JPH11117075A - ポリオレフィン系樹脂組成物、メッキ成形品及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物、メッキ成形品及びその製造方法

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JPH11117075A
JPH11117075A JP27836597A JP27836597A JPH11117075A JP H11117075 A JPH11117075 A JP H11117075A JP 27836597 A JP27836597 A JP 27836597A JP 27836597 A JP27836597 A JP 27836597A JP H11117075 A JPH11117075 A JP H11117075A
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JP
Japan
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weight
based resin
plating
polyolefin
treatment
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Application number
JP27836597A
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English (en)
Inventor
Manabu Nomura
学 野村
Kaoru Wada
薫 和田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング前処理(溶剤処理)工程及び極性
付与工程を必要とせずに、メッキ強度が高く、かつその
バラツキの少ないメッキ処理が可能なポリオレフィン系
樹脂組成物、及びこれを用いたメッキ成形品を提供する
こと。 【解決手段】 (A)ポリオレフィン系樹脂40〜89.
9重量%,(B)平均粒子径0.03〜10μmの酸可溶
性無機粒子10〜50重量%及び(C)イミド環の窒素
原子に結合した炭化水素基を介してアミノ基及び/又は
ホルムアミド基が導入されたイミド環を含有する変性オ
レフィン系樹脂及び変性スチレン系樹脂の中から選ばれ
た少なくとも一種0.1〜20重量%を含有するポリオレ
フィン系樹脂組成物、並びにこの組成物からなる成形品
に、エッチング前処理(溶剤処理)工程及び極性付与工
程を施すことなく、メッキ処理を施したメッキ成形品で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィン系樹
脂組成物、メッキ成形品及びその製造方法に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、エッチング前処理(溶剤処
理)工程および極性付与工程を必要とせずに、メッキ強
度が高く、そのバラツキの少ないメッキ処理が可能なポ
リオレフィン系樹脂組成物、該組成物からなる成形品に
メッキ処理を施してなるメッキ成形品及びこのメッキ成
形品を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂は、成形
性,機械的特性,耐久性,耐薬品性などに優れることか
ら、汎用プラスチックとして、多くの分野において幅広
く用いられている。しかしながら、このポリオレフィン
系樹脂は無極性であるため、メッキ処理が困難であっ
て、メッキ分野においては、ほとんど使用されていない
のが実状である。したがって、メッキ用としては、AB
S樹脂やポリカーボネートアロイなどの高価な樹脂が用
いられているが、これらの樹脂は成形性が悪いうえに、
エッチング処理によりアンカーとなるゴム相が配向し、
製品のメッキ強度がばらつくなどの欠点を有している。
そのため、メッキ処理が可能なポリオレフィン系樹脂組
成物が強く望まれていた。
【0003】本発明者らは、先にポリオレフィン系樹脂
にエラストマーや酸可溶性無機粒子を配合し、かつメッ
キ処理において極性付与工程を施すことで、エッチング
前処理(溶剤処理)工程を省略してもメッキ処理が可能
になることを見出した。しかしながら、この場合、極性
付与工程を必要とするため、従来のメッキ処理における
設備がそのまま使用できず、かつ製品ラックの掛け替え
などの手間を要し、メッキ処理コストが上昇するのを免
れないという問題が生じた。そこで、本発明者らはさら
に研究を進め、カチオン系の界面活性剤を配合すること
で、極性付与工程を必要とせずに、メッキ処理ができる
ことを見出した。しかしながら、この場合、界面活性剤
を配合することにより、耐熱性などの物性が多少低下す
るおそれがあるとともに、界面活性剤のブリードによ
り、金型や製品が汚染されるおそれがあるなど、必ずし
も充分に満足しうるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、界面活性剤を用いずとも極性付与工程を必要
としないで、メッキ強度が高く、かつそのバラツキの少
ないメッキ処理が可能なポリオレフィン系樹脂組成物及
びこれを用いたメッキ成形品を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィ
ン系樹脂に、酸可溶性無機粒子、特定の変性オレフィン
系樹脂や変性スチレン系樹脂、及び必要に応じ、酸化防
止剤や金属不活性化剤や熱可塑性エラストマーを、それ
ぞれ所定の割合で配合してなる組成物が、その目的に適
合しうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づ
いて完成したものである。すなわち、本発明は、(A)
ポリオレフィン系樹脂40〜89.9重量%,(B)平均
粒子径0.03〜10μmの酸可溶性無機粒子10〜50
