JPH0952904A - メタクリル系樹脂の製造方法 - Google Patents
メタクリル系樹脂の製造方法Info
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- JPH0952904A JPH0952904A JP20594895A JP20594895A JPH0952904A JP H0952904 A JPH0952904 A JP H0952904A JP 20594895 A JP20594895 A JP 20594895A JP 20594895 A JP20594895 A JP 20594895A JP H0952904 A JPH0952904 A JP H0952904A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 少量のラジカル重合開始剤を用いて分子量が
高くしかも残留モノマ−が低いメタクリル系樹脂を注型
重合で得る方法を提供する。 【解決手段】 メタクリル系単量体を、ラジカル重合開
始剤1×10-6モル/単量体モル〜1×10-3モル/単量体モル
の存在下で注型重合を行うことによりメタクリル系樹脂
を得る方法において、該単量体中に酸素を1×10-5モル
/L〜2×10-4モル/L存在させて重合を開始することを特
徴とするメタクリル系樹脂の製造方法。
高くしかも残留モノマ−が低いメタクリル系樹脂を注型
重合で得る方法を提供する。 【解決手段】 メタクリル系単量体を、ラジカル重合開
始剤1×10-6モル/単量体モル〜1×10-3モル/単量体モル
の存在下で注型重合を行うことによりメタクリル系樹脂
を得る方法において、該単量体中に酸素を1×10-5モル
/L〜2×10-4モル/L存在させて重合を開始することを特
徴とするメタクリル系樹脂の製造方法。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は注型重合によるメタ
クリル系樹脂の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】メタクリル系樹脂はその特性である透明
性、耐候性などの特徴を生かして、看板、照明カバー、
水族館水槽、あるいは機械装置の窓など多くの用途に使
用されている。メタクリル系樹脂の物性に影響する因子
はさまざまあるが、そのなかで分子量については、平均
分子量が高いほど強度や耐久性に優れるため、高い品
質、耐久性が要求される分野、例えば水族館水槽用途な
どでは重量平均分子量が200万を越える非常に高い分
子量のメタクリル系樹脂が使用されている。一般的にラ
ジカル重合開始剤の量が少ないほど、得られる重合体の
分子量が高くなることは知られている。従って高分子量
のメタクリル系樹脂を得たい場合には、ラジカル重合開
始剤の量を比較的少量使用する方法が採用される。しか
しながら、一方では、ラジカル重合開始剤量が少ない
程、得られるメタクリル系樹脂の残留モノマー量が多く
なることが経験される。メタクリル系樹脂中に残存して
いる残留モノマ−量が多い程、機械的強度、耐熱性、耐
溶剤性などの物性が低下することはよく知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、少
量のラジカル重合開始剤を用いて分子量の高いメタクリ
ル系樹脂を注型重合で得る場合、残留モノマ−を常に低
くくすることはこれまで容易ではなかった。そこで、本
発明では、少量のラジカル重合開始剤を用いて分子量が
高くしかも残留モノマ−が低いメタクリル系樹脂を注型
重合で得る方法を提供する。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、メタクリル系
単量体を、ラジカル重合開始剤1×10-6モル/単量体モル
〜1×10-3モル/単量体モルの存在下で注型重合を行うこ
とによりメタクリル系樹脂を得る方法において、該単量
体中に酸素を1×10-5モル/L〜2×10-4モル/L存在させ
て重合を開始することを特徴とするメタクリル系樹脂の
製造方法。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明におけるメタクリル系単量
体とは、メタクリル酸メチル単独、あるいはメタクリル
酸メチルを主成分とし他の共重合可能な単官能の単量
体、さらにはメタクリル酸メチルに可溶の重合体を含有
する単量体混合物である。 【0006】共重合可能な単量体の具体的例としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸イソノニル、などのアクリル酸ア
ルキルエステル類のほか、シクロヘキシルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、
メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレン、アクリロニ
トリル、シクロヘキシルマレイミド、また多官能の単量
体として エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1、6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロール
メタンテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA
ジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アリル
(メタ)アクリレート、ジアリルフタレートなどを例示
することができる。これら共重合可能な単量体は耐熱分
解性の向上などの物性の改良のために用いる。これら共
重合可能な単量体は、全単量体中50重量%以下、好ま
しくは20重量%以下である。50重量%を越えるとメ
タクリル系樹脂としての特性が失われる場合があり、好
ましくない。 【0007】本発明におけるメタクリル系単量体に可溶
の重合体を含有させた単量体混合物は、いわゆるシロッ
プと称されるものである。この場合、シロップ中に重合
体を含有させる方法としては、微量のラジカル重合開始
剤のみを用いて部分重合するいわゆる予備重合法や予め
得られた重合体を単量体中に溶解させてシロップとする
方法を取ることができる。その場合用いられる重合体の
組成は、単量体混合物と同一もしくは類似した組成のメ
タクリル樹脂が一般的である。 【0008】本発明のラジカル重合開始剤は、メタクリ
ル系樹脂の製造に用いられている通常の重合開始剤を用
いることが出来る。例えば、ラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキ
サイド、t-ブチルパーオキシ2エチルヘキサノエート、
t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキ
シピバレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブ
チルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ-s- ブチルパーオキシジカーボネー
トなどの過酸化物系開始剤や、2、2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2、2’−アゾビス(2、4ージメチ
ルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤を例示すること
が出来る。 【0009】その量はメタクリル系単量体に対し1×1
0-6モル/単量体モル〜1×10-3モル/単量体モルの範囲であ
る。好ましくは1×10-6モル/単量体モル〜1×10-4モル
/単量体モルの範囲である。1×10-6モル/単量体モル未満
では重合に非常に時間が掛かり好ましくない。一方1×
10-4モル/単量体モルを越えると、得られるメタクリル系
樹脂を高分子量とすることができないので好ましくな
い。 【0010】該単量体には、用途に応じて公知の添加
剤、たとえば連鎖移動剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
離型剤、染料、顔料、無機系充填剤類、可塑剤などを混
合することも可能である。 【0011】本発明は、これらの成分よりなるメタクリ
ル系単量体混合物を、型の中に注入し重合するいわゆる
注型重合する。ここでいう型としては、樹脂の成形品の
形状に合わせた型を用い、樹脂成形品が板状の場合に
は、2枚のガラス板あるいは金属板と軟質シール材、お
よびクランプにより構成された いわゆるバッチ式のセ
ル、ステンレス製連続ベルトを用いた連続式のセルがあ
る。セルを用いる場合、セルの厚みは、所望の樹脂板が
得られるように選択されるが、一般的には1〜150m
mの範囲である。 【0012】この際、単量体混合物中の酸素を1×10
-5モル/L〜2×10-4モル/Lの範囲で存在させて重合を開始
することが必要である。好ましくは2×10-5モル/L〜1
×10-4モル/Lの範囲である。 単量体混合物中の酸素
濃度が1×10-5モル/L未満であると、得られるメタクリ
ル系樹脂の残留モノマー量が比較的高い水準となり好ま
しくない。一方酸素濃度が2×10-4モル/Lを越えると重
合遅延が生じてかえって残留モノマ−が多くなる場合が
あるほか、アワ状の欠陥が発生することも多いため好ま
しくない。 【0013】単量体混合物中の酸素濃度は、該単量体混
合物を所定の型内に注入したのち、単量体混合物中の酸
素を酸素濃度計によって測定することによって検知すれ
ば良い。そして、酸素濃度を調整する方法としては、該
単量体混合物を型内に注入する前に減圧脱気を行い、そ
の脱気の程度によって行う。つまり、脱気時間や減圧度
を試行的に変えて減圧脱気した該単量体混合物を所定の
型内に注入し、そこで酸素濃度を測定して確認して行け
ば、数回の試行で容易にその脱気条件を決めることがで
きる。なお、酸素濃度が所定範囲より高ければ、脱気時
間を長くするか、減圧度を大きくすればよく、酸素濃度
が所定範囲より低ければ、脱気時間を短くするか、減圧
度を小さくすればよい。減圧脱気の方法としては、濡れ
壁塔方式の連続脱気の方法や、バッチ式の脱気方法など
公知の方式で行うことができる。 【0014】このように所定の酸素濃度に調整されたメ
タクリル系単量体混合物が充填された型を、昇温して重
合を開始する。重合における加熱方法としては、公知の
方法、例えば温風、温水、赤外線ヒーターなどの熱源に
よって加熱する。重合の条件は、用いる開始剤の種類や
量、単量体混合物の組成によって適宜選択されるが、一
般的には30〜130℃で1〜数十時間の範囲で重合を
行う。重合終了後、型から取り出してしてメタクリル系
