JPH093201A - 水溶性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体の脱色方法 - Google Patents

水溶性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体の脱色方法

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JPH093201A
JPH093201A JP15646295A JP15646295A JPH093201A JP H093201 A JPH093201 A JP H093201A JP 15646295 A JP15646295 A JP 15646295A JP 15646295 A JP15646295 A JP 15646295A JP H093201 A JPH093201 A JP H093201A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性ポリアミドを、ペルオキソ二硫酸塩、
ペルオキソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、
二亜硫酸塩、および有機過酸化物からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の化合物を脱色剤として用いて脱色す
る。上記水溶性ポリアミドは、ポリアスパラギン酸およ
び/またはその塩が好ましい。 【効果】 水溶性ポリアミドを上記化合物で脱色するこ
とにより、該水溶性ポリアミドを容易に脱色することが
できると共に、優れた脱色効果を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶性ポリアミド並びに
ポリアスパラギン酸誘導体の脱色方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、重縮合による着色の少ない水溶性
ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体の製造方法
としては、以下に示すような種々の方法が知られてい
る。
【0003】即ち、米国特許第4,363,797 号には、高沸
点の有機溶媒中で、該有機溶媒と水とを共沸させながら
アスパラギン酸を重縮合させ、得られるポリコハク酸イ
ミドを水酸化物で加水分解することによって、着色の少
ないポリアスパラギン酸およびその塩を製造する方法が
開示されている。
【0004】また、Journal of Medicinal Chemistry,1
973,Vol.16,No8,893−897 には、アスパラギン酸をリン
酸の共存下で縮重合させることで、ほとんど無色のポリ
コハク酸イミドを得る方法が開示されている。つまり、
該ポリコハク酸イミドを原料として用いることで、着色
の少ないポリアスパラギン酸およびその塩や、ポリアス
パラギン酸誘導体を得ることができる。
【0005】さらに、米国特許第5,292,864 号には、過
酸化水素、塩素、またはオゾン等を脱色剤として用い
て、ポリアスパラギン酸およびその塩の水溶液を脱色す
る方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アスパ
ラギン酸を有機溶媒中で重縮合させることによってポリ
コハク酸イミドを得る方法は、得られるポリコハク酸イ
ミドを有機溶媒から分離する必要があり、該ポリコハク
酸イミドを安価に得ることができないという問題点を有
している。さらに、本願発明者等の検討によれば、上記
方法による着色の抑制効果は充分であるとは言い難い。
【0007】アスパラギン酸をリン酸の共存下で縮重合
させてポリコハク酸イミドを得る方法は、装置が腐食す
るという問題点を有している。また、上記方法は、重縮
合後のポリコハク酸イミドをリン酸から分離する必要が
ある。このため、該ポリコハク酸イミドを安価に得るこ
とができないという問題点を有している。
【0008】過酸化水素、塩素、またはオゾン等の化合
物を脱色剤として用いる場合には、その取り扱い者が薬
傷を起こしやすく、また、これら化合物は、毒性が強い
という問題点を有している。さらに、塩素やオゾンは、
気体であるため、取り扱いにくい。
【0009】そこで、水溶性ポリアミド並びにポリアス
パラギン酸誘導体に対して、簡便で、かつ、優れた脱色
効果を有する脱色方法が求められている。
【0010】本発明の目的は、前述した問題点を解決
し、簡便で、かつ、優れた脱色効果を有する脱色方法、
