JPH0937740A - 微粒子状冷凍すり身 - Google Patents

微粒子状冷凍すり身

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JPH0937740A
JPH0937740A JP7193349A JP19334995A JPH0937740A JP H0937740 A JPH0937740 A JP H0937740A JP 7193349 A JP7193349 A JP 7193349A JP 19334995 A JP19334995 A JP 19334995A JP H0937740 A JPH0937740 A JP H0937740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゲル強度が高くて高品質の練り製品を短時間に
効率よく製造することが可能なすり身製品製造用原料を
提供すること。 【解決手段】平均粒径または粒径が1mm以下の微粒子
状冷凍すり身、当該微粒子状冷凍すり身と塩分を含有す
る冷凍すり身混合物、およびこれらの微粒子状冷凍すり
身や冷凍すり身混合物からなるすり身製品製造用原料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍すり身を冷凍
状態のまま所定の粒径以下に微粒子化した微粒子状冷凍
すり身に関する。本発明の微粒子状冷凍すり身は、練り
製品等の製造に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】蒲鉾、竹輪、はんぺんなどの練り製品
は、工業的には冷凍すり身を原材料として製造されるの
が一般的である。冷凍すり身は、捕獲した魚の鮮度が高
いうちに採肉、水晒、脱水し、糖類やリン酸塩を加える
工程を経て、冷凍することにより製造され、通常は−2
0から−30℃で冷凍状態に保たれたまま流通し、練り
製品製造等に用いられる。
【0003】冷凍すり身を用いた従来の練り製品の製造
方法は、まず冷凍すり身を温水解凍機などを用いて解凍
する工程から始まる。そして、解凍後にカッターで粉砕
したものに塩を加えて塩ずりし、さらに調味料等の副原
料を加えて混合し、成形後に加熱処理を施して練り製品
にしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の製造方法は、時間と人手がかかるという点に
改良の余地が認められる。さらに、本発明者らは、より
質の高い練り製品を製造するために、原料自体に改良を
加える必要があることを認識していた。
【0005】本発明は、このような認識のもとに、効率
よく高品質の練り製品を製造するために新しい原料を提
供することを課題とし、これを解決したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の粒径を
有する微粒子状冷凍すり身を内容とする。
【0007】本発明で用いる冷凍すり身の種類は、特に
限定されない。したがって、冷凍すり身の原料となる魚
の種類・質・捕獲地、魚の配合割合、冷凍温度、含水
率、保存期間などによらず、すり身製造用に用いること
ができるいずれの冷凍すり身も本発明で使用することが
できる。また、調味料や塩分をあらかじめ含んでいる冷
凍すり身も使用することができる。本発明では、1種類
の冷凍すり身を単独で用いてもよいし、複数の冷凍すり
身を適当な割合で組み合わせて用いてもよい。
【0008】微粒子状冷凍すり身の平均粒径は、所期の
目的を達成しうる範囲に設定する。好ましくは1mm以
下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは
0.1mm以下にする。ここでいう「平均粒径」は、粒
径とその粒径を有する粒子数の積の総和を全粒子数で割
った値を示すものであり、最大粒子や最小粒子の粒径は
とくに限定されない。このような微粒子状冷凍すり身
は、冷凍状態にあるすり身を粉砕することができる粉砕
機を用いて調製することができる。例えば、ピンや刃物
を表面に備えたローターを回転させることにより冷凍す
り身を粉砕する粉砕機や、ピンや刃物を表面に備えた板
状物を左右に往復させることにより粉砕する粉砕機など
