JPH10144511A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH10144511A JPH10144511A JP8293533A JP29353396A JPH10144511A JP H10144511 A JPH10144511 A JP H10144511A JP 8293533 A JP8293533 A JP 8293533A JP 29353396 A JP29353396 A JP 29353396A JP H10144511 A JPH10144511 A JP H10144511A
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- magnetic
- magnetic powder
- mnbi
- powder
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 下記の磁気記録媒体により、強力なセキュリ
ティ−性をもち、信頼性の高い磁気記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 MnBiを主体とする磁性粉末と、30
0Kの温度において16kOeの磁界を印加して測定し
たときの保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲
にある磁性粉末を共に含有し、かつ3000Oeの直流
磁界を印加して消磁した後の残留出力が、初期出力に対
して5〜50%の範囲になるような任意の信号が記録さ
れている磁気記録媒体。
ティ−性をもち、信頼性の高い磁気記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 MnBiを主体とする磁性粉末と、30
0Kの温度において16kOeの磁界を印加して測定し
たときの保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲
にある磁性粉末を共に含有し、かつ3000Oeの直流
磁界を印加して消磁した後の残留出力が、初期出力に対
して5〜50%の範囲になるような任意の信号が記録さ
れている磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁性層にMnB
iを主体とする磁性粉末と300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した保磁力が2000Oeから5
000Oeの範囲にある磁性粉末とを含有させて、30
00Oeの直流磁界を印加して消磁した後の残留出力
が、初期出力に対して5〜50%の範囲になるように任
意の信号を記録させた磁気記録媒体に関する。さらに詳
しくは、この媒体を用いた高いセキュリティ−性と信頼
性を有する磁気カ−ドに関する。
iを主体とする磁性粉末と300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した保磁力が2000Oeから5
000Oeの範囲にある磁性粉末とを含有させて、30
00Oeの直流磁界を印加して消磁した後の残留出力
が、初期出力に対して5〜50%の範囲になるように任
意の信号を記録させた磁気記録媒体に関する。さらに詳
しくは、この媒体を用いた高いセキュリティ−性と信頼
性を有する磁気カ−ドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、記録再生が容易である
ためにビデオテープ、フロッピ−ディスク、クレジット
カード、プリペイドカード等として広く普及している。
ところが記録再生が容易であるという特徴は、逆にデ−
タの改ざんも容易となり、たとえば磁気カ−ドの場合、
デ−タが書き換えられて不正使用される犯罪が多発して
いる。
ためにビデオテープ、フロッピ−ディスク、クレジット
カード、プリペイドカード等として広く普及している。
ところが記録再生が容易であるという特徴は、逆にデ−
タの改ざんも容易となり、たとえば磁気カ−ドの場合、
デ−タが書き換えられて不正使用される犯罪が多発して
いる。
【0003】この対策としては、たとえば、光カ−ドの
ようにレ−ザ光により、記録媒体に不可逆な変化を起こ
させ、一度記録すると書き換えができない記録媒体や、
デ−タの改ざんが困難でセキュリティ−性の高いICカ
−ドなどが提案されているが、光カ−ドの場合は、光カ
−ドを記録、再生する光カ−ド専用の高価な装置を新た
に必要とし、またICカ−ドでは半導体を使用するため
高コストになるという難点があり、いずれも世界中に普
及している磁気カ−ドの記録、再生装置と代替するには
至らず、未だに期待されているほど普及していない。
ようにレ−ザ光により、記録媒体に不可逆な変化を起こ
させ、一度記録すると書き換えができない記録媒体や、
デ−タの改ざんが困難でセキュリティ−性の高いICカ
−ドなどが提案されているが、光カ−ドの場合は、光カ
−ドを記録、再生する光カ−ド専用の高価な装置を新た
に必要とし、またICカ−ドでは半導体を使用するため
高コストになるという難点があり、いずれも世界中に普
及している磁気カ−ドの記録、再生装置と代替するには
至らず、未だに期待されているほど普及していない。
【0004】そのため、磁気カ−ドの改ざんを防止する
方策が種々提案され、たとえば磁気カ−ドにホログラム
印刷や高度な印刷技術を駆使した印刷を施すことが行わ
れているが、この方法ではカ−ドの外見上の偽造を防止
する点では効力を発揮することができても、この改ざん
が、たとえば、不正な手段で入手した正規のクレジット
カ−ドに、他人のクレジットカ−ドから読み取ったデ−
タを書き込むなどの方法で行われた場合、書き込まれた
デ−タも正規なものであるため、これを防止することが
できない。
方策が種々提案され、たとえば磁気カ−ドにホログラム
印刷や高度な印刷技術を駆使した印刷を施すことが行わ
れているが、この方法ではカ−ドの外見上の偽造を防止
する点では効力を発揮することができても、この改ざん
が、たとえば、不正な手段で入手した正規のクレジット
カ−ドに、他人のクレジットカ−ドから読み取ったデ−
タを書き込むなどの方法で行われた場合、書き込まれた
デ−タも正規なものであるため、これを防止することが
できない。
【0005】これに対し、MnBiを主体とする磁性粉
末を記録素子として使用する磁気記録媒体は、一度信号
を記録すると室温では容易に消去されることがないとい
う特長を有することが知られており、(特公昭52−4
6801号、特公昭54−19244号、特公昭54−
33725号、特公昭57−38962号、特公昭57
−38963号、特公昭59−31764号)、特に、
磁気カ−ド用のリ−ダが世界の隅々まで普及している今
日、デ−タが誤って消去されたり、故意に書き換えられ
るなどの事故や犯罪が多発しているクレジットカードや
キャッシュカ−ドなどにおいて、事故や不正使用を防止
できるものとして注目されている。
末を記録素子として使用する磁気記録媒体は、一度信号
を記録すると室温では容易に消去されることがないとい
う特長を有することが知られており、(特公昭52−4
6801号、特公昭54−19244号、特公昭54−
33725号、特公昭57−38962号、特公昭57
−38963号、特公昭59−31764号)、特に、
磁気カ−ド用のリ−ダが世界の隅々まで普及している今
日、デ−タが誤って消去されたり、故意に書き換えられ
るなどの事故や犯罪が多発しているクレジットカードや
キャッシュカ−ドなどにおいて、事故や不正使用を防止
できるものとして注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、本発明者等
は先にこのようなMnBiを主体とする磁性粉末を用い
た改ざんが困難なセキュリティ−性に優れる磁気記録媒
体を提案した(特開平8−138921)。ところで、
MnBiを主体とする磁性粉末は、通常磁気記録媒体の
使用されている磁性粉末に比べて飽和磁化が20emu
/g〜60emu/gと低いため、MnBiを主体とす
る磁性粉末のみを用いた媒体は高出力が得られにくく、
特に最近のように一枚のカ−ドに顧客管理、使用日時等
のみならず、使用した金額等の多くのデ−タを記録する
ことが要求される現状において、これらの媒体にはこれ
まで以上の高容量化が望まれている。さらにクレジット
カードやキャッシュカ−ド等の媒体は、過酷な条件下で
使用されることが多いため信頼性が最優先される。一
方、従来のクレジットカ−ドやキャッシュカ−ド等の媒
体用の磁性粉末としては、通常酸化物系のγ−Fe2O3
磁性粉末やCo−γ−Fe2O3磁性粉末が使用されてい
るが、MnBiを主体とする磁性粉末は、金属磁性粉末
であり、これらの酸化物系の磁性粉末に比べて、信頼性
においてやや劣る問題があった。このため、これらの通
常使用されている酸化物系磁性粉末とMnBiを主体と
する磁性粉末を併用することが考えられるが、これらの
酸化物系磁性粉末は保磁力が低いため、日常存在する磁
石を近づけた場合に出力が低下するという問題が生じて
いた。
は先にこのようなMnBiを主体とする磁性粉末を用い
た改ざんが困難なセキュリティ−性に優れる磁気記録媒
体を提案した(特開平8−138921)。ところで、
MnBiを主体とする磁性粉末は、通常磁気記録媒体の
使用されている磁性粉末に比べて飽和磁化が20emu
/g〜60emu/gと低いため、MnBiを主体とす
る磁性粉末のみを用いた媒体は高出力が得られにくく、
特に最近のように一枚のカ−ドに顧客管理、使用日時等
のみならず、使用した金額等の多くのデ−タを記録する
ことが要求される現状において、これらの媒体にはこれ
まで以上の高容量化が望まれている。さらにクレジット
カードやキャッシュカ−ド等の媒体は、過酷な条件下で
使用されることが多いため信頼性が最優先される。一
方、従来のクレジットカ−ドやキャッシュカ−ド等の媒
体用の磁性粉末としては、通常酸化物系のγ−Fe2O3
磁性粉末やCo−γ−Fe2O3磁性粉末が使用されてい
るが、MnBiを主体とする磁性粉末は、金属磁性粉末
であり、これらの酸化物系の磁性粉末に比べて、信頼性
においてやや劣る問題があった。このため、これらの通
常使用されている酸化物系磁性粉末とMnBiを主体と
する磁性粉末を併用することが考えられるが、これらの
酸化物系磁性粉末は保磁力が低いため、日常存在する磁
石を近づけた場合に出力が低下するという問題が生じて
いた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる現状に
鑑み種々検討を行った結果なされたもので、MnBiを
主体とする磁性粉末と、300Kにおいて16kOeの
磁界を印加して測定した保磁力が2000Oeから50
00Oeの範囲にある磁性粉末とを共に含有させ、かつ
3000Oeの直流磁界を印加して消磁した後の残留出
力が初期出力に対して5〜50%になるように信号を記
録することにより、デ−タの改ざんを防止する機能と、
高信頼性を同時に実現した媒体を提供することを目的と
する。
