JPH10237979A - 電波吸収体 - Google Patents
電波吸収体Info
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- JPH10237979A JPH10237979A JP4597997A JP4597997A JPH10237979A JP H10237979 A JPH10237979 A JP H10237979A JP 4597997 A JP4597997 A JP 4597997A JP 4597997 A JP4597997 A JP 4597997A JP H10237979 A JPH10237979 A JP H10237979A
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- fiber bundle
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水にぬれても電波吸収特性の変化が小さい電
波吸収体を提供する。 【解決手段】 体積固有抵抗の大きい多数本の炭素長繊
維を長さ方向に配列してなる長尺の炭素繊維束を間隔を
おいて平行に配置してなる電波吸収層と、その背後にあ
る誘電体層と、更に誘電体層の背後にある反射層とを有
する電波吸収体において、炭素繊維束が少くとも100
0本の炭素長繊維から成り、且つその表面に防水層が形
成されているものであることを特徴とする。
波吸収体を提供する。 【解決手段】 体積固有抵抗の大きい多数本の炭素長繊
維を長さ方向に配列してなる長尺の炭素繊維束を間隔を
おいて平行に配置してなる電波吸収層と、その背後にあ
る誘電体層と、更に誘電体層の背後にある反射層とを有
する電波吸収体において、炭素繊維束が少くとも100
0本の炭素長繊維から成り、且つその表面に防水層が形
成されているものであることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電波吸収体に関する
ものであり、特に多数本の炭素長繊維を平行に揃えてな
る炭素繊維束を用いた電波吸収体に関するものである。
本発明に係る電波吸収体は、例えば高層建築物の外壁用
パネルとして用いられる。
ものであり、特に多数本の炭素長繊維を平行に揃えてな
る炭素繊維束を用いた電波吸収体に関するものである。
本発明に係る電波吸収体は、例えば高層建築物の外壁用
パネルとして用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、高層建築物に起因するテレビジョ
ンの電波障害が大きな社会問題となっている。高層建築
物は多量の鋼材を用いており、かつ外壁はコンクリート
で構成されていることが多いが、コンクリートは電波吸
収性が悪いので、鋼材で反射される電波が、電波障害の
原因となることが多い。
ンの電波障害が大きな社会問題となっている。高層建築
物は多量の鋼材を用いており、かつ外壁はコンクリート
で構成されていることが多いが、コンクリートは電波吸
収性が悪いので、鋼材で反射される電波が、電波障害の
原因となることが多い。
【0003】高層建築物に起因する電波障害を回避する
方法として、建築物の壁面を電波吸収性のコンクリート
パネルで構成することが検討されている。例えば、特願
平8−62617号には、コンクリートパネルの型枠の
底面にタイルその他の表装材を敷設し、その上に体積固
有電気抵抗率が10-4〜104 Ω・cmの炭素長繊維を
多数本平行に揃えて結合剤で結合してなる炭素繊維束を
相互に間隔をおいて平行に載置し、さらにその上方に鉄
筋を炭素繊維束と平行に且つ相互に間隔をおいて配置し
たのち、鉄筋が完全に埋没するように生コンクリートを
打設して養生することにより、電波吸収性の優れたコン
クリートパネルが製作できることが記載されている。こ
のパネルにおいて、間隔をおいて平行に配置された炭素
繊維束から成る層は電波吸収層として、鉄筋から成る層
は電波反射層として、両者の中間のコンクリートは誘電
体層として作用する。このコンクリートパネルのような
炭素繊維束から成る電波吸収層を備えた電波吸収体にお
いては、炭素繊維束を構成する炭素長繊維の体積固有電
気抵抗率や炭素繊維束の太さ(=炭素繊維束を構成する
炭素繊維の全断面積)などにより、電波吸収層を構成す
る炭素繊維束相互間の配置間隔に最適値があることが知
られており、この最適値に近い間隔で炭素繊維束を配置
することが、電波吸収性に優れたコンクリートパネルを
製作するうえで重要である。
方法として、建築物の壁面を電波吸収性のコンクリート
パネルで構成することが検討されている。例えば、特願
平8−62617号には、コンクリートパネルの型枠の
底面にタイルその他の表装材を敷設し、その上に体積固
有電気抵抗率が10-4〜104 Ω・cmの炭素長繊維を
多数本平行に揃えて結合剤で結合してなる炭素繊維束を
相互に間隔をおいて平行に載置し、さらにその上方に鉄
筋を炭素繊維束と平行に且つ相互に間隔をおいて配置し
たのち、鉄筋が完全に埋没するように生コンクリートを
打設して養生することにより、電波吸収性の優れたコン
クリートパネルが製作できることが記載されている。こ
のパネルにおいて、間隔をおいて平行に配置された炭素
繊維束から成る層は電波吸収層として、鉄筋から成る層
は電波反射層として、両者の中間のコンクリートは誘電
体層として作用する。このコンクリートパネルのような
炭素繊維束から成る電波吸収層を備えた電波吸収体にお
いては、炭素繊維束を構成する炭素長繊維の体積固有電
気抵抗率や炭素繊維束の太さ(=炭素繊維束を構成する
炭素繊維の全断面積)などにより、電波吸収層を構成す
