JPH10166498A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板の製造方法

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JPH10166498A
JPH10166498A JP32660796A JP32660796A JPH10166498A JP H10166498 A JPH10166498 A JP H10166498A JP 32660796 A JP32660796 A JP 32660796A JP 32660796 A JP32660796 A JP 32660796A JP H10166498 A JPH10166498 A JP H10166498A
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JP32660796A
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Keishi Hanamoto
恵嗣 花本
Kahori Miyashita
香保里 宮下
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸放湿性と防水性の双方に優れるとともに、
意匠性も高い化粧板の製造方法を提供する。 【解決手段】 多孔質の無機系パネルからなる基板1の
表面に防水性と吸放湿性を併せ持つ目止め材層2を形成
し、目止め材層2の表面に転写シート7の転写層6を重
ねて加圧することにより転写層と目止め材層2とを接着
せしめ、次いで担体シート5を剥離して目止め材層2に
装飾層を形成する。目止め材として、樹脂バインダー中
に穀物の殻の粉体、貝殻粉体、檜葉材の粉体のいずれか
を含有する塗料を使用する。或いは、表面に凹凸模様を
有する賦形シートを使用し、目止め材層の上にその賦形
シートの凹凸模様を重ねて加圧することで目止め材層に
凹凸模様を形成する。塗膜を形成したにも関わらず、基
板1の持つ吸放湿性、防水性を犠牲にすることがなく、
しかも高い意匠性が付与されたものが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家屋等の内装又は
外装に使用される化粧板及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の化粧板
としては、木質合板、金属板等の基板にポリ塩化ビニル
製の化粧シートを貼着したものが一般的に使用されてい
る。ところが、このタイプの化粧板は、通気性や吸放湿
性がないのに加え、最近の家屋は密閉性が高くなってい
ることから、化粧板の室内側表面、或いは壁、天井等の
内部側表面(壁、天井等が中空の場合)に結露を生じる
という問題がある。このような結露は、放置すると基板
が腐食したり錆或いはカビを誘発したりする。また、ビ
ニルクロス等のポリ塩化ビニル製の化粧シートは焼却時
に塩化水素ガスを発生するので、廃棄上の問題点もあ
る。
【0003】一方、吸放湿能力が高く、室内空間の湿度
変化を最小限に抑える機能を有する基板として多孔質の
無機系パネルが開発されている(特開平6−11557
1号公報等)。この無機系パネルは強度が優れ不燃性で
もあるが、意匠性が乏しいという欠点がある。そこで、
この基板にポリ塩化ビニル製の化粧シートを貼着して意
匠性を持たせようとすると、基板自体の折角の機能が活
かされないことになるため、表面の装飾がないままで使
用するか、或いは装飾を施すにしても、通気性のある布
を貼着(クロス仕上げ)又は防水コートのない化粧紙貼
り仕上げにするか、表面への目地溝等の凹凸模様の彫刻
乃至賦形か、或いは吸放湿性を損なわない塗料仕上げを
施すのに限られている。ただしそれにしても、クロス又
は化粧紙仕上げの場合は、接着剤が澱粉糊等の吸放湿性
のある特定のものに制限され、しかもこの種の接着剤は
水溶性のため、濡れるとクロスや化粧紙が剥がれてしま
ったり、また化粧紙自体も膨潤してふやけてしまう(表
面に防水コートがないため)。凹凸模様の場合は、色彩
的な意匠に乏しいという問題が残る。また吸放湿性を損
なわない塗料仕上の場合には、澱粉系、ポリビニルアル
コール系等、吸放湿性の高い特定のものに制限される
上、その塗布量も低く抑える必要があり、さらに塗膜は
