JPH10245719A - ポリウレタン弾性糸 - Google Patents

ポリウレタン弾性糸

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JPH10245719A
JPH10245719A JP4369497A JP4369497A JPH10245719A JP H10245719 A JPH10245719 A JP H10245719A JP 4369497 A JP4369497 A JP 4369497A JP 4369497 A JP4369497 A JP 4369497A JP H10245719 A JPH10245719 A JP H10245719A
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浩二 白数
Seiki Nishihara
誠喜 西原
Yoshinori Ido
祥記 井戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、後加工工程におけるプレセット工
程等の乾熱処理下での熱セット性が良好であり、目的に
応じた生地性量に加工し易く、なおかつ染色工程等の湿
熱処理下での耐熱性が良好であり、生地を製品とした
際、該生地の強力および弾性回復力を保つことが可能で
あるポリウレタン弾性糸を提供することにある。 【解決手段】 弾性糸を100%伸長下で乾熱190℃
で1分間処理した後のPSDが、60%以上であり、か
つ弾性糸を100%伸長下で湿熱40℃から130℃へ
の昇温60分後、連続して湿熱130℃で60分処理し
た後のPSWが、75%以下であることを特徴とするポ
リウレタン弾性糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後加工通過性の良
好なポリウレタン弾性糸に関する。さらに詳しくは、プ
レセット工程等の乾熱処理下での熱セット性が良好であ
り、かつ染色工程等の湿熱処理下での耐熱性が良好なポ
リウレタン弾性糸に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリウレタン弾性糸は、末端に水
酸基を有するポリエステルポリオール、ポリエーテルポ
リオールの如きポリヒドロキシ化合物と過剰モルの有機
ジイソシアネートとを反応させ、実質的に両末端イソシ
アネート基を有する線状のポリウレタン中間重合体を製
造し、該中間重合体とイソシアネート基と容易に反応し
うる活性水素を有するジアミン化合物等を不活性な有機
溶剤中で反応させて、実質的に線状セグメント化ポリウ
レタンを製造した後、紡糸工程で溶剤を除去することに
よって製造される。ポリウレタン弾性糸は、弾性的性質
以外に耐薬品性、強度および耐磨耗性等の物理的性質、
さらには耐光性等優れた性能を有することから、ポリア
ミド繊維やポリエステル繊維と交編され、水着、レオタ
ード、ソックスの口ゴム等のハードストレッチ用途か
ら、ゾッキパンティーストッキング等のソフトストレッ
チ用途まで、伸縮機能素材として幅広い用途に使用され
ている。
【0003】このうちハードストレッチ用途について
は、後加工工程通過後の製品においても生地の強力およ
び弾性回復力を保つことが要求されており、後加工工程
での熱処理、特に染色工程等の湿熱処理に対する耐熱性
を向上させることが大きな課題である。ポリウレタン溶
液よりポリウレタン重合体を成形後熱処理により高分子
量化させる、いわゆる後重合性を利用することで耐熱性
を向上させる方法として、特開昭47−13789号公
報、特公平1−29492号公報、特公平4−7445
7号公報、特開平4−100919号公報、特開平5−
186557号公報、特開平7−102034号公報お
よび特開平7−102035号公報等に開示されている
が、いずれの場合も後加工工程での熱処理に対する耐熱
性は向上するものの、目的に応じた生地性量に加工する
ための重要な特性である乾熱処理下での熱セット性が不
良となるため、熱セット温度を高くしたり、熱セット時
間を長くしなければならない等、却って後加工工程通過
の効率を悪くすることになるという問題がある。
【0004】特開平3−97915号公報、特開平7−
31922号公報および特開平8−3815号公報等に
は、他成分の共重合や鎖延長剤の改良により熱セット性
を向上させる方法が開示されている。しかし、これらは
ゾッキパンティーストッキング等のソフトストレッチ用
途には向いているものの、ハードストレッチ用途として
は、染色工程等の湿熱処理下における耐熱性が甚だ不十
分であるという問題がある。
【0005】また、熱可塑性ポリウレタンを溶融紡糸す
ることにより得られるポリウレタン弾性糸についても、
ポリオールや鎖延長剤組成の改良等により耐熱性の向上
が数多く検討されているが、耐熱性および糸物性のいず
れも満足し得るポリウレタン弾性糸を得るまでには至っ
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決すること、即ち、後加工工程に
おけるプレセット工程等の乾熱処理下での熱セット性が
良好であり、目的に応じた生地性量に加工し易く、なお
かつ染色工程等の湿熱処理下での耐熱性が良好であり、
生地の強力および弾性回復力を維持することが可能なポ
