JPH10167989A - オレフィンの異性化方法およびそれに用いる触媒 - Google Patents

オレフィンの異性化方法およびそれに用いる触媒

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JPH10167989A
JPH10167989A JP32896496A JP32896496A JPH10167989A JP H10167989 A JPH10167989 A JP H10167989A JP 32896496 A JP32896496 A JP 32896496A JP 32896496 A JP32896496 A JP 32896496A JP H10167989 A JPH10167989 A JP H10167989A
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olefin
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JP32896496A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Onda
義幸 恩田
Masaru Kirishiki
賢 桐敷
Hideaki Tsuneki
英昭 常木
Yukio Sumino
幸男 角野
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2529/00Catalysts comprising molecular sieves
    • C07C2529/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites, pillared clays

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応速度が速く、かつ高選択率、高収率で工
業的に有利に長鎖オレフィンを異性化できる方法および
それに用いる触媒を提供する。 【解決手段】 アルコールおよび/または水の存在下
で、かつ触媒として結晶性メタロシリケートを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィンの異性
化方法およびそれに用いる触媒に関する。さらに詳しく
は、長鎖オレフィンを異性化する方法、およびそれに用
いる触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、長鎖α−オレフィン(1−オレフ
ィン)を原料として、これを異性化してインナーオレフ
ィンを製造する方法に関して、硫酸、リン酸のような無
機酸や、金属アルコラート、ナトリウム、カリウムなど
の塩基や金属を触媒として用いる方法が一般に知られて
いる。
【0003】また、従来、結晶性アルミノシリケートを
触媒として用いて、長鎖α−オレフィンを異性化しイン
ナーオレフィンを製造する方法が提案されている。例え
ば、WO90/03354には炭素数6〜34のα−オ
レフィンを原料とし、モルデナイト系ゼオライトの存在
下、130℃〜270℃の温度範囲で異性化反応を行
い、インナーオレフィンを製造する方法が提案されてい
る。
【0004】ES2018110には、炭素数6〜22
のα−オレフィンを原料とし、12員環を有するアルミ
ノシリケートの存在下、異性化反応を行い、インナーオ
レフィンを製造する方法が提案されている。US472
7203には、α−オレフィンを原料とし、シリル化し
た8〜10員環を有するアルミノシリケートの存在下、
異性化反応を行い、インナーオレフィンを製造する方法
が提案されている。
【0005】また、従来、特開平2−295941号公
報には、長鎖α−オレフィンと(ポリ)エチレングリコ
ールとの混合物を、強酸性イオン交換樹脂の存在下反応
させて(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテ
ルを製造する方法において、原料として用いる長鎖α−
オレフィンが強酸性イオン交換樹脂により部分的にイン
ナーオレフィンへと異性化されることが開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】オレフィンの異性化反
応の触媒として無機酸を使用した場合、オレフィンの重
