JPH10178183A - 半導体慣性センサ及びその製造方法 - Google Patents

半導体慣性センサ及びその製造方法

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JPH10178183A
JPH10178183A JP8337114A JP33711496A JPH10178183A JP H10178183 A JPH10178183 A JP H10178183A JP 8337114 A JP8337114 A JP 8337114A JP 33711496 A JP33711496 A JP 33711496A JP H10178183 A JPH10178183 A JP H10178183A
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JP
Japan
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silicon
movable electrode
silicon substrate
film
electrode
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JP8337114A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shibatani
博志 柴谷
Kensuke Muraishi
賢介 村石
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハのレーザ加工が不要で大量生産に適
する、低コストの半導体慣性センサを得る。また寸法精
度に優れた半導体慣性センサを得る。 【解決手段】 半導体慣性センサ30は、シリコン基板
10の上方に単結晶シリコンからなる可動電極26が設
けられ、この可動電極26を挟んで単結晶シリコンから
なる一対の固定電極27,28が設けられる。一対の固
定電極27,28がガラススペーサ層13を介してシリ
コン基板10上に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型の加速
度センサ、角速度センサ等に適する半導体慣性センサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体慣性センサとし
て、シリコン基板と単結晶シリコンの構造からなる共
振角速度センサが提案されている(M. Hashimoto et a
l., "Silicon Resonant Angular Rate Sensor", Techin
ical Digest of the 12th SensorSymposium, pp.163-16
6 (1994))。このセンサは両側をトーションバーで浮動
するようにした音叉構造の可動電極を有する。この可動
電極は電磁駆動によって励振されている。角速度が作用
すると可動電極にコリオリ力が生じて、可動電極がトー
ションバーの回りに捩り振動を起こして共振する。セン
サはこの可動電極の共振による可動電極と検出電極との
間の静電容量の変化により作用した角速度を検出する。
【0003】このセンサを作製する場合には、厚さ20
0μm程度の結晶方位が(110)の単結晶シリコン基
板を基板表面に対して垂直にエッチングして可動電極部
分などの構造を作製する。この比較的厚いシリコン基板
を垂直にエッチングするためにはSF6ガスによる異方
性ドライエッチングを行うか、或いはトーションバーの
可動電極部分への付け根の隅部にYAGレーザで孔あけ
を行った後に、KOHなどでウエットエッチングを行っ
ている。エッチング加工を行ったシリコン基板は陽極接
合によりシリコン基板と一体化される。
【0004】また別の半導体慣性センサとして、ガラ
ス基板と単結晶シリコンの構造からなるジャイロスコー
プが提案されている(J.Bernstein et al., "A Microma
chined Comb-Drive Tuning Fork Rate Gyroscope", IEE
E MEMS '93 Proceeding, pp.143-148 (1993))。このジ
ャイロスコープは、検出電極を形成したシリコン基板
と、エッチングを行った後に高濃度ボロン拡散を行って
可動電極、固定電極等を形成した単結晶シリコン基板と
をボロン拡散を行った部分を接合面として接合し、更に
ボロンを拡散していないシリコン基板部分をエッチング
により除去することにより、作られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記及びの従来の
センサの製造技術には、次の欠点があった。の共振角
速度センサの製造方法では、シリコン基板に対して浮動
する構造になるべきシリコン能動部が陽極接合時に静電
引力によりシリコン基板に貼り付いて可動電極にならな
いことがあった。この貼り付き(sticking)を防ぐため
