JPH11140124A - ロール加工性に優れるエチレン系樹脂及びエチレン系樹脂組成物 - Google Patents

ロール加工性に優れるエチレン系樹脂及びエチレン系樹脂組成物

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JPH11140124A
JPH11140124A JP30522097A JP30522097A JPH11140124A JP H11140124 A JPH11140124 A JP H11140124A JP 30522097 A JP30522097 A JP 30522097A JP 30522097 A JP30522097 A JP 30522097A JP H11140124 A JPH11140124 A JP H11140124A
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ethylene
chromatogram
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based resin
resin
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JP30522097A
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Satoshi Yukioka
聡 雪岡
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロール粘着性、溶融張力、ロールバンク回転性
を改良し、優れた特性を有するエチレン系樹脂及びエチ
レン系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】140℃でゲル・パーミエーション・クロ
マトグラフィーで測定したクロマトグラムにおいて、分
子量1×104のエチレン系樹脂の溶出時間以上のクロ
マトグラムの面積の割合が33%以下であり、オリフィ
ス形状がL/D=8mm/2.095mmのオリフィス
を用い、押出速度10mm/分、引き取り速度10m/
分、測定温度160℃の条件で測定した溶融張力が20
mN以上、JIS K6760に準拠して190℃で測
定したメルトフローレートが0.5g〜10g/10分
であるエチレン系樹脂を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好なロール加工
特性を有するエチレン系樹脂及びエチレン系樹脂組成物
に関するものである。とりわけ、ロール設備を有する成
形加工機、例えばカレンダー成形加工機、押出シート成
形加工機においてフィルム・シートを成形加工する際、
表面外観が良好でかつ安定した生産性を有するエチレン
系樹脂およびエチレン系樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばカレンダー成形加工機を用
いてフィルム・シートを成形するにはポリ塩化ビニル系
樹脂が主に用いられてきた。
【0003】しかしながら、近年の非塩ビ化の流れを受
けて熱安定性やリサイクル性に優れるポリオレフィン系
樹脂への代替が要望され、例えば半硬質ポリ塩化ビニル
を主な材料素材として生産されるマスキング用保護フィ
ルム、壁装材、化粧フィルムなどの意匠用フィルム、カ
ード基材、銘板、各種ケース、保護カバーなどのポリオ
レフィン系樹脂への代替が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の用途の
材料として、エチレン系樹脂を用いる場合、エチレン系
樹脂のロール粘着性の改良、溶融張力の向上、ロールバ
ンク(樹脂溜まり)回転性の改良を行うことが必要とさ
れていた。
【0005】そこで、本発明の目的は、良好なロール加
工性を有するエチレン系樹脂及びエチレン系樹脂組成物
に関するものであり、ロール粘着性、溶融張力、ロール
バンク回転性を改良し、優れた特性を有するエチレン系
樹脂及びエチレン系樹脂組成物を提供することを課題と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな現状に鑑み、鋭意検討した結果、特定の特性を有す
るエチレン系樹脂及びエチレン系樹脂組成物が上記課題
を解決できることを見い出し、本発明を完成させるに至
った。
【0007】すなわち、本発明は、溶媒としてトリクロ
ロベンゼンを用い、140℃でゲル・パーミエーション
・クロマトグラフィー(以下、GPCという。)で測定
したクロマトグラムにおいて、分子量1×104のポリ
エチレンの溶出時間以上のクロマトグラムの面積の割合
(以下、φ1という。)が33%以下であり、オリフィ
