JPH10152499A - エトポシドの調製方法 - Google Patents

エトポシドの調製方法

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JPH10152499A
JPH10152499A JP9310756A JP31075697A JPH10152499A JP H10152499 A JPH10152499 A JP H10152499A JP 9310756 A JP9310756 A JP 9310756A JP 31075697 A JP31075697 A JP 31075697A JP H10152499 A JPH10152499 A JP H10152499A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エトポシドを高収率で得る方法の提供。 【解決手段】 緩衝液中、4′−デメチルエピポドフィ
ロトキシングルコシド4′−ホスフェートとホスファタ
ーゼ酵素とを反応させてリン酸基を酵素的に除去してエ
トポシドを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗悪性腫瘍化合物の新
規な調製方法及びその抗悪性腫瘍化合物の新規な中間体
に関する。更に詳細には、4′−デメチルエピポドフィ
ロトキシングルコシド4′−ホスフェートの調製方法及
びそのホスフェートを調製する中間体化合物に関する。
本発明は特にエトポシドホスフェートの調製方法及びエ
トポシドホスフェートからエトポシドを調製する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】エトポシド及びテニポシドは、癌の臨床
治療において広く使用されている4′−デメチルエピポ
ドフィロトキシングルコシド誘導体である。特に、エト
ポシドは合衆国において小細胞肺癌及びこう丸癌の治療
に承認されている。しかしながら、エトポシドは水中に
おける溶解性に限度があり適切な医薬組成物に処方する
ことを困難にする。エトポシドの水溶解性及び投与され
るべきその効力を増大させるために、エトポシドホスフ
ェートはプロドラッグとして調製される。エトポシドホ
スフェートは体内でエトポシドに代謝し、それから体利
用される。水溶性プロドラッグの1例が米国特許第 4,9
04,768号に記載されており、4′−ホスフェート基を有
する4′−デメチルエピポドフィロトキシングルコシド
誘導体の水溶性プロドラッグが開示されている。その中
に開示されている1例はエトポシド4′−ホスフェート
である。エトポシド4′−ホスフェートは、エトポシド
とオキシ塩化リンとを反応させた後加水分解するか又は
エトポシドとジフェニルクロロホスフェートとを反応さ
せた後水素添加してフェニル基を除去することにより調
製される。
【0003】エピポドフィロトキシングリコシドの調製
は、米国特許第 4,997,931号にも開示されている。4′
−デメチルエピポドフィロトキシングルコシドは、4′
−保護4′−デメチルエピポドフィロトキシンと保護糖
とを縮合することにより調製される。次いで得られた化
合物を誘導化して対応する4′−ホスフェートを生成す
る。エトポシド及びエトポシドホスフェートの従来の調
製方法は、典型的には、フェノールを保護し、保護糖と
カップリングし、次いで保護基を除去することを必要と
する。更に、これらの方法のほとんどにはヒドロキシ基
及びリン酸基に別個の保護基が必要である。別個の保護
基には、それぞれの保護基を除去するために多段階が必
要である。脱保護工程にはたいてい酸性又はアルカリ性
条件が必要であり、これが最終生成物を分解して低収率
となる。エトポシドホスフェートは、通常エトポシドか
ら更にリン酸化及び脱保護工程によって調製される。こ
れらの多段階により、典型的には、所望化合物の全収率
が低下し、エトポシドのグルコシドヒドロキシルの好ま
しくないリン酸化のために化合物の生成に費用がかかり
かつ困難が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】新規な保護糖と新規な
保護4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン−
4′−ホスフェートとをカップリングすることによる
4′−デメチルエピポドフィロトキシングルコシド4′
−ホスフェート、特にエトポシドホスフェートの調製方
法に関する。更に詳細には、本発明はジ(アリールメチ
ル)保護糖及びテトラアリールメチル保護4′−デメチ
ル−4−エピポドフィロトキシングルコシド4′−ホス
フェート並びにそのエトポシドホスフェートの調製方法
に関する。ヒドロキシ及びリン酸基についてのアリール
メチル保護基は、同一か又は異なってよく、ベンジル又
はC1-4 アルキル、ヒドロキシ、フェニル、ベンジル、
ハロゲン、アルコキシ、ニトロ、カルボキシル及びその
エステルからなる群より選ばれた1種以上で置換された
置換ベンジルであることが好ましい。ジ(アリールメチ
ル)4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン−
4′−ホスフェートは、フェノールとジ(アリールメチ
ル)ホスファイト、テトラハロメタン、第三アミン及び
アシル化触媒とを適切な溶媒中で反応させることにより
調製される。
【0005】本発明の1実施態様による保護糖は2,3−
ジ−O−ベンジル−4,6−O−エチリデン−α,β−D
−グルコピラノースであり、ジベンジル4′−デメチル
−4−エピポドフィロトキシンホスフェートと溶媒中で
カップリングしてテトラベンジル保護エトポシドホスフ