合が併発し選択率が低下するという問題がある。また、
無機酸は均一系触媒であるため、反応後触媒を簡便に分
離除去することができず、工業的利用に際しての不都合
もある。一方、塩基や金属を触媒として用いた場合、吸
湿して活性低下を招いたり、発火、爆発等の危険をとも
なうため、取り扱い性が極めて悪いという問題がある。
【0007】これらの触媒と異なり、結晶性アルミノシ
リケートは不均一系触媒であり、安全性も高く、上記欠
点を解決する技術であるが、α−オレフィンと結晶性ア
ルミノシリケートを直接接触させて反応させると、オレ
フィンの重合物が副生したり、触媒活性の低下が著し
く、工業的に利用するには問題があった。強酸性イオン
交換樹脂を触媒とし、長鎖α−オレフィンと(ポリ)エ
チレングリコールを反応させて(ポリ)エチレングリコ
ールモノアルキルエーテルを製造する方法において、α
−オレフィンが部分的にインナーオレフィンに異性化す
ることが開示されている。長鎖オレフィンへの水和や
(ポリ)エチレングリコール付加によって得られる高級
2級アルコールや(ポリ)エチレングリコールモノ高級
アルキルエーテルのアルキル鎖の酸素原子の付加位置
は、一般に広い分布を持つことが界面活性剤原料として
好ましい。従って、原料となるオレフィンは、例えばα
−オレフィンのように、末端にのみ不飽和結合を有する
オレフィンを原料とするより、不飽和結合の位置の異な
るオレフィンの混合物を用いることが好ましい。強酸性
イオン交換樹脂を触媒とし、長鎖α−オレフィンと(ポ
リ)エチレングリコールを反応させて(ポリ)エチレン
グリコールモノアルキルエーテルを製造する方法におい
ては、α−オレフィンのインナーオレフィンへの異性化
速度は遅く、インナーオレフィンを製造するには工業的
に満足のいくものではなかった。
【0008】したがって、本発明の課題は、反応速度が
速く、かつ高選択率、高収率で工業的に有利に長鎖オレ
フィンを異性化する方法およびそれに用いる触媒を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、アルコールおよ
び/または水の存在下で結晶性メタロシリケートを触媒
として用いることにより、反応速度が速く、かつ高選択
率、高収率で工業的に有利に長鎖オレフィンを異性化で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、長鎖オレフィンを異
性化する方法であって、アルコールおよび/または水の
存在下で、かつ、触媒として結晶性メタロシリケートを
用いることを特徴とする長鎖オレフィンの異性化方法で
ある。ここで、長鎖オレフィンが炭素数8以上30以下
のオレフィンよりなる群から選ばれた少なくとも一種で
あることが好ましい。また、結晶性メタロシリケートが
BEA型メタロシリケートであることが好ましい。ま
た、結晶性メタロシリケートが該結晶性メタロシリケー
トを構成する金属原子に対するケイ素原子の原子比が5
以上1500以下のものであることが好ましい。
【0011】また、本発明は、長鎖オレフィンをアルコ
ールおよび/または水の存在下で異性化する際に用いら
れる触媒であって、少なくとも結晶性メタロシリケート
を含有してなることを特徴とする触媒である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる結晶性
メタロシリケートとは、一定の結晶構造を有する規則正
しい多孔性の物質である。すなわち、このものは、構造
内に多数の規則正しい空隙や空孔を有する比表面積の大
きな固体物質である。本発明において用いられる結晶性
メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケート(一般
にゼオライトともいう)及び、結晶性アルミノシリケー
トのAl原子の代わりに他の金属元素が結晶格子中に導
入された化合物である。他の金属元素の具体例として
は、B、Ga、In、Ge、Sn、P、As、Sb、S
c、Y、La、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Znなどが挙げられ、これらは単独で
もよく2種以上の混合物でもよい。触媒活性及び合成や
入手のし易さの面から結晶性アルミノシリケート、結晶
性フェロシリケート、結晶性ボロシリケート、結晶性ガ
ロシリケートが好ましく、中でも結晶性アルミノシリケ
