JPH10158018A - 多成分系ガラスの製造方法 - Google Patents

多成分系ガラスの製造方法

Info

Publication number
JPH10158018A
JPH10158018A JP31972996A JP31972996A JPH10158018A JP H10158018 A JPH10158018 A JP H10158018A JP 31972996 A JP31972996 A JP 31972996A JP 31972996 A JP31972996 A JP 31972996A JP H10158018 A JPH10158018 A JP H10158018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
metal component
distribution
solution
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31972996A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Noda
野田  聡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP31972996A priority Critical patent/JPH10158018A/ja
Publication of JPH10158018A publication Critical patent/JPH10158018A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • C03C1/006Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels to produce glass through wet route
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾルゲル法による多成分ガラスの製造方法に
おいて、正確な濃度分布を付与する。 【解決手段】 処理液中にゲルを浸漬してゲル中への金
属成分の導入、ゲル中からの金属成分の溶出、もしくは
ゲル中の金属成分の交換の少なくともいずれかの処理を
行う際にゲルと処理液とのゲル表面での接触速度が、処
理液中にゲルを浸漬してゲル中の金属成分の固定処理を
行う際のゲルと処理液とのゲル表面での接触速度よりも
小さくするか、処理液中にゲルを浸漬してゲル中への金
属成分の導入、ゲル中からの金属成分の溶出、もしくは
ゲル中の金属成分の交換の少なくともいずれかの処理を
行う際にゲル表面に処理液を層流状態で流し、ゲルを処
理液に浸漬してゲル中の金属成分を固定する際には、ゲ
ル表面を処理液を乱流状態で流し、ゲル中に金属成分の
正確な濃度分布を形成し、速やかに濃度分布を固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゾルゲル法による
多成分系ガラスの製造方法に関し、特にカメラ、顕微
鏡、内視鏡等の光学素子に応用可能な屈折率分布型光学
素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゾルゲル法によりガラスを作製するに
は、ガラスの骨格となるシリコンのアルコキシドをエタ
ノール等を溶媒とし、塩酸などの触媒下で加水分解反応
させてゾルを調整し、ゾルを重縮合反応によりウェット
ゲルとした後に、このウェットゲル中の細孔に含まれる
溶媒を乾燥により除去した後に、焼成することよって緻
密化し、ガラスとしている。多成分系ガラスを作製する
際には予めゾル中に金属成分を含有させる方法と、作製
したゲルを金属成分を溶解した溶液中に浸漬することに
よって、ゲル中に含浸させる方法がある。
【0003】例えば屈折率が中心部から周辺部に向かっ
て連続的に減少しているような凸レンズの作用を有す屈
折率分布型光学素子では、まずゲル中に屈折率分布への
寄与の大きな金属成分を含有させる。ゲル中に金属成分
を含有させる方法としては、金属成分をゾルの段階で添
加しこれをゲル化させる方法と、ゲルを作製した後に金
属成分を含んだ溶液中に浸漬するなどしてゲルに含浸さ
せる方法がある。
【0004】これらの方法によって、ゲル中に含有させ
た金属成分を、該金属成分を溶出し得る処理液に浸漬す
る方法等により、金属成分に濃度分布を形成する。この
際にゲル中に添加する金属成分としては、金属のアルコ
