JPH1073604A - スピン偏極走査型顕微鏡及びその測定方法 - Google Patents
スピン偏極走査型顕微鏡及びその測定方法Info
- Publication number
- JPH1073604A JPH1073604A JP22858996A JP22858996A JPH1073604A JP H1073604 A JPH1073604 A JP H1073604A JP 22858996 A JP22858996 A JP 22858996A JP 22858996 A JP22858996 A JP 22858996A JP H1073604 A JPH1073604 A JP H1073604A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- probe
- sample
- circularly polarized
- polarized light
- movement stage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】微動ステージで試料を走査した場合に試料面の
凹凸によらず磁化の程度を検知する。 【解決手段】光照射装置と探針20との間の光路中にシ
ャッタが配置され、コントローラは、(1)シャッタを
開にし円偏光を右円偏光と左円偏光とに交互に切換え、
この円偏光を探針20に照射させた状態で、微動ステー
ジを駆動して探針20を相対的に試料10上で1ライン
往方向へ走査させ、(2)シャッタを閉にした状態で、
微動ステージを駆動して探針20を相対的に同一ライン
上を復方向へ走査させ、(1)及び(2)での走査中に
試料上の各検出位置について、探針と試料との間に流れ
るトンネル電流が設定値になるように微動ステージの試
料面法線方向駆動量を調節したときの該駆動量を検出
し、右円偏光のときに(1)で得た該駆動量と左円偏光
のときに(1)で得た該駆動量との差を、磁化状態量と
して算出する。シャッタを備えずに(2)で直線偏光又
は無偏光を探針に照射させてもよい。
凹凸によらず磁化の程度を検知する。 【解決手段】光照射装置と探針20との間の光路中にシ
ャッタが配置され、コントローラは、(1)シャッタを
開にし円偏光を右円偏光と左円偏光とに交互に切換え、
この円偏光を探針20に照射させた状態で、微動ステー
ジを駆動して探針20を相対的に試料10上で1ライン
往方向へ走査させ、(2)シャッタを閉にした状態で、
微動ステージを駆動して探針20を相対的に同一ライン
上を復方向へ走査させ、(1)及び(2)での走査中に
試料上の各検出位置について、探針と試料との間に流れ
るトンネル電流が設定値になるように微動ステージの試
料面法線方向駆動量を調節したときの該駆動量を検出
し、右円偏光のときに(1)で得た該駆動量と左円偏光
のときに(1)で得た該駆動量との差を、磁化状態量と
して算出する。シャッタを備えずに(2)で直線偏光又
は無偏光を探針に照射させてもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピン偏極走査型
顕微鏡及びその測定方法に関する。
顕微鏡及びその測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スピン偏極走査型顕微鏡によれば、原子
オーダーの空間分解能でハードディスクなどの磁気記録
媒体を評価することが可能である。スピン偏極走査型顕
微鏡では、半導体の探針を磁化膜試料に接近して対向配
置し、両者間に電圧を印加しておき、円偏光を探針に入
射させると、励起されたスピン偏極電子が探針内部で生
成され、これがトンネル効果により試料へ注入される。
その量、すなわち探針と試料との間に流れる電流は、試
料に注入された電子の平均的なスピン方向(スピン偏極
方向)と、注入点での試料内電子の平均的なスピン方向
とに依存する。
オーダーの空間分解能でハードディスクなどの磁気記録
媒体を評価することが可能である。スピン偏極走査型顕
微鏡では、半導体の探針を磁化膜試料に接近して対向配
置し、両者間に電圧を印加しておき、円偏光を探針に入
射させると、励起されたスピン偏極電子が探針内部で生
成され、これがトンネル効果により試料へ注入される。
その量、すなわち探針と試料との間に流れる電流は、試
料に注入された電子の平均的なスピン方向(スピン偏極
方向)と、注入点での試料内電子の平均的なスピン方向
とに依存する。
【0003】励起された電子のスピン偏極方向は入射円
偏光の進行方向又はその逆方向であるので、磁化膜試料
の磁化状態を検知する場合、試料がその面内の方向に磁
化されているときには、探針の軸方向に進行する円偏光
が探針に入射され(特開平6−160501号公報)、
試料がその面の法線方向に磁化されているときには、探
針の軸方向に直角な方向へ進行する円偏光が探針に入射
される(特開昭62−139240号公報)。
偏光の進行方向又はその逆方向であるので、磁化膜試料
の磁化状態を検知する場合、試料がその面内の方向に磁
化されているときには、探針の軸方向に進行する円偏光
が探針に入射され(特開平6−160501号公報)、
試料がその面の法線方向に磁化されているときには、探
針の軸方向に直角な方向へ進行する円偏光が探針に入射
される(特開昭62−139240号公報)。
【0004】探針内で励起された電子のスピン偏極方向
は右円偏光と左円偏光とで互いに逆になるので、従来で
は、右円偏光のときに流れる電流と左円偏光のときに流
れる電流との差により試料の磁化状態を検知していた。
また、ピエゾ素子で駆動される微動ステージ上に試料を
搭載し、試料の磁区像を得ていた。
は右円偏光と左円偏光とで互いに逆になるので、従来で
は、右円偏光のときに流れる電流と左円偏光のときに流
れる電流との差により試料の磁化状態を検知していた。
また、ピエゾ素子で駆動される微動ステージ上に試料を
搭載し、試料の磁区像を得ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】探針と試料との間に流
れる電流がトンネル効果によるものであるので、両者の
間隔が1〜3オングストローム変化すると、この電流が
約1桁変化する。このため、微動ステージで試料を走査
した場合に、上記電流の差が試料表面の原子オーダーの
凹凸に大きく依存し、上記従来法では磁化の程度が不明
となり、磁化方向のみしか検知することができなかっ
た。
れる電流がトンネル効果によるものであるので、両者の
間隔が1〜3オングストローム変化すると、この電流が
約1桁変化する。このため、微動ステージで試料を走査
した場合に、上記電流の差が試料表面の原子オーダーの
凹凸に大きく依存し、上記従来法では磁化の程度が不明
となり、磁化方向のみしか検知することができなかっ
た。
【0006】本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、微動ステージで試料を走査した場合に試料面の凹凸
によらず磁化の程度を検知することが可能なスピン偏極
走査型顕微鏡及びその測定方法を提供することにある。
み、微動ステージで試料を走査した場合に試料面の凹凸
によらず磁化の程度を検知することが可能なスピン偏極
走査型顕微鏡及びその測定方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】第1発
明では、円偏光の入射により励起されたスピン偏極電子
が内部で生成される半導体で形成され、試料に接近して
対向配置された探針と、該探針と該試料との間に電圧を
印加し、該探針と該試料との間に流れる電流を検出する
電流検出回路と、該探針に円偏光を照射させる円偏光照
射装置と、該試料に対し該探針を相対的に微動させる微
動ステージと、を有するスピン偏極走査型顕微鏡におい
て、該円偏光照射装置と該探針との間の光路中に配置さ
れ、該円偏光を通過させ又は遮光するシャッタと、制御
手段と、磁化状態検知手段と、を有し、該制御手段は、
(1)該シャッタを閉にした状態で、該微動ステージを
駆動して該探針を相対的に試料上で1ライン走査させ、
(2)該シャッタを開にし該円偏光を該探針に照射させ
た状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相対的に
該1ラインと同一ライン上で走査させ、該磁化状態検知
手段は、該(1)及び(2)での走査中に、該微動ステ
ージの試料面法線方向駆動量を調節し、実質的に該駆動
量又は該電流を検出値として読み取り、同一走査点での
検出値に基づいて磁化状態量を算出する。
明では、円偏光の入射により励起されたスピン偏極電子
が内部で生成される半導体で形成され、試料に接近して
対向配置された探針と、該探針と該試料との間に電圧を
印加し、該探針と該試料との間に流れる電流を検出する
電流検出回路と、該探針に円偏光を照射させる円偏光照
射装置と、該試料に対し該探針を相対的に微動させる微
動ステージと、を有するスピン偏極走査型顕微鏡におい
て、該円偏光照射装置と該探針との間の光路中に配置さ
れ、該円偏光を通過させ又は遮光するシャッタと、制御
手段と、磁化状態検知手段と、を有し、該制御手段は、
(1)該シャッタを閉にした状態で、該微動ステージを
駆動して該探針を相対的に試料上で1ライン走査させ、
(2)該シャッタを開にし該円偏光を該探針に照射させ
た状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相対的に
該1ラインと同一ライン上で走査させ、該磁化状態検知
手段は、該(1)及び(2)での走査中に、該微動ステ
ージの試料面法線方向駆動量を調節し、実質的に該駆動
量又は該電流を検出値として読み取り、同一走査点での
検出値に基づいて磁化状態量を算出する。
【0008】この第1発明によれば、(1)及び(2)
での走査中に、微動ステージの試料面法線方向駆動量が
調節され、実質的に該駆動量又は上記電流が検出値とし
て読み取られ、同一走査点での検出値に基づいて磁化状
態量が算出されるので、微動ステージで試料を走査した
場合に、試料面の凹凸によらず磁化の程度を検知するこ
とが可能となるという効果を奏する。
での走査中に、微動ステージの試料面法線方向駆動量が
調節され、実質的に該駆動量又は上記電流が検出値とし
て読み取られ、同一走査点での検出値に基づいて磁化状
態量が算出されるので、微動ステージで試料を走査した
場合に、試料面の凹凸によらず磁化の程度を検知するこ
とが可能となるという効果を奏する。
【0009】また、(1)でシャッタを開にして1ライ
ン走査し(2)でシャッタを閉にして同一ラインを走査
しているので、一回の走査中に各検出点でシャッタ開閉
を行う場合よりも、シャッタ開閉時の振動が探針等に伝
達して原子スケールでの磁化状態検知が不正確になるの
を防止することができる。第2発明では、円偏光の入射
により励起されたスピン偏極電子が内部で生成される半
導体で形成され、試料に接近して対向配置された探針
と、該探針と該試料との間に電圧を印加し、該探針と該
試料との間に流れる電流を検出する電流検出回路と、出
力光の偏光状態が可変であり、該出力光を該探針に照射
させる光照射装置と、該試料に対し該探針を相対的に微
動させる微動ステージと、を有するスピン偏極走査型顕
微鏡において、制御手段と、磁化状態検知手段と、を有
し、該制御手段は、(1)該出力光を無偏光又は直線偏
光にさせ、該出力光を該探針に照射させた状態で、該微
動ステージを駆動して該探針を相対的に試料上で1ライ
ン走査させ、(2)該出力光を円偏光にさせ、該出力光
を該探針に照射させた状態で、該微動ステージを駆動し
て該探針を相対的に該1ラインと同一ライン上で走査さ
せ、該磁化状態検知手段は、該(1)及び(2)での走
査中に、該微動ステージの試料面法線方向駆動量を調節
し、実質的に該駆動量又は該電流を検出値として読み取
り、同一走査点での検出値に基づいて磁化状態量を算出
する。
ン走査し(2)でシャッタを閉にして同一ラインを走査
しているので、一回の走査中に各検出点でシャッタ開閉
を行う場合よりも、シャッタ開閉時の振動が探針等に伝
達して原子スケールでの磁化状態検知が不正確になるの
を防止することができる。第2発明では、円偏光の入射
により励起されたスピン偏極電子が内部で生成される半
導体で形成され、試料に接近して対向配置された探針
と、該探針と該試料との間に電圧を印加し、該探針と該
試料との間に流れる電流を検出する電流検出回路と、出
力光の偏光状態が可変であり、該出力光を該探針に照射
させる光照射装置と、該試料に対し該探針を相対的に微
動させる微動ステージと、を有するスピン偏極走査型顕
微鏡において、制御手段と、磁化状態検知手段と、を有
し、該制御手段は、(1)該出力光を無偏光又は直線偏
光にさせ、該出力光を該探針に照射させた状態で、該微
動ステージを駆動して該探針を相対的に試料上で1ライ
ン走査させ、(2)該出力光を円偏光にさせ、該出力光
を該探針に照射させた状態で、該微動ステージを駆動し
て該探針を相対的に該1ラインと同一ライン上で走査さ
せ、該磁化状態検知手段は、該(1)及び(2)での走
査中に、該微動ステージの試料面法線方向駆動量を調節
し、実質的に該駆動量又は該電流を検出値として読み取
り、同一走査点での検出値に基づいて磁化状態量を算出
する。
【0010】この第2発明によれば上記第1発明と同様
に、(1)及び(2)での走査中に、微動ステージの試
料面法線方向駆動量が調節され、実質的に該駆動量又は
上記電流が検出値として読み取られ、同一走査点での検
出値に基づいて磁化状態量が算出されるので、微動ステ
ージで試料を走査した場合に、試料面の凹凸によらず磁
化の程度を検知することが可能となるという効果を奏す
る。
に、(1)及び(2)での走査中に、微動ステージの試
料面法線方向駆動量が調節され、実質的に該駆動量又は
上記電流が検出値として読み取られ、同一走査点での検
出値に基づいて磁化状態量が算出されるので、微動ステ
ージで試料を走査した場合に、試料面の凹凸によらず磁
化の程度を検知することが可能となるという効果を奏す
る。
【0011】また、走査中ではシャッタの開閉を行わず
に探針に光を常時照射しているので、照射オン/オフで
探針が温度変動して熱膨張が変化するのを防止すること
ができ、さらに、シャッタ開閉の振動が探針等に伝達す
るのが防止され、原子スケールでの磁化状態検知がより
正確になるという効果を奏する。第1又は第2の発明の
第1態様では、上記磁化状態検知手段は、上記電流が一
定の設定値になるように上記微動ステージの試料面法線
方向駆動量を調節したときの該駆動量を上記検出値とす
る。
に探針に光を常時照射しているので、照射オン/オフで
探針が温度変動して熱膨張が変化するのを防止すること
ができ、さらに、シャッタ開閉の振動が探針等に伝達す
るのが防止され、原子スケールでの磁化状態検知がより
正確になるという効果を奏する。第1又は第2の発明の
第1態様では、上記磁化状態検知手段は、上記電流が一
定の設定値になるように上記微動ステージの試料面法線
方向駆動量を調節したときの該駆動量を上記検出値とす
る。
【0012】第1又は第2の発明の第2態様では、上記
制御手段は上記(1)を実行した後に上記(2)を実行
し、上記磁化状態検知手段は、上記(1)での検出値
を、上記電流が一定の設定値になるように上記微動ステ
ージの試料面法線方向駆動量を調節したときの該駆動量
とし、上記(2)での検出値を、該(1)での走査位置
に対応した該駆動量での上記電流とする。
制御手段は上記(1)を実行した後に上記(2)を実行
し、上記磁化状態検知手段は、上記(1)での検出値
を、上記電流が一定の設定値になるように上記微動ステ
ージの試料面法線方向駆動量を調節したときの該駆動量
とし、上記(2)での検出値を、該(1)での走査位置
に対応した該駆動量での上記電流とする。
【0013】第1又は第2の発明の第3態様では、上記
円偏光は右円偏光又は左円偏光の一方のみであり、上記
磁化状態検知手段は、上記試料上の各検出位置につい
て、上記(2)で得た検出値と上記(1)で得た検出値
との差に対応した量を、上記磁化状態量として算出す
る。
円偏光は右円偏光又は左円偏光の一方のみであり、上記
磁化状態検知手段は、上記試料上の各検出位置につい
て、上記(2)で得た検出値と上記(1)で得た検出値
との差に対応した量を、上記磁化状態量として算出す
る。
【0014】この第3態様によれば、磁化状態量がこの
ような差で算出されるので、試料面の凹凸によらず磁化
の程度をより正確に検知することができるという効果を
奏する。第1又は第2の発明の第4態様では、上記制御
手段は、上記(2)の各検出位置において、上記出力光
を右円偏光と左円偏光とに切換えさせ、上記磁化状態検
知手段は、上記試料上の各検出位置について、該出力光
が右円偏光のときに上記(2)で得た検出値と上記出力
光が左円偏光のときに上記(1)で得た検出値との差に
対応した量を、磁化状態量として算出する。
ような差で算出されるので、試料面の凹凸によらず磁化
の程度をより正確に検知することができるという効果を
奏する。第1又は第2の発明の第4態様では、上記制御
手段は、上記(2)の各検出位置において、上記出力光
を右円偏光と左円偏光とに切換えさせ、上記磁化状態検
知手段は、上記試料上の各検出位置について、該出力光
が右円偏光のときに上記(2)で得た検出値と上記出力
光が左円偏光のときに上記(1)で得た検出値との差に
対応した量を、磁化状態量として算出する。
【0015】この切換は電気的に行われるので、切換時
に機械的振動は生じない。また、磁化状態量がこのよう
な差に対応した量で算出されるので、試料面の凹凸によ
らず磁化の程度をより正確に検知することができるとい
う効果を奏する。第1又は第2の発明の第5態様では、
上記制御手段は、上記(1)と上記(2)を1回行った
後に、(3)上記探針を相対的に上記1ラインと略直角
かつ試料面と略平行な方向へ駆動させ、該(1)〜
(3)を繰り返し行う。
に機械的振動は生じない。また、磁化状態量がこのよう
な差に対応した量で算出されるので、試料面の凹凸によ
らず磁化の程度をより正確に検知することができるとい
う効果を奏する。第1又は第2の発明の第5態様では、
上記制御手段は、上記(1)と上記(2)を1回行った
後に、(3)上記探針を相対的に上記1ラインと略直角
かつ試料面と略平行な方向へ駆動させ、該(1)〜
(3)を繰り返し行う。
【0016】この第5態様によれば、(1)と(2)で
同一ラインが続けて走査されるので、この期間、微動ス
テージはこのラインに直角な方向の駆動が停止してお
り、全領域を一回走査して(1)の処理を実行した後に
全領域を再度走査して(2)の処理を実行する場合より
も、(1)と(2)での同一測定点の位置ずれを低減す
ることができ、結果として、同一走査点での検出値に基
づいて算出される原子スケール磁化状態量をより正確に
測定することができるという効果を奏する。
同一ラインが続けて走査されるので、この期間、微動ス
テージはこのラインに直角な方向の駆動が停止してお
り、全領域を一回走査して(1)の処理を実行した後に
全領域を再度走査して(2)の処理を実行する場合より
も、(1)と(2)での同一測定点の位置ずれを低減す
ることができ、結果として、同一走査点での検出値に基
づいて算出される原子スケール磁化状態量をより正確に
測定することができるという効果を奏する。
【0017】第1又は第2の発明の第6態様では、上記
円偏光照射装置又は上記光照射装置は、上記試料の表面
に略平行又は略垂直な進行方向の円偏光が上記探針に照
射されるように配置されている。この第6態様によれ
ば、試料面に平行又は垂直に磁化された試料の磁化状態
を検知することができる。
円偏光照射装置又は上記光照射装置は、上記試料の表面
に略平行又は略垂直な進行方向の円偏光が上記探針に照
射されるように配置されている。この第6態様によれ
ば、試料面に平行又は垂直に磁化された試料の磁化状態
を検知することができる。
【0018】第3発明に係るスピン偏極走査型顕微鏡の
測定方法では、円偏光の入射により励起されたスピン偏
極電子が内部で生成される半導体で形成され、試料に接
近して対向配置された探針と、該探針と該試料との間に
電圧を印加し、該探針と該試料との間に流れる電流を検
出する電流検出回路と、出力光の偏光状態が可変であ
り、該出力光を該探針に照射させる光照射装置と、該試
料に対し該探針を相対的に微動させる微動ステージと、
を備えたスピン偏極走査型顕微鏡を用い、(1)該出力
光を無偏光又は直線偏光にさせ、該出力光を該探針に照
射させた状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相
対的に試料上で1ライン走査させ、(2)該出力光を円
偏光にさせ、該出力光を該探針に照射させた状態で、該
微動ステージを駆動して該探針を相対的に該1ラインと
同一ライン上で走査させ、(3)該(1)及び(2)で
の走査中に、該微動ステージの試料面法線方向駆動量を
調節し、実質的に該駆動量又は該電流を検出値として読
み取り、同一走査点での検出値に基づいて磁化状態量を
算出する。
測定方法では、円偏光の入射により励起されたスピン偏
極電子が内部で生成される半導体で形成され、試料に接
近して対向配置された探針と、該探針と該試料との間に
電圧を印加し、該探針と該試料との間に流れる電流を検
出する電流検出回路と、出力光の偏光状態が可変であ
り、該出力光を該探針に照射させる光照射装置と、該試
料に対し該探針を相対的に微動させる微動ステージと、
を備えたスピン偏極走査型顕微鏡を用い、(1)該出力
光を無偏光又は直線偏光にさせ、該出力光を該探針に照
射させた状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相
対的に試料上で1ライン走査させ、(2)該出力光を円
偏光にさせ、該出力光を該探針に照射させた状態で、該
微動ステージを駆動して該探針を相対的に該1ラインと
同一ライン上で走査させ、(3)該(1)及び(2)で
の走査中に、該微動ステージの試料面法線方向駆動量を
調節し、実質的に該駆動量又は該電流を検出値として読
み取り、同一走査点での検出値に基づいて磁化状態量を
算出する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。試料10は、例えばハードディスク
のような磁気記録媒体に用いられる磁化膜であり、微動
ステージ11を介し粗動ステージ12に搭載されてい
る。微動ステージ11は、例えばピエゾ素子に電圧を印
加してこのピエゾ素子を0.1オングストロームの精度
で伸縮させることにより微動させる構成である。粗動ス
テージ12は、パルスモータで粗動させる構成である。
微動ステージ11及び粗動ステージ12は、出力段にド
ライバを備えたコントローラ13により制御される。
施形態を説明する。試料10は、例えばハードディスク
のような磁気記録媒体に用いられる磁化膜であり、微動
ステージ11を介し粗動ステージ12に搭載されてい
る。微動ステージ11は、例えばピエゾ素子に電圧を印
加してこのピエゾ素子を0.1オングストロームの精度
で伸縮させることにより微動させる構成である。粗動ス
テージ12は、パルスモータで粗動させる構成である。
微動ステージ11及び粗動ステージ12は、出力段にド
ライバを備えたコントローラ13により制御される。
【0020】探針20は、試料10に接近して対向配置
されている。探針20は、入射円偏光で励起されたスピ
ン偏極電子が内部で生成されるものであり、例えばGa
Asのような閃亜鉛構造の化合物半導体を劈開し、尖っ
た角を先端としたものである。探針20は、ホルダ21
に保持されて固定されている。試料10と探針20との
間には、トンネル電流を流すための直流電圧源22の電
圧が印加されている。このトンネル電流は、電流検出部
23で検出され且つ電圧に変換され、次いで増幅回路2
4で増幅されてコントローラ13に供給される。
されている。探針20は、入射円偏光で励起されたスピ
ン偏極電子が内部で生成されるものであり、例えばGa
Asのような閃亜鉛構造の化合物半導体を劈開し、尖っ
た角を先端としたものである。探針20は、ホルダ21
に保持されて固定されている。試料10と探針20との
間には、トンネル電流を流すための直流電圧源22の電
圧が印加されている。このトンネル電流は、電流検出部
23で検出され且つ電圧に変換され、次いで増幅回路2
4で増幅されてコントローラ13に供給される。
【0021】レーザ30から射出された直線偏光L1
は、ポッケルスセル31、1/4波長板32及びシャッ
タ33を通って探針20に照射される。直線偏光L1の
好ましい波長は探針20の材料で定まり、例えば探針2
0がp型GaAsの場合には830nmの近赤外線が用
いられる。レーザ30から出た直線偏光L2の偏光面
は、ポッケルスセル31の電極に印加された電圧が低レ
ベル(0V)のときと所定の高レベルのときとで互いに
90゜異なり、前者と後者の直線偏光L2をそれぞれ第
1及び第2の直線偏光と称す。直線偏光L2は、1/4
波長板32を通って円偏光L3となる。円偏光L3は、
例えば、直線偏光L2が第1の直線偏光のとき右円偏光
となり、直線偏光L2が第2の直線偏光のとき左円偏光
となる。円偏光L3の進行方向は、探針20の軸に直角
かつ試料10の表面に平行になっている。
は、ポッケルスセル31、1/4波長板32及びシャッ
タ33を通って探針20に照射される。直線偏光L1の
好ましい波長は探針20の材料で定まり、例えば探針2
0がp型GaAsの場合には830nmの近赤外線が用
いられる。レーザ30から出た直線偏光L2の偏光面
は、ポッケルスセル31の電極に印加された電圧が低レ
ベル(0V)のときと所定の高レベルのときとで互いに
90゜異なり、前者と後者の直線偏光L2をそれぞれ第
1及び第2の直線偏光と称す。直線偏光L2は、1/4
波長板32を通って円偏光L3となる。円偏光L3は、
例えば、直線偏光L2が第1の直線偏光のとき右円偏光
となり、直線偏光L2が第2の直線偏光のとき左円偏光
となる。円偏光L3の進行方向は、探針20の軸に直角
かつ試料10の表面に平行になっている。
【0022】シャッタ33は機械的に開閉し、その開閉
はコントローラ13で制御される。コンピュータ40の
入出力部はA/D変換器及びD/A変換器を備えてお
り、コンピュータ40には、増幅回路24の出力及びコ
ントローラ13から微動ステージ11への駆動出力が供
給され、さらに、粗動ステージ12、ポッケルスセル3
1及びシャッタ33に対するコントローラ13の制御情
報が供給され、また、試料10上の測定中心の位置座標
が手操作入力装置41から供給される。コンピュータ4
0は、後述のように入力データを処理して、試料10上
の指定された測定中心付近の表面凹凸画像及び磁化状態
の画像を表示装置42に表示させる。
はコントローラ13で制御される。コンピュータ40の
入出力部はA/D変換器及びD/A変換器を備えてお
り、コンピュータ40には、増幅回路24の出力及びコ
ントローラ13から微動ステージ11への駆動出力が供
給され、さらに、粗動ステージ12、ポッケルスセル3
1及びシャッタ33に対するコントローラ13の制御情
報が供給され、また、試料10上の測定中心の位置座標
が手操作入力装置41から供給される。コンピュータ4
0は、後述のように入力データを処理して、試料10上
の指定された測定中心付近の表面凹凸画像及び磁化状態
の画像を表示装置42に表示させる。
【0023】次に、図1を参照して、探針20に入射す
る円偏光L3が右円偏光である場合の動作を説明する。
この場合、図1(A)において、探針20内の電子e0
が励起され、トンネル効果によりこれが試料10に注入
される。電子e0のスピン偏極方向は、円偏光L3の進
行方向に一致している。トンネル電流に比例した増幅回
路24の出力電圧が、予め設定された一定値V0になる
ように、コントローラ13で微動ステージ11がZ方向
にサーボ制御される。Z方向への微動ステージ駆動電圧
は、微動ステージ11のZ方向位置に対応している。以
下、増幅回路24の出力電圧がV0に安定したときの微
動ステージ駆動電圧を、微動ステージ11の定電流位置
Zと称す。
る円偏光L3が右円偏光である場合の動作を説明する。
この場合、図1(A)において、探針20内の電子e0
が励起され、トンネル効果によりこれが試料10に注入
される。電子e0のスピン偏極方向は、円偏光L3の進
行方向に一致している。トンネル電流に比例した増幅回
路24の出力電圧が、予め設定された一定値V0になる
ように、コントローラ13で微動ステージ11がZ方向
にサーボ制御される。Z方向への微動ステージ駆動電圧
は、微動ステージ11のZ方向位置に対応している。以
下、増幅回路24の出力電圧がV0に安定したときの微
動ステージ駆動電圧を、微動ステージ11の定電流位置
Zと称す。
【0024】トンネル電流は、そのスピン偏極方向が、
探針20に対応した試料10上の点(測定点)に存在す
る電子e1のスピン偏極方向と一致していると、選択則
により試料10に入る余地が少なくなり、円偏光L3を
探針20に照射しない場合よりもトンネル電流が少なく
なる。トンネル電流のスピン偏極方向が、試料10上の
測定点に存在する電子e2のスピン偏極方向と逆の場合
には、円偏光L3を探針20に照射しない場合よりもト
ンネル電流が多くなる。
探針20に対応した試料10上の点(測定点)に存在す
る電子e1のスピン偏極方向と一致していると、選択則
により試料10に入る余地が少なくなり、円偏光L3を
探針20に照射しない場合よりもトンネル電流が少なく
なる。トンネル電流のスピン偏極方向が、試料10上の
測定点に存在する電子e2のスピン偏極方向と逆の場合
には、円偏光L3を探針20に照射しない場合よりもト
ンネル電流が多くなる。
【0025】円偏光L3を探針20に照射しない場合、
微動ステージ11の定電流位置Zは図1(B)中のZN
となる。これに対し、右円偏光を探針20に照射した場
合には、試料10内のスピンが図1(A)に示すように
偏光しているとき、微動ステージ11の定電流位置Zは
図1(B)中のZRのようになる。図2は、探針20に
入射する円偏光L3が左円偏光である場合の動作を、図
1と対応して示す。この場合の微動ステージ11の定電
流位置Zを、図2(B)中にZLとして示す。
微動ステージ11の定電流位置Zは図1(B)中のZN
となる。これに対し、右円偏光を探針20に照射した場
合には、試料10内のスピンが図1(A)に示すように
偏光しているとき、微動ステージ11の定電流位置Zは
図1(B)中のZRのようになる。図2は、探針20に
入射する円偏光L3が左円偏光である場合の動作を、図
1と対応して示す。この場合の微動ステージ11の定電
流位置Zを、図2(B)中にZLとして示す。
【0026】次に、図3を参照して、試料10に対する
探針20の相対的な走査と、走査中の測定シーケンスと
を説明する。微動ステージ11の試料面内方向駆動量を
0にした状態で、設定された測定中心点Pが探針20の
真下に来るように、粗動ステージ12を駆動する。次
に、測定点が図3(A)に示す線上を走査するように、
微動ステージ11をステップ駆動する。
探針20の相対的な走査と、走査中の測定シーケンスと
を説明する。微動ステージ11の試料面内方向駆動量を
0にした状態で、設定された測定中心点Pが探針20の
真下に来るように、粗動ステージ12を駆動する。次
に、測定点が図3(A)に示す線上を走査するように、
微動ステージ11をステップ駆動する。
【0027】すなわち、測定点をまず走査ライン51上
の開始点Aにする。シャッタ33を開にし、この状態で
図3(B)に示す処理を行う。 (60)コントローラ13は、ポッケルスセル31に印
加する電圧を上記低レベルにして、円偏光L3を右円偏
光にする。 (61)コントローラ13は、増幅回路24の出力電圧
が設定値V0となるように、微動ステージ11のZ方向
駆動をサーボ制御する。コンピュータ40は、コントロ
ーラ13から測定点の座標(X,Y)を受け取り、ま
た、増幅回路24の出力電圧がV0に安定した状態で、
微動ステージ11の駆動電圧を、定電流位置ZRとして
測定する。
の開始点Aにする。シャッタ33を開にし、この状態で
図3(B)に示す処理を行う。 (60)コントローラ13は、ポッケルスセル31に印
加する電圧を上記低レベルにして、円偏光L3を右円偏
光にする。 (61)コントローラ13は、増幅回路24の出力電圧
が設定値V0となるように、微動ステージ11のZ方向
駆動をサーボ制御する。コンピュータ40は、コントロ
ーラ13から測定点の座標(X,Y)を受け取り、ま
た、増幅回路24の出力電圧がV0に安定した状態で、
微動ステージ11の駆動電圧を、定電流位置ZRとして
測定する。
【0028】(62)コントローラ13は、ポッケルス
セル31に印加する電圧を上記高レベルにして、円偏光
L3を左円偏光にする。 (63)コントローラ13は、増幅回路24の出力電圧
が設定値V0となるように、微動ステージ11のZ方向
駆動をサーボ制御する。コンピュータ40は、増幅回路
24の出力電圧がV0に安定した状態で、微動ステージ
11の駆動電圧を、定電流位置ZLとして測定する。
セル31に印加する電圧を上記高レベルにして、円偏光
L3を左円偏光にする。 (63)コントローラ13は、増幅回路24の出力電圧
が設定値V0となるように、微動ステージ11のZ方向
駆動をサーボ制御する。コンピュータ40は、増幅回路
24の出力電圧がV0に安定した状態で、微動ステージ
11の駆動電圧を、定電流位置ZLとして測定する。
【0029】(64)コントローラ13は、微動ステー
ジ11を駆動して、測定点をX方向に刻みΔXだけ移動
させる。図1中のX軸は微動ステージ11に固定されて
いる。以上のステップ61〜64の処理を、走査ライン
51に沿って点Bまで繰り返す。
ジ11を駆動して、測定点をX方向に刻みΔXだけ移動
させる。図1中のX軸は微動ステージ11に固定されて
いる。以上のステップ61〜64の処理を、走査ライン
51に沿って点Bまで繰り返す。
【0030】次に、シャッタ33を閉にして図3(C)
に示す処理を行う。 (70)コントローラ13は、増幅回路24の出力電圧
が設定値V0となるように、微動ステージ11のZ方向
駆動をサーボ制御する。コンピュータ40は、コントロ
ーラ13から測定点の座標(X,Y)を受け取り、ま
た、増幅回路24の出力電圧がV0に安定した状態で、
微動ステージ11の駆動電圧を、定電流位置ZNとして
測定する。
に示す処理を行う。 (70)コントローラ13は、増幅回路24の出力電圧
が設定値V0となるように、微動ステージ11のZ方向
駆動をサーボ制御する。コンピュータ40は、コントロ
ーラ13から測定点の座標(X,Y)を受け取り、ま
た、増幅回路24の出力電圧がV0に安定した状態で、
微動ステージ11の駆動電圧を、定電流位置ZNとして
測定する。
【0031】(71)コントローラ13は、微動ステー
ジ11を駆動して、測定点をX方向に刻み−ΔXだけ移
動させる。以上のステップ71及び72の処理が、走査
ライン51に沿って、点Bから点Aまで繰り返される。
このように、同一走査ラインの往路でシャッタ33を開
にし復路でシャッタ33を閉にしているので、往路のみ
でΔX移動する毎にシャッタ33を開閉する場合より
も、シャッタ開閉時の振動が探針等に伝達して原子スケ
ールでの磁化状態検知が不正確になるのを防止すること
ができる。
ジ11を駆動して、測定点をX方向に刻み−ΔXだけ移
動させる。以上のステップ71及び72の処理が、走査
ライン51に沿って、点Bから点Aまで繰り返される。
このように、同一走査ラインの往路でシャッタ33を開
にし復路でシャッタ33を閉にしているので、往路のみ
でΔX移動する毎にシャッタ33を開閉する場合より
も、シャッタ開閉時の振動が探針等に伝達して原子スケ
ールでの磁化状態検知が不正確になるのを防止すること
ができる。
【0032】また、一走査ライン毎にシャッタ33を開
閉するので、Y方向駆動は往路及び復路で停止してお
り、図3(A)のシャッタ33を開にして全領域を一回
走査した後にシャッタ33を閉にして全領域を再度走査
する場合よりも、シャッタ開のときと閉のときの同一測
定点の位置ずれを低減することができ、結果として、上
記のように差で算出される原子スケールでの磁化状態量
をより正確に測定することができる。
閉するので、Y方向駆動は往路及び復路で停止してお
り、図3(A)のシャッタ33を開にして全領域を一回
走査した後にシャッタ33を閉にして全領域を再度走査
する場合よりも、シャッタ開のときと閉のときの同一測
定点の位置ずれを低減することができ、結果として、上
記のように差で算出される原子スケールでの磁化状態量
をより正確に測定することができる。
【0033】次に、コントローラ13は測定点をΔYだ
け移動させる。次に、走査ライン52上について以上の
処理が行われる。以下、上記同様の処理が繰り返し行わ
れて、例えば512×512画素の走査が行われる。コ
ンピュータ40は、走査領域内での定電流位置ZN
(X,Y)を凹凸画像として表示装置42に表示させ
る。また、これと同時に、この領域内についてZR
(X,Y)−ZL(X,Y)に比例した値を磁化状態量
として表示装置42に画像表示させる。
け移動させる。次に、走査ライン52上について以上の
処理が行われる。以下、上記同様の処理が繰り返し行わ
れて、例えば512×512画素の走査が行われる。コ
ンピュータ40は、走査領域内での定電流位置ZN
(X,Y)を凹凸画像として表示装置42に表示させ
る。また、これと同時に、この領域内についてZR
(X,Y)−ZL(X,Y)に比例した値を磁化状態量
として表示装置42に画像表示させる。
【0034】磁化状態量がこのような差で算出されるの
で、試料面の凹凸によらない磁化状態(磁区構造)を検
知することが可能となり、磁化の程度を検知することが
できる。なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれ
る。例えば、上記実施形態では試料10の磁化方向が膜
面内の方向である場合を説明したが、本発明はこの磁化
方向が膜面の法線方向である場合にも適用可能であり、
この場合、円偏光L3を探針20の軸に沿って入射させ
る。入射方向は、探針20の上方から下方へ又はその逆
のいずれであってもよい。
で、試料面の凹凸によらない磁化状態(磁区構造)を検
知することが可能となり、磁化の程度を検知することが
できる。なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれ
る。例えば、上記実施形態では試料10の磁化方向が膜
面内の方向である場合を説明したが、本発明はこの磁化
方向が膜面の法線方向である場合にも適用可能であり、
この場合、円偏光L3を探針20の軸に沿って入射させ
る。入射方向は、探針20の上方から下方へ又はその逆
のいずれであってもよい。
【0035】また、図3(B)のステップ60及び61
を省略し、ZL(X,Y)−ZN(X,Y)に比例した
値を磁化状態量として表示装置42に画像表示させる構
成であってもよい。同様に、図3(B)のステップ62
及び63を省略し、ZR(X,Y)−ZN(X,Y)に
比例した値を磁化状態量として表示装置42に画像表示
させる構成であってもよい。このようにしても、試料面
の凹凸によらない磁化状態を検知することが可能とな
り、磁化の程度を検知することができる。
を省略し、ZL(X,Y)−ZN(X,Y)に比例した
値を磁化状態量として表示装置42に画像表示させる構
成であってもよい。同様に、図3(B)のステップ62
及び63を省略し、ZR(X,Y)−ZN(X,Y)に
比例した値を磁化状態量として表示装置42に画像表示
させる構成であってもよい。このようにしても、試料面
の凹凸によらない磁化状態を検知することが可能とな
り、磁化の程度を検知することができる。
【0036】また、各走査ラインにつき、(a)シャッ
タ33を閉にした状態で図3(C)の処理を先に行って
微動ステージ11の定電流位置ZN(X,Y)を測定
し、これをメモリ等の記憶手段に記憶しておき、(b)
次に、シャッタ33を開にした状態で同一走査ラインを
折り返して走査するときに、微動ステージ11を定電流
位置ZN(X,Y)にし、右円偏光のときの増幅回路2
4の出力電圧ZNR及び左円偏光のときの増幅回路24
の出力電圧ZNLを読み取り、(c)ZNL(X,Y)
−ZNR(X,Y)に比例した値を磁化状態量として検
知する構成であってもよい。このようにしても、試料面
の凹凸によらない磁化状態を検知することが可能とな
り、磁化の程度を検知することができる。
タ33を閉にした状態で図3(C)の処理を先に行って
微動ステージ11の定電流位置ZN(X,Y)を測定
し、これをメモリ等の記憶手段に記憶しておき、(b)
次に、シャッタ33を開にした状態で同一走査ラインを
折り返して走査するときに、微動ステージ11を定電流
位置ZN(X,Y)にし、右円偏光のときの増幅回路2
4の出力電圧ZNR及び左円偏光のときの増幅回路24
の出力電圧ZNLを読み取り、(c)ZNL(X,Y)
−ZNR(X,Y)に比例した値を磁化状態量として検
知する構成であってもよい。このようにしても、試料面
の凹凸によらない磁化状態を検知することが可能とな
り、磁化の程度を検知することができる。
【0037】この場合の変形例として、ステップ(b)
で出力電圧ZNR又はZNLの一方のみ読み取り、ステ
ップ(c)でZNR(X,Y)−ZN(X,Y)又はZ
NL(X,Y)−ZN(X,Y)に比例した値を磁化状
態量として検知する構成であってもよい。このようにし
ても、試料面の凹凸によらない磁化状態を検知すること
が可能となり、磁化の程度を検知することができる。
で出力電圧ZNR又はZNLの一方のみ読み取り、ステ
ップ(c)でZNR(X,Y)−ZN(X,Y)又はZ
NL(X,Y)−ZN(X,Y)に比例した値を磁化状
態量として検知する構成であってもよい。このようにし
ても、試料面の凹凸によらない磁化状態を検知すること
が可能となり、磁化の程度を検知することができる。
【0038】また、シャッタ33を備えずに、上記ステ
ップ(a)において、光L3が直線偏光になるようにコ
ントローラ13でポッケルスセル31に電圧を印加する
ように構成してもよい。直線偏光は右円偏光と左円偏光
を重ね合わせたものと考えることができるので、これを
探針20に照射しても探針20内でスピン偏極が生ぜ
ず、しかも、走査中にシャッタの開閉を行わずに探針2
0に光を常時照射しているので、照射オン/オフで探針
20が温度変動して熱膨張が変化するのを防止すること
ができ、さらに、シャッタ開閉の振動が探針等に伝達す
るのが防止され、原子スケールでの磁化状態検知がより
正確になるという効果を奏する。ステップ(a)におい
て、光L3を直線偏光にする替わりに無偏光にしてもよ
い。
ップ(a)において、光L3が直線偏光になるようにコ
ントローラ13でポッケルスセル31に電圧を印加する
ように構成してもよい。直線偏光は右円偏光と左円偏光
を重ね合わせたものと考えることができるので、これを
探針20に照射しても探針20内でスピン偏極が生ぜ
ず、しかも、走査中にシャッタの開閉を行わずに探針2
0に光を常時照射しているので、照射オン/オフで探針
20が温度変動して熱膨張が変化するのを防止すること
ができ、さらに、シャッタ開閉の振動が探針等に伝達す
るのが防止され、原子スケールでの磁化状態検知がより
正確になるという効果を奏する。ステップ(a)におい
て、光L3を直線偏光にする替わりに無偏光にしてもよ
い。
【0039】さらに、探針20を試料10に対し相対的
に走査できればよく、上記実施形態と逆に、試料10を
固定しホルダ21を駆動する構成であってもよい。
に走査できればよく、上記実施形態と逆に、試料10を
固定しホルダ21を駆動する構成であってもよい。
【図1】右円偏光を探針に照射した場合の動作説明図で
ある。
ある。
【図2】左円偏光を探針に照射した場合の動作説明図で
ある。
ある。
【図3】微動ステージ走査と、走査中の測定シーケンス
とを示す図である。
とを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るスピン偏極走査型顕
微鏡の概略構成図である。
微鏡の概略構成図である。
10 試料 11 微動ステージ 12 粗動ステージ 13 コントローラ 20 探針 21 ホルダ 22 直流電圧源 23 電流検出部 24 増幅回路 30 レーザ 31 ポッケルスセル 32 1/4波長板 33 シャッタ 40 コンピュータ
Claims (9)
- 【請求項1】 円偏光の入射により励起されたスピン偏
極電子が内部で生成される半導体で形成され、試料に接
近して対向配置された探針と、 該探針と該試料との間に電圧を印加し、該探針と該試料
との間に流れる電流を検出する電流検出回路と、 該探針に円偏光の出力光を照射させる円偏光照射装置
と、 該試料に対し該探針を相対的に微動させる微動ステージ
と、 を有するスピン偏極走査型顕微鏡において、 該円偏光照射装置と該探針との間の光路中に配置され、
該円偏光を通過させ又は遮光するシャッタと、 制御手段と、 磁化状態検知手段と、 を有し、該制御手段は、 (1)該シャッタを閉にした状態で、該微動ステージを
駆動して該探針を相対的に試料上で1ライン走査させ、 (2)該シャッタを開にし該円偏光を該探針に照射させ
た状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相対的に
該1ラインと同一ライン上で走査させ、 該磁化状態検知手段は、該(1)及び(2)での走査中
に、該微動ステージの試料面法線方向駆動量を調節し、
実質的に該駆動量又は該電流を検出値として読み取り、
同一走査点での検出値に基づいて磁化状態量を算出す
る、 ことを特徴とするスピン偏極走査型顕微鏡。 - 【請求項2】 円偏光の入射により励起されたスピン偏
極電子が内部で生成される半導体で形成され、試料に接
近して対向配置された探針と、 該探針と該試料との間に電圧を印加し、該探針と該試料
との間に流れる電流を検出する電流検出回路と、 出力光の偏光状態が可変であり、該出力光を該探針に照
射させる光照射装置と、 該試料に対し該探針を相対的に微動させる微動ステージ
と、 を有するスピン偏極走査型顕微鏡において、 制御手段と、 磁化状態検知手段と、 を有し、該制御手段は、 (1)該出力光を無偏光又は直線偏光にさせ、該出力光
を該探針に照射させた状態で、該微動ステージを駆動し
て該探針を相対的に試料上で1ライン走査させ、 (2)該出力光を円偏光にさせ、該出力光を該探針に照
射させた状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相
対的に該1ラインと同一ライン上で走査させ、 該磁化状態検知手段は、該(1)及び(2)での走査中
に、該微動ステージの試料面法線方向駆動量を調節し、
実質的に該駆動量又は該電流を検出値として読み取り、
同一走査点での検出値に基づいて磁化状態量を算出す
る、 ことを特徴とするスピン偏極走査型顕微鏡。 - 【請求項3】 上記磁化状態検知手段は、上記電流が一
定の設定値になるように上記微動ステージの試料面法線
方向駆動量を調節したときの該駆動量を上記検出値とす
る、 ことを特徴とする請求項1又は2記載のスピン偏極走査
型顕微鏡。 - 【請求項4】 上記制御手段は上記(1)を実行した後
に上記(2)を実行し、 上記磁化状態検知手段は、上記(1)での検出値を、上
記電流が一定の設定値になるように上記微動ステージの
試料面法線方向駆動量を調節したときの該駆動量とし、
上記(2)での検出値を、該(1)での走査位置に対応
した該駆動量での上記電流とする、 ことを特徴とする請求項1又は2記載のスピン偏極走査
型顕微鏡。 - 【請求項5】 上記(2)において上記円偏光は右円偏
光又は左円偏光の一方のみであり、 上記磁化状態検知手段は、上記試料上の各検出位置につ
いて、上記(2)で得た検出値と上記(1)で得た検出
値との差に対応した量を、上記磁化状態量として算出す
る、 ことを特徴とする請求項3又は4記載のスピン偏極走査
型顕微鏡。 - 【請求項6】 上記制御手段は、上記(2)の各検出位
置において、上記出力光を右円偏光と左円偏光とに切換
えさせ、 上記磁化状態検知手段は、上記試料上の各検出位置につ
いて、該出力光が右円偏光のときに上記(2)で得た検
出値と上記出力光が左円偏光のときに上記(1)で得た
検出値との差に対応した量を、磁化状態量として算出す
る、 ことを特徴とする請求項3又は4記載のスピン偏極走査
型顕微鏡。 - 【請求項7】 上記制御手段は、 上記(1)と上記(2)を1回行った後に、 (3)上記探針を相対的に上記1ラインと略直角かつ試
料面と略平行な方向へ駆動させ、 該(1)〜(3)を繰り返し行うことを特徴とする請求
項1乃至6のいずれか1つに記載のスピン偏極走査型顕
微鏡。 - 【請求項8】 上記円偏光照射装置又は上記光照射装置
は、上記試料の表面に略平行又は略垂直な進行方向の円
偏光が上記探針に照射されるように配置されている、 ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載
のスピン偏極走査型顕微鏡。 - 【請求項9】 円偏光の入射により励起されたスピン偏
極電子が内部で生成される半導体で形成され、試料に接
近して対向配置された探針と、 該探針と該試料との間に電圧を印加し、該探針と該試料
との間に流れる電流を検出する電流検出回路と、 出力光の偏光状態が可変であり、該出力光を該探針に照
射させる光照射装置と、 該試料に対し該探針を相対的に微動させる微動ステージ
と、 を備えたスピン偏極走査型顕微鏡を用い、 (1)該出力光を無偏光又は直線偏光にさせ、該出力光
を該探針に照射させた状態で、該微動ステージを駆動し
て該探針を相対的に試料上で1ライン走査させ、 (2)該出力光を円偏光にさせ、該出力光を該探針に照
射させた状態で、該微動ステージを駆動して該探針を相
対的に該1ラインと同一ライン上で走査させ、 (3)該(1)及び(2)での走査中に、該微動ステー
ジの試料面法線方向駆動量を調節し、実質的に該駆動量
又は該電流を検出値として読み取り、同一走査点での検
出値に基づいて磁化状態量を算出する、 ことを特徴とするスピン偏極走査型顕微鏡の測定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22858996A JPH1073604A (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | スピン偏極走査型顕微鏡及びその測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22858996A JPH1073604A (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | スピン偏極走査型顕微鏡及びその測定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1073604A true JPH1073604A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=16878737
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22858996A Withdrawn JPH1073604A (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | スピン偏極走査型顕微鏡及びその測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1073604A (ja) |
-
1996
- 1996-08-29 JP JP22858996A patent/JPH1073604A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2966189B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
| KR100366701B1 (ko) | 전계 효과 트랜지스터 채널 구조가 형성된 스캐닝 프로브마이크로스코프의 탐침 및 그 제작 방법 | |
| EP0497288B1 (en) | Probe scanning system | |
| US8289818B2 (en) | Magneto-optic write-head characterization using the recording medium as a transducer layer | |
| US5155715A (en) | Reproducing apparatus | |
| US20140133284A1 (en) | Magneto-optical detection of a field produced by a sub-resolution magnetic structure | |
| US12535463B2 (en) | Linear array scanning device and control method | |
| US5130554A (en) | Two-dimensional scanning device for detecting position between two relatively movable objects | |
| JPH1073604A (ja) | スピン偏極走査型顕微鏡及びその測定方法 | |
| JP3859588B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡及びその測定方法 | |
| JP3084468B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
| JP2000314697A (ja) | スピン偏極走査型トンネル顕微鏡 | |
| JPH10206434A (ja) | 情報検出方法及びその装置としてのスピン偏極走査型トンネル顕微鏡 | |
| JP3638764B2 (ja) | スピン偏極走査型顕微鏡及びその傾斜角調整方法 | |
| JP3630838B2 (ja) | 走査型トンネル顕微鏡及び磁化検出方法 | |
| JP3103217B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いて試料を観察する方法 | |
| JP2821511B2 (ja) | 傾き調整方法 | |
| JP2006030015A (ja) | 磁気情報検出装置 | |
| JPH06281448A (ja) | 光学式変位センサー | |
| JP2794191B2 (ja) | 変位量検出装置及びそれを用いた位置決め装置 | |
| JPH05334737A (ja) | トラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置 | |
| JPH02311709A (ja) | 変位量検出装置 | |
| JPH0735827A (ja) | 電気光学計測装置 | |
| JPH01259210A (ja) | 表面形状測定装置 | |
| JPH07191046A (ja) | 光ファイバプローブ記録及び観察装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031104 |