JPH10203174A5 - - Google Patents
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- JPH10203174A5 JPH10203174A5 JP1997042815A JP4281597A JPH10203174A5 JP H10203174 A5 JPH10203174 A5 JP H10203174A5 JP 1997042815 A JP1997042815 A JP 1997042815A JP 4281597 A JP4281597 A JP 4281597A JP H10203174 A5 JPH10203174 A5 JP H10203174A5
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Description
【発明の名称】トラック用幌装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】トラックの幌天井面と幌左右側面を覆う幌シートを開閉するトラック用幌装置であって、前記幌シートに複数本の幌補強用ベルトが所要間隔をもって前後方向に並設され、前記幌補強用ベルトの前後両端を荷台の前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレールに沿って走行する夫々のスライダに引っ掛けることにより幌シートが前後のガイドレール間に張設され、前記ガイドレールには正逆方向に循回されるチェーンにより前記スライダを左右方向に走行させて幌全体を側面方向から開閉する幌開閉機構が設けられたことを特徴とするトラック用幌装置。
【請求項2】前記前後一対のガイドレールの間に、幌シートの弛みを支持する幌骨が設けられて成る請求項1記載のトラック用幌装置。
【請求項3】幌シートを閉じた状態で幌シート前端部を前方のガイドレールの正面側に押し当ててその隙間を閉塞する枠状のシート押えが設けられてなる請求項1又は2記載のトラック用幌装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラックの荷台の側部及び天井部を全開・全閉することができるトラック用幌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のトラック用幌装置としては、荷台の前後両端位置に固定立設した一対の支柱枠と、その両支柱を連結一体化するように、その前後相互間へ水平に架設された所要数の梁とから、貨物室の基本的な骨組みを形作った貨物車両において、上記梁へ左右一対の回転軸を軸受けさせて、その回転軸の前端部に伝動連結した駆動源により、該回転軸を予じめ決められた一定の角度分だけ正逆回転させ得るように定めると共に、上記貨物室のサイド面に臨むサイドカバーフレームの上端部を、その前後方向に沿う全体長さの略前半部では回転軸に対して遊転し得るように組付け、同じく残る略後半部ではその回転軸に対して一体回転し得るように組付けて、その回転軸を正逆回転させることにより、上記サイドカバーフレームを吊り上げ又は吊り下げる如くに起伏作用させつつ、貨物室を開閉するように設定したことを特徴とする車両の貨物室開閉装置が開示されている。
しかし、このような形態のものはサイドカバーフレームにサイドカバー(幌)を取り付けると共に、天井カバーフレームに天井カバー(幌)を取り付けたものを梁に設けた駆動源にて上下動させるもので、荷台の側面を開口することはできるが、天井を開口することができない。
【0003】
【特許文献1】
実開昭63−30216号公報
【0004】
また、図16に示すようなアルミ製の天井Tを中央より分割し、サイドパネルSを左右に傾斜させ天井Tを開口する天井オープン式油圧ウイング車が販売されている。
しかし、この場合は、天井Tを開口することはできるが、天井クレーン等による吊り荷役作業時において、天井クレーンが左右に振れ荷がサイドパネルSの天板S1に当って変形した場合、修理等に多大な費用と時間を要し、同時に側面を開口することができない。
さらに、図17に示すようなアルミ製のサイドパネルXを上方に折り畳むと共に、サイドフレームYを左右に移動すると同時に天井パネルZも山形に折り畳む形態のものがあるが、天井パネルZを折り畳んだ時、車高が高くなり過ぎてしまい、天井クレーンが車体(荷台)上を移動出来ず作業効率が著しく低下すると共に、天井クレーンが天井パネルZやサイドパネルX・サイドフレームYに当って変形した場合、基の位置に移動出来なくなるというもんだいがある。