キシドやその誘導体または金属塩を用いている。
【0005】金属成分の原料として金属アルコキシドま
たはその誘導体を用いる方法としては特開昭60−42
239号公報に記載されている方法が知られている。こ
の方法ではゾル調製時に添加した金属アルコキシドがゲ
ル化の時点で、−Si−O−M−O−Si−(M:金属
成分)の様な化学結合を形成し、シリカと同様に骨格の
一部として取り込まれる。この結合を切断し、金属成分
を選択的に溶出し得る酸等にゲルを浸漬し金属成分に濃
度分布を形成する。ゾル中に金属アルコキシドとして添
加した金属成分は塩酸、または硝酸等の酸を利用するこ
とで選択的に溶出することが可能である。濃度分布後の
ゲルは濃度分布形成を停止する目的でメタノール等の有
機溶媒中に浸漬しゲル中の酸を洗浄し、分布を固定した
後にゲルを乾燥、焼成することによって屈折率分布型光
学素子を作製する。しかし、一般に金属のアルコキシド
は水との反応性が高いために取り扱いが困難であること
や、溶解度の制限によりゲル中への多量のドープが困難
である等の問題がある。
【0006】一方、金属成分の原料として金属塩を用い
る場合には、化学的に安定で安価な物質が多く存在し、
溶解度も比較的高いものが多いため、作製できるガラス
の組成範囲がより広くなり、また、製造も容易である。
特公平6−8179号公報には、シリコンのアルコキシ
ドと金属塩を主体とする溶液を加水分解して得られるゾ
ルをゲル化させ、金属塩に対する溶解度の低い溶液にゲ
ルを浸漬してゲル中に金属塩の微結晶を析出させる方法
が開示されている。
【0007】金属塩をゾルの時点で添加する場合、水や
アルコールに金属塩を溶解させた水溶液や、アルコール
溶液として添加するため、金属成分はゲル骨格中の溶媒
中に溶解して存在し、骨格中での溶媒の移動、拡散にと
もない金属成分も移動、拡散しやすい。このため、金属
塩に対する溶解度の低い溶媒にゲルを浸漬して金属成分
を金属塩の微結晶として析出させゲルの骨格中に固定
し、その後に乾燥・焼成し、ガラス化することによって
屈折率分布型光学素子を得るものである。
【0008】このようにして作製した屈折率分布型光学
素子をカメラ、顕微鏡、内視鏡などの光学レンズとして
利用する場合には、屈折率分布型光学素子の媒質中での
光線の屈曲を利用する。この屈折率分布形状を制御する
ことにより各種の収差を補正することが可能となる。一
般的には、光線を効果的に集光させるために要求される
屈折率分布形状は、半径に対する屈折率の値を多項式で
表した場合に、理論上は自乗項の他に高次項を有するも
のが好ましいが、その程度は自乗項に比較して非常に小
さく、実際のレンズ設計を考える上では、自乗分布まで
考慮すれば充分であり、ほぼ放物線状の分布形状を有す
る屈折率分布型光学素子の製造が望まれている(レーザ
ー研究1980年第8巻第5号第748ページ)。
【0009】屈折率分布形状は、添加した金属成分の組
成分布形状に依存するものであるから、有効な屈折率分
布形状を有する屈折率分布型光学素子を作製するために
は、添加する金属成分の組成分布形状を精密に制御する
ことが必要不可欠となる。
【0010】しかし、従来の方法では放物線状の屈折率
分布を有する屈折率分布型光学素子を作製することは困
難であった。これは、濃度分布付与の工程で得られた放
物線状の金属組成分布が、分布固定の操作で良好に固定
されず、再拡散して崩れることが原因と考えられる。す
なわち、金属塩を原料としたゲルでは、組成分布を形成
するための濃度分布付与液として金属成分の溶解度の高
い液体中にゲルを浸漬するとゲルの細孔中に存在してい
た液体が溶解度の高い分布付与液に置換されることにな
る。この状態で、形成した分布形状を固定する目的で金
属成分の溶解度の低い濃度分布固定液中にゲルを浸漬す
ると、濃度分布固定液はゲルの外周部からゲル中に浸透
していくために、ゲルの外周部の金属成分から順に固定
することになる。このように濃度分布固定液は外周部か
らゲルの中心部に向けて徐々に拡散していくものである
ので、濃度分布固定の初期の段階では、ゲルの外周部で
は金属成分の固定が始まるが、ゲルの中心部では金属塩
に対する溶解度の高い濃度分布付与液が残留しているた
め、分布の形成が引き続いて進み、ゲルの外周部と中心
部での濃度分布形状の進行度合いが異なることになる。
【0011】時間の経過と共に濃度分布固定液はゲル中
心部にも到達するため、中心部でもある程度の濃度分布
固定が行われるが、最終的に得られる屈折率分布型光学
素子の屈折率分布は中心部がつぶれたような形状となっ
