JPH1069026A - 写真用支持体の製造方法及びその製造方法による支持体を使用するハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

写真用支持体の製造方法及びその製造方法による支持体を使用するハロゲン化銀写真感光材料

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JPH1069026A
JPH1069026A JP22854096A JP22854096A JPH1069026A JP H1069026 A JPH1069026 A JP H1069026A JP 22854096 A JP22854096 A JP 22854096A JP 22854096 A JP22854096 A JP 22854096A JP H1069026 A JPH1069026 A JP H1069026A
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fluorine
surfactant
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JP22854096A
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Kenichi Nakamura
謙一 中村
Taisei Nishimi
大成 西見
Hidetoshi Kobayashi
英俊 小林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電防止能にすぐれ、感材屑やゴミ付がなく、
又現像処理時のハジキがなく耐傷性にすぐれた写真用支
持体の製造方法を提供する。 【解決手段】バッキング層を有するハロゲン化銀写真感
光材料用支持体において、バッキング層の滑り剤含有層
の上に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオーバ
ーコートするバッキング層付ハロゲン化銀写真感光材料
用支持体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた帯電防止能
を示し、感材屑やゴミ等の付着が低減でき、現像処理時
のハジキが改良され、かつ、耐傷性に優れたバッキング
層を有するハロゲン化銀写真感光材料用支持体の製造方
法、その製造方法で製造された支持体およびその支持体
を使用したハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料においては、
感光材料の製造上、製造後の感光材料の裁断、穿孔、巻
き込みなどの取り扱い上、あるいは、カメラ、映画機、
プリンター等装置内の走行性、さらには感材屑やゴミの
付着、上記製造上、取り扱い上あるいは各種機器内の走
行時の耐傷性付与等々の目的で感光材料の支持体を挟ん
だ両面の支持体より最も遠い側の層(最外層)に通常は
滑り剤(易滑剤)が用いられる。滑り剤含有層にフッ素
含有界面活性剤を使用することは米国特許第4,76
6,059号、特開平1−234843号などに開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】長鎖脂肪族炭化水素基
を有するエステル化合物は、最外層に添加されることが
多いが、滑り性や耐傷性は改善されても、帯電防止能や
現像処理時の処理ハジキについては満足できるものでは
なく、特に、最近のAPS(新写真システム)感材の撮
影画面の小型化ではこれら帯電防止能の不良による感材
屑やゴミの付着、処理ハジキ不良による水滴痕跡や、処
理液に含有する各種薬品や水に含まれるカルシウム塩な
どの析出が問題となり、その改良が望まれている。
【0004】フッ素含有界面活性剤を滑り剤含有層の塗
布液に添加して使用すると滑り性は良好であり、帯電防
止能および処理ハジキに関しては改良効果が認められる
が未だ不満足であり、耐傷性については劣化することが
明らかになった。そこで帯電防止能、処理ハジキについ
てはさらに改良すること、耐傷性については少なくとも
前記非フッ素含有界面活性剤の使用レベルにすることが
フッ素含有界面活性剤をバッキング層最外層に使用する
に際して解決しなければならない課題となった。この耐
傷性の改良は、磁気記録層を有する感光材料を取り扱う
上でその情報の入出力時に大きな問題となるもので、ス
ペースロスに起因する入出力エラーを発生することであ
る。このスペースロスの原因としては、主にバッキング
層として塗設した滑り剤や磁気記録層の摩耗粉、感材を
取り扱う時に付着するゴミ、雰囲気中のほこり等が挙げ
られ、これらがフィルム走行時に磁気ヘッド表面に付着
堆積することによりフィルムと磁気ヘッドとの間にスペ
ースロスを生じ、磁気入出力エラーが発生してしまうこ
とが挙げられる。特に耐傷性が劣る滑り剤含有層の場
合、磁気ヘッド通過時等に滑り剤含有層の滑り剤が剥離
し、磁気ヘッドに蓄積することでスペースロスを生じ、
入出力エラーの大きな原因となった。従って、本発明
は、帯電防止能に優れしかもその調節が可能であり感材
屑やゴミ等の付着が低減され、現像処理時のハジキが改
良され、かつ、耐傷性に優れたバッキング層を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料用支持体の製造方法、その製造
方法で製造された支持体およびその支持体を使用したハ
ロゲン化銀写真感光材料を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、上記課題は下記の手段によって達成できた。即
ち、 (1)バッキング層を有するハロゲン化銀写真感光材料
用支持体において、バッキング層の滑り剤含有層の上に
少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオーバーコー
トすることを特徴とするバッキング層付ハロゲン化銀写
真感光材料用支持体の製造方法。 (2)フッ素含有界面活性剤に加え、少なくとも1種の
非フッ素含有界面活性剤をオーバーコートすることを特
徴とする(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料用支
持体の製造方法。 (3)フッ素含有界面活性剤のうち少なくとも1種がカ
チオン性フッ素含有界面活性剤であることを特徴とする
(1)または(2)に記載のハロゲン化銀写真感光材料
用支持体の製造方法。 (4)滑り剤が一般式(I)で表される化合物であるこ
とを特徴とする(1)ないし(3)のいずれか1つに記
載のハロゲン化銀写真感光材料用支持体の製造方法。 一般式(I) (R1)p −(COO) q −(R2)r 式中、R1 は炭素数6〜60、R2 は炭素数1〜60の
置換もしくは無置換の直鎖、分岐、環状を含むアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基および置換もしくは無
置換のアリール基である。p、qおよびrはそれぞれ1
〜6の整数を表す。 (5)(1)ないし(4)のいずれか1つの製造方法で
製造されるバッキング層付ハロゲン化銀写真感光材料用
支持体。 (6)(5)に記載のハロゲン化銀写真感光材料用支持
体を使用するハロゲン化銀写真感光材料。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
初めに、バッキング層について説明する。本発明で言う
バッキング層とは、支持体の一方の面に下塗り層を施し
た上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層が設
けられた(以下、感光性層と略称する)側とは支持体を
挟んで反対側に設けられた層を総称してバッキング層と
言う。このバッキング層は感光性層と同様に下塗り層を
設けた上に塗設された層であってもよく、下塗り層がな
く表面処理された支持体上に直接塗設されていてもよ
い。また、下塗り層は支持体とバッキング層の接着を良
化するために2層以上から成っていてもよい。
【0007】本発明の少なくとも2層以上の構成からな
るバッキング層は、滑り剤を含有する層の上(支持体よ
り遠い側)に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤を
オーバーコートすることにより構成される。滑り剤含有
層には、上記に説明した各種の化合物等を含んでいても
よい。また、滑り剤含有層とは別個に、例えば帯電防止
剤を含有する帯電防止層や強磁性体微粒子を含有する磁
気記録層あるいはこれらの層の間に中間層を設けるなど
付与させる機能に応じてそれぞれの層を設けた多層構成
から成っていてもよい。これらそれぞれの機能に応じて
設けられた多層構成から成る場合には、本発明では滑り
剤含有層はこれらの層より支持体から最も遠い側に設け
られることが好ましい。その滑り剤含有層より支持体か