即ち、水溶性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導
体の新規な脱色方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、水溶性
ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体に対して、
簡便で、かつ、優れた脱色効果を有する脱色方法につい
て鋭意検討した結果、ペルオキソ二硫酸塩、ペルオキソ
ホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸
塩、および有機過酸化物からなる群より選ばれる少なく
とも1種の化合物を用いて脱色することで、水溶性ポリ
アミド並びにポリアスパラギン酸誘導体を容易に脱色す
ることができると共に、優れた脱色効果が得られること
を見い出して、本発明を完成させるに至った。
【0012】即ち、請求項1記載の発明の水溶性ポリア
ミドの脱色方法は、上記の課題を解決するために、水溶
性ポリアミドを、ペルオキソ二硫酸塩、ペルオキソホウ
酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、お
よび有機過酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1
種の化合物を用いて脱色することを特徴としている。
【0013】請求項2記載の発明の水溶性ポリアミドの
脱色方法は、上記の課題を解決するために、請求項1記
載の水溶性ポリアミドの脱色方法において、上記水溶性
ポリアミドが、ポリアスパラギン酸および/またはその
塩であることを特徴としている。
【0014】請求項3記載の発明のポリアスパラギン酸
誘導体の脱色方法は、上記の課題を解決するために、ポ
リアスパラギン酸誘導体を、ペルオキソ二硫酸塩、ペル
オキソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜
硫酸塩、および有機過酸化物からなる群より選ばれる少
なくとも1種の化合物を用いて脱色することを特徴とし
ている。
【0015】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
おける水溶性ポリアミドとしては、特に限定されるもの
ではないが、具体的には、例えば、ポリアスパラギン酸
およびその塩、ポリアスパラギン、ポリ(2−ヒドロキ
シエチル)アスパラギン酸アミド等の水溶性のポリアス
パラギン酸誘導体;ポリグルタミン酸およびその塩、ポ
リグルタミン等の水溶性のポリグルタミン酸誘導体等が
挙げられる。これら水溶性ポリアミドの中でも、ポリア
スパラギン酸およびその塩が、本発明の脱色方法に特に
適しているので、好ましい。
【0016】ポリアスパラギン酸塩としては、具体的に
は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金
属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類
金属塩;アンモニウム塩;アルキルアミン塩;アルカノ
ールアミン塩等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。
【0017】上記ポリアスパラギン酸およびその塩の製
造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の種
々の方法を用いることができる。このうち、アスパラギ
ン酸を熱重合させて得られるポリコハク酸イミド、ある
いは、マレイン酸、フマル酸、およびリンゴ酸からなる
群より選ばれる少なくとも1種の酸のアンモニウム塩お
よび/またはアミドを熱重合させて得られるポリコハク
酸イミドを、水酸化ナトリウム等の塩基性化合物を用い
てアルカリ加水分解させる方法が、本発明の脱色方法に
対して好適なポリアスパラギン酸およびその塩を得るこ
とができるので、好ましい。尚、該ポリコハク酸イミド
の原料であるアスパラギン酸の光学活性は、特に限定さ
れるものではなく、L体、D体、またはDL体の何れで
もよい。また、上記のアスパラギン酸や、マレイン酸、
フマル酸、またはリンゴ酸等の酸のアンモニウム塩およ
び/またはアミドを有機溶媒中で重合させてポリコハク
酸イミドを得た後、該ポリコハク酸イミドをアルカリ加
水分解することもできる。
【0018】また、上記のアスパラギン酸や、マレイン
酸、フマル酸、リンゴ酸等の酸のアンモニウム塩および
/またはアミドを、該化合物と共重合可能な別の化合物
と共重合させることによって、相当するポリコハク酸イ