重量%及び(C)イミド環の窒素原子に結合した炭化水
素基を介してアミノ基及び/又はホルムアミド基が導入
されたイミド環を含有する変性オレフィン系樹脂及び変
性スチレン系樹脂の中から選ばれた少なくとも一種0.1
〜20重量%を含有してなるポリオレフィン系樹脂組成
物、並びに、このポリオレフィン系樹脂組成物からなる
成形品にメッキ処理を施したことを特徴とするメッキ成
形品を提供するものである。また、このメッキ成形品
は、上記ポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形品
に、エッチング処理,触媒担持処理,無電解銅メッキ及
び/又は無電解ニッケルメッキ処理及び場合により電気
メッキ処理を順次施すことにより、あるいはエッチング
処理,触媒担持処理及び電気メッキ処理を順次施すこと
により、製造することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物における(A)成分のポリオレフィン系樹脂として
は、特に制限はなく、例えばエチレン;プロピレン;ブ
テン−1;3−メチルブテン−1;3−メチルペンテン
−1;4−メチルペンテン−1などのα−オレフィンの
単独重合体やこれらの共重合体、あるいはこれらと他の
共重合可能な不飽和単量体との共重合体などが挙げられ
る。代表例としては、高密度,中密度,低密度ポリエチ
レンや直鎖状低密度ポリエチレン,エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体,エチレン−アクリル酸エチル共重合体など
のポリエチレン類、プロピレン単独重合体,プロピレン
−エチレンブロック共重合体やランダム共重合体,プロ
ピレン−エチレン−ジエン化合物共重合体などのポリプ
ロピレン類、ポリブテン−1,ポリ4−メチルペンテン
−1などを挙げることができる。これらのポリオレフィ
ン系樹脂は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0007】本発明の組成物における(B)成分の酸可
溶性無機粒子としては、平均粒子径0.03〜10μmの
範囲のものが用いられる。この平均粒子径が0.03μm
未満ではメッキ強度が充分に発揮されないおそれがあ
り、また10μmを超えると耐衝撃強さ及びメッキ強度
が共に低下する。メッキ強度及び耐衝撃強さなどを考慮
すると、この平均粒子径の好ましい範囲は、0.1〜3μ
mの範囲である。この酸可溶性無機粒子としては特に制
限はなく、従来プラスチックの無機フィラーとして用い
られているものの中から、酸可溶性のものを適宜選択し
て用いることができる。このようなものとしては、例え
ば炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化マグネシ
ウム,塩基性マグネシウムオキシサルフェートなどの粉
体が挙げられる。これらの酸可溶性無機粒子は単独で用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】本発明の組成物における(C)成分の変性
オレフィン系樹脂や変性スチレン系樹脂としては、イミ
ド環の窒素原子に結合した炭化水素基を介してアミノ基
及び/又はホルムアミド基が導入されたものが用いられ
る。このような変性オレフィン系樹脂及び変性スチレン
系樹脂としては、上記性状を有するのであればよく、特
に制限されず、様々なもの、例えば特開平4−2963
40号公報,同5−32901号公報,同5−3290
2号公報,同5−239273号公報,同5−2392
74号公報,同6−16877号公報などに記載されて
いるものなどを挙げることができる。このような変性オ
レフィン系樹脂及び変性スチレン系樹脂の具体例として
は、それぞれオレフィン系樹脂及びスチレン系樹脂の分
子中に、一般式(I)
【0009】
【化1】
【0010】で表される官能基が導入されたものを好ま
しく挙げることができる。前記一般式(I)において、
1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜6
のアルキル基又は炭素数6〜8のアリール基を示し、R
3 は炭素数1〜12のアルキレン基,炭素数5〜17の
シクロアルキレン基,炭素数6〜12のアリーレン基,
炭素数7〜12のアリールアルキレン基又は炭素数4〜
30のポリオキシアルキレン基を示す。Xは
【0011】
【化2】
【0012】(R4 は水素原子又は炭素数1〜8のアル
キル基、Yは水素原子又はCHO基)で示される基であ
る。前記変性オレフィン系樹脂におけるオレフィン系樹
脂としては、オレフィン成分を含むものであればよく、
特に制限されず、各種のもの、例えばポリエチレン(線
状低密度ポリエチレン(LLDPE),低密度ポリエチ
レン(LDPE),超低密度ポリエチレン(VLDP
E),高密度ポリエチレン(HDPE)),ポリプロピ
レン,ポリブテン,ポリイソブテンなどやエチレン−プ
ロピレン共重合体,エチレン−プロピレン共重合体ゴム
(EPR),エチレン−ブテン共重合体(EBM),E
PDM,エチレン−プロピレン−ブテン共重合体,エチ
レン−ブチレン共重合体などのエチレン−α−オレフィ
ン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などのプロピ
レンと他のα−オレフィンとの共重合体、さらには各種
エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA),エチレン−ビニルアルコール共重合体(E
VOH),エチレン−無水マレイン酸共重合体,エチレ
ン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体など)やポ
リ(4−メチル−1−ペンテン)、さらには結晶性を阻
害させた非晶質ポリオレフィンやオレフィン系熱可塑性