リウレタン弾性糸を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 以下の(1)および(2)の条件を満足することを特
徴とするポリウレタン弾性糸に関する。 (1)100%伸長下、乾熱190℃で1分間処理した
後のPSD
【0008】
【数3】
【0009】(式中、L1は処理前の糸長、L2は処理
後の糸長を表す)が60%以上であること。 (2)100%伸長下、60分かけて湿熱で40℃から
130℃へ昇温した後、連続して湿熱130℃で60分
間処理した後のPSW
【0010】
【数4】
【0011】(式中、L3は処理前の糸長、L4は処理
後の糸長を表す)が75%以下であること。
【0012】好適な実施態様は、以下の通りである。 窒素原子を有する化合物を含有する上記記載のポリ
ウレタン弾性糸。 窒素原子を有する化合物が、ジイソシアネート化合物
とジアルキルヒドラジンの反応物である窒素原子含有化
合物、ジイソシアネート化合物と過剰モルの窒素原子を
含有するジオールの反応物である窒素原子含有ポリマ
ー、窒素原子を含有するジオールと過剰モルのジイソシ
アネート化合物との反応生成物の末端イソシアネート基
がモノアミンおよび/またはジアルキルヒドラジンによ
り末端封鎖されてなる窒素原子含有ポリマー、およびカ
ルボン酸ヒドラジドとフェノール性水酸基を2個有する
化合物のグリシジルエーテル化物との反応物である窒素
原子含有ポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物
である上記記載のポリウレタン弾性糸。 ポリウレタン弾性糸が、ポリオールと過剰モルのジイ
ソシアネート化合物から得られる末端にイソシアネート
基を有する中間重合体に、ジアミン化合物を反応させて
得られるポリウレタン重合体からなる上記〜のいず
れかに記載のポリウレタン弾性糸。 ジアミン化合物がエチレンジアミンである上記記載
のポリウレタン弾性糸。 ジアミン化合物が、第2級モノアミン化合物を含む上
記または記載のポリウレタン弾性糸。 ポリウレタン重合体が、末端基にそれぞれアミノ基
(A)および末端停止剤である第2級モノアミン由来の
ウレア基(B)を有し、両末端基の当量比(B/A)が
0.5〜2.0である上記〜のいずれかに記載のポ
リウレタン弾性糸。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のポリウレタン弾性糸は、
一実施態様例としてポリウレタン重合体に添加剤として
窒素原子を有する化合物を配合することにより得られ、
該弾性糸を100%伸長下、乾熱190℃で1分間処理
した後のPSDが60%以上であり、且つ100%伸長
下、湿熱40℃から130℃への昇温60分後、連続し
て湿熱130℃で60分処理した後のPSWが75%以
下であることを特徴とする。PSDは好ましくは65%
以上、さらに好ましくは67%以上であり、PSWは好
ましくは70%以下、さらに好ましくは68%以下であ
る。
【0014】PSDの値が60%未満であると、後加工
工程においてプレセット工程等の乾熱処理下での熱セッ
ト性が不良となり、目的に応じた生地性量の加工をする
には、熱セット温度を高くしたり、熱セット時間を長く
しなければならず、後加工工程通過の効率を悪くする傾
向にある。PSWの値が75%を越える場合、後加工工
程において染色工程等の湿熱処理下での耐熱性が不良と
なり、このような弾性糸を使用して編成された生地で
は、該生地の強力および弾性回復力を保つことが困難と
なる傾向にある。
【0015】PSDの測定方法は、以下のようにして行
う。ポリウレタン弾性糸に該糸のデニールの1/100
0の初荷重(g)を掛けて長さL1を処理前の糸長とす
る。次いで、該糸を100%伸長(L1の2倍に伸長)
させ、乾熱190℃で1分間処理(サーモセッター等を
使用したプレセット工程相当の処理)をした後、室温下
にて10分間放縮、放冷し、次いで処理前の糸のデニー
ルの1/1000の初荷重(g)を掛け、長さL2を処
理後の糸長とする。L1とL2とから、PSDを下記の
式により算出する。
【0016】
【数5】
【0017】PSWの測定方法は、以下のようにして行
う。ポリウレタン弾性糸に該糸のデニールの1/100
0の初荷重(g)を掛けて長さL3を処理前の糸長とす
る。次いで、該糸を100%伸長(L3の2倍に伸長)
させ、水浴に該糸を入れ、密閉状態にして60分かけ
て、湿熱によって40℃から130℃へ水浴の温度を昇
温させた後、連続して湿熱130℃で60分間処理(染
色機等を使用した染色工程相当の処理)をした後、室温
下にて10分間放縮、放冷し、次いで処理前の糸のデニ
ールの1/1000の初荷重(g)を掛け、長さL4を
処理後の糸長とする。L3とL4とから、PSWを下記
の式により算出する。
【0018】
【数6】
【0019】本発明において、窒素原子を有する化合物
を一種または二種以上配合することにより、乾熱処理下
での熱セット性が良好なポリウレタン弾性糸とすること
ができる。窒素原子を有する化合物をポリウレタン弾性
糸に配合しない場合、湿熱処理下での耐熱性は良好なも
のの、乾熱処理下での熱セット性が不良となり、目的に
応じた生地性量の加工をするには、熱セット温度を高く
したり、熱セット時間を長くしなければならず、後加工
工程通過の効率を悪くする傾向にある。