ミド類を得てもよい。共重合可能な化合物としては、具
体的には、例えば、グルタミン酸、アラニン、アルギニ
ン、シスチン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、
ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プ
ロリン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファン
等のアミノ酸、あるいはアミド酸等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。即ち、本発明におけるポリ
アスパラギン酸およびその塩の原料であるポリコハク酸
イミドは、コハク酸イミド構造を有する重合体であれば
よい。つまり、本発明において、ポリアスパラギン酸お
よびその塩とは、アスパラギン酸構造を有する重合体を
示す。
【0019】また、ポリコハク酸イミドの製造条件、即
ち、反応温度や反応時間等の反応条件は、特に限定され
るものではなく、上記各反応が終了するように、適宜設
定すればよい。
【0020】即ち、水溶性ポリアミドの製造方法は、特
に限定されるものではなく、従来公知の種々の方法を用
いて製造することができる。また、水溶性ポリアミドの
製造条件、即ち、反応温度や反応時間等の反応条件は、
特に限定されるものではなく、用いる原料に応じて、反
応が終了するように、適宜設定すればよい。
【0021】また、本発明におけるポリアスパラギン酸
誘導体とは、上記水溶性のポリアスパラギン酸誘導体以
外のポリアスパラギン酸誘導体であり、アスパラギン酸
構造を有する重合体を示す。
【0022】ポリアスパラギン酸誘導体の製造方法は、
特に限定されるものではなく、従来公知の種々の方法を
用いて製造することができる。即ち、前記ポリコハク酸
イミドと、所望するポリアスパラギン酸誘導体を得るの
に必要な他の化合物とを反応させることにより、容易に
得ることができる。また、ポリアスパラギン酸誘導体の
製造条件、即ち、反応温度や反応時間等の反応条件は、
特に限定されるものではなく、上記反応が終了するよう
に、適宜設定すればよい。
【0023】本発明によれば、前記水溶性ポリアミドお
よび/またはポリアスパラギン酸誘導体を、水性媒体中
でペルオキソ二硫酸塩、ペルオキソホウ酸塩、亜ジチオ
ン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、および有機過酸化
物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を脱
色剤として用いて脱色することにより、容易に該水溶性
ポリアミドおよび/またはポリアスパラギン酸誘導体を
脱色することができる。
【0024】ペルオキソ二硫酸塩としては、特に限定さ
れるものではないが、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペ
ルオキソ二硫酸カリウム、およびペルオキソ二硫酸アン
モニウムが、入手が容易であることから、好ましい。
【0025】ペルオキソホウ酸塩としては、特に限定さ
れるものではないが、ペルオキソホウ酸ナトリウムが、
入手が容易であることから、好ましい。
【0026】亜ジチオン酸塩としては、特に限定される
ものではないが、亜ジチオン酸ナトリウムが、入手が容
易であることから、好ましい。
【0027】亜硫酸水素塩としては、特に限定されるも
のではないが、亜硫酸水素ナトリウムおよび亜硫酸水素
カリウムが、入手が容易であることから、好ましい。
【0028】二亜硫酸塩としては、特に限定されるもの
ではないが、二亜硫酸ナトリウムが、入手が容易である
ことから、好ましい。
【0029】有機過酸化物としては、特に限定されるも
のではないが、水溶性の有機過酸化物である水溶性ヒド
ロパーオキシド、水溶性ジアシルパーオキシド、および
水溶性パーオキシエステルが、本発明の効果を一層向上
させることができるので、好ましい。水溶性ヒドロパー
オキシドの中でも、t−ブチルヒドロパーオキシドが、
入手が容易であることから、好ましい。水溶性ジアシル
パーオキシドの中でも、コハク酸パーオキシドが、入手
が容易であることから、好ましい。水溶性パーオキシエ
ステルの中でも、パーオキシマレイン酸t−ブチルが、
入手が容易であることから、好ましい。上記水溶性の有
機過酸化物以外の有機過酸化物としては、特に限定され
るものではないが、過ギ酸、過酢酸、および過安息香酸
が、入手が容易であることから、好ましい。
【0030】上記各種化合物は、1種類のみを用いても
