JPH11142546A - 電子時計 - Google Patents

電子時計

Info

Publication number
JPH11142546A
JPH11142546A JP30321197A JP30321197A JPH11142546A JP H11142546 A JPH11142546 A JP H11142546A JP 30321197 A JP30321197 A JP 30321197A JP 30321197 A JP30321197 A JP 30321197A JP H11142546 A JPH11142546 A JP H11142546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
weight
train
timepiece
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30321197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3533910B2 (ja
Inventor
Tsuneaki Furukawa
常章 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP30321197A priority Critical patent/JP3533910B2/ja
Publication of JPH11142546A publication Critical patent/JPH11142546A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3533910B2 publication Critical patent/JP3533910B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electromechanical Clocks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転錘周辺の構造を改良して、小型・薄型化
を図ることのできる電子時計を提供することにある。 【解決手段】 小型発電機内蔵の指針式電子時計1にお
いて、ムーブメントが構成された地板2を外装ケース9
の基枠78との間で挟持する中枠5には、回転錘25に
向けて突出するだぼ502が形成されている。このだぼ
502をだぼ周辺の部品よりも厚み方向で回転錘25に
近い高さ位置に設定することで、回転錘25が上下動し
ながら回転したときには、回転錘25は中枠5のだぼ5
02に最初に度当たり、その姿勢が正される。その結
果、だぼ周辺の部品と回転錘25との間に大きな隙間を
空けなくも、このような部品が回転錘25との接触によ
り破壊することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる自動巻き
用の小型発電機を備えた電子時計に関するものである。
さらに詳しくは、電子時計を薄型化および小型化するた
めの構造技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子などを時間基準として用いた
いわゆる自動巻き用の小型発電機を備えた電子時計で
は、図15に示すように、小型発電機20および二次電
源30によって電源部10が構成され、この電源部10
を電源として、ステップモータ40を駆動するようにな
っている。ステップモータ40では、モータ用ロータ4
2に対して時計用輪列50が接続しており、各番車に取
り付けられている指針が駆動される。一方、小型発電機
20には、回転錘25から伝達された回転駆動力によっ
て回転する発電用ロータ21と、発電用ロータ21を挟
む発電用ステータ22と、発電用ステータ22および発
電用ロータ21と磁気回路を構成する発電用コイル23
とが構成され、発電用ロータ21に対しては、回転錘2
5の回転動作を増速して伝達する発電用輪列60が構成
されている。回転錘25は、受けた衝撃がムーブメント
に直に加わることを防ぐためにその薄肉部分251に溝
状の開口259が形成されており、衝撃を撓みで吸収す
る構造を有している。但し、回転錘25は略半円形であ
ることから、開口259は回転錘固定用ねじ250の周
りで概ね160°の角度範囲内に形成されている。
【0003】回転錘25は、図16に示すように、ボー
ルベアリング90を介して、輪列受3Aとは別の回転錘
受300に支持されている。すなわち、回転錘受300
にはボールベアリング90の外輪93が圧入固定され、
内輪94に対しては回転錘25が回転錘固定用ねじ25
0によってねじ止めされている。時計用輪列50は輪列
受3Aと地板との間に支持され、発電用輪列60は回転
錘受300と地板2との間に支持されている。内輪94
の中心部分に形成されている貫通穴の内周面には雌ねじ
が形成されており、回転錘固定ねじ250が止められる
前の状態において、この貫通穴から潤滑油を時計用輪列
に供給することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここに、指針式電子時
計では小型発電機を備えるタイプのものであってもさら
なる小型・薄型化に対する強い要求がある。しかしなが
ら、かかる要求は、小型発電機20を内蔵するタイプの
電子時計では、隙間を詰めて各部品を配置するだけでは
実現できないという問題がある。すなわち、電子時計を
小型、薄型化しても、小型発電機20については、その
発電効率を高いレベルに維持するために、角度方向にお
ける重さのアンバランスが大きくて、かつ、その外径も
外装ケース内に収納できる範囲内でできるだけ大きな回
転錘25が使用されることから、この回転錘25が高速
回転中に上下に振れても周囲と干渉しないように、周囲
との間に十分な隙間を確保する必要があるからである。
【0005】以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、回
転錘周辺の構造を改良して、小型・薄型化を図ることの
できる電子時計を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、時計の使用者の動きによって回転する
回転錘、および回転錘の回転運動を伝達する発電用輪列
を具備する小型発電機と、該小型発電機で発生した電気
エネルギーに基づいて駆動する時計機械体と、該時計機
械体および前記小型発電機を収納する外装ケースとを有
する電子時計において、前記時計機械体は前記外装ケー
ス内に支持具によって支持されているとともに、当該支
持具は前記回転錘側に向いて度当たり部が形成され、該
度当たり部に対して前記回転錘の外周部分が断面方向に
度当たりすることにより、当該回転錘の回転姿勢が保持
されるように構成されていることを特徴とする。
【0007】本発明では、回転錘と周囲との間に十分な
隙間を確保して回転錘と周囲との干渉を防止するのでは
なく、回転錘の外周部分を前記支持具に対して積極的に
度当たりさせることにより、回転錘の姿勢を所定の状態
に保持し、高速回転する回転錘が上下動した際の回転錘
と周囲との無用な干渉を防止する。この場合に、仮に本
発明のように回転錘の断面方向(上下方向)の度当たり
を支持具などの外装ケース部材で行なわない場合には、
おのずと、時計機械体で行なうことになる。回転錘は使
用者の大きな外乱を受けて衝撃時に回転し、上下方向に
も衝撃力を受けるのであるが、上記のように時計機械体
がその度当たりとなる場合には、度当たり部となる輪列
受や地板等に衝撃力がかかって変形し、発電用輪列や時
計用輪列が止まったり、摩擦が大きくなるといった危険
性を有することになる。これに対して、本発明では、回
転錘の上記のような衝撃力を時計機械体以外の外装ケー
ス部材で受けるので、上記のような問題点を全く生じな
いことになる。特に、外装ケース部材は、もともと時計
の落下や衝突にも十分耐えうるものであるが故に、上記
回転錘の衝撃に対して十分な耐力を有しているものであ
る。従って、本発明によれば、発電用輪列や時計用輪列
が止まったり、摩擦が増大することを確実に防止するこ
とができる。なお、回転錘の上下方向の動きを受ける度
当たり部は外装ケース内に配設された別体の支持具に設
けても、支持具が一体に構成された外装ケースそのもの
に設けてもよい。一方、回転錘に向いた前記度当たり部
は、支持具の全周に設けてもよく、全周のうち部分的な
領域に設けてもよい。部分的な領域に設ける場合には、
回転錘がどの平面領域にあっても常にどこかの度当たり
部に度当たりするような複数の領域に度当たり部を設け
てもよいし、あるいは強度的に弱い機械体部分の近傍に
設けてもよい。また、本発明では、回転錘と周囲との間
に十分な隙間を確保して回転錘と周囲との干渉を防止す
るのではないので、回転錘と周囲との間に広い隙間を空
けなくてもよく、小型発電機を内蔵するタイプの電子時
計を小型、薄型化できる。しかも、回転錘が度当たりす
