JPH10231128A - ガラスの製造方法 - Google Patents

ガラスの製造方法

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JPH10231128A
JPH10231128A JP3612297A JP3612297A JPH10231128A JP H10231128 A JPH10231128 A JP H10231128A JP 3612297 A JP3612297 A JP 3612297A JP 3612297 A JP3612297 A JP 3612297A JP H10231128 A JPH10231128 A JP H10231128A
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gel
pressure
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immersion
glass
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Yuko Morita
祐子 森田
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲルの浸漬処理を高速化する。 【解決手段】 ゾルゲル法によるガラスの製造方法にお
いて、ゲルの処理液への浸漬処理を複数回行う際に、浸
漬処理は、50℃以上、250℃以下の温度の加圧下
で、温度および圧力を保持した状態で、組成の異なる処
理液に浸漬する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゾルゲル法により
作製したゲルを溶液に浸漬し、乾燥焼成することにより
ガラスを作製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゾルゲル法によりガラスを作製するため
には、ガラスの骨格となるシリコンのアルコキシドをエ
タノール等のアルコールを溶媒とし、塩酸などの触媒下
で加水分解反応させてゾルを調製し、ゾルはさらに重縮
合反応させることにより、シリコン等の金属原子と酸素
原子の共有結合からなる3次元状のゲル骨格のすきま
に、アルコール、水等が充填されたゲル多孔質体(ウェ
ットゲル)を作製し、このウェットゲル中の細孔に含ま
れる溶媒を乾燥により除去した後に、焼成することによ
って緻密化しガラスとする。
【0003】ゾルゲル法を利用してガラスを作製する利
点は、液体原料を使用するため原料の精製が比較的容易
に行なえるため、高純度のガラスが作製可能であるこ
と、溶融法と比較すると比較的低い温度でガラスが得ら
れるため、溶融中に揮発しやすい成分を多量に含むガラ
スや溶融中に分相しやすい成分を均一に含有したガラス
など従来、溶融法では作製不可能だったガラスを作製で
きること等が挙げられる。
【0004】このような利点があるのに対し、第1にゲ
ルを乾燥、焼成してガラスに至るまでに大きな体積収縮
を行うために割れやすく、歩留まりが悪いという問題点
があった。ゾルゲル法により作製したウェットゲル中に
は、シリコンアルコキシドの加水分解、縮重合反応の結
果生じるアルコール、反応の結果生じる水等が含まれて
おり、なかでも水はゲル細孔中で表面張力が大きいた
め、乾燥時にゲルの細孔内に大きな応力を生じさせ、割
れの原因となっていた。
【0005】第2に、屈折率分布型光学素子(GRI
N)のような媒質内に金属成分の濃度分布を付与したガ
ラスを作製する場合には、多段階の工程が必要となるた
め、仕掛かり期間が長いという問題点があった。屈折率
分布型光学素子作製工程には酢酸鉛等の屈折率への寄与
の大きな金属塩を含有するゲルを作製する工程、ゲル中
の金属塩の溶解度の小さい処理液に浸漬し、金属塩の微
結晶を析出することにより金属塩をゲル中に固定する工
程、金属塩の溶解度のやや大きい溶液に浸漬して溶出す
ることにより金属塩濃度分布に勾配を付与する工程、再
び金属塩の溶解度の小さい溶液に浸漬し、金属塩の微結