よいし、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。即
ち、どのような組み合わせでもよい。
【0031】本発明において脱色剤として用いられる上
記のペルオキソ二硫酸塩、ペルオキソホウ酸塩、亜ジチ
オン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、および有機過酸
化物等の化合物(以下、説明の便宜上、脱色剤と総称す
る)は、何れも固体あるいは液体である。また、該脱色
剤は、従来の脱色方法に用いられている過酸化水素や塩
素、オゾン等の化合物のように、毒性が強くないので、
安全であり、取り扱いが容易である。さらに、該脱色剤
は、優れた脱色効果を発揮することができる。これら脱
色剤の中でも、ペルオキソ二硫酸塩、亜ジチオン酸塩、
および亜硫酸水素塩が、本発明の効果をより一層向上さ
せることができるので、特に好ましい。即ち、ペルオキ
ソ二硫酸塩、亜ジチオン酸塩、および亜硫酸水素塩を用
いることで、水溶性ポリアミドおよび/またはポリアス
パラギン酸誘導体を、より簡便、かつ、効率よく均一に
脱色することができる。
【0032】また、水性媒体としては、特に限定される
ものではなく、水、あるいは、水と水溶性の有機溶媒と
の混合溶媒を用いることができる。これら水性媒体の中
でも、水単独が、処理が容易であることから、最も好ま
しい。尚、上記有機溶媒は、水溶性の有機溶媒であれ
ば、特に限定されるものではない。
【0033】水溶性ポリアミドまたはポリアスパラギン
酸誘導体を脱色する際の上記脱色剤の添加方法は、特に
限定されるものではなく、水溶性ポリアミドまたはポリ
アスパラギン酸誘導体の溶液に、脱色剤を一括して添加
してもよく、逐次、分割して添加してもよい。これら脱
色剤の添加方法のうち、水溶性ポリアミドあるいはポリ
アスパラギン酸誘導体の溶液に、脱色剤を逐次少量ずつ
添加する方法が、脱色剤を一括して添加する方法に比べ
て、分解反応等の副反応を抑制することができるので、
好適である。
【0034】水溶性ポリアミドまたはポリアスパラギン
酸誘導体に該脱色剤を添加する際の脱色剤の形態は、特
に限定されるものではなく、固体、液体の何れでもよい
が、脱色剤を添加する際の操作がより容易であることか
ら、液体である方が好ましい。尚、脱色剤が固体である
場合には、水溶液にして添加してもよい。
【0035】処理されるべき水溶性ポリアミドまたはポ
リアスパラギン酸誘導体のpH(水等の水性媒体中での
pH)は、特に限定されるものではなく、脱色剤の種類
によって、pHを適宜調整すればよい。あるいは、pH
によって、添加する脱色剤を選択してもよい。
【0036】上記水溶性ポリアミドまたはポリアスパラ
ギン酸誘導体に対する該脱色剤の添加量は、所望する脱
色の程度によって適宜設定すればよく、特に限定される
ものではないが、水溶性ポリアミド1重量部あるいはポ
リアスパラギン酸誘導体1重量部に対して、脱色剤 0.0
01重量部〜 0.2重量部の範囲内が好ましい。脱色剤の添
加量が 0.001重量部より少なければ、水溶性ポリアミド
またはポリアスパラギン酸誘導体を効率よく脱色するこ
とができず、また、充分な脱色の効果を得ることができ
ない虞れがあるため、好ましくない。一方、脱色剤の添
加量を 0.2重量部より多くしても、さらなる効果は認め
られず、添加した脱色剤が無駄となる虞れがあるので、
好ましくない。
【0037】また、水溶性ポリアミドまたはポリアスパ
ラギン酸誘導体を該脱色剤で脱色する際の温度、即ち、
脱色処理における処理温度は、添加する脱色剤によって
適宜設定すればよく、特に限定されるものではないが、
常圧で20℃〜沸点の範囲内が好ましく、40℃〜80℃の範
囲内が、さらに好ましい。上記処理温度が20℃より低け
れば、脱色に要する時間が長くなり、生産性が低下する
虞れがあるので、好ましくない。一方、例えば加圧下で
脱色を行う場合、処理温度が常圧における上記沸点より
高ければ、分解等の副反応が起こる虞れがあるので、好
ましくない。尚、処理圧力は、特に限定されるものでは
ない。
【0038】上記水溶性ポリアミドまたはポリアスパラ
ギン酸誘導体の脱色処理における処理時間は、脱色剤の
種類、処理温度、および所望する脱色の程度等に応じ
て、適宜設定すればよく、特に限定されるものではな
い。
【0039】以上のように、水溶性ポリアミド並びにポ
リアスパラギン酸誘導体を、ペルオキソ二硫酸塩、ペル
オキソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜
硫酸塩、および有機過酸化物からなる群より選ばれる少
