JPH10197562A - コンタクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置 - Google Patents

コンタクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置

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JPH10197562A
JPH10197562A JP410297A JP410297A JPH10197562A JP H10197562 A JPH10197562 A JP H10197562A JP 410297 A JP410297 A JP 410297A JP 410297 A JP410297 A JP 410297A JP H10197562 A JPH10197562 A JP H10197562A
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contact
probe
film
contact probe
hardness
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Application number
JP410297A
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English (en)
Inventor
Naoki Kato
直樹 加藤
Isato Sasaki
勇人 佐々木
Akira Tai
晶 戴
Hideaki Yoshida
秀昭 吉田
Toshinori Ishii
利昇 石井
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクトプローブにおいて、耐熱性に優れ
た高硬度な先端部を有することを課題とする。 【解決手段】 複数のパターン配線3がフィルム2上に
形成されこれらのパターン配線の各先端部が前記フィル
ムから突出状態に配されてコンタクトピン3aとされる
コンタクトプローブ1であって、少なくとも前記先端部
は、ニッケル−コバルト合金で形成され、該ニッケル−
コバルト合金は、コバルトが5重量%から60重量%の
範囲内で含まれている技術が採用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プローブピンやソ
ケットピン等として用いられ、プローブカードやテスト
用ソケット等に組み込まれて半導体ICチップや液晶デ
バイス等の各端子に接触して電気的なテストを行うコン
タクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ICチップやLSIチップ等の
半導体チップ又はLCD(液晶表示体)の各端子に接触
させて電気的なテストを行うために、コンタクトピンが
用いられている。近年、ICチップ等の高集積化および
微細化に伴って電極であるコンタクトパッドが狭ピッチ
化されるとともに、コンタクトピンの多ピン狭ピッチ化
が要望されている。しかしながら、コンタクトピンとし
て用いられていたタングステン針のコンタクトプローブ
では、タングステン針の径の限界から多ピン狭ピッチへ
の対応が困難になっていた。
【0003】これに対して、例えば、特公平7−820
27号公報に、複数のパターン配線が樹脂フィルム上に
形成されこれらのパターン配線の各先端部が前記樹脂フ
ィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされる
コンタクトプローブの技術が提案されている。この技術
例では、複数のパターン配線の先端部をコンタクトピン
とすることによって、多ピン狭ピッチ化を図るととも
に、複雑な多数の部品を不要とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のコンタクトプロ
ーブでは、テスト時において、所望の接触圧を得るため
にコンタクトピンの押し付け量を増減させているが、大
きな接触圧を得るためには大きな押し付け量が必要とな
る。しかしながら、上記のコンタクトプローブは、パタ
ーン配線の先端部、すなわちコンタクトピンがNi(ニ
ッケル)で形成されているため、硬度がHv300程度
しか得られず、硬度が低いために過度の接触圧が加わる
ことによりコンタクトピンが湾曲・変形してしまうた
め、押し付け量に限界があり大きな接触圧が得られなか
った。この結果、電気的測定に十分な接触圧が得られ
ず、接触不良を起こす原因となっていた。この対策とし
て、Niをメッキ処理で形成する際に、サッカリン等の
添加剤を投入する手段があるが、この場合、常温でHv
350以上の硬度を維持することが可能であるが、サッ
カリン等の添加剤にはS(硫黄)が含まれているために
高温加熱、例えば300℃で加熱すると、硬度がHv2
00以下にまで急激に低下してしまう不都合が生じる。
このため、上記のコンタクトプローブを、高温下に置く
ことがある場合、特に、バーンインテスト用チップキャ
リア等に用いることができなかった。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、高硬度が得られるとともに耐熱性に優れたコンタ
クトプローブおよびこれを備えたプローブ装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項
1記載のコンタクトプローブでは、複数のパターン配線
がフィルム上に形成されこれらのパターン配線の各先端
部が前記フィルムから突出状態に配されてコンタクトピ
ンとされるコンタクトプローブであって、少なくとも前
記先端部は、ニッケル−コバルト合金で形成され、該ニ
ッケル−コバルト合金は、コバルトが5重量%から60
重量%の範囲内で含まれている技術が採用される。
【0007】このコンタクトプローブでは、前記先端部
が、コバルトが5重量%から60重量%の範囲内で含ま
れているニッケル−コバルト合金で形成されているの
で、前記先端部は、高温加熱後、例えば、300℃で加
熱した後でもHv350以上の硬度を有する。すなわ
ち、Ni−Co(ニッケル−コバルト)合金は高温加熱
によっても硬度が極度に低下することがない。さらに、
Co量が5重量%未満では、Hv350以上の硬度が得
られず、60重量%を越えると、硬度の低下が著しくH