さらに、いずれの場合も、幌を開閉するためのフレームや、荷台を覆うアルミ製のパネルを使用しているため車体重量が重くなり、荷物積載量が必然的に減少してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は幌にて荷台の側部及び天井部を簡単・容易に全開・全閉することができ、フォークリフト等による側面荷受時や天井クレーン等により吊り荷役時等、あらゆる荷役作業に対応できるトラック用幌掛装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、トラックの幌天井面と幌左右側面を覆う幌シートを開閉するトラック用幌装置であって、前記幌シートに複数本の幌補強用ベルトが所要間隔をもって前後方向に並設され、前記幌補強用ベルトの前後両端を荷台の前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレールに沿って走行する夫々のスライダに引っ掛けることにより幌シートが前後のガイドレール間に張設され、前記ガイドレールには正逆方向に循回されるチェーンにより前記スライダを左右方向に走行させて幌全体を側面方向から開閉する幌開閉機構が設けられたことを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、幌補強用ベルトの両端が前後のスライダに引っ掛けられて幌シートが前後のアーチ型ガイドレール間に張設されているので、ガイドレールに沿って正逆方向に回転するチェーンでスライダを左右方向に移動すれば、幌全体が側面方向から開閉され、側面及び天井面を容易に全開・全閉することができる。
そして、幌を開いた荷台に貨物を積卸しする作業中に、その貨物が幌補強用ベルトに当たってもベルトが撓んで衝撃が吸収緩和されるので、フレームやアルミパネルのように永久変形を生じたり、アーチ型ガイドレールや、当該ガイドレールに沿って循回するチェーン等が損傷して、幌が開閉不能になるおそれがない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るトラック用幌装置を示す斜視図、図2はその要部を示す説明図、図3は後方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図、図4は前方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図、図5はスライダ部分の水平断面図、図6はアーチ型ガイドレールの部分側面図、図7はスライダの側面図、図8は伸長状態の折畳金具を示す図、図9は折畳状態の折畳金具を示す図、図10は他の実施形態を示す部分側面図、図11はその部分正面図、図12はさらに他の実施形態を示す正面図、図13はその中央縦断面図、図14は本発明に係る幌装置をトラックに装着して幌を全閉した状態を示す説明図、図15はその全開状態図である。
【0009】
本例のトラック用幌装置1は、トラックの幌天井面と幌左右側面を覆う幌シート2を開閉するものである。
幌シート2には複数本の幌補強用ベルト3が所定間隔で前後方向に沿って並設され、各幌補強用ベルト3の前後両端に設けられたフック金具4を荷台Pの前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレール5F,5Bに沿って走行するスライダ6…に引っ掛けることにより、幌シート2が前後のガイドレール5F,5B間に張設されている。
【0010】
また、夫々のガイドレール5F,5Bには正逆方向に循回されるチェーン7R、7Lにより前記スライダ6…を左右方向に走行させて幌全体を側面方向から開閉する幌開閉機構8が形成されている。
【0011】
図3及び図4は幌開閉機構8を示し、図3は後方のガイドレール5B側の機構図、図4は前方のガイドレール5側の機構図である。
夫々のガイドレール5B、5F内には、幌シート2を開閉するチェーン7R、7Lが、ガイドレール5B、5F内に配設されたスプロケット9…と、荷台Pの下に配された原動スプロケット10R、10Lに掛けまわされ、これによりチェーン7R、7Lが左右に循回されるようになっている。
なお、前後のガイドレール5B、5F側に設けられた夫々の原動スプロケット10R、10Lは、後方のガイドレール5B側に配されたモータ11R、11Lで駆動され、これにより、前後のチェーン7R、7Lが左右に同期的に循回される。
【0012】
そして、各チェーン7R、7Lには、幌シート2を閉じたときに幌側面下端部に位置する左右のスライダ6R、6Lが個別に取り付けられて、当該チェーン7R、7Lを左右に循回させてスライダ6R、6Lをガイドレールに沿って昇降させることにより、その上方に位置するスライダ6を昇降させ、幌側面の幌シート2を左右いずれの方向へも開閉できるようになっている。
【0013】
図5(a)及び(b)は夫々前後のスライダ6の水平断面図である。
アーチ型ガイドレール5F及び5Bは、開口部が荷台Pの外側を向くように取り付けられたリップ溝型材12の溝内に、その長手方向に沿ってリブ13が設けられた構成となっている。