水溶性で耐水性に乏しいという問題点を有している。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、吸放湿性と防
水性の双方に優れるとともに、意匠性も高い化粧板の製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1の製造方法は、多孔質の無機系パ
ネルからなる基板の表面に防水性と吸放湿性を併せ持つ
目止め材を塗布して目止め材層を形成し、次いで担体シ
ート上に転写層として少なくとも装飾層を有する転写シ
ートを用意し、目止め材層の表面に転写シートの転写層
を重ねて加圧することにより転写層と目止め材層とを接
着せしめ、次いで担体シートを剥離して目止め材層上に
装飾層を形成せしめる工程からなり、その目止め材とし
て、樹脂バインダー中に穀物の殻の粉体、貝殻の粉体、
檜葉材の粉体のいずれかを含有する塗料を使用したこと
を特徴とする。
【0006】また、同様の目的を達成するため、本発明
に係る第2の製造方法は、多孔質の無機系パネルからな
る基板の表面に防水性と吸放湿性を併せ持つ目止め材を
塗布して目止め材層を形成し、次いで表面に凹凸模様を
有する賦形シートを用意し、目止め材層の上に賦形シー
トの凹凸模様を重ねて加圧し、次いで賦形シートを剥離
して目止め材層に凹凸模様を形成せしめる工程からな
り、その目止め材として、樹脂バインダー中に穀物の殻
の粉体、貝殻の粉体、檜葉材の粉体のいずれかを含有す
る塗料を使用したことを特徴とする。
【0007】上記の方法で製造される化粧板は、目止め
材層の吸放湿性及び防水性が共に大きいので、基板の吸
放湿性を損なうことがない。その上、表面が水で濡れて
も穀物の殻や貝殻は不溶である。また、目止め材層それ
自体に土壁、漆喰調等の意匠があるので、家屋等の内装
に好適に利用できる。さらに、化粧板の表裏両面とも吸
放湿性及び防水性が優れた素材となっているため、室内
側結露及び壁、天井等建物構造体内部側での結露の双方
とも防水することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る第1の化粧板の製造
方法の手順を図1に示してある。これを説明すると、図
1(a)に示すようにまず多孔質の無機系パネルからな
る基板1を用意し、図1(b)に示すようにその基板1
の表面に防水性と吸法湿性を併せ持つ目止め材層2を設
ける。この目止め材層2は、樹脂バインダー3中に穀物
の殻、貝殻、檜葉材のうちのいずれかの粉体4含有する
塗料を基板1の表面に塗布して形成される。一方、担体
シート5上に少なくとも装飾層からなる転写層6を剥離
可能に積層してなる転写シート7を用意し、図1(c)
に示すように、この転写シート7の転写層6側を目止め
材層2側に向けて重ねて加圧し(必要に応じて加熱と加
圧をし)、転写層6と目止め材層2とを接着せしめ、次
いで図1(d)に示すように担体シート5のみ剥離して
目止め材層2上に転写層6を形成するものである。
【0009】本発明に係る第2の化粧板の製造方法の手
順を図2に示してある。この製造方法においても、図2
(a)に示すようにまず多孔質の無機系パネルからなる
基板1を用意し、図2(b)に示すようにその基板1の
表面に防水性と吸法湿性を併せ持つ目止め材層2を設け
る。この目止め材層2は、前記したのと同様な塗料を基
板1の表面に塗布して形成される。一方、表面に凹凸模
様を有する賦形シート8を用意し、図2(c)に示すよ
うに、目止め材層2の上にこの賦形シート8の凹凸模様
を重ねて加圧し(必要に応じて加熱と加圧をし)、次い
で図2(d)に示すように賦形シート8を剥離して目止
め材層2に凹凸模様9を形成するものである。
【0010】基板1に使用する無機系パネルとしては、
通常建材として使用されているALC(軽量気泡コンク
リート)、GRC(硝子繊維強化コンクリート)、木粉
入セメント等のセメント板、石膏板、陶磁器板等を用い
ても、目止め材層2の存在によって少なくとも室内側の
結露を防止する効果を奏するものが得られる。ただし、
内部側表面の結露をも防止する、より高性能のものを得
るためには、基材1自体に良好な吸放湿性の有る多孔質
無機系パネルを用いる必要がある。
【0011】このようなパネルの一つとして多孔質の珪
酸カルシウム板が挙げられる。従来の珪酸カルシウム板
