JPH11116783A - 成形体及びその製造方法 - Google Patents

成形体及びその製造方法

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JPH11116783A
JPH11116783A JP27763697A JP27763697A JPH11116783A JP H11116783 A JPH11116783 A JP H11116783A JP 27763697 A JP27763697 A JP 27763697A JP 27763697 A JP27763697 A JP 27763697A JP H11116783 A JPH11116783 A JP H11116783A
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acid
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省二 大淵
Takayuki Watanabe
孝行 渡辺
Tomoyuki Nakada
智之 中田
Hisashi Aihara
久 相原
Yasuhiro Kitahara
泰広 北原
Kazuhiko Suzuki
和彦 鈴木
Masanobu Ajioka
正伸 味岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 ポリ乳酸系樹脂(A)と、一般式(1)
で表される化合物群から選択された少なくとも一種の透
明化剤(B)を含有するポリ乳酸系樹脂成形体であっ
て、前記ポリ乳酸系樹脂(A)と前記透明化剤(B)の
合計重量を基準として、前記ポリ乳酸系樹脂(A)を9
4〜99重量%、及び、前記透明化剤(B)を6〜1重
量%含有し、かつ、透明性及び耐熱性を併有することを
特徴とするポリ乳酸系樹脂成形体。 (一般式(1)において、R1 、R2 は炭素原子数1〜
30の飽和、不飽和炭化水素で、直鎖状、分岐状の炭化
水素基であり、nは、1〜4の整数である。) 【効果】 透明性と結晶性(耐熱性)とを同時に有す
る、ポリ乳酸系樹脂成形体を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ乳酸系樹脂
(A)と、特定の化学構造を有する透明化剤(B)を含
有するポリ乳酸系樹脂成形体であって、前記ポリ乳酸系
樹脂(A)と前記透明化剤(B)の合計重量を基準とし
て、前記ポリ乳酸系樹脂(A)を94〜99重量%、及
び、前記透明化剤(B)を6〜1重量%含有し、かつ、
透明性及び耐熱性を併有することを特徴とするポリ乳酸
系樹脂成形体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、汎用プラスチックは使用後廃棄す
る際、ゴミの量を増すうえに、自然環境下で殆ど分解さ
れないために、埋設処理しても、半永久的に地中に残留
し、また投棄されたプラスチック類により、景観が損な
われ海洋生物の生活環境が破壊されるなどの問題が起こ
っている。これに対し、熱可塑性で分解性を有するポリ
マーとして、ポリ乳酸のようなポリヒドロキシカルボン
酸や、ポリブチレンサクシネートのような脂肪族多価ア
ルコールと脂肪族多価カルボン酸から誘導される脂肪族
ポリエステル等が開発されてきた。これらのポリマーの
中には、動物の体内で数カ月からl年以内に100%分
解し、また、土壌や海水中に置かれた場合、湿った環境
下では数週間で分解を始め、約1年 から数年で消滅
し、さらに分解生成物は、人体に無害な乳酸と二酸化炭
素と水になるという特性を有していることから、医療用
材料や汎用樹脂の代替物として注目をあびつつある。
【0003】一方、近年、エレクトロニクス、メカトロ
ニクス、オプトエレクトロニクス、レーザー(光通信、
CD−ROM、CD−R、LDNDVD)光磁気記録等
も含む。)、液晶、光学、オフィスオートメーション
(OA)、ファクトリーオートメーション等の分野にお
ける技術開発の飛躍的進展に伴い、透明なプラスチック
フィルムの需要が増し、その用途も飛躍的に拡大しつつ
ある。その用途の具体例としては、例えば、オーバーへ
ッドプロジェクター用フィルム、製版用フィルム、トレ
ーシングフィルム、食品ラッピングフィルム、農業用フ
ィルム等の用途が挙げられる。高機能な用途の具体例と
しては、例えば、透明導電性フィルム(例えば、コンピ
ューター入力用画面タッチパネル等)、熱線反射フィル
ム、液晶ディスプレー用フィルム、液晶ディスプレー用
偏光フィルム、PCB(プリント回路基盤)等が挙げら
れる。
【0004】従来これらの用途に、ガラス、アクリル
(ポリメチルメタクリレート、PMMA)、ポリカーボ
ネート(PC)等の可撓性(フレキシビリティー)の低
い硬質なフィルムが使用されてきたが、最近は、これら
の用途においても、可撓性、成形容易性、耐熱性等に優
れた透明フィルムでの代替が必要とされる傾向にある。
このような代替需要の一部には、ポリエチレンテレフタ
ーレート(PET)フィルムで応じることが可能であ
る。しかしながら、例えば、分解性が要求されるような
用途には、PETでは問題となる場合がある。このよう
な背景から、透明フィルムの技術分野においては、透明
性/耐熱性(結晶性)/分解性を併有する透明フィルム
の果たす意義は大きいことが予想される。 ところで、
分解性、熱可塑性ポリマーであるポリ乳酸や乳酸と他の
脂肪族ヒドロキシカルボン酸及び/又は脂肪族多価アル
コールと脂肪族多価カルボン酸のコポリマー等の脂肪族
ポリエステルの成形体(例えば、3次元的形状を有する
ボ卜ル等の成形品、2次元的形状を有する未延伸のフィ
ルムやシート、1次元的形状を有する未延伸のフィラメ
ントや糸)は、通常、成形直後は、非晶性であり、光を
散乱する原因となる光の波長と同程度以上の大きさの結
晶が殆ど存在しないので透明である。しかしながら、こ
の透明な成形体は、通常、非晶性であるがゆえに、耐熱
性に劣る。
【0005】例えば、非晶性ポリ乳酸容器は、透明性に
優れているが耐熱性が低く、熱湯又は電子レンジを使用
することができず、用途が限定されていた。このため、
耐熱性を向上させるために、成形加工時に結晶化温度付
近に保持した金型内に充填するか、又は成形後に非晶性
の成形品を熱処理(アニール)する等の熱処理して、結
晶化度をあげると、通常、光を散乱する原因となる光の
波長と同程度以上の大きさの結晶(例えば、球晶)が急
速に成長して、結晶を可視光の波長以上の大きさまで成
長せしめ、成形体は不透明となってしまう。
【0006】このように、従来の技術によったのでは、
ポリ乳酸や乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸及び
/又は脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸の
コポリマー等のポリ乳酸系樹脂成形体に、透明性と結晶
性を同時に付与することは、あたかも二律背反のごと
く、困難であり、さらにはポリ乳酸系樹脂成形体に、透
明性と結晶性(耐熱性)を併有するものはないのが実情
であった。
【0007】一方、汎用樹脂に関する技術分野において
は、透明核剤(透明化結晶核剤)を添加することによ
り、球晶の成長を制御し、成形体に透明性を同時に付与
する技術が知られている。透明化剤は、結晶について、
「大きさ」における過大な成長を抑制する作用、「数」
における増大作用、「結晶化速度」における促進作用等
があるとされている。その具体例としては、例えば、ポ
リプロピレン樹脂にソルビトール誘導体を添加してポリ
プロピレン樹脂成形体に透明性を付与する技術や、ポリ
