JPH10329199A - 樹脂組成物押出用スクリーンメッシュ、その製造方法およびそれを用いた押出品の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物押出用スクリーンメッシュ、その製造方法およびそれを用いた押出品の製造方法

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JPH10329199A
JPH10329199A JP9145304A JP14530497A JPH10329199A JP H10329199 A JPH10329199 A JP H10329199A JP 9145304 A JP9145304 A JP 9145304A JP 14530497 A JP14530497 A JP 14530497A JP H10329199 A JPH10329199 A JP H10329199A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐食性および耐摩耗性を発揮すると共
に、長期にわたり微細な異物を除去することができる樹
脂組成物押出用スクリーンメッシュ、その製造方法、お
よび長時間の連続押出成形を可能とする押出成形品の製
造方法を提供することを目的とする。 【構成】 押出機内に取り付けられ、押出の際に押出材
料中の異物を除去するスクリーンメッシュであって、ク
ロム酸化物を主成分とする酸化物からなる厚さ0.1〜
3.0μmの皮膜が表面に形成された、ステンレス鋼か
らなる線材により構成されていることを特徴とする樹脂
組成物押出用スクリーンメッシュ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブル等に
使用されるゴム・プラスチック等の押出被覆材料(以
下、押出材料と省略する)中の微細な異物を安定して除
去し得る樹脂組成物押出用スクリーンメッシュ、その製
造方法およびそれを用いた押出品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、絶縁電力ケーブル(以下、電力
ケーブルと省略する)は、導体上にゴム・プラスチック
等の樹脂組成物を押出成形することにより製造される
が、この電力ケーブルを高電圧下で使用する場合、絶縁
層中に存在する異物や、半導電層中に存在する異物を核
として絶縁層と半導電層との間の界面に生成した突起
が、電界の集中を引き起こし、電気トリーの発生や絶縁
破壊をもたらすことがある。したがって、電力ケーブル
の高電圧化や信頼性の向上を図るためには、上記異物を
各層を押出成形する際に適宜除去する必要がある。この
押出成形の際の異物の除去は、通常、耐食性に優れたS
US304やSUS316等のステンレス鋼からなる線
材を織り上げてなるスクリーンメッシュを押出機の先端
に取り付けることにより行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、特に電力ケーブ
ルの高圧送電における信頼性を高めるために、絶縁破壊
の原因となる接続部の数を減らした長尺の電力ケーブル
が使用されている。このような長尺の電力ケーブルを製
造する場合、導体上に形成する半導電層および絶縁層を
長時間にわたって連続して押出成形する必要がある。
【0004】しかしながら、押出もしくは押出成形する
押出材料、例えばゴム、プラスチックは、種々の添加
材、例えばカーボンブラックのような充填材が配合され
ている。このため、このような添加材が高い割合で配合
されている押出材料がスクリーンメッシュを通過する
と、スクリーンメッシュを構成する線材が添加材、特に
カーボンブラックにより摩耗して線材が細くなり、場合
によっては線材が破断してしまう。
【0005】その結果、押出の際に押出材料中の微細な
異物を除去することができなくなる。また、押出材料と
してエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のような
微量の酸を含む材料を用いると、酸によりスクリーンメ
ッシュを構成する線材が腐食する恐れがある。
【0006】このように、従来のスクリーンメッシュで
は、耐食性および耐摩耗性が不充分であるので、破断に
至るまでの期間が短く、連続押出成形に限界がある。こ
のため、長尺の電力ケーブルを製造する上で生産性の低
下等の問題が生じる。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、優れた耐食性および耐摩耗性を発揮すると共
に、微細な異物を除去することの可能な樹脂組成物押出
用スクリーンメッシュを提供することを目的とする。
【0008】本発明の他の目的は、そのような樹脂組成
物押出用スクリーンメッシュを製造する方法を提供する
ことにある。本発明の更に他の目的は、長時間の連続押
出成形が可能である押出品の製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、押出機内に取
り付けられ、押出の際に押出材料中の異物を除去するス
クリーンメッシュであって、クロム酸化物を主成分とす
る酸化物からなる厚さ0.1〜3.0μmの皮膜が表面
に形成された、ステンレス鋼からなる線材により構成さ
れていることを特徴とする樹脂組成物押出用スクリーン
メッシュを提供する。
【0010】また、本発明は、押出機内に取り付けら
れ、押出の際に押出材料中の異物を除去するスクリーン
メッシュの製造方法であって、ステンレス鋼からなる線
材の表面に電解研磨処理を施す工程と、電解研磨処理が
施された線材の表面に、クロム酸化物を主成分とする酸
化物からなる厚さ0.1〜3.0μmの皮膜を形成する
工程とを具備することを特徴とする樹脂組成物押出用ス
クリーンメッシュの製造方法を提供する。
【0011】本発明において、線材の材料としては、オ
ーステナイト系ステンレス鋼を用いることが好ましい。
その他、押出材料を押し出す際の圧力に耐え得る強度を
有し、メッシュ本体に加工する際の加工性に問題のない
材料を選択することができる。
【0012】皮膜を構成するクロム酸化物を主成分とす
る酸化物としては、クロム酸化物を主成分として、マン
ガン(Mn)、ニッケル(Ni)等の酸化物を含むもの
を用いることが出来る。また、この皮膜の厚さは、0.
