JPH0967389A - 糖含有脂質の製造法 - Google Patents
糖含有脂質の製造法Info
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- JPH0967389A JPH0967389A JP7245305A JP24530595A JPH0967389A JP H0967389 A JPH0967389 A JP H0967389A JP 7245305 A JP7245305 A JP 7245305A JP 24530595 A JP24530595 A JP 24530595A JP H0967389 A JPH0967389 A JP H0967389A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 糖質と脂質とを混合した溶液を加熱して
糖含有脂質を製造する方法。糖質には、マルトース、ガ
ラクトース等の還元糖が、脂質にはリゾスフィンゴミエ
リン、ホスファチジルエタノールアミン等の第1級アミ
ン含有リン脂質が用いられる。加熱反応は、両者の水溶
液を乳化剤の存在下pH 4.5〜7.5 で90〜100 ℃で数時間
行ない、反応液から糖含有脂質を抽出し、これを濃縮乾
燥して製品とする。 【効果】 水系において、容易に糖含有脂質を得ること
ができ、医薬、飲食品の原料、界面活性剤あるいは生化
学用試薬として有用である。
糖含有脂質を製造する方法。糖質には、マルトース、ガ
ラクトース等の還元糖が、脂質にはリゾスフィンゴミエ
リン、ホスファチジルエタノールアミン等の第1級アミ
ン含有リン脂質が用いられる。加熱反応は、両者の水溶
液を乳化剤の存在下pH 4.5〜7.5 で90〜100 ℃で数時間
行ない、反応液から糖含有脂質を抽出し、これを濃縮乾
燥して製品とする。 【効果】 水系において、容易に糖含有脂質を得ること
ができ、医薬、飲食品の原料、界面活性剤あるいは生化
学用試薬として有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糖質と脂質を原料
として糖含有脂質を製造する方法に関する。本発明によ
り得られる糖含有脂質は、医薬品原料、飲食品原料、界
面活性剤、あるいは、生化学用試薬などとして有用であ
る。
として糖含有脂質を製造する方法に関する。本発明によ
り得られる糖含有脂質は、医薬品原料、飲食品原料、界
面活性剤、あるいは、生化学用試薬などとして有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】リン脂質は、生物を構成する細胞の種々
の膜系、例えば、原形質膜、核膜、小胞体膜、ミトコン
ドリア膜、ゴルジ体膜、リソソーム膜、葉緑体膜、細菌
細胞膜などを構成する主要な脂質であり、脂質二重層を
形成して膜を保護し、タンパク質などの機能発現に適し
た環境を維持している。また、リン脂質は、コリン、リ
ン、脂肪酸などの供給源としての役割を担っていること
やプロスタグランジン生合成におけるアラキドン酸の貯
蔵物質であることも知られている。さらに、リン脂質の
細胞分化の調節機能についても徐々に明らかにされつつ
あり、血小板活性化因子(PAF)のように強い生理活
性を発現するリン脂質も存在している。このように、リ
ン脂質は生体内で種々の生理的機能を果たしており、生
体にとって重要な物質であるといえる。なお、このリン
脂質は、その構成成分により、ホスファチジルコリン、
ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリ
ン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリ
セロールなどのグリセロリン脂質とスフィンゴミエリン
などのスフィンゴリン脂質に分類されている。
の膜系、例えば、原形質膜、核膜、小胞体膜、ミトコン
ドリア膜、ゴルジ体膜、リソソーム膜、葉緑体膜、細菌
細胞膜などを構成する主要な脂質であり、脂質二重層を
形成して膜を保護し、タンパク質などの機能発現に適し
た環境を維持している。また、リン脂質は、コリン、リ
ン、脂肪酸などの供給源としての役割を担っていること
やプロスタグランジン生合成におけるアラキドン酸の貯
蔵物質であることも知られている。さらに、リン脂質の
細胞分化の調節機能についても徐々に明らかにされつつ
あり、血小板活性化因子(PAF)のように強い生理活
性を発現するリン脂質も存在している。このように、リ
ン脂質は生体内で種々の生理的機能を果たしており、生
体にとって重要な物質であるといえる。なお、このリン
脂質は、その構成成分により、ホスファチジルコリン、
ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリ
ン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリ
セロールなどのグリセロリン脂質とスフィンゴミエリン
などのスフィンゴリン脂質に分類されている。
【0003】一方、糖脂質も細胞膜の構成成分として知
られているが、糖脂質は、細胞膜外表面に存在してお
り、その糖鎖の多様性と細胞の種類により異なる糖鎖の
発現パターンを有することから、細胞の表面マーカーと
しても機能していると考えられている。また、分化した
細胞は、特定の糖脂質を細胞表面に発現している。そし
てこのことは、糖脂質が受容体としての機能、膜酵素の
活性調節、細胞分化の調節など様々な細胞機能を有して
いることを示唆するものである。この糖脂質は、分子内
に水溶性糖鎖と脂溶性基の両者を含む物質の総称であ
る。そして、動物細胞においては殆どがスフィンゴシン
などの長鎖塩基を有するスフィンゴ型糖脂質であり、ジ
アシルグリセロール、アルキルアシルグリセロール、ア
ルケニルアシルグリセロールなどを有するグリセロ型糖
脂質は植物や細菌などにおいて見出されているのみであ
った。しかし、近年、ブタ精巣にセミノリピドが存在す
ることが明らかとなり、動物細胞においてもグリセロ型
糖脂質が何らかの生理機能を有しているものと考えられ
ている。
られているが、糖脂質は、細胞膜外表面に存在してお
り、その糖鎖の多様性と細胞の種類により異なる糖鎖の
発現パターンを有することから、細胞の表面マーカーと
しても機能していると考えられている。また、分化した
細胞は、特定の糖脂質を細胞表面に発現している。そし
てこのことは、糖脂質が受容体としての機能、膜酵素の
活性調節、細胞分化の調節など様々な細胞機能を有して
いることを示唆するものである。この糖脂質は、分子内
に水溶性糖鎖と脂溶性基の両者を含む物質の総称であ