晶を析出させ金属塩濃度分布を固定する工程、ゲル中の
溶媒を乾燥させドライゲルを得る工程、さらに加温しド
ライゲルを無孔化させる焼結工程からなる。このよう
に、ゾルを調製してからゲル化し、金属成分を固定、分
布付与等の多段階の浸漬処理の後、乾燥焼成するという
多くの工程を有している。特にゲルを溶液に浸漬する各
工程は、ゲル内外の溶媒の拡散を利用しているので、1
つの工程で数時間から数日かかることも珍しくない。
【0006】第1の問題である上述のような乾燥時の割
れを避けるための方法の一つとして、ゲルを乾燥する際
に容器に開口率の小さい蓋をして徐々に乾燥する方法が
特開昭60−131833号公報などに記載されてい
る。
【0007】また、ウェットゲル中の溶媒を乾燥しやす
い溶媒に置換する方法が、特公平2−39454号公報
等に記載されており、アルコキシドの加水分解により得
たゲルを、オートクレーブ中で高温加圧処理することに
よりゲル骨格を強化し、乾燥時の割れを防ぐ方法が特公
平8−25755号公報等に開示されている。これらの
方法により、ゾルゲル法によりガラスを作製する際の第
1の問題である割れの対策が可能となった。しかし、も
う一つの問題である工程の長期化に対する対策として適
当な方法がなかった。
【0008】溶媒交換に要する時間はゲルの大きさが大
きくなるほど長くなり、拡散時間は拡散距離の二乗に比
例するので、単純に大きさを2倍にすると、液交換に要
する時間は約4倍になり、大きさを3倍にすると液交換
に要する時間は約9倍になってしまう。
【0009】特に、屈折率分布型光学素子を作製する場
合には、溶媒の交換は、分布付与の工程だけでなく分布
付与の前後に金属塩を固定する工程が必要となるので、
特に液交換に時間を要することは作製工程全体に長時間
を要することになる。
【0010】ゾルゲル法により作製したウェットゲル
を、金属塩溶液に含浸することにより、ウェットゲル中
の溶液を金属塩溶液に置換し、屈折率や分散、分光透過
率等の光学特性を任意に変えた光学ガラスを作製するこ
とができる。金属塩として屈折率への寄与の大きな金
属、例えば鉛、バリウム、ランタン、イットリウム、チ
タン等の塩を使用することにより、屈折率分布型光学ガ
ラスを作製することができる。また、金属塩として着色
作用のある金属、例えば銅、コバルト、鉄、マンガン等
の塩を使用することにより、色フィルタ等を作製するこ
とができる。
【0011】屈折率分布型光学素子や色フィルタ等を作
製するためには、ウェットゲル中の溶液を金属塩溶液に
置換し、ウェットゲル中の金属塩の濃度分布が所望の濃
度、及び濃度分布になったところで、その金属塩濃度分
布を固定するために、金属塩の溶解度の小さな溶媒に浸
漬する。しかし、固定溶液はウェットゲルの外周部から
浸透していくため、金属塩は外周部から固定されてい
く。中心付近まで固定溶媒が拡散するには時間を要する
ため、中心部の金属塩の固定が開始されるまでには時間
を要し、その間に中心付近の金属塩濃度分布が崩れてし
まうという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゾルゲル法
によりガラスを作製する場合に、種々の目的で行われて
いるゲル中の溶媒交換は、溶媒がゲルの細孔中を通らな
ければならないため、長時間を要するという問題があっ
た。本願はこのような問題を鑑みて発明されたものであ
り、ゾルゲル法により作製したゲルの溶媒交換処理の高
速化することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゾルゲル法に
よるガラスの製造方法において、ゲルの処理液への浸漬
処理を複数回行う際に、少なくともいずれかの浸漬処理
は、ゲルを50℃以上、250℃以下の温度において加
圧下で行うガラスの製造方法である。ゾルゲル法による
ガラスの製造方法において、ゲルの処理液への浸漬処理
を複数回行う際に、浸漬処理は、50℃以上、250℃
以下の温度の加圧下で、温度および圧力を保持した状態
で、組成の異なる処理液に浸漬するガラスの製造方法で
