JPH1121353A - 硬化性シリコーンレジン及び硬化物の各製造方法 - Google Patents

硬化性シリコーンレジン及び硬化物の各製造方法

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JPH1121353A
JPH1121353A JP17415797A JP17415797A JPH1121353A JP H1121353 A JPH1121353 A JP H1121353A JP 17415797 A JP17415797 A JP 17415797A JP 17415797 A JP17415797 A JP 17415797A JP H1121353 A JPH1121353 A JP H1121353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温でも弾性率の低下しないシリコーンレジ
ン硬化物及びその原料となり、貯蔵安定性にすぐれた硬
化性シリコーンレジンの各製造方法を提供する。 【解決手段】 平均構造が、一般式 〔R2Si(OH)O1/2a 〔R2Si02/2b 〔RSi(OH)O2/2 c
〔RSiO3/2 d 〔R:1価の炭化水素基、a≧0,b>0,c>0,d
>0,a+b+c+d=1,(a+b)/(c+d)=
0.001〜1.0,c/(c+d)=0.12〜0.
35〕で示される硬化性シリコーンレジンを、含酸素有
機溶媒と水の2相媒体中で式RX3 〔R:上と同じ、
X:ハロゲン〕及びY(SiR2 O)e SiR2
〔Y:ハロゲン、OH又はH;e=0〜300;R:上
と同じ〕で示される化合物を加水分解縮合して作る。こ
うして得られたレジンを加熱などにより硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物理的熱安定性に
優れたシリコーンレジン硬化物を与える硬化性シリコー
ンレジンの製造方法、およびそのシリコーンレジン硬化
物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らはWO 96/02292お
よびWO 96/02291で、含酸素有機溶媒、また
はこれに50容量%以下の炭化水素溶媒を含む有機溶媒
とハロシラン中のハロゲン原子1モルに対して、1.8
グラム当量以下の水溶性無機塩基または緩衝能を有する
弱酸の塩を含むかまたは含まない水との2相系におい
て、メチルトリハロシランの加水分解および縮合を行う
方法を開示した。この方法により、ゲル化を起こさずに
ポリメチルシルセスキオキサンを得ることができた。ま
た、従来の方法によって得られるポリメチルシルセスキ
オキサンは、共通して硬いが脆いものであった。しか
し、WO 96/02292およびWO 96/022
91で開示したポリメチルシルセスキオキサの硬化物
は、従来のポリメチルシルセスキオキサン硬化物では達
成し難かった柔軟性と、熱安定性(熱分解開始温度が高
いこと)を併せもつ特異な特徴をもったものであった。
【0003】有機溶媒としてケトンを用い、水との2層
系、すなわちこれらが上層と下層を形成し、その間に広
い平面の界面を有する反応系での、オルガノトリクロロ
シランとこれに対し等モル量以下のジオルガノジクロロ
シランとの混合物の加水分解および縮合によるシリコー
ンレジンの合成反応は特開昭50−111198号公報
に開示されている。しかし、生成物の水酸基量等は特定
されておらず、本発明に述べるような硬化物の特定の性
質を目的としたものではない。また、反応時に2層を保
つように攪拌速度を調整しなければならないという操作
性の悪さがあった。
【0004】硅素上の有機基と硅素のモル比が1〜1.