ており、効果的に光線を集光することはできず、光学素
子としては不適当であった。
【0012】また同様に金属成分として金属アルコキシ
ドを用いた場合でも濃度分布の停止のためにアルコール
中に浸漬する場合には、外周部と中心部ではゲルに浸透
する分布停止液に時間差が生じるため、同様に中心部の
分布形成が進行し中心部がつぶれたような分布形状にな
りやすい傾向であった。
【0013】放物線状の屈折率分布を実現するための方
法として、特公昭60−6295号公報には、金属塩を
含浸させた多孔質ガラスを、金属成分を溶出し得る溶液
中に浸漬し、濃度分布を付与した後に分布の形成を停止
し、分布を固定する目的で、溶解度の低い0℃付近の溶
媒に多孔質ガラスを浸漬する方法が記載されているが、
溶媒の粘性の上昇や、拡散速度が低下するために、濃度
分布固定溶媒がゲル中に浸透する速度が遅くなるため
に、溶解度の低下による固定効果が充分に発揮できず、
ゲルの中心付近で濃度分布付与が進行し、中心部がつぶ
れたような分布形状になりやすかった。
【0014】また、特開平7−10551号公報には、
金属塩を原料として濃度分布を形成した場合に分布形状
を崩さないように、ゲル中に添加した金属塩のアニオン
と同種のアニオンを発生する有機酸等の物質を分布液中
に添加することによって、平衡状態を調整し分布形状の
崩れを防止する方法が記載されている。ところが、この
方法では、濃度分布を付与する金属種やその添加量等に
より、用いる有機酸の種類や添加量等の条件設定が困難
であった。また、金属成分の原料として、金属アルコキ
シドを用いる方法には適用することはできなかった。
【0015】また、あらかじめ濃度分布固定工程での分
布ずれを考慮して濃度分布付与を行うという考え方もあ
るが、基本的に拡散を利用した濃度勾配の付与であるの
で、濃度分布付与の段階でほぼ放物線形状の濃度勾配に
なり、目的を達することはできなかった。
【0016】また、濃度分布付与と濃度分布固定の速度
を相対的に差を設け、濃度分布形成速度を遅く、濃度分
布固定速度を速くするという手法があるが、濃度分布の
形成速度を分布固定速度より遅くすることにより、濃度
分布固定の工程で溶解度の低い溶液中にゲルを浸漬した
場合の固定溶媒がゲル中心部まで到達するまでの時間は
変わらないが、その時間差で生じる中心部での分布形状
の崩れが進行しにくいために、濃度分布付与工程終了時
に得られた濃度分布形状がほぼそのままの形状で固定さ
れることになり、放物線状の分布形状を実現することが
できる。
【0017】ところが、この手法を実現するためには、
光学素子毎に溶媒を変更することが必要となり、ゲル中
に所望の金属濃度勾配を付与することはできるものの、
濃度分布固定工程の後工程であるゲルの乾燥条件が溶媒
種によって異なるため、それぞれの場合に合わせて乾燥
工程の条件設定が必要となり、濃度分布が異なるゲル毎
に異なった乾燥条件が必要となり、多種少量生産におい
ても、多品種のゲルを同時に乾燥できず、多くの装置が
必要となるという問題点があった。
【0018】また、濃度分布付与時と固定時の溶媒の温
度を変えることによって、溶媒の拡散係数を変化させる
という方法もあるが、温度を変えるとゲル中にある金属
塩の溶媒に対する溶解度が大きく変化し、濃度分布付与
および固定の基本条件が変化してしまうという欠点があ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゾルゲル法
による屈折率分布型光学素子の製造方法において、屈折
率の分布に寄与する金属成分の濃度分布を付与する際
に、濃度分布の付与の後の濃度分布の固定速度がゲルの
中心部と周辺部では異なり、正確な濃度分布を付与する
ことができないという問題点を解決することを課題とす
るものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゾルゲル法に
よる多成分ガラスの製造方法において、処理液中にゲル
を浸漬してゲル中への金属成分の導入、ゲル中からの金
属成分の溶出、もしくはゲル中の金属成分の交換の少な
くともいずれかの処理を行う際のゲルと処理液とのゲル
表面での接触速度が、処理液中にゲルを浸漬してゲル中
の金属成分の固定処理を行う際のゲルと処理液とのゲル
表面での接触速度よりも小さい多成分系ガラスの製造方
法である。また、ゾルゲル法による多成分ガラスの製造
方法において、処理液中にゲルを浸漬してゲル中への金
属成分の導入、ゲル中からの金属成分の溶出、もしくは
ゲル中の金属成分の交換の少なくともいずれかの処理の