る。そして、動物細胞においては殆どがスフィンゴシン
などの長鎖塩基を有するスフィンゴ型糖脂質であり、ジ
アシルグリセロール、アルキルアシルグリセロール、ア
ルケニルアシルグリセロールなどを有するグリセロ型糖
脂質は植物や細菌などにおいて見出されているのみであ
った。しかし、近年、ブタ精巣にセミノリピドが存在す
ることが明らかとなり、動物細胞においてもグリセロ型
糖脂質が何らかの生理機能を有しているものと考えられ
ている。
【0004】そして、リン脂質と糖との関連において
は、ホスファチジルイノシトールが分子内のイノシトー
ル結合糖鎖を介してタンパク質と結合し、タンパク質を
細胞膜につなぎ止めるアンカー(GPIアンカー)の役
割を果たしていることが明らかとなっている。このGP
Iアンカーについては、トリパノゾーマ膜抗原、ヒト赤
血球アセチルコリンエステラーゼなどについて構造解析
を行ったことが報告されている。なお、GPIアンカー
でつなぎ止められたタンパク質は膜表面を移動すること
ができることが知られており、GPIアンカーは酵素的
な作用や受容体としての機能を制御しているものと考え
られている。
は、ホスファチジルイノシトールが分子内のイノシトー
ル結合糖鎖を介してタンパク質と結合し、タンパク質を
細胞膜につなぎ止めるアンカー(GPIアンカー)の役
割を果たしていることが明らかとなっている。このGP
Iアンカーについては、トリパノゾーマ膜抗原、ヒト赤
血球アセチルコリンエステラーゼなどについて構造解析
を行ったことが報告されている。なお、GPIアンカー
でつなぎ止められたタンパク質は膜表面を移動すること
ができることが知られており、GPIアンカーは酵素的
な作用や受容体としての機能を制御しているものと考え
られている。
【0005】上述したリン脂質や糖脂質などの複合脂質
は、分子内に脂肪酸残基などの疎水性部とリン酸基や糖
残基などの親水性部からなり、この構造上の特徴から両
親媒的な性質を有するので、従来より乳化剤として利用
されている。特に、大豆や卵黄から得ることができる低
純度レシチン(ホスファチジルコリン)は、各種リン脂
質の混合物であるが、食品用の乳化剤や分散剤として広
く利用されている。
は、分子内に脂肪酸残基などの疎水性部とリン酸基や糖
残基などの親水性部からなり、この構造上の特徴から両
親媒的な性質を有するので、従来より乳化剤として利用
されている。特に、大豆や卵黄から得ることができる低
純度レシチン(ホスファチジルコリン)は、各種リン脂
質の混合物であるが、食品用の乳化剤や分散剤として広
く利用されている。
【0006】また、複合脂質は薬物送達システムに利用
されている。この薬物送達システムとは、リポソーム中
に種々の医薬化合物、酵素、ホルモン、遺伝子などを封
入し特定臓器に送達させる方法である。そして、複合脂
質の両親媒的な性質は、リポソーム原料として利用が可
能であり、複合脂質を用いた安定なリポソームや機能を
有するリポソームなどを見出すべく、研究が行われてい
る現状にある。さらには、リン脂質誘導体をリポソーム
素材として利用する試みがなされている。なお、より機
能的なリポソーム素材を調製することは、薬物送達シス
テムの研究に大きな進展をもたらすものと考えられてい
る。
されている。この薬物送達システムとは、リポソーム中
に種々の医薬化合物、酵素、ホルモン、遺伝子などを封
入し特定臓器に送達させる方法である。そして、複合脂
質の両親媒的な性質は、リポソーム原料として利用が可
能であり、複合脂質を用いた安定なリポソームや機能を
有するリポソームなどを見出すべく、研究が行われてい
る現状にある。さらには、リン脂質誘導体をリポソーム
素材として利用する試みがなされている。なお、より機
能的なリポソーム素材を調製することは、薬物送達シス
テムの研究に大きな進展をもたらすものと考えられてい
る。
【0007】花形らは、牛乳由来のホスファチジルエタ
ノールアミンに二糖が結合した糖リン脂質が存在するこ
とを明らかにし、化学的な分析及び機器分析による構造
解析によりその構造を確定して、このことを1994年6月
の脂質生化学会において発表した。この糖リン脂質は、
牛乳中から見出されたものであるが、牛乳中には極めて
微量にしか存在しない(53mg/kg・牛乳固形)。また、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーなど既知の糖脂質精
製法により取得は可能であるが、収率が悪く、コスト面
などを考慮すると食品用乳化剤などとしての利用は困難
である。
ノールアミンに二糖が結合した糖リン脂質が存在するこ
とを明らかにし、化学的な分析及び機器分析による構造
解析によりその構造を確定して、このことを1994年6月
の脂質生化学会において発表した。この糖リン脂質は、
牛乳中から見出されたものであるが、牛乳中には極めて
微量にしか存在しない(53mg/kg・牛乳固形)。また、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーなど既知の糖脂質精
製法により取得は可能であるが、収率が悪く、コスト面
などを考慮すると食品用乳化剤などとしての利用は困難
である。
【0008】なお、pH、温度及び時間を特定条件にして
加熱処理し、アミノ酸、ペプチド、タンパク質リジンの
アミノ基と還元糖とをアミノカルボニル反応又はグリケ
ーションと呼ばれる方法により結合させ、抗酸化剤など
の用途に利用する試みが知られている [特開昭 56-1662
86号公報] 。さらに、アミノ基を有する脂質と糖との反
応についても報告されているが、通常、脂質は水不溶性
であるのでクロロホルムなどの有機溶媒中で反応させな
ければならず、飲食品や化粧品などの素材として利用す
ることを考えた場合、水系において容易に糖を含有する
脂質を製造する方法の確立が求められていた。
加熱処理し、アミノ酸、ペプチド、タンパク質リジンの
アミノ基と還元糖とをアミノカルボニル反応又はグリケ
ーションと呼ばれる方法により結合させ、抗酸化剤など
の用途に利用する試みが知られている [特開昭 56-1662
86号公報] 。さらに、アミノ基を有する脂質と糖との反
応についても報告されているが、通常、脂質は水不溶性
であるのでクロロホルムなどの有機溶媒中で反応させな
ければならず、飲食品や化粧品などの素材として利用す
ることを考えた場合、水系において容易に糖を含有する
脂質を製造する方法の確立が求められていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上述し
た現状を鑑み、水系において容易に糖を含有する脂質を
製造することができる方法を確立するべく、鋭意研究を
進めていたところ、糖質と脂質を混合した溶液を加熱す
ることにより、糖を含有する脂質を製造することができ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。したがっ
て、本発明は、糖質及び脂質を原料として、糖含有脂質
を製造する方法を提供することを課題とする。本発明の
方法により製造された糖含有脂質は、乳化剤などの食品
添加物として、あるいは、医薬、化粧品素材として、広
く利用することが可能である。
た現状を鑑み、水系において容易に糖を含有する脂質を
製造することができる方法を確立するべく、鋭意研究を
進めていたところ、糖質と脂質を混合した溶液を加熱す
ることにより、糖を含有する脂質を製造することができ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。したがっ
て、本発明は、糖質及び脂質を原料として、糖含有脂質
を製造する方法を提供することを課題とする。本発明の
方法により製造された糖含有脂質は、乳化剤などの食品
添加物として、あるいは、医薬、化粧品素材として、広
く利用することが可能である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、糖質と脂質
を混合した溶液を加熱することにより糖含有脂質を製造
する方法である。本発明で使用することができる糖質と
しては、グルコース、フルクトース、マルトース、ガラ
クトース、ラクトースなどの還元糖、さらには、シアリ
ルラクトースやオリゴ糖結合物などを例示することがで
きる。また、本発明で使用することができる脂質として
は、リゾスフィンゴミエリン、ホスファチジルエタノー
ルアミン、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジル
エタノールアミン、リゾホスファチジルセリンなどの第
一級アミンを含有するリン脂質を例示することができ
る。
を混合した溶液を加熱することにより糖含有脂質を製造
する方法である。本発明で使用することができる糖質と
しては、グルコース、フルクトース、マルトース、ガラ
クトース、ラクトースなどの還元糖、さらには、シアリ
ルラクトースやオリゴ糖結合物などを例示することがで
きる。また、本発明で使用することができる脂質として
は、リゾスフィンゴミエリン、ホスファチジルエタノー
ルアミン、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジル
エタノールアミン、リゾホスファチジルセリンなどの第
一級アミンを含有するリン脂質を例示することができ
る。
【0011】本発明で糖含有脂質を製造するに際して
は、水中で糖質と脂質を加熱しても良いし、有機溶媒中
で糖質と脂質を加熱しても良い。なお、製造した糖含有
脂質の用途が試薬や医薬などであれば、有機溶媒中で糖
質と脂質を加熱して製造した方が反応効率を高めること
ができるので好ましい。また、製造した糖含有脂質の用
途が食品添加物などであれば、水中で糖質と脂質を加熱
して製造することになるが、脂質は疎水性が高いので単
独では水中に分散し難い。したがって、水中で糖質と脂
質を加熱して糖含有脂質を製造する場合には、加熱する
前にショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、レシチンなどの食品添加剤として認め
られている乳化剤やポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレンアルキルエーテルなどの親水性度の高
い乳化剤を添加して脂質を水中に分散させることが望ま
しい。加熱温度は、使用する糖質及びリン脂質の安定性
により異なるが、通常50〜200 ℃とすれば良い。加熱温
度が50℃より低いと糖含有脂質の製造に時間を要し、ま
た、200 ℃を越えると分解物などの副生成物が多くな
る。
は、水中で糖質と脂質を加熱しても良いし、有機溶媒中
で糖質と脂質を加熱しても良い。なお、製造した糖含有
脂質の用途が試薬や医薬などであれば、有機溶媒中で糖
質と脂質を加熱して製造した方が反応効率を高めること
ができるので好ましい。また、製造した糖含有脂質の用
途が食品添加物などであれば、水中で糖質と脂質を加熱
して製造することになるが、脂質は疎水性が高いので単
独では水中に分散し難い。したがって、水中で糖質と脂
質を加熱して糖含有脂質を製造する場合には、加熱する
前にショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、レシチンなどの食品添加剤として認め
られている乳化剤やポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレンアルキルエーテルなどの親水性度の高
い乳化剤を添加して脂質を水中に分散させることが望ま
しい。加熱温度は、使用する糖質及びリン脂質の安定性
により異なるが、通常50〜200 ℃とすれば良い。加熱温
度が50℃より低いと糖含有脂質の製造に時間を要し、ま
た、200 ℃を越えると分解物などの副生成物が多くな
る。
【0012】さらに、糖含有脂質を製造するに際して
は、副生成物の生成が抑制されて収率が向上するので、
酢酸緩衝液などの緩衝液でpHを 4.5〜7.5 に維持して製
造することが望ましい。製造に際して酸性度が強いと縮
合反応自体の速度が遅くなると共に、特に二糖以上の糖
鎖を含有する糖質を原料として使用する場合、糖鎖間の
結合が切断する危険性がある。このようにして得られた
糖含有脂質は、加熱反応液から脂質画分を抽出し、抽出
物を濃縮乾固して製品とする。また、さらに高度に精製
を必要とする場合には、イオン交換クロマトグラフィー
など脂質の精製に通常用いられる手段を用いて精製する
ことが好ましい。
は、副生成物の生成が抑制されて収率が向上するので、
酢酸緩衝液などの緩衝液でpHを 4.5〜7.5 に維持して製
造することが望ましい。製造に際して酸性度が強いと縮
合反応自体の速度が遅くなると共に、特に二糖以上の糖
鎖を含有する糖質を原料として使用する場合、糖鎖間の
結合が切断する危険性がある。このようにして得られた
糖含有脂質は、加熱反応液から脂質画分を抽出し、抽出
物を濃縮乾固して製品とする。また、さらに高度に精製
を必要とする場合には、イオン交換クロマトグラフィー
など脂質の精製に通常用いられる手段を用いて精製する
ことが好ましい。
【0013】このようにして製造された糖含有脂質は、
親水性部分と疎水性部分を併せ持ち両親媒的な性質を有
するので、界面活性剤や乳化剤などとして利用すること
ができる。特に、糖質の鎖長や種類に関係無く糖含有脂
質を製造することができるので、HLB値を自由に選択
することが可能であり、O/W乳化剤など使用目的に合
わせた乳化剤を製造することが可能である。また、この
ようにして製造された糖含有脂質は、リポソーム原料と
して利用することもできる。特に、任意の脂肪酸を着脱
することにより、任意の特性を持つリポソームを調製す
ることが可能である。さらには、生体内において極めて
重要な役割を演じているといわれているシアル酸含有糖
質をグリセロリン脂質などと結合させることが可能であ
り、未知の生理機能を探究する上でも有用である。
親水性部分と疎水性部分を併せ持ち両親媒的な性質を有
するので、界面活性剤や乳化剤などとして利用すること
ができる。特に、糖質の鎖長や種類に関係無く糖含有脂
質を製造することができるので、HLB値を自由に選択
することが可能であり、O/W乳化剤など使用目的に合
わせた乳化剤を製造することが可能である。また、この
ようにして製造された糖含有脂質は、リポソーム原料と
して利用することもできる。特に、任意の脂肪酸を着脱
することにより、任意の特性を持つリポソームを調製す
ることが可能である。さらには、生体内において極めて
重要な役割を演じているといわれているシアル酸含有糖
質をグリセロリン脂質などと結合させることが可能であ
り、未知の生理機能を探究する上でも有用である。
【0014】なお、このようにして製造された糖含有脂
質は、安全性という点で全く問題が無く、そのまま、食
品や医薬、化粧品などに添加して目的の用途に使用する
ことができるが、さらに純度の高い糖含有脂質を必要と
する場合は、順相でのカラムクロマトグラフィーによ
り、容易に精製することが可能である。
質は、安全性という点で全く問題が無く、そのまま、食
品や医薬、化粧品などに添加して目的の用途に使用する
ことができるが、さらに純度の高い糖含有脂質を必要と
する場合は、順相でのカラムクロマトグラフィーによ
り、容易に精製することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示して、本方法を
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【実施例1】牛乳由来のスフィンゴミエリンを2N塩酸で
加水分解した後、シリカゲルカラムで純度95%まで精製
したリゾスフィンゴミエリン1mg、ガラクトース3mg及
び乳化剤としてソルビタンモノラウレート2mgを0.2Nリ
ン酸緩衝液(pH 6.5)2ml中で混合し、超音波処理して安
定な分散液を得た後、この分散液を90℃で5時間加熱し
た。加熱後、分散液にクロロホルム:メタノール(1:
1)混合液2mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固し
た。そして、クロロホルム:メタノール:水(60:40:
8)を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィー(順相)
を行ったところ、リゾスフィンゴミエリンと移動度が異
なる位置に、Dittmer-Lester試薬及びオルシノール試薬
で陽性反応を同時に示す物質の存在が確認された。従っ
て、この物質をガラクトース含有リン脂質と判断した。
なお、Dittmer-Lester発色デンシトメトリ法 (新生化学
実験講座4 脂質II 第48頁) により定量したところ、ガ
ラクトース含有リン脂質 0.6mgが生成していることが判
った。
加水分解した後、シリカゲルカラムで純度95%まで精製
したリゾスフィンゴミエリン1mg、ガラクトース3mg及
び乳化剤としてソルビタンモノラウレート2mgを0.2Nリ
ン酸緩衝液(pH 6.5)2ml中で混合し、超音波処理して安
定な分散液を得た後、この分散液を90℃で5時間加熱し
た。加熱後、分散液にクロロホルム:メタノール(1:
1)混合液2mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固し
た。そして、クロロホルム:メタノール:水(60:40:
8)を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィー(順相)
を行ったところ、リゾスフィンゴミエリンと移動度が異
なる位置に、Dittmer-Lester試薬及びオルシノール試薬
で陽性反応を同時に示す物質の存在が確認された。従っ
て、この物質をガラクトース含有リン脂質と判断した。
なお、Dittmer-Lester発色デンシトメトリ法 (新生化学
実験講座4 脂質II 第48頁) により定量したところ、ガ
ラクトース含有リン脂質 0.6mgが生成していることが判
った。
【0016】
【比較例1】牛乳由来のスフィンゴミエリン1mg、ガラ
クトース3mg及びソルビタンモノラウレート2mgを0.2N
リン酸緩衝液(pH 6.5)2ml中で混合し、超音波処理して
安定な分散液を得た後、この分散液を90℃で5時間加熱
した。加熱後、分散液中に存在する物質について、クロ
ロホルム:メタノール:水(60:40:8)を展開溶媒と
した薄層クロマトグラフィー(順相)を行ったところ、
Dittmer-Lester試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を
同時に示す物質の存在は確認されなかった。
クトース3mg及びソルビタンモノラウレート2mgを0.2N
リン酸緩衝液(pH 6.5)2ml中で混合し、超音波処理して
安定な分散液を得た後、この分散液を90℃で5時間加熱
した。加熱後、分散液中に存在する物質について、クロ
ロホルム:メタノール:水(60:40:8)を展開溶媒と
した薄層クロマトグラフィー(順相)を行ったところ、
Dittmer-Lester試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を
同時に示す物質の存在は確認されなかった。
【0017】
【実施例2】マルトース20mg及びホスファチジルエタノ
ールアミン5mgを水5ml中で混合し、超音波処理して懸
濁液を得た後、この懸濁液を 100℃で9時間加熱した。
加熱後、懸濁液にクロロホルム:メタノール(1:1)
混合液5mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。
そして、クロロホルム:メタノール:水(65:40:8)
を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィー (順相) を行
ったところ、ホスファチジルエタノールアミンよりも移
動度の低い位置に、Dittmer-Lester試薬及びオルシノー
ル試薬で陽性反応を同時に示す物質の存在が確認され
た。従って、この物質をマルトース含有リン脂質と判断
した。なお、Dittmer-Lester発色デンシトメトリ法によ
り定量したところ、マルトース含有リン脂質 2.7mgが生
成していることが判った。また、本実施例の方法で製造
したマルトース含有リン脂質の生成量の経時的変化を図
1に示す。
ールアミン5mgを水5ml中で混合し、超音波処理して懸
濁液を得た後、この懸濁液を 100℃で9時間加熱した。
加熱後、懸濁液にクロロホルム:メタノール(1:1)
混合液5mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。
そして、クロロホルム:メタノール:水(65:40:8)
を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィー (順相) を行
ったところ、ホスファチジルエタノールアミンよりも移
動度の低い位置に、Dittmer-Lester試薬及びオルシノー
ル試薬で陽性反応を同時に示す物質の存在が確認され
た。従って、この物質をマルトース含有リン脂質と判断
した。なお、Dittmer-Lester発色デンシトメトリ法によ
り定量したところ、マルトース含有リン脂質 2.7mgが生
成していることが判った。また、本実施例の方法で製造
したマルトース含有リン脂質の生成量の経時的変化を図
1に示す。
【0018】
【実施例3】マルトース20mg、ホスファチジルエタノー
ルアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
(DKエステルF-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中
で混合し、超音波処理して安定な分散液を得た後、この
分散液を 100℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にク
ロロホルム:メタノール(1:1)混合液5mlを加えて
脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。そして、クロロホル
ム:メタノール:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄
層クロマトグラフィー (順相) を行ったところ、ホスフ
ァチジルエタノールアミンよりも移動度の低い位置に、
Dittmer-Lester試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を
同時に示す物質の存在が確認された。従って、この物質
をマルトース含有リン脂質と判断した。なお、Dittmer-
Lester発色デンシトメトリ法により定量したところ、マ
ルトース含有リン脂質 4.1mgが生成していることが判っ
た。また、本実施例の方法で製造したマルトース含有リ
ン脂質の生成量の経時的変化を図2に示す。実施例2及
び実施例3から、水中で糖質と脂質を加熱して糖含有脂
質を製造する場合、乳化剤を添加した方が収量が多いこ
とが判る。
ルアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
(DKエステルF-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中
で混合し、超音波処理して安定な分散液を得た後、この
分散液を 100℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にク
ロロホルム:メタノール(1:1)混合液5mlを加えて
脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。そして、クロロホル
ム:メタノール:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄
層クロマトグラフィー (順相) を行ったところ、ホスフ
ァチジルエタノールアミンよりも移動度の低い位置に、
Dittmer-Lester試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を
同時に示す物質の存在が確認された。従って、この物質
をマルトース含有リン脂質と判断した。なお、Dittmer-
Lester発色デンシトメトリ法により定量したところ、マ
ルトース含有リン脂質 4.1mgが生成していることが判っ
た。また、本実施例の方法で製造したマルトース含有リ
ン脂質の生成量の経時的変化を図2に示す。実施例2及
び実施例3から、水中で糖質と脂質を加熱して糖含有脂
質を製造する場合、乳化剤を添加した方が収量が多いこ
とが判る。
【0019】
【実施例4】マルトース20mg、ホスファチジルエタノー
ルアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
(DKエステルF-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中
で混合し、超音波処理して安定な分散液を得た後、この
分散液を 100℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にク
ロロホルム:メタノール(1:1)混合液5mlを加えて
脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。そして、クロロホル
ム:メタノール:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄
層クロマトグラフィー (順相) を行ったところ、ホスフ
ァチジルエタノールアミンよりも移動度の低い位置にDi
ttmer-Lester試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を同
時に示す物質の存在が確認された。従って、この物質を
ラクトース含有リン脂質と判断した。
ルアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
(DKエステルF-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中
で混合し、超音波処理して安定な分散液を得た後、この
分散液を 100℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にク
ロロホルム:メタノール(1:1)混合液5mlを加えて
脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。そして、クロロホル
ム:メタノール:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄
層クロマトグラフィー (順相) を行ったところ、ホスフ
ァチジルエタノールアミンよりも移動度の低い位置にDi
ttmer-Lester試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を同
時に示す物質の存在が確認された。従って、この物質を
ラクトース含有リン脂質と判断した。
【0020】
【実施例5】マルトース20mg、ホスファチジルセリン5
mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル(DKエステル
F-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中で混合し、超
音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液を 100
℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホルム:
メタノール(1:1)混合液5mlを加えて脂質画分を抽
出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグ
ラフィー (順相) を行ったところ、ホスファチジルセリ
ンよりも移動度の低い位置にDittmer-Lester試薬及びオ
ルシノール試薬で陽性反応を同時に示す物質の存在が確
認された。従って、この物質をマルトース含有リン脂質
と判断した。
mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル(DKエステル
F-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中で混合し、超
音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液を 100
℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホルム:
メタノール(1:1)混合液5mlを加えて脂質画分を抽
出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグ
ラフィー (順相) を行ったところ、ホスファチジルセリ
ンよりも移動度の低い位置にDittmer-Lester試薬及びオ
ルシノール試薬で陽性反応を同時に示す物質の存在が確
認された。従って、この物質をマルトース含有リン脂質
と判断した。
【0021】
【比較例2】マルトース20mg、ホスファチジルコリン5
mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル(DKエステル
F-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中で混合し、超
音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液を 100
℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホルム:
メタノール(1:1)混合液5mlを加えて脂質画分を抽
出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグ
ラフィー (順相) を行ったところ、Dittmer-Lester試薬
及びオルシノール試薬で陽性反応を同時に示す物質の存
在は確認されなかった。実施例1〜5及び比較例1〜2
から、原料として使用する脂質としては、分子内に第一
級アミンを持つリゾスフィンゴミエリン、ホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、リゾホス
ファチジルエタノールアミン、リボホスファチジルセリ
ンなどのリン脂質が好ましく、分子内に第一級アミンを
持たないスフィンゴミエリンやホスファチジルコリンな
どのリン脂質は好ましくないことが判る。
mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル(DKエステル
F-90、第一工業製薬製)0.5mg を水5ml中で混合し、超
音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液を 100
℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホルム:
メタノール(1:1)混合液5mlを加えて脂質画分を抽
出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグ
ラフィー (順相) を行ったところ、Dittmer-Lester試薬
及びオルシノール試薬で陽性反応を同時に示す物質の存
在は確認されなかった。実施例1〜5及び比較例1〜2
から、原料として使用する脂質としては、分子内に第一
級アミンを持つリゾスフィンゴミエリン、ホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、リゾホス
ファチジルエタノールアミン、リボホスファチジルセリ
ンなどのリン脂質が好ましく、分子内に第一級アミンを
持たないスフィンゴミエリンやホスファチジルコリンな
どのリン脂質は好ましくないことが判る。
【0022】
【実施例6】マルトース20mg、ホスファチジルエタノー
ルアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
(DKエステルF-90、第一工業製薬製)0.5mg をリン酸、
酢酸及びホウ酸混合液−水酸化ナトリウムからなるBrit
ton-Robinsonの広域緩衝液 (pH3〜8) 5ml中で混合
し、超音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液
を100℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホ
ルム:メタノール(1:1)混合液5mlを加えて脂質画
分を抽出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メ
タノール:水(65:40:8)を溶出溶媒としたシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーによりマルトース含有リン
脂質を回収し、pHの違いによるマルトース含有リン脂質
の生成率を調べた。その結果を図3に示す。この結果、
マルトース含有リン脂質はpH 4.5〜7.5 で高い生成率を
示した。
ルアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
(DKエステルF-90、第一工業製薬製)0.5mg をリン酸、
酢酸及びホウ酸混合液−水酸化ナトリウムからなるBrit
ton-Robinsonの広域緩衝液 (pH3〜8) 5ml中で混合
し、超音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液
を100℃で9時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホ
ルム:メタノール(1:1)混合液5mlを加えて脂質画
分を抽出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メ
タノール:水(65:40:8)を溶出溶媒としたシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーによりマルトース含有リン
脂質を回収し、pHの違いによるマルトース含有リン脂質
の生成率を調べた。その結果を図3に示す。この結果、
マルトース含有リン脂質はpH 4.5〜7.5 で高い生成率を
示した。
【0023】
【実施例7】牛乳由来のリン脂質濃縮物1g、ガラクトー
ス4g及び乳化剤としてソルビタンモノラウレート0.5gを
酢酸緩衝液(pH 6)2リットル中で混合した後、80℃で11
時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホルム:メタノ
ール(1:1)混合液2リットルを加えて脂質画分を抽
出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグ
ラフィー (順相) を行ったところ、ガラクトース含有リ
ン脂質の生成が確認できた。なお、Dittmer-Lester発色
デンシトメトリ法により定量したところ、ガラクトース
含有リン脂質を含む脂質混合物0.4gが生成していること
が判った。
ス4g及び乳化剤としてソルビタンモノラウレート0.5gを
酢酸緩衝液(pH 6)2リットル中で混合した後、80℃で11
時間加熱した。加熱後、分散液にクロロホルム:メタノ
ール(1:1)混合液2リットルを加えて脂質画分を抽
出し、濃縮乾固した。そして、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:40:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグ
ラフィー (順相) を行ったところ、ガラクトース含有リ
ン脂質の生成が確認できた。なお、Dittmer-Lester発色
デンシトメトリ法により定量したところ、ガラクトース
含有リン脂質を含む脂質混合物0.4gが生成していること
が判った。
【0024】
【実施例8】マルトース20mg、ホスファチジルエタノー
ルアミン5mg及び乳化剤0.5mg を水5ml中で混合し、超
音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液を 100
℃で10時間加熱した。なお、乳化剤としては、エステル
化度の異なるショ糖脂肪酸エステル (DKエステルF-160
、F-90、F-70、第一工業製薬製)を使用した。加熱
後、分散液にクロロホルム:メタノール(1:1)混合
液5mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。そし
て、クロロホルム:メタノール:水(65:40:8)を溶
出溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
りマルトース含有リン脂質を回収し、エステル化度の違
いによるマルトース含有リン脂質の生成率を調べた。そ
の結果を表1に示す。ショ糖脂肪酸エステルのエステル
化度が違っても、反応効率は大きく変わらないことが判
る。したがって、親水性度の高い乳化剤であれば全て使
用が可能である。
ルアミン5mg及び乳化剤0.5mg を水5ml中で混合し、超
音波処理して安定な分散液を得た後、この分散液を 100
℃で10時間加熱した。なお、乳化剤としては、エステル
化度の異なるショ糖脂肪酸エステル (DKエステルF-160
、F-90、F-70、第一工業製薬製)を使用した。加熱
後、分散液にクロロホルム:メタノール(1:1)混合
液5mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固した。そし
て、クロロホルム:メタノール:水(65:40:8)を溶
出溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
りマルトース含有リン脂質を回収し、エステル化度の違
いによるマルトース含有リン脂質の生成率を調べた。そ
の結果を表1に示す。ショ糖脂肪酸エステルのエステル
化度が違っても、反応効率は大きく変わらないことが判
る。したがって、親水性度の高い乳化剤であれば全て使
用が可能である。
【0025】
【表1】 ────────────────────────── 乳化剤の種類 エステル化度 生成率(%) ────────────────────────── F-160 1.21 82.0 F-90 1.53 81.6 F-70 1.60 81.1 ──────────────────────────
【0026】
【発明の効果】本発明によると、糖質と脂質を加熱する
ことにより、容易に糖含有脂質を製造することができ
る。このようにして製造された糖含有脂質は、両親媒的
な性質を有するので、界面活性剤や乳化剤などの食品添
加物や医薬、化粧品素材として有用である。
ことにより、容易に糖含有脂質を製造することができ
る。このようにして製造された糖含有脂質は、両親媒的
な性質を有するので、界面活性剤や乳化剤などの食品添
加物や医薬、化粧品素材として有用である。
【図1】実施例2におけるマルトース含有リン脂質の生
成量の経時的変化を示す。図中、PEはホスファチジルエ
タノールアミンを、L-GPL はマルトース含有リン脂質を
示す。