8であるシリコーンレジンの水酸基含量を規定している
特許としては、カナダ特許No.0868996、英国
特許No.1294196、特開昭48−101444
号公報(米国特許No.3759867)、特開昭53
−10700号公報(米国特許No.4056492)
に3〜12重量%程度の水酸基を含むものが開示されて
いるが、いずれもレジンの硬化速度を速めることを目的
としており、硬化物の熱安定性などは目的となっていな
い。上記カナダ特許No.0868996、英国特許N
o.1294196、特開昭48−101444号公報
(米国特許No.3759867)では水と水に不溶の
有機溶媒の混合物に、アセトンを共溶媒として用いた系
でハロシランを加水分解・縮合している。
【0005】ポリオルガノシルセスキオキサンとジオル
ガノポリシロキサンとを成分とする重合体としては、特
開平3−31325号公報に、ポリオルガノシルセスキ
オキサンと両末端に塩素基などの官能基を有するジオル
ガノポリシロキサンとを反応させることにより、当該ポ
リオルガノシルセスキオキサンのシラノールを封鎖する
ものが開示されている。これは、シラノール基の封鎖に
よりシラノール基の数を減らして保存安定性を向上させ
ようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
コーンレジン中のポリオルガノシルセスキオキサン構造
にシラノール基を多量に含み、なおかつきわめて良好な
貯蔵安定性を示し、かつ高温でも弾性率が低下しないシ
リコーンレジン硬化物を提供することである。
【0007】WO 96/02292およびWO 96
/02291では、特定の製造方法によりゲル化を起こ
さずにポリメチルシルセスキオキサンを得ることがで
き、また柔軟性のあるポリメチルシルセスキオキサンの
硬化物を得ることができた。
【0008】この明細書の比較例に示すように、炭化水
素溶媒を主体とし、ゲル化を防ぐためにアルコールを共
溶媒として用いた従来の反応系(例えば、特公昭55−
46415号公報等)でメチルトリクロロシランとジメ
チルジクロロシラン混合物を加水分解および縮合させて
合成したシリコーンレジンの硬化物は、物理的熱安定
(高温でも良好な物性を保つこと)が劣るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均構造が次
の一般式で示される硬化性シリコーンレジンを製造する
方法である。
【0010】〔R2 Si(OH)O1/2 a 〔R2 Si
2/2 b 〔RSi(OH)O2/2c 〔RSi
3/2 d
【0011】ここに、Rはそれぞれ独立に一価の炭化水
素基の一種以上であって、メチル基、エチル基などのア
ルキル基、アルケニル基、フェニル基などの芳香族炭化
水素基などが例示され、好ましくはメチル基である。
a,b,c及びdは次の各条件を満たすものである。 (1)a+b+c+d=1(但し、aは0または正の数
で、b,c,dは正の数である。) (2)0.001≦(a+b)/(c+d)≦1.0、
及び (3)0.12≦c/(c+d)≦0.35。 ここで(a+b)/(c+d)の値は本発明の硬化性シ
リコーンレジンにおける2官能性単位(ジオルガノシロ
キシ単位)の割合を表す。この値が上記(2)の範囲の
下限を下回る場合は、本質的に2官能性単位(ジオルガ
ノシロキシ単位)の存在しないポリオルガノシルセスキ
オキサンになってしまう。また、同単位が上記(2)の
範囲の上限を上回る場合は屈曲性成分が多くなりすぎて
ゴム状に近くなってしまう。尚、この(a+b)/(c
+d)の値は、硬化物の特性の観点からは、0.03〜
1.0の範囲が推奨される。c/(c+d)の値、すな
わちモノオルガノシロキシ単位(ポリオルガノシルセス
キオキサン構造)におけるケイ素1モルに対するシラノ
ールのモル量、は0.12〜0.35の範囲にある。シ
ラノール量がこれより少ないと硬化性が低下したり、比
較例に示すように硬化物の物理的熱安定に劣るレジンと
なり得る。シラノール量がこれより多いとレジンの貯蔵
安定性が低下する可能性がある。本発明の硬化性シリコ
ーンレジンの分子量については格別な制限はない。通常
は重量平均分子量で500〜100,000及び/又は
数平均分子量で200〜200,000の範囲のものが
選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0012】本発明の硬化性シリコーンレジンは、原料
物質に含まれる不純物に起因して、設定した置換基R以
外の置換基を有する単位や、1官能性(R3 Si
1/2 )、4官能性(SiO4/2 )単位等を若干含むこ
とがあり得る。また該シリコーンレジンはシラノールを
含むものであり、その構造は前記構造式で示されている
通りであるが、極微量のレベルでこれ以外の構造にてシ
ラノール基を有する単位が存在することも有り得る。本
発明のシリコーンレジンは上記構造を有するものである
が、このような原因等で発生する構造単位については、
該シリコーンレジンの特徴的性質を阻害しない範囲であ
れば、その存在を否定するものでない。
【0013】本発明の硬化性シリコーンレジンは、下記
(a)と(b)からなる2相反応系にて、下記(A),
(B)を加水分解および縮合を行うことにより製造され
る。 (a)含酸素有機溶媒、またはこれに50容量部以下の
炭化水素溶媒を混合してなる有機溶媒 (b)下記(A)及び(B)中のハロゲン原子1モルに
対して、1.8グラム当量以下の水溶性無機塩基または
緩衝能を有する弱酸の塩を含むかまたは含まない水 (A)式RSiX3 (Rは上記と同じ意味であり、Xは
ハロゲン原子である。)で示されるオルガノトリハロシ