ス形状がL/D=8mm/2.095mmのオリフィス
を用い、押出速度10mm/分、引き取り速度10m/
分、測定温度160℃の条件で測定した溶融張力が20
mN以上、JIS K6760に準拠して190℃で測
定したメルトフローレートが0.5g〜10g/10分
であることを特徴とするロール加工性に優れるエチレン
系樹脂及びエチレン系樹脂組成物に関するものである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】本発明における優れたロール加工性とは、
エチレン系樹脂又はエチレン系樹脂組成物のロール加工
を行う際、フィルムまたはシート(以下、フィルムと総
称する。)がロール加工機等の金属ロール表面と粘着す
ることなく、安定に生産され、しかも、得られたフィル
ムの表面にフローマークなどの外観不良を発生すること
のない美麗なフィルム成形体を得ることができる成形加
工性を有することを言う。詳しくは、ロール加工等の際
に、樹脂のチャージ量とロール間隙およびフィルム幅を
調整し、対抗して異方向に回転するロール上にロールバ
ンク(樹脂溜まり)を形成した際、ロールバンクの表面
が平滑でかつ回転速度、回転方向などが安定して回転
し、さらにロール間隙を通過させて得たフィルムがロー
ル表面から容易に剥がれ、かつ表面外観が美麗な状態で
フィルム化することでこのような優れたロール加工性が
達成される。
【0010】そして、本発明のエチレン系樹脂又はエチ
レン系樹脂組成物は、溶媒としてトリクロロベンゼンを
用い、140℃でGPCで測定したクロマトグラムにお
いて、分子量1×104のエチレン系樹脂の溶出時間以
上のクロマトグラムのφ1が、33%以下であり、オリ
フィス形状がL/D=8mm/2.095mmのオリフ
ィスを用い、押出速度10mm/分、引き取り速度10
m/分、測定温度160℃の条件で測定した溶融張力が
20mN以上、JIS K6760に準拠して190℃
で測定したメルトフローレートが0.5g〜10g/1
0分であることにより優れたロール加工性を有するもの
であり、本発明のエチレン系樹脂又はエチレン系樹脂組
成物のいずれであっても、上記特性を満足することによ
り、優れたロール加工性を有するものである。
【0011】ここで、本発明でいうφ1とは、エチレン
系樹脂又はエチレン系樹脂組成物を溶媒としてトリクロ
ロベンゼンを用い、140℃にてGPCで測定すること
により得られるクロマトグラムにおける分子量1×10
4のエチレン系樹脂の溶出時間以上のクロマトグラムの
面積の割合であり、図1にクロマトグラムの一例を示
す。ここで、図1に示す横軸は分子量を示す。そして、
GPCによるクロマトグラムにおいては、一般的に分子
量の大きいものは短時間で検出され、分子量の小さいも
のは時間をかけて検出される。そして、ここでは、得ら
れたクロマトグラムより、下記の式によりφ1を算出す
ることが可能となる。
【0012】φ1=(分子量1×104のエチレン系樹
脂の溶出時間以上のクロマトグラムの面積)/(クロマ
トグラムの全面積) 本発明においては、上記のφ1が33%を超える場合、
エチレン系樹脂又はエチレン系樹脂組成物のロール粘着
性が悪化し、得られるフィルムを金属ロール表面から剥
がすことができなくなったり、ロールバンク内での混練
が充分行えなくなり美麗なフィルムが得られない。
【0013】また、オリフィス形状がL/D=8mm/
2.095mmのオリフィスを用い、押出速度10mm
/分、引き取り速度10m/分、測定温度160℃の条
件で測定した溶融張力が20mN未満である場合、ロー
ル粘着性がなくても、溶融状態の樹脂そのものに強度が
なくロールから剥がすことが困難となる。
【0014】さらに、JIS K6760に準拠して1
90℃で測定したメルトフローレートが0.5g/10
分未満であるとロール表面との粘着性はほとんどなく、
溶融張力も高く、フィルムをロール表面から剥がし易い
ものの、流動性が乏しく、ロールバンクが一定して回転
しないばかりか、ロールバンク表面が毛羽立ちのような
状態になり、得られるフィルム表面にそれが転写され、
著しくフィルムの光沢や均質性を失い外観の悪い製品し
か得られない。一方、メルトフローレートが10g/1
0分を超える場合、ロールバンクの回転性や表面外観は
優れるもののロール粘着が発生し、生産性に支障を来す
恐れがある。
【0015】本発明のエチレン系樹脂又はエチレン系樹
脂組成物は、エチレン単量体単独又はエチレン単量体と
炭素数3〜20のα−オレフィンよりなるものであり、
例えば低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹
脂、高密度ポリエチレン樹脂、線状低密度ポリエチレン
