JPH11199630A - 重合体固形物の回収方法及びその装置 - Google Patents

重合体固形物の回収方法及びその装置

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JPH11199630A
JPH11199630A JP60298A JP60298A JPH11199630A JP H11199630 A JPH11199630 A JP H11199630A JP 60298 A JP60298 A JP 60298A JP 60298 A JP60298 A JP 60298A JP H11199630 A JPH11199630 A JP H11199630A
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哲央 野口
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謙二 大嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合体ラテックスから重合体固形物を回収す
るにあたっては、凝固槽及び熟成槽内に重合体固形物が
付着することなく、かつ粉体特性の優れた重合体固形物
を回収する方法及び装置を提供すること。 【解決手段】 気相部を有した凝固槽内の液表面全体及
び槽壁に凝固剤水溶液をシャワー状にスプレー流下せし
めると共に、重合体ラテックスを連続的に凝固槽内の液
表面に滴下させることにより凝固スラリーを生じさせ、
凝固スラリーを回転容積型ポンプで満液型熟成槽に移送
させて凝固スラリーを熟成させて回収する回収方法で行
うこと、並びにその回収装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳化重合などで得
られる重合体ラテックスから重合体固形物を回収するた
めの回収方法及びその装置に関するものであり、詳しく
は第一槽である凝固槽及び第二槽以降の一つ以上の熟成
槽内に、滞留した凝固スラリー及び熟成スラリーの付着
を防止し、かつ粉体特性の優れた重合体固形物の回収方
法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、乳化重合法で製造された重合体
ラテックスから重合体固形物を回収するには、まず第一
槽としての凝固槽にて重合体ラテックスと凝固剤水溶液
を添加し、該凝固槽において重合体ラテックスを凝固さ
せ、更に第二槽以降の一つ以上の熟成槽にて熟成を行う
ことが必要である。かかる重合体ラテックスから重合体
固形物を回収する最も一般的な回収方法として、図2に
示すように重合体ラテックスと凝固剤水溶液とを連続的
に第一槽である凝固槽の液相部に供給して凝析を行い、
引き続き第二槽以降の一つ以上の熟成槽にて凝固スラリ
ーを熟成させ、脱水、乾燥を経て重合体固形物を得る回
収方法が知られている。
【0003】しかしながらこの回収方法及び装置では、
重合体ラテックスと凝固剤水溶液との接触状態が悪く凝
固槽への凝集不十分な凝固スラリーの付着が著しく、加
えて熟成槽での熟成スラリーの付着も激しい。その結
果、凝固槽及び熟成槽内において凝固スラリー及び熟成
スラリーの合一が原因であるブロッキングによる工程上
のトラブルが多発し、工業的に極めて不利となる。
【0004】また、この方法で得られる重合体固形物の
粉体は、脱水性が悪く、微粉量が多く、嵩比重も低く、
微粉による作業環境の悪化、粉塵による爆発性増大等の
問題も生じやすい。
【0005】更に、重合体ラテックスから重合体固形物
を回収する方法及びその装置において、槽内の付着発生
を改良する回収方法及び装置は種々検討されてきてい
る。例えば図3に示すように、凝固槽において凝固剤水
溶液を液表面にシャワー状にスプレー流下させた後、オ
−バ−フロ−方式による重合体固形物を回収する方法及
びその装置がある。しかしながら、この回収方法及びそ
の装置は凝固槽内の気相界面付近の凝固スラリーの付着
は低減され改良効果が認められるものの、第二槽以降の
一つ以上の熟成槽に気相部分が存在し、気液界面付近の
熟成スラリーの槽壁への付着が著しく、工程上のトラブ
