JPH10244530A - 湿式回転ドリル装置 - Google Patents

湿式回転ドリル装置

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JPH10244530A
JPH10244530A JP5287897A JP5287897A JPH10244530A JP H10244530 A JPH10244530 A JP H10244530A JP 5287897 A JP5287897 A JP 5287897A JP 5287897 A JP5287897 A JP 5287897A JP H10244530 A JPH10244530 A JP H10244530A
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JP
Japan
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drill
dust
guide
pit
coolant
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JP5287897A
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JPH10244530A5 (ja
Inventor
Eiji Takiguchi
栄二 滝口
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Toho Metal Industries Co Ltd
Original Assignee
Toho Metal Industries Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D1/00Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor
    • B28D1/02Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by sawing
    • B28D1/04Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by sawing with circular or cylindrical saw-blades or saw-discs
    • B28D1/041Working stone or stone-like materials, e.g. brick, concrete or glass, not provided for elsewhere; Machines, devices, tools therefor by sawing with circular or cylindrical saw-blades or saw-discs with cylinder saws, e.g. trepanning; saw cylinders, e.g. having their cutting rim equipped with abrasive particles

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  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体を基材として低沸点の有機溶剤を混合し
てなる冷却剤をエアゾール缶から供給して、壁面等に極
めて簡易な作業によって補修孔等を穿孔する湿式回転ド
リル装置においてより使い勝手の向上を図る。 【解決手段】 ドリルガイド機構14に支持されて穿孔
動作に伴って移動動作するベース部材37と、底面部3
8bに設けたガイド孔38cを貫通させてドリルヘッド
10のドリルピット11を内部に臨ませかつ外周壁38
aに粉塵排出口49が設けられてベース部材37に対し
て位置決め手段37b、38dを介して組み付けられる
防塵カバー部材38と、防塵カバー部材38に取り付け
られてガイド孔38cのシーリングを行う弾性シール部
材42と、ベース部材37に取り付けられた粉塵収納容
器45を備える。弾性シール部材42は、ドリルヘッド
10の外径に適合する内径を有するものが防塵カバー部
材38に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドリルピットの先
端部から液化状態の冷却剤を供給しながら建築物の壁面
や天井面等に補修孔等を穿孔するに用いて好適な湿式回
転ドリル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンクリート建造物において
は、壁面や天井等に発生したクラックやタイルの剥離、
或いは外装壁の浮き上がり等の補修を行う場合には、こ
れらの発生箇所に補修孔を穿孔し、この補修孔に接着剤
を充填したりアンカーピンを打ち込んだりしている。ま
た、コンクリート建造物においては、長期間に亘って壁
面や天井等を良好な状態に維持するために、その防水処
理が必要不可欠である。特に、壁面等に発生した亀裂
は、雨水等を内部に浸入させてコンクリートを浸蝕させ
てしまう。また、この雨水等は、冬期には内部で凍結、
溶解を繰り返して亀裂を拡大させて最悪の場合には内部
の鉄骨や鉄筋までも腐蝕、破壊させてしまう。
【0003】上述した補修孔は、一般に振動ドリル装置
や回転ドリル装置が用いられて壁面や天井等の所定箇所
に穿孔される。振動ドリル装置は、ドリルの冷却媒体を
不要とすることにより手軽に補修孔の穿孔作業を実施す
ることができるといった特徴を有している。しかしなが
ら、この振動ドリル装置は、穿孔作業に際してドリルの
振動による騒音が大きく、例えばマンションやホテル、
病院等の補修工事で使用するには問題があった。また、
振動ドリル装置は、穿孔位置やその孔径等を誤った状態
で使用した場合には、補修すべき亀裂を無意味に拡げて
しまうといった問題を生じさせる。
【0004】また、最近では、既存の建物等を対象とし
て耐震工事が盛んに行われるようになっているが、この
耐震工事には、壁面等に多数個のアンカーボルトが打ち
込まれ、このアンカーボルトに対して補強用の壁材等が
組み付けられる。この耐震工事に際しても、ドリル装置
によって壁面等にアンカーボルトの打込み用の孔が穿孔
される。この耐震工事は、一般に執務中の室内を簡易な
防塵シートで囲った作業場所で行われることが多く、工
事に際しての騒音、防塵等の対策は極めて重要になって
いる。
【0005】このため、最近では上述した補修工事等に
は、一般にダイヤモンドピットを装着した回転ドリル装
置が用いられている。この回転ドリル装置においては、
作業効率の向上或いは騒音の低減を図るために、ドリル
ピットの先端から穿孔箇所に例えば冷却水や空気等の冷
却媒体が供給されて穿孔作業が行われる。冷却水は、一
般にドリルピットを効率的に冷却するとともに穿設した
補修孔から生じる粉塵を除去するために、圧搾空気を利
用してドリルピットから霧状に噴出される。
【0006】ところで、かかる回転ドリル装置は、ドリ
ルピットに対して冷却用の水と圧縮空気とを供給するた
め、それぞれの供給源が必要とされていた。したがっ
て、この回転ドリル装置は、穿孔作業時に、圧縮空気を
供給するためのコンプレッサ、冷却水を貯水した水タン
ク或いはこれらを連結するホース等の諸設備が必要とさ
れていた。これらの諸設備は、全体の総重量が約40K
gにも及びその取り扱いが極めて不便であるといった問
題点があった。
【0007】このため、従来の穿孔作業は、コンプレッ
サと水タンクとを最も効率のよい場所に設置した後、こ
れらコンプレッサと水タンクからホースを回転ドリル装
置まで引くといった段取り作業が必要とされる。作業場
所は、重量や外形が大きなこれらコンプレッサと水タン
クの制約を受けるため、補修作業に支障を来すことがあ
った。
【0008】また、ホースが接続された回転ドリル装置
は、重量も重くなるとともに引回し操作が面倒であるこ
とから、高所での作業性が悪いといった問題点があっ
た。さらに、従来の回転ドリル装置は、上述した面倒な
段取り作業等を必要とすることから比較的簡易な作業を
行う場合には不向きであった。
【0009】さらに、上述したコンプレッサ等は、極め
て高価で有るために多数台を保有することが難しく、大
型の現場であっても少ない台数によって対応しなければ
ならない。このため、補修作業は、施工日数がかかって
工事費用が莫大となるといった問題点があった。さら
に、従来の回転ドリル装置においては、例えば防水工事
に際して、穿孔した補修孔に防水剤を充填するといった
場合に、補修孔の内部に残った冷却水が乾くまでの時間
を必要とするため、工期が長くなるといった問題点があ
った。また、従来の回転ドリル装置においては、大量の
冷却水を使用することから、天井等に補修孔を穿孔する
場合等に用いることが困難であるといった問題があっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】出願人は、先に特願平
8−136654号「回転ドリル装置及び回転ドリル装
置用アタッチメント装置」によって、上述した従来の回
転ドリル装置の問題点を解決した新規な湿式回転ドリル
装置を提供した。この湿式回転ドリル装置100は、図
13に示すように、駆動部101と、ドリル本体部10
2と、冷却剤供給部103とから構成される。この湿式
回転ドリル装置100は、冷却媒体として水等の液体を
基材として低沸点の有機溶剤が混合されてなり、液化状
態で冷却部103のエアゾール缶104に封入した冷却
剤が用いられる。湿式回転ドリル装置100は、冷却剤
供給部103からホース103aを介してドリル本体部
102に供給された冷却剤を、ドリルピット105の先
端部から壁面等の穿孔部分に噴射供給しながら補修孔等
を穿孔する。
【0011】駆動部101は、市販の回転ドリル装置と
同様に構成され、ハウジング106には図示しないが駆
動モータが内蔵されるとともにその回転軸にチャッキン
グ機構が設けられている。ドリル本体部102は、電源
スイッチ107を操作することにより駆動モータに電源
が投入されて回転軸が駆動される。チャッキング機構
は、周知のように回転軸の先端部に設けられた複数のチ
ャッキングレバーによって構成される。チャッキング機
構は、チャッキングキーの操作によってこれらチャッキ
ングレバーが収斂・拡張動作して、ドリル本体部102
を回転軸に着脱するようにする。
【0012】ドリル本体部102は、詳細を省略するが
ハウジング106と、このハウジング106の内部に図
示しない軸受によって回転自在に収納された回転軸部材
108と、この回転軸部材108に対して軸方向にスラ
イド自在でありかつ一体的に回転するとともに先端部に
ドリルピット105が交換自在に装着されたドリルヘッ
ド109等を備えて構成される。また、ドリル本体部1
02には、ドリルガイド機構110及びドリルヘッド1
09の先端部に配設された粉塵飛散防止機構111等を
備えて構成される。粉塵飛散防止機構111は、壁面等
の穿孔部に密着される粉塵カバー部材112と、穿孔部