ートが好適である。
【0013】本発明において用いられる結晶性メタロシ
リケートの具体例としては、国際ゼオライト学会構造委
員会の命名によるIUPACコードを用いて記述する
と、MFI(ZSM−5等)、MEL(ZSM−11
等)、BEA(β型ゼオライト等)、FAU(Y型ゼオ
ライト等)、MOR(Mordenite 等)、MTW(ZSM
−12等)、LTL(Linde L 等)の構造を有するも
のが挙げられる。これらのほか、「ZEOLITES、
Vol.12、No. 5、1992」や「HANDBOO
K OF MOLECULAR SIEVES、R.S
zostak著、VAN NOSTRAND REIN
HOLD出版」等に記載された構造のものも挙げること
ができる。これらは単独で用いてもよく2種以上を併用
してもよい。これらの中で、BEAの構造を有するもの
が、触媒活性に優れる点から特に好ましい。
【0014】本発明において用いられる結晶性メタロシ
リケートは、それを構成する金属原子に対するケイ素原
子の原子比が5以上1500以下、特に10以上500
以下の範囲であるものが好ましい。該金属原子に対する
ケイ素原子の原子比が小さすぎたり大きすぎたりする
と、触媒活性が低いため好ましくない。これらの結晶性
メタロシリケートは結晶格子外にイオン交換可能なカチ
オンを有するが、これらカチオンの具体例として、
+ 、Li+ 、Na+ 、Rb+ 、Cs+ 、Mg2+、Ca
2+、Sr2+、Ba2+、Sc3+、Y3+、La3+、R
4 + 、R 4 + (RはHまたはアルキル基)などを挙
げることができる。中でもカチオンの全部または一部を
水素イオンで置換したものが本発明の触媒として好適で
ある。
【0015】本発明において用いられる結晶性メタロシ
リケートは、一般に用いられる合成法、例えば水熱合成
法により合成することができる。具体的には、特公昭4
6−10064号公報、米国特許3965207号明細
書、「ジャーナル・オブ・モレキュラー・キャタリシ
ス」(Journal of Molecular Catalysis)第31巻35
5〜370頁(1985年)、Zeolites Vol.8,P46(19
88年)などに記載されている方法により合成できる。こ
れら結晶性メタロシリケートは、例えば、シリカ源と、
メタル源と、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロ
ピルアンモニウム塩等のような4級アンモニウム塩とか
らなる組成物を約100〜175℃の温度で結晶が形成
されるまで加熱し、次いで固体生成物を濾過し、水洗
し、乾燥した後、350〜600℃にて焼成することに
より合成することができる。原料や合成条件を適宜調節
することにより異なる結晶系のメタロシリケートを得る
ことができる。
【0016】前記シリカ源としては、水ガラス、シリカ
ゾル、シリカゲル、アルコキシシラン等を用いることが
できる。前記メタル源としては、種々の無機または有機
の金属化合物を使用することができる。それら金属化合
物の好適例としては、金属の硫酸塩[例えばAl2 (S
4 3 ]、金属の硝酸塩[例えばFe(N
3 3]、金属酸化物のアルカリ金属塩[例えばNa
AlO2 ]などの金属塩類;金属の塩化物[例えばTi
Cl4 ]、金属の臭化物[例えばMgBr2 ]などの金
属ハロゲン化物類;金属アルコキシド類[例えばTi
(OC2 5 4 ]などが挙げられる。得られた結晶性
メタロシリケートは必要により、目的のカチオン体にイ
オン交換することができる。例えばH+ 型のカチオン体
は、結晶性メタロシリケートをHCl、NH4 Cl、N
3 等の水溶液中で混合攪拌し、カチオン種をH+ 型ま
たはNH4 + 型に交換し、次いで固体生成物を濾過し、
水洗し、乾燥した後、350〜600℃にて焼成するこ
とにより調製することができる。H+ 以外のカチオン体
は、目的とするカチオンを含む水溶液を用いて同様の操
作を行うことにより、調製することができる。
【0017】本発明において、結晶性メタロシリケート
は長鎖オレフィンを異性化する際の触媒として用いられ
るが、単独の晶系の結晶性メタロシリケートを用いても
よいし、各種晶系の結晶性メタロシリケートを複合して
用いてもよい。あるいは硫酸やイオン交換樹脂などの公
知の触媒と併用してもかまわない。本発明において、触