鑑み種々検討を行った結果なされたもので、MnBiを
主体とする磁性粉末と、300Kにおいて16kOeの
磁界を印加して測定した保磁力が2000Oeから50
00Oeの範囲にある磁性粉末とを共に含有させ、かつ
3000Oeの直流磁界を印加して消磁した後の残留出
力が初期出力に対して5〜50%になるように信号を記
録することにより、デ−タの改ざんを防止する機能と、
高信頼性を同時に実現した媒体を提供することを目的と
する。
【0008】本発明の磁気記録媒体およびその記録、再
生方法の特徴について簡単に説明する。まず本発明の磁
気記録媒体を低温に冷却して消磁(初期化)した後、任
意のデ−タを記録すると、このデ−タはMnBiを主体
とする磁性粉末にも、保磁力が2000Oeから500
0Oeの範囲にある磁性粉末にも記録される。
生方法の特徴について簡単に説明する。まず本発明の磁
気記録媒体を低温に冷却して消磁(初期化)した後、任
意のデ−タを記録すると、このデ−タはMnBiを主体
とする磁性粉末にも、保磁力が2000Oeから500
0Oeの範囲にある磁性粉末にも記録される。
【0009】次に、このデ−タを書き換えるために、新
しいデ−タを記録すると、保磁力が2000Oeから5
000Oeの範囲にある磁性粉末は新しいデ−タに書き
換えられる。一方、MnBiを主体とする磁性粉末は、
冷却して消磁状態にした後磁界を印加すると、保磁力は
15kOe程度と極めて大きくなる特異な性質を有する
ため、磁界を印加してデ−タを記録した後、その後デ−
タを書き換えるために磁気ヘッドから磁界を印加しても
MnBiを主体とする磁性粉末の磁化は変化せず、デ−
タを書き換えることはできない。したがってデ−タの書
き換えを行っても、書き換えられるのは保磁力が200
0Oeから5000Oeの範囲にある磁性粉末だけであ
り、MnBiを主体とする磁性粉末に記録されたデ−タ
は書き換えられずに最初に記録したデ−タが残留してい
るために、2種類のデ−タが混在してしまい、この媒体
を再生するとエラ−となる。
しいデ−タを記録すると、保磁力が2000Oeから5
000Oeの範囲にある磁性粉末は新しいデ−タに書き
換えられる。一方、MnBiを主体とする磁性粉末は、
冷却して消磁状態にした後磁界を印加すると、保磁力は
15kOe程度と極めて大きくなる特異な性質を有する
ため、磁界を印加してデ−タを記録した後、その後デ−
タを書き換えるために磁気ヘッドから磁界を印加しても
MnBiを主体とする磁性粉末の磁化は変化せず、デ−
タを書き換えることはできない。したがってデ−タの書
き換えを行っても、書き換えられるのは保磁力が200
0Oeから5000Oeの範囲にある磁性粉末だけであ
り、MnBiを主体とする磁性粉末に記録されたデ−タ
は書き換えられずに最初に記録したデ−タが残留してい
るために、2種類のデ−タが混在してしまい、この媒体
を再生するとエラ−となる。
【0010】ここで、併用する磁性粉末の保磁力が20
00Oeより小さいと、これらの磁性粉末に記録された
信号が通常の磁石により容易に書き換えられることとな
り、また高出力が得られないという問題が生じる。一
方、併用する磁性粉末の保磁力が5000Oeより大き
いと、これらの磁性粉末への飽和記録が困難なため初期
出力が低下することともに、MnBiを主体とする磁性
粉末の保磁力に近づくため、これらの磁性粉末に記録さ
れた信号がMnBiを主体とする磁性粉末に記録された
信号に影響を及ぼすこととなるため好ましくない。
00Oeより小さいと、これらの磁性粉末に記録された
信号が通常の磁石により容易に書き換えられることとな
り、また高出力が得られないという問題が生じる。一
方、併用する磁性粉末の保磁力が5000Oeより大き
いと、これらの磁性粉末への飽和記録が困難なため初期
出力が低下することともに、MnBiを主体とする磁性
粉末の保磁力に近づくため、これらの磁性粉末に記録さ
れた信号がMnBiを主体とする磁性粉末に記録された
信号に影響を及ぼすこととなるため好ましくない。
【0011】MnBiを主体とする磁性粉末と共に使用
する保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲の磁
性粉末には、バリウムフェライト磁性粉末やストロンチ
ウムフェライト磁性粉末のような酸化物系の磁性粉末が
使用され、これらの中でもバリウムフェライト磁性粉末
は、酸化物であるために、例えば酸性の物質に接触した
ような場合でも、磁化の劣化はなく、信頼性にも優れて
いる。また、バリウムフェライト磁性粉末は他のγ−F
e2O3磁性粉末やCo−γ−Fe2O3磁性粉末のような
酸化物系磁性粉末に比べて保磁力が高いため、磁石等を
近づけることにより出力劣化の問題もない。さらに、本
発明において重要なことはバリウムフェライト磁性粉末
の保磁力はγ−Fe2O3磁性粉末やCo−γ−Fe2O3
磁性粉末のような酸化物系磁性粉末に比べて高い保磁力
を有するが、MnBiを主体とする磁性粉末の保磁力と
はある程度の差があるため、MnBiを主体とする磁性
粉末に記録されたデ−タに影響を及ぼすことがないこと
から特に好ましいことである。
する保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲の磁
性粉末には、バリウムフェライト磁性粉末やストロンチ
ウムフェライト磁性粉末のような酸化物系の磁性粉末が
使用され、これらの中でもバリウムフェライト磁性粉末
は、酸化物であるために、例えば酸性の物質に接触した
ような場合でも、磁化の劣化はなく、信頼性にも優れて
いる。また、バリウムフェライト磁性粉末は他のγ−F
e2O3磁性粉末やCo−γ−Fe2O3磁性粉末のような
酸化物系磁性粉末に比べて保磁力が高いため、磁石等を
近づけることにより出力劣化の問題もない。さらに、本
発明において重要なことはバリウムフェライト磁性粉末
の保磁力はγ−Fe2O3磁性粉末やCo−γ−Fe2O3
磁性粉末のような酸化物系磁性粉末に比べて高い保磁力
を有するが、MnBiを主体とする磁性粉末の保磁力と
はある程度の差があるため、MnBiを主体とする磁性
粉末に記録されたデ−タに影響を及ぼすことがないこと
から特に好ましいことである。
【0012】デ−タの書き換えを防止するためには、デ
−タの書き換えができないMnBiを主体とする磁性粉
末の含有量を多くするほど効果的であるが、信頼性の面
からは、酸化物系磁性粉末の含有量が多い方が好まし
い。すなわち、デ−タの書き換えを防止する機能は、信
号を記録した媒体を消磁した後の残留出力、即ちMnB
iを主体とする磁性粉末に記録されている初期デ−タの
出力と対応する。本発明者らは、この残留出力と改ざん
防止効果の関係を、これまで膨大な数のサンプルについ
て調べてきた。この結果は実施例において詳細に説明す
るが、この残留出力としては、信号を記録した媒体を3
000Oeの直流磁界で消磁した後の再生出力を測定す
ればよいことと、この値が初期出力に対して5%以上、
好ましくは10%以上あれば、書き換え防止機能を発揮
できることを見出した。一方信頼性に関しても多くのサ
ンプルについて、読み取りテストを行ってきた結果、酸
化物系磁性粉末にもとづく出力が高くなるほど信頼性が
向上し、酸化物系磁性粉末に基づく出力が50%以上、
好ましくは55%以上あれば、十分に高い信頼性が得ら
れることを見出した。
−タの書き換えができないMnBiを主体とする磁性粉
末の含有量を多くするほど効果的であるが、信頼性の面
からは、酸化物系磁性粉末の含有量が多い方が好まし
い。すなわち、デ−タの書き換えを防止する機能は、信
号を記録した媒体を消磁した後の残留出力、即ちMnB
iを主体とする磁性粉末に記録されている初期デ−タの
出力と対応する。本発明者らは、この残留出力と改ざん
防止効果の関係を、これまで膨大な数のサンプルについ
て調べてきた。この結果は実施例において詳細に説明す
るが、この残留出力としては、信号を記録した媒体を3
000Oeの直流磁界で消磁した後の再生出力を測定す
ればよいことと、この値が初期出力に対して5%以上、
好ましくは10%以上あれば、書き換え防止機能を発揮
できることを見出した。一方信頼性に関しても多くのサ
ンプルについて、読み取りテストを行ってきた結果、酸
化物系磁性粉末にもとづく出力が高くなるほど信頼性が
向上し、酸化物系磁性粉末に基づく出力が50%以上、
好ましくは55%以上あれば、十分に高い信頼性が得ら
れることを見出した。
【0013】したがって、信号を記録した媒体を300
0Oeの直流磁界で消磁した後の値が初期出力に対して
5%以上50%以下、好ましくは10%以上45%以下
になるようにすることにより、デ−タの書き換え防止機
能と高い信頼性を両立させることが可能になることを見
出した。
0Oeの直流磁界で消磁した後の値が初期出力に対して
5%以上50%以下、好ましくは10%以上45%以下
になるようにすることにより、デ−タの書き換え防止機
能と高い信頼性を両立させることが可能になることを見
出した。
【0014】このように本発明の磁気記録媒体は、Mn
Biを主体とする磁性粉末と、300Kにおいて16k
Oeの磁界を印加して測定した保磁力が2000Oeか
ら5000Oeの範囲にある磁性粉末とを共に含有さ
せ、かつ3000Oeの直流磁界を印加して消磁した後
の残留出力が初期出力に対して5〜50%になるように
信号を記録することにより、デ−タの改ざんを防止機能
と、高信頼性を両立させたものである。
Biを主体とする磁性粉末と、300Kにおいて16k
Oeの磁界を印加して測定した保磁力が2000Oeか
ら5000Oeの範囲にある磁性粉末とを共に含有さ
せ、かつ3000Oeの直流磁界を印加して消磁した後
の残留出力が初期出力に対して5〜50%になるように
信号を記録することにより、デ−タの改ざんを防止機能
と、高信頼性を両立させたものである。
【0015】さらに本発明の磁気記録媒体は、クレジッ
トカ−ド、キャッシュカ−ドなどの磁気カ−ド分野に適
用した場合に特に威力を発揮するため、これらの磁気カ
−ドに適用した例について説明する。
トカ−ド、キャッシュカ−ドなどの磁気カ−ド分野に適
用した場合に特に威力を発揮するため、これらの磁気カ
−ドに適用した例について説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、MnBiを主体とする磁性
粉末は、保磁力の温度依存性の一例を示す図1から明ら
かなように、300Kでは保磁力が約12000Oeと
高いが、温度が下がると低下し、100Kでは1500
Oe以下となる。したがって、この性質を利用して低温
に冷却することにより消磁することができ(初期化)、
消磁後は室温で容易に磁化することができる。
粉末は、保磁力の温度依存性の一例を示す図1から明ら
かなように、300Kでは保磁力が約12000Oeと
高いが、温度が下がると低下し、100Kでは1500
Oe以下となる。したがって、この性質を利用して低温
に冷却することにより消磁することができ(初期化)、
消磁後は室温で容易に磁化することができる。
【0017】また、このMnBiを主体とする磁性粉末