際に、ゲル表面に処理液を層流状態で流し、ゲルを処理
液に浸漬してゲル中の金属成分を固定する際には、ゲル
表面を処理液を乱流状態で流す多成分系ガラスの製造方
法である。ゲル中に金属成分の濃度分布を形成する前記
の多成分系ガラスの製造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、ゾルゲル法による屈折
率分布を形成する際に、濃度分布付与時に形成された放
物線状の分布形状を崩れないように固定し、光学的な効
果の高い屈折率分布型光学素子を作製するものである。
すなわち、ゲルはある一定の体積を有するため、分布固
定処理液がゲル中心部まで浸透する時間を完全にゼロと
することは不可能である。特に口径の大きな屈折率分布
型光学素子を作製する場合には、固定液がゲルの中心部
に到達するまでに時間がかかるためゲルの周辺部と中心
部で固定開始の時間差が大きくなりやすく、濃度分布が
くずれやすい。
【0022】本発明は、ゲル中の金属成分含有量の分布
の変化の速度を相対的に金属成分の濃度分布の固定の速
度より遅くすることにより、含有する金属成分の固定工
程でゲル中に金属成分固定のための溶液が浸透し、金属
成分の固定が終了するまでの間に起こる濃度分布の崩れ
を小さくし、結果として濃度分布崩れを問題が生じない
程度に抑制しようとするものである。
【0023】そこで、ゲルを液浸することによりゲル内
の金属成分濃度を変更した後、該ゲルをさらに処理液に
浸漬して金属成分濃度を固定する工程を有するガラスの
製造方法において、金属成分濃度を変更する際のゲルと
該ゲルを液浸した処理液とのゲル表面での接触速度を、
金属成分濃度を分布を固定する際の処理液とゲル表面で
の接触速度よりも小さくすることによって、速やかに金
属成分濃度分布を固定するものである。
【0024】また、金属成分濃度に分布を形成する際に
は、ゲル表面を処理液が層流状態となるように流し、ま
た金属成分濃度分布を固定する際には、処理液を乱流状
態で流すようにしたものである。層流あるいは乱流の形
成は、ゲルを浸漬して処理を行う処理槽内の処理液の循
環速度、あるいは攪拌速度を変えることによって行うこ
とができる。
【0025】金属成分濃度に分布を形成するために要す
る時間と、その濃度を固定するために要する時間の比は
およそ2倍以上の比があれば濃度分布崩れは小さくでき
るが、金属成分濃度を変更するために要する時間が長く
なりすぎると製造時間がかかり、好ましくないため10
倍以内に設定することが好ましい。
【0026】ゲル表面でのゲルと浸漬処理液との間に
は、ゲル内部とゲル外の処理液濃度の差が拡散の駆動力
として作用している。したがって、ゲル内部の濃度とゲ
ル表面層の処理液濃度のわずかな差によってゲル内外の
処理液の交換速度が変化することを利用し、ゲルの処理
液との接触速度差によって、ゲル表面層の処理液濃度を
制御し、ひいてはゲル内外の拡散を制御する。ゲルの処
理液との接触速度は、処理槽内の処理液の流速を変化さ
せることによって行うことができる。流速の変化は処理
液の外部循環するポンプの流速の変化、あるいは処理槽
内に設けた攪拌装置の撹拌羽根の形状あるいは回転数等
を変えることによって流速を変えることができる。
【0027】図1は、本発明の方法に使用する装置の一
例を説明する図であり、攪拌羽根を有する攪拌装置を用
いて処理槽内の流速を変化させる装置を説明する図であ
る。図1の装置において、処理槽1内には、下部に攪拌
装置2を有しており、攪拌装置の上部には浸漬処理すべ
きゲル3が取り付けられている。ゲルの周囲には処理液
の流れを制御する整流治具4が設けられており、攪拌装
置によって発生する処理液の流れ方向5はゲル表面を平
行に流れるようにしている。図1(a)は攪拌速度が小
さく、流速が小さな状態を示しており、図1(b)は攪
拌速度が大きく流速が大きな状態を示している。
【0028】すなわち、ゲルの金属濃度成分に濃度分布
を形成する際には、図1(a)で示すような攪拌回数が
小さく、流速が小さな状態で処理を行い、形成した金属
成分濃度の固定処理を行う場合には、図1(b)に示す
ように、攪拌速度を大きくし、流速を大きくする。この
結果、濃度分布形成は相対的に遅く行い、濃度分布の固
定は速く行うことができるので、濃度分布を固定する際
の濃度分布のずれを無視できる程度まで低下させること
ができる。
【0029】また、図2は、処理槽内に乱流を形成した
状態を説明する図である。処理槽内の処理液の流れ5
を、乱流状態としたものである。層流は流体の各粒子が
流れの方向に向かって全て平行に動く流れであるのに対
