JPH1033867A - 多針ミシン - Google Patents

多針ミシン

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JPH1033867A
JPH1033867A JP19743996A JP19743996A JPH1033867A JP H1033867 A JPH1033867 A JP H1033867A JP 19743996 A JP19743996 A JP 19743996A JP 19743996 A JP19743996 A JP 19743996A JP H1033867 A JPH1033867 A JP H1033867A
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尚 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多針ミシンにおける縫い始め位置での上糸の
ほつれを防止する。 【解決手段】 2針ミシン10において、上糸18の縫
い始め端部を束ねた状態で、糸結び装置24によって結
び目18Aを形成し、縫い始めの上糸18のほつれを防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は2本以上の針によ
り本縫いを行う多針ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、2本以上の針により本縫いを行
う多針ミシンにおいては、各針における縫い始めの縫い
目は、図9(A)に示されるように、上糸1と下糸2と
を絡めることにより、上布3と下布4を縫っていくもの
であるが、同図に示されるように、その縫い始めの、布
下に出た上糸1が縫い目に絡みつき、いわゆる「鳥の
巣」を形成してしまい、縫製品の見栄えを低下させるの
みならず、ごわごわとするために風合を損い、品質を著
しく低下させるという問題点がある。
【0003】この対策として、図9(B)に示されるよ
うに、針糸長さを短く制御し、上糸1の端部が布下に出
る量(長さ)を短くしたり、図9(C)に示されるよう
に、縫い始め上糸1の端部を保持して布上に残した後、
短く切断するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9
(B)におけるように、上糸端が布下に出る量を短くす
ると、縫い始めの第1針において、上糸1と下糸2が結
節せず、布下において縫い始め目飛びとなってしまうと
いう問題点がある。又、図9(C)に示される方法は、
縫い始めの第1針から結節するが、縫い始めに上糸1の
端部を保持して、後に短く切断するという手間がかかっ
てしまうという問題点がある。
【0005】更に、上記図9(B)、(C)のいずれの
方法においても、縫い始めにおける糸端は布を貫通した
糸と布との摩擦力によって保持されているにすぎないの
で、外部から軽く引張られても抜け出てしまい、従っ
て、ほつれを生じてしまうという問題点がある。
【0006】これに対して、図10に示されるように、
縫い始めで返し縫い5を形成し、縫い目を重ねることに
よった前述のようなほつれを防止することができる。こ
の場合は、前述の鳥の巣に比べて見栄えの点では向上す
るが、風合という点では何等改善されない。
【0007】この発明は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、風合を失うことなく、且つ、簡単、
確実に、ほつれを防止することができるようにした多針
ミシンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数本の上
糸を、各々対応する下糸と絡ませて縫製する多針ミシン
において、前記複数本の上糸の縫い始め側の端部を束ね
た状態で絡めて輪を作り、該輪の一端を保持してから結
び目を形成する糸結び装置を設けたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記糸結び装置は、上糸の輪を形成した後、縫い開
始後に、上糸が下糸に絡められるときに、前記輪の他端
が引張られて結び目が形成され、且つ、該糸結び装置に
より保持されていた前記上糸の輪の一端が解放されるよ
うに構成したものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記糸結び装置は、束ねられた状態で張り渡