を用いた磁気記録媒体の室温における初期磁化曲線を示
す図2からも明らかなように、初期化後は、室温で20
00Oe程度の低い磁界で容易に磁化することができ
る。しかしながら、この磁気記録媒体は一度磁化する
と、14000Oe程度の高い保磁力を示すようにな
り、その後のデ−タの消去や書き換えが極めて困難にな
る。特にデ−タの書き換えを行うためには、保磁力の2
倍以上の磁界が必要となるが、現行の磁気ヘッドでこの
ような高い磁界を発生させることは不可能である。なぜ
なら、磁化ヘッドで発生できる最大磁界は、磁気ヘッド
を構成する材料で決まるが、MnBiを主体とする磁性
粉末の室温での保磁力14000Oeの2倍以上もの磁
界を発生できる材料は存在しないからである。
を用いた磁気記録媒体の室温における初期磁化曲線を示
す図2からも明らかなように、初期化後は、室温で20
00Oe程度の低い磁界で容易に磁化することができ
る。しかしながら、この磁気記録媒体は一度磁化する
と、14000Oe程度の高い保磁力を示すようにな
り、その後のデ−タの消去や書き換えが極めて困難にな
る。特にデ−タの書き換えを行うためには、保磁力の2
倍以上の磁界が必要となるが、現行の磁気ヘッドでこの
ような高い磁界を発生させることは不可能である。なぜ
なら、磁化ヘッドで発生できる最大磁界は、磁気ヘッド
を構成する材料で決まるが、MnBiを主体とする磁性
粉末の室温での保磁力14000Oeの2倍以上もの磁
界を発生できる材料は存在しないからである。
【0018】図3はこのような磁気記録媒体を用いた磁
気カ−ド(後述の比較例1のカ−ド)と、代表的な高保
磁力カ−ドである保磁力2750Oeのバリウムフェラ
イト磁性粉末を用いた磁気カ−ド(後述の比較例2のカ
−ド)の消去特性を比較したものである。高保磁力カ−
ドであるバリウムフェライト磁性粉末を用いた磁気カ−
ドでも、90mAの消去電流で完全に消去されて再生出
力はゼロになる。このことは高保磁力カ−ドといえど
も、デ−タの書き換えが容易に行えることを示してい
る。これに対しMnBiを主体とする磁性粉末を用いた
磁気カ−ドでは、90mAの消去電流でも10%程度出
力が低下するだけであり、さらに高い消去電流において
も15%程度まで出力が低下するだけである。なお、こ
のように僅かであるが出力が低下するのは、MnBiを
主体とする磁性粉末にある程度保磁力の分布があるため
である。このように、一度デ−タを記録すると消去でき
なくなる特徴により、前述したようにデ−タを書き換え
ることはさらに困難になり、現行の磁気ヘッドでは事実
上書き換えは不可能であることを示している。
気カ−ド(後述の比較例1のカ−ド)と、代表的な高保
磁力カ−ドである保磁力2750Oeのバリウムフェラ
イト磁性粉末を用いた磁気カ−ド(後述の比較例2のカ
−ド)の消去特性を比較したものである。高保磁力カ−
ドであるバリウムフェライト磁性粉末を用いた磁気カ−
ドでも、90mAの消去電流で完全に消去されて再生出
力はゼロになる。このことは高保磁力カ−ドといえど
も、デ−タの書き換えが容易に行えることを示してい
る。これに対しMnBiを主体とする磁性粉末を用いた
磁気カ−ドでは、90mAの消去電流でも10%程度出
力が低下するだけであり、さらに高い消去電流において
も15%程度まで出力が低下するだけである。なお、こ
のように僅かであるが出力が低下するのは、MnBiを
主体とする磁性粉末にある程度保磁力の分布があるため
である。このように、一度デ−タを記録すると消去でき
なくなる特徴により、前述したようにデ−タを書き換え
ることはさらに困難になり、現行の磁気ヘッドでは事実
上書き換えは不可能であることを示している。
【0019】この発明のMnBiを主体とする磁性粉末
は、粉末冶金法、アーク炉溶解法、高周波溶解法、溶融
急冷法等によりMnBiインゴットとし、これを粉砕し
て製造され、たとえば、粉末冶金法で製造する場合、イ
ンゴットを作製する工程、これを粉砕する工程および安
定化処理工程に分けて下記のようにして製造される。な
お必ずしも粉砕法によらずMnBi磁性粉末としてもよ
い。
は、粉末冶金法、アーク炉溶解法、高周波溶解法、溶融
急冷法等によりMnBiインゴットとし、これを粉砕し
て製造され、たとえば、粉末冶金法で製造する場合、イ
ンゴットを作製する工程、これを粉砕する工程および安
定化処理工程に分けて下記のようにして製造される。な
お必ずしも粉砕法によらずMnBi磁性粉末としてもよ
い。
【0020】まずインゴットの作製は、50〜300メ
ッシュのMn粉およびBi粉を充分に混合し、これを加
圧プレスして成型体とし、インゴットが作製される。
ッシュのMn粉およびBi粉を充分に混合し、これを加
圧プレスして成型体とし、インゴットが作製される。
【0021】Mn粉およびBi粉を混合する場合、その
比率(Mn/Bi)はモル比で45:55から65:3
5の範囲にするのが好ましく、Biに比べてMnを多く
すると、MnBi磁性粉末としたときにその表面にMn
の酸化物や水酸化物を形成することにより、MnBi磁
性粉末の耐食性が向上し、良質な磁性粉末が得られる。
このため、Biに比べてMnを多くするのがより好まし
い。
比率(Mn/Bi)はモル比で45:55から65:3
5の範囲にするのが好ましく、Biに比べてMnを多く
すると、MnBi磁性粉末としたときにその表面にMn
の酸化物や水酸化物を形成することにより、MnBi磁
性粉末の耐食性が向上し、良質な磁性粉末が得られる。
このため、Biに比べてMnを多くするのがより好まし
い。
【0022】ここで使用されるMn粉およびBi粉とし
ては、不純物の含有量が少ないものを使用するのが好ま
しいが、磁気特性を調整するときには、これにNi、A
l、Cu、Pt、Zn、Feなどの金属を添加して使用
される。このような金属を添加する場合、その添加量
は、MnBiに対して0.6原子%以上とすることによ
り磁気特性を良好に制御することができ、5.0原子%
より少なくすることによりMnBiの結晶構造自体を良
好に維持することができMnBi本来の特性を発揮でき
るため、0.6〜5.0原子%の範囲内になるようにす
るのが好ましい。また、これらの添加方法としては、あ
らかじめMnとこれらの元素の合金を作っておくことが
好ましい。
ては、不純物の含有量が少ないものを使用するのが好ま
しいが、磁気特性を調整するときには、これにNi、A
l、Cu、Pt、Zn、Feなどの金属を添加して使用
される。このような金属を添加する場合、その添加量
は、MnBiに対して0.6原子%以上とすることによ
り磁気特性を良好に制御することができ、5.0原子%
より少なくすることによりMnBiの結晶構造自体を良
好に維持することができMnBi本来の特性を発揮でき
るため、0.6〜5.0原子%の範囲内になるようにす
るのが好ましい。また、これらの添加方法としては、あ
らかじめMnとこれらの元素の合金を作っておくことが
好ましい。
【0023】また、Mn粉またはBi粉としては、あら
かじめ粉砕してあったものを用いてもよいし、フレーク
あるいはショット等の塊を粉砕により微粉化して用いて
もよい。焼結反応により合成する場合には、MnとBi
の接触界面を通しての拡散反応によりMnBiが生成す
るため、Mn粉およびBi粉は50〜300メッシュに
微粉化したものを用いると生成反応がスム−ズに進む。
かじめ粉砕してあったものを用いてもよいし、フレーク
あるいはショット等の塊を粉砕により微粉化して用いて
もよい。焼結反応により合成する場合には、MnとBi
の接触界面を通しての拡散反応によりMnBiが生成す
るため、Mn粉およびBi粉は50〜300メッシュに
微粉化したものを用いると生成反応がスム−ズに進む。
【0024】これらMn粉およびBi粉の混合は、自動
乳鉢、ボールミルなど任意の手段で行われる。
乳鉢、ボールミルなど任意の手段で行われる。
【0025】Mn粉およびBi粉を加圧プレスして成型
体とする場合、加圧力は1〜8t/cm2にするのが好
ましく、このような加圧力で加圧プレスして成型体とす
ると、焼結反応が促進されて均一なインゴットが作製さ
れる。加圧力を1t/cm2以上とすることによりMn
Biインゴットをより均一にすることができ、8t/c
m2以下とすることにより生産性を向上することができ
る。
体とする場合、加圧力は1〜8t/cm2にするのが好
ましく、このような加圧力で加圧プレスして成型体とす
ると、焼結反応が促進されて均一なインゴットが作製さ
れる。加圧力を1t/cm2以上とすることによりMn
Biインゴットをより均一にすることができ、8t/c
m2以下とすることにより生産性を向上することができ
る。
【0026】得られた成型体は、ガラス容器あるいは金
属容器に密封され、容器内は真空あるいは不活性ガス雰
囲気とし、熱処理中の酸化が防止される。不活性ガスと
しては、水素、窒素、アルゴン等が使用できるが、コス
トの点から窒素ガスが最適なものとして使用される。こ
のように成型体を密封した容器は、次いで、電気炉に入
れられて、260〜271℃で2〜15日間熱処理され
る。熱処理温度を260℃以上とすることにより熱処理
を短時間で行うことができるとともに、得られるインゴ
ットの磁化量を高くすることができ、また271℃以下
とすることによりBiの融解を抑制し、均一なインゴッ
トが得られるため、Biの融点直下で行うことが好まし
い。
属容器に密封され、容器内は真空あるいは不活性ガス雰
囲気とし、熱処理中の酸化が防止される。不活性ガスと
しては、水素、窒素、アルゴン等が使用できるが、コス
トの点から窒素ガスが最適なものとして使用される。こ
のように成型体を密封した容器は、次いで、電気炉に入
れられて、260〜271℃で2〜15日間熱処理され
る。熱処理温度を260℃以上とすることにより熱処理
を短時間で行うことができるとともに、得られるインゴ
ットの磁化量を高くすることができ、また271℃以下
とすることによりBiの融解を抑制し、均一なインゴッ
トが得られるため、Biの融点直下で行うことが好まし
い。
【0027】このようにして作製されたMnBiインゴ
ットは取り出されて、予め自動乳鉢等により不活性ガス
雰囲気中で粗粉砕され、粒子サイズが100〜500μ
mに調整される。そして、ボールミル、遊星ボールミル
等を用いたボ−ルの衝撃を利用した湿式粉砕、あるいは
ジェットミル等の乾式粉砕により粒子間や容器の壁への
粒子の衝突による衝撃により微粒子化される。
ットは取り出されて、予め自動乳鉢等により不活性ガス
雰囲気中で粗粉砕され、粒子サイズが100〜500μ
mに調整される。そして、ボールミル、遊星ボールミル
等を用いたボ−ルの衝撃を利用した湿式粉砕、あるいは
ジェットミル等の乾式粉砕により粒子間や容器の壁への
粒子の衝突による衝撃により微粒子化される。
【0028】このボ−ルの衝撃を利用した粉砕において
は、粉砕が進むにつれて、ボ−ルの径を段階的に小さく
して粉砕すると、より粒子径の均一な磁性粉が得られ
る。元々、MnBiは六方晶構造を有するために、劈開
する性質を示し、このために高いエネルギーをかけて粉
砕する必要はない。湿式粉砕の場合の液体としては有機