1〜3.0μmに設定することが必要である。これは、
皮膜の厚さが0.1μm未満であると、皮膜が薄すぎて
線材が腐食または摩耗してしまい、皮膜厚さが3.0μ
mを超えると、皮膜が厚すぎてクラックが発生し、押出
成形時に押出材料の通過により皮膜が剥離してしまい、
所望の耐食性・耐摩耗性が得られずにスクリーンメッシ
ュが破断してしまうからである。
【0013】また、線材表面にクロム酸化物を主成分と
する酸化物からなる皮膜を形成する前に、リン酸系など
の電解液により、ステンレス鋼からなる線材表面を電解
研磨処理することが好ましい。このような電解研磨処理
により、線材表面に存在する不純物などを表面層ととも
に除去することができ、それによってバラツキがなく、
均一な膜厚および膜質の皮膜の形成が可能となる。
【0014】もし、このような電解研磨処理を行わなけ
れば、線材表面に存在する不純物などが原因となって、
鉄系の酸化物を主成分とする酸化物皮膜が形成される場
合がまれにある。鉄系の酸化物を主成分とする酸化物皮
膜は、クロム酸化物を主成分とする酸化物皮膜に比べ、
耐蝕性および耐摩耗性に劣るため、部分的に線材が細く
なり、その細い部分で破断する場合がある。
【0015】電解研磨処理の条件としては、0.001
〜0.1(A/m2 )程度の電流密度を用いるのが好ま
しい。0.001(A/m2 )未満の電流密度では、不
純物を除去するのに時間がかかり、0.1(A/m2
を越えると、表面層の研磨量が多くなって、線材が細く
なり過ぎ、強度が弱くなり、破談する可能性が生じてし
まう。
【0016】線材にクロム酸化物を主成分とする酸化物
からなる皮膜を形成する方法としては、例えば、オース
テナイト系ステンレス鋼からなる線材に大気中で600
〜1000℃の温度で熱処理を施す方法、Cr23
真空蒸着法もしくはスパッタリング法により線材に被着
する方法等が挙げられる。前記熱処理を施す方法におい
ては、熱処理温度が600℃未満では、有効な皮膜厚さ
(0.1〜3.0μm)を得るまでの時間が長くなり実
用的でなく、熱処理温度が1000℃を超えると、オー
ステナイト系ステンレス鋼の結晶粒界の粗大化に起因す
る機械的強度低下が起こり、押出成形中にスクリーンメ
ッシュが破断してしまうので、好ましくない。なお、こ
の熱処理は、オーステナイト系ステンレス鋼からなる線
材を織り込んだ後に行う。これは、線材の状態で熱処理
を施しても、線材を織り込む際に、表面に形成された皮
膜が剥離して、充分な耐食性・耐摩耗性を発揮しなくな
る恐れがあるからである。
【0017】また、本発明は、上記スクリーンメッシュ
を押出スクリュ−の押出方向前方に備えた押出機を用い
て、樹脂組成物を押出すことを特徴とする押出品の製造
方法を提供する。
【0018】本発明において使用される押出材料(樹脂
組成物)としては、エチレンプロピレンゴム、エチレン
−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等のゴ
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル
酸エチル共重合体等のオレフィン系重合体、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、テトラフルオロエチレンパーフル
オロアルキルビニルエーテル、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、飽和ポリエステ
ル等のプラスチック、並びにこれらに充填材やその他の
添加材を配合したコンパウンドを挙げることができる。
【0019】また、本発明の樹脂組成物押出用スクリー
ンメッシュを用いて得られる押出品としては、ゴム・プ
ラスチック絶縁電力ケーブルにおける内部半導電層、外
部半導電層、絶縁層、押出フィルム等を挙げることがで
きる。このような押出品は、電力ケーブルの接続部に用
いられる押出モールド材や、プレハブジョイントにおけ
る電気絶縁部の材料として好適である。
【0020】本発明の樹脂組成物押出用スクリーンメッ
シュは、クロム酸化物を主成分とする酸化物からなる厚
さ0.1〜3.0μmの皮膜が表面に形成された、ステ
ンレス鋼からなる線材により構成されていることを特徴
としている。
【0021】このような厚さを有する皮膜は、押出材料
(樹脂組成物)に含まれる酸やカーボンブラックのよう
な添加材に対し、優れた耐食性および耐摩耗性を発揮す
る。したがって、大きな押出量で連続して長時間押出成
形を行っても、破断することなく、充分に押出材料中の
微細な異物を除去することができる。
【0022】本発明の押出品の製造方法は、上記スクリ
ーンメッシュを押出スクリュ−の押出方向前方に備えた
押出機を用いて、樹脂組成物を押出すことを特徴として
いる。かかる方法においては、耐食性および耐摩耗性に
優れたスクリーンメッシュを使用するので、スクリーン
メッシュが破断に至るまでの期間を長くすることがで
き、長尺の電力ケーブルの製造に要求されるレベルの連
続押出成形を実現することができる。このため、電力ケ
ーブル製造における生産性が大幅に向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示
し、本発明を具体的に説明する。 (実施例1)オーステナイト系ステンレス鋼であるSU
S 316からなる線径30μmの線材を織り込んで、
400メッシュ(開口径34μm)のメッシュ本体を作
製した。このメッシュ本体に、1Nのリン酸溶液からな
る電解研磨液中で、電流密度0.03(A/cm2 )の
条件で10分間、電解研磨した後、アセトン溶液中に浸
漬して電解研磨液を除去した。
【0024】次いで、このメッシュ本体に、大気中で9
00℃×20分の熱処理を施し、その後空冷することに
より、メッシュ本体上に厚さ0.9μmの皮膜を形成し
た。なお、この皮膜は、クロム酸化物を主成分とし、マ
ンガン酸化物等を含むものであった。また、皮膜の厚さ
を、オージェ分光分析法により測定した。このようにし
て実施例1のスクリーンメッシュを作製した。 (実施例2)実施例1と同様にして400メッシュ(開
口径34μm)のメッシュ本体を作製した。このメッシ
ュ本体に、1Nのリン酸溶液からなる電解研磨液中で、
電流密度0.03(A/cm2 )の条件で10分間、電
解研磨した後、アセトン溶液中に浸漬して電解研磨液を
除去した。
【0025】次いで、このメッシュ本体に大気中で90
0℃×40分の熱処理を施し、その後空冷することによ
りメッシュ本体上に厚さ1.7μmの皮膜を形成した。
なお、この皮膜は、クロム酸化物を主成分とし、マンガ
ン酸化物等を含むものであった。また、皮膜の厚さを、
オージェ分光分析法により測定した。このようにして実
施例2のスクリーンメッシュを作製した。 (実施例3)実施例1と同様にして400メッシュ(開
口径34μm)のメッシュ本体を作製した。このメッシ
ュ本体に、1Nのリン酸溶液からなる電解研磨液中で、
電流密度0.03(A/cm2 )の条件で10分間、電
解研磨した後、アセトン溶液中に浸漬して電解研磨液を
除去した。
【0026】次いで、このメッシュ本体に大気中で75
0℃×60分の熱処理を施し、その後空冷することによ
りメッシュ本体上に厚さ1.1μmの皮膜を形成した。
なお、この皮膜は、クロム酸化物を主成分とし、マンガ
ン酸化物等を含むものであった。また、皮膜の厚さを、
オージェ分光分析法により測定した。このようにして実
施例3のスクリーンメッシュを作製した。 (実施例4)オーステナイト系ステンレス鋼であるSU
S 304からなる線径40μmの線材を織り込んで2
50メッシュ(開口径62μm)のメッシュ本体を作製
した。このメッシュ本体に、1Nのリン酸溶液からなる
電解研磨液中で、電流密度0.03(A/cm2 )の条
件で10分間、電解研磨した後、アセトン溶液中に浸漬
して電解研磨液を除去した。
【0027】次いで、このメッシュ本体に大気中で90
0℃×40分の熱処理を施し、その後空冷することによ
りメッシュ本体上に厚さ1.4μmの皮膜を形成した。
なお、この皮膜は、クロム酸化物を主成分とし、マンガ
ン酸化物等を含むものであった。また、皮膜の厚さを、
オージェ分光分析法により測定した。このようにして実
施例4のスクリーンメッシュを作製した。 (実施例5)実施例4と同様にして250メッシュ(開
口径62μm)のメッシュ本体を作製した。このメッシ
ュ本体に、1Nのリン酸溶液からなる電解研磨液中で、
電流密度0.03(A/cm2 )の条件で10分間、電
解研磨した後、アセトン溶液中に浸漬して電解研磨液を
除去した。
【0028】次いで、このメッシュ本体に大気中で75
0℃×90分の熱処理を施し、その後空冷することによ
りメッシュ本体上に厚さ1.3μmの皮膜を形成した。
なお、この皮膜は、クロム酸化物を主成分とし、マンガ
ン酸化物等を含むものであった。また、皮膜の厚さを、
オージェ分光分析法により測定した。このようにして実
施例5のスクリーンメッシュを作製した。 (比較例1)オーステナイト系ステンレス鋼であるSU
S 316からなる線径30μmの線材を織り込んで4
00メッシュ(開口径34μm)のメッシュ本体を作製
した。このメッシュ本体には、自然酸化皮膜が0.01
μm存在していた。なお、皮膜の厚さを、オージェ分光
分析法により測定した。このようにして比較例1のスク
リーンメッシュを作製した。 (比較例2)オーステナイト系ステンレス鋼であるSU
S 304からなる線径60μmの線材を織り込んで1
50メッシュ(開口径110μm)のメッシュ本体を作
製した。このメッシュ本体には、自然酸化皮膜が0.0
1μm存在していた。なお、皮膜の厚さを、オージェ分
光分析法により測定した。このようにして比較例2のス
クリーンメッシュを作製した。 (比較例3)オーステナイト系ステンレス鋼であるSU
S 316からなる線径30μmの線材を織り込んで4
00メッシュ(開口径34μm)のメッシュ本体を作製
した。このメッシュ本体に、1Nのリン酸溶液からなる
電解研磨液中で、電流密度0.03(A/cm2 )の条
件で10分間、電解研磨した後、アセトン溶液中に浸漬
して電解研磨液を除去した。
【0029】次いで、このメッシュ本体に大気中で90
0℃×3分の熱処理を施し、その後空冷することにより
メッシュ本体上に厚さ0.06μmの皮膜を形成した。
なお、この皮膜は、クロム酸化物を主成分とし、マンガ
ン酸化物等を含むものであった。また、皮膜の厚さを、
オージェ分光分析法により測定した。このようにして比
較例3のスクリーンメッシュを作製した。
【0030】上記実施例1〜5、比較例1〜3のスクリ
ーンメッシュをそれぞれシリンダ径が65mmφの押出
機に取り付けた。一方、メルトインデックスが10であ
るEVA樹脂100重量部に、導電性カーボンブラック
65重量部および酸化防止剤0.3重量部を配合して半
導電性混和物であるEVA樹脂組成物を得た。
【0031】上記押出機を用いてEVA樹脂組成物をそ
れぞれ3種類の押出量(100kg、300kg、50
0kg)で連続押出した。そのときのそれぞれのスクリ
ーンメッシュの線材細り状況および破断状況は顕微鏡に
より観察した。その結果を下記第1表および第2表に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】第1表および第2表から明らかなように、
本発明のスクリーンメッシュ(実施例1〜5)は、微量
な酸を含み、さらに添加材を含む押出材料を500kg
の押出量で長時間押し出しても破断しなかった。
【0035】これに対して本発明において規定する厚さ
の酸化皮膜を有しないスクリーンメッシュ(比較例1〜
3)は、500kgの押出量で長時間押し出すと破断し
た。特に、自然酸化皮膜のみのものは300kgの押出
量で押し出した後に破断していた。
【0036】なお、電解研磨処理を施さなかったことを
除いて、実施例1と同様の条件で、スクリーンメッシュ
の表面に0.9μmの膜厚の皮膜を形成した。この皮膜
を分析したところ、クロム酸化物を主成分とし、他にマ