から発生したゲル状粉塵を収納する粉塵収納容器113
とが備えられている。
【0013】さらに、ドリル本体部102には、詳細を
省略するが、回転軸部材108とドリルヘッド109と
を互いに同軸上に位置させかつ一体的に回転するように
連結する軸受機構と、この軸受機構を液密に保持するオ
イルシール機構或いは自動弁機構等が設けられている。
回転軸部材108とドリルヘッド109には、冷却剤供
給部103から供給された冷却剤をドリルピット105
の先端部まで導く冷却剤流路が形成されている。冷却剤
流路は、穿孔動作に伴ってドリルピット105が壁面等
に押し付けられると動作する自動弁機構によって開閉制
御される。ドリル本体部102は、ドリルピット105
が壁面に押し付けられてドリルヘッド109がスライド
動作することにより、このドリルヘッド109を介して
自動弁機構が動作されて冷却剤流路が開放される。した
がって、ドリル本体部102は、冷却剤供給部103か
らドリル本体部102の回転軸部材108へと供給され
た冷却剤が、ドリルヘッド109を介してドリルピット
105の先端から穿孔内に噴射される。
【0014】湿式回転ドリル装置100は、壁面に補修
孔等の穿孔作業を行うに際して、作業者によって駆動部
101に設けた手持ち部114及びハウジング106に
設けたハンドル部材115とを把持される。湿式回転ド
リル装置100は、これによって穿孔位置に対してドリ
ルピット105を安定した状態で突き当てて穿孔作業が
行われるようにする。
【0015】以上のように構成された湿式回転ドリル装
置100によれば、冷却水を貯蔵するタンクやホース或
いは圧搾空気を供給するためのコンプレッサが不要とさ
れ、これら装置を作業場に設置する等の段取り時間の短
縮が図られるとともに、手軽な作業と穿孔内の素早い乾
燥とによって作業時間が大幅に短縮されるといった特徴
を有している。また、湿式回転ドリル装置100は、極
めて廉価であるとともに小型、軽量化が図られて取り扱
いが極めて簡便であるといった特徴を有している。さら
に、湿式回転ドリル装置100は、穿孔内に供給される
冷却剤も少量でありかつこの冷却剤と削り滓とが混合さ
れたゲル状粉塵の処理が簡便でありかつ作業場を汚すこ
とが無いので、室内作業に好適であるといったの種々の
特徴を有している。
【0016】ところで、湿式回転ドリル装置100は、
上述した特徴を有しているが、実際に現場で使用したと
ころ以下のような問題点があることが判明した。すなわ
ち、湿式回転ドリル装置100は、粉塵カバー部材11
2の底面部をドリルヘッド109が貫通することから、
穿孔部から発生してこの粉塵カバー部材112の内部に
流れたゲル状粉塵がわずかながら軸孔から漏出すること
があった。ゲル状粉塵は、粉塵カバー部材112から落
下して床面等を汚すおそれがある。
【0017】また、湿式回転ドリル装置100には、粉
塵カバー部材112の先端開口部に壁面等との密着性を
向上させるために弾性変形自在なアタッチメント部材が
装着されている。このアタッチメント部材は、長期間の
使用に伴ってゲル状粉塵等が付着して劣化し、壁面等に
対する密着特性が悪くなる。ゲル状粉塵は、アタッチメ
ント部材と壁面等との間に生じた隙間から漏出して床面
等を汚すことがある。
【0018】さらに、湿式回転ドリル装置100は、孔
径を異にする補修孔等の穿孔を行う場合や長期間の使用
による磨耗によってドリルヘッド109の交換が行われ
る。湿式回転ドリル装置100においては、その先端部
の周囲を覆うようにして粉塵飛散防止機構111が付設
されていることから、ドリルヘッド109の着脱操作が
面倒であるといった問題があった。また、湿式回転ドリ
ル装置100は、このドリルヘッド109の交換操作に
際して、フリーな状態の回転軸部材108をロック状態
に保持して、ドリルヘッド109を取り外す操作が必要
となる。この操作は、例えば比較的重量を有する湿式回
転ドリル装置100を横に寝かせた状態で、回転軸部材
108側をスパナ等によって押さえるとともに、別のス
パナを用いてドリルヘッド109を回すことによって行
われる。したがって、湿式回転ドリル装置100は、ド
リルヘッド109の交換操作が面倒であるといった問題
があった。
【0019】ところで、湿式回転ドリル装置100は、
手持ち部114とハンドル部材115とを把持してドリ
ルピット105の先端から冷却剤を穿孔部に噴射供給し
ながら穿孔が行われる。このドリルピット105は、冷
却剤を噴射するためノズル孔を有する円筒形を呈しかつ
先端面が平坦に形成されている。このため、湿式回転ド
リル装置100においては、最初に傾けた状態で壁面等
にあてがってドリルピット105の外周縁によって壁面
等の穿孔部分を削り込んでセンタ出しを行いながら、次
第に全体を垂直状態としながら穿孔を行うようにしてい
た。しかしながら、この方法も、大きな内径の補修孔等
を穿孔するために、大きな外径のドリルピット105を
用いる場合には、このドリルピット105が壁面で滑っ
てしまうためセンタ出しがうまくいかないといった問題
点がある。
【0020】したがって、本発明は、上述した先願湿式
回転ドリル装置において、現場での使用から生じた種々
の問題点を解決してさらに使い勝手の向上を図った湿式
回転ドリル装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係る湿式回転ドリル装置は、液体を基材として低沸
点の有機溶剤が混合されてなる液化状態の冷却剤がエア
ゾール缶に封入され、この冷却剤をドリルヘッドの先端
に設けたドリルピットから噴射供給して壁面等に所定の
孔を穿孔する。湿式回転ドリル装置は、ドリルガイド機
構に支持されてドリルピットの穿孔動作に伴って移動動
作されるベース部材と、底面部に設けたガイド孔を貫通
してドリルピットが内部に臨ませられるとともにその外
周壁に粉塵排出口が設けられベース部材に対して位置決
め手段を介して組み付けられる全体略カップ状の防塵カ
バー部材と、この防塵止カバー部材の底面部の背面に取
り付けられることによってガイド孔の周囲のシーリング
を行うリング状の弾性シール部材と、ドリルピットの穿
孔動作によって壁面等の穿孔部から発生して防塵カバー
部材の内部に流入するとともに粉塵排出口を介して流出
するゲル状粉塵を貯える粉塵収納容器とを備えて構成さ
れる。
【0022】以上のように構成された本発明に係る湿式
回転ドリル装置においては、内径を異にする補修孔等を
穿孔するに際して交換されるドリルヘッドに対応して、
粉塵飛散防止機構を構成する防塵カバー部材等の全体の
交換を行うことなくドリルヘッドの外径に適合する内径
を有するシール部材のみを交換することによって粉塵飛
散防止機構の密閉性が保持される。したがって、湿式回
転ドリル装置は、取り扱いが簡便化されるとともに、各
種の補修孔等の穿孔作業が可能となる。
【0023】また、本発明に係る湿式回転ドリル装置
は、ハウジング内に回転自在に軸装されて一端部が駆動
部に連結されかつ他端部にドリルヘッドを構成するビッ
ト支持部材をねじ止めすることによりドリルヘッドを回
転駆動するとともに内部に設けられた冷却剤供給空間部
から冷却剤を供給する回転軸部材と、ハウジングに配設
されて回転軸部材に形成した係合部と相対係合可能であ
りかつ通常はこの係合部との非係合位置に保持されるロ
ックレバーを有する回転軸ロック機構を備える。湿式回
転ドリル装置は、回転軸ロック機構を操作してロックレ
バーを係合部に相対係合させることによって回転軸部材
がロック状態とされることから、ドリルヘッドの交換に
際して、スパナ等によって回転軸部材側をロックする操
作が不要とされ、ドリルヘッド側のみをスパナ等で挟ん
で回転させてその着脱操作を行うことが可能とされ作業
性の大幅な向上が図られる。
【0024】さらに、本発明に係る湿式回転ドリル装置
は、ドリルピットの外周部を覆う略カップ状を呈する防
塵カバー部材を有して穿孔動作に伴って穿孔部から発生
するゲル状粉塵等の飛散を防止する粉塵飛散防止機構
と、防塵カバー部材を支持するベース部材とドリル本体
部のハウジングとの間に配設され穿孔動作に伴って防塵
カバー部材が穿孔部に対して密着習性を付与しながらス
ライド動作するように粉塵飛散防止機構を支持するドリ
ルガイド機構とを備える。このドリルガイド機構には、
スライド動作する部位を被覆する防塵用のカバー部材が
設けられて構成される。
【0025】以上のように構成された湿式回転ドリル装
置によれば、穿孔部から発生する粉塵等がドリルガイド
機構のスライド部への付着を抑制されることから、長期
間に亘って使用した場合においても円滑な動作が保持さ
れる。防塵用のカバー部材は、単純で小型に構成するこ
とが可能であることから、装置を大型化することなく操
作性も向上する。
【0026】さらにまた、本発明に係る湿式回転ドリル
装置は、ドリルピットの外周部を覆う略カップ状を呈す
る防塵カバー部材を有して穿孔動作に伴って穿孔部から
発生するゲル状粉塵等の飛散を防止する粉塵飛散防止機
構と、防塵カバー部材を支持するベース部材とドリル本
体部のハウジングとの間に配設され穿孔動作に伴って防
塵カバー部材が穿孔部に対して密着習性を付与しながら
スライド動作するように粉塵飛散防止機構を支持するド
リルガイド機構とを備えて構成される。このドリルガイ
ド機構には、粉塵飛散防止機構の防塵カバー部材がドリ
ルピットを外方へと露呈させた位置において、ガイドロ
ック機構によって係止保持されるように構成される。
【0027】以上のように構成された湿式回転ドリル装
置によれば、ドリルヘッドの交換に際して、先端部に付
設された粉塵飛散防止機構が邪魔になることは無い。し
たがって、湿式回転ドリル装置は、ドリルヘッドやドリ
ルピットの交換或いはこれらの清掃が極めて簡易に行わ
れ、作業性の大幅な向上が図られる。
【0028】さらにまた、本発明に係る湿式回転ドリル
装置は、粉塵飛散防止機構の防塵カバー部材を支持する
ベース部材と、このベース部材を軸方向に対してスライ
ド自在に支持するガイド軸部材と、ベース部材を付勢し
て防塵カバー部材に対して穿孔部への密着習性を付与す
る弾性部材と、ガイド軸部材をスライド自在な状態と係
止状態とに設定するカム手段とを有するドリルガイド機
構を備える。また、湿式回転ドリル装置は、ドリルガイ
ド機構のベース部材に対してドリルピットを中心とした
対象位置に付設され、軸方向に対してスライド自在な少
なくとも一対の位置決めピンを有するドリル位置決め機
構を備える。
【0029】以上のように構成された湿式回転ドリル装
置によれば、ドリルガイド機構のガイド軸部材を係止し
た状態において位置決めピンの先端を穿孔面に突き当て
ることによって、ドリルピットの位置決めが行われる。
したがって、湿式回転ドリル装置は、ドリルピットを傾
けてその外周縁で穿孔部をこじってセンタ出しを行うと
いった面倒な操作が不要とされ、大径のドリルピットを
用いた場合においても正確な穿孔を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面に基づいて説明する。湿式回転ドリル装置
1は、基本的な構成を上述した先願湿式回転ドリル装置