エチレンテレフ夕レートの結晶化速度を促進するため、
テレフタル酸とレゾルシンを主な構成単位とする芳香族
ポリエステル微粉末を添加する方法等を挙げることがで
きる。しかしながら、脂肪族ポリエステルに関する技術
分野おいては、透明核剤により、結晶について、「大き
さ」において過大な成長を抑制し、「数」において増大
させ、「結晶化速度」において促進させ、ひいては、成
形体に透明性と結晶性を同時に付与する技術は知られて
いない。
【0008】[透明核剤の作用メカニズム]結晶性樹脂
成形体における透明核剤による透明性発現のメカニズム
は必ずしも明かではない。また、本発明は、特定のメカ
ニズムや仮説に拘束されるものではない。透明核剤を添
加して、結晶性樹脂成形体の透明化を図る場合には、通
常、結晶成長の条件(例えば、結晶化温度、結晶化時間
等)を、適切に設定する必要がある。結晶性樹脂成形体
における透明核剤による透明性発現のメカニズムは、例
えば、以下のようなモデルにより説明することも可能で
ある。
【0009】 透明核剤を添加しない結晶性樹脂成形
体のモデル 透明核剤を添加せずに、樹脂成形体を結晶化した場合に
は、透明核剤を添加した場金と比較して、結晶成長の足
がかりとなる結晶核が少ないので、相対的に少数の球晶
が生成し、結果として、ひとつひとつの球晶の大きさは
相対的に圧倒的に大きなものとなってしまう。すなわ
ち、単位体積当たりについて、透明核剤を添加した場合
と比較すると、同じ結晶化度であっても、大きな結晶が
相対的に少数生成し、結果として、可視光の波長と同程
度以上の大きさの結晶が生成するため、可視光を散乱し
て直進させないため、透明核剤を添加しない結晶性樹脂
成形体は、不透明となってしまう。
【0010】 透明核剤を添加した結晶性樹脂成形体
のモデル 透明核剤を添加して、樹脂成形体を結晶化した場合に
は、透明核剤が結晶成長の足がかかりとなる結晶核とな
るので、透明核剤を添加しない場合と比較して、相対的
に圧倒的多数の結晶が生成し、結果として、ひとつひと
つの結晶の大きさは、相対的に圧倒的に小さなものとす
ることができる。すなわち、単位体積当たりについて、
透明核剤を添加しない場合と比較すると、同じ結晶化度
であっても、小さな結晶が相対的に圧倒的多数生成し、
結果として、可視光の波長よりもかなり小さな形状の結
晶が生成するため、可視光を散乱せずに直進させるた
め、透明核剤を添加した結晶性樹脂成形体を、透明とす
ることができる。
【0011】[脂肪族ポリエステルの透明核剤]本発明
者らは、ポリ乳酸系樹脂の成形体に、透明性と結晶性を
同時に発現せしめることは、極めて有意義な解決課題で
あると想到した。本発明者らによるこのような問題の所
在の把握は、従来、当業者によっては、まったく認識さ
れてこなかった。本発明者らは、このような観点から、
実際にポリ乳酸や乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン
酸及び/又は脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボ
ン酸のコポリマー等のポリ乳酸系樹脂に、透明核剤とし
て、ポリプロピレン樹脂用の透明核剤であるソルビトー
ル誘導体や、リン系の核剤、タルク、シリカ、乳酸カル
シウムあるいは安息香酸ナトリウム等を使用して射出成
形を試みたが、これらのみでは、これらポリ乳酸系樹脂
成形体に、透明性と結晶性を同時に付与せしめることは
できなかった。このように、ポリ乳酸や乳酸と他の脂肪
族ヒドロキシカルボン酸及び/又は脂肪族多価アルコー
ルと脂肪族多価カルボン酸のコポリマー等のポリ乳酸系
樹脂に関しては、一般的な射出成形、ブロー成形、圧縮
成形等の成形技術において、成形時又は成形の前後にお
いて、公知公用の透明核剤を用いても、透明性と結晶性
(耐熱性)を同時発現することは困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性と結
晶性(耐熱性)とを同時に有する、ポリ乳酸をはじめと
するポリ乳酸系樹脂成形体を得ることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、特定の化学構造を有
する化合物をポリ乳酸系樹脂に添加し、成形時又は成形
後に、成形体を結晶化させることにより、透明性と結晶
性(耐熱性)を併有する成形体が得られることを見い出
だし、本発明を完成するに至った。本発明は、以下の
[1]〜[15]に記載した事項により特定される。
【0014】[1] ポリ乳酸系樹脂(A)と、一般式
(1)[化3]で表される化合物群から選択された少な
くとも一種の透明化剤(B)を含有するポリ乳酸系樹脂
成形体であって、前記ポリ乳酸系樹脂(A)と前記透明
化剤(B)の合計重量を基準として、前記ポリ乳酸系樹
脂(A)を94〜99重量%、及び、前記透明化剤
(B)を6〜1重量%含有し、かつ、透明性及び耐熱性
を併有することを特徴とするポリ乳酸系樹脂成形体。
【0015】
【化3】 (一般式(1)において、R1 、R2 は炭素原子数1〜
30の飽和、不飽和炭化水素で、直鎖状、分岐状の炭化
水素基であり、nは、1〜4の整数である。) [2] ポリ乳酸系樹脂が、ポリ乳酸、ポリ乳酸ブロッ
クとポリブチレンサクシネートブロックを有する共重合
体、ポリ乳酸ブロックとポリカプロン酸ブロックを有す
る共重合体からなる群から選択された少なくとも一種で
ある[1]に記載したポリ乳酸系樹脂成形体。
【0016】[3] 一般式(1)[化3]で表される
化合物群から選択された少なくとも一種の透明化剤
(B)が、ジイソデシルアジペートである[1]又は
[2]に記載したポリ乳酸系樹脂成形体。 [4] 透明性が、lmm厚のヘイズ値が30%以下で
あることと等価である、[1]乃至[3]の何れかに記
載したポリ乳酸系樹脂成形体。 [5] 耐熱性が、結晶化度が10%以上である結晶性
により発現せられるものである、[1]乃至[4]の何
れかに記載したポリ乳酸系樹脂成形体。
【0017】[6] 耐熱性が、ビカット軟化点が、1
00〜160℃であることに相当する、[1]乃至
[4]の何れかに記載したポリ乳酸系樹脂成形体。 [7] ポリ乳酸系樹脂(A)と、一般式(1)[化
4]で表される化合物群から選択された少なくとも一種
の透明化剤(B)を含有するポリ乳酸系樹脂成形体の製
造方法であって、前記ポリ乳酸系樹脂(A)と前記透明
化剤(B)の合計重量を基準として、前記ポリ乳酸系樹
脂(A)を94〜99重量%、及び、前記透明化剤
(B)を6〜1重量%含有するポリ乳酸系樹脂組成物を
成形するに際し、成形時又は成形後に熱処理することを
特徴とする、透明性及び耐熱性を併有することを特徴と
するポリ乳酸系樹脂成形体の製造方法。
【0018】
【化4】 (一般式(1)において、R1 、R2 は炭素原子数1〜
30の飽和、不飽和炭化水素で、直鎖状、分岐状の炭化
水素基であり、nは、1〜4の整数である。) [8] 熱処理方法が、ポリ乳酸系樹脂組成物を一旦溶
融した後、ポリ乳酸系樹脂組成物の結晶化開始温度から
結晶化終了温度迄の温度範囲に保温された金型内に充填
し結晶化させることを特徴とする、[7]に記載した製
造方法。 [9] 熱処理方法が、ポリ乳酸系樹脂組成物の溶融物
を、金型内で冷却固化して非晶性成形体を得た後、その
成形体をポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温度から融
点迄の温度範囲で結晶化することを特徴とする、[7]
に記載した製造方法。
【0019】[10] ポリ乳酸系樹脂が、ポリ乳酸、
ポリ乳酸ブロックとポリブチレンサクシネートブロック