を用いることができる。粉砕時の温度は、冷凍すり身の
冷凍状態が保たれている温度にする。冷凍すり身の温度
は0℃以下、好ましくは−12℃以下、より好ましくは
−15℃以下、さらに好ましくは−20℃以下にして行
う。
【0009】本発明には、全粒子が好ましくは1mm以
下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは
0.1mm以下の粒径を有する微粒子状冷凍すり身も含
まれる。このような粒径の上限が決められた微粒子状冷
凍すり身は、粗粉砕した冷凍すり身を上限値に対応する
ふるいにかけることにより調製することができる。
【0010】本発明の微粒子状冷凍すり身は、塩水と混
合して冷凍すり身混合物にすることができる。混合は、
粉砕機の中に組み込まれた塩水導入口から塩水を注入す
ることにより冷凍すり身の粉砕直後に混合してもよい
し、粉砕機の外で塩水を混合してもよい。塩水の量や濃
度は、塩ずりに必要な範囲で選択される。なお、塩(塩
化ナトリウム)の代わりに、塩化カリウム等の強電解質
を用いることもできる。
【0011】冷凍状態を保ったままで所定の粒径に微粉
砕した微粒子状冷凍すり身は、練り製品を製造するため
の原料として際立った有用性を示す。とくに、粒径が1
mm以下の微粒子状冷凍すり身を用いれば、ゲル物性が
極めて優れた練り製品を製造することができる。このこ
とは、微粒子状冷凍すり身の粒径と、その微粒子状冷凍
すり身を塩水と混合し撹拌後成形することによって得た
成形材料のゲル強度との関係を検討することによって確
認された(試験例1参照)。両者の関係は図1に示す通
りである。グラフを左から辿ると、粒径が小さくなるに
したがってゲル強度はゆるやかに上昇するが、驚くべき
ことに粒径が1mm以下になるとゲル強度が急激に高ま
ることが確認される。すなわち、粒径1mm以下の微粒
子状冷凍すり身を用いれば、よりゲル強度が高くて質の
良い練り製品を効率よく製造することができる(試験例
2参照)。また、本発明の範囲内で粒径を適宜調節する
ことによって、練り製品のゲル強度を微調節することも
可能である。すなわち、同一プラントを同一条件で稼働
させながら、原料たる微粒子状冷凍すり身の粒径を変え
るだけで製品のゲル強度を変化させることができるた
め、工業上の利点が極めて大きい。
【0012】また、本発明の微粒子状冷凍すり身を用い
れば、冷凍状態のまますり身と塩水を混合させ、速やか
に後の工程に供することができるためすり身の劣化を最
小限に止めることができる。従来法による冷凍すり身の
解凍は、約30−60℃の温水が通るプレート上でなさ
れるため、冷凍すり身の表面のみが解凍し劣化すること
が避けられなかった。また、従来法により解凍した冷凍
すり身は1mm以下に微粉砕することができないため、
ゲル強度が強い製品を得ることが不可能であった。本発
明の微粒子状冷凍すり身を用いれば、このような従来の
問題点を解決した高品質の製品を製造することができ
る。また、本発明の微粒子状冷凍すり身は任意の量に容
易に秤りとることができるため、従来の板状冷凍すり身
の秤量による製造では困難であった少量生産やすり身使
用量の微妙な調整がたやすくできるようになる。
【0013】さらに、本発明の微粒子状冷凍すり身を用
いれば、練り製品の製造工程が大幅に効率化され、比較
的短時間に人手をかけることなく製品を製造することが
できる。本発明の微粒子状冷凍すり身を用いた場合は、
従来法による場合に比べて、石臼式雷潰機、サイレント
カッター、ピンミキサーなどによる処理時間が約半分に
短縮できることが確認されている。また、特にピンミキ
サーを用いれば、全操作をコンパクトな連続工程で行う
こともできるため、滞留による劣化を防ぎ効率よく練り
製品を製造することができる。また、外気にさらされる
機会も減ることから衛生的な製造が可能になる。さら
に、製造の経済効率がよいため、実際上の利点も大き
い。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより詳細に
説明する。
【0015】実施例1 10kgの冷凍すり身を、ローターの表面に切削式刃物
を備えた市販のロータリー粉砕機を用いてー18℃で微
粉砕した。得られた微粒子状冷凍すり身の粒径分布を顕
