JPH1067850A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法

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JPH1067850A
JPH1067850A JP9004140A JP414097A JPH1067850A JP H1067850 A JPH1067850 A JP H1067850A JP 9004140 A JP9004140 A JP 9004140A JP 414097 A JP414097 A JP 414097A JP H1067850 A JPH1067850 A JP H1067850A
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JP
Japan
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polycarbonate
compound
content
mol
aromatic organic
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JP9004140A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sakashita
下 健 阪
Tomoaki Shimoda
田 智 明 下
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
Original Assignee
GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原料として用いる芳香族系有機二水酸基化合物
および炭酸ジエステル中に含まれる合計の加水分解可能
な塩素含有量、ナトリウムイオン含有量および鉄イオン
の含有量を特定値以下としているため、黄色などに着色
することがなく色調、耐熱性、耐水性および耐沸水性に
優れたポリカーボネートが得られる。 【解決手段】芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエス
テルとを溶融重縮合してポリカーボネートを製造するに
際して、触媒として(b)アルカリ金属化合物またはアル
カリ土類金属化合物を該芳香族系有機二水酸基化合物1
モルに対して1×10-8〜1×10-4モルの量で用いる
とともに、上記モノマー中の合計で、加水分解可能な塩
素含有量が0.5ppm 以下、ナトリウムイオン含有量が
0.1ppm 以下、鉄イオン含有量:0.1ppm 以下であ
る、芳香族系有機二水酸基化合物および炭酸ジエステル
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリカーボネートの製造
方法に関し、さらに詳しくは、色調の改良されたポリカ
ーボネートの製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリカーボネートは、耐衝撃性な
どの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも
優れており、広く用いられている。このようなポリカー
ボネートの製造方法としては、ビスフェノールなどの芳
香族系有機二水酸基化合物とホスゲンとを直接反応させ
る方法(界面法)、あるいはビスフェノールなどの芳香
族系有機二水酸基化合物とジフェニルカーボネートなど
の炭酸ジエステルとを溶融状態でエステル交換反応(重
縮合反応)させる方法などが知られている。
【0003】ところで芳香族系有機二水酸基化合物と炭
酸ジエステルとのエステル交換反応によってポリカーボ
ネートを製造する際には、芳香族系有機二水酸基化合物
と炭酸ジエステルとを、金属の有機酸塩、無機酸塩、酸
化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラートなどの
触媒を用いて、通常250〜330℃の温度で減圧下に
加熱しながら溶融状態でエステル交換反応させているた
め、前述の界面法と比較して安価にポリカーボネートを
製造することができるという利点を有している。しかし
ながら、芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステル
とを溶融状態で反応させているため、生成するポリカー
ボネートは長時間高温に曝されることとなり、黄色に着
色するという大きな問題点があった。
【0004】このため上記のような方法によって得られ
るポリカーボネートは、プラスチックガラスあるいはレ
ンズなどの良好な透明性および色調が要求される分野で
は用いることができなかった。
【0005】本発明者らは、上記のような問題を解決す
べく鋭意検討したところ、特定の不純物の含有量の少な
い芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステルとを重
縮合させればよいことを見出して、本発明を完成するに
至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、色調が改良さ
れたポリカーボネートを得ることができるようなポリカ
ーボネートの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るポリカーボネートの製造方
法は、芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステルと
を溶融重縮合してポリカーボネートを製造するに際し
て、触媒として(b)アルカリ金属化合物またはアルカリ
土類金属化合物を該芳香族系有機二水酸基化合物1モル
に対して1×10-8〜1×10-4モルの量で用いるとと
もに、上記モノマー中に含まれる合計の、加水分解可能
な塩素含有量、ナトリウムイオン含有量および鉄イオン
含有量がそれぞれ下記のような範囲にある、芳香族系有
機二水酸基化合物および炭酸ジエステルを用いることを
特徴としている。
【0008】 加水分解可能な塩素含有量: 0.5ppm 以下 ナトリウムイオン含有量 : 0.1ppm 以下 鉄イオン含有量 : 0.1ppm 以下
【0009】本発明では、ポリカーボネートを製造する
に際して、原料として用いる芳香族系有機二水酸基化合