ら遠い側に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤がオ
ーバーコートされる。本発明においては、滑り剤含有層
とは別個にそれぞれの機能を付与させる層を設ける多層
構成であることが好ましい。例えば、支持体より近い側
から遠い側へと順次帯電防止層、磁気記録層、滑り剤含
有層そして少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤がオ
ーバーコートされたバッキング層である。
【0008】なお、本発明のフッ素含有界面活性剤のオ
ーバーコートとは、フッ素含有界面活性剤を含む塗布液
組成物を塗設することを言う。塗布液組成物には、フッ
素含有界面活性剤のほか後に説明するバインダー、塗布
助剤、その他の界面活性剤あるいはその他の化合物等を
含んでもよい水および/または有機溶媒からなる液組成
である。この塗布液組成物を滑り剤含有層の上にオーバ
ーコートされたとき、明瞭に識別し得る層を形成しても
よく、また、滑り剤含有層に拡散、吸着配向されて層と
して識別し得ないものであってもよい。層として識別し
得るか否かはバッキング層の切断面を電子顕微鏡により
(10万倍以上)観察、撮影比較することにより可能で
ある。層を構成させる場合には、しばしばバインダーが
用いられるが、このバインダーは後述するものを使用す
ることができる。層の厚みは、滑り剤含有層の滑り剤の
機能を有効に発現させるためには50nm以下であること
が望ましい。好ましくは20nm以下、より好ましくは1
0nm以下である。本発明では、特に層を構成しないこと
が好ましい。このためには、フッ素含有界面活性剤を含
む塗布液組成物にはバインダーは使用することなく、フ
ッ素含有界面活性剤以外の界面活性剤を使用する程度の
水および/または有機溶媒からなる塗布液組成物であっ
て、これらの界面活性剤が滑り剤含有層のできるだけ表
面に局在化して存在する状態にあることが最も好まし
い。
【0009】次に、本発明に係る滑り剤について説明す
る。本発明においては、公知の滑り剤はいずれも使用す
ることができる。公知の滑り剤としては、例えば、前記
RD307105、第XII 章に記載の文献に挙げてある
化合物である。本発明では、好ましくは下記一般式
(I)で表される化合物の使用である。 一般式(I) (R1)p −(COO)q −(R2)r 式中、R1 は炭素数6〜60、R2 は炭素数1〜60の
置換もしくは無置換の直鎖、分岐、環状を含むアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基および置換もしくは無
置換のアリール基である。p、q、rはそれぞれ1〜6
の整数を表す。本発明では、R1 とR2 の炭素数の総和
は20以上が好ましい。さらに30以上がより好まし
い。また、(R1)p と(R2)r の炭素数の総和として
は、pおよびrが2〜6の場合には30以上が好まし
く、40以上がより好ましい。
【0010】置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アミノ基、アシルア
ミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、アシル基、スルホニル基、ス
ルフィニル基、アリール基およびアルキル基を挙げるこ
とができる。これらの基はさらに置換基を有してもよ
い。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカル
ボニル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アシ
ル基およびアルキル基である。ハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子が好ましい。アルコキシ基、アル
キルチオ基、アルコキシカルボニル基のアルキル基は先
に説明したR2 のアルキル基に同じである。アシルアミ
ノ基、スルホニルアミノ基のアミノ基はN置換アミノ基
であってもよく、置換基は上記アルキル基が好ましい。
アシルアミノ基、アシル基のカルボニル基およびスルホ
ニルアミノ基のスルホニル基に結合する基はアルキル
基、アリール基であるが、上記アルキル基が好ましい。
【0011】好ましいR1 およびR2 の例としては、ブ
チル、オクチル、t−オクチル、ドデシル、テトラデシ
ル、ヘキサデシル、2−ヘキシルデシル、オクタデシ
ル、Cn 2n+1(nは20〜60を表す)、エイコシ
ル、ドコサニル、メリシニル、オクテニル、ミリストレ
イル、オレイル、エルシル、フェニル、ナフチル、ベン
ジル、ノニルフェニル、ジペンチルフェニル、シクロヘ
キシル基およびこれらの上記置換基を有する基等を挙げ
ることができる。さらに、R1 およびR2 はエチレン、
プロピレン、フェニレン等の2価の基、あるいはグリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール等を連結基としたものを含んでもよ
い。
【0012】本発明の上記一般式(I)で表される化合
物は、天然物であっても合成物であってもよい。天然
物、あるいは合成物であっても天然物の高級脂肪酸やア
ルコールを原料とした合成化合物は、炭素数の異なるも
のや直鎖と分岐のものを含み、これらの混合物となる
が、これらの混合物を使用することは何等差し支えな
い。化合物としては、これらのうちの主成分となるもの
を表す。以下に好ましい一般式(I)で表される化合物
の具体例を示す。
【0013】
【化1】
【0014】これらの化合物は、例えば、特開昭58−
90633号に一部記載がある。上記化合物に加え、天
然物の例としてモンタン酸エステル、カルナウバWA
X、オレオストックなども加えることができる。
【0015】本発明では、一般式(I)で表される化合
物に加え、公知の他の滑り剤と併用することもできる。
公知の滑り剤として好ましいものは、一般式(I)で表
される化合物に類似する、例えば、米国特許第4,27
5,146号に記載の高級脂肪族アミド類、米国特許第
3,933,516号に記載の高級脂肪酸もしくはその
金属塩類、その他高級アルコールおよびその誘導体類、
ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロ
クリスタリンワックス、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル化合物等を挙げることができる。また、
天然物の油脂、ワックス、オイル、例えば、蜜蝋なども
併用することができる。
【0016】さらに、併用できる好ましい公知の滑り剤
として、市販または合成によって入手可能なシリコーン
系化合物を挙げることができる。シリコーン系化合物に
あってもポリオルガノシロキサン類が好ましい。
【0017】本発明では、滑り剤含有層には滑り剤を少
なくとも1種含有する。好ましくは一般式(I)で表さ
れる滑り剤を少なくとも1種含有する。滑り剤は2種以
上を例えば、一般式(I)で表わされる化合物を2種以
上、あるいは一般式(I)で表わされる化合物とそれ以
外の滑り剤との組み合せ使用することができる。滑り剤
の全塗設量は1〜100mg/m2の範囲である。好ましく
は2〜60mg/m2であり、さらに好ましくは5〜40mg
/m2の範囲である。一般式(I)で表される化合物とそ
れ以外の滑り剤を併用する場合においても全塗設量は上
記の範囲である。なお、一般式(I)で表される化合物
とそれ以外の滑り剤の併用にあっては、一般式(I)で
表される化合物は全滑り剤の30重量%以上が望まし
い。特に50重量%以上が好ましい。
【0018】本発明の一般式(I)で表される化合物の
溶媒としては、通常の有機溶媒を適宜選択し、使用する
ことができる。例えば、ケトン類(アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなど)、アルコール類(炭素数1〜8の低級アルコー
ル、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ヘキシルア
ルコール、オクチルアルコールなど)、グリコール誘導
体類(セロソルブ、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、
炭素数1〜5の低級脂肪酸エステル類(酢酸エチル、酢
酸ブチル、プロピオン酸エチルなど)、ハロアルカン類
(メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、トリ
クレン、トリクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化
炭素など)、炭化水素類(オクタン、ソルベントナフ
サ、テレピン油、石油エーテル、シンナー、石油ベンジ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、フェノール