ルが生じやすく充分とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したごとく重合体
ラテックスから重合体固形物を回収するにあたっては、
従来の回収方法及びその装置では、重合体固形物の粉体
特性の向上並びに凝固槽での凝固スラリーの付着及び熟
成槽内での熟成スラリーの付着防止を満足させる回収方
法及び装置とはいえないのが実状である。
【0007】本発明は、前記の従来技術を背景になされ
たもので重合体ラテックスから重合体固形物を回収する
に際し、凝固スラリー及び熟成スラリーが凝固槽及び熟
成槽内に付着することを防止し、最終的には粉体特性の
優れた重合体固形物を得ることを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決することを目的として鋭意検討した結果、重合
体ラッテクスから重合体固形物を回収するに際し、特定
の条件を有する凝固槽と熟成槽と凝固スラリーを移送さ
せる装置を組合せることによって凝固槽及び熟成槽内に
凝固スラリー及び熟成スラリーを付着させることなく、
かつ粉体特性の優れた重合体固形物を回収できる方法及
び装置を見出したものである。即ち、本発明は重合体ラ
テックスから重合体固形物を回収する方法において、気
相部を有した凝固槽内の液表面全体及び槽壁に凝固剤水
溶液をシャワー状にスプレー流下せしめると共に、重合
体ラテックスを連続的に凝固槽内の液表面に滴下させる
ことにより凝固スラリーを生じさせ、凝固スラリーを回
転容積型ポンプで満液型熟成槽に移送させ凝固スラリー
を熟成させて回収する回収方法であり、好ましくは、凝
固スラリーを発生させる方法としては、凝固槽の気相部
に設けた一つ以上の凝固剤水溶液供給用のスプレーノズ
ルから凝固剤水溶液をシャワー状に凝固槽内の液表面全
体及び槽壁にスプレー流下せしめると共に、凝固槽の気
相部に設けた一つ以上の重合体ラテックス供給用ノズル
から凝固槽内の液表面に滴下させて発生させ、かつ、凝
固槽最下部に設けられた凝固スラリー移送口から凝固ス
ラリーを移送させて回収する回収方法であり、更には、
凝固槽の気相部に設けた凝固剤水溶液供給用のスプレー
用ノズルが充円錐スプレーノズルであり、そのスプレー
ノズルの噴霧角度θが真下向き30゜≦θ≦180゜で
あり、かつそのスプレーノズルを用いてスプレー流下す
る槽璧側の液表面からの最高高さHが0<H≦0.25
D(凝固槽の内径)の範囲で凝固剤水溶液をシャワー状
に凝固槽液表面及び槽壁にスプレー流下せしめる回収方
法である。
【0009】また、重合体ラテックスから重合体固形物
を回収する装置として凝固槽と一つ以上の熟成槽と凝固
スラリー移送装置からなり、該凝固槽は気相部を有し、
この気相部に一つ以上の凝固剤水溶液供給用のスプレー
ノズルと一つ以上の重合体ラテックス供給用ノズルを設
け、かつ、凝固槽最下部に凝固スラリー移送口を設けた
槽であり、また熟成槽としては満液型熟成槽であり、更
に凝固槽最下部の凝固スラリー移送口から満液型熟成槽
に凝固スラリーを移送する装置として回転容積型ポンプ
を設けることを特徴とする回収装置、更に好ましくは凝
固槽の気相部に設けた凝固剤水溶液供給用のスプレーノ
ズルが充円錐スプレーノズルであり、かつそのスプレー
ノズルの噴霧角度θが真下向き30゜≦θ≦180゜で
ある回収装置が好ましい。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の重合体ラテックスと凝固剤水溶液とは以下に示さ
れるものである。重合体ラテックスとしては、一般的に
は乳化重合で製造される熱可塑性樹脂であればよいが、
特にポリブタジエン、スチレン−ブタジエン、アクリロ
ニトリル−ブタジエン等のジエン系ゴムラテックス、ス
チレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体の
重合体ラテックス、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル等のビニルシアン単量体の重合体ラテックス、ブチ
ルアクリレ−ト等のアクリル酸エステル単量体、メチル
メタクリレ−ト等のメタクリル酸エステル単量体の重合
体ラテックス等が挙げられる。また、これら各単量体群
から選ばれた1種以上の単量体の共重合体ラテックスも