100と同様とし、図1及び図2に示すように、詳細を
省略する駆動部2と、ドリル本体部5と、図示しない冷
却剤供給部とから構成される。湿式回転ドリル装置1
は、水を基材として、例えばメタノールやエタノール或
いは各種エステル材、ジメチルエーテル等の低沸点の有
機溶剤及び/又はジメチルエーテル等の可溶性液化ガス
等からなる補助剤を混合してなる液体が冷却剤122と
して用いられる。
【0031】湿式回転ドリル装置1は、この冷却剤12
2を封入する複数本のエアゾール缶と、これらエアゾー
ル缶を装填した容器とによって冷却剤供給部が構成さ
れ、この冷却剤供給部からドリル本体部5へとホース等
を介して冷却剤122が供給される。冷却剤供給部は、
容器に設けたハーネス等を利用して例えば作業者の腰等
に吊り下げられることから、ホース等の引き回しは不要
とされ作業性の向上が図られている。
【0032】湿式回転ドリル装置1は、例えば図1に示
すように壁面120の穿孔部に冷却剤122を噴射供給
しながら補修孔121の穿孔作業を行う。冷却剤122
は、補修孔121から噴射圧によって発生した切削粉等
を外部へと排出するとともに、液体と低沸点の有機溶剤
の気化熱とによって後述するドリルヘッド10の先端部
に装着されたドリルピット11を効率的に冷却する。切
削粉等は、冷却剤122が混合されてゲル状の状態のゲ
ル状粉塵123として排出される。
【0033】駆動部2は、市販の回転ドリル装置と同様
に構成され、筐体の一方側に手持ち部が設けられるとと
もにこの手持ち部に電源スイッチが配設されている。ま
た、駆動部2には、筐体の内部に図示しない駆動モータ
や回転軸3、及び周知のチャッキング機構4等が内蔵さ
れている。チャッキング機構4は、詳細を省略するが、
回転軸3の先端部に設けられた複数個のチャッキングレ
バーを備えており、これらチャッキングレバーが専用の
チャッキングレンチを用いて収斂・拡張動作される。湿
式回転ドリル装置1は、これによって後述するドリル本
体部5の回転軸部材7が駆動部2に着脱される。
【0034】ドリル本体部5は、図1乃至図4に示すよ
うに、ハウジング6と、回転軸部材7と、スリーブ部材
8と、スライド軸部材9と、先端部にドリルピット11
が装着されたドリルヘッド10及び冷却剤逆流防止弁部
材12とを備える。また、ドリル本体部5には、ドリル
ヘッド部10の先端部に取り付けられた粉塵飛散防止機
構13と、この粉塵飛散防止機構13を軸方向にスライ
ド自在に支持するドリルガイド機構14とが設けられて
いる。さらに、ドリル本体部5には、ドリルヘッド10
やドリルピット11を交換等する際に、回転軸部材7を
ロック状態とする回転軸ロック機構15と、ドリルガイ
ド機構14をロック状態とするガイドロック機構16と
が設けられている。粉塵飛散防止機構13には、穿孔時
にドリルピット11を補修孔121を穿孔する位置に位
置決めするためのピット位置決め機構17が付設されて
いる。
【0035】ハウジング6は、軽量化と充分な機械的剛
性を有するようにするために例えばアルミダイキャスト
によって成形され、図4乃至図6に示すように、その外
周部に一端を固定した連結ブラケット部材18を介して
駆動部2に対してしっかりと連結される。ハウジング6
は、詳細を図6に示すように両側面にそれぞれ開口する
軸孔19がその内部に設けられることによって全体略々
筒状を呈している。軸孔19は、その基端側が細径の細
径軸孔部19aとされるとともにやや大径の中間軸孔部
19bを介して先端側が太径の拡径軸孔部19cとされ
た段付き軸孔として構成されている。
【0036】ハウジング6には、細径軸孔部19aに連
通する冷却剤供給流路20が設けられるとともに、冷却
剤供給部から供給された冷却剤をこの冷却剤供給流路2
0を介して細径軸孔部19a内へと供給する連結管部材
21が密閉構造によって組み付けられている。連結管部
材21には、図4乃至図6に示すように、その内部に冷
却剤供給流路20に連通する細径のノズル孔21aが設
けられるとともに冷却剤122に混入した不純物等を除
去するフィルタ21bが装着されている。湿式回転ドリ
ル装置1は、ノズル孔21aを介して冷却剤供給流路2
0内に冷却剤122を噴射供給することから、回転軸部
材7の回転に伴う摩擦熱で温度が上昇する軸受各部の冷
却が行われるようにしている。
【0037】また、ハウジング6には、後述するように
壁面120等に穿孔を行う際に、駆動部側の手持ち部と
ともに把持されるハンドル部材22が設けられている。
このハンドル部材22は、後述するように湿式回転ドリ
ル装置1に添付される専用工具81の収納部を兼用して
いる。
【0038】回転軸部材7は、ハウジング6の細径軸孔
部19aとほぼ同径の細径軸部7aと、中間軸孔部19
bとほぼ同径の中間軸部7b及び拡径軸孔部19cとほ
ぼ同径の拡径軸部7cとからなる段付き軸体として構成
される。この回転軸部材7には、その内部に細径軸部7
aの一部を基端として中間軸部7b及び拡径軸孔部19
cを連通して先端側面に開口する有底軸穴23が形成さ
れている。この有底軸穴23は、細径軸部7aに対応す
る部分が細径とされて後述するように冷却剤供給空間部
23aを構成するとともに中間軸部7bに対応する部分
から先端側が太径とされてスリーブ部材8の基端部が嵌
合される嵌合軸孔部23bを構成する。
【0039】また、回転軸部材7には、細径軸部7aの
外周部に冷却剤供給空間部23aと連通する冷却剤供給
口7dが開設されている。この冷却剤供給口7dは、ハ
ウジング6に設けた冷却剤供給流路20と連通されてお
り、連結管部材21を介して供給される冷却剤122を
冷却剤供給空間部23a内へと導く。
【0040】回転軸部材7は、図6に示すようにハウジ
ング6の軸穴23内に、一対のベアリング軸受24、2
5によって回転自在に支持される。第1のベアリング軸
受24は、ハウジング6の細径軸孔部19aの内壁に配
設されて回転軸部材7の細径軸部7aを回転自在に支持
する。第2のベアリング軸受25は、ハウジング6の中
間軸孔部19bの内壁に配設されて回転軸部材7の中間
軸部7bを回転自在に支持する。したがって、第1のベ
アリング軸受24は、第2のベアリング軸受25に対し
て小型のものが用いられている。
【0041】湿式回転ドリル装置1は、このように軸方
向に離間した第1のベアリング軸受24と第2のベアリ
ング軸受25とによって回転軸部材7を回転自在に支持
することから、この回転軸部材7が安定した状態で回転
動作されるようにしている。また、湿式回転ドリル装置
1は、第1のベアリング軸受24と第2のベアリング軸
受25とを回転軸部材7の細径軸部7aと中間軸部7b
とに対応して配設したことから、上述した先願湿式回転
ドリル装置100と比較して細径軸部7a、換言すれば
回転軸部材7の軸長の短縮化が図られ、装置全体が小型
化されて構成される。
【0042】回転軸部材7には、内部に形成した冷却剤
供給空間部23aに対して、第1のベアリング軸受24
と第2のベアリング軸受25との間に位置して上述した
ハウジング6に設けた冷却剤供給流路20が連通されて
いる。湿式回転ドリル装置1は、回転軸部材7の冷却剤
供給流路20の連通部を挟んでハウジング6の細径軸部
7aの内壁に一対のオイルシール26、26を配設する
ことによって、冷却剤供給空間部23aを液密空間部と
して構成している。この冷却剤供給空間部23aには、
冷却剤逆流防止弁部材12とコイルスプリング27とが
組み込まれている。
【0043】冷却剤逆流防止弁部材12は、図6に示す
ように全体が冷却剤供給空間部23aに対してやや小径
とされるとともに先端部12aが次第に細径とされるこ
とによって弁部を構成している。冷却剤逆流防止弁部材
12は、後述するように弁部12aが、嵌合軸孔部23
b内にスライド自在に組み合わされたスリーブ部材8の
底面部8aに形成された冷却剤流出口28に嵌合される
とともにこの冷却剤流出口28を開閉する。コイルスプ
リング34は、冷却剤供給空間部23a内にやや圧縮さ
れた状態で組み込まれ、冷却剤逆流防止弁部材12をそ
の弁部12aによって冷却剤流出口28を閉塞する方向
に付勢している。
【0044】スリーブ部材8は、図6に示すように内部
にスライド軸部材9が組み込まれるスライド軸穴29が
全長に亘って形成されている。また、スリーブ部材8
は、スライド軸穴29の基端側を上述した底面部8aに
よって閉塞することにより全体有底筒体を呈して形成さ
れる。スリーブ部材8には、この底面部8aの中心位置
に上述した冷却剤流出口28が形成されている。スリー
ブ部材8は、底面部8aが設けられた基部側の外径が回
転軸部材7の嵌合軸孔部23bの内径とほぼ等しくされ
るとともに、外周部に取付フランジ部8bが周回りに一
体に突設されている。取付フランジ部8bは、基端部か
ら回転軸部材7の拡径軸部7cの軸長とほぼ等しい位置
に、この拡径軸部7cとほぼ同径に突設されている。
【0045】スリーブ部材8は、回転軸部材7に対し
て、その基部が嵌合軸孔部23b内に底面部8aを孔底
面に突き合わせるようにして嵌合されるとともに、取付
フランジ部8bを拡径軸部7cの側面に突き合わせて組
み合わされる。スリーブ部材8は、互いに突き合わされ
た取付フランジ部8bと拡径軸部7cとの間が、これら
の複数箇所に対応して設けた取付孔にねじ込まれる連結
ボルト30により連結されることによって、回転軸部材
7と一体化される。スリーブ部材8は、回転軸部材7と
一体化された状態において、その先端部がハウジング6
の拡径軸孔部19cの開口部よりやや突出露呈されてい
る。
【0046】スリーブ部材8には、図6に示すようにス
ライド軸穴29の内壁に平行キー溝29aが形成されて
いる。また、このスリーブ部材8には、スライド軸穴2
9にスライド軸部材9が軸装されている。スライド軸部
材9は、その外径がスライド軸穴29の内径とほぼ等し
くかつその全長がスリーブ部材8の全長よりもやや大と
された軸体として構成されている。スライド軸部材9に
は、両端に開口する冷却剤流路31がその内部に全長に
亘って形成されている。また、スライド軸部材9には、
その先端部の外周に逆ねじからなる外周ねじ9aが形成
されるとともに、冷却剤流路31の先端を拡径としてノ
ズル取付部9bが形成されている。
【0047】スライド軸部材9は、上述した平行キー溝
29aに嵌合した平行キー32を介してスライド軸穴2
9内に組み込まれる。平行キー32は、その幅が平行キ
ー溝29aの幅とほぼ等しくかつその長さが平行キー溝
29aの長さよりも小とされて構成されている。したが
って、スライド軸部材9は、平行キー32を介してスリ
ーブ部材8に対して回転方向に対して一体化されるとと
もに平行キー溝29aの長さ範囲で軸方向に対してスラ
イド自在とされてスライド軸穴29内に組み込まれる。
【0048】スライド軸部材9には、ノズル取付部9b
にノズル部材33がねじ止めされて装着されている。こ
のノズル部材33は、全体筒状を呈する外筒部33a
と、この外筒部33a内に嵌合されたノズル部33bと
から構成されている。ノズル部33bには、ごく細径の
ノズル孔が形成されており、このノズル孔を介して冷却
剤流路31からドリルヘッド10内へと冷却剤122を