ラン、(B)式Y(SiR2 O)e SiR2 Y(Yはハ
ロゲン原子、水酸基、水素から選ばれる一種以上、eは
0または300以下の正の整数であり、Rは上記と同じ
意味である)で示される2官能性ジオルガノシランまた
は両末端に官能基を有するジオルガノポリシロキサン。
Yがハロゲン原子の場合、好適にはClが選択される。
【0014】このような製造法の好適な例として次のも
のが挙げられる。 (1)上記(a)と(b)からなる2相反応系を形成さ
せ、上記(A)と(B)の混合物、または上記(a)に
(A)と(B)を溶解させた溶液を滴下して反応を行う
方法。 (2)上記(b)の水相に、上記(a)に上記(A)と
(B)を溶解させた溶液を滴下し、結果として生じる2
相反応系にて反応を行う方法。 (3)上記(a)に上記(A)と(B)を溶解させた溶
液と、上記(b)とを同時に反応容器に滴下し、結果と
して生じる2相反応系にて反応を行う方法。 (4)Yが水酸基、水素から選ばれる一種以上である
(B)を溶解させた(a)と(b)との2相反応系を形
成させ、上記(A)、または(a)に(A)を溶解させ
た溶液を滴下して反応を行う方法。 このほか、上記(1),(2),(3)の方法にて
(A)のみを加水分解し、その後(B)を滴下して反応
させてもよい。
【0015】反応温度は室温(20℃)〜120℃の範
囲内が適当であるが、40〜100℃程度が望ましい。
【0016】水と有機溶媒が2相を形成するというの
は、水と有機溶媒が混和せず、均一溶液とならない状態
のことをいう。有機相と水相の存在の仕方としては、攪
拌を低速にすることによりこれら2相が上層と下層を形
成し、その間に広い平面の界面を有するという状態を保
つようにしてもよいし(これを「2層を形成する」と表
現する)、激しく攪拌して2層を保たない状態にしても
よい。ただし、実用的見地からは攪拌速度を丁寧にコン
トロールする必要のない後者が好ましい。
【0017】ハロシラン(A)のXおよび出発物質
(B)のYがハロゲン原子である場合のYは、好ましく
は臭素、塩素、さらに好ましくは塩素である。(B)の
eは0または300以下の正の数、すなわち2官能性ジ
オルガノシランまたは両末端に官能基を有するジオルガ
ノポリシロキサンである。ジオルガノポリシロキサンで
ある場合、工業的製法等において生じる範囲の分子量分
布、分岐構造、環状化合物、あるいは側鎖官能基を有し
ていてもよい。
【0018】この製造方法において使用される有機溶媒
は、(A)および(B)を溶解し、水に多少溶解しても
よいが、水と2相を形成できる含酸素有機溶媒が用いら
れる。尚、この含酸素有機溶媒に代えて含酸素有機溶媒
と炭化水素溶媒との混合溶媒(但し、容量比は該混合溶
媒100容量部中、炭化水素溶媒が50容量部以下であ
る)を用いることもできる。炭化水素溶媒の含量がこれ
より多いとゲルの生成量が増え、目的生成物の収率が減
少し、実用的でなくなる場合がある。あるいは、炭化水
素溶媒の含量が多い場合、目的とする硬化物の物性が得
られなくなることがある。この有機溶媒は、水に無制限
に溶解する溶媒であっても、水溶性無機塩基または緩衝
能を有する弱酸の塩の水溶液と混和しないものは使用で
きる。
【0019】含酸素有機溶媒としては、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセ
チルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ジ
エチルエーテル、ジノルマルプロピルエーテル、ジオキ
サン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、プロピオン酸ブチル等のエステル系溶媒、n−ブ
タノール、ヘキサノール等のアルコール系溶媒などが挙
げられるがこれらに限定されるものではない。しかし、
目的とする硬化物の物理的熱安定性を得るためにはアル
コール系溶媒でない方が好ましい。これら溶媒は二種以
上混合して用いてもよい。炭化水素溶媒としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ヘ
キサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒、クロロホル
ム、トリクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素溶媒などが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。また、有機溶剤の使用量は特に制限されな
いが、好ましくは(A)と(B)の総量100重量部に
対して50〜2000重量部の範囲である。有機溶剤が
(A)と(B)の総量100重量部に対して50重量部
未満であると生成したシリコーンレジンを溶解させるに
は不十分であり、場合によりゲル化の原因となり、また
2000重量部を超えると加水分解、縮合が速やかに進
行せず、低分子量で貯蔵安定性の悪いシリコーンレジン
が得られる。水の使用量も特に制限されないが、好まし
くは(A)と(B)の総量100重量部に対して10〜
3000重量部の範囲である。
【0020】水相にはハロシランから生成するハロゲン
化水素による酸性度を抑制する水溶性無機塩基または緩
衝能を有する弱酸の塩を加えてもよいが、何も加えない
水を用いても反応は可能である。
【0021】前記水溶性無機塩基としては、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム等の水溶性アルカリ等が挙
げられ、緩衝能を有する弱酸の塩としては炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等