る炭素繊維束相互間の配置間隔に最適値があることが知
られており、この最適値に近い間隔で炭素繊維束を配置
することが、電波吸収性に優れたコンクリートパネルを
製作するうえで重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炭素繊
維束を用いて製作されたコンクリートパネルの電波吸収
性は、一定不変ではないことが判明した。本発明者らの
検討によれば、その大きな原因は炭素繊維束中に水が侵
入することによる。すなわち炭素繊維束中に水が侵入す
ると、炭素繊維束の電気抵抗値が変化するので、水が存
在しない状態での電気抵抗値において最大の電波吸収性
を示すように製作されているコンクリートパネルの電波
吸収性が低下するものと考えられる。本発明は電波吸収
性の変化の小さい電波吸収体を提供せんとするものであ
る。
維束を用いて製作されたコンクリートパネルの電波吸収
性は、一定不変ではないことが判明した。本発明者らの
検討によれば、その大きな原因は炭素繊維束中に水が侵
入することによる。すなわち炭素繊維束中に水が侵入す
ると、炭素繊維束の電気抵抗値が変化するので、水が存
在しない状態での電気抵抗値において最大の電波吸収性
を示すように製作されているコンクリートパネルの電波
吸収性が低下するものと考えられる。本発明は電波吸収
性の変化の小さい電波吸収体を提供せんとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、体積固
有電気抵抗の大きい多数本の炭素長繊維を長さ方向に配
列し結合剤で結合してなる長尺の炭素繊維束を間隔をお
いて平行に配置してなる電波吸収層と、その背後にある
誘電体層と、更に誘電体層の背後にある反射層とを有す
る電波吸収体において、炭素繊維束として少くとも10
00本の炭素長繊維から成り、且つその表面に防水層が
形成されているものを用いることにより、水の侵入によ
る電波吸収体の電波吸収特性の低下を防止することがで
きる。
有電気抵抗の大きい多数本の炭素長繊維を長さ方向に配
列し結合剤で結合してなる長尺の炭素繊維束を間隔をお
いて平行に配置してなる電波吸収層と、その背後にある
誘電体層と、更に誘電体層の背後にある反射層とを有す
る電波吸収体において、炭素繊維束として少くとも10
00本の炭素長繊維から成り、且つその表面に防水層が
形成されているものを用いることにより、水の侵入によ
る電波吸収体の電波吸収特性の低下を防止することがで
きる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する
と、多数本の炭素長繊維からなる炭素繊維束で形成され
た電波吸収層を有する電波吸収体に関しては既に多くの
出願がなされている(特願平8−62617、7981
4、101369、117494号参照)
と、多数本の炭素長繊維からなる炭素繊維束で形成され
た電波吸収層を有する電波吸収体に関しては既に多くの
出願がなされている(特願平8−62617、7981
4、101369、117494号参照)
【0007】本発明はこれらの電波吸収体を、炭素繊維
束中への水分の侵入により電波吸収特性が変化しないよ
うに改良したものである。本発明では電波吸収層の形成
に用いる炭素繊維束として、少くとも1000本の炭素
長繊維から成り、かつその表面に防水層を有するものを
用いる。周知のように、炭素長繊維は直径数μm〜数十
μm、通常は10〜20μmの単繊維が多数本集束した
状態で製造されるが、本発明ではこれをそのまま、また
はこれを更に複数本合体させたものの表面に防水層を形
成したものを炭素繊維束として用いる。1本の炭素繊維
束を構成する炭素長繊維の数は少くとも1000本であ
り、通常は5000本以上である。炭素繊維束を構成す
る炭素長繊維の数が少ないと炭素繊維束が細くなって取
扱いが困難となる。また、所望の電波吸収能を付与する
ため1ケ所に多数本の炭素繊維束をまとめて配置するこ
とが必要となるが、このようにすると炭素繊維束間に水
が侵入して電波吸収能を変化させる可能性が増大する。
炭素繊維束を構成する炭素繊維の数が多いことは、電波
吸収性の観点からは何ら問題は無い。しかし炭素繊維の
数が多くなり過ぎると、繊維束が太くなり、且つ剛直と
なって取扱いが困難となる。通常、炭素繊維束から成る
電波吸収層の形成に際しては、1ケ所に炭素繊維束を1
本又は複数本づつ配置するが、1ケ所に配置される全炭
素繊維束を構成する炭素繊維の全断面積は通常0.2〜
80mm2 であるので、1本の炭素繊維束を構成する炭
素繊維の全断面積は取扱い性等の点からして0.2〜2
0mm2 、特に0.8〜10mm2 が好ましい。
束中への水分の侵入により電波吸収特性が変化しないよ
うに改良したものである。本発明では電波吸収層の形成
に用いる炭素繊維束として、少くとも1000本の炭素
長繊維から成り、かつその表面に防水層を有するものを
用いる。周知のように、炭素長繊維は直径数μm〜数十
μm、通常は10〜20μmの単繊維が多数本集束した
状態で製造されるが、本発明ではこれをそのまま、また
はこれを更に複数本合体させたものの表面に防水層を形
成したものを炭素繊維束として用いる。1本の炭素繊維
束を構成する炭素長繊維の数は少くとも1000本であ
り、通常は5000本以上である。炭素繊維束を構成す
る炭素長繊維の数が少ないと炭素繊維束が細くなって取
扱いが困難となる。また、所望の電波吸収能を付与する
ため1ケ所に多数本の炭素繊維束をまとめて配置するこ
とが必要となるが、このようにすると炭素繊維束間に水
が侵入して電波吸収能を変化させる可能性が増大する。
炭素繊維束を構成する炭素繊維の数が多いことは、電波
