JPH10172134A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH10172134A JPH10172134A JP32624996A JP32624996A JPH10172134A JP H10172134 A JPH10172134 A JP H10172134A JP 32624996 A JP32624996 A JP 32624996A JP 32624996 A JP32624996 A JP 32624996A JP H10172134 A JPH10172134 A JP H10172134A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- recording
- powder
- magnetic powder
- mnbi
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 下記の磁気記録媒体により、データ面を全て
データ信号の記録に使用できて、かつ低い記録電流でサ
ーボ信号を書き込むことができ、さらに一度書き込んだ
サーボ信号は、その後消去あるいは書換えされることの
ほとんどない磁気ディスクを提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合剤
を主体とする磁性層が設けられおり、前記非磁性支持体
と磁性層の間にMnBi磁性粉末を含有する下塗り層が
設けられている磁気ディスク。
データ信号の記録に使用できて、かつ低い記録電流でサ
ーボ信号を書き込むことができ、さらに一度書き込んだ
サーボ信号は、その後消去あるいは書換えされることの
ほとんどない磁気ディスクを提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合剤
を主体とする磁性層が設けられおり、前記非磁性支持体
と磁性層の間にMnBi磁性粉末を含有する下塗り層が
設けられている磁気ディスク。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高密度記録を可
能にする磁気ディスクに関する。
能にする磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】フロッピーディスクは、近年高密度化が
強く要求されている。記録密度を向上させるには、ディ
スクの円周方向の線記録密度の向上と、直径方向のトラ
ック密度の向上が必要となる。線記録密度はディスクの
磁性層の記録特性に大きく依存する。一方、トラック密
度を向上させるには、書き込みおよび読み出しのための
磁気ヘッドを目的とするトラック上に正確に位置決めす
ることが要求され、サーボ制御が必要になる。
強く要求されている。記録密度を向上させるには、ディ
スクの円周方向の線記録密度の向上と、直径方向のトラ
ック密度の向上が必要となる。線記録密度はディスクの
磁性層の記録特性に大きく依存する。一方、トラック密
度を向上させるには、書き込みおよび読み出しのための
磁気ヘッドを目的とするトラック上に正確に位置決めす
ることが要求され、サーボ制御が必要になる。
【0003】サーボ制御には、データ記録面にサーボ信
号を記録するデータ面サーボと、記録周波数により磁気
ヘッドからの磁界の到達距離が異なることを利用して、
データ記録層よりも深層に低周波数のサーボ信号を記録
する深層サーボがある。データ面サーボでは、記録面の
一部分をサーボ信号に割り当てるため、その分データ信
号の記録容量が少なくなる。したがって記録面にデータ
信号を詰め込み、できる限り大容量化するためには、記
録面にサーボ信号を入れる方法は好ましくない。
号を記録するデータ面サーボと、記録周波数により磁気
ヘッドからの磁界の到達距離が異なることを利用して、
データ記録層よりも深層に低周波数のサーボ信号を記録
する深層サーボがある。データ面サーボでは、記録面の
一部分をサーボ信号に割り当てるため、その分データ信
号の記録容量が少なくなる。したがって記録面にデータ
信号を詰め込み、できる限り大容量化するためには、記
録面にサーボ信号を入れる方法は好ましくない。
【0004】一方、データ面にサーボ信号を記録しない
深層サーボは、データ面を全てデータ信号の記録に使用
できるため、大容量化する上で有効である。しかし、近
年大容量ディスク用の磁性粉末としては、鉄を主体とす
る高保磁力のメタル磁性粉末が主流になり、磁気ヘッド
の記録電流が限界に近い状態で使用されている。深層に
サーボ信号を記録するためには、記録周波数を低くする
と同時に、磁気ヘッドにデータ記録時よりも強い記録電
流を流して記録する必要がある。しかし前述したよう
に、磁気ヘッドの記録電流はほぼ限界に近い状態にある
ため、十分に高い出力のサーボ信号を得るために、さら
に強い記録電流で書き込むのは極めて困難な状況にあ
る。さらに、サーボ信号が書き込まれたとしても、装置
によって磁気ヘッドの性能にバラツキがあるため、デー
タ書き込み時に、記録電流が強すぎるため、深層部に書
き込まれたサーボ信号まで書換えられてしまい、サーボ
信号の出力が著しく低下してしまう問題がある。
深層サーボは、データ面を全てデータ信号の記録に使用
できるため、大容量化する上で有効である。しかし、近
年大容量ディスク用の磁性粉末としては、鉄を主体とす
る高保磁力のメタル磁性粉末が主流になり、磁気ヘッド
の記録電流が限界に近い状態で使用されている。深層に
サーボ信号を記録するためには、記録周波数を低くする
と同時に、磁気ヘッドにデータ記録時よりも強い記録電
流を流して記録する必要がある。しかし前述したよう
に、磁気ヘッドの記録電流はほぼ限界に近い状態にある
ため、十分に高い出力のサーボ信号を得るために、さら
に強い記録電流で書き込むのは極めて困難な状況にあ
る。さらに、サーボ信号が書き込まれたとしても、装置
によって磁気ヘッドの性能にバラツキがあるため、デー
タ書き込み時に、記録電流が強すぎるため、深層部に書
き込まれたサーボ信号まで書換えられてしまい、サーボ
信号の出力が著しく低下してしまう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑み種々検討を行った結果なされたもので、デ−タ面
を全てデータ信号の記録に使用できて、かつ低い記録電
流でサーボ信号を書き込むことができ、さらに一度書き
込んだサーボ信号は、その後消去あるいは書換えされる
ことのほとんどない磁気ディスクを提供することを目的
とする。
に鑑み種々検討を行った結果なされたもので、デ−タ面
を全てデータ信号の記録に使用できて、かつ低い記録電
流でサーボ信号を書き込むことができ、さらに一度書き
込んだサーボ信号は、その後消去あるいは書換えされる
ことのほとんどない磁気ディスクを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では非磁性支持体上に、まずMnBi磁性
粉末を含有させた下塗り層を形成し、次にこの下塗り層
上にデ−タ信号の記録層である強磁性粉末を含有する上
層磁性層を形成する。一度書き込むと、その後消去ある
いは書換えされることのほとんどないサーボ信号は、以
下の様にして記録される。まず本発明の磁気ディスクを
低温に冷却して消磁(初期化)した後、通常の方法でサ
ーボ信号を記録する。
めに、本発明では非磁性支持体上に、まずMnBi磁性
粉末を含有させた下塗り層を形成し、次にこの下塗り層
上にデ−タ信号の記録層である強磁性粉末を含有する上
層磁性層を形成する。一度書き込むと、その後消去ある
いは書換えされることのほとんどないサーボ信号は、以
下の様にして記録される。まず本発明の磁気ディスクを
低温に冷却して消磁(初期化)した後、通常の方法でサ
ーボ信号を記録する。
【0007】MnBi磁性粉末は、保磁力の温度依存性
の一例を示す図1から明らかなように、300Kでは保
磁力が約12000Oeと高いが、温度が下がると低下
し、100Kでは1500Oe以下となる。したがっ
て、この性質を利用して低温に冷却することにより消磁
することができ(初期化)、消磁後は室温で容易に磁化
することができる。
の一例を示す図1から明らかなように、300Kでは保
磁力が約12000Oeと高いが、温度が下がると低下
し、100Kでは1500Oe以下となる。したがっ
て、この性質を利用して低温に冷却することにより消磁
することができ(初期化)、消磁後は室温で容易に磁化
することができる。
【0008】また、このMnBi磁性粉末を用いた磁気
ディスクの室温における初期磁化曲線を示す図2からも
明らかなように、初期化後は、室温で2000Oe程度
の低い磁界で容易に磁化することができる。しかしなが
ら、この磁気ディスクは一度磁化すると、14000O
e程度の高い保磁力を示すようになる。したがって一度
書き込んだサーボ信号は、その後いくら強い記録電流で
データ記録を行っても、消去あるいは書換えされること
はない。上記のように通常の方法で記録したサーボ信号
は、MnBi磁性粉末を含有する下塗り層にも、データ
記録層である強磁性粉末を含有する上層磁性層にも記録
される。
ディスクの室温における初期磁化曲線を示す図2からも
明らかなように、初期化後は、室温で2000Oe程度
の低い磁界で容易に磁化することができる。しかしなが
ら、この磁気ディスクは一度磁化すると、14000O