微鏡で確認したところ、大半が1〜0.5mmであり、
平均粒径は1mm以下であった。
【0016】実施例2 実施例1で得られた微粒子状冷凍すり身を、1mmのふ
るいにかけることにより、粒径が1mm以下の微粒子状
冷凍すり身を製造した。
【0017】実施例3 実施例1で得られた微粒子状冷凍すり身を、0.5mm
のふるいにかけることにより、粒径が0.5mm以下の
微粒子状冷凍すり身を製造した。
【0018】実施例4 実施例1で得られた微粒子状冷凍すり身を、0.1mm
のふるいにかけることにより、粒径が0.1mm以下の
微粒子状冷凍すり身を製造した。
【0019】実施例5 10kgの冷凍すり身を、ローターの表面に切削式刃物
を備えた市販のロータリー粉砕機を用いてー18℃で微
粉砕した。得られた微粒子状冷凍すり身の粒径分布を顕
微鏡で確認したところ、大半が0.5〜0.1mmであ
り、平均粒径は0.5mm以下であった。
【0020】実施例6 実施例5で得られた微粒子状冷凍すり身を、0.5mm
のふるいにかけることにより、粒径が0.5mm以下の
微粒子状冷凍すり身を製造した。
【0021】実施例7 実施例5で得られた微粒子状冷凍すり身を、0.1mm
のふるいにかけることにより、粒径が0.1mm以下の
微粒子状冷凍すり身を製造した。
【0022】実施例8 10kgの冷凍すり身を、ローターの表面に切削式刃物
を備えた市販のロータリー粉砕機を用いてー18℃で微
粉砕した。得られた微粒子状冷凍すり身の平均粒径は
0.1mm以下であった。
【0023】実施例9 実施例8で製造した微粒子状冷凍すり身を、0.1mm
のふるいにかけることにより、粒径が0.1mm以下の
微粒子状冷凍すり身を製造した。
【0024】実施例10 実施例1−9で製造した各微粒子状冷凍すり身10kg
に、14.2%塩水3リットルを添加混合することによ
り冷凍すり身混合物を製造した。
【0025】製造例1 実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身10kgを1
4.2%塩水3リットルと混合した。得られた混合物を
ケーキミキサー((株)関東混合機工業社製)を用いて
35分間撹拌後、成形することによって成形材料を得
た。
【0026】実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身の
代わりに、実施例2−9で製造した微粒子状冷凍すり身
を用いて上記操作を繰り返し、成形材料を得た。
【0027】製造例2 実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身10kgを1
4.2%塩水3リットルと混合した。得られた混合物を
サイレントカッター((株)備文製)を用いて15分間
撹拌後、成形することによって成形材料を得た。
【0028】実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身の
代わりに、実施例2−9で製造した微粒子状冷凍すり身
を用いて上記操作を繰り返し、成形材料を得た。
【0029】製造例3 実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身10kgを1
4.2%塩水3リットルと混合した。得られた混合物を
ピンミキサー((株)紀文食品製:特公平3−4114
5号参照)を用いて5分間撹拌後、成形することによっ
て成形材料を得た。これらの一連の操作は連続工程で行
った。
【0030】実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身の
代わりに、実施例2−9で製造した微粒子状冷凍すり身
を用いて上記操作を繰り返し、成形材料を得た。
【0031】製造例4 実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身10kgを1
4.2%塩水3リットルと混合した。得られた混合物を
ニーダー((株)梶原工業社製)を用いて5分間捏練し
た。必要に応じて脱気し、ピンミキサーを用いて5分間
撹拌後、成形することによって成形材料を得た。
【0032】実施例1で製造した微粒子状冷凍すり身の
代わりに、実施例2−9で製造した微粒子状冷凍すり身
を用いて上記操作を繰り返し、成形材料を得た。