吸収性の観点からは何ら問題は無い。しかし炭素繊維の
数が多くなり過ぎると、繊維束が太くなり、且つ剛直と
なって取扱いが困難となる。通常、炭素繊維束から成る
電波吸収層の形成に際しては、1ケ所に炭素繊維束を1
本又は複数本づつ配置するが、1ケ所に配置される全炭
素繊維束を構成する炭素繊維の全断面積は通常0.2〜
80mm2 であるので、1本の炭素繊維束を構成する炭
素繊維の全断面積は取扱い性等の点からして0.2〜2
0mm2 、特に0.8〜10mm2 が好ましい。
【0008】炭素繊維束の表面に形成される防水層の材
料としては、耐水性のある常温で固体の被膜を形成する
任意のものを用いることができる。例えばアスファル
ト、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが用いられる。
特にエポキシ樹脂やフェノール樹脂のような熱硬化性樹
脂を用いるのが好ましい。これらの材料を用いて炭素繊
維束の表面に防水層を形成するには、液状の防水層形成
材料を収容した容器内に炭素繊維束を浸漬して炭素繊維
束の表面に防水層形成材料を付着させればよい。防水層
の厚さは1〜50μmが適当である。なお、防水層の形
成に際しては、防水層形成材料を、炭素繊維束を構成す
る炭素繊維間にも浸透させて、炭素繊維間の間隙を防水
層形成材料で充填するのが好ましい。このようにする
と、防水層の欠陥部や炭素繊維束の端部から水が侵入し
ても、その炭素繊維束内部への拡散を最小限に抑えるこ
とができる。
料としては、耐水性のある常温で固体の被膜を形成する
任意のものを用いることができる。例えばアスファル
ト、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが用いられる。
特にエポキシ樹脂やフェノール樹脂のような熱硬化性樹
脂を用いるのが好ましい。これらの材料を用いて炭素繊
維束の表面に防水層を形成するには、液状の防水層形成
材料を収容した容器内に炭素繊維束を浸漬して炭素繊維
束の表面に防水層形成材料を付着させればよい。防水層
の厚さは1〜50μmが適当である。なお、防水層の形
成に際しては、防水層形成材料を、炭素繊維束を構成す
る炭素繊維間にも浸透させて、炭素繊維間の間隙を防水
層形成材料で充填するのが好ましい。このようにする
と、防水層の欠陥部や炭素繊維束の端部から水が侵入し
ても、その炭素繊維束内部への拡散を最小限に抑えるこ
とができる。
【0009】本発明に係る電波吸収体は、表面に防水層
の形成された炭素繊維束を用いる以外は、前述の特許出
願に開示されている電波吸収体と同じである。電波吸収
層における炭素繊維束の配置間隔は、用いる炭素長繊維
の体積固有電気抵抗や炭素繊維束を構成する炭素繊維の
全断面積等により異なるが、通常は5〜300mm、好
ましくは20〜150mmである。炭素繊維束は、電波
吸収体の両端間の長さと等しいものを用いるのが好まし
いが、所望ならば短い炭素繊維束を数本配置して全体と
して電波吸収体の両端間に亘って炭素繊維束が配置され
るようにしてもよい。この場合でも500mm以上の長
さの炭素繊維束を用いるのが好ましい。
の形成された炭素繊維束を用いる以外は、前述の特許出
願に開示されている電波吸収体と同じである。電波吸収
層における炭素繊維束の配置間隔は、用いる炭素長繊維
の体積固有電気抵抗や炭素繊維束を構成する炭素繊維の
全断面積等により異なるが、通常は5〜300mm、好
ましくは20〜150mmである。炭素繊維束は、電波
吸収体の両端間の長さと等しいものを用いるのが好まし
いが、所望ならば短い炭素繊維束を数本配置して全体と
して電波吸収体の両端間に亘って炭素繊維束が配置され
るようにしてもよい。この場合でも500mm以上の長
さの炭素繊維束を用いるのが好ましい。
【0010】誘電体層は通常はコンクリート又はセメン
トモルタル(本明細書では両者をあわせてコンクリート
と称することがある)で構成される。誘電体層の好適な
厚さ(d)は、吸収しようとする電波の波長(λ)と誘
電体の比誘電率(ε)とから、次式で算出される。 d=λ/(4√ε)
トモルタル(本明細書では両者をあわせてコンクリート
と称することがある)で構成される。誘電体層の好適な
厚さ(d)は、吸収しようとする電波の波長(λ)と誘
電体の比誘電率(ε)とから、次式で算出される。 d=λ/(4√ε)
【0011】従ってコンクリート中に炭素繊維などを含
めて比誘電率を大きくすると、誘電体層の厚さを薄くす
ることができる。また、コンクリートは含水率により比
誘電率が異なるので、本発明の電波吸収体を高層建築物
の外壁等に用いた場合に雨水の浸透等により誘電体層の
含水率が大きく変化しないように、誘電体層のコンクリ
ートを打設する際に撥水剤を混合するのが好ましい。何
故ならば撥水剤を混合して打設したコンクリートは、吸
水率が大幅に低下するので、雨水の浸透等による含水率
の変化、従って比誘電率の変化が小さいからである。
めて比誘電率を大きくすると、誘電体層の厚さを薄くす
ることができる。また、コンクリートは含水率により比
誘電率が異なるので、本発明の電波吸収体を高層建築物
の外壁等に用いた場合に雨水の浸透等により誘電体層の
含水率が大きく変化しないように、誘電体層のコンクリ
ートを打設する際に撥水剤を混合するのが好ましい。何
故ならば撥水剤を混合して打設したコンクリートは、吸
水率が大幅に低下するので、雨水の浸透等による含水率
の変化、従って比誘電率の変化が小さいからである。
【0012】反射層は入射した電波を実質的に全反射す
るものが好ましく、金属板や金網、金属棒などで構成さ
れる。特に本発明においては誘電体層を構成するコンク