【0020】窒素原子を有する化合物の配合による乾熱
および湿熱処理下での熱セット性向上のメカニズムは、
窒素原子を有する化合物が物性を損なわない程度に高温
下でのウレタン分解を促進するためと推定される。一般
にプレセット工程等の乾熱処理は、染色工程等の湿熱処
理に比べより高い温度で短時間に、かつポリウレタン弾
性糸にとってより伸長率の高い状態で熱処理されるた
め、窒素原子を有する化合物によるウレタン分解促進の
効果が、乾熱処理下の方が湿熱処理下に比べて発現し易
いものと考えられる。
【0021】本発明のポリウレタン弾性糸に用いられる
ポリウレタン重合体は、ポリオールと過剰モルのジイソ
シアネート化合物からなる両末端がイソシアネート基で
ある中間重合体を、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等の不活性な有機溶剤に溶解し、ジアミン化合物を反応
させて得ることができる。
【0022】上記ポリオールとしては特に制限はない。
例えば、ポリマージオール等が挙げられる。具体的に
は、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピ
レングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコー
ル、ポリオキシペンタメチレングリコールおよびポリオ
キシプロピレンテトラメチレングリコール等のポリエー
テルジオール、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、
イタコン酸、アゼライン酸およびマロン酸等の二塩基酸
の一種または二種以上とエチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ヘ
キサメチレングリコールおよびジエチレングリコール等
のグリコールの一種または二種以上とから得られるポリ
エステルジオール、ポリ−ε−カプロラクトンおよびポ
リバレロラクトン等のポリラクトンジオール、ポリエス
テルアミドジオール、ポリエーテルエステルジオール、
ポリカーボネートジオール等が例示される。ポリオール
の数平均分子量は、通常500〜6000程度であり、
好ましくは1000〜5000、さらに好ましくは10
00〜3000である。数平均分子量が500未満であ
る場合、得られる弾性糸の伸度が不充分となる傾向にあ
り、逆に6000を超える場合、強度および弾性回復率
等の機械的物性が不充分となる傾向にある。
【0023】ジイソシアネート化合物としては、脂肪
族、脂環族および芳香族のジイソシアネート化合物の
内、反応条件下で溶解または液状を示すものであれば、
特に制限されない。例えば、メチレン−ビス(4−フェ
ニルイソシアネート)、メチレン−ビス(3−メチル−
4−フェニルイソシアネート)、1,4−トリレンジイ
ソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m
−およびp−フェニレンジイソシアネート、m−および
p−キシリレンジイソシアネート、メチレン−ビス(4
−シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−および
1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、トリメチ
レンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等が挙げられる。なかでも、メチレン−ビ
ス(4−フェニルイソシアネート)が好ましい。
【0024】上記ポリオールとジイソシアネート化合物
との反応は、イソシアネート化合物が過剰モルとなるよ
うに混合し、好ましくはイソシアネート基と水酸基との
当量比が1.5〜3.0の範囲で、さらに好ましくは
1.5〜2.0の範囲で混合し、60〜120℃の温度
で反応させることにより行われ、両末端にイソシアネー
ト基を有する中間重合体が得られる。この時、ポリオー
ル、ジイソシアネート化合物共に、得られるポリウレタ
ン重合体の物性を損なわない範囲でそれぞれ二種類以上
を用いることができる。また、少量モルのエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール等の低
分子量ジオールを用いることもできる。
【0025】鎖延長剤としてのジアミン化合物として
は、特に制限されるものではない。例えば、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジア
ミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シク
ロヘキサンジアミンおよびヒドラジン等が挙げられ、該
ジアミンは一種または二種以上を用いることができる。
特に、エチレンジアミンのみを鎖延長剤に用いたポリウ
レタン弾性糸は、ハードセグメントの凝集力がより強固
なため、後加工工程における湿熱処理下での耐熱性が高
く、特に好ましい。
【0026】ジアミン化合物には、第2級モノアミン化
合物を混合してもよい。併用される第2級モノアミン化
合物としては、例えばジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−
n−ブチルアミン、メチルエチルアミン、メチル−イソ
プロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げら
れ、該モノアミンは一種または二種以上を用いることが
できる。なかでも、ジエチルアミンが好ましい。
【0027】反応に用いられる不活性有機溶剤として
は、上記の諸原料を溶解し、かつ生成するポリウレタン
重合体を溶解または分散し得る溶剤であれば、特に制限
されない。例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルアセト
アミドである。
【0028】中間重合体とジアミン化合物との反応は、
通常中間重合体を40℃以下に冷却して、不活性有機溶
剤に溶解した中間重合体溶液に、ジアミン化合物を不活
性有機溶剤に溶解したアミン溶液を反応させて行われ、
ポリウレタン重合体が製造される。反応温度としては、
8〜40℃が好ましい。該反応において、中間重合体中
のイソシアネート基よりも過剰当量のアミノ基を含有す
るジアミン化合物の混合溶液が、中間重合体と反応する
ため、結果として得られるポリマーの末端基は、ジアミ
ン化合物由来のアミノ基(A)もしくは末端停止剤であ
る第2級モノアミン化合物由来のウレア基(B)とな
る。上記反応で得られるポリウレタン溶液の濃度は30
〜40重量%が好ましい。ポリウレタン溶液の粘度は1
500〜5000ポイズ(30℃)、好ましくは200
0〜4000ポイズ(30℃)であり、かつ上記ポリマ
ー末端基の量比B/Aが0.5〜2.0、好ましくは
0.7〜1.5の範囲となるように、プレポリマー中の
イソシアネート基に対する有機ジアミンと第2級モノア
ミンの添加量を調節して反応を行うことが好ましい。
尚、ポリウレタン溶液の粘度は、(株)東京計器製B型
粘度計にて剪断速度0.08sec-1の領域で、ポリウ
レタン溶液温度30℃で測定した。
【0029】ポリウレタン溶液の粘度が1500ポイズ
(30℃)未満または5000ポイズ(30℃)を越え
ると、紡糸が困難となり、またポリマー末端基の量比B
/Aが0.5未満または2.0を越えると、紡糸後の熱
処理によって十分な物性を発現し得ず、また後加工工程
において、特に湿熱処理下における耐熱性が良好でなく
なる傾向にある。
【0030】上記ポリウレタン溶液には、窒素原子を有
する化合物を添加する。また、その他所望によりポリウ
レタン重合体に有用である公知の特定の化学構造を有す
る有機または無機の配合剤等を添加してもよい。添加
後、常法により乾式紡糸を行い糸条を得ることができ
る。
【0031】窒素原子を有する化合物としては、具体的
には、ジイソシアネート化合物とジアルキルヒドラジン
の反応物である窒素原子含有化合物(例えば、メチレン
−ビス(4−フェニルイソシアネート)とジメチルヒド
ラジンの反応物等)、ジイソシアネート化合物と過剰モ
ルの窒素原子を含有するジオールの反応物である窒素原
子含有ポリマー(例えば、メチレン−ビス(4−フェニ
ルイソシアネート)と4−メチル−2,6−ジメチル−
4−アザヘプタンジオールの反応物等)、窒素原子を含
有するジオールと過剰モルのジイソシアネート化合物と
の反応生成物の末端イソシアネート基がモノアミンおよ
び/またはジアルキルヒドラジンにより末端封鎖されて
なる窒素原子含有ポリマー(例えば、4−エチル−2,
6−ジメチル−4−アザヘプタンジオールとメチレン−
ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)との反応生
成物を末端イソシアネート基がn−ブチルアミンおよび
ジメチルヒドラジンにより末端封鎖されてなる窒素原子
含有ポリマー等)およびカルボン酸ヒドラジドとフェノ
ール性水酸基を2個有する化合物のグリシジルエーテル
化物との反応物である窒素原子含有ポリマー(例えば、
ラウリル酸ヒドラジドとビスフェノールAのジグリシジ
ルエーテル化物等)等が挙げられる。
【0032】ジイソシアネート化合物とジアルキルヒド
ラジンの反応物および上記の窒素原子含有ポリマーを製
造する際に用いられるジイソシアネート化合物として
は、例えば、メチレン−ビス(4−フェニルイソシアネ
ート)、メチレン−ビス(3−メチル−4−フェニルイ
ソシアネート)、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、m−およびp−フ
ェニレンジイソシアネート、m−およびp−キシリレン
ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、メチレ
ン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、1,
3−および1,4−シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート
等が例示される。なかでも、脂肪族ジイソシアネートが
好ましい。窒素原子含有ポリマーを製造する際に用いら
れるジアルキルヒドラジンとしては、例えば、N,N−
ジメチルヒドラジン、N,N−ジイソプロピルヒドラジ
ン、N−エチル−N−メチルヒドラジン、N−メチル−
N−ラウリルヒドラジン等が例示され、なかでも、炭素
数が20個程度までのものが好ましい。
【0033】窒素原子含有ポリマーを製造する際に用い
られる窒素原子を含有するジオールとしては、例えば、
