JPH1075084A - 電波吸収壁 - Google Patents

電波吸収壁

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JPH1075084A
JPH1075084A JP23042896A JP23042896A JPH1075084A JP H1075084 A JPH1075084 A JP H1075084A JP 23042896 A JP23042896 A JP 23042896A JP 23042896 A JP23042896 A JP 23042896A JP H1075084 A JPH1075084 A JP H1075084A
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JP
Japan
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radio wave
wave absorbing
ferrite
absorbing wall
dielectric constant
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Pending
Application number
JP23042896A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakimi Morozumi
昌公 両角
Tatsuo Ino
達雄 猪野
Kimiharu Ota
公春 太田
Toshitaka Tsurutome
敏孝 鶴留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd, Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェライトタイルの電界成分方向における間
隔に影響されずに合理的に実効的誘電率を小さくし、有
効な電波吸収特性を広帯域化するとともに簡単に製作で
きるようにする。 【解決手段】 フェライトタイル1の電波を受ける外面
を除いた面を、普通コンクリート4内に鉄筋3を埋設し
た補強材5よりも低い誘電率の凹状の非磁性体2に保持
させ、その非磁性体2を、補強材5に、フェライトタイ
ル1が到来電波の磁界成分方向に連続的に延びるととも
に到来電波の電界成分方向に間隔を隔てる状態で一体的
に保持させて電波吸収壁6を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不要反射電波に起
因するテレビ画面のゴースト障害を防止するために、高
層建築物の外壁などとして使用される電波吸収壁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の電波吸収壁としては、従来、特
公昭55−49798号公報に開示されているように、
反射体としての金属板上に、フェライトタイルを電界成
分方向に間隙を設けて配設し、かつ、フェライトタイル
を磁界成分方向に適当な間隔をあけて電界を遮断するよ
うに構成し、フェライトタイルの使用枚数を少なくしな
がらも電波吸収特性を充分発揮できるようにしたものが
あった。
【0003】また、特公昭55−13600号公報に開
示されているように、鉄筋、金属、金属板等の電波反射
体を埋設させたコンクリート、モルタル等建物の外壁と
なる建築材料の表面に電波吸収特性を有するフェライト
等の磁性体板を固着させ、且つ磁性体板の表面にモルタ
ル等の外装材を施し、電波吸収特性を劣化させずに、磁
性体板の剥離の問題、耐候性、耐水性の問題、施工上の
問題を解決できるようにしたものもあった。
【0004】また、図9に示すように、コンクリート4
a内にメッシュ鉄筋3aを埋設した補強材5aに、到来
電波の磁界成分方向に連続的にあるいはほぼ連続的に、
また電界成分方向には間隔を隔てて複数個のフェライト
タイル1を埋め込み、更に、それらの電波到来面に外装
材14を設けたものがある。
【0005】ところが、上述のような従来例の場合、建
築物に適用するときに、フェライトタイル等を固着する
コンクリートやモルタル等の補強材が到来電波を反射す
るという問題がある。例えば、普通コンクリートやモル