物および炭酸ジエステル中に含まれる合計の加水分解可
能な塩素含有量、ナトリウムイオン含有量および鉄イオ
ンの含有量を特定値以下としているため、黄色などに着
色することがなく色調、耐熱性、耐水性および耐沸水性
に優れたポリカーボネートを得ることができる。
【0010】
【発明の具体的説明】以下本発明に係るポリカーボネー
トの製造方法を具体的に説明する。本発明ではポリカー
ボネートを製造するに際して、芳香族系有機二水酸基化
合物と炭酸ジエステルとが用いられる。本発明で用いら
れる芳香族系有機二水酸基化合物とは、下記式[I]
【0011】
【化1】
【0012】R1およびR2は水素原子または1価の炭化
水素基であり、R3は2価の炭化水素基である。また芳
香核は、1価の炭化水素基を有していてもよい。)で示
される化合物である。
【0013】このような芳香族系有機二水酸基化合物と
しては、具体的には、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-
ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-
ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)オクタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フ
ェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1- メチルフェ
ニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t- ブチルフ
ェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3- ブロモ
フェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)
アルカン類、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカ
ン類、4,4'- ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニルエーテルなどのジ
ヒドロキシアリールエーテル類、4,4'- ジヒドロキシジ
フェニルスルフィド、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチ
ルジフェニルスルフィドなどのジヒドロキシジアリール
スルフィド類、4,4'- ジヒドロキシジフェニルスルホキ
シド、4,4'- ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルス
ルホキシドなどのジヒドロキシジアリールスルホキシド
類、4,4'- ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'- ジ
ヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホンなどのジ
ヒドロキシジアリールスルホン類などが用いられる。こ
れらのうちでは、特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)プロパンが好ましい。
【0014】また炭酸ジエステルとしては、具体的に
は、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネー
ト、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m-クレジル
カーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェ
ニル)カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシ
ルカーボネートなどが用いられる。これらのうち特にジ
フェニルカーボネートが好ましい。
【0015】またこれらの炭酸ジエステルは、ジカルボ
ン酸あるいはジカルボン酸エステルを含有していてもよ
い。このようなジカルボン酸あるいはジカルボン酸エス
テルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルなどが例示で
きる。
【0016】上記のようなジカルボン酸あるいはジカル
ボン酸エステルを炭酸ジエステルと併用した場合には、
ポリエステルポリカーボネートが得られるが、本発明の
ポリカーボネートの製造方法には、このポリエステルポ
リカーボネートの製造方法も含まれる。
【0017】本発明でポリカーボネートを製造するに際
して、上記のような炭酸ジエステルは、芳香族系有機二
水酸基化合物1モルに対して、1.01〜1.30モル好
ましくは1.02〜1.20モルの量で用いられることが
望ましい。
【0018】本発明では、上記のような芳香族系有機二
水酸基化合物および炭酸ジエステル中に含まれる合計の
加水分解可能な塩素含有量が、0.5ppm 以下である。
本明細書で加水分解可能な塩素含有量とは、塩酸などの
酸あるいは塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩とし
て存在する塩素、あるいはフェニルクロロホーメイトの
ような有機性の加水分解可能な塩素の含有量を意味し、
原料を水で抽出し、イオンクロマトグラフィーなどの分
析をすることによって測定することができる。
【0019】上記のような芳香族系有機二水酸基化合物
および炭酸ジエステル中に含まれる合計の加水分解可能
な塩素含有量の合計が0.5ppm を超えると、ポリカー
ボネートの色相が悪くなるため好ましくない。
【0020】従来、芳香族系有機二水酸基化合物および
炭酸ジエステル特にホスゲン法により得られる炭酸ジエ
ステルを蒸留あるいは再結晶して反応に用いてきたが、
単に蒸留するだけでは、芳香族系有機二水酸基化合物お
よび炭酸ジエステル特にホスゲン法により得られる炭酸
ジエステル中に含まれるフェニルクロロホーメートなど
の加水分解可能な塩素含量を上記のような値以下とする
ことは、一般に困難である。
【0021】このような加水分解可能な塩素含有量が少
ない炭酸ジエステルは、pHが6.0〜9.0好ましくは
pHが7.0〜8.5さらに好ましくはpHが7.0〜8.