v350以上の硬度を維持できないばかりか、先端部の
応力が増大してしまい湾曲するおそれがあるとともに非
常に脆く靱性が低下してしまうため、上記範囲内にCo
含有量を設定することにより、コンタクトプローブとし
て必要な高硬度および靱性が得られる。
【0008】請求項2記載のコンタクトプローブでは、
請求項1記載のコンタクトプローブにおいて、前記ニッ
ケル−コバルト合金は、マンガンが0.05重量%から
1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−コバル
ト−マンガン合金とされている技術が採用される。
【0009】このコンタクトプローブでは、前記先端部
を形成するニッケル−コバルト合金が、0.05重量%
から1.5重量%の範囲内のマンガンを含むニッケル−
コバルト−マンガン合金とされているので、前記先端部
はより高温加熱、例えば500℃で加熱した後でも、H
v350以上の硬度を有する。すなわち、Ni−Co−
Mn合金はより高温加熱によっても硬度が極端に低下す
ることがない。さらに、Mn濃度が0.05重量%未満
では、Hv350以上の硬度が得られず、1.5重量%
を越えると先端部の応力が増大してしまい湾曲する恐れ
があるとともに非常に脆く靱性が低下してしまうため、
上記範囲内にMn含有量を設定することにより、コンタ
クトプローブとしてより優れた耐熱性が得られる。
【0010】請求項3記載のコンタクトプローブでは、
請求項1または2記載のコンタクトプローブにおいて、
前記フィルムには、金属フィルムが直接張り付けられて
設けられている技術が採用される。
【0011】このコンタクトプローブでは、前記フィル
ムが、例えば水分を吸収して伸張し易い樹脂フィルム等
であっても、該フィルムには、金属フィルムが直接張り
付けられて設けられているため、該金属フィルムによっ
て前記フィルムの伸びが抑制される。すなわち、各コン
タクトピンの間隔にずれが生じ難くなり、先端部が測定
対象物に正確かつ高精度に当接させられる。したがっ
て、測定対象物であるICチップやLCD等の端子以外
の場所に、高硬度のNi−Co合金で形成された先端部
が当接することによって生じる損傷等を防ぐことができ
る。さらに、該金属フィルムは、グラウンドとして用い
ることができ、それにより、コンタクトプローブの先端
近くまでインピーダンスマッチングをとる設計が可能と
なり、高周波域でのテストを行う場合にも反射雑音によ
る悪影響を防ぐことができる。すなわち、プローバーと
呼ばれるテスターからの伝送線路の途中で基板配線側と
コンタクトピンとの間の特性インピーダンスが合わない
と反射雑音が生じ、その場合、特性インピーダンスの異
なる伝送線路が長ければ長いほど大きな反射雑音が生じ
るという問題がある。反射雑音は信号歪となり、高周波
になると誤動作の原因になり易い。本コンタクトプロー
ブでは、前記金属フィルムをグラウンドとして用いるこ
とにより、コンタクトピン先の近くまで基板配線側との
特性インピーダンスのずれを最小限に抑えることがで
き、反射雑音による誤動作を抑えることができる。
【0012】請求項4記載のコンタクトプローブでは、
請求項3記載のコンタクトプローブにおいて、前記金属
フィルムには、第二のフィルムが直接張り付けられて設
けられている技術が採用される。
【0013】このコンタクトプローブでは、前記金属フ
ィルムに第二のフィルムが直接張り付けられて設けられ
ているため、配線用基板が金属フィルムの上方に配され
る場合には、配線用基板の基板側パターン配線や他の配
線が金属フィルムと直接接触しないのでショートを防ぐ
ことができる。また、樹脂フィルムの上に金属フィルム
が張り付けられて設けられているだけでは、金属フィル
ムが露出しているため、大気中で酸化が進行してしまう
が、本発明では、第二のフィルムが金属フィルムを被覆
してその酸化を防止する。
【0014】請求項5記載のプローブ装置では、請求項
1から4のいずれかに記載のコンタクトプローブと、前
記フィルム上に配されて該フィルムから前記コンタクト
ピンよりも短く突出する強弾性フィルムと、該強弾性フ
ィルムと前記コンタクトプローブとを支持する支持部材
とを備えている技術が採用される。
【0015】このプローブ装置では、前記強弾性フィル
ムが設けられ、該強弾性フィルムがコンタクトピンの先
端側を上方から押さえるため、ピン先端が上方に湾曲し
たものが存在しても、Ni−Co合金で形成された各ピ
ンに均一な接触圧が得られる。すなわち、測定対象物に
先端部を確実に当接させることができるところから、接
触不良による測定ミスをさらに低減することができる。
【0016】請求項6記載のプローブ装置では、請求項
5記載のプローブ装置において、前記フィルムは、前記
強弾性フィルムが前記コンタクトピンを押圧するときに
緩衝材となるように前記強弾性フィルムよりも先端側に
長く形成されている技術が採用される。
【0017】このプローブ装置では、前記フィルムが前
記強弾性フィルムよりも先端側に長く形成されて該強弾
性フィルムがコンタクトピンを押圧するときに緩衝材と
なるため、繰り返し使用しても、強弾性フィルムとの摩
擦によりコンタクトピンが歪んで湾曲すること等がな
く、測定対象物に対して安定した接触を保つことができ
る。したがって、高硬度のNi−Co合金で形成された
先端部の接触圧が、長期に亙って均一に得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンタクトプ
ローブの第1実施形態を図1から図6を参照しながら説
明する。これらの図にあって、符号1はコンタクトプロ
ーブ、2は樹脂フィルム、3はパターン配線を示してい
る。
【0019】本実施形態のコンタクトプローブ1は、図
1および図2に示すように、ポリイミド樹脂フィルム2
の片面に金属で形成されるパターン配線3を張り付けた
構造となっており、前記樹脂フィルム2の中央開口部K
に、前記樹脂フィルム2の端部(すなわち、中央開口部
Kの各辺)から前記パターン配線3の先端部が突出して
コンタクトピン3aとされている。また、パターン配線
3の後端部には、テスター側のコンタクトピンが接触さ
れる接触端子3bが形成されている。
【0020】前記パターン配線3は、Co含有量を5重
量%から60重量%の範囲内に設定したNi−Co合
金、またはCo含有量を5重量%から60重量%の範囲
内に設定し、かつMn含有量を0.05重量%から1.