e程度の高い保磁力を示すようになる。したがって一度
書き込んだサーボ信号は、その後いくら強い記録電流で
データ記録を行っても、消去あるいは書換えされること
はない。上記のように通常の方法で記録したサーボ信号
は、MnBi磁性粉末を含有する下塗り層にも、データ
記録層である強磁性粉末を含有する上層磁性層にも記録
される。
【0009】次にデータの記録であるが、データ記録も
通常の方法により行なうことができる。データ信号を記
録すると、強磁性粉末を含有する磁性層は、最初に記録
されているサーボ信号から、データ信号に書換えられ
る。一方、MnBi磁性粉末を含有する下塗り層に記録
されているサーボ信号は書換えられることはない。なぜ
ならデータを記録するための磁性層の保磁力は、高々3
000Oe程度であるのに対して、MnBi磁性粉末を
含有する下塗り層の保磁力は14000Oe程度もある
ため、磁気ヘッドでは書換えはもちろん消去されること
もほとんどなくなく、出力の安定したサーボ信号が得ら
れる。即ち本発明の磁気ディスクは、サーボ信号の記録
もデータ信号の記録も特殊な方法、装置は必要とせず、
従来用いられている装置をそのまま使用して、書換えは
もちろん消去されることのほとんどないサーボ信号が得
られるという大きな特徴がある。
通常の方法により行なうことができる。データ信号を記
録すると、強磁性粉末を含有する磁性層は、最初に記録
されているサーボ信号から、データ信号に書換えられ
る。一方、MnBi磁性粉末を含有する下塗り層に記録
されているサーボ信号は書換えられることはない。なぜ
ならデータを記録するための磁性層の保磁力は、高々3
000Oe程度であるのに対して、MnBi磁性粉末を
含有する下塗り層の保磁力は14000Oe程度もある
ため、磁気ヘッドでは書換えはもちろん消去されること
もほとんどなくなく、出力の安定したサーボ信号が得ら
れる。即ち本発明の磁気ディスクは、サーボ信号の記録
もデータ信号の記録も特殊な方法、装置は必要とせず、
従来用いられている装置をそのまま使用して、書換えは
もちろん消去されることのほとんどないサーボ信号が得
られるという大きな特徴がある。
【0010】使用するMnBi磁性粉末の粒子径として
は、小さいほうが上層磁性層の表面平滑性に与える影響
も小さく、高密度記録する上で好都合であるが、小さ過
ぎると化学的安定性が低下し、腐食等により磁化が低下
しやすくなる。したがって安定したサーボ信号出力と高
密度記録を同時に達成するためには、0.2〜1.0μ
mの範囲の粒子径のMnBi磁性粉末を使用することが
好ましい。
は、小さいほうが上層磁性層の表面平滑性に与える影響
も小さく、高密度記録する上で好都合であるが、小さ過
ぎると化学的安定性が低下し、腐食等により磁化が低下
しやすくなる。したがって安定したサーボ信号出力と高
密度記録を同時に達成するためには、0.2〜1.0μ
mの範囲の粒子径のMnBi磁性粉末を使用することが
好ましい。
【0011】このMnBi磁性粉末の粒子径は、通常高
密度記録用に使用されている強磁性粉末に比べると大き
いが、データ記録用の磁性層に含有させるのではなく、
磁性層よりも下層に位置する下塗り層に含有させるた
め、磁性層の表面平滑性にほとんど影響を与えない。さ
らに通常サーボ信号の記録密度は、データ信号の記録密
度に比べて低いため、比較的大きな粒子径のものを使用
しても十分に高いS/Nを得ることができる。
密度記録用に使用されている強磁性粉末に比べると大き
いが、データ記録用の磁性層に含有させるのではなく、
磁性層よりも下層に位置する下塗り層に含有させるた
め、磁性層の表面平滑性にほとんど影響を与えない。さ
らに通常サーボ信号の記録密度は、データ信号の記録密
度に比べて低いため、比較的大きな粒子径のものを使用
しても十分に高いS/Nを得ることができる。
【0012】また、このMnBi磁性粉末を含有する下
塗り層には非磁性粉末を添加することが好ましい。下塗
り層中に非磁性粉末を添加することにより、粒子径の大
きなMnBi磁性粉末を用いた場合でも、上層磁性層の
表面平滑性に与える影響を少なくできるとともに、非磁
性粉末がMnBi磁性粉末同士の間に介在することによ
り分散安定性、化学的安定性に優れる媒体を得ることが
可能となる。
塗り層には非磁性粉末を添加することが好ましい。下塗
り層中に非磁性粉末を添加することにより、粒子径の大
きなMnBi磁性粉末を用いた場合でも、上層磁性層の
表面平滑性に与える影響を少なくできるとともに、非磁
性粉末がMnBi磁性粉末同士の間に介在することによ
り分散安定性、化学的安定性に優れる媒体を得ることが
可能となる。
【0013】本発明の磁気ディスクを構成するMnBi
磁性粉末を含有する下塗り層および強磁性粉末を含有す
る磁性層の厚さに関しては、特に限定されることはない
が、下塗り層としては、MnBi磁性粉末の粒子径と同
等以上にすることが好ましい。また強磁性粉末を含有す
る磁性層は、あまり厚過ぎると、MnBi磁性粉末を含
有する層まで、磁気ヘッドからの磁界が届きにくくなる
ため、2μm程度以下に設定することが好ましい。また
MnBi磁性粉末とともに含有させる非磁性粉末として
は、特に限定されることはなく、Al2O3、SiO2、
α−Fe2O3、TiO2、Cr2O3等、通常磁気記録媒
体用に使用される非磁性粉末は全て使用可能である。
磁性粉末を含有する下塗り層および強磁性粉末を含有す
る磁性層の厚さに関しては、特に限定されることはない
が、下塗り層としては、MnBi磁性粉末の粒子径と同
等以上にすることが好ましい。また強磁性粉末を含有す
る磁性層は、あまり厚過ぎると、MnBi磁性粉末を含
有する層まで、磁気ヘッドからの磁界が届きにくくなる
ため、2μm程度以下に設定することが好ましい。また
MnBi磁性粉末とともに含有させる非磁性粉末として
は、特に限定されることはなく、Al2O3、SiO2、
α−Fe2O3、TiO2、Cr2O3等、通常磁気記録媒
体用に使用される非磁性粉末は全て使用可能である。
【0014】下塗り層中に非磁性粉末を添加する場合の
MnBi磁性粉末の量は、特に制限されないが、多すぎ
ると、サーボ信号の出力が大きくなり過ぎて、フィルタ
ー等を用いてデータ信号とサーボ信号を分離するとき
に、データ信号のS/Nが低下しやすくなる。一方少な
過ぎると、サーボ信号の出力が低くなり、サーボ制御時
にエラーが発生しやすくなる。したがってMnBi磁性
粉末の含有量は、非磁性粉末に対して2〜40重量%と
することが好ましい。
MnBi磁性粉末の量は、特に制限されないが、多すぎ
ると、サーボ信号の出力が大きくなり過ぎて、フィルタ
ー等を用いてデータ信号とサーボ信号を分離するとき
に、データ信号のS/Nが低下しやすくなる。一方少な
過ぎると、サーボ信号の出力が低くなり、サーボ制御時
にエラーが発生しやすくなる。したがってMnBi磁性
粉末の含有量は、非磁性粉末に対して2〜40重量%と
することが好ましい。
【0015】さらに、データ信号を記録するための上層
磁性層に使用する強磁性粉末としては、鉄を主体とする
メタル磁性粉末、バリウムフェライトおよびストロンチ
ウムフェライト等の六方晶フェライト磁性粉末、Co−
γ−Fe2O3など磁気記録用に使用可能な磁性粉末は全
て適用できるが、鉄を主体とするメタル磁性粉末や六方
晶フェライト磁性粉末などの1000Oe以上の保磁力
を有する強磁性粉末を使用したときに、特に本発明の媒
体が威力を発揮する。なぜなら、磁性層にこれらの高保
磁力磁性粉末を使用したときには、データ記録時に磁気
ヘッドに強い記録電流を流す必要があるが、通常の深層
サーボでは、サーボ信号までデータ信号に書換えられや
すくなるためである。
磁性層に使用する強磁性粉末としては、鉄を主体とする
メタル磁性粉末、バリウムフェライトおよびストロンチ
ウムフェライト等の六方晶フェライト磁性粉末、Co−
γ−Fe2O3など磁気記録用に使用可能な磁性粉末は全
て適用できるが、鉄を主体とするメタル磁性粉末や六方
晶フェライト磁性粉末などの1000Oe以上の保磁力
を有する強磁性粉末を使用したときに、特に本発明の媒
体が威力を発揮する。なぜなら、磁性層にこれらの高保
磁力磁性粉末を使用したときには、データ記録時に磁気
ヘッドに強い記録電流を流す必要があるが、通常の深層
サーボでは、サーボ信号までデータ信号に書換えられや
すくなるためである。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明について詳細に説明す
る。
る。
【0017】まず、MnBi磁性粉末は、図1において
既述したように、300Kでは保磁力が約12000O
eと高いが、温度が下がると低下し、100Kでは15
00Oe以下となる。したがって、この性質を利用して
低温に冷却することにより消磁することができ(初期
化)、消磁後は室温で容易に磁化することができる。
既述したように、300Kでは保磁力が約12000O
eと高いが、温度が下がると低下し、100Kでは15
00Oe以下となる。したがって、この性質を利用して
低温に冷却することにより消磁することができ(初期
化)、消磁後は室温で容易に磁化することができる。
【0018】また、図2において説明したように、この
MnBi磁性粉末を用いた磁気ディスクは、初期化後は
室温で2000Oe程度の低い磁界で容易に磁化するこ
