JPH11141592A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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JPH11141592A
JPH11141592A JP31166497A JP31166497A JPH11141592A JP H11141592 A JPH11141592 A JP H11141592A JP 31166497 A JP31166497 A JP 31166497A JP 31166497 A JP31166497 A JP 31166497A JP H11141592 A JPH11141592 A JP H11141592A
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JP
Japan
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pressure
housing
output shaft
input
chamber
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JP31166497A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な減圧構造や高圧用のシール部材を用い
ることなく、入出力シャフトとダンパハウジングの隙間
からの液体の漏出を確実に防止する。 【解決手段】 ベーン15a,15bを備えた受圧体1
2をダンパハウジング3内の圧力室20,21に収容
し、入出力シャフト4にこの受圧体12を嵌合固定す
る。ダンパハウジング3を、圧力室20,21とリザー
バ25を備えたハウジング本体9と、軸受溝30A,3
0Bとシール溝31A,31Bを備えたサイドカバー1
0A,10Bとから構成する。ハウジング本体9とサイ
ドカバー10A,10Bの間にプレート36〜39,4
0を挾着し、プレート36〜39に、軸受溝30A及び
シール溝31Aをリザーバ25に連通させるスリット5
4と連通孔55〜57を形成する。低圧のリザーバ25
内の液体を軸受32とシール部材33に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ションリンクやその他の回動機器の緩衝装置として用い
られるロータリダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のロータリダンパとして、例えば
特開平7−158680号公報に示されるようなものが
従来より案出されている。
【0003】このロータリダンパは、ダンパハウジング
に略扇形の圧力室が形成され、この圧力室の扇形状の中
心位置に入出力シャフトが回動自在に支持されると共
に、この入出力シャフトに突設された受圧体としてのベ
ーンが圧力室内に摺動自在に収容され、圧力室の内部が
このベーンによって複数の液室に隔成されている。そし
て、受圧体の作動に伴って収縮する側の液室と拡張する
側の液室は連通路によって互いに連通接続されており、
この連通路の途中には一対の減衰バルブが介装されてい
る。この一対の減衰バルブは連通路内の液体の流通方向
に応じていずれか一方が作動するように設定され、入出
力シャフトがいずれの方向に回動しても同様に減衰力を
発生するようになっている。
【0004】尚、上記ロータリダンパの場合、入出力シ
ャフトの両端部はダンパハウジングに夫々軸受を介して
支持されており、各軸受の軸方向外側部分には、ダンパ
ハウジングと入出力シャフトの隙間をシールするシール
部材が配設されている。また、連通路中の両減衰バルブ
の中間位置にはフリーピストン構造のリザーバが配設さ
れ、温度変化に伴う液体の体積変化をこのリザーバによ
って補償するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ロータリダンパにおいては、入出力シャフトの外周面に
沿って圧力室から漏出した液体が軸受とシール部材の潤
滑に供されるようになっている。しかしながら、圧力室
の内部はベーンの作動に伴って高圧に加圧されるため
に、シール部材にはダンパ作動時にこの高圧が作用する
可能性が考えられ、このシール部材からの液体の漏出を
確実に防止するためには、漏出液の圧力を減圧するため
の構造を採用したり、シール部材を高圧用のものにしな
ければならない。このため、いずれにしても製造コスト
が高騰してしまい、高圧用のシール部材を採用した場合
には、入出力シャフトに対する接触面圧が高くなること
