JPH10103424A - 歯車式変速機構造 - Google Patents
歯車式変速機構造Info
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- JPH10103424A JPH10103424A JP8258423A JP25842396A JPH10103424A JP H10103424 A JPH10103424 A JP H10103424A JP 8258423 A JP8258423 A JP 8258423A JP 25842396 A JP25842396 A JP 25842396A JP H10103424 A JPH10103424 A JP H10103424A
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- gear
- speed
- shaft
- transmission
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- Structure Of Transmissions (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アウトプット・リダクションギヤ・タイプの
歯車式変速機において、油面の傾斜が生じた場合でも有
効にオイル掻き上げ量を確保でき、しかも、カウンタ軸
の中央側への入力荷重の集中を回避できるようにする。 【解決手段】 アウトプット・リダクションギヤ・タイ
プの歯車式変速機において、複数の変速歯車対1G〜6
Gでなる歯車列が、5−R歯車ユニットと1−2歯車ユ
ニットと3−4歯車ユニットとで構成されるとともに、
これら歯車ユニットは、上記歯車列において入力側か
ら、5−R歯車ユニット,1−2歯車ユニットおよび3
−4歯車ユニットの順に配置され、各歯車ユニットのう
ち、5−R歯車ユニットでは後退用変速歯車対6Gが、
1−2歯車ユニットでは1速用変速歯車対1Gが、それ
ぞれ当該歯車ユニットにおける出力側に配置されている
ことを特徴とする。
歯車式変速機において、油面の傾斜が生じた場合でも有
効にオイル掻き上げ量を確保でき、しかも、カウンタ軸
の中央側への入力荷重の集中を回避できるようにする。 【解決手段】 アウトプット・リダクションギヤ・タイ
プの歯車式変速機において、複数の変速歯車対1G〜6
Gでなる歯車列が、5−R歯車ユニットと1−2歯車ユ
ニットと3−4歯車ユニットとで構成されるとともに、
これら歯車ユニットは、上記歯車列において入力側か
ら、5−R歯車ユニット,1−2歯車ユニットおよび3
−4歯車ユニットの順に配置され、各歯車ユニットのう
ち、5−R歯車ユニットでは後退用変速歯車対6Gが、
1−2歯車ユニットでは1速用変速歯車対1Gが、それ
ぞれ当該歯車ユニットにおける出力側に配置されている
ことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、手動操作の歯車
式変速機構造に関する。
式変速機構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、エンジン縦置き型の車両
における手動操作の歯車式変速機として、入力軸と出力
軸とが同一軸線上に隣り合うようにして配置されるとと
もに、これら両軸と平行にカウンタ軸が配置され、上記
入力軸および出力軸と上記カウンタ軸とに対をなして互
いに噛合する複数の変速歯車対が設けられた構造のもの
は、一般に良く知られている。かかる歯車式変速機で
は、まず、入力軸の回転駆動力を減速歯車により一定の
減速比で減速してカウンタ軸に伝達入力し、このカウン
タ軸に伝達された回転駆動力を各段位毎に変速比の異な
る変速歯車対によって出力軸側に伝達するタイプのもの
が一般的である。このタイプは、入力軸(インプットシ
ャフト)とカウンタ軸との間で減速が行われるので、
「インプット・リダクションギヤ・タイプ」と呼ばれて
いる。
における手動操作の歯車式変速機として、入力軸と出力
軸とが同一軸線上に隣り合うようにして配置されるとと
もに、これら両軸と平行にカウンタ軸が配置され、上記
入力軸および出力軸と上記カウンタ軸とに対をなして互
いに噛合する複数の変速歯車対が設けられた構造のもの
は、一般に良く知られている。かかる歯車式変速機で
は、まず、入力軸の回転駆動力を減速歯車により一定の
減速比で減速してカウンタ軸に伝達入力し、このカウン
タ軸に伝達された回転駆動力を各段位毎に変速比の異な
る変速歯車対によって出力軸側に伝達するタイプのもの
が一般的である。このタイプは、入力軸(インプットシ
ャフト)とカウンタ軸との間で減速が行われるので、
「インプット・リダクションギヤ・タイプ」と呼ばれて
いる。
【0003】ところが、このインプット・リダクション
ギヤ・タイプの変速機の場合、上記減速歯車が入力軸側
/カウンタ軸側ともに軸に固定して設けられており、例
えば以下に述べるような種々の難点がある。すなわち、 カウンタ軸と出力軸の変速歯車対において、まず減
速された大きな駆動トルクが入力されるため、例えば、
歯幅や軸径さらには入力軸とカウンタ軸の軸間距離など
を大きく設定するなど、各歯車および軸について強度・
剛性を高く設定する必要があり、変速機の小型軽量化を
図ることが困難となる。 車両停止状態でエンジンを回転させる、所謂、アイ
ドリング時、全ての遊転歯車がカウンタ軸の回転に伴っ
て空転させられる関係上、エンジンの回転変動に伴う歯
車騒音(所謂、アイドル歯打ち音)が大きくなる。 カウンタ軸が上記減速歯車対によって減速されて大
きなトルクで駆動され、さらに各変速歯車対でそのギヤ
比に応じてトルク増幅されるため、例えばシンクロメッ
シュ機構を含む変速段位の切換機構に作用する慣性重量
が(つまり、所謂イナーシャが)大きくなり、シフト操
作力の低減を図ることが難しい。
ギヤ・タイプの変速機の場合、上記減速歯車が入力軸側
/カウンタ軸側ともに軸に固定して設けられており、例
えば以下に述べるような種々の難点がある。すなわち、 カウンタ軸と出力軸の変速歯車対において、まず減
速された大きな駆動トルクが入力されるため、例えば、
歯幅や軸径さらには入力軸とカウンタ軸の軸間距離など
を大きく設定するなど、各歯車および軸について強度・
剛性を高く設定する必要があり、変速機の小型軽量化を
図ることが困難となる。 車両停止状態でエンジンを回転させる、所謂、アイ
ドリング時、全ての遊転歯車がカウンタ軸の回転に伴っ
て空転させられる関係上、エンジンの回転変動に伴う歯
車騒音(所謂、アイドル歯打ち音)が大きくなる。 カウンタ軸が上記減速歯車対によって減速されて大
きなトルクで駆動され、さらに各変速歯車対でそのギヤ
比に応じてトルク増幅されるため、例えばシンクロメッ
シュ機構を含む変速段位の切換機構に作用する慣性重量
が(つまり、所謂イナーシャが)大きくなり、シフト操
作力の低減を図ることが難しい。
【0004】このような諸問題に対して、カウンタ軸と
出力軸(アウトプットシャフト)との間で減速を行う
「アウトプット・リダクションギヤ・タイプ」のものが
考えられている。かかるタイプの歯車式変速機として、
例えばヨーロッパ特許出願第219240号では、変速
段位の切換を行うシンクロメッシュ装置を全て入力軸上
に配置したものが提案されている。
出力軸(アウトプットシャフト)との間で減速を行う
「アウトプット・リダクションギヤ・タイプ」のものが
考えられている。かかるタイプの歯車式変速機として、
例えばヨーロッパ特許出願第219240号では、変速
段位の切換を行うシンクロメッシュ装置を全て入力軸上
に配置したものが提案されている。
【0005】この場合には、入力軸上に配置された変速
歯車は全て軸に対して相対回転自在な遊転歯車となるの
で、アイドル時(つまりニュートラル時)には入力軸の
みが回転し、該軸上の変速歯車は全く回転せず、したが
って、変速歯車によるアイドル歯打ち音を無くすること
ができる。また、入力軸とカウンタ軸との間に固定的な
減速歯車対が介在していないので、従来のようにシンク
ロメッシュ装置の作動にかかる減速歯車対のギヤ比の影
響が及ぶことはなく、シンクロメッシュ装置に作用する
イナーシャもそれだけ小さくなる。さらに、カウンタ軸
には入力軸の回転トルクが増幅されることなく伝達され
るので、各変速歯車への入力負荷も小さくなる。
歯車は全て軸に対して相対回転自在な遊転歯車となるの
で、アイドル時(つまりニュートラル時)には入力軸の
みが回転し、該軸上の変速歯車は全く回転せず、したが
って、変速歯車によるアイドル歯打ち音を無くすること
ができる。また、入力軸とカウンタ軸との間に固定的な
減速歯車対が介在していないので、従来のようにシンク
ロメッシュ装置の作動にかかる減速歯車対のギヤ比の影
響が及ぶことはなく、シンクロメッシュ装置に作用する
イナーシャもそれだけ小さくなる。さらに、カウンタ軸
には入力軸の回転トルクが増幅されることなく伝達され
るので、各変速歯車への入力負荷も小さくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、アウト
プット・リダクションギヤ・タイプとすることにより、
従来のインプット・リダクションギヤ・タイプの歯車式
変速機における不具合に対処することが基本的には可能
となるのであるが、このアウトプット・リダクションギ
ヤ・タイプの歯車式変速機においても、その実用化に際
しては、様々の解決すべき技術的課題あるいはより一層
の改良が望まれる種々の具体的な技術事項がある。
プット・リダクションギヤ・タイプとすることにより、
従来のインプット・リダクションギヤ・タイプの歯車式
変速機における不具合に対処することが基本的には可能
となるのであるが、このアウトプット・リダクションギ
ヤ・タイプの歯車式変速機においても、その実用化に際
しては、様々の解決すべき技術的課題あるいはより一層
の改良が望まれる種々の具体的な技術事項がある。
【0007】その一つに潤滑問題がある。すなわち、歯
車式変速機では、変速歯車の噛み合い部分や遊転歯車の
軸受部、あるいはその他の潤滑を要する部分への潤滑油
の供給は、一般に、変速機ケース内の下部に一定レベル
まで貯えられた潤滑油を、下方側の軸(カウンタ軸)に
設けられた歯車(カウンタ歯車)の回転力で掻き上げて
行われる。このとき、掻き上げられた潤滑油は、その大
部分がケース内壁に衝突し、この内壁にある程度沿って
落下することにより、熱を奪われてある程度冷却された
上で必要箇所に供給される。
車式変速機では、変速歯車の噛み合い部分や遊転歯車の
軸受部、あるいはその他の潤滑を要する部分への潤滑油
の供給は、一般に、変速機ケース内の下部に一定レベル
まで貯えられた潤滑油を、下方側の軸(カウンタ軸)に
設けられた歯車(カウンタ歯車)の回転力で掻き上げて
行われる。このとき、掻き上げられた潤滑油は、その大
部分がケース内壁に衝突し、この内壁にある程度沿って
落下することにより、熱を奪われてある程度冷却された
上で必要箇所に供給される。
【0008】ところが、車両走行中、急加速や急減速が
行われた際や坂道を走行する際などには、カウンタ軸下
方に貯えられた潤滑油の油面が変速機ケースに対して相
対的に傾斜し、歯車列の端部側に設けたカウンタ歯車で
は潤滑油の有効な掻き上げは期待できず、潤滑油は歯車
列の比較的中央側に設けられたカウンタ歯車によっての
み掻き上げられることになる。このような場合、歯車列
の比較的中央側に設けられたカウンタ歯車のサイズが小
さければ、オイル掻き上げ量が不足し、潤滑油の冷却や
必要箇所への供給に支障を来すおそれがある。
行われた際や坂道を走行する際などには、カウンタ軸下
方に貯えられた潤滑油の油面が変速機ケースに対して相
対的に傾斜し、歯車列の端部側に設けたカウンタ歯車で
は潤滑油の有効な掻き上げは期待できず、潤滑油は歯車
列の比較的中央側に設けられたカウンタ歯車によっての
み掻き上げられることになる。このような場合、歯車列
の比較的中央側に設けられたカウンタ歯車のサイズが小
さければ、オイル掻き上げ量が不足し、潤滑油の冷却や
必要箇所への供給に支障を来すおそれがある。
【0009】ところで、従来のインプット・リダクショ
ンギヤ・タイプの変速機の場合、カウンタ軸は入力軸と
の間に設けられた減速歯車対のギヤ比に応じて減速さ
れ、その減速比は基本的に変速段位に関係なく一定であ
る。つまり、この場合には、カウンタ軸の回転数は、変
速段位に拘わらず、入力軸の回転数よりも低くなる。と
ころが、上記アウトプット・リダクションギヤ・タイプ
の変速機の場合には、カウンタ軸は選択された変速段位
の歯車対のギヤ比に応じて変速され、ある程度以上の高
速段位では、増速されて入力軸よりも回転数が高くな
る。すなわち、この場合には、各変速歯車対のギヤ比が
同じであるとすれば、一定以上の変速段位では、カウン
タ軸の回転数は、インプット・リダクションギヤ・タイ
プの場合に比べてかなり高くなる。
ンギヤ・タイプの変速機の場合、カウンタ軸は入力軸と
の間に設けられた減速歯車対のギヤ比に応じて減速さ
れ、その減速比は基本的に変速段位に関係なく一定であ
る。つまり、この場合には、カウンタ軸の回転数は、変
速段位に拘わらず、入力軸の回転数よりも低くなる。と
ころが、上記アウトプット・リダクションギヤ・タイプ
の変速機の場合には、カウンタ軸は選択された変速段位
の歯車対のギヤ比に応じて変速され、ある程度以上の高
速段位では、増速されて入力軸よりも回転数が高くな
る。すなわち、この場合には、各変速歯車対のギヤ比が
同じであるとすれば、一定以上の変速段位では、カウン
タ軸の回転数は、インプット・リダクションギヤ・タイ
プの場合に比べてかなり高くなる。
【0010】したがって、カウンタ軸の回転により該軸