とができるが、一度磁化すると12000Oe程度の高
い保磁力を示すようになり、その後のデータの消去や書
き換えが極めて困難になる。
MnBi磁性粉末を用いた磁気ディスクは、初期化後は
室温で2000Oe程度の低い磁界で容易に磁化するこ
とができるが、一度磁化すると12000Oe程度の高
い保磁力を示すようになり、その後のデータの消去や書
き換えが極めて困難になる。
【0019】図3は、このMnBi磁性粉末を用いた磁
気ディスクと、下塗り層を設けず保磁力1800Oeの
メタル磁性粉末のみを用いた磁気ディスクの消去特性を
比較したものである。メタル磁性粉末のみを用いた磁気
ディスクでは、約7mAの消去電流で消去されて再生出
力はゼロになる。これに対しMnBi磁性粉末を用いた
磁気ディスクでは、7mAの消去電流ではほとんど出力
が低下せず、さらに高い消去電流においても約10%出
力が低下するだけである。このことは、一度サーボ信号
を記録すると、その後データ信号を記録しても、サーボ
信号が消去あるいは書換えされることはほとんどなく、
極めて安定した出力のサーボ信号が得られることを示し
ている。
気ディスクと、下塗り層を設けず保磁力1800Oeの
メタル磁性粉末のみを用いた磁気ディスクの消去特性を
比較したものである。メタル磁性粉末のみを用いた磁気
ディスクでは、約7mAの消去電流で消去されて再生出
力はゼロになる。これに対しMnBi磁性粉末を用いた
磁気ディスクでは、7mAの消去電流ではほとんど出力
が低下せず、さらに高い消去電流においても約10%出
力が低下するだけである。このことは、一度サーボ信号
を記録すると、その後データ信号を記録しても、サーボ
信号が消去あるいは書換えされることはほとんどなく、
極めて安定した出力のサーボ信号が得られることを示し
ている。
【0020】この発明のMnBi磁性粉末は、粉末冶金
法、アーク炉溶解法、高周波溶解法、溶融急冷法等によ
りMnBiインゴットとし、これを粉砕して製造され、
たとえば、粉末冶金法で製造する場合、インゴットを作
製する工程、これを粉砕する工程および安定化処理工程
に分けて下記のようにして製造される。なお必ずしも粉
砕法によらずMnBi磁性粉末としてもよい。
法、アーク炉溶解法、高周波溶解法、溶融急冷法等によ
りMnBiインゴットとし、これを粉砕して製造され、
たとえば、粉末冶金法で製造する場合、インゴットを作
製する工程、これを粉砕する工程および安定化処理工程
に分けて下記のようにして製造される。なお必ずしも粉
砕法によらずMnBi磁性粉末としてもよい。
【0021】まずインゴットの作製は、50〜300メ
ッシュのMn粉およびBi粉を充分に混合し、これを加
圧プレスして成型体とし、インゴットが作製される。
ッシュのMn粉およびBi粉を充分に混合し、これを加
圧プレスして成型体とし、インゴットが作製される。
【0022】Mn粉およびBi粉を混合する場合、その
比率(Mn/Bi)はモル比で45:55から65:3
5の範囲にするのが好ましく、Biに比べてMnを多く
すると、MnBi磁性粉末としたときにその表面にMn
の酸化物や水酸化物を形成することにより、MnBi磁
性粉末の耐食性が向上し、良質な磁性粉末が得られる。
このため、Biに比べてMnを多くするのがより好まし
い。
比率(Mn/Bi)はモル比で45:55から65:3
5の範囲にするのが好ましく、Biに比べてMnを多く
すると、MnBi磁性粉末としたときにその表面にMn
の酸化物や水酸化物を形成することにより、MnBi磁
性粉末の耐食性が向上し、良質な磁性粉末が得られる。
このため、Biに比べてMnを多くするのがより好まし
い。
【0023】ここで使用されるMn粉およびBi粉とし
ては、不純物の含有量が少ないものを使用するのが好ま
しいが、磁気特性を調整するときには、これにNi、A
l、Cu、Pt、Zn、Feなどの金属を添加して使用
される。このような金属を添加する場合、その添加量
は、MnBiに対して0.6原子%以上とすることによ
り磁気特性を良好に制御することができ、5.0原子%
より少なくすることによりMnBiの結晶構造自体を良
好に維持することができMnBi本来の特性を発揮でき
るため、0.6〜5.0原子%の範囲内になるようにす
るのが好ましい。また、これらの添加方法としては、あ
らかじめMnとこれらの元素の合金を作っておくことが
好ましい。
ては、不純物の含有量が少ないものを使用するのが好ま
しいが、磁気特性を調整するときには、これにNi、A
l、Cu、Pt、Zn、Feなどの金属を添加して使用
される。このような金属を添加する場合、その添加量
は、MnBiに対して0.6原子%以上とすることによ
り磁気特性を良好に制御することができ、5.0原子%
より少なくすることによりMnBiの結晶構造自体を良
好に維持することができMnBi本来の特性を発揮でき
るため、0.6〜5.0原子%の範囲内になるようにす
るのが好ましい。また、これらの添加方法としては、あ
らかじめMnとこれらの元素の合金を作っておくことが
好ましい。
【0024】また、Mn粉またはBi粉としては、あら
かじめ粉砕してあったものを用いてもよいし、フレーク
あるいはショット等の塊を粉砕により微粉化して用いて
もよい。焼結反応により合成する場合には、MnとBi
の接触界面を通しての拡散反応によりMnBiが生成す
るため、Mn粉およびBi粉は50〜300メッシュに
微粉化したものを用いると生成反応がスムーズに進む。
これらMn粉およびBi粉の混合は、自動乳鉢、ボール
ミルなど任意の手段で行われる。
かじめ粉砕してあったものを用いてもよいし、フレーク
あるいはショット等の塊を粉砕により微粉化して用いて
もよい。焼結反応により合成する場合には、MnとBi
の接触界面を通しての拡散反応によりMnBiが生成す
るため、Mn粉およびBi粉は50〜300メッシュに
微粉化したものを用いると生成反応がスムーズに進む。
これらMn粉およびBi粉の混合は、自動乳鉢、ボール
ミルなど任意の手段で行われる。
【0025】Mn粉およびBi粉を加圧プレスして成型
体とする場合、加圧力は1〜8t/cm2にするのが好
ましく、このような加圧力で加圧プレスして成型体とす
ると、焼結反応が促進されて均一なインゴットが作製さ
れる。加圧力を1t/cm2以上とすることによりMn
Biインゴットをより均一にすることができ、8t/c
m2以下とすることにより生産性を向上することができ
る。
体とする場合、加圧力は1〜8t/cm2にするのが好
ましく、このような加圧力で加圧プレスして成型体とす
ると、焼結反応が促進されて均一なインゴットが作製さ
れる。加圧力を1t/cm2以上とすることによりMn
Biインゴットをより均一にすることができ、8t/c
m2以下とすることにより生産性を向上することができ
る。
【0026】得られた成型体は、ガラス容器あるいは金
属容器に密封され、容器内は真空あるいは不活性ガス雰
囲気とし、熱処理中の酸化が防止される。不活性ガスと
しては、水素、窒素、アルゴン等が使用できるが、コス
トの点から窒素ガスが最適なものとして使用される。こ
のように成型体を密封した容器は、次いで、電気炉に入
れられて、260〜271℃で2〜15日間熱処理され
る。熱処理温度を260℃以上とすることにより熱処理
を短時間で行うことができるとともに、得られるインゴ
ットの磁化量を高くすることができ、また271℃以下
とすることによりBiの融解を抑制し、均一なインゴッ
トが得られるため、Biの融点直下で行うことが好まし
い。
属容器に密封され、容器内は真空あるいは不活性ガス雰
囲気とし、熱処理中の酸化が防止される。不活性ガスと
しては、水素、窒素、アルゴン等が使用できるが、コス
トの点から窒素ガスが最適なものとして使用される。こ
のように成型体を密封した容器は、次いで、電気炉に入
れられて、260〜271℃で2〜15日間熱処理され
る。熱処理温度を260℃以上とすることにより熱処理
を短時間で行うことができるとともに、得られるインゴ
ットの磁化量を高くすることができ、また271℃以下
とすることによりBiの融解を抑制し、均一なインゴッ
トが得られるため、Biの融点直下で行うことが好まし
い。
【0027】このようにして作製されたMnBiインゴ
ットは取り出されて、予め自動乳鉢等により不活性ガス
雰囲気中で粗粉砕され、粒子サイズが100〜500μ
mに調整される。そして、ボールミル、遊星ボールミル
等を用いたボ−ルの衝撃を利用した湿式粉砕、あるいは
ジェットミル等の乾式粉砕により粒子間や容器の壁への
粒子の衝突による衝撃により微粒子化される。
ットは取り出されて、予め自動乳鉢等により不活性ガス
雰囲気中で粗粉砕され、粒子サイズが100〜500μ
mに調整される。そして、ボールミル、遊星ボールミル
等を用いたボ−ルの衝撃を利用した湿式粉砕、あるいは
ジェットミル等の乾式粉砕により粒子間や容器の壁への
粒子の衝突による衝撃により微粒子化される。
【0028】このボールの衝撃を利用した粉砕において
は、粉砕が進むにつれて、ボールの径を段階的に小さく
して粉砕すると、より粒子径の均一な磁性粉が得られ
る。元々、MnBiは六方晶構造を有するために、劈開
する性質を示し、このために高いエネルギーをかけて粉
砕する必要はない。湿式粉砕の場合の液体としては有機
溶媒を使用することが好ましく、さらに有機溶媒として
はトルエン等の非極性溶媒を使用し、あらかじめ溶媒中