0であり、温度が78〜105℃好ましくは80〜10
0℃さらに好ましくは80〜90℃の温水で洗浄するこ
とによって容易に得ることができる。
【0022】上記のような炭酸ジエステルを洗浄する際
に用いられる弱塩基性溶液としては、たとえば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシドなどの水溶液が用いられる、このうち
特に炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウムなどの水溶液が特に好ましい。
【0023】また炭酸ジエステルを上記のような温水で
洗浄した後、さらに蒸留して用いることが好ましい。ま
たホスゲン法によらない炭酸ジエステル、例えばジアル
キルカーボネートより得られた炭酸ジエステルを用いる
場合、さらに温水洗浄の効果が場合によっては蒸留のみ
でも加水分解可能塩素を0.5ppm 以下に抑えることが
できる。
【0024】また本発明では、上記のように芳香族系有
機二水酸基化合物および炭酸ジエステル中に含まれる合
計の加水分解可能な塩素含有量を0.5ppm 以下とする
ことに加えて、上記の芳香族系有機二水酸基化合物およ
び炭酸ジエステル中に含まれる合計のナトリウムイオン
含有量を0.1ppm 以下とし、鉄イオン含有量を0.1pp
m としている。このように芳香族系有機二水酸基化合物
および炭酸ジエステル中に含まれる合計の加水分解可能
な塩素含有量を0.5ppm 以下とすることに加えて、ナ
トリウムイオン含有量を0.1ppm 以下とし、鉄イオン
含有量を0.1ppm とすることによって、さらに着色の
ないポリカーボネートを得ることができる。
【0025】なお芳香族系有機二水酸基化合物および炭
酸ジエステル中に含まれるナトリウムイオン含有量およ
び鉄イオン含有量は、原子吸光分析および誘導結合プラ
ズマ発光分析によって決定される。
【0026】上記のような芳香族系有機二水酸基化合物
および炭酸ジエステル中に含まれるナトリウムイオン含
有量および鉄イオン含有量を上記のような値以下とする
には、蒸留、再結晶などの精製を採用すればよい。
【0027】本発明では、上記のような芳香族系有機二
水酸基化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合してポリ
カーボネートを製造するに際して、従来から公知の触媒
あるいは本発明者らによって新たに開発された触媒を用
いることができる。たとえば、特公昭36-694号公報ある
いは特公昭36-13942号公報に記載されて触媒、具体的に
は、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカ
リ土類金属、亜鉛、カドミウム、スズ、アンチモン、
鉛、マンガン、コバルト、ニッケルなどの金属の酢酸
塩、炭酸塩、ホウ酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物あ
るいはアルコラートなどが用いられ、また含窒素塩基性
化合物とホウ酸またはホウ酸エステル、リン化合物など
との組合せ系なども用いられる。これらの触媒は、原料
として用いられる芳香族系有機二水酸基化合物1モルに
対して1×10-6〜1×10-1モル好ましくは1×10
-5〜1×10-2モルの量で用いられることが好ましい。
【0028】以下に特に好ましい触媒系について詳述す
る。本発明では、芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジ
エステルとを溶融重縮合してポリカーボネートを製造す
るに際して、触媒として (a) 含窒素塩基性化合物 (b) アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物 (c) ホウ酸またはホウ酸エステル 等の触媒を用いることが好ましい。
【0029】(a)含窒素塩基性化合物としては、具体的
には、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド(Me4N
OH)、テトラエチルアンモニウムヒドロオキシド(Et4N
OH)、テトラブチルアンモニウムヒドロオキシド(Bu4N
OH)、
【0030】
【化2】
【0031】などのテトラアルキルまたはアリール、ア
ルアリールアンモニウムヒドロオキシド類、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、
トリフェニルアミンなどの三級アミン類、R2NH(式
中Rはメチル、エチルなどのアルキル、フェニル、トル
イルなどのアリール基などである)で示される二級アミ
ン類、RNH2(式中Rは上記と同じである)で示され
る一級アミン類、あるいはアンモニア、テトラメチルア