噴射供給する。なお、スライド軸部材9には、先端部に
ゴム等の弾性材からなる防塵キャップ34が被着される
ことによって、スリーブ部材8との間に構成される間隙
に切削粉等が侵入することが防止されている。
【0049】ドリルヘッド10は、先端部に装着される
ドリルピット11と、このドリルピット11が取り付け
られるピット支持部材35とから構成される。ピット支
持部材35は、図4に示すようにその内部に軸方向の全
長に亘って冷却剤流路36が形成された長軸の筒体とし
て構成されている。ピット支持部材35は、その基端部
35aの内周壁にスライド軸部材9の外周ねじ9aにね
じ合わせされる逆ねじの内周ねじが形成されている。ピ
ット支持部材35は、これによってスライド軸部材9の
先端部と結合されて一体に回転駆動される。
【0050】ドリルピット11は、ダイヤモンド粒を混
合した焼結合金によって筒状に形成されてなり、詳細を
省略するがドリルピット支持部材35の冷却剤流路36
と連通するノズル孔が軸方向の全長に亘って形成されて
いる。このドリルピット11は、基端部の外周に逆ねじ
が形成されており、ドリルピット支持部材35の先端部
の内周壁に設けた内周ねじにねじ込まれることによって
取り付けられる。したがって、ドリルピット11は、穿
孔作業に伴って磨耗した場合に、ドリルピット支持部材
35から分離して交換可能とされる。なお、ドリルピッ
ト11には、詳細を省略するが穿孔内から発生する切削
粉を外方へと効率的に排出するために、その先端部から
軸方向にスリット状の溝が形成されている。
【0051】湿式回転ドリル装置1は、電源スイッチが
操作されて駆動部2の駆動モータが起動すると、チャッ
キング機構4によって連結されたドリル本体部5の回転
軸部材7が回転駆動される。湿式回転ドリル装置1にお
いては、この回転軸部材7の回転に伴って、スリーブ部
材8、スライド軸部材9が一体に回転駆動されて、この
スライド軸部材9の先端部に連結されたドリルヘッド1
0を回転駆動する。湿式回転ドリル装置1は、ドリルヘ
ッド10のビット支持部材35を介してドリルピット1
1が回転し、このドリルピット11によって壁面120
に補修孔121等を穿孔する。
【0052】湿式回転ドリル装置1においては、ドリル
ピット11が壁面120に補修孔121を穿孔するに際
して、図1に示すようにこの補修孔121の内部に冷却
剤122を噴射供給する。冷却剤122は、冷却剤供給
部から連結管部材21を介してドリル本体部5へと供給
され、ハウジング6の冷却剤供給流路20から回転軸部
材7の軸穴23に構成された冷却剤供給空間部23aへ
と射出供給される。湿式回転ドリル装置1においては、
ドリルピット11を壁面120に押し付けることによっ
て、ドリルヘッド10を介してスライド軸部材9がスリ
ーブ部材8のスライド軸孔29内を基端側へと移動動作
する。湿式回転ドリル装置1においては、スライド軸部
材9がコイルスプリング27の弾性力に抗して冷却剤逆
流防止弁部材12を基端側へと押圧することから、この
冷却剤逆流防止弁部材12によって閉塞されたスリーブ
部材8の冷却剤流出口28が開放される。
【0053】湿式回転ドリル装置1においては、これに
よって回転軸部材7内の冷却剤供給空間部23aとスラ
イド軸部材9の冷却剤流路31とが連通状態となり、冷
却剤122がノズル部材33を介してドリルヘッド10
の冷却剤流路36内へと供給されるようになる。冷却剤
122は、ドリルヘッド10内を流れて、ドリルピット
11のノズルから補修孔121の内部へと噴射供給され
る。冷却剤122は、補修孔121内に噴射供給される
ことによって、混合した補助剤の作用により霧化した状
態となり、外気温及び穿孔動作によるドリルピット11
の摩擦熱によって補修孔121内で急速に気化拡散す
る。冷却剤122は、基材の冷却水とともにこの気化熱
によってドリルピット11を冷却して良好な状態に保持
して補修孔121の穿孔動作を行わさせるようにする。
また、冷却剤122は、補助剤が補修孔121内で気化
してその容量が数百倍と急激に膨張することから、あた
かもこの補修孔121内へより高圧で噴射される状態を
呈して基材の冷却水とともに切屑等を外部へと効率的に
排出する。
【0054】湿式回転ドリル装置1においては、上述し
たように補修孔121から排出される切屑や粉塵等が、
噴射供給された冷却剤122の基材の冷却水と混合され
てゲル状粉塵123として排出される。湿式回転ドリル
装置1は、上述した冷却剤122を用いることから従来
の湿式回転ドリル装置100と比較してゲル状粉塵12
3の発生量が大幅に抑制されるが、さらに粉塵飛散防止
機構13によってその飛散或いは壁面等に沿った垂れ落
ちを確実に防止するようにしている。
【0055】また、湿式回転ドリル装置1は、補修孔1
21の内部に残留した冷却剤122が低沸点の有機溶剤
及び液化ガスとの共沸現象によって基材の冷却水の蒸発
が促進されることから、補修孔121の内部を短時間で
乾燥させる。湿式回転ドリル装置1は、補修孔121の
穿孔作業に要する実作業時間を従来の回転ドリル装置に
よる場合とほぼ同等とするが、段取り時間を大幅に短縮
するとともに手軽な作業によってその効率化が図られ
る。また、湿式回転ドリル装置1は、補修孔121の乾
燥時間も冷却水のみを用いた場合と比較してほぼ10分
の1程度となることから、工期の大幅な短縮を達成す
る。
【0056】さらに、湿式回転ドリル装置1は、小型軽
量で有り、冷却水や圧縮空気を供給するための長いホー
スの引き回しを不要として壁面や天井等の高所での作業
を安全に行うことを可能とする。さらにまた、湿式回転
ドリル装置1は、大量の冷却水を不要とすることから、
水道設備の無い現場でも使用することができるととも
に、こぼれ出た冷却水による階下等の漏水災害や現場の
汚損等の不都合を生じさせることは無い。
【0057】湿式回転ドリル装置1においては、壁面1
20に補修孔121を穿孔するドリルピット11り周囲
を密閉する粉塵飛散防止機構13を備えることによっ
て、補修孔121から発生するゲル状粉塵123の飛散
或いは床面への垂れ落ち等が確実に防止される。したが
って、湿式回転ドリル装置1は、穿孔後の後処理作業に
ほとんど手間を必要とせず全体の作業効率を大幅に向上
させ、特に室内作業に用いての効果は極めて大きい。ま
た、湿式回転ドリル装置1は、この粉塵飛散防止機構1
3によって作業者に対して発生する粉塵を浴びさせるこ
とが無く、また騒音を大幅に抑制する。
【0058】さらに、湿式回転ドリル装置1は、小型軽
量で有り、冷却水や圧縮空気を供給するための長いホー
スの引き回しを不要として壁面や天井等の高所での作業
を安全に行うことを可能とする。さらにまた、湿式回転
ドリル装置1は、大量の冷却水を不要とすることから、
水道設備の無い現場でも使用することができるととも
に、こぼれ出た冷却水による階下等の漏水災害や現場の
汚損等の不都合を生じさせることは無い。
【0059】粉塵飛散防止機構13は、図1及び図2に
示すように、ドリルガイド機構14によってドリルヘッ
ド10の先端部に位置するようにしてドリル本体部5に
組み合わされている。粉塵飛散防止機構13は、具体的
には図7に示したベース部材37に組み付けられ、図8
に示すように防塵カバー部材38と、第1のアタッチメ
ント部材39及び第2のアタッチメント部材40と、粉
塵排出ガイド部材41と、弾性シール部材42と、容器
取付ブラケット部材43と、粉塵排出管部材44と、粉
塵収納容器45及びコイルスプリング46等の各部材に
よって構成されている。粉塵飛散防止機構13は、ベー
ス部材44に対して防塵カバー部材38が取付けねじ4
7によって組み合わせ固定される。
【0060】防塵カバー部材38は、全体略カップ状を
呈して形成されており、外周壁38aとによって内部に
粉塵収納空間部48を構成する底面壁38bにベース部
材37に設けたガイド孔37aを貫通されたドリルヘッ
ド10を貫通させるガイド孔38cが設けられている。
ベース部材37のガイド孔37a及び防塵カバー部材3
8のガイド孔38cは、標準のドリルヘッド10の外径
よりも大きな内径とされており、比較的大径のドリルヘ
ッド10を用いる場合においてもそのまま使用すること
ができるように構成されている。
【0061】防塵カバー部材38には、底面壁38bか
ら軸方向に突出された外周壁38aの後端部にベース部
材37の主面に形成された位置決め段部37bに対応し
て位置決め段部38dが形成されている。防塵カバー部
材38は、これら位置決め段部37bと位置決め段部3
8dとを相対係合させることによってベース部材37に
対して位置決めされた状態で組み合わされる。したがっ
て、防塵カバー部材38は、ベース部材37に対する組
み合わせが精密に行われ、換言すれば密閉性が保持され
る。また、防塵カバー部材38は、ベース部材37に対
して簡単な操作によって組み合わすことができる。な
お、ベース部材37と防塵カバー部材38との位置決め
構造は、かかる位置決め段部37bと位置決め段部38
dとの構成に限定されるものではなく、例えばこれら部
材の相対する側面に形成した位置決め凸部と位置決め凹
部によって行うようにしてもよい。
【0062】防塵カバー部材38には、外周壁38aの
下方部に粉塵排出管部材44を取り付けるための排出口
49が開口されている。また、防塵カバー部材38に
は、開口部に第1のアタッチメント部材39と第2のア
タッチメント部材40とが組み付けられている。さら
に、防塵カバー部材38には、粉塵収納空間部48内に
位置して底面壁38aに粉塵排出ガイド部材41が接合
されるとともに底面壁38aの背面側に弾性シール部材
42が接合されている。
【0063】第1のアタッチメント部材39は、やや腰
のある天然ゴムや合成ゴム等の弾性材料によって略リン
グ状に成形され、その基端部が防塵カバー部材38の開
口部に接合固定される。第1のアタッチメント部材39
は、詳細を省略するが先端側が二重のリング状を呈して
形成されこの先端部が内外周で弾性変形することによ
り、壁面120に対する密着性の向上が図られている。
この第1のアタッチメント部材39には、先端部に第2
のアタッチメント部材40が装着される。第2のアタッ
チメント部材40は、ウレタン樹脂や発泡合成樹脂等を
材料にしてリング状に成形されてなる。第2のアタッチ
メント部材40は、第1のアタッチメント部材39によ
って支えられた状態で弾性変形して壁面120に弾接さ
れる。第1のアタッチメント部材39と第2のアタッチ
メント部材40とは、かかる構成によって壁面120に
対する密着性をさらに向上させる。
【0064】粉塵排出ガイド部材41は、図8に示すよ
うにその断面形状が直角三角形を呈して形成されてお
り、防塵カバー部材38のガイド孔38bに対応してド
リルヘッド10を貫通させるガイド孔41aが形成され
ている。粉塵排出ガイド部材41は、図9に示すように
その傾斜面が防塵カバー部材38の排出口49に向かう
ようにして底面壁38aに接合されている。したがっ
て、ゲル状粉塵123は、防塵カバー部材38の粉塵収
納空間部48から排出口49へと効率的に流出される。
【0065】弾性シール部材42は、天然ゴムや合成ゴ