ある。また、ゾルゲル法によるガラスの製造方法におい
て、ゲルの浸漬処理を、温度および圧力を個別に調製可
能な少なくとも2つの区画室を有する耐圧容器内で行う
ガラスの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】一般に、ゲルを溶液に浸漬して、
溶媒交換をする場合、溶液の温度が高いほどゲル骨格中
を溶液が拡散する速度が大きくなる。しかし、高温にす
ると溶媒の沸点ではゲル中で溶媒の沸騰が起こるためゲ
ル内で局部的に高い圧力が発生し、ゲルは破壊されてし
まう。そこで、本発明のように浸漬処理工程に圧力を印
加して、溶媒の沸騰を抑えながら高温高圧溶液中にゲル
を浸漬することにより、ゲルを破壊することなく、ゲル
中の溶媒とゲル外の溶媒の交換速度をさらに速くするこ
とができる。
【0015】ゲルの浸漬は、乾燥の際の割れ防止のため
のゲル内溶媒の交換、色フィルタ、屈折率分布型光学素
子等を作製する際の金属成分含有溶液への浸漬による金
属塩のドープ、金属塩の成分の溶出のための溶液への浸
漬、及び金属成分の固定のための金属成分に対して難溶
性の溶媒への浸漬等種々の目的で行われるが、いずれの
目的に対して本発明の方法を適用しても、浸漬工程に要
する時間を短縮できるため、ゾルゲル法によるガラスの
作製工程を短縮化することが可能となる。特に、屈折率
分布型光学素子作製工程は、多段にわたる浸漬工程が必
要であるため、本発明を適用することにより特に工程の
短縮化の効果が大きい。
【0016】本発明の方法に適した高圧とは、処理温度
において処理溶媒が沸騰しない圧力であり、好ましくは
1kg/cm2以上、500kg/cm2以下であり、よ
り好ましくは5kg/cm2以上、200kg/cm2
下である。また、加圧速度が大きすぎるとゲル内部に圧
力差が生じて割れてしまうので、加圧速度は小さい方が
よいが、処理時間がかかりすぎるので2kg/cm2
分以上、1000kg/cm2/分以下がよい。また、
より工程を高速化するためには、多段に浸漬する場合
に、次の浸漬溶液へ浸漬する際に温度、圧力をもとに戻
さず、高温高圧を保持したまま次の浸漬液に移行するこ
とが有効である。高温高圧を保持したまま次の溶液に移
行できれば、温度あるいは圧力の上昇、下降に要する時
間を短縮することができる。
【0017】また、浸漬溶液を交換する際に、温度の上
昇、下降や減圧、加圧によって、ゲル中の溶媒の膨張、
収縮が伴うため、体積変化に追従できないゲル骨格に応
力を与えてしまうこともある。温度の上昇、下降や減
圧、加圧を繰り返すことにより、ゲル骨格への応力も繰
り返し加わるため、骨格構造が損傷を受けることにな
る。しかし、高温高圧中で液の交換を行う本方法によれ
ば、温度および圧力の上昇、下降が最小限ですむので、
このようなゲル骨格への損傷は最小限に抑えることがで
きるのである。以上のようにゲル骨格への損傷を少な
く、より工程を高速化するためには、次の浸漬溶液へ浸
漬する際に、温度、圧力を周囲温度、圧力に戻さず、高
温高圧を保持したまま次の浸漬液に移行するのである。
【0018】本発明において、温度、圧力の保持とは、
温度および圧力を一定に保った状態のみではなく、ゲル
の処理工程間の移動や処理液の取り出しの際に、ゲルの
温度あるいは圧力を加温、加圧前の状態に戻さないこと
も意味する。
【0019】本発明を実施する方法には、1つの耐圧容
器内にゲルの処理に必要な複数の浸漬液をあらかじめ準
備し、その耐圧容器内でゲルあるいは溶液を、所定の時
間が経過した後に移動させる方法を挙げることができ
る。この方法は浸漬液の種類や数が少ない時に適する方
法である。
【0020】また、浸漬液の種類が多い場合には、浸漬
液容器を配置する場所を多く必要とし、大きな耐圧容器
が必要となる。また、各浸漬液の蒸気圧特性が著しく異
なる場合には、同一の耐圧容器内で高温高圧状態にした
場合には、沸点が低い液体が揮発し、液量が不安定にな
ったり、蒸気が他の液に不純物として混入する可能性が
あるので、一つの耐圧容器内に設置することは望ましく
ない。
【0021】そこで、このような問題点の解決のために