の炭酸水素塩、ビス(シュウ酸)三水素カリウム等のシ
ュウ酸塩、フタル酸水素カリウム、酢酸ナトリウム等の
カルボン酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素
カリウム等のリン酸塩、四ホウ酸ナトリウム等のホウ酸
塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。また、これらの量は、使用するハロシラン分子中の
ハロゲン及び(B)のYがハロゲンであるときのそのハ
ロゲンの合計のハロゲン原子1モルに対して、1.8グ
ラム当量以下が望ましい。即ち、ハロシランが完全に加
水分解された場合に生じるハロゲン化水素をちょうど中
和する量の1.8倍以下が望ましい。これら水溶性無機
塩基または緩衝能を有する弱酸の塩は、上記の量的範囲
内であれば二種以上混合して用いてもよい。
【0022】本発明のシリコーンレジンの硬化は、加熱
することにより、あるいは触媒もしくは架橋剤を使用し
て行われる。硬化反応は、シリコーンレジンをそのまま
融解させて行ってもよいし、有機溶媒の溶液をキャスト
し、溶媒蒸発後加熱してもよい。
【0023】本発明のシリコーンレジンを溶解する溶媒
としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒、ブタノール、ヘキサノール等のアル
コール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、トリクロロ
エチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素溶媒等が
例示される。
【0024】このようにして製造された硬化性シリコー
ンレジンは、加熱して、又は硬化触媒及び/もしくは架
橋剤を用いて硬化させることができる。硬化温度は、硬
化触媒及び/又は架橋剤を用いた場合には20℃以上3
50℃以下好ましくは20℃以上250℃以下である。
20℃未満では反応が充分に進行しない。350℃以上
であるとシロキサンの分解が起こるおそれがある。加熱
のみによる硬化の場合には温度は50℃以上350℃以
下であり、好適には80℃以上250℃である。50℃
未満では反応が充分に進行しない。350℃を超えると
シロキサンの分解が起こるおそれがある。
【0025】前記硬化触媒としては、二酢酸錫、ジオク
チル酸錫、ジラウリル酸錫、四酢酸錫、二酢酸ジブチル
錫、ジオクチル酸ジブチル錫、ジラウリル酸ジブチル
錫、ジオレイン酸ジブチル錫、ジメトキシジブチル錫、
ジブチル錫オキサイド、ベンジルマレイン酸ジブチル
錫、ビス(トリエトキシシロキシ)ジブチル錫、二酢酸
ジフェニル錫などの錫化合物;テトラメトキシチタン、
テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタ
ン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブト
キシチタン、テトラ−i−ブトキシチタン、テトラキス
(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジ−i−プロポキシ
ビス(エチルアセトアセテート)チタン、チタンジプロ
ポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−i−
プロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジブ
トキシビス(アセチルアセトナート)チタン、トリ−i
−プロポキシアリルアセテートチタン、チタニウムイソ
プロポキシオクチレングリコール、ビス(アセチルアセ
トナート)チタンオキサイド等のチタン化合物;二酢酸
鉛、ビス(2−エチルヘキサン酸)鉛、ジネオデカン酸
鉛、四酢酸鉛、テトラキス(n−プロピオン酸)鉛、二
酢酸亜鉛、ビス(2−エチルヘキサン酸)亜鉛、ジオネ
デカン酸亜鉛、ジウンデセン酸亜鉛、ジメタクリル酸亜
鉛、二酢酸鉄、テトラキス(2−エチルヘキサン酸)ジ
ルコニウム、テトラキス(メタクリル酸)ジルコニウ
ム、二酢酸コバルトなどの金属脂肪酸類;アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグ
アニジン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキ
シシラン、テトラメチルグアニジルプロピルジメトキシ
シラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリ
メチルシロキサン)シラン、1,8−ジアザビジクロ
〔5.4.0.〕−7−ウンデセン等のアミノ基含有化
合物等が用いられる。通常、ポリメチルシルセスキオキ
サン100重量部に対して0.01〜10重量部、好ま
しくは0.1〜5重量部の範囲で用いられる。
【0026】また、架橋剤としては以下に示す化合物が
例示される。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】架橋剤は通常、シリコーンレジン100重
量部に対して0.1〜80重量部、好ましくは1〜70
重量部の範囲で用いられる。
【0030】
【実施例】次に実施例、比較例により本発明をさらに詳
しく説明するが、この発明はこれらの例によってなんら
限定されるものではない。
【0031】(実施例1)還流冷却管、滴下ロート、及
び攪拌器を備えた反応容器に、水160mLとメチルイソ
ブチルケトン120mLを加え、二層を形成しないよう激