ェートを生成する。保護エトポシド4′−ホスフェート
を結晶化又は再結晶してC−1″−βアノマーを回収す
る。保護基を水素添加又は他の手段によりグリコシド及
びリン酸基から同時に除去してエトポシドホスフェート
を生成する。この全工程は、費用のかかる精製段階なし
でエトポシド4′−ホスフェートを純粋な形で得るのに
効率がよい。保護ジベンジル−4−(2,3−ジ−O−ベ
ンジル−4,6−O−エチリジン−β−D−グルコピラノ
シル)−4′−ジメチル−4−エピポドフィロトキシン
−4′−ホスフェートを反応媒体から容易に結晶化する
か又は再結晶してC−1″−β型を実質的に純粋な形で
単離する。所望のアノマーの単離は、通常単一の結晶化
工程で得られる。詳細には、下記式V:
【0006】
【化5】
【0007】を有する化合物の調製方法であって、下記
式IIIb:
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R1 はアリールメチルヒドロキシ
保護基であり、R2 はアリールメチルであるか又は2つ
のR2 は一緒にエチリデンである。)を有する化合物
と、下記式II:
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R3 はアリールメチルであり、R
1 、R2 及びR3 は同一か又は異なる。)を有する化合
物とをルイス酸の存在下反応媒体中で反応させて、下記
式IVb:
【0012】
【化8】
【0013】を有する化合物を生成し、化合物IVbの
C−1″−βアノマーを選択的に結晶化し、引き続きヒ
ドロキシ及びリン酸保護基を除去し、R2 がアリールメ
チルヒドロキシ保護基の場合には、化合物IVbと炭素
原子1〜5個を有するカルボニル又はそのアセタール等
価物とを反応させることを含む方法に関する。更に本発
明の態様は、下記式VI:
【0014】
【化9】
【0015】を有する化合物の調製方法であって、緩衝
液中下記式V:
【0016】
【化10】
【0017】を有する化合物を、ホスファターゼ酵素と
反応させてリン酸基を除去し、式VIの該化合物を回収
することを含む方法である。もう1つの態様は、下記式
VI:
【0018】
【化11】
【0019】を有する化合物の調製方法であって、下記
式I:
【0020】
【化12】
【0021】を有する化合物をリン酸化剤でリン酸化し
て、下記式II:
【0022】
【化13】
【0023】(R3 はアリールメチルである。)を有す
る保護4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン−
4′−ホスフェートを生成し、式IIの該化合物と下記
式III:
【0024】
【化14】
【0025】を有する保護糖とを反応させて、下記式I
V:
【0026】
【化15】
【0027】(R1 はアリールメチル保護基である。)
を有する化合物を生成し、式IVのC−1″−β型を単
離し、ヒドロキシ及びリン酸保護基を除去して下記式
V:
【0028】
【化16】
【0029】を有する化合物を生成し、式Vの該化合物
をホスファターゼ酵素で処理してリン酸基を除去すると
ともに式VIの化合物を生成する方法を提供するもので
ある。
【0030】
【課題を解決するための手段】4′−デメチルエピポド
フィロトキシングルコシド4′−ホスフェート、特にエ
トポシド4′−ホスフェート、その薬学的に許容しうる
塩及び溶媒和物の改良された調製方法に関する。本発明
は、更にアリールメチル保護糖及びエトポシド及びエト
ポシド4′−ホスフェートに対するアリールメチル保護
前駆体の調製に関する。更に結晶化によりアノマーを容
易に分離することができるヒドロキシ及びリン酸保護基
を用いてエトポシドホスフェートを製造する方法に関す
る。更に有利な特徴は、ヒドロキシ及びリン酸保護基が
最終生成物を分解することなく同時に除去することがで
きる容易さである。方法は、反応媒体から結晶化するか
又は適切な溶媒から再結晶することによりアノマー的に
純粋なC−1″−β型に容易に分離することができる方
法でアリールメチル、特にベンジル保護エトポシド4′
−ホスフェートを生成する。本全工程は迅速かつ効率が
よく、エトポシド4′−ホスフェートの効果的な調製方
法を提供する。リン酸基はホスファターゼ酵素によって
容易に除去することができ、エトポシド、その薬学的に
許容しうる塩及び溶媒和物の効率のよい調製方法を提供
する。
【0031】全工程は、後に詳細に論じられるようにエ
トポシドホスフェート又はエトポシドを製造するのに効
率がよい。好ましい実施態様においては、ジベンジル
4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン−4′−
ホスフェートをルイス酸の存在下に2,3−ジベンジル−
4,6−O−エチリデン−α,β−D−グルコピラノース
とカップリングしてジベンジル4−(2,3−ジ−O−ベ
ンジル−4,6−O−エチリデン−α,β−D−グルコピ
ラノシル)−4−デメチル−4−エピポドフィロトキシ
ン−4′−ホスフェートのアノマー混合物を生成する。
驚くべきことに、C−1 ″−βは実質的に純粋な形で溶
液から容易に結晶化されることがわかった。C−1 ″−
βアノマーは、反応媒体から直接結晶化するか又は適切
な溶媒から再結晶する。次いで、C−1 ″−βアノマー
を回収及び水素添加してヒドロキシ及びリン酸保護基を
同時に除去する。本明細書で用いられる薬学的に許容し
うる塩なる語は、モノ及びジアルカリ金属塩及びアルカ
リ土類金属塩を包含する。好ましい実施態様において
は、最終化合物はエタノレート溶媒和物である。溶媒和
物はエタノールのような有機溶媒から標準法を用いて結
晶化又は再結晶することにより形成される。アルキリデ
ンなる語は、例えばエチリデン、プロピリデン及びイソ
プロピリデンのような直鎖又は分枝鎖アルキル鎖を包含
する。
【0032】本発明の1態様においては、本工程は式I
の4′−デメチルエピポドフィロトキシンをリン酸化し
て式IIの保護ジ(アリールメチル)4′−デメチルエ
ピポドフィロトキシン−4′−ホスフェートを生成する
ものである。リン酸化工程は、4′−デメチルエピポド
フィロトキシンとジ(アリールメチル)ホスファイト、
テトラハロメタン、第三アミン及びアシル化触媒とを反
応させることにより行われることが好ましい。テトラハ
ロメタンは、式CX4(XはF、Cl、Br及Iからなる
群より選ばれたハロゲンである。)を有する。好ましい
実施態様においては、テトラハロメタンはCCl4 であ
る。炭素についてのハロゲンは同一か又は異なってよ
い。好ましい実施態様における第三アミンはN,N−ジ
イソプロピルエチルアミン(DIPA)であるが、適切
な他の第三アミンも用いられる。アシル化触媒は当該技
術において既知の標準触媒とすることができる。好まし
い実施態様においては、アシル化触媒はN,N−ジメチ
ルアミノピリジン(DMAP)である。反応は下記のよ
うに略述される。
【0033】
【化17】
【0034】(式中R3 はアリールメチルである。) 好ましい実施態様においては、R3 はベンジルであり、
それにより得られたホスフェートは下記化合物IIaを
有する構造を有する。下記式において、Bnはベンジル
を表す。
【0035】
【化18】
【0036】また、R3 はC1-4 アルキル、ヒドロキ
シ、フェニル、ベンジル、ハロゲン、アルコキシ、ニト
ロ、カルボキシル及びそのエステルからなる群より選ば
れた1種以上で置換されたベンジル基である。適切な置
換ベンジル基としては、例えば、2−メチルベンジル、
3−メチルベンジル、4−メチルベンジル、1又は2−
ナフチル、2,3又は4−フェニルベンジル、4−メトキ
シカルボニルベンジル、2,6−ジクロロベンジル、2−
フルオロベンジル及びペンタフルオロベンジルが挙げら
れる。このリン酸化工程は、保護ジ(アリールメチル)
4′−デメチルエピポドフィロトキシン−4′−ホスフ
ェートを高収率で生成する効率のよいかつ容易な工程で
ある。本工程は、実質的に迅速かつ化合物Iのフェノー
ルヒドロキシ基に極めて選択的であるワンポット工程で
ある。本工程は4′−デメチルエピポドフィロトキシン
のリン酸化に特に有利であるが、例えばp−フルオロフ
ェノール、2,6−ジメトキシフェノール、1,2−ベンゼ
ンジオール及び4−ヒドロキシフェネチルアルコールよ
うなフェノール類に一般的でありかつ極めて選択的であ
る。4−ヒドロキシフェネチルアルコールを用いる方法
は、第一アルコールでほとんどリン酸化を生じなかっ
た。エトポシドをリン酸化すると、予備生成ジベンジル
クロロホスフェートよりグリコシドリン酸化されずに所
望の生成物を得た。
【0037】好ましい溶媒はアセトニトリルであるが、
ハロゲン化又は非ハロゲン化溶媒もリン酸化に用いられ
る。テトラハロメタン、特に四塩化炭素は従来法での溶
媒より試薬量でのみ用いられることが好ましい。リン酸
化反応に用いられるテトラハロメタン量は、出発フェノ
ール1当量に対して1当量以上である。更に反応は温和
な条件下室温以下、典型的には約−10℃以下で行われ
る。更にリン酸化反応はジベンジルクロロホスフェート
(DBPCl)がその場で生成されるので、実質的に添
加DBPClなしで行われる。これにより、分離工程で
DBPClを調製する必要が回避されるとともに得られ
たリン酸化生成物の不純物含量が減少する。典型的に
は、反応は約45分で完結する。イソプロピルアルコー
ル中で再結晶するような標準法により化合物IIを回収
する。
【0038】次いで、化合物IIをルイス酸の存在下に
ヒドロキシ保護グルコピラノースとカップリングする。
好ましい実施態様においては、ルイス酸は三フッ化ホウ
素エーテラートである。他のルイス酸としては、例え
ば、AlCl3 、ZnCl2 、Et2 AlCl、CF3
SO3 H、CF3 SO3 Ag、Zn(CF3 SO3)2
TMSCF3 SO3 が挙げられる。カップリング反応
は、分子ふるいの存在下に行われる。カップリング反応
は、ハロゲン化又は非ハロゲン化溶媒、最適にはアセト
ニトリル中で行われる。他の溶媒としては、例えば、プ
ロピオニトリル、アセトン、塩化メチレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン及びその混合液が挙げられ
る。好ましいヒドロキシ保護グルコピラノースは、下記
式IIIを有する。
【0039】
【化19】
【0040】(式中、R1 はアリールメチルである。)
好ましい実施態様においては、R1 はグルコピラノース
が下記構造IIIaを有するようなベンジルである。
【0041】
【化20】
【0042】更に実施態様においては、R1 はC1-4
ルキル、ヒドロキシ、フェニル、ベンジル、ハロゲン、
例えばフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード、アルコキ
シ、ニトロ、カルボン酸及びそのエステルからなる群よ
り選ばれた1種以上で置換される置換ベンジルである。
適切な置換ベンジル基としては、2−メチルベンジル、
3−メチルベンジル、4−メチルベンジル、1又は2−
ナフチル、2,3又は4−フェニルベンジル、4−メトキ
シカルボニルベンジル、2,6−ジクロロベンジル、2−
フルオロベンジル及びペンタフルオロベンジルが挙げら
れる。典型的には、R1 はR3 と同一である。グルコピ
ラノースは、更に下記式IIIbを有する構造を有す
る。
【0043】
【化21】
【0044】(式中、R1 は上記の通りであり、2つの
2 基は一緒にエチリデンである。)他の実施態様にお
いては、2つのR2 基は一緒にプロピリデン又はイソプ
ロピリデンである。化合物III、IIIa及びIII
bは、米国特許第 4,997,931号に記載されているような
既知の方法によって調製される。アリール保護グルコピ
ラノースは、C−1−α,βのアノマー混合物として形
成される。たいていのアノマー混合物と異なり、アリー
ルメチルグルコピラノースのC−1−βアノマーは結晶
化によりαアノマーから分離することができる。詳細に
は、グルコピラノース化合物IIIaのアノマー混合物
はヘキサンから結晶化して化合物IIIaの実質的にア
ノマー的に純粋なC−1−β型を得ることができる。更
に、1:1のβ:α開始組成を有するグルコピラノース
化合物IIIaはβ:α比85:15に経時固化する。
化合物IIIの保護グルコピラノースと化合物IIの保
護4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン−4′
−ホスフェートとのカップリング反応は、ルイス酸の存
在下アセトニトリル中で行われる。
【0045】
【化22】
【0046】化合物IIIaのヒドロキシ保護グルコピ
ラノースとジベンジル4′−デメチル−4−エピポドフ
ィロトキシン−4′−ホスフェート(IIa)とのカッ
プリングは、下記式IVaを有するジベンジル4−(2,
3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−エチリデン−D−グ
ルコピラノシル)−4′−デメチル−4−エピポドフィ
ロトキシン−4′−ホスフェートのC−1″−α,βア
ノマー混合物を生成する。
【0047】
【化23】
【0048】カップリング反応は、三フッ化ホウ素エー
テラートの存在下に迅速かつ容易に進行して化合物IV
aのα及びβアノマーを生成する。カップリングの前
に、化合物III、特にIIIaのβ型を単離すること
は必要ない。IVaαとIVaβの最終比は、反応がハ
ロゲン化溶媒中で行われる場合出発化合物IIIaのア
ノマー組成に依存しない。アセトニトリル中で化合物I
IaとIIIa(β:α85:15)を三フッ化ホウ素
エーテラートの存在下−20℃でカップリングすると化
合物IVaβとIVaαを72:28の比で生じる。糖
のアノマー化はハロゲン化溶媒中で極めて迅速に起こる
が、アノマー化はアセトニトリル中では極めて遅いと考
えられる。更に実施態様においては、適切な塩を反応混
合液に加えて溶媒のイオン強度を増大させることができ
る。適切な塩としては、アルカリ及びアルカリ土類金属
過塩素酸塩が含まれる。例えば、アセトニトリルに溶解
した0.5M LiClO4 を使用するとIVaβ:α比を
81:19に増大した。
【0049】得られた化合物IVaα,βのアノマー混
合物をメタノールから再結晶して実質的に純粋なC−
1″−β型を高収率で得ることができる。メタノール又
は他の溶媒と併用したメタノール中で単一結晶化すると
極性の低いIVaβアノマーをほとんど完全に実質的に
IVaαアノマーの混入なく晶出する。カップリング反
応は、通常室温以下で、好ましくは約−10〜40℃で
行われる。カップリング反応は低温でゆっくり進行する
が、低温は反応混合液中IIIaのアノマー化を遅くす
ることによりIVaC−1″−βアノマーの形成に有利
である。例えば、アセトニトリル中−20℃でジベンジ
ル4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン−4′
−ホスフェートと2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−
エチリデン−α,β−D−グルコピラノース(β:α8
5:15)をカップリング反応させると、IVaβとI
Vaαを72:28の比で生じ、−40℃ではその比は
74:26である。プロピオニトリル中−20℃で同様
にカップリング反応させると、IVaβ:IVaα比5
7:43となり、−78℃ではその比は76:24であ
る。
【0050】カップリング反応に好ましい溶媒は、反応
がカップリング反応の標準溶媒に比べて迅速に進行する
のでアセトニトリルである。アセトニトリルはカップリ
ング反応を約2時間で完結させる予測できない特性を有
するが、ジクロロエタン中の反応は約18時間かかる。
アセトニトリル中のカップリング反応はプロピオニトリ
ルより速い。更に、アセトニトリル中のカップリング反
応はIVaβアノマーを多く形成することができる。ジ
ベンジル4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシン
−4′−ホスフェートと2,3−O−ベンジル−4,6−O
−エチリデン−α,β−D−グルコピラノースのカップ
リング反応において数種の溶媒を検討した。典型的に
は、β:α比は溶媒の誘電率が高くなるにつれて増大し
た。グルコピラノースについての置換ベンジル保護基の
置換基も、IVaαに対するIVaβの形成比に影響す
る。例えば、オルト位におけるかさ高い基は化合物IV
αに立体障害を生じることにより化合物IVのC−1″
−β型に有利であるが、メタ及びパラ置換基はほとんど
障害を生じない。電子引抜基もC−1″−βアノマーに
有利である。β:α最大比はペンタフルオロベンジルで
得られ、IVaC−1″−β:IVaC−1″−α8
0:20を生じる。
【0051】IVaα,βのアノマー混合物は、標準処
理後単一の結晶化工程により実質的に純粋なC−1″−
β型を得るために分離される。IVaα,βのアノマー
混合物をメタノールに溶解する。この溶液を加熱還流し
て化合物IVaα,βを完全に溶解する。この溶液を室
温に冷却する。得られた沈澱は、化合物IVaの実質的
に純粋なC−1″−β型である。好ましい実施態様にお
いては、化合物IVaのC−1″−β型を得る結晶化は
カップリング反応とともに直接行われる。カップリング
反応が完了した後抽出又は標準処理なしで、溶液にメタ
ノールを加え、この溶液を0℃まで温める。次いでこの
溶液を0℃で数時間放置する。得られた固形物は、実質
的に純粋なIVaC−1″−βであることがわかった。
化合物IVaのC−1″−βアノマーを50:50のア
ノマー混合物からさえも直接結晶化する能力は、本方法
の重要かつ予想できない利点である。J. March, Advanc
ed Organic Chemistry, 4th Ed., John Wiley & Sons,
New York, 1992, p.121 に報告されているように、極め
てわずかなジアステレオマーを単一の結晶化で分離する
ことができる。
【0052】化合物IVのC−1″−βアノマーを回収
した後、ヒドロキシ及びリン酸保護基は既知の方法、好
ましくは水素添加により同時に除去される。水素添加脱
保護工程は、エトポシドホスフェートを最少の分解によ
る高収率で十分生成するように進行する。化合物IV、
IVa及びIVbは酸及び塩基双方に極めて不安定かつ
感受性である。ヒドロキシ及びリン酸保護基を除去する
酸又は塩基を用いる既存の方法は、通常所望生成物の一
部を分解する。更に、脱保護工程はグルコピラノースか
らエチリデン基を分解することができる。保護基を除去
する既存の方法に比べて、水素添加法は1脱保護工程し
か必要としない、重金属を必要としない及び緩和な中性
条件下で工程が行われて高収率を得るという点で有利で
ある。他の方法のようにエトポシドホスフェートを純粋
な形で得るためにクロマトグラフィーを必要としない。
水素添加は、既知の多数の方法によるものである。典型
的には、水素添加は適切な溶媒又は溶媒混合液中貴金属
触媒の存在下にある。好ましい実施態様においては、水
素添加は化合物IVaC−1″−βの50/50メタノ
ール/テトラヒドロフラン(THF)溶液中4%パラジ
ウム/炭素を用いて行われる。混合液は水素40−50
psigで数時間、典型的には3−6時間水素添加される。
次いで、触媒がろ過により除去され、エトポシドホスフ
ェートがエタノールから再結晶される。IVC−1″−
βの式Vのエトポシドホスフェートへの脱保護は次の通
りである。
【0053】
【化24】
【0054】式Vの4′−デメチルエピポドフィロトキ
シングルコシド4′−ホスフェートは、適切なカチオン
源と接触させることによりその薬学的に許容しうる塩に
変換される。例えば、ナトリウム塩はホスフェートを適
切なナトリウム塩基で処理することにより行われ、その
ナトリウム塩の形成がもたらされる。式Vの4′−デメ
チルエピポドフィロトキシングルコシド4′−ホスフェ
ートの溶媒和も既知の方法で得られる。エトポシドホス
フェートは、更に水性緩衝液中ホスファターゼ酵素を用
いてリン酸基を除去することによりエトポシドに変換さ
れる。ホスファターゼは、エトポシドホスフェートを完
全にエトポシドに変換することができる。反応は、室温
においてpH約5−12、好ましくはpH6−9の緩衝
液を含むタンク中行われる。典型的には、エトポシドホ
スフェートは水性緩衝液と混合すると溶媒和の形にあ
る。
【0055】エトポシド4′−ホスフェートのエトポシ
ドへの酵素変換は、変換が緩和な条件下エトポシド又は
エトポシド4′−ホスフェートを分解せずに行われるの
で有利である。例えば、不安定なエチリデン基はホスフ
ァターゼ酵素で実質的に影響されない。酵素は、pH5
−12、好ましくはpH6−9でホスファターゼ活性を
有する任意の酵素である。適切なホスファターゼ酵素と
しては、酸性及びアルカリ性ホスファターゼが含まれ
る。ホスファターゼは、ウシ及び子ウシ腸粘膜のような
ウシ、細菌又は他のものから得られる。また、ホスファ
ターゼはホスファターゼ活性を有することが既知である
コムギ胚芽リパーゼとすることができる。これらの酵素
は、シグマケミカル社から入手することができる。適切
な緩衝液としては、例えばM−トリスpH7.8、M−ト
リスpH8.7、M−ホウ酸塩pH10.0及びM−重炭酸
塩pH10.3が挙げられる。エトポシドホスフェートV
のエトポシドVIへの脱リン酸化は次の通りである。
【0056】
【化25】
【0057】下記の限定しない実施例は、本発明の好ま
しい実施態様を示すものである。
【0058】
【参考例1】 2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−エチリデン−α,
β−D−グルコピラノース(IIIaα,β) 米国特許第 4,997,931号に開示されている類似化合物の
文献手順を適応させることにより本化合物を調製した。
1H NMR はβ:α57:43であるアノマー組成物を示
した。 Rf (40% EtOAc/ヘキサン): 0.40。 1H NMR (C
DCl3):δ7.39.27 (m,10H), 5.14 (d, 0.5H, J=3.7 Hz),
4.91-4.66 (m, 5.5H), 4.14 (dd, 0.5H, J=5.0, 10.5
Hz), 4.09 (dd, 0.5H, J=5.0, 10.3 Hz), 3.94-3.88
(m, 1H), 3.66 (t, 0.5H, J=9.0 Hz), 3.56-3.25 (m,
3.5H), 3.10 (bs, 1H, 濃度依存OH),1.36 (d, 3H, J=5.