エラストマー(TPO)などが挙げられる。これらは一
種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。また、ここでいう共重合体とはランダム,ブロッ
ク,ランダムブロック共重合体、さらにはグラフト共重
合体をいう。
【0013】一方、変性スチレン系樹脂におけるスチレ
ン系樹脂としては、スチレン成分を含むエラスチックな
ものであればよく、特に制限されず、各種のもの、例え
ばスチレン−ブタジエン系ゴム〔ランダムスチレン−ブ
タジエン共重合体(SBR),SBS,SIS〕や、S
BS,SISの水素添加物であるSEBS,SEPSな
どが挙げられる。これらは一種用いてもよく、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。なお、上記オレフィン系
樹脂及びスチレン系樹脂の分子量については、各種の状
況に応じて適宜選定すればよいが、オレフィン系樹脂の
場合は、通常数平均分子量が1,000〜500,000、
好ましくは1,000〜30,000の範囲であり、スチレ
ン系樹脂の場合は、通常数平均分子量が5,000〜50
0,000、好ましくは5,000〜200,000である。
【0014】前記一般式(I)で表される官能基が導入
された変性オレフィン系樹脂及び変性スチレン系樹脂
は、通常のポリオレフィン系樹脂にはない高い極性を有
し、したがってこれらを含有する樹脂組成物において
は、メッキ処理において極性付与工程を必要としない。
前記官能基は、オレフィン系樹脂やスチレン系樹脂の分
子中に一種含有していてもよく、異なる二種以上のもの
が含有されていてもよい。また、該官能基の含有量は、
0.2〜60モル%の範囲にあるのが好ましい。この含有
量は0.2モル%未満では極性付与効果が充分に発揮され
ないおそれがあり、60モル%を超えると組成物の耐衝
撃性が低下する原因となる。この(C)成分の変性オレ
フィン系樹脂及び変性スチレン系樹脂は、従来公知の方
法により容易に製造することができる。本発明の組成物
においては、この(C)成分の変性オレフィン系樹脂や
変性スチレン系樹脂は一種用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。本発明のポリオレフィン系樹
脂組成物においては、前記(A)成分,(B)成分及び
(C)成分の含有割合は、それらの合計量に基づき、
(A)成分が40〜89.9重量%,(B)成分が10〜
50重量及び(C)成分が0.1〜20重量%の範囲であ
る。
【0015】(A)成分の含有量が40重量%未満では
成形性に劣り、89.9重量%を超えるとメッキ強度が低
下する。また、(B)成分の含有量が10重量%未満で
はメッキ強度が不充分であり、50重量%を超えるとむ
しろメッキ強度が低下するとともに、成形性や耐衝撃強
さも低下する。さらに、(C)成分の含有量が0.1重量
%未満では触媒担持量が不足し、メッキが付かないおそ
れがあり、20重量%を超えるとその量の割には効果の
向上が認められず、むしろ経済的に不利となる。成形
性,耐衝撃強さ,触媒担持量(メッキ性),メッキ強度
及び経済性などを考慮すると、(A)成分,(B)成分
及び(C)成分の好ましい含有割合は、それぞれ55〜
84.8重量%、15〜40重量%及び0.2〜10重量%
の範囲である。
【0016】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物にお
いては、組成物の性能を向上させるなどの目的で、所望
により、前記(A)成分,(B)成分及び(C)成分と
共に、さらに(D)酸化防止剤及び/又は(E)金属不
活性化剤及び/又は(F)熱可塑性エラストマーを含有
させることができる。(D)成分の酸化防止剤として
は、特に制限はなく、従来公知のもの、例えばフェノー
ル系,リン系,硫黄系のものなどが用いられる。ここ
で、フェノール系酸化防止剤としては、例えば2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール,n−オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート,ペンタエリスリチル−テト
ラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕,2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート,2−〔1−
(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニ
ル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアク
リレート,トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3
−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕,1,6−ヘキサンジオール−ビス−
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕,3,9−ビス〔1,1−ジ−
メチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウ
ンデカン,1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン,トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート,トリス(4−
t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
【0017】また、リン系酸化防止剤としては、例えば
トリス(ノニルフェニル)フォスファイト,トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト,