ンモニウムボロハイドライド(Me4NBH4)、テトラブチ
ルアンモニウムボロハイドライド(Bu4NBH4)、テトラ
ブチルアンモニウムテトラフェニルボレート(Bu4NBP
h4)、テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレー
ト(Me4NBPh4)などの塩基性塩などが用いられる。
【0032】これらのうち、テトラアルキルアンモニウ
ムヒドロキシド類が特に好ましい。 (b)アルカリ金属化合物としては、具体的には、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリン酸
ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチ
ウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウ
ム、フェニル化ホウ素ナトリウム、ビスフェノールAの
リチウム、ナトリウム、カリウム、安息香酸ナトリウ
ム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素
二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二リ
チウムなどの塩などが用いられる。
【0033】また(b)アルカリ土類金属化合物として
は、具体的には、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、
水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素
カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウ
ム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸
カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ス
トロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ス
トロンチウムなどが用いられる。
【0034】(c)ホウ酸またはホウ酸エステルとして
は、ホウ酸または一般式B(OR)n(OH)3-n(式中
Rは、メチル、エチルなどのアルキル、フェニルなどの
アリールなどであり、nは1,2または3である)で示
されるホウ酸エステルが用いられる。
【0035】このようなホウ酸エステルとしては、具体
的には、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸
トリブチル、ホウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチ
ル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸ト
リナフチルなどが用いられる。
【0036】上記のような(a)含窒素塩基性化合物が用
いられる場合は、芳香族系有機二水酸基化合物1モルに
対して、1×10-6〜1×10-1モル好ましくは1×1
0-5〜1×10-2モルの量で、(b)アルカリ金属化合物
またはアルカリ土類金属化合物が用いられる場合は1×
10-8〜1×10-4モル好ましくは1×10-7〜1×1
0-4モルの量で特に好ましくは1×10-7〜1×10-5
モル量で用いられ、そして(c)ホウ酸またはホウ酸エス
テルが用いられる場合は1×10-8〜1×10- 1モル好
ましくは1×10-7〜1×10-2モルの量で特に好まし
くは1×10-6〜1×10-4モル量で用いられる。
【0037】(a)含窒素塩基性化合物の量が芳香族系有
機二水酸基化合物1モルに対して1×10-6〜1×10
-1モルであると、エステル交換反応、重合反応が十分な
速度で進行し、さらに色相、耐熱性および耐水性などに
優れたポリカーボネートが得られる点で好ましい。
【0038】また(b)アルカリ金属化合物またはアルカ
リ土類金属化合物の量が芳香族系有機二水酸基化合物1
モルに対して1×10-8〜1×10-4モルであると、重
合活性を高くすることができ、さらに色相、耐熱性、耐
水性に優れたポリカーボネートが得られる点で好まし
い。
【0039】また(c)ホウ酸またはホウ酸エステルの量
が芳香族系有機二水酸基化合物1モルに対して1×10
-8〜1×10-1モルであると、熱老化後の分子量の低下
が起こりにくく、さらに色相、耐熱性および耐水性に優
れたポリカーボネートが得られる点で好ましい。
【0040】このように(a)含窒素塩基性化合物と(b)ア
ルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物と、
(c)ホウ酸またはホウ酸エステルのうち(a)および(b)、