5重量%の範囲内に設定したNi−Co−Mn合金で形
成され、また前記コンタクトピン3aには、表面にAu
が皮膜されて構成されている。なお、符号4は、後述す
る位置合わせ穴である。
【0021】次に、図3を参照して、前記コンタクトプ
ローブ1の作製工程について工程順に説明する。
【0022】〔ベースメタル層形成工程〕まず、図3の
(a)に示すように、ステンレス製の支持金属板5の上
に、Cu(銅)メッキによりベースメタル層6を形成す
る。
【0023】〔パターン形成工程〕このベースメタル層
6の上にフォトレジスト層7を形成した後、図3の
(b)に示すように、写真製版技術により、フォトレジ
スト層7に所定のパターンのフォトマスク8を施して露
光し、図3の(c)に示すように、フォトレジスト層7
を現像して前記パターン配線3となる部分を除去して残
存するフォトレジスト層7に開口部7aを形成する。
【0024】なお、本実施形態においては、フォトレジ
スト層7をネガ型フォトレジストによって形成している
が、ポジ型フォトレジストを採用して所望の開口部7a
を形成しても構わない。また、本実施形態においては、
前記フォトレジスト層7が、本願請求項にいう「マス
ク」に相当する。但し、本願請求項の「マスク」とは、
本実施形態のフォトレジスト層7のように、フォトマス
ク8を用いた露光・現像工程を経て開口部7aが形成さ
れるものに限定されるわけではない。例えば、メッキ処
理される箇所に予め孔が形成された(すなわち、予め、
図3の(c)の符号7で示す状態に形成されている)フ
ィルム等でもよい。本願発明において、このようなフィ
ルム等を「マスク」として用いる場合には、本実施形態
におけるパターン形成工程は不要である。
【0025】〔電解メッキ工程〕そして、図3の(d)
に示すように、前記開口部7aに前記パターン配線3と
なるNi−Co合金またはNi−Co−Mn合金である
Ni合金層Nをメッキ処理により形成する。このとき、
Coを含有させるためにメッキ液の組成の例として、ス
ルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Coを添加したも
のを用い、メッキ液中のCo量を制御して、Co含有量
を5重量%から60重量%の範囲内になるように設定す
る。さらに、Mnを含有させる場合には、上記メッキ液
にスルファミン酸Mnを添加したものを用い、メッキ液
中のMn量およびメッキする際の電流密度を制御して、
Mn含有量を0.05重量%から1.5重量%の範囲内
になるように設定する。上記メッキ処理の後、図3の
(e)に示すように、フォトレジスト層7を除去する。
【0026】〔フィルム被着工程〕次に、図3の(f)
に示すように、前記Ni合金層Nの上であって、図に示
した前記パターン配線3の先端部、すなわちコンタクト
ピン3aとなる部分以外に、前記樹脂フィルム2を接着
剤2aにより接着する。この樹脂フィルム2は、ポリイ
ミド樹脂PIに金属フィルム(銅箔)500が一体に設
けられた二層テープである。このフィルム被着工程の前
までに、二層テープのうちの金属フィルム500に、写
真製版技術を用いた銅エッチングを施して、グラウンド
面を形成しておき、このフィルム被着工程では、二層テ
ープのうちのポリイミド樹脂PIを接着剤2aを介して
前記Ni合金層Nに被着させる。なお、金属フィルム5
00は、銅箔に加えて、Ni、Ni合金等でもよい。
【0027】〔分離工程〕そして、図3の(g)に示す
ように、樹脂フィルム2とパターン配線3とベースメタ
ル層6とからなる部分を、支持金属板5から分離させた
後、Cuエッチを経て、樹脂フィルム2にパターン配線
3のみを接着させた状態とする。
【0028】〔金コーティング工程〕そして、露出状態
のパターン配線3に、図3の(h)に示すように、Au
メッキを施し、表面にAu層AUを形成する。このと
き、樹脂フィルム2から突出状態とされた前記コンタク
トピン3aでは、全周に亙る表面全体にAu層AUが形
成される。
【0029】以上の工程により、図1および図2に示す
ような、樹脂フィルム2にパターン配線3を接着させた
コンタクトプローブ1が作製される。
【0030】次に、前記コンタクトプローブ1を、バー
ンインテスト等に用いるプローブ装置、いわゆるチップ
キャリアに適用した場合の一例を、図4から図6を参照
して説明する。これらの図において、符号10はプロー
ブ装置、11はフレーム本体、12は位置決め板、13
は上板、14はクランパ、15は下板を示している。な
お、本発明に係るコンタクトプローブは、全体が柔軟で
曲げやすいためプローブ装置に組み込む際にフレキシブ
ル基板として機能する。
【0031】プローブ装置10は、図4および図5に示
すように、フレーム本体11と、フレーム本体の内側に
固定され中央に開口部が形成された位置決め板12と、
コンタクトプローブ1と、該コンタクトプローブ1を上
から押さえて支持する上板(支持部材)13と、該上板
13を上から付勢してフレーム本体11に固定するクラ
ンパ14とを備えている。また、フレーム本体11の下
部には、ICチップIを載置して保持する下板15がボ
ルト15aによって取り付けられている。
【0032】コンタクトプローブ1の中央開口部Kおよ
びコンタクトピン3aは、ICチップIの形状およびI
CチップI上のコンタクトパッドの配置に対応して形成
され、中央開口部Kからコンタクトピン3aとICチッ
プIのコンタクトパッドとの接触状態を監視できるよう
になっている。なお、前記中央開口部Kの隅部に切込み
を形成して、組み込み時に容易にコンタクトプローブ1
が変形できるようにしても構わない。
【0033】また、コンタクトプローブ1の接触端子3
bは、コンタクトピン3aのピッチに比べて広く設定さ
れ、狭ピッチであるICチップIのコンタクトパッドと
該コンタクトパッドに比べて広いピッチのテスター側コ
ンタクトピンとの整合が容易に取れるようになってい
る。
【0034】なお、ICチップIの4辺全てにはコンタ
クトパッドが形成されておらず、一部の辺に配されてい
る場合には、少なくとも前記一部の辺に対応する中央開
口部Kの辺にのみコンタクトピン3aを設ければよい
が、ICチップIを安定して保持するためには、対向す
る2辺にコンタクトピン3aを形成してICチップIの
対向する両辺を押さえることが好ましい。
【0035】上記プローブ装置10にICチップIを取
り付ける手順について説明する。 〔仮組立工程〕まず、位置決め板12をフレーム本体1
1の取付部上に載置し、この上にコンタクトプローブ1
を中央開口部Kとフレーム本体11の開口部とを合わせ
て配置する。そして、中央開口部K上に同様に開口部を