に可動電極と検出電極とを短絡して静電力が働かない状
態で陽極接合した後に、レーザを用いて短絡していた電
極間を切り離していた。また島状の固定電極を形成する
ためにシリコン基板に接合した後、レーザアシストエッ
チングを行う必要があった。これらのレーザ加工は極め
て複雑であって、センサを量産しようとする場合には不
適切であった。のジャイロスコープの製造方法では、
ボロンを拡散した部分をエッチストップ部分として構造
体全体を形成するため、エッチストップ効果が不完全の
場合にはオーバエッチングにより可動電極や固定電極の
厚さが薄くなり、寸法精度に劣る問題点があった。更に
、ともに、可動電極と検出電極との間のギャップは
エッチング時間による制御のみに依存していたので、電
極間のギャップ形成精度に問題があった。
【0006】本発明の目的は、ウェーハのレーザ加工が
不要で大量生産に適する、低コストの半導体慣性センサ
及びその製造方法を提供することにある。本発明の別の
目的は、寸法精度に優れた半導体慣性センサ及びその製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1及び図2に示すように、シリコン基板10の上方に
浮動するように設けられた単結晶シリコンからなる可動
電極26と、シリコン基板10上に可動電極26を挟ん
で設けられた単結晶シリコンからなる一対の固定電極2
7,28とを備えた半導体慣性センサ30において、可
動電極26を支持するビーム31の基端部31aがガラ
ススペーサ層13を介してシリコン基板10上に設けら
れたことを特徴とする。請求項2に係る発明は、図3及
び図4に示すように、シリコン基板10上に形成された
検出電極12と、この検出電極12の上方に浮動するよ
うに設けられた単結晶シリコンからなる可動電極26と
を備えた半導体慣性センサ40において、シリコン基板
10上に検出電極12が形成され、可動電極26を支持
するビーム31の基端部31aがガラススペーサ層13
を介してシリコン基板10上に設けられたことを特徴と
する。請求項3に係る発明は、図5及び図6に示すよう
に、シリコン基板10上に形成された検出電極12と、
この検出電極12の上方に浮動するように設けられた単
結晶シリコンからなる可動電極26と、シリコン基板1
0上に可動電極26を挟んで設けられた単結晶シリコン
からなる一対の固定電極27,28とを備えた半導体慣
性センサ50において、シリコン基板10上に検出電極
12が形成され、可動電極26を支持するビーム31の
基端部31aがガラススペーサ層13を介してシリコン
基板10上に設けられたことを特徴とする。請求項4及
び5に係る発明は、それぞれ請求項2及び3において、
検出電極12がN+又はP+拡散層からなることを特徴と
する。
【0008】半導体慣性センサ30,40及び50は、
ガラススペーサ層13により精度良く可動電極26がシ
リコン基板10上方に浮動する。
【0009】請求項6に係る発明は、図1に示すよう
に、シリコン基板10の所定の部分にガラススペーサ層
13を設けることによりギャップ11を形成する工程
と、シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜21aが
表面に形成された第1シリコンウェーハ21をこの膜2
1aを介して第2シリコンウェーハ22と貼り合わせる
工程と、第1シリコンウェーハ21を研磨して単結晶シ
リコン層23を形成する工程と、膜21aをエッチスト
ップ層として単結晶シリコン層23をエッチングするこ
とにより膜21a上に単結晶シリコンからなる可動電極
26と可動電極26の両側に単結晶シリコンからなる一
対の固定電極27,28を形成する工程と、第2シリコ
ンウェーハ22と膜21a上に形成された可動電極26
と一対の固定電極27,28からなる構造体24を可動
電極26がギャップ11に対向するようにガラススペー
サ層13を介してシリコン基板10に接合する工程と、
シリコン基板10と接合した構造体24の第2シリコン
ウェーハ22を膜21aをエッチストップ層としてエッ
チング除去する工程と、膜21aをエッチング除去する
ことにより一対の固定電極27,28に挟まれて設けら
れた可動電極26を有する半導体慣性センサ30を得る
工程とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0010】請求項7に係る発明は、図4に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、この検出電極12を挟んでシリコン基板10上にガ
ラススペーサ層13を設けることによりギャップ11を
形成する工程と、シリコンを浸食せずにエッチング可能
な膜21aが表面に形成された第1シリコンウェーハ2
1をこの膜21aを介して第2シリコンウェーハ22と
貼り合わせる工程と、第1シリコンウェーハ21を研磨
して単結晶シリコン層23を形成する工程と、膜21a
をエッチストップ層として単結晶シリコン層23をエッ