を有する共重合体、ポリ乳酸ブロックとポリカプロン酸
ブロックを有する共重合体からなる群から選択された少
なくとも一種である、[7]乃至[9]の何れかに記載
した製造方法。 [11] 一般式(1)[化4]で表される化合物群か
ら選択された少なくとも一種の透明化剤(B)が、ジイ
ソデシルアジペートである[7]乃至[10]の何れか
に記載した製造方法。 [12] 透明性が、lmm厚のヘイズ値が30%以下
であることと等価である、[7]乃至[11]の何れか
に記載した製造方法。
【0020】[13] 耐熱性が、結晶化度が10%以
上である結晶性により発現せられるものである、[7]
乃至[12]の何れかに記載した製造方法。 [14] 耐熱性が、ビカット軟化点が、100〜16
0℃であることに相当する、[7]乃至[12]の何れ
かに記載した製造方法。 [15] [7]乃至[14]の何れかに記載した製造
方法により得られた、透明性と耐熱性を併有するポリ乳
酸系樹脂成形体。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 [ポリ乳酸系樹脂]本発明において、ポリ乳酸系樹脂と
は、ポリ乳酸、乳酸とヒドロキシカルボン酸のコポリマ
ー(例えば、乳酸とグリコール酸のコポリマー、乳酸と
カプロン酸のコポリマー、ポリ乳酸とポリカプロン酸の
ブロックコポリマー等)、乳酸及び脂肪族多価アルコー
ルと脂肪族多価カルボン酸のコポリマー(例えば、乳酸
とブタンジオールとコハク酸及びアジピン酸のコポリマ
ー、乳酸とエチレングリコール及びブタンジオールとコ
ハク酸のコポリマー、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネ
ートのブロックコポリマー等)、及びそれらの混合物を
包含する。又、混合物の場合、相溶化剤を含有してもよ
い。ポリ乳酸系樹脂がコポリマーの場合、コポリマーの
配列の様式は、ランダム共重合体、交替共重合体、ブロ
ック共重合体、グラフト共重合体等のいずれの様式でも
よい。さらに、これらは少なくとも一部が、キシリレン
ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート
等のような多価イソシアネートやセルロース、アセチル
セルロースやエチルセルロース等のような多糖類等の架
橋剤で架橋されたものでもよく、少なくとも一部が、線
状、環状、分岐状、星形、三次元網目構造、等のいずれ
の構造をとってもよく、何ら制限はない。
【0022】本発明のポリ乳酸系樹脂において、ポリ乳
酸、特にポリ−L−乳酸、ポリカプロン酸、特にポリ−
ε−カプロン酸、ポリ乳酸とポリ−6−ヒドロキシカプ
ロン酸のブロックコポリマー、特にポリ−L−乳酸とポ
リ−6−ヒドロキシカプ口ン酸のブロックコポリマー、
ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートのブロックコポリ
マー、特にポリ−L−乳酸とポリブチレンサクシネート
のブロックコポリマーが好ましい。
【0023】[脂肪族ヒドロキシカルボン酸]本発明に
おいてポリ乳酸系樹脂を構成する脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸の具体例としては、例えば、グリコール酸、乳
酸、3−ヒドロキシ酩酸、4−ヒドロキシ酩酸、4−ヒ
ドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酪、6−ヒドロキ
シカプロン酸等が挙げられる。これらは一種類又は二種
類以上の混合物であってもよい。また脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸が不斉炭素を有する場合、L体、D体、及び
その混合物、すなわち、ラセミ体であってもよい。
【0024】[脂肪族多価カルボン酸及びその無水物]
本発明においてポリ乳酸系樹脂を構成する脂肪族多価カ
ルボン酸の具体例としては、例えば、シュウ酸、コハク
酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二
酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸等及びその無
水物等が挙げられる。これらは一種類又は二種類以上の
混合物であってもよい。
【0025】[脂肪族多価アルコール]本発明において
ポリ乳酸系樹脂を構成する脂肪族多価アルコールの具体
例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、l,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9
−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメ
チレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等が挙げられる。これらは一種類又は二種類以上の混
合物であってもよい。
【0026】[多糖類]多糖類の具体例としては、例え
ば、セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、メ
チルセルロース、エチルセルロース、セルロイド、ビス
コースレーヨン、再生セルロース、セロハン、キュプ
ラ、銅アンモニアレーヨン、キュプロファン、ベンベル
グ、ヘミセルロース、デンプン、アミロペクチン、デキ
ストリン、デキストラン、グリコーゲン、ペクチン、キ
チン、キトサン、アラビアガム、グァーガム、ローカス
トビーンガム、アカシアガム、等、及びこれらの誘導体
が挙げられるが、特にアセチルセルロース、エチルセル
ロースが好的に用いられる。これらは、一種類又は二種
類以上の混合物であってもよい。
【0027】[ポリ乳酸系樹脂の分子量]本発明におい
て使用するポリ乳酸系樹脂の分子量は、目的とする用
途、例えば包装材及び容器などの成形体にした場合に、
実質的に充分な機械物性を示すものであれば、その分子
量は、特に制限されない。ポリ乳酸系樹脂の分子量とし
ては、一般的には、重量平均分子量として、1〜500
万が好ましく、3〜300万がより好ましく、5〜20
0万がより好ましく、7〜100万がさらに好ましく、
9〜50万が最も好ましい。一般的には、重量平均分子
量がl万より小さい場合、機械物性が充分でなかった
り、逆に、分子量が500万より大きい場合、取扱いが
困難となったり不経済となったりする場合がある。本発
明において使用するポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量及
び分子量分布は、その製造方法において、溶媒の種類、
触媒の種類及び量、反応温度、反応時間、共沸により留
出した溶媒の処埋方法、反応系の溶媒の脱水の程度等の
反応条件を適宜選択することにより所望のものに制御す
ることができる。
【0028】[ポリ乳酸系樹脂の製造方法]本発明のポ
リ乳酸系樹脂の製造方法は、特に制限されない。例え
ば、ポリ乳酸及び構造単位に乳酸を有するポリ乳酸系樹
脂の製造方法の具体例としては、特開平6−65360
号に開示されている方法を参考した、後述の製造例2に
示すような方法が挙げられる。すなわち、乳酸及び/又
は乳酸以外のヒドロキシカルボン酸を、あるいは脂肪族
ジオールと脂肪族ジカルボン酸を、有機溶媒及び触媒の
存在下、そのまま脱水縮合する直接脱水縮合法である。
構造単位に乳酸を有するポリ乳酸系樹脂の製造方法の他
の参考例としては、例えば、特開平7−173266号
に開示されている方法を参考した、後述の製造例3〜6