(a)および(c)、(b)および(c)または(a)、(b)および(c)
からなる触媒は、高い重合活性を有して高分子量のポリ
カーボネートを生成させることができ、しかも得られる
ポリカーボネートは、耐熱性および耐水性に優れ、その
上色調が改良され、透明性に優れている。
【0041】本発明では、芳香族系有機二水酸基化合物
と炭酸ジエステルとの重縮合反応は、従来知られている
芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステルとの重縮
合反応条件と同様な条件下で行なうことができるが、具
体的には、第一段目の反応を80〜250℃好ましくは
100〜230℃さらに好ましくは120〜190℃の
温度で0〜5時間好ましくは0〜4時間さらに好ましく
は0.25〜3時間常圧で、両者を反応させる。次いで
反応系を減圧しながら反応温度を高めて芳香族系有機二
水酸基化合物と炭酸ジエステルとの反応を行ない、最終
的には1mmHg以下の減圧下で240〜320℃の温度
で芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステルとの重
縮合反応を行なう。
【0042】上記のような芳香族系有機二水酸基化合物
と炭酸ジエステルとの反応は、連続式で行なってもよく
またバッチ式で行なってもよい。また上記の反応を行な
うに際して用いられる反応装置は、槽型であっても管型
であっても塔型であってもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明では、ポリカーボネートを製造す
るに際して、原料として用いる芳香族系有機二水酸基化
合物および炭酸ジエステル中に含まれる加水分解可能な
塩素含有量(全塩素含有量)ナトリウムイオン含有量お
よび鉄イオン含有量を特定値以下としているため、黄色
などに着色することがなく色調、耐熱性、耐水性および
耐沸水性に優れたポリカーボネートを得ることができ
る。
【0044】
【実施例】以上本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以
下の実施例において得られたポリカーボネートの物性
は、下記のようにして測定した。
【0045】極限粘度(IV):塩化メチレン中(0.5d
l/g)20℃でウベローデ粘度計を用いて測定した。 色相(b値):2mm厚のプレスシートのLab値を日本
電色工業(株)のColorand Color Defference Meter ND-1
001 DP を用い透過法で測定し、黄色度の尺度としてb
値を用いた。
【0046】熱老化試験:120℃、400mmHgで12
時間乾燥したペレットをテフロンペトリ皿(40mmφ)に
4.5g秤量し、250℃のギヤオーブン(GHPS-212
田葉井製作所、空気置換率71.6回/時間)中に16
時間保持した後、室温まで徐冷した。この試料を2mm厚
のプレスシートにして、このシートを用いて色相(b
値)およびIVを測定した。
【0047】沸水試験:0.5mm厚のプレスシートより
幅5mm、長さ5cmのダンベルを打ち抜き、沸水中に浸漬
し、1日後、3日後、7日後に取り出す。取り出し後、
1時間以内にインストロン1132でチャック間距離3
0mm、引張り速度50mm/min 、測定レンジ50kgで引
張り試験を行ない伸び(%)を測定した。
【0048】プレスシート作成条件:120℃、400
mmHg、12時間乾燥したペレットを280℃、10分予
熱後、280℃で5分間100kg/cm3でプレスし、室
温でコールドプレスを5分間行なった。
【0049】加水分解可能塩素含量:原料5gを10ml
のトルエンに溶解し、溶離液(2.8mM NaHCO3/2.25mM)
Na2CO3 10mlを加えた後、水を加えて攪拌、抽出
して、その抽出液中の塩素含量をイオンクロマトグラフ
ィー(DIONEX社製、イオンクロマトグラフ 2000i)にて
測定した。
【0050】ナトリウム含量:20gのサンプルを用い
て原子吸光法(日立製、180-80)にて測定した。 鉄含量:20gのサンプルを用いて誘導結合プラズマ発
光分析法(日本ジャーレルアッシュ社製、NJA ICPA 57
5)にて測定した。
【0051】
【比較例a】加水分解可能な塩素含量が5.9ppm であ
るジフェニルカーボネート(Bayer社製)を、80℃の
pH7.0である温水で洗浄した後、減圧蒸留して90
%の回収率で加水分解可能な塩素含量0.3ppm のジフ
ェニルカーボネートを得た。反応容器にガラスリアクタ
ーを用い、攪拌棒をNiにした系でこのジフェニルカー
ボネート51.36g(0.24モル)と、加水分解可能塩
素含量0.2ppm のビスフェノールA(GE社製)45.6
g(0.2 モル)とホウ酸H3BO3(和光試薬特級)3.