るのは、あくまで時計機械体を外装ケース内に固定する
ための支持具であり、新たな部品を追加したものではな
い。この点からも、小型発電機を内蔵するタイプの電子
時計の小型、薄型化に適している。
【0008】本発明において、前記回転錘は、その回転
中心側に肉薄部を備えている一方、該肉薄部の外周側に
は肉厚部を備える場合があり、この場合には、当該肉厚
部が前記支持具の度当たり部に対して度当たりすること
になる。このような回転錘であれば、小型の回転錘であ
っても重量のアンバランス量が高いので、発電効率が高
い。この場合でも、回転錘が度当たりするのは重くて丈
夫な肉厚部であるので、度当たりによる回転錘の変形を
防止できる。
【0009】本発明において、前記回転錘は、前記肉薄
部にその回転中心周りで180°以上の角度範囲にわた
って溝状に切り欠かれた形状の開口部を備えていること
が好ましい。このように構成すると、回転錘が小型化さ
れても十分なばね性を確保できるので、回転錘の撓みに
より回転錘に加わった衝撃を吸収できる。従って、回転
錘に加わった衝撃が時計機械体に直に伝わって時計機械
体が破損するのを防ぐことができる。また、回転錘にば
ね性を付与すると、その分、回転錘が上下方向に変形し
やすくなるが、それでも、本発明では、回転錘と支持具
との度当たりにより回転錘の姿勢を保持しているので、
回転錘が周囲の部品に不用意に当たることはない。
【0010】本発明において、前記時計機械体は、前記
小型発電機で発生した電気エネルギーを蓄える二次電
源、該二次電源を電源とするステップモータ、該ステッ
プモータから指針に回転駆動力を伝達する時計用輪列、
および該時計用輪列を地板との間に支持する輪列受を備
え、前記小型発電機は前記時計機械体に搭載される場合
がある。このような場合に、本発明では、たとえば、前
記支持具は、前記地板を介して前記時計機械体を外装ケ
ース内に支持することになる。
【0011】本発明において、前記支持具はねじであっ
てもよく、この場合には、ねじの頭などに前記回転錘が
度当たりする。
【0012】これに対して、本発明では、前記支持具と
して前記外装ケースを構成する胴と裏蓋との間に挟持さ
れた枠体を用い、この枠体が、前記地板の外周部分を前
記外装ケースとの間に挟持することにより前記時計機械
体を前記外装ケース内に支持していることが好ましい。
このように構成すると、時計機械体を外装ケースに支持
するのにねじを用いなくて済むので、電子時計の組み立
て時の組み付け性が向上するという利点がある。
【0013】本発明において、前記枠体は、前記度当た
り部としての突起を備えていることが好ましい。この場
合に、前記枠体は、前記突起を複数備えていることが好
ましい。このような構造であれば、回転錘と枠体とを度
当たりさせるのに、枠体を厚くする必要がなく、回転錘
に向けて必要な寸法だけ突出した突起を枠体に形成して
おけばよい。
【0014】なお、本発明が適用される電子時計は、指
針表示式でもデジタル表示式でもよく、また腕時計など
の携帯型でも、置き時計型でもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】添付図面を参照して、本発明の実
施例を説明する。
【0016】(時計機械体の構成)図1(A)は、本例
の指針式電子時計のムーブメント(時計機械体)の全体
構成を示す概略構成図である。なお、本例の指針式電子
時計の基本的な構造は、従来の指針式電子時計と同様で
ある為、共通する機能を有する部分については、同じ符
号を付して説明する。
【0017】図1(A)において、本例の指針式電子時
計1は、指針表示式のアナログ水晶腕時計であり、それ
に用いた指針式のムーブメントでは、回路基板31に実
装した水晶振動子32から送出された信号に基づいて、
ステップモータ40が駆動されるようになっている。ス
テップモータ40は、2極に着磁された永久磁石製のモ
ータ用ロータ42と、このモータ用ロータ42が配置さ
れる筒状のロータ配置穴430を有するモータ用ステー
タ43と、コイル41を巻いた磁心44からなるコイル
ブロックとから構成されている。モータ用ロータ42に
は、かな部を介して、三番車53、二番車54、日の裏
車55、筒車56からなる時計用輪列50が接続されて
いる。二番車54の軸端には分針69が固定され、筒車
56の円筒軸の先端には時針63が固定されている。
【0018】ステップモータ40を駆動するための電源
部10は、小型発電機20および二次電源30(キャパ
シタ/指針式電子時計1の電源)によって大略構成され
ている。小型発電機20は、指針式電子時計1を嵌めた
腕を動かしたときに発電するように、腕の動きによって
回転する片錘の回転錘25と、この回転錘25から運動
エネルギーを受けて回転する発電用ロータ21と、この
発電用ロータ21を挟む発電用ステータ22と、この発
電用ステータ22および発電用ロータ21と磁気回路を
構成する発電用コイル23とから構成されている。
【0019】回転錘25と発電用ロータ21は、回転錘
25の回転動作を増速して伝達する発電用輪列60によ
って機構的に接続されており、この発電用輪列60は、
回転錘25と一体に形成された回転錘車61と、この歯
車とかみ合うかな部を備える発電用ロータ伝え車62と
から構成されている。発電用ロータ21は、磁極N、S
が形成された永久磁石であり、回転錘25の回転が伝達
されると、磁極N、Sが回転するので、発電用コイル2
3から誘導起電力を得ることができ、二次電源30を充
電することができる。この回転錘25は、時計の使用者
の動きによって回転する。使用者の動きとは、たとえば
腕時計の携帯者の腕の振りであったり、懐中時計の使用
者の歩行などによる振動である。また、特殊な例とし
て、クジラなどの動物に取り付けた場合には、その動物
の回遊や歩行運動による振動のことである。
【0020】回転錘25は、詳しくは後述するが、その
回転中心部分に回転錘固定用ねじ250が取り付けられ
ている。この回転錘25において、回転錘固定用ねじ2
50(回転中心部)の周辺部分は、薄板からなる回転錘
体251(肉薄部)で構成され、その外周部分に回転重
錘252(肉厚部)が連接されている。このような回転
重錘252の使用によって、時計体を薄型化しても、回
転錘25の重量のアンバランス量を高めてある。
【0021】このように構成した時計用輪列50、ステ
ップモータ40、および二次電源30などの時計機械体
の各構成要素は、小型発電機20と一緒に、後述する地
板上に搭載されている。
【0022】(回転錘の構造)回転錘25において、回
転錘体251は、回転重錘252に加わった衝撃がムー
ブメントに直に伝わってムーブメントが破損するのを防
ぐために衝撃緩和構造を有している。このような衝撃緩
和構造として、回転錘体251には回転錘固定用ねじ2
50の周りに溝状の開口259を形成し、回転錘体25
1を撓みやすくしてある。本形態では、回転錘25の略
半円形ではあるが、開口259を回転錘固定用ねじ25
0の周りに回り込むように形成することにより、開口2
59を180°以上の角度範囲にわたって形成してあ
る。これにより、時計の小型化にともない、回転錘25
が小型化されてもばね性を確保でき、回転錘体251の
機能は損なわれない。
【0023】本形態において、図1(B)に示すよう
に、回転錘25は、内周側に位置する肉薄の回転錘体2
51と、この回転錘体251の外周側に対する重ね合わ
せ部分において回転錘体251の側から溶接された肉厚
の回転重錘252とから構成されているので、回転錘体
251と回転重錘252との溶接部分に相当する領域を
凹部253にしておけば、溶接作業の際に溶接指定位置
がわかりやすく、溶接作業が容易となる。また、溶接痕
は凹部253内に形成されるので、溶接痕は回転錘25
の表面から突出した状態にならない。
【0024】また、図1(C)に示すように、回転錘2
5において、内周側に位置する肉薄の回転錘体251
と、その外周側に位置する肉厚の回転重錘252との重
ね合わせ部分において、回転錘体251の側から溶接す
るのであれば、回転錘体251を回転重錘252に対し
て地板(図示せず。)の側で重ねておくことが好まし
い。このように構成すると、溶接痕は地板で覆われるの
で、回転錘25を外部から見える構造としたときも見栄
えがよい。
【0025】(回転錘および輪列の固定構造)発電機能
および運針機能を担う各部品の配置構造を説明する。
【0026】図2は、本形態の指針式電子時計において
各部品を支持する地板2、第1の輪列受3、および第2
の輪列受6のレイアウトを示す平面図であり、地板2、
第1の輪列受3、および第2の輪列受6の輪郭について
は太い実線、太い点線、および太い一点鎖線で示し、そ
の他の部品は細線で示してある。
【0027】図2において、地板2の中心部分が回転錘
25および各指針の回転中心となるべき部分である。地
板2は、裏面側に時計の文字板が配置されるようになっ
ており、図面には、地板2の各角度方向に、この方向に
対応する各時刻(3時、6時、9時、12時)を付して