に設けたカウンタ歯車で潤滑油を掻き上げる際には、カ
ウンタ軸の高速回転化に伴ってオイル(潤滑油)の撹拌
抵抗が大きくなり、インプット・リダクションギヤ・タ
イプの場合に比べて油温の上昇が大きく、良好な潤滑性
を維持することが難しくなるという問題があった。この
問題に対しては、撹拌抵抗を小さくするため、潤滑油の
量をある程度減らしてオイルレベルを下げることが有効
であるが、このようにオイルレベルを低くした場合に
は、前述の油面の傾斜によるオイル掻き上げ量の不足の
問題がより顕著なものとなる。
に設けたカウンタ歯車で潤滑油を掻き上げる際には、カ
ウンタ軸の高速回転化に伴ってオイル(潤滑油)の撹拌
抵抗が大きくなり、インプット・リダクションギヤ・タ
イプの場合に比べて油温の上昇が大きく、良好な潤滑性
を維持することが難しくなるという問題があった。この
問題に対しては、撹拌抵抗を小さくするため、潤滑油の
量をある程度減らしてオイルレベルを下げることが有効
であるが、このようにオイルレベルを低くした場合に
は、前述の油面の傾斜によるオイル掻き上げ量の不足の
問題がより顕著なものとなる。
【0011】かかる問題に対して、カウンタ歯車のう
ち、サイズの大きい歯車をできるだけ歯車列の中央側に
配置して油面の傾斜の影響を受けにくくすることが考え
られるが、この場合には、歯車列の中央側に減速比の大
きい(つまり伝達トルクの大きい)歯車が集中して配置
されることになる。換言すれば、大きな入力荷重がカウ
ンタ軸の中央側に集中することになる。そして、これに
対応するためには、カウンタ軸の軸径を太くしてその強
度および剛性を高めなければならず、また、カウンタ軸
の支持部についても、より強固で剛性の高いものにする
ことが必要になり、変速機の小型軽量化を図る上では好
ましくないという難点があった。
ち、サイズの大きい歯車をできるだけ歯車列の中央側に
配置して油面の傾斜の影響を受けにくくすることが考え
られるが、この場合には、歯車列の中央側に減速比の大
きい(つまり伝達トルクの大きい)歯車が集中して配置
されることになる。換言すれば、大きな入力荷重がカウ
ンタ軸の中央側に集中することになる。そして、これに
対応するためには、カウンタ軸の軸径を太くしてその強
度および剛性を高めなければならず、また、カウンタ軸
の支持部についても、より強固で剛性の高いものにする
ことが必要になり、変速機の小型軽量化を図る上では好
ましくないという難点があった。
【0012】そこで、この発明は、アウトプット・リダ
クションギヤ・タイプの歯車式変速機において、油面の
傾斜が生じた場合でも有効にオイル掻き上げ量を確保で
き、しかも、カウンタ軸の中央側への入力荷重の集中を
回避できるようにすることを、基本的な目的としてなさ
れたものである。
クションギヤ・タイプの歯車式変速機において、油面の
傾斜が生じた場合でも有効にオイル掻き上げ量を確保で
き、しかも、カウンタ軸の中央側への入力荷重の集中を
回避できるようにすることを、基本的な目的としてなさ
れたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、同一軸線上
に隣り合うようにして配置された入力軸および出力軸
と、これら両軸の下方において両軸と平行に配置された
カウンタ軸と、各変速段位にそれぞれ対応して上記入力
軸および出力軸と上記カウンタ軸とに対をなして設けら
れ互いに噛合する複数の変速歯車対と、選択された変速
段位に対応した所定の変速歯車対で入力軸からカウンタ
軸を介して又は直接に出力軸へ動力が伝達されるように
動力伝達経路を切り換える動力伝達切換機構とを備え、
上記変速歯車対のうちカウンタ軸の回転を出力軸へ減速
して伝達し得る減速歯車対の各歯車が共にカウンタ軸と
出力軸との間で軸と一体回転する歯車式変速機、つま
り、所謂アウトプット・リダクションギヤ・タイプの歯
車式変速機を前提としたもので、上記複数の変速歯車対
でなる歯車列が、5速用変速歯車対と後退用変速歯車対
とを組み合わせた5−R歯車ユニットと、1速用変速歯
車対と2速用変速歯車対とを組み合わせた1−2歯車ユ
ニットと、3速用変速歯車対と4速用変速歯車対とを組
み合わせた3−4歯車ユニットとで構成されるととも
に、これら歯車ユニットは、上記歯車列において入力側
から、5−R歯車ユニット,1−2歯車ユニットおよび
3−4歯車ユニットの順に配置され、各歯車ユニットの
うち、5−R歯車ユニットでは後退用変速歯車対が、1
−2歯車ユニットでは1速用変速歯車対が、それぞれ当
該歯車ユニットにおける出力側に配置されていることを
特徴としたものである。
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、同一軸線上
に隣り合うようにして配置された入力軸および出力軸
と、これら両軸の下方において両軸と平行に配置された
カウンタ軸と、各変速段位にそれぞれ対応して上記入力
軸および出力軸と上記カウンタ軸とに対をなして設けら
れ互いに噛合する複数の変速歯車対と、選択された変速
段位に対応した所定の変速歯車対で入力軸からカウンタ
軸を介して又は直接に出力軸へ動力が伝達されるように
動力伝達経路を切り換える動力伝達切換機構とを備え、
上記変速歯車対のうちカウンタ軸の回転を出力軸へ減速
して伝達し得る減速歯車対の各歯車が共にカウンタ軸と
出力軸との間で軸と一体回転する歯車式変速機、つま
り、所謂アウトプット・リダクションギヤ・タイプの歯
車式変速機を前提としたもので、上記複数の変速歯車対
でなる歯車列が、5速用変速歯車対と後退用変速歯車対
とを組み合わせた5−R歯車ユニットと、1速用変速歯
車対と2速用変速歯車対とを組み合わせた1−2歯車ユ
ニットと、3速用変速歯車対と4速用変速歯車対とを組
み合わせた3−4歯車ユニットとで構成されるととも
に、これら歯車ユニットは、上記歯車列において入力側
から、5−R歯車ユニット,1−2歯車ユニットおよび
3−4歯車ユニットの順に配置され、各歯車ユニットの
うち、5−R歯車ユニットでは後退用変速歯車対が、1
−2歯車ユニットでは1速用変速歯車対が、それぞれ当
該歯車ユニットにおける出力側に配置されていることを
特徴としたものである。
【0014】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前後の
歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体回転
するように連結させ得るシンクロメッシュ装置として、
上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段とを
切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2歯車
ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1−2
速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介設さ
れて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シンクロ
とを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装置が
全て上記入力軸上に配設されていることを特徴としたも
のである。
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前後の
歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体回転
するように連結させ得るシンクロメッシュ装置として、
上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段とを
切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2歯車
ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1−2
速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介設さ
れて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シンクロ
とを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装置が
全て上記入力軸上に配設されていることを特徴としたも
のである。
【0015】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第1の発明において、上記
動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前後の
歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体回転
するように連結させ得るシンクロメッシュ装置として、
上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段とを
切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2歯車
ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1−2
速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介設さ
れて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シンクロ
とを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装置の
うち、5速−R切換用シンクロのみが上記カウンタ軸上
に配設され、他のシンクロメッシュ装置は上記入力軸上
に配設されていることを特徴としたものである。
第3の発明という)は、上記第1の発明において、上記
動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前後の
歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体回転
するように連結させ得るシンクロメッシュ装置として、
上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段とを
切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2歯車
ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1−2
速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介設さ
れて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シンクロ
とを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装置の
うち、5速−R切換用シンクロのみが上記カウンタ軸上
に配設され、他のシンクロメッシュ装置は上記入力軸上
に配設されていることを特徴としたものである。
【0016】また更に、本願の請求項4に係る発明(以
下、第4の発明という)は、上記第1の発明において、
上記動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前
後の歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体
回転するように連結させ得るシンクロメッシュ装置とし
て、上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段
とを切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2
歯車ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1
−2速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介
設されて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シン
クロとを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装
置のうち、1−2速切換用シンクロのみが上記カウンタ
軸上に配設され、他のシンクロメッシュ装置は上記入力
軸上に配設されていることを特徴としたものである。
下、第4の発明という)は、上記第1の発明において、
上記動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前
後の歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体
回転するように連結させ得るシンクロメッシュ装置とし
て、上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段
とを切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2
歯車ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1
−2速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介
設されて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シン
クロとを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装
置のうち、1−2速切換用シンクロのみが上記カウンタ
軸上に配設され、他のシンクロメッシュ装置は上記入力
軸上に配設されていることを特徴としたものである。
【0017】また更に、本願の請求項5に係る発明(以
下、第5の発明という)は、上記第1の発明において、
上記動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前
後の歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体
回転するように連結させ得るシンクロメッシュ装置とし
て、上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段
とを切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2
歯車ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1
−2速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介
設されて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シン
クロとを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装
置のうち、5速−R切換用シンクロと1−2速切換用シ
ンクロとは上記カウンタ軸上に配設される一方、3−4
速切換用シンクロのみが上記入力軸上に配設されている
ことを特徴としたものである。
下、第5の発明という)は、上記第1の発明において、
上記動力伝達切換機構が、軸に対して相対回転自在な前
後の歯車のいずれか一方を選択的に当該軸に対して一体
回転するように連結させ得るシンクロメッシュ装置とし
て、上記5−R歯車ユニットに介設されて5速と後退段
とを切り換える5速−R切換用シンクロと、上記1−2
歯車ユニットに介設されて1速と2速とを切り換える1
−2速切換用シンクロと、上記3−4歯車ユニットに介
設されて3速と4速とを切り換える3−4速切換用シン
クロとを備えており、これら3個のシンクロメッシュ装
置のうち、5速−R切換用シンクロと1−2速切換用シ
ンクロとは上記カウンタ軸上に配設される一方、3−4
速切換用シンクロのみが上記入力軸上に配設されている
ことを特徴としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいて詳細に説明する。まず、第1の実施の
形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。図
1は本発明の第1の実施の形態に係る歯車式変速機TM
1の全体構成を概略的に示す縦断面説明図、また、図2
は上記変速機TM1の歯車機構等の要部を拡大して示す
縦断面説明図である。これらの図に示すように、上記変
速機TM1では、変速機ケース10内において、入力軸
Siと出力軸Soとが同一軸線上に隣り合うようにして
配置されると共に、その下方に、これら両軸Si,So
と平行にカウンタ軸Scが配置されている。そして、各
変速段位にそれぞれ対応し相互に噛合する複数の歯車対
1G〜6Gが、上記入力軸Siおよび出力軸Soとカウ
ンタ軸Scとに対をなして設けられている。
付図面に基づいて詳細に説明する。まず、第1の実施の
形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。図
1は本発明の第1の実施の形態に係る歯車式変速機TM
1の全体構成を概略的に示す縦断面説明図、また、図2
は上記変速機TM1の歯車機構等の要部を拡大して示す
縦断面説明図である。これらの図に示すように、上記変
速機TM1では、変速機ケース10内において、入力軸
Siと出力軸Soとが同一軸線上に隣り合うようにして
配置されると共に、その下方に、これら両軸Si,So
と平行にカウンタ軸Scが配置されている。そして、各
変速段位にそれぞれ対応し相互に噛合する複数の歯車対
1G〜6Gが、上記入力軸Siおよび出力軸Soとカウ
ンタ軸Scとに対をなして設けられている。
【0019】尚、上記変速機TM1は、後で詳しく説明
するように、カウンタ軸Scの回転を出力軸Soへ減速
して伝達し得る減速歯車対4Gの各歯車4Gc,4Go
が共にカウンタ軸Scと出力軸Soとの間で軸と一体回
転するように構成された、所謂、アウトプット・リダク
ションギヤ・タイプのもので、上記減速歯車対4Gは、
好ましくは、カウンタ軸Scの後端部(出力側端部)に
配置されている。また、上記変速機TM1は、例えば、
エンジン縦置きの所謂FR型の自動車に搭載されるもの
で、前進5段,後退1段の変速段を有し、例えばその第
4速が、入力軸Siと出力軸Soとを直結させる直結段
を構成するようになっている。
するように、カウンタ軸Scの回転を出力軸Soへ減速
して伝達し得る減速歯車対4Gの各歯車4Gc,4Go
が共にカウンタ軸Scと出力軸Soとの間で軸と一体回
転するように構成された、所謂、アウトプット・リダク
ションギヤ・タイプのもので、上記減速歯車対4Gは、
好ましくは、カウンタ軸Scの後端部(出力側端部)に
配置されている。また、上記変速機TM1は、例えば、
エンジン縦置きの所謂FR型の自動車に搭載されるもの
で、前進5段,後退1段の変速段を有し、例えばその第
4速が、入力軸Siと出力軸Soとを直結させる直結段
を構成するようになっている。
【0020】上記歯車式変速機TM1の入力軸Siは、
その入力側(前端側:図1における左端側)がクラッチ
1を介してエンジン出力軸(不図示)に連結される一
方、出力側(後端側:図1における右端側)は出力軸S
oの入力側端部(前端部)と組み合わされている。ま
た、この出力軸Soの出力側(後端側:図1における右
端側)は、後輪側へ駆動力を伝えるプロペラシャフト
(不図示)に最終的に連結されるようになっている。そ
して、上記変速機ケース10には、ケース内壁から内側
へ張り出す複数の軸支部11〜13が設けられ、これら
軸支部11〜13に、上記入力軸Si,出力軸Soおよ
びカウンタ軸Scを各々回転自在に支承する軸受がそれ
ぞれ配設されている。尚、最も入力側(前側:図1にお
ける左側)の軸支部11はフロントカバー15によって
その入力側が覆われている。
その入力側(前端側:図1における左端側)がクラッチ
1を介してエンジン出力軸(不図示)に連結される一
方、出力側(後端側:図1における右端側)は出力軸S
oの入力側端部(前端部)と組み合わされている。ま
た、この出力軸Soの出力側(後端側:図1における右
端側)は、後輪側へ駆動力を伝えるプロペラシャフト
(不図示)に最終的に連結されるようになっている。そ
して、上記変速機ケース10には、ケース内壁から内側
へ張り出す複数の軸支部11〜13が設けられ、これら
軸支部11〜13に、上記入力軸Si,出力軸Soおよ
びカウンタ軸Scを各々回転自在に支承する軸受がそれ
ぞれ配設されている。尚、最も入力側(前側:図1にお
ける左側)の軸支部11はフロントカバー15によって
その入力側が覆われている。
【0021】上記変速機TM1は、上述のように、前進
5段,後退1段の変速段を有するもので、これらの各変
速段位に対応して6組の変速歯車対1G〜6Gが設けら
れている。本実施の形態では、これら6組の歯車対1G
〜6Gについて、5速用歯車対5Gと後退用歯車対6G
とが組み合わされて5−R歯車ユニットが、1速用歯車
対1Gと2速用歯車対2Gとが組み合わされて1−2歯
車ユニットが、また、3速用歯車対3Gと4速用歯車対
4Gとが組み合わされて3−4歯車ユニットとが、それ
ぞれ構成されている。
5段,後退1段の変速段を有するもので、これらの各変
速段位に対応して6組の変速歯車対1G〜6Gが設けら
れている。本実施の形態では、これら6組の歯車対1G
〜6Gについて、5速用歯車対5Gと後退用歯車対6G
とが組み合わされて5−R歯車ユニットが、1速用歯車
対1Gと2速用歯車対2Gとが組み合わされて1−2歯
車ユニットが、また、3速用歯車対3Gと4速用歯車対
4Gとが組み合わされて3−4歯車ユニットとが、それ
ぞれ構成されている。
【0022】そして、これら歯車ユニットは、上記歯車
列において入力側(前側)から、5−R歯車ユニット,
1−2歯車ユニットおよび3−4歯車ユニットの順に配
置され、各歯車ユニットのうち、5−R歯車ユニットで
は後退用変速歯車対6Gが、1−2歯車ユニットでは1
速用変速歯車対1Gが、それぞれ当該歯車ユニットにお
ける出力側(後側)に配置されている。すなわち、上記
6組の歯車対1G〜6Gは、入力側(前側)から、5速
用歯車対5G,後退用歯車対6G,2速用歯車対2G,
1速用歯車対1G,3速用歯車対3Gおよび4速用歯車
対4Gの順番で配列されている。
列において入力側(前側)から、5−R歯車ユニット,
1−2歯車ユニットおよび3−4歯車ユニットの順に配
置され、各歯車ユニットのうち、5−R歯車ユニットで
は後退用変速歯車対6Gが、1−2歯車ユニットでは1
速用変速歯車対1Gが、それぞれ当該歯車ユニットにお
ける出力側(後側)に配置されている。すなわち、上記
6組の歯車対1G〜6Gは、入力側(前側)から、5速
用歯車対5G,後退用歯車対6G,2速用歯車対2G,
1速用歯車対1G,3速用歯車対3Gおよび4速用歯車
対4Gの順番で配列されている。
【0023】また、本実施の形態では、上記各歯車対1
G〜6Gについて、カウンタ軸Sc側に設けられた歯車
(カウンタ歯車1Gc〜6Gc)は、その全てが、軸
(カウンタ軸Sc)と共に一体的に回転する固定歯車と
して形成される一方、入力軸Si側に設けられた5個の
入力歯車1Gi〜3Gi,5Gi及び6Giは、その全
てが軸(入力軸Si)に対して相対的に回転自在な遊転
歯車として形成されている。尚、従来、良く知られてい
るように、後退用歯車対6Gの場合は、その固定歯車6
Gcと遊転歯車6Giとは、図示しないアイドル歯車
(リバース・アイドル歯車)を介して噛み合っており、
このリバース・アイドル歯車によって、被駆動歯車が前
進用の歯車対の場合と反対方向に回転するようになって
いる。
G〜6Gについて、カウンタ軸Sc側に設けられた歯車
(カウンタ歯車1Gc〜6Gc)は、その全てが、軸
(カウンタ軸Sc)と共に一体的に回転する固定歯車と
して形成される一方、入力軸Si側に設けられた5個の
入力歯車1Gi〜3Gi,5Gi及び6Giは、その全
てが軸(入力軸Si)に対して相対的に回転自在な遊転
歯車として形成されている。尚、従来、良く知られてい
るように、後退用歯車対6Gの場合は、その固定歯車6
Gcと遊転歯車6Giとは、図示しないアイドル歯車
(リバース・アイドル歯車)を介して噛み合っており、
このリバース・アイドル歯車によって、被駆動歯車が前
進用の歯車対の場合と反対方向に回転するようになって
いる。
【0024】上記4速用歯車対(減速歯車対)4Gにつ
いては、片方(カウンタ歯車4Gc)がカウンタ軸Sc
の後端部(出力側端部)に該軸Scと共に一体的に回転
する固定歯車として設けられる一方、他方(出力歯車4
Go)は出力軸Soの前端部(入力側端部)に該軸So
と一体的に回転する固定歯車として設けられている。
尚、この4速用の出力歯車4Goは、例えばニードル軸
受B4を介して入力軸Siの後端部(出力側端部)に回
転自在に組み付けられており、入力軸Siに対しては相
対的に回転自在である。そして、上記4速用のカウンタ
歯車4Gcと出力歯車4Goとで所定のギヤ比の減速歯
車対4Gが形成されている。すなわち、カウンタ軸Sc
の回転を出力軸Soへ減速して伝達し得る減速歯車対4
Gの各歯車4Gc,4Goが共にカウンタ軸Scと出力
軸Soとの間で軸と一体回転するようになっており、減
速歯車対4Gをこのようにレイアウトすることにより、
上述のように、所謂アウトプット・リダクションギヤ・
タイプの歯車式変速機TM1が構成されている。
いては、片方(カウンタ歯車4Gc)がカウンタ軸Sc
の後端部(出力側端部)に該軸Scと共に一体的に回転
する固定歯車として設けられる一方、他方(出力歯車4
Go)は出力軸Soの前端部(入力側端部)に該軸So
と一体的に回転する固定歯車として設けられている。
尚、この4速用の出力歯車4Goは、例えばニードル軸
受B4を介して入力軸Siの後端部(出力側端部)に回
転自在に組み付けられており、入力軸Siに対しては相
対的に回転自在である。そして、上記4速用のカウンタ
歯車4Gcと出力歯車4Goとで所定のギヤ比の減速歯
車対4Gが形成されている。すなわち、カウンタ軸Sc
の回転を出力軸Soへ減速して伝達し得る減速歯車対4
Gの各歯車4Gc,4Goが共にカウンタ軸Scと出力
軸Soとの間で軸と一体回転するようになっており、減
速歯車対4Gをこのようにレイアウトすることにより、
上述のように、所謂アウトプット・リダクションギヤ・
タイプの歯車式変速機TM1が構成されている。
【0025】このように、上記変速機TM1はアウトプ
ット・リダクションギヤ・タイプであるので、アイドリ
ング時など、ニュートラル状態でカウンタ軸Scが空転
することはなく、しかも、入力軸Si上の全ての歯車が
入力軸Siに対して相対回転自在な遊転歯車として設け
られているので、アイドリング時には、入力軸Siのみ
が回転し、その軸上の歯車は全く回転しない。したがっ
て、変速歯車対1G〜6Gによって所謂アイドル歯打ち
音が生じることはない。