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−フォスファイト,ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−フォスファイト,ビス(2,4,6−トリ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト,メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルフォスファイト,テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ
−フォスフォナイト,テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
−ジ−フォスフォナイトなどが挙げられる。
【0018】さらに、硫黄系酸化防止剤としては、例え
ば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネート,ジステアリルチオジプロピオネー
ト,グリセリントリブチルチオプロピオネート、グリセ
リントリオクチルチオプロピオネート、グリセリントリ
ラウリルチオプロピオネート、グリセリントリステアリ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリブチ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリオク
チルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリラ
ウリルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリ
ステアリルチオプロピオネート、ペンタエリスリトール
テトラブチルチオプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラオクチルチオプロピオネート、ペンタエリスリ
トールテトララウリルチオプロピオネート、ペンタエリ
スリトールテトラステアリルチオプロピオネートなどが
挙げられる。
【0019】この(D)成分の酸化防止剤は一種用いて
もよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、
その含有量は、前記(A),(B)及び(C)成分の合
計量100重量部当たり、通常0.01〜2.0重量部の範
囲である。この含有量が0.01重量部未満では酸化防止
効果が充分に発揮されないおそれがあり、2.0重量部を
超えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ
非経済的である上、他の物性が低下する場合がある。酸
化防止効果,経済性,他の物性などの面から、この
(D)成分の好ましい含有量は、0.1〜1.5重量部の範
囲である。また、(E)成分の金属不活性化剤として
は、銅害を防止しうるものであればよく、特に制限され
ず、従来公知のもの、例えばシュウ酸誘導体,サリチル
酸誘導体,ヒドラジン誘導体などが用いられる。具体的
には、3-(N-サリチロイル)アミノ-1,2,4-トリアゾー
ル、デカメチレンカルボン酸ジサリチロイルヒドラジ
ド、N,N-ビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル]ヒドラジン、イソフタル酸ビス(2-
フェノキシプロピオニルヒドラジド)、N-ホルミル-N'-
サリシロイルヒドラジン、2,2-オキザミドビス-[エチ
ル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ハイドロオキシフェニル)プ
ロピオネート]、オキザリル−ビス−ベンジリデン−ヒ
ドラジドなどが挙げられる。
【0020】この(E)成分の金属不活性化剤は一種用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、その含有量は、前記(A),(B)及び(C)成分
の合計量100重量部当たり、通常0.01〜2.0重量部
の範囲である。この含有量が0.01重量部未満では銅害
防止効果が充分に発揮されないおそれがあり、2.0重量
部を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、む
しろ非経済的である上、他の物性が低下する場合があ
る。銅害防止効果,経済性,他の物性などの面から、こ
の(E)成分の好ましい含有量は、0.1〜1.8重量部の
範囲である。
【0021】一方、(F)成分の熱可塑性エラストマー
としては、特に制限はなく、従来公知のものを用いるこ
とができる。このようなものとしては、例えばポリスル
フィドゴム,チオコールゴム,アクリルゴム,ウレタン
ゴム,エピクロロヒドリンゴム,塩素化ゴム,スチレン
−ブチルアクリレートゴム、あるいはエチレン−メチル
メタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体ゴ
ム,エチレン−メチルメタクリレート−無水マレイン酸
共重合体ゴム等のエチレン−極性ビニルモノマー共重合
体ゴム、天然ゴム,ポリブタジエン,ポリイソプレン,
ポリイソブチレン,ネオプレン,シリコーンゴム,スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体ゴム(SBR),ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S),水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体(SEBS),スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体(SIR),スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体(SIS),水素添加スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS),エ
チレンプロピレンゴム(EPM),エチレンプロピレン
ジエンゴム(EPDM),エチレンブチレンゴム(EB
M)等またはこれらを変性したゴム等が挙げられる。こ
れらの中で、特にEPM,EPDM,EBM及びSEB
Sが好適である。
【0022】この(F)成分の熱可塑性エラストマーは
一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。また、その含有量は、前記(A),(B)及び
(C)成分の合計量100重量部当たり、通常1〜80
重量部の範囲である。この含有量が1重量部未満ではエ
ラストマーを添加した効果が充分に発揮されないおそれ
があり、80重量部を超えると得られる成形品の表面硬
度が低下し、メッキ皮膜に傷が付きやすくなる。エラス
トマーの添加効果及び成形品の表面硬度などを考慮する
と、この(F)成分の好ましい含有量は、5〜50重量
部の範囲である。本発明のポリオレフィン系樹脂組成物
には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応
じ、公知の各種添加成分、例えば光安定剤,紫外線吸収
剤,熱安定剤,滑剤,各種フィラー,難燃剤,強化材,
顔料などの添加剤を含有させてもよく、また他の熱可塑
性樹脂、例えばポリ塩化ビニル系樹脂,ポリアミド系樹
脂,ポリイミド系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリカー
ボネート系樹脂,ポリアセタール系樹脂,ポリ芳香族エ
ーテルケトン系樹脂,ポリフェニレンエーテル系樹脂,
ポリフェニレンスルフィド系樹脂,スチレン系樹脂,ポ
リ芳香族エステル系樹脂,ポリスルホン系樹脂,アクリ
レート系樹脂などを含有させてもよい。
【0023】この樹脂組成物の調製方法については特に
制限はなく、従来公知の方法、例えば必須成分及び所望
に応じて用いられる各種添加成分を、V型ブレンダー,
リボンブレンダー,ヘンシェルミキサーなどの混合機に
より混合する方法、又は押出機,ミキシングロール,バ
ンバリーミキサー,ニーダなどの混練機により混練する
方法、あるいは混合機と混練機を組み合わせて、混合・
混練する方法を用いることができる。本発明のメッキ成
形品は、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂
組成物を、公知の方法により所望形状に成形したのち、
これにメッキ処理を施したものである。
【0024】本発明においては、このメッキ処理におい
てエッチング前処理(溶剤処理)工程に加え極性付与工
程を必要としないのが特徴である。極性付与工程を設け
た場合には、製品を取り付けるラックにメッキが堆積し
てくるため、極性付与工程のラックと触媒担持工程のラ
ックは別々にする必要があり、その結果、製品の掛け替
え作業が必要となるため、多くの人手を必要とし、コス
トが大幅に上昇するのを免れない。このメッキ処理方法
としては、得られるメッキ成形品の使用目的に応じて、
例えば(1)(a)エッチング処理工程,(b)触媒担
持処理工程,(c)無電解銅メッキ及び/又は無電解ニ
ッケルメッキ処理工程を順次施す方法、(2)上記
(a)工程,(b)工程,(c)工程及び(d)電気メ
ッキ処理工程を順次施す方法、(3)上記(a)工程,
(b)工程及び(d)工程を順次施す方法などが好まし
く用いられる。前記(1),(2)及び(3)の方法に
おける(a)のエッチング処理工程は、成形品表面にア
ンカーホールを形成する工程であって、エッチング方法
については特に制限はなく、従来、プラスチック成形品
のメッキ処理において慣用されている方法を用いること
ができる。エッチング剤としては、例えば重クロム酸,
重クロム酸/硫酸混液,クロム酸,クロム酸/硫酸混
液,トリクロロエタン,トリクロロエチレン,キシレン
などが用いられる。エッチング処理後は、成形品表面に
残存するエッチング剤を、中和や洗浄などにより除去す
る。
【0025】次に、前記(1),(2)及び(3)の方
法における(b)の触媒担持処理工程は、(1),
(2)の方法においては、次工程の無電解銅メッキ又は
無電解ニッケルメッキを、(3)の方法においては、次
工程の電気メッキを進行させるための工程であって触媒
を担持する方法については特に制限はなく、従来、プラ
スチック成形品のメッキ処理において慣用されている方
法を用いることができる。例えば、(1),(2)の方
法において、次工程で無電解銅メッキ又は無電解ニッケ
ルメッキ処理を行う場合には、一般に、触媒粒子として
負電荷をもつ塩化第一スズと塩化パラジウムのコロイド
を用い、まずキャタリスティングにより、極性が付与さ
れた成形品表面にスズとパラジウムのコロイド物質を析
出させ、次いでアクセレーションにより、スズを離脱さ
せ、パラジウムのみを残すことによって、無電解銅メッ
キ又は無電解ニッケルメッキ用触媒(金属触媒)を担持
する方法、あるいはセンシタイジング(感応性付与処
理)、例えば塩化第一スズ溶液に、極性が付与された成
形品を浸漬させて、成形品表面に還元力のあるイオン性
スズを吸着させる処理を行ったのち、アクチベーショ
ン、例えば塩化パラジウム溶液にこの成形品を浸漬し
て、上記ズズの作用でパラジウムを析出させる処理によ
り、無電解銅メッキ又は無電解ニッケルメッキ用触媒
(金属触媒)を担持する方法を用いることができる。
【0026】一方、(3)の方法において、次工程で直
接電気メッキ処理を行う場合には、一般に、触媒粒子と
して負電荷をもつ塩化第一スズと塩化パラジウムのコロ
イドを用い、まずキャタリスティングにより、極性が付
与された成形品表面にスズとパラジウムのコロイド物質
を析出させ、次いでスズを銅に置換させる方法が用いら
れる。さらに、前記(1)及び(2)の方法における
(c)の無電解銅メッキや無電解ニッケルメッキ処理工
程は、上記(b)の触媒担持処理工程を経た成形品の表
面において、銅イオン又はニッケルイオンを還元析出さ
せ、銅又ニッケル皮膜を形成させる工程である。この無
電解銅メッキ又は無電解ニッケルメッキ方法については
特に制限はなく、従来、プラスチック成形品のメッキ処
理において慣用されている方法を用いることができる。
例えば10〜50℃程度の還元剤を含有する銅塩又はニ
ッケル塩水溶液に、上記(b)工程で得られた成形品を
2〜20分間程度浸漬することにより、その表面に銅メ
ッキ又はニッケルメッキ皮膜を形成することができる。
なお、この(c)工程においては、前記のようにして無
電解銅メッキ処理を施し、形成された銅メッキ皮膜を常
法により活性化したのち、その上に前記と同様にして無
電解ニッケルメッキ処理を施し、ニッケルメッキ皮膜を
形成させてもよい。
【0027】最後に、(d)電気メッキ処理工程は、前
記(2)の方法においては、(c)工程で設けられた無
電解銅メッキ皮膜又は無電解ニッケルメッキ皮膜の上に
電気メッキ処理を行う工程であり、一方、前記(3)の
方法においては、(b)工程で処理された成形品の表面
に直接電気メッキ処理を行う工程である。この電気メッ
キ処理方法については特に制限はなく、従来、プラスチ
ック成形品のメッキ処理において慣用されている方法を
用いることができる。メッキの種類としては特に制限は
なく、メッキ成形品の用途に応じて適宜選択すればよ
い。この電気メッキ処理により、単一の金属皮膜、ある
いは複数の金属による多層皮膜を設けることができる
が、一般には最上層の皮膜をクロムとするもの、例えば
ニッケル・クロム又は銅・ニッケル・クロムからなる多
層皮膜を設けることが多い。 前記(1)の方法で得ら
れたメッキ成形品は、一般に、各種電磁波シールド(E
MIシールド)部品、例えば自動車のEMIシールド部
品,電気自動車のEMIシールド部品,各種通信機器や
OA機器のEMIシールド部品などとして、好適に用い
られる。一方、前記(2)及び(3)の方法で得られた
メッキ成形品は、意匠メッキが施されており、例えばバ
ンパーコーナー,バンパー,フェンダー,ラジエータグ
リル,スポイラー,ドアハンドル,バンパーモール,ラ
ンプハウジングなどの自動車部品分野、さらには、家電
製品分野,通信機器分野,OA機器分野,住設分野など
に好適に用いられる。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 製造例1 (1)N−エチルエチレンジアミンとホルムアミドの反
応生成物の調製 温度計,攪拌機,滴下ロート,還流冷却器を備えた内容
量1リットルのフラスコに、N−エチルエチレンジアミ
ン44.0g(5.0モル)を仕込み、次いでホルムアミド
45g(1.0モル)を室温で徐々に滴下した。滴下終了
後、加熱し80〜120℃で9時間反応させた。この間
アンモニアガスの発生が認められた。反応終了後、61
℃/88mmHgで未反応のN−エチルエチレンジアミ
ンを留去して残渣物を得た。この残渣物の中和滴定によ
り測定した中和当量は8.59meq./gであった。
【0029】(2)変性ポリプロピレン樹脂の製造 温度計,攪拌機,滴下ロート,ディーン・スターク分水
器を備えた内容量1リットルのフラスコに、キシレン3
00ミリリットルと無水マレイン酸グラフトポリプロピ
レン〔出光石油化学(株)製、出光ポリタックH−10
00P〕を120g仕込んで加熱し、140℃でキシレ
ンの還流下に溶解した。次に、このフラスコに、上記
(1)で調製したN−エチルエチレンジアミンとホルム
アミドの反応生成物8.9gをDMF200ミリリットル
に溶解したものを3時間かけて徐々に滴下した。この
間、反応混合液はキシレンの還流温度下に保持され、イ
ミド化反応の結果、共沸してくる水はディーン・スター
ク分水器で反応系外へ除去した。140℃で10時間反
応を続け、もはや新たな水の生成が認められなくなった
時点で反応を終了し、反応混合物をメタノール5リット
ル中へ投入し、沈澱として回収した。この沈澱をメタノ
ールで洗浄,乾燥した結果、収量は125.3gであっ
た。得られた変性ポリプロピレン樹脂は、白色粉末でキ
シレンに可溶であり、10重量%で溶解し、同温度でB
型粘度計にて粘度を測定(25℃)した結果、145c
psであった。また、キシレンキャストフィルムを作製
して赤外線吸収スペクトルを測定したところ、1772
cm-1,1700cm-1のイミド環に基づく吸収の他に
1662cm-1(ショルダー)にはホルムアミドの吸収
があった。しかし、アミノ基に基づく吸収は観測されな
かった。一方、CDCl3 中で測定した同位体炭素によ
る核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトルより、イミド
環/非イミドモル比は100/0であり、ホルムアミド
基/アミノ基モル比は100/0であった。
【0030】製造例2 (1)N−(4−アミノブチル)ピペラジンのp−トル
エンスルホン酸塩の調製 温度計,攪拌機,滴下ロート,ディーン・スターク分水
器を備えた内容積1リットルのフラスコに、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン(DMI)500ミリリ
ットルを仕込み、これにp−トルエンスルホン酸1水和
物95g(0.5モル)を室温で溶解した。次いで、N−
(4−アミノブチル)ピペラジン72.2g(0.46モ
ル)を溶液の温度が20℃を越えないように徐々に添加
溶解させ、N−(4−アミノブチル)ピペラジンのp−
トルエンスルホン酸塩のDMI溶液を調製し、これから
残渣物を得た。このものの中和当量は、2.73meq.
/gであり、中和度は53.5であった。 (2)変性EPRの製造 原料共重合体として、無水マレイン酸グラフトEPR
(マレイン酸量0.5重量%)を用い、かつ上記(1)で
得られたN−(4−アミノブチル)ピペラジンのp−ト
ルエンスルホン酸塩を用い、製造例1(2)と同様にし
て変性EPRを製造した。この変性EPRは、イミド環
/非イミドモル比が100/0で、ホルムアミド基/ア
ミノ基モル比が0/100であった。
【0031】製造例3 (1)m−キシリレンジアミンのp−トルエンスルホン
酸塩の調製 製造例2(1)において、N−(4−アミノブチル)ピ
ペラジンの代わりにm−キシリレンジアミンを用いた以
外は、製造例2(1)と同様に調製し、これから残渣物
を得た。このものの中和当量は2.35meq./gであ
り、中和度は59.1であった。 (2)変性SEPSの製造 原料共重合体として、スチレン−イソプレン共重合体水
素添加物のマレイン化物(マレイン化SEPS)を用
い、かつ上記(1)で得られたm−キシリレンジアミン
のp−トルエンスルホン酸塩を用い、製造例1(2)と
同様にして変性SEPSを製造した。この変性SEPS
は、イミド環/非イミドモル比が100/0であり、ホ
ルムアミド/アミノ基モル比が65/35であった。
【0032】実施例1 ポリプロピレン〔出光石油化学(株)製、商品名:ID
EMITSU PPJ−762HP,MI:12g/1
0分(230℃,2.16kgf)〕69重量部、平均粒
子径0.8μmの炭酸カルシウム粉末30重量部及び製造
例1で得られた変性ポリプロピレン樹脂1重量部をドラ
イブレンドしたのち、二軸混練機にて混練し、ペレット
を得た。得られたペレットを乾燥後、射出成形により1
40×140×3mmの平板を作製した。この平板に重
クロム酸/硫酸混合液にてエッチング処理を施し、水
洗、中和したのち、極性付与処理を施さずに、触媒とし
て塩化第一スズ・塩化パラジウムのコロイド粒子を吸
着、担持させた。次いで、アクセレータとして、パラジ
ウムを還元して金属パラジウムを析出させた。その後、
無電解銅メッキ処理を施したのち、さらにニッケル,ク
ロムの順で電気メッキ処理を施した。得られたメッキ品
の評価結果を第1表に示す。
【0033】実施例2 ポリプロピレン〔出光石油化学(株)製、商品名:ID
EMITSU PPE−250G,MI:0.9g/10
分(230℃,2.16kgf)〕73重量部、平均粒子
径0.2μmの炭酸カルシウム粉末25重量部及び製造例
2で得られた変性EPR2重量部をドライブレンドした
のち、二軸混練機にて混練し、ペレットを得た。得られ
たペレットを乾燥後、シート押出機にて、厚さ3mmの
シートを成形した。このシートを切断して、100×1
00×3mmのシート試験片を作製した。このシート試
験片に重クロム酸/硫酸混合液にてエッチング処理を施
し、水洗,中和したのち、極性付与処理を施さずに、触
媒として塩化第一スズ・塩化パラジウムのコロイド粒子
を吸着、担持させた。次いで、アクセレータとして、パ
ラジウムを還元して金属パラジウムを析出させた。その
後、無電解銅メッキ処理を施し、シート表面に均一に銅
を析出させた。次いで、アクチベーターとして、銅表面
を活性化させたのち、無電解ニッケルメッキ処理を施し
た。得られたメッキ品の評価結果を第1表に示す。
【0034】実施例3 ポリプロピレン〔出光石油化学(株)製、商品名:ID
EMITSU PPJ−762HP〕69重量部、平均
粒子径0.8μmの炭酸カルシウム粉末30重量部、製造
例3で得られた変性SEPS1重量部及びEPR15重
量をドライブレンドしたのち、二軸混練機にて混練し、
ペレットを得た。得られたペレットを乾燥後、射出成形
により140×140×3mmの平板を作製した。この
平板に重クロム酸/硫酸混合液にてエッチング処理を施
し、水洗,中和したのち、極性付与処理を施さずに、触
媒として塩化第一スズ・塩化パラジウムのコロイド粒子
を吸着、担持させた。次いで、スズを銅に置換させたの
ち、直接ニッケル,クロムの順で電気メッキ処理を施し
た。得られたメッキ品の評価結果を第1表に示す。
【0035】実施例4 実施例1において、さらに銅害防止剤(融点65度以上
の白色粉末,旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタ
ブZS−27)0.2重量部と酸化防止剤(住友化学工業
(株)製、商品名:スミライザーTPD「イオウ系」)
0.1重量部を加え、ドライブレンドしたのち、実施例1
と同様にしてペレットを得、平板を作製し、メッキ処理
を施した。得られたメッキ品の評価結果を第1表に示
す。 実施例5 実施例3において、さらに銅害防止剤(融点65℃以上
の白色粉末,旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタ
ブZS−27)0.2重量部と酸化防止剤(住友化学工業
(株)製品、商品名:スミライザーTPD「イオウ
系」)0.1重量部を加え、ドライブレンドしたのち、実
施例3と同様にしてペレットを得、平板を作製し、メッ
キ処理を施した。得られたメッキ品の評価結果を第1表
に示す。
【0036】比較例1 実施例1において、変性ポリプロピレン樹脂を用いなか
ったこと以外は、実施例1と同様にして実施した。メッ
キ品の評価結果を第1表に示す。 比較例2 実施例1において、炭酸カルシウム粉末を用いなかった
こと以外は、実施例1と同様にして実施した。メッキ品
の評価結果を第1表に示す。 比較例3 実施例1において、炭酸カルシウム粉末の平均粒子径を
23μmに変えたこと以外は、実施例1と同様にして実
施した。メッキ品の評価結果を第1表に示す。 比較例4 実施例1において、炭酸カルシウム粉末の平均粒子径を
0.02μmに変えた以外は、実施例1と同様にして実施
した。メッキ品の評価結果を第1表に示す。
【0037】比較例5 実施例1において、変性ポリプロピレン樹脂の代わり
に、無水マレイン酸グラフトポリプロピレンを用いた以
外は、実施例1と同様にして実施した。メッキ品の評価
結果を第1表に示す。 比較例6 実施例1において、ポリプロピレンの量を94.9重量
部、炭酸カルシウム粉末の量を5重量部及び変性ポリプ
ロピレン樹脂の量を0.1重量部に変えた以外は、実施例
1と同様にして実施した。結果を第1表に示す。 比較例7 実施例2において、ポリプロピレンの量を40重量部、
炭酸カルシウム粉末の量を5重量部及び変性EPRの量
を55重量部に変えたこと以外は、実施例2と同様にし
て実施した。得られたメッキ品の評価結果を第1表に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】注1)メッキ膜剥離強度 メッキを施した平板又はシートに、1cm幅のスリット
を入れ、90度剥離試験を行い、メッキ膜剥離強度を測
定した。 2)メッキ品の外観、他 メッキを施した平板又はシートの表面を目視観察した。
【0040】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物
は、エッチング前処理(溶剤処理)工程および極性付与
工程を必要とせずに、メッキ強度が高く、そのバラツキ
の少ないメッキ処理が可能であり、メッキ用として好適
に用いられる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオレフィン系樹脂40〜89.
    9重量%,(B)平均粒子径0.03〜10μmの酸可溶
    性無機粒子10〜50重量%及び(C)イミド環の窒素
    原子に結合した炭化水素基を介してアミノ基及び/又は
    ホルムアミド基が導入されたイミド環を含有する変性オ
    レフィン系樹脂及び変性スチレン系樹脂の中から選ばれ
    た少なくとも一種0.1〜20重量%を含有してなるポリ
    オレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A),(B)及び(C)成分の合計量
    100重量部当たり、さらに(D)酸化防止剤0.01〜
    2.0重量部及び/又は(E)金属不活性化剤0.01〜2.
    0重量部を含有する請求項1記載のポリオレフィン系樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A),(B)及び(C)成分の合計量
    100重量部当たり、さらに(F)熱可塑性エラストマ
    ー1〜80重量部を含有する請求項1又は2記載のポリ
    オレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 メッキ処理に用いられる請求項1,2又
    は3記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のポリオレフィン系樹脂組
    成物からなる成形品にメッキ処理を施したことを特徴と
    するメッキ成形品。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のポリオレフィン系樹脂組
    成物からなる成形品に、エッチング処理,触媒担持処
    理,無電解銅メッキ及び/又は無電解ニッケルメッキ処
    理及び場合により電気メッキ処理を順次施すことを特徴
    とするメッキ成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のポリオレフィン系樹脂組
    成物からなる成形品に、エッチング処理,触媒担持処理
    及び電気メッキ処理を順次施すことを特徴とするメッキ
    成形品の製造方法。
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