なくとも1種の化合物を脱色剤として用いて脱色するこ
とで、該水溶性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘
導体を容易に脱色することができると共に、優れた脱色
効果を得ることができる。
【0040】該水溶性ポリアミド並びにポリアスパラギ
ン酸誘導体、特に、ポリアスパラギン酸およびその塩
は、分散剤、スケール防止剤、洗剤用のビルダー等に有
用である。
【0041】
【作用】本発明の方法を用いて水溶性ポリアミド並びに
ポリアスパラギン酸誘導体を脱色することにより、該水
溶性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体を容易
に脱色することができると共に、優れた脱色効果を得る
ことができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。
【0043】〔実施例1〕温度計、ガス吹き込み管、お
よび攪拌装置等を取り付けた反応容器(フラスコ)に、
L−アスパラギン酸 100gを仕込んだ。この反応容器を
250℃のオイルバスに浸漬し、L−アスパラギン酸を窒
素雰囲気下で3時間攪拌して、熱重合させた。反応終了
後、該反応容器を冷却して、ポリコハク酸イミド72gを
得た。
【0044】得られたポリコハク酸イミドを水に分散さ
せてなるスラリーに、48重量%水酸化ナトリウム水溶液
を加えて、上記ポリコハク酸イミドが完全に溶解するま
でアルカリ加水分解を行った後、この水溶液をpH9〜
10に調整して、ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液を
得た。その後、得られた水溶液の濃度を40重量%に調製
した。
【0045】次いで、温度計、ガス吹き込み管、滴下装
置、および攪拌装置等を取り付けた別の反応容器に、上
記40重量%ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液13.7g
を仕込んだ。次に、該ポリアスパラギン酸ナトリウム水
溶液を窒素雰囲気下で、55℃に昇温した。一方、ペルオ
キソ二硫酸塩である10重量%ペルオキソ二硫酸ナトリウ
ム水溶液 4.8gを滴下装置に仕込んだ。尚、上記10重量
%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液 4.8gは、ペルオ
キソ二硫酸ナトリウム 0.002モルに相当する。その後、
該ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液に、上記ペルオ
キソ二硫酸ナトリウム水溶液を、30分間かけて滴下し
た。滴下後、上記反応溶液を55℃に保ちながら1時間反
応させることによって、ポリアスパラギン酸ナトリウム
を脱色した。このポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液
の濃度を30重量%に調整した後、ガードナー(Gardner)
色差計を用いて該ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液
の色調を測定した。この結果を表1に示す。
【0046】〔実施例2〕実施例1において、ペルオキ
ソ二硫酸ナトリウム水溶液の代わりに、亜硫酸水素塩で
ある10重量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液 2.1gを用
い、脱色の際の温度を55℃から65℃に変更した以外は、
実施例1と同様の反応・操作を行って、ポリアスパラギ
ン酸ナトリウムを脱色した。尚、上記10重量%亜硫酸水
素ナトリウム水溶液 2.1gは、亜硫酸水素ナトリウム
0.002モルに相当する。上記ポリアスパラギン酸ナトリ
ウム水溶液について、実施例1と同様の操作を行い、色
調を測定した。この結果を表1に示す。
【0047】〔実施例3〕実施例1と同様の反応容器
に、実施例1で得られた40重量%ポリアスパラギン酸ナ
トリウム水溶液13.7gを仕込んだ。次いで、該ポリアス
パラギン酸ナトリウム水溶液を窒素雰囲気下で、80℃に
昇温した。一方、有機過酸化物である69重量%t−ブチ
ルヒドロパーオキシド水溶液 0.052gを滴下装置に仕込
んだ。尚、上記69重量%t−ブチルヒドロパーオキシド
水溶液 0.052gは、t−ブチルヒドロパーオキシド0.00
04モルに相当する。その後、該ポリアスパラギン酸ナト
リウム水溶液に、上記t−ブチルヒドロパーオキシド水
溶液を、10分間かけて滴下した。滴下後、上記反応溶液
を還流温度で3時間反応させることによって、ポリアス