しく攪拌し、氷浴中に入れた。反応容器内の混合物の温
度が15℃となったところで、メチルトリクロロシラン
51.6g(0.345モル)とジメチルジクロロシラ
ン7.85g(0.0608モル)を40mLのメチルイ
ソブチルケトンに溶解した溶液を滴下ロートからゆっく
り滴下した。この際反応混合物の温度は28℃まで上昇
した。滴下終了後、60℃の油浴上で、反応混合物を2
時間加熱攪拌した。反応終了後、有機層を洗浄水が中性
になるまで洗浄し、次いで有機層を乾燥剤を用いて乾燥
した。乾燥剤を除去した後、溶媒を減圧で留去し、二昼
夜真空乾燥を行ないシリコーンレジンを白色の固体とし
て得た。このシリコーンレジンの分子量分布をGPC
〔東ソー(株)製HLC−8020、カラムは東ソー製
TSKgelGMHXL−L+G1000HXL(商標)を
使用し、溶媒としてトルエンを用いた〕により測定した
ところ、標準ポリスチレン換算での重量平均分子量は4
830であり、数平均分子量は1230であった。また
29SiNMRスペクトル〔ブルカー製ACP−300に
より測定〕から求めたジオルガノシロキシ単位とモノオ
ルガノシロキシ単位のモル比すなわち(a+b)/(c
+d)の値は0.21、モノオルガノシロキシ単位(ポ
リオルガノシルセスキオキサン構造)におけるケイ素1
モルに対するシラノールのモル量すなわちc/(c+
d)の値は0.180であった。ジオルガノシロキシ単
位におけるケイ素1モルに対するシラノールのモル量す
なわちa/(a+b)の値は0.058であった。この
シリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置して
も分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0032】このシリコーンレジン1gを、クロロホル
ム5gに溶解し、これに5mgのジオクチル酸錫を加え、
得られた溶液をガラス板上に塗布し室温で2時間放置し
た。形成された透明フィルムをガラス板からはがし、試
験片の大きさに切断後、100℃で1時間、200℃で
2時間加熱架橋を行った。このようにして得られたフィ
ルムについてJIS K6394に基づいて測定した試
験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を、温度3点につい
て表1に示す。せん断弾性率はなだらかに減少したのみ
で、200℃以上の高温でも硬さが保たれた。
【0033】(実施例2)実施例1と同様の反応装置・
条件で、水400mLとメチルイソブチルケトン300mL
を攪拌しておき、メチルイソブチルケトン100mLに溶
解したメチルトリクロロシラン106.4g(0.71
2モル)と両末端に水酸基を有する平均重合度4のポリ
ジメチルシロキサン11.8gの混合物を滴下した。さ
らに55℃の油浴上で反応混合物を2時間加熱攪拌し、
実施例1と同様の処理を行ってシリコーンレジンをワッ
クス状の固体として得た。このようにして得たシリコー
ンレジンの29SiNMRスペクトルから求めた(a+
b)/(c+d)の値は0.18,c/(c+d)の値
は0.262であった。a/(a+b)の値は0であっ
た。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間
放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0034】このシリコーンレジンを実施例1と同様に
して硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけ
るせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位
を長くしても弾性率が急激に減少する転移は見られず高
温でも硬さが保たれた。
【0035】(実施例3)実施例2と同様にして、両末
端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとして重合
度13のものを用いて反応させ、シリコーンレジンをワ
ックス状の固体として得た。得られたシリコーンレジン
29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c
+d)の値は0.17,c/(c+d)の値は0.25
9であった。a/(a+b)の値は0であった。このシ
リコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても
分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0036】このシリコーンレジンを実施例1と同様に
して硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけ
るせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位
をさらに長くしても弾性率が急激に減少する転移は見ら
れず高温でも硬さが保たれた。
【0037】(実施例4)実施例2と同様にして、両末
端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとして重合
度55のものを用いて反応させ、シリコーンレジンをワ
ックス状の固体として得た。得られたシリコーンレジン
のGPCから求めた標準ポリスチレン換算での重量平均
分子量は6260であり、数平均分子量は850であっ
た。29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/
(c+d)の値は0.17,c/(c+d)の値は0.
259であった。a/(a+b)の値は0であった。こ
のシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置し
ても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0038】このシリコーンレジンを実施例1と同様に
して硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけ
るせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位
をさらに長くしても弾性率が急激に減少する転移は見ら
れず高温でも硬さが保たれた。
【0039】(実施例5)実施例1と同様にして、メチ
ルトリクロロシラン41.7g(0.279モル)とジ
メチルジクロロシラン15.6g(0.121モル)を
用い、60℃の油浴上で1時間で反応させ、シリコーン
レジンを高粘度の液体として得た。得られたシリコーン
レジンのGPCから求めた標準ポリスチレン換算での重
量平均分子量は1300であり、数平均分子量は520
であった。29SiNMRスペクトルから求めた(a+
b)/(c+d)の値は0.43,c/(c+d)の値
は0.238,a/(a+b)の値は0.059であっ
た。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間
放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0040】このシリコーンレジンを実施例1と同様に
して硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけ
るせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位
の量を多くしても弾性率が急激に減少する転移は見られ
ず高温でも硬さが保たれた。
【0041】(実施例6)実施例2と同様にして、両末
端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとして重合
度12のものを用い、メチルトリクロロシラン106.
4g(0.712モル)と両末端に水酸基を有する平均
重合度12のポリジメチルシロキサン34gで反応さ
せ、シリコーンレジンを高粘度の液体として得た。29
iNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)
の値は0.56,c/(c+d)の値は0.280であ
った。a/(a+b)の値は0であった。このシリコー
ンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量
分布、溶解性に変化はなかった。
【0042】このシリコーンレジンを実施例1と同様に
して硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけ
るせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位
をポリシロキサンとし、さらに量を多くしても弾性率が
急激に減少する転移は見られず高温でも硬さが保たれ
た。
【0043】(比較例1)実施例1と同様にしてメチル
トリクロロシラン50.5g(0.338モル)とジメ
チルジクロロシラン8.06g(0.0624モル)を
用い、しかし有機溶媒としてメチルイソブチルケトンの
代わりにトルエンとイソプロピルアルコールを用いた反
応を行った。すなわちこれらのクロロシランを40mLの
トルエンに溶解し、水160mL、トルエン90mL、イソ
プロピルアルコール30mLの2相反応系に滴下した。実
施例1と同様の処理を行って得たシリコーンレジンは、
実施例1と同様の組成であるにもかかわらず高粘度の液
体であった。GPCから求めた標準ポリスチレン換算で
の重量平均分子量は12100であり、数平均分子量は
1870であった。29SiNMRスペクトルから求めた
(a+b)/(c+d)の値は0.18,a/(a+
b)の値は0.064であったが、c/(c+d)の値
は0.064と低かった。また、1 HNMRスペクトル
では2−プロポキシ基の存在がみとめられ、29SiNM
Rスペクトルから求めたシラノール量の約40%が2−
プロポキシであると推定できた。
【0044】このシリコーンレジンを実施例1と同様に
して硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけ
るせん断弾性率を表1に示す。出発原料および量が実施
例1と同様であるにもかかわらず、弾性率は50℃から
100℃の領域で2桁以上におよぶ急激な減少を示し、
高温での硬さが保てなかった。
【0045】 〔表1〕 シリコーンレジン硬化フィルムのせん断弾性率(MPa)の温度依存性 実施例番号 25℃ 100℃ 200℃ ──────────────────────────── 実施例1 490 210 125 実施例2 450 190 180 実施例3 420 160 100 実施例4 400 240 230 実施例5 230 85 70 実施例6 140 80 80 比較例1 380 1.5 1 ────────────────────────────
【0046】
【発明の効果】本発明は、優れた特性を有するシリコー
ンレジン硬化物を製造するために不可欠な硬化性シリコ
ーンレジンの製造方法を提供するものである。本発明で
得られるシリコーンレジンの硬化物は、物理的熱安定性
に優れている、すなわち、高温でも弾性率が低下しな
い。したがって、シリコーンレジンがもつ一般的性質で
ある熱安定性(熱分解開始温度が高いこと)、電気絶縁
性、耐炎性等の特性に加えて、高温でさらに硬さの要求
される用途に広汎な応用が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 章人 静岡県御殿場市茱萸沢1324−1 (72)発明者 丸山 照仁 神奈川県伊勢原市東大竹1−17−7 セジ ュール飛鳥205号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均構造が一般式 〔R2 Si(OH)O1/2 a 〔R2 SiO2/2
    b 〔RSi(OH)O2/2c 〔RSiO3/2 d 〔Rはそれぞれ独立に一価の炭化水素基であり、a,
    b,c及びdは次の各条件を満たすものである。 (1)a+b+c+d=1(但し、aは0または正の数
    で、b,c,dは正の数である。) (2)0.001≦(a+b)/(c+d)≦1.0 (3)0.12≦c/(c+d)≦0.35〕 で示される硬化性シリコーンレジンを、下記(a)と
    (b)からなる2相反応系にて、下記(A)と(B)の
    加水分解および縮合を行うことにより製造する方法。 (a)次の又は、 含酸素有機溶媒 含酸素有機溶媒と炭化水素溶媒とからなる混合溶媒
    (但し、容量比は該混合溶媒100容量部中、炭化水素
    溶媒が50容量部以下である)、 (b)下記(A)及
    び(B)の化合物中のハロゲン原子1モルに対して、
    1.8グラム当量以下の水溶性無機塩基または緩衝能を
    有する弱酸の塩を含むかまたは含まない水、 (A)式RSiX3 (Rは上記と同じ意味であり、Xは
    ハロゲン原子である。)で示されるオルガノトリハロシ
    ラン、 (B)式Y(SiR2 O)e SiR2 Y(Yはハロゲン
    原子、水酸基、水素から選ばれる一種以上、eは0また
    は300以下の正の数であり、Rは上記と同じ意味であ
    る)で示される2官能性ジオルガノシランまたは両末端
    に官能基を有するジオルガノポリシロキサン。
  2. 【請求項2】 前記Rがメチル基である、請求項1記載
    の硬化性シリコーンレジンの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記(a)と(b)との2相反応系を形
    成させ、前記(A)と(B)の混合物、または上記
    (a)に(A)と(B)を溶解させた溶液を滴下して反
    応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化
    性シリコーンレジンの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記(b)の水相に、前記(a)に上記
    (A)と(B)を溶解させた溶液を滴下し、結果として
    生じる2相反応系にて反応を行うことを特徴とする請求
    項1又は2に記載の硬化性シリコーンレジンの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記(a)に前記(A)と(B)を溶解
    させた溶液と、上記(b)とを同時に反応容器に滴下
    し、結果として生じる2相反応系にて反応を行うことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性シリコーンレ
    ジンの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記Yが水酸基、水素から選ばれる一種
    以上である(B)を溶解させた(a)と(b)との2相
    反応系を形成させ、上記(A)、または(a)に(A)
    を溶解させた溶液を滴下して反応を行うことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の硬化性シリコーンレジンの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 反応系を激しく攪拌することにより有機
    相と水相が2層を保たない、すなわちこれら2相が上層
    と下層を形成し、その間に広い平面の界面を有するとい
    う状態を保たないようにして反応を行うことを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性シリコーンレ
    ジンの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの方法で製造さ
    れた硬化性シリコーンレジンを50℃以上、350℃以
    下の温度で加熱して、あるいは20℃以上、350℃以
    下の温度で触媒または架橋剤を用いて硬化させるシリコ
    ーンレジン硬化物の製造方法。
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