類(フェノール、レゾルシノールなど)、エーテル類
(テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)、リン酸エス
テル類(トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェ
ート、トリブチルホスフェートなど)、アミド系のDM
Fその他DMSOなどを挙げることができる。好ましく
はアルコール類、ケトン類、グリコール誘導体類、低級
脂肪酸エステル類、ハロアルカン類、炭化水素類であ
る。特に、水を混合使用する溶媒系においては、水と均
一溶媒となるアルコール類、ケトン類、グリコール誘導
体類の中から選ばれる溶媒であり、水不使用の場合の溶
媒としては炭化水素類、ケトン類、低級脂肪酸エステル
類、ハロアルカン類の使用が好ましい。一般式(I)で
表される化合物のこの様な溶媒系での使用が、塗布液の
安定性、塗布性、得られる塗膜の平滑性、感材屑やゴミ
等の付着防止、現像処理時のハジキ改良、耐傷性に優れ
るものである。なお、上記の有機溶媒は、同一もしくは
異なる種類の溶媒と2種以上を混合して用いてもよい。
本発明では、一部上述したように一般式(I)で表され
る滑り剤の溶媒として、上記の有機溶媒に溶解した均一
な有機溶媒の液として供給するか、または、水と有機溶
媒の混合溶媒系の均一溶液もしくは滑り剤の微細分散物
として供給して塗布液とする。微細分散物は公知の分散
技術、例えば、機械的な剪断力による分散、超音波分
散、2液混合による析出法などにより得られる。分散物
としては、平均粒径5.0μm以下、好ましくは2.0
μm以下、さらに好ましくは1.0μm以下0.01μ
m以上である。なお、水との混合溶媒の場合の水の使用
量は、少ないほうが好ましい。混合比としては、水/有
機溶媒が50/50Vol.比以下の水の使用量である。好
ましくは30/70以下である。
【0019】本発明の滑り剤含有層には、必要に応じて
バインダーを使用してもよい。バインダーとしては、公
知の化合物、例えば、各種ゼラチン類(アルカリ処理、
酸処理、酵素処理、改質(フタル化、コハク化、トリメ
リト化など)、変性、特別な分子量分布等のゼラチンな
ど)、置換もしくは無置換のセルロース類、天然物のア
ラビアゴム、デキストランなどの親水性バインダーや通
常の有機溶媒に可溶で現像処理液など水に全くまたは殆
んど不溶、かつ、フィルム形成性を有する疎水性バイン
ダー、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ
酢酸ビニルなどのホモもしくはコポリマー、セルロース
ジアセテート、セルローストリアセテート、エチルセル
ロース、セルロースナイトレート、ヒドロキシプロピル
セルロース、セルロースプロピオネートなどのセルロー
ス誘導体、さらにポリビニルアセタール、ポリビニルベ
ンザール、ポリビニルホルマールなどのアセタール類な
どが挙げられる。これらは2種以上を混合使用してもよ
い。
【0020】本発明では、親水性バインダーとしてはゼ
ラチン類、置換もしくは無置換のセルロース誘導体、特
に置換アルキルセルロース類が、疎水性バインダーとし
てはセルロース誘導体の使用が好ましい。特にヒドロキ
シアルキル(アルキル基は炭素数が1〜5)セルロース
類、セルロースジアセテートの使用が好ましく、ヒドロ
キシアルキル(炭素数が2〜4)セルロースの使用が最
も好ましい。
【0021】親水性バインダーの使用に際しては、硬化
剤を用いて水不溶もしくは難溶性にすることが望まし
い。各種ゼラチン類の場合は、公知の硬化剤を使用する
ことができる。これらは、例えば、前記RD30710
5、第X章の文献に記載されている化合物を使用するこ
とができる。ヒドロキシアルキルセルロース類について
は、イソシアネート基を2つ以上有する多官能イソシア
ネート化合物の使用が好ましい。この様な硬化剤を使用
することによって高分子量化し、親水性を減じて現像処
理液等水に不溶もしくは難溶性となり、フィルム形成性
を賦与することができる。
【0022】バインダーの使用量としては少ないことが
好ましい。使用量としては、その塗設量が5.0mg以下
が望ましい。さらに2.0mg/m2以下であることが好ま
しい。最も好ましいのは前述したように全く使用しない
場合である。なお、滑り剤含有層には、必要に応じてマ
ット剤、研磨剤、塗布助剤などを含有してもよい。
【0023】滑り剤含有層の塗布は、公知の塗布方式、
例えば、エアードクター、ブレード、エアナイフ、スク
イズ、含浸、リバースロール、トランスファーロール、
グラビア、キス、キャスト、スプレイ、ディップ、バ
ー、エクストリュージョン等の塗布方式を利用して塗設
することができる。
【0024】次に、フッ素含有界面活性剤について説明
する。本発明に使用するフッ素含有界面活性剤は下記一
般式(II)で表される。 一般式(II) Rf−A−X 式中Rfは少なくとも3個、好ましくは8個以上のフッ
素原子を含有する部分フッ素化又は全フッ素化された置
換、無置換のアルキル基、アルケニル基、もしくはアリ
ール基を表わす。Aは二価の連結基または単結合を表わ
し、Xは水溶性基を表わす。Aは、好ましくはアルキレ
ン基、アリーレン基又はそれらの複合基を表わし、これ
は酸素、エステル基、アミド基、スルホニル基、硫黄の
如き異種原子で中断された二価の置換、無置換の連結基
であっても良い。
【0025】Xは親水性基であり、例えば一般式-(B-O)
n -R4 のポリオキシアルキレン基(ここでBは-CH2CH
2-、-CH2CH2CH2- 又は-CH2CH(OH)CH2-を表わし、nはポ
リオキシアルキレン基の平均重合度を表わし、1〜50
の数である。又R4 は置換、無置換のアルキル基、アリ
ール基を表わす)で表わされるノニオン基、親水性ベタ
イン基、例えば - +N(R5)(R6)-AIK-COO - 及び - +N
(R5)(R6)-AIK-SO3 - (式中AIKは炭素数1〜5の低
級アルキレン基、例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレンを表わし、R5 、R6 はそれぞれ独立に水
素原子、炭素数1〜12の置換、無置換のアルキル基、
アルケニル基、アラルキル基、アリール基、例えばメチ
ル基、エチル基、ベンジル基等を表わす)および親水性
カチオン基、例えば - +N(R5)(R6)(R7) ・Y - (式中、
R5、R6 、R7 は前記R5 と同義であり、Y- は無機も
しくは有機の陰イオンを表わし、ヒドロキシ基、ハロゲ
ン基、硫酸基、炭酸基、過塩素酸基、有機カルボン酸
基、有機スルホン酸基、有機硫酸基等を表わす)であ
り、および好ましくは親水性アニオン基、例えば-SO3M
、-OSO 3M、-COOM 、-O-PO(OM)2、-PO(OM)2、-O-PO(OM)
(O-A-Rf) 、-PO(OM)(O-A-Rf) 等が挙げられる。ここで
Mは無機又は有機の陽イオンを表わし、好ましくは水素
原子、アルカリ金属(Li+ 、Na+ 、 K+ など)、アルカ
リ土類金属(Mg2+、Ca2+など)、炭素数0〜18のアン
モニウム、低級アルキルアミン等である。A及びRfは
前記と同義である。これらフッ素含有界面活性化合物の
中でもカチオン性、アニオン性およびノニオン性親水基
を有する化合物が好ましい。特にカチオン性親水性基を
有する化合物が好ましい。
【0026】本発明の代表的なフッ素含有界面活性剤の
具体例を以下に示す。
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】本発明においては、滑り剤含有層の上にオ
ーバーコートされるフッ素含有界面活性剤の塗設量は、
1m2当り25mg以下0.01mg以上である。好ましくは
10mg以下0.1mg以上であり、より好ましくは5mg以
下0.5mgの範囲である。前記フッ素含有界面活性剤の
特に好ましい塗設でバインダーを使用せず水および/ま
たは有機溶媒の溶液を塗設し、フッ素含有界面活性剤が
滑り剤含有層の表面に局在化する状態に塗設されるなら
ばその塗布量は少なくて済む。上記に説明した少なくと
も1種のフッ素含有界面活性剤を滑り剤含有層の上にオ
ーバーコートすることにより、解決しなければならない
耐傷性、処理ハジキ、感材屑やゴミ等の付着、帯電防止
能等の本発明の課題を見事に達成することができる。
【0034】フッ素含有界面活性剤に用いられる有機溶
媒としては、先に記載した通常の有機溶媒を適宜選択
し、使用することができる。好ましくはアルコール類、
ケトン類、グリコール誘導体類、低級脂肪酸エステル
類、ハロアルカン類、炭化水素類である。特に好ましく
は、水を混合使用する溶媒系においては、水と混和して
均一溶媒となるアルコール類、ケトン類、グリコール誘
導体類の中から選ばれる溶媒であり、水不使用の場合の