から、さらに耐久性の低下も懸念される。
【0006】そこで本発明は、特別な減圧構造や高圧用
のシール部材を用いることなくダンパハウジング外部へ
の液体の漏出を確実に防止できるようにして、製造コス
トの低減を図ることのできるロータリダンパを提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1に記載の発明は、圧力室を
備えたダンパハウジングに入出力シャフトが軸受を介し
て回動自在に支持されると共に、この軸受の軸方向外側
にダンパハウジングと入出力シャフトの間をシールする
シール部材が配設され、前記入出力シャフトに支持され
た受圧体が前記圧力室内に摺動自在に収容されて、この
圧力室の内部が受圧体によって複数の液室に隔成され、
さらに、受圧体の作動に伴って収縮する液室と、拡張す
る液室とが連通路によって接続され、この連通路に減衰
バルブが介装されると共に、この減衰バルブの低圧側に
液体の体積変化を補償するためのリザーバが接続されて
いるロータリダンパにおいて、ダンパハウジング内の前
記軸受及びシール部材を収容する収容空間と前記リザー
バとを連通する低圧導入路を設けるようにした。リザー
バは減衰バルブの低圧側に接続されて、その内部の圧力
が安定した低圧に維持されている。軸受やシール部材に
は低圧導入路を介して常にこのリザーバ内の低圧の液体
が供給される。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記収容空間が、入出力シャフトの一
端側に配置される第1の収容空間と、入出力シャフトの
他端側に配置される第2の収容空間と、から構成され、
前記低圧導入路が、リザーバと前記第1の収容空間を接
続する第1導入路と、前記入出力シャフトまたは受圧体
に軸方向に沿って形成されて、前記第1の収容空間と第
2の収容空間を接続する第2導入路と、から構成される
ようにした。入出力シャフトの両側の第1の収容空間と
第2の収容空間は、第2導入路により最短距離でもって
連通する。このため、第2導入路の形成は容易になる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記入出力シャフトと受圧体を別体に
形成し、この入出力シャフトと受圧体を嵌合固定すると
共に、この受圧体側の嵌合面に前記第2導入路を形成す
るようにした。第2導入路を受圧体の型成形と同時に容
易に形成することができる。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、前記ダンパハウジング
を、前記圧力室及びリザーバの形成されるハウジング本
体と、前記収容空間の形成されるサイドカバーとに分割
して形成すると共に、このハウジング本体とサイドカバ
ーの間に薄肉プレートを挟着固定し、この薄肉プレート
に、前記低圧導入路を構成する切欠きを形成するように
した。薄肉プレートにプレス成形等によって切欠きを形
成して、そのプレートをハウジング本体とサイドカバー
の間に挟着固定するだけで低圧導入路を容易に形成する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例を図1〜
図5に基づいて説明する。
【0012】図面において、1は、本発明にかかるロー
タリダンパであり、このロータリダンパ1は、図2に示
すように、自動車のサスペンションリンク2等の回動軸
部に用いられ、その回動軸部が回動するときに内部の液
体の流動に伴って減衰力を発生するようになっている。
図2に示すものの場合、ロータリダンパ1のダンパハウ
ジング3はサスペンションリンク2の基部に一体に結合
され、同ダンパ1の入出力シャフト4は、ブラケット5
を介して車体6に回動自在に保持されると共に、トルク
アーム7の基部にスプライン嵌合されている。そして、
トルクアーム7は、その先端部が前記ブラケット5から
離間した別のブラケット8を介して車体6に結合されて
おり、入出力シャフト4の回動を同シャフト4の中心か
ら所定距離離間した位置において車体6側で規制するよ
うになっている。したがって、サスペンションリンク2
の先端側(ホイール側)が車体6に対して揺動すると、
ダンパハウジング3が入出力シャフト4に対して相対的
に回動し、この回動に伴って減衰力を発生する。
【0013】ダンパハウジング3は、図1及び図4に示
すように、厚肉円筒状のハウジング本体9と、このハウ
ジング本体9の両側部を閉塞する一対のサイドカバー1
0A,10Bと、これらハウジング本体9及びサイドカ
バー10A,10Bを収容する円筒ケース11とから構
成されており、入出力シャフト4はハウジング本体9に
挿通され、両側のサイドカバー10A,10Bによって
回動自在に支持されている。
【0014】入出力シャフト4は円筒状に形成され、そ
の略中央部外周面に受圧体12が圧入または接合固定さ
れると共に、一端側の外周面に前記トルクアーム7と結
合するためのスプライン13が形成されている。受圧体
12は、入出力シャフト4に圧入固定されるボス部14
と、このボス部14の外周面から相反方向に延出する一
対のベーン15a,15bを備えており、これらのボス
部14及びベーン15a,15bが粉末治金によって一
体に型成形されている。そして、入出力シャフト4に嵌
合されるボス部14の内周面には、後述する第2導入路
を構成する軸方向に沿った溝16が形成されている。
【0015】ハウジング本体9は、その内周面に軸方向
に沿う一対の扇状の溝17a,17bが中心軸線に対し
て対称に形成されており、この両溝17a,17bの隣
接する一対の円弧壁18a,18bに受圧体12のボス
部14が摺動自在に嵌合されている。この円弧壁18
a,18bには軸方向に沿ってシール部材19が嵌合保
持されており、このシール部材19によって円弧壁18
a,18bとボス部14の間が密閉されている。そし
て、前記各溝17a,17bは両側のサイドカバー10
A,10Bとボス部14との間で夫々扇状の圧力室2
0,21を形成し、これらの各圧力室20,21内に受
圧体12の各ベーン15a,15bが摺動自在に収容さ
れるようになっている。この各ベーン15a,15b
は、図3に示すように、各圧力室20,21内を夫々二
つの液室22aと22b,23aと23bに隔成し、入
出力シャフト4の回動に伴って隣接する液室間に圧力差
を生じさせるようになっている。尚、以下においては説
明の便宜上、図3中の左側に位置される圧力室を左圧力
室20、右側に位置される圧力室を右圧力室21と呼
び、さらに、左圧力室20の下方の液室を左第1室22
a、同上方の液室を左第2室22bと呼ぶと共に、右圧
力室21の上方の液室を右第1室23a、同下方の液室
を右第2室23bと呼ぶものとする。
【0016】また、ハウジング本体9は、その外周面の
うちの、内周面の前記両溝17a,17bと円周方向で
オフセットする位置に、扇状の溝24が軸方向に沿って
形成されており、この溝24が両側のサイドカバー10
A,10Bと円筒ケース11との間でリザーバ25を形
成するようになっている。このリザーバ25はロータリ
ダンパ1が車体6に取り付けられた状態において同ダン
パ1の鉛直方向上方に位置されるようになっている。そ
して、このリザーバ25の内部には、円筒ケース11に
設けられたガス封入プラグ26を通して所定量のガスが
封入され、ダンパハウジング3内の液体の温度変化に伴
う体積変化をこのガスの弾性によって吸収するようにな
っている。このリザーバ25へのガスの封入量は、低温
状態においてリザーバ25内の液面が圧力室よりも上方
にくるように設定されている。尚、図中27は、ハウジ
ング本体9の外周面に軸方向に沿って形成された位置決
め溝であり、この位置決め溝27には軸方向両側に突出
するように位置決めピン28が嵌合されている。
【0017】一方、両側のサイドカバー10A,10B
には、図1に示すように、夫々入出力シャフト4が嵌入
される中心孔29A,29Bが形成され、この各中心孔
29A,29Bに軸受溝30A,30Bとシール溝31
A,31Bが軸方向に隣接して形成されている。このう
ち、シール溝31A,31Bは軸受溝30A,30Bよ
りも軸方向外側に配置されており、軸受溝30A,30
Bには入出力シャフト4をサイドカバー10A,10B
に回動自在に支持するための軸受32が収容され、シー
ル溝31A,31Bには入出力シャフト4とサイドカバ
ー10A,10Bの隙間からの液体の漏出を防止するた
めの環状のシール部材33が収容されている。そして、
各サイドカバー10A,10Bの軸受溝30A,30B
とシール溝31A,31Bはサイドカバー10A,10
Bの中心孔29A,29Bと入出力シャフト4の外周面
の隙間を通して互いに連通し、これらが対となって本発
明における収容空間を構成するようになっている。この
実施例の場合、図1中の右側の軸受溝30Aとシール溝
31Aが第1の収容空間を構成し、左側の軸受溝30B
とシール溝31Bが第2の収容空間を構成している。
【0018】また、両側のサイドカバー10A,10B
の、ハウジング本体9側の端面には小径環状溝34と大
径環状溝35が同心に形成され、これらの環状溝34,
35が後述する液体の通路の一部を構成するようになっ