媒の使用される形態はいかなるものでもよく、粉末状、
顆粒状、特定形状を有する成形体等が使用できる。また
成形体を用いる場合には、担体あるいはバインダーとし
てアルミナ、シリカ、チタニア等を使用することもでき
る。
【0018】本発明の長鎖オレフィンの異性化方法にお
いて用いられる長鎖オレフィンとしては、好ましくはエ
チレン系不飽和結合を有する炭素数8〜30の炭化水
素、より好ましくはエチレン系不飽和結合を有する炭素
数10〜20の炭化水素が挙げられる。かかる長鎖オレ
フィンは分岐オレフィンであっても、直鎖オレフィンで
あっても、非環式オレフィンであっても、環式オレフィ
ンであっても、あるいはこれらの混合物であっても特に
制限なく用いることができるが、界面活性剤用途を勘案
すると非環式オレフィンが主成分であることが好まし
く、さらに直鎖オレフィンが主成分であることが好まし
い。具体的には、例えばオクテン、デセン、ドデセン、
テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセン、エイコセ
ン、ドコセンなどが挙げられる。これら長鎖オレフィン
は、その不飽和結合の位置がα位であるものでも、イン
ナー位であるものでも、あるいはα位およびインナー位
の両方であるものでも特に制限なく用いることができ
る。不飽和結合の位置を異にする長鎖オレフィンの2種
以上を併用することもできる。
【0019】これらの中でも、工業的に安価に入手でき
るオレフィン原料として、不飽和結合の位置が鎖末端に
位置するα−オレフィンが好ましい。具体的には1−オ
クテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセ
ン等を挙げることができる。これらのαーオレフィン
は、本発明の方法により異性化反応を行い、界面活性剤
原料や製紙用サイズ剤原料として有用な、不飽和結合位
置に分布のあるオレフィンを得ることができる。
【0020】本発明における異性化反応とは、長鎖オレ
フィンの不飽和結合の位置が移動する反応である。一般
にα−オレフィンに対してインナーオレフィンの方が熱
力学的に安定であるため、例えば1−ドデセン、1−テ
トラデセン、1−ヘキサデセンなどのα−オレフィンを
原料に用いた場合、反応に従ってα−オレフィンは次第
にインナーオレフィンへと異性化する。そしてα−オレ
フィンは、オレフィンの種類、触媒の種類、アルコール
や水の組成や使用量、反応温度、反応時間によって変化
するが、不飽和結合の位置に分布を持った混合物へと異
性化する。また例えば6−ドデセン、7−テトラデセ
ン、8−ヘキサデセンなどのアルキル鎖の中央部に不飽
和結合を有するインナーオレフィンを原料に用いた場合
においては、不飽和結合の位置は中央部から次第に広が
り、オレフィンの種類、触媒の種類、アルコールや水の
組成や使用量、反応温度、反応時間によって変化する
が、不飽和結合の位置に分布を持った混合物へと異性化
する。
【0021】本発明においてオレフィンの異性化反応は
アルコールおよび/または水の存在下で行う。アルコー
ルの具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアル
コール、オクチルアルコール、デシルアルコール、ドデ
シルアルコール、モノエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、(ポリ)エチレ
ングリコール、モノエチレングリコールモノメチルエー
テル、モノエチレングリコールモノエチルエーテル、モ
ノエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン等を挙げることができる。これらは単独で用いても
よいし、混合して用いてもよい。これらの中で、水、メ
チルアルコールやエチルアルコールなどの炭素数1〜4
の低級アルコール、モノエチレングリコールやジエチレ
ングリコールやプロピレングリコールなどの炭素数1〜
6のポリオール類が好適に用いられる。
【0022】これらアルコールおよび/または水の存在
下、結晶性メタロシリケートを触媒としてオレフィンの
異性化反応を行うと効率よく異性化反応を行える理由は
明確ではないが、次の機構が推定される。例えば、アル
コールの存在下、結晶性メタロシリケートを触媒として
長鎖オレフィンの異性化反応を行う場合、長鎖オレフィ
ンの直接異性化反応の他に、長鎖オレフィンとアルコー