された複数本の上糸に略直交する回転中心軸線廻りに回
転自在の回転軸、及び、この回転軸の先端から連続的
に、略90°屈曲延在された爪部を含む糸結び爪を有し
てなり、前記上糸を、前記回転軸から前記爪部に至る内
側角部にかけて、該回転軸を回転させることにより、該
回転軸を巻く上糸の輪を形成するようにされ、前記糸結
び爪の爪部は、爪部本体と、この爪部本体に対して先端
側が開閉自在であって、前記上糸が入り込む程度に開か
れる開位置及び爪部本体と略重ね合わせられる閉位置を
とり得るように揺動自在に支持されたクランプ部と、を
有してなり、前記回転軸に巻き付けられて輪を形成して
いる上糸を把持可能とされ、前記爪部本体は、閉状態
で、前記クランプ部が入り込むスリットを備え、このス
リットの幅は、該クランプ部の厚さよりも、前記上糸を
挟み込む程度に大きくしたものである。
【0011】即ち、多針ミシンにおける複数の上糸の縫
い始め端部を束ねて、且つこれを絡めて輪を形成してか
ら結び目を作って、各上糸端部を相互に結び合わせるこ
とにより縫い始めのほつれを防止するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0013】図1、図2に示されるように、この発明に
係る2針ミシン10(全体図示省略)は、布押え12の
針孔14の位置で2本の針16により上糸18を下糸
(図示省略)と絡ませることにより、縫製物20に平行
な2本の縫い目22を形成するものであり、2本の上糸
18の縫い始め端部が、糸結び装置24によって結び目
18Aを形成されるようにしたものである。図1、図2
の符号25は、2本の上糸18の縫い始め端部を保持す
るための、板ばね状の糸保持ばねを示す。
【0014】前記糸結び装置24は、前記布押え12に
おける、前記針孔14の作業者側位置に設けられてい
る。
【0015】前記糸結び装置24の詳細な構成は、図3
〜図6に示されるようになっている。
【0016】糸結び装置24は、張り渡された上糸18
に略直交する回転中心軸線廻りに回転自在の回転軸2
6、及び、この回転軸26の先端から連続的に、略90
°屈曲延在された爪部28を含む糸結び爪30を有して
なり、前記上糸18を、前記回転軸26から前記爪部2
8に至る内側角部30Aにかけて、該回転軸26を回転
させることにより、該回転軸26を巻く上糸18の輪を
形成するようにされている。
【0017】前記糸結び爪30の爪部28は、図3、図
4に示されるように、前記回転軸26から略90°屈曲
延在された爪部本体32と、この爪部本体32に、ピン
32Aによって揺動自在に取り付けられ、これにより、
爪部本体32に対して先端側が開閉自在であって、前記
上糸18が入り込む程度に開かれる開位置及び爪部本体
32と略重ね合わせられる閉位置をとり得るようにされ
たクランプ部34とを有してなり、前記回転軸26に巻
き付けられて輪を形成している上糸18を把持可能とさ
れている。
【0018】前記クランプ部34は、前記爪部本体32
と重ね合わせられる先端部34Aと、ピン32Aへの取
付状態で、前記回転軸26の両側に延在するように二股
に分かれたカムフォロワ部34Bとから構成されてい
る。
【0019】前記爪部本体32は、前記回転軸26と一
体の部材である固定部32Bと、この固定部32Bと同
一形状であって、前記クランプ部34を貫通した前記ピ
ン32Aに嵌合され、且つスペーサ33を介して、ねじ
32Cにより固定部32Bに締め付け固定された着脱部
32Dとから構成されている。
【0020】前記爪部本体32には、前記固定部32B
と着脱部32Dとの間にスペーサ33が介在されること
によって、クランプ部34がピン32Aを中心として揺
動できるようなスリット36が形成されている。
【0021】このスリット36の幅は、図6(B)に示
されるように、前記クランプ部34の厚さと、前記上糸
18の太さの和程度とされ、これにより、クランプ部3
4が爪部本体32の間に上糸18を挟み込んだ状態で閉
じたとき、該上糸18がスリット36内で、クランプ部
34(先端部34A)と爪部本体32とにより挟み込ま
れるようになっている。
【0022】又、前記先端部34Aと、これが閉じると
きに摺設する前記着脱部32Dの対向する角部には、図
6(A)に示されるように、切刃37A、37Bが形成
され、これによって、上糸18を挟んだ状態でクランプ
部34が閉じられるとき、その先端部34A内側角部の
切刃37Aと、この切刃37Aに対向する前記着脱部3