タル等では、その誘電率が4〜5程度あり、それに起因
して電波吸収特性が劣化する。特に、高層建築物におい
て、十分な強度を得るために、カーボン繊維や金属繊維
などの繊維強化材を混入した繊維補強コンクリート(C
FRC、SFRCなど)を補強材として採用する場合、
その補強材の誘電率が40程度と非常に高く、反射電波が
大きくなって、電波吸収特性を一層劣化する。
【0006】そこで、補強材の誘電率を可能な限り低く
してフェライトタイルの誘電率と調和させ、広い周波数
帯域にわたって良好な電波吸収特性を得るように、特開
平6−283879号公報に開示されるものが提案され
ている。
【0007】この従来例によれば、電波の到来方向に対
して外側から順に、外装材、フェライト板及び金属反射
板を設け、かつ、フェライト板を電波の磁界方向にはほ
ぼ連続させ電界方向には不連続となるように設け、更
に、フェライト板と金属反射板との間に30〜 300mmの空
気層を設けて構成されている。上記空気層の形成によ
り、180MHz以上の周波数を有する電磁波の反射損失を大
きくし、良好な電波吸収特性が得られるようにしてい
る。
【0008】ところが、この従来例による場合、空気層
を設けるために、フェライト板を外装材に固着させ、そ
の外装材をフレーム部材の一方の側に固定し、かつ、外
装材の装着面の反対側からフレーム部材に金属反射板を
装着する必要がある。このため、特殊なフレーム部材を
必要とするとともに固定に手間を要し、全体として高価
になる問題があり、また、軽量化は図れても強度が低下
し、建築用材料としては適用しづらい問題があった。
【0009】また、特開平3−244199号公報に開
示されるように、鉄筋、金網、金属板等の電波反射体を
埋設させるとともにカーボン繊維、金属繊維等の繊維強
化材を含有させた高誘電率の薄型強化コンクリート、モ
ルタル等の建物の外壁となる建築材料の表面に、フェラ
イト等の磁性体を到来電波の磁界成分の方向に磁気的に
ほぼ連続して結合し、到来電波の電界成分の方向には不
連続となるように設け、その不連続部分全体に誘電率20
以下の非磁性体を充填させたものがあった。
【0010】ところが、この従来例においても、フェラ
イト等の磁性体が繊維強化材を含有させたコンクリー
ト、モルタル等に直接的に当接しており、前述したよう
にコンクリート、モルタル等自体の誘電率が高いため、
高い周波数帯域での反射損失が小さくなり、最大の反射
減衰量が得られる周波数が低周波数側に移動し、狭い帯
域でしか良好な電波吸収特性が得られない問題があっ
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の電
波吸収壁は、フェライトタイルを固定するための建築用
部材として、鉄筋、金網、金属板等の電波反射材やそれ
らとフェライトタイルとを一体化させるためのコンクリ
ート、モルタル等の補強材を必須としている。しかも、
誘電率の高い補強材とフェライトタイルとが当接するた
めに、高い周波数帯域でのフェライトタイルの反射損失
が劣化し、良好な電波吸収特性が得られる周波数帯域が
低周波数の狭い範囲でしか得られず、所望の周波数帯域
から外れるという問題があった。
【0012】そこで、上述周波数帯域の問題を解決する
ものとして、特開平8−8577号公報に開示されてい
るものが提案されている。この従来例によれば、所定の
磁気特性を有するフェライトを選択し、そのフェライト
を電界方向に間隙を設けて配設している。そして、フェ
ライトの幅と間隙の幅の和に対する間隙の幅の割合が、
60%以上で80%以下になるようにすることで実効的誘電
率を小さくし、 80MHz〜800MHzで少なくとも−15dB以上
の電波吸収特性が得られるように構成されている。
【0013】しかしながら、間隙の幅が、フェライトの
幅の 1.5〜 2.0倍になるようにフェライトを位置決めし
て設置しなければならず、その設置に制約を受けるとと
もに位置決めに手間を要して製作上高価になる欠点があ
った。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、請求項1に係る発明の電波吸収壁は、
フェライトタイルの電界成分方向における間隔に影響さ
れずに合理的に実効的誘電率を小さくし、有効な電波吸
収特性を広帯域化できるようにするとともに簡単に製作