ルの付加反応が起こり、エーテルが生成する。この反応
は平衡反応であるため、エーテルから長鎖オレフィンと
アルコールに分解する脱離反応も常に併発する。エーテ
ルから長鎖オレフィンへの脱離反応が起こる際、生成す
る長鎖オレフィンの不飽和結合の位置は、元の位置に戻
る場合とその隣の位置へと変化する場合が考えられる。
不飽和結合の位置が、元の位置から隣の位置に移行した
場合、異性化反応が進行したことになる。この反応機構
のために効率よく異性化反応を行えるものと考えられ
る。また直接結晶性メタロシリケートと長鎖オレフィン
を接触させる従来の技術に比べて、アルコールや水が存
在することによって、触媒表面上のオレフィン濃度が低
下し、オレフィン同士の2分子反応、すなわちオレフィ
ンの重合反応が抑制され、高い選択率を発現するものと
考えられる。
【0023】本発明において、長鎖オレフィンの異性化
反応は、溶媒の存在下、あるいは不存在下のいずれでも
行うことができる。溶剤としては、ニトロメタン、ニト
ロエタン、ニトロベンゼン、ジオキサン、エチレングリ
コールジメチルエーテル、スルホラン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、デカン、
パラフィン等の溶剤を用いることができる。
【0024】本発明における長鎖オレフィンの異性化反
応は、回分式反応、流通式反応等、一般に用いられる方
法で行うことができ、特に限定されるものではない。反
応温度は50〜250℃が好ましく、より好ましくは1
00〜200℃であり、反応圧力は減圧、常圧または加
圧下のいずれでもよいが、常圧〜20kg/cm2 の範
囲が好ましい。
【0025】回分式反応器を用いる場合、反応器内に本
発明の触媒、アルコールおよび/または水、および長鎖
オレフィンを充填し、所定温度及び所定圧力で攪拌を行
うことにより、目的とする異性化した長鎖オレフィンを
含む混合物が得られる。触媒の使用量は、特に限定され
ないが、原料である長鎖オレフィンに対して0.1〜1
00重量%であることが好ましく、より好ましくは0.
5〜50重量%が使用される。アルコールおよび/また
は水の使用量は、特に限定されないが、原料である長鎖
オレフィンに対して、モル比で0.01〜200、より
好ましくは0.1〜50が使用される。反応時間は、反
応温度、触媒の種類や使用量、長鎖オレインの種類、ア
ルコールや水の組成や使用量などによって異なるが、
0.1〜100時間、好ましくは0.5〜30時間の範
囲である。反応後、触媒は遠心分離、濾過、乾燥などの
方法によって分離し、次の反応に循環利用できる。
【0026】異性化した長鎖オレフィンを製造すること
が目的の場合には、異性化した長鎖オレフィンを抽出や
蒸留によって回収することができる。その際、共存させ
たアルコールや水、これらが長鎖オレフィンに付加し生
成したエーテルやアルコールは回収し、次の反応に循環
利用することができる。また、本発明の実施目的が、異
性化した長鎖オレフィンとアルコールや水との付加生成
物を得ることである場合には、異性化した長鎖オレフィ
ンとアルコールおよび/または水との付加生成物を抽出
や蒸留によって回収し、未反応の異性化した長鎖オレフ
ィンや原料として用いたアルコールおよび/または水は
回収し、次の反応に循環利用することができる。例え
ば、界面活性剤として有用な広い付加位置分布を有する
モノエチレングリコールモノ長鎖アルキルエーテルを製
造する場合には、原料として長鎖α−オレフィンとモノ
エチレングリコールを用い、結晶性メタロシリケートを
触媒として反応させ、長鎖α−オレフィンをモノエチレ
ングリコールの存在下インナーオレフィンへと異性化さ
せると同時に得られる、モノエチレングリコールモノ長
鎖アルキルエーテルを製品として回収し、未反応のイン
ナー化の進行したオレフィンとモノエチレングリコール
を回収し、次の反応に循環利用することができる。
【0027】流通式反応器を用いる場合には、流動層
式、移動床式、固定床式及び攪拌槽式のいずれの方式で
も実施することができる。反応条件は、原料組成、触媒
濃度、反応温度などによって異なるが、液時空間速度
(LHSV)すなわち、流通する原料の体積流量を反応
器の体積で除した値、が0.01〜50hr-1、特に
0.1〜20hr-1の範囲であることが好ましい。反応
終了後、回分式反応と同様の操作により、目的の異性化