N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノー
ルアミン、N−イソプロピルジエタノールアミン、N−
ブチルジエタノールアミン、N−シクロヘキシルジエタ
ノールアミン、N−ステアリルジエタノールアミン、
1,5−ジメチル−3−メチル−3−アザペンタンジオ
ール、3−ブチル−1,5−ジメチル−3−アザペンタ
ンジオール、2,6−ジメチル−4−メチル−4−アザ
ヘプタンジオール、4−エチル−2,6−ジメチル−4
−アザヘプタンジオール、4−ブチル−2,6−ジメチ
ル−4−アザヘプタンジオール、4−シクロヘキシル−
2,6−ジメチル−4−アザヘプタンジオール、N,N
−ジヒドロキシエチルピペラジン等の主鎖部に窒素原子
を含有する化合物、2−エチル−2−N,N−ジメチル
アミノ−1,3−ジヒドロキシプロパン、2−エチル−
2−N,N−ジエチルアミノ−1,3−ジヒドロキシプ
ロパン、2−N,N−ジブチルアミノ−2−エチル−
1,3−ジヒドロキシプロパン、2−N,N−ジメチル
アミノメチル−2−メチル−1,3−ジヒドロキシプロ
パン、2−N,N−ジエチルアミノメチル−2−メチル
−1,3−ジヒドロキシプロパン、2−N,N−ジブチ
ルアミノメチル−2−メチル−1,3−ジヒドロキシプ
ロパン等の側鎖部に窒素原子を含有する化合物、N,N
−ジメチル−N’,N’−ジヒドロキシエチル−1,3
−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−N’,N’−
ジヒドロキシエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,
N−ジメチル−N’,N’−ジ−(2−ヒドロキシプロ
ピル)−1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジメチル
−N’,N’−ジ−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピル)−1,3−ジアミノプロパン等の主鎖部および側
鎖部に窒素原子を含有する化合物等が例示される。なか
でも、主鎖部に窒素原子を含有する化合物が好ましい。
【0034】窒素原子を含有するジオールと過剰モルの
ジイソシアネート化合物との反応生成物の末端イソシア
ネート基がモノアミンおよび/またはジアルキルヒドラ
ジンにより末端封鎖されてなる窒素原子含有ポリマーを
製造する際に用いられるモノアミンとしては、例えば、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミ
ン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、メ
チルエチルアミン、メチル−イソプロピルアミン、ジシ
クロヘキシルアミン等の第2級アミン、エチルアミン、
n−ブチルアミン、ラウリルアミン等の第1級アミン等
が例示される。なかでも、炭素数が20個程度までの第
1級アミンおよび第2級アミンが好ましい。
【0035】カルボン酸ヒドラジドとフェノール性水酸
基を2個有する化合物のグリシジルエーテル化物との反
応物である窒素原子含有ポリマーを製造する際に用いら
れるカルボン酸ヒドラジドとしては、例えば、酢酸ヒド
ラジド、プロピオン酸ヒドラジド、ヘプタン酸ヒドラジ
ド、ラウリル酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド等
が挙げられ、なかでも、炭素数が20個程度までのもの
が好ましい。また、上記窒素原子含有ポリマーを製造す
る際に用いられるフェノール性水酸基を2個有する化合
物のグリシジルエーテル化物としては、例えば、ビスフ
ェノール−Aグリシジルエーテル化物、メチレンビスフ
ェノールグリシジルエーテル化物、エチリデンビスフェ
ノールグリシジルエーテル化物、プロパンジイルビスフ
ェノールグリシジルエーテル化物、メチレンビス(2−
メチルフェノール)グリシジルエーテル化物、1−メチ
ルエチリデンビス(2−メチルフェノール)グリシジル
エーテル化物等が例示される。なかでも、ビスフェノー
ル−Aグリシジルエーテル化物が好ましい。
【0036】以上例示した窒素原子を有する化合物の
内、窒素原子を含有するジオールと過剰モルのジイソシ
アネート化合物との反応生成物の末端イソシアネート基
がモノアミンおよび/またはジアルキルヒドラジンによ
り末端封鎖されてなる窒素原子含有ポリマーが特に好ま
しく、なかでも、4−エチル−2,6−ジメチル−4−
アザヘプタンジオールとメチレン−ビス(4−シクロヘ
キシルイソシアネート)との反応生成物を末端イソシア
ネート基がn−ブチルアミンおよびジメチルヒドラジン
により末端封鎖されてなる窒素原子含有ポリマーが最も
好ましい。以上例示した化合物より製造される反応物お
よびポリマーは、窒素原子を有する化合物の一例であ
り、決してこれらに限定されるものではない。
【0037】有機または無機の配合剤としては、例え
ば、ベンゾフェノン系化合物、ベンソトリアゾール系化
合物、ヒンダードアミン系化合物等の紫外線吸収剤、ヒ
ンダードフェノール系等の酸化防止剤、硫酸バリウム、
珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウムのような無機微粒子、ステアリン酸マグネシ