できるようにすることを目的とし、請求項2に係る発明
の電波吸収壁は、外観を良くできるようにすることを目
的とし、また、請求項3に係る発明の電波吸収壁は、有
効な電波吸収特性をより確実に広帯域化できるようにす
ることを目的とする。更に、請求項4に係る発明の電波
吸収壁は、高層建築物においても、有効な電波吸収特性
を広帯域化できるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
上述のような目的を達成するために、到来電波の磁界成
分方向に連続的に延びるとともに到来電波の電界成分方
向に間隔を隔てる状態で、フェライトタイルを補強材に
一体的に保持させた電波吸収壁において、フェライトタ
イルの電波を受ける外面を除いた面を補強材よりも低い
誘電率の凹状の非磁性体に保持させるとともに、その非
磁性体を補強材に保持させて構成する。
【0016】また、請求項2に係る発明の電波吸収壁
は、上述のような目的を達成するために、請求項1に係
る発明の電波吸収壁におけるフェライトタイルの電波を
受ける外面に外装材を設けて構成する。
【0017】また、請求項3に係る発明の電波吸収壁
は、上述のような目的を達成するために、請求項1また
は請求項2に係る発明の電波吸収壁における非磁性体の
誘電率を3以下に構成する。
【0018】また、請求項4に係る発明の電波吸収壁
は、上述のような目的を達成するために、請求項1また
は請求項2に係る発明の電波吸収壁における補強材を導
電性繊維補強コンクリートで構成する。
【0019】フェライトタイルの材料としては、公知の
いずれの組成のフェライトでも適用でき、例えば、Ni
−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn系フェライト、
Mg−Cu−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライ
トなど、用途や吸収特性などに応じて適宜選択すれば良
い。好ましくは、30〜40%Ni−1〜10%Cu−10〜15
%Zn系焼結フェライトや15〜20%Mg−3〜10%Cu
−25〜30%Zn系焼結フェライトが挙げられる。
【0020】補強材としては、コンクリート、モルタル
などが使用でき、また、その中に鉄筋、メッシュ鉄筋
(金網)、金属板、鉄筋カゴ等の反射用金属骨材を埋設
したものも使用できる。更に、カーボン繊維、金属繊維
等を含む導電性繊維補強コンクリートや、ガラス繊維、
ビニール繊維等を含む非導電性繊維補強コンクリートと
いった高層建築物用に適したものも使用できる。
【0021】非磁性体としては、発泡スチロール(誘電
率:1.1〜 1.2)や、ネオプレンゴム(誘電率:5.7〜 6.
5)、天然ゴム(誘電率:2.4)、シリコーンゴム(誘電
率:8.5〜 8.6)といったゴム材やエポキシ樹脂(誘電
率:3.3〜 4.0)等の合成樹脂や、石膏ボード(誘電率:
約8)や低誘電率のコンクリート等が適用できる。この
非磁性体の誘電率が補強材の誘電率と同等あるいは高い
場合には、実効的誘電率を小さくできず、到来電波が反
射されて良好な電波吸収特性が得られない。したがっ
て、補強材として誘電率3〜5程度の普通あるいは軽量
コンクリートを使用する場合は、誘電率が3以下の非磁
性体を採用する。また、誘電率40程度の繊維補強コンク
リートを使用する場合は、補強材よりも低い誘電率の非
磁性体を採用する。いずれにおいても、使用する建築用
材料の誘電率に応じて非磁性体を適宜選定すれば良い。
【0022】外装材としては、石材、磁器タイル、コン
クリート、モルタル等が使用でき、用途に応じて適宜選
定すれば良い。
【0023】
【作用】請求項1に係る発明の電波吸収壁の構成によれ
ば、電波吸収材であるフェライトタイルの電波を受ける
外面を除いた面が補強材よりも低い誘電率の非磁性体で
囲まれ、この非磁性体によって、フェライトタイルの見
かけの誘電率を低下し、実効的誘電率を小さくできる。
また、非磁性体が凹状で、そこにフェライトタイルを位
置決めでき、また、コンクリートやモルタルなどの補強
材の打設ならびに養生時にフェライトタイルにかかる応
力を緩和することができる。
【0024】また、請求項2に係る発明の電波吸収壁の