ある。回転錘25の回転領域は、地板2の外周縁よりや
や内側に一点鎖線L1で示した領域である。この一点鎖
線L1の内側には、回転錘25に構成してある回転錘体
251(肉薄部)と回転重錘252(肉厚部)との境界
部分の回転位置を一点鎖線L2で表してある。
【0028】(時計用輪列の配置)図3は、図2におい
て、日の裏車55、回転錘25の中心(回転錘固定用ね
じ)、二番車54、筒車56、三番車53、モータ用ロ
ータ42、止めねじ26を通る位置で切断したときの断
面図である。
【0029】図2および図3に示すように、回転錘25
の内周側に相当する領域(肉薄部251の回転領域)に
は、図1を参照して説明した三番車53、二番車54、
日の裏車55、筒車56などといった高さ寸法が大きい
時計用輪列50が配置されている。これらの時計用輪列
50のうち、三番車53、日の裏車55、およびモータ
用ロータ42は、地板2と、この地板2に対向配置され
た平板状の第1の輪列受3との間で穴石Sなどからなる
ほぞ枠を介して支持されている。この第1の輪列受3
は、全体が回転錘25の肉薄部251の回転領域の内
側、すなわち一点鎖線L2の内側に配置されている。
【0030】ここで、時計用輪列50とその周辺の配置
について詳しく説明する。ムーブメントの平面方向にお
いて、その中心部には分針69が支持された二番車54
が配置されている。厚さ方向において、二番車54の歯
車部分から回転錘25の方向には、二番車54のかな
部、三番車53、第2の輪列受6に支持された二番車5
4の上ほぞ軸受け部、第1の輪列受3に固定されたベア
リング軸97、ボールベアリング90、回転錘固定用ね
じ250がこの順に配置され、この部分でムーブメント
の厚さが決まっている。
【0031】三番車53、日の裏車55、モータ用ロー
タ42は、第1の輪列受3と地板2との間で支持されて
おり、第2の輪列受6と地板2との間で支持されている
部品と比較して、第2の輪列受6の板厚分、上ほぞ(第
1の輪列受3の側のほぞ)と下ほぞ(地板2の側のほ
ぞ)との距離を長くできる。従って、三番車53、日の
裏車55、モータ用ロータ42については、上下の軸受
部が平面位置が多少ずれてもこれらの輪列の傾きを小さ
くできる。それ故、三番車53、日の裏車55、モータ
用ロータ42では、上ほぞまたは下ほぞでの軋みや歯車
の噛み合い部分での過負荷を抑えることができるので、
伝達効率の低下を防止できる。
【0032】また、三番車53、日の裏車55、モータ
用ロータ42において、第2の輪列受6と同じ高さ位置
にある部分では、第2の輪列受6の板厚分、上ほぞ部と
かな部あるいは歯車部分とをつなぐ胴付け部(あがき決
め部)を長くすることができる。通常、ほぞの軸受部に
は潤滑油を付けるが、胴付け部が短くて上ほぞ部とかな
部あるいは歯車部分との距離が短いと、表面張力により
盛り上がった潤滑油がかな部または歯車部分に付着しや
すくなり、軸受け部での保油性が低下する。しかるに本
形態では、第2の輪列受6を配置することにより胴付け
部を長くし、上ほぞ部とかな部あるいは歯車部分とを遠
ざけてあるので、軸受け部での保油性を向上させること
ができる。
【0033】また、第2の輪列受6で上ほぞが支持され
る二番車54は、第1の輪列受で上ほぞが支持される時
計用輪列50に比較して厚み方向において低い位置に配
置されるが、地板2の側において断面逆L字形状の中心
パイプで下ほぞを案内するため、上ほぞと下ほぞの距離
を実質的に十分長く確保した構造になっている。それ
故、二番車54についても傾きを小さくでき、機能上支
障のない構造になっている。
【0034】ここで、第1の輪列受3は3本の止めねじ
17、18、26によって、後述する第2の輪列受とと
もに地板2に固定され、いずれのねじ止め部分も肉薄部
251の回転領域の内側に位置している。このようなね
じを用いた固定は、長期間の使用や繰り返し脱着したと
きの信頼性に優れ、かつ、構造が簡単なことからコスト
的にも安価にすることが可能である。また、図2からわ
かるように、3本の止めねじ17、18、26によるね
じ止め箇所で平面的に囲まれた領域内に、時計用輪列5
0を構成する各歯車(三番車53、二番車54、日の裏
車55、筒車56)が位置している。また、第1の輪列
受3は発電用輪列60と時計用輪列50の全てに重なる
範囲に配置されているが、第2の輪列受6は、前記の3
本の止めねじ17、18、26のうち、止めねじ17、
18によって第1の輪列受3とともに地板2に固定さ
れ、発電用輪列60の発電用ロータ21および発電用ロ
ータ伝え車62と重ならず、時計用輪列50と概略重な
るように配置されている。このような止めねじ17、1
8、26によるねじ止め箇所で囲まれた領域は、第1の
輪列受3が時計用輪列50の側に変形しようとしたとき
でも、第2の輪列受6によって補強されているため、大
きな強度を有するので、第1の輪列受3は確実に各歯車
(三番車53、二番車54、日の裏車55、筒車56)
を支持することができる。しかも、第1の輪列受3を地
板2に固定する止めねじ17、18、26は、回転錘2
5を第1の輪列受3に取り付ける回転錘固定ねじ250
を取り囲むように複数個配置され、かつ、第1の輪列受
3を地板2に固定する止めねじ17、18、26の全て
が回転錘固定ねじ250から回転錘25の外径寸法の1
/2に相当する半径距離内に配置されている。このた
め、回転錘25により外力が第1の輪列受3に働いて
も、この輪列受を固定する止めねじの部分が中心付近で
支えるので、第1の輪列受3が撓みにくくなり、輪列の
支持が確実に行え、輪列も破壊しない。また、回転錘2
5の固定部分が安定するため、回転錘25の傾きを抑え
ることもできる。
【0035】(発電用輪列の配置)図4(A)は、図2
において、発電用コイル23、発電用ロータ21、発電
用ロータ伝え車62、日の裏車55、回転錘25の中心
(回転錘固定用ねじ)、二番車54、筒車56を通る位
置で切断したときの断面図である。
【0036】図2および図4(A)に示すように、回転
錘25の回転領域の内、回転錘体251(肉薄部)の回
転領域から回転重錘252(肉厚部)の回転領域にかか
る領域に小型発電機20が構成されている。図4(A)
からわかるように、小型発電機20において、発電用ロ
ータ21のかな部210には発電用ロータ伝え車62が
噛み合い、この発電用ロータ伝え車62のかな部620
には、回転錘25と一緒に回転する回転錘車61が噛み
合っている。ここで、回転錘車61はもちろんのこと、
発電用ロータ伝え車62も高さ寸法が大きいので、回転
錘体251(肉薄部)の回転領域内に配置されている。
【0037】(回転錘の衝撃受け構造)回転錘25にお
いては、図1を参照して説明したように、回転錘体25
1にはばね性を利用した衝撃緩和機能が付与されるた
め、回転錘25の外周部分は上下動しながら回転するこ
とになる。かかる上下動を受けるための構造として、本
形態では、図5に示す中枠5(支持具/枠体)を利用す
る。
【0038】図5(A)、(B)はそれぞれ、外装ケー
ス部材である中枠の平面図およびB−B′断面図であ
り、図5(A)にも、図2と同様、各角度方向にこの方
向に対応する各時刻(3時、6時、9時、12時)を付
してある。また、図5(A)には、回転錘25の外周位
置に対応する位置を一点鎖線L1で表してある。
【0039】図4および図5において、地板2上に構成
された小型発電機20やムーブメント(時計機械体)
は、外周側でリング状の中枠5(外装ケース部材)を挟
持する裏蓋68と胴78との内部に収納され、この状態
で中枠5は外装ケース9のうち、胴78との間に地板2
を挟持する。すなわち、裏蓋68の内面には、胴78に
向けて環状に突出した2つの当接部681、682が形
成されており、胴78の内部に、地板2上に構成された
ムーブメント、および中枠5を順次収納した後、裏蓋6
8を被せて固定すると、外側で小さく突出する当接部6
82が胴78に当接するとともに、内側で大きく突出す
る当接部681が中枠5を胴682に向けて押し付ける
ので、中枠5は地板2を胴682との間で挟持し、時計
機械体を外装ケース9内に支持することになる。
【0040】ここで、中枠5は、全体として回転錘25
の外径寸法よりやや大きな内径寸法を有する。但し、中
枠5は、発電用コイル23の配置位置の外側に位置する
部分がやや幅広に形成され、この幅広部分500の内周
寄りの部分は、回転錘25の外周部分に対向する。本形
態では、中枠5の幅広部分500の内周寄りの部分で回
転錘25の外周部分に対向する端面501には、回転錘
25に向けて突出するだぼ502(度当たり部/突起)
が形成されている。このだぼ502をだぼ周辺の部品よ
りも厚み方向で回転錘25に近い高さ位置に設定するこ
とで、回転錘25が上下動しながら回転したときには、
回転錘25は外周部分が中枠5のだぼ502に最初に度
当たり、その姿勢が正される。その結果、だぼ周辺の部
品が回転錘25との接触により破壊することを防止でき
