JPH112258A - 油