ている。尚、以下においては、図4,図5中の左側に位
置される(図1中では右側に位置される)サイドカバー
を第1サイドカバー10A、右側に位置されるサイドカ
バーを第2サイドカバー10Bと呼ぶものとする。
【0019】ところで、図4及び図5に詳細に示すよう
に、ハウジング本体9の一方の端面と第1サイドカバー
10Aの間には4枚の薄肉プレート36,37,38,
39が重合状態で挟着され、ハウジング本体9の他方の
端面と第2サイドカバー10Bの間には1枚の薄肉プレ
ート40が挟着されている。これらの薄肉プレート36
〜40はすべてハウジング本体9とほぼ同一外径の円環
状に形成され、各外周面に形成された切欠き41が、前
記ハウジング本体9に嵌合された位置決めピン28に嵌
入され、円周方向の位置決めがなされている。また、各
プレート36〜40の中心孔は入出力シャフトの外径よ
りも僅かに大きく形成され、入出力シャフト4の外周面
との間に環状通路42,43が形成されるようになって
いる(図1参照)。
【0020】以下、各薄肉プレート36〜40の具体的
な構造について説明するが、第1サイドカバー10A側
の4枚の薄肉プレートは、図5中左側から順に第1プレ
ート36、第2プレート37、第3プレート38、第4
プレート39と呼び、第2サイドカバー10B側のプレ
ートは第5プレート40と呼ぶものとする。また、各プ
レート36〜40はハウジング本体9の各液室22a,
22b,23a,23bに対応する周方向の4半領域で
夫々特徴的な構造をもつため、説明の便宜上、左第1室
22aに対応する領域をL−1領域、左第2室22bに
対応する領域をL−2領域を呼び、右第1室23aに対
応する領域をR−1領域、右第2室23bに対応する領
域をR−2領域と呼ぶものとする。
【0021】第1〜第4プレート36〜39のL−2領
域とR−1領域、L−1領域とR−2領域は夫々同様の
構造となっており、L−2領域とR−1領域には、第1
サイドカバー10Aの小径,大径の両環状溝34,35
と左第2室22b、右第1室23aを夫々連通する通路
1,T2が夫々形成されると共に、これらの各通路
1,T2に各室22b,23aから環状溝34,35方
向への液体の流通を阻止するチェックバルブ44が設け
られている。
【0022】即ち、第1プレート36のL−2,R−1
領域には、互いに向きあった一対のまゆ形孔45a,4
5bが形成され、第2プレート37のL−2,R−1領
域には前記まゆ形孔45a,45bよりも一回り径の大
きい円弧孔46が形成されており、この円弧孔46によ
って切り残された舌片部が前記まゆ形孔45a,45b
を開閉するチェックバルブ44の弁体44aを成すよう
になっている。また、第3プレート38と第4プレート
39のL−2,R−1領域には、前記弁体44aの各室
22b,23a方向の開動作を許容するための大径のバ
ルブ作動孔47と、このバルブ作動孔47と各室22
b,23aを連通するための連通孔48が夫々形成され
ている。そして、各プレート36〜39に形成されたま
ゆ形孔45a,45b、円弧孔46、大径孔47、及
び、連通孔48が、第1サイドカバー10Aの環状溝3
4,35と左第2室22b、右第1室23aを夫々連通
する通路T1,T2を構成している。
【0023】また、第1〜第4プレート36〜39のL
−1領域とR−2領域には、第1サイドカバー10Aの
両環状溝34,35と左第1室22a、右第2室23b
を夫々連通する通路T3,T4が形成されると共に、これ
らの各通路T3,T4に、両環状溝34,35から各室2
2a,23b方向への液体の流通を阻止し、かつ、各室
22a,23bから両環状溝34,35方向に液体が流
れるときに通過抵抗を付与して減衰力を発生する減衰バ
ルブ49が設けられている。
【0024】即ち、第1プレート36と第2プレート3
7のL−1領域とR−2領域には、夫々大径のバルブ作
動孔50,51が形成されており、第3プレート38の
L−1領域とR−2領域にはU字孔52が形成され、第
4プレート39のL−1領域とR−2領域には、左第1
室22aと右第2室23bに夫々連通する小径の連通孔
53が形成されている。そして、第1プレート36のバ
ルブ作動孔50は第1サイドカバー10Aの両環状溝3
4,35に連通し、第3プレート38のU字孔52によ
って切り残された舌片は減衰バルブ49の弁体49aを
構成している。この弁体49aは、環状溝34,35側
から圧力が作用した場合には第4プレート39の連通孔
53を閉塞し、逆に各液室22a,23b側から圧力が
作用した場合には、液体に流通抵抗を付与しつつU字孔
52を開くようになっている。
【0025】さらに、第1プレート36のL−1領域と
R−2領域の境界部には、第1プレート36の中心孔か
ら径方向外側に延出する所定長さのスリット54(切欠
き)が形成されており、第2〜第4プレート37〜39
のこのスリット54の延出端に対応する位置にはリザー
バ25に連通する連通孔55,56,57(切欠き)が
形成されている。このスリット54と連通孔55〜57
は本発明における第1導入路を構成し、リザーバ25内
の液体をこれらを通して第1サイドカバー10A側の軸
受溝30Aとシール溝31A(第1の収容空間)に導入
するようになっている。また、図1に示すように、第1
サイドカバー10A側の軸受溝30Aとシール溝31A
は、第1〜第4プレート36〜39の内周側に形成され
た環状通路42と、受圧体12のボス部14の内周面に
形成された溝16と、第5プレート40の内周側に形成
された環状通路43を通して第2サイドカバー10B側
の軸受溝30Bとシール溝31Bに連通している。この
環状通路42,43と溝16は本発明における第2導入
路を構成している。さらにまた、前記スリット54は、
少なくとも第1サイドカバー10Aの小径環状溝34と
交差するように形成されており、第1プレート36に形
成されたまゆ形孔45a,45bとバルブ作動孔50部
分がこのスリット54と環状溝34,35を介してリザ
ーバ25と導通するようになっている。したがって、リ
ザーバ25の内部は減衰バルブ49の低圧側と同圧とさ
れ、常に安定した低圧に維持されている。
【0026】一方、第5プレートは、L−1、L−2、
R−1、R−2の各領域に連通孔58,59,60,6
1が形成されている。このうち、L−1領域とR−1領
域の連通孔58,60は第2サイドカバー10Bの大径
環状溝35と同一円周上となる位置に形成されており、
左第1室22aと右第1室23aを大径環状溝35を通
して連通させるようになっている。同様に、L−2領域
とR−2領域の連通孔59,61は第2サイドカバー1
0Bの小径環状溝34と同一円周上となる位置に形成さ
れ、左第2室22bと右第2室23bを小径環状溝34
を通して連通させるようになっている。
【0027】したがって、左圧力室20と右圧力室21
の各室のうち、対角位置にある左第1室22aと右第1
室23a、左第2室22bと右第2室23bが夫々互い
に連通し、これらが夫々一組の液室として機能する。こ
のため、今仮にベーン15a,15bがダンパハウジン
グ3に対して図5中反時計方向に回動したとすると、左
第1室22aと右第1室23aの内部の液体が加圧され
て、これらの内部の液体がL−1領域の減衰バルブ49
の弁体49aを開いて第1サイドカバー10Aの環状溝
34,35に流出すると同時に、その環状溝34,35
の液体がL−2領域のチェックバルブ44の弁体44a
を開いて左第2室22bと右第2室23bに流入し、こ
のときにL−1領域の減衰バルブ49において減衰力を
発生する。また、ベーン15a,15bが逆にダンパハ
ウジング3に対して図5中時計方向に回動した場合に
は、左第2室22bと右第2室23bの液体が加圧され
て、これらの内部の液体がR−2領域の減衰バルブ49
の弁体49aを開いて第1サイドカバー10Aの環状溝
34,35に流出すると同時に、その環状溝34,35
の液体がR−1領域のチェックバルブ44の弁体44a
を開いて右第1室23aと左第1室22aに流入し、こ
のときにR−2領域の減衰バルブ49において減衰力を
発生する。
【0028】また、ハウジング本体9と両側のサイドカ
バー10A,10Bは前記各プレート36〜40と共に
円筒ケース11に圧入され、その状態において円筒ケー
ス11の両端部をかしめることにより、互いが密接状態
となって結合されている。
【0029】尚、入出力シャフト4には図外のロッドが
圧入され、このロッド部分が車体側のブラケット5に回
動自在に保持されるようになっている。
【0030】このロータリダンパ1は以上のような構成
であるため、サスペンションリンク2の回動に伴って入
出力シャフト4に対してダンパハウジング3が回動する
と、L−1領域またはR−2領域の減衰バルブにおいて
減衰力を発生し、この減衰力でもってサスペンションリ
ンク2に作用する振動や衝撃を緩衝する。
【0031】そして、このロータリダンパ1において
は、入出力シャフト4を支持する左右の軸受32とこれ
らの軸受32に隣接する各シール部材33にはダンパハ
ウジング3内の液体が供給され、これらの潤滑に供され
るようになっているが、この軸受32とシール部材33
に導入される液体は常時安定した低圧とされるリザーバ
内の液体であるため、シール部材33を高圧用の特別な
ものとしたり、液体の圧力を低減するための減圧構造を
採用することなく、入出力シャフト4の外周面を通した
液体の漏出を確実に防止することができる。したがっ
て、このロータリダンパ1において製造コストの増加を
招くことなくダンパハウジング3内の液体の漏出を確実
に防止することができる。
【0032】また、このロータリダンパ1の場合、第1
サイドカバー10A側の溝30A,31Aとリザーバ2
5をプレート36〜40に形成したスリット54と連通
孔55,56,57で連通させ、さらに第1サイドカバ
ー10A側の溝30A,31Aと第2サイドカバー10
B側の溝30B,31Bを受圧体12に形成した溝16
によって最短距離でもって連通させるようになっている
ため、第1サイドカバー10Aと第2サイドカバー10
Bの溝30A,31A及び30B,31Bにリザーバ2
5の液体を導入するための低圧導入路を極めて容易に成
形することができ、したがって、このことからも低コス
ト化を図ることが可能である。尚、この実施例において
は、第1サイドカバー10A側の溝30A,31Aと第
2サイドカバー10B側の溝30B,31Bを連通する
溝16を受圧体12側に形成するようにしたが、この溝
16は入出力シャフト4側に形成するようにしても良
い。
【0033】しかし、この実施例のロータリダンパ1に
おいては、溝16を受圧体12に形成しているため、受
圧体12全体を粉末治金によって形成する際に型によっ
て溝16を容易に形成することができる。したがって、
この実施例の構造を採用した場合には、さらに一層の製
造コストの低減を図ることができる。
【0034】さらに、このロータリダンパ1において
は、ハウジング本体9と第1サイドカバー10Aの間に
挟着されるプレート36〜39にスリット54と連通孔
55〜57を形成することで、第1サイドカバー10A
側の溝30A,31Aとリザーバ25を連通する第1導
入路を構成するようにしたため、この第1導入路を各プ
レートに対するプレス成形のみによって形成することが
でき、この点からも製造コストの低減を図ることが可能
である。
【0035】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明は、
ダンパハウジング内の軸受及びシール部材を収容する収
容空間とリザーバとを連通する低圧導入路を設けるよう
にしたため、常時ほぼ一定の低圧に維持されるリザーバ
内の液体が軸受及びシール部材に供給されるようにな
り、その結果、特別な減圧構造や高圧用のシール部材を
用いることなく、ダンパハウジング外部への液体の漏出
を確実に防止することが可能になる。
【0036】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ダンパハウジング内の軸受及びシール
部材を収容する収容空間が、入出力シャフトの一端側に
配置される第1の収容空間と、入出力シャフトの他端側
に配置される第2の収容空間と、から構成され、低圧導
入路が、リザーバと前記第1の収容空間を接続する第1
導入路と、入出力シャフトまたは受圧体に軸方向に沿っ
て形成されて、前記第1の収容空間と第2の収容空間を
接続する第2導入路と、から構成されるようにしたた
め、リザーバと収容空間を連通する通路が一本になると
共に、第1の収容空間と第2の収容空間を連通する通路
を最短距離となるように形成できるようになり、その結
果、入出力シャフトの両側の収容空間にリザーバ内の液
体を導入する低圧導入路を容易に形成することが可能に
なる。
【0037】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、入出力シャフトと受圧体を別体に形成
し、この入出力シャフトと受圧体を嵌合固定すると共
に、この受圧体側の嵌合面に第2導入路を形成するよう
にしたため、受圧体を型成形によって形成する際に、受
圧体の入出力シャフトとの嵌合面に第2導入路を同時に
形成することが可能になり、したがって、低圧導入路を
より一層容易に形成することが可能になる。
【0038】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、ダンパハウジングを、
圧力室とリザーバの形成されるハウジング本体と、収容
空間の形成されるサイドカバーとに分割して形成すると
共に、このハウジング本体とサイドカバーの間に薄肉プ
レートを挟着固定し、この薄肉プレートに低圧導入路を
構成するスリットや孔等の切欠きを形成するようにした
ため、低圧導入路を主に薄肉プレートに対するプレス成
形等によって形成することが可能になり、その結果、低
圧導入路をさらに一層容易に形成することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図3のA−A線に沿う
断面図。
【図2】同実施例を示す側面図。
【図3】同実施例を示す図1のB−B線に沿う断面図。
【図4】同実施例を示す分解斜視図。
【図5】同実施例を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1…ロータリダンパ、 3…ダンパハウジング、 4…入出力シャフト、 9…ハウジング本体、 10A,10B…サイドカバー、 12…受圧体、 16…溝(第2導入路)、 20,21…圧力室、 22a…左第1室(液室)、 22b…左第2室(液室)、 23a…右第1室(液室)、 23b…右第2室(液室)、 30A,30B…軸受溝(収容空間)、 31A,31B…シール溝(収容空間)、 32…軸受、 33…シール部材、 36…第1プレート(薄肉プレート)、 37…第2プレート(薄肉プレート)、 38…第3プレート(薄肉プレート)、 39…第4プレート(薄肉プレート)、 40…第5プレート(薄肉プレート)、 44…チェックバルブ、 49…減衰バルブ、 54…スリット(第1導入路)、 55,56,57…連通孔(第1導入路)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力室を備えたダンパハウジングに入出
    力シャフトが軸受を介して回動自在に支持されると共
    に、この軸受の軸方向外側にダンパハウジングと入出力
    シャフトの間をシールするシール部材が配設され、前記
    入出力シャフトに支持された受圧体が前記圧力室内に摺
    動自在に収容されて、この圧力室の内部が受圧体によっ
    て複数の液室に隔成され、さらに、受圧体の作動に伴っ
    て収縮する液室と、拡張する液室とが連通路によって接
    続され、この連通路に減衰バルブが介装されると共に、
    この減衰バルブの低圧側に液体の体積変化を補償するた
    めのリザーバが接続されているロータリダンパにおい
    て、 ダンパハウジング内の前記軸受及びシール部材を収容す
    る収容空間と前記リザーバとを連通する低圧導入路を設
    けたことを特徴とするロータリダンパ。
  2. 【請求項2】 前記収容空間が、入出力シャフトの一端
    側に配置される第1の収容空間と、入出力シャフトの他
    端側に配置される第2の収容空間と、から構成され、前
    記低圧導入路が、リザーバと前記第1の収容空間を接続
    する第1導入路と、前記入出力シャフトまたは受圧体に
    軸方向に沿って形成されて、前記第1の収容空間と第2
    の収容空間を接続する第2導入路と、から構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のロータリダンパ。
  3. 【請求項3】 前記入出力シャフトと受圧体を別体に形
    成し、この入出力シャフトと受圧体を嵌合固定すると共
    に、この受圧体側の嵌合面に前記第2導入路を形成した
    ことを特徴とする請求項2に記載のロータリダンパ。
  4. 【請求項4】 前記ダンパハウジングを、前記圧力室及
    びリザーバの形成されるハウジング本体と、前記収容空
    間の形成されるサイドカバーとに分割して形成すると共
    に、このハウジング本体とサイドカバーの間に薄肉プレ
    ートを挟着固定し、この薄肉プレートに、前記低圧導入
    路を構成する切欠きを形成したことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のロータリダンパ。
JP31166497A 1997-11-13 1997-11-13 ロータリダンパ Pending JPH11141592A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012197862A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Kyb Co Ltd ロータリダンパ
CN108317208A (zh) * 2018-04-12 2018-07-24 广东东箭汽车科技股份有限公司 一种液压阻尼器和电动撑杆

Cited By (3)

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