構成によれば、外装材を設けることにより、適宜所定の
外観を備えさせることができる。
【0025】また、請求項3に係る発明の電波吸収壁の
構成によれば、実効的誘電率を確実に小さくすることが
できる。
【0026】また、請求項4に係る発明の電波吸収壁の
構成によれば、軽量で高強度の導電性繊維補強コンクリ
ート製の電波吸収壁でありながら、良好な電波吸収特性
を備えさせることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明に係る実施例1の電波吸収
壁を示す一部省略斜視図、図2は断面図、図3は立面図
である。図中1は、Ni−Cu−Zn系焼結フェライト
製のフェライトタイル1であり、例えば、50mm×100mm
などの矩形状に形成されている。
【0029】フェライトタイル1が、その長手方向に互
いに接して連続的に延びる状態で、発泡ポリプロピレン
(誘電率:2)製の凹状の非磁性体2内に位置決めされ
て嵌入されるとともに、エポキシ製の接着剤により接着
されている。
【0030】フェライトタイル1を嵌入した凹状の非磁
性体2が、その長手方向に直交する方向に所定間隔を隔
てて並ぶ状態で、普通コンクリート(誘電率:4)4内
に鉄筋3を埋設して構成された補強材5に一体的に保持
されている。普通コンクリート4としては、水144kg/
m3、セメント332kg/m3、細骨材833kg/m3、粗骨材 1029k
g/m3、混和剤2.66kg/m3 を調合したものを使用した。
【0031】以上の構成により、到来電波の磁界成分方
向に連続的に延びるとともに到来電波の電界成分方向に
間隔を隔てる状態で、フェライトタイル1を補強材5に
一体的に保持させた電波吸収壁6が形成されている。
【0032】上記電波吸収壁6はPCa版であり、図示
しないが、工場などにおいて、型枠の底板上に、フェラ
イトタイル1を嵌入した凹状の非磁性体2を凹部開口側
が下になる状態で所定間隔を隔てて固定設置し、その凹
状の非磁性体2上に鉄筋3を配筋し、その型枠内に普通
コンクリート4を打設し、所定条件下で所定期間養生し
た後に脱型することによって製作される。
【0033】次に、上記電波吸収壁6を試験体として行
った電波吸収性能試験について説明する。試験装置とし
ては、図4のブロック図に示すような大型導波管7を用
いた。大型導波管7のアンテナ8と、発信器内蔵のネッ
トワークアナライザ9とが、送受信切替用のSパラメー
タテストセット10を介して接続されている。また、大
型導波管7の吸収体11間に設けられる可動台12とネ
ットワークアナライザ9とがX−Yプロッタ13を介し
て接続されている。
【0034】そして、可動台12上に試験体としての電
波吸収壁6を設け、所定周波数ごとに試験体の位置を変
え、それらの平均値をとり、横軸を周波数(FREQENCY/M
Hz)、縦軸を反射減衰量(REFLECTION/dB )としてプロ
ットしたところ、図5のグラフに実線A1で示す結果が
得られた。
【0035】また、比較例1および比較例2についても
同様に試験したところ、それぞれ破線B1、一点鎖線B
2で示す結果が得られた。比較例1としては、図6の
(a)の断面図に示すように、実施例1のものから凹状
の非磁性体2のみを無くしたものを用いた。また、比較
例2としては、図6の(b)の断面図に示すように、実
施例1のものから凹状の非磁性体2を無くすとともに、
電界成分方向で隣り合うフェライトタイル間の間隙全体
に発泡ポリプロピレン(誘電率:2)02を充填したも
のを用いた。なお、図6において、実施例1と同じ部分
には同じ番号を用いた。
【0036】上記結果から、実施例1(A1)では、 1
20〜500MHzの範囲で、−15dB以下になっているのに比
べ、比較例1(B1)と比較例2(B2)では、−15dB
以下の範囲がそれぞれ80〜220MHz、 110〜270MHzと狭
く、実施例1のものにおいて、広い周波数帯域で良好な
電波吸収性能を得られることが明らかであった。
【0037】図7は本発明に係る実施例2の電波吸収壁
を示す断面図、図8はその立面図であり、実施例1と異
なるところは次の通りである。すなわち、軽量コンクリ
ート(誘電率:4)4a内に鉄筋3を埋設した補強材5
aを用い、かつ、それらの電波到来面に磁器タイル製の
外装材14を設けて電波吸収壁6aを構成した。他の構