の溶存水分を除去しておくことがことが好ましい。一
方、乾式粉砕の場合には、非酸化性雰囲気で行うことが
好ましい。この非酸化性雰囲気としては、真空あるいは
窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気が好適な
ものとして用いられる。
は、粉砕が進むにつれて、ボールの径を段階的に小さく
して粉砕すると、より粒子径の均一な磁性粉が得られ
る。元々、MnBiは六方晶構造を有するために、劈開
する性質を示し、このために高いエネルギーをかけて粉
砕する必要はない。湿式粉砕の場合の液体としては有機
溶媒を使用することが好ましく、さらに有機溶媒として
はトルエン等の非極性溶媒を使用し、あらかじめ溶媒中
の溶存水分を除去しておくことがことが好ましい。一
方、乾式粉砕の場合には、非酸化性雰囲気で行うことが
好ましい。この非酸化性雰囲気としては、真空あるいは
窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気が好適な
ものとして用いられる。
【0029】このようにして得られるMnBi磁性粉末
の平均粒子径は、0.1μm以上20μm以下の範囲に
あり、粉砕条件により粒子径をコントロールできる。粒
子径が0.1μmより大きくすることにより最終的に得
られる磁性粉の飽和磁化を高くすることができ、また2
0μm以下とすることにより、磁性粉の保磁力を十分に
大きくすることができるとともに、最終的に得られる媒
体の表面平滑性が良好となり、十分な記録を行うことが
できるが、本発明の磁気ディスク用には、上記の方法で
作製したMnBi磁性粉末の内、既述したように平均粒
子径が0.2〜1.0μmの範囲のものを使用すること
が好ましい。
の平均粒子径は、0.1μm以上20μm以下の範囲に
あり、粉砕条件により粒子径をコントロールできる。粒
子径が0.1μmより大きくすることにより最終的に得
られる磁性粉の飽和磁化を高くすることができ、また2
0μm以下とすることにより、磁性粉の保磁力を十分に
大きくすることができるとともに、最終的に得られる媒
体の表面平滑性が良好となり、十分な記録を行うことが
できるが、本発明の磁気ディスク用には、上記の方法で
作製したMnBi磁性粉末の内、既述したように平均粒
子径が0.2〜1.0μmの範囲のものを使用すること
が好ましい。
【0030】以上の工程により、16kOeの磁界を印
加して測定した保磁力が300Kにおいて3000〜1
50000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあるMnBi磁性粉末が得られる。こ
のような方法で作製したMnBi磁性粉末は化学的に不
安定であり、高温、高湿下に長時間保持すると腐食が進
行し、磁化が劣化する問題にあるため、以下のような安
定化するための処理を行うことが望ましい。
加して測定した保磁力が300Kにおいて3000〜1
50000Oeの範囲に、80Kにおいて50〜100
0Oeの範囲にあり、かつ300Kにおいて16kOe
の磁界を印加して測定した飽和磁化量が、20〜60e
mu/gの範囲にあるMnBi磁性粉末が得られる。こ
のような方法で作製したMnBi磁性粉末は化学的に不
安定であり、高温、高湿下に長時間保持すると腐食が進
行し、磁化が劣化する問題にあるため、以下のような安
定化するための処理を行うことが望ましい。
【0031】MnBi磁性粉末の安定化処理方法として
は、MnBi磁性粉末の表面近傍に、MnBi磁性粉末
自身が有するMnあるいはBiを用いてこれらの金属の
酸化物、水酸化物の被膜を形成する方法や、Mnあるい
はBiを用いてこれらの金属の窒化物あるいは炭化物等
の被膜を形成する方法、さらにMnBi磁性粉末に直
接、あるいは前述の被膜を形成した上にさらにチタン、
ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、カーボンなどの
無機物の被膜を形成させるなどの方法がある。これらの
方法はいずれもMnBi磁性粉末の表面に無機物の被膜
を形成するものであるが、MnBi磁性粉末の表面に界
面活性剤などの有機物の被膜を形成することも有効であ
る。
は、MnBi磁性粉末の表面近傍に、MnBi磁性粉末
自身が有するMnあるいはBiを用いてこれらの金属の
酸化物、水酸化物の被膜を形成する方法や、Mnあるい
はBiを用いてこれらの金属の窒化物あるいは炭化物等
の被膜を形成する方法、さらにMnBi磁性粉末に直
接、あるいは前述の被膜を形成した上にさらにチタン、
ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、カーボンなどの
無機物の被膜を形成させるなどの方法がある。これらの
方法はいずれもMnBi磁性粉末の表面に無機物の被膜
を形成するものであるが、MnBi磁性粉末の表面に界
面活性剤などの有機物の被膜を形成することも有効であ
る。
【0032】これらの安定化処理方法において、代表的
なものとして、酸素を利用してMnBi磁性粉末の表面
にMnおよびBiの酸化物の被膜を形成する方法につい
て説明について説明する。
なものとして、酸素を利用してMnBi磁性粉末の表面
にMnおよびBiの酸化物の被膜を形成する方法につい
て説明について説明する。
【0033】まずMnBi磁性粉末を100ppmから
10000ppm程度の酸素を含有する窒素ガスやアル
ゴンガス中、20〜150℃の温度で加熱する。加熱時
間としては0.5時間から40時間程度が適当である。
温度が低いほど、この加熱時間を長くすることが好まし
い。この処理により、MnおよびBiの酸化物が形成さ
れる。特にこの処理において、MnBi磁性粉末の化学
的安定性に大きく寄与するMnの酸化物が優先的に形成
される。この酸化の度合いを大きくするほど表面近傍に
形成される酸化物被膜は厚くなり、化学的安定性は向上
するが、飽和磁化の初期値が低下してしまう。この酸化
物の厚さを正確に測定することは困難であるが、磁性粉
末の飽和磁化で表して300Kにおいて20〜60em
u/gの範囲になるように調整することが好ましい。飽
和磁化が20emu/gより小さい磁性粉末は、酸化物
被膜の厚さが厚いため、化学的安定性は良好となるが、
飽和磁化が低すぎて磁気記録媒体とした時の再生出力が
小さくなる。また60emu/gより大きいと酸化物被
膜の厚さが薄すぎて化学的安定性に劣る。
10000ppm程度の酸素を含有する窒素ガスやアル
ゴンガス中、20〜150℃の温度で加熱する。加熱時
間としては0.5時間から40時間程度が適当である。
温度が低いほど、この加熱時間を長くすることが好まし
い。この処理により、MnおよびBiの酸化物が形成さ
れる。特にこの処理において、MnBi磁性粉末の化学
的安定性に大きく寄与するMnの酸化物が優先的に形成
される。この酸化の度合いを大きくするほど表面近傍に
形成される酸化物被膜は厚くなり、化学的安定性は向上
するが、飽和磁化の初期値が低下してしまう。この酸化
物の厚さを正確に測定することは困難であるが、磁性粉
末の飽和磁化で表して300Kにおいて20〜60em
u/gの範囲になるように調整することが好ましい。飽
和磁化が20emu/gより小さい磁性粉末は、酸化物
被膜の厚さが厚いため、化学的安定性は良好となるが、
飽和磁化が低すぎて磁気記録媒体とした時の再生出力が
小さくなる。また60emu/gより大きいと酸化物被
膜の厚さが薄すぎて化学的安定性に劣る。
【0034】以上のような処理により、MnBi磁性粉
末の化学的安定性は著しく向上するが、この状態の磁性
粉末は触媒活性が極めて強く、磁気記録媒体では、磁性
粉末を通常有機物である結合剤樹脂中に分散させて使用
するため、このような触媒活性の強い磁性粉が有機物で
ある結合剤樹脂と接すると、その触媒性により結合剤樹
脂が分解され、さらに分解した結合剤樹脂から生じた物
質により磁性粉末が腐食する可能性がある。
末の化学的安定性は著しく向上するが、この状態の磁性
粉末は触媒活性が極めて強く、磁気記録媒体では、磁性
粉末を通常有機物である結合剤樹脂中に分散させて使用
するため、このような触媒活性の強い磁性粉が有機物で
ある結合剤樹脂と接すると、その触媒性により結合剤樹
脂が分解され、さらに分解した結合剤樹脂から生じた物
質により磁性粉末が腐食する可能性がある。
【0035】そこで次に、前述の処理を行った後、さら
に不活性ガス中熱処理して、MnBi磁性粉末の表面近
傍に形成されているMnの酸化物を安定な酸化物である
MnO2に変換する。このMnO2への変換は、前述の熱
処理温度よりも高いことが好ましく、通常200〜40
0℃程度にするのが好ましい。温度が200℃より低い
とMnO2への変換が不十分であり、400℃より高い
とMnBiがMnとBiに分解し易くなる。また不活性
ガスとしては通常窒素ガスやアルゴンガスが使用される
が、真空中熱処理しても同じ効果が得られる。またさら
にMnO2の構造としては、α型やβ型、さらにγ型が
知られているが、触媒活性が最も小さいβ型にすること
が好ましく、β型にするためには熱処理温度を300〜
400℃にすることが特に好ましい。
に不活性ガス中熱処理して、MnBi磁性粉末の表面近
傍に形成されているMnの酸化物を安定な酸化物である
MnO2に変換する。このMnO2への変換は、前述の熱
処理温度よりも高いことが好ましく、通常200〜40