溶媒としてはアルコール類、ケトン類、低級脂肪酸エス
テル類、ハロアルカン類、炭化水素類である。上記の有
機溶媒は、同一もしくは異なる種類の溶媒を2種以上混
合して用いることはなんら差し支えない。また水−有機
溶媒の混合溶媒として使用する場合のその混合比は任意
にとることができ、特に制限はない。
【0035】滑り剤含有層の上にフッ素含有界面活性剤
をオーバーコートする塗布方式は、公知の塗布方式を用
いて行うことができる。公知の塗布方式は、前記RD3
07105、第XV章に記載されている。例えば、先に挙
げた塗布方式のエアードクター、ブレード、エアナイ
フ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファー
ロール、グラビア、キス、キャスト、スプレイ、ディッ
プ、バー、エクストリュージョン等を挙げることができ
る。
【0036】本発明においては、フッ素含有界面活性剤
を単独使用する場合にはカチオン系、アニオン系および
ノニオン系フッ素含有界面活性剤の使用が好ましい。特
にカチオン系フッ素含有界面活性剤が好ましい。また、
これらフッ素含有界面活性剤を併用する場合にあって
は、カチオン系、アニオン系およびノニオン系3種の組
み合せのいずれも好ましいが、特にカチオン系−アニオ
ン系フッ素含有界面活性剤の組み合せ使用が好ましい。
なお、同系のフッ素含有界面活性剤を2種以上併用する
ことは何ら差し支えない。
【0037】本発明では、上記のフッ素含有界面活性剤
と組み合せて非フッ素含有界面活性剤を用いることも好
ましく、カチオン系、アニオン系、ベタイン系、ノニオ
ン系非フッ素含有界面活性剤をいずれも使用することが
できる。好ましくはカチオン系、アニオン系およびノニ
オン系である。フッ素含有界面活性剤と非フッ素含有界
面活性剤の組み合せは、フッ素含有界面活性剤としてア
ニオン系、カチオン系およびノニオン系の3種と非フッ
素含有界面活性剤として同じくカチオン系、アニオン系
およびノニオン系3種のそれぞれから少なくとも1種を
任意に選択して数字上の組み合せ可能な場合のすべてを
使用できるが、好ましくはフッ素含有界面活性剤と非フ
ッ素含有界面活性剤のいずれか一方がカチオン系で他方
がアニオン系界面活性剤の組み合せもしくはそれにノニ
オン系界面活性剤が加わった組み合せ使用である。特に
カチオン系界面活性剤がフッ素含有界面活性剤であって
アニオン系界面活性剤が非フッ素含有界面活性剤の組み
合せ、またはこれにノニオン系フッ素含有もしくは非フ
ッ素含有界面活性剤の組み合せ使用である。以下に非フ
ッ素含有界面活性剤の代表的な化合物例を挙げる。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】フッ素含有界面活性剤と併用する非フッ素
含有界面活性剤の使用量は、1m2当り25mg以下であ
る。好ましくは10mg以下である。特に好ましくは5mg
以下である。非フッ素含有界面活性剤を全く使用しない
場合も含まれ、その全塗設量は上記に同じである。非フ
ッ素含有界面活性剤はフッ素含有界面活性剤と併用され
るので溶媒等は、前記フッ素含有界面活性剤に同じであ
る。なお、前記組み合せ使用におけるカチオン系界面活
性剤/アニオン系界面活性剤のモル比は0.01〜10
0の範囲である。好ましくは0.1〜10である。より
好ましくは0.2〜2の範囲である。組み合せ使用する
場合のオーバーコートする塗布液の調製は、カチオン系
界面活性剤とアニオン系界面活性剤をあらかじめ混合
し、イオンコンプレックスを形成させ、これを溶媒に加
えて溶解してもよく、溶媒に個々に逐次添加して溶解し
てもよい。この逐次添加の場合は、カチオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤の添
加順序は任意にとることができる。またフッ素含有界面
活性剤、非フッ素含有界面活性剤にも係りなく任意に添
加してよい。
【0042】上述の界面活性剤の組み合せ使用、添加方
法により生成したイオンコンプレックスは安定であり、
塗布液を滑り剤含有層の上にオーバーコートした場合に
は表面への固定性も優れている。また、臨界ミセル濃度
(CMC)を低下させるとともに表面張力をも低下させ
る。従って界面活性剤の使用量を低減することもでき
る。イオンコンプレックスは現像処理において溶出して
処理液中に流出する量が少ないため処理液の濡れ性が良
く、最終処理を通過した後も界面活性剤が充分に残存し
ているので液切れ不良に基づくハジキムラ(水滴痕跡や
液に含まれている種々の塩類の析出物の付着など)を解
消することができる。さらに感材屑やゴミ等の付着も防
止することができる。
【0043】イオンコンプレックスをあらかじめ形成さ
せて、このイオンコンプレックスを使用する場合の溶媒
等は前記と同様のものを使用することができる。イオン
コンプレックスの代表的な具体例を下記に示す。
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】本発明において用いられるイオンコンプレ
ックスは、カチオン系界面活性剤とアニオン系界面活性
剤とをモル比率で10:1から1:10の範囲、好まし
くは2:1から1:2の範囲、さらに好ましくは1:1
前後の範囲で、水非混和性有機溶媒(トルエン、キシレ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、水混和性有機溶媒
(メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)、及び水の
混合溶媒中で混合し、脱塩操作を行った後、水非混和性
有機溶媒層を分液操作により取り出し、濃縮すること
で、粉末状、フレーク状、塊状もしくはワックス状の形
態で得ることができる。以下にイオンコンプレックスの
調製例を示す。
【0047】IC−1の調製 カチオン系界面活性剤I−24 13.6gを1リット
ルの三つ口フラスコに入れ、酢酸エチル200ml、エ
タノール200ml、及び水300mlを加え、40℃
で加熱攪拌した。次にアニオン系界面活性剤A−4
8.6gの水100ml溶液を20分間で滴下し、さら
に30分間攪拌した。反応液を2リットルの分液ロート
に移し、酢酸エチル300ml、水500mlを加えて
震盪し、分液後水層を除去した。さらに、500mlの
水による水洗を3回繰り返した後、酢酸エチル層を取り
出し、減圧下溶媒を溜去した。残渣に200mlのトル
エンを加えて、減圧下溜去する工程を3回繰り返すこと
により、フレーク状の目的とするIC−1を13.1g
得た。IC−1の構造は元素分析及びNMRスペクトル
により確認した。
【0048】本発明では、滑り剤含有層の上に上述した
少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオーバーコー
トするが、オーバーコート後この長尺塗布物(ウェブ)
は一旦乾燥工程を経て巻き取られる。このような製造過
程における乾燥は、滑り剤含有層の上にオーバーコート
された少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤を含む界
面活性剤が滑り剤含有層の表面に局在化して存在するこ
とが望ましい。このための乾燥条件としては、滑り剤含
有層の中に拡散して行くのを極力少なくするために水お
よび/または有機溶媒の除去(蒸発)を短時間に終らせ
ることが望ましい。従って、乾燥は50℃以上の温度で
3分以内が好ましい。さらに好ましくは70℃以上2分
以内である。乾燥温度の上限は使用した滑り剤の融点に
より定まる。滑り剤の融点より20℃高い温度以下であ
ることが望ましい。この上限の温度は、特に使用した滑
り剤が分散物として用いられている場合に融点+20℃
より高い温度であるとワックスの凝集による粗大油滴
化、ひいては膜面の濁りや、発汗現象を生じ製造故障や
支持体としての品質低下を生じるからである。好ましく
は滑り剤の融点+10℃以下さらに好ましくは融点以下
の温度である。
【0049】本発明に使用できる支持体は、例えば前述
のRD307105の879頁に記載されている。好ま
しくはポリエステル系支持体である。
【0050】次に好ましく用いられるポリエステル支持
体はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレー
ト等のホモポリマーを挙げることができる。特に好まし
いのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜 1
00モル%含むポリエステルである。中でも特に好ましい
のはポリエチレン−2,6−ナフタレートである。平均
分子量の範囲は約 5,000ないし 200,000である。本発明
のポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃以上
125 ℃以下が好ましい。
【0051】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理は
この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しな
がら熱処理してもよい。この熱処理時間は、 0.1時間以
上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時
間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施して
もよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。
表面に凹凸を付与し(例えばSnO2やSb2O5 等の導電性無
機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端
部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻
芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望
ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、
バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布
後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防
止剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤
を練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、
三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエ
ステル用として市販されている染料または顔料を練り込
むことにより目的を達成することが可能である。
【0052】なお、支持体と感材構成層(バッキング層
および感光性層)を接着させるために、支持体に表面処
理することが好ましい。薬品処理、機械的処理、コロナ
放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー
放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処
理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理が挙げられ
る。表面処理の中でも好ましいのは、紫外線照射処理、
火焔処理、コロナ処理、グロー処理である。下塗層には
SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタクリレー
ト共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤として含
有させてもよい。
【0053】次に、先に説明したバッキング層の構成層
の1つである磁気記録層について説明する。本発明に用
いられる磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー中に
分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上に塗
設したものである。本発明で用いられる磁性体粒子は、
γFe2O3 などの強磁性酸化鉄、Co被着γFe 2O3 、Co被着
マグネタイト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロ
ム、強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライ
ト、Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなどを
使用できる。Co被着γFe2O3 などのCo被着強磁性酸化鉄
が好ましい。形状としては針状、米粒状、球状、立方体
状、板状等いずれでもよい。比表面積では SBET で20m2
/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性
体の飽和磁化(σs)は、好ましくは 3.0×104〜 3.0×1
05A/mであり、特に好ましくは 4.0×104 〜 2.5×105A/
mである。強磁性体粒子を、シリカおよび/またはアル
ミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さら
に、磁性体粒子は特開平6-161032に記載された如くその
表面にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤
で処理されてもよい。又特開平4-259911、同5-81652 号
に記載の表面に無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使
用できる。
【0054】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記の樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子量
は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルローストリプロピオネートなどの
セルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特に
セルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。
【0055】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。帯電防止剤の使用はバッキング層の構
成層の1つとして帯電防止層として設けるのが好まし
い。それらの帯電防止剤としては、カルボン酸及びカル
ボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カチオン性高分
子、イオン性界面活性剤化合物を挙げることができる。
帯電防止剤として最も好ましいものは、 ZnO、TiO2、Sn
O2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、MoO3、V2O5
中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率が10 7 Ω・cm
以下、より好ましくは105 Ω・cm以下である粒子サイズ
0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物あるいはこれらの
複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、更には
ゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒
子である。感材への含有量としては、 5〜500mg/m2が好
ましく特に好ましくは10〜350mg/m2である。導電性の結
晶性酸化物又はその複合酸化物とバインダーの量の比は
1/300 〜 100/1が好ましく、より好ましくは 1/100〜 1
00/5である。
【0056】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よい。マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよ
く、好ましくは両者を併用することである。例えばポリ
メチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/
メタクリル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒
子などが好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好まし
く、その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の
0.9〜 1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されるこ
とが好ましい。又マット性を高めるために 0.8μm以下
の微粒子を同時に添加することも好ましく例えばポリメ
チルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリ
レート/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、
ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.
03μm)が挙げられる。
【0057】本発明のバッキング層の滑り剤含有層の上
に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオーバーコ
ートして得られるこの新規なバッキング層を有する支持
体を使用して製造される感光材料は、B/W感材を初
め、一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スラ
イド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラー
ポジフィルム、カラーペーパーおよびカラー反転ペーパ
ーのような種々の感光材料に適用することができる。好
ましくは透明支持体を用いる感光材料である。より好ま
しくは透明支持体であってB/Wネガ、一般用もしくは
映画用カラーネガ、スライド用もしくはテレビ用の反転
カラーフィルムなどの撮影用感光材料である。これらは
135タイプあるいはAPS用感材として裁断・加工し
て使用することができる。上記には、特公平2−326
15号公報、実公平3−39784号公報に記載されて
いるレンズ付フィルムユニットをも含むものである。
【0058】本発明の課題の1つである現像処理時の処
理ハジキ、特に最終浴の液切れに関する現像処理の具体
例としては、カラーネガフィルム用では、富士写真フイ
ルム(株)製のCN−16、CN−16Q、CN−16
X、CN−16Lの処理液、補充液、処理剤等あるいは
イーストマン・コダック社製のC−41、C−41B、
C−41RAの処理液、その補充液、処理剤等を挙げる
ことができる。カラー反転フィルム用の処理液について
は、アズテック有限会社発行の公知技術第6号(199
1年4月1日)第1頁5行〜第10頁5行および第15
頁8行〜第24頁2行に詳細な記載があり、いずれも適
用することができる。具体的には富士写真フイルム
(株)製のCR−56関連処理剤を、イーストマン・コ
ダック社製のE−6関連処理剤を挙げることができる。
B/Wネガ用では、特開平2−068539号公報第1
5頁左上欄14行目から同左下欄13行目に記載されて
いるものを参照することができる。
【0059】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の趣旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 実施例1 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100
重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイ
ギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃
にて溶融後、T型ダイから押し出し、140℃で 3.3倍の
縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行
い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PEN
フイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染
料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番
号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)
を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き
芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖
のつきにくい支持体とした。
【0060】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV照射処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン 0.1g/m2、サリチル酸0.022g/m2、(CH2=CHSO2CH2
CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒ
ドリン重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2
バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面側に設け
た。乾燥は 115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラ
ーや搬送装置はすべて 115℃となっている)。 3)バッキング層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバッキング層として下
記組成の帯電防止層、磁気記録層を塗設した。
【0061】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物
の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒
子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(C
H2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度1
0)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2
及びレゾルシンと塗布した。
【0062】3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシ
トリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバ
ルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単
軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表
面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理され
ている)54mg/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2 (酸
化鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3
0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、
膜厚 1.2μmの磁気記録層を得た。マット剤としてシリ
カ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン
−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処
理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ
20mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実
施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和
磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×10 4A/m、角形
比は65%であった。
【0063】3−3)滑り剤含有層の塗設 滑り剤として、カルナウバワックス(主成分は例示化合
物(12)に相当する)100gを95℃で加熱熔融し
た後、モルホリン6.0gを溶解した90℃の温水90
0ミリリットルを加え、ポリトロンにて周速15m/秒
の条件で1時間攪拌し粗分散物を得た。次に、この粗分
散物を1200Kg/cm2 の圧力の高圧ホモジナイザーに
2回通して目的とする分散物を得た。マスターサイザー
により求めた分散物中のワックスの平均粒径は0.25
μmであった。このカルナウバワックスの10重量%の
分散物を5.0g秤取し、この分散物にエタノール95
gを加えて塗布液組成物とした。上記塗布液組成物をバ
ーコーター塗布によりカルナウバワックスの塗布量が固
形分として27mg/m2となるよう流量を調整して塗布し
た。乾燥は115℃で30秒行った。
【0064】3−4)滑り剤含有層の上へのオーバーコ
ート 以下に示す塗布液を基本にしてオーバーコートする塗布
液組成物を調製した。 界面活性剤 表1および表2を参照。全界面活性剤の使用量が 20mg 20mgとなるようにした。 (イオンコンプレックス形成化合物はノニオン系 に分類した。) エタノール 98g 水 2g 上記界面活性剤の0.02重量%のエタノール溶液をバ
ーコーター塗布方式を使用し、流量を調節して界面活性
剤の全塗設量が5.0mg/m2になるよう塗布し、感材用
支持体101〜134を作製した。乾燥は70℃、20
秒で行った。
【0065】これらの感材用支持体のベースを挟んで反
対側の下塗り層の上に特願平8−31208号実施例1
に記載の試料101と同じ感材構成層の第1層から第1
5層を多層同時塗布してカラーネガ感材を作製した。こ
れらのカラーネガ感材はAPSタイプのサイズに裁断・
加工し、以下の性能を調べる試料に供した。 (1)耐傷性 耐傷性の1つとして生フィルムを使用し、磁気記録層の
塗設面側からヘッドギャップ5μm、ターン数2000
の入出力可能な荷重100gをかけたヘッドを用いて、
0.1m/分の速度で周波数6KHelz のFM信号矩形波
を入力した後、そのビットエラー率を評価した。エラー
率は常用対数で示した。数字が−6以下であれば、本発
明ではその磁気記録情報が利用できるものであるが、−
7以下であることが好ましい。評価での温湿度は25
℃、60%RHである。もう1つのゴミ等の付着につい
ては、ヘッド部分を顕微鏡観察することによりゴミ等の
付着の程度によって以下の段階に分類して評価を行っ
た。 1.ゴミ等の付着はほとんど観察されない。 2.ゴミ等の付着がわずかに観察される(ゴミ等の付着
面積がヘッド部面積の2%未満と判断される。)。 3.ゴミ等の付着面積がヘッド部面積の3%以上5%未
満と判断される。 4.ゴミ等の付着面積がヘッド部面積の6%以上10%
未満と判断される。 5.ゴミ等の付着面積が20%以上であると判断され
る。
【0066】(2)バッキング層への乳剤屑等の付着性 感材の加工時等で生じる乳剤屑等の付着性を調べるため
の1つとして以下のテストを実施した。カラーネガフィ
ルムの加工の際に発生する乳剤屑等の加工屑を集め、粉
砕して微粉末とした。以下の作業は25℃、相対湿度6
0%の恒温恒湿条件で行った。ステンレスのバットに前
記微粉末を10g/m2になるように均一に敷きつめ、そ
の上にフィルムをバック面を下にして置き、上からゴム
ローラーにて一定の荷重をかけた。次に、フィルムを取
り出し、バック面に付着した微粉末の量を目視により、
1;ゴミの付着が僅かから5;ゴミの付着が著しいまで
の5段階で評価した。通常この値が3より大きいとゴミ
の写り込みや磁気入出力のエラーなどの問題が発生して
くる。
【0067】(3)処理ハジキ 上記APSタイプのサイズに加工したカラーネガフィル
ムを同じくカメラ・エピオン−300に装填して標準サ
イズの条件でマクベスチャートを撮影し、続いて下記の
カラー現像処理を施した。現像処理したサンプルはフジ
カラーペーパー・スーパーFA V(富士写真フイルム
(株)製)に拡大倍率を10倍にしてプリントし、CP
−45X標準処理を行った。同一感材用支持体からの試
料10本のフィルムを撮影し、1本のフィルムから1サ
ンプルを任意に選択し、計10サンプルのプリントを得
た。得られたプリント画像を目視観察し、水滴の痕跡や
感材屑やゴミ等の付着によるスポットなどを含めて調べ
た。判定は次の基準によった。 1.10サンプル全て水滴痕跡、スポットは認められな
い。 2.水滴痕跡、スポットの全数が2以下/全10サンプ
ル。 3.同上3〜5/全10サンプル。 4.同上6〜10/全10サンプル。 5.上記4を超える数。
【0068】以下に、使用したカラーネガは富士写真フ
イルム製CN−16X処方により現像処理した。以上の
(1)〜(4)の耐傷性、乳剤屑、ゴミ等の付着および
処理ハジキの結果は表1および表2に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】表から、本発明の構成である滑り剤含有層
の上に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオーバ
ーコートすることにより、明らかにビットエラー率やゴ
ミ等の付着にかかわる耐傷性に優れ、乳剤屑等の付着も
少なく、かつ、処理ハジキをなくして良好な処理上りを
示し、本発明の目的を見事に達成できる。
【0072】実施例2 本発明の構成にすることにより、本発明の目的がより一
層明確となるよう以下の構成バッキング層の滑り剤含有
層を設けて比較した。実施例1の表1および表2に示し
た感材用支持体No. 109〜134の滑り剤含有層の上
にオーバーコートした界面活性剤の全塗設量5.0mg/
m2を同じ塗設量になるよう滑り剤含有層に加え、対応す
る感材用支持体No. 209〜234を作製した。これら
を使用し、以下実施例1と同様にカラーネガ感材を作製
して(1)〜(3)に示した性能について調べた。結果
を表3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】実施例1の表1および表2に示すNo. 10
9〜134とそのNo. 109〜134に対応する上記表
3のNo. 209〜234を比較したとき、本発明の滑り
剤含有層の上に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤
をオーバーコートしたNo. 109〜134が、明らかに
耐傷性、乳剤屑等の付着、処理ハジキに1ランク良好な
結果を与えることがわかり、本発明の構成の優れている
ことが明確である。本実施例のNo. 209〜234の場
合のように、オーバーコートする界面活性剤を全量滑り
剤含有層に添加しても、同じ効果が発現できないのは、
恐らく滑り剤含有層に添加した界面活性剤が、隣接する
磁気記録層との界面や滑り剤層に拡散する量が相対的に
多く、バッキング層の最外面に界面活性剤が局在化する
量が少ないためと思われる。さらにフッ素含有界面活性
剤の撥油性により滑り剤の膜形成が阻害され脆弱な膜と
なることが考えられる。
【0075】実施例3 実施例1の滑り剤含有層の上にオーバーコートした界面
活性剤A−9、K−、1、N−30、I−10、I−2
4、I−47およびIC−2をA−4、K−7、N−
2、I−20、I−27、I−49およびIC−11に
同重量置き換えエタノールをメチルエチルケトンに換え
て、また、A−2、K−9、N−14、I−14、I−
35、I−50およびIC−4に同じく等重量置き換え
エタノールをセロソルブに換えて、他は実施例1と同様
にして、実施例1の記載に基づいて(1)〜(3)の耐
傷性、乳剤屑等の付着および処理ハジキの性能評価を実
施すると表1および表2と同傾向の結果を得ることがで
き、本発明の構成を満たす感材用支持体は本発明の課題
を見事に達成することができる。
【0076】実施例4 実施例1の滑り剤であるカルナウバワックスの使用量1
00gを下記の滑り剤および量に変更し、エタノールの
使用量は実施例1と同じにし、同様の方法で調製した。 A.滑り剤に例示化合物(11) 111g+界面活性剤例示
化合物N−9を5.6g。 B.滑り剤に例示化合物(20) 80g+(22)12.6g+界
面活性剤例示化合物N−9を4.6g。 C.滑り剤に例示化合物(25) 17g+(26)20g+界面
活性剤例示化合物N−9を1.9g。 D.滑り剤に例示化合物(7) を28.0g、界面活性剤例示
化合物N-5を28.0g 。 これら滑り剤分散物の5.0gを秤取し、エタノールに
換えてイソプロパノール95gを加えて塗布液組成物と
し、同一条件で塗設した。これら滑り剤含有層の上に実
施例1の表1および表2に示す界面活性剤を同様の方法
でオーバーコートして得られる感材用支持体を使用し、
実施例1と同様の感光性層を設けて(1)〜(3)の性
能評価を実施すると、表1および表2と同傾向の結果を
得ることができる。
【0077】実施例5 実施例1の感材用支持体No. 120のオーバーコートに
使用した界面活性剤のI−24、A−9およびN−30
の量を表4に示す量に、No. 124に使用したI−10
およびK−1の量、それにNo. 127に使用したIC−
2、A−9およびN−30の量もそれぞれ同じく表4に
示す量に変更して滑り剤含有層の上にオーバーコートし
た。この時のオーバーコートした界面活性剤の全塗設量
も併せて表4に示した。なお、No. 504はNo. 119
に、No. 509はNo. 124に、No. 514はNo. 12
7に同じである。これらの感材用支持体を実施例1と同
様カラーネガ感材にして(1)〜(3)の性能について
調べた。これらの結果を併せて表4に示す。
【0078】
【表4】
【0079】表から、界面活性剤の全塗設量が1mg/m2
より少ないと耐傷性、乳剤屑等の付着、それに処理ハジ
キの性能は満足できるものが得られないので1mg/m2
上の塗設量が望ましいことが明らかである。また、塗設
量が5mg/m2を超えた量(本実施例では7mg/m2)にな
ると良好な結果を与えるものではあるが、これらの性能
のさらなる改良効果は認められず、ほぼ飽和に達してい
ると思われるので、7mg/m2より多い塗設量は場合によ
っては必要ないものと思われる。
【0080】実施例6 実施例1に記載の磁気記録層のコバルト−γ−酸化鉄塗
設量を30mg/m2にして、他は変更することなく実施例
1の感材用支持体No. 101〜135と同じにして調製
したこれらの感材用支持体のベースを挟んで反対側の下
塗り層の上に特開平7−225459号公報実施例1の
試料110と同じ感光性層第1層〜第19層を設け、反
転カラー感材を作製し本実施例1と同様の性能評価を行
ったところ同傾向の結果が得られ、本発明の構成を満た
す試料は本発明の課題を充分に達成することが確認され
た。なお、反転カラー現像処理は引例公報の実施例1に
記載の処理を用いたが、乾燥のみは30℃、相対湿度6
0%の室内に吊り下げて乾燥させた。
【0081】実施例7 本実施例1の感材用支持体No. 101〜135を使用
し、ベースを挟んだ反対側の下塗り層の上に特願平7−
325252号実施例1の試料101に記載と同じ感光
性層第1層〜第5層を設けてネガ感材を作製し、本実施
例1と同じ(1)〜(3)の性能評価を実施しても同傾
向の結果を得ることができる。現像処理は引例公報の実
施例1に記載の処理であるが、乾燥だけは上記実施例6
と同一である。
【0082】実施例8 実施例1の滑り剤含有層の塗設を下記に変更して実施し
た。滑り剤としてカルナウバワックス5g、界面活性剤
としてイオンコンプレックスIC−2を300mg、溶媒
としてトルエン995gを加え、70℃で加熱溶解した
溶液を使用し、実施例1に記載と同様PENフィルム上
に下塗り層を設け、バッキング層として帯電防止層、磁
気記録層を設けたその上にこの滑り剤含有の塗布液を塗
設して滑り剤含有層を設けた。滑り剤含有層の塗設はバ
ーコータ塗布により行い、乾燥は105℃、50秒で行
った。滑り剤の塗設量は27mg/m2とした。
【0083】この滑り剤含有層の上に実施例1の表1お
よび表2に示す感材用支持体No. 109〜134と同様
の含フッ素界面活性剤または含フッ素界面活性剤と非フ
ッ素含有界面活性剤の併用を実施例1と同様の方法でオ
ーバーコートして感材用支持体を作製した。上記バッキ
ング層を設けた感材用支持体のバッキング層とは支持体
を挟んで反対側の下塗り層の上に実施例1と同様感光性
層を設けてカラーネガ感材を作製した。
【0084】このカラーネガ感材を実施例1に記載の
(1)〜(3)に準じてその性能を評価したところ、表
1および表2のNo. 109〜134と同じ様な結果を得
ることができ、本発明の構成要件を満たす試料は本発明
の目的を見事に達成できることを確認できた。
【0085】
【発明の効果】写真感光材料のバッキング層の滑り剤含
有層の上に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオ
ーバーコートしたバッキング層は、磁気情報の入出力エ
ラーが小さくしかも磁気ヘッド部の汚れが少なく、耐傷
性に優れていて、乳剤屑等の付着も少なく、かつ、処理
ハジキのない優れたバッキング層を与えるもので、これ
らの改良著しいバッキング層を有する感光材料用支持体
の製造方法を提供し、その製造方法を用いるバッキング
層付支持体およびその支持体を使用するハロゲン化銀写
真感光材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/85 G03C 1/85

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッキング層を有するハロゲン化銀写真
    感光材料用支持体において、バッキング層の滑り剤含有
    層の上に少なくとも1種のフッ素含有界面活性剤をオー
    バーコートすることを特徴とするバッキング層付ハロゲ
    ン化銀写真感光材料用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 フッ素含有界面活性剤に加え、少なくと
    も1種の非フッ素含有界面活性剤をオーバーコートする
    ことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用支持体の製造方法。
  3. 【請求項3】 フッ素含有界面活性剤のうち少なくとも
    1種がカチオン性フッ素含有界面活性剤であることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のハロゲン化銀
    写真感光材料用支持体の製造方法。
  4. 【請求項4】 滑り剤が一般式(I)で表される化合物
    であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料用支持体の
    製造方法。 一般式(I) (R1)p −(COO) q −(R2)r 式中、R1 は炭素数6〜60、R2 は炭素数1〜60の
    置換もしくは無置換の直鎖、分岐、環状を含むアルキル
    基、アルケニル基、アラルキル基および置換もしくは無
    置換のアリール基である。p、qおよびrはそれぞれ1
    〜6の整数を表す。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    の製造方法で製造されるバッキング層付ハロゲン化銀写
    真感光材料用支持体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料用支持体を使用するハロゲン化銀写真感光材料。
JP22854096A 1996-08-29 1996-08-29 写真用支持体の製造方法及びその製造方法による支持体を使用するハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH1069026A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006002037A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Nippon Kasei Chem Co Ltd 下塗剤、コーティング方法および接着構造体
US7327649B2 (en) 1999-06-11 2008-02-05 Ricoh Company, Ltd. Method for formatting optical information recording medium, at recording power less than recording power to be used for recording, and recording medium formatted by the method

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7327649B2 (en) 1999-06-11 2008-02-05 Ricoh Company, Ltd. Method for formatting optical information recording medium, at recording power less than recording power to be used for recording, and recording medium formatted by the method
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