ムを材料とし、内径が使用されるドリルヘッド10の外
径よりやや大とされた中心孔42aを有する単純なリン
グ状を呈して成形されている。中心孔42aは、防塵カ
バー部材38のガイド孔38bの内径よりもやや小径と
されている。したがって、弾性シール部材42は、穿孔
作業に伴って防塵カバー部材38の粉塵収納空間部48
内に排出されるゲル状粉塵123が粉塵排出ガイド部材
41のガイド孔41a、底面壁38bのガイド孔38c
とドリルヘッド10の外周部との間の間隙から流出する
ことを抑制して密閉性を保持する。
【0066】弾性シール部材42は、上述したように単
純なリング状に成形されていることから安価に製作する
ことが可能である。また、弾性シール部材42は、高速
で回転するドリルヘッド10の外周面が中心孔42aを
摺擦することから、長期間の使用によって磨耗してその
シール機能が損なわれることがある。弾性シール部材4
2は、孔径を異にする補修孔121を穿孔するためにそ
の仕様に適合したドリルヘッド10を取り付ける際にも
交換される。湿式回転ドリル装置1は、安価な弾性シー
ル部材42のみを防塵カバー部材38に対して着脱操作
することから、保守コストの低減が図られる。また、湿
式回転ドリル装置1は、弾性シール部材42が簡易に着
脱されることから粉塵飛散防止機構13の機能が保持さ
れるとともに取扱性にも優れている。
【0067】ベース部材37には、その背面側に容器取
付ブラケット部材43がその一端側を取り付けられてい
る。容器取付ブラケット部材43は、図8に示すように
自由端側が防塵カバー部材38の外周壁38aの下方部
に近接して延在される。容器取付ブラケット部材43に
は、この自由端側に排出口49に対応して取付孔43a
が設けられており、排出口49に一端を嵌合された粉塵
排出管部材44が貫通している。粉塵排出管部材44
は、全体円筒形を呈しており、一端部に形成した外周ね
じを排出口49の内壁に形成した内周ねじにねじ込むこ
とによって防塵カバー部材38に取り付けられる。粉塵
排出管部材44は、容器取付ブラケット部材43との間
に圧縮状態で装着したコイルスプリング46によって排
出口49との密封性が保持される。
【0068】粉塵排出管部材44は、他端部が蓋体50
を貫通して粉塵収納容器45内に臨ませられている。な
お、粉塵排出管部材44は、まっすぐな円筒部材として
構成されたが、例えば粉塵収納容器45内に臨ませられ
た端部をU字状に折曲し、湿式回転ドリル装置1を傾け
た場合にゲル状粉塵123が逆流しないように構成して
もよい。
【0069】粉塵収納容器45は、合成樹脂等によって
広口ビン状に成形され、容器取付ブラケット部材43に
固定された蓋体50にねじ合わせすることによって組み
合わされる。したがって、粉塵収納容器45は、蓋体5
0から取り外すことによって穿孔作業によって内部に溜
められたゲル状粉塵123を廃棄する。また、蓋体50
には、廃棄孔50aが設けられており、ドリル本体部5
を傾けることによって粉塵収納容器45を取り外すこと
なく内部に溜まったゲル状粉塵123の廃棄を可能とし
ている。
【0070】以上のように構成された粉塵飛散防止機構
13は、補修孔121の穿孔作業を行う際に第1のアタ
ッチメント部材39と第2のアタッチメント部材40と
が壁面120に押し付けられることにより弾性変形して
壁面120に密着する。粉塵飛散防止機構13は、穿孔
作業に伴って補修孔121内から発生するゲル状粉塵1
23を防塵カバー部材38の内部に受け入れるととも
に、粉塵排出ガイド部材41の傾斜面に沿って粉塵排出
管部材44へと流れるようにする。粉塵飛散防止機構1
3は、ゲル状粉塵123を粉塵排出管部材44から粉塵
収納容器45の内部へと流し込んで溜める。
【0071】粉塵飛散防止機構13は、上述したように
第1のアタッチメント部材39と第2のアタッチメント
部材40とによって壁面120に対する密着性の向上を
図るとともに、弾性シール部材42によって防塵カバー
部材38の密閉性の向上が図られる。また、粉塵飛散防
止機構13は、上述したように高速回転するドリルヘッ
ド10がこすれて各部のガイド孔部分が磨耗して防塵カ
バー部材28の密閉性が損なわれることがあるが、機構
全体を交換することなく安価な弾性シール部材42のみ
の交換することによりその対応を図ることができる。
【0072】また、粉塵飛散防止機構13は、孔径を異
にする補修孔121を穿孔する場合において、ドリルヘ
ッド10が交換されることにより防塵カバー部材38の
ガイド孔38cの密閉性が保持されなくなることがあ
る。湿式回転ドリル装置1においては、この防塵カバー
部材38に対して弾性シール部材42が簡易に装着され
ることから粉塵飛散防止機構13の全体交換を行うこと
なく弾性シール部材42の交換によってその対応が図ら
れる。勿論、湿式回転ドリル装置1は、ガイド孔38c
の内径よりも大径のドリルヘッド10が用いられること
があるが、その場合においてもベース部材37に対して
防塵カバー部材38が簡易な操作によって精密に組み合
わすことができることからその対応も簡易に行われる。
【0073】ベース部材37は、ドリルガイド機構14
の支持部材を構成する。ベース部材37は、やや厚みの
あるアルミ金属板等を材料として図7に示すように略横
長の楕円形状を呈して形成され、中央部にドリルヘッド
10が貫通する上述したガイド孔37aと防塵カバー部
材38を位置決めする位置決め段部37bとが設けられ
ている。なお、ガイド孔37aの周囲には、防塵カバー
部材38をねじ止めする止めねじ47のねじ孔37cが
形成されている。ベース部材37には、ガイド孔37a
を挟んでその両側にドリルガイド機構14が取り付けら
れる取付孔37d、37dが形成されている。さらに、
ベース部材37には、両端近傍にピット位置決め機構1
7が取り付けられる取付孔37e、37eが形成される
とともに上縁の一部にゲージ機構51を貫通させるガイ
ド溝37fが切り欠き形成されている。
【0074】ドリルガイド機構14は、図2及び図9に
示すように、ハウジング6とブラケット部材37との間
に左右一対が備えられる。ドリルガイド機構14は、図
9に示すように一端がハウジング6に形成された軸孔5
2に片持ち支持されたガイド筒部材53と、スライド筒
軸部材54と、防塵筒部材55と、コイルスプリング5
6と、ストッパねじ57と取付ねじ58等の部材によっ
て構成されている。スライド筒軸部材54は、ガイド筒
部材53の軸孔内にスライド自在に軸装されるとともに
一端部にねじ込んだストッパねじ57がガイド筒部材5
3の開口端に衝合することによって係止されている。
【0075】防塵筒部材55は、ガイド筒部材53の外
径よりもやや大径とされた軸孔と先端側の係止壁55a
とを有する有底筒状を呈しており、その先端部がベース
部材37の取付孔37dに嵌合されている。また、防塵
筒部材55は、その軸孔の後端部にガイド筒部材53の
先端部を臨ませるに足る軸長を有している。防塵筒部材
55は、その外周部に突設された取付孔37dの内径よ
りも大径とされた係止フランジ部55bがベース部材3
7の背面に突き当てられる。この防塵筒部材55には、
ガイド筒部材53から突出露呈されたスライド筒軸部材
54の先端部が挿通されるとともに、その係止壁55a
の内面に突き当てられる。スライド筒軸部材54は、取
付ねじ58がねじ込まれることによって防塵筒部材55
の係止壁55aに固定される。
【0076】コイルスプリング56は、ガイド筒部材5
3のフランジ部53aと防塵筒部材55の係止壁55a
との間に圧縮状態で装着される。コイルスプリング56
は、防塵筒部材55をベース部材37の主面に押し付
け、換言すればこのベース部材37を介して粉塵飛散防
止機構13を前方側へと付勢するようにする。なお、ド
リルガイド機構14は、自然状態において、図1に示す
ように第2のアタッチメント部材40がドリルピット1
1の先端部とほぼ同一面を構成するように粉塵飛散防止
機構13を位置させる。
【0077】以上のように構成されたドリルガイド機構
14は、穿孔作業に際して、ドリルピット11と粉塵飛
散防止機構13の防塵カバー部材38との相対位置を調
整ガイドする。すなわち、ドリルガイド機構14は、穿
孔動作に伴ってドリルビット11が壁面120に進入す
ることにより、スライド筒軸部材54がガイド筒部材5
3内をスライド動作するとともにベース部材37を介し
てコイルスプリング56が次第に圧縮される。ドリルガ
イド機構14は、このコイルスプリング56の畜勢され
た弾性力によって粉塵飛散防止機構13の防塵カバー部
材38、換言すれば第1のアタッチメント部材39と第
2のアタッチメント部材40とを壁面120に押し付け
て密着状態を保持させる。ドリルガイド機構12は、こ
れによって穿孔される補修孔121から発生する粉塵等
の飛散や垂れ落ちを防止するとともに、振動音の発生を
低減させる作用を奏する。
【0078】ドリルガイド機構14は、上述したように
スライド筒軸部材54がガイド筒部材53内をスライド
動作するとともに、コイルスプリング56も伸び縮みす
る。このドリルガイド機構14には、穿孔作業に伴って
発生する粉塵や粉塵収納容器45から廃棄されるゲル状
粉塵123等が付着することがある。ドリルガイド機構
14は、スライド部材であるスライド筒軸部材54をガ
イド筒部材53と防塵筒部材55とによって被覆したこ
とから、スライド筒軸部材54がガイド筒部材53内を
スムーズにスライド動作する。
【0079】湿式回転ドリル装置1は、ドリルピット1
1が磨耗したり孔径を異にする補修孔121を穿孔する
等に際して、ドリルヘッド10の交換が行われる。ドリ
ルヘッド10は、上述したようにスライド軸部材9の先
端に形成した外周ねじ9aにピット支持部材35の後端
部38aが逆ねじ構成によってねじ込み支持されてい
る。スライド軸部材9は、スリーブ部材8を介して回転
軸部材7と回転方向に対して一体化されている。回転軸
部材7は、電源を投入していない状態ではフリーである
ことからピット支持部材35を回転操作することによっ
て一体に回転してしまう。湿式回転ドリル装置1におい
ては、回転軸ロック機構15を備えることによって先願
湿式回転ドリル装置100のように回転軸部材7側をス
パナ等でロックした状態でドリルヘッド10をスライド
軸部材9から取り外すといった面倒な操作を不要として
いる。
【0080】回転軸ロック機構15は、図4及び図5に
示すようにハウジング6に凹設した組込部59に配設さ
れたロックレバー60と、ロックピン61と、復帰スプ
リング62等の部材によって構成される。ハウジング6
には、組込部59の底部に位置して軸孔19の拡径軸孔
部19cに連通する高さ方向のロック孔6aが形成され
ている。このロック孔6aは、回転軸部材7の拡径軸部
7cの外周面に形成したロック孔7eに対応位置して設
けられている。ロックレバー60は、組込部59に支架
した支軸60aに一端部を揺動自在に支持され先端上面
に操作部60bが一体に形成されている。このロックレ
バー60には、操作部60bの下側にロックピン61の
支軸61aが支架されるとともにスプリング受け凹部6