した長鎖オレフィンを回収することができる。
【0028】本発明により得られた異性化したオレフィ
ンは、界面活性剤原料、製紙用サイズ剤として有用なア
ルケニルコハク酸等の原料として有用である。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明をさ
らに詳しく説明する。しかし、この実施例は発明の一態
様であり、本発明はこれだけに限定されるものではな
い。なお、実施例中、α−オレフィン比率およびオレフ
ィン重合物の収率は以下の式に従って算出したものであ
る。
【0030】α−オレフィン比率(モル%)=(反応液
中のα−オレフィン濃度/反応液中の総オレフィン濃
度)×100 オレフィン重合物の収率(モル%)=(生成したオレフ
ィン重合物の重量/供給したオレフィンの重量)×10
0 <触媒の調製>実施例1 (触媒(1) ) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を触媒(1) として用いた。触
媒(1) のAlに対するSiの原子比は12.5であり、
比表面積は750m2 /gであった。
【0031】実施例2(触媒(2) ) PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR
CP 811BL−25)を1g当たり15mlの0.
1N塩酸で40℃、3時間処理しゼオライト中のAlの
一部を除去した後、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。
次いで、生成物を120℃で一晩乾燥し、空気中400
℃で3時間焼成することにより、触媒(2) を得た。
【0032】得られた触媒(2) は、蛍光X線で組成分析
したところ、Alに対するSiの原子比が23であっ
た。この触媒(2) はBEA型を保持しており、そのX線
回折分析の結果は表1に示すとおりであった。
【0033】
【表1】
【0034】実施例3(触媒(3) ) 下記の溶液A,Bの2液を調製した。 溶液A 水ガラス(JIS3号) 55.6g 蒸留水 69.3g 溶液B 無水硫酸アルミニウム 1.61g 濃硫酸 4.62g テトラプロピルアンモニウムブロマイド 6.95g 塩化ナトリウム 16.4g 蒸留水 94.6g 500mlビーカー中で、溶液Bを攪拌しながら、該溶
液B中に溶液Aを滴下し混合ゲルを得た。生成した混合
ゲルをオートクレーブ中に仕込み、空間部を窒素置換し
た後、攪拌下、120℃で72時間加熱し、その後16
0℃まで昇温し、さらに5時間加熱した。
【0035】室温に冷却後、生成した固形物を溶液とと
もに取り出し、デカンテーションにより上澄み液を除去
した。得られた固形物はアンモニウム塩を除去するた
め、蒸留水にて水洗し、洗浄を行った。洗浄後の固形物
を130℃で一晩乾燥後、空気中550℃で焼成するこ
とにより、Na+ 型結晶性アルミノシリケートを得た。
さらにこの生成物を、塩化アンモニウム水溶液を用い
て、NH4 + 型にイオン交換した。イオン交換後、80
℃で塩素が認められなくなるまで水洗し、130℃で一
晩乾燥後、空気中400℃で2時間焼成することによ
り、触媒(3) を得た。
【0036】得られた触媒(3) は、蛍光X線(XRF)
で組成分析したところ、Alに対するSiの原子比が2
6であった。また比表面積は390m2 /gであった。
この触媒(3) はMFI型(ZSM−5)であり、X線回
折分析の結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】<オレフィンの異性化>実施例4 1−ドデセン336.0g(2モル)、モノエチレング
リコール372g(6モル)、触媒(1) 41.3gを温
度計、冷却管および攪拌機を備えたガラス製の1000
ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換した後、常
圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、500rpmで攪
拌しながら150℃まで昇温した。昇温後、3時間およ
び20時間後に反応器内の反応液の一部をサンプリング
し、オレフィン相をガスクロマトグラフ、およびNMR
を用いてオレフィン重合物(オレフィンダイマー)、お
よびα−オレフィン比率をそれぞれ分析した。結果を表