合わせて上板13を載置し、その上からフレーム本体1
1にクランパ14を係止させる。該クランパ14は、中
央に屈曲部を有する一種の板バネであるため、上記係止
状態で上板13を押さえて固定する機能を有する。
【0036】上記組立状態では、中央に開口が設けら
れ、この部分にICチップIが取り付けられるので、取
り付けられたICチップIが開口上方から観察可能とさ
れている。また、上板13とクランパ14とは平面上略
長方形に形成され、図5に示すように、コンタクトプロ
ーブ1の接触端子3bが、それぞれの長辺側から外側に
出るように組立される。
【0037】上板13の下面は、開口近傍が所定の傾斜
角で傾斜状態とされ、図6に示すように、コンタクトプ
ローブ1のコンタクトピン3aを所定角度で下向きに傾
斜させる。ICチップIは、配線側を上向きにして下板
15上に載置され、この状態で下板15がフレーム本体
11に下方から仮止め状態とされる。このとき、コンタ
クトプローブ1のコンタクトピン3a先端と下板15上
面との距離がICチップIの厚さより所定量小さく設定
されているので、ICチップIはコンタクトピン3aと
下板15とによって挟持される。
【0038】〔位置合わせ工程〕さらに、開口上方から
コンタクトピン3aの先端に対するICチップIのコン
タクトパッドの位置を観察しながら、位置決め板12を
動かしたりICチップIを針状治具等で動かすことによ
って調整し、対応するコンタクトピン3a先端とコンタ
クトパッドとが一致し接触するように微調整設定する。
なお、ICチップIのダイシング精度が高く、その外形
とコンタクトパッドの位置が相対的に安定しているとき
には、位置決め板12とコンタクトプローブ1との位置
関係を予め調整しておいてから固定的に組み立てておく
ことにより、上記微調整をせずにコンタクトピン3aと
コンタクトパッドとを一致させることが可能となる。こ
れによって、ICチップIの位置合わせ工程が不要とな
り、ICチップIの取り付け作業が効率的にかつ容易に
行うことができる。
【0039】〔本固定工程〕前記位置合わせ工程後、フ
レーム本体11に下板15を本格的に固定する。このと
き、傾斜状態のコンタクトピン3aに、いわゆるオーバ
ードライブがかかり、所定の押圧力でコンタクトピン3
a先端とコンタクトパッドとが接触して確実に電気的に
結合される。この状態は、ICチップIが、いわゆるマ
ルチチップモジュール等に実装された状態に酷似してお
り、ほぼ実装状態とされたICチップIの動作状態を高
信頼性をもってテストすることができる。
【0040】なお、ICチップIのコンタクトパッドま
たはコンタクトプローブ1のコンタクトピン3a先端に
バンプが設けられている場合には、バンプの高さ範囲で
オーバードライブをかけることができるので、コンタク
トピン3aを予め傾斜させて設置しなくても構わない。
このプローブ装置10は、約1インチ角(約2.5cm
角)の小さなチップキャリアであり、ダイナミックバー
ンインテスト等に好適なものである。
【0041】上記プローブ装置10では、コンタクトプ
ローブ1のコンタクトピン3aが、コバルトが5重量%
から60重量%の範囲内で含まれているニッケル−コバ
ルト合金で形成されているので、コンタクトピン3a
は、高温加熱後、例えば、300℃で加熱した後でもH
v350以上の硬度を有する。すなわち、Ni−Co合
金は高温加熱によっても硬度が極度に低下することがな
い。
【0042】さらに、Co量が5重量%未満では、Hv
350以上の硬度が得られず、60重量%を越えると、
硬度の低下が著しくHv350以上の硬度を維持できな
いばかりか、先端部の応力が増大してしまい湾曲するお
それがあるとともに非常に脆く靱性が低下してしまうた
め、上記範囲内にCo含有量を設定することにより、コ
ンタクトプローブ1として必要な高硬度および靱性が得
られる。また、コンタクトピン3aを形成するニッケル
−コバルト合金を、0.05重量%から1.5重量%の
範囲内のマンガンを含むニッケル−コバルト−マンガン
合金とすることにより、コンタクトピン3aはより高温
加熱、例えば500℃で加熱した後でも、Hv350以
上の硬度を有する。すなわち、Ni−Co−Mn合金は
より高温加熱によっても硬度が極端に低下することがな
い。
【0043】さらに、Mn濃度が0.05重量%未満で
は、Hv350以上の硬度が得られず、1.5重量%を
越えるとコンタクトピン3aの応力が増大してしまい湾
曲する恐れがあるとともに非常に脆く靱性が低下してし
まうため、上記範囲内にMn含有量を設定することによ
り、コンタクトプローブ1としてより優れた耐熱性が得
られる。
【0044】上記コンタクトプローブ1を組み込んだプ
ローブ装置10は、特に、バーンインテスト等の高温加
熱を伴う信頼性試験に用いるチップキャリアとして好適
である。なお、上記の第1実施形態においては、コンタ
クトプローブ1をチップキャリアであるプローブ装置1
0に適用したが、他の測定用治具等に採用しても構わな
い。
【0045】次に、第2実施形態として、本発明に係る
コンタクトプローブ16をIC用プローブとして採用
し、メカニカルパーツ60に組み込んでプローブ装置
(プローブカード)70にする構成について、図7から
図9を参照して説明する。
【0046】図7および図8は、コンタクトプローブ1
6をIC用プローブとして所定形状に切り出したものを
示す図であり、図9は、図8のC−C線断面図である。
図8に示すように、コンタクトプローブ16の樹脂フィ
ルム2には、コンタクトプローブ16を位置合わせおよ
び固定するための位置合わせ孔2bおよび孔2cが設け
られ、また、パターン配線3から得られた信号を引き出
し用配線である接触端子3bを介してプリント基板20
(図10参照)に伝えるための窓2dが設けられてい
る。
【0047】前記メカニカルパーツ60は、図10に示
すように、マウンティングベース30と、トップクラン
プ40と、ボトムクランプ50とからなっている。ま
ず、プリント基板20の上にトップクランプ40を取付
け、次に、コンタクトプローブ16を取り付けたマウン
ティングベース30をトップクランプ40にボルト穴4
1にボルト42を螺合させて取り付ける(図11参
照)。そして、ボトムクランプ50でコンタクトプロー
ブ16を押さえ込むことにより、パターン配線3を一定
の傾斜状態に保ち、該パターン配線3のコンタクトピン
3aをICチップに押しつける。
【0048】図11は、組立終了後のプローブ装置70
を示している。図12は、図11のE−E線断面図であ
る。図12に示すように、パターン配線3の先端、すな
わちコンタクトピン3aは、マウンティングベース30