0 Hz) 。13C NMR (CDCl3):δ128.53, 128.42, 128.31,
8.09, 127.95, 127.83, 127.63, 99.50, 97.72, 92.12,
82.94, 81.44, 81.08, 80.89, 79.31, 78.33, 75.23,
75.12, 74.96, 73.81, 68.53, 68.22, 66.22, 62.48,2
0.43。
【0059】
【参考例2】 2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−エチリデン−β−
D−グルコピラノース(IIIaβ) アノマー混合物IIIaα,β(7g)を250mlの丸
底フラスコに入れた。ヘキサン(125ml)を加え、懸
濁液を加熱還流した。糖は不溶性油状物になり、底に沈
んだ。懸濁液を室温に冷却し、次いで攪拌棒を加え、溶
液を緩やかに一晩攪拌した。けば立った白色結晶が形成
し、他の不純固形物の上のヘキサン中に浮かんだ。上澄
液をブッフネル漏斗に傾瀉することにより結晶を集め
た。不純固形物がフラスコに残った。白色固形物III
aβを減圧(20mmHg)下室温で乾燥した。 1H NMR
(CDCl3):δ7.37-7.27 (m, 10H), 4.90-4.69 (m, 6H),
4.1(dd, 1H, J=4.9, 10.4 Hz), 3.66 (t, 1H, J=9.0 H
z), 3.54 (t, 1H, J=10.2 Hz),3.45 (t, 1H, J=9.3 H
z), 3.37-3.27 (m, 2H), 3.23 (d, 1H, J=5.5 Hz,濃度
依存OH), 1.36 (d, 3H, J=5.1 Hz) 。13C NMR (CDCl3):
δ128.42, 128.29, 1211,127.93, 127.82, 127.63, 99.
45, 97.71, 82.93, 81.06, 80.88, 75.22, 74.96,68.2
1, 66.21, 20.39。
【0060】
【参考例3】 ジベンジル4′−デメチル−4−エピポドフィロトキシ
ン−4′−ホスフェート(IIa) 炉乾燥した1リットルの3つ口丸底フラスコに滴下漏
斗、攪拌棒、温度計、2隔膜及びN2 導入口を取り付け
た。フラスコに4′−デメチルエピポドフィロトキシン
(I、25.00g、62.45ミリモル)及び無水アセト
ニトリル(367ml、0.17M )を充填した。懸濁液を
−10℃冷却した。四塩化炭素(30.1ml、312.25
ミリモル)を加え、温度を−10℃に保持した。N,N
−ジイソプロピルエチルアミン(22.84ml、131.1
5ミリモル)を注射器で3分かけて加えた。N,N−ジ
メチルアミノピリジン(0.763g、6.25ミリモル)
を一度に全部加え、次いでジベンジルホスファイト(2
0.00ml、90.55ミリモル)を15分間かけて加え
た。反応は添加中少し発熱したが、外部を冷却しながら
内部温度を10℃に保持した。反応を−10℃で37分
間攪拌した。この時に出発物質が溶解し、次いで反応物
をHPLC処理した。0.5M KH2 PO4(15ml)を加
え、この溶液を室温に温めた。混合液をEtOAc(1
×350ml)で抽出し、次いで水洗(2×100ml)し
た。有機層をNa2 SO4 で乾燥し、減圧下で150ml
量に濃縮した。2−プロパノール(500ml)を加え
た。溶媒(200ml)を減圧下で除去し、この時に固形
物が沈澱した。2−プロパノール(500ml)を加え、
次いで更に550mlの溶媒を減圧下で除去した。最後
に、2−プロパノール(250ml)を加え、混合液を固
形物がすべて溶解するまで加熱還流した。黄色溶液を室
温まで、次に0℃まで4時間冷却した。白色固形物を集
め、冷2−プロパノールで2回洗浄し、減圧(40℃、
20mmHg)下で乾燥して37.15g(90.1%)を得
た。
【0061】HPLC Rt Rf (10% MeOH/CH2Cl2): 0.66 。
1H NMR (CDCl3):δ7.37-7.28 (mH),6.81 (s, 1H), 6.3
9 (s, 1H), 6.30 (s, 2H), 5.90 (dd, 2H, J=1.0, 12.7
Hz),5.28-5.14 (m, 4H), 4.71 (d, 1H, J=3.4 Hz), 4.
53 (d, 1H, J=5.1 Hz), 4.25(dd, 1H, J=8.7, 10.7 H
z), 3.63 (s, 6H), 3.27 (dd, 1H, J=5.2, 14.1 Hz),2.
71-2.61 (m, 1H) 。13C NMR (CDCl3):δ175.27, 151.1
5, 151.11, 148., 147.32, 137.28, 136.04, 135.94, 1
32.19, 131.35, 128.43, 128.30, 128.26, 127.69, 12
7.64, 110.13, 109.32, 107.66, 101.45, 69.62, 69.5
3, 69.46, 67.75,66.17, 56,06, 43.81, 40.39, 38,47
【0062】
【参考例4】 ジベンジル4−(2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−
エチリデン−β−D−グルコピラノシル)−4′−デメ
チル−4−エピポドフィロトキシン−4′−ホスフェー
ト(IVaβ)(アセトニトリル中でカップリング) 攪拌棒、温度計、隔膜及びN2 導入口を備えた炉乾燥し
た25mlの2つ口丸底フラスコにジベンジル4′−デメ
チル−4−エピポドフィロトキシン−4′−ホスフェー
ト(IIa、1.00g、1.51ミリモル)、乾燥4A分
子ふるい(1/16″ペレット)(2.0g)、2,3−ジ−
D−ベンジル−4,6−O−エチリデン−α,β−D−グ
ルコース(IIIaα,β、85:15、0.702g、
1.817ミリモル)及び無水アセトニトリル(10.0m
l)を充填した。この溶液を均一になるまで攪拌し、次
いで−20℃まで冷却した。三フッ化ホウ素エーテラー
ト(0.50ml、4.08ミリモル)を2分かけて滴下し
た。反応を−20℃で80分間保持した。BF3 を添加
した45分後に白色固形物が沈澱し始めた。ピリジン
(5.23ml、64.7ミリモル)を加えた。懸濁液を室温
に温め、CH2 Cl2(1ml)で希釈した。白色固形物が
溶解した。溶液をろ過して残存する固形分を除去した。
溶液を3%HCl(7ml)で洗浄し、次いで水相をCH
2 Cl2(10mlで逆抽出した。合わせた有機相を水洗
(7ml)し、水相をCH2 Cl2(10mlで逆抽出した。
合わせた有機相を最後に飽和NaCl(7ml)で洗浄し
た。有機層をNa2 SO4 で乾燥し、減圧下で白色/黄
色固形物に濃縮した。粗生成物のHPLCは、IVa
β:IVaα比71.6:28.4を示した。固形物を攪拌
しながらCH2 Cl2(10ml)に溶解した。メタノール
(90ml)を加えた。まもく固形物が若干析出した。溶
液を攪拌しながら還流まで温め、その時に固形物が溶解
し、次いで20mlの溶液を留去した。19mlを集めたの
ち、固形物が結晶化し始めた。混合液を緩やかに攪拌し
ながら5時間室温に冷却した。白色固形物を集め、室温
のメタノールで2回すすいだ。固形物IVaβを減圧
(40℃、20mmHg)下で乾燥し、0.830g(53.
3%)を得た。
【0063】Rf (50% EtOAc ヘキサン): 0.36。 1H N
MR (CDCl3):δ7.38-7.18 (m, 18H)7.00-6.98 (m, 2H),
6.82 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 6.25 (s, 2H), 5.97-5.8
9 (dd, 2H, J=1.0, 26.7 Hz), 5.29-5.18 (m, 4H), 4.8
9-4.85 (m, 2H), 4.77-4.71 (m, 3H), 4.60-4.49 (m, 3
H), 4.39 (t, 1H, J=10.2 Hz), 4.23 (t, 1H, J=8.2 H
z), 4.16 (dd, 1H, J=4.9, 10.4 Hz), 3.63 (s, 6H),
3.55 (t, 1H, J=10.2 Hz), 3.45-3.34 (m, 2H), 3.32-
3.21 (m, 2H), 2.89-2.80 (m, 1H), 1.38 (d, 3H,J=5.0
Hz) 。13C NMR (CDCl3):δ174.74, 151.20, 148.72, 1
47.17, 138.48137.75, 137.0, 136.3, 136.2, 132.02,
128.62, 128.42, 128.30, 128.21, 128.07,127.87, 12
7.70, 127.67, 110.72, 109.18, 107.73, 102.32, 101.
60, 99.55,81.66, 80.95, 75.40, 75.06, 73.45, 69.4
5, 68.19, 67.87, 65.97, 43.87, 41.22, 37.48, 20.40
。所望の生成物IVβのいくらかとともにC−1″−
α異性体IVαが母液中に残った(IVβ:IVα13.
7:86.3)。
【0064】
【参考例5】 ジベンジル4−(2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−
エチリデン−β−D−グルコピラノシル)−4′−デメ
チル−4−エピポドフィロトキシン−4′−ホスフェー
ト(IVaβ)(ジクロロエタン中でカップリング) 攪拌棒、温度計、2隔膜及びN2 導入口を備えた炉乾燥
した250mlの3つ口丸底フラスコにジベンジル4′−
デメチル−4−エピポドフィロトキシン−4′−ホスフ
ェート(IIa、14.295g、21.57ミリモル)、
乾燥4A分子ふるい(1/16″ペレット)(28.6
g)、2,3−ジ−D−ベンジル−4,6−O−エチリデン
−α,β−D−グルコース(IIIaα,β、10.0
g、25.88ミリモル)及び無水1,2−ジクロロエタン
(143ml)を充填した。この溶液を均一になるまで攪
拌し、次いで−20℃まで冷却した。三フッ化ホウ素エ
ーテラート(7.15ml、58.24ミリモル)を10分か
けて滴下した。反応を−20℃で18分間保持した。ピ
リジン(5.23ml、64.7ミリモル)を加え、混合液が
褐色から黄色に変わった。混濁溶液を室温に温め、CH
2 Cl2(200ml)で希し、ろ過して固形分を除去し
た。溶液を3%HCl(100ml)、水(100ml)、
最後に飽和NaCl(100ml)で洗浄した。有機層を
Na2 SO4 で乾燥し、減圧下で黄色油状物に濃縮し
た。還流メタノール(1500ml)を攪拌しながら加え
た。混合液を室温に冷却し、一晩放置した。白色固形物
を集め、メタノールで2回すすいだ。固形物IVaβを
減圧(40℃、20mmHg)下で乾燥し、8.86g(3
9.8%)を得た。
【0065】所望の生成物IVβのいくらかとともにC
−1″−α異性体IVαが母液中に残った。この残存し
ているカップリング生成物を結晶化及び/又はクロマト
グラフィーで回収した。IVβを結晶化する前の粗生成
物のβ:α比は54:46であった。カップリング生成
物の全収率は81%であった。 ジベンジル4−(2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−
エチリデン−α−D−グルコピラノシル)−4′−デメ
チル−4−エピポドフィロトキシン−4′−ホスフェー
ト(IVaα) Rf (50% EtOAc/ヘキサン): 0.31。 1H NMR (CDCl3):
δ7.38-7.21 (m, 20,6.87 (s, 1H), 6.26 (s, 2H), 5.9
5 (d, 2H, J=5.8 Hz), 5.29-5.18 (m, 4H), 4.87 (dd,
3H, J=2.3, 11.1 Hz), 4.79-4.74 (m, 2H), 4.68-4.58
(m, 4H), 4.11(t, 1H, J=7.9 Hz), 3.95 (q, 1H, J=10.