3に示した。20時間後反応液を冷却し、反応液からオ
レフィン相を分離除去し、反応器に残った触媒(1) を含
むモノエチレングリコール相に、新たに1−ドデセン3
36.0g(2モル)を加え、2回目の反応を行った。
3時間と20時間後の反応液をサンプリングし1回目同
様に分析した結果を表3に示した。
【0039】
【表3】
【0040】実施例5 1−ドデセン336.0g(2モル)、モノエチレング
リコール124g(2モル)、触媒(2) 14.1gを温
度計、冷却管および攪拌機を備えたガラス製の1000
ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換した後、常
圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、500rpmで攪
拌しながら185℃まで昇温した。昇温後、15時間後
に反応器内の反応液の一部をサンプリングし、実施例4
と同様にオレフィン相を分析した。オレフィン重合物の
収率は0.4モル%、α−オレフィン比率は3.9モル
%であった。
【0041】実施例6 実施例5において、反応温度を150℃、反応時間を2
3時間とした以外は実施例5と同様の方法により反応を
行った。反応後、実施例5と同様に分析を行った結果、
オレフィン重合物の収率は0.5モル%、α−オレフィ
ン比率は5.9モル%であった。
【0042】実施例7 1−オクタデセン81.3g(0.32モル)、モノエ
チレングリコール20.0g(0.32モル)、触媒
(2) 2.3gを温度計、冷却管および攪拌機を備えたガ
ラス製の200ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で
置換した後、常圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、6
00rpmで攪拌しながら170℃まで昇温した。昇温
後、14時間後に反応器内の反応液の一部をサンプリン
グし、実施例4と同様にオレフィン相を分析した。オレ
フィン重合物の収率は0.4モル%、α−オレフィン比
率は12.6モル%であった。
【0043】実施例8 1−ドデセン60.0g(0.36モル)、モノエチレ
ングリコール22.0g(0.35モル)、触媒(3)
2.5gを温度計、冷却管および攪拌機を備えたガラス
製の200ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換
した後、常圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、600
rpmで攪拌しながら185℃まで昇温した。昇温後、
1時間後および7時間後に反応器内の反応液の一部をサ
ンプリングし、実施例4と同様にオレフィン相を分析し
た。1時間後のα−オレフィン比率は79.9モル%、
7時間後のα−オレフィン比率は43.6モル%であっ
た。
【0044】実施例9 1−ドデセン119.0g(0.708モル)、蒸留水
65.8g(3.66モル)、触媒(2) 5.0gをステ
ンレス製の500mlオートクレーブに仕込んだ。次い
で、オートクレーブ内を窒素で置換した後、常圧で密閉
にし、600rpmで攪拌しながら150℃まで昇温し
た。昇温後、10時間反応を行い、反応器内の反応液の
一部をサンプリングし、実施例4と同様にオレフィン相
を分析した。α−オレフィン比率は80.6モル%であ
り、オレフィンの重合物は検出されなかった。
【0045】比較例1 1−ドデセン60.0g(0.36モル)、触媒(2)
2.5gを温度計、冷却管および攪拌機を備えたガラス
製の200ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換
した後、常圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、600
rpmで攪拌しながら185℃まで昇温した。昇温後、
1時間反応させた後、冷却し、反応器内からオレフィン
をデカンテーションにより除去した。触媒の残った反応
器に1−ドデセン60.0g(0.36モル)、モノエ
チレングリコール22.0g(0.35モル)を加え、
185℃の条件で1.5時間反応させた。反応器内の反
応液の一部をサンプリングし、実施例4と同様にオレフ