によりICチップIに接触している。前記マウンティン
グベース30には、コンタクトプローブ16の位置を調
整するための位置決めピン31が設けられており、この
位置決めピン31をコンタクトプローブ16の前記位置
合わせ穴2bに挿入することにより、パターン配線3と
ICチップIとを正確に位置合わせすることができるよ
うになっている。コンタクトプローブ16に設けられた
窓2dの部分のパターン配線3に、ボトムクランプ50
の弾性体51を押しつけて、前記接触端子3bをプリン
ト基板20の電極21に接触させ、パターン配線3から
得られた信号を電極21を通して外部に伝えることがで
きるようになっている。
【0049】上記のように構成されたプローブ装置70
を用いて、ICチップIのプローブテスト等を行う場合
は、プローブ装置70をプローバに挿着するとともにテ
スターに電気的に接続し、所定の電気信号をパターン配
線3のコンタクトピン3aからウェーハ上のICチップ
Iに送ることによって、該ICチップIからの出力信号
がコンタクトピン3aからテスターに伝送され、ICチ
ップIの電気的特性が測定される。
【0050】このコンタクトプローブ16およびこれを
組み込んだプローブ装置70では、第1実施形態と同様
に、コンタクトピン3aが、コバルトが5重量%から6
0重量%の範囲内で含まれているニッケル−コバルト合
金で形成されているので、コンタクトピン3aは、高温
加熱後でもHv350以上の硬度を有する。さらに、C
o量が5重量%未満および60重量%以下であるので、
コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性が得
られる。
【0051】次に、図13乃至図18を参照して、第3
実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形
態においてICプローブ用の所定形状に切り出したコン
タクトプローブ16を、それに代えてLCD用プローブ
用の所定形状に切り出して使用するものである。LCD
用プローブ用に切り出されたコンタクトプローブは、図
13乃至図15に符号200で示され、201は樹脂フ
ィルムである。
【0052】図16に示すように、LCD用プローブ装
置(プローブ装置)100は、コンタクトプローブ挟持
体(支持部材)110を額縁状フレーム120に固定し
てなる構造を有しており、このコンタクトプローブ挟持
体110から突出したコンタクトピン3aの先端がLC
D(液晶表示体)90の端子(図示せず)に接触するよ
うになっている。
【0053】図15に示すように、コンタクトプローブ
挟持体110は、トップクランプ111とボトムクラン
プ115とを備えている。トップクランプ111は、コ
ンタクトピン3aの先端を押さえる第一突起112、T
ABIC(基板側パターン配線を有する配線用基板)3
00側の端子301を押さえる第二突起113およびリ
ードを押さえる第三突起114を有している。ボトムク
ランプ115は、傾斜板116、取付板117および底
板118から構成されている。
【0054】コンタクトプローブ200を傾斜板116
の上に載置し、さらにTABIC300の端子301が
コンタクトプローブ200の樹脂フィルム201,20
1間に位置するように載置する。その後、トップクラン
プ111を第一突起112が樹脂フィルム201の上で
かつ第二突起113が端子301に接触するように乗せ
ボルトにより組み立てる。
【0055】図17に示すように、コンタクトプローブ
200を組み込み、ボルト130によりトップクランプ
111とボトムクランプ115を組み合わせることによ
り、コンタクトプローブ挟持体110が作製される。
【0056】上記コンタクトプローブ挟持体110は、
図18に示すように、ボルト131により固定されてL
CD用プローブ装置100に組み立てられる。LCD用
プローブ装置100を用いてLCD90の電気的テスト
を行うには、LCD用プローブ装置100のコンタクト
ピン3aの先端をLCD90の端子(図示せず)に接触
させた状態で、コンタクトピン3aから得られた信号を
TABIC300を通して外部に取り出すことにより行
われる。
【0057】上記LCD用プローブ装置100では、L
CD90の端子に当接させるコンタクトピン3aがコバ
ルト含有量が5〜60重量%のNi−Co合金で形成さ
れているので、第1実施形態および第2実施形態と同様
に、コンタクトピン3aは、高温加熱後でもHv350
以上の硬度を有するとともに、コンタクトプローブとし
て必要な高硬度および靱性が得られる。
【0058】次に、図19乃至図21を参照して、第4
実施形態について説明する。図19に示すように、上記
第3実施形態において説明したコンタクトプローブ20
0におけるコンタクトピン3aは、その先端が正常な先
端Sの他に、上方に湾曲した先端S1や下方に湾曲した
先端S2が生じることがあった。この場合、図20に示
すように、上記樹脂フィルム201を第一突起112お
よび傾斜板116で挟持してコンタクトピン3aをLC
D90の端子に押しつけても、正常な先端Sおよび下方
に湾曲した先端S2は、LCD90の端子に接触する
が、上方に湾曲した先端S1は、仮に接触したとしても
十分な接触圧が得られないことがあった。このことか
ら、コンタクトピン3aのLCD90に対する接触不良
が発生し、正確な電気テストが行えないという問題があ
った。
【0059】そこで、第4実施形態では、図21に示す
ように、コンタクトピン3aの上方に湾曲した先端S1
と下方に湾曲した先端S2とを正常な先端Sと整列させ
るため、樹脂フィルム201の上部に有機または無機材
料からなる強弾性フィルム400を、コンタクトピン3
aの先端部が樹脂フィルム201から突出する側に、コ
ンタクトピン3aよりも短く突出するように重ね合わ
せ、その状態でコンタクトプローブ200および強弾性
フィルム400を、トップクランプ111の第一突起1
12とボトムクランプ115の傾斜板116とで挟持し
てなるコンタクトプローブ挟持体(支持部材)110を
採用した。強弾性フィルム400は、有機材料であれ
ば、セラミックスまたはポリエチレンテレフタレートか
らなり、無機材料であれば、セラミックス、特にアルミ
ナ製フィルムからなることが好ましい。
【0060】そして、このコンタクトプローブ挟持体1
10を額縁フレーム120に固定し、コンタクトピン3
aをLCD90の端子に押し当てると、強弾性フィルム
400がコンタクトピン3aを上方から押さえ、前記上
方に湾曲した先端S1であってもLCD90の端子に確
実に接触する。これにより、各コンタクトピン3aの先