0℃程度にするのが好ましい。温度が200℃より低い
とMnO2への変換が不十分であり、400℃より高い
とMnBiがMnとBiに分解し易くなる。また不活性
ガスとしては通常窒素ガスやアルゴンガスが使用される
が、真空中熱処理しても同じ効果が得られる。またさら
にMnO2の構造としては、α型やβ型、さらにγ型が
知られているが、触媒活性が最も小さいβ型にすること
が好ましく、β型にするためには熱処理温度を300〜
400℃にすることが特に好ましい。
【0036】このような熱処理を施すことにより、Mn
Bi磁性粉末の表面近傍には、主としてMnO2で表さ
れるMnの酸化物被膜が形成され、化学的安定性に優
れ、磁性粉末の平均粒子径が0.1μm以上20μm以
下の範囲にあり、かつ16kOeの磁界を印加して測定
した保磁力が、300Kにおいて3000〜15000
Oeの範囲に、80Kにおいて50〜1000Oeの範
囲にあり、かつ300Kにおいて16kOeの磁界を印
加して測定した飽和磁化量が、20〜60emu/gの
範囲にあり、さらに結合剤樹脂中での分散性、配向性な
どに優れた磁性粉末を得ることができる。
Bi磁性粉末の表面近傍には、主としてMnO2で表さ
れるMnの酸化物被膜が形成され、化学的安定性に優
れ、磁性粉末の平均粒子径が0.1μm以上20μm以
下の範囲にあり、かつ16kOeの磁界を印加して測定
した保磁力が、300Kにおいて3000〜15000
Oeの範囲に、80Kにおいて50〜1000Oeの範
囲にあり、かつ300Kにおいて16kOeの磁界を印
加して測定した飽和磁化量が、20〜60emu/gの
範囲にあり、さらに結合剤樹脂中での分散性、配向性な
どに優れた磁性粉末を得ることができる。
【0037】次に本発明の磁気記録媒体用には、上記の
方法で作製したMnBi磁性粉末の内、粒子径が0.2
〜1μmの範囲のものを使用して、非磁性粉末、結合剤
樹脂、有機溶剤などとともに、常法に準じて混合分散し
て塗料を調製し、これを基体上に塗布、乾燥してサーボ
信号を記録するための下塗り層を形成する。
方法で作製したMnBi磁性粉末の内、粒子径が0.2
〜1μmの範囲のものを使用して、非磁性粉末、結合剤
樹脂、有機溶剤などとともに、常法に準じて混合分散し
て塗料を調製し、これを基体上に塗布、乾燥してサーボ
信号を記録するための下塗り層を形成する。
【0038】ここに用いる結合剤樹脂としては、一般に
磁気記録媒体に用いられているものがいずれも使用さ
れ、たとえば、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体、ポ
リビニルブチラール樹脂、繊維素系樹脂、フッ素系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、イソシアネート化合物、放射
線硬化型樹脂などが用いられる。
磁気記録媒体に用いられているものがいずれも使用さ
れ、たとえば、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体、ポ
リビニルブチラール樹脂、繊維素系樹脂、フッ素系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、イソシアネート化合物、放射
線硬化型樹脂などが用いられる。
【0039】なおMnBi磁性粉末は、すでに述べたよ
うに水分が存在すると腐食、分解しやすく、特に水分が
酸性のときに腐食、分解が顕著になる。そこでMnBi
磁性粉末を磁性層中に均一に分散させる場合は上記の結
合剤樹脂で十分であるが、水分に対する安定性をさらに
向上させる上で、上記の結合剤樹脂中にさらに塩基性官
能基を含ませることにより、化学的安定性をさらに向上
させることができる。この塩基性官能基としては、たと
えば、イミン、アミン、アミド、チオ尿素、チオゾー
ル、アンモニウム塩またはホスホニウム化合物等が適し
ている。
うに水分が存在すると腐食、分解しやすく、特に水分が
酸性のときに腐食、分解が顕著になる。そこでMnBi
磁性粉末を磁性層中に均一に分散させる場合は上記の結
合剤樹脂で十分であるが、水分に対する安定性をさらに
向上させる上で、上記の結合剤樹脂中にさらに塩基性官
能基を含ませることにより、化学的安定性をさらに向上
させることができる。この塩基性官能基としては、たと
えば、イミン、アミン、アミド、チオ尿素、チオゾー
ル、アンモニウム塩またはホスホニウム化合物等が適し
ている。
【0040】また磁性層中に塩基性官能基を含ませる手
段として、塩基性官能基を有する添加剤を添加すること
も効果的である。この添加剤に含ませる塩基性官能基
も、前記結合剤樹脂と同様に、イミン、アミン、アミ
ド、チオ尿素、チオゾール、アンモニウム塩またはホス
ホニウム化合物等が適している。さらにSiやAl、T
i等のカップリング剤を各種のアミンで変性したものな
ども好適なものとして使用できる。このような塩基性官
能基を含有する添加剤の添加量は、一般的には多くなる
ほど化学的安定性は向上するが、多過ぎると磁性層の磁
束密度が低下する。そこで、通常は磁性粉末に対して重
量比で1〜15%程度とすることが好ましい。
段として、塩基性官能基を有する添加剤を添加すること
も効果的である。この添加剤に含ませる塩基性官能基
も、前記結合剤樹脂と同様に、イミン、アミン、アミ
ド、チオ尿素、チオゾール、アンモニウム塩またはホス
ホニウム化合物等が適している。さらにSiやAl、T
i等のカップリング剤を各種のアミンで変性したものな
ども好適なものとして使用できる。このような塩基性官
能基を含有する添加剤の添加量は、一般的には多くなる
ほど化学的安定性は向上するが、多過ぎると磁性層の磁
束密度が低下する。そこで、通常は磁性粉末に対して重
量比で1〜15%程度とすることが好ましい。
【0041】有機溶剤としては、トルエン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなど従来汎用され
ている有機溶剤が単独でまたは2種以上混合して使用さ
れる。また前述した理由により、これらの有機溶剤中に
溶存している水分はできる限り除去してから使用するこ
とが好ましく、また有機溶剤の中でも水を溶解しにくい
非極性の溶剤を使用することがさらに好ましい。
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなど従来汎用され
ている有機溶剤が単独でまたは2種以上混合して使用さ
れる。また前述した理由により、これらの有機溶剤中に
溶存している水分はできる限り除去してから使用するこ
とが好ましく、また有機溶剤の中でも水を溶解しにくい
非極性の溶剤を使用することがさらに好ましい。
【0042】このようにMnBi磁性粉粉末と、非磁性
粉末、結合剤樹脂、有機溶剤などとともに混合分散して
塗料を調整し、この塗料をポリエステルなどの支持体上
に任意の塗布手段によって塗布し、乾燥して下塗り層を
形成した後、データを記録するための磁性層を形成す
る。この磁性層も常法に準じて行なうことができる。即
ち鉄を主体とするメタル磁性粉末やバリウムフェライト
磁性粉末などの強磁性粉末とその他各種の添加剤を結合
剤とともに混合分散して磁性塗料を調整し、これを上記
の下塗り層上に磁界配向処理を行いながら塗布し、乾燥
することにより作製することができる。
粉末、結合剤樹脂、有機溶剤などとともに混合分散して
塗料を調整し、この塗料をポリエステルなどの支持体上
に任意の塗布手段によって塗布し、乾燥して下塗り層を
形成した後、データを記録するための磁性層を形成す
る。この磁性層も常法に準じて行なうことができる。即
ち鉄を主体とするメタル磁性粉末やバリウムフェライト
磁性粉末などの強磁性粉末とその他各種の添加剤を結合
剤とともに混合分散して磁性塗料を調整し、これを上記
の下塗り層上に磁界配向処理を行いながら塗布し、乾燥
することにより作製することができる。
【0043】MnBi磁性粉末を含有する下塗り層およ
び強磁性粉末を含有する磁性層の厚さに関しては、既述
したように特に限定されることはないが、下塗り層とし
ては、MnBi磁性粉末の粒子径と同等以上にすること
が好ましい。また強磁性粉末を含有する磁性層は、あま
り厚過ぎると、MnBi磁性粉末を含有する層まで、磁
気ヘッドからの磁界が届きにくくなるため、2μm程度
以下に設定することが好ましい。従って、MnBi磁性
粉末を含有する下塗り層の厚さとしては、0.2μm〜
5μmが好ましく、0.5μm〜2μmがより好まし
い。また上層磁性層の厚さとしては、2μm以下が好ま
しく、1.0μm以下がより好ましい。
び強磁性粉末を含有する磁性層の厚さに関しては、既述
したように特に限定されることはないが、下塗り層とし
ては、MnBi磁性粉末の粒子径と同等以上にすること
が好ましい。また強磁性粉末を含有する磁性層は、あま
り厚過ぎると、MnBi磁性粉末を含有する層まで、磁
気ヘッドからの磁界が届きにくくなるため、2μm程度
以下に設定することが好ましい。従って、MnBi磁性
粉末を含有する下塗り層の厚さとしては、0.2μm〜
5μmが好ましく、0.5μm〜2μmがより好まし
い。また上層磁性層の厚さとしては、2μm以下が好ま
しく、1.0μm以下がより好ましい。
【0044】以上、MnBi磁性粉粉末を含有する下塗
り層をまず形成し、さらにその上に強磁性粉末を含有す