は、系内の温度圧力を独立に制御できる少なくとも2つ
の耐圧容器を連結して、温度、圧力をもとに戻さず、高
温高圧を保持した状態で、他の浸漬液に移行する方法を
挙げることができる。このような耐圧容器の例として
は、図1に示すように耐圧容器1内を間仕切り2によっ
て2室に区切った構成をしたものが挙げられる。まず、
図1のA室3にはじめに高温高圧処理に用いる溶液を入
れた高温高圧処理容器4を取り付け、その中にゲル5を
入れ、A室加熱手段6と外部の加圧あるいは減圧手段と
を結合する弁7によって、所定の温度、圧力に調節す
る。この状態で所定の時間浸漬する。一方、B室8には
次の処理に用いる溶液を入れた処理容器9を入れてお
き、A室3のゲルの浸漬が終了する時にあわせ、B室加
熱手段10、外部の加圧あるいは減圧手段とを結合する
弁11によって、A室と同じ温度圧力に到達させてお
く。所定の時間浸漬したところで、A室とB室の間仕切
り2を開けて、ゲルをB室8の処理容器9内の浸漬溶液
に移動し、A室とB室の間の間仕切り2を閉じる。B室
6内は所定の温度、圧力を維持し浸漬を続ける。一方、
A室3内は温度を下げ、常圧に戻した後に、必要に応じ
次の浸漬溶液の処理容器を入れる。
【0022】なお、A室とB室の蒸気の混合などを厳密
に防止するためには、A室とB室の間に開閉可能な仕切
を隔てて連結された中間室を設け、A室と中間室の間の
仕切をあけてゲルを中間室へ移し、A室と中間室の間の
仕切を閉じた後に、B室と中間室の間の仕切をあけてゲ
ルをB室に移動するようにすれば良い。この場合は、移
動中のゲルの乾燥を防ぐために、中間室には例えばアル
コールなど、ゲル中に含まれている溶媒の蒸気を充満さ
せておくことが好ましい。
【0023】ゲル移動のために開ける直前の両室の温度
圧力は、同一であることが望ましいが、両室に設けた処
理液の蒸気圧のうち、蒸気圧が低い方の溶液に合わせ
て、浸漬時の温度、圧力とは若干異なっていてもよい。
処理室内の圧力を独立に制御できる少なくとも2つの耐
圧容器を連結したオートクレーブの構成は他にも種々考
えられるが、本発明の目的を達せられるものであれば、
どのようなオートクレーブを用いてもよい。
【0024】また、ゲルを浸漬液に浸漬し、ゲル中の成
分の溶出処理を行う場合には、ゲル近傍ではゲル内から
出た液の濃度が高く、浸漬液の濃度が低くなる。液の交
換速度は、ゲル内とゲル外液の濃度ポテンシャル差が大
きいほど速くなるので、ゲル近傍に高濃度で存在するゲ
ルからの溶出液の濃度はできるだけ低くした方が、交換
速度を速くすることができる。さらに、耐圧容器中の浸
漬溶液を十分に撹拌することにより、ゲル近傍の溶液と
ゲルから離れた位置の溶媒が混合されるため、ゲル内外
の溶媒交換効率を上げることができる。
【0025】また、溶出液の温度は拡散速度を大きく変
化させるため、溶液の加熱あるいは冷却の際に処理液の
温度が不均一とならないように、処理液の各部の温度を
均一にするためにも処理液の撹拌は重要である。したが
って、本発明の方法によりゲルの処理を行うときに、撹
拌装置を備えた耐圧容器を用いることは大変効果があ
る。耐圧容器の中での撹拌方法としては撹拌翼を回転す
る方法、磁力によって攪拌子を攪拌する方法、気泡やポ
ンプを用いた液の流動にによる撹拌等によって行うこと
ができる。
【0026】屈折率分布型光学素子を作製する場合に
は、分布付与の工程の温度をその後の分布を固定する工
程より低温で行うことが好ましい。屈折率分布型光学素
子の分布付与工程を高温高圧で行うことによって分布付
与を速くすることもできるが、分布付与工程は、前後の
金属成分固定工程と比較すると、微妙な調製が必要とな
るので、徐々に分布付与を行った方が分布形状を精密に
形成することが可能となる。また、分布付与の際の温
度、圧力はゲルの径や細孔の大きさ、分布付与に使用す
る浸漬液と金属塩の溶解度特性などを考慮して決めるの
がよい。分布工程をその後の分布を固定する工程より低
温で行い、分布付与終了後に金属分布を分布固定液にゲ
ルを移行した後、高温加圧状態とすることにより、分布