樹脂を得る。 【0015】 【発明の効果】本発明の製造方法によって、比較的高分
子量でかつ残留モノマ−量が少ないメタクリル系樹脂を
安定的に得ることができる。本製造方法によって得られ
たメタクリル系樹脂は、高分子量でかつ残留モノマーが
少ないという特性を持っているため、看板、照明カバ
ー、水族館用水槽など従来メタクリル系樹脂が用いられ
てきた分野に、従来以上の高品質の材料として好適に使
用される。 【0016】 【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
また、実施例中において行った測定、評価方法は、以下
の通りである。 ・酸素濃度:セントラル科学(株)社製溶存酸素計(U
C12型)を使用し、単量体混合物中の酸素濃度を測定
した。 ・残留モノマー量:樹脂試料をアセトンに溶解した溶液
を、(株)島津製作所製ガスクロマトグラフィ−(GC
14A型)により定量した。 ・粘度平均分子量:樹脂試料をクロロホルムによって溶
解した溶液を、ウベローデ粘度計により25℃における
極限粘度[η]を測定し、下記〔数1〕にしたがって粘
度平均分子量(Mv)を算出した。なお定数K=4.8
×10-5、定数a=0.8を用いた。 【0017】 【数1】[η]=K×(Mv)a ・外観:得られた樹脂板150mm×150mmを目視で観
察し、判定出来る気泡が1個でも有れば、気泡が有りと
した。 【0018】実施例1 メタクリル酸メチル100重量部とラジカル重合開始剤
として、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ
ート(分子量216 )0.009 重量部を撹拌混合した。この
単量体混合物を丸底フラスコにいれ、アスピレーターに
接続し、圧力50torr、時間30分の条件で減圧脱気を
行った。脱気後直ちに、2枚のステンレス板、軟質シー
ル材、およびクランプより構成された厚み40mm、1
50mm×150mmサイズのセルに注入した。注入後直ち
に、酸素濃度計によりセル内の酸素濃度を測定したとこ
ろ、酸素濃度は1.0×10-4モル/Lであった。セルの注
入口をシールしたのち、エアオーブンにより、40℃か
ら段階的に120℃まで昇温して重合を行った。得られ
たメタクリル樹脂板は外観良好であった。残留モノマー
量は0.7重量%であった。また粘度平均分子量は30
0万であった。 【0019】実施例2,3、比較例1,2 脱気条件を変えることにより、単量体混合物中の酸素濃
度を変化させた以外は実施例1と同様に行った。結果を
表1に示す。 【0020】 【表1】
クリル系樹脂の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】メタクリル系樹脂はその特性である透明
性、耐候性などの特徴を生かして、看板、照明カバー、
水族館水槽、あるいは機械装置の窓など多くの用途に使
用されている。メタクリル系樹脂の物性に影響する因子
はさまざまあるが、そのなかで分子量については、平均
分子量が高いほど強度や耐久性に優れるため、高い品
質、耐久性が要求される分野、例えば水族館水槽用途な
どでは重量平均分子量が200万を越える非常に高い分
子量のメタクリル系樹脂が使用されている。一般的にラ
ジカル重合開始剤の量が少ないほど、得られる重合体の
分子量が高くなることは知られている。従って高分子量
のメタクリル系樹脂を得たい場合には、ラジカル重合開
始剤の量を比較的少量使用する方法が採用される。しか
しながら、一方では、ラジカル重合開始剤量が少ない
程、得られるメタクリル系樹脂の残留モノマー量が多く
なることが経験される。メタクリル系樹脂中に残存して
いる残留モノマ−量が多い程、機械的強度、耐熱性、耐
溶剤性などの物性が低下することはよく知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、少
量のラジカル重合開始剤を用いて分子量の高いメタクリ
ル系樹脂を注型重合で得る場合、残留モノマ−を常に低
くくすることはこれまで容易ではなかった。そこで、本
発明では、少量のラジカル重合開始剤を用いて分子量が
高くしかも残留モノマ−が低いメタクリル系樹脂を注型
重合で得る方法を提供する。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、メタクリル系
単量体を、ラジカル重合開始剤1×10-6モル/単量体モル
〜1×10-3モル/単量体モルの存在下で注型重合を行うこ
とによりメタクリル系樹脂を得る方法において、該単量
体中に酸素を1×10-5モル/L〜2×10-4モル/L存在させ
て重合を開始することを特徴とするメタクリル系樹脂の
製造方法。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明におけるメタクリル系単量
体とは、メタクリル酸メチル単独、あるいはメタクリル
酸メチルを主成分とし他の共重合可能な単官能の単量
体、さらにはメタクリル酸メチルに可溶の重合体を含有
する単量体混合物である。 【0006】共重合可能な単量体の具体的例としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸イソノニル、などのアクリル酸ア
ルキルエステル類のほか、シクロヘキシルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、
メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレン、アクリロニ
トリル、シクロヘキシルマレイミド、また多官能の単量
体として エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1、6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロール
メタンテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA
ジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アリル
(メタ)アクリレート、ジアリルフタレートなどを例示
することができる。これら共重合可能な単量体は耐熱分
解性の向上などの物性の改良のために用いる。これら共
重合可能な単量体は、全単量体中50重量%以下、好ま
しくは20重量%以下である。50重量%を越えるとメ
タクリル系樹脂としての特性が失われる場合があり、好
ましくない。 【0007】本発明におけるメタクリル系単量体に可溶
の重合体を含有させた単量体混合物は、いわゆるシロッ
プと称されるものである。この場合、シロップ中に重合
体を含有させる方法としては、微量のラジカル重合開始
剤のみを用いて部分重合するいわゆる予備重合法や予め
得られた重合体を単量体中に溶解させてシロップとする
方法を取ることができる。その場合用いられる重合体の
組成は、単量体混合物と同一もしくは類似した組成のメ
タクリル樹脂が一般的である。 【0008】本発明のラジカル重合開始剤は、メタクリ
ル系樹脂の製造に用いられている通常の重合開始剤を用
いることが出来る。例えば、ラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキ
サイド、t-ブチルパーオキシ2エチルヘキサノエート、
t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキ
シピバレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブ
チルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ-s- ブチルパーオキシジカーボネー
トなどの過酸化物系開始剤や、2、2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2、2’−アゾビス(2、4ージメチ
ルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤を例示すること
が出来る。 【0009】その量はメタクリル系単量体に対し1×1
0-6モル/単量体モル〜1×10-3モル/単量体モルの範囲であ
る。好ましくは1×10-6モル/単量体モル〜1×10-4モル
/単量体モルの範囲である。1×10-6モル/単量体モル未満
では重合に非常に時間が掛かり好ましくない。一方1×
10-4モル/単量体モルを越えると、得られるメタクリル系
樹脂を高分子量とすることができないので好ましくな
い。 【0010】該単量体には、用途に応じて公知の添加
剤、たとえば連鎖移動剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
離型剤、染料、顔料、無機系充填剤類、可塑剤などを混
合することも可能である。 【0011】本発明は、これらの成分よりなるメタクリ
ル系単量体混合物を、型の中に注入し重合するいわゆる
注型重合する。ここでいう型としては、樹脂の成形品の
形状に合わせた型を用い、樹脂成形品が板状の場合に
は、2枚のガラス板あるいは金属板と軟質シール材、お
よびクランプにより構成された いわゆるバッチ式のセ
ル、ステンレス製連続ベルトを用いた連続式のセルがあ
る。セルを用いる場合、セルの厚みは、所望の樹脂板が
得られるように選択されるが、一般的には1〜150m
mの範囲である。 【0012】この際、単量体混合物中の酸素を1×10
-5モル/L〜2×10-4モル/Lの範囲で存在させて重合を開始
することが必要である。好ましくは2×10-5モル/L〜1
×10-4モル/Lの範囲である。 単量体混合物中の酸素
濃度が1×10-5モル/L未満であると、得られるメタクリ
ル系樹脂の残留モノマー量が比較的高い水準となり好ま
しくない。一方酸素濃度が2×10-4モル/Lを越えると重
合遅延が生じてかえって残留モノマ−が多くなる場合が
あるほか、アワ状の欠陥が発生することも多いため好ま
しくない。 【0013】単量体混合物中の酸素濃度は、該単量体混
合物を所定の型内に注入したのち、単量体混合物中の酸
素を酸素濃度計によって測定することによって検知すれ
ば良い。そして、酸素濃度を調整する方法としては、該
単量体混合物を型内に注入する前に減圧脱気を行い、そ
の脱気の程度によって行う。つまり、脱気時間や減圧度
を試行的に変えて減圧脱気した該単量体混合物を所定の
型内に注入し、そこで酸素濃度を測定して確認して行け
ば、数回の試行で容易にその脱気条件を決めることがで
きる。なお、酸素濃度が所定範囲より高ければ、脱気時
間を長くするか、減圧度を大きくすればよく、酸素濃度
が所定範囲より低ければ、脱気時間を短くするか、減圧
度を小さくすればよい。減圧脱気の方法としては、濡れ
壁塔方式の連続脱気の方法や、バッチ式の脱気方法など