ット・リダクションギヤ・タイプであるので、アイドリ
ング時など、ニュートラル状態でカウンタ軸Scが空転
することはなく、しかも、入力軸Si上の全ての歯車が
入力軸Siに対して相対回転自在な遊転歯車として設け
られているので、アイドリング時には、入力軸Siのみ
が回転し、その軸上の歯車は全く回転しない。したがっ
て、変速歯車対1G〜6Gによって所謂アイドル歯打ち
音が生じることはない。
【0026】上記各遊転歯車の間には、前後の遊転歯車
のいずれか一方を選択的に軸(この場合は入力軸Si)
に対して一体回転するように連結させ得るシンクロメッ
シュ装置Ya〜Ycが配設されている。この場合、全て
の遊転歯車が入力軸Si上に設けられている関係上、シ
ンクロメッシュ装置Ya〜Ycも全て入力軸Si上に設
けられることになる。すなわち、入力軸Siには、1速
と2速とを切り換える1−2速切換用シンクロYaと、
3速と4速とを切り換える3−4速切換用シンクロYb
と、5速と後退段(リバース)とを切り換える5速−R
切換用シンクロYcの3個のシンクロメッシュ装置Ya
〜Ycが設けられている。
のいずれか一方を選択的に軸(この場合は入力軸Si)
に対して一体回転するように連結させ得るシンクロメッ
シュ装置Ya〜Ycが配設されている。この場合、全て
の遊転歯車が入力軸Si上に設けられている関係上、シ
ンクロメッシュ装置Ya〜Ycも全て入力軸Si上に設
けられることになる。すなわち、入力軸Siには、1速
と2速とを切り換える1−2速切換用シンクロYaと、
3速と4速とを切り換える3−4速切換用シンクロYb
と、5速と後退段(リバース)とを切り換える5速−R
切換用シンクロYcの3個のシンクロメッシュ装置Ya
〜Ycが設けられている。
【0027】上記各シンクロメッシュ装置Ya〜Yc
は、従来から良く知られているものと同じものである
が、例えば1−2速切換用のものYaを例にとって、そ
の基本的な構成の概略を説明すれば、例えば図3に示す
ように、軸(入力軸Si)に対して例えばスプライン嵌
合されたシンクロナイザハブ21と、該ハブ21の外周
上に複数個設けられたシンクロナイザキー22と、前後
一対のシンクロナイザリング23,24と、各シンクロ
ナイザリング23,24と対向配置されたギヤ側リング
部材25,26と、上記シンクロナイザキー22の外側
に位置してシフトフォーク30によって前後いずれかに
移動させられ得るシンクロナイザスリーブ27とを備え
て構成され、このシンクロナイザスリーブ27の前後い
ずれかへの移動に応じて、歯車1Gi又は2Giが軸S
iと一体的に回転させられるようになっている。
は、従来から良く知られているものと同じものである
が、例えば1−2速切換用のものYaを例にとって、そ
の基本的な構成の概略を説明すれば、例えば図3に示す
ように、軸(入力軸Si)に対して例えばスプライン嵌
合されたシンクロナイザハブ21と、該ハブ21の外周
上に複数個設けられたシンクロナイザキー22と、前後
一対のシンクロナイザリング23,24と、各シンクロ
ナイザリング23,24と対向配置されたギヤ側リング
部材25,26と、上記シンクロナイザキー22の外側
に位置してシフトフォーク30によって前後いずれかに
移動させられ得るシンクロナイザスリーブ27とを備え
て構成され、このシンクロナイザスリーブ27の前後い
ずれかへの移動に応じて、歯車1Gi又は2Giが軸S
iと一体的に回転させられるようになっている。
【0028】本実施の形態では、複数(3個)のシンク
ロメッシュ装置Ya〜Ycが同一軸線上(入力軸Si
上)に配置されているので、これらが入力軸Si側とカ
ウンタ軸Sc側とに分かれて配置されている場合に比べ
て、シンクロメッシュ装置Ya〜Ycの例えばリンク機
構等の駆動機構を簡素化することができる。特に、本実
施の形態では、上記入力軸Siは、カウンタ軸Scの上
方に位置し、変速機ケース10内で上部に設けられてい
るので、各シンクロメッシュ装置Ya〜Ycの駆動機構
が小型で済み、その構造をより簡素化することができる
のである。
ロメッシュ装置Ya〜Ycが同一軸線上(入力軸Si
上)に配置されているので、これらが入力軸Si側とカ
ウンタ軸Sc側とに分かれて配置されている場合に比べ
て、シンクロメッシュ装置Ya〜Ycの例えばリンク機
構等の駆動機構を簡素化することができる。特に、本実
施の形態では、上記入力軸Siは、カウンタ軸Scの上
方に位置し、変速機ケース10内で上部に設けられてい
るので、各シンクロメッシュ装置Ya〜Ycの駆動機構
が小型で済み、その構造をより簡素化することができる
のである。
【0029】以上の構成において、シフトレバー2の切
換操作で4速以外の他の変速段のいずれかが選択される
と、当該変速段の遊転歯車(入力歯車)が入力軸Siと
一体的に回転するように該軸Siに対して連結され、こ
の遊転歯車が対をなす固定歯車(カウンタ歯車)と噛み
合った状態で回転するすることによりカウンタ軸Scが
駆動される。このカウンタ軸Scの回転が上記減速歯車
対4Gで減速されながら出力軸Soに伝達される。一
方、シフトレバー2が他の変速段から4速に切り換えら
れた場合には、出力軸Soが入力軸Siに対して連結さ
れることにより、入力側と出力側とが直結されるように
なっている。
換操作で4速以外の他の変速段のいずれかが選択される
と、当該変速段の遊転歯車(入力歯車)が入力軸Siと
一体的に回転するように該軸Siに対して連結され、こ
の遊転歯車が対をなす固定歯車(カウンタ歯車)と噛み
合った状態で回転するすることによりカウンタ軸Scが
駆動される。このカウンタ軸Scの回転が上記減速歯車
対4Gで減速されながら出力軸Soに伝達される。一
方、シフトレバー2が他の変速段から4速に切り換えら
れた場合には、出力軸Soが入力軸Siに対して連結さ
れることにより、入力側と出力側とが直結されるように
なっている。
【0030】本実施の形態では、各変速歯車対1G〜6
Gの変速比や各歯車の歯数を、例えば表1のように設定
するとともに、当該歯車式変速機を実車に搭載して、種
々の実験やシュミレーションを行った。上記表1より、
リバース用歯車対6Gの変速比は、最も変速比の大きい
1速用歯車対1Gとほぼ同等であることが分かる。尚、
比較例としては、従来のインプット・リダクションギヤ
・タイプで、変速比が同一に設定されたものを用いた。
Gの変速比や各歯車の歯数を、例えば表1のように設定
するとともに、当該歯車式変速機を実車に搭載して、種
々の実験やシュミレーションを行った。上記表1より、
リバース用歯車対6Gの変速比は、最も変速比の大きい
1速用歯車対1Gとほぼ同等であることが分かる。尚、
比較例としては、従来のインプット・リダクションギヤ
・タイプで、変速比が同一に設定されたものを用いた。
【0031】
【表1】
【0032】ところで、歯車の計算寿命は、歯車の歯元
応力σと回転数Nとに直接的に関係し、これらの間に
は、次式に示す関係が成立することが知られている。 σx・N=constant(定数) … 上記歯元応力σは当該歯車の伝達トルクに比例するの
で、計算寿命は、伝達トルクのx乗および回転数Nにそ
れぞれ比例して減少することになる。本実施の形態に係
る歯車式変速機TMの場合、アウトプット・リダクショ
ンギヤ・タイプであり、入力軸Siからカウンタ軸Sc
に動力が伝達される際には回転数が減速されない(つま
り、入力軸Siの回転トルクが増幅されない)ので、入
力軸とカウンタ軸との間にそれぞれ軸と一体回転する固
定歯車でなる減速歯車対が設けられた従来タイプ(イン
プット・リダクションギヤ・タイプ)のものに比べて、
減速歯車対4Gを除く他の変速歯車対1G〜3G,5G
の寿命は大幅に向上する。
応力σと回転数Nとに直接的に関係し、これらの間に
は、次式に示す関係が成立することが知られている。 σx・N=constant(定数) … 上記歯元応力σは当該歯車の伝達トルクに比例するの
で、計算寿命は、伝達トルクのx乗および回転数Nにそ
れぞれ比例して減少することになる。本実施の形態に係
る歯車式変速機TMの場合、アウトプット・リダクショ
ンギヤ・タイプであり、入力軸Siからカウンタ軸Sc
に動力が伝達される際には回転数が減速されない(つま
り、入力軸Siの回転トルクが増幅されない)ので、入
力軸とカウンタ軸との間にそれぞれ軸と一体回転する固
定歯車でなる減速歯車対が設けられた従来タイプ(イン
プット・リダクションギヤ・タイプ)のものに比べて、
減速歯車対4Gを除く他の変速歯車対1G〜3G,5G
の寿命は大幅に向上する。
【0033】従って、この変速歯車対の寿命向上分だ
け、各変速歯車の径あるいは幅方向についてサイズダウ
ンが可能となる。尚、歯幅方向のサイズダウンについて
は、歯車ノイズとの関係で制限されることもあるので、
本実施の形態では、主として、各変速歯車の径方向のサ
イズダウンを行うことにより、入力軸Siとカウンタ軸
Scとの軸間距離を短くし、変速機TM1の小型化を図
るようにした。尚、減速歯車対4Gについては、カウン
タ軸Scの回転がこの歯車対4Gで減速されて(回転ト
ルクが増幅されて)出力軸Soに伝達される関係上、従
来タイプに比べて計算寿命が短くなる。そこで、本実施
の形態では、この減速歯車対4Gについては、歯幅を大
きくし、また、歯車表面に施すショットピーニング条件
を向上させることなどにより、その寿命低下を補う対策
を施した。
け、各変速歯車の径あるいは幅方向についてサイズダウ
ンが可能となる。尚、歯幅方向のサイズダウンについて
は、歯車ノイズとの関係で制限されることもあるので、
本実施の形態では、主として、各変速歯車の径方向のサ
イズダウンを行うことにより、入力軸Siとカウンタ軸
Scとの軸間距離を短くし、変速機TM1の小型化を図
るようにした。尚、減速歯車対4Gについては、カウン
タ軸Scの回転がこの歯車対4Gで減速されて(回転ト
ルクが増幅されて)出力軸Soに伝達される関係上、従
来タイプに比べて計算寿命が短くなる。そこで、本実施
の形態では、この減速歯車対4Gについては、歯幅を大
きくし、また、歯車表面に施すショットピーニング条件
を向上させることなどにより、その寿命低下を補う対策
を施した。
【0034】また、変速時のシフト操作力については、
シフト操作力をFs,歯車列のイナーシャをIg,クラ
ッチのイナーシャをIc,回転速度差をNd,回転抵抗
をTr,シンクロ容量Cs,リンク効率をηとすれば、
次式で表されることが知られている。 Fs={(Ig+Ic)・Nd+Tr}/(Cs・η) … このように、シフト操作力Fsは、歯車列およびクラッ
チのイナーシャIg及びIcの影響を大きく受ける。従
って、これらのイナーシャを低減することによってシフ
ト操作力Fsを軽くすることができる。
シフト操作力をFs,歯車列のイナーシャをIg,クラ
ッチのイナーシャをIc,回転速度差をNd,回転抵抗
をTr,シンクロ容量Cs,リンク効率をηとすれば、
次式で表されることが知られている。 Fs={(Ig+Ic)・Nd+Tr}/(Cs・η) … このように、シフト操作力Fsは、歯車列およびクラッ
チのイナーシャIg及びIcの影響を大きく受ける。従
って、これらのイナーシャを低減することによってシフ
ト操作力Fsを軽くすることができる。
【0035】表2は、例えば2速へのシフト時を例にと
って、イナーシャの算出結果を示したものである。この
表2は、従来のインプット・リダクション・ギヤタイプ
で、全シンクロメッシュ装置が入力軸上に配置されたも
の(比較例)のイナーシャを100とし、これを基準に
して各場合におけるイナーシャ比を表したものである。
尚、表2中に本発明実施例2〜4として記載したもの
は、後述するように、アウトプット・リダクションギヤ
・タイプの歯車式変速機において、変速歯車対1G〜6
Gの配列自体は同じで、シンクロメッシュ装置Ya〜Y
cの配置を異ならせた他の(第2〜第4の)実施の形態
にそれぞれ対応したものであり、本発明実施例2が5速
−R切換用シンクロのみ,本発明実施例3が1−2速切
換用シンクロのみ,また、本発明実施例4が1−2速切
換用と5速−R切換用の2個のシンクロを、それぞれカ
ウンタ軸Sc上に配置した場合のイナーシャを示してい
る。
って、イナーシャの算出結果を示したものである。この
表2は、従来のインプット・リダクション・ギヤタイプ
で、全シンクロメッシュ装置が入力軸上に配置されたも
の(比較例)のイナーシャを100とし、これを基準に
して各場合におけるイナーシャ比を表したものである。
尚、表2中に本発明実施例2〜4として記載したもの
は、後述するように、アウトプット・リダクションギヤ
・タイプの歯車式変速機において、変速歯車対1G〜6
Gの配列自体は同じで、シンクロメッシュ装置Ya〜Y
cの配置を異ならせた他の(第2〜第4の)実施の形態
にそれぞれ対応したものであり、本発明実施例2が5速
−R切換用シンクロのみ,本発明実施例3が1−2速切
換用シンクロのみ,また、本発明実施例4が1−2速切
換用と5速−R切換用の2個のシンクロを、それぞれカ
ウンタ軸Sc上に配置した場合のイナーシャを示してい
る。
【0036】
【表2】
【0037】表2より、変速機をアウトプット・リダク
ションギヤ・タイプとすることによってイナーシャが大
幅に低減され、特に、全シンクロメッシュ装置Ya〜Y
cを入力軸Si上に配置した本発明の実施の形態に係る
変速機TM1の場合には、そのイナーシャが最も低くな
ることが分かる。従って、変速機をアウトプット・リダ
クションギヤ・タイプとすることによってシフト操作力
が大幅に低減され、特に、全シンクロメッシュ装置Ya
〜Ycを入力軸Si上に配置した本発明の実施の形態に
係る変速機TM1の場合には、そのシフト操作力が最も
低くなる。これにより、各シンクロメッシュ装置Ya〜
Ycのシンクロ容量を従来よりも低く設定することが可
能になる。すなわち、シンクロメッシュ装置Ya〜Yc
を小型化することができるのである。
ションギヤ・タイプとすることによってイナーシャが大
幅に低減され、特に、全シンクロメッシュ装置Ya〜Y
cを入力軸Si上に配置した本発明の実施の形態に係る
変速機TM1の場合には、そのイナーシャが最も低くな
ることが分かる。従って、変速機をアウトプット・リダ
クションギヤ・タイプとすることによってシフト操作力
が大幅に低減され、特に、全シンクロメッシュ装置Ya
〜Ycを入力軸Si上に配置した本発明の実施の形態に
係る変速機TM1の場合には、そのシフト操作力が最も
低くなる。これにより、各シンクロメッシュ装置Ya〜
Ycのシンクロ容量を従来よりも低く設定することが可
能になる。すなわち、シンクロメッシュ装置Ya〜Yc
を小型化することができるのである。
【0038】アウトプット・リダクションギヤ・タイプ
の変速機では、上述のように、カウンタ軸Scの回転数
は、従来タイプのもの(常に入力軸よりも減速され、ま
た、この入力回転数に比例する)と違って、変速段位に
よって異なり、ある程度以上の高速段位では、増速され
て入力軸Siよりも高くなる。図5は、アウトプット・
リダクションギヤ・タイプの変速機と従来タイプの変速
機とについて、エンジン回転数が一定という条件下で各
変速段位におけるカウンタ軸の回転数の違いをグラフ化
して示したものである。□印がアウトプット・リダクシ
ョンギヤ・タイプを示し、■印が従来タイプを示してい
る。このグラフから良く分かるように、アウトプット・
リダクションギヤ・タイプの場合には、カウンタ軸Sc
は変速段位によって回転数が変わり、しかも、高速段位
では、従来タイプのものよりも超高速で回転する。ま
た、リバースでは逆転方向に回転してしまう。
の変速機では、上述のように、カウンタ軸Scの回転数
は、従来タイプのもの(常に入力軸よりも減速され、ま
た、この入力回転数に比例する)と違って、変速段位に
よって異なり、ある程度以上の高速段位では、増速され
て入力軸Siよりも高くなる。図5は、アウトプット・
リダクションギヤ・タイプの変速機と従来タイプの変速
機とについて、エンジン回転数が一定という条件下で各
変速段位におけるカウンタ軸の回転数の違いをグラフ化
して示したものである。□印がアウトプット・リダクシ
ョンギヤ・タイプを示し、■印が従来タイプを示してい
る。このグラフから良く分かるように、アウトプット・
リダクションギヤ・タイプの場合には、カウンタ軸Sc
は変速段位によって回転数が変わり、しかも、高速段位
では、従来タイプのものよりも超高速で回転する。ま
た、リバースでは逆転方向に回転してしまう。
【0039】このようにカウンタ軸の回転速度が増大し
た場合、シンクロメッシュ装置を全て入力軸上に配置す
ると、入力軸上の変速歯車は全て軸に対して相対回転自
在な遊転歯車となり、特に減速比の大きい1速用および
後退用(リバース)歯車対について、小径歯車が入力軸
上の遊転歯車となる関係上、高速段位においてこれら歯
車の軸(入力軸)に対する遊転時の相対回転速度が非常
に高くなり、その軸受について焼き付き等の不具合が生
じるおそれがある。特に、リバース遊転歯車の場合に
は、アイドル歯車の作用により軸の回転とは逆方向に回
転し、当該軸との相対回転差が極めて大きくなるという
現象が生じる。
た場合、シンクロメッシュ装置を全て入力軸上に配置す
ると、入力軸上の変速歯車は全て軸に対して相対回転自
在な遊転歯車となり、特に減速比の大きい1速用および
後退用(リバース)歯車対について、小径歯車が入力軸
上の遊転歯車となる関係上、高速段位においてこれら歯
車の軸(入力軸)に対する遊転時の相対回転速度が非常
に高くなり、その軸受について焼き付き等の不具合が生
じるおそれがある。特に、リバース遊転歯車の場合に
は、アイドル歯車の作用により軸の回転とは逆方向に回
転し、当該軸との相対回転差が極めて大きくなるという
現象が生じる。
【0040】本実施の形態では、図2に示されるよう
に、入力軸Siにその軸線に沿って延びる軸内のオイル
通路Liが設けられ、該軸内オイル通路Liは、5速用
変速歯車対5Gの配設位置よりも入力側に対応する部位
まで伸長している。そして、上記軸内オイル通路Liか
ら分岐して各入力歯車1Gi〜3Gi,5Gi及び6G
iの軸受部に至る分岐オイル孔がそれぞれ設けられてい
る。一方、入力軸Si上の歯車列よりも前方(入力側)
においては、変速機ケース10の最も前側(入力側)の
軸支部11およびその前方を覆うフロントカバー15の
壁部を貫通して給油通路16が設けられている。この給
油通路16の一端(下端)は、フロントカバー15の内
周部に装着されたシール部材15sでその前部が閉塞さ
れたオイル溜め17内に開口している。一方、上記給油
通路16の他端(上端)は、軸支部11の後方の変速機
ケース10内に開口している。
に、入力軸Siにその軸線に沿って延びる軸内のオイル
通路Liが設けられ、該軸内オイル通路Liは、5速用
変速歯車対5Gの配設位置よりも入力側に対応する部位
まで伸長している。そして、上記軸内オイル通路Liか
ら分岐して各入力歯車1Gi〜3Gi,5Gi及び6G
iの軸受部に至る分岐オイル孔がそれぞれ設けられてい
る。一方、入力軸Si上の歯車列よりも前方(入力側)
においては、変速機ケース10の最も前側(入力側)の
軸支部11およびその前方を覆うフロントカバー15の
壁部を貫通して給油通路16が設けられている。この給
油通路16の一端(下端)は、フロントカバー15の内
周部に装着されたシール部材15sでその前部が閉塞さ
れたオイル溜め17内に開口している。一方、上記給油
通路16の他端(上端)は、軸支部11の後方の変速機
ケース10内に開口している。
【0041】5速用入力歯車5Gi及び5速−R切換用
シンクロYcの上方には、斜め前方に傾斜した樋状のオ
イルパス19が配設されており、このオイルパス19の
前端部は、上記給油通路16の上端開口部の直上方に位
置している。また、入力軸Siの上記オイル溜め17あ
るいはその近傍に対応する部分には、該オイル溜め17
と軸内オイル通路Liとを連通させる連絡通路18が設
けられている。上述のように、カウンタ歯車1Gc〜6
Gcによって掻き上げられた潤滑油は、その大部分が変
速機ケース10の内壁に衝突し、この内壁にある程度沿
って落下するが、入力側では落下する潤滑油が上記オイ
ルパス19に収集される。そして、この収集された潤滑
油は、給油通路16,オイル溜め17および連絡通路1
8を順次介して、軸内オイル通路Li内に導かれ、この
軸内オイル通路Liの前側から後方へ向かって供給され
るようになっている。
シンクロYcの上方には、斜め前方に傾斜した樋状のオ
イルパス19が配設されており、このオイルパス19の
前端部は、上記給油通路16の上端開口部の直上方に位
置している。また、入力軸Siの上記オイル溜め17あ
るいはその近傍に対応する部分には、該オイル溜め17
と軸内オイル通路Liとを連通させる連絡通路18が設
けられている。上述のように、カウンタ歯車1Gc〜6
Gcによって掻き上げられた潤滑油は、その大部分が変
速機ケース10の内壁に衝突し、この内壁にある程度沿
って落下するが、入力側では落下する潤滑油が上記オイ
ルパス19に収集される。そして、この収集された潤滑
油は、給油通路16,オイル溜め17および連絡通路1
8を順次介して、軸内オイル通路Li内に導かれ、この
軸内オイル通路Liの前側から後方へ向かって供給され
るようになっている。
【0042】本実施の形態では、通常の歯車式変速機の
場合と同様に、上記変速機TM1のケース10内におけ
る下部には潤滑油が一定レベル(図2における破線直線
参照)まで貯えられており、各変速歯車対1G〜6Gの
噛み合い部分や遊転歯車1Gi〜3Gi,5Gi及び6
Giの軸受部、あるいはその他の潤滑を要する部分への
潤滑油の供給は、上記変速機ケース10内の下部に貯え
られた潤滑油を、下方側の軸であるカウンタ軸Scに設
けられた歯車の回転力で掻き上げて行われる。そして、
このとき、掻き上げられた潤滑油は、その大部分がケー
ス10の内壁に衝突し、この内壁にある程度沿って落下
することにより、熱を奪われてある程度冷却された上で
必要箇所に供給されるようになっている。なお、潤滑油
の液面レベルは、エンジン停止状態では、図2の破線直
線よりも高く、カウンタ軸Scの中心軸付近にあるが、
エンジンが駆動されると上記のようにオイルが掻き上げ
られるので、この状態での液面レベルは図2の破線直線
程度まで低下するのである。
場合と同様に、上記変速機TM1のケース10内におけ
る下部には潤滑油が一定レベル(図2における破線直線
参照)まで貯えられており、各変速歯車対1G〜6Gの
噛み合い部分や遊転歯車1Gi〜3Gi,5Gi及び6
Giの軸受部、あるいはその他の潤滑を要する部分への
潤滑油の供給は、上記変速機ケース10内の下部に貯え
られた潤滑油を、下方側の軸であるカウンタ軸Scに設
けられた歯車の回転力で掻き上げて行われる。そして、
このとき、掻き上げられた潤滑油は、その大部分がケー
ス10の内壁に衝突し、この内壁にある程度沿って落下
することにより、熱を奪われてある程度冷却された上で
必要箇所に供給されるようになっている。なお、潤滑油
の液面レベルは、エンジン停止状態では、図2の破線直
線よりも高く、カウンタ軸Scの中心軸付近にあるが、
エンジンが駆動されると上記のようにオイルが掻き上げ
られるので、この状態での液面レベルは図2の破線直線
程度まで低下するのである。
【0043】ただし、カウンタ軸Scが高速回転するた
め、オイル量については従来と同程度に多くすることは
できない。図6のグラフは、カウンタ軸Scの回転数が
最も高くなる5速における潤滑油の油温の車速に対する
変化特性を測定した結果を示したものである。このグラ
フにおいて、黒の丸印(●:実線折れ線A1)はアウト
プット・リダクションギヤ・タイプで潤滑油量を従来と
同様とした場合を示し、白の丸印(○:破線折れ線A
2)はアウトプット・リダクションギヤ・タイプで潤滑
油量を従来よりも少なくした場合を示している。また、
黒の三角印(▲:実線折れ線B)は、比較例として従来
のインプット・リダクションギヤ・タイプ(つまり、カ
ウンタ軸の回転数が変速段位に拘わらず一定で入力回転
数に比例するタイプ)の変速機で潤滑油量を従来通りと
した場合を示している。
め、オイル量については従来と同程度に多くすることは
できない。図6のグラフは、カウンタ軸Scの回転数が
最も高くなる5速における潤滑油の油温の車速に対する
変化特性を測定した結果を示したものである。このグラ
フにおいて、黒の丸印(●:実線折れ線A1)はアウト
プット・リダクションギヤ・タイプで潤滑油量を従来と
同様とした場合を示し、白の丸印(○:破線折れ線A
2)はアウトプット・リダクションギヤ・タイプで潤滑
油量を従来よりも少なくした場合を示している。また、
黒の三角印(▲:実線折れ線B)は、比較例として従来
のインプット・リダクションギヤ・タイプ(つまり、カ
ウンタ軸の回転数が変速段位に拘わらず一定で入力回転
数に比例するタイプ)の変速機で潤滑油量を従来通りと
した場合を示している。
【0044】更に、図6における一点鎖線のグラフC
は、噛み合い損失だけの場合の油温の計算値を示してお
り、後述する計算式()により、実車における油温デ
ータ(図6参照)及び撹拌抵抗の実測データ(以下に述
べる図7参照)に基づいて算出したものである。図7の
グラフは、図6における場合と同様の変速機における撹
拌抵抗トルクの車速および入力軸回転数に対する変化を
示したもので、各符号(●,○,▲)の示すところは図
6の場合と同様である。
は、噛み合い損失だけの場合の油温の計算値を示してお
り、後述する計算式()により、実車における油温デ
ータ(図6参照)及び撹拌抵抗の実測データ(以下に述
べる図7参照)に基づいて算出したものである。図7の
グラフは、図6における場合と同様の変速機における撹
拌抵抗トルクの車速および入力軸回転数に対する変化を
示したもので、各符号(●,○,▲)の示すところは図
6の場合と同様である。
【0045】単位時間当たりの発熱量と放熱量の算出式
より、油温安定時における熱平衡式として次式が得ら
れる。上述のように、図6における一点鎖線のグラフ
は、この式による演算結果に基づいたものである。 TD・2π・N/60=K・(T1−T2) … ここに、各符号は以下の内容を表している。 ・TD:ギヤ噛み合い損失トルク+撹拌抵抗トルク ・N :入力回転数 ・K :放熱性を表す係数で、変速機の外形形状や冷却
風量などによって定まる。カウンタ軸の回転に伴うギヤ
によるオイルの掻き上げ性は、この係数に影響を及ぼ
す。 ・T1:潤滑油温 ・T2:外気温
より、油温安定時における熱平衡式として次式が得ら
れる。上述のように、図6における一点鎖線のグラフ
は、この式による演算結果に基づいたものである。 TD・2π・N/60=K・(T1−T2) … ここに、各符号は以下の内容を表している。 ・TD:ギヤ噛み合い損失トルク+撹拌抵抗トルク ・N :入力回転数 ・K :放熱性を表す係数で、変速機の外形形状や冷却
風量などによって定まる。カウンタ軸の回転に伴うギヤ
によるオイルの掻き上げ性は、この係数に影響を及ぼ
す。 ・T1:潤滑油温 ・T2:外気温
【0046】以上より、アウトプット・リダクションギ
ヤ・タイプの歯車式変速機では、潤滑油温度の上昇を抑
制する上で、潤滑油量を少なくした方が有利であること
が分かる。尚、この潤滑油量の低減に伴うオイル撹拌抵
抗増大の抑制により、動力伝達効率の低下も抑制される
ことになる。
ヤ・タイプの歯車式変速機では、潤滑油温度の上昇を抑
制する上で、潤滑油量を少なくした方が有利であること
が分かる。尚、この潤滑油量の低減に伴うオイル撹拌抵
抗増大の抑制により、動力伝達効率の低下も抑制される
ことになる。
【0047】上記カウンタ軸Scの下方に貯えられた潤
滑油は、車両走行中、急加速や急減速が行われた際や坂
道を走行する際などには、図2において1点鎖線の直線
で示されるように、その油面が変速機ケース10に対し
て相対的に傾斜し、カウンタ軸Scの歯車列の端部側に
設けた歯車では潤滑油の有効な掻き上げは期待できず、
潤滑油は歯車列の比較的中央側に設けられた歯車によっ
てのみ掻き上げられることになる。そして、このような
場合、歯車列の比較的中央側に設けられた歯車のサイズ
が小さければ、オイル掻き上げ量が不足し、潤滑油の冷
却や必要箇所への供給に支障を来すおそれがある。
滑油は、車両走行中、急加速や急減速が行われた際や坂
道を走行する際などには、図2において1点鎖線の直線
で示されるように、その油面が変速機ケース10に対し
て相対的に傾斜し、カウンタ軸Scの歯車列の端部側に
設けた歯車では潤滑油の有効な掻き上げは期待できず、
潤滑油は歯車列の比較的中央側に設けられた歯車によっ
てのみ掻き上げられることになる。そして、このような
場合、歯車列の比較的中央側に設けられた歯車のサイズ
が小さければ、オイル掻き上げ量が不足し、潤滑油の冷
却や必要箇所への供給に支障を来すおそれがある。
【0048】本実施の形態に係る変速機TM1では、ア
ウトプット・リダクションギヤ・タイプとしたことによ
る、上記のような不具合、すなわち、一定以上のの変速
段位(本実施の形態の場合2速以上)でのカウンタ軸S
cの回転数上昇に伴うオイル撹拌抵抗トルクの増大(ひ
いては動力伝達効率の低下)、そして、これによる潤滑
油温度の過度の上昇に対処するために、潤滑油量を低減
し、高速時における潤滑油温度の過度の上昇を防止する
ようにした。尚、この潤滑油量の低減に伴うオイル撹拌
抵抗増大の抑制により、動力伝達効率の低下も抑制され
ることになる。
ウトプット・リダクションギヤ・タイプとしたことによ
る、上記のような不具合、すなわち、一定以上のの変速
段位(本実施の形態の場合2速以上)でのカウンタ軸S
cの回転数上昇に伴うオイル撹拌抵抗トルクの増大(ひ
いては動力伝達効率の低下)、そして、これによる潤滑
油温度の過度の上昇に対処するために、潤滑油量を低減
し、高速時における潤滑油温度の過度の上昇を防止する
ようにした。尚、この潤滑油量の低減に伴うオイル撹拌
抵抗増大の抑制により、動力伝達効率の低下も抑制され
ることになる。
【0049】そして、この場合において、車両走行中、
急加速や急減速が行われた際や坂道を走行する際など
に、上記カウンタ軸Scの下方に貯えられた潤滑油の油
面が変速機ケース10に対して相対的に傾斜(図2にお
ける2点鎖線の直線参照)しても、オイルの掻き上げ量
を十分に確保できるように、径方向のサイズが比較的大
きい歯車をカウンタ軸Scの歯車列の中央側に配設し
た。
急加速や急減速が行われた際や坂道を走行する際など
に、上記カウンタ軸Scの下方に貯えられた潤滑油の油
面が変速機ケース10に対して相対的に傾斜(図2にお
ける2点鎖線の直線参照)しても、オイルの掻き上げ量
を十分に確保できるように、径方向のサイズが比較的大
きい歯車をカウンタ軸Scの歯車列の中央側に配設し
た。
【0050】すなわち、本実施の形態では、上述のよう
に、上記歯車列において前側から、5−R歯車ユニッ
ト,1−2歯車ユニットおよび3−4歯車ユニットの順
に配置されている。つまり、変速比の最も大きい1速用
変速歯車対1Gと3番目に変速比の大きい2速用変速歯
車対2Gとを組み合わせた2−1歯車ユニットを歯車列
の中央に配置し、また、変速比が2番目に大きい後退用
変速歯車対6Gを有する5−R歯車ユニットがその前側
(入力側)に配置されている。
に、上記歯車列において前側から、5−R歯車ユニッ
ト,1−2歯車ユニットおよび3−4歯車ユニットの順
に配置されている。つまり、変速比の最も大きい1速用
変速歯車対1Gと3番目に変速比の大きい2速用変速歯
車対2Gとを組み合わせた2−1歯車ユニットを歯車列
の中央に配置し、また、変速比が2番目に大きい後退用
変速歯車対6Gを有する5−R歯車ユニットがその前側
(入力側)に配置されている。
【0051】そして、各歯車ユニットのうち、5−R歯
車ユニットでは2番目に変速比が大きい後退用変速歯車
対6Gが、また、1−2歯車ユニットでは最も変速比が
大きい1速用変速歯車対1Gが、それぞれ当該歯車ユニ
ットにおける後側(出力側)に配置されている。つま
り、中央の1−2歯車ユニットを含む3つの歯車につい
ては、3番目に変速比が大きい2速用変速歯車対2Gを
挟んで、最も変速比が大きい1速用変速歯車対1Gと2
番目に変速比が大きい後退用変速歯車対6Gとが並ぶこ
とになる。換言すれば、カウンタ軸Sc上には、径方向
サイズが大きい3つのカウンタ歯車1Gc,2Gc及び
6Gcについて、3番目に径方向サイズが大きい2速用
カウンタ歯車2Gcを挟んで、最も大きい1速用カウン
タ歯車1Gcと2番目に大きい後退用カウンタ歯車6G
cとが並ぶことになる。
車ユニットでは2番目に変速比が大きい後退用変速歯車
対6Gが、また、1−2歯車ユニットでは最も変速比が
大きい1速用変速歯車対1Gが、それぞれ当該歯車ユニ
ットにおける後側(出力側)に配置されている。つま
り、中央の1−2歯車ユニットを含む3つの歯車につい
ては、3番目に変速比が大きい2速用変速歯車対2Gを
挟んで、最も変速比が大きい1速用変速歯車対1Gと2
番目に変速比が大きい後退用変速歯車対6Gとが並ぶこ
とになる。換言すれば、カウンタ軸Sc上には、径方向
サイズが大きい3つのカウンタ歯車1Gc,2Gc及び
6Gcについて、3番目に径方向サイズが大きい2速用
カウンタ歯車2Gcを挟んで、最も大きい1速用カウン
タ歯車1Gcと2番目に大きい後退用カウンタ歯車6G
cとが並ぶことになる。
【0052】したがって、車両走行中、急加速や急減速
が行われた際や坂道を走行する際などに、上記カウンタ
軸Scの下方に貯えられた潤滑油の油面が変速機ケース
10に対して相対的に傾斜し(図2における1点鎖線の
直線参照)、カウンタ軸Scの歯車列の端部側に設けた
歯車では潤滑油の有効な掻き上げが期待できない場合で
も、歯車列の比較的中央側に設けられた歯車1Gc,2
Gc及び6Gcにより効果的に潤滑油を掻き上げること
ができる。すなわち、潤滑油量を少なくした場合におい
て潤滑油の油面に傾斜が生じた際でも、かかる状況に対
応して有効にオイル掻き上げ量を確保することができる
のである。
が行われた際や坂道を走行する際などに、上記カウンタ
軸Scの下方に貯えられた潤滑油の油面が変速機ケース
10に対して相対的に傾斜し(図2における1点鎖線の
直線参照)、カウンタ軸Scの歯車列の端部側に設けた
歯車では潤滑油の有効な掻き上げが期待できない場合で
も、歯車列の比較的中央側に設けられた歯車1Gc,2
Gc及び6Gcにより効果的に潤滑油を掻き上げること
ができる。すなわち、潤滑油量を少なくした場合におい
て潤滑油の油面に傾斜が生じた際でも、かかる状況に対
応して有効にオイル掻き上げ量を確保することができる
のである。
【0053】また、本実施の形態では、前述のように、
変速歯車対1G〜6Gは、前側から、5速用歯車対5
G,後退用歯車対6G,2速用歯車対2G,1速用歯車
対1G,3速用歯車対3Gおよび4速用歯車対4Gの順
に配列したので、径方向のサイズが比較的大きい歯車6
Gc,2Gc,1Gcをカウンタ軸Scの歯車列の中央側
に配設しながらも、減速比が特に大きい(つまり、回転
トルクの増幅度合いの大きい)二組の歯車対(後退用歯
車対6Gと1速用歯車対1G)が隣り合うことがない。
変速歯車対1G〜6Gは、前側から、5速用歯車対5
G,後退用歯車対6G,2速用歯車対2G,1速用歯車
対1G,3速用歯車対3Gおよび4速用歯車対4Gの順
に配列したので、径方向のサイズが比較的大きい歯車6
Gc,2Gc,1Gcをカウンタ軸Scの歯車列の中央側
に配設しながらも、減速比が特に大きい(つまり、回転
トルクの増幅度合いの大きい)二組の歯車対(後退用歯
車対6Gと1速用歯車対1G)が隣り合うことがない。
【0054】したがって、図4に模式的に示すように、
カウンタ軸Scに入力される荷重は軸の長手方向につい
て極端に集中することなく分散される。この結果、カウ
ンタ軸Scの強度および剛性が低くて済み(つまり、軸
径が小さくて済み)、また、このカウンタ軸Scの支持
部(軸支部11〜13)についても余り強固で剛性の高
いものにする必要はなくなる。すなわち、カウンタ軸S
c自体およびその支持部11〜13の強度・剛性を低く
設定することができ、変速機TM1のより一層の小型軽
量化を図ることができるのである。尚、特に、後退用歯
車対6Gに比べて使用頻度が高くしかも減速比が最も大
きい1速用歯車対1Gは、1−2歯車ユニットにおける
後側(出力側)に配置されているので、歯車列の中央側
に配設される歯車6Gc,2Gc,1Gcの中央に位置す
ることはない。
カウンタ軸Scに入力される荷重は軸の長手方向につい
て極端に集中することなく分散される。この結果、カウ
ンタ軸Scの強度および剛性が低くて済み(つまり、軸
径が小さくて済み)、また、このカウンタ軸Scの支持
部(軸支部11〜13)についても余り強固で剛性の高
いものにする必要はなくなる。すなわち、カウンタ軸S
c自体およびその支持部11〜13の強度・剛性を低く
設定することができ、変速機TM1のより一層の小型軽
量化を図ることができるのである。尚、特に、後退用歯
車対6Gに比べて使用頻度が高くしかも減速比が最も大
きい1速用歯車対1Gは、1−2歯車ユニットにおける
後側(出力側)に配置されているので、歯車列の中央側
に配設される歯車6Gc,2Gc,1Gcの中央に位置す
ることはない。
【0055】ところで、上記実施の形態(第1の実施の
形態)に係る歯車式変速機TM1では、減速比が大きい
1速用の変速歯車対1Gと後退用のリバース歯車対6G
について、入力軸Si側に小径歯車,カウンタ軸Sc側
に大径歯車がそれぞれ設けられている。そして、シンク
ロメッシュ装置Ya〜Ycが全て入力軸Si上に配置さ
れている関係上、直結段である4速用の変速歯車対4G
を除いては、これら変速歯車対1G,6Gを含め全ての
変速歯車対において入力歯車1Gi,6Gi側が遊転歯
車とされている。このような歯車構成では、1速用およ
び後退用の入力歯車1Gi,6Giの遊転時の回転速度
が非常に高くなり、これら遊転歯車1Gi,6Giを入
力軸Siに対して回転自在に支承する軸受部について
は、その潤滑条件はかなり厳しいものとなる。
形態)に係る歯車式変速機TM1では、減速比が大きい
1速用の変速歯車対1Gと後退用のリバース歯車対6G
について、入力軸Si側に小径歯車,カウンタ軸Sc側
に大径歯車がそれぞれ設けられている。そして、シンク
ロメッシュ装置Ya〜Ycが全て入力軸Si上に配置さ
れている関係上、直結段である4速用の変速歯車対4G
を除いては、これら変速歯車対1G,6Gを含め全ての
変速歯車対において入力歯車1Gi,6Gi側が遊転歯
車とされている。このような歯車構成では、1速用およ
び後退用の入力歯車1Gi,6Giの遊転時の回転速度
が非常に高くなり、これら遊転歯車1Gi,6Giを入
力軸Siに対して回転自在に支承する軸受部について
は、その潤滑条件はかなり厳しいものとなる。
【0056】すなわち、カウンタ軸の回転速度につい
て、アウトプット・リダクションギヤ・タイプの変速機
では、カウンタ軸の回転速度は変速段位によって異な
り、特に高速段位では、インプット・リダクションギヤ
・タイプのものに比べて、入力軸の回転数が同じでもカ
ウンタ軸の回転数が非常に高くなる。そして、この場
合、遊転歯車とされた1速用および後退用の入力歯車1
Gi,6Giの遊転時の回転速度が(従って、入力軸S
iに対する相対回転速度が)非常に高くなるという現象
が生じる。特に、リバース遊転歯車6Giの場合、リバ
ースアイドル歯車が介在することによって入力軸Siと
は逆方向に回転させられるので、当該軸Siに対する相
対回転数差は更に大きくなる。
て、アウトプット・リダクションギヤ・タイプの変速機
では、カウンタ軸の回転速度は変速段位によって異な
り、特に高速段位では、インプット・リダクションギヤ
・タイプのものに比べて、入力軸の回転数が同じでもカ
ウンタ軸の回転数が非常に高くなる。そして、この場
合、遊転歯車とされた1速用および後退用の入力歯車1
Gi,6Giの遊転時の回転速度が(従って、入力軸S
iに対する相対回転速度が)非常に高くなるという現象
が生じる。特に、リバース遊転歯車6Giの場合、リバ
ースアイドル歯車が介在することによって入力軸Siと
は逆方向に回転させられるので、当該軸Siに対する相
対回転数差は更に大きくなる。
【0057】このような遊転歯車1Gi,6Giの遊転
時の高速回転化の問題に対しては、同一の歯車配置で、
各々のシンクロメッシュ装置Ya,Ycを入力軸Siと
カウンタ軸Scのいずれに配置するかによって対処する
ことが可能である。以下、本発明の他の実施の形態につ
いて説明する。尚、以下の説明において、上記第1の実
施の形態における場合と同じものには同一の符号を付
し、それ以上の説明は省略する。
時の高速回転化の問題に対しては、同一の歯車配置で、
各々のシンクロメッシュ装置Ya,Ycを入力軸Siと
カウンタ軸Scのいずれに配置するかによって対処する
ことが可能である。以下、本発明の他の実施の形態につ
いて説明する。尚、以下の説明において、上記第1の実
施の形態における場合と同じものには同一の符号を付
し、それ以上の説明は省略する。
【0058】まず、第2の実施の形態について説明す
る。図8に示すように、この第2の実施の形態に係る歯
車式変速機TM2では、後退段(リバース)と5速とを
切り換えるR−5速切換用シンクロYcがカウンタ軸S
c上に配置され、他のシンクロメッシュ装置Ya,Yb
は入力軸Si上に配置されている。上記R−5速切換用
シンクロYcをこのように配置した場合、リバース歯車
対6Gの小径歯車である入力歯車6Giは、入力軸Si
と一体的に回転する固定歯車として設けられることにな
り、変速段位に拘わらず一定の回転数(入力軸Siの回
転数)で回転する。また、遊転歯車として設けられる大
径のカウンタ歯車6Gcは、これよりも回転数が低くな
るので、アウトプット・リダクションギヤ・タイプで5
速−R切換用シンクロYcを入力軸Si上に配置した場
合のように、リバース遊転歯車と軸との間に大きな相対
回転差が生じることがなくなり、その軸受に対する潤滑
条件の厳しさが大幅に緩和されることになる。尚、この
場合には、カウンタ軸Scにもその軸線に沿った軸内オ
イル通路Lcが設けられ、オイルパス19で収集された
潤滑油は、給油通路16およびオイル溜め17を介し
て、カウンタ軸Scに設けられた上記軸内オイル通路L
c内へ効率良く導かれ、カウンタ軸Sc上の遊転歯車5
Gc,6Gcの軸受部に対してスムースに供給されるよ
うになっている。
る。図8に示すように、この第2の実施の形態に係る歯
車式変速機TM2では、後退段(リバース)と5速とを
切り換えるR−5速切換用シンクロYcがカウンタ軸S
c上に配置され、他のシンクロメッシュ装置Ya,Yb
は入力軸Si上に配置されている。上記R−5速切換用
シンクロYcをこのように配置した場合、リバース歯車
対6Gの小径歯車である入力歯車6Giは、入力軸Si
と一体的に回転する固定歯車として設けられることにな
り、変速段位に拘わらず一定の回転数(入力軸Siの回
転数)で回転する。また、遊転歯車として設けられる大
径のカウンタ歯車6Gcは、これよりも回転数が低くな
るので、アウトプット・リダクションギヤ・タイプで5
速−R切換用シンクロYcを入力軸Si上に配置した場
合のように、リバース遊転歯車と軸との間に大きな相対
回転差が生じることがなくなり、その軸受に対する潤滑
条件の厳しさが大幅に緩和されることになる。尚、この
場合には、カウンタ軸Scにもその軸線に沿った軸内オ
イル通路Lcが設けられ、オイルパス19で収集された
潤滑油は、給油通路16およびオイル溜め17を介し
て、カウンタ軸Scに設けられた上記軸内オイル通路L
c内へ効率良く導かれ、カウンタ軸Sc上の遊転歯車5
Gc,6Gcの軸受部に対してスムースに供給されるよ
うになっている。
【0059】また、図9は、本発明の第3の実施の形態
に係る歯車式変速機TM3を示している。この第3の実
施の形態では、1速と2速とを切り換える1−2速切換
用シンクロYaがカウンタ軸Sc上に配置され、他のシ
ンクロメッシュ装置Yb,Ycは入力軸Si上に配置さ
れている。上記2−1速切換用シンクロYaをこのよう
に配置した場合、1速用歯車対1Gの小径歯車である入
力歯車1Giは、入力軸Siと一体的に回転する固定歯
車として設けられることになり、変速段位に拘わらず一
定の回転数(入力軸Siの回転数)で回転する。また、
遊転歯車として設けられる大径のカウンタ歯車1Gc
は、これよりも回転数が低くなるので、アウトプット・
リダクションギヤ・タイプで1−2速切換用シンクロY
aを入力軸Si上に配置した場合のように、1速用歯車
対1Gの遊転歯車と軸との間に大きな相対回転差が生じ
ることがなくなり、その軸受に対する潤滑条件の厳しさ
が大幅に緩和されることになる。
に係る歯車式変速機TM3を示している。この第3の実
施の形態では、1速と2速とを切り換える1−2速切換
用シンクロYaがカウンタ軸Sc上に配置され、他のシ
ンクロメッシュ装置Yb,Ycは入力軸Si上に配置さ
れている。上記2−1速切換用シンクロYaをこのよう
に配置した場合、1速用歯車対1Gの小径歯車である入
力歯車1Giは、入力軸Siと一体的に回転する固定歯
車として設けられることになり、変速段位に拘わらず一
定の回転数(入力軸Siの回転数)で回転する。また、
遊転歯車として設けられる大径のカウンタ歯車1Gc
は、これよりも回転数が低くなるので、アウトプット・
リダクションギヤ・タイプで1−2速切換用シンクロY
aを入力軸Si上に配置した場合のように、1速用歯車
対1Gの遊転歯車と軸との間に大きな相対回転差が生じ
ることがなくなり、その軸受に対する潤滑条件の厳しさ
が大幅に緩和されることになる。
【0060】更に、図10は、本発明の第4の実施の形
態に係る歯車式変速機TM4を示している。この第4の
実施の形態では、5速−R切換用シンクロYcと1−2
速切換用シンクロYaの両方がカウンタ軸Sc上に配置
され、3速と4速とを切り換える3−4シンクロYbの
みが入力軸Si上に配置されている。上記両シンクロメ
ッシュ装置Ya,Ycをこのように配置した場合、1速
用歯車対1Gおよびリバース歯車対6Gの小径歯車であ
る各入力歯車1Gi,6Giは、入力軸Siと一体的に
回転する固定歯車として設けられることになり、変速段
位に拘わらず一定の回転数(入力軸Siの回転数)で回
転する。また、遊転歯車として設けられる大径のカウン
タ歯車1Gc,6Gcは、これよりも回転数が低くなる
ので、アウトプット・リダクションギヤ・タイプで上記
両シンクロメッシュ装置Ya,Ycを入力軸Si上に配
置した場合のように、1速用歯車対およびリバース歯車
対の各遊転歯車とカウンタ軸との間に大きな相対回転差
が生じることがなくなり、その軸受に対する潤滑条件の
厳しさが大幅に緩和されることになる。
態に係る歯車式変速機TM4を示している。この第4の
実施の形態では、5速−R切換用シンクロYcと1−2
速切換用シンクロYaの両方がカウンタ軸Sc上に配置
され、3速と4速とを切り換える3−4シンクロYbの
みが入力軸Si上に配置されている。上記両シンクロメ
ッシュ装置Ya,Ycをこのように配置した場合、1速
用歯車対1Gおよびリバース歯車対6Gの小径歯車であ
る各入力歯車1Gi,6Giは、入力軸Siと一体的に
回転する固定歯車として設けられることになり、変速段
位に拘わらず一定の回転数(入力軸Siの回転数)で回
転する。また、遊転歯車として設けられる大径のカウン
タ歯車1Gc,6Gcは、これよりも回転数が低くなる
ので、アウトプット・リダクションギヤ・タイプで上記
両シンクロメッシュ装置Ya,Ycを入力軸Si上に配
置した場合のように、1速用歯車対およびリバース歯車
対の各遊転歯車とカウンタ軸との間に大きな相対回転差
が生じることがなくなり、その軸受に対する潤滑条件の
厳しさが大幅に緩和されることになる。
【0061】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。
【0062】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、所謂アウト
プット・リダクションギヤ・タイプの歯車式変速機にお
いて、歯車列の入力側から、5−R歯車ユニット,1−
2歯車ユニットおよび3−4歯車ユニットの順に配置、
つまり、変速比が比較的大きい歯車対(1速用変速歯車
対と2速用変速歯車対)を組み合わせた1−2歯車ユニ
ットを歯車列の中央に配置し、また、変速比が比較的大
きい後退用変速歯車対を有する5−R歯車ユニットがそ
の入力側に配置されている。そして、各歯車ユニットの
うち、5−R歯車ユニットでは変速比が大きい後退用変
速歯車対が、また、1−2歯車ユニットでは変速比が大
きい1速用変速歯車対が、それぞれ当該歯車ユニットに
おける後側に配置されている。つまり、中央の1−2歯
車ユニットを含む3つの歯車については、2速用変速歯
車対を挟んで、変速比が大きい二つの歯車対(1速用変
速歯車対と後退用変速歯車対)が並ぶことになる。換言
すれば、カウンタ軸上には、その歯車列の中央側に、2
速用の歯車を挟んで、径方向サイズが大きい二つの歯車
(1速用の歯車と後退用の歯車)が並ぶことになる。
プット・リダクションギヤ・タイプの歯車式変速機にお
いて、歯車列の入力側から、5−R歯車ユニット,1−
2歯車ユニットおよび3−4歯車ユニットの順に配置、
つまり、変速比が比較的大きい歯車対(1速用変速歯車
対と2速用変速歯車対)を組み合わせた1−2歯車ユニ
ットを歯車列の中央に配置し、また、変速比が比較的大
きい後退用変速歯車対を有する5−R歯車ユニットがそ
の入力側に配置されている。そして、各歯車ユニットの
うち、5−R歯車ユニットでは変速比が大きい後退用変
速歯車対が、また、1−2歯車ユニットでは変速比が大
きい1速用変速歯車対が、それぞれ当該歯車ユニットに
おける後側に配置されている。つまり、中央の1−2歯
車ユニットを含む3つの歯車については、2速用変速歯
車対を挟んで、変速比が大きい二つの歯車対(1速用変
速歯車対と後退用変速歯車対)が並ぶことになる。換言
すれば、カウンタ軸上には、その歯車列の中央側に、2
速用の歯車を挟んで、径方向サイズが大きい二つの歯車
(1速用の歯車と後退用の歯車)が並ぶことになる。
【0063】したがって、車両走行中、急加速や急減速
が行われた際や坂道を走行する際などに、上記カウンタ
軸の下方に貯えられた潤滑油の油面が変速機ケースに対
して相対的に傾斜し、カウンタ軸の歯車列の端部側に設
けた歯車では潤滑油の有効な掻き上げが期待できない場
合でも、歯車列の比較的中央側に設けられた歯車により
効果的に潤滑油を掻き上げることができる。これによ
り、例えば、潤滑油温度の過度な上昇を回避するために
潤滑油量を少なくしたような場合で潤滑油の油面に傾斜
が生じた際でも、かかる状況に対応して有効にオイル掻
き上げ量を確保することができる。
が行われた際や坂道を走行する際などに、上記カウンタ
軸の下方に貯えられた潤滑油の油面が変速機ケースに対
して相対的に傾斜し、カウンタ軸の歯車列の端部側に設
けた歯車では潤滑油の有効な掻き上げが期待できない場
合でも、歯車列の比較的中央側に設けられた歯車により
効果的に潤滑油を掻き上げることができる。これによ
り、例えば、潤滑油温度の過度な上昇を回避するために
潤滑油量を少なくしたような場合で潤滑油の油面に傾斜
が生じた際でも、かかる状況に対応して有効にオイル掻
き上げ量を確保することができる。
【0064】また、この場合において、径方向のサイズ
が比較的大きい歯車(1速用の歯車と後退用の歯車)を
カウンタ軸の歯車列の中央側に配設しながらも、減速比
が特に大きい(つまり、回転トルクの増幅度合いの大き
い)二組の歯車対(後退用歯車対と1速用歯車対)が隣
り合うことがないので、カウンタ軸に入力される荷重は
軸の長手方向について極端に集中することなく分散され
る。この結果、カウンタ軸の強度および剛性が低くて済
み(つまり、軸径が小さくて済み)、また、このカウン
タ軸の支持部についても余り強固で剛性の高いものにす
る必要はなくなる。すなわち、潤滑油面に傾斜が生じた
場合でもオイル掻き上げ量を十分に確保することができ
るようにした上で、カウンタ軸自体およびその支持部の
強度・剛性を低く設定することができ、歯車式変速機の
より一層の小型軽量化を図ることができる。
が比較的大きい歯車(1速用の歯車と後退用の歯車)を
カウンタ軸の歯車列の中央側に配設しながらも、減速比
が特に大きい(つまり、回転トルクの増幅度合いの大き
い)二組の歯車対(後退用歯車対と1速用歯車対)が隣
り合うことがないので、カウンタ軸に入力される荷重は
軸の長手方向について極端に集中することなく分散され
る。この結果、カウンタ軸の強度および剛性が低くて済
み(つまり、軸径が小さくて済み)、また、このカウン
タ軸の支持部についても余り強固で剛性の高いものにす
る必要はなくなる。すなわち、潤滑油面に傾斜が生じた
場合でもオイル掻き上げ量を十分に確保することができ
るようにした上で、カウンタ軸自体およびその支持部の
強度・剛性を低く設定することができ、歯車式変速機の
より一層の小型軽量化を図ることができる。
【0065】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、3個のシンクロメッシュ装置が全て入力軸上
に配設されているので、上記動力伝達切換機構(特にシ
ンクロメッシュ装置の駆動機構)を簡素化して変速機の
構造の簡略化を図ることができる。また、この場合、入
力軸上の全ての歯車が入力軸に対して相対回転自在な遊
転歯車として設けられることになるので、変速歯車によ
る所謂アイドル歯打ち音の発生を無くすることができ
る。
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、3個のシンクロメッシュ装置が全て入力軸上
に配設されているので、上記動力伝達切換機構(特にシ
ンクロメッシュ装置の駆動機構)を簡素化して変速機の
構造の簡略化を図ることができる。また、この場合、入
力軸上の全ての歯車が入力軸に対して相対回転自在な遊
転歯車として設けられることになるので、変速歯車によ
る所謂アイドル歯打ち音の発生を無くすることができ
る。
【0066】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、5速と後退段(リバース)とを切
り換える5速−R切換用シンクロがカウンタ軸上に配置
されているので、リバース歯車対の小径歯車は入力軸と
一体的に回転する固定歯車として設けられることにな
り、変速段位に拘わらず一定の回転数(入力軸の回転
数)で回転する。また、遊転歯車として設けられる大径
歯車は、これよりも回転数が低くなるので、アウトプッ
ト・リダクションギヤ・タイプで5速−R切換用シンク
ロを入力軸上に配置した場合のように、リバース遊転歯
車と軸との間に大きな相対回転差が生じることがなくな
り、その軸受に対する潤滑条件の厳しさが大幅に緩和さ
れる。
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、5速と後退段(リバース)とを切
り換える5速−R切換用シンクロがカウンタ軸上に配置
されているので、リバース歯車対の小径歯車は入力軸と
一体的に回転する固定歯車として設けられることにな
り、変速段位に拘わらず一定の回転数(入力軸の回転
数)で回転する。また、遊転歯車として設けられる大径
歯車は、これよりも回転数が低くなるので、アウトプッ
ト・リダクションギヤ・タイプで5速−R切換用シンク
ロを入力軸上に配置した場合のように、リバース遊転歯
車と軸との間に大きな相対回転差が生じることがなくな
り、その軸受に対する潤滑条件の厳しさが大幅に緩和さ
れる。
【0067】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、1速と2速とを切り換える
1−2速切換用シンクロがカウンタ軸上に配置されてい
るので、1速用歯車対の小径歯車は入力軸と一体的に回
転する固定歯車として設けられることになり、変速段位
に拘わらず一定の回転数(入力軸の回転数)で回転す
る。また、遊転歯車として設けられる大径歯車は、これ
よりも回転数が低くなるので、アウトプット・リダクシ
ョンギヤ・タイプで1−2速切換用シンクロを入力軸上
に配置した場合のように、1速用歯車対の遊転歯車と軸
との間に大きな相対回転差が生じることがなくなり、そ
の軸受に対する潤滑条件の厳しさが大幅に緩和される。
基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、1速と2速とを切り換える
1−2速切換用シンクロがカウンタ軸上に配置されてい
るので、1速用歯車対の小径歯車は入力軸と一体的に回
転する固定歯車として設けられることになり、変速段位
に拘わらず一定の回転数(入力軸の回転数)で回転す
る。また、遊転歯車として設けられる大径歯車は、これ
よりも回転数が低くなるので、アウトプット・リダクシ
ョンギヤ・タイプで1−2速切換用シンクロを入力軸上
に配置した場合のように、1速用歯車対の遊転歯車と軸
との間に大きな相対回転差が生じることがなくなり、そ
の軸受に対する潤滑条件の厳しさが大幅に緩和される。
【0068】また、更に、本願の第5の発明によれば、
基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、5速と後退段(リバース)
とを切り換える5速−R切換用シンクロと1速と2速と
を切り換える1−2速切換用シンクロとがカウンタ軸上
に配置されているので、リバース歯車対および1速用歯
車対の小径歯車は共に入力軸と一体的に回転する固定歯
車として設けられることになり、変速段位に拘わらず一
定の回転数(入力軸の回転数)で回転する。また、遊転
歯車として設けられる大径歯車は、これよりも回転数が
低くなるので、アウトプット・リダクションギヤ・タイ
プで上記両シンクロメッシュ装置を入力軸上に配置した
場合のように、リバース歯車対および1速用歯車対の各
遊転歯車と軸との間に大きな相対回転差が生じることが
なくなり、その軸受に対する潤滑条件の厳しさが大幅に
緩和される。
基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、5速と後退段(リバース)
とを切り換える5速−R切換用シンクロと1速と2速と
を切り換える1−2速切換用シンクロとがカウンタ軸上
に配置されているので、リバース歯車対および1速用歯
車対の小径歯車は共に入力軸と一体的に回転する固定歯
車として設けられることになり、変速段位に拘わらず一
定の回転数(入力軸の回転数)で回転する。また、遊転
歯車として設けられる大径歯車は、これよりも回転数が
低くなるので、アウトプット・リダクションギヤ・タイ
プで上記両シンクロメッシュ装置を入力軸上に配置した
場合のように、リバース歯車対および1速用歯車対の各
遊転歯車と軸との間に大きな相対回転差が生じることが
なくなり、その軸受に対する潤滑条件の厳しさが大幅に
緩和される。
【図1】 本実施の形態に係る歯車式変速機の全体構成
を概略的に示す縦断面説明図である。
を概略的に示す縦断面説明図である。
【図2】 上記歯車式変速機の要部を拡大して示す縦断
面説明図である。
面説明図である。
【図3】 上記歯車式変速機のシンクロメッシュ装置の
基本構成を概略的に示す説明図である。
基本構成を概略的に示す説明図である。
【図4】 上記歯車式変速機のカウンタ軸への入力荷重
分布を示す説明図である。
分布を示す説明図である。
【図5】 各変速段位におけるカウンタ軸の回転数を示
すグラフである。
すグラフである。
【図6】 潤滑油の油温の車速に対する変化を示すグラ
フである。
フである。
【図7】 潤滑油の撹拌抵抗トルクの車速および入力軸
回転数に対する変化を示すグラフである。
回転数に対する変化を示すグラフである。
【図8】 本発明の第2の実施の形態に係る歯車式変速
機の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
機の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態に係る歯車式変速
機の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
機の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
【図10】 本発明の第4の実施の形態に係る歯車式変
速機の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
速機の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
1G…1速用変速歯車対 1Gi…1速用入力歯車 2G…2速用変速歯車対 2Gi…2速用入力歯車 3G…3速用変速歯車対 3Gi…3速用入力歯車 4G…4速用変速歯車対(減速歯車対) 5G…5速用変速歯車対 5Gi…5速用入力歯車 6G…後退用変速歯車対 6Gi…後退用入力歯車 Sc…カウンタ軸 Si…入力軸 So…出力軸 TM1,TM2,TM3,TM4…歯車式変速機 Ya…1−2速切換用シンクロメッシュ装置 Yb…3−4速切換用シンクロメッシュ装置 Yc…5速−R切換用シンクロメッシュ装置
Claims (5)
- 【請求項1】 同一軸線上に隣り合うようにして配置さ
れた入力軸および出力軸と、これら両軸の下方において
両軸と平行に配置されたカウンタ軸と、各変速段位にそ
れぞれ対応して上記入力軸および出力軸と上記カウンタ
軸とに対をなして設けられ互いに噛合する複数の変速歯
車対と、選択された変速段位に対応した所定の変速歯車
対で入力軸からカウンタ軸を介して又は直接に出力軸へ
動力が伝達されるように動力伝達経路を切り換える動力
伝達切換機構とを備え、上記変速歯車対のうちカウンタ
軸の回転を出力軸へ減速して伝達し得る減速歯車対の各
歯車が共にカウンタ軸と出力軸との間で軸と一体回転す
る歯車式変速機において、 上記複数の変速歯車対でなる歯車列が、5速用変速歯車
対と後退用変速歯車対とを組み合わせた5−R歯車ユニ
ットと、1速用変速歯車対と2速用変速歯車対とを組み
合わせた1−2歯車ユニットと、3速用変速歯車対と4
速用変速歯車対とを組み合わせた3−4歯車ユニットと
で構成されるとともに、 これら歯車ユニットは、上記歯車列において入力側か
ら、5−R歯車ユニット,1−2歯車ユニットおよび3
−4歯車ユニットの順に配置され、各歯車ユニットのう
ち、5−R歯車ユニットでは後退用変速歯車対が、1−
2歯車ユニットでは1速用変速歯車対が、それぞれ当該
歯車ユニットにおける出力側に配置されていることを特
徴とする歯車式変速機構造。 - 【請求項2】 上記動力伝達切換機構が、軸に対して相
対回転自在な前後の歯車のいずれか一方を選択的に当該
軸に対して一体回転するように連結させ得るシンクロメ
ッシュ装置として、上記5−R歯車ユニットに介設され
て5速と後退段とを切り換える5速−R切換用シンクロ
と、上記1−2歯車ユニットに介設されて1速と2速と
を切り換える1−2速切換用シンクロと、上記3−4歯
車ユニットに介設されて3速と4速とを切り換える3−
4速切換用シンクロとを備えており、これら3個のシン
クロメッシュ装置が全て上記入力軸上に配設されている
ことを特徴とする請求項1記載の歯車式変速機構造。 - 【請求項3】 上記動力伝達切換機構が、軸に対して相
対回転自在な前後の歯車のいずれか一方を選択的に当該
軸に対して一体回転するように連結させ得るシンクロメ
ッシュ装置として、上記5−R歯車ユニットに介設され
て5速と後退段とを切り換える5速−R切換用シンクロ
と、上記1−2歯車ユニットに介設されて1速と2速と
を切り換える1−2速切換用シンクロと、上記3−4歯
車ユニットに介設されて3速と4速とを切り換える3−
4速切換用シンクロとを備えており、これら3個のシン
クロメッシュ装置のうち、5速−R切換用シンクロのみ
が上記カウンタ軸上に配設され、他のシンクロメッシュ
装置は上記入力軸上に配設されていることを特徴とする
請求項1記載の歯車式変速機構造。 - 【請求項4】 上記動力伝達切換機構が、軸に対して相
対回転自在な前後の歯車のいずれか一方を選択的に当該
軸に対して一体回転するように連結させ得るシンクロメ
ッシュ装置として、上記5−R歯車ユニットに介設され
て5速と後退段とを切り換える5速−R切換用シンクロ
と、上記1−2歯車ユニットに介設されて1速と2速と
を切り換える1−2速切換用シンクロと、上記3−4歯
車ユニットに介設されて3速と4速とを切り換える3−
4速切換用シンクロとを備えており、これら3個のシン
クロメッシュ装置のうち、1−2速切換用シンクロのみ
が上記カウンタ軸上に配設され、他のシンクロメッシュ
装置は上記入力軸上に配設されていることを特徴とする
請求項1記載の歯車式変速機構造。 - 【請求項5】 上記動力伝達切換機構が、軸に対して相
対回転自在な前後の歯車のいずれか一方を選択的に当該
軸に対して一体回転するように連結させ得るシンクロメ
ッシュ装置として、上記5−R歯車ユニットに介設され
て5速と後退段とを切り換える5速−R切換用シンクロ
と、上記1−2歯車ユニットに介設されて1速と2速と
を切り換える1−2速切換用シンクロと、上記3−4歯
車ユニットに介設されて3速と4速とを切り換える3−
4速切換用シンクロとを備えており、これら3個のシン
クロメッシュ装置のうち、5速−R切換用シンクロと1
−2速切換用シンクロとは上記カウンタ軸上に配設され
る一方、3−4速切換用シンクロのみが上記入力軸上に
配設されていることを特徴とする請求項1記載の歯車式
変速機構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8258423A JPH10103424A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 歯車式変速機構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8258423A JPH10103424A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 歯車式変速機構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10103424A true JPH10103424A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17320018
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8258423A Pending JPH10103424A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 歯車式変速機構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10103424A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009041606A (ja) * | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Mazda Motor Corp | 変速機 |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP8258423A patent/JPH10103424A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009041606A (ja) * | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Mazda Motor Corp | 変速機 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041022 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041130 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050329 |