固定に使用する金属塩の溶解度の低い溶媒のゲル内への
拡散速度を速くする方法は良い分布形状を得るために有
効である。これは、固定溶媒が速くゲル中心部まで到達
するため、ゲル内の位置による分布固定液の到達時間の
差が小さくなり、分布の崩れを少なくすることができる
からである。また、高温高圧での分布固定工程等のあと
に温度、圧力を高めて超臨界状態として、超臨界乾燥を
行うことにより、乾燥工程へ直接に移行することによっ
て、ゲルを移動する等の必要がなくなり工程を簡素化す
ることができる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を説明する。 実施例1 140mlのSi(OCH34と140mlのSi(O
254 に0.01規定の塩酸300mlと0.25
mol/lの酢酸鉛水溶液6mlを加えて加水分解して
ゾルを調製し、内径40mmの円筒型フッ素樹脂製容器
内に注ぎ、室温でゲル化させウェットゲルを得た。オー
トクレーブ中には2つの容器を準備し、1つには5mo
l/lの酢酸カリウムと0.001mol/lの酢酸銅
を溶解した水溶液を500ml、もう一方の容器にはア
セトン500mlを注いだ。ウェットゲルを酢酸カリウ
ム酢酸銅水溶液に浸漬し、オートクレーブを115℃、
180kg/cm2 に加温加圧した。浸漬溶液は撹拌機
により均一になるように撹拌した。この状態で12時間
浸漬した後、温度圧力を保持したままアセトンミストで
2分間ゲル表面を洗浄した後に、もう一方の容器のアセ
トン中にゲルを移し5時間浸漬処理し、ゲル中に酢酸カ
リウムと酢酸銅の微結晶を析出させた。このゲルを乾燥
し、670℃まで焼成したところ、直径約7mmの青色
透明のガラスロッドを得た。このガラスは赤外光のカッ
ト機能を有していた。
【0028】比較例1 実施例1の方法と同様にして得たゲルを5mol/lの
酢酸カリウムと0.001mol/lの酢酸銅を溶解し
た水溶液に、25℃の室内で大気圧下で浸漬処理した。
ゲル内部に酢酸銅を平坦に分布させるには70時間以上
必要であった。また、ゲル内溶媒を十分にアセトンに置
換することにより、酢酸銅、酢酸カリウムを固定するた
めには、同様の条件ではアセトンへの浸漬時間は36時
間以上必要であった。
【0029】実施例2 155mlのSi(OC254 と、65mlのSi
(OCH34の混合液中へpH2の塩酸を添加し、1時
間撹拌し、部分加水分解反応を行った。さらに、1.2
5mol/l酢酸鉛水溶液の250mlと酢酸85ml
の混合液を添加し、激しく混合して得たゾルを内径が5
0mmのゲル化容器に分注した後、30℃に静置しゲル
化させた。このゲルをゲル化容器から取り出し、オート
クレーブ内に設けた0.5mol/l酢酸鉛水溶液中に
浸漬し密閉した。オートクレーブを徐々に加圧し、20
kg/cm2 まで達した後に、加温して90℃、25k
g/cm2 において10時間浸漬した後、圧力を保持し
た状態で、20℃まで冷却し、その後常圧に戻した。ゲ
ル表面をエタノールで濡らし、ゲル表面が乾燥しないよ
うにしながらエタノールを満たした容器に移動した。こ
の容器を密閉しオートクレーブにいれ、90℃、50k
g/cm2で8時間浸漬処理したのち、圧力を保持した
まま20℃まで冷却し、その後常圧に戻すことによって
ゲル中に酢酸鉛の微結晶を析出させた。
【0030】次に、このゲルを0.3mol/lの酢酸
カリウムを含有するメタノール溶液に浸漬し、50℃、
10kg/cm2 に保った状態で、5時間20分浸漬す
ることにより酢酸鉛に凸状の分布を付与した後、ふたた
び常温常圧に戻し、アセトンに浸漬して70℃、100
kg/cm2 で6時間分布固定を行った後、温度圧力を
上げて250℃、240kg/cm2 で3時間保持して
超臨界乾燥し、エアロゲルを得た。このエアロゲルを6
50℃まで加熱し、焼結させることにより、直径約1
7.6mmのGRINガラスロッドを得た。従来、常温
常圧で浸漬工程を行い、屈折率分布型光学素子を得る場
合と比較して、浸漬処理時間は約8分の1程度に短縮す
ることができた。