6 Hz), 3.86 (t, 1H, J=9.2 Hz), 3.63 (s, 6H), 3.51
(dd, 1H, J=3.6, 9.4 Hz), 3.45 (d, 1H, J=7.2 Hz),
3.45 -3.35 (m, 3H), 2.82-2.75 (m, 1H), 1.32 (d, 3
H, J=5.0 Hz)。13C NMR (CDCl):δ174.91, 151.22, 15
1.18, 148.44, 147.02, 138.56, 137.83, 137.05, 136.
27, 136.18, 132.19, 129.27, 128.59, 128.45, 128.3
4, 128.24, 128.12, 127.96, 127.89, 127.72, 127.69,
110.44, 109.81, 107.85, 101.61, 101.08, 99.59,82.
07, 79.36, 78.59, 76.76, 75.09, 74.69, 69.52, 69.4
6, 69.41, 68.18, 67.04, 62.95, 56.15, 43.82, 41.1
0, 38.41, 20.40。
【0066】
【参考例6】本実施例は、同一反応容器で行われるカッ
プリング及び結晶化工程を示すものである。攪拌棒を備
えた50mlの3つ口丸底フラスコを炉乾燥し、2隔膜を
取り付け、N2 下で冷却する。ジベンジル4′−デメチ
ル−4−エピポドフィロトキシン−4′−ホスフェート
(1.002g、1.51ミリモル)及び2,3−O−ベンジ
ル−4,6−O−エチリデングルコピラノース(IIa
β:α85:15、0.702g、1.81ミリモル)を加
えた。固形分を無水アセトニトリル(10.0ml)に溶解
し、次いでこの溶液を−40℃まで冷却した。三フッ化
ホウ素エーテラート(0.50ml、4.1ミリモル)を滴下
した。この溶液を−40℃で攪拌し、次いでHPLC処
理した。反応中生成物が若干沈澱した。6時間後、メタ
ノール(30ml)を滴下した。懸濁液を攪拌しながら−
30℃まで温め、次いで0℃で攪拌なしで17時間放置
した。固形物をブッフネル漏斗で集め、室温のメタノー
ルで2回すすいだ。これにより0.9668g(62.0
%)のIVaβをHI100%で生成した。
【0067】
【参考例7】エトポシド−4′−ホスフェート(V) 4%パラジウム/炭素、50%湿潤(314mg)を50
/50MeOH/THF(50ml)中ジベンジル4−
(2,3−ジ−O−ベンジル−4,6−O−エチリデン−β
−D−グルコピラノシル)−4′−デメチル−4−エピ
ポドフィロトキシン−4′−ホスフェート(IVaβ、
758mg)の溶液に加えた。この混合液を室温及び40
−50psigの水素で3−6時間水素添加した。触媒をろ
別し、MeOHですすいだ。ろ液を減圧下(40−60
℃、アスピレーター)8−10ml量まで濃縮した。無水
エタノール(50ml)を加え、この溶液を再び−10ml
まで濃縮した。エタノール(25ml)を再び加え、この
溶液を10mlまで濃縮した。エトポシド−4′−ホスフ
ェートジエタノール溶媒和物の結晶種を加え、溶液の温
度を約50℃から15−20℃まで30−60分かけて
調整した。15−20℃で更に30分保持した後、白色
結晶をろ過により集め、5℃のエタノール(5−10m
l)で洗浄した。固形物を高真空中25−40℃で乾燥
した。HPLCにより99.2面積%純度に定量された4
36mg(77.8%)のエトポシド−4′−ホスフェート
ジエタノール溶媒和物(V)を得た。
【0068】
【実施例1】エトポシド(VI) 磁気攪拌しながら、エトポシド−4′−ホスフェートジ
エタノール溶媒和物(V、410mg)を1.0M トリス緩
衝液(8.0ml)に溶解した。1N NaOHで8.1〜8.7
に調整した。この溶液を35℃まで温めた。MilliQ水中
アルカリ性ホスファターゼ(シグマ、カタログ #P6774)
の溶液(2.0ml、200単位/ml)を加えた。10分以
内に固形分が沈澱した。必要とされる1N NaOHを加
えることによりpH8.4−8.8の範囲に維持した。次い
で反応物をHPLC処理した。3時間後、混合液を10
℃まで15分間冷却した。固形物を真空ろ過により集
め、水洗(5−7ml)し、高真空(20℃)中18時間
乾燥した。241mg(76%)のエトポシド(VI)、
HPLCにより95.5面積%を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プールショータム ヴェミシェッティー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 13057 イースト シラキュース スノーボール ラン 7316 (72)発明者 ジョン エル ディロン ジュニア アメリカ合衆国 ニューヨーク州 13041 クレイ シャトー レーン 5505 (72)発明者 ジョン ジェイ ウーシャー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 13057 イースト シラキュース サマーヘヴン ドライヴ 486

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式VI: 【化1】 を有する化合物の調製方法であって、緩衝液中下記式
    V: 【化2】 を有する化合物とホスファターゼ酵素とを反応させてリ
    ン酸基を酵素的に除去し、式VIの該化合物を回収する
    ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 下記式II: 【化3】 (R3 はアリールメチルである。)を有する化合物の調
    製方法であって、下記式I: 【化4】 を有するフェノールと、ジ(アリールメチル)ホスファ
    イト、テトラハロメタン、第三アミン及びアシル化触媒
    とを反応させて式IIの保護ホスフェートを生成するこ
    とを特徴とする方法。
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