チングすることにより膜21a上に単結晶シリコンから
なる可動電極26を形成する工程と、第2シリコンウェ
ーハ22と膜21a上に形成された可動電極26からな
る構造体24を可動電極26が検出電極12に対向する
ようにガラススペーサ層13を介してシリコン基板10
に接合する工程と、シリコン基板10と接合した構造体
24の第2シリコンウェーハ22を膜21aをエッチス
トップ層としてエッチング除去する工程と、膜21aを
エッチング除去することにより検出電極12に対向して
設けられた可動電極26を有する半導体慣性センサ40
を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法であ
る。
【0011】請求項8に係る発明は、図5に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、この検出電極12を挟んでシリコン基板10上にガ
ラススペーサ層13を設けることによりギャップ11を
形成する工程と、シリコンを浸食せずにエッチング可能
な膜21aが表面に形成された第1シリコンウェーハ2
1を膜21aを介して第2シリコンウェーハ22と貼り
合わせる工程と、第1シリコンウェーハ21を研磨して
単結晶シリコン層23を形成する工程と、膜21aをエ
ッチストップ層として単結晶シリコン層23をエッチン
グすることにより膜21a上に単結晶シリコンからなる
可動電極26と可動電極26の両側に単結晶シリコンか
らなる一対の固定電極27,28を形成する工程と、第
2シリコンウェーハ22と膜21a上に形成された可動
電極26と一対の固定電極27,28からなる構造体2
4を可動電極26が検出電極12に対向するようにガラ
ススペーサ層13を介してシリコン基板10に接合する
工程と、シリコン基板10と接合した構造体24の第2
シリコンウェーハ22を膜21aをエッチストップ層と
してエッチング除去する工程と、膜21aをエッチング
除去することにより一対の固定電極27,28に挟まれ
て設けられた可動電極26を有する半導体慣性センサ5
0を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法であ
る。
【0012】この請求項6ないし8に係る製造方法で
は、ウェーハのレーザ加工が不要で大量生産に適するた
め、低コストで半導体慣性センサを製造できる。またガ
ラススペーサ層13によりギャップを形成し、シリコン
を浸食せずにエッチング可能な膜をエッチストップ層と
するため、可動電極や電極間ギャップ等の加工が正確に
行われ、寸法精度に優れる。このため高精度な半導体慣
性センサが作られる。
【0013】なお、本明細書で、「シリコンを浸食せず
にエッチング可能な膜」とは、当該膜をエッチング除去
する際にシリコンが浸食されないエッチャントを選ぶこ
とができる膜であることを意味する。また、この膜をエ
ッチストップ層として利用する際には、前記エッチャン
トとは異なるエッチャントによって、シリコンのみをエ
ッチングすることが可能である。このような性質の膜と
しては酸化膜や窒化膜等が挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳しく説明する。図1及び図2に示すように、本発
明の第1実施形態の半導体慣性センサ30は加速度セン
サであって、シリコン基板10上にガラススペーサ層1
3を介して固着された固定電極27及び28の間に可動
電極26を有する。可動電極26、固定電極27及び2
8は、それぞれ単結晶シリコンからなり、電極26と電
極27及び電極26と電極28の互いに対向する部分が
櫛状に形成される。可動電極26は、ビーム31,31
によりその両端が支持され、シリコン基板10に対して
浮動になっている。ビーム31の基端部31aは基板1
0上にガラススペーサ層13を介して固着される。図示
しないが、ビーム基端部31a、固定電極27及び28
には個別に電気配線がなされる。この半導体慣性センサ
30では、可動電極26に対して、図の矢印で示すよう
にビーム基端部31aと31aを結ぶ線に直交する水平
方向の加速度が作用すると、可動電極26はビーム3
1,31を支軸として振動する。可動電極26と固定電
極27及び28の間の間隔が広がったり、狭まったりす
ると、可動電極26と固定電極27及び28の間の静電
容量が変化する。この静電容量の変化から作用した加速
度が求められる。
【0015】次に、本発明の第1実施形態の半導体慣性
センサ30の製造方法について述べる。図1に示すよう
に、先ずシリコン基板10上の所定の部分にガラススパ
ッタリングによりガラススペーサ層13を設け、パター
ニングする。これによりギャップ11を形成する。一
方、第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な酸化膜21aを形成する。この
膜21aとしては、ウェーハを熱酸化することにより形
成される酸化膜の他、化学気相成長(CVD)法でSi