0cが形成されている。
【0081】ロックピン61は、上端部を支軸61aに
揺動自在に支持されるとともに、先端側がハウジング6
のロック孔6aに嵌合されている。ロックピン61は、
後述するようにロック孔6aを貫通して回転軸部材7の
ロック孔7eに相対係合可能な長さを有している。復帰
スプリング62は、ロックレバー60のスプリング受け
凹部60cとハウジング6に設けたスプリング受け凹部
6bとの間に圧縮状態で配設されている。復帰スプリン
グ62は、畜勢された弾性力によって図4に示すように
ロックレバー60を上方へと押し上げている。ロックピ
ン61は、ロックレバー60が上方へ押し上げられた状
態において回転軸部材7のロック孔7eから上方へと後
退した位置に保持される。回転軸ロック機構15は、こ
れによって回転軸部材7がハウジンクグ6の軸孔19内
で自由に回転されるようにする。
【0082】以上のように構成した回転軸ロック機構1
5は、ドリルヘッド10の交換操作等を行う場合に、操
作部60bを介してロックレバー60が復帰スプリング
62の弾性力に抗して組込部59内へと押下げ操作され
る。回転軸ロック機構15は、この操作によって図5に
示すようにロックピン61がハウジング6のロック孔6
a内をスライド動作して回転軸部材7のロック孔7e内
へと進入し、回転軸部材7をロック状態に保持する。湿
式回転ドリル装置1は、この状態でスパナ等を用いてド
リルヘッド10のピット支持部材35の後端部35aを
回転操作してスライド軸部材9からこのドリルヘッド1
0を取り外すようにする。また、湿式回転ドリル装置1
は、交換用のドリルヘッド10をスパナ等を用いてスラ
イド軸部材9に取り付ける。
【0083】湿式回転ドリル装置1においては、穿孔作
業の途中或いは磨耗に対応した保守等でドリルピット1
1のみを交換する場合もある。湿式回転ドリル装置1
は、上述したようにドリルヘッド10の先端部に粉塵飛
散防止機構13を配設したことにより、ドリルピット1
1をビット支持部材35に対して着脱操作する際にこの
粉塵飛散防止機構13が邪魔となる。このため、湿式回
転ドリル装置1においては、上述したドリルガイド機構
14を動作させて粉塵飛散防止機構13をハウジング6
側へと移動させてドリルピット11を露呈した状態に保
持するガイドロック機構16が備えられている。
【0084】ガイドロック機構16は、湿式回転ドリル
装置1を持ち運び等する際に、粉塵飛散防止機構13が
ドリルピット11を覆った位置でドリルガイド機構14
を確実にロックする状態に設定する。勿論、ガイドロッ
ク機構16は、穿孔作業時に粉塵飛散防止機構13が自
由にスライド動作されるようにドリルガイド機構14を
フリーな状態に設定する。ガイドロック機構16は、こ
のようにドリルガイド機構14を完全ロック状態と、フ
リー状態及び中間ロック状態にそれぞれ切換設定する。
【0085】ガイドロック機構16は、図9乃至図11
に示すようにドリルガイド機構14に対応してハウジン
グ6に設けた左右一対の操作凹部63、63にそれぞれ
備えられる。ガイドロック機構16は、ロックレバー6
4と、切換カム部材65と、トーションスプリング66
等の部材によって構成される。ロックレバー64は、全
体略クランク状に形成されハウジング6に立設された支
軸64aにその中央部を回動自在に支持されている。ロ
ックレバー64は、一端部が鈎状に形成されてロック部
64bを構成するとともに他端部が作動部64cを構成
している。ロック部64bは、後述するようにドリルガ
イド機構14のスライド筒軸部材54の基端部にねじ止
めされたストッパねじ57のスライド領域に進入後退す
る。
【0086】切換カム部材65は、全体が矩形ブロック
状を呈して形成されており、ハウジング6を左右に貫通
して回動自在に支持された支軸部材65aに対して中心
よりやや偏心した位置で取り付けられている。また、切
換カム部材65は、外周面がロックレバー64の作動部
64cに対向するようにして支軸部材65aに取り付け
られている。切換カム部材65には、その外周面に支軸
部材65aからの間隔をそれぞれ異にするようにして第
1のカム凹部65bと、第2のカム凹部65cと、第3
のカム凹部65dとが形成されている。第1のカム凹部
65bは、支軸部材65aとの間隔が最も大きい位置に
形成されている。第2のカム凹部65cは、中間の間隔
位置に形成されている。第3のカム凹部65dは、支軸
部材65aとの間隔が最も小さい位置に形成されてい
る。
【0087】ロックレバー64の作動部64cと切換カ
ム部材65の外周面との間には、コイルスプリング68
を介してクリックボール67が配設されている。ロック
レバー64は、支軸部材65aに装着したトーションス
プリング66によって図9において反時計方向の回動習
性が付与されている。したがって、ロックレバー64
は、クリックボール67が各カム凹部に相対係合するこ
とによって切換位置に保持される。勿論、トーションス
プリング66は、ロックレバー64に対してコイルスプ
リング68よりも大きな弾性力を作用させる。
【0088】以上のように構成されたガイドロック機構
16は、図9に示すようにロックレバー64の作動部6
4cに対して切換カム部材65の第1のカム凹部65b
を対向位置させるようにして設定した場合に、ドリルガ
イド機構14のスライド筒軸部材54のスライド動作を
可能な状態とする。すなわち、ロックレバー64は、同
図に示すように全体が時計方向に回動された位置となり
先端のロック部64bがスライド筒軸部材54のスライ
ド領域から後退した位置に保持される。ドリルガイド機
構14は、これによって穿孔作業に伴って粉塵飛散防止
機構13をスライド動作可能とさせる。
【0089】湿式回転ドリル装置1は、ドリルピット1
1の交換を行う場合に、粉塵飛散防止機構13をハウジ
ング6側へと移動させてドリルピット11を露呈させた
状態とするとともに、図10に示すようにガイドロック
機構16がそのロックレバー64の作動部64cに対し
て切換カム部材65の第2のカム凹部65cを対向位置
させるように切換操作される。ドリルガイド機構14
は、粉塵飛散防止機構13の移動操作に伴ってスライド
筒軸部材54がスライド動作されてその基端側がガイド
筒部材53の後端部から突出する。スライド筒軸部材5
4は、基端部の外周に凹設した係合凹部54aがガイド
筒部材53の後端部から露呈する。
【0090】一方、ガイドロック機構16は、作動部6
4cに対して切換カム部材65の第2のカム凹部65c
が対向位置されることにより、ロックレバー64がトー
ションスプリング66の弾性力によって時計方向にやや
回動する。ロックレバー64は、これによって先端のロ
ック部64bがスライド筒軸部材54の外周に当接す
る。ロックレバー64は、スライド筒軸部材54のスラ
イド動作に伴ってロック部64bが係合凹部54aに対
応位置すると、図10に示すようにこれに相対係合して
スライド筒軸部材54をこの位置で保持する。湿式回転
ドリル装置1は、このロックレバー64によるスライド
筒軸部材54のロック動作によって、ドリルピット11
を粉塵飛散防止機構13から露呈した状態に保持してこ
のドリルピット11の交換が容易に行われるようにす
る。
【0091】湿式回転ドリル装置1は、持ち運び等に際
して粉塵飛散防止機構13がドリルピット11の周囲を
覆った状態に保持されるようにガイドロック機構16に
よってドリルガイド機構14がロック状態とされる。す
なわち、ガイドロック機構16は、図11に示すように
ロックレバー64の作動部64cに対して切換カム部材
65の第3のカム凹部65dを対向位置させるように切
換操作される。ロックレバー64は、同図に示すように
全体がさらに時計方向に回動されることから先端のロッ
ク部64bがスライド筒軸部材54のスライド領域に進
出する。
【0092】ロックレバー64は、この動作によりスラ
イド筒軸部材54の後端部にねじ止めされたストッパね
じ57と衝合することから、このスライド筒軸部材54
のスライド動作を不能な状態とする。湿式回転ドリル装
置1は、このロックレバー64によるスライド筒軸部材
54のロック動作によって粉塵飛散防止機構13がドリ
ルピット11を覆った状態、すなわち完全ロック状態に
保持する。
【0093】湿式回転ドリル装置1は、上述したように
穿孔作業に伴って発生するゲル状粉塵123の飛散、垂
落ちを防止する粉塵飛散防止機構13を備えるととも
に、この粉塵飛散防止機構13をガイドするドリルガイ
ド機構14を、ガイドロック機構16によって完全ロッ
ク状態と、フリー状態及び中間ロック状態にそれぞれ切
換設定することから、ドリルピット11の交換操作が容
易となりまた持ち運び等に際して粉塵飛散防止機構13
によりドリルピット11が保護される。なお、ガイドロ
ック機構16については、上述した構成各部材に限定さ
れるものではないことは勿論である。
【0094】湿式回転ドリル装置1は、円筒形に形成さ
れたドリルピット11によって壁面120の正確な位置
に補修孔121の穿孔を可能とするために、ピット位置
決め機構17が備えられている。ピット位置決め機構1
7は、図2及び図7に示すように上述した粉塵飛散防止
機構13の防塵カバー部材38を挟んでブラケット部材
37に左右一対が組み付けられている。ピット位置決め
機構17は、図12に示すようにベース部材37に設け
た取付孔を貫通して取り付けられるガイド筒部材69
と、ナット部材70と、先端部に位置決めピン72が設
けられたスライド軸部材71と、バックカバー部材73
及びコイルスプリング74等の部材によって構成されて
いる。
【0095】ガイド筒部材69は、全長に亘って軸孔6
9aが形成されるとともに後端側の外周部に係止フラン
ジ部69bが一体に突設されるとともに、この係止フラ
ンジ部69bから前方領域の外周部に外周ねじ69cが
形成されている。ガイド筒部材69は、ベース部材37
の背面側から取付孔に貫通され、係止フランジ部69b
によって係止される。ガイド筒部材69は、その先端側
からナット部材70が外周ねじ69cにねじ込まれるこ
とにより図12に示すようにベース部材37に取付固定
される。ガイド筒部材69には、背面側からその軸孔6
9aにスライド軸部材71が挿通されて組み合わされ
る。
【0096】スライド軸部材71は、その軸長がガイド
筒部材69の軸長よりもやや大とされるとともに、係止
フランジ部69bに対応した部位の拡径軸孔69dに対
応してその後端部にストッパ凸部71aが一体に突設さ
れ、かつ上述したように先端部に位置決めピン72が取
り付けられている。スライド軸部材71は、ストッパ凸
部71aがガイド筒部材69の軸孔段部69eと衝合す
ることにより前方側に対して抜け止めされている。ガイ
ド筒部材69には、後端部に有底筒状を呈するバックカ
バー部材73が組み合わされている。位置決めピン72
は、耐磨耗性を有する超鋼材等を材料とし、先端部を鋭
角としたチップ状に形成されてなる。
【0097】このバックカバー部材73には、底面壁7
3aとスライド軸部材71のストッパ凸部71aとの間
に圧縮状態でコイルスプリング74が収納されている。
スライド軸部材71は、コイルスプリング74の弾性力