ィン相を分析した。α−オレフィン比率は95.0モル
%であり、ほとんど異性化が進行していなかった。これ
は、最初に1−ドデセンと触媒(2) を高温で直接接触さ
せたために、触媒が失活してしまったためと考えられ
る。
【0046】比較例2 比較例1において触媒(2) のかわりに触媒(3) を用いた
以外は比較例1と同様の方法により反応を行った。その
結果α−オレフィン比率は99.0モル%であり、ほと
んど異性化が進行していなかった。これは、最初に1−
ドデセンと触媒(3) を高温で直接接触させたために、触
媒が失活してしまったためと考えられる。
【0047】比較例3 1−ドデセン60.0g(0.36モル)、触媒(2)
2.5gを温度計、冷却管および攪拌機を備えたガラス
製の200ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換
した後、常圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、600
rpmで攪拌しながら150℃まで昇温した。昇温後、
1時間反応させた後、冷却し、反応液の一部をサンプリ
ングし、実施例4と同様にオレフィン相を分析した。オ
レフィン相にはオレフィンの重合物が多量に含まれてお
り、その収率は13.5モル%であった。また、α−オ
レフィン比率は14.4モル%であった。さらに、反応
器内からオレフィンをデカンテーションにより除去し
た。触媒の残った反応器に1−ドデセン60.0g
(0.36モル)を加え、再度150℃の条件で1時間
反応させた。反応器内の反応液の一部をサンプリング
し、実施例4と同様にオレフィン相を分析した。オレフ
ィン重合物の収率は0.5モル%、α−オレフィン比率
は90モル%であった。これは、一回目の反応で1−ド
デセンと触媒(2) を直接接触させたために、触媒が失活
してしまったためと考えられる。
【0048】比較例4 1−ドデセン60.0g(0.36モル)、モノエチレ
ングリコール22.0g(0.35モル)、 Du Pont
社製強酸性イオン交換樹脂(Nafion NR-50)6.0gを
温度計、冷却管および攪拌機を備えたガラス製の200
ml反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換した後、常
圧で窒素雰囲気に保持した。次いで、600rpmで攪
拌しながら150℃まで昇温した。昇温後、4時間後お
よび8時間後に反応器内の反応液の一部をサンプリング
し、実施例4と同様にオレフィン相を分析した。4時間
後のα−オレフィン比率は96.8モル%、8時間後の
α−オレフィン比率は93.0モル%であった。
【0049】
【発明の効果】本発明は、アルコールおよび/または水
の存在下で、触媒として結晶性メタロシリケートを用い
ることにより、反応速度が速く、かつ高選択率、高収率
で工業的に有利に長鎖オレフィンを異性化できる。
フロントページの続き (72)発明者 角野 幸男 神奈川県川崎市川崎区千鳥町14−1 株式 会社日本触媒内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長鎖オレフィンを異性化する方法であっ
    て、アルコールおよび/または水の存在下で、かつ、触
    媒として結晶性メタロシリケートを用いることを特徴と
    する長鎖オレフィンの異性化方法。
  2. 【請求項2】 長鎖オレフィンが炭素数8以上30以下
    のオレフィンよりなる群から選ばれた少なくとも一種で
    ある請求項1記載の長鎖オレフィンの異性化方法。
  3. 【請求項3】 結晶性メタロシリケートがBEA型メタ
    ロシリケートである請求項1または2記載の長鎖オレフ
    ィンの異性化方法。
  4. 【請求項4】 結晶性メタロシリケートが該結晶性メタ
    ロシリケートを構成する金属原子に対するケイ素原子の
    原子比が5以上1500以下のものである請求項1〜3
    のいずれかに記載の長鎖オレフィンの異性化方法。
  5. 【請求項5】 長鎖オレフィンをアルコールおよび/ま
    たは水の存在下で異性化する際に用いられる触媒であっ
    て、少なくとも結晶性メタロシリケートを含有してなる
    ことを特徴とする触媒。
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