る磁性層を形成する逐次重層塗布法で媒体を作製する方
法を例にあげて説明したが、上記2種類の塗料を同時に
塗布する同時重層塗布法によっても本発明の媒体を作製
できることは言うまでもない。本発明の、一度サーボ信
号を記録するとその後消去および書換えされることのな
い媒体は、その作製方法には依らず、MnBi磁性粉粉
末を含有する下塗り層上に、メタル磁性粉末やバリウム
フェラウト磁性粉末などの強磁性粉末と結合剤を含有す
る磁性層を形成することにより実現することができる。
り層をまず形成し、さらにその上に強磁性粉末を含有す
る磁性層を形成する逐次重層塗布法で媒体を作製する方
法を例にあげて説明したが、上記2種類の塗料を同時に
塗布する同時重層塗布法によっても本発明の媒体を作製
できることは言うまでもない。本発明の、一度サーボ信
号を記録するとその後消去および書換えされることのな
い媒体は、その作製方法には依らず、MnBi磁性粉粉
末を含有する下塗り層上に、メタル磁性粉末やバリウム
フェラウト磁性粉末などの強磁性粉末と結合剤を含有す
る磁性層を形成することにより実現することができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
明する。
【0046】実施例1 《MnBi磁性粉末の作製》粒子サイズが200メッシ
ュになるように粉砕したMn粉末およびBi粉末を、M
nとBiがモル比で55:45になるように秤量し、ボ
ールミルを用いて十分混合した。
ュになるように粉砕したMn粉末およびBi粉末を、M
nとBiがモル比で55:45になるように秤量し、ボ
ールミルを用いて十分混合した。
【0047】次にこれらの混合物を、加圧プレス機を用
いて、3トン/cm2の圧力で直径20mm、高さ10
mmの円柱状に成型した。この成型体を密閉式のアルミ
容器に入れ、真空に引いた後、窒素ガスを0.5気圧導
入した。次にこの容器を電気炉に入れ、270℃の温度
で10日間熱処理した。熱処理後、MnBiインゴット
空気中に取り出し、乳鉢で軽く粉砕して磁気特性を測定
した。300Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して
測定した保磁力は840Oeで、磁化量は53.6em
u/gであった。
いて、3トン/cm2の圧力で直径20mm、高さ10
mmの円柱状に成型した。この成型体を密閉式のアルミ
容器に入れ、真空に引いた後、窒素ガスを0.5気圧導
入した。次にこの容器を電気炉に入れ、270℃の温度
で10日間熱処理した。熱処理後、MnBiインゴット
空気中に取り出し、乳鉢で軽く粉砕して磁気特性を測定
した。300Kで最大磁界16kOeの磁界を印加して
測定した保磁力は840Oeで、磁化量は53.6em
u/gであった。
【0048】次に上記の粗粉砕したMnBi粉末を、遊
星ボールミルを用いて微粉砕した。内容積1000cc
のボールミルポットに、直径3mmのジルコニアボ−ル
を内容積の1/3を占めるように充填した。この中に、
粗粉砕したMnBi粉末500gと、溶媒としてトルエ
ンを500g入れ、回転数150rpmで8時間粉砕し
た。得られたMnBi磁性粉末を取り出し、トルエンを
蒸発させた後、磁気特性を測定した。300Kで最大磁
界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力および磁
化量は、それぞれ9800Oeおよび36.2emu/
gであった。
星ボールミルを用いて微粉砕した。内容積1000cc
のボールミルポットに、直径3mmのジルコニアボ−ル
を内容積の1/3を占めるように充填した。この中に、
粗粉砕したMnBi粉末500gと、溶媒としてトルエ
ンを500g入れ、回転数150rpmで8時間粉砕し
た。得られたMnBi磁性粉末を取り出し、トルエンを
蒸発させた後、磁気特性を測定した。300Kで最大磁
界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力および磁
化量は、それぞれ9800Oeおよび36.2emu/
gであった。
【0049】前記の方法により得られたMnBi磁性粉
末に、以下の方法で安定化処理を施した。トルエンに浸
した状態でMnBi磁性粉を取り出し、熱処理容器に移
して室温で約2間真空乾燥した。次に同じ容器に入れた
まま、酸素を1000ppm含有する窒素ガスを1気圧
導入し、40℃の温度において、15時間熱処理を行っ
た。
末に、以下の方法で安定化処理を施した。トルエンに浸
した状態でMnBi磁性粉を取り出し、熱処理容器に移
して室温で約2間真空乾燥した。次に同じ容器に入れた
まま、酸素を1000ppm含有する窒素ガスを1気圧
導入し、40℃の温度において、15時間熱処理を行っ
た。
【0050】引き続き第2段階の熱処理として、容器に
充填されている酸素混合ガスを真空引きして除去した
後、窒素ガスを0.5気圧導入し、温度を330℃まで
上昇させた後、この温度で2時間加熱処理した。
充填されている酸素混合ガスを真空引きして除去した
後、窒素ガスを0.5気圧導入し、温度を330℃まで
上昇させた後、この温度で2時間加熱処理した。
【0051】上記の方法により、最終的に得られたMn
Bi磁性粉末の平均粒子径は、0.5μmで、300K
で最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力
および磁化量は、それぞれ9700Oeおよび40.1
emu/gであった。
Bi磁性粉末の平均粒子径は、0.5μmで、300K
で最大磁界16kOeの磁界を印加して測定した保磁力
および磁化量は、それぞれ9700Oeおよび40.1
emu/gであった。
【0052】 《サ−ボ信号記録用非磁性粉末およびMnBi磁性粉末含有塗料の作製》 非磁性粉末:α−Fe2O3 80重量部 平均粒子長さ:0.15μm BET比表面積:54.5m2/g カーボンブラック 10重量部 平均粒子径:0.02μm DBP吸油量:100ml/100g MnBi磁性粉末: 10重量部 平均粒子径:0.5μm BET比表面積:12.6m2/g 保磁力:9700Oe 飽和磁化:40.1emu/g 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(UCC社製;VAGH) 15重量部 ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製;T−5250) 10重量部 メチルイソブチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 この組成物をボールミルにより十分分散させた後、ポリ
イソシアネートを5重量部加えて、撹拌混合した。その
後厚さ62μmのPETベースフイルム上に、乾燥後の
厚さが2μmになるように塗布し、サーボ信号記録用の
下塗り層を形成した。
イソシアネートを5重量部加えて、撹拌混合した。その
後厚さ62μmのPETベースフイルム上に、乾燥後の
厚さが2μmになるように塗布し、サーボ信号記録用の
下塗り層を形成した。
【0053】 《デ−タ記録用磁性塗料の作製》 強磁性粉末: 100重量部 Fe−Co合金磁性粉末 平均粒子長さ:0.12μm BET比表面積:52.6m2/g 保磁力:1800Oe 飽和磁化:138.3emu/g Al2O3: 10重量部 平均粒子径:0.2μm BET比表面積:18.2m2/g 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(UCC社製;VAGH) 15重量部 ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製;T−5250) 10重量部 メチルイソブチルケトン 80重量部 トルエン 80重量部 この組成物をボールミルにより十分分散させた後、ポリ
イソシアネートを5重量部加えて、撹拌混合した。その
後前記のサーボ信号記録用下塗り層上に、乾燥後の厚さ
が0.3μmになるように塗布し、データ信号記録用の
磁性層を形成した。
イソシアネートを5重量部加えて、撹拌混合した。その
後前記のサーボ信号記録用下塗り層上に、乾燥後の厚さ
が0.3μmになるように塗布し、データ信号記録用の
磁性層を形成した。
【0054】この塗膜にカレンダー処理を行なったの
ち、3.5インチサイズに打ち抜き、フロッピーディス
クを作製した。
ち、3.5インチサイズに打ち抜き、フロッピーディス
クを作製した。
【0055】実施例2 実施例1におけるサ−ボ信号記録用塗料の作製におい
て、α−Fe2O3およびMnBi磁性粉末の含有量を、
それぞれ80重量部および10重量部から70重量部お
よび20重量部に変更した以外は、実施例1と同様にし
てサーボ信号記録用塗料を調整して下塗り層を形成し、
さらにこの下塗り層上にデータ記録用の塗料を塗布し
て、磁性層を形成した。次に、3.5インチサイズに打
ち抜き、フロッピーディスクを作製した。
て、α−Fe2O3およびMnBi磁性粉末の含有量を、
それぞれ80重量部および10重量部から70重量部お
よび20重量部に変更した以外は、実施例1と同様にし
てサーボ信号記録用塗料を調整して下塗り層を形成し、
さらにこの下塗り層上にデータ記録用の塗料を塗布し
て、磁性層を形成した。次に、3.5インチサイズに打
ち抜き、フロッピーディスクを作製した。