端に均一な接触圧が得られる。
【0061】すなわち、LCD90の端子にコンタクト
ピン3a先端を確実に当接させることができるところか
ら、接触不良による測定ミスをなくすことができる。さ
らに、強弾性フィルム400からのコンタクトピン3a
の突出量を変化させることにより、コンタクトピン3a
を押しつけたときにコンタクトピン3aを上から押さえ
るタイミングを変えることが可能となり、所望の押し付
け量で所望の接触圧を得ることができる。
【0062】次に、図22および図23を参照して、第
5実施形態について説明する。図22に示すように、上
記第3実施形態において説明した、コンタクトプローブ
200の樹脂フィルム201は、例えばポリイミド樹脂
からなっているため、水分を吸収して伸びが生じ、コン
タクトピン3a,3a間の間隔tが変化することがあっ
た。そのため、コンタクトピン3aがLCD90の端子
の所定位置に接触することが不可能となり、正確な電気
テストを行うことができないという問題があった。
【0063】そこで、第5実施形態では、図23に示す
ように、前記樹脂フィルム201の上に金属フィルム5
00を張り付け、湿度が変化してもコンタクトピン3
a,3a間の間隔tの変化を少なくし、これにより、コ
ンタクトピン3aをLCD90の端子の所定位置に確実
に接触させることとした。
【0064】すなわち、各コンタクトピン3aの位置ず
れが生じ難くなり、先端がLCD90の端子に正確かつ
高精度に当接させられる。したがって、LCD90の端
子以外の場所に、高硬度のNi−Co合金で形成された
コンタクトピン3aが当接することによって生じる損傷
等を防ぐことができる。なお、金属フィルム500は、
Ni、Ni合金、CuまたはCu合金のうちいずれかの
ものが好ましい。
【0065】次に、図24を参照して、第6実施形態に
ついて説明する。すなわち、上記第5実施形態のよう
に、樹脂フィルム201の上に金属フィルム500を張
り付けると共に、上記第3実施形態のように強弾性フィ
ルム400を使用したものであり、これにより、コンタ
クトピン3a先端の湾曲によらず均一な接触圧が得られ
ると共に、コンタクトピン3a,3a間の間隔tの変化
を最小限に抑えて電気テストを正確に行えるものであ
る。
【0066】次に、図25および図26を参照して、第
7実施形態について説明する。図25に示すように、樹
脂フィルム201の上に張り付けられた金属フィルム5
00の上にさらに第二の樹脂フィルム202を張り付け
る構成を採用し、図26に示すように、この第二の樹脂
フィルム202の上に強弾性フィルム400を設けたも
のである。
【0067】ここで、上記第6実施形態と異なり、第二
の樹脂フィルム202を設けたのは、後端部の金属フィ
ルム500の上方に配されたTABIC300の端子が
金属フィルム500と直接接触することで生じるショー
トを防ぐという理由によるものである。また、樹脂フィ
ルム201の上に金属フィルム500が張り付けられて
設けられているだけでは、大気中で露出状態の金属フィ
ルム500の酸化が進行してしまうため、第二の樹脂フ
ィルム202で金属フィルム500を被覆することによ
ってその酸化を防止するためでもある。
【0068】次に、図27および図28を参照して、第
8実施形態について説明する。上記第4、第6および第
7実施形態では、使用中は、強弾性フィルム400がコ
ンタクトピン3aに押圧接触しており、繰り返しの使用
により強弾性フィルム400とコンタクトピン3aの摩
擦が繰り返され、これによる歪みが蓄積されると、コン
タクトピン3aが左右に曲がり、接触点がずれることが
あった。
【0069】そこで、第8実施形態では、図27に示す
ように、前記樹脂フィルム201を従来よりも幅広なフ
ィルム201aとするとともに、コンタクトピン3aの
金属フィルム500からの突出長さをX1、幅広樹脂フ
ィルム201aの金属フィルム500からの突出長さを
X2とすると、X1>X2とする構成を採用した。そし
て、図28に示すように、前記強弾性フィルム400を
幅広樹脂フィルム201aよりも短く突出するように重
ねて使用すると、強弾性フィルム400は、柔らかい幅
広樹脂フィルム201aに接触し、コンタクトピン3a
とは直接接触しないため、コンタクトピン3aが左右に
曲がることが防止できる。
【0070】さらに、上記第8実施形態におけるLCD
用プローブ装置100では、幅広樹脂フィルム201a
が強弾性フィルム400よりも先端側に長く形成されて
強弾性フィルム400がコンタクトピン3aを押圧する
ときに緩衝材となるため、繰り返し使用しても、強弾性
フィルム400との摩擦によりコンタクトピン3aが歪
んで湾曲すること等がなく、LCD90の端子に対して
安定した接触を保つことができる。
【0071】次に、図29および図30を参照して、第
9実施形態について説明する。金属フィルム500の上
に第二の樹脂フィルム202を張り付け、コンタクトピ
ン3aの金属フィルム500からの突出長さをX1、幅
広樹脂フィルム201aの金属フィルム500からの突
出長さをX2とすると、X1>X2の関係になるように
構成する。そして、図30に示すように、第二の樹脂フ
ィルム202の上に設ける強弾性フィルム400は、幅
広樹脂フィルム201aよりも短く突出するように重ね
て配されている。
【0072】上記第9実施形態におけるLCD用プロー
ブ装置100では、第3〜8実施形態におけるそれぞれ
の作用効果、すなわちコンタクトピン3aの高硬度化、
接触圧の均一化、位置ずれの抑制、接触圧の安定化およ
び金属フィルムによるショート防止等の作用効果が得ら
れる。
【0073】なお、第3〜第9実施形態におけるコンタ
クトプローブを、チップキャリアやICプローブ用のプ
ローブ装置に採用しても構わない。この場合、組み込ま
れる各プローブ装置に対応して、コンタクトプローブの
形状、配線、コンタクトピンのピッチや配置等が設定さ
れる。
【0074】
【実施例】上記各実施形態におけるコンタクトプローブ
のパターン配線およびコンタクトピンを形成する電解メ
ッキ工程において、そのメッキ条件は、以下の試験結果
に基づいて求めた。
【0075】CoをNiに含有させるためのメッキ液
は、スルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Coを添加
したものであり、Niメッキ膜中に含有されるCo量
は、メッキ液中のCo量に左右されるため、以下の条件
でメッキ処理を施した。 Co量:1.5〜15g/l
【0076】メッキ条件を上記範囲内に設定した理由
は、Co量が1.5g/l未満では、皮膜中のCo含有
