に100000C/dm2 の電流負荷をかけた後、イ
オン補給、添加剤補給を行い、各種濃度を初期値に戻し
て再びめっきを行ったときのクロム合金組成の安定性、
外観を評価した。評価は組成の変動が±3重量%以内で
あり、外観に変化がなかったものを○、組成の変動が±
3重量%超または外観悪化のいずれかが生じたものを×
とした。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】実施例1〜10は、本発明であるが、いず
れも密着性、外観、耐食性、浴の安定性が良好である。
一方、比較例において、比較例1は通電時間が短すぎる
ため無通電時間中にめっきの再溶解が生じ、めっきを安
定して作製することができなかった。比較例2では連続
通電にてめっきを作製したために、浴の安定性に欠け
た。比較例3では通電時間が長すぎたため、断続通電の
効果が失われ、浴の安定性に劣った。比較例4では通電
比が小さすぎ、無通電時間中に生じためっきの再溶解に
起因する、めっき密着性の悪化やめっきむらが生じ、耐
食性もやや悪化した。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、亜鉛−ク
ロム合金電気めっき鋼板を工業的に安定製造することを
可能としたものであって、これにより製造の安定性とと
もに、めっき液の寿命を飛躍的に向上するため、該めっ
き鋼板を極めて低コストでの製造を可能とすることを提
供する。さらには、めっき廃液を少なくし、環境への影
響を極力低減したものである。したがって、本発明の産
業に貢献することは極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金丸 辰也 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の移動方向に対して同一方向または
    反対方向のいずれかにめっき液を噴流する多段電解セル
    に鋼板を通板させて、かつ断続通電して、クロム主体の
    水酸化物膜の変動を抑制しつつ、電気めっきにより亜鉛
    −クロム合金層を形成することを特徴とする亜鉛−クロ
    ム合金電気めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 断続通電の通電パターンが、通電時間が
    0.15秒〜4.5秒、通電比が0.10以上であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の亜鉛−クロム合金電気
    めっき鋼板の製造方法。
JP13935296A 1996-06-03 1996-06-03 亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法 Withdrawn JPH09316687A (ja)

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Effective date: 20030805