【0056】実施例3 実施例1におけるサーボ信号記録用塗料の作製におい
て、α−Fe2O3に変えて、平均粒子径0.2μm、B
ET比表面積17.6m2/gのTiO2をした以外は、
実施例1と同様にしてサーボ信号記録用塗料を調整して
下塗り層を形成し、さらにこの下塗り層上にデータ記録
用の塗料を塗布して、磁性層を形成した。次に、3.5
インチサイズに打ち抜き、フロッピーディスクを作製し
た。
て、α−Fe2O3に変えて、平均粒子径0.2μm、B
ET比表面積17.6m2/gのTiO2をした以外は、
実施例1と同様にしてサーボ信号記録用塗料を調整して
下塗り層を形成し、さらにこの下塗り層上にデータ記録
用の塗料を塗布して、磁性層を形成した。次に、3.5
インチサイズに打ち抜き、フロッピーディスクを作製し
た。
【0057】実施例4 実施例1におけるデータ記録用磁性塗料の作製におい
て、強磁性粉末をFe−Co合金磁性粉末から、平均粒
子径0.05μm、BET比表面積35m2/g、保磁
力1250Oe、飽和磁化62.5emu/gのバリウ
ムフェライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同
様にしてサーボ信号記録用塗料を調整して下塗り層を形
成し、さらにこの下塗り層上に前記の変更したデータ記
録用の塗料を塗布して磁性層塗膜を形成した。次に、
3.5インチサイズに打ち抜き、フロッピーディスクを
作製した。
て、強磁性粉末をFe−Co合金磁性粉末から、平均粒
子径0.05μm、BET比表面積35m2/g、保磁
力1250Oe、飽和磁化62.5emu/gのバリウ
ムフェライト磁性粉末に変更した以外は、実施例1と同
様にしてサーボ信号記録用塗料を調整して下塗り層を形
成し、さらにこの下塗り層上に前記の変更したデータ記
録用の塗料を塗布して磁性層塗膜を形成した。次に、
3.5インチサイズに打ち抜き、フロッピーディスクを
作製した。
【0058】比較例1 実施例1において、サーボ信号記録用塗料の作製におい
て、MnBi磁性粉末を使用せずに、α−Fe2O3を8
0重量部から90重量部に変更した以外は、実施例1と
同様にしてサ−ボ信号記録用塗料を調整して下塗り層を
形成し、さらにこの下塗り層上にデ−タ記録用の塗料を
塗布して磁性層塗膜を形成した。次に、3.5インチサ
イズに打ち抜き、フロッピーディスクを作製した。
て、MnBi磁性粉末を使用せずに、α−Fe2O3を8
0重量部から90重量部に変更した以外は、実施例1と
同様にしてサ−ボ信号記録用塗料を調整して下塗り層を
形成し、さらにこの下塗り層上にデ−タ記録用の塗料を
塗布して磁性層塗膜を形成した。次に、3.5インチサ
イズに打ち抜き、フロッピーディスクを作製した。
【0059】比較例2 実施例1において、サーボ信号記録用の下塗り層を形成
することなしに、MnBi磁性粉末を磁性層中に20重
量部含有させて、強磁性粉末のFe−Co合金磁性粉末
100重量部から80重量部に変更した以外は、実施例
1と同様にしてデータ記録用の塗料を塗布して磁性層塗
膜を形成し、次に3.5インチサイズに打ち抜き、フロ
ッピーディスクを作製した。
することなしに、MnBi磁性粉末を磁性層中に20重
量部含有させて、強磁性粉末のFe−Co合金磁性粉末
100重量部から80重量部に変更した以外は、実施例
1と同様にしてデータ記録用の塗料を塗布して磁性層塗
膜を形成し、次に3.5インチサイズに打ち抜き、フロ
ッピーディスクを作製した。
【0060】本実施例では、下塗り層も磁性層も基本的
な構成のものについて説明したが、更に各層に添加剤を
添加しても、本発明の特徴をなんら損なうものではない
ことは言うまでもない。
な構成のものについて説明したが、更に各層に添加剤を
添加しても、本発明の特徴をなんら損なうものではない
ことは言うまでもない。
【0061】実施例5 《サーボ信号およびデ−タ信号の記録再生》実施例1〜
3のフロッピーディスクは、まず液体窒素中に浸すこと
により冷却し、このあと速やかに1000Oeの交流磁
界を印加して初期化した。
3のフロッピーディスクは、まず液体窒素中に浸すこと
により冷却し、このあと速やかに1000Oeの交流磁
界を印加して初期化した。
【0062】サーボ信号およびデータ信号の記録再生に
は、日本電気製のフロッピーディスクドライブFD13
31を使用した。ディスク回転数は毎分360回転で、
磁気ヘッドは、ギャップ長さ0.5μmのセンダストヘ
ッドを使用した。サーボ信号として、まず記録周波数
0.25MHzの矩形波をディスクの最内周部のトラッ
クに記録した。この周波数は記録波長に換算すると、約
7μmになる。またデータ信号としては、記録周波数
1.25MHzの矩形波をディスクの最内周部の同じト
ラック上に重ねて記録した。この周波数は記録波長に換
算すると、約1.4μmになる。記録電流は、サーボ信
号、データ信号ともにゼロツーピークで10mAとし
た。
は、日本電気製のフロッピーディスクドライブFD13
31を使用した。ディスク回転数は毎分360回転で、
磁気ヘッドは、ギャップ長さ0.5μmのセンダストヘ
ッドを使用した。サーボ信号として、まず記録周波数
0.25MHzの矩形波をディスクの最内周部のトラッ
クに記録した。この周波数は記録波長に換算すると、約
7μmになる。またデータ信号としては、記録周波数
1.25MHzの矩形波をディスクの最内周部の同じト
ラック上に重ねて記録した。この周波数は記録波長に換
算すると、約1.4μmになる。記録電流は、サーボ信
号、データ信号ともにゼロツーピークで10mAとし
た。
【0063】信号の再生には、スペクトラムアナライザ
を用いて、0.25MHzおよび1.25MHz成分の
出力を測定した。
を用いて、0.25MHzおよび1.25MHz成分の
出力を測定した。
【0064】記録再生は以下の2種類の方法で行なっ
た。まず第1番目の方法として、サーボ信号を記録した
後、このトラックを記録時と同じ10mAの直流電流を
流して直流消去した。次に、このトラックの再生出力を
測定し、SBとした。この直流消去により、磁性層に
書き込まれたサーボ信号は消去されるが、MnBi磁性
粉末を含む下塗り層に書き込まれたサーボ信号は消去さ
れないため、再生出力は下塗り層に書き込まれたサーボ
信号のみの値となる。
た。まず第1番目の方法として、サーボ信号を記録した
後、このトラックを記録時と同じ10mAの直流電流を
流して直流消去した。次に、このトラックの再生出力を
測定し、SBとした。この直流消去により、磁性層に
書き込まれたサーボ信号は消去されるが、MnBi磁性
粉末を含む下塗り層に書き込まれたサーボ信号は消去さ
れないため、再生出力は下塗り層に書き込まれたサーボ
信号のみの値となる。
【0065】次に、第2番目の方法として、サーボ信号
を記録した後、同じトラック上にデータ信号を重ね記録
した。このトラックを再生すると、再生信号にはサーボ
信号とデータ信号の2種類の波長成分が含まれているた
め、それぞれの成分をスペクトラムアナライザを用いて
分離再生した。この時のサーボ信号出力をSB、デー
タ信号出力をDTとした。この重ね書きにより、最初の
サーボ信号の記録時に下塗り層と磁性層の両方の層に書
き込まれたサーボ信号の内、磁性層に書き込まれた信号
は、データ信号記録時にデータ信号に書換えられる。し
たがってこのトラックを再生すると、下塗り層からのサ
ーボ信号SBと、磁性層からのデータ信号DTが得ら
れる。
を記録した後、同じトラック上にデータ信号を重ね記録
した。このトラックを再生すると、再生信号にはサーボ
信号とデータ信号の2種類の波長成分が含まれているた
め、それぞれの成分をスペクトラムアナライザを用いて
分離再生した。この時のサーボ信号出力をSB、デー
タ信号出力をDTとした。この重ね書きにより、最初の
サーボ信号の記録時に下塗り層と磁性層の両方の層に書
き込まれたサーボ信号の内、磁性層に書き込まれた信号
は、データ信号記録時にデータ信号に書換えられる。し
たがってこのトラックを再生すると、下塗り層からのサ
ーボ信号SBと、磁性層からのデータ信号DTが得ら
れる。
【0066】実施例および比較例のディスクについて、
実施例1で作製したディスクのDTの出力値を100%
とし、これに対する各ディスクの上記SB、SB、
DTの出力比の結果を表1に示す。
実施例1で作製したディスクのDTの出力値を100%
とし、これに対する各ディスクの上記SB、SB、
DTの出力比の結果を表1に示す。
【0067】下塗り層にMnBi磁性粉末を含有させた
実施例1〜4のディスクのサーボ信号出力は、2種類の
方法で測定したSB、SBともに、サーボ制御を行
うのに十分な強さの値が得られている。またデータ信号
出力も十分に高い値が得られており、サーボ信号出力と
データ信号出力DTのバランスの取れた出力が得られる
ことがわかる。
実施例1〜4のディスクのサーボ信号出力は、2種類の
方法で測定したSB、SBともに、サーボ制御を行
うのに十分な強さの値が得られている。またデータ信号
出力も十分に高い値が得られており、サーボ信号出力と
データ信号出力DTのバランスの取れた出力が得られる
ことがわかる。
【0068】一方下塗り層を形成しているが、非磁性粉
末を含有するだけで、MnBi磁性粉末を含有しない比
較例1のディスクでは、直流消去後のサーボ信号出力S
Bはゼロであり、また通常用いられる深層サーボに相