によって先端側がガイド筒部材69からの突出習性を付
与されてガイド筒部材69内にスライド自在に軸装され
る。また、コイルスプリング74は、上述したベース部
材37を前方側へと付勢するドリルガイド機構14のコ
イルスプリング56よりも大きな弾性力を有するものが
用いられる。
【0098】以上のように構成されたピット位置決め機
構17は、穿孔作業に際して、ドリルピット11を壁面
120の穿孔位置にあてがうことにより位置決めピン7
2が壁面120に突き当たる。ピット位置決め機構17
は、壁面120に突き当てられた位置決めピン72によ
ってこの壁面120の突当て面が平坦とされたドリルビ
ット11が滑ってブレることを阻止し、このドリルビッ
ト11を穿孔位置に対して正確に位置決めするようにす
る。
【0099】したがって、湿式回転ドリル装置1は、こ
のピット位置決め機構17の作用によって、穿孔作業に
際して、全体を傾けてドリルビット11の外周縁によっ
て座ぐり操作を行うことなく所定の穿孔位置に補修孔1
21の穿孔を行うことができる。また、ビット位置決め
機構17は、穿孔動作に伴って粉塵飛散防止機構13が
ドリルガイド機構14に支持されてスライド動作する
が、コイルスプリング56の弾性力によって位置決めピ
ン72が壁面120に突き当てられた状態が保持され
る。勿論、ピット位置決め機構17は、上述した構成部
材に限定されるものではなく、例えばベース部材37に
位置決めピン72を直接立設するようにしてもよい。
【0100】湿式回転ドリル装置1には、壁面120に
穿孔される補修孔121の深さを規定するゲージ機構5
1が備えられている。ゲージ機構51は、図2に示すよ
うに一端部をハウジング6に片持ち支持されたガイド筒
部材75と、一端部をこのガイド筒部材75の軸孔75
a内にスライド自在に支持されたゲージロッド76と、
詳細を省略するがガイド筒部材75内に配設された位置
決め部材77とから構成されている。ゲージロッド76
は、通常、その先端部がベース部材37に形成したガイ
ドの切欠き部37fから前方側へと突出され、ドリルピ
ット11の先端とほぼ同一面を構成している。なお、ガ
イド筒部材75には、図示しないが位置決め部材77の
設定位置を表示する表示部が設けられている。
【0101】ゲージ機構51は、穿孔する補修孔121
の深さに基づいて表示部を指標として位置決め部材77
をガイド筒部材75の軸孔75a内に沿ってスライド操
作する。ゲージ機構51は、設定された位置決め部材7
7とゲージロッド76の後端部との間隔が穿孔する補修
孔121の深さ寸法とされる。ゲージロッド76は、例
えば穿孔作業に際してその先端が壁面120に突き当て
られる。ゲージロッド76は、穿孔作業に伴ってガイド
筒部材75内を次第に後方へとスライド動作する。
【0102】そして、ゲージロッド76は、ドリルピッ
ト11によって壁面120に所定の深さの補修孔121
が穿孔されると、その後端部が位置決め部材77に突き
当たって係止される。湿式回転ドリル装置1は、これに
よってドリルピット11、換言すればドリルヘッド10
の壁面120内への進入動作が不能とされて所定の深さ
の補修孔121の穿孔が行われる。なお、ゲージ機構5
1は、表示部に対するゲージロッド76の位置によって
穿孔される補修孔121の深さを確認することが可能と
される。
【0103】湿式回転ドリル装置1には、図3に示すよ
うに駆動部2側に設けた図示しない手持ち部とともにド
リル本体部5にもハンドル部材22が備えられている。
ハンドル部材22は、ハウジング6に設けた取付孔6c
に先端のねじ部22aがねじ込まれることによって取り
付けられる。ハンドル部材22には、ねじ部21aと基
部との間に保護用のフランジ部22bが周回りに突設さ
れるとともに、基部の内部に底面に開口する工具収納部
78が設けられている。工具収納部78は、通常、蓋部
材79が嵌合されて閉塞されている。
【0104】湿式回転ドリル装置1には、ドリルヘッド
10やドリルピット11の交換等の保守を行う際にスパ
ナが用いられる。また、湿式回転ドリル装置1は、ドリ
ルピット11のノズル孔が詰まった場合にピック状の工
具を用いて異物等の除去が行われる。さらに、湿式回転
ドリル装置1は、使用済みのエアゾール缶を廃棄する際
に、このエアゾール缶に孔を穿けて内部に残留したガス
を放出するために孔開け工具も用いられる。湿式回転ド
リル装置1には、図3に示すようにこれらの工具81が
添付品としてハンドル部材22の工具収納部78内に収
納されて提供される。
【0105】湿式回転ドリル装置1は、専用工具81を
ハンドル部材22の工具収納部78内に収納して提供す
るようにしたことにより、ドリル本体部5等に特別の収
納スペースを確保することが不要とされ、装置の小型化
が図られる。また、湿式回転ドリル装置1は、専用工具
81を内部に収納することによって、穿孔作業中におい
ても別の場所に置いた工具箱等から工具を取り出してく
るといった煩わしさが解消され、作業効率の向上が図ら
れる。
【0106】湿式回転ドリル装置1においては、粉塵飛
散防止機構13をガイドするドリルガイド機構14のス
ライド筒軸部材54を防塵筒部材55によって被覆する
ように構成したことにより、穿孔作業に際して粉塵飛散
防止機構13に引掛り現象が生じること無くスムーズな
動作が行われる。また、粉塵飛散防止機構13は、防塵
カバー部材38のドリルヘッド10を貫通させるガイド
孔38cのシーリングを行う弾性シール部材42を設け
たことにより密閉性の向上が図られる。また、粉塵飛散
防止機構13は、外径仕様を異にするドリルヘッド10
を用いる場合においても全体の交換を不要とし、簡単な
弾性シール部材42の交換によってその対応を可能とす
る。したがって、湿式回転ドリル装置1は、粉塵飛散防
止機構13を多数個保有することを不要として保守コス
トの低減を図るとともに長期間使用した場合でも廉価な
弾性シール部材42の交換によって密閉性が保持されて
信頼性が維持される。
【0107】また、湿式回転ドリル装置1においては、
回転軸ロック機構15によって回転軸部材7をロック状
態に保持することを可能とするとともにガイドロック機
構15によって粉塵飛散防止機構13を完全ロック状態
と中間ロック状態及びフリー状態とするように構成した
ことによって、ドリルヘッド10やドリルピット11の
交換等の作業が簡易に行い得るようになり、操作性の大
幅な向上が図られる。
【0108】なお、上述した湿式回転ドリル装置1にお
いては、壁面や天井面等に補修用の補修孔121を穿孔
する場合について説明したが、その用途についはこれに
限定されるものではないことは勿論である。
【0109】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
係る湿式回転ドリル装置によれば、エアゾール缶内に液
体を基材として低沸点の有機溶剤が混合されてなる液化
状態の冷却剤を封装し、この冷却剤をドリルピットの先
端部から噴射供給して壁面等に穿孔することから、低騒
音、低振動での穿孔作業が行われるとともに、全体が小
型、軽量で取り扱いが極めて簡単でかつ穿孔内の乾燥時
間や段取り時間が短縮されて作業効率の向上が図られ、
さらに高所作業においても作業者の安全性を確保するこ
とができる。また、湿式回転ドリル装置は、穿孔部から
発生したゲル状粉塵の飛散や垂れ落ちを粉塵飛散防止機
構によって確実に防止するようにしたことにより壁面や
床等の汚損を大幅に抑制して後作業の合理化を図るとと
もに騒音も低減する。
【0110】さらに、湿式回転ドリル装置は、弾性シー
ル部材によって粉塵飛散防止機構の密閉性の向上を図る
とともにこの弾性シール部材の交換によってドリルヘッ
ドを交換に対応することから、交換作業の簡易化と保守
コストの低減が図られる。粉塵飛散防止機構は、ドリル
ガイド機構によってスライド動作するが、スライド部が
防塵カバー部材で被覆されて粉塵等の付着が抑制される
ことにより長期間使用した場合にもスムーズに動作して
その機能が保持される。
【0111】さらにまた、湿式回転ドリル装置は、回転
軸ロック機構とガイドロック機構とを備えることによっ
てドリルヘッドやドリルピットの交換作業を簡単に行い
得るようにしたことによって取扱性の大幅な向上が図ら
れる。さらにまた、湿式回転ドリル装置は、ピット位置
決め機構によってドリルピットを安定した状態で穿孔部
に突き当てるようにしたことにより、正確な穿孔と作業
の簡易化を図る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る湿式回転ドリル装置の実施の形態
を示し、一部を切欠いた要部側面図である。
【図2】同湿式回転ドリル装置の一部切欠き要部平面図
である。
【図3】同湿式回転ドリル装置のドリル本体部の構成を
説明する要部縦断面図である。
【図4】同ドリル本体部の要部拡大縦断面図であり、回
転軸部材をフリーとした状態を示す。
【図5】同ドリル本体部の要部拡大縦断面図であり、回
転軸ロック機構を操作して回転軸部材をロックした状態
を示す。
【図6】同ドリル本体部の要部拡大縦断面図であり、特
に回転軸部材の軸受機構の詳細を説明する図である。
【図7】同湿式回転ドリル装置に備えられる粉塵飛散防
止機構等の支持部材を構成するベース部材を説明する正
面図である。
【図8】同粉塵飛散防止機構の構成を説明する縦断面図
である。
【図9】同湿式回転ドリル装置に備えられるドリルガイ
ド機構とガイドロック機構の構成を説明する要部縦断面
図であり、ガイドロック機構をフリー位置に設定した状
態を示す。
【図10】同ガイドロック機構を説明する要部縦断面図
であり、中間ロック位置に設定した状態を示す。
【図11】同ガイドロック機構を説明する要部縦断面図
であり、完全ロック位置に設定した状態を示す。
【図12】同湿式回転ドリル装置に備えられるピット位
置決め機構を説明する要部縦断面図である。
【図13】先願湿式回転ドリル装置の構成を説明する分
解斜視図である。
【符号の説明】
1 湿式回転ドリル装置、2 駆動部、4 チャッキン
グ機構、5 ドリル本体部、6 ハウジング、7 回転
軸部材、8 スリーブ部材、9 スライド軸部材、10
ドリルヘッド、11 ドリルピット、12 冷却剤逆
流防止弁部材、13 粉塵飛散防止機構、14 ドリル
ガイド機構、15 回転軸ロック機構、16 ガイドロ
ック機構、17 ピット位置決め機構、37 ベース部
材、38防塵カバー部材、39 第1のアタッチメント
部材、40 第2のアタッチメント部材、42 弾性シ
ール部材、45 粉塵収納容器、51 ゲージ機構、5
3 ドリルガイド機構のガイド筒部材、54 同スライ
ド筒軸部材、55 防塵筒部材、60 回転軸ロック機
構のロックレバー、61 同ロックピン、64ガイドロ
ック機構のロックレバー、65 同切換カム部材、69
ピット位置決め機構のガイド筒部材、71 同スライ
ド軸部材、72 位置決めピン、75ゲージ機構のガイ
ド筒部材、76 同ゲージロッド、120 壁面、12
1 補修孔、122 冷却剤、123 ゲル状粉塵、

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を基材として低沸点の有機溶剤が混