リートの補強を兼ねて鉄筋で構成するのが好ましい。す
なわち、反射層は、電波吸収層を構成する炭素繊維束と
平行になるように鉄筋を間隔をおいて配置して構成され
ているのが好ましい。鉄筋は、コンクリートの補強に用
いられている常用の太さのものを用いればよい。また、
鉄筋と鉄筋との間隔は、通常25〜200mm好ましく
は30〜150mmである。反射層は所望ならば太さを
異にする複数種の鉄筋で構成することができる。例えば
広い間隔で配置した補強用の太い鉄筋の間に、細い鉄筋
を配置して反射率を高めるようにすることができる。
るものが好ましく、金属板や金網、金属棒などで構成さ
れる。特に本発明においては誘電体層を構成するコンク
リートの補強を兼ねて鉄筋で構成するのが好ましい。す
なわち、反射層は、電波吸収層を構成する炭素繊維束と
平行になるように鉄筋を間隔をおいて配置して構成され
ているのが好ましい。鉄筋は、コンクリートの補強に用
いられている常用の太さのものを用いればよい。また、
鉄筋と鉄筋との間隔は、通常25〜200mm好ましく
は30〜150mmである。反射層は所望ならば太さを
異にする複数種の鉄筋で構成することができる。例えば
広い間隔で配置した補強用の太い鉄筋の間に、細い鉄筋
を配置して反射率を高めるようにすることができる。
【0013】本発明に係る電波吸収体は、本質的に上述
の電波吸収層、誘電体層及び反射層より成るが、更に付
加的な層を有していてもよい。例えば本発明の好ましい
態様では、電波吸収層の前面に表面層を形成する。表面
層は陶板の如き非透水性の化粧材であってもよく、また
フェライトタイルの如き電波吸収性のものであってもよ
い。
の電波吸収層、誘電体層及び反射層より成るが、更に付
加的な層を有していてもよい。例えば本発明の好ましい
態様では、電波吸収層の前面に表面層を形成する。表面
層は陶板の如き非透水性の化粧材であってもよく、また
フェライトタイルの如き電波吸収性のものであってもよ
い。
【0014】本発明に係る電波吸収体の好ましい実施態
様の一つは、表面層を有しており、反射層が補強を兼ね
て鉄筋で構成されており、且つ反射層の背後にまで延び
るコンクリートにより、全体が一体化されているもので
ある。そしてこのような電波吸収体は、常用のコンクリ
ートパネルの製造法により容易に製造することができ
る。すなわち浅い皿状の型枠内に、先ず陶板やフェライ
トタイルの如き表面材を配置し、その上に炭素繊維束を
相互に所定の間隔となるように配置する。好ましくは、
型枠の大きさに合わせて数本の縦通材に炭素繊維束を所
定の間隔をおいて横向きに取付けたもの、又は炭素繊維
束を紐で所定の間隔をおいて簾状に編んだものを予じめ
製作しておき、これを表面材の上に設置するようにす
る。このような手法を用いると、炭素繊維束を一本ずつ
配置するのに比して、作業能率が高く、且つ炭素繊維束
間の間隔のばらつきも防止できる。炭素繊維束を配置し
たならば、次にその上方に鉄筋を配置する。鉄筋は炭素
繊維束に平行に、且つ炭素繊維束と鉄筋との間の距離
が、前述の式で算出される誘電体層の厚さとほぼ等しく
なるように配置する。なお、通常は補強用のため、これ
らの鉄筋に直交する鉄筋も配置する。従って好ましく
は、鉄筋を所定の間隔で平行に配置し、かつこれらをこ
れに直交する方向の鉄筋で結合して一体化した鉄筋組立
体を予じめ製作しておき、これを型枠内に設置するよう
にする。このようにすると作業能率が高く、且つ鉄筋を
所定の位置に正確に配置できる。以上の準備作業が終了
したならば、鉄筋が完全に埋没するように型枠にコンク
リートを流し込んでよくつき固め、全体が一体化するよ
うにして養生することにより、本発明に係る電波吸収
体、すなわち誘電体層を構成するコンクリートが、一方
では反射層まで延びていて反射層を構成する鉄筋がコン
クリート中に埋没しており、他方では電波吸収層まで延
びていて炭素繊維束がコンクリートと接している電波吸
収体が得られる。
様の一つは、表面層を有しており、反射層が補強を兼ね
て鉄筋で構成されており、且つ反射層の背後にまで延び
るコンクリートにより、全体が一体化されているもので
ある。そしてこのような電波吸収体は、常用のコンクリ
ートパネルの製造法により容易に製造することができ
る。すなわち浅い皿状の型枠内に、先ず陶板やフェライ
トタイルの如き表面材を配置し、その上に炭素繊維束を
相互に所定の間隔となるように配置する。好ましくは、
型枠の大きさに合わせて数本の縦通材に炭素繊維束を所
定の間隔をおいて横向きに取付けたもの、又は炭素繊維
束を紐で所定の間隔をおいて簾状に編んだものを予じめ
製作しておき、これを表面材の上に設置するようにす
る。このような手法を用いると、炭素繊維束を一本ずつ
配置するのに比して、作業能率が高く、且つ炭素繊維束
間の間隔のばらつきも防止できる。炭素繊維束を配置し
たならば、次にその上方に鉄筋を配置する。鉄筋は炭素
繊維束に平行に、且つ炭素繊維束と鉄筋との間の距離
が、前述の式で算出される誘電体層の厚さとほぼ等しく
なるように配置する。なお、通常は補強用のため、これ
らの鉄筋に直交する鉄筋も配置する。従って好ましく
は、鉄筋を所定の間隔で平行に配置し、かつこれらをこ
れに直交する方向の鉄筋で結合して一体化した鉄筋組立
体を予じめ製作しておき、これを型枠内に設置するよう
にする。このようにすると作業能率が高く、且つ鉄筋を
所定の位置に正確に配置できる。以上の準備作業が終了
したならば、鉄筋が完全に埋没するように型枠にコンク
リートを流し込んでよくつき固め、全体が一体化するよ
うにして養生することにより、本発明に係る電波吸収
体、すなわち誘電体層を構成するコンクリートが、一方
では反射層まで延びていて反射層を構成する鉄筋がコン