H2Cl2又はSiH4とNH3ガスを用いて形成される窒
化シリコン膜などが挙げられる。ウェーハ両面に酸化膜
21a,21aを形成した後、一方の表面の膜21aの
上に第2シリコンウェーハ22を貼り合わせる。次いで
第1シリコンウェーハ21を所定の厚さに研磨して単結
晶シリコン層23を形成する。この単結晶シリコン層2
3の表面にスパッタリング等によりAl膜25を形成
し、パターニングした後、SF6ガスによる低温での異
方性ドライエッチングを行う。これにより膜21aをエ
ッチストップ層として単結晶シリコン層23がエッチン
グされ、膜21aの下面に単結晶シリコンからなる可動
電極26とこの可動電極26の両側に僅かに間隙をあけ
て単結晶シリコンからなる一対の固定電極27,28が
形成される。Al膜25を除去した後、シリコンウェー
ハ22の片面に膜21aを介して可動電極26と一対の
固定電極27,28が形成された構造体24を可動電極
26がシリコン基板10に対向しかつ固定電極27,2
8がガラススペーサ層13に対向するように重ね合わ
せ、固定電極27,28とガラススペーサ層13とを陽
極接合することにより構造体24とシリコン基板10と
を一体化する。その後、この構造体24のシリコンウェ
ーハ22を膜21aをエッチストップ層としてSF6な
どのエッチャントにより低温での異方性ドライエッチン
グすることにより除去する。続いて、その後、CF4な
どのガスによるドライエッチングを行って、膜21aを
選択的にエッチング除去する。これにより可動電極26
が一対の固定電極27,28に挟まれてギャップ11の
上方に浮動に形成された半導体慣性センサ30が得られ
る。
【0016】図3及び図4は第2実施形態の半導体慣性
センサ40を示す。この半導体慣性センサ40は加速度
センサであって、シリコン基板10上にガラススペーサ
層13を介して固着された枠体29の間に可動電極26
を有する。可動電極26、枠体29は、それぞれ単結晶
シリコンからなり、電極26は窓枠状の枠体29に間隔
をあけて収容される。可動電極26は、ビーム31,3
1によりその両端が支持され、シリコン基板10に対し
て浮動になっている。ビーム31の基端部31aは枠体
29の凹み29aに位置しかつ基板10上にガラススペ
ーサ層13を介して固着される。シリコン基板10上に
はガラススペーサ層13の厚さより小さい厚さの検出電
極12が形成される。図示しないが、ビーム基端部31
a及び検出電極12には個別に電気配線がなされる。こ
の半導体慣性センサ40では、可動電極26に対して、
図の矢印で示すようにビーム基端部31aと31aを結
ぶ線に直交する鉛直方向の加速度が作用すると、可動電
極26はビーム31,31を支軸として振動する。可動
電極26と検出電極12の間の間隔が広がったり、狭ま
ったりすると、可動電極26と検出電極12の間の静電
容量が変化する。この静電容量の変化から作用した加速
度が求められる。
【0017】次に、本発明の第2実施形態の半導体慣性
センサ40の製造方法について述べる。図4に示すよう
に、先ずシリコン基板10の両面に酸化膜10aを形成
する。ウェーハ両面に酸化膜10a,10aを形成した
後、パターニングして拡散窓10bを形成する。拡散窓
10bにより開口したシリコン基板10に、シリコン基
板10がP型であればN型不純物のリンを拡散してN+
拡散層を、またシリコン基板10がN型であればP型不
純物のホウ素を拡散してP+拡散層を設けることによ
り、シリコン基板10の所定の部分にN+又はP+拡散層
からなる検出電極12を形成する。シリコン基板10の
両面の膜10aを除去した後、シリコン基板10の検出
電極12の両側の上面にガラススパッタリングによりガ
ラススペーサ層13を設け、パターニングする。これに
よりギャップ11を形成する。一方、第1実施形態と同
様に第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な酸化膜21a,21aを形成
し、一方の表面の膜21aの上に第2シリコンウェーハ
22を貼り合わせて、2枚のシリコンウェーハ21,2
2を一体化する。続いて第1実施形態と同様に第1シリ
コンウェーハ21を研磨して単結晶シリコン層23を形
成した後、この単結晶シリコン層23を膜21aをエッ
チストップ層としてエッチングすることにより、膜21
aの下面に単結晶シリコンからなる可動電極26とこの
可動電極26の両側に単結晶シリコンからなる枠体29
が形成される。シリコンウェーハ22の片面に膜21a
を介して可動電極26と枠体29が形成された構造体2
4を可動電極26が検出電極12に対向しかつ枠体29
がガラススペーサ層13に対向するように重ね合わせ、
枠体29とガラススペーサ層13とを陽極接合すること
により構造体24とシリコン基板10とを一体化する。
その後、第1実施形態と同様に処理して可動電極26が
枠体29に挟まれて検出電極12の上方に浮動に形成さ
れた半導体慣性センサ40が得られる。
【0018】図5及び図6は第3実施形態の半導体慣性
センサ50を示す。この半導体慣性センサ50は角速度
センサであって、シリコン基板10上にガラススペーサ
層13を介して固着された固定電極27及び28の間に
音叉構造の一対の可動電極26,26を有する。可動電
極26、固定電極27及び28は、それぞれ単結晶シリ
コンからなり、電極26と電極27及び電極26と電極
28の互いに対向する部分が櫛状に形成される。可動電
極26,26は、コ字状のビーム31,31によりその
両端が支持され、シリコン基板10に対して浮動になっ
ている。ビーム31の基端部31aは基板10上にガラ
ススペーサ層13を介して固着される。シリコン基板1
0上にはガラススペーサ層13の厚さより小さい厚さの
検出電極12が形成される。図示しないが、ビーム基端
部31a、固定電極27及び28、検出電極12には個
別に電気配線がなされ、固定電極27及び28に交流電
圧を印加し、静電力により可動電極を励振するようにな
っている。この半導体慣性センサ50では、可動電極2
6,26に対してビーム基端部31aと31aを結ぶ線
を中心として角速度が作用すると、可動電極26,26
にコリオリ力が生じてこの中心線の回りに捩り振動を起
こして共振する。この共振時の可動電極26と検出電極
12との間の静電容量の変化により作用した角速度が検
出される。
【0019】次に、本発明の第3実施形態の半導体慣性
センサ50の製造方法について述べる。図5に示すよう
に、先ず第2実施形態と同様にシリコン基板10の両面
に酸化膜10a,10aを形成し、拡散窓10bにより
開口したシリコン基板10の所定の部分にN+又はP+拡
散層からなる検出電極12を形成する。シリコン基板1
0の両面の膜10aを除去した後、シリコン基板10の
検出電極12の両側の上面にガラススパッタリングによ
りガラススペーサ層13を設け、パターニングする。こ
れによりギャップ11を形成する。一方、第1実施形態
と同様に第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを
浸食せずにエッチング可能な酸化膜21a,21aを形
成し、一方の表面の膜21aの上に第2シリコンウェー
ハ22を貼り合わせて、2枚のシリコンウェーハ21,
22を一体化する。続いて第1実施形態と同様に第1シ
リコンウェーハ21を研磨して単結晶シリコン層23を
形成した後、この単結晶シリコン層23を膜21aをエ
ッチストップ層としてエッチングすることにより、膜2
1aの下面に単結晶シリコンからなる可動電極26とこ
の可動電極26の両側に僅かに間隙をあけて単結晶シリ
コンからなる一対の固定電極27,28が形成される。
シリコンウェーハ22の片面に膜21aを介して可動電
極26と固定電極27,28が形成された構造体24を
可動電極26が検出電極12に対向しかつ固定電極2
7,28がガラススペーサ層13に対向するように重ね
合わせ、陽極接合することにより構造体24とシリコン
基板10とを一体化する。その後、第1実施形態と同様
に処理して可動電極26が一対の固定電極27,28に
挟まれて検出電極12の上方に浮動に形成された半導体
慣性センサ50が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、従来のウェーハのレ
ーザ加工による半導体慣性センサの製法と異なり、本発
明によればウェーハのレーザ加工が不要となり、大量生
産に適した低コストの半導体慣性センサを製作すること
ができる。可動電極、固定電極又は枠体などの構造体が
シリコンウェーハに支持された状態でシリコン基板に接
合するため、従来のような貼り付き(sticking)現象を
生じず、検出電極やシリコン基板に対して所定のギャッ
プで可動電極を設けることができる。またSiO2から
なる熱酸化膜やSi3N4からなる窒化シリコン膜をエッ
チストップ層として、単結晶シリコン層をエッチングす
ることにより、従来のボロン拡散したエッチストップ技
術と異なり、エッチストップ効果が確実で、オーバーエ
ッチングされて可動電極、固定電極などが薄くならず、
寸法精度に優れた可動電極及び固定電極を形成すること
ができる。この可動電極等は単結晶シリコンからなるた
め、多結晶シリコンや金属等と比べて機械的特性に優れ
る。更に可動電極と基板とのギャップをエッチング時間
で制御することなく、ガラススペーサ層で規定するた
め、高精度にギャップを形成できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線要部に相当する本発明の第1実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図2】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図4】図3のB−B線要部に相当する本発明の第2実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図5】図6のC−C線要部に相当する本発明の第3実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図6】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【符号の説明】