量が少なく所望の硬度を得ることができず、15g/l
を越えるとCo含有量が増大し、メッキ皮膜の応力増大
および皮膜自身が非常に脆くなるためである。
【0077】さらに、MnをNi−Co合金に含有させ
るためのメッキ液は、上記メッキ液にスルファミン酸M
nを添加したものであり、メッキ膜中に含有されるMn
量は、メッキ液中のMn量およびメッキをする際の電流
密度に左右されるため、以下の条件でメッキ処理を施し
た。 Mn量:20〜35g/l 電流密度:1〜10A/dm2
【0078】メッキ条件を上記範囲内に設定した理由
は、Mn量が20g/l未満および電流密度1A/dm
2未満では、皮膜中のMn含有量が少なく所望の硬度を
得ることができず、35g/lおよび10A/dm2
越えるとMn含有量が増大し、メッキ皮膜の応力が増大
するとともに皮膜自身が非常に脆くなるためである。
【0079】なお、スルファミン酸に限らず硫酸Ni浴
をベースにしたものでメッキ処理を施しても構わない
が、スルファミン酸Ni浴によるメッキ処理では、硫酸
Ni浴に比べて応力が低減されるという効果がある。以
下の表1に、Co濃度を変えた場合の熱処理前後の硬度
を測定した実験結果を示す。また、表2に、Mn量を一
定(30g/l)とした場合において、電流密度を変え
た際のMn濃度および熱処理前後の硬度の実験結果を示
す。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)請求項1記載のコンタクトプローブによれば、先
端部が、コバルトが5重量%から60重量%の範囲内で
含まれているニッケル−コバルト合金で形成されている
ので、先端部は、高温加熱(例えば、300℃)後でも
Hv350以上の硬度を有する優れた耐熱性を備えてい
るとともに、コンタクトプローブとして必要な高硬度お
よび靱性を得ることができる。したがって、高温加熱後
においても高信頼性を有するテストが可能となる。
【0083】(2)請求項2記載のコンタクトプローブ
によれば、先端部を形成するニッケル−コバルト合金
が、0.05重量%から1.5重量%の範囲内のマンガ
ンを含むニッケル−コバルト−マンガン合金とされてい
るので、先端部はより高温(例えば、500℃)で加熱
した後でも、Hv350以上の硬度を有するというさら
に優れた耐熱性を備えることができる。
【0084】(3)請求項3記載のコンタクトプローブ
によれば、前記フィルムが、例えば水分を吸収して伸張
し易い樹脂フィルム等であっても、該フィルムには、金
属フィルムが直接張り付けられて設けられているため、
該金属フィルムによって前記フィルムの伸びが抑制さ
れ、各コンタクトピンの間隔にずれが生じ難くなり、コ
ンタクトピンを測定対象物に正確かつ高精度に当接させ
ることができる。したがって、測定対象物であるICチ
ップやLCD等の端子以外の場所に、高硬度のNi−C
o合金で形成されたコンタクトピンが当接することによ
って生じる損傷等を防ぐことができる。さらに、本コン
タクトプローブでは、前記金属フィルムをグラウンドと
して用いることによりコンタクトピン先の近くまで基板
配線側との特性インピーダンスのずれを最小限に抑える
ことができ、反射雑音による誤動作を抑えることができ
る。
【0085】(4)請求項4記載のコンタクトプローブ
によれば、前記金属フィルムに第二のフィルムが直接張
り付けられて設けられているため、金属フィルムの上方
に配された前記配線用基板の基板側パターン配線や他の
配線が金属フィルムと直接接触しないのでショートを防
ぐことができる。また、第二のフィルムが金属フィルム
を被覆してその酸化を防止することができる。
【0086】(5)請求項5記載のプローブ装置によれ
ば、強弾性フィルムがコンタクトピンの先端側を上方か
ら押さえるため、ピン先端が上方に湾曲したものが存在
しても、高硬度のNi−Co合金で形成された各ピンに
均一な接触圧が得られる。すなわち、測定対象物にコン
タクトピンを確実に当接させることができるところか
ら、接触不良による測定ミスをなくすことができる。
【0087】(6)請求項6記載のプローブ装置によれ
ば、前記フィルムが前記強弾性フィルムよりも先端側に
長く形成されて該強弾性フィルムがコンタクトピンを押
圧するときに緩衝材となるため、強弾性フィルムとの摩
擦によりコンタクトピンが歪んで湾曲すること等がな
く、測定対象物に対して安定した接触を保つことができ
る。したがって、高硬度のNi−Co合金で形成された
先端部の接触圧が、長期に亙って均一に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施
形態を示す拡大模式図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施
形態における製造方法を工程順に示す要部断面図であ
る。
【図4】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施
形態におけるプローブ装置(チップキャリア)の分解斜
視図である。
【図5】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施
形態におけるプローブ装置(チップキャリア)の外観斜
視図である。
【図6】 図5の要部が拡大されたB−B線断面図であ
る。
【図7】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実施
形態を示す要部斜視図である。
【図8】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実施
形態を示す平面図である。
【図9】 図8のC−C線断面図である。
【図10】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実
施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す分解斜視
図である。
【図11】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実
施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す要部斜視
図である。
【図12】 図11のE−E線断面図である。
【図13】 本発明に係るプローブ装置の第3実施形態
におけるコンタクトプローブを示す斜視図である。
【図14】 図13のF−F線断面図である。
【図15】 本発明に係るプローブ装置の第3実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体を示す分解斜視図で