樹脂、プロピレン,ブテン,ヘキセン,オクテンなどα
−オレフィンとエチレン単量体の共重合体であるエチレ
ン−α−オレフィン共重合体、アクリル酸,アクリル酸
エステル,メタクリル酸,メタクリル酸エステルなどと
エチレン単量体の共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などが挙げられ、これらの1種または2種以上を重
合の段階で調製したり、個別に重合した後ドライブレン
ドまたはメルトブレンドをしたもの等を挙げることがで
きる。
【0016】そして、本発明のエチレン系樹脂又はエチ
レン系樹脂は、充分な溶融張力を保つことができ、フィ
ルムを成形した際に、フィルムがより容易にロール表面
からリリースすることが可能となり、表面外観に優れた
フィルムが得られることから上記の条件で測定したGP
Cのクロマトグラムにおいて、分子量1×106のポリ
エチレンの溶出時間以下のクロマトグラムの面積の割合
(以下、φ2という。)が、0.3%以上であることが
好ましい。ここで、φ2はφ1と同様の方法により算出
することが可能である。
【0017】本発明のエチレン系樹脂又はエチレン系樹
脂組成物は、その硬度より優れた触感を有する製品が得
られることからJIS K7112に準拠して測定した
23℃における密度が0.940〜0.965g/cm
3の範囲である高密度ポリエチレン系樹脂又は高密度ポ
リエチレン系樹脂組成物であることが好ましい。
【0018】さらに、本発明のエチレン系樹脂組成物
は、より柔らかさを増したものとするために、JIS
K7112に準拠して測定した23℃における密度が
0.940〜0.965g/cm3の範囲である高密度
ポリエチレン樹脂並びに23℃における密度が0.91
0〜0.925g/cm3の範囲である低密度ポリエチ
レン樹脂及び/又は23℃における密度が0.870〜
0.930g/cm3の範囲である線状低密度ポリエチ
レン樹脂からなることが特に好ましい。
【0019】本発明のエチレン系樹脂又は本発明のエチ
レン系樹脂組成物に用いられるエチレン系樹脂の製造方
法としては、本発明のエチレン系樹脂又はエチレン系樹
脂組成物が得られる限りいかなる方法を用いれもよく、
その製造方法の一例を以下に述べる。
【0020】本発明のエチレン系樹脂又は本発明のエチ
レン系樹脂組成物に用いられるエチレン系樹脂を製造す
る際には、例えばチーグラー系触媒、メタロセン系触媒
等の重合触媒を用いることがでる。
【0021】そして、チーグラー系触媒としては、M
g、Ti、ハロゲンを必須成分とする固体触媒成分
(A)と有機アルミニウム化合物(B)を主成分とする
触媒が挙げられ、固体触媒成分(A)の具体例として
は、例えば特開昭48−66178号公報、特開昭50
−51587号公報、特開昭55−78005号公報、
特開昭56−61406号公報、特開昭57−2122
10号公報、特開昭60−262802号公報、特開平
7−41513号公報などに記載されているものが挙げ
られる。また、さらに遷移金属として、Tiと、または
ZrやVを用いた触媒の使用も可能であり、具体的に
は、特開昭51−46387号公報、特開昭51−13
8785号公報、特開昭56−151704号公報、特
開昭60−101105号公報、特開平5−9216号
公報などに記載されているものが挙げられる。また、有
機アルミニウム化合物(B)としては、当該分野で通常
用いられる直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキ
ル基を持つアルミニウム化合物が用いられ、具体的に
は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリ−i−ブチルアルミニウム、トリ−n−ブチル
アルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、ジエ
チルアルミニウムクロライドなどが挙げられる。
【0022】また、メタロセン触媒としては、例えばシ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を含むIV族B
遷移金属化合物よりなるものが挙げられ、具体的には、
特開昭61−31404号公報、特開昭61−1086
10号公報、特開昭63−152608号公報などに記
載されているものが挙げられる。
【0023】本発明のエチレン系樹脂又は本発明のエチ
レン系樹脂組成物に用いられるエチレン系樹脂を製造す
る際には、上記の重合触媒を用い、エチレン単量体単独
又はエチレン単量体と炭素数3〜20のα−オレフィン
を一般的な反応条件で重合反応を行うことにより製造す
ることができる。そして、それは連続式またはバッチ式