パラギン酸ナトリウムを脱色した。このポリアスパラギ
ン酸ナトリウム水溶液について、実施例1と同様の操作
を行い、色調を測定した。この結果を表1に示す。
【0048】〔比較例1〕実施例1において、ペルオキ
ソ二硫酸ナトリウム水溶液を用いた脱色処理を行わない
以外は、実施例1と同様の操作を行って、ポリアスパラ
ギン酸ナトリウム水溶液を得た。即ち、L−アスパラギ
ン酸の熱重合によって得られたポリアスパラギン酸ナト
リウム水溶液を、ポリアスパラギン酸ナトリウムの濃度
が30重量%となるように調整した。このポリアスパラギ
ン酸ナトリウム水溶液について、実施例1と同様の操作
を行い、色調を測定した。この結果を表1に示す。
【0049】〔実施例4〕実施例1と同様の反応容器
に、DL−アスパラギン酸 100gを仕込んだ。この反応
容器を 230℃のオイルバスに浸漬し、DL−アスパラギ
ン酸を窒素雰囲気下で7時間攪拌して、熱重合させた。
反応終了後、該反応容器を冷却して、ポリコハク酸イミ
ド71gを得た。
【0050】得られたポリコハク酸イミドを用いて、実
施例1と同様の加水分解・操作を行って、40重量%ポリ
アスパラギン酸ナトリウム水溶液を得た。
【0051】次に、実施例1と同様の反応容器に、上記
40重量%ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液13.7gを
仕込んだ。次いで、該ポリアスパラギン酸ナトリウム水
溶液を窒素雰囲気下で、50℃に昇温した。一方、亜ジチ
オン酸塩である10重量%亜ジチオン酸ナトリウム水溶液
5.2gを滴下装置に仕込んだ。尚、上記10重量%亜ジチ
オン酸ナトリウム水溶液 5.2gは、亜ジチオン酸ナトリ
ウム 0.003モルに相当する。その後、該ポリアスパラギ
ン酸ナトリウム水溶液に、上記亜ジチオン酸ナトリウム
水溶液を、30分間かけて滴下した。滴下後、上記反応溶
液を50℃に保ちながら1時間反応させることによって、
ポリアスパラギン酸ナトリウムを脱色した。このポリア
スパラギン酸ナトリウム水溶液について、実施例1と同
様の操作を行い、色調を測定した。この結果を表1に示
す。
【0052】〔比較例2〕実施例4において、亜ジチオ
ン酸ナトリウム水溶液を用いた脱色処理を行わない以外
は、実施例4と同様の操作を行って、ポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液を得た。即ち、DL−アスパラギン
酸の熱重合によって得られたポリアスパラギン酸ナトリ
ウム水溶液を、ポリアスパラギン酸ナトリウムの濃度が
30重量%となるように調整した。このポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液について、実施例4、即ち、実施例
1と同様の操作を行い、色調を測定した。この結果を表
1に示す。
【0053】〔実施例5〕実施例1と同様の反応容器
に、マレイン酸アンモニウム 100gを仕込んだ。この反
応容器を 250℃のオイルバスに浸漬し、マレイン酸アン
モニウムを窒素雰囲気下で1.5 時間攪拌して、熱重合さ
せた。反応終了後、該反応容器を冷却して、ポリコハク
酸イミド75gを得た。
【0054】得られたポリコハク酸イミドを用いて、実
施例1と同様の加水分解・操作を行って、40重量%ポリ
アスパラギン酸ナトリウム水溶液を得た。
【0055】次に、実施例1と同様の反応容器に、上記
40重量%ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液13.7gを
仕込んだ。次いで、該ポリアスパラギン酸ナトリウム水
溶液を窒素雰囲気下で、45℃に昇温した。一方、ペルオ
キソホウ酸塩である10重量%ペルオキソホウ酸ナトリウ
ム水溶液 4.0gを滴下装置に仕込んだ。尚、上記10重量
%ペルオキソホウ酸ナトリウム水溶液 4.0gは、ペルオ
キソホウ酸ナトリウム0.004モルに相当する。その後、
該ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液に、上記ペルオ
キソホウ酸ナトリウム水溶液を、30分間かけて滴下し
た。滴下後、上記反応溶液を45℃に保ちながら2時間反
応させることによって、ポリアスパラギン酸ナトリウム
を脱色した。このポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液
について、実施例1と同様の操作を行い、色調を測定し
た。この結果を表1に示す。
【0056】〔実施例6〕実施例5、即ち、実施例1と
同様の反応容器に、実施例5で得られた40重量%ポリア