1mg(2.5 ×10-4mol/BPA 1mol)とをN2雰囲気下、1
80℃、760mmHgで30分間攪拌した。その後、テト
ラメチルアンモニウムヒドロオキサイドMe4NOH
15%水溶液(東洋合成社製)30.4mg(Me4NOH 2.5
×10-4mol/BPA 1mol)、炭酸水素ナトリウムNaHCO
3(和光試薬特級0.42mg(0.25×10 -4mol/BPA 1mol)
を加えて、さらに180℃、N2雰囲気下30分攪拌
し、エステル交換反応を行なった。
【0052】その後、210℃に昇温し、徐々に200
mmHgまで減圧し、1時間さらに240℃まで昇温し、2
00mmHgで20分、徐々に150mmHgまで減圧し20
分、さらに100mmHgまで減圧後20分、15mmHgまで
減圧して0.5時間反応させた後、270℃に昇温し、
最終的に0.5mmHgまで減圧して2.5時間反応させた。
IVが0.55dl/gのポリカーボネートを得た。こ
のポリカーボネートのb値は1.3であった。結果を表
1に示す。
【0053】
【比較例b〜c】比較例aにおいて、ジフェニルカーボ
ネートの精製度合(減圧蒸留での回収率)をかえること
によって加水分解可能塩素含量、ナトリウムイオン含
量、鉄イオン含量の異なる表1記載のDPCを得、比較
例aに記載の方法で重合を行ない、ポリカーボネートを
得た。結果を表1に示す。
【0054】
【比較例d】比較例aにおいてBayer 社のジフェニルカ
ーボネートのかわりにジメチルカーボネートを原料とし
て製造されたEni 社のジフェニルカーボネートを蒸留し
たものを用いた以外は、比較例aに記載の方法で重合を
行なった。結果を表1に示す。
【0055】
【比較例1】比較例aにおいて未精製のジフェニルカー
ボネートを用いた他は、比較例aに記載の方法で重合を
行なった。結果を表1に示す。
【0056】
【比較例2】比較例aにおいて、Bayer 社のジフェニル
カーボネートを使用する代りにEni社の未蒸留ジフェニ
ルカーボネートを用いた他は、比較例aに記載の方法で
重合を行なった。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【実施例1】加水分解可能な塩素含量が5.9ppm であ
るジフェニルカーボネート(Bayer社製)を、80℃の
pH7.0である温水で2回洗浄した後、減圧蒸留して
90%の回収率で加水分解可能な塩素含量0.1ppm 以
下のジフェニルカーボネートを得た。反応容器にガラス
リアクターを用い、攪拌棒をNiにした系でこのジフェ
ニルカーボネート143.8g(0.672 モル)と、加水
分解可能塩素含量0.1ppm 以下のビスフェノールA
(日本ジーイープラスチックス社製)136.8g(0.6
00 モル)とホウ酸H3BO3、3%水溶液3.0mg(H3BO
3 0.025×10-4mol/BPA 1mol)とをN2雰囲気下、18
0℃に昇温した。その後、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロオキサイド(Me4NOH)15%水溶液(東洋合成社
製)91.2mg(Me4NOH 2.5×10-4mol/BPA 1mol)、水
酸化ナトリウム(NaOH)0.1%水溶液24.0mg(0.01
0 ×10-4mol/BPA 1mol)を加えて、さらに180℃、N
2雰囲気下30分攪拌し、エステル交換反応を行なっ
た。
【0059】その後、210℃に昇温し、徐々に200
mmHgまで減圧し、その条件で1時間、さらに240℃ま
で昇温し、200mmHgで20分、その後さらに徐々に1
50mmHgまで減圧後20分、15mmHgまで減圧して0.