して、乱流は流体粒子が流れの主流以外の方向にも分速
度を持ち、その大きさを絶えず変化させる流れであり、
処理液をゲル表面で層流になるように流すと、層流の場
合はゲル表面付近では溶液とゲルとの相対速度はほとん
どなくなるが、乱流になるように流すと、ゲル表面付近
でも溶液とゲルとの相対速度はかなり大きくなる。これ
を利用すると、ゲル内外の溶媒の交換速度の制御が可能
となる。具体的には濃度分布を形成する工程ではゲルを
浸漬する処理液の流れを層流にして、ゲル内外の溶媒拡
散を遅くし、濃度分布固定の工程ではゲルを浸漬する処
理液の流れを乱流にして、ゲル内外の処理液の拡散を速
くすることができる。
【0030】ゲル浸漬液体の流れを層流にするには、図
1に示すように、ゲルを上下とも底板のない円筒形の整
流治具の中心に溶液の流れをできるだけ阻害しないよう
に保持し、溶液がこの容器内を一方向に層流で流れるよ
うにすることができる。また、ゲルを浸漬する処理液の
流れを乱流にするには、図2に示すようにゲルを処理槽
内に溶液の決まった流れを作らないように保持し、溶液
が自由に乱流で接することができるようにする。濃度分
布付与工程で前者の図1に示す浸漬処理装置、濃度分布
固定で後者の浸漬処理装置を使用すればよい。また、濃
度分布固定の際には図1の装置から整流治具である円筒
を取り除き、乱流を発生させてもよい。
【0031】また、ゾルゲル工程でゲルを種々の溶液に
浸漬するので、強度の弱いゲルを破損させぬようにする
ために、ゲルを一定の保持状態のまま溶液の撹拌状態を
変えるように整流治具を移動させる方法が好ましい。乱
流を発生させるためには、整流治具と同様に邪魔板を用
いることも有効である。邪魔板を出し入れしたり、邪魔
板の位置や方向を変えることによって処理液の流れを層
流と乱流に切り換えられるようにしても良い。さらに、
流速の変化とともに層流状態および乱流状態の切り換え
を組み合わせるとより高い効果が得られる場合もある。
層流状態で流速を遅くして濃度分布付与した後に、流速
を速くして濃度分布の固定をしても良い。また、同じ平
均流速でも濃度分布付与を層流、濃度分布固定を乱流で
行っても良く、層流状態で、かつ、遅い流速で濃度分布
付与を行い、乱流状態で、かつ、速い流速で濃度分布固
定を行っても良い。
【0032】さらに本願発明の効果は、濃度分布付与中
や、濃度分布固定中にゲルと浸漬処理液との接触速度を
変化させたり、途中で層流から乱流、乱流から層流と変
化させることで、ゲル中に形成する濃度分布の勾配をさ
らにいろんな形に制御することが可能である。特に流速
を変化させる方法は、条件を連続的に変えられるので特
に有効である。以上の説明では、ガラス中に濃度分布を
付与する場合について説明をしたが、金属成分の濃度が
均質に分布した多成分ガラスを形成する場合に適用する
とガラス体の部位にかかわらず金属成分濃度が均質な多
成分ガラスを製造することができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 テトラメチルシリケート50mlに0.01規定の塩酸
25mlを加えて1時間撹拌し、部分加水分解反応を行
った。次いで1.5mol/lの酢酸バリウム水溶液9
8mlと酢酸40mlを混合液を添加した。これをさら
に3分間撹拌した後、内径10mmのフッ素樹脂製容器
に深さ30mmまで注ぎ入れ、容器に蓋をして密閉し室
温でゲル化させ、続いて得られたゲルを40℃で5日間
熟成した。
【0034】次に、ゲルを容器から取り出し、環流管を
付けた2リットルのセパラブルフラスコの中に45本入
れ、さらに60℃のイソプロパノール(以下、IPAと
も称す):水=6:4の混合溶媒を用いた酢酸バリウム
の0.45mol/l溶液をそそぎ込んで蓋をし、液温
60℃を保ったまま毎分140回転のマグネチックスタ
ーラーによって撹拌しながら2日間、酢酸の除去及びゲ
ルの熟成を行った。
【0035】液中熟成の終わったゲルをメタノール:エ
タノール=5:5、エタノール、エタノール:アセトン
=5:5、アセトンの順に溶媒を変えて浸漬することに
より、ゲル細孔中に酢酸バリウムの微結晶を析出、固定
させた。その際のマグネチックスターラーの回転数は毎
分250回転とした。
【0036】得られた均質ゲルを、0.3mol/lの
酢酸カリウムのメタノール溶液であり、かつ、0.15
mol/lの酢酸のメタノール溶液となるように調節し
た溶液の150mlにマグネチックスターラーによって
毎分140回転で撹拌しながら12時間浸漬して濃度分
布付与を形成した後、毎分250回転で撹拌しながらエ