溶媒を使用することが好ましく、さらに有機溶媒として
はトルエン等の非極性溶媒を使用し、あらかじめ溶媒中
の溶存水分を除去しておくことがことが好ましい。一
方、乾式粉砕の場合には、非酸化性雰囲気で行うことが
好ましい。この非酸化性雰囲気としては、真空あるいは
窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気が好適な
ものとして用いられる。
は、粉砕が進むにつれて、ボ−ルの径を段階的に小さく
して粉砕すると、より粒子径の均一な磁性粉が得られ
る。元々、MnBiは六方晶構造を有するために、劈開
する性質を示し、このために高いエネルギーをかけて粉
砕する必要はない。湿式粉砕の場合の液体としては有機
溶媒を使用することが好ましく、さらに有機溶媒として
はトルエン等の非極性溶媒を使用し、あらかじめ溶媒中
の溶存水分を除去しておくことがことが好ましい。一
方、乾式粉砕の場合には、非酸化性雰囲気で行うことが
好ましい。この非酸化性雰囲気としては、真空あるいは
窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気が好適な
ものとして用いられる。
【0029】このようにして得られるMnBi磁性粉末
の平均粒子径は、0.1μm以上20μm以下の範囲に
あり、粉砕条件により粒子径をコントロールできる。粒
子径が0.1μmより大きくすることにより最終的に得
られる磁性粉の飽和磁化を高くすることができ、また2
0μm以下とすることにより、磁性粉の保磁力を十分に
大きくすることができるとともに、最終的に得られる媒
体の表面平滑性が良好となり、十分な記録を行うことが
できる。
の平均粒子径は、0.1μm以上20μm以下の範囲に
あり、粉砕条件により粒子径をコントロールできる。粒
子径が0.1μmより大きくすることにより最終的に得
られる磁性粉の飽和磁化を高くすることができ、また2
0μm以下とすることにより、磁性粉の保磁力を十分に
大きくすることができるとともに、最終的に得られる媒
体の表面平滑性が良好となり、十分な記録を行うことが
できる。
【0030】以上の工程により、16kOeの磁界を印
加して測定した保磁力が300Kにおいて3000〜1
50000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあるMnBi磁性粉末が得られる。
加して測定した保磁力が300Kにおいて3000〜1
50000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあるMnBi磁性粉末が得られる。
【0031】このような方法で作製したMnBi磁性粉
末を本発明の磁性層の1度記録すると書き換えできない
領域の磁性粉末として使用できるが、MnBi磁性粉末
は化学的に不安定であり、高温、高湿下に長時間保持す
ると腐食が進行し、磁化が劣化する問題にあるため、以
下のような安定化するための処理を行うことが望まし
い。
末を本発明の磁性層の1度記録すると書き換えできない
領域の磁性粉末として使用できるが、MnBi磁性粉末
は化学的に不安定であり、高温、高湿下に長時間保持す
ると腐食が進行し、磁化が劣化する問題にあるため、以
下のような安定化するための処理を行うことが望まし
い。
【0032】MnBi磁性粉末の安定化処理方法として
は、MnBi磁性粉末の表面近傍に、MnBi磁性粉末
自身が有するMnあるいはBiを用いてこれらの金属の
酸化物、水酸化物の被膜を形成する方法や、Mnあるい
はBiを用いてこれらの金属の窒化物あるいは炭化物等
の被膜を形成する方法、さらにMnBi磁性粉末に直
接、あるいは前述の被膜を形成した上にさらにチタン、
ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、カ-ボンなどの
無機物の被膜を形成させるなどの方法がある。これらの
方法はいずれもMnBi磁性粉末の表面に無機物の被膜
を形成するものであるが、MnBi磁性粉末の表面に界
面活性剤などの有機物の被膜を形成することも有効であ
る。
は、MnBi磁性粉末の表面近傍に、MnBi磁性粉末
自身が有するMnあるいはBiを用いてこれらの金属の
酸化物、水酸化物の被膜を形成する方法や、Mnあるい
はBiを用いてこれらの金属の窒化物あるいは炭化物等
の被膜を形成する方法、さらにMnBi磁性粉末に直
接、あるいは前述の被膜を形成した上にさらにチタン、
ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、カ-ボンなどの
無機物の被膜を形成させるなどの方法がある。これらの
方法はいずれもMnBi磁性粉末の表面に無機物の被膜
を形成するものであるが、MnBi磁性粉末の表面に界
面活性剤などの有機物の被膜を形成することも有効であ
る。
【0033】これらの安定化処理方法において、代表的
なものとして、酸素を利用してMnBi磁性粉末の表面
にMnおよびBiの酸化物の被膜を形成する方法につい
て説明について説明する。
なものとして、酸素を利用してMnBi磁性粉末の表面
にMnおよびBiの酸化物の被膜を形成する方法につい
て説明について説明する。
【0034】まずMnBi磁性粉末を100ppmから
10000ppm程度の酸素を含有する窒素ガスやアル
ゴンガス中、20〜150℃の温度で加熱する。加熱時
間としては0.5時間から40時間程度が適当である。
温度が低いほど、この加熱時間を長くすることが好まし
い。この処理により、MnおよびBiの酸化物が形成さ
れる。特にこの処理において、MnBi磁性粉末の化学
的安定性に大きく寄与するMnの酸化物が優先的に形成
される。
10000ppm程度の酸素を含有する窒素ガスやアル
ゴンガス中、20〜150℃の温度で加熱する。加熱時
間としては0.5時間から40時間程度が適当である。
温度が低いほど、この加熱時間を長くすることが好まし
い。この処理により、MnおよびBiの酸化物が形成さ
れる。特にこの処理において、MnBi磁性粉末の化学
的安定性に大きく寄与するMnの酸化物が優先的に形成
される。
【0035】この酸化の度合いを大きくするほど表面近
傍に形成される酸化物被膜は厚くなり、化学的安定性は
向上するが、飽和磁化の初期値が低下してしまう。
傍に形成される酸化物被膜は厚くなり、化学的安定性は
向上するが、飽和磁化の初期値が低下してしまう。
【0036】この酸化物の厚さを正確に測定することは
困難であるが、磁性粉末の飽和磁化で表して300Kに
おいて20〜60emu/gの範囲になるように調整す
ることが好ましい。飽和磁化が20emu/gより小さ
い磁性粉末は、酸化物被膜の厚さが厚いため、化学的安
定性は良好となるが、飽和磁化が低すぎて磁気記録媒体
とした時の再生出力が小さくなる。また60emu/g
より大きいと酸化物被膜の厚さが薄すぎて化学的安定性
に劣る。
困難であるが、磁性粉末の飽和磁化で表して300Kに
おいて20〜60emu/gの範囲になるように調整す
ることが好ましい。飽和磁化が20emu/gより小さ
い磁性粉末は、酸化物被膜の厚さが厚いため、化学的安
定性は良好となるが、飽和磁化が低すぎて磁気記録媒体
とした時の再生出力が小さくなる。また60emu/g
より大きいと酸化物被膜の厚さが薄すぎて化学的安定性
に劣る。
【0037】以上のような処理により、MnBiを主体
とする磁性粉末の化学的安定性は著しく向上するが、こ
の状態の磁性粉末は触媒活性が極めて強く、磁気記録媒
体では、磁性粉末を通常有機物である結合剤樹脂中に分
散させて使用するため、このような触媒活性の強い磁性
粉が有機物である結合剤樹脂と接すると、その触媒性に
より結合剤樹脂が分解され、さらに分解した結合剤樹脂
から生じた物質により磁性粉末が腐食する可能性があ
る。
とする磁性粉末の化学的安定性は著しく向上するが、こ
の状態の磁性粉末は触媒活性が極めて強く、磁気記録媒
体では、磁性粉末を通常有機物である結合剤樹脂中に分
散させて使用するため、このような触媒活性の強い磁性
粉が有機物である結合剤樹脂と接すると、その触媒性に
より結合剤樹脂が分解され、さらに分解した結合剤樹脂
から生じた物質により磁性粉末が腐食する可能性があ
る。
【0038】そこで次に、前述の処理を行った後、さら
に不活性ガス中熱処理して、MnBiを主体とする磁性
粉末の表面近傍に形成されているMnの酸化物を安定な
酸化物であるMnO2に変換する。このMnO2への変換
は、前述の熱処理温度よりも高いことが好ましく、通常
200〜400℃程度にするのが好ましい。温度が20
0℃より低いとMnO2への変換が不十分であり、40
0℃より高いとMnBiがMnとBiに分解し易くな
る。また不活性ガスとしては通常窒素ガスやアルゴンガ
スが使用されるが、真空中熱処理しても同じ効果が得ら
れる。またさらにMnO2の構造としては、α型やβ
型、さらにγ型が知られているが、触媒活性が最も小さ
いβ型にすることが好ましく、β型にするためには熱処
理温度を300〜400℃にすることが特に好ましい。
に不活性ガス中熱処理して、MnBiを主体とする磁性
粉末の表面近傍に形成されているMnの酸化物を安定な
酸化物であるMnO2に変換する。このMnO2への変換
は、前述の熱処理温度よりも高いことが好ましく、通常
200〜400℃程度にするのが好ましい。温度が20
0℃より低いとMnO2への変換が不十分であり、40
0℃より高いとMnBiがMnとBiに分解し易くな
る。また不活性ガスとしては通常窒素ガスやアルゴンガ
スが使用されるが、真空中熱処理しても同じ効果が得ら
れる。またさらにMnO2の構造としては、α型やβ
型、さらにγ型が知られているが、触媒活性が最も小さ
いβ型にすることが好ましく、β型にするためには熱処
理温度を300〜400℃にすることが特に好ましい。
【0039】このような熱処理を施すことにより、Mn
Biを主体とする磁性粉末の表面近傍には、主としてM
nO2で表されるMnの酸化物被膜が形成され、化学的
安定性に優れ、磁性粉末の平均粒子径が0.1μm以上
20μm以下の範囲にあり、かつ16kOeの磁界を印
加して測定した保磁力が、300Kにおいて3000〜
15000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあり、さらに結合剤樹脂中での分散
性、配向性などに優れた磁性粉末を得ることができる。
Biを主体とする磁性粉末の表面近傍には、主としてM
nO2で表されるMnの酸化物被膜が形成され、化学的
安定性に優れ、磁性粉末の平均粒子径が0.1μm以上
20μm以下の範囲にあり、かつ16kOeの磁界を印
加して測定した保磁力が、300Kにおいて3000〜
15000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあり、さらに結合剤樹脂中での分散
性、配向性などに優れた磁性粉末を得ることができる。
【0040】以上のようにして製造されたMnBiを主
体とする磁性粉末は、300Kにおいて16kOeの磁
界を印加して測定した保磁力が2000Oeから500
0Oeの範囲に磁性粉末と共に使用する。この磁性粉末