クリート中に埋没しており、他方では電波吸収層まで延
びていて炭素繊維束がコンクリートと接している電波吸
収体が得られる。
【0015】本発明に係る電波吸収体の電波吸収層を構
成する炭素長繊維は、体積固有電気抵抗が10-4〜10
4 Ω・cmのものでなければならない。体積固有電気抵
抗がこれよりも小さいと、特性のよい電波吸収体を形成
できない。また、これよりも体積固有電気抵抗の大きい
炭素繊維は極めて不安定で脆弱である。本発明で用いる
炭素繊維の好ましい体積固有電気抵抗は10-2〜102
Ω・cm、特に10-1〜102 Ω・cmである。このよ
うな体積固有電気抵抗を有する炭素繊維は、光学異方性
80%以上、炭素含有率93%以上、灰分300ppm
以下のピッチを紡糸し、不融化したのちに700〜10
00℃で焼成することにより製造できる。
成する炭素長繊維は、体積固有電気抵抗が10-4〜10
4 Ω・cmのものでなければならない。体積固有電気抵
抗がこれよりも小さいと、特性のよい電波吸収体を形成
できない。また、これよりも体積固有電気抵抗の大きい
炭素繊維は極めて不安定で脆弱である。本発明で用いる
炭素繊維の好ましい体積固有電気抵抗は10-2〜102
Ω・cm、特に10-1〜102 Ω・cmである。このよ
うな体積固有電気抵抗を有する炭素繊維は、光学異方性
80%以上、炭素含有率93%以上、灰分300ppm
以下のピッチを紡糸し、不融化したのちに700〜10
00℃で焼成することにより製造できる。
【0016】原料ピッチとしては、例えば、石炭系のコ
ールタール、コールタールピッチ、石炭液化物、石油系
の重質油、ピッチ、石油樹脂やその熱重縮合反応生成
物、ナフタレンやアントラセンの触媒反応による重合反
応生成物等の炭素質原料が挙げられる。また、これらの
炭素質原料に、例えば加熱処理した後、溶剤で可溶分を
抽出したり、水素供与性溶剤、水素ガスの存在下に水添
処理するなどの予備処理を行なって用いてもよい。
ールタール、コールタールピッチ、石炭液化物、石油系
の重質油、ピッチ、石油樹脂やその熱重縮合反応生成
物、ナフタレンやアントラセンの触媒反応による重合反
応生成物等の炭素質原料が挙げられる。また、これらの
炭素質原料に、例えば加熱処理した後、溶剤で可溶分を
抽出したり、水素供与性溶剤、水素ガスの存在下に水添
処理するなどの予備処理を行なって用いてもよい。
【0017】なお、原料ピッチ中には、不溶性物質とし
て、灰分(Ash成分)が含まれているが、これは、原
料ピッチを加熱処理して炭素繊維の前駆体となる光学的
に異方性の液晶ピッチにする際に、不均一性の原因とな
り、乱れた組織の前駆体を与える。また紡糸後、不融
化、焼成して得られた繊維中に物理的な欠陥を生じ、強
度、弾性率に悪影響を及ぼす。
て、灰分(Ash成分)が含まれているが、これは、原
料ピッチを加熱処理して炭素繊維の前駆体となる光学的
に異方性の液晶ピッチにする際に、不均一性の原因とな
り、乱れた組織の前駆体を与える。また紡糸後、不融
化、焼成して得られた繊維中に物理的な欠陥を生じ、強
度、弾性率に悪影響を及ぼす。
【0018】従って紡糸に供する段階で、灰分量が通常
30ppm以下好ましくは20ppm以下に精製されて
いるピッチを用いると、引張強度の大きい炭素繊維を得
ることができ、炭素繊維束を補強材を兼ねて用いる場合
に有用である。灰分を除去するタイミングは紡糸前であ
れば何時でもよく、例えば原料ピッチの段階、または紡
糸ピッチの段階で除去すればよい。灰分の除去は周知の
方法を用いればよい。例えば、沈降法、遠心分離法、濾
過法、吸着法、酸、アルカリ、溶媒による洗浄法などが
あるが、それぞれを単独で行ってもよく、ピッチの形態
によりそれぞれに適した除去法を組み合わせて、また繰
り返し行ってもよい。また、除去の効率を上げるために
多孔性無機物(濾過助剤等)等を加えるのも有効であ
る。工業的には、沈降法、遠心分離法、濾過法を用いる
ことが、連続的、また大量に処理できることから好まし
い。
30ppm以下好ましくは20ppm以下に精製されて
いるピッチを用いると、引張強度の大きい炭素繊維を得
ることができ、炭素繊維束を補強材を兼ねて用いる場合
に有用である。灰分を除去するタイミングは紡糸前であ
れば何時でもよく、例えば原料ピッチの段階、または紡
糸ピッチの段階で除去すればよい。灰分の除去は周知の
方法を用いればよい。例えば、沈降法、遠心分離法、濾
過法、吸着法、酸、アルカリ、溶媒による洗浄法などが
あるが、それぞれを単独で行ってもよく、ピッチの形態
によりそれぞれに適した除去法を組み合わせて、また繰
り返し行ってもよい。また、除去の効率を上げるために
多孔性無機物(濾過助剤等)等を加えるのも有効であ
る。工業的には、沈降法、遠心分離法、濾過法を用いる
ことが、連続的、また大量に処理できることから好まし
い。
【0019】上記のように精製したピッチは、常法にし
たがって光学的に異方性を呈する液晶ピッチに転換され
る。紡糸に呈するピッチの光学的異方性割合は80%以
上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以
上であることが必要である。光学的異方性割合が80%
を下回ると、炭素繊維の強度が著しく低下し、引張強度
を高めるべく焼成温度を上げると必然的に電気抵抗が低
下してしまい、所望の高電気抵抗の炭素繊維を得ること
はできない。
たがって光学的に異方性を呈する液晶ピッチに転換され
る。紡糸に呈するピッチの光学的異方性割合は80%以
上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以
上であることが必要である。光学的異方性割合が80%