成は実施例1と同じであり、同一図番を付してその説明
は省略する。軽量コンクリート4aとしては、水144kg/
m3、セメント333kg/m3、細骨材833kg/m3、粗骨材491kg/
m3、混和剤2.66kg/m3 を調合したものを使用した。
【0038】また、比較例3として、図9の断面図に示
すように、実施例2のものから凹状の非磁性体を無くす
とともに、鉄筋3に代えて小径のメッシュ鉄筋3aを中
央近くに埋設したものを用い、上記実施例2および比較
例3の試験体について、前述同様にして電波吸収性能試
験を行ったところ、図10のグラフにA2およびB3で
示す結果が得られた。なお、図9において、実施例1と
同じ部分には同じ番号を用いた。
【0039】上記結果から、実施例2(A2)では、60
〜300MHzの範囲で、−15dB以下になっているのに比べ、
比較例3(B3)では、−15dB以下の範囲が80〜120MHz
程度と狭く、実施例2のものにおいて、広い周波数帯域
で良好な電波吸収性能を得られることが明らかであっ
た。
【0040】図11は本発明に係る実施例3の電波吸収
壁を示す断面図であり、実施例2と異なるところは次の
通りである。すなわち、補強材として、ステンレス繊維
を混入した導電性繊維強化コンクリート(SFRC、誘
電率:40)4bを用いて電波吸収壁6aを構成した。他
の構成は実施例2と同じであり、同一図番を付してその
説明は省略する。導電性繊維強化コンクリート4bとし
ては、水178kg/m3、セメント509kg/m3、細骨材932kg/
m3、粗骨材326kg/m3、平均繊維径が約1mmで平均繊維長
が約35mmのステンレス繊維108kg/m3、混和剤3.56kg/m3
を調合したものを使用した。
【0041】また、比較例4として、図12の断面図に
示すように、実施例3のものから凹状の非磁性体のみを
無くしたものを用い、上記実施例3および比較例4の試
験体について、前述同様にして電波吸収性能試験を行っ
たところ、図13のグラフにA3およびB4で示す結果
が得られた。なお、図12において、実施例3と同じ部
分には同じ番号を用いた。
【0042】上記結果から、実施例3(A3)では、80
〜180MHzの範囲で、−15dB以下になっているのに比べ、
比較例4(B4)では、−15dB以下の範囲が80〜120MHz
程度と狭く、実施例3のものにおいて、広い周波数帯域
で良好な電波吸収性能を得られることが明らかであっ
た。
【0043】次に、近年の高層あるいは超高層建築物の
需要に伴って多用される傾向にある薄型で軽量の電波吸
収壁について行った考察結果について説明する。後述す
るいずれのものにおいても、フェライトタイル1aとし
ては、図14の斜視図に示すような、50mm×100 mmで厚
みが13mmのものを用いた。そして、比較例5としては、
フェライトタイル1aを用いずに、導電性繊維強化コン
クリート(SFRC、誘電率:40)のみで形成した厚み
が50mmの電波吸収壁を使用した。また、比較例6として
は、直径が6mmの鉄筋を75mm間隔で組んだメッシュ鉄筋
を普通コンクリート内に埋設した鉄筋入りPCa版を使
用した。
【0044】比較例7として、図15の(a)の立面
図、および、図15の(b)の側面図に示すように、軽
量一種のコンクリート内にドッグボーン型のステンレス
繊維を1.4容量%混入した補強材5bに、前述のフェラ
イトタイル1aを、電界成分方向にフェライトタイル1
aの幅と同寸法の間隔を隔てるとともに磁界成分方向に
連続となるように配置したものを用いた。
【0045】また、比較例8として、図15の(c)の
側面図に示すように、普通コンクリート4c内に、直径
が6mmの鉄筋を75mm間隔で組んだメッシュ鉄筋3bを埋
設した補強材5cに、前述のフェライトタイル1aを、
電界成分方向にフェライトタイル1aの幅と同寸法の間
隔を隔てるとともに磁界成分方向に連続となるように配
置したものを用いた。
【0046】更に、実施例4として、図示しないが、前
述比較例7のものにおいて、フェライトタイルを石膏ボ
ード(誘電率:約8)製の厚みが8mmの凹状の非磁性体
内に嵌入させたものを用い、また、実施例5として、凹
状の非磁性体を厚み20mmにしたものを用いた(全体構成
としては、図11の実施例3を参照)。