ンガン酸化物を含むものであったが、鉄系の酸化物を主
成分とした皮膜が形成されている箇所が数箇所認められ
た。
【0037】上述と同様に、線材の細り状況および破断
状況を顕微鏡により観察したところ、100kg押出後
では、2ヶ所で10μm以下の線材の細り、300kg
押出後では、2ヶ所で20μm以下の線材の細り、50
0kg押出後では、2ヶ所で破断が見られた。なお、2
ヶ所以外の箇所では破断はなく、細りはいずれも1μm
以下であった。
【0038】このように、0.9μmの膜厚の皮膜が形
成されたスクリーンメッシュであっても、部分的にある
程度の線材の細りや破断が生ずるのは、皮膜形成前の線
材表面に汚れや不純物が存在していたため、耐蝕性およ
び耐摩擦性に劣る鉄系の酸化物を主成分とする酸化皮膜
が形成されたことに起因するものと思われる。これに対
し、実施例1〜5ではいずれも皮膜形成前の線材表面に
電解研磨処理が施されており、これらとの比較から、電
解研磨処理の効果が明確に示されている。
【0039】しかし、電解研磨処理が施されていないと
は言っても、0.9μmの膜厚の皮膜が形成されている
ため、2ケ所以外の箇所では細りも破断も生じておら
ず、この点において、比較例1〜3との比較から、本発
明における皮膜形成の効果が明確に示されている。
【0040】本発明においては、皮膜形成前の電解研磨
処理は必ずしも必須要件ではなく、即ち、皮膜形成前の
線材表面に汚れや不純物が存在しない場合には、電解研
磨処理を施すことなく、実施例1〜5に示すような耐蝕
性および耐摩擦性に優れた酸化物皮膜を得ることが可能
である。しかし、皮膜形成前の線材表面に汚れや不純物
の存在が懸念される場合には、上述したように、バラツ
キがなく、均一な皮膜を形成するために、電解研磨処理
をあらかじめ施すことが望ましい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂組成
物押出用スクリーンメッシュは、クロム酸化物を主成分
とする酸化物からなる厚さ0.1〜3.0μmの皮膜が
表面に形成されたステンレス鋼からなる線材により構成
されているので、優れた耐食性および耐摩耗性を発揮す
ると共に、長期にわたり、微細な異物を除去することが
可能である。
【0042】また、本発明の押出品の製造方法は、上記
スクリーンメッシュを押出スクリューの押出方向前方に
有する押出機を用いて、樹脂組成物を押し出すものであ
るので、長時間の連続押出成形が可能であり、連続して
安定した品質の押出成形品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平賀 清秋 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機内に取り付けられ、押出の際に押
    出材料中の異物を除去するスクリーンメッシュであっ
    て、クロム酸化物を主成分とする酸化物からなる厚さ
    0.1〜3.0μmの皮膜が表面に形成された、ステン
    レス鋼からなる線材により構成されていることを特徴と
    する樹脂組成物押出用スクリーンメッシュ。
  2. 【請求項2】 押出機内に取り付けられ、押出の際に押
    出材料中の異物を除去するスクリーンメッシュの製造方
    法であって、ステンレス鋼からなる線材の表面に電解研
    磨処理を施す工程と、電解研磨処理が施された線材の表
    面に、クロム酸化物を主成分とする酸化物からなる厚さ
    0.1〜3.0μmの皮膜を形成する工程とを具備する
    ことを特徴とする樹脂組成物押出用スクリーンメッシュ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の樹脂組成物押出用スク
    リーンメッシュを押出スクリュ−の押出方向前方に備え
    た押出機を用いて、樹脂組成物を押出すことを特徴とす
    る押出品の製造方法。
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