に示すような方法が挙げられる。すなわち、少なくとも
2種類のポリ乳酸系樹脂のホモポリマーを重合触媒の存
在下、共重合並びにエステル交換反応させる方法であ
る。ポリ乳酸の製造方法の他の具体例としては、例え
ば、米国特許第2,703,316号に開示されている
方法を参考にした、後述の製造例1に示すような方法が
挙げられる。すなわち、乳酸及び/又は乳酸以外のヒド
ロキシカルボン酸を、一旦、脱水し環状二量体とした後
に、開環重合する間接重合法である。
【0029】[透明化剤]本発明において使用される透
明化剤は、一般式(1)[化5]で示される脂肪酸エス
テル類である。
【0030】
【化5】 (一般式(1)において、R1 、R2 は炭素原子数1〜
30の飽和、不飽和炭化水素で、直鎖状、分岐状の炭化
水素基であり、nは、1〜4の整数である。)本発明方
法における脂肪酸エステル類の具体例としては、ジメチ
ルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ
イソブチルアジペート、ジブチルアジペート、ジイソデ
シルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ
−2−エチルヘキシルアジペート、ジブチルセバケー
ト、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等があげられ
る。特に、ジイソデシルアジペートが好ましい。
【0031】[透明化剤の添加量]透明化剤のポリ乳酸
系樹脂への添加量は、ポリ乳酸系樹脂組成物に対して1
〜6重量%になるように添加でき、好ましくは、1.5
〜5.5重量%、さらに好ましくは2.0〜5.0重量
%である。1重量%より小さいと、透明化剤としての効
果が不十分となる場合があり、逆に6重量%より大きく
なると、透明化剤としての効果は得られなくなるばかり
か、結晶化した際に透明性が悪くなったりする等、外観
や物性(剛性)に変化を来す場合がある。
【0032】[無機添加剤]本発明の製造方法により製
造する成形体には、成形体の透明性を損なわない限り、
結晶化速度の向上、耐熱性の向上、機械物性の向上、耐
ブロッキング性の向上等の諸物性を改善するために無機
添加剤を添加することもできる。無機添加剤の具体例と
しては、例えば、タルク、カオリナイト、SiO2、ク
レー等が挙げられるが、成形体の透明性を損なわないよ
うに適宜、条件(添加量、粒子サイズ)を選択する必要
がある。成形体の透明性を保持する為には、一般的に可
視光の波長よりも実質的に小さな粒子サイズを選択する
ことが推奨される。
【0033】より具体的には、耐ブロッキング性の物性
改良を目的とした場合、例えば、粒径が1〜50nmの
SiO2等が透明性を損なうことなく好適に用いられ
る。本発明の製造方法において、成形時の金型内での結
晶化や生成した成形体の熱処理による結晶化などの成形
加工時の結晶化速度をさらに向上させることを目的とし
た場合、SiO2成分を10重量%以上含む結晶性の無
機物が好ましく、具体的には、タルクTM−30(富士
タルク社製)、カオリンJP−100(土屋カオリン社
製)、NNカオリンクレー(土屋カオリン社製)、カオ
リナイトASP−170(富士タルク社製)、カオリン
UW(エンゲルハード社製)、タルクRF(富士タルク
社製)等が挙げられる。この場合、粒径が小さく、樹脂
と溶融混練した場合に凝集することなく良好に分散する
ものが好適に用いられる。
【0034】[無機添加剤の添加量]無機添加剤の添加
量は、成形体の透明性を極端に損なわない程度の量が好
ましく、ポリ乳酸系樹脂組成物100重量部に対して、
30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ま
しくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以
下、最も好ましくはl重量%以下が好適である。
【0035】本発明の製造方法により製造する成形体に
は、さらに、成形体の透明性を損なわない限り、各種エ
ラストマー(SBR、NBR、SBS型3元ブロック共
重合体熱可塑性エラストマー等)や添加剤(可塑剤、顔
料、安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
難燃剤、離型剤、滑剤、染料、抗菌剤)、フィラー(耐
衝撃性コア/シェル型粒子、インパクトモディフアイア
ー等)、顔料(メタリック顔料、パール顔料)を目的や
用途に応じて適宜使用することができる。
【0036】[成形加工法] <混合・混練・捏和>本発明において、ポリ乳酸系樹脂と
一般式(1)[化5]で示される化合物群から選択され
た少なくとも一種の透明化剤を、混合・混練・捏和して
ポリ乳酸系樹脂組成物を製造する方法は、公知公用の混
練技術、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダ
ー等で各原料を混合させたり、又、さらに押出機等を用
いて溶融したポリマーに液注入させながら混練させる方
法を採用することができる。
【0037】< 成形 >以下に、本発明の目的とする透明
性と結晶性を併有する成形体を製造する方法について説
明する。本発明は、前述したポリ乳酸系樹脂樹脂組成物
を成形時、又は成形後に結晶化させることで、透明性と
結晶性を併有する成形体を製造する方法である。成形方
法としては、一般に射出成形、押出成形、ブロー成形、
インフレーション成形、異形押出成形、射出ブロー成
形、真空圧空成形、紡糸等の通常の方法が挙げられる
が、本発明で示す樹脂組成物においては、いずれの成形
方法にも適応でき、何ら制限はない。本発明では、ポリ
乳酸系樹脂組成物を、成形時、又は成形後において、成
形体を何らかの方法(例えば、熱処理)で結晶化させる
必要がある。その具体例としては、例えば、成形時に該
組成物の溶融物を金型内に充填し、金型内でそのまま結
晶化させる方法(以下、金型内結晶化法という)、及び
該組成物の非晶性の成形体を熱処理する方法(以下、後
結晶化法という)を挙げることができる。この金型内結
晶化法及び後結晶化法では、成形体を結晶化する際の最
適の温度条件は異なる。
【0038】 金型内結晶化法における結晶化の温度
条件 金型内結晶化法の場合、金型の設定温度条件は、該組成
物の示差走査熱量分析における降温時の結晶化開始温度
から、結晶化終了温度までの温度範囲が好ましく、結晶
化ピークの頂点付近の温度がより好ましい。結晶化開始
温度より高い温度では、結晶化速度が著しく小さくな
り、生産性、操作性が悪くなったり、さらには結晶化し
なくなり、目的とする成形体が得られない場合があり、
逆に結晶化終了温度より低い温度では結晶化速度が著し
く小さく、目的とする成形体が得られない場合がある。
この方法では、金型内の保持時間は、該組成物によって
も異なるが、金型内で、成形体が十分に結晶化するにた
る時間以上であれば、特に制限はない。
【0039】 後結晶化法における結晶化の温度条件 一方、後結晶化法の場合、金型の設定温度条件は、該組
成物のガラス転移温度(Tg)から融点(Tm)までの
温度範囲、より好ましくは(Tg+5℃)から(Tm−
20℃)、さらに好ましくは(Tg+l0℃)から(T
m−30℃)最も好ましくは(Tg+15℃)から(T
m−40℃)までの温度範囲がよい。設定温度がTmよ
り高い場合は、短時間で結晶化させても透明性を損ねた
り、形状が歪んだりする場合があり、さらに長時間加熱
すると融解する場合がある。逆にTgより低い温度で
は、結晶化速度が著しく小さく、目的とする結晶性の成
形体が得られない場合がある。この方法では成形体を熱