る。ここで、中枠5へのだぼ502の形成は、等角度間
隔で3つ位で十分である。このだぼ502は、図2にお
ける発電用コイル23の外周側に設けられており、その
断面方向高さは図4(A)の如く発電用コイル23より
も高く形成されている。
【0041】このように、本形態では、回転錘25と周
囲との間に十分な隙間を確保することにより回転錘25
と周囲の部品との干渉を防止するのではなく、回転錘2
5の外周部分を中枠5のだぼ502に対して積極的に度
当たりさせることにより、回転錘25の姿勢を所定の状
態に保持し、高速回転する回転錘25が上下動した際の
回転錘25と周囲との無用な干渉を防止する。このた
め、回転錘25と周囲との間に広い隙間を空けなくても
よいので、小型発電機20を内蔵するタイプの指針式電
子時計1を小型、薄型化できる。しかも、回転錘25が
度当たりするのは、あくまでムーブメントを外装ケース
9内に固定するための中枠5であり、新たな部品を追加
したものではない。この点からも、小型発電機20を内
蔵するタイプの指針式電子時計1の小型、薄型化に適し
ている。さらに、回転錘25の外周部分の度当たりを丈
夫な中枠5で行なうので、回転錘25を第1の輪列受3
や地板2に度当たりさせる構成と違って、第1の輪列受
3や地板2の変形に起因する時計用輪列50や発電用輪
列60の不具合が発生しない。
【0042】また、本形態では、回転錘25に向けて必
要な寸法だけ突出しただぼ502に回転錘25の外周部
分(回転重錘252/肉厚部)を度当たりさせるので、
回転錘25が周囲の部品に当たらず中枠5だけに当たる
ように構成するといっても、指針式電子時計1の小型、
薄型化を妨げるような分厚い中枠を用いる必要がない。
【0043】さらに、回転錘25が度当たりするのは重
くて丈夫な回転重錘252(肉厚部)なので、度当たり
による回転錘25の変形を防止できる。
【0044】なお、ムーブメントを搭載した地板2を外
装ケース9に固定する支持具としてねじを用い、このね
じの頭に回転錘25を度当たりさせてもよいが、本形態
のように、胴78と裏蓋68との間に挟持される中枠5
を用いると、地板2を外装ケース9に固定するのにねじ
を用いなくて済むので、指針式電子時計1の組み立て時
の組み付け性が向上するという利点がある。
【0045】(番車への潤滑油飛散防止構造)本形態で
は、発電用ロータ伝え車62および発電用ロータ21が
配置されている領域と、分針69が固定された二番車5
4とはできるだけ離間するように配置されている。この
ため、発電用ロータ伝え車62および発電用ロータ21
が高速回転した際に潤滑油が飛散しても、潤滑油は二番
車54に届くことはない。しかも、発電用ロータ伝え車
62および発電用ロータ21が配置されている領域と、
二番車54との間には、比較的大きなトルクをもって回
転する日の裏車55が配置されている。このため、発電
用ロータ伝え車62および発電用ロータ21から潤滑油
が飛散しても、この潤滑油は日の裏車55で遮られ、二
番車54に届くことはない。それ故、ムーブメントを小
型化したために全体としては近接しているものの、各歯
車を適正位置に配置したので、二番車54は潤滑油の影
響を受けることなく常にスムーズに回転する。ここで、
潤滑油が日の裏車55に付着しても、日の裏車55は回
転トルクが高いので、回転に支障はない。そこで、飛散
する潤滑油の影響をより確実に防止することを目的に、
発電用ロータ伝え車62に近い位置には、日の裏車55
のように回転トルクの高い輪列を配置するとともに、そ
こから遠ざかるに従って、二番車54、三番車53、モ
ータ用ロータ42を配置するなど、発電用ロータ伝え車
62から遠い位置ほど回転トルクの低い輪列を配置する
ことが好ましい。
【0046】また、厚み方向で発電用ロータ伝え車62
の歯車を日の裏車55の歯車よりも第1の輪列受3の側
に配置し、日の裏車55と発電用ロータ伝え車62とを
平面方向で部分的に重ねることにより、ムーブメントの
小型化が可能となる。また、発電用ロータ伝え車62の
歯車と第2の輪列受6とを厚み方向で概略同じ高さ位置
にすることにより、発電用ロータ伝え車62から飛散す
る潤滑油が時計用輪列50に付着することを防止するこ
とができる。
【0047】(穴石の割れ防止構造)発電用ロータ21
の回転中心軸211に対する軸受け部分を図4(B)に
拡大して示すように、発電用ロータ21の回転中心軸2
11に嵌められた穴石214は、キャップ215および
スリーブ266(キャップ)を介して地板2の穴267
に保持されている。この状態で、スリーブ266とキャ
ップ215との圧接部分の厚さ方向における中心位置C
1と、キャップ215と穴石214との圧接部分の厚さ
方向における中心位置C2とはずれている。また、これ
らの中心位置C1、C2は、いずれもスリーブ266と
地板2との圧接部分の厚さ方向における中心位置C3と
もずれている。このため、地板2にスリーブ266およ
びキャップ215を介して穴石214を保持させたとき
に、地板2からスリーブ266に加わる力、およびスリ
ーブ266からキャップ215に加わる力が穴石214
の側面の一部分に集中することはない。それ故、穴石2
14の割れを防止することができる。また、スリーブ2
66とキャップ215の圧接部分と、スリーブ266と
地板2との圧接部分とは、厚さ方向において重ならない
位置に配置することが好ましい。
【0048】なお、図4(A)において、発電用ロータ
21に対する他方側の軸受け部分において、発電用ロー
タ21の回転中心軸211に嵌められた穴石212は、
キャップ213を介して第1の輪列受3の穴268に保
持されている。この軸受け部分でも、キャップ213と
穴石212との圧接部分の厚さ方向における中心位置
は、キャップ213と第1の輪列受3との圧接部分の厚
さ方向における中心位置とずれているため、第1の輪列
受3からキャップ213に加わる力が穴石212の側面
の一部分に集中することはない。
【0049】(発電用輪列および回転錘の支持構造)図
6は、図2において、止めねじ26、ステップモータ4
0のコイル41、止めねじ29を通る部分の断面図であ
る。図7は、図2において、止めねじ18、回転錘25
の中心(回転錘固定用ねじ)を通る部分の断面図であ
る。図8は、図2において、止めねじ17、日の裏車5
5を通る部分の断面図である。
【0050】従来であれば、時計用輪列50および発電
用輪列60を別体の輪列受と回転錘受とによりそれぞれ
別々に支持していたが、本形態では、前記のとおり、時
計用輪列50のモータ用ロータ42、三番車53および
日の裏車55を支持している第1の輪列受3に対して、
発電用輪列60の発電用ロータ21、および発電用ロー
タ伝え車62も支持されている。後述するように、回転
錘25も、発電用輪列60と同様、第1の輪列受3に支
持されている。従って、本形態では、第1の輪列受3を
地板2に支持させればよいので、図2に示すように、3
本の止めねじ17、18、26による3箇所のねじ止め
で済む。
【0051】これらの3本の止めねじ17、18、26
による3箇所のねじ止め部分は、図6、図7、図8に示
すように表され、いずれの部分でも、地板2に打たれた
金属筒状のねじ座170、180、260と、金属ピン
状の止めねじ17、18、26によるねじ止め構造であ
る。
【0052】それ故、従来であれば、第1の輪列受3の
他に回転錘受をもねじ止め固定する必要があったため、
計6箇所ものねじ止め領域を確保する必要があったの
を、本形態ではねじ止め箇所を3箇所にまで減らすこと
ができるので、ねじ止め部分が占有した面積を狭めるこ
とができ、各部品を効率よく配置できる。また、従来で
あれば、時計用輪列50および発電用輪列60をそれぞ
れ搭載した輪列受と回転錘受とを重ねた際の厚さ方向の
ばらつきを考慮して、回転錘と輪列受との間などには十
分な隙間を確保しなければならない等の制約が生じる
が、本形態では、このような制約がない。それ故、指針
式電子時計1を薄型化できる。
【0053】なお、図6において、止めねじ29による
ねじ止め部分は、地板2、モータ用ステータ43、磁心
44、コイルリード基板409、回路基板31、回路押
さえ板316の固定を行なっている。
【0054】(回転錘の支持構造)図3からわかるよう
に、回転錘25はボールベアリング90を介して第1の
輪列受3に搭載されている。ボールベアリング90は、
ベアリングボール91を内周側で支持する内側部材9
2、およびこの内側部材92との間で複数のベアリング
ボール91を挟持する外輪93(外側部材)とを備えて
いる。内側部材92は、筒状部分から鍔部分が外周側に
張り出す断面L字形状の内輪94と、この内輪94に圧
入されて内輪94とともにボール軌道面を構成するボー
ル押さえ輪95と、ベアリングボール91の位置を規定
するリテーナ96とによって構成されている。
【0055】以下に説明するように、内輪94はベアリ
ング軸97(案内軸)を介して第1の輪列受3に固定さ
れている。まず、第1の輪列受3には段付きの受け穴3