2D側の角部の切刃37Bとによって、上糸18が切断
されるようになっている。
【0023】又、切断後の上糸18は、図6(B)に示
されるように、固定部32Bと先端部34Aとの間に挟
み込まれた状態で、スリット36内に保持されるように
なっている。
【0024】前記糸結び爪30は、回転軸26を、図4
に示されるように、回転駆動軸38の取付孔38Aに装
入して、セットねじ38Bによって固定されるようにな
っている。又、前記回転駆動軸38のケーシング40の
端面には、リング状カム42が、その回転方向取付位置
調節自在に取り付けられている。
【0025】このリング状カム42は、図3〜5に示さ
れるように、外側円周42Aから偏心したカム孔42B
を備えている。
【0026】前記糸結び爪30は、その回転軸26を、
前記回転駆動軸38の取付孔38Aにセットされること
によって、リング状カムの外側円周42Aの中心に取り
付けられるようになっている。
【0027】従って、爪部28が回転駆動軸38によっ
て、回転軸26を中心に回転されると、そのクランプ部
34におけるカムフォロワ部34Bが、前記リング状カ
ム42のカム孔42Bに摺接することによって、偏心量
に応じて先端部34Aが、爪部本体32に対して開閉さ
れることになる。
【0028】前記糸結び装置24は、図1に示されるよ
うに、針16から、図において下方(作業者側)への延
長線上に、前記糸結び爪30の内側角部30Aが位置す
るように配置されている。図1、図2の符号43は、2
本の上糸18を束ねて、爪結び爪30の内側角部30A
に案内するため布押え12に立設されたガイドピンを示
す。
【0029】前記糸結び装置24における回転駆動軸3
8は、パルスモータ44によって直接駆動され、且つ、
これらパルスモータ44は、制御装置46によってその
回転角度が制御されるようになっている。
【0030】次に、上記2針ミシン10により、縫製物
20を縫製する過程について説明する。
【0031】まず、図1に示されるように、糸結び装置
24の糸結び爪30を上向きとし、その内側角部30A
の位置に、前記2本の上糸が通るように、その端部を糸
保持ばね25に保持して、ガイドピン43を経て針16
との間に張り渡しておく。このとき、上糸18は、内側
角部30Aによって屈曲されるように、糸保持ばね25
によって保持する。
【0032】次に、制御装置46によって、糸結び装置
24のパルスモータ44を駆動して、糸結び爪30を、
図1、図3の状態から時計方向に回転させる。
【0033】図1、図3の状態から、糸結び爪30が約
200°回転すると、該糸結び爪30の先端によって、
上糸18が絡められて、回転軸26を1巻きする2本の
上糸18の輪が形成される(図5参照)。
【0034】ここから、更に糸結び爪30が時計方向に
回転されると、閉じていたクランプ部34のカムフォロ
ワ部34Bが、リング状カム42におけるカム孔42B
の、回転軸26を中心とする半径が小さい側に至り、こ
れによって、先端部34Aが開かれ、図5に示されるよ
うに、張り渡されている上糸18が、開状態の先端部3
4Aと爪部本体32との間に入り込む。
【0035】次に、糸結び装置24の糸結び爪30を、
爪部本体32とクランプ部34との間に上糸18を挟み
込んだ状態で更に時計方向に回転させると、図6(A)
に示されるように、上糸18が切刃37A、37Bによ
って切断される。
【0036】切断された上糸18の縫い目側の端部は、
図6(B)に示されるように、スリット36内で保持さ
れる。このとき、結び爪30は図5の状態から180°
回転して、図2に示されるように、針16方向に向けて
停止されている。
【0037】縫製が開始すると、上糸18の結節力によ
り縫い目22方向に引張られて、図7(A)〜(B)に
示されるように、上糸18の輪が、糸結び爪30の傾斜
面30Bに沿って滑り、更に引張られて、図7(C)に
示されるように、結び目18Aが形成され、次いで、上
糸18の端部がスリット36内から引張り出されて解放
され、最終的には結び目18Aが縫製物20の上面位置
まで引込まれる(図2参照)。
【0038】この状態では、図8に示されるように、2
本の上糸18は、その縫い始め端部が、縫製物20の上
面位置にあって、それぞれ下糸と絡み合っているので、
縫い始めからほつれたりすることができない。
【0039】なお、上記の糸結び装置24の糸結び爪3
0に、切刃37A、37Bが形成されていて、糸結びの