【0047】上記比較例5および比較例6について、前
述同様にして電波吸収性能試験を行ったところ、図16
のグラフにB5およびB6で示す結果が得られた。比較
例5(B5)よりも比較例6(B6)のものの方が反射
減衰量を小さくできているものの、比較例5および比較
例6のいずれにおいても−15dB以下にはならず、所望の
電波吸収性能が得られない。
【0048】また、上記比較例7について、前述同様に
して電波吸収性能試験を行ったところ、図17のグラフ
に示す結果が得られた。グラフにおいて、B7aが実測
値を、そして、B7bが計算値をそれぞれ示す。計算値
は平板金属上にフェライトタイルが比較例7と同様に配
列されたものとして求めたが、実測値とほぼ一致してい
た。
【0049】また、上記比較例8について、前述同様に
して電波吸収性能試験を行ったところ、図18のグラフ
に示す結果が得られた。グラフにおいてB7aは比較例
7の実測値を、そして、B8が比較例8をそれぞれ示
す。この結果から、導電性繊維強化コンクリート5cを
用いたもの(比較例7)がメッシュ鉄筋3bを埋設した
もの(比較例8)よりも性能的に劣っていることがわか
る。
【0050】そして、上記実施例4および実施例5につ
いて、前述同様にして電波吸収性能試験を行ったとこ
ろ、図19のグラフに示す結果が得られた。グラフにお
いてB7aは比較例7の実測値を、そして、A4が実施
例4を、A5が実施例5をそれぞれ示す。この結果か
ら、導電性繊維強化コンクリート5cとフェライトタイ
ル1aとの間に、導電性繊維強化コンクリート5cより
も誘電率が低い凹状の非磁性体を設けることにより、そ
れを設けないもの(比較例7)はもちろんのこと、メッ
シュ鉄筋3bを埋設したもの(比較例8)よりも性能的
に優れたものにできていることがわかる。
【0051】また、実施例4および実施例5のいずれに
おいても、70〜500MHz以上の範囲で−15dB以下になって
おり、広い周波数帯域で良好な電波吸収性能を有するこ
とが明らかであった。更に、凹状の非磁性体の厚みを大
きくした方(実施例5)が、高周波数側により広い周波
数帯域で良好な電波吸収性能を有することが明らかであ
った。
【0052】上記実施例では、フェライトタイル1を凹
状の非磁性体2内に位置決め状態で嵌入するとともに、
エポキシ製の接着剤により接着しているが、本発明とし
ては、接着剤を用いずに、フェライトタイル1を凹状の
非磁性体2内に嵌入することにより一体的に持させるよ
うに構成するものでも良い。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明の電波吸収壁によれば、フェライトタイルを凹状の非
磁性体で囲むことにより、電波吸収壁の誘電率を低下さ
せ、合理的に実効的誘電率を小さくするから、施工上の
制約少なく、有効な電波吸収特性を広帯域化できるよう
になった。また、凹状の非磁性体により、フェライトタ
イルを手間少なく位置決めでき、また、補強材の打設な
らびに養生時にフェライトタイルにかかる応力を緩和す
ることができるから、簡単に製作できて経済性を向上で
きるようになった。
【0054】また、請求項2に係る発明の電波吸収壁に
よれば、外装材を設けて建築物の外観を備えることがで
きるから、実用上極めて優れたものにできるようになっ
た。
【0055】また、請求項3に係る発明の電波吸収壁に
よれば、実効的誘電率を確実に小さくするから、有効な
電波吸収特性をより確実に広帯域化でき、各種の電波か
らの障害を防止できる実用性の高い電波吸収壁を提供で
きるようになった。
【0056】また、請求項4に係る発明の電波吸収壁に
よれば、軽量で高強度の導電性繊維補強コンクリート製
の電波吸収壁において、良好な電波吸収特性を備えさせ
ることができるから、高層建築物において、導電性繊維
補強コンクリートを補強材として採用しても、有効な電
波吸収特性を広帯域化でき、汎用性を向上できるように
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1の電波吸収壁を示す一部
省略斜視図である。
【図2】実施例1の断面図である。
【図3】実施例1の立面図である。
【図4】試験装置を示すブロック図である。
【図5】実施例1、比較例1および比較例2それぞれの