ある。
【図16】 本発明に係るプローブ装置の第3実施形態
を示す斜視図である。
【図17】 本発明に係るプローブ装置の第3実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体を示す斜視図であ
る。
【図18】 図16のX−X線断面図である。
【図19】 本発明に係るプローブ装置の第4実施形態
に関してコンタクトプローブの従来の欠点を示す側面図
である。
【図20】 本発明に係るプローブ装置の第4実施形態
に関してプローブ装置の従来の欠点を示す側面図であ
る。
【図21】 本発明に係るプローブ装置の第5実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコン
タクトプローブを示す側面図である。
【図22】 本発明に係るコンタクトプローブの第5実
施形態に関して図13のD方向矢視図である。
【図23】 本発明に係るコンタクトプローブの第5実
施形態を示す側面図である。
【図24】 本発明に係るプローブ装置の第6実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコン
タクトプローブを示す側面図である。
【図25】 本発明に係るプローブ装置の第7実施形態
におけるコンタクトプローブを示す側面図である。
【図26】 本発明に係るプローブ装置の第7実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコン
タクトプローブを示す側面図である。
【図27】 本発明に係るプローブ装置の第8実施形態
におけるコンタクトプローブを示す側面図である。
【図28】 本発明に係るプローブ装置の第8実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコン
タクトプローブを示す側面図である。
【図29】 本発明に係るプローブ装置の第9実施形態
におけるコンタクトプローブを示す側面図である。
【図30】 本発明に係るプローブ装置の第9実施形態
におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコン
タクトプローブを示す側面図である。
【符号の説明】
1,16 コンタクトプローブ 2 樹脂フィルム 3 パターン配線 3a コンタクトピン(先端部) 13 上板(支持部材) 90 LCD(測定対象物) 100 プローブ装置 110 コンタクトプローブ挟持体(支持部材) 200 コンタクトプローブ 201 樹脂フィルム 201a 樹脂フィルム(幅広樹脂フィルム) 202 第二の樹脂フィルム 300 TABIC(配線用基板) 301 端子 400 強弾性フィルム 500 金属フィルム AU Au層 I ICチップ(測定対象物) N Ni合金層(Ni−Co合金層またはNi−Co−
Mn合金層) PI ポリイミド樹脂
フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀昭 兵庫県三田市テクノパーク十二番の六 三 菱マテリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 石井 利昇 兵庫県三田市テクノパーク十二番の六 三 菱マテリアル株式会社三田工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパターン配線がフィルム上に形成
    されこれらのパターン配線の各先端部が前記フィルムか
    ら突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタク
    トプローブであって、 少なくとも前記先端部は、ニッケル−コバルト合金で形
    成され、 該ニッケル−コバルト合金は、コバルトが5重量%から
    60重量%の範囲内で含まれていることを特徴とするコ
    ンタクトプローブ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンタクトプローブにお
    いて、 前記ニッケル−コバルト合金は、マンガンが0.05重
    量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル
    −コバルト−マンガン合金とされていることを特徴とす
    るコンタクトプローブ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のコンタクトプロ
    ーブにおいて、 前記フィルムには、金属フィルムが直接張り付けられて
    設けられていることを特徴とするコンタクトプローブ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコンタクトプローブにお
    いて、 前記金属フィルムには、第二のフィルムが直接張り付け
    られて設けられていることを特徴とするコンタクトプロ
    ーブ。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のコン
    タクトプローブと、 前記フィルム上に配されて該フィルムから前記コンタク
    トピンよりも短く突出する強弾性フィルムと、 該強弾性フィルムと前記コンタクトプローブとを支持す
    る支持部材とを備えていることを特徴とするプローブ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のプローブ装置において、 前記フィルムは、前記強弾性フィルムが前記コンタクト
    ピンを押圧するときに緩衝材となるように前記強弾性フ
    ィルムよりも先端側に長く形成されていることを特徴と
    するプローブ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013088752A1 (ja) * 2011-12-15 2013-06-20 オムロン株式会社 コンタクト製造用組成物およびこれを用いたコンタクト、並びにコンタクトの製造方法

Cited By (2)

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WO2013088752A1 (ja) * 2011-12-15 2013-06-20 オムロン株式会社 コンタクト製造用組成物およびこれを用いたコンタクト、並びにコンタクトの製造方法
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