ウム、ポリテトラフルオロエチレン、オルガノポリシロ
キサン等の粘着防止剤、防黴剤等が挙げられる。
【0038】ポリウレタン溶液を乾式紡糸する際に使用
する紡糸装置や紡糸条件は、ポリウレタンの組成、目的
とする繊維の太さおよび糸物性等により種々異なるが、
通常、添加剤等を配合したポリウレタン溶液を紡糸装置
に供給し、紡糸温度(熱風温度)200〜260℃、紡
糸速度400〜1000m/分、好ましくは450〜7
00m/分で紡糸を行い、ポリウレタン弾性糸をボビン
に巻き取って行われる。
【0039】紡糸工程において、ボビンに巻き取られた
ポリウレタン弾性糸は、通常温度40〜90℃、好まし
くは40〜60℃で2時間以上、好ましくは10〜72
時間加熱処理する。この処理により糸条を構成するポリ
ウレタン重合体は高分子量化して、対数粘度1.1dl
/g以上、好ましくは1.3dl/g以上に上昇し、切
断強度および弾性回復性等の物理的性質が向上すると共
に、耐薬品性等の化学的性質も向上する。この時、該重
合体の末端基である有機ジアミン由来のアミノ基(A)
および末端停止剤である第2級モノアミン由来のウレア
基(B)の当量比B/Aが0.5〜2.0、好ましくは
0.7〜1.5の範囲の時、紡糸後の熱処理によって十
分な物性を発現させることができ、また後加工工程にお
いて、特に湿熱処理下における耐熱性が高く、特に好ま
しい。
【0040】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。なお、実施例中の部は全て重量部を表す。
【0041】〔PSDの測定〕初期長22.5cm(L
1)の弾性糸を100%伸長下で乾熱190℃で1分間
処理した後、室温下で10分間放縮、放冷させた後の糸
長(L2)を測定し、次式にて算出した。
【0042】
【数7】
【0043】〔PSWの測定〕初期長9.5cm(L
3)の弾性糸を100%伸長下で湿熱40℃から130
℃への昇温60分後、連続して湿熱130℃で60分処
理した後、室温下で10分間放縮、放冷させた後の糸長
(L4)を測定し、次式にて算出した。
【0044】
【数8】
【0045】〔対数粘度の測定〕ポリウレタン重合体
0.075gをN,N−ジメチルアセトアミド25ml
に溶解し、この溶液10mlをオストワルド粘度計に取
り、30℃の恒温槽中で落下秒数を測定して次式より対
数粘度(ηinh )を算出した。尚、式中tはポリウレタ
ン重合体溶液の落下秒数(秒)、t0 は溶媒の落下秒数
(秒)およびCはポリウレタン重合体溶液の濃度(g/
dl)をそれぞれ表す。
【0046】
【数9】
【0047】〔生地の強力保持率の測定〕10cm×5
cmの生地を、東洋BOLDWIN社製テンシロンによ
り100%伸長時の応力を測定し、生地の強力保持率を
次式により算出した。
【0048】
【数10】
【0049】〔生地の弾性回復率の測定〕10cm×5
cmの生地を、東洋BOLDWIN社製テンシロンによ
り80%まで一回伸縮させた時の、往路50%伸長時の
応力(50%伸長力)と復路50%伸長時の応力(50
%緊締力)を測定し、生地の弾性回復率を次式により算
出した。
【0050】
【数11】
【0051】実施例1 分子量1800のポリオキシテトラメチレングリコール
200部とメチレン−ビス(4−フェニルイソシアネー
ト)45部を80℃で3時間反応させて、両末端イソシ
アネート基の中間重合体を得た。中間重合体を40℃ま
で冷却した後、N,N−ジメチルアセトアミド375部
を加えて中間重合体を溶解し、10℃まで冷却した。エ
チレンジアミン4.0部、ジエチルアミン0.4部を
N,N−ジメチルアセトアミド147.6部に溶解した
溶液を用意し、中間重合体の溶液を高速攪拌している所
へ、このアミン溶液を一気に添加し、粘度2500ポイ
ズ(30℃)、ポリマー濃度32.3重量%のポリウレ
タン溶液を得た。
【0052】こうして得られた粘稠なポリウレタン溶液
に、窒素原子を有する化合物として4−エチル−2,6
−ジメチル−4−アザヘプタンジオールとメチレンビス
(4−シクロヘキシルイソシアネート)の反応生成物の
n−ブチルアミン/N,N−ジメチルヒドラジン末端封
鎖ポリマー4%(対ポリマー重量%)、その他にベンソ
トリアゾール系化合物、ヒンダードフェノール系化合
物、粘着防止剤を添加し、混合攪拌して、粘度1950
ポイズの紡糸原液を得た。
【0053】紡糸原液を脱泡後、孔径0.3mm、孔数
4ホールの口金から紡出し、230℃の加熱空気を流し
た紡糸筒内に押し出し、油剤を糸に対して5%付与しな
がら紡速500m/分で巻き取り後、ボビンに巻かれた
まま40℃で72時間加熱処理を行い、後加工に供する
40dポリウレタン弾性糸を得た。このポリウレタン弾
性糸のPSDは67%、PSWは68%、末端基の量比
(B/A)は1.0、対数粘度は1.4dl/g、また
沸騰水で1時間処理後の対数粘度は2.0dl/gであ
った。
【0054】得られた40dポリウレタン弾性糸と50
dポリエチレンフィラメントで2way−トリコット編
地を編成した後、常法によりリラックス処理、プレセッ
ト処理、分散染料を使用した130℃、30分間の染色
処理、170℃、40秒間のファイナルセット処理の一
連の後加工処理を連続して実施し、染色仕上がりの生地
を得た。この生地に対して、目標の生地性量に加工する