タノール:アセトン=5:5、アセトン、アセトンの順
に浸漬することにより、濃度分布を付与した酢酸バリウ
ム、酢酸カリウムの微結晶をゲル細孔中に析出、固定し
た。このゲルを30℃の乾燥空気中で5日間乾燥させて
ドライゲルとし、最後に管状炉により酸素及びヘリウム
を通気しながら730℃まで昇温して焼結することによ
り割れのない直径4mmのガラス体を得た。このガラス
体は光学設計値を満足する屈折率分布を持った光学素子
となった。
【0037】実施例2 テトラメチルシリケート30mlに0.01規定の塩酸
15mlを加えて室温で1時間撹拌し、部分加水分解反
応を行った。ここに2mol/lの酢酸カリウム水溶液
80.7mlと1.2mol%の酢酸36.8mlを混
合した溶液を添加した。これをさらに室温で激しく3分
間撹拌した後、3分間静置し、内径12mmのフッ素樹
脂製円筒に注ぎ込み、密閉した後室温でゲル化させた。
得られたゲルを30℃で5日間の熟成を行い、さらに酢
酸鉛及び酢酸カリウムのエタノール溶液中に浸漬し、ゲ
ルの熟成を行った。このゲルをIPA:水=5:5の混
合溶媒、アセトンの順にそれぞれに24時間ずつ浸漬す
ることにより、ゲル細孔中に酢酸鉛、酢酸カリウムの微
結晶が均一に析出したゲルを得た。
【0038】得られたゲルを撹拌プロペラを1本入れて
撹拌状態にある0.2mol/l酢酸鉛のメタノール溶
液に1時間30分間浸漬して、溶液中の鉛をゲル内に濃
度分布を形成した。続いて撹拌プロペラを4本入れて激
しい撹拌状態にあるIPA:アセトン=5:5溶液に2
4時間浸漬し、さらにアセトン中に24時間浸漬するこ
とによって、酢酸鉛、酢酸カリウムの微結晶を固定させ
た。これを30℃で乾燥して直径約7mmのドライゲル
とした。ドライゲルを管状炉にいれ560℃まで焼成
し、ガラス体を得た。このガラス体は光学設計値を満足
する屈折率分布を持った光学素子であった。
【0039】実施例3 シリコンテトラエトキシド200ml、エタノール90
ml及び2N−塩酸16mlを混合し、シリコンアルコ
キシドの部分加水分解を行った。次いでジルコニウムノ
ルマルブトキシド85重量%ノルマルブタノール溶液7
2gをエタノール138ml中に溶解させた溶液を加
え、1時間撹拌した。続いて、この溶液の中に水、エタ
ノール、ジメチルホルムアミド、1規定アンモニア水の
混合溶液を水浴中で滴下して、ゾルを調製した。得られ
たゾルを内径が16mmのポリプロピレン製の容器に注
ぎ、容器の両端を密閉して一昼夜室温中で静置し、ウェ
ットゲルを得た。このウェットゲルを容器に入れたまま
の状態で60℃の恒温層中に入れて4日間熟成させた。
【0040】熟成の終わったウェットゲルを容器から取
り出し、内径が25mmのポリプロピレン製の筒に1本
ずつゲルを入れ、偏心しないように筒の中心に固定し
た。このように固定したゲルを3N−硫酸中に浸漬し、
この容器とゲルの隙間に硫酸が整然と流れるように容器
の底部にマグネチックスターラー回転子をおいて低速で
撹拌しながら1時間40分間ジルコニウム成分を溶出さ
せた。次に、予め容易した目の粗さが1cmのフッ素樹
脂製籠の中にゲルを移替え、体積比が1:2のメタノー
ル、エタノール混合アルコール中に一昼夜浸漬してウェ
ットゲル中の硫酸分を洗浄した。溶液の撹拌は、硫酸の
場合と同じように籠の底部にマグネチックスターラー回
転子をおいて低速で撹拌した。
【0041】洗浄を終えたウェットゲルを内径16.5
mmのポリプロピレン製容器に入れて蓋をし、60℃恒
温中に入れて乾燥させ、ジルコニウム成分に濃度勾配を
形成した透明でクラックのないドライゲルを得た。続い
てこのドライゲルを管状炉中にいれ、最高温度1150
℃まで昇温して焼成を行って屈折率分布型光学素子を得
た。この屈折率分布型光学素子は、凹レンズとして機能
する綺麗な放物線状の屈折率分布を有していた。
【0042】実施例4 実施例1と同様に作製し、熟成した後、ゲルをメタノー
ル:エタノール=5:5、エタノール、エタノール:ア
セトン=5:5、アセトンの順に溶媒を変えて浸漬する
ことにより、ゲル細孔中に酢酸バリウムの微結晶を析
出、固定させた。
【0043】次に、得られた均質ゲルをマグネチックス
ターラーによって毎分140回転で撹拌しながら、0.
3mol/lの酢酸カリウムのメタノール溶液であり、
かつ、0.15mol/lの酢酸のメタノール溶液とな
るように調節した溶液150mlに11時間浸漬したの
ち、溶液の撹拌のためのスターラー回転数を80回転に
下げて濃度分布を付与した。その後、実施例1と同様の
条件で濃度分布を付与した酢酸バリウム、酢酸カリウム
の微結晶をゲル細孔中に析出、固定、さらに乾燥、焼結
してガラス体を得た。このガラス体は実施例1で作製し
たガラス体と比較して、外周部位の屈折率がやや高い形
になっており、非球面効果を求めるレンズ系に適した屈
折率分布を持った光学素子となった。
【0044】実施例5 テトラメチルシリケート148mlにジメチルホルムア
ミド82mlを加え、30分間撹拌し、その中に0.0
2規定のアンモニア水180mlとメタノール80ml
の混合溶液を撹拌しながらゆっくり加えてゾルを作製し
た。このゾルを内径10mmのフッ素樹脂製の円筒に注
ぎ、フッ素樹脂の栓で蓋をして室温でゲル化させた後4
0℃で2日間熟成し、シリカからなるホストゲルを得
た。
【0045】このゲルを目の粗さが1cmのフッ素樹脂
製籠の中にゲルを立てて保持し、その上から内径25m
mのポリプロピレン製の筒をゲルに対して偏心しないよ
うにゲル1本ずつの回りに保持し、次いで0.002m
ol%の酢酸第2銅のメタノール溶液を入れて溶液を撹
拌しながら48時間浸漬を続け、ゲル中に酢酸銅を含浸
させた。
【0046】次に、酢酸銅溶液をアセトンに変えるとと
もに、ゲルの回りに保持したポリプロピレン製の筒を取
り外してさらに48時間浸漬して酢酸銅をゲル内に固定
した。
【0047】続いてゲルを60℃の乾燥機に入れ、ピン
ホールを開けて1週間乾燥させ、さらに80℃、100
℃の乾燥機に2日ずつ入れて乾燥させてドライゲルとし
た。このドライゲルを管状炉に入れて、650℃までは
酸素雰囲気、それ以上の温度でヘリウム雰囲気にして1
100℃まで昇温し焼結することにより、青色に均一に
着色したガラス体を得た。このガラスは平行平板に研磨
して、近赤外カットフィルターとして使用できた。
【0048】なお、溶媒をアセトンに変更した際にポリ
プロピレン製の筒を取り外さずにそのままの状態で固定
工程を実施して作製したガラス体は、固定工程の際の溶
媒の含浸速度が遅いためか、ガラス中の青色に濃淡があ
り、フィルターとしては使用できなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、ゾルゲル法によって所
望の成分を含有した多成分ガラスを製造することがで
き、屈折率分布型光学素子の製造に適用した場合には、
屈折率分布形状の精密な制御が可能となり、カメラ、顕
微鏡、内視鏡等のレンズとして用いることのできる光学
設計上効果の高いほぼ放物線形状の分布を得ることが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する装置の一例を説明する
図である。
【図2】処理槽内に乱流を形成した状態を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1…処理槽、2…攪拌装置、3…ゲル、4…整流治具、
5…流れ方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲル法による多成分ガラスの製造方
    法において、処理液中にゲルを浸漬してゲル中への金属
    成分の導入、ゲル中からの金属成分の溶出、もしくはゲ
    ル中の金属成分の交換の少なくともいずれかの処理を行
    う際のゲルと処理液とのゲル表面での接触速度が、処理
    液中にゲルを浸漬してゲル中の金属成分の固定処理を行
    う際のゲルと処理液とのゲル表面での接触速度よりも小
    さいことを特徴とする多成分系ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 ゾルゲル法による多成分ガラスの製造方
    法において、処理液中にゲルを浸漬してゲル中への金属
    成分の導入、ゲル中からの金属成分の溶出、もしくはゲ
    ル中の金属成分の交換の少なくともいずれかの処理を行
    う際にゲル表面に処理液を層流状態で流し、ゲルを処理
    液に浸漬してゲル中の金属成分を固定する際には、ゲル
    表面を処理液を乱流状態で流すことを特徴とする多成分
    系ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 ゲル中に金属成分の濃度分布を形成する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の多成分系ガラ
    スの製造方法。
JP31972996A 1996-11-29 1996-11-29 多成分系ガラスの製造方法 Withdrawn JPH10158018A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31972996A JPH10158018A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 多成分系ガラスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31972996A JPH10158018A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 多成分系ガラスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10158018A true JPH10158018A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18113532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31972996A Withdrawn JPH10158018A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 多成分系ガラスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10158018A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3708238B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
US5182236A (en) Gradient index glasses and sol-gel method for their preparation
US4686195A (en) Method and composition for the manufacture of gradient index glass
US5069700A (en) method of manufacturing gradient-index glass
JPH10158018A (ja) 多成分系ガラスの製造方法
US5294573A (en) Sol-gel process of making gradient-index glass
JP3476864B2 (ja) ガラスの製造方法
JP3209533B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
US5746797A (en) Process for producing a gradient index optical element
US6174828B1 (en) Gradient-index optical element and its fabrication method
JPH09202652A (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH0873227A (ja) ガラス体の製造方法及びゲルの浸漬装置
JPH07149525A (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH09263413A (ja) ガラスの製造方法
JP3477225B2 (ja) ガラスの製造方法
JPH09301775A (ja) セラミックスの製造方法
JP2005145751A (ja) Grinレンズの製造方法及びgrinレンズ
JP3337522B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH1143329A (ja) ゾルゲル法によるガラスの製造方法
JPH05306126A (ja) 屈折率分布型光学素子およびその製造方法
JPH10231128A (ja) ガラスの製造方法
JP2000007384A (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPS6340731A (ja) 屈折率分布型レンズの製造方法
JP3670682B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH08165121A (ja) 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040203