を下回ると、炭素繊維の強度が著しく低下し、引張強度
を高めるべく焼成温度を上げると必然的に電気抵抗が低
下してしまい、所望の高電気抵抗の炭素繊維を得ること
はできない。
【0020】なお、ピッチの光学的異方性割合は、常温
下、偏光顕微鏡下でピッチ試料中の光学的異方性を示す
部分を面積割合として求めた値である。具体的には、例
えばピッチ試料を数mm角に粉砕した物を常法にしたが
って、約2cm直径の樹脂の表面のほぼ全面に試料片を
埋め込み、表面を研磨した後、表面全体をくまなく偏光
顕微鏡(倍率100倍)下で観察し、試料の全表面積に
占める光学的異方性部分の面積割合を測定することによ
って求める。
下、偏光顕微鏡下でピッチ試料中の光学的異方性を示す
部分を面積割合として求めた値である。具体的には、例
えばピッチ試料を数mm角に粉砕した物を常法にしたが
って、約2cm直径の樹脂の表面のほぼ全面に試料片を
埋め込み、表面を研磨した後、表面全体をくまなく偏光
顕微鏡(倍率100倍)下で観察し、試料の全表面積に
占める光学的異方性部分の面積割合を測定することによ
って求める。
【0021】光学的異方性の液晶ピッチを製造する方法
も周知の方法によることができる。例えば、精製された
ピッチを、350〜500℃、好ましくは380〜45
0℃で、2分から50時間、好ましくは5分〜5時間の
間、窒素、アルゴン、水蒸気等の不活性ガス雰囲気下、
あるいは吹き込み下、または減圧下に加熱処理する方法
がある。他の例を挙げると、ナフタレン等の縮合多環炭
化水素類をHF/BF 3 等の触媒の存在下で重合させる
方法、または原料ピッチを特定の溶解度パラメーターを
有する溶媒を用いて溶剤分割を行い、所望のピッチを得
る方法がある。
も周知の方法によることができる。例えば、精製された
ピッチを、350〜500℃、好ましくは380〜45
0℃で、2分から50時間、好ましくは5分〜5時間の
間、窒素、アルゴン、水蒸気等の不活性ガス雰囲気下、
あるいは吹き込み下、または減圧下に加熱処理する方法
がある。他の例を挙げると、ナフタレン等の縮合多環炭
化水素類をHF/BF 3 等の触媒の存在下で重合させる
方法、または原料ピッチを特定の溶解度パラメーターを
有する溶媒を用いて溶剤分割を行い、所望のピッチを得
る方法がある。
【0022】紡糸ピッチの炭素含有率は93%以上であ
り、特に95%以上であることが好ましい。炭素含有率
が93%に満たないと前述の灰分同様、異元素である窒
素、硫黄、酸素等が強度低下の要因となり、炭素繊維の
引張強度を低下させる。溶融紡糸は常法により行なうこ
とができる。得られたピッチ繊維は単繊維としての破断
強度が低いため、ガイド、ローラー等での毛羽の発生を
防止するために、1000本〜20000本のピッチ繊
維を集束剤で集束してピッチ繊維トウとする。集束剤と
しては、ピッチ繊維の一部を溶解したり、不融化処理の
際に繊維同士を接着、または融着させることの少ないも
のが必要であり、例えばシリコーン油の水エマルジョン
が好ましい。また、融着の回避をより効果的に行うため
に、集束剤中にカーボンブラック、SiC等の無機微粒
子を添加しても構わない。
り、特に95%以上であることが好ましい。炭素含有率
が93%に満たないと前述の灰分同様、異元素である窒
素、硫黄、酸素等が強度低下の要因となり、炭素繊維の
引張強度を低下させる。溶融紡糸は常法により行なうこ
とができる。得られたピッチ繊維は単繊維としての破断
強度が低いため、ガイド、ローラー等での毛羽の発生を
防止するために、1000本〜20000本のピッチ繊
維を集束剤で集束してピッチ繊維トウとする。集束剤と
しては、ピッチ繊維の一部を溶解したり、不融化処理の
際に繊維同士を接着、または融着させることの少ないも
のが必要であり、例えばシリコーン油の水エマルジョン
が好ましい。また、融着の回避をより効果的に行うため
に、集束剤中にカーボンブラック、SiC等の無機微粒
子を添加しても構わない。
【0023】ピッチ繊維トウは、酸化性ガス雰囲気中
で、160〜400℃に加熱して不融化する。得られた
不融化繊維トウは、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲
気下で焼成処理して炭素繊維とする。本発明で用いる高
抵抗の炭素繊維を得るためには、焼成は700〜100
0℃、好ましくは730〜900℃、さらに好ましく
は、750〜850℃で行われる。焼成温度が、700
℃より低いと、強度や電波の吸収特性が十分でなく、ま
た、焼成温度が1000℃を超えると、電気抵抗が低い
炭素繊維しか得られない。
で、160〜400℃に加熱して不融化する。得られた
不融化繊維トウは、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲
気下で焼成処理して炭素繊維とする。本発明で用いる高
抵抗の炭素繊維を得るためには、焼成は700〜100
0℃、好ましくは730〜900℃、さらに好ましく
は、750〜850℃で行われる。焼成温度が、700
℃より低いと、強度や電波の吸収特性が十分でなく、ま
た、焼成温度が1000℃を超えると、電気抵抗が低い
炭素繊維しか得られない。
【0024】この様にして得られた炭素繊維は、高電気
抵抗であり、更には高強度という性質も合わせて付与す
ることができる。その体積固有抵抗を10-4Ω・cm以
上とすることは極めて容易であり、10-2Ω・cm以上
とすることも困難ではない。また引張強度90kg/m
m2 以上、引張弾性率3ton/mm2 以上の機械的強
度を付与することも容易であり、所望ならば100kg
/mm2 以上、更には110kg/mm2 以上の引張強