としては、特に限定されることはないが、バリウムフェ
ライト磁性粉末、ストロンチウムフェライト磁性粉末や
鉛フェライト磁性粉末などの酸化物磁性粉末が特に好適
なものとして使用される。
体とする磁性粉末は、300Kにおいて16kOeの磁
界を印加して測定した保磁力が2000Oeから500
0Oeの範囲に磁性粉末と共に使用する。この磁性粉末
としては、特に限定されることはないが、バリウムフェ
ライト磁性粉末、ストロンチウムフェライト磁性粉末や
鉛フェライト磁性粉末などの酸化物磁性粉末が特に好適
なものとして使用される。
【0041】既述したように、デ−タ改ざん防止機能
と、信頼性を両立させるためには、3000Oeの直流
磁界で消磁した後の出力が、初期出力に対して5〜50
%の範囲になるようにする必要があるが、この消磁後の
出力をこの範囲内にするためには、MnBiを主体と
する磁性粉末と、バリウムフェライト磁性粉末などとの
混合割合を、重量比で表して1:9から8:2の範囲に
することと、記録電流を、MnBiを主体とする磁性
粉末を飽和磁化できる電流値以上にする必要がある。
と、信頼性を両立させるためには、3000Oeの直流
磁界で消磁した後の出力が、初期出力に対して5〜50
%の範囲になるようにする必要があるが、この消磁後の
出力をこの範囲内にするためには、MnBiを主体と
する磁性粉末と、バリウムフェライト磁性粉末などとの
混合割合を、重量比で表して1:9から8:2の範囲に
することと、記録電流を、MnBiを主体とする磁性
粉末を飽和磁化できる電流値以上にする必要がある。
【0042】に関しては、MnBiを主体とする磁性
粉末の重量比での混合割合が1:9以下の場合には、改
ざん防止効果が不十分になり、8:2以上の場合には、
信頼性が不十分になる。またに関しては、バリウムフ
ェライト磁性粉末などの保磁力が2000〜5000O
eの磁性粉末を使用する場合には、この磁性粉末を飽和
記録できる電流値であれば、条件を満たすことができ
る。
粉末の重量比での混合割合が1:9以下の場合には、改
ざん防止効果が不十分になり、8:2以上の場合には、
信頼性が不十分になる。またに関しては、バリウムフ
ェライト磁性粉末などの保磁力が2000〜5000O
eの磁性粉末を使用する場合には、この磁性粉末を飽和
記録できる電流値であれば、条件を満たすことができ
る。
【0043】また磁性層厚さとしては、磁気カ−ドに適
用する場合には、通常2〜30μm程度とすることが好
ましい。
用する場合には、通常2〜30μm程度とすることが好
ましい。
【0044】このMnBiを主体とする磁性粉末と上記
の300Kにおいて16kOeの磁界を印加して測定し
た保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲にある
磁性粉末とを共に用いた磁気記録媒体は、常法に準じて
作製され、たとえば、これらの磁性粉末を、結合剤樹
脂、有機溶剤などとともに混合分散して磁性塗料を調製
し、これを基体上に塗布、乾燥して磁性層を形成して作
製される。
の300Kにおいて16kOeの磁界を印加して測定し
た保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲にある
磁性粉末とを共に用いた磁気記録媒体は、常法に準じて
作製され、たとえば、これらの磁性粉末を、結合剤樹
脂、有機溶剤などとともに混合分散して磁性塗料を調製
し、これを基体上に塗布、乾燥して磁性層を形成して作
製される。
【0045】ここに用いる結合剤樹脂としては、一般に
磁気記録媒体に用いられているものがいずれも使用さ
れ、たとえば、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポ
リビニルブチラール樹脂、繊維素系樹脂、フッ素系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、イソシアネート化合物、放射
線硬化型樹脂などが用いられる。
磁気記録媒体に用いられているものがいずれも使用さ
れ、たとえば、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポ
リビニルブチラール樹脂、繊維素系樹脂、フッ素系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、イソシアネート化合物、放射
線硬化型樹脂などが用いられる。
【0046】なおMnBiを主体とする磁性粉末は、す
でに述べたように水分が存在すると腐食、分解しやす
く、特に水分が酸性のときに腐食、分解が顕著になる。
そこでMnBiを主体とする磁性粉末を磁性層中に均一
に分散させる場合は上記の結合剤樹脂で十分であるが、
水分に対する安定性をさらに向上させる上で、上記の結
合剤樹脂中にさらに塩基性官能基を含ませることによ
り、化学的安定性をさらに向上させることができる。こ
の塩基性官能基としては、たとえば、イミン、アミン、
アミド、チオ尿素、チオゾール、アンモニウム塩または
ホスホニウム化合物等が適している。
でに述べたように水分が存在すると腐食、分解しやす
く、特に水分が酸性のときに腐食、分解が顕著になる。
そこでMnBiを主体とする磁性粉末を磁性層中に均一
に分散させる場合は上記の結合剤樹脂で十分であるが、
水分に対する安定性をさらに向上させる上で、上記の結
合剤樹脂中にさらに塩基性官能基を含ませることによ
り、化学的安定性をさらに向上させることができる。こ
の塩基性官能基としては、たとえば、イミン、アミン、
アミド、チオ尿素、チオゾール、アンモニウム塩または
ホスホニウム化合物等が適している。
【0047】また磁性層中に塩基性官能基を含ませる手
段として、塩基性官能基を有する添加剤を添加すること
も効果的である。この添加剤に含ませる塩基性官能基
も、前記結合剤樹脂と同様に、イミン、アミン、アミ
ド、チオ尿素、チオゾール、アンモニウム塩またはホス
ホニウム化合物等が適している。さらにSiやAl、T
i等のカップリング剤を各種のアミンで変性したものな
ども好適なものとして使用できる。
段として、塩基性官能基を有する添加剤を添加すること
も効果的である。この添加剤に含ませる塩基性官能基
も、前記結合剤樹脂と同様に、イミン、アミン、アミ
ド、チオ尿素、チオゾール、アンモニウム塩またはホス
ホニウム化合物等が適している。さらにSiやAl、T
i等のカップリング剤を各種のアミンで変性したものな
ども好適なものとして使用できる。
【0048】このような塩基性官能基を含有する添加剤
の添加量は、一般的には多くなるほど化学的安定性は向
上するが、多過ぎると磁性層の磁束密度が低下する。そ
こで、通常は磁性粉末に対して重量比で1〜15%程度
とすることが好ましいが、磁性層の磁束密度をさほど低
下させることなく耐食性向上に効果の大きい範囲とし
て、2〜10重量%程度添加することが、特に好まし
い。
の添加量は、一般的には多くなるほど化学的安定性は向
上するが、多過ぎると磁性層の磁束密度が低下する。そ
こで、通常は磁性粉末に対して重量比で1〜15%程度
とすることが好ましいが、磁性層の磁束密度をさほど低
下させることなく耐食性向上に効果の大きい範囲とし
て、2〜10重量%程度添加することが、特に好まし
い。
【0049】有機溶剤としては、トルエン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなど従来汎用され
ている有機溶剤が単独でまたは2種以上混合して使用さ
れる。また前述した理由により、これらの有機溶剤中に
溶存している水分はできる限り除去してから使用するこ
とが好ましく、また有機溶剤の中でも水を溶解しにくい
非極性の溶剤を使用することがさらに好ましい。
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなど従来汎用され
ている有機溶剤が単独でまたは2種以上混合して使用さ
れる。また前述した理由により、これらの有機溶剤中に
溶存している水分はできる限り除去してから使用するこ
とが好ましく、また有機溶剤の中でも水を溶解しにくい
非極性の溶剤を使用することがさらに好ましい。
【0050】MnBiを主体とする磁性粉末と他の磁性
粉末を併せた両磁性粉末の含有割合としては、磁性層中
に占める磁性粉の体積割合が5〜60%になるようにす
ることが好ましい。この値を5%以上とすることにより
磁気記録媒体にしたときの出力が高くなる。一方磁性粉
末の体積割合を60%以下とすることにより、磁性粉の
分散性が良好となり磁性粉末の配向性が高くなると同時
に、結合剤樹脂によるMnBiを主体とする磁性粉末に
対する埋包効果が十分となり、信頼性が向上する。
粉末を併せた両磁性粉末の含有割合としては、磁性層中
に占める磁性粉の体積割合が5〜60%になるようにす
ることが好ましい。この値を5%以上とすることにより
磁気記録媒体にしたときの出力が高くなる。一方磁性粉
末の体積割合を60%以下とすることにより、磁性粉の
分散性が良好となり磁性粉末の配向性が高くなると同時
に、結合剤樹脂によるMnBiを主体とする磁性粉末に
対する埋包効果が十分となり、信頼性が向上する。
【0051】このようにMnBiを主体とする磁性粉末
と、300Kにおいて16kOeの磁界を印加して測定
した保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲にあ
る磁性粉末とを結合剤樹脂、有機溶剤などとともに混合
分散して磁性塗料を調整し、この磁性塗料をポリエステ
ルなどの基体上に任意の塗布手段によって塗布し、乾燥
して磁性層を形成する際、磁性塗料を基体上に塗布した
のち、磁性層面に対して平行に磁界配向を行なうのが好
ましい。この磁界強度としては、1000〜5000O
e程度が好ましい。
と、300Kにおいて16kOeの磁界を印加して測定
した保磁力が2000Oeから5000Oeの範囲にあ
る磁性粉末とを結合剤樹脂、有機溶剤などとともに混合
分散して磁性塗料を調整し、この磁性塗料をポリエステ
ルなどの基体上に任意の塗布手段によって塗布し、乾燥
して磁性層を形成する際、磁性塗料を基体上に塗布した
のち、磁性層面に対して平行に磁界配向を行なうのが好
ましい。この磁界強度としては、1000〜5000O
e程度が好ましい。
【0052】本発明の磁気記録媒体をクレジットカ−ド
やキャッシュカ−ドなどの磁気カ−ドに適用する場合に
は、ベ−スフイルム上にまず保護層やカラ−隠蔽層など
を0.5〜10μmの厚さになるように形成した後、2
〜30μmの厚さになるように磁性層を塗布することが
好ましい。
やキャッシュカ−ドなどの磁気カ−ドに適用する場合に
は、ベ−スフイルム上にまず保護層やカラ−隠蔽層など
を0.5〜10μmの厚さになるように形成した後、2
〜30μmの厚さになるように磁性層を塗布することが
好ましい。
【0053】以下に本発明の媒体をクレジットカ−ドや
キャッシュカ−ドなどの磁気ストライプカ−ドに適用し
た場合を例にあげて、媒体の構成およびその記録再生特
性について説明する。
キャッシュカ−ドなどの磁気ストライプカ−ドに適用し
た場合を例にあげて、媒体の構成およびその記録再生特
性について説明する。
【0054】
実施例1 《MnBi磁性粉末の作製》粒子サイズが200メッシ
ュになるように粉砕したMn粉末およびBi粉末を、M
nとBiがモル比で55:45になるように秤量し、ボ
−ルミルを用いて十分混合した。
ュになるように粉砕したMn粉末およびBi粉末を、M
nとBiがモル比で55:45になるように秤量し、ボ
−ルミルを用いて十分混合した。
【0055】次にこれらの混合物を、加圧プレス機を用
いて、3トン/cm2の圧力で直径20mm、高さ10
mmの円柱状に成型した。この成型体を密閉式のアルミ
容器に入れ、真空に引いた後、窒素ガスを0.5気圧導
入した。次にこの容器を電気炉に入れ、270℃の温度
で10日間熱処理した。熱処理後、MnBiインゴット
空気中に取り出し、乳鉢で軽く粉砕して磁気特性を測定
した。300Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して
測定した保磁力は840Oeで、磁化量は53.6em
u/gであった。
いて、3トン/cm2の圧力で直径20mm、高さ10
mmの円柱状に成型した。この成型体を密閉式のアルミ
容器に入れ、真空に引いた後、窒素ガスを0.5気圧導
入した。次にこの容器を電気炉に入れ、270℃の温度
で10日間熱処理した。熱処理後、MnBiインゴット
空気中に取り出し、乳鉢で軽く粉砕して磁気特性を測定
した。300Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して
測定した保磁力は840Oeで、磁化量は53.6em
u/gであった。
【0056】次に上記の粗粉砕したMnBi磁性粉末
を、遊星ボールミルを用いて微粉砕した。内容積100
0ccのボ−ルミルポットに、直径3mmのジルコニア
ボ−ルを内容積の1/3を占めるように充填した。この
中に、粗粉砕したMnBi磁性粉末500gと、溶媒と
してトルエンを500g入れ、回転数150rpmで4
時間粉砕した。得られたMnBi磁性粉末を取り出し、
トルエンを蒸発させた後、磁気特性を測定した。300
Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁
力および磁化量は、それぞれ8600Oeおよび39.
2emu/gであった。
を、遊星ボールミルを用いて微粉砕した。内容積100
0ccのボ−ルミルポットに、直径3mmのジルコニア
ボ−ルを内容積の1/3を占めるように充填した。この
中に、粗粉砕したMnBi磁性粉末500gと、溶媒と
してトルエンを500g入れ、回転数150rpmで4
時間粉砕した。得られたMnBi磁性粉末を取り出し、
トルエンを蒸発させた後、磁気特性を測定した。300
Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁
力および磁化量は、それぞれ8600Oeおよび39.
2emu/gであった。
【0057】前記の方法により得られたMnBi磁性粉
末に、以下の方法で安定化処理を施した。トルエンに浸
した状態でMnBi磁性粉を取り出し、熱処理容器に移
して室温で約2間真空乾燥した。次に同じ容器に入れた
まま、酸素を1000ppm含有する窒素ガスを1気圧
導入し、40℃の温度において、15時間熱処理を行っ
た。
末に、以下の方法で安定化処理を施した。トルエンに浸
した状態でMnBi磁性粉を取り出し、熱処理容器に移
して室温で約2間真空乾燥した。次に同じ容器に入れた
まま、酸素を1000ppm含有する窒素ガスを1気圧
導入し、40℃の温度において、15時間熱処理を行っ
た。
【0058】引き続き第2段階の熱処理として、容器に
充填されている酸素混合ガスを真空引きして除去した
後、窒素ガスを0.5気圧導入し、温度を330℃まで
上昇させた後、この温度で2時間加熱処理した。
充填されている酸素混合ガスを真空引きして除去した
後、窒素ガスを0.5気圧導入し、温度を330℃まで
上昇させた後、この温度で2時間加熱処理した。
【0059】上記の方法により、最終的に得られたMn
Bi磁性粉末の平均粒子径は、1.8μmで、300K
で最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力
および磁化量は、それぞれ8500Oeおよび46.3
emu/gであった。
Bi磁性粉末の平均粒子径は、1.8μmで、300K
で最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力
および磁化量は、それぞれ8500Oeおよび46.3
emu/gであった。
【0060】《磁性塗料の作製》磁性粉末として、上記
の方法で作製したMnBi磁性粉末とバリウムフェライ
ト磁性粉末を用い、以下の組成物を調合した。バリウム
フェライト磁性粉末としては、平均粒子サイズ0.9μ
m、保磁力2750Oe(300Kで16kOeの磁界
を印加した時の値、以下同じ)、飽和磁化55.4em
u/gのものを用いた。
の方法で作製したMnBi磁性粉末とバリウムフェライ
ト磁性粉末を用い、以下の組成物を調合した。バリウム
フェライト磁性粉末としては、平均粒子サイズ0.9μ
m、保磁力2750Oe(300Kで16kOeの磁界
を印加した時の値、以下同じ)、飽和磁化55.4em
u/gのものを用いた。
【0061】 MnBi磁性粉末(Hc:8500Oe) 40重量部 バリウムフェライト磁性粉末(Hc:2750Oe) 60重量部 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(UCC社製;VAGH) 15重量部 ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製;T−5250) 10重量部 メチルイソブチルケトン 50重量部 トルエン 50重量部 この組成物をボ−ルミルにより十分分散させた後、剥離
層を形成した厚さ30μmのPETベ−スフイルム上
に、乾燥後の厚さが12μmになるように3000Oe
の長手配向磁場を印加しながら塗布した。
層を形成した厚さ30μmのPETベ−スフイルム上
に、乾燥後の厚さが12μmになるように3000Oe
の長手配向磁場を印加しながら塗布した。
【0062】実施例2 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、30重
量部および70重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、30重
量部および70重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0063】実施例3 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、50重
量部および50重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、50重
量部および50重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0064】実施例4 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.9μm、保磁力2750O
e、飽和磁化55.4emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力39
50Oe、飽和磁化56.1emu/gのバリウムフェ
ライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にし
て磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
して、平均粒子サイズ0.9μm、保磁力2750O
e、飽和磁化55.4emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.8μm、保磁力39
50Oe、飽和磁化56.1emu/gのバリウムフェ
ライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同様にし
て磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0065】実施例5 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、10重
量部および90重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、10重
量部および90重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0066】実施例6 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、20重
量部および80重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、20重
量部および80重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0067】実施例7 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、60重
量部および40重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末の添加割合
を、それぞれ40重量部および60重量部から、60重
量部および40重量部に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0068】実施例8 実施例1における磁性塗料の組成において、磁性粉末と
して、平均粒子サイズ0.9μm、保磁力2750O
e、飽和磁化55.4emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.9μm、保磁力27
000e、飽和磁化58.2emu/gのストロンチウ
ムフェライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
して、平均粒子サイズ0.9μm、保磁力2750O
e、飽和磁化55.4emu/gのバリウムフェライト
磁性粉末から、平均粒子サイズ0.9μm、保磁力27
000e、飽和磁化58.2emu/gのストロンチウ
ムフェライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同
様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0069】比較例1 実施例1において、磁性粉末としてMnBi磁性粉末の
みを使用した以外は、実施例1と同様にして磁性塗料を
調整し、塗膜を作製した。
みを使用した以外は、実施例1と同様にして磁性塗料を
調整し、塗膜を作製した。
【0070】比較例2 実施例1において、磁性粉末として平均粒子サイズ0.