01が形成され、そこに、ベアリング軸97は、先端部
が突き出るように装着されている。ベアリング軸97の
基部には、受け穴301よりも大きめの鍔部971が形
成され、この鍔部971が受け穴301の段差に引っ掛
かっている状態にある。この状態のベアリング軸97の
軸部に対して内輪94が嵌められ、かつ、ベアリング軸
97の先端面に形成されている雌ねじに対しては回転錘
固定用ねじ250が止められている。この状態におい
て、回転錘固定用ねじ250は、ベアリング軸97を引
き上げながら頭部が内輪94およびボール押さえ輪95
を第1の輪列受3に向けて押し付けるので、内輪94お
よびボール押さえ輪95は、回転錘固定用ねじ250に
よって第1の輪列受3に対して締め付け固定される。そ
の結果、ボールベアリング90は、内輪94の中心穴と
ベアリング軸97とにより平面方向で位置決めされ、回
転錘固定用ねじ250による締め付けによって高さ位置
が規定される。
【0056】このような構造によれば、ボールベアリン
グを板材に対して圧入より固定した構造と違って、ボー
ルベアリングや輪列部分に付与していた潤滑油がボール
ベアリングと板材の圧入部に流れ込んでボールベアリン
グが抜けてしまうという問題が発生しない。また、本形
態のように、ボールベアリング90を回転錘固定用ねじ
250によって第1の輪列受3に対して締め付け固定す
る構成によれば、たとえ、ねじ締め時に押されてベアリ
ング軸97が押し下げられても、その後のねじ締めによ
りベアリング軸97が引き上げられる結果、ボールベア
リング90は所定の位置に確実に固定されることにな
る。
【0057】(ボールベアリングの固定構造)また、従
来の指針式電子時計では、図16を参照して説明したよ
うに、ベアリングボール91よりも内側に位置する内輪
94、あるいはボール押さえ輪95の方に回転錘25を
ねじ止めしていたため、回転錘固定用ねじ250の係合
力、および回転錘固定用ねじ250の頭部とこの頭部に
接する回転錘25との間の摩擦力により、回転錘固定用
ねじ250の緩みを防止しているものの、それでも長期
間使用しているうちに、強い衝撃、あるいは軽い衝撃で
も衝撃が繰り返し加わって回転錘固定用ねじ250が徐
々に緩んでくるおそれがある。このようなねじの緩み
は、ボール押え輪95と回転錘車61の間、または回転
錘25と回転錘固定用ねじ250の頭部との間に隙間を
発生させ、回転錘25に強い衝撃が加わったときにボー
ルベアリング90が破損する原因となる。
【0058】しかるに本形態では、ボールベアリング9
0の構成部品のうち、回転錘固定用ねじ250が止めら
れた内側部材92が、固定側部材である第1の輪列受3
の側に固定され、外輪93に回転錘25が固定されてい
る。このため、回転錘固定用ねじ250の取り付け部分
はあくまで固定され、回転運動をすることがないので、
長期間の携帯や強い衝撃、または軽衝撃の繰り返しなど
を受けても、回転錘固定用ねじ250は緩むことがな
い。それ故、回転錘固定用ねじ250の緩みに起因する
ボールベアリング90の破損等といった問題が発生しな
い。
【0059】しかも、回転錘固定用ねじ250が回転し
ないのであれば、回転錘固定用ねじ250が裏蓋68
(図4(A)参照)に接触しても回転錘25の回転運動
には影響しないため、回転錘固定用ねじ250に裏蓋6
8を近接配置できるので、その分、指針式電子時計1を
薄型化できる。
【0060】また、従来のように、回転可能な内輪94
などに対して回転錘25をねじ止め固定する構造では、
ねじ締めの際に内輪94が空回りしてねじ締めが容易で
なく、かつ、ねじ締め中に回転錘25が傾いたまま回転
すると、周囲に擦り傷や削り屑が付いてしまう。しかる
に本形態では、あくまでベアリング軸97に対してねじ
止めする構造なので、回転錘固定用ねじ250のねじ締
め作業を簡単に行える。また、本形態によれば、ねじ締
め作業中に回転錘25が傾いたまま回転することがない
ので、周囲に擦り傷や削り粉が付くこともない。
【0061】(ボールベアリングの傾き防止構造)この
ように、ベアリング軸97を用いてボールベアリング9
0を取り付けるにあたっては、ボールベアリング軸97
を第1の輪列受3に一体で形成することは実際には不可
能なため、本形態のように、板材から加工した第1の輪
列受3に穴を空け、この穴に棒材から加工したベアリン
グ軸97を固定せざるを得ない。しかし、単なる圧入固
定ではベアリング軸97が必ず傾いてしまう。このよう
な傾きがあるベアリング軸97に対してボールベアリン
グ90を組み込むと、回転錘25の外径寸法とベアリン
グ軸97の外径寸法との間のレバー比によって回転錘2
5に非常に大きな傾きが発生してしまう。このような傾
きを許容するには、回転錘25の上下に十分な隙間を確
保せざるを得ず、薄型・小型化の妨げになる。また、ベ
アリング軸97の鍔部971の外径寸法を大きくしてそ
の傾きを防止しようにも、鍔部971の外径寸法をこれ
以上拡張するのは小型のムーブメントでは不可能であ
る。さらに、回転錘25のアンバランス量を限られたス
ペースで確保するのに回転錘25の外周寸法を大きくす
ると、回転錘25の外径寸法とベアリング軸の外径寸法
との間のレバー比は大きくなってしまい、回転錘25は
傾きやすくなる。
【0062】そこで、本形態では、まず、第一に、内輪
94は、中央穴(貫通穴)の内周側に内径の小さな嵌合
部941と、内径の大きな逃げ部942とを備えてい
る。嵌合部941は、ベアリング軸97の外径寸法に近
似した小径部であり、逃げ部942は、嵌合部941の
内径(ベアリング軸97の外径)より若干大きく、部品
のばらつきがあってもベアリング軸97に干渉すること
のない内径寸法を有する。従って、内輪94とベアリン
グ軸97との係合代は嵌合部941の長さ寸法Aで規定
され、この長さ寸法Aについて、本形態では、必要最小
限にまで短くしてある。このように、内輪94とベアリ
ング軸97との係合代を短く設定しておくと、ベアリン
グ軸97に多少の傾きがあってもボールベアリング90
を正しい姿勢で取り付けることができるので、回転錘2
5が傾くのを防止できる。本形態において、長さ寸法A
は約0.05mmから約0.5mmまでの範囲に設定さ
れている。この寸法範囲よりも短い場合には、ボールベ
アリング90の組み込み性や取り外し性が向上する一
方、強い衝撃が加わったときなどに内輪94がベアリン
グ軸97に食い込んで平面位置がずれたり、ベアリング
軸97に内輪94が食い込んだときに応力集中が大きく
なりボールベアリング軸97の破損等の問題が発生す
る。また、長さ寸法Aが0.5mmより長いときには、
回転錘25の傾きがベアリング軸97の傾きによって大
きな値に決まってしまう。さらに、長さ寸法Aが長すぎ
ると、ボールベアリング90を組み込む際や取り外す際
に部品同士の食いつきが発生し、部品が動かなくなるこ
とがある。従って、長さ寸法Aについては、部品のばら
つきなどを考慮して約0.1mmから約0.3mmまで
の範囲に設定しておく方がさらに好ましいといえる。
【0063】また、内輪94において中央穴に逃げ部9
42を形成しておくと、内輪94の筒状部分にボール押
え輪95を圧入した際に、この部分の内径が小さくなる
ように変形する傾向があったとしても、この部分はもと
もと逃げ部942として大きな内径に形成してあったの
で、ベアリング軸97の嵌合に支障がなく、かつ、嵌合
部941によってベアリング軸97との係合代を所定寸
法に規定できる。
【0064】さらに本形態では、回転錘25の傾きを少
なくし、指針式電子時計の小スペース化を図るために次
のような構造も採用してある。
【0065】本形態では、第1の輪列受3に対して時計
用輪列50が構成されている側とは反対側に、ボールベ
アリング90のボール押え輪95が重なっている。本形
態では、回転錘25の傾きを極力抑えることを目的に、
ボール押え輪95が第1の輪列受3に接する面の外径寸
法Bを極力、大きくしてある。但し、第1の輪列受3に
は各種部品を配置するため、ボール押え輪95の外径寸
法を拡張するのにも制限がある。そこで、本形態では、
回転錘25の外径寸法に対するレバー比という観点から
ボール押え輪95の外径寸法を検討し、ボール押え輪9
5が第1の輪列受3に接する面の外径寸法Bを回転錘2
5の外径寸法の約1/10倍から約1/3倍までの範囲
に設定してある。このような外径寸法の比を1/3倍よ
り大きく設定にすると、ボールベアリング90の外径寸
法が大きくなりすぎて、回転錘25のアンバランス量が
非常に小さくなる。その結果、小型発電機20の発電性
能が著しく低下し、指針式電子時計1の性能を満足でき
なくなる。これに対して、前記の外径寸法の比を1/1
0倍より小さく設定にすると、回転錘25の傾きを効果
的に抑えることができなくなる。従って、ボール押え輪
95が第1の輪列受3に接する面の外径寸法Bについて
は、回転錘25の外径寸法の1/6倍から1/3倍まで
の範囲に設定することが好ましい。このように設定する
と、回転錘25の傾きを小さくできるので、ムーブメン