5時間反応させた後、270℃に昇温し、最終的に0.
5mmHgまで減圧して2.5時間反応させた。IVが0.5
5dl/gのポリカーボネートをほぼ定量的に得た。こ
のポリカーボネートのb値は0.7であった。結果を表
2に示す。
【0060】
【実施例2〜3】実施例1において、ジフェニルカーボ
ネートの精製度合(減圧蒸留での回収率)をかえること
によって加水分解可能塩素含量、ナトリウムイオン含
量、鉄イオン含量の異なる表2記載のDPCを得、実施
例1に記載の方法で重合を行ない、ポリカーボネートを
得た。結果を表2に示す。
【0061】
【実施例4】実施例1におけるジフェニルカーボネート
のかわりにジメチルカーボネートを原料として製造され
たジフェニルカーボネートを蒸留したものを用いた以外
は、実施例1に記載の方法で重合を行なった。結果を表
2に示す。
【0062】
【実施例5】実施例1において、水酸化ナトリウム(Na
OH)0.1%水溶液のかわりに炭酸水素ナトリウム(NaH
CO3)0.2 %水溶液50.4mg(NaHCO3 0.02×10-4mol/
BPA1mol)を使用した以外は、実施例1に記載の方法で
重合を行なった。結果を表2に示す。
【0063】
【実施例6】実施例1において、水酸化ナトリウム(Na
OH)0.1%水溶液のかわりにステアリン酸リチウム(C
17H35COOLi)1%水溶液34.8mg(C17H35COOLi 0.02
×10 -4mol/BPA 1mol)を使用した以外は、実施例1に記
載の方法で重合を行なった。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
【実施例7】実施例1において、水酸化ナトリウム(Na
OH)0.1%水溶液のかわりに
【0066】
【化3】
【0067】×10-4mol /BPA 1mol)を使用した以外
は、実施例1に記載の方法で重合を行なった。結果を表
3に示す。
【0068】
【実施例8】実施例1において、水酸化ナトリウム(Na
OH)0.1%水溶液のかわりにリン酸二水素ナトリウム
(Na2HPO4)0.1%水溶液42.6mg(Na2HPO4 0.005
×10- 4mol /BPA 1mol)を使用した以外は、実施例1に
記載の方法で重合を行なった。結果を表3に示す。
【0069】
【実施例9】実施例1において、水酸化ナトリウム(Na
OH)0.1%水溶液のかわりに
【0070】
【化4】
【0071】を使用した以外は、実施例1に記載の方法
で重合を行なった。結果を表3に示す。
【0072】
【比較例3】実施例1において未精製のジフェニルカー
ボネートを用いた他は、実施例1に記載の方法で重合を
行なった。結果を表3に示す。
【0073】
【比較例4】実施例1のジフェニルカーボネートを使用
する代りにEni 社の未蒸留ジフェニルカーボネートを用
いた他は、実施例1に記載の方法で重合を行なった。結
果を表3に示す。
【0074】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエス
    テルとを溶融重縮合してポリカーボネートを製造するに
    際して、 触媒として(b)アルカリ金属化合物またはアルカリ土類
    金属化合物を該芳香族系有機二水酸基化合物1モルに対
    して1×10-8〜1×10-4モルの量で用いるととも
    に、 上記モノマー中に含まれる合計の、加水分解可能な塩素
    含有量、ナトリウムイオン含有量および鉄イオン含有量
    がそれぞれ下記のような範囲にある、芳香族系有機二水
    酸基化合物および炭酸ジエステルを用いることを特徴と
    するポリカーボネートの製造方法: 加水分解可能な塩素含有量: 0.5ppm 以下 ナトリウムイオン含有量 : 0.1ppm 以下 鉄イオン含有量 : 0.1ppm 以下
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JP2001158821A (ja) * 1999-09-21 2001-06-12 Teijin Ltd 耐熱安定性に優れた芳香族ポリカーボネート
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