9μm、保磁力2750Oe、飽和磁化55.4emu
/gのバリウムフェライト磁性粉末のみを使用した以外
は、実施例1と同様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作
製した。
9μm、保磁力2750Oe、飽和磁化55.4emu
/gのバリウムフェライト磁性粉末のみを使用した以外
は、実施例1と同様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作
製した。
【0071】比較例3 実施例4において、磁性粉末として平均粒子サイズ0.
8μm、保磁力3950Oe、飽和磁化56.1emu
/gのバリウムフェライト磁性粉末のみを使用した以外
は、実施例4と同様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作
製した。
8μm、保磁力3950Oe、飽和磁化56.1emu
/gのバリウムフェライト磁性粉末のみを使用した以外
は、実施例4と同様にして磁性塗料を調整し、塗膜を作
製した。
【0072】比較例4 実施例1における磁性塗料の組成において、MnBi磁
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末に代えて、平
均粒子サイズ3.5μm、保磁力7800Oe、飽和磁
化40.9emu/gのサマリウムコバルト磁性粉末を
使用して磁性塗料を調整した以外は、実施例1と同様に
して磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
性粉末およびバリウムフェライト磁性粉末に代えて、平
均粒子サイズ3.5μm、保磁力7800Oe、飽和磁
化40.9emu/gのサマリウムコバルト磁性粉末を
使用して磁性塗料を調整した以外は、実施例1と同様に
して磁性塗料を調整し、塗膜を作製した。
【0073】このようにして作製した磁性塗膜の磁性粉
末の種類、添加割合をまとめた結果を表1に、またこれ
らの塗膜について、300Kで16kOeの磁界を印加
して測定した保磁力Hc、飽和磁束密度Bm、長手方向
の角形Br/Bmを測定した結果を表2に示す。
末の種類、添加割合をまとめた結果を表1に、またこれ
らの塗膜について、300Kで16kOeの磁界を印加
して測定した保磁力Hc、飽和磁束密度Bm、長手方向
の角形Br/Bmを測定した結果を表2に示す。
【0074】なお本実施例では、MnBi磁性粉末と共
に使用する磁性粉末として、バリウムフェライト磁性粉
末とストロンチウムフェライト磁性粉末を例に上げて説
明したが、300Kにおいて16kOeの磁界を印加し
て測定した保磁力が、2000Oeから5000Oeの
範囲にあれば、基本的に磁性粉末の種類を問わず使用可
能であることは言うまでもない。
に使用する磁性粉末として、バリウムフェライト磁性粉
末とストロンチウムフェライト磁性粉末を例に上げて説
明したが、300Kにおいて16kOeの磁界を印加し
て測定した保磁力が、2000Oeから5000Oeの
範囲にあれば、基本的に磁性粉末の種類を問わず使用可
能であることは言うまでもない。
【0075】さらに本実施例では、媒体構成として最も
基本的な構成のものについて説明したが、磁性塗料中に
各種の添加剤を添加したり、ベ−スフイルムとして剥離
層の他にさらに保護層やカラ−層隠蔽層を形成したもの
を使用しても、本発明の特徴をなんら損なうものではな
いことは言うまでもない。
基本的な構成のものについて説明したが、磁性塗料中に
各種の添加剤を添加したり、ベ−スフイルムとして剥離
層の他にさらに保護層やカラ−層隠蔽層を形成したもの
を使用しても、本発明の特徴をなんら損なうものではな
いことは言うまでもない。
【0076】実施例9 《磁気カ-ドの作製および記録再生》実施例および比
較例の塗膜を7.3mm幅にスリットして磁気テ−プを
作製した。次いでこの磁気テ−プの磁性層を、厚さ0.
76mmの磁気カ−ド用の塩化ビニル基板に重ね合わ
せ、上から加熱ロ−ラで押圧して塩化ビニル基板上に接
着させた。接着後、ベ−スフイルムを剥離し、プレス板
で加熱圧着して磁性層を塩化ビニル基板中に埋設した
後、カ−ドサイズに打ち抜いて磁気カ−ドを作製した。
較例の塗膜を7.3mm幅にスリットして磁気テ−プを
作製した。次いでこの磁気テ−プの磁性層を、厚さ0.
76mmの磁気カ−ド用の塩化ビニル基板に重ね合わ
せ、上から加熱ロ−ラで押圧して塩化ビニル基板上に接
着させた。接着後、ベ−スフイルムを剥離し、プレス板
で加熱圧着して磁性層を塩化ビニル基板中に埋設した
後、カ−ドサイズに打ち抜いて磁気カ−ドを作製した。
【0077】まずこれらの磁気カ−ドを液体窒素中に浸
すことにより冷却し、このあと速やかに1000Oeの
交流磁界を印加して初期化した。
すことにより冷却し、このあと速やかに1000Oeの
交流磁界を印加して初期化した。
【0078】信号の記録再生には、磁気カ−ドリ−ダ−
ライタ−(三和ニュ−テック製CRS−700)を用い
た。記録電流としては、比較例2の保磁力2750Oe
のバリウムフェライト磁性粉末を用いた塗膜を用いたカ
−ドについて、あらかじめ飽和特性(再生出力と記録電
流の関係)を調べ、このカ−ドの再生出力が飽和する記
録電流の2.5倍の値に設定した。記録密度としては、
210FCIの矩形波を記録した。信号の再生方法とし
ては、まず210FCIを記録後の再生出力を測定し
て、この値を初期出力とした。次に表面磁界が3000
Oeの永久磁石で記録面を摺動させて消磁し、その後こ
のカ−ドの再生出力を測定して残留出力とした。
ライタ−(三和ニュ−テック製CRS−700)を用い
た。記録電流としては、比較例2の保磁力2750Oe
のバリウムフェライト磁性粉末を用いた塗膜を用いたカ
−ドについて、あらかじめ飽和特性(再生出力と記録電
流の関係)を調べ、このカ−ドの再生出力が飽和する記
録電流の2.5倍の値に設定した。記録密度としては、
210FCIの矩形波を記録した。信号の再生方法とし
ては、まず210FCIを記録後の再生出力を測定し
て、この値を初期出力とした。次に表面磁界が3000
Oeの永久磁石で記録面を摺動させて消磁し、その後こ
のカ−ドの再生出力を測定して残留出力とした。
【0079】実施例および比較例のカ−ドについて、初
期出力、残留出力および初期出力に対する残留出力の比
を測定した結果を表3に示す。
期出力、残留出力および初期出力に対する残留出力の比
を測定した結果を表3に示す。
【0080】MnBi磁性粉末と保磁力2750Oeの
バリウムフェライト磁性粉末とを用いた実施例1〜3及
び5〜7のカ−ドでは、初期出力に対する残留出力の比
は、10.2〜44.8%であり、MnBi磁性粉末の
添加割合が多くなるほど、この比は大きくなる。また保
磁力3950Oeのバリウムフェライト磁性粉末を用い
た実施例4および保磁力2700Oeのストロンチウム
フェライト磁性粉末を用いた実施例8のカ−ドでは、そ
れぞれ34.5%、30.3%である。
バリウムフェライト磁性粉末とを用いた実施例1〜3及
び5〜7のカ−ドでは、初期出力に対する残留出力の比
は、10.2〜44.8%であり、MnBi磁性粉末の
添加割合が多くなるほど、この比は大きくなる。また保
磁力3950Oeのバリウムフェライト磁性粉末を用い
た実施例4および保磁力2700Oeのストロンチウム
フェライト磁性粉末を用いた実施例8のカ−ドでは、そ
れぞれ34.5%、30.3%である。
【0081】一方、MnBi磁性粉末のみを使用した比
較例1のカ−ドにおいては、初期出力に対する残留出力
の比は90.1%と大きな値を示すのに対して、バリウ
ムフェライト磁性粉末のみを用いた比較例2および3の
カ−ドでは、この比は1.1%および4.8%となり、
特に保磁力2750Oeのバリウムフェライト磁性粉末
とを用いた比較例2のカ−ドでは、デ−タほとんど消去
されてしまう。またサマリウムコバルト磁性粉末を用い
た比較例4のカ−ドでは、この比は53.6%となる。
較例1のカ−ドにおいては、初期出力に対する残留出力
の比は90.1%と大きな値を示すのに対して、バリウ
ムフェライト磁性粉末のみを用いた比較例2および3の
カ−ドでは、この比は1.1%および4.8%となり、
特に保磁力2750Oeのバリウムフェライト磁性粉末
とを用いた比較例2のカ−ドでは、デ−タほとんど消去
されてしまう。またサマリウムコバルト磁性粉末を用い
た比較例4のカ−ドでは、この比は53.6%となる。
【0082】実施例10 《記録再生》本発明の磁気記録媒体への記録再生方法
の他の例について説明する。実施例および比較例のカ−
ドを初期化した後、実施例6と同じ磁気カ−ドリ−ダラ
イタ、同じ記録電流を用いて、初期有為デ−タとして0
から9までの10個の数字を記録し、再生した。
の他の例について説明する。実施例および比較例のカ−
ドを初期化した後、実施例6と同じ磁気カ−ドリ−ダラ
イタ、同じ記録電流を用いて、初期有為デ−タとして0
から9までの10個の数字を記録し、再生した。
【0083】次に、同じ磁気カ−ドリ−ダライタを用い
て、改ざんを想定した書き換えデ−タとしてAからJま
でのアルファベット10文字を重ね記録し、再生した。
て、改ざんを想定した書き換えデ−タとしてAからJま
でのアルファベット10文字を重ね記録し、再生した。
【0084】この初期デ−タおよび書き換えデ−タの再
生結果を表4に示す。
生結果を表4に示す。
【0085】MnBi磁性粉末とバリウムフェライトあ
るいはストロンチウムフェライト磁性粉末とを用いた実
施例1〜8のカ−ドでは、初期デ−タは正常に再生され
たが、書き換え後再生するといずれのカ−ドも再生エラ
−となった。これは既述したように、初期デ−タ記録時
には、MnBi磁性粉末にもバリウムフェライトおよび
ストロンチウムフェライト磁性粉末にも0から9までの