際に上糸18が切断されるようになっているが、これ
は、切刃を設けることなく、他の手段(例えば手作業)
により、結び目18A近くを切断するようにしてもよ
い。
【0040】なお、上記2針ミシン10は、2本の針1
6によって2本の上糸16及び対応する下糸によって縫
製するようにしたものであるが、本発明はこれに限定さ
れるものでなく、例えば3針あるいは4針以上で同時に
縫製する多針ミシンについても適用されるものである。
従って、糸結び装置は、その針の数だけの上糸を束ねて
結び目を形成することになる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、多
針ミシンにおける複数の上糸の縫い始め端部を束ねて、
糸結び装置により結び目を形成することによって、該上
糸の縫い始め端部のほつれを確実に防止することができ
るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例に係る2針ミシン
の要部を示す斜視図
【図2】同要部の断面図
【図3】同糸結び装置における糸結び爪を拡大して示す
斜視図
【図4】同糸結び爪の分解斜視図
【図5】同糸結び爪の作用を示す断面図
【図6】同糸結び爪における上糸の切断・保持過程を示
す断面図
【図7】糸結び装置における上糸の結び目形成過程を示
す平面図
【図8】同2針ミシンにおいて結び目が形成された状態
を示す平面図
【図9】従来の本縫いミシンにおける上糸と下糸による
縫い始めの縫製状態を拡大して示す断面図
【図10】従来の2針ミシンにおける縫い目の状態を示
す平面図
【符号の説明】
10…2針ミシン 12…布押え 14…針孔 16…針 18…上糸 18A…結び目 20…縫製物 22…縫い目 24…糸結び装置 26…回転軸 28…爪部 30…糸結び爪 30A…内側角部 32…爪部本体 34…クランプ部 46…制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の上糸を、各々対応する下糸と絡ま
    せて縫製する多針ミシンにおいて、前記複数本の上糸の
    縫い始め側の端部を束ねた状態で絡めて輪を作り、該輪
    の一端を保持してから結び目を形成する糸結び装置を設
    けたことを特徴とする多針ミシン。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記糸結び装置は、上
    糸の輪を形成した後、縫い開始後に、上糸が下糸に絡め
    られるときに、前記輪の他端が引張られて結び目が形成
    され、且つ、該糸結び装置により保持されていた前記上
    糸の輪の一端が解放されるように構成されたことを特徴
    とする多針ミシン。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記糸結び装置
    は、束ねられた状態で張り渡された複数本の上糸に略直
    交する回転中心軸線廻りに回転自在の回転軸、及び、こ
    の回転軸の先端から連続的に、略90°屈曲延在された
    爪部を含む糸結び爪を有してなり、前記上糸を、前記回
    転軸から前記爪部に至る内側角部にかけて、該回転軸を
    回転させることにより、該回転軸を巻く上糸の輪を形成
    するようにされ、前記糸結び爪の爪部は、爪部本体と、
    この爪部本体に対して先端側が開閉自在であって、前記
    上糸が入り込む程度に開かれる開位置及び爪部本体と略
    重ね合わせられる閉位置をとり得るように揺動自在に支
    持されたクランプ部と、を有してなり、前記回転軸に巻
    き付けられて輪を形成している上糸を把持可能とされ、
    前記爪部本体は、閉状態で、前記クランプ部が入り込む
    スリットを備え、このスリットの幅は、該クランプ部の
    厚さよりも、前記上糸を挟み込む程度に大きくされたこ
    とを特徴とする多針ミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103603148A (zh) * 2013-11-29 2014-02-26 宁波舒普机电科技有限公司 自动换梭装置的打结机构
CN107574590A (zh) * 2017-10-12 2018-01-12 杰克缝纫机股份有限公司 一种双针缝纫机

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