度や、4ton/mm2 以上、更には5ton/mm2
以上の引張弾性率を付与することもできる。なお、ここ
でいう引張強度、引張弾性率は、JIS R7601に
より単繊維試料を用いて測定した値であり、体積固有抵
抗は、JIS R7601によりヤーン試料により測定
した値である。
抵抗であり、更には高強度という性質も合わせて付与す
ることができる。その体積固有抵抗を10-4Ω・cm以
上とすることは極めて容易であり、10-2Ω・cm以上
とすることも困難ではない。また引張強度90kg/m
m2 以上、引張弾性率3ton/mm2 以上の機械的強
度を付与することも容易であり、所望ならば100kg
/mm2 以上、更には110kg/mm2 以上の引張強
度や、4ton/mm2 以上、更には5ton/mm2
以上の引張弾性率を付与することもできる。なお、ここ
でいう引張強度、引張弾性率は、JIS R7601に
より単繊維試料を用いて測定した値であり、体積固有抵
抗は、JIS R7601によりヤーン試料により測定
した値である。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるもので
はない。 炭素繊維束の製造;コールタール1重量部に、沸点範囲
が240〜290℃の予め水添された芳香族油を1重量
部加え混合した後に、濾過助剤として、市販の珪藻土濾
過助剤“セライト505”(商品名、セライト社製)を
0.01重量部加え、目開き10μmのキャンドルフィ
ルターを通して、濾過を行なった。得られた濾液を、温
度450℃、水素圧力150kg/cm2 に維持された
オートクレーブに連続的に供給した。平均滞留時間は6
0分とした。得られた反応物を目開き0.5μの焼結フ
ィルターを通してさらに濾過を行った後、濾液を減圧
下、蒸留して水添ピッチを得た。得られた水添ピッチを
窒素ガスバブリング下、430℃で140分加熱処理
し、光学的異方性割合100%、メトラー軟化点302
℃で、炭素含有率96重量%、灰分量20ppmの紡糸
ピッチを調製した。
明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるもので
はない。 炭素繊維束の製造;コールタール1重量部に、沸点範囲
が240〜290℃の予め水添された芳香族油を1重量
部加え混合した後に、濾過助剤として、市販の珪藻土濾
過助剤“セライト505”(商品名、セライト社製)を
0.01重量部加え、目開き10μmのキャンドルフィ
ルターを通して、濾過を行なった。得られた濾液を、温
度450℃、水素圧力150kg/cm2 に維持された
オートクレーブに連続的に供給した。平均滞留時間は6
0分とした。得られた反応物を目開き0.5μの焼結フ
ィルターを通してさらに濾過を行った後、濾液を減圧
下、蒸留して水添ピッチを得た。得られた水添ピッチを
窒素ガスバブリング下、430℃で140分加熱処理
し、光学的異方性割合100%、メトラー軟化点302
℃で、炭素含有率96重量%、灰分量20ppmの紡糸
ピッチを調製した。
【0026】次いで、該紡糸用ピッチをシリコン系油剤
で集束させながら口金温度330℃で紡糸し、繊維径1
3μm、フィラメント数11000本の連続長ピッチ繊
維トウを得た。次いで、ピッチ繊維トウを空気中で不融
化処理後、窒素ガス中800℃、滞留時間2分の条件で
焼成し炭素繊維を調製した。得られた炭素繊維は、炭素
含有率89%、繊維径12.4μm、引張強度100k
g/mm2 、引張弾性率5.0ton/mm2 であり、
3.5Ω・cmという高い体積固有抵抗を示した。
で集束させながら口金温度330℃で紡糸し、繊維径1
3μm、フィラメント数11000本の連続長ピッチ繊
維トウを得た。次いで、ピッチ繊維トウを空気中で不融
化処理後、窒素ガス中800℃、滞留時間2分の条件で
焼成し炭素繊維を調製した。得られた炭素繊維は、炭素
含有率89%、繊維径12.4μm、引張強度100k
g/mm2 、引張弾性率5.0ton/mm2 であり、
3.5Ω・cmという高い体積固有抵抗を示した。
【0027】電波吸収体の製造;上記で得られた110
00本の炭素繊維から成る炭素繊維トウに、エポキシ樹
脂を塗布して硬化させ、幅約1.3mmのひも状の炭素
繊維束とする。炭素繊維束の表面のエポキシ樹脂層の厚
さは約30μmであり、エポキシ樹脂は炭素繊維束の内
部まで浸入している。型枠に約600×900mmで厚
さ13mmの陶板の裏面を上にして配置する。陶板の短
辺に平行に炭素繊維束を14mm間隔で配置し、接着剤
で陶板に接着する。陶板の上方約40mmの位置に、太
さ約5mmの鉄筋を25mm間隔で縦横に配置した鉄筋
組立体を、一方の鉄筋が陶板の短辺と平行になるように
設置する。次いで型枠に撥水剤を混入した生コンクリー
トを流し込んでよくつき固め、室温で約3週間養生乾燥
すると約600×900×100mmの電波吸収体が得
られる。
00本の炭素繊維から成る炭素繊維トウに、エポキシ樹
脂を塗布して硬化させ、幅約1.3mmのひも状の炭素
繊維束とする。炭素繊維束の表面のエポキシ樹脂層の厚
さは約30μmであり、エポキシ樹脂は炭素繊維束の内
部まで浸入している。型枠に約600×900mmで厚
さ13mmの陶板の裏面を上にして配置する。陶板の短
辺に平行に炭素繊維束を14mm間隔で配置し、接着剤
で陶板に接着する。陶板の上方約40mmの位置に、太
さ約5mmの鉄筋を25mm間隔で縦横に配置した鉄筋
組立体を、一方の鉄筋が陶板の短辺と平行になるように
設置する。次いで型枠に撥水剤を混入した生コンクリー
トを流し込んでよくつき固め、室温で約3週間養生乾燥
すると約600×900×100mmの電波吸収体が得
られる。
【0028】この電波吸収体の電波吸収特性はほぼ図1
のようになり、600MHzにおいて約22dBの吸収
特性を示す。また、この電波吸収体は水で濡れても、水
は炭素繊維束の内部に侵入せず、かつコンクリート部分
の吸収量も小さいので、電波吸収特性の変化は小さい。
これに対し、炭素繊維トウにエポキシ樹脂の代りに水溶
性の接着剤を塗布して形成した炭素繊維束を用いる以外
は同様にして製作した電波吸収体は、含水状態の如何に
よっては600MHzにおいて約12dBの吸収特性し
か示さないことがある。
のようになり、600MHzにおいて約22dBの吸収
特性を示す。また、この電波吸収体は水で濡れても、水
は炭素繊維束の内部に侵入せず、かつコンクリート部分
の吸収量も小さいので、電波吸収特性の変化は小さい。
これに対し、炭素繊維トウにエポキシ樹脂の代りに水溶
性の接着剤を塗布して形成した炭素繊維束を用いる以外
は同様にして製作した電波吸収体は、含水状態の如何に
よっては600MHzにおいて約12dBの吸収特性し
か示さないことがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電波吸収体の電波吸収特性の1例
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若松 浩一 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内
Claims (9)
- 【請求項1】 体積固有電気抵抗の大きい多数本の炭素
長繊維を長さ方向に配列してなる長尺の炭素繊維束を間
隔をおいて平行に配置してなる電波吸収層と、その背後
にある誘電体層と、更に誘電体層の背後にある反射層と
を有する電波吸収体において、炭素繊維束が少くとも1
000本の炭素長繊維から成り、且つその表面に防水層
が形成されているものであることを特徴とする電波吸収
体。 - 【請求項2】 表装材層と、その背後にある体積固有電
気抵抗の大きい多数本の炭素長繊維を長さ方向に配列し
てなる長尺の炭素繊維束を間隔をおいて平行に配置して
なる電波吸収層と、電波吸収層の背後にあるコンクリー
トから成る誘電体層と、更に誘電体層の背後にある鉄筋
から成る反射層とを有しており、誘電体層のコンクリー
トが、一方では反射層まで延びていて反射層を構成する
鉄筋がコンクリート中に埋没しており、他方では電波吸
収層まで延びていて炭素繊維束がコンクリートと接して
いる電波吸収体において、炭素繊維束が少くとも100
0本の炭素長繊維から成り、且つその表面に防水層が形
成されているものであることを特徴とする電波吸収体。 - 【請求項3】 炭素繊維束が5,000本以上の炭素長
繊維から成るものであることを特徴とする請求項1又は
2記載の電波吸収体。 - 【請求項4】 炭素繊維束を構成する炭素長繊維の体積
固有電気抵抗が10 -4〜104 Ω・cmであることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電波吸収
体。 - 【請求項5】 炭素繊維束を構成する炭素長繊維の体積
固有電気抵抗が10 -2〜102 Ω・cmであることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電波吸収
体。 - 【請求項6】 電波吸収層が、炭素繊維束を1本又は複
数本づつ5〜300mmの間隔をおいて平行に配置する
ことにより構成されていることを特徴とする請求項1な
いし5のいずれかに記載の電波吸収体。 - 【請求項7】 1ケ所に配置されている1本又は複数本
の炭素繊維束を構成する炭素繊維の全断面積が0.2〜
80mm2 であることを特徴とする請求項6記載の電波
吸収体。 - 【請求項8】 炭素繊維束の表面に形成されている防水
層が、熱硬化性樹脂から成るものであることを特徴とす
る請求項1ないし7のいずれかに記載の電波吸収体。 - 【請求項9】 防水層の厚さが1〜50μmであること
を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電波
吸収体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4597997A JPH10237979A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 電波吸収体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4597997A JPH10237979A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 電波吸収体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10237979A true JPH10237979A (ja) | 1998-09-08 |
Family
ID=12734320
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4597997A Pending JPH10237979A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10237979A (ja) |
-
1997
- 1997-02-28 JP JP4597997A patent/JPH10237979A/ja active Pending
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