    合されてなり液化状態でエアゾール缶に封入された冷却
    剤をドリルヘッドの先端に設けたドリルピットから射出
    供給しながら壁面等に穿孔を行う湿式回転ドリル装置に
    おいて、 ドリルガイド機構に支持されてドリルピットの穿孔動作
    に伴って移動動作されるベース部材と、 上記ドリルヘッドが底面部に設けたガイド孔を貫通され
    て上記ドリルピットを内部に臨ませられるとともにその
    外周壁に粉塵排出口が設けられ、上記ベース部材に対し
    て位置決め手段を介して組み付けられる全体略カップ状
    の防塵カバー部材と、 上記防塵カバー部材の底面部の背面に取り付けられるこ
    とによって上記ガイド孔の周囲のシーリングを行うリン
    グ状の弾性シール部材と、 上記ベース部材に組み付けられ上記ドリルピットの穿孔
    動作によって壁面等の穿孔部から発生して上記防塵カバ
    ー部材の内部に流入するとともに上記粉塵排出口を介し
    て流出するゲル状粉塵を貯える粉塵収納容器とを備え、 上記防塵カバー部材には、使用されるドリルヘッドの外
    径に適合する内径を有する弾性シール部材が取り付けら
    れることを特徴とする湿式回転ドリル装置。
  2. 【請求項2】 一端部が上記粉塵カバー部材の粉塵排出
    口に取り付けられるとともに他端部が上記粉塵収納容器
    の内部に挿通された筒状の粉塵排出管部材を備え、 この粉塵排出管部材には、上記粉塵収納容器の蓋体を上
    記ベース部材の取付面に圧着させて連結部の密閉性を保
    持するるコイルバネが装着されたことを特徴とする請求
    項1に記載の湿式回転ドリル装置。
  3. 【請求項3】 上記防塵カバー部材には、その開口部に
    アタッチメント部材が装着され、 このアタッチメント部材は、上記防塵カバー部材の開口
    部に装着されたゴム等の弾性材料によってリング状に成
    形される第1のアタッチメント部材と、この第1のアタ
    ッチメント部材の外周部に装着されたスポンジ等の柔ら
    かな材料によってリング状に成形され壁面等に圧着され
    る第2のアタッチメント部材とによって構成されること
    を特徴とする請求項1に記載の湿式回転ドリル装置。
  4. 【請求項4】 液体を基材として低沸点の有機溶剤が混
    合されてなり液化状態でエアゾール缶に封入された冷却
    剤をドリルヘッドを構成するドリルピットの先端部から
    射出供給しながら壁面等に穿孔を行う湿式回転ドリル装
    置において、 ハウジング内に回転自在に軸装され、一端部が駆動部に
    連結されかつ他端部に上記ドリルヘッドを構成するビッ
    ト支持部材をねじ止めすることにより、上記ドリルヘッ
    ドを回転駆動するとともに内部に設けられた冷却剤供給
    空間部から冷却剤を供給する回転軸部材と、 上記ハウジングに配設され、上記回転軸部材に形成した
    係合部と相対係合可能でありかつ通常はこの係合部との
    非係合位置に保持されるロックレバーを有する回転軸ロ
    ック機構とを備え、 この回転軸ロック機構を操作することによって、上記ロ
    ックレバーを上記係合部に相対係合させて上記回転軸部
    材をロックした状態で、上記ドリルヘッドの着脱を行う
    ように構成したことを特徴とする湿式回転ドリル装置。
  5. 【請求項5】 液体を基材として低沸点の有機溶剤が混
    合されてなり液化状態でエアゾール缶に封入された冷却
    剤をドリルヘッドを構成するドリルピットの先端部から
    射出供給しながら壁面等に穿孔を行う湿式回転ドリル装
    置において、 上記ドリルピットの外周部を覆う略カップ状を呈する防
    塵カバー部材を有して穿孔動作に伴って穿孔部から発生
    するゲル状粉塵等の飛散や垂れ落ちを防止する粉塵飛散
    防止機構と、 この粉塵飛散防止機構の上記防塵カバー部材を支持する
    ベース部材とドリル本体部のハウジングとの間に配設さ
    れ、穿孔動作に伴って上記防塵カバー部材が穿孔部に対
    して密着習性を付与しながらスライド動作するように上
    記粉塵飛散防止機構を支持するドリルガイド機構とを備
    え、 このドリルガイド機構には、スライド動作する部位を被
    覆する防塵用のカバー部材が設けられたことを特徴とす
    る湿式回転ドリル装置。
  6. 【請求項6】 上記ドリルガイド機構は、一端部を上記
    ハウジングに片持ち支持した筒状支持部材と、この筒状
    支持部材内に一端側がスライド自在に挿通支持されると
    ともに先端開口部から露呈された他端側の先端部が上記
    ブラケット部材に固定されたガイド軸部材と、上記ブラ
    ケット部材を先端側へと付勢して上記飛散防止カバー部
    材の穿孔部に対する密着習性を付与する弾性部材と、上
    記筒状支持部材の外径よりもやや大径とされた内径の軸
    孔を有し一端部が上記ベース部材に固定された筒状のカ
    バー部材とから構成され、 このカバー部材は、軸孔内に上記ガイド軸部材が挿通さ
    れるとともに少なくともガイド軸部材の上記筒状支持部
    材の先端開口部から突出露呈される部位を被覆するに足
    る軸長を有して、上記ゲル状粉塵等が上記ガイド軸部材
    に付着することを抑制するようにしたことを特徴とする
    請求項5に記載の湿式回転ドリル装置。
  7. 【請求項7】 液体を基材として低沸点の有機溶剤が混
    合されてなり液化状態でエアゾール缶に封入された冷却
    剤をドリルヘッドを構成するドリルピットの先端部から
    射出供給しながら壁面等に穿孔を行う湿式回転ドリル装
    置において、 上記ドリルピットの外周部を覆う略カップ状を呈する防
    塵カバー部材を有して穿孔動作に伴って穿孔部から発生
    するゲル状粉塵等の飛散を防止する粉塵飛散防止機構
    と、 この粉塵飛散防止機構の上記防塵カバー部材を支持する
    ベース部材とドリル本体部のハウジングとの間に配設さ
    れ、穿孔動作に伴って上記防塵カバー部材が穿孔部に対
    して密着習性を付与しながらスライド動作するように上
    記粉塵飛散防止機構を支持するドリルガイド機構とを備
    え、 このドリルガイド機構は、上記粉塵飛散防止機構の防塵
    カバー部材が上記ドリルピットを外方へと露呈させた位
    置において、ガイドロック機構によって係止保持される
    ことを特徴とする湿式回転ドリル装置。
  8. 【請求項8】 上記ドリルガイド機構は、一端部を上記
    ハウジングに片持ち支持した筒状支持部材と、この筒状
    支持部材内に一端側がスライド自在に挿通支持されると
    ともに先端開口部から露呈された他端側の先端部が上記
    ベース部材に固定されたガイド軸部材と、上記ベース部
    材を先端側へと付勢して上記防塵カバー部材の穿孔部に
    対する密着習性を付与する弾性部材とを有し、 上記ガイドロック機構は、上記筒状支持部材の軸線に沿
    った後方位置の上記ハウジングに回動自在に支持されて
    配設されたロックレバーと、このロックレバーを切換動
    作させるカム手段とを有し、 上記ロックレバーは、上記カム手段によって少なくと
    も、その係止部が上記ガイド軸部材のスライド動作領域
    内に臨まされてこのガイド軸部材のスライド動作を不能
    とさせる第1の位置と、上記ガイド軸部材のスライド動
    作領域内から後退されてそのスライド動作を可能とさせ
    る第2の位置とに切換操作されることを特徴とする請求
    項7に記載の湿式回転ドリル装置。
  9. 【請求項9】 上記ガイド軸部材には、その外周部に係
    合部が形成され、この係合部に上記カム手段により第3
    の位置に切換動作された上記ロックレバーの係止部が相
    対係合することによって、上記粉塵飛散防止機構の防塵
    カバー部材が上記ドリルピットを露呈させたスライド動
    作位置で係止保持されることを特徴とする請求項7に記
    載の湿式回転ドリル装置。
  10. 【請求項10】 液体を基材として低沸点の有機溶剤が
    混合されてなり液化状態でエアゾール缶に封入された冷
    却剤をドリルヘッドを構成するドリルピットの先端部か
    ら射出供給しながら壁面等に穿孔を行う湿式回転ドリル
    装置において、 上記ドリルピットの外周部を覆う略カップ状を呈する防
    塵カバー部材を有して穿孔動作に伴って穿孔部から発生
    するゲル状粉塵等の飛散を防止する粉塵飛散防止機構
    と、 この粉塵飛散防止機構の上記防塵カバー部材を支持する
    ベース部材と、このベース部材を軸方向に対してスライ
    ド自在に支持するガイド軸部材と、上記ベース部材を付
    勢して上記防塵カバー部材に対して穿孔部への密着習性
    を付与する弾性部材と、上記ガイド軸部材をスライド自
    在な状態と係止状態とに設定するカム手段とを有するド
    リルガイド機構と、 このドリルガイド機構の上記ベース部材に対して上記ド
    リルピットを中心とした対象位置に付設され、軸方向に
    対してスライド自在な少なくとも一対の位置決めピンを
    有するドリル位置決め機構とを備え、 上記ドリルガイド機構のガイド軸部材を係止した状態に
    おいて、上記位置決めピンの先端を穿孔面に突き当てて
    上記ドリルピットの位置決めを行いながら穿孔を行うこ
    とを特徴とする湿式回転ドリル装置。
  11. 【請求項11】 上記ドリルガイド機構は、上記位置決
    めピンがガイド筒部材内にスライド自在に軸装されると
    ともに、このガイド筒部材内に上記位置決めピンを先端
    側に付勢する弾性部材が組み込まれてなることを特徴と
    する請求項10に記載の湿式回転ドリル装置。
  12. 【請求項12】 上記ガイド筒部材内に組み込まれた弾
    性部材は、上記ドリルガイド機構に設けられて上記防塵
    カバー部材に対して穿孔部への密着習性を付与する弾性
    部材よりも大きな弾性力を上記位置決めピンに作用させ
    ることを特徴とする請求項10に記載の湿式回転ドリル
    装置。
JP5287897A 1997-03-07 1997-03-07 湿式回転ドリル装置 Pending JPH10244530A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111168119A (zh) * 2020-03-04 2020-05-19 杨泓 一种隧道施工电路孔钻机
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CN117464048A (zh) * 2023-11-10 2024-01-30 力锋精密工具(浙江)有限公司 一种数控加工的多用高精钻刀
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