公知の方式で行うことができる。 【0014】このように所定の酸素濃度に調整されたメ
タクリル系単量体混合物が充填された型を、昇温して重
合を開始する。重合における加熱方法としては、公知の
方法、例えば温風、温水、赤外線ヒーターなどの熱源に
よって加熱する。重合の条件は、用いる開始剤の種類や
量、単量体混合物の組成によって適宜選択されるが、一
般的には30〜130℃で1〜数十時間の範囲で重合を
行う。重合終了後、型から取り出してしてメタクリル系
樹脂を得る。 【0015】 【発明の効果】本発明の製造方法によって、比較的高分
子量でかつ残留モノマ−量が少ないメタクリル系樹脂を
安定的に得ることができる。本製造方法によって得られ
たメタクリル系樹脂は、高分子量でかつ残留モノマーが
少ないという特性を持っているため、看板、照明カバ
ー、水族館用水槽など従来メタクリル系樹脂が用いられ
てきた分野に、従来以上の高品質の材料として好適に使
用される。 【0016】 【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
また、実施例中において行った測定、評価方法は、以下
の通りである。 ・酸素濃度:セントラル科学(株)社製溶存酸素計(U
C12型)を使用し、単量体混合物中の酸素濃度を測定
した。 ・残留モノマー量:樹脂試料をアセトンに溶解した溶液
を、(株)島津製作所製ガスクロマトグラフィ−(GC
14A型)により定量した。 ・粘度平均分子量:樹脂試料をクロロホルムによって溶
解した溶液を、ウベローデ粘度計により25℃における
極限粘度[η]を測定し、下記〔数1〕にしたがって粘
度平均分子量(Mv)を算出した。なお定数K=4.8
×10-5、定数a=0.8を用いた。 【0017】 【数1】[η]=K×(Mv)a ・外観:得られた樹脂板150mm×150mmを目視で観
察し、判定出来る気泡が1個でも有れば、気泡が有りと
した。 【0018】実施例1 メタクリル酸メチル100重量部とラジカル重合開始剤
として、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ
ート(分子量216 )0.009 重量部を撹拌混合した。この
単量体混合物を丸底フラスコにいれ、アスピレーターに
接続し、圧力50torr、時間30分の条件で減圧脱気を
行った。脱気後直ちに、2枚のステンレス板、軟質シー
ル材、およびクランプより構成された厚み40mm、1
50mm×150mmサイズのセルに注入した。注入後直ち
に、酸素濃度計によりセル内の酸素濃度を測定したとこ
ろ、酸素濃度は1.0×10-4モル/Lであった。セルの注
入口をシールしたのち、エアオーブンにより、40℃か
ら段階的に120℃まで昇温して重合を行った。得られ
たメタクリル樹脂板は外観良好であった。残留モノマー
量は0.7重量%であった。また粘度平均分子量は30
0万であった。 【0019】実施例2,3、比較例1,2 脱気条件を変えることにより、単量体混合物中の酸素濃
度を変化させた以外は実施例1と同様に行った。結果を
表1に示す。 【0020】 【表1】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】メタクリル系単量体を、ラジカル重合開始
剤1×10-6モル/単量体モル〜1×10-3モル/単量体モルの
存在下で注型重合を行うことによりメタクリル系樹脂を
得る方法において、該単量体中に酸素を1×10-5モル/L
〜2×10-4モル/L存在させて重合を開始することを特徴
とするメタクリル系樹脂の製造方法。 【請求項2】ラジカル重合開始剤の濃度が1×10-6モル
/単量体モル〜1×10-4モル/単量体モルであることを特徴
とする〔請求項1〕に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20594895A JPH0952904A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | メタクリル系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20594895A JPH0952904A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | メタクリル系樹脂の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0952904A true JPH0952904A (ja) | 1997-02-25 |
Family
ID=16515369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20594895A Pending JPH0952904A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | メタクリル系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0952904A (ja) |
-
1995
- 1995-08-11 JP JP20594895A patent/JPH0952904A/ja active Pending
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