処理する時間は、組成物により異なるが、成形体が十分
に結晶化するに足る時間以上であれば、特に制限されな
い。
【0040】< 透明性と結晶性を併有する成形体を製造
する方法の態様 >以下に、本発明に係る、成形体に透明
性と結晶性を同時に付与することができる成形体の成形
方法の態様を説明する。
【0041】 射出成形 (金型内結晶化法) 射出成形(金型内結晶化法)においては、例えば、後述
する製造例2で得られたポリ乳酸に透明化剤を添加し組
成物のペレットの溶融物を、結晶化開始温度から結晶化
終了温度の温度範囲内に保持された金型内に充填し保持
することにより、本発明で目的とする透明性と結晶性を
併有する成形体を成形することができる。
【0042】 射出成形 (後結晶化法) 射出成形(後結晶化法)においては、例えば、上記に
示したペレットを用いて金型温度20℃で成形して得ら
れた非晶性な成形体を、Tg(58℃)からTm(16
5℃)の温度範囲内の雰囲気下に保持したり、又は適当
な熱媒体と接触させることにより、本発明で目的とする
透明性と結晶性を併有する射出成形体を成形することが
できる。
【0043】 押出成形 (後結晶化法) 押出成形(後結晶化法)においては、例えば、上記に
示したペレットを、一般的なTダイ押出成形機で成形し
た非晶性のフィルムやシートを、Tg(58℃)からT
m(165℃)の範囲内に保持されたオーブン(加熱
炉)中や温水中に連続的に通過させ熱処理したり、ある
いはバッチ的に熱処理したりすることにより、本発明で
目的とする透明性と結晶性を併有するシートやフィルム
を成形することができる。
【0044】 ブロー成形(後結晶化法) ブロー成形(後結晶化法)においては、上記に示した
ペレットを、一般的なブロー成形機で溶融して金型に充
填することにより非晶性な予備成形体を得た後、得られ
た予備成形体をオーブン(加熱炉)中で加熱した後に、
Tg(58℃)からTm(165℃)の範囲内に保持さ
れた金型内に入れて、圧力空気を送出してブローするこ
とにより、本発明で目的とする透明性と結晶性を併有す
るブローボトルを成形することができる。ここで、圧力
空気として、高温[例えば、室温(25℃)以上からT
m(165℃以下の温度]のものを用いると、成形体の
結晶化に要する時間を短縮することができる。
【0045】 真空成形・真空圧空成形(金型内結晶
化法) 上記と同様な方法により成形した非晶性なフィルム
を、一般的な真空成形機により、結晶化開始温度から結
晶化終了温度の範囲内に保持された金型内で真空成形又
は真空圧空成形することにより、本発明で目的とする透
明性と結晶性を併有する成形体を成形することができ
る。ここで、圧力空気として、高温[例えば、室温(2
5℃)以上からTm(165℃以下の温度]のものを用
いると、成形体の結晶化に要する時間を短縮することが
できる。
【0046】 真空成形・真空圧空成形(結晶性フィ
ルムの真空成形) 上記と同様な方法により成形した結晶性のフィルム
を、真空圧空成形することにより、本発明で目的とする
透明性と結晶性を併有する成形体を成形することができ
る。以上のような成形方法により成形して得られた本発
明のポリ乳酸系樹脂成形体は、結晶性と透明性を併有
し、高い耐熱性を有する。
【0047】本発明において、ポリ乳酸系樹脂成形体が
透明性を有するということは、厚みがlmmの該成形体
と新聞を重ねた場合に、該成形体を介して新聞の文字を
認識できる程度の透明性を有することを意味し、厚みが
lmmの該成形体のヘイズが30%以下であることを意
味する。本発明において、ポリ乳酸系樹脂成形体が耐熱
性であるということは、X線回折法により測定された結
晶化度が10%以上であることを意味する。つまり、耐
熱性であるということは、ビカット軟化点(ビカット軟
化温度)測定(ASTM D1525)において、ビカ
ット軟化点(ビカット軟化温度)が、100〜160℃
であることを意味する。本発明の製造方法により、結晶
化度が10%以上であり、厚みがlmmにおいてヘイズ
が30%以下の結晶性(耐熱性)と透明性を併有するポ
リ乳酸系樹脂成形体が得られる。本発明の製造方法によ
り、結晶化度が30%以上であっても、厚みがlmmに
おいてヘイズが30%以下、20%以下、15%以下、
さらには10%以下の結晶性(耐熱性)と透明性を併有
するポリ乳酸系樹脂成形体が得られる。
【0048】本発明の透明性、結晶性(耐熱性)及び分
解性を有するポリ乳酸系樹脂成形体は、公知、公用の成
形法で得られる射出成形品、フィルム、袋、チューブ、
シート、カップ、ボトル、トレー、糸等を包含し、その
形状、大きさ、厚み、意匠等に関して何ら制限はない。
具体的には、本発明の成形体は、食品包装用袋、食器や
フォーク、スプーン、乳製品や清涼飲料水及び酒類等用
のボトル、ラップフィルム等の食品用の容器、トレイ、
ボトル及びフィルム、化粧品容器、ゴミ袋、かさ、(粘
着)テープ、エアーマット、漂白剤用の容器、液体洗剤
類用のボトル等の日用雑貨品、テント、防水シート等の
レジャー用品、医療器具、医療材料、医薬品等の容器や
包装材品、つり糸、魚網、農業用品の容器や包装材及び
カプセル、肥料用の容器や包装材及びカプセル、種苗用
の容器や包装材及びカプセル、農園芸用フィルム、製品
包装用フィルム、オーバーヘッドプロジェク夕一用フィ
ルム、熱線反射フィルム、液晶ディスプレー用フィルム
等に用いることができる。
【0049】この他、本発明の方法で得られるフィルム
やシートは、紙や他のポリマー等の他の材質のシート
と、接着剤や熱融着によるラミネートや貼り合わせ等に
より、多層構造の積層体とすることもできる。特に、従
来、ポリ乳酸やポリ乳酸ブロックとポリブチレンサクシ
ネートブロックを有する共重合体のような透明性に優れ
ているポリ乳酸系樹脂の非晶性のフィルムを、例えば、
紙等に熱ラミネーションした場合、ラミネーション時の
熱により、結晶化し、不透明になるという問題があっ
た。したがって、透明性が要求される用途の場合、熱ラ
ミネーション時の熱処理条件を限定したり、接着剤を用
いるラミネーション方法が好ましく用いられ、さらに
は、透明性と耐熱性を要求される用途の場合は、該樹脂
組成物を用いることはできなかった。しかしながら、本
発明の透明化剤を含むそれらの樹脂組成物を用いた場
合、例えば、透明な非晶性フィルムをそのまま紙等に熱
ラミネーシヨンし、紙等への貼り合わせと該組成物の結
晶化を同時に行ってもよい。また、一旦熱ラミネーショ
ンした積層体をさらに熱処理して結晶化させてもよい。
いずれの条件下でも、その透明性を維持し、さらには、
耐熱性を付与した積層体を得ることができる。
【0050】
【実施例】以下に製造例、実施例及び比較例等を示し、
本発明を詳述する。なお、本出願の明細書における合成
例、実施例、比較例、態様等の記載は、本発明の内容の
理解を支援するための説明であって、その記載は本発明
の技術的範囲を狭く解釈する根拠となる性格のものでは
ない。
【0051】A.製造例 実施例及び比較例において使用するポリ乳酸系樹脂の製
造方法を以下に示す。なお、文中に部とあるのはいずれ
も重量基準である。また、重合体の平均分子量(重量平
均分子量Mw)はポリスチレンを標準としてゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーにより以下の条件で測定
した。 装置 :島津LC−IOAD 検出器:島津RID−6A カラム:日立化成GL−S350DT−5、GL−
S370DT−5 溶 媒:クロロホルム 濃 度:l% 注入量:20μ1 [製造例1] < ポリマーA(ポリL−ラクタイド)の
製造> L−ラタタイド100重量部及びオクタン酸第一錫0.
01部と、ラウリルアルコール0.03部を、攪拌機を
備えた肉厚の円筒型ステンレス製重合容器へ封入し、真
空で2時間脱気した後窒素ガスで置換した。この混合物
を窒素雰囲気下で攪拌しつつ200℃で3時間加熱し
た。温度をそのまま保ちながら、排気管及びガラス製受
器を介して真空ポンプにより徐々に脱気し反応容器内を
3mmHgまで減圧にした。脱気開始からl時間後、モ
ノマーや低分子量揮発分の留出がなくなったので、容器
内を窒素置換し、容器下部からポリマーをストランド状
に抜き出してペレット化し、L−ラクタイドのホモポリ
マー(ポリマーA)を得た。収率は78%、重量平均分
子量Mwは、13.6万であった。
【0052】[製造例2] < ポリマーB(ポリL−乳
酸)の製造> Dien−Starkトラップを設置した100リット
ルの反応器に、90%L−乳酸10kgを150℃/5
0mmHgで3時間攪拌しながら水を留出させた後、錫
末6.2gを加え、150℃/30mmHgでさらに2
時間攪拌してオリゴマー化した。このオリゴマーに錫末
28.8gとジフェニルエーテル21.1kgを加え、
150℃/35mmHg共沸脱水反応を行い、留出した
水と溶媒を水分離器で分離して溶媒のみを反応器に戻し
た。2時間後、反応器に戻す有機溶媒を46kgのモレ
キュラシーブ3Aを充填したカラムに通してから反応器
に戻るようにして、150℃/35mmHgで40時間
反応を行い、重量平均分子量14.6万のポリ乳酸の溶
液を得た。この溶液に脱水したジフェニルエーテル44
kgを加え、希釈した後40℃まで冷却して、析出した
結晶を瀘過し、l0kgのn−ヘキサンで3回洗浄して
60℃/50mmHgで乾燥した。この粉末を0.5N
−HCl12kgとエタノールl2kgを加え、35℃
でl時間攪拌した後瀘過し、60℃/50mmHgで乾
燥して、白色粉末のポリ乳酸6.lkg(収率85%)
を得た。このポリ乳酸(ポリマーB)の重量平均分子量
Mwは、14.5万であった。
【0053】[製造例3]< コポリマーC(ポリブチレ
ンサクシネート/ポリ乳酸共重合体)の製造> 1,4−ブタンジオール50.5gとコハク酸66.5
gにジフェニルエーテル293.0g)金属錫2.02
gを加え、130℃/140mmHgで7時間系外に水
を留出しながら加熱攪拌しオリゴマー化した。これに、
Dean−Stark trapを取り付け、140℃
/30mmHgで8時間共沸脱水を行いその後、モレキ
ュラーシーブ3Aを40g充填した管を取り付け、留出
した溶媒がモレキュラーシーブ管中を通って反応器に戻
るようにし、130℃/17mmHgで49時間攪拌し
た。その反応マスを600mlのクロロホルムに溶か
し、4リットルのアセトンに加え再沈した後、HClの
イソプロピルアルコール(以下IPAと略す)溶液(H
Cl濃度0.7wt%)で0.5時間スラッジングし
(3回)、IPAで洗浄してから減圧下60℃で6時間
乾燥し、ポリブチレンサクシネート(以下PSBと略
す)を得た。このポリマーの重量平均分子量Mwは、1
1.8万であった。得られたポリブチレンサクシネート
80.0gに、製造例2と同様な方法で得られたポリ乳
酸120.0g(重量平均分子量Mwは2.0万)、ジ
フェニルエーテル800g)金属錫0.7gを混合し、
再び130℃/17mmHgで20時間脱水縮合反応を
行った。反応終了後、製造例2と同様に後処理を行い、
ポリブチレンサクシネートとポリ乳酸とのコポリマー1
88g(収率94%)を得た。このポリブチレンサクシ
ネートとポリ乳酸とのコポリマー(コポリマーC)の重
量平均分子量Mwは14.0万であった。
【0054】[製造例4] < コポリマーD(ポリブチ
レンサクシネート/ポリ乳酸共重合体)の製造> ポリブチレンサクシネート40.0g(重量平均分子量
Mwは11.8万)、ポリ乳酸160.0g(重量平均
分子量Mwは5.0万)を用いた他は、製造例3と同様
な方法で行った結果、ポリブチレンサクシネートとポリ
乳酸とのコポリマー(コポリマーD)を得た。収率は9
6%、重量平均分子量Mwは13.6万であった。
【0055】[製造例5]<コポリマーE(ポリブチレ
ンサクシネート/ポリ乳酸共重合体)の製造> ポリブチレンサクシネート20.0g(重量平均分子量
Mwは11.8万)、ポリ乳酸180.0g(重量平均
分子量Mwは10.0万)を用いた他は、製造例3と同
様な方法で行った結果、ポリブチレンサクシネートとポ
リ乳酸とのコポリマー(コポリマーE)を得た。収率は
94%、重量平均分子量Mwは14.2万であった。
【0056】[製造例6]<コポリマーF(ポリカプロ
ン酸/ポリ乳酸共重合体)の製造> 乳酸のかわりに、6−ヒドロキシカプロン酸を用いた他
は製造例2と同様な方法で反応を行った結果、ポリカプ
ロン酸(重量平均分子量Mwは15.0万)を得た。次
に得られたポリカプロン酸20.0gとポリ乳酸18
0.0g(重量平均分子量Mwは10.0万)を用い製
造例4と同様な方法で行い、ポリカプロン酸とポリ乳酸
とのコポリマ(コポリマーF)を得た。収率は92%、
重量平均分子量Mwは15.3万であった。
【0057】B.評価方法 [物性の評価]製造例1〜6で得たポリ乳酸系樹脂組成
物を用いて製造した成形体の物性の評価条件は、以下の
とおりである。 透明性 (ヘイズ) JIS K−6714に従い、東京電色製Haze M
eterを使用して測定した。
【0058】 結晶化度 X線回折装置(理学電機製、Rint1500型)にて
成形後の試験片を測定し、得られたチャートの結晶ピー
ク面積の総面積に対する比率を求めた。 耐熱性 [ビカット軟化温度(ASTM−D152
5)] 荷重1kgfの条件で成形後の試験片を測定。
【0059】 結晶化開始温度、結晶化終了温度 示差走査熱量分析装置(島津製作所製、DSC−50)
にて成形体を一旦溶融した後、10℃/minの条件下
で降温した時の結晶化ピークが認められた温度を結晶化
開始温度、結晶化ピークが認められなくなった温度を結
晶化終了温度とした。
【0060】 ガラス転移温度(Tg)、融点(T
m) 示差走査熱量分析装置(島津製作所製、DSC−50)
にて成形体を10℃/minの条件下で昇温した時のゴ
ム状に変わる点をガラス転移点(Tg)、融解ピークの
頂点を融点(Tm)とした。
【0061】C.実施例及び比較例 以下の実施例において、成形体を熱処理している場合、
金型内結晶化操作で降温時に結晶化している場合は、降
温時の結晶化開始温度以下から結晶化終了温度以上であ
る範囲内に設定し、又成形後熱処理操作で昇温時に結晶
化している場合は、ガラス転移温度以上から融点以下で
ある温度範囲内に設定した。
【0062】[実施例1〔射出成形〕]製造例2で得ら
れたポリ乳酸95重量部、透明化剤としてジイソデシル
アジペート5重量部をヘンシェルミキサーで充分に混合
した後、押出機シリンダー設定温度170〜210℃の
条件にてペレット化した。該ペレットを日本製鋼所製J
SW−75射出成形機、シリンダー設定温度180〜2
00℃の条件にて溶融し、設定温度30℃の金型に充填
し、冷却時間は30秒としてl.0mm厚の透明な平滑
な平板成形体を得た。この平板の透明性(ヘイズ)は2