10 シリコン基板 10a,21a 膜 11 ギャップ 12 検出電極 13 ガラススペーサ層 21 第1シリコンウェーハ 22 第2シリコンウェーハ 23 単結晶シリコン層 24 構造体 26 可動電極 27,28 一対の固定電極 29 枠体 30,40,50 半導体慣性センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板(10)の上方に浮動するよう
    に設けられた単結晶シリコンからなる可動電極(26)と、
    前記シリコン基板(10)上に前記可動電極(26)を挟んで設
    けられた単結晶シリコンからなる一対の固定電極(27,2
    8)とを備えた半導体慣性センサ(30)において、 前記可動電極(26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)
    がガラススペーサ層(13)を介して前記シリコン基板(10)
    上に設けられたことを特徴とする半導体慣性センサ。
  2. 【請求項2】 シリコン基板(10)上に形成された検出電
    極(12)と、前記検出電極(12)の上方に浮動するように設
    けられた単結晶シリコンからなる可動電極(26)とを備え
    た半導体慣性センサ(40)において、 前記可動電極(26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)
    がガラススペーサ層(13)を介して前記シリコン基板(10)
    上に設けられたことを特徴とする半導体慣性センサ。
  3. 【請求項3】 シリコン基板(10)上に形成された検出電
    極(12)と、前記検出電極(12)の上方に浮動するように設
    けられた単結晶シリコンからなる可動電極(26)と、前記
    シリコン基板(10)上に前記可動電極(26)を挟んで設けら
    れた単結晶シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と
    を備えた半導体慣性センサ(50)において、 前記可動電極(26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)
    がガラススペーサ層(13)を介して前記シリコン基板(10)
    上に設けられたことを特徴とする半導体慣性センサ。
  4. 【請求項4】 シリコン基板(10)上に形成された検出電
    極(12)と、前記検出電極(12)の上方に浮動するように設
    けられた単結晶シリコンからなる可動電極(26)とを備え
    た半導体慣性センサ(40)において、 前記シリコン基板(10)がP型又はN型のシリコン基板で
    あって、前記シリコン基板(10)上にN+又はP+拡散層か
    らなる検出電極(12)が形成され、 前記可動電極(26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)
    がガラススペーサ層(13)を介して前記シリコン基板(10)
    上に設けられたことを特徴とする半導体慣性センサ。
  5. 【請求項5】 シリコン基板(10)上に形成された検出電
    極(12)と、前記検出電極(12)の上方に浮動するように設
    けられた単結晶シリコンからなる可動電極(26)と、前記
    シリコン基板(10)上に前記可動電極(26)を挟んで設けら
    れた単結晶シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と
    を備えた半導体慣性センサ(50)において、 前記シリコン基板(10)がP型又はN型のシリコン基板で
    あって、 前記シリコン基板(10)上にN+又はP+拡散層からなる検
    出電極(12)が形成され、 前記可動電極(26)を支持する
    ビーム(31)の基端部(31a)がガラススペーサ層(13)を介
    して前記シリコン基板(10)上に設けられたことを特徴と
    する半導体慣性センサ。
  6. 【請求項6】 シリコン基板(10)上の所定の部分にガラ
    ススペーサ層(13)を設けることによりギャップ(11)を形
    成する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21a)が表面
    に形成された第1シリコンウェーハ(21)を前記膜(21a)
    を介して第2シリコンウェーハ(22)と貼り合わせる工程
    と、 前記第1シリコンウェーハ(21)を研磨して単結晶シリコ