【0033】上記製造例1−4で製造した成形材料は、
蒲鉾、竹輪、はんぺんなどの練り製品製造用に使用する
のに非常に適したものであった。
【0034】試験例1 本試験例において、種々の粒径を有する粒子状冷凍すり
身を原料として用いて練り製品を製造し、得られた練り
製品のゲル物性と粒径との関係を調べた。
【0035】実施例1と同様の方法により調製した粒径
5mm以下の粒子状冷凍すり身(試料1)、粒径3mm
以下の粒子状冷凍すり身(試料2)、実施例2で調製し
た粒径1mm以下の微粒子状冷凍すり身(試料3)、実
施例6で調製した粒径0.5mm以下の微粒子状冷凍す
り身(試料4)、実施例9で調製した粒径0.1mm以
下の微粒子状冷凍すり身(試料5)を原料として用い
た。これらの原料を製造例2に記載される方法にしたが
ってサイレントカッターで撹拌し、成形することによっ
て成形材料とした。
【0036】各試料をケーシングチューブ中に成形し、
35℃で60分坐らせ、85℃で30分加熱した。一夜
冷蔵後、レオロメータ−(アイテクノ社製;1mm幅;
クサビ型プランジャー)でゲル強度を測定した。試験結
果を以下の表に示し、図1にグラフとして示した。な
お、ゲル強度は試料5を100%として相対評価した値
を示した。
【0037】
【表1】 試料番号 粒 径 ゲル強度 1 5 mm以下 57% 2 3 mm以下 60% 3(本発明) 1 mm以下 70% 4(本発明) 0.5mm以下 85% 5(本発明) 0.1mm以下 100% 試験例2 本試験例において、本発明の微粒子状冷凍すり身を用い
て製造した成形材料と、従来法により製造した成形材料
のゲル物性を比較した。
【0038】製造例2で製造した成形材料と比較するた
めに、サイレントカッターを用いて従来法にしたがって
成形材料を製造した。製造例2と同一の冷凍すり身を3
0℃の温水を用いてプレス式解凍機により解凍した。解
凍時のすり身の中心温度を測定したところー5℃であっ
た。この解凍すり身をサイレントカッターを用いて15
分間粉砕し、14.2%塩水3リットルと混合した後、
成形して対照用成形材料とした。これら2つの成形材料
のゲル物性を試験例1と同じ方法により比較したとこ
ろ、製造例2の成形材料のゲル強度を100%としたと
き、対照用成形材料のゲル強度は75%に過ぎないこと
が確認された。
【0039】なお、製造例1で製造した成形材料と比較
するために、ケーキミキサーを用いて従来法による成形
材料を製造することを試みた。しかし、解凍すり身をあ
る程度小片化して投入したものの本機はさらに小片化す
る機能を有しないため、ケーキミキサーで撹拌すること
ができなかった。従来法によれば、製造工程中でケーキ
ミキサーを使用することすらできないことが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒子状冷凍すり身の粒径とゲル強度の関係を示
したグラフである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径が1mm以下の微粒子状冷凍すり
    身。
  2. 【請求項2】平均粒径が0.5mm以下の微粒子状冷凍
    すり身。
  3. 【請求項3】平均粒径が0.1mm以下の微粒子状冷凍
    すり身。
  4. 【請求項4】請求項1−3のいずれかの微粒子状冷凍す
    り身と塩分を含有する、冷凍すり身混合物。
  5. 【請求項5】請求項1−3のいずれかの微粒子状冷凍す
    り身または請求項4の冷凍すり身混合物からなる練り製
    品製造用原料。
  6. 【請求項6】粒径が1mm以下の微粒子状冷凍すり身。
  7. 【請求項7】粒径が0.5mm以下の微粒子状冷凍すり
    身。
  8. 【請求項8】粒径が0.1mm以下の微粒子状冷凍すり
    身。
  9. 【請求項9】請求項6−8のいずれかの微粒子状冷凍す
    り身と塩分を含有する、冷凍すり身混合物。
  10. 【請求項10】請求項6−8のいずれかの微粒子状冷凍
    すり身または請求項9の冷凍すり身混合物からなる練り
    製品製造用原料。
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