数字が記録される。しかし書き換えを行うと、バリウム
フェライトおよびストロンチウムフェライト磁性粉末に
はAからJまでのアルファベットに書き換えられるが、
MnBi磁性粉末は書き換えられず、この書き換えられ
ない残留出力が10.2〜44.8%残っているため
に、2種類のデ−タが混在してエラ−を引き起こすもの
である。
るいはストロンチウムフェライト磁性粉末とを用いた実
施例1〜8のカ−ドでは、初期デ−タは正常に再生され
たが、書き換え後再生するといずれのカ−ドも再生エラ
−となった。これは既述したように、初期デ−タ記録時
には、MnBi磁性粉末にもバリウムフェライトおよび
ストロンチウムフェライト磁性粉末にも0から9までの
数字が記録される。しかし書き換えを行うと、バリウム
フェライトおよびストロンチウムフェライト磁性粉末に
はAからJまでのアルファベットに書き換えられるが、
MnBi磁性粉末は書き換えられず、この書き換えられ
ない残留出力が10.2〜44.8%残っているため
に、2種類のデ−タが混在してエラ−を引き起こすもの
である。
【0086】一方MnBi磁性粉末のみを使用した比較
例1のカ−ドでは、初期デ−タは正常に再生され、さら
に書き換えを行ってもエラ−とならず、初期デ−タが再
生されてしまう。
例1のカ−ドでは、初期デ−タは正常に再生され、さら
に書き換えを行ってもエラ−とならず、初期デ−タが再
生されてしまう。
【0087】バリウムフェライト磁性粉末のみを用いた
比較例2および比較例3のカ−ドでは、初期デ−タは正
常に再生されるが、書き換えを行うと書き換えデ−タが
再生されてしまい、改ざん防止機能がないことがわか
る。
比較例2および比較例3のカ−ドでは、初期デ−タは正
常に再生されるが、書き換えを行うと書き換えデ−タが
再生されてしまい、改ざん防止機能がないことがわか
る。
【0088】サマリウムコバルト磁性粉末のみを用いた
比較例4のカ−ドでは、結果が不安定で、書き換えられ
る場合もエラ−となる場合もある。これは表3からもわ
かるように、初期出力そのものが低い上に、さらに保磁
力に対して記録電流が低くて飽和記録できないためであ
る。
比較例4のカ−ドでは、結果が不安定で、書き換えられ
る場合もエラ−となる場合もある。これは表3からもわ
かるように、初期出力そのものが低い上に、さらに保磁
力に対して記録電流が低くて飽和記録できないためであ
る。
【0089】実施例11 《記録再生》実施例および比較例のカ−ドの信頼性に
ついて調べた。信頼性の評価方法としては、これらのカ
−ドの初期出力を測定した後、温度60℃、湿度90%
の雰囲気に1週間保持した。その後出力を再測定し、出
力の減少率を初期出力に対する比として求めた。結果を
表5に示す。
ついて調べた。信頼性の評価方法としては、これらのカ
−ドの初期出力を測定した後、温度60℃、湿度90%
の雰囲気に1週間保持した。その後出力を再測定し、出
力の減少率を初期出力に対する比として求めた。結果を
表5に示す。
【0090】MnBi磁性粉末とバリウムフェライトあ
るいはストロンチウムフェライト磁性粉末とを共に使用
した実施例1〜8、バリウムフェライト磁性粉末のみを
使用した比較例2および比較例3のカ−ドでは、出力の
減少率は4%以下であり、実用上問題にならないレベル
である。
るいはストロンチウムフェライト磁性粉末とを共に使用
した実施例1〜8、バリウムフェライト磁性粉末のみを
使用した比較例2および比較例3のカ−ドでは、出力の
減少率は4%以下であり、実用上問題にならないレベル
である。
【0091】一方MnBi磁性粉末のみを使用した比較
例1およびサマリウムコバルト磁性粉末のみを使用した
比較例4のカ−ドでは、8〜10%の出力の減少率を示
す。
例1およびサマリウムコバルト磁性粉末のみを使用した
比較例4のカ−ドでは、8〜10%の出力の減少率を示
す。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体は、MnBiを主体とする磁性粉末と、300Kに
おいて16kOeの磁界を印加して測定した保磁力が2
000Oeから5000Oeの範囲にある磁性粉末とを
共に含有させ、かつ3000Oeの直流磁界で消磁した
後の残留出力が初期出力に対して5〜50%になるよう
に信号を記録することにより、改ざん防止機能と信頼性
を両立させたものである。
媒体は、MnBiを主体とする磁性粉末と、300Kに
おいて16kOeの磁界を印加して測定した保磁力が2
000Oeから5000Oeの範囲にある磁性粉末とを
共に含有させ、かつ3000Oeの直流磁界で消磁した
後の残留出力が初期出力に対して5〜50%になるよう
に信号を記録することにより、改ざん防止機能と信頼性
を両立させたものである。
【0093】通常新規な媒体を市場で普及させるために
は、その媒体を使用するための記録装置および読み取り
装置も新たに開発し、これらの装置を普及させる必要が
ある。しかし磁気カ−ドのように、すでに世界の隅々ま
で記録および読み取り装置が普及している現状におい
て、これらの装置類を全て置き換えることは、極めて困
難な状況にある。
は、その媒体を使用するための記録装置および読み取り
装置も新たに開発し、これらの装置を普及させる必要が
ある。しかし磁気カ−ドのように、すでに世界の隅々ま
で記録および読み取り装置が普及している現状におい
て、これらの装置類を全て置き換えることは、極めて困
難な状況にある。
【0094】本発明の媒体は、デ−タの記録、再生の全
てにおいて、現在普及している記録および読み取り装置
を全く変更することなく、そのまま使用して、高いセキ
ュリティ−性を実現できるものである。このように現状
の装置類を全く変更することなく、現状のカ−ドと互換
性を維持しながら、強力なセキュリティ−発揮できる媒
体はこれまでに存在せず、社会的貢献の面からも図り知
れないほどインパクトの大きい媒体である。
てにおいて、現在普及している記録および読み取り装置
を全く変更することなく、そのまま使用して、高いセキ
ュリティ−性を実現できるものである。このように現状
の装置類を全く変更することなく、現状のカ−ドと互換
性を維持しながら、強力なセキュリティ−発揮できる媒
体はこれまでに存在せず、社会的貢献の面からも図り知
れないほどインパクトの大きい媒体である。
【0095】
【表1】 塗膜の磁性粉末、添加割合
【0096】
【表2】 塗膜の磁気特性
【0097】
【表3】 磁気カ−ドの初期出力、残留出力および出
力比
力比
【0098】
【表4】 磁気カ−ドの初期デ−タおよび書き換えデ
−タの再生結果
−タの再生結果
【0099】
【表5】 磁気カ−ドの信頼性評価
【図1】MnBi磁性粉末の保磁力の温度依存性の一例
を示した図である。
を示した図である。
【図2】MnBi磁性粉末を用いた磁気記録媒体の初期
磁化曲線およびヒステリシス曲線の一例を示した図であ
る。
磁化曲線およびヒステリシス曲線の一例を示した図であ
る。
【図3】MnBi磁性粉末およびバリウムフェライト磁
性粉末を用いた磁気カ−ドの再生出力の消去特性を調べ
た図である。
性粉末を用いた磁気カ−ドの再生出力の消去特性を調べ
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 1/11 H01F 1/11 Q (72)発明者 伊藤 明彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 磁気信号の記録再生が可能な磁気記録媒
体において、磁気記録媒体がMnBiを主体とする磁性
粉末と、300Kの温度において16kOeの磁界を印
加して測定したときの保磁力が2000Oeから500
0Oeの範囲にある磁性粉末を共に含有し、かつ300
0Oeの直流磁界を印加して消磁した後の残留出力が、
初期出力に対して5〜50%の範囲になるような任意の
信号が記録されていることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 保磁力が2000Oeから5000Oe
の範囲にある磁性粉末がバリウムフェライトまたはスト
ロンチウムフェライト磁性粉末の中から選ばれた少なく
とも1種の磁性粉末であることを特徴とする請求項1記
載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 300Kの温度において16kOeの磁
界を印加して測定したときに、保磁力が2000〜12
000Oe、磁束密度が500〜3000G、角型Br
/Bmは0.60〜0.95の範囲にあることを特徴と
する請求項1記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8293533A JPH10144511A (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8293533A JPH10144511A (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10144511A true JPH10144511A (ja) | 1998-05-29 |
Family
ID=17795981
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8293533A Withdrawn JPH10144511A (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10144511A (ja) |
-
1996
- 1996-11-06 JP JP8293533A patent/JPH10144511A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040106 |