    ン層(23)を形成する工程と、 前記膜(21a)をエッチストップ層として前記単結晶シリ
    コン層(23)をエッチングすることにより前記膜(21a)上
    に単結晶シリコンからなる可動電極(26)と前記可動電極
    (26)の両側に単結晶シリコンからなる一対の固定電極(2
    7,28)を形成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)と前記膜(21a)上に形成
    された前記可動電極(26)と一対の固定電極(27,28)から
    なる構造体(24)を前記可動電極(26)が前記ギャップ(11)
    に対向するように前記ガラススペーサ層(13)を介して前
    記シリコン基板(10)に接合する工程と、 前記シリコン基板(10)と接合した構造体(24)の第2シリ
    コンウェーハ(22)を前記膜(21a)をエッチストップ層と
    してエッチング除去する工程と、 前記膜(21a)をエッチング除去することにより前記一対
    の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた可動電極(26)
    を有する半導体慣性センサ(30)を得る工程とを含む半導
    体慣性センサの製造方法。
  7. 【請求項7】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上にガ
    ラススペーサ層(13)を設けることによりギャップ(11)を
    形成する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21a)が表面
    に形成された第1シリコンウェーハ(21)を前記膜(21a)
    を介して第2シリコンウェーハ(22)と貼り合わせる工程
    と、 前記第1シリコンウェーハ(21)を研磨して単結晶シリコ
    ン層(23)を形成する工程と、 前記膜(21a)をエッチストップ層として前記単結晶シリ
    コン層(23)をエッチングすることにより前記膜(21a)上
    に単結晶シリコンからなる可動電極(26)を形成する工程
    と、 前記第2シリコンウェーハ(22)と前記膜(21a)上に形成
    された前記可動電極(26)からなる構造体(24)を前記可動
    電極(26)が前記検出電極(12)に対向するように前記ガラ
    ススペーサ層(13)を介して前記シリコン基板(10)に接合
    する工程と、 前記シリコン基板(10)と接合した構造体(24)の第2シリ
    コンウェーハ(22)を前記膜(21a)をエッチストップ層と
    してエッチング除去する工程と、 前記膜(21a)をエッチング除去することにより前記検出
    電極(12)に対向して設けられた可動電極(26)を有する半
    導体慣性センサ(40)を得る工程とを含む半導体慣性セン
    サの製造方法。
  8. 【請求項8】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上にガ
    ラススペーサ層(13)を設けることによりギャップ(11)を
    形成する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21a)が表面
    に形成された第1シリコンウェーハ(21)を前記膜(21a)
    を介して第2シリコンウェーハ(22)と貼り合わせる工程
    と、 前記第1シリコンウェーハ(21)を研磨して単結晶シリコ
    ン層(23)を形成する工程と、 前記膜(21a)をエッチストップ層として前記単結晶シリ
    コン層(23)をエッチングすることにより前記膜(21a)上
    に単結晶シリコンからなる可動電極(26)と前記可動電極
    (26)の両側に単結晶シリコンからなる一対の固定電極(2
    7,28)を形成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)と前記膜(21a)上に形成
    された前記可動電極(26)と一対の固定電極(27,28)から
    なる構造体(24)を前記可動電極(26)が前記検出電極(12)
    に対向するように前記ガラススペーサ層(13)を介して前
    記シリコン基板(10)に接合する工程と、 前記シリコン基板(10)と接合した構造体(24)の第2シリ
    コンウェーハ(22)を前記膜(21a)をエッチストップ層と
    してエッチング除去する工程と、 前記膜(21a)をエッチング除去することにより前記一対
    の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた可動電極(26)
    を有する半導体慣性センサ(50)を得る工程とを含む半導
    体慣性センサの製造方法。
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