挙げられ、これらの一般的に知られている共重合体ラテ
ックスとしてAS(アクリロニトリル−スチレン)ラテ
ックスがある。更に、上記ジエン系ゴムラテックスに芳
香族ビニル単量体、ビニルシアン単量体、アクリル酸エ
ステル単量体及びメタクリル酸エステル単量体等から選
ばれた1種以上の単量体をグラフト重合した重合体ラテ
ックスも挙げられ、これらの一般的に知られている重合
体ラテックスとしてはMBS(メチルメタクリレート−
ブタジエン−スチレン)ラテックス、ABS(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン)ラテックス、AAS
(アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル−ス
チレン)ラテックスがある。
【0011】凝固剤水溶液とは、特に限定されず公知の
ものを使用できる。即ち凝固剤水溶液の例としては、塩
酸、硫酸、硝酸等の無機酸、ギ酸、酢酸等の有機酸及び
塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム
等の無機塩の水溶液、酢酸カルシウム、酢酸アルミニウ
ム等の有機酸塩の水溶液等が挙げられ、1種または2種
以上併用することもできる。また、無機及び有機酸塩純
分としての添加量は重合体ラテックスに含まれる乳化剤
量にもよるが、通常は重合体ラテックスの固形分100
重量部当たり1〜10重量部の範囲が適当である。
【0012】本発明において用いる重合体ラテックスの
回収装置とは、図1に示されるような気相部を有する凝
固槽と、一つ以上の満液型熟成槽を備えた熟成槽からな
る。ここで凝固槽とは、気相部と液相部を合わせた槽を
指し、満液型熟成槽とは気相部を有さない液相部からな
る槽のことである。
【0013】該回収装置における第一槽である凝固槽と
は以下に提示する条件を満たすものである。即ち、凝固
槽は、気相部と液相部を合わせた槽からなり、かつ凝固
槽の気相部に一つ以上の凝固剤水溶液供給用のスプレー
ノズルと、気相部に一つ以上の重合体ラテックス供給用
のノズルを有し、更に凝固槽最下部に凝固スラリー移送
口を一つを備えたものである。
【0014】凝固剤水溶液供給用スプレーノズルは、充
円錐スプレーノズルで噴霧角度θは30゜≦θ≦180
゜のものが好ましく、更に好ましくは噴霧角度60゜≦
θ≦120゜のノズルが良い。その噴霧角度は真下に向
かった角度として設置されるものである。また、スプレ
ーノズルの個数は特に限定されるものではないが、より
好ましくは2〜4個である。
【0015】また、スプレーノズルの位置は、スプレー
ノズルを用いて凝固剤水溶液を凝固槽壁にスプレー流下
する槽壁側の液表面からの最高高さHが0<H≦0.2
5Dの範囲を満たしている位置に設けることが好まし
い。但し、Dは凝固槽の内径(直径)を言う。H≦0、
すなわち凝固剤水溶液供給用スプレーノズルより供給さ
れる凝固剤水溶液が凝固槽壁にスプレーされないと、本
発明の効果となる凝固槽内の凝固スラリーの付着防止が
達成されない。また、H>0.25Dであると、直接接
触する重合体ラテックスと凝固剤水溶液の割合が減少し
凝固スラリーの凝集能力が低下し効率が悪い。
【0016】重合体ラテックス供給用のノズルは、凝固
槽気相部に設けられていればノズル形状、個数は特に限
定されるものではない。そのノズル口の高さは、液表面
に近い方が好ましく、少なくとも液表面から0.25D
以下であることが好ましく、更には0.125D以下で
あることが好ましい。
【0017】凝固スラリー移送口は、凝固槽内に凝固ス
ラリーが滞留しないために凝固槽最下部に設け、第二槽
である熟成槽へ凝固スラリーを容易に移送するためのも
のである。
【0018】なお凝固槽での凝固温度は、重合体ラテッ
クスの種類及び濃度により一概には決められないが、例
えばABSラテックスでは温度30〜80℃であり、ま
た凝固槽内の凝固スラリーの平均滞留時間は1〜10分
である。
【0019】本発明の熟成槽としては、一つ以上の満液
型の熟成槽を備えた槽からなる。熟成槽の数については
特に限定させるものではないが、回収装置規模と生産効
率を考慮し好ましくは2〜5槽がよい。
【0020】さらに、第二槽以降の熟成槽における熟成
温度は凝固温度よりも高く、且つ熟成槽が複数の場合は
前槽よりも温度を高くして行う必要がある。なお熟成温
度が凝固温度よりも低い場合は、本発明が目的とする粉
体特性の優れた重合体固形物を得ることが困難となる。
【0021】熟成槽内の凝固スラリーの平均滞留時間に
ついては特に限定されるものではなく、熟成槽の数と生
産効率を考慮し好ましくは1槽5〜15分が良い。
【0022】第一槽である凝固槽から第二槽である熟成
槽に凝固スラリーを定量的に移送するには凝固スラリー
移送装置を備えることが好ましい。凝固スラリーを移送
する装置としてはポンプがあり、その種類は多種多様で
ある。例えば、エアー駆動式ダイアフラム型ポンプは凝
固スラリー流動に脈動があり凝固槽の凝固スラリー液量
が変動し、液面レベル変動が大きく定量性に欠けると同
時に、凝固槽内に凝固スラリーの付着が発生し好ましく
ない。また、誘導渦式インペラー型ポンプは脈動はない
が流量がポンプの回転数と比例関係になく、少量の流動
変動における制御が困難であり、定量性に欠け好ましく
ない。
【0023】回転容積型ポンプは、流量がポンプの回転
数と比例関係になるため定量性がよく脈動がないため、
凝固槽の凝固スラリー液量が安定し、液面レベル変動が
なく好ましい。なお、回転容積型ポンプであれば特に限
定はなくスクリュー型、チューブ型、ローター型等が挙
げられる。ポンプの回転数については、特に限定しない
が、凝固槽で得られた凝固スラリー粒子を破砕させない
程度であれば良く、好ましくは100〜400rpmで
運転できる吐出能力を有するサイズを選定する必要があ
る。
【0024】ここで、ポンプの定量性とは、原料である
重合体ラテックスや、凝固剤水溶液の供給量に変動があ
っても凝固槽の凝固スラリー液量が一定に保たれ、液面
レベルが一定であるようにポンプの吐出量が調整可能で
あることを指す。
【0025】そして、凝固槽の液面レベル検知、即ち凝
固槽の液量コントロールは、凝固槽の液面にレベル計を
設け、レベル計からの信号により、移送ポンプの出力を
インバ−タ−制御を行い、凝固槽の液量コントロ−ル、
即ち液面コントロ−ルをするという方法を用いて検知し
た。
【0026】また、本発明の重合体固形物の回収装置に
おける凝固槽及び熟成槽の攪拌翼については、スラリー
を均一に混合しうるものであれば特に限定されるもので
はなく、多段パドル翼、ファウドラー翼、タービン翼、
ブルマージン翼、マックスブレンド翼、フルゾーン翼等
が挙げられる。これらのうち、攪拌翼に凝固スラリー及
び熟成スラリーの付着防止という点から平板翼であるマ
ックスブレンド翼がより好ましい。また付着防止効果向
上の目的で攪拌翼にテフロンコーティング等の表面加工
処理を施しても良い。
【0027】凝固槽及び熟成槽の攪拌翼の回転数は特に
限定されるものではないが、せん断によるスラリー粒子
の粒子破砕を少なくするために、攪拌翼の先端速度が
1.0〜2.0(m/s)で行うことが好ましい。
【0028】また、凝固槽及び熟成槽内の邪魔板につい
てその形状、槽壁−邪魔板間隔は、槽内のスラリーを均
一に混合しうるものであれば特に限定されるものではな
く、その形状はオーバル、板状、丸状等が挙げられる。
これらのうち、邪魔板に凝固スラリー及び熟成スラリー
の付着防止という点から形状は丸状、槽壁と邪魔板の間
隔は槽内径の5〜20%と離れていることがより好まし
い。また付着防止効果向上の目的でテフロンコーティン
グ等の表面加工処理を施しても良い。
【0029】本発明において用いる重合体ラテックスの
回収装置において、凝固槽及び熟成槽の容量は特に限定
されるものではないが、工業的生産規模と生産効率を考
慮し好ましくは、1槽が0.1〜10m3 の範囲、更に
好ましくは、0.5〜5m3にあるものを用いると良
い。
【0030】熟成槽を経たスラリーは、ベルトフィルタ
ー或いは遠心分離機によって脱水、洗浄することができ
る。脱水されたウエットケーキはロータリドライヤー、
フラッシュドライヤー、流動乾燥機、棚式乾燥機等によ
って乾燥し重合体固形物を得ることができる。例えば、
ABSラテックスから得られたスラリーの乾燥条件は一
般的に窒素または空気雰囲気下において温度80〜14
0℃の熱風を送り込み、ウエットケーキの揮発物が2.
0%以下になるまで乾燥する。
【0031】
【実施例】以下に、実施例により本発明の方法を具体的
に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するもので
はない。また、実施例については図1の回収装置を用い
て行った。なお、実施例及び比較例中の諸物性は以下の
方法にて測定した。 (1)凝固スラリー粒子保持性:移送ポンプ通過前後の
凝固スラリーをコールター社LS−230粒度分布測定
装置を用いて測定し、凝固スラリー粒子保持率=〔(移
送ポンプ通過後の凝固スラリーの50%粒子径)/(移
送ポンプ通過前の凝固スラリーの50%粒子径)〕×1
00(%)を用いて評価した。 ○:凝固スラリー粒子保持率が95%以上 △:凝固スラリー粒子保持率が85%以上95%未満 ×:凝固スラリー粒子保持率が85%未満 なお、凝固スラリーの50%粒子径とは、粒度分布の積
算分布における50%積算値の粒子径を言う。
【0032】また、含水率、嵩比重及び粒度分布の測定
用準備試料として、熟成スラリーを遠心機〔国産遠心機
(株)製〕によって1分間脱液し、純水で25秒間洗浄
し、その後2分間脱水して約2kgの湿潤状重合体固形
物を得て以下の測定に用いた。 (2)含水率:上記で得た湿潤状重合体固形物2gを温
度100℃で6時間熱風乾燥して乾燥重量(WD)を測
定し、含水率=〔(2−WD)/2)〕×100(%)
の式を用いて求めた。 (3)嵩比重:上記で得た湿潤状重合体固形物50gを
温度80℃で16時間熱風乾燥して重合体粉体を得、こ
れをJIS K6721に基づいて測定した。 (4)粒度分布:上記で得た湿潤状重合体固形物100
gを温度80℃で16時間熱風乾燥して重合体固形物の
粉体を得、この粉体をコールター社LS−230粒度分
布測定装置を用いて測定し、200meshパス量の頻
度体積割合(%)を求めた。
【0033】(5)ポンプ定量性:以下の三段階で評価
した。 ○:凝固スラリー流動に脈動が無く、凝固槽の液面変動
がない。 △:凝固スラリー流動に脈動が無く、凝固槽の液面変動
が液量の5%以下。 ×:凝固スラリー流動に脈動が有り、凝固槽の液面変動
がある。 (6)スラリーの付着状況:以下に示すような目視判定
にて行った。 ○:槽内全体に付着全くなし △:槽壁、攪拌翼、邪魔板に若干の付着有り ×:槽内全体に著しく付着有り
【0034】実施例1 重合体ラテックスとしては、スチレン、アクリロニトリ
ルをポリブタジエンにグラフト共重合したブタジエン5
0重量部、スチレン37.5重量部、アクリロニトリル
12.5重量部よりなるグラフト共重合体ラテックスを
原料とした。この重合体ラテックスの固形分濃度は32
%である。また、塩化カルシウム濃度が1.4%で15
%塩酸によりpHを2.4に調整した凝固剤水溶液を、
凝固槽壁にスプレー流下する槽壁側の液表面からの最高
高さHが0.15Dなるように充円錐スプレーノズル二
つを用いて、液表面全体及び槽壁に流下せしめると共
に、前記の重合体ラテックスを凝固槽の液表面より0.
10Dの高さの気相部に設けた重合体ラテックス供給用
ノズル口より連続的に添加した。この時、凝固槽の凝固
温度は65℃とし、重合体ラテックスと凝固剤水溶液の
比率は1.0:0.8とした。
【0035】スプレーノズルは、Lechler 社製の充円錐
ノズルで噴霧角120°のものを使用した。更に凝固槽
内の凝固スラリー液量は、移送ポンプの吐出量をインバ
ーター制御により槽内容積の65%になるように設定し
た。この時の移送ポンプのスクリュー回転数は250〜
300rpmであった。
【0036】凝固槽で得られた凝固スラリーは、凝固ス
ラリー移送装置である回転容積型ポンプ〔(モーノポン
プ:兵神装備(株)〕を経て熟成槽で熟成した。なお、
熟成槽での熟成温度は段階的に軟化温度まで上げ、その
後熟成スラリーを脱水、乾燥して重合体固形物を得た。
評価結果を表1に示す。
【0037】実施例2 凝固剤水溶液の塩と酸種を表1に示すように変えた他
は、実施例1と同様にして重合体固形物を得た。評価結
果を表1に示す。
【0038】実施例3 塩を用いず、酸種を表1に示すように変えた他は、実施
例1と同様にして重合体固形物を得た。評価結果を表1
に示す。
【0039】比較例1 凝固剤水溶液を凝固槽壁にスプレー流下する槽壁側の液
表面からの最高高さHがH=0.25Dであり、凝固ス
ラリー移送ポンプをエアー駆動式ダイアフラム型ポンプ
に変えた他は、実施例2と同様にして重合体固形物を得
た。評価結果を表2に示す。
【0040】比較例2 凝固スラリー移送ポンプを誘導渦式インペラー型ポンプ
に変えた他は、実施例2と同様にして重合体固形物を得
た。評価結果を表2に示す。
【0041】比較例3 凝固剤水溶液を凝固槽壁にスプレー流下する槽壁側の液
表面からの最高高さHがH<0に変えた他は、実施例2
と同様にして重合体固形物を得た。評価結果を表2に示
す。
【0042】比較例4 重合体回収装置を図2に示すような満液圧送回収装置に
変え、かつ移送ポンプを用いない他は、実施例2と同様
にして重合体固形物を得た。評価結果を表2に示す。
【0043】比較例5 重合体回収装置を図3に示すようなオーバーフロー回収
装置に変え、かつ移送ポンプを用いない他は、実施例1
と同様にして重合体固形物を得た。評価結果を表2に示
す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、従来の回収装置に比べ
て重合体固形物が凝固槽、熟成槽内に付着発生すること
が防止され、凝固スラリー移送装置としての回転容積型
ポンプを設けることで凝固槽で生成された凝固スラリー
の粒子が、破砕されることなく定量的に熟成槽に移送さ
れ、ブロッキング等の工程上のトラブルが無く、最終的
に粉体特性の優れた重合体固形物を安定して得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2、3及び、比較例1、
2、3で用いた回収装置を示す図面である。
【図2】本発明の比較例4で用いた回収装置を示す図面
である。
【図3】本発明の比較例5で用いた回収装置を示す図面
である。
【符号の説明】
1 凝固水溶液 2 重合体ラテックス 3 凝固槽 4 移送ポンプ 5 熟成槽 6 熟成槽 7 熟成槽 8 凝固水溶液供給用スプレーノズル 9 重合体ラテックス供給用ノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体ラテックスから重合体固形物を回
    収する方法において、気相部を有した凝固槽内の液表面
    全体及び槽壁に凝固剤水溶液をシャワー状にスプレー流
    下せしめると共に、重合体ラテックスを連続的に凝固槽
    内の液表面に滴下させることにより凝固スラリーを生じ
    させ、該凝固スラリーを回転容積型ポンプで満液型熟成
    槽に移送させ凝固スラリーを熟成させて回収することを
    特徴とする回収方法。
  2. 【請求項2】 凝固槽の気相部に設けた一つ以上の凝固
    剤水溶液供給用のスプレーノズルから凝固剤水溶液をシ
    ャワー状に凝固槽液表面及び槽壁にスプレー流下せしめ
    ると共に、凝固槽の気相部に設けた一つ以上の重合体ラ
    テックス供給用ノズルから凝固槽内の液表面に滴下さ
    せ、かつ、凝固槽最下部に設けられた凝固スラリー移送
    口から凝固スラリーを移送させて回収することを特徴と
    する請求項1記載の回収方法。
  3. 【請求項3】 凝固槽の気相部に設けた凝固剤水溶液供
    給用のスプレーノズルが充円錐スプレーノズルであり、
    そのスプレーノズルの噴霧角度θが真下向き30゜≦θ
    ≦180゜であり、かつそのスプレーノズルを用いてス
    プレー流下する槽壁側の液表面からの最高高さHが0<
    H≦0.25D(凝固槽の内径)の範囲で凝固剤水溶液
    をシャワー状に凝固槽液表面及び槽壁にスプレー流下せ
    しめることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    回収方法。
  4. 【請求項4】 重合体ラテックスから重合体固形物を回
    収する装置として凝固槽と一つ以上の熟成槽と凝固スラ
    リー移送装置からなり、該凝固槽は気相部を有し、この
    気相部に一つ以上の凝固剤水溶液供給用のスプレーノズ
    ルと一つ以上の重合体ラテックス供給用ノズルを設け、
    かつ、凝固槽最下部に凝固スラリー移送口を設けた槽で
    あり、また熟成槽として満液型熟成槽であり、更に凝固
    槽最下部の凝固スラリー移送口から満液型熟成槽に凝固
    スラリー移送する装置として回転容積型ポンプを設ける
    ことを特徴とする回収装置。
  5. 【請求項5】 凝固槽の気相部に設けた凝固剤水溶液供
    給用のスプレーノズルが充円錐スプレーノズルであり、
    かつそのスプレーノズルの噴霧角度θが真下向き30゜
    ≦θ≦180゜であることを特徴とする請求項4記載の
    回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100471601B1 (ko) * 2002-11-05 2005-03-11 주식회사 엘지화학 고분자 라텍스 수지 분체의 제조방법
KR100837518B1 (ko) 2005-10-13 2008-06-12 주식회사 엘지화학 고분자 라텍스 수지 분체의 제조방법
JP2023143335A (ja) * 2022-03-25 2023-10-06 株式会社カネカ 凝集体の製造方法および粉粒体の製造方法

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