なお、ウェブ12Wの内側にはチェーン7R、7Lを案内するチェーンガイド14R、14Lが設けられている。
【0014】
そして、各スライダ6には、ガイドレール5F、5Bの前後のリップ部12R、12R内側に沿って転動するガイドローラ15、15と、前記リブ13上を転動して幌シート2の張力を受け止める負荷ローラ16が設けられている。
また、スライダ6の外側には、幌補強用ベルト3の先端に形成されたフック金具4を引っ掛ける係止ピン17が設けられ、幌シート2をサンドイッチ状に固着するアングル材でなる押え板18が設けられている。
【0015】
このような構成から成る各スライダ6は、図2、図8、図9に示すように、隣接するスライダ6同士が蝶番19で折り畳まれる折畳金具20を介して互いに連結され、ガイドレール5F、5Bに沿って走行自在に配設されている。
このとき、幌シート2を閉じたときに幌側面下端部に位置する左右のスライダ6R、6L以外のスライダ6は、チェーン7R、7Lに係合されていないので、隣接するスライダ6が昇降したときにその動きに追従して折畳金具20が折り畳まれ又は伸長された状態で昇降される。
【0016】
このトラック用幌装置1を用いて荷台Pの右側面を開放する場合は、右側のモータ11Rを駆動させて、原動スプロケット10Rを回転させ、前後の右側のチェーン7Rを車の進行方向に対して左回りに回転させる。
これにより、前後の右下端側のスライダ6Rが同時に上昇し、その動きに追従して折畳金具20を折り畳みながら、その上方に位置するスライダ6を順次押し上げていく。
そして、前後のスライダ6Rがガイドレール5F、5Bの天井部に達したところで、モータ11Rを停止することにより、右側面が開放される。
【0017】
次いで、荷台Pの右側面を開放した後、さらに天井面を開放する場合は、右側のモータ11Rにより原動スプロケット10Rを回転させ続け、前後の右側のチェーン7Rを車の進行方向に対して左回りに回転させる。
そして、スライダ6Rが、ガイドレール5F、5Bの天井部左端位置に移動した時点でモータ11Rを停止させれば天井面が開放される。
【0018】
また、トラック用幌装置1を用いて荷台Pの左側面を開放する場合は、左側のモータ11Lを駆動させて、原動スプロケット10Lを回転させ、前後の左側のチェーン7Lを車の進行方向に対して右回りに回転させる。
これにより、前後の左下端側のスライダ6Lが同時に上昇し、その動きに追従して折畳金具20を折り畳みながら、その上方に位置するスライダ6を順次押し上げていく。
そして、前後のスライダ6Lがガイドレール5F、5Bの天井部に達したところで、モータ11Lを停止することにより、左側面が開放される。
【0019】
このように、荷台Pの右側面、左側面、天井面を自由に開放することができる。
また、幌を閉じる場合は、各モータ11R,11Lを反転させることにより、上述と逆の手順でスライダ6R、6Lを下降させれば良い。
【0020】
図10及び図11は他の実施形態を示す説明図である。
本例は、特にロングボディのトラックに用いて好適なトラックの幌装置を示し、荷台Pの側面に配される前後のアオリ板21F、21Bを支持する中柱22に、幌シート2の弛みを支持する幌骨23を立設させたものである。
幌骨23は、中柱22内を上下に摺動するスライダ24に着脱自在に取り付けられ、中柱22に形成されたスライダ梃子機構25によりスライダ24を昇降させることにより幌骨23が上下に昇降されるようになっている。
なお、スライダ梃子機構25は、梃子となるハンドル26が中柱22に上下揺動可能に設けられ、このハンドル26がリンク27を介してスライダ24に連結されて構成されている。
【0021】
これにより、幌骨23を高位置と低位置に保持することができ、幌シート2を閉じて幌骨23を高位置に保持すれば、その弛みをなくして幌シート2を張った状態にすることができ、トラック走行時の幌の変形等を防止できる。
また、幌シート2の開閉操作をするときは幌骨23を低位置にして幌シート2を弛ませることにより、幌シート2の開閉操作をスムーズに行うことができる。
なお、荷台Pを開放し、天井クレーン等を使用して吊荷役作業を行う場合は、幌骨23をスライダ24から取り外しておけば、幌骨23が邪魔になることもない。
【0022】
図12及び図13はさらに他の実施形態を示し、本例では、幌シート2の前端を前方のガイドレール5Fに押し付けて、その隙間を閉塞する開閉自在な枠状のシート押え31が設けられている。
枠状のシート押え31は、アングル材がガイドレール5Fに沿ってアーチ型に湾曲形成され、ガイドレール5Fの前面及び内周面に当接され、ガイドレール5Fの内周面に取り付けられた平行リンク32…に支持されている。
そして、ハンドルアーム33により平行リンク32を回動させるように手動操作することにより枠状のシート押え31が平行移動されて、ガイドレール5Fに密着したり離れたりするように成っている。
なお、34は平行リンク32を介して枠状のシート押え31を付勢するガススプリングであって、ハンドルアーム33により枠状のシート押え31をガイドレール5Fに密着させる位置では密着方向に、また、ガイドレール5Fから離した位置では離脱方向に付勢するようになっている。
【0023】
これによれば、幌を閉じた状態で、ハンドルアーム33を図13右回りに回動させると、平行リンク32により枠状のシート押え31がガイドレール5Fの前面に密着するように平行移動されて、その間に幌シート2の前端部が挟まれるので、幌シート2の隙間が確実に塞がれる。
したがって、この状態で、トラックを走行させても幌シート2とガイドレール5Fの隙間から雨や風が荷台P内部に入らない。
なお、幌を開閉させる場合にはハンドルアーム33を図14左回りに回動させると、平行リンク32により枠状のシート押え31がガイドレール5Fの前面から離脱するように平行移動されて、その間に隙間が形成されるので、幌シート2をスムースに開閉できる。
【0024】
上述した実施形態におけるスライダ6の数は、トラックの大きさにより任意に決定すればよく、幌骨の位置及び数においても同様である。
また、後方のガイドレール5Bに取り付けらけるドアははね上げドアや観音ドア等、必要に応じて選定すればよい。
さらにまた、各モータ11R、11Lは有線方式あるいは無線方式にてON・OFFするもののどちらでも良い。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るトラック用幌装置によれば、荷台の前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレール間に架設されるシート支持梁が、幌補強用ベルトで形成されているので、そのシート支持梁を左右に移動させて幌を開閉する開閉機構にかかる負荷が小さくて済む。
また、積荷作業中や走行中にシート支持梁に積荷やクレーンが当っても、永久変形をおこすことがなく、その衝撃を撓み変形によって吸収緩和することができるので、それ自体が損傷したり、幌開閉機構等を破損させるおそれがなく、したがってメンテナンスが容易であるという効果がある。
【0026】
また、シート支持梁として金属フレームやパネルを用いていないので、幌装置全体の軽量化を計ることができると共に、トラックでは全重量が規制されていることから積載量を多く確保できる。
【0027】
さらに、各ガイドレールに沿って正逆方向に循回するチェーンで荷台の左右方向に移動せられて幌全体が側面方向から開閉されるようになっているので、荷台の側部及び天井部を簡単・容易に全開・全閉することができ、特に天井クレーン等により吊り荷役作業時において、周囲に邪魔な物がなく、迅速に作業を行うことができる。
さらに、幌開放時に必要以上に幌シートが外側に大きくはみ出さないので、狭い場所でも荷役作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトラック用幌装置を示す斜視図。
【図2】その要部を示す説明図。
【図3】後方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図。
【図4】前方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図。
【図5】スライダ部分の水平断面図。
【図6】アーチ型ガイドレールの部分側面図。
【図7】スライダの側面図。
【図8】伸長状態の折畳金具を示す図。
【図9】折畳状態の折畳金具を示す図。
【図10】他の実施形態を示す部分側面図。
【図11】その部分正面図。
【図12】さらに他の実施形態を示す正面図。
【図13】その中央縦断面図。
【図14】幌の全閉状態を示す説明図。
【図15】その全開状態図。
【図16】従来装置を示す説明図。
【図17】従来装置を示す説明図。
【符号の説明】
1 トラック用幌装置
2 幌シート
3 幌補強用ベルト
P 荷台
5F、5B アーチ型ガイドレール
6、6R,6L スライダ
7R、7L チェーン
8 幌開閉機構
23 幌骨
25 スライダ梃子機構
31 枠状のシート押え
32 平行リンク
【特許請求の範囲】
【請求項1】トラックの幌天井面と幌左右側面を覆う幌シートを開閉するトラック用幌装置であって、前記幌シートに複数本の幌補強用ベルトが所要間隔をもって前後方向に並設され、前記幌補強用ベルトの前後両端を荷台の前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレールに沿って走行する夫々のスライダに引っ掛けることにより幌シートが前後のガイドレール間に張設され、前記ガイドレールには正逆方向に循回されるチェーンにより前記スライダを左右方向に走行させて幌全体を側面方向から開閉する幌開閉機構が設けられたことを特徴とするトラック用幌装置。
【請求項2】前記前後一対のガイドレールの間に、幌シートの弛みを支持する幌骨が設けられて成る請求項1記載のトラック用幌装置。
【請求項3】幌シートを閉じた状態で幌シート前端部を前方のガイドレールの正面側に押し当ててその隙間を閉塞する枠状のシート押えが設けられてなる請求項1又は2記載のトラック用幌装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラックの荷台の側部及び天井部を全開・全閉することができるトラック用幌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のトラック用幌装置としては、荷台の前後両端位置に固定立設した一対の支柱枠と、その両支柱を連結一体化するように、その前後相互間へ水平に架設された所要数の梁とから、貨物室の基本的な骨組みを形作った貨物車両において、上記梁へ左右一対の回転軸を軸受けさせて、その回転軸の前端部に伝動連結した駆動源により、該回転軸を予じめ決められた一定の角度分だけ正逆回転させ得るように定めると共に、上記貨物室のサイド面に臨むサイドカバーフレームの上端部を、その前後方向に沿う全体長さの略前半部では回転軸に対して遊転し得るように組付け、同じく残る略後半部ではその回転軸に対して一体回転し得るように組付けて、その回転軸を正逆回転させることにより、上記サイドカバーフレームを吊り上げ又は吊り下げる如くに起伏作用させつつ、貨物室を開閉するように設定したことを特徴とする車両の貨物室開閉装置が開示されている。
しかし、このような形態のものはサイドカバーフレームにサイドカバー(幌)を取り付けると共に、天井カバーフレームに天井カバー(幌)を取り付けたものを梁に設けた駆動源にて上下動させるもので、荷台の側面を開口することはできるが、天井を開口することができない。
【0003】
【特許文献1】
実開昭63−30216号公報
【0004】
また、図16に示すようなアルミ製の天井Tを中央より分割し、サイドパネルSを左右に傾斜させ天井Tを開口する天井オープン式油圧ウイング車が販売されている。
しかし、この場合は、天井Tを開口することはできるが、天井クレーン等による吊り荷役作業時において、天井クレーンが左右に振れ荷がサイドパネルSの天板S1に当って変形した場合、修理等に多大な費用と時間を要し、同時に側面を開口することができない。
さらに、図17に示すようなアルミ製のサイドパネルXを上方に折り畳むと共に、サイドフレームYを左右に移動すると同時に天井パネルZも山形に折り畳む形態のものがあるが、天井パネルZを折り畳んだ時、車高が高くなり過ぎてしまい、天井クレーンが車体(荷台)上を移動出来ず作業効率が著しく低下すると共に、天井クレーンが天井パネルZやサイドパネルX・サイドフレームYに当って変形した場合、基の位置に移動出来なくなるというもんだいがある。
さらに、いずれの場合も、幌を開閉するためのフレームや、荷台を覆うアルミ製のパネルを使用しているため車体重量が重くなり、荷物積載量が必然的に減少してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は幌にて荷台の側部及び天井部を簡単・容易に全開・全閉することができ、フォークリフト等による側面荷受時や天井クレーン等により吊り荷役時等、あらゆる荷役作業に対応できるトラック用幌掛装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、トラックの幌天井面と幌左右側面を覆う幌シートを開閉するトラック用幌装置であって、前記幌シートに複数本の幌補強用ベルトが所要間隔をもって前後方向に並設され、前記幌補強用ベルトの前後両端を荷台の前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレールに沿って走行する夫々のスライダに引っ掛けることにより幌シートが前後のガイドレール間に張設され、前記ガイドレールには正逆方向に循回されるチェーンにより前記スライダを左右方向に走行させて幌全体を側面方向から開閉する幌開閉機構が設けられたことを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、幌補強用ベルトの両端が前後のスライダに引っ掛けられて幌シートが前後のアーチ型ガイドレール間に張設されているので、ガイドレールに沿って正逆方向に回転するチェーンでスライダを左右方向に移動すれば、幌全体が側面方向から開閉され、側面及び天井面を容易に全開・全閉することができる。
そして、幌を開いた荷台に貨物を積卸しする作業中に、その貨物が幌補強用ベルトに当たってもベルトが撓んで衝撃が吸収緩和されるので、フレームやアルミパネルのように永久変形を生じたり、アーチ型ガイドレールや、当該ガイドレールに沿って循回するチェーン等が損傷して、幌が開閉不能になるおそれがない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るトラック用幌装置を示す斜視図、図2はその要部を示す説明図、図3は後方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図、図4は前方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図、図5はスライダ部分の水平断面図、図6はアーチ型ガイドレールの部分側面図、図7はスライダの側面図、図8は伸長状態の折畳金具を示す図、図9は折畳状態の折畳金具を示す図、図10は他の実施形態を示す部分側面図、図11はその部分正面図、図12はさらに他の実施形態を示す正面図、図13はその中央縦断面図、図14は本発明に係る幌装置をトラックに装着して幌を全閉した状態を示す説明図、図15はその全開状態図である。
【0009】
本例のトラック用幌装置1は、トラックの幌天井面と幌左右側面を覆う幌シート2を開閉するものである。
幌シート2には複数本の幌補強用ベルト3が所定間隔で前後方向に沿って並設され、各幌補強用ベルト3の前後両端に設けられたフック金具4を荷台Pの前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレール5F,5Bに沿って走行するスライダ6…に引っ掛けることにより、幌シート2が前後のガイドレール5F,5B間に張設されている。
【0010】
また、夫々のガイドレール5F,5Bには正逆方向に循回されるチェーン7R、7Lにより前記スライダ6…を左右方向に走行させて幌全体を側面方向から開閉する幌開閉機構8が形成されている。
【0011】
図3及び図4は幌開閉機構8を示し、図3は後方のガイドレール5B側の機構図、図4は前方のガイドレール5側の機構図である。
夫々のガイドレール5B、5F内には、幌シート2を開閉するチェーン7R、7Lが、ガイドレール5B、5F内に配設されたスプロケット9…と、荷台Pの下に配された原動スプロケット10R、10Lに掛けまわされ、これによりチェーン7R、7Lが左右に循回されるようになっている。
なお、前後のガイドレール5B、5F側に設けられた夫々の原動スプロケット10R、10Lは、後方のガイドレール5B側に配されたモータ11R、11Lで駆動され、これにより、前後のチェーン7R、7Lが左右に同期的に循回される。
【0012】
そして、各チェーン7R、7Lには、幌シート2を閉じたときに幌側面下端部に位置する左右のスライダ6R、6Lが個別に取り付けられて、当該チェーン7R、7Lを左右に循回させてスライダ6R、6Lをガイドレールに沿って昇降させることにより、その上方に位置するスライダ6を昇降させ、幌側面の幌シート2を左右いずれの方向へも開閉できるようになっている。
【0013】
図5(a)及び(b)は夫々前後のスライダ6の水平断面図である。
アーチ型ガイドレール5F及び5Bは、開口部が荷台Pの外側を向くように取り付けられたリップ溝型材12の溝内に、その長手方向に沿ってリブ13が設けられた構成となっている。
なお、ウェブ12Wの内側にはチェーン7R、7Lを案内するチェーンガイド14R、14Lが設けられている。
【0014】
そして、各スライダ6には、ガイドレール5F、5Bの前後のリップ部12R、12R内側に沿って転動するガイドローラ15、15と、前記リブ13上を転動して幌シート2の張力を受け止める負荷ローラ16が設けられている。
また、スライダ6の外側には、幌補強用ベルト3の先端に形成されたフック金具4を引っ掛ける係止ピン17が設けられ、幌シート2をサンドイッチ状に固着するアングル材でなる押え板18が設けられている。
【0015】
このような構成から成る各スライダ6は、図2、図8、図9に示すように、隣接するスライダ6同士が蝶番19で折り畳まれる折畳金具20を介して互いに連結され、ガイドレール5F、5Bに沿って走行自在に配設されている。
このとき、幌シート2を閉じたときに幌側面下端部に位置する左右のスライダ6R、6L以外のスライダ6は、チェーン7R、7Lに係合されていないので、隣接するスライダ6が昇降したときにその動きに追従して折畳金具20が折り畳まれ又は伸長された状態で昇降される。
【0016】
このトラック用幌装置1を用いて荷台Pの右側面を開放する場合は、右側のモータ11Rを駆動させて、原動スプロケット10Rを回転させ、前後の右側のチェーン7Rを車の進行方向に対して左回りに回転させる。
これにより、前後の右下端側のスライダ6Rが同時に上昇し、その動きに追従して折畳金具20を折り畳みながら、その上方に位置するスライダ6を順次押し上げていく。
そして、前後のスライダ6Rがガイドレール5F、5Bの天井部に達したところで、モータ11Rを停止することにより、右側面が開放される。
【0017】
次いで、荷台Pの右側面を開放した後、さらに天井面を開放する場合は、右側のモータ11Rにより原動スプロケット10Rを回転させ続け、前後の右側のチェーン7Rを車の進行方向に対して左回りに回転させる。
そして、スライダ6Rが、ガイドレール5F、5Bの天井部左端位置に移動した時点でモータ11Rを停止させれば天井面が開放される。
【0018】
また、トラック用幌装置1を用いて荷台Pの左側面を開放する場合は、左側のモータ11Lを駆動させて、原動スプロケット10Lを回転させ、前後の左側のチェーン7Lを車の進行方向に対して右回りに回転させる。
これにより、前後の左下端側のスライダ6Lが同時に上昇し、その動きに追従して折畳金具20を折り畳みながら、その上方に位置するスライダ6を順次押し上げていく。
そして、前後のスライダ6Lがガイドレール5F、5Bの天井部に達したところで、モータ11Lを停止することにより、左側面が開放される。
【0019】
このように、荷台Pの右側面、左側面、天井面を自由に開放することができる。
また、幌を閉じる場合は、各モータ11R,11Lを反転させることにより、上述と逆の手順でスライダ6R、6Lを下降させれば良い。
【0020】
図10及び図11は他の実施形態を示す説明図である。
本例は、特にロングボディのトラックに用いて好適なトラックの幌装置を示し、荷台Pの側面に配される前後のアオリ板21F、21Bを支持する中柱22に、幌シート2の弛みを支持する幌骨23を立設させたものである。
幌骨23は、中柱22内を上下に摺動するスライダ24に着脱自在に取り付けられ、中柱22に形成されたスライダ梃子機構25によりスライダ24を昇降させることにより幌骨23が上下に昇降されるようになっている。
なお、スライダ梃子機構25は、梃子となるハンドル26が中柱22に上下揺動可能に設けられ、このハンドル26がリンク27を介してスライダ24に連結されて構成されている。
【0021】
これにより、幌骨23を高位置と低位置に保持することができ、幌シート2を閉じて幌骨23を高位置に保持すれば、その弛みをなくして幌シート2を張った状態にすることができ、トラック走行時の幌の変形等を防止できる。
また、幌シート2の開閉操作をするときは幌骨23を低位置にして幌シート2を弛ませることにより、幌シート2の開閉操作をスムーズに行うことができる。
なお、荷台Pを開放し、天井クレーン等を使用して吊荷役作業を行う場合は、幌骨23をスライダ24から取り外しておけば、幌骨23が邪魔になることもない。
【0022】
図12及び図13はさらに他の実施形態を示し、本例では、幌シート2の前端を前方のガイドレール5Fに押し付けて、その隙間を閉塞する開閉自在な枠状のシート押え31が設けられている。
枠状のシート押え31は、アングル材がガイドレール5Fに沿ってアーチ型に湾曲形成され、ガイドレール5Fの前面及び内周面に当接され、ガイドレール5Fの内周面に取り付けられた平行リンク32…に支持されている。
そして、ハンドルアーム33により平行リンク32を回動させるように手動操作することにより枠状のシート押え31が平行移動されて、ガイドレール5Fに密着したり離れたりするように成っている。
なお、34は平行リンク32を介して枠状のシート押え31を付勢するガススプリングであって、ハンドルアーム33により枠状のシート押え31をガイドレール5Fに密着させる位置では密着方向に、また、ガイドレール5Fから離した位置では離脱方向に付勢するようになっている。
【0023】
これによれば、幌を閉じた状態で、ハンドルアーム33を図13右回りに回動させると、平行リンク32により枠状のシート押え31がガイドレール5Fの前面に密着するように平行移動されて、その間に幌シート2の前端部が挟まれるので、幌シート2の隙間が確実に塞がれる。
したがって、この状態で、トラックを走行させても幌シート2とガイドレール5Fの隙間から雨や風が荷台P内部に入らない。
なお、幌を開閉させる場合にはハンドルアーム33を図14左回りに回動させると、平行リンク32により枠状のシート押え31がガイドレール5Fの前面から離脱するように平行移動されて、その間に隙間が形成されるので、幌シート2をスムースに開閉できる。
【0024】
上述した実施形態におけるスライダ6の数は、トラックの大きさにより任意に決定すればよく、幌骨の位置及び数においても同様である。
また、後方のガイドレール5Bに取り付けらけるドアははね上げドアや観音ドア等、必要に応じて選定すればよい。
さらにまた、各モータ11R、11Lは有線方式あるいは無線方式にてON・OFFするもののどちらでも良い。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るトラック用幌装置によれば、荷台の前端側と後端側に設けた前後一対のアーチ型ガイドレール間に架設されるシート支持梁が、幌補強用ベルトで形成されているので、そのシート支持梁を左右に移動させて幌を開閉する開閉機構にかかる負荷が小さくて済む。
また、積荷作業中や走行中にシート支持梁に積荷やクレーンが当っても、永久変形をおこすことがなく、その衝撃を撓み変形によって吸収緩和することができるので、それ自体が損傷したり、幌開閉機構等を破損させるおそれがなく、したがってメンテナンスが容易であるという効果がある。
【0026】
また、シート支持梁として金属フレームやパネルを用いていないので、幌装置全体の軽量化を計ることができると共に、トラックでは全重量が規制されていることから積載量を多く確保できる。
【0027】
さらに、各ガイドレールに沿って正逆方向に循回するチェーンで荷台の左右方向に移動せられて幌全体が側面方向から開閉されるようになっているので、荷台の側部及び天井部を簡単・容易に全開・全閉することができ、特に天井クレーン等により吊り荷役作業時において、周囲に邪魔な物がなく、迅速に作業を行うことができる。
さらに、幌開放時に必要以上に幌シートが外側に大きくはみ出さないので、狭い場所でも荷役作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトラック用幌装置を示す斜視図。
【図2】その要部を示す説明図。
【図3】後方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図。
【図4】前方のアーチ型ガイドレールに組み込まれた幌開閉機構の構成図。
【図5】スライダ部分の水平断面図。
【図6】アーチ型ガイドレールの部分側面図。
【図7】スライダの側面図。
【図8】伸長状態の折畳金具を示す図。
【図9】折畳状態の折畳金具を示す図。
【図10】他の実施形態を示す部分側面図。
【図11】その部分正面図。
【図12】さらに他の実施形態を示す正面図。
【図13】その中央縦断面図。
【図14】幌の全閉状態を示す説明図。
【図15】その全開状態図。
【図16】従来装置を示す説明図。
【図17】従来装置を示す説明図。
【符号の説明】
1 トラック用幌装置
2 幌シート
3 幌補強用ベルト
P 荷台
5F、5B アーチ型ガイドレール
6、6R,6L スライダ
7R、7L チェーン
8 幌開閉機構
23 幌骨
25 スライダ梃子機構
31 枠状のシート押え
32 平行リンク
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4281597A JPH10203174A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | トラック用幌掛装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4281597A JPH10203174A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | トラック用幌掛装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10203174A JPH10203174A (ja) | 1998-08-04 |
| JPH10203174A5 true JPH10203174A5 (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=12646455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4281597A Pending JPH10203174A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | トラック用幌掛装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10203174A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010269782A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-12-02 | Oshima-Jiko Co Ltd | 貨物自動車用幌掛装置 |
-
1997
- 1997-01-21 JP JP4281597A patent/JPH10203174A/ja active Pending
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