では吸放湿性が不十分であり、本発明では特開平6−1
15571号公報に記載のようなトバモライト系の珪酸
カルシウム板が好ましい。より詳細には、トバモライ
ト、C−S−H及び石英が混在し、補強材としてパルプ
を2〜12重量%含み、さらにCaO/SiO2 モル比
が0.6〜0.85、嵩密度が0.4〜0.6g/cc
である珪酸カルシウム板である。これらの成分中、トバ
モライトにより優れた耐熱性を実現し、比表面積が大き
く多数の気孔を有するC−S−Hにより優れた吸放湿性
を実現し、石英によって十分な強度を実現するものであ
る。さらにパルプによって強度と加工性を向上させる。
パルプが2重量%未満では強度加工性が不足し、12重
量%超過では不燃性が不十分である。パルプとしては針
葉樹、広葉樹、麻、ワラ等のパルプが用いられる。Ca
O/SiO2 モル比を0.6〜0.85にすることによ
って板のPHの中性化と強度を保つ。モル比0.6未満
だと酸性、0.85超過だとアルカリ性となる。嵩密度
を0.4〜0.6g/ccに保つことにより、適度な加
工(切断、切削等)適性を得る。必要に応じ、成分中に
硝子等無機物繊維を1〜8重量%添加してもよい。この
種の珪酸カルシウム板は、吸放湿性の点から、比表面積
80m2 /g以上、空隙率70〜90%のものが使用さ
れる。ここで言う比表面積は「材料1g中に吸着し得る
窒素ガス量(BET法)」である。すなわち、材料の表
面に水蒸気が吸着又は放出するような物理的吸着現象は
その材料の比表面積に依存する。厚みは通常5〜30m
mのものが使用される。具体的には、このようなトバモ
ライト系の多孔質珪酸カルシウム板の例として「オーエ
スライト(商標)」(秩父小野田(株)製)がある。
【0012】基板1に使用する無機系パネルの他の例と
しては、火山性ガラス質堆積物と鉱物質繊維を原料とし
たものが挙げられる。具体的には、シラスバルーン層の
表裏両面を岩綿層でサンドイッチした無機系ボード「ダ
イライト(商標)」(大建工業(株)製)がある。
【0013】これらの多孔質の無機系パネルの表面に
は、必要に応じて、パネル自体の持つ吸放湿性を損なわ
ない範囲内で、易接着プライマー或いはシーラーとなる
下塗層を設けてもよい。これらの下塗層に用いる塗料と
しては、例えばアクリル樹脂系の水分散型エマルジョン
等が挙げられる。
【0014】基板1の形状は図1、図2の如き平板の
他、彎曲した曲面板、表面に凹凸形状を有する板等を用
いることもできる。また、基板の端部には他の隣接する
基板との接合のため、ホゾやホゾ穴等を加工しておいて
もよい。
【0015】目止め材層2を形成する塗料は、穀物の
殻、貝殻、檜葉材のうちのいずれかの粉末を主成分と
し、これに樹脂バインダーを加えて作製される。穀物の
殻としては米、麦、蕎麦、粟、稗、高粱等であるが、こ
れらの中でも特に米の籾殻が有効である。すなわち、籾
殻は成分元素として硅素を豊富に含み、吸放湿性、通気
性が良好で且つ水に不溶性であるのに加え、色が京壁に
似ており、さらに難燃性、抗菌性、防腐性、消臭性の機
能がある。また貝殻としてはホタテ貝の殻が有効であ
る。すなわち、ホタテ貝の貝殻は多孔質であり成分元素
としてカルシウムを豊富に含み、色が白く、一般の白壁
に好適である。檜葉材は、別名、翌檜或いはアスナロと
も呼ばれる樹木の木材であり、その粉末を用いる。
【0016】上記の籾殻もホタテ貝の殻も必然的に発生
する天然の残滓であり、また檜葉材は本願発明の用途で
は鋸屑、鉋屑等の加工・製材時の廃材で十分であり、い
ずれも他に有効な利用方法がないものであって、利用す
るに際して熱処理、化学処理等を必要としないという利
点がある。穀物の殻、貝殻、或いは檜葉材は適宜な寸法
に粉砕して用いる。檜葉材は鋸屑のうち適当な粒径のも
のを選べば、粉砕の手間は省ける。通常は平均粒径1〜
100μm程度のものを使用する。これらの穀物の殻、
貝殻或いは檜葉材の粉末の塗料中への添加量は、バイン
ダー中に10〜90重量%程度である。これら穀物の
殻、貝殻或いは檜葉材の粉末は単独で用いてもよいが、
これらの2種以上を混合して用いることも可能である。
【0017】塗料の樹脂バインダーとしては、穀物の
殻、貝殻或いは檜葉材の粉末を目止め材層の表面に露出
させる場合や、また添加量を多めにする場合は、防水性
(水不溶性)のものであれば特に限定されない。ただ