ための最適プレセット条件は、185℃、1分間であっ
た。得られた生地の強力保持率および弾性回復率を表1
に示す。
【0055】実施例2 実施例1において得られたポリウレタン溶液に、窒素原
子を有する化合物としてメチレン−ビス(4−フェニル
イソシアネート)とジメチルヒドラジンの反応物2%
(対ポリマー重量%)に変更して添加した以外は、実施
例1と同一方法、同一条件にて重合、紡糸を実施し、後
加工に供する40dポリウレタン弾性糸を得た。このポ
リウレタン弾性糸のPSDは65%、PSWは68%、
末端基の量比(B/A)は1.0、対数粘度は1.4d
l/g、また沸騰水で1時間処理後の対数粘度は2.0
dl/gであった。得られた糸を使用して、実施例1と
同一方法、同一条件にて後加工を実施し、染色仕上がり
の生地を得た。この生地に対して、目標の生地性量に加
工するための最適プレセット条件は、185℃、1分間
であった。得られた生地の強力保持率および弾性回復率
を表1に示す。
【0056】実施例3 重合の際、有機ジアミンとしてエチレンジアミン3.2
部とプロピレンジアミン1.0部の混合物を使用した以
外は、実施例1と同一方法、同一条件にて重合、紡糸を
実施し、後加工に供する40dポリウレタン弾性糸を得
た。このポリウレタン弾性糸のPSDは70%、PSW
は71%、末端基の量比(B/A)は1.0、対数粘度
は1.4dl/g、また沸騰水で1時間処理後の対数粘
度は2.0dl/gであった。得られた糸を使用して、
実施例1と同一方法、同一条件にて後加工を実施し、染
色仕上がりの生地を得た。この生地に対して、目標の生
地性量に加工するための最適プレセット条件は、185
℃、1分間であった。得られた生地の強力保持率および
弾性回復率を表1に示す。
【0057】実施例4 重合の際、アミン溶液としてエチレンジアミン3.8部
とジエチルアミン0.6部をN,N−ジメチルアセトア
ミド147.4部に溶解したものを使用した以外は、実
施例1と同一方法、同一条件にて重合、紡糸を実施し、
後加工に供する40dポリウレタン弾性糸を得た。この
ポリウレタン弾性糸のPSDは73%、PSWは74
%、末端基の量比(B/A)は2.1、対数粘度は1.
3dl/g、また沸騰水で1時間処理後の対数粘度は
1.6dl/gであった。得られた糸を使用して、プレ
セット処理以外は実施例1と同一方法、同一条件にて後
加工を実施し、染色仕上がりの生地を得た。この生地に
対して、目標の生地性量に加工するための最適プレセッ
ト条件は、185℃、1分間であった。得られた生地の
強力保持率および弾性回復率を表1に示す。
【0058】比較例1 実施例1において得られたポリウレタン溶液に、窒素原
子を有する化合物を添加しなかった以外は、実施例1と
同一方法、同一条件にて重合、紡糸を実施し、後加工に
供する40dポリウレタン弾性糸を得た。このポリウレ
タン弾性糸のPSDは58%、PSWは66%、末端基
の量比(B/A)は1.0、対数粘度は1.4dl/
g、また沸騰水で1時間処理後の対数粘度は2.1dl
/gであった。得られた糸を使用して、プレセット処理
以外は実施例1と同一方法、同一条件にて後加工を実施
し、染色仕上がりの生地を得た。この生地に対して、目
標の生地性量に加工するための最適プレセット条件は、
195℃、1分間であった。得られた生地の強力保持率
および弾性回復率を表1に示す。
【0059】比較例2 実施例1と同様にして得られた中間重合体を40℃に冷
却後、N,N−ジメチルアセトアミド434.0部に溶
解し、10℃まで冷却した。プロピレンジアミン3.6
部とモノエタノールアミン0.7部をN,N−ジメチル
アセトアミド48.3部に溶解した溶液を用意し、中間
重合体の溶液を攪拌している所へこのアミン溶液を滴下
してゆくと粘度が次第に増加した。用意したアミン溶液
の内80%添加した所で滴下を止め、ここへモノエタノ
ールアミン2.0部をN,N−ジメチルアセトアミド4
9.8部に溶解した溶液を投入後10分間攪拌放置し
て、粘度2400ポイズ(30℃)、ポリマー濃度3
2.1重量%のポリウレタン溶液を得た。このポリウレ
タン溶液に実施例1と同一組成の添加剤を混合して紡糸
原液を得、実施例1と同一方法、同一条件にて紡糸を実
施し、後加工に供する40dポリウレタン弾性糸を得
た。このポリウレタン弾性糸のPSDは75%、PSW
は83%、末端基は全てモノエタノールアミン由来のウ
レア基であり、対数粘度は0.8dl/g、また沸騰水
で1時間処理後の対数粘度は0.8dl/gであった。
得られた糸を使用して、プレセット処理以外は実施例1
と同一方法、同一条件にて後加工を実施し、染色仕上が
りの生地を得た。この生地に対して、目標の生地性量に
加工するための最適プレセット条件は、185℃、1分
間であった。得られた生地の強力保持率および弾性回復
率を表1に示す。
【0060】比較例3 重合の際、有機ジアミンとしてエチレンジアミン3.1
部とプロピレンジアミン1.0部の混合物を使用し、ジ
エチルアミン0.6部と共にN,N−ジメチルアセトア
ミド147.4部に溶解したものを使用した以外は、実
施例1と同一方法、同一条件にて重合、紡糸を実施し、
後加工に供する40dポリウレタン弾性糸を得た。この
ポリウレタン弾性糸のPSDは72%、PSWは76
%、末端基の量比(B/A)は2.1、対数粘度は1.