スパラギン酸ナトリウム水溶液13.7gを仕込んだ。次い
で、該ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液を窒素雰囲
気下で、80℃に昇温した。一方、有機過酸化物である10
重量%パーオキシマレイン酸t−ブチル水溶液0.75gを
滴下装置に仕込んだ。尚、上記10重量%パーオキシマレ
イン酸t−ブチル水溶液0.75gは、パーオキシマレイン
酸t−ブチル0.0004モルに相当する。その後、該ポリア
スパラギン酸ナトリウム水溶液に、上記パーオキシマレ
イン酸t−ブチル水溶液を、10分間かけて滴下した。滴
下後、還流温度で2時間反応させることによって、ポリ
アスパラギン酸ナトリウムを脱色した。このポリアスパ
ラギン酸ナトリウム水溶液について、実施例5、即ち、
実施例1と同様の操作を行い、色調を測定した。この結
果を表1に示す。
【0057】〔実施例7〕実施例5、即ち、実施例1と
同様の反応容器に、実施例5で得られた40重量%ポリア
スパラギン酸ナトリウム水溶液13.7gを仕込んだ。次い
で、該ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液を窒素雰囲
気下で、50℃に昇温した。一方、有機過酸化物である32
重量%過酢酸水溶液 0.095gを滴下装置に仕込んだ。
尚、上記32重量%過酢酸水溶液 0.095gは、過酢酸0.00
04モルに相当する。その後、該ポリアスパラギン酸ナト
リウム水溶液に、上記過酢酸水溶液を、10分間かけて滴
下した。滴下後、上記反応溶液を50℃に保ちながら1時
間反応させることによって、ポリアスパラギン酸ナトリ
ウムを脱色した。このポリアスパラギン酸ナトリウム水
溶液について、実施例5、即ち、実施例1と同様の操作
を行い、色調を測定した。この結果を表1に示す。
【0058】〔比較例3〕実施例5において、ペルオキ
ソホウ酸ナトリウム水溶液を用いた脱色処理を行わない
以外は、実施例5と同様の操作を行って、ポリアスパラ
ギン酸ナトリウム水溶液を得た。即ち、マレイン酸アン
モニウムの熱重合によって得られたポリアスパラギン酸
ナトリウム水溶液を、ポリアスパラギン酸ナトリウムの
濃度が30重量%となるように調整した。このポリアスパ
ラギン酸ナトリウム水溶液について、実施例5、即ち、
実施例1と同様の操作を行い、色調を測定した。この結
果を表1に示す。
【0059】〔実施例8〕実施例1と同様の反応容器
に、フマル酸アンモニウム 100gを仕込んだ。この反応
容器を 250℃のオイルバスに浸漬し、フマル酸アンモニ
ウムを窒素雰囲気下で1.5 時間攪拌して、熱重合させ
た。反応終了後、該反応容器を冷却して、ポリコハク酸
イミド77gを得た。
【0060】得られたポリコハク酸イミドを用いて、実
施例1と同様の加水分解・操作を行って、40重量%ポリ
アスパラギン酸ナトリウム水溶液を得た。
【0061】次に、実施例1と同様の反応容器に、上記
40重量%ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液13.7gを
仕込んだ。次いで、該ポリアスパラギン酸ナトリウム水
溶液を窒素雰囲気下で、60℃に昇温した。一方、有機過
酸化物である80重量%コハク酸パーオキシド水溶液0.12
gを滴下装置に仕込んだ。尚、上記80重量%コハク酸パ
ーオキシド水溶液0.12gは、コハク酸パーオキシド 0.0
04モルに相当する。その後、該ポリアスパラギン酸ナト
リウム水溶液に、上記コハク酸パーオキシド水溶液を、
10分間かけて滴下した。滴下後、上記反応溶液を60℃に
保ちながら2時間反応させることによって、ポリアスパ
ラギン酸ナトリウムを脱色した。このポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液について、実施例1と同様の操作を
行い、色調を測定した。この結果を表1に示す。
【0062】〔比較例4〕実施例8において、コハク酸
パーオキシド水溶液を用いた脱色処理を行わない以外
は、実施例8と同様の操作を行って、ポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液を得た。即ち、フマル酸アンモニウ
ムの熱重合によって得られたポリアスパラギン酸ナトリ
ウム水溶液を、ポリアスパラギン酸ナトリウムの濃度が
30重量%となるように調整した。このポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液について、実施例8、即ち、実施例
1と同様の操作を行い、色調を測定した。この結果を表