し、好ましくは防水性及び吸放湿性のある樹脂を用いる
のが好適である。例えば、アクゾノーベル社の体質顔料
入り長油性アルキド又はスチレンアクリル共重合体系樹
脂からなる多孔質塗膜を形成する塗料が挙げられる。
【0018】目止め材層2を形成する塗料の塗布量は2
0〜200g/m2 (乾燥時)程度が好ましい。そし
て、目止め材層を形成するには、スプレー(吹付)コー
ト、フローコート、コンマコート、ナイフコート、ハケ
刷り等の手法により塗布する。この目止め材層2は、基
材1の表面の微凹凸を平滑化(目止め)するとともに、
転写層6や凹凸模様9の受容層となる。
【0019】本発明では目止め材層2の表面にさらに装
飾を施して意匠性を向上させる。装飾を施す手段として
は、図1で説明したような転写シートを用いた転写印
刷、或いは図2で説明したような賦形シートを用いた凹
凸模様形成が採用される。必要に応じて、目止め材層2
自体に着色を行ってもよい。
【0020】目止め材層2を着色する場合、塗料に顔料
又は染料を混合する。顔料としては、カーボンブラッ
ク、チタン白、弁柄、黄鉛、チタン黄、カドミウムレッ
ド、コバルトブルー、群青、アニリンブラック、キナク
リドンレッド、イソインドリノン、フタロシアニンブル
ー等公知のが使用できる。また塗料にはこの他、必要に
応じ、塗料本来の吸放湿性、防水性を損なわない範囲で
各種の添加剤を添加することができる。これら添加剤の
例としては、銀ゼオライト(銀イオンをゼオライト中に
イオン交換可能に担持させたもの)等の抗菌剤、10,
10’−オキシビスフェノキシアルシン等の防黴剤、有
機アミノ化合物からなるホルムアルデヒド捕捉剤、ベン
ゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系
ラジカル捕捉材等からなる光安定剤、帯電防止剤等があ
る。
【0021】転写印刷に用いる転写シート7を構成する
担体シート5としては、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性飽和ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンコート紙等が用い
られる。担体シート5の厚さは通常20〜100μm程
度である。必要に応じて担体シート5の転写層6側には
硅素樹脂等による離型層を形成する。転写時の剥離はこ
の離型層と転写層6との界面で起こり、離型層は担体と
ともに除去される。また転写層6は少なくとも装飾層か
ら形成される。装飾層の具体例としては絵柄印刷層があ
る。絵柄を印刷する場合、グラビア印刷、シルクスクリ
ーン印刷、オフセット印刷等の公知の印刷法と材料によ
り担体シート5上に絵柄等を印刷する。この時、使用す
るインキのバインダーに吸放湿性がない場合は図1
(c)に示す如く部分的に絵柄を形成するが、目止め材
層2と同様の吸放湿性、且つ防水性の樹脂をバインダー
に用いれば全面ベタが可能である。絵柄としては、木目
模様、石目模様、砂目模様、布目模様、幾何学図形、文
字、全面ベタ(但しバインダーが吸放湿性の場合)等が
ある。必要に応じ、転写層6の担体シート5側に剥離層
を形成したり、転写層6の表面に接着剤層を形成しても
よい。目止め材層2に転写シート7の転写層6を転写す
る際には、転写シート7をその転写層6を目止め材層2
の上に重ね、担体シート5側を押圧して両者を接着せし
める。押圧方法としては例えば図1(c)に示すような
ゴムローラR、或いは金属ロールや金属平板等を用い
る。また転写層6或いは目止め材層2が熱接着性を有す
る場合は加圧に加えて加熱を行う。加熱は、ゴムローラ
等の加圧体を加熱したり、別途転写シート或いは目止め
材層を加熱することにより行う。具体的な加熱法として
は、赤外線輻射、誘導加熱、誘電加熱、加圧体内部への
温水や加熱蒸気などの供給等の手段がある。
【0022】目止め材層2に凹凸模様9を施すのに使用
する賦形シート8としては、薄い可撓性のあるシート
(乃至はフィルム)状のものに、所望の凹凸模様と同形
状、或いは逆凹凸の凹凸形状を表面に形成してなり、し
かも目止め材層2に対し離型性を有する材料からなるも
のを使用する。賦形シート8の素材には、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
の熱可塑性飽和ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、硅素
樹脂、弗素樹脂、ポリ塩化ビニル等の材料が用いられ
る。必要に応じて凹凸模様の反対側面に紙、不織布、他
の合成樹脂シート等を裏打ちとして積層してもよい。賦
形シート8の総厚は通常20〜300μm程度である。
賦形シート8による押圧は、目止め材層2が液状の時に
賦形シート8を接触押圧し、目止め材層2が固体化して
から離型する方法、或いは目止め材層2が固体化した
後、加熱軟化せしめた状態で賦形シート8を接触押圧
し、目止め材層2が冷却固化してから離型する方法のい
ずれでもよい。凹凸模様9としては、木目板の導管溝、
石板の表面凹凸、皮絞、布目テクスチュア、砂目、タイ
ル目地等が施される。賦形シート8の加圧、加熱方法は
転写シートの場合と同様である。
【0023】なお、転写シートによる装飾層の形成と賦
形シートによる目止め材層への凹凸模様の形成は、いず
れか一方だけを行ってもよいが、両方を共に施してもよ
い。装飾層と凹凸模様の両方を施す方法としては、以下
の3通りの方法がある。 (1)先ず転写シートで装飾層(転写層)を形成し、次
いで賦形シートにて凹凸模様を形成する方法。 (2)先ず賦形シートにて凹凸模様を形成し、次いで転
写シートで装飾層を形成する方法。 (3)賦形シートの凹凸模様面に装飾層を含む転写層を
形成したものを用意し、その転写層及び凹凸模様面を目
止め材層上に重ねて加圧し、転写層の形成と同時に凹凸
模様を形成する方法。
【0024】本発明の製造方法で得られる化粧板の用途
としては、建物内部の壁、間仕切り、天井等の内装材が
好適である。
【0025】
【実施例】
(実施例1)1040×3130mmの長方形で厚さが
15mmの板状で、トバモライト、C−S−H、及び石
英の混合系からなり、補強材としてパルプを含有した多
孔質珪酸カルシウム板「オーエスライト(商標)」(秩
父小野田(株)製)を基板に使用した。この基板の比表
面積は88m2 /g、空隙率は78%である。その基板
の表面に、下記組成Aの塗料を塗布して乾燥させること
で目止め材層を形成した。塗布量は100g/m2 (乾
燥時)とした。
【0026】 <組成A> 穀物の殻:米の籾殻(平均粒径10μm) 90重量% 顔料:ベンジイエロー 2重量% バインダー:体質顔料入り長油性アルキド樹脂 8重量% (「セトールTGL(商標)」アクゾノーベル社(蘭)製)
【0027】一方、転写シートとして、厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる
担体シートの片面に硅素樹脂とアクリル樹脂の混合樹脂
をグラビアコートし熱硬化させて離型層(厚さ1μm)
を形成し、その離型層の上に体質顔料入り長油性アルキ
ド樹脂のバインダーに弁柄を顔料として添加したインキ
にて、砂目柄を散点状に(部分的に)グラビア印刷した
装飾層からなる転写層を形成したものを用意した。そし
て、転写層及び目止め材層が共に半硬化状態において、
転写層と目止め材層とを重ね合わせ、表面温度150℃
のシリコンゴムローラにて担体シート側を押圧した後、
室温まで冷却し、転写層及び目止め材層が共に完全硬化
するまで放置した後、担体シートのみを剥離除去し、目
止め材層上に砂目模様を転写した。
【0028】このようにして得られた化粧板は、目止め
材層を形成してあるにも関わらず、吸放湿性及び防水性
が優れていた。そして、表面が京壁に似ており、和室用
の壁パネルとして意匠的に優れていた。
【0029】(実施例2)総厚さが6mmで「岩綿/シ
ラスバルーン/岩綿」の3層構成からなる無機系ボード
「ダイライト(商標)」(大建工業(株)製)を基板に
使用した。その基板の表面に、下記組成Bの塗料を塗布
して乾燥させることで目止め材層を形成した。塗布量は
150g/m2 (乾燥時)とした。
【0030】 <組成B> 貝殻:ホタテ貝の殻(平均粒径10μm) 80重量% 檜葉材の粉末(平均粒径100μm) 7重量% 顔料:チタン白 3重量% バインダー:アクリル系水分散エマルジョン 10重量%
【0031】一方、70g/m2 の上質紙の上にエクス
トルージョンコートで厚さ210μmのポリメチルぺン
の層を形成し、そのポリメチルぺンの層にエンボス加工
により深さ200μm、幅5mmのタイル貼り目地溝の
逆凹凸が形成されてなる賦形シートを用意した。目地溝