3dl/g、また沸騰水で1時間処理後の対数粘度は
1.5dl/gであった。得られた糸を使用して、プレ
セット処理以外は実施例1と同一方法、同一条件にて後
加工を実施し、染色仕上がりの生地を得た。この生地に
対して、目標の生地性量に加工するための最適プレセッ
ト条件は、185℃、1分間であった。得られた生地の
強力保持率および弾性回復率を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】従来の方法で得られるポリウレタン弾性
糸を使用して編成された生地は、後加工工程において染
色工程等の湿熱処理下での耐熱性は良好ではあるが、プ
レセット工程等の乾熱処理下での熱セット性が不良であ
り、目的に応じた生地性量の加工をするには、熱セット
温度を高くしたり、熱セット時間を長くしなければなら
ないものであるか、または乾熱処理下での熱セット性は
良好であるが、湿熱処理下での耐熱性が不良であり、生
地の強力および弾性回復力を保つことが困難なもののい
ずれかである。これに対し、本発明のポリウレタン弾性
糸を使用して編成された生地は、乾熱処理下での熱セッ
ト性が良好であり目的に応じた生地性量に加工し易く、
なおかつ湿熱処理下での耐熱性が良好であり生地の強力
および弾性回復力を保つことが可能となる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(1)および(2)の条件を満足
    することを特徴とするポリウレタン弾性糸。 (1)100%伸長下、乾熱190℃で1分間処理した
    後の乾熱セット率(PSD) 【数1】 (式中、L1は処理前の糸長、L2は処理後の糸長を表
    す)が60%以上であること。 (2)100%伸長下、60分かけて湿熱で40℃から
    130℃へ昇温した後、連続して湿熱130℃で60分
    間処理した後の湿熱セット率(PSW) 【数2】 (式中、L3は処理前の糸長、L4は処理後の糸長を表
    す)が75%以下であること。
  2. 【請求項2】 窒素原子を有する化合物を含有すること
    を特徴とする請求項1記載のポリウレタン弾性糸。
  3. 【請求項3】 窒素原子を有する化合物が、ジイソシア
    ネート化合物とジアルキルヒドラジンの反応物である窒
    素原子含有化合物、ジイソシアネート化合物と過剰モル
    の窒素原子を含有するジオールの反応物である窒素原子
    含有ポリマー、窒素原子を含有するジオールと過剰モル
    のジイソシアネート化合物との反応生成物の末端イソシ
    アネート基がモノアミンおよび/またはジアルキルヒド
    ラジンにより末端封鎖されてなる窒素原子含有ポリマ
    ー、およびカルボン酸ヒドラジドとフェノール性水酸基
    を2個有する化合物のグリシジルエーテル化物との反応
    物である窒素原子含有ポリマーから選ばれる少なくとも
    1種の化合物である請求項2記載のポリウレタン弾性
    糸。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン弾性糸が、ポリオールと過
    剰モルのジイソシアネート化合物から得られる末端にイ
    ソシアネート基を有する中間重合体に、ジアミン化合物
    を反応させて得られるポリウレタン重合体からなる請求
    項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン弾性糸。
  5. 【請求項5】 ジアミン化合物がエチレンジアミンであ
    る請求項4記載のポリウレタン弾性糸。
  6. 【請求項6】 ジアミン化合物が、第2級モノアミン化
    合物を含む請求項4または5記載のポリウレタン弾性
    糸。
  7. 【請求項7】 ポリウレタン重合体が、末端基にそれぞ
    れアミノ基(A)および末端停止剤である第2級モノア
    ミン由来のウレア基(B)を有し、両末端基の当量比
    (B/A)が0.5〜2.0である請求項4〜6のいず
    れかに記載のポリウレタン弾性糸。
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