で20〜110℃の温度で重合を行うことができ、重合
圧としては特に制限はないが、加圧下、特に1.5〜1
00kg/cm2の範囲で行うことが好ましい。また、
重合反応を不活性溶媒の存在下に行う場合には、不活性
溶媒として通常使用されているいかなるものも使用で
き、特に3〜20個の炭素原子を有するアルカンまたは
シクロアルカン、例えばプロパン、イソブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが適している。一
方、重合反応を気相中で行う場合は、重合体の融点以下
の温度で、エチレン単量体単独又はエチレン単量体と炭
素数3〜20のα−オレフィンの存在下で重合反応を行
う。
【0024】重合工程において使用する反応器として
は、例えば流動床型撹拌器、撹拌槽型撹拌器など当該技
術分野で通常用いられるものであれば適宜使用すること
ができる。流動床型撹拌器を用いる場合は、ガス状のオ
レフィンおよび又は不活性ガスを該系に吹き込むことに
より、該反応系を流動状態に保ちながら行われる。撹拌
槽型撹拌器を用いる場合撹拌機としては、イカリ型撹拌
機、スクリュー型撹拌機、リボン型撹拌機など種々の型
の撹拌機を用いることができる。
【0025】本発明のエチレン系樹脂又はエチレン系樹
脂組成物は、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチ
レン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、線状低密度ポリエ
チレン樹脂、プロピレン,ブテン,ヘキセン,オクテン
などα−オレフィンとエチレン単量体の共重合体である
エチレン−α−オレフィン共重合体、アクリル酸,アク
リル酸エステル,メタクリル酸,メタクリル酸エステル
などとエチレン単量体の共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などが挙げられ、これらの1種または2種以
上を重合の段階で調製したり、個別に重合した後ドライ
ブレンドまたはメルトブレンドをしたものであってもよ
い。
【0026】また、本発明のエチレン系樹脂又はエチレ
ン系樹脂組成物は、その溶融張力の改善の目的により溶
融張力が大きい、電子線架橋、過酸化物架橋を施したポ
リオレフィン系樹脂をブレンドしても良い。
【0027】そして、本発明のエチレン系樹脂又はエチ
レン系樹脂組成物は、ロール加工性や物性に影響を及ぼ
さない程度において、その他の熱可塑性樹脂、例えばポ
リエチレン系樹脂と相溶性の良いポリプロピレン系樹
脂,ポリブテン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマー、ゴム、酸化防止
剤などの熱安定剤、紫外線吸収材、ワックス,金属石鹸
などの滑剤、無機充填剤、加工助剤などを併用すること
ができる。
【0028】
【実施例】本発明をより詳細に説明するために、実施例
を用いて説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0029】実施例及び比較例により得られたエチレン
系樹脂は、以下の方法により評価した。
【0030】<φ1及びφ2>GPC(ウォーターズ
(株)社製、モデルALC/GPC 150C)に東ソ
ー(株)製カラム(商品名TSKゲルGMH HR−
H)を装備し、溶媒に高速液体クロマトグラフィー用ト
リクロロベンゼンを用い、温度140℃、流速1ml/
分の条件で得られたエチレン系樹脂を測定した。
【0031】測定の結果、得られたクロマトグラムよ
り、分子量1×104の溶出時間以上面のクロマトグラ
ムの面積の割合(φ1)および分子量1×106の溶出
時間以下のクロマトグラムの面積の割合(φ2)を算出
した。
【0032】<メルトフローレート(以下、MFRとい
う。)測定>JIS K6760に準拠して190℃で
測定した。
【0033】<溶融張力(MS)の測定>東洋精機
(株)製キャピログラフを用いて、オリフィス形状がL
/D=8mm/2.095mmのオリフィスを用い、押
出速度10mm/分、引き取り速度10m/分、測定温
度160℃の条件で測定した。
【0034】<ロール加工性の評価>ロール粘着性はロ
ール表面からのフィルムの剥がれやすさで、バンク回転
性は目視で判断した。(○:良好、×:不可とした。) 実施例1 (1)固体触媒成分(A)の調製 撹拌装置を備えた20 lのステンレス製オートクレー
ブに、i−プロパノール110.2g(1.83モル)
及びn−ブタノール134.4g(1.81モル)を入
れ、これにヨウ素2.0g、金属マグネシウム粉末40
g(1.65モル)およびチタンテトラブトキシド22
4.3g(0.66モル)を加え、さらにヘキサン2.
1 lを加えた後、80℃まで昇温し、発生する水素ガ
スを排除しながら窒素シール下で1時間撹拌した。引き
続き120℃まで昇温して1時間反応を行い、MgとT
iを含む均一溶液を得た。オートクレーブの内温を45
℃に保ち、ジエチルアルミニウムクロライドの30%ヘ
キサン溶液1.32kg(3.3モル)を1時間かけて
加えた。すべてを加えた後60℃で1時間撹拌した。次
にメチルヒドロポリシロキサン(25℃における粘度約
30センチストークス)198.0g(ケイ素3.3グ
ラム原子)を加え、還流下に1時間反応させた。45℃
に冷却後、i−ブチルアルミニウムジクロライドの50
%ヘキサン溶液2.80kg(9.0モル)を2時間か
けて加えた。すべてを加えた後、70℃で1時間撹拌を
行い固体触媒成分(A)を得た。
【0035】得られた固体触媒成分(A)はヘキサンを
用いて残存する未反応物および副生成物を除去した後、
ヘキサンスラリーとして次の重合工程に用いた。
【0036】(2)エチレン系重合体の製造 内容積10 lのステンレススチール製オートクレーブ
を十分窒素で置換し、ヘキサン6 lを仕込み、内温を
80℃に調節した。その後、トリイソブチルアルミニウ
ム1.2gおよび上記固体触媒成分(A)40mgを順
次添加した。重合器内を窒素によって1kg/cm2
調整した後、水素を14kg/cm2加え、次いでオー
トクレーブ内圧が19kg/cm2になるように、連続
的にエチレン単量体を加えながら第1段の重合を1.5
時間行った。その後未反応ガスを除去し、重合器内温を
80℃に調節し、1−ブテン8gを加えた。内圧を窒素
により1kg/cm2に調整した後、水素を2kg/c
2加え、次いでオートクレーブ内圧が9kg/cm2
なるように、連続的にエチレン単量体を加えながら第2
段の重合を1.0時間行った。重合終了後冷却し、未反
応ガスを追い出してエチレン系重合体を取り出し、濾過
により溶媒から分離して乾燥した。その結果、1.3k
gのエチレン系重合体を得た。なお、第一段で生成した
ポリマーと第二段で生成したポリマーの重量比は45:
55であった。
【0037】得られたエチレン系重合体の190℃にお
けるMFRは0.9g/10分、160℃における溶融
張力は63mN、23℃における密度は0.961g/
cm3であった。また、GPCで測定したクロマトグラ
ムを図1に示す。得られたエチレン系重合体はφ1=2
9.0%、φ2=1.0%であった。
【0038】得られたエチレン系重合体を160℃に設
定された8インチ径のテストロールを用い、ロール加工
性の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 (1)固体触媒成分(B)の調製 撹拌装置を備えた20 lのステンレス製オートクレー
ブに、i−プロパノール149.2g(2.48モル)
とn−ブタノール186.2g(2.51モル)を入
れ、これにヨウ素2.5g、金属マグネシウム粉末50
g(2.06モル)およびチタンテトラブトキシド17
6.5g(0.52モル)を加え、さらにヘキサン3.
4 lを加えた後80℃まで昇温し、発生する水素ガス
を排除しながら窒素シール下で1時間撹拌した。引き続
き120℃まで昇温して1時間反応を行い、MgとTi
を含む均一溶液を得た。オートクレーブの内温を45℃
に保ち、ジエチルアルミニウムクロライドの30%ヘキ
サン溶液0.83kg(2.1モル)を1時間かけて加
えた。すべてを加えた後60℃で1時間撹拌した。次に
メチルヒドロポリシロキサン(25℃における粘度約3
0センチストークス)300.2g(ケイ素5.0グラ
ム原子)を加え、還流下に1時間反応させた。45℃に
冷却後、i−ブチルアルミニウムジクロライドの50%
ヘキサン溶液1.91kg(6.2モル)を2時間かけ
て加えた。すべてを加えた後、70℃で1時間撹拌を行
い固体触媒成分(B)を得た。得られた固体触媒成分
(B)はヘキサンを用いて残存する未反応物および副生
成物を除去した後、ヘキサンスラリーとして次の重合工
程に用いた。
【0041】(2)エチレン系樹脂の製造 内容積10 lのステンレススチール製オートクレーブ
を十分窒素で置換し、ヘキサン6 lを仕込み、内温を
80℃に調節した。その後、1−ブテン16g、トリイ
ソブチルアルミニウム1.2gおよび上記固体触媒成分
(B)40mgを順次添加した。重合器内を窒素によっ
て1kg/cm2に調整した後、水素を6kg/cm2
え、次いでオートクレーブ内圧が13kg/cm2にな
るように、連続的にエチレン単量体を加えながら1.5
時間重合を行った。重合終了後冷却し、未反応ガスを追
い出してエチレン樹脂を取り出し、濾過により溶媒から
分離して乾燥した。その結果、1.3kgのエチレン系
樹脂を得た。
【0042】得られたエチレン系樹脂を実施例1と同様
の方法により測定したところ、MFRは1.0g/10
分、溶融張力が52mN、φ1が12.7%、φ2が
0.85%、密度が0.953g/cm3であった。
【0043】実施例1と同様にして得られたエチレン系
樹脂のロール加工性の評価を行い、その結果を表1に示
した。
【0044】比較例1 実施例2により得られた固体触媒成分(B)を用いて、
次に示す重合条件を変更した以外は、実施例2と同様に
重合を実施した。すなわち、1−ブテンを20g、水素
分圧を11kg/cm2とした。その結果、1.1kg
のエチレン系樹脂を得た。
【0045】得られたエチレン系樹脂を実施例1と同様
の方法により測定したところ、MFRは15.0g/1
0分、溶融張力が10mN、φ1が34.7%、φ2が
0.08%、密度が0.959g/cm3であった。
【0046】実施例1と同様にして得られたエチレン系
樹脂のロール加工性の評価を行い、その結果を表1に示
した。
【0047】比較例2 実施例1により得られた固体触媒成分(A)を用いて、
次に示す重合条件を変更した以外は、実施例1と同様に
2段階の重合を実施した。すなわち、一段目の.合は、
1−ブテン40gを入れ、水素分圧を18kg/c
2、エチレン分圧を2kg/cm2で2.0時間行い、
二段目の重合は、1−ブテン40gを入れ、水素分圧を
1.5kg/cm2、エチレン分圧を6kg/cm2
0.7時間行った。
【0048】その結果、0.9kgのポリエチレンを得
た。なお、第一段で生成したポリマーと第二段で生成し
たポリマーの重量比は50:50であった。
【0049】得られたエチレン系樹脂を実施例1と同様
の方法により測定したところ、MFRは0.05g/1
0分、溶融張力が400mN、φ1が34.6%、φ2
が3.2%、密度が0.951g/cm3であった。
【0050】実施例1と同様にして得られたエチレン系
樹脂のロール加工性の評価を行い、その結果を表1に示
した。
【0051】
【発明の効果】本発明のエチレン系樹脂又はエチレン系
樹脂組成物は、良好なロール加工性を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】クロマトグラム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒としてトリクロロベンゼンを用い、1
    40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
    で測定したクロマトグラムにおいて、分子量1×104
    のエチレン系樹脂の溶出時間以上のクロマトグラムの面
    積の割合が33%以下であり、オリフィス形状がL/D
    =8mm/2.095mmのオリフィスを用い、押出速
    度10mm/分、引き取り速度10m/分、測定温度1
    60℃の条件で測定した溶融張力が20mN以上、JI
    S K6760に準拠して190℃で測定したメルトフ
    ローレートが0.5g〜10g/10分であることを特
    徴とするロール加工性に優れるエチレン系樹脂。
  2. 【請求項2】溶媒としてトリクロロベンゼンを用い、1
    40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
    で測定したクロマトグラムにおいて、分子量1×106
    のエチレン系樹脂の溶出時間以下のクロマトグラムの面
    積の割合が0.3%以上であることを特徴とする請求項
    1に記載のエチレン系樹脂。
  3. 【請求項3】JIS K7112に準拠して測定した2
    3℃における密度が0.940〜0.965g/cm3
    の範囲である高密度ポリエチレンであることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2のいずれかに記載の高密度ポリ
    エチレン系樹脂。
  4. 【請求項4】溶媒としてトリクロロベンゼンを用い、1
    40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
    で測定したクロマトグラムにおいて、分子量1×104
    のエチレン系樹脂の溶出時間以上のクロマトグラムの面
    積の割合が33%以下であり、オリフィス形状がL/D
    =8mm/2.095mmのオリフィスを用い、押出速
    度10mm/分、引き取り速度10m/分、測定温度1
    60℃の条件で測定した溶融張力が20mN以上、JI
    S K6760に準拠して190℃で測定したメルトフ
    ローレートが0.5g〜10g/10分であることを特
    徴とするロール加工性に優れるエチレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】溶媒としてトリクロロベンゼンを用い、1
    40℃でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
    で測定したクロマトグラムにおいて、分子量1×106
    のエチレン系樹脂の溶出時間以下のクロマトグラムの面
    積の割合が0.3%以上であることを特徴とする請求項
    4に記載のエチレン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】JIS K7112に準拠して測定した2
    3℃における密度が0.940〜0.965g/cm3
    の範囲である高密度ポリエチレンであることを特徴とす
    る請求項4又は請求項5のいずれかに記載の高密度ポリ
    エチレン系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】JIS K7112に準拠して測定した2
    3℃における密度が0.940〜0.965g/cm3
    の範囲である高密度ポリエチレン樹脂並びに23℃にお
    ける密度が0.910〜0.925g/cm3の範囲で
    ある低密度ポリエチレン樹脂及び/又は23℃における
    密度が0.870〜0.930g/cm3の範囲である
    線状低密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする
    請求項4又は請求項5のいずれかに記載のエチレン系樹
    脂組成物。
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