の底部に相当する部分は砂目調の艶消微細凹凸を形成
し、タイル部分は鏡面とした。そして、未硬化状態の目
止め材層にこの賦形シートの凹凸を重ねてゴムローラで
押圧し、目止め材層が硬化した後で賦形シートを剥離す
ることで凹凸模様を賦形した。
【0032】このようにして得られた化粧板は、その表
面が白色で漆喰に似ており、表面には格子状に目地溝が
賦形されており、和室用壁面パネルとして意匠性に優れ
ていた。また、吸放湿性及び防水性とも優れていた。
【0033】実施例1,2で得られた化粧板A,B、厚
さ12.5mm厚の石膏板表面にポリ塩化ビニルクロス
を貼着した化粧板C、漆喰ボードDについてそれぞれ調
湿データを取った。試験法は次のようである。密閉され
且つ温度をプログラム通り繰返し昇降可能な槽を用意し
た。そして、槽内に何もサンプルがない場合に、槽内温
度を10℃で10時間、45℃で10時間交互に昇降さ
せ、槽内の相対温度が昇温時に20%RH、降温時に9
0%RHとなるように調整した。そして、この槽内に各
種試料を挿入して、10℃で10時間、45℃で10時
間交互に温度を昇降させ、槽内の相対温度を測定して比
較した。その結果は図3のグラフに示すようである。
【0034】このグラフから分かるように、ポリ塩化ビ
ニルクロス貼りの化粧板Cは槽内に何もサンプルがない
場合と湿度変化に大差がなく、漆喰ボードDでも湿度変
化が余り抑えられなかったが、化粧板A,Bの場合は槽
内の湿度変化が小さく抑えられた。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多孔質の無機系パネルからなる基板の表面に、穀物の殻
の粉体、貝殻の粉体、檜葉材の粉体のいずれかを含有す
る目止め材層を形成し、その目止め材を受容層として装
飾層の転写、若しくは凹凸模様の賦形を行った構成にし
たので、目止め材層を形成しているにも関わらず、基板
の持つ吸放湿性、防水性を犠牲にすることがなく、しか
も高い意匠性が付与された化粧板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の化粧板の製造方法の手順を
示す工程図である。
【図2】本発明に係る第2の化粧板の製造方法の手順を
示す工程図である。
【図3】本発明の化粧板とその他の化粧板で調べた調湿
データのグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 目止め材層 3 樹脂バインダー 4 粉体 5 担体シート 6 転写層 7 転写シート 8 賦形シート 9 凹凸模様

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質の無機系パネルからなる基板の表
    面に防水性と吸放湿性を併せ持つ目止め材を塗布して目
    止め材層を形成し、次いで担体シート上に転写層として
    少なくとも装飾層を有する転写シートを用意し、目止め
    材層の表面に転写シートの転写層を重ねて加圧すること
    により転写層と目止め材層とを接着せしめ、次いで担体
    シートを剥離して目止め材層上に装飾層を形成せしめる
    工程からなり、その目止め材として、樹脂バインダー中
    に穀物の殻の粉体、貝殻の粉体、檜葉材の粉体のいずれ
    かを含有する塗料を使用したことを特徴とする化粧板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 多孔質の無機系パネルからなる基板の表
    面に防水性と吸放湿性を併せ持つ目止め材を塗布して目
    止め材層を形成し、次いで表面に凹凸模様を有する賦形
    シートを用意し、目止め材層の上に賦形シートの凹凸模
    様を重ねて加圧し、次いで賦形シートを剥離して目止め
    材層に凹凸模様を形成せしめる工程からなり、その目止
    め材として、樹脂バインダー中に穀物の殻の粉体、貝殻
    の粉体、檜葉材の粉体のいずれかを含有する塗料を使用
    したことを特徴とする化粧板の製造方法。
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Cited By (6)

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