%、結晶化度は0%、ビカット軟化点は58℃であっ
た。この平板を乾燥機中で120℃/5minで熱処理
した。得られた平板の透明性(ヘイズ)は6%、結晶化
度40%、ビカット軟化点は150℃であった。結果を
表−1[表1]に示す。
【0063】[実施例1−2〜1−6〔射出成形〕]ポ
リマー、透明化剤の添加量を表−1[表1]に示すよう
に変更した以外は、実施例1−1と同様にして行い、そ
れぞれ得られた平板の透明性(ヘイズ)、結晶化度、ビ
カット軟化点を測定した。結果を表−1[表1]に示
す。
【0064】[比較例1−1〜1−6〔射出成形〕]透
明化剤のジイソデシルアジペートを除いた他は、実施例
1と同様な方法で行った。それぞれ得られた平板の透明
性(ヘイズ)、結晶化度、ビカット軟化点を測定した。
結果を表−2[表2]に示す。
【0065】[実施例2−1〔ブロー成形〕]ポリマー
として製造例2で得られたポリ乳酸、透明化剤としてジ
イソデシルアジペート5重量%をヘンシェルミキサーで
充分に混合した後、押出機シリンダー設定温度170〜
210℃の条件にてペレット化した。該ペレットを射出
ブロー成形機(日精ASB機械製、ASB−50)、シ
リンダー設定温度180〜200℃の条件にて溶融し、
設定温度20℃の金型(A)に充填、冷却時間は30
秒、2.0mm肉厚の予備成形体(有底パリソン)を得
た。得られたパリソンを加熱炉中にてパリソン温度を1
20℃に加熱し、さらに温度を120℃に保持した金型
(B) に入れ、圧力空気の圧力4kgf/cm2の条件下
で、たて倍率2倍、よこ倍率2倍にし、内容積500m
lの容器を得た。得られた容器(厚み0.5mm)の透
明性(ヘイズ)は3%(lmm厚のヘイズに換算すると
7%)、結晶化度は43%、ビカット軟化点は150℃
であった。
【0066】[比較例2−1〔ブロー成形〕]透明化剤
(ジイソデシルアジペート)を除いた以外は、実施例4
と同様な方法で行った。得られた容器(厚み0.5m
m)の透明性(ヘイズ)は75%(lmm厚のヘイズに
換算すると80%)、結晶化度は45%、ビカット軟化
点は150℃であった。
【0067】[比較例2−2〔ブロー成形〕]パリソン
温度を55℃、金型(B)温度を30℃にした以外は、
実施例4−1と同様な方法で行った。得られた容器(厚
み0.5mm)の透明性(ヘイズ)は1.3%(lmm
厚のヘイズ値に換算すると3%)、結晶化度は0%、ビ
カット軟化点は59℃であった。
【0068】[実施例3−1〔押出成形〕]ポリマーと
して製造例1で携られたポリ乳酸、透明化剤としてジイ
ソデシルアジペート5重量%をヘンシェルミキサーで充
分に混合した後、押出機シリンダー設定温度170〜2
10℃の条件にてペレット化した。該ペレットをTダイ
50mmΦ押出機(フロンティア製、ダイ幅400m
m)シリンダー設定温度180〜200℃の条件にて溶
融し、ダイ温度185℃にて透明な0.5mm厚のシー
トを得た。このシート(厚み0.5mm)の透明性(ヘ
イズ)は1%(lmm厚のヘイズ値に換算すると2
%)、結晶化度は0%であった。さらに、このシートを
熱風乾燥機(温度100℃、滞留時間2min)に連続
して通過させて熱処埋した。得られたシートの透明性は
3%(lmm厚のヘイズに換算すると8%)、結晶化度
は40%であった。
【0069】[比較例3−1〔押出成形〕]透明化剤の
ジイソデシルアジペートを除いた他は実施例5−1と同
様な方法で行った。得られたシートの透明性(ヘイズ)
は73%(lmm厚のヘイズに換算すると84%)、結
晶化度は39%であった。
【0070】[比較例3−2〔押出成形〕]実施例3−
1で得られたシート(厚み0.5mm)ヘイズ値は1
%、結晶化度は0%)を熱風乾燥機中で温度55℃で2
0min間熱処理した。得られたシート(厚み0.5m
m)の透明性(ヘイズ)は1%(lmm厚のヘイズに換
算すると2%)、結晶化度は0%であった。
【0071】[実施例4−1〔インフレーション成
形〕]製造例4で得られた重合体(ポリブチレンサクシ
ネートとポリ乳酸とのコポリマー)を用い、透明化剤と
してジイソデシルアジペート5重量部を、ヘンシェルミ
キサーで充分に混合した後、押出機シリンダー設定温度
170〜210℃の条件にてペレット化した。該べレッ
トをインフレーション成形機(川田製作所製、45mm
Φ)シリンダー設定温度165〜180℃の条件にて溶
融し、ダイ温度170℃、膨張比(BUR)2.5にて
折径250mm)厚み0.05mm、のインフレーショ
ンフィルムを得た。このフィルムの透明性(ヘイズ)は
0.5%(lmm厚のヘイズに換算すると3%)、結晶
化度は0%であった。さらに、得られたフィルムを温水
中(温度85℃、滞留時間2min)で熱処埋した。こ
のフィルム(厚み0.05mm)の透明性(ヘイズ)は
0.7%(lmm厚のヘイズに換算すると5%)、結晶
化度は35%であった。
【0072】[比較例4−1〔インフレーション成
形〕]透明化剤(ジイソデシルアジペート)を除いた以
外は、実施例4−1と同方法で行った。得られたシート
(厚み0.5mm)の透明性(ヘイズ)は43%(lm
m厚のヘイズに換算すると70%)、結晶化度は34%
であった。
【0073】[実施例5−1〔異型押出成形〕]ポリマ
ーとして製造例2で得られたポリ乳酸、透明化剤として
ジイソデシルアジペート5重量%をヘンシェルミキサー
で充分に混合した後、押出機シリンダー設定温度170
〜210℃の条件にてぺレット化した。該ペレットを異
型ダイ40mmΦ押出機(フロンティア製、ダイ形状は
四角の中空)シリンダー設定温度180〜200℃の条
件にて溶融し、ダイ温度175℃にて押出し、真空装置
付サイジングボックス(冷却温度30℃)内で成形し、
肉厚0.5mm、外寸法40mm×30mmの中空成形
体を得た。この中空体の透明性(ヘイズ)は1.5%
(lmm厚のヘイズに換算すると2%)、結晶化度は0
%であった。さらに、中空体を熱風乾燥機(温度100
℃)滞留時間2min)に連続して通過させて熱処理
し、中空体を得た。得られた中空体(厚み0.5mm)
の透明性(ヘイズ)は3.5%(lmm厚のヘイズに換
算すると8%)、結晶化度は41%であった。
【0074】[比較例5−1〔異型押出成形〕]透明化
剤(ジイソデシルアジペート)を除いた他は実施例8と
同様な方法行った。得られたシート(厚み0.5mm)
の透明性(ヘイズ)は71%(lmm厚のヘイズに換算
すると77%)、結晶化度は40%であった。
【0075】[実施例6−1〔真空・圧空成形−1;結
晶化させたシートの成形〕]ポリマーとして製造例2で
得られたポリ乳酸、透明化剤としてジイソデシルアジペ
ート5重量%をヘンシェルミキサーでよく混合した後、
押出機シリンダー設定温度170〜210℃の条件にて
ペレット化した。該べレットをTダイ50mmΦ押出機
(フロンティア製、ダイ幅400mm)シリンダー設定
温度180〜200℃の条件にて溶融し、ダイ温度18
5℃にて厚み0.25mmのシー卜を得た。このシート
(厚み0.25mm)の透明性(ヘイズ)は1.0%
(lmm厚のヘイズに換算すると2%)、結晶化度は0
%であった。さらに、このシートを熱風乾燥機(温度1
00℃)滞留時間2min)に連続して通過させて熱処
理した。得られたシート(厚み0.25mm)の透明性
(ヘイズ)は2.5%(lmm厚のヘイズに換算すると
7%)、結晶化度は38%であった。
【0076】次いで、このシートを長径146mm、短
径100mm、深さ30mmの楕円形金型を備えた真空
圧空成形機を使用し、加熱温度120℃、保持時間30
秒で軟化させ、金型温度60℃に設定した上記楕円形金
型に圧空圧力4kgf/cm 2で、10秒間真空密着
(減圧度50mmHg)させて成形体を得た。成形体の
透明性(ヘイズ)は3%(lmm厚のヘイズに換算する
と8%)、結晶化度は40%であった。
【0077】[実施例6−2〔真空・圧空成形−2;非
結晶シートを型内で結晶化〕]実施例6−1で得られた
厚み0.25mmのシート(ヘイズ値は0%、結晶化度
は0%)を用い、長径146mm、短径100mm、深
さ30mmの楕円形金型を備えた真空圧空成形機を使用
し、加熱温度85℃)保持時間40秒で軟化させ、金型
温度を100℃に設定した上記楕円形金型に圧空圧力1
kgf/cm2で、1分間真空密着(減圧度50mmH
g)させて成形体を得た。成形体の透明性(ヘイズ)は
3%(lmm厚のヘイズに換算すると8%)、結晶化度
は41%であった。
【0078】[比較例6−1]透明化剤(ジイソデシル
アジペート)を除いた以外は、実施例6−2と同様な方
法で行った。得られた成形体の透明性(ヘイズ)は73
%(lmm厚のヘイズに換算すると82%)、結晶化度
は42%であった。
【0079】[比較例6−2]金型温度を55℃にした
以外は、実施例6−2と同様な方法で行った。得られた
成形体(厚み0.25mm)の透明性(ヘイズ)はl%
(lmm厚のヘイズに換算すると2%)、結晶化度は0
%であった。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明により、透明性と結晶性(耐熱
性)とを同時に有する、ポリ乳酸系樹脂成形体を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相原 久 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 北原 泰広 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 鈴木 和彦 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 味岡 正伸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系樹脂(A)と、一般式(1)
    [化1]で表される化合物群から選択された少なくとも
    一種の透明化剤(B)を含有するポリ乳酸系樹脂成形体
    であって、前記ポリ乳酸系樹脂(A)と前記透明化剤
    (B)の合計重量を基準として、前記ポリ乳酸系樹脂
    (A)を94〜99重量%、及び、前記透明化剤(B)
    を6〜1重量%含有し、かつ、透明性及び耐熱性を併有
    することを特徴とするポリ乳酸系樹脂成形体。 【化1】 (一般式(1)において、R1 、R2 は炭素原子数1〜
    30の飽和、不飽和炭化水素で、直鎖状、分岐状の炭化
    水素基であり、nは、1〜4の整数である。)
  2. 【請求項2】 ポリ乳酸系樹脂が、ポリ乳酸、ポリ乳酸
    ブロックとポリブチレンサクシネートブロックを有する
    共重合体、ポリ乳酸ブロックとポリカプロン酸ブロック
    を有する共重合体からなる群から選択された少なくとも
    一種である請求項1に記載したポリ乳酸系樹脂成形体。
  3. 【請求項3】 一般式(1)[化1]で表される化合物
    群から選択された少なくとも一種の透明化剤(B)が、
    ジイソデシルアジペートである請求項1又は2に記載し
    たポリ乳酸系樹脂成形体。
  4. 【請求項4】 透明性が、lmm厚のヘイズ値が30%
    以下であることと等価である、請求項1乃至3の何れか
    に記載したポリ乳酸系樹脂成形体。
  5. 【請求項5】 耐熱性が、ビカット軟化点が、100〜
    160℃であることに相当する、請求項1乃至4の何れ
    かに記載したポリ乳酸系樹脂成形体。
  6. 【請求項6】 ポリ乳酸系樹脂(A)と、一般式(1)
    [化2]で表される化合物群から選択された少なくとも
    一種の透明化剤(B)を含有するポリ乳酸系樹脂成形体
    の製造方法であって、前記ポリ乳酸系樹脂(A)と前記
    透明化剤(B)の合計重量を基準として、前記ポリ乳酸
    系樹脂(A)を94〜99重量%、及び、前記透明化剤
    (B)を6〜1重量%含有するポリ乳酸系樹脂組成物を
    成形するに際し、成形時又は成形後に熱処理することを
    特徴とする、透明性及び耐熱性を併有することを特徴と
    するポリ乳酸系樹脂成形体の製造方法。 【化2】 (一般式(1)において、R1 、R2 は炭素原子数1〜
    30の飽和、不飽和炭化水素で、直鎖状、分岐状の炭化
    水素基であり、nは、1〜4の整数である。)
  7. 【請求項7】 熱処理方法が、ポリ乳酸系樹脂組成物を
    一旦溶融した後、ポリ乳酸系樹脂組成物の結晶化開始温
    度から結晶化終了温度迄の温度範囲に保温された金型内
    に充填し結晶化させることを特徴とする、請求項6に記
    載した製造方法。
  8. 【請求項8】 熱処理方法が、ポリ乳酸系樹脂組成物の
    溶融物を、金型内で冷却固化して非晶性成形体を得た
    後、その成形体をポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温
    度から融点迄の温度範囲で結晶化することを特徴とす
    る、請求項6に記載した製造方法。
  9. 【請求項9】 ポリ乳酸系樹脂が、ポリ乳酸、ポリ乳酸
    ブロックとポリブチレンサクシネートブロックを有する
    共重合体、ポリ乳酸ブロックとポリカプロン酸ブロック
    を有する共重合体からなる群から選択された少なくとも
    一種である、請求項6乃至8の何れかに記載した製造方
    法。
  10. 【請求項10】 一般式(1)[化2]で表される化合
    物群から選択された少なくとも一種の透明化剤(B)
    が、ジイソデシルアジペートである請求項6乃至9の何
    れかに記載した製造方法。
  11. 【請求項11】 透明性が、lmm厚のヘイズ値が30
    %以下であることと等価である、請求項6乃至10の何
    れかに記載した製造方法。
  12. 【請求項12】 耐熱性が、ビカット軟化点が、100
    〜160℃であることに相当する、請求項6乃至11の
    何れかに記載した製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項6乃至12の何れかに記載した
    製造方法により得られた、透明性と耐熱性を併有するポ
    リ乳酸系樹脂成形体。
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