電波吸収性能試験の結果を示すグラフである。
【図6】(a)は比較例1の断面図、(b)は比較例2
の断面図である。
【図7】本発明に係る実施例2の電波吸収壁を示す断面
図である。
【図8】実施例2の立面図である。
【図9】比較例3の断面図である。
【図10】実施例2および比較例3それぞれの電波吸収
性能試験の結果を示すグラフである。
【図11】実施例3の断面図である。
【図12】比較例4の断面図である。
【図13】実施例3および比較例4それぞれの電波吸収
性能試験の結果を示すグラフである。
【図14】フェライトタイルの斜視図である。
【図15】(a)は比較例7の立面図、(b)は比較例
7の断面図、(c)は比較例8の断面図である。
【図16】比較例5および比較例6それぞれの電波吸収
性能試験の結果を示すグラフである。
【図17】比較例7の電波吸収性能試験の実測値と計算
値とを示すグラフである。
【図18】比較例7および比較例8それぞれの電波吸収
性能試験の結果を示すグラフである。
【図19】比較例7、実施例4および実施例5それぞれ
の電波吸収性能試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…フェライトタイル 2…凹状の非磁性体 5…補強材 6…電波吸収壁 14…外装材
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】そこで、上述周波数帯域の問題を解決する
ものとして、特開平8−8577号公報に開示されてい
るものが提案されている。この従来例によれば、所定の
磁気特性を有するフェライトを選択し、そのフェライト
を電界方向に間隔を設けて配設している。そして、フェ
ライトの幅と間隔の幅の和に対する間隔の幅の割合が、
60%以上で85%以下になるようにすることで実効的誘電
率を小さくし、 80MHz〜800MHzで少なくとも−15dB以上
の電波吸収特性が得られるように構成されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】しかしながら、間隔の幅が、フェライトの
幅の 1.5〜約 5.7倍になるようにフェライトを位置決め
して設置しなければならず、その設置に制約を設けると
ともに位置決めに手間を要して製作上高価になる欠点が
あった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 公春 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 (72)発明者 鶴留 敏孝 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 到来電波の磁界成分方向に連続的に延び
    るとともに到来電波の電界成分方向に間隔を隔てる状態
    で、フェライトタイルを補強材に一体的に保持させた電
    波吸収壁において、 前記フェライトタイルの電波を受ける外面を除いた面を
    前記補強材よりも低い誘電率の凹状の非磁性体に保持さ
    せるとともに、その非磁性体を前記補強材に保持させて
    あることを特徴とする電波吸収壁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフェライトタイルの電
    波を受ける外面に外装材を設けてある電波吸収壁。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の非磁性
    体の誘電率が3以下である電波吸収壁。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の補強材
    が導電性繊維補強コンクリートである電波吸収壁。
JP23042896A 1996-08-30 1996-08-30 電波吸収壁 Pending JPH1075084A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010278163A (ja) * 2009-05-27 2010-12-09 Taisei Corp コンクリート製床

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