【0031】実施例3 280mlのSi(OCH34に0.01規定の塩酸1
40mlを添加し、部分加水分解を1時間おこなった。
次いで、0.8mol/lの酢酸バリウム水溶液50m
lと酢酸65mlを加えて加水分解してゾルを調製し、
内径12.4mmの円筒型フッ素樹脂製容器内に注ぎ、
室温でゲル化させウェットゲルを得た。得られたゲルを
0.2mol/lの酢酸バリウムを溶解した水溶液の容
器中に浸漬し密閉した。
【0032】次いで、密閉容器内を140℃、100k
g/cm2 に保持しながらゲルを3時間浸漬した後、温
度、圧力を保持した状態で、容器内の溶液をエタノール
に置換し、ゲルをエタノール中に3時間浸漬し、ゲル中
に酢酸カリウムと酢酸銅の微結晶を析出させた。3時間
の浸漬後、液温を8℃/分の速度で冷却し、液温が25
℃に到達した後に、圧力を大気圧に戻した。
【0033】0.2M酢酸カリウムを溶解したメタノー
ル/アセトン混合溶液(25℃)に28時間浸漬し、ゲ
ル中のバリウムと酢酸カリウムを交換することにより、
ゲル中心部ではバリウム濃度が高く、周辺部ではバリウ
ム濃度が低くなるような濃度分布を付与した。分布付与
後のゲルをアセトン中に移し、20kg/分で加圧しな
がら、10℃/分で加熱した。最終的には90℃、15
0kg/cm2 とし、この中で2時間の処理を行った。
その後に、再び加圧、加温して超臨界乾燥し670℃ま
で焼成したところ、直径約3.8mmの無色透明の屈折
率分布型を有したガラスロッドを得た。
【0034】
【発明の効果】本発明は、高温加圧下で濃度分布の付与
とそれよりも高温、高圧下において濃度分布固定を行っ
たことにより、分布固定時の分布の崩れは少なく、屈折
率分布形状が精密で、またばらつきの少ないものを得る
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の一例を説
明する図である。
【符号の説明】
1…耐圧容器、2…間仕切り、3…A室、4…高温高圧
処理容器、5…ゲル、6…A室加熱手段、7…弁、8…
B室、9…処理容器、10…B室加熱手段、11…弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲル法によるガラスの製造方法にお
    いて、ゲルの処理液への浸漬処理を複数回行う際に、少
    なくともいずれかの浸漬処理は、ゲルを50℃以上、2
    50℃以下の温度において加圧下で行うことを特徴とす
    るガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 ゾルゲル法によるガラスの製造方法にお
    いて、ゲルの処理液への浸漬処理を複数回行う際に、浸
    漬処理は、50℃以上、250℃以下の温度の加圧下
    で、温度および圧力を保持した状態で、組成の異なる処
    理液に浸漬することを特徴とするガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 ゾルゲル法によるガラスの製造方法にお
    いて、ゲルの浸漬処理を、温度および圧力を個別に調製
    可能な少なくとも2つの区画室を有する耐圧容器内で行
    うことを特徴とする請求項2記載のガラスの製造方法。
JP3612297A 1997-02-20 1997-02-20 ガラスの製造方法 Withdrawn JPH10231128A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107930543A (zh) * 2017-12-28 2018-04-20 乐山职业技术学院 一种用于制备气凝胶的溶剂置换和常压干燥的装置及方法

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CN107930543B (zh) * 2017-12-28 2023-08-11 乐山职业技术学院 一种用于制备气凝胶的溶剂置换和常压干燥的装置及方法

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