当するサーボ信号出力SBも、磁性層厚さが薄いため
ほとんど効果がなく、サーボ制御を行うための出力とし
ては不十分である。さらに下塗り層を形成せずに、磁性
層中にMnBi磁性粉末を含有させた比較例2のディス
クでは、MnBi磁性粉末がを含有しているために、実
施例のディスクに比べて出力は低いが、サーボ信号出力
SBが得られる。しかし比較的粒子径の大きなMnB
i磁性粉末を磁性層中に含有させた結果として、データ
信号出力DTそのものが、低くなってしまう。
末を含有するだけで、MnBi磁性粉末を含有しない比
較例1のディスクでは、直流消去後のサーボ信号出力S
Bはゼロであり、また通常用いられる深層サーボに相
当するサーボ信号出力SBも、磁性層厚さが薄いため
ほとんど効果がなく、サーボ制御を行うための出力とし
ては不十分である。さらに下塗り層を形成せずに、磁性
層中にMnBi磁性粉末を含有させた比較例2のディス
クでは、MnBi磁性粉末がを含有しているために、実
施例のディスクに比べて出力は低いが、サーボ信号出力
SBが得られる。しかし比較的粒子径の大きなMnB
i磁性粉末を磁性層中に含有させた結果として、データ
信号出力DTそのものが、低くなってしまう。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気ディ
スクは、非磁性支持体上に、まずサーボ制御用の信号を
記録するためのMnBi磁性粉末を含有する下塗り層を
形成し、次にこの下塗り層上に、データ信号を記録する
ための磁性層として、強磁性粉末を含有する層を形成し
たものである。この媒体を磁気ディスクに適用した場
合、下塗り層に書き込まれたサーボ信号出力は、一度書
き込まれると、その後消去あるいは書換えられることの
ほとんどない安定なサーボ出力が得られる。
スクは、非磁性支持体上に、まずサーボ制御用の信号を
記録するためのMnBi磁性粉末を含有する下塗り層を
形成し、次にこの下塗り層上に、データ信号を記録する
ための磁性層として、強磁性粉末を含有する層を形成し
たものである。この媒体を磁気ディスクに適用した場
合、下塗り層に書き込まれたサーボ信号出力は、一度書
き込まれると、その後消去あるいは書換えられることの
ほとんどない安定なサーボ出力が得られる。
【0071】通常新規な媒体は、その媒体にデータを記
録再生するための装置も新たに開発する必要がある。し
かし本発明の磁気ディスクは、サーボ信号、データ信号
の記録および再生ともに、既存の装置をそのまま使用し
て、従来の媒体では得られなかった安定なサーボ信号出
力が得られる。
録再生するための装置も新たに開発する必要がある。し
かし本発明の磁気ディスクは、サーボ信号、データ信号
の記録および再生ともに、既存の装置をそのまま使用し
て、従来の媒体では得られなかった安定なサーボ信号出
力が得られる。
【図1】MnBi磁性粉末の保磁力の温度依存性の一例
を示した図である。
を示した図である。
【図2】MnBi磁性粉末を用いた磁気記録媒体の初期
磁化曲線およびヒステリシス曲線の一例を示した図であ
る。
磁化曲線およびヒステリシス曲線の一例を示した図であ
る。
【図3】MnBi磁性粉末を用いた保磁力12000O
eの磁気記録媒体およびメタル磁性粉末を用いた保磁力
2300Oeの磁気記録媒体の再生出力の消去特性を調
べた図である。
eの磁気記録媒体およびメタル磁性粉末を用いた保磁力
2300Oeの磁気記録媒体の再生出力の消去特性を調
べた図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 明彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合剤
を主体とする磁性層が設けられている磁気ディスクにお
いて、前記非磁性支持体と磁性層の間にMnBi磁性粉
末を含有する下塗り層が設けられていることを特徴とす
る磁気ディスク。 - 【請求項2】 前記下塗り層中に非磁性粉末を含有する
ことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32624996A JPH10172134A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32624996A JPH10172134A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10172134A true JPH10172134A (ja) | 1998-06-26 |
Family
ID=18185669
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32624996A Withdrawn JPH10172134A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10172134A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6753076B2 (en) | 2000-07-14 | 2004-06-22 | Lintec Corporation | Forgery-preventive identification medium and method for ascertaining the genuineness thereof |
-
1996
- 1996-12-06 JP JP32624996A patent/JPH10172134A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6753076B2 (en) | 2000-07-14 | 2004-06-22 | Lintec Corporation | Forgery-preventive identification medium and method for ascertaining the genuineness thereof |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5623301B2 (ja) | 磁性粒子およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体 | |
| JPH10245231A (ja) | 磁気カード用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末 | |
| JPH0412009B2 (ja) | ||
| US4232071A (en) | Method of producing magnetic thin film | |
| EP0367159B1 (en) | Magnetic recording medium comprising acicular alloy magnetic powder | |
| JPH10172134A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP4038655B2 (ja) | 磁気記録用紡錘状合金磁性粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
| KR20020053734A (ko) | 자기 기록용 방추형 자성 합금 입자 및 자기 기록 매체 | |
| JPH0743824B2 (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPH03701B2 (ja) | ||
| JP5293946B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末の製造方法、及び磁気記録媒体 | |
| JPH0610865B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2000113448A (ja) | 磁気テープ | |
| JPH10269556A (ja) | 磁気記録媒体およびその使用方法 | |
| JP3277649B2 (ja) | 鉄を主成分とする針状合金磁性粒子粉末の製造方法 | |
| JP3171223B2 (ja) | 針状磁性粒子粉末の製造法 | |
| JP2827190B2 (ja) | 磁気記録用針状鉄合金磁性粒子粉末の製造法 | |
| JP2761916B2 (ja) | 磁気記録再生方法 | |
| JPH10144511A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH09102117A (ja) | 磁気記録媒体およびその記録再生方法、並びにそのための記録再生装置 | |
| JPH09297917A (ja) | 磁気記録媒体およびその記録再生方法 | |
| JP3129414B2 (ja) | 磁気記録用針状鉄合金磁性粒子粉末の製造法 | |
| JPS6331924B2 (ja) | ||
| JPH0715745B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH10269557A (ja) | 磁気記録媒体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |