JPH10102625A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JPH10102625A
JPH10102625A JP25661996A JP25661996A JPH10102625A JP H10102625 A JPH10102625 A JP H10102625A JP 25661996 A JP25661996 A JP 25661996A JP 25661996 A JP25661996 A JP 25661996A JP H10102625 A JPH10102625 A JP H10102625A
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JP
Japan
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radio wave
carbon fiber
wave absorber
fiber bundle
carbon
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Application number
JP25661996A
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English (en)
Inventor
Mineyuki Arikawa
峯幸 有川
Hitoshi Hatajima
仁 畑島
Koichi Wakamatsu
浩一 若松
Kazuhiro Yamauchi
一宏 山内
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体層を挟んで前方に炭素繊維束からなる
電波吸収層、後方に鉄筋からなる電波反射層を有する電
波吸収体において、その電波吸収特性を調節できるよう
にする。 【解決手段】 誘電体層に空孔を設け、炭素繊維束をこ
の空孔内に挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電波吸収体に関する
ものであり、特に多数本の炭素長繊維を平行に揃えて結
合剤で結合してなる炭素繊維束を用いた電波吸収体に関
するものである。本発明に係る電波吸収体は、例えば高
層建築物の外壁用パネルとして用いられる。
【0002】
【従来の技術】高層建築物の増加に伴い、テレビジョン
の電波障害が頻発するようになっている。これはテレビ
ジョンの電波が高層建築物で反射されることに起因して
おり、対策として高層建築物の壁面にフェライトタイル
などの電波吸収性のものを貼付することが行なわれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高層建
築物の壁面にフェライトタイルを貼付ける方法は、いく
つかの問題点をかかえており、満足すべき方法とは言い
難い。問題点の一つは、フェライトタイルは比重が大き
いので、その重量を支持するために建築物の骨格を強化
しなければならないことである。また、壁面の意匠的構
成が制約されるという問題もある。
【0004】高層建築物の壁面に電波吸収性を付与する
他の方法として、体積固有電気抵抗率の大きい炭素長繊
維を多数本集めて結合剤で結合してなる炭素繊維束を用
いる方法が提案されている(特願平8−62617号参
照)。すなわち、高層建築物の壁面を構成するコンクリ
ートパネルの型枠の底面に、先ずタイルその他の表装材
を裏面を上にして敷設し、その上に上記の炭素繊維束を
間隔を置いて平行に載置し、さらにその上方に鉄筋を炭
素繊維束と平行に且つ相互に間隔を置いて配置したの
ち、鉄筋が完全に埋没するように生コンクリートを打設
して養生することにより、電波吸収性の優れたコンクリ
ートパネルが製作できる。このパネルにおいて、間隔を
置いて平行に配置された炭素繊維束からなる層は電波吸
収層として機能し、炭素繊維束の層から一定の距離を隔
てて且つ炭素繊維束に平行に配置された鉄筋からなる層
は電波反射層として機能し、両層の間のコンクリートは
誘電体層として機能する。このコンクリートパネルのよ
うな炭素繊維束からなる電波吸収層を備えた電波吸収体
においては、炭素繊維束を構成する炭素長繊維の体積固
有電気抵抗率や炭素繊維束の太さ等により、炭素繊維束
相互間の間隔に最適値があることが知られている。従っ
て通常は、電波吸収体の使用場所を想定し、その場所に
おいて所望の電波吸収能を発現するように、炭素繊維束
の太さ及び配置間隔を決定して電波吸収体を製作してい
る。
【0005】従来の電波吸収体では、炭素繊維束は電波
吸収体中に固定されているので、その電波吸収能が実際
に要求される電波吸収能と異っていても、炭素繊維束の
太さや配置間隔を調節して電波吸収能を実際の要求に適
合させることはできないという問題がある。従って本発
明は電波吸収能を調節できる電波吸収体を提供せんとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電波吸収体
は、誘電体層を挟んで、体積固有電気抵抗率の大きい多
数本の炭素長繊維を平行に揃えて結合剤で結合してなる
炭素繊維束を互に平行に配置してなる電波吸収層と、鉄
筋からなる電波反射層とを有しており、かつ電波吸収層
が電波吸収体に設けられている空孔に炭素繊維束を挿入
することにより形成されていることを特徴とするもので
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する
と、本発明で電波吸収体の製造に用いる炭素繊維束は、
炭素長繊維を多数本集め長さ方向に揃えて結合剤で結合
したものである。炭素長繊維は、周知のように、直径数
μm〜数十μmの単繊維が多数本集束した状態で製造さ
れているが、本発明では、通常はこのような集束状態に
ある炭素長繊維を更に多数本長さ方向に揃えて結合剤で
結合したものを炭素繊維束として用いる。所望ならば、
集束状態にある炭素長繊維を、そのまま炭素繊維束とし
て用いることもできる。すなわち、炭素繊維束は、炭素
繊維がばらけずに一体性を保つだけの弱い結合状態か
ら、いわゆる炭素繊維ロッドと称されるような強固な結
合状態まで、任意の結合状態のものを用いることができ
る。通常は取扱い易いように、ある程度強く結合させた
ものを用いる。炭素長繊維の結合に用いる結合剤として
は、アスファルトなどでもよいが、通常はエポキシ樹
脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。
また、炭素繊維束の形状は任意であるが、取扱い性など
の点からして丸棒などの棒状が好ましい。しかし所望な
らば紐状とすることもできる。炭素繊維束の長さは50
0mm以上であるのが好ましく、通常は電波吸収体の
幅、すなわち相対する端部間の長さと等しいものを用い
る。
【0008】炭素繊維束を挿入する空孔は、電波吸収体
の表面近くに設ける。通常の電波吸収体は、タイル、陶
板、天然石板、人造石板等の表面材に、鉄筋を埋設した
コンクリート部を一体化した構造を有しているが、この
場合には表面材とコンクリート部との界面に沿って空孔
を設けるのが作業上有利である。図1は、表面材の裏面
に空孔と同一形状の棒を多数本配置して生コンクリート
を打設し、硬化後に棒を引抜いて空孔を形成した例であ
る。
【0009】図2は、棒の代りに合成樹脂製のパイプを
配設して生コンクリートを打設し、パイプをコンクリー
ト中に固定、すなわち埋設した例である。パイプとして
は、絶縁材で形成されているものであれば任意のものを
用いることができる。炭素繊維束を挿入可能なように、
空孔の少くとも一端は電波吸収体の端面に開口していな
ければならない。通常は空孔の両端のそれぞれを電波吸
収体の両端面に開口させる。空孔の大きさは、炭素繊維
束が容易に挿入できるが、挿入した炭素繊維束は自由に
は動かない程度の大きさであるのが好ましい。空孔の配
置間隔、すなわち空孔と空孔との距離は、電波吸収体の
大きさ等にもよるが、通常10〜500mmである。高
層建築物の外壁パネル等の大型の電波吸収体にあって
は、空孔を密に設けるのは生産性を低下させる要因とな
るので、50〜200mm間隔で配置するのが好まし
い。
【0010】各空孔に挿入される炭素繊維束を構成する
炭素繊維の全断面積は、通常0.2〜80mm2 、好ま
しくは0.8〜20mm2 である。炭素繊維は全体を一
本の炭素繊維束にまとめて空孔を挿入してもよく、また
複数本の炭素繊維束に分割して空孔に挿入してもよい。
炭素繊維束は通常は単に挿入しておくだけであるが、所
望ならば挿入前に接着剤を塗布して、炭素繊維束を空孔
壁に接着するようにしてもよい。
【0011】炭素繊維束を構成する炭素長繊維として
は、体積固有電気抵抗率の大きいものを用いることが必
要であり、通常は体積固有電気抵抗率が10-4Ω・cm
〜10 4 Ω・cmのものを用いる。体積固有電気抵抗率
がこれよりも小さい炭素長繊維で構成した炭素繊維束を
用いたのでは、一般に良好な電波吸収性を示さない。ま
た、体積固有電気抵抗率が上記範囲よりも大きい炭素長
繊維は、極めて不安定で脆弱である。炭素長繊維の好ま
しい体積固有電気抵抗率は10-2Ω・cm〜10 2 Ω・
cm、特に10-1Ω・cm〜102 Ω・cmである。
【0012】このような体積固有電気抵抗率を有する炭
素長繊維は、光学異方性80%以上、炭素含有率93%
以上、灰分300ppm以下のピッチを紡糸し、不融化
したのちに700〜1000℃で焼成することにより製
造できる。原料ピッチとしては、例えば、石炭系のコー
ルタール、コールタールピッチ、石炭液化物、石油系の
重質油、ピッチ、石油樹脂やその熱重縮合反応生成物、
ナフタレンやアントラセンの触媒反応による重合反応生
成物等の炭素質原料が挙げられる。また、これらの炭素
質原料に、例えば加熱処理した後、溶剤で可溶分を抽出
したり、水素供与性溶剤、水素ガスの存在下に水添処理
するなどの予備処理を行なって用いてもよい。
【0013】なお、原料ピッチ中には、不溶性物質とし
て、灰分(Ash成分)が含まれているが、これは、原
料ピッチを加熱処理して炭素繊維の前駆体となる光学的
に異方性の液晶ピッチにする際に、不均一性の原因とな
り、乱れた組織の前駆体を与える。また紡糸後、不融
化、焼成して得られた繊維中に物理的な欠陥を生じ、強
度、弾性率に悪影響を及ぼす。
【0014】従って紡糸に供する段階で、灰分量が通常
30ppm以下好ましくは20ppm以下に精製されて
いるピッチを用いると、引張強度の大きい炭素繊維を得
ることができ、炭素繊維束を補強材を兼ねて用いる場合
に有用である。灰分を除去するタイミングは紡糸前であ
れば何時でもよく、例えば原料ピッチの段階、または紡
糸ピッチの段階で除去すればよい。灰分の除去は周知の
方法を用いればよい。例えば、沈降法、遠心分離法、濾
過法、吸着法、酸、アルカリ、溶媒による洗浄法などが
あるが、それぞれを単独で行ってもよく、ピッチの形態
によりそれぞれに適した除去法を組み合わせて、また繰
り返し行ってもよい。また、除去の効率を上げるために
多孔性無機物(濾過助剤等)等を加えるのも有効であ
る。工業的には、沈降法、遠心分離法、濾過法を用いる
ことが、連続的、また大量に処理できることから好まし
い。
【0015】上記のように精製したピッチは、常法にし
たがって光学的に異方性を呈する液晶ピッチに転換され
る。紡糸に供するピッチの光学的異方性割合は80%以
上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以
上であることが必要である。光学的異方性割合が80%
を下回ると、炭素繊維の強度が著しく低下し、引張強度
を高めるべく焼成温度を上げると必然的に電気抵抗が低
下してしまい、所望の高電気抵抗の炭素長繊維を得るこ
とはできない。
【0016】なお、ピッチの光学的異方性割合は、常温
下、偏光顕微鏡下でピッチ試料中の光学的異方性を示す
部分を面積割合として求めた値である。具体的には、例
えばピッチ試料は数mm角に粉砕した物を常法にしたが
って、約2cm直径の樹脂の表面のほぼ全面に試料片を
埋め込み、表面を研磨した後、表面全体をくまなく偏光
顕微鏡(倍率100倍)下で観察し、試料の全表面積に
占める光学的異方性部分の面積割合を測定することによ
って求める。
【0017】光学的異方性の液晶ピッチを製造する方法
も周知の方法によることができる。例えば、精製された
ピッチを、350〜500℃、好ましくは380〜45
0℃で、2分〜50時間、好ましくは5分〜5時間の
間、窒素、アルゴン、水蒸気等の不活性ガス雰囲気下、
あるいは吹き込み下、または減圧下に加熱処理する方法
がある。他の例を挙げると、ナフタレン等の縮合多環炭
化水素類をHF/BF3等の触媒の存在下で重合させる
方法、または原料ピッチを特定の溶解度パラメーターを
有する溶媒を用いて溶剤分割を行い、所望のピッチを得
る方法がある。
【0018】紡糸ピッチの炭素含有率は93%以上であ
り、特に95%以上であることが好ましい。炭素含有率
が93%に満たないと前述の灰分同様、異元素である窒
素、硫黄、酸素等が強度低下の要因となり、炭素繊維の
引張強度を低下させる。溶融紡糸は常法により行なうこ
とができる。得られたピッチ繊維は単繊維としての破断
強度が低いため、ガイド、ローラー等での毛羽の発生を
防止するために、1000本〜20000本のピッチ繊
維を集束剤で集束してピッチ繊維トウとする。集束剤と
しては、ピッチ繊維の一部を溶解したり、不融化処理の
際に繊維同士を接着、または融着させることの少ないも
のが必要であり、例えばシリコーン油の水エマルジョン
が好ましい。また、融着の回避をより効果的に行うため
に、集束剤中にカーボンブラック、SiC等の無機微粒
子を添加しても構わない。
【0019】ピッチ繊維トウは、酸化性ガス雰囲気中
で、160〜400℃に加熱して不融化する。得られた
不融化繊維トウは、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲
気下で焼成処理して炭素長繊維からなる炭素繊維トウと
する。本発明で用いる高抵抗の炭素長繊維を得るために
は、焼成は700〜1000℃、好ましくは730〜9
00℃、さらに好ましくは、750〜850℃で行われ
る。焼成温度が、700℃より低いと、強度や電波の吸
収特性が十分でなく、また、焼成温度が1000℃を超
えると、電気抵抗が低い炭素繊維しか得られない。
【0020】この様にして得られた炭素長繊維は、高電
気抵抗であり、更には高強度という性質も合わせて付与
することができる。その体積固有電気抵抗率を10-4Ω
・cm以上とすることは極めて容易であり、10-2Ω・
cm以上とすることも困難ではない。また引張強度90
kg/mm2 以上、引張弾性率3ton/mm2 以上の
機械的強度を付与することも容易であり、所望ならば1
00kg/mm2 以上、更には110kg/mm2 以上
の引張強度や、4ton/mm2 以上、更には5ton
/mm2 以上の引張弾性率を付与することもできる。な
お、ここでいう引張強度、引張弾性率は、JIS R7
601により単繊維試料を用いて測定した値であり、体
積固有電気抵抗率は、JIS R7601によりヤーン
試料により測定した値である。
【0021】本発明に係る電波吸収体は、空孔に挿入さ
れた電波吸収層の背後に、誘電体層を挟んで電波反射層
を有している。電波反射層は炭素繊維束に平行に配置さ
れた複数本の鉄筋からなっており通常は電波吸収体の強
度をになう補強鉄筋の一部をなしている。鉄筋としては
常用のものを用いることができ、鉄筋相互間の間隔は通
常25〜200mm、好ましくは30〜150mmであ
る。誘電体層は通常はコンクリートからなっている。誘
電体層の最適厚さ(d)、すなわち空孔に挿入された炭
素繊維束からなる電波吸収層と、鉄筋からなる電波反射
層との間の最適距離(d)は、コンクリートの比誘電率
(ε)と吸収しようとする電波の波長(λ)とから次式
で算出される。
【0022】
【数1】
【0023】従ってコンクリート中に炭素繊維のチョッ
プドストランドなどを分散させて比誘電率を大きくする
と、コンクリートの厚さを薄くすることができる。ま
た、コンクリートは含水率により比誘電率が異なるの
で、本発明に係る電波吸収体を高層建築物の外壁等に用
いる場合には、雨水の浸透等によりコンクリートの含水
率が大きく変化しないように、生コンクリートを打設す
る際に撥水剤を混合するのが好ましい。何故ならば、撥
水剤を含むコンクリートは吸収率が大幅に低下するの
で、雨水の浸透等による含水率の変化、従って比誘電率
の変化が小さいからである。
【0024】本発明で用いる炭素繊維束の製造法の1例
を示すと、コールタール1重量部に、沸点範囲が240
〜290℃の予め水添された芳香族油を1重量部加え混
合した後に、濾過助剤として、市販の珪藻土濾過助剤
“セライト505”(商品名、セライト社製)を0.0
1重量部加え、目開き10μmのキャンドルフィルター
を通して、濾過を行なう。得られた濾液を、温度450
℃、水素圧力150kg/cm2 に維持されたオートク
レーブに、平均滞留時間が60分となるように、連続的
に供給する。得られた反応物を目開き0.5μの焼結フ
ィルターを通してさらに濾過を行った後、濾液を減圧
下、蒸留して水添ピッチを得る。得られた水添ピッチを
窒素ガスバブリング下、430℃で140分加熱処理す
ると、例えば光学的異方性割合100%、メトラー軟化
点302℃で、炭素含有率96重量%、灰分量20pp
m程度の紡糸ピッチが得られる。次いで、この紡糸用ピ
ッチを、シリコン系油剤で集束させながら口金温度33
0℃で紡糸し、繊維径13μm、フィラメント数110
00本の連続長ピッチ繊維トウを得る。
【0025】このピッチ繊維トウを空気中で不融化処理
後、窒素ガス中800℃、滞留時間2分の条件で焼成す
ると炭素長繊維からなる炭素繊維トウが得られる。この
炭素長繊維は、例えば、炭素含有率89%、繊維径1
2.4μ、引張強度100kg/mm2 、引張弾性率
5.0ton/mm2 であり、3.5Ω・cmという高
い体積固有電気抵抗率を示す。この炭素繊維トウをその
ままエポキシ樹脂で固めると、幅約1.3mmの紐状の
炭素繊維束が得られる。
【0026】この炭素繊維束を用いて本発明に係る電波
吸収体を製作する1例を示すと、表装材として幅約60
0mm、長さ約900mm、厚さ約13mmの陶板を裏
面を上に向けて型枠に入れ、その上に幅5mmで高さ5
mmの棒に離型剤を塗布したものを、陶板の幅方向に平
行に14mm間隔で並べて配置する。更に陶板の上方約
40mmの位置に、太さ約5mmの鉄筋を25mm間隔
で縦横に配置した鉄筋組立体を、一方の鉄筋が陶板の幅
方向と平行となるように設置する。次いで型枠に生コン
クリートを流し込んでよくつき固める。コンクリートが
硬化した時点で棒を抜き取る。コンクリートを打設して
から室温で約3週間養生、乾燥して幅約600mm、長
さ約900mm、厚さ約100mmの鉄筋コンクリート
で補強された成形体が得られる。この成形体の空孔(=
棒を抜き取った跡)に上記の炭素繊維束を炭素繊維の全
断面積として1.0〜3.0mm2 となるように挿入す
ると、600MHzにおいて20〜25dBの反射減衰
量を示す電波吸収体が得られる。その電波吸収特性は、
空孔に挿入する炭素繊維束の数(全断面積)を増減する
ことにより調節できる。本発明によれば、電波吸収体の
使用場所での要求に応じて、電波吸収体の電波吸収特性
を容易に調節できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電波吸収体の1例の側端面を模式
的に示す図である。
【図2】本発明に係る電波吸収体であって、空孔に未だ
炭素繊維束が挿入されていないものの他の例の側端面を
模式的に示す図である。
【図3】本発明に係る電波吸収体の1例を模式的に示す
図である。
【符号の説明】
1 表面板 2 空孔 3 炭素繊維束 4 電波反射層を構成する鉄筋 5 誘電体層を構成するコンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 一宏 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体層を挟んで、体積固有電気抵抗率
    の大きい多数本の炭素長繊維を平行に揃えて結合剤で結
    合してなる炭素繊維束を互に平行に配置してなる電波吸
    収層と、鉄筋からなる電波反射層とを有する電波吸収体
    において、電波吸収層が電波吸収体の表面近傍に設けら
    れている空孔に炭素繊維束を挿入することにより形成さ
    れていることを特徴とする電波吸収体。
  2. 【請求項2】 電波吸収体が表面層を有しており、かつ
    炭素繊維束が挿入されている空孔が、誘電体層と表面層
    との界面に沿って設けられていることを特徴とする請求
    項1記載の電波吸収体。
  3. 【請求項3】 炭素繊維束が挿入されている空孔が、合
    成樹脂製のパイプを埋設することにより形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の電波吸収体。
  4. 【請求項4】 空孔が相互に10〜500mmの間隔を
    おいて設けられていることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載の電波吸収体。
  5. 【請求項5】 各空孔内に挿入されている炭素繊維束を
    構成する炭素繊維の全断面積が0.2〜80mm2 であ
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    の電波吸収体。
  6. 【請求項6】 炭素繊維束を構成する炭素繊維の体積固
    有電気抵抗率が、10-4〜104 Ω・cmであることを
    特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電波吸
    収体。
  7. 【請求項7】 炭素繊維束を構成する炭素繊維の体積固
    有電気抵抗率が10 -2〜102 Ω・cmであることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電波吸収
    体。
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