成量の経時的変化を示す。図中、PEはホスファチジルエ
タノールアミンを、L-GPL はマルトース含有リン脂質を
示す。
【図2】実施例3におけるマルトース含有リン脂質の生
成量の経時的変化を示す。図中、PEはホスファチジルエ
タノールアミンを、L-GPL はマルトース含有リン脂質を
示す。
成量の経時的変化を示す。図中、PEはホスファチジルエ
タノールアミンを、L-GPL はマルトース含有リン脂質を
示す。
【図3】実施例6におけるpHの違いによるマルトース含
有リン脂質の生成率を示す。
有リン脂質の生成率を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【実施例4】ラクトース20mg、ホスファチジルエタ
ノールアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エス
テル(DKエステルF−90、第一工業製薬製)0.5
mgを水5ml中で混合し、超音波処理して安定な分散
液を得た後、この分散液を100℃で9時間加熱した。
加熱後、分散液にクロロホルム:メタノール(1:1)
混合液5mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固し
た。そして、クロロホルム:メタノール:水(65:4
0:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィー(順
相)を行ったところ、ホスファチジルエタノールアミン
よりも移動度の低い位置にDittmer−Leste
r試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を同時に示す物
質の存在が確認された。従って、この物質をラクトース
含有リン脂質と判断した。
ノールアミン5mg及び乳化剤としてショ糖脂肪酸エス
テル(DKエステルF−90、第一工業製薬製)0.5
mgを水5ml中で混合し、超音波処理して安定な分散
液を得た後、この分散液を100℃で9時間加熱した。
加熱後、分散液にクロロホルム:メタノール(1:1)
混合液5mlを加えて脂質画分を抽出し、濃縮乾固し
た。そして、クロロホルム:メタノール:水(65:4
0:8)を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィー(順
相)を行ったところ、ホスファチジルエタノールアミン
よりも移動度の低い位置にDittmer−Leste
r試薬及びオルシノール試薬で陽性反応を同時に示す物
質の存在が確認された。従って、この物質をラクトース
含有リン脂質と判断した。
Claims (8)
- 【請求項1】 糖質と脂質を混合した溶液を加熱するこ
とを特徴とする糖含有脂質の製造法。 - 【請求項2】 糖質が還元糖であり、脂質が第一級アミ
ンを含有するリン脂質である請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 糖質が、マルトース、ガラクトース及び
ラクトースよりなる群から選択される少なくとも1種の
還元糖である請求項1又は2に記載の製造法。 - 【請求項4】 脂質が、リゾスフィンゴミエリン、ホス
ファチジルエタノールアミン及びホスファチジルセリン
よりなる群から選択される少なくとも1種の第一級アミ
ンを含有するリン脂質である請求項1乃至3のいずれか
に記載の製造法。 - 【請求項5】 糖質と脂質を混合した溶液を乳化剤の存
在下で加熱する請求項1乃至4のいずれかに記載の製造
法。 - 【請求項6】 乳化剤として親水性の高いものを用いる
請求項5記載の製造法。 - 【請求項7】 乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル及び
/又はソルビタン脂肪酸エステルを用いる請求項5記載
の製造法。 - 【請求項8】 糖質と脂質を混合した溶液の加熱をpH
4.5〜7.5 で行なう請求項1乃至6のいずれかに記載の
製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7245305A JPH0967389A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 糖含有脂質の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7245305A JPH0967389A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 糖含有脂質の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0967389A true JPH0967389A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=17131704
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7245305A Pending JPH0967389A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 糖含有脂質の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0967389A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004004676A1 (ja) * | 2002-07-05 | 2004-01-15 | Kose Corporation | ベシクル分散物およびこれを含有する化粧料 |
-
1995
- 1995-08-30 JP JP7245305A patent/JPH0967389A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004004676A1 (ja) * | 2002-07-05 | 2004-01-15 | Kose Corporation | ベシクル分散物およびこれを含有する化粧料 |
| JPWO2004004676A1 (ja) * | 2002-07-05 | 2005-11-04 | 株式会社コーセー | ベシクル分散物およびこれを含有する化粧料 |
| JP4527530B2 (ja) * | 2002-07-05 | 2010-08-18 | 株式会社コーセー | ベシクル分散物およびこれを含有する化粧料 |
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