1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1に記載の結果から明らかなように、実
施例1・2・3で得られたポリアスパラギン酸ナトリウ
ム水溶液は、比較例1で得られたポリアスパラギン酸ナ
トリウム水溶液に比べて、着色が少ないことが判った。
また、実施例4で得られたポリアスパラギン酸ナトリウ
ム水溶液は、比較例2で得られたポリアスパラギン酸ナ
トリウム水溶液に比べて、着色が少ないことが判った。
さらに、実施例5・6・7で得られたポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液は、比較例3で得られたポリアスパ
ラギン酸ナトリウム水溶液に比べて、着色が少ないこと
が判った。また、実施例8で得られたポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液は、比較例4で得られたポリアスパ
ラギン酸ナトリウム水溶液に比べて、着色が少ないこと
が判った。
【0065】即ち、本実施例によれば、ポリアスパラギ
ン酸ナトリウム水溶液を、ペルオキソ二硫酸塩、ペルオ
キソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫
酸塩、および有機過酸化物からなる群より選ばれる少な
くとも1種の化合物を脱色剤として用いることで、該ポ
リアスパラギン酸ナトリウムを脱色できることが判っ
た。また、上記脱色剤は、何れも固体あるいは液体であ
り、従来の脱色方法に用いられている過酸化水素や塩
素、オゾン等の化合物のように、毒性が強くないので安
全であり、取り扱いが容易である。
【0066】即ち、本発明の脱色方法を用いれば、水溶
性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体を容易に
脱色することができると共に、優れた脱色効果を得るこ
とができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の水溶性ポリアミドの脱色方法
は、以上のように、水溶性ポリアミドを、ペルオキソ二
硫酸塩、ペルオキソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸
水素塩、二亜硫酸塩、および有機過酸化物からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の化合物を用いて脱色する方
法である。
【0068】また、本発明の水溶性ポリアミドの脱色方
法は、以上のように、上記水溶性ポリアミドが、ポリア
スパラギン酸および/またはその塩である方法である。
【0069】さらに、本発明のポリアスパラギン酸誘導
体の脱色方法は、以上のように、ポリアスパラギン酸誘
導体を、ペルオキソ二硫酸塩、ペルオキソホウ酸塩、亜
ジチオン酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、および有機
過酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合
物を用いて脱色する方法である。
【0070】本発明の方法を用いて該水溶性ポリアミド
並びにポリアスパラギン酸誘導体を脱色することによ
り、水溶性ポリアミド並びにポリアスパラギン酸誘導体
を容易に脱色することができると共に、優れた脱色効果
を得ることができるという効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性ポリアミドを、ペルオキソ二硫酸
    塩、ペルオキソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫酸水素
    塩、二亜硫酸塩、および有機過酸化物からなる群より選
    ばれる少なくとも1種の化合物を用いて脱色することを
    特徴とする水溶性ポリアミドの脱色方法。
  2. 【請求項2】上記水溶性ポリアミドが、ポリアスパラギ
    ン酸および/またはその塩であることを特徴とする請求
    項1記載の水溶性ポリアミドの脱色方法。
  3. 【請求項3】ポリアスパラギン酸誘導体を、ペルオキソ
    二硫酸塩、ペルオキソホウ酸塩、亜ジチオン酸塩、亜硫
    酸水素塩、二亜硫酸塩、および有機過酸化物からなる群
    より選ばれる少なくとも1種の化合物を用いて脱色する
    ことを特徴とするポリアスパラギン酸誘導体の脱色方
    法。
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