トの薄型化に一層有利である。
【0066】(回転錘一体構造)本形態では、腕の動き
により回転する回転錘25と、この動きを効率よく発電
機に取り込むためのボールベアリング90と、回転錘2
5の回転を増速して小型発電機20に伝える回転錘車6
1がすべて一体になっている。すなわち、発電用輪列6
0のうち、回転錘25の回転が最初に伝達される回転錘
車61も、ボールベアリング90の外輪93に固定され
ている。ここで、ボールベアリング90の外輪93に
は、地板2の側の端面から反対側の端面に向かって、回
転錘車61が装着された小径部931、この小径部93
1に連接する位置で小径部931よりもかなり大きな外
径寸法を備える大径部932、およびこの大径部932
に連接する位置でこの大径部932よりも小さくて小径
部931よりも大きな外径寸法を備える中径部933が
この順に形成され、中径部933には回転錘25が装着
されている。この中径部933において、回転錘25
は、中径部933の端縁側に形成された加締め部分93
4と大径部分932とに挟まれてそこに固定された状態
にある。
【0067】外輪93に対して回転錘25を加締め固定
せずに、外輪93に対する回転錘25の圧入固定だけで
は、強い衝撃、あるいは軽い衝撃でも衝撃が繰り返し加
わったときには回転錘25が抜けるおそれ、または固定
トルク不足による空転のおそれがあるが、本形態のよう
な加締め固定構造では、このような回転錘25の脱落や
空転が発生しない。
【0068】また、本形態のように、外輪93に対して
小径部931、大径部932、および中径部933を形
成しておき、この中径部933には回転錘25を加締め
固定する構造では、この中径部933に対する加締め加
工時にその真下部分、すなわち、大径部932の裏側で
バックアップすることができるので、外輪93の変形を
抑えることができる。
【0069】さらに、回転錘25および回転錘車61を
ボールベアリング90上に一体に構成しておくと、ムー
ブメントの製造工程において次のような利点がある。ま
ず、部品の製造段階において、ボールベアリング90、
回転錘25、および回転錘車61が時計としての使用時
に非常に近い形態の回転錘アセンブリとして一旦、組み
立てられるので、最終的に時計に搭載された状態での品
質を管理できる。また、ボールベアリング90、回転錘
25、および回転錘車61を回転錘アセンブリとして組
み立てておけるので、ムーブメントの組み立て段階で扱
う部品点数が少なくて済む。従って、作業工数の削減や
不良品の削減が可能である。
【0070】(回転錘車の構造)図9は、本形態の指針
式電子時計に用いた回転錘車61の平面図である。
【0071】図9において、本形態の指針式電子時計1
に用いた回転錘車61は、過負荷がかかったときにはボ
ールベリング90の周りでスリップするように、ボール
ベリング90の外輪93を通す穴610には外輪93の
外周面に当たる2つの縁部611、612が形成されて
いるとともに、穴610から溝状に延びてその周りで弧
を描く開口613とが形成されている。従って、穴61
0と開口613と間に残る部分614はばね性を示すの
で、縁部611の方はボールベリング90の外輪93の
外周面に弾性をもって接することになる。このため、回
転錘車61は、過負荷がかかったときにはスリップする
ので、回転錘車61自身、その他の発電用輪列60を過
負荷に起因する損傷から守ることができる。
【0072】(発電用ロータの磁石固定構造)図4
(A)において、発電用ロータ21では、かな部210
に対して磁石案内座217を介して焼結磁石218が取
り付けられている。従来、焼結磁石の二面を覆う構造の
磁石案内座に焼結磁石を固定する方法としては接着剤を
用いることが多い。しかし、接着剤での固定は、特に時
計のような精密部品の場合には接着剤の量が微量である
ため、その管理が非常に困難であり、作業に熟練を必要
としていた。また、別の固定方法として、磁石案内座と
焼結磁石との間に締め代をもたせて磁石案内座に焼結磁
石を打ち込む方法があるが、この方法では、焼結磁石の
打ち込み時に磁石案内座に突き当たる衝撃によって焼結
磁石に割れが発生しやすかった。しかるに本形態では、
図4(A)に示すように、磁石案内座217と焼結磁石
218との間に締め代をもたせて磁石案内座217に焼
結磁石218を打ち込むにあたって、厚み方向で磁石案
内座217と焼結磁石218との間に隙間を確保する構
造を採用しているので、焼結磁石218の割れを防止す
ることができる。また、接着剤での固定と違って、流動
物を介さないため、焼結磁石218の厚さ方向における
位置ばらつきを抑えることができる。
【0073】また、締め代をもたせて打ち込む方法で
は、衝撃により焼結磁石218に位置ずれや抜けが発生
するおそれがあるが、磁石案内座217の突き当て面の
外周側に凹形状の溝を形成しておくことによって、磁石
案内座217の締め代部が弾性的になるので、焼結磁石
218を固定する力を高いレベルで安定化することがで
き、前記の位置ずれや抜けの発生を防止することができ
る。
【0074】さらに、より確実な方法としては、磁石案
内座217の締め代部の内径を焼結磁石218の打ち込
み側(下端開口側)で小径とし、突き当て部(上底側)
にいくほど大径となるテーパ形状を利用する方法があ
る。この構造によれば、衝撃が加わったときに焼結磁石
218がずれるとしても突き当て部側にずれるだけなの
で、焼結磁石218の抜けを防止できる。また、磁石案
内座217の磁石打ち込み側で内径方向に突き出た突起
を設けることによっても、焼結磁石218の抜け防止構
造とすることができる。
【0075】(二番車の支持構造)図3において、回転
錘25も第1の輪列受3に支持された構成を採用し、か
つ、二番車54についても仮に第1の輪列受3に支持さ
れた構成とすると、二番車54の上側のほぞ部分への注
油作業や注油具合の管理を行なうことが困難になる。注
油が必要な部分は、通常、ムーブメントを組み立てた状
態で外から確認できるようになっているが、回転錘25
が第1の輪列受3に支持された構成を採用した場合に
は、回転錘25によって二番車54の上側のほぞ部分が
隠れてしまう。かといって、注油が必要な部分を覗ける
ように、回転錘固定用ねじ250をベアリング軸97に
止めるための雌ねじ部分を貫通穴にすると、この部分か
ら二番車54に向けて切り粉や摩耗粉が飛んで時計用輪
列50の負荷が増大するおそれがある。
【0076】そこで、本形態では、二番車54について
は、第1の輪列受3に対して地板2の側(回転錘25が
支持されている側とは反対側)に積層固定された第2の
輪列受6に支持された構成を採用している。このように
構成すると、地板2に時計用輪列50や発電用輪列60
を組み込んだ後に、第2の輪列受6を組み込み、しかる
後に二番車54の上側のほぞ部分541に注油すること
ができる。従って、ベアリング軸97の雌ねじ部分を貫
通穴にしなくて済むので、二番車54などの時計用輪列
50に切り粉などの影響が及ぶことがない。また、本形
態では、二番車54については高さ寸法を第2の輪列受
6の板厚に相当する寸法だけ短くし、第2の輪列受6を
追加してもムーブメントの全体厚みが増大しないように
してある。
【0077】また、輪列受として、第1の輪列受3と、
この第1の輪列受3に積層固定された第2の輪列受6と
を用い、かつ、第1の輪列受3に対して第2の輪列受6
とは反対側で回転錘25を支持する構造なので、第1の
輪列受3を第2の輪列受6で有効に補強できる。それ
故、従来使用していた回転錘受を省略して、回転錘25
を第1の輪列受3で支持する構成であっても、輪列受の
強度に問題はない。従って、回転錘受を省略してねじ止
め箇所を減らすことにより、ねじ止め部分が占める面積
を縮小することが可能となる。それ故、本形態では、ね
じ止め部分が占める面積を縮小した分、各部品を効率よ
く配置できるので、指針式電子時計1の小型、薄型化を
図ることができる。
【0078】本形態において、二番車54を受けるほぞ
枠545とベアリング軸97の下端面977との間に
は、部品ばらつきにより二番車54が軋まないように隙
間が確保されている。これに対して、ほぞ枠545の周
囲では、第2の輪列受6と第1の輪列受3とは当接して
いる。従って、指針の押し込み時にほぞ枠545に強い
力が加わった場合には、第2の輪列受6が撓み、ほぞ枠
545がベアリング軸97の下端面977に当接する。
このため、ほぞ枠545が第2の輪列受6から外れるよ
うな位置ずれを起こすことがない。
【0079】(第2の輪列受6の細部)また、第2の輪
列受6は第1の輪列受3に対して広い領域にわたって積
層されているが、モータ用ロータ42、日の裏車55の
支持位置に相当する部分には、ムーブメントの組立て時
に倒れようとする三番車53やモータ用ロータ42を支
えることのできる穴601や切り欠き604が確保され
ている。また、穴601や切り欠き604のうち、歯車
との間隔が狭い穴601の部分では、第2の輪列受6の
開口縁が斜めに削られているので、第2の輪列受6を組
み込む際には、モータ用ロータ42が傾いても、この斜
面によりモータ用ロータ42の傾きが矯正されながら組
み込まれるため、組み込み性がよい。
【0080】また、日の裏車55の支持位置に相当する
部分に形成された切り欠き603は、日の裏車55の軸
部に接近するように突出している結果、そのままでは、
軸端に嵌められた穴石555との間に極めて狭い隙間を
形成してしまい、そこに潤滑油を吸い込んでしまう。そ
こで、本形態では、切り欠き604の部分には段差60
3を形成することによって、穴石555との間を十分広
くし、そこに潤滑油が吸い込まれるのを防止している。
【0081】なお、本形態では、秒針の無いタイプの時
計を例に説明したが、秒針を有するタイプの時計であれ
ば、図10に示すように、秒針64を取り付けた四番車
52の上ほぞ525を第2の輪列受6で支持することに
なる。
【0082】(時刻合わせ用の切換部材の配置構造)図
11は、本形態の指針式電子時計における時刻合わせ用
の機構部品の平面的な配置関係を示す説明図であり、こ
の図には時刻合わせ用の機構部品については太い線で示
し、その他の部品は細線で示してある。図12は、規正
レバーの先端部の構成を示す断面図である。図13は、
リセットレバーの先端部の構成を示す断面図である。図
14(A)、(B)はそれぞれ、巻真およびそれを支持
する小鉄車座の断面図である。
【0083】図11において、指針式電子時計1では、
竜頭7などを操作することによって指針を合わせるため
の機構も構成されている。この機構の基本的な構成は、
従来からある機構と同様であるため、その詳細な説明を
省略するが、竜頭7に連結されている巻真70には、お
しどり71が係合している。かんぬき72は、巻真70
に連結されているつづみ車73の溝と係合している。こ
のため、竜頭7を一段階引き出すと、おしどり71は、
矢印Sの方向に回転する。ここで、おしどり71に形成
されているだぼ78には、規正レバー74のカム溝が係
合しているため、竜頭7を引き出すと、規正レバー74
は、矢印Tの方向に回転して、図12に示すように、規
正レバー74の先端部で起立している係止部741は、
三番車53に係合し、指針の動きを止める。また、この
状態で、竜頭7を廻したときに小鉄車79を介して日の
裏車55などを回転させることが可能になる(図11お
よび図14(B)参照。)。
【0084】さらに、おしどり71には、図13に示す
リセットレバー75も機構的に接続しており、竜頭7を
一段階引き出すと、リセットレバー75は地板2に沿っ
て回転する。この回転方向の側には、回路基板31から
斜め下方に張り出す接点部315が位置しているため、
竜頭7を一段階引き出す動作に連動して、リセットレバ
ー75の先端部でZ字状に折り曲げられた接点部分75
5が接点部315に接触してスイッチが作動した状態と
なる。この状態では、回路基板31に構成されている駆
動回路(図示せず。)からステップモータ40への駆動
信号の出力が停止されるので、モータ用ロータ42の回
転も停止する。ここで、接点部315は回路基板31か
ら斜め下方に張り出しているので、狭い空間内に構成し
たスイッチ機構でありながら接点同士の接触が確実であ
る。
【0085】なお、回路基板31は、それに形成されて
いる穴310に小鉄車座311の突起312が嵌まった
状態で位置決めされ、かつ、回路押さえ板316によっ
て押しつけ固定された状態にある。従って、竜頭7を引
き出した状態から竜頭7を押し込むと、接点715と接
点部分755とが離れるので、再び、駆動回路から駆動
信号がステップモータ40から出力される。それ故、モ
ータ用ロータ42は、再び回転し始める。また、竜頭7
を押し込むと、規正レバー74が三番車53から離れる
ので、指針は回転を再開する。
【0086】ここで、リセットレバー75は、薄い板状
のものから構成されていることから、回転錘25の回転
重錘252の回転領域内(回転錘25の肉厚部の回転領
域と地板2との間)に配置されている。また、かんぬき
72などといった切換用の部材も、回転錘25の回転重
錘252の回転領域内に配置されている。
【0087】本形態において、図14(A)、(B)に
示すように、巻真70は、合成樹脂製の小鉄車座311
の内部を通るように配置され、支持されている。この小
鉄車座311には、図14(A)に示すように、発電用
ステータ22およびその磁心221の下層側に潜り込む
ように突き出た張出部分319が構成されている。この
ため、発電用ステータ22およびその磁心221がねじ
止めされる際には、小鉄車座311も発電用ステータ2
2および磁心221によって押さえ込まれることにな
る。それ故、組み立て性がよいとともに、小鉄車座31
1の浮き上がりがない。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電子
時計では、回転錘の外周部分を支持具に対して積極的に
度当たりさせることにより、回転錘の姿勢を所定の状態
に保持し、高速回転する回転錘が上下動した際の回転錘
と周囲との無用な干渉を防止する。このため、回転錘と
周囲との間に広い隙間を空けなくてもよいので、小型発
電機を内蔵するタイプの電子時計を小型、薄型化でき
る。しかも、回転錘が度当たりするのは、あくまで時計
機械体を外装ケース内に支持するための支持具であり、
新たな部品を追加したものではない。この点からも、小
型発電機を内蔵するタイプの電子時計の小型、薄型化に
適している。さらに、回転錘の外周部分の度当たりを丈
夫な支持具で行なうので、回転錘を輪列受や地板に度当
たりさせる構成と違って、輪列受や地板の変形に起因す
る時計用輪列や発電用輪列の不具合が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明を適用した指針式電子時計の
全体構成を示す概略構成図、(B)、(C)はそれぞれ
回転錘の構造を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した指針式電子時計において各部
品を支持する地板、第1の輪列受、および第2の輪列受
のレイアウトを示す平面図である。
【図3】本発明を適用した指針式電子時計において、日
の裏車、回転錘の中心(回転錘固定用ねじ)、二番車、
筒車、三番車、モータ用ロータ、止めねじを通る位置で
切断したときの断面図である。
【図4】(A)は、本発明を適用した指針式電子時計に
おいて、発電用コイル、発電用ロータ、発電用ロータ伝
え車、日の裏車、回転錘の中心(回転錘固定用ねじ)、
二番車、筒車を通る位置で切断したときの断面図、
(B)は、発電用ロータの軸受け部分の拡大断面図であ
る。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ、本発明を適用した
指針式電子時計に用いた外装ケース部材である中枠の平
面図およびB−B′断面図である。
【図6】本発明を適用した指針式電子時計において、止
めねじ、ステップモータのコイル、別の止めねじを通る
部分の断面図である。
【図7】本発明を適用した指針式電子時計において、止
めねじ、回転錘の中心(回転錘固定用ねじ)を通る部分
の断面図である。
【図8】本発明を適用した指針式電子時計において、止
めねじ、日の裏車を通る部分の断面図である。
【図9】本発明を適用した指針式電子時計に用いた回転
錘車の平面図である。
【図10】本発明を適用した指針式電子時計において、
秒針を取り付けた四番車を有する場合の構成例を示す断
面図である。
【図11】本発明を適用した指針式電子時計における時
刻合わせ用の機構部分の平面的な配置関係を示す説明図
である。
【図12】本発明を適用した指針式電子時計における規
正レバーの先端部の構成を示す断面図である。
【図13】本発明を適用した指針式電子時計におけるリ
セットレバーの先端部の構成を示す断面図である。
【図14】(A)、(B)はいずれも、本発明を適用し
た指針式電子時計における巻真およびそれを支持する小
鉄車座の断面図である。
【図15】従来の指針式電子時計の全体構成を示す概略
構成図である。
【図16】従来の指針式電子時計における回転錘の支持
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 指針式電子時計 2 地板 3 第1の輪列受 5 中枠(枠体/支持具) 6 第2の輪列受 7 竜頭 9 外装ケース 10 電源部 17、18、26 止めねじ 20 小型発電機 21 発電用ロータ 22 発電用ステータ 23 発電用コイル 25 回転錘 30 二次電源(キャパシタ) 31 回路基板 32 水晶振動子 40 ステップモータ 41 コイル 42 モータ用ロータ 43 モータ用ステータ 44 磁心 52 四番車 53 三番車 54 二番車 55 日の裏車 56 筒車 50 時計用輪列 60 発電用輪列 61 回転錘車 62 発電用ロータ伝え車 63 時針 64 秒針 68 裏蓋 69 分針 70 巻真 71 おしどり 72 かんぬき 73 つづみ車 74 規正レバー 75 リセットレバー 78 外装ケースの胴 79 小鉄車 90 ボールベアリング 91 ベアリングボール 92 内側部材 93 外輪(外側部材) 94 内輪 95 ボール押さえ輪 96 リテーナ 97 ベアリング軸(案内軸) 170、180、260 金属筒状のねじ座 211 発電用ロータの回転中心軸 212、214、555、S 穴石 213、215 キャップ 267 スリーブ 250 回転錘固定用ねじ 251 薄板からなる回転錘体(肉薄部) 252 回転重錘(肉厚部) 253 溶接用の凹部 311 小鉄車座 315 回路基板の接点部 502 中枠のだぼ(度当たり部/突起) 601 倒れ防止の穴 603 切り欠きの段差 604 倒れ防止の切り欠き 611、612 回転錘車の縁部 613 回転錘車の開口 614 回転錘車のばね性を示す部分 755 リセットレバーの接点部分 931 外輪の小径部 932 外輪の大径部 933 外輪の中径部 934 加締め部分 941 内輪の嵌合部 942 内輪の逃げ部 G 潤滑油を保持する隙間 C1 スリーブとキャップとの圧接部分の厚さ方向にお
ける中心位置 C2 キャップと穴石との圧接部分の厚さ方向における
中心位置 C3 スリーブと地板との圧接部分の厚さ方向における
中心位置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時計の使用者の動きによって回転する回
    転錘、および回転錘の回転運動を伝達する発電用輪列を
    具備する小型発電機と、該小型発電機で発生した電気エ
    ネルギーに基づいて駆動する時計機械体と、該時計機械
    体および前記小型発電機を収納する外装ケースとを有す
    る電子時計において、 前記時計機械体は前記外装ケース内に支持具によって支
    持されているとともに、当該支持具は前記回転錘側に向
    いた度当たり部が形成され、 該度当たり部に対して前記回転錘の外周部分が断面方向
    に度当たりすることにより、当該回転錘の回転姿勢が保
    持されるように構成されていることを特徴とする電子時
    計。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記回転錘は、その
    回転中心側に肉薄部を備えている一方、該肉薄部の外周
    側には肉厚部を備え、当該肉厚部が前記支持具の前記度
    当たり部に対して度当たりすることを特徴とする電子時
    計。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記回転錘は、前記
    肉薄部にその回転中心周りで180°以上の角度範囲に
    わたって溝状に切り欠かれた形状の開口部を備えている
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記時計機械体は、前記小型発電機で発生した電気エネ
    ルギーを蓄える二次電源、該二次電源を電源とするステ
    ップモータ、該ステップモータから指針に回転駆動力を
    伝達する時計用輪列、および該時計用輪列を地板との間
    に支持する輪列受を備え、前記小型発電機は前記時計機
    械体に搭載され、 前記支持具は、前記地板を介して前記時計機械体を外装
    ケース内に支持していることを特徴とする電子時計。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記支持具は、前記
    外装ケースを構成する胴と裏蓋との間に挟持された枠体
    であり、 該枠体は、前記地板の外周部分を前記外装ケースとの間
    に挟持することにより、前記時計機械体を前記外装ケー
    ス内に支持していることを特徴とする電子時計。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記枠体は、前記度
    当たり部としての突起を備えていることを特徴とする電
    子時計。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記枠体は、前記突
    起を複数備えていることを特徴とする電子時計。
JP30321197A 1997-11-05 1997-11-05 電子時計 Expired - Fee Related JP3533910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30321197A JP3533910B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 電子時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30321197A JP3533910B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 電子時計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11142546A true JPH11142546A (ja) 1999-05-28
JP3533910B2 JP3533910B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=17918224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30321197A Expired - Fee Related JP3533910B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 電子時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3533910B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013141493A1 (ko) * 2012-03-20 2013-09-26 Son Se Ik 시계 무브먼트의 로터
CN115373250A (zh) * 2021-05-21 2022-11-22 伊塔瑞士钟表制造股份有限公司 包括发电机的钟表机芯

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013141493A1 (ko) * 2012-03-20 2013-09-26 Son Se Ik 시계 무브먼트의 로터
CN115373250A (zh) * 2021-05-21 2022-11-22 伊塔瑞士钟表制造股份有限公司 包括发电机的钟表机芯

Also Published As

Publication number Publication date
JP3533910B2 (ja) 2004-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US12248280B2 (en) Motor group for watches
JP3196215B2 (ja) 電子時計
JPH0954169A (ja) ツールビョン機構を備えた機械時計
JP6537177B2 (ja) 時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計
US4201040A (en) Watch movement construction
JP2002082181A (ja) 指針式電子時計
JP3533910B2 (ja) 電子時計
JP2002311161A (ja) 偏心錘付時計
JPH11142547A (ja) 指針式電子時計
JPH11142544A (ja) 指針式電子時計
JPH11142545A (ja) 指針式電子時計
CN103048913B (zh) 游丝摆轮的耐振轴承机构、具备该机构的游丝摆轮和钟表
US4483627A (en) Electronic timepiece
JP7700553B2 (ja) 時計および時計の製造方法
JP6757481B1 (ja) 調速機、脱進機、ムーブメント及び時計
JP3358582B2 (ja) 電子時計
JP3298546B2 (ja) 電子時計
JPH11103560A (ja) 動力伝達機構
JP7718134B2 (ja) 電子制御式機械時計
JP2000065962A (ja) 回転錘、時計、および回転錘の製造方法
JPS6034713B2 (ja) 携帯時計の輪列構造
JP7684020B2 (ja) 塑性変形により第2部品へ固定された第1部品を含む時計装置
JPS5815746B2 (ja) 時計装置
JPS6140947B2 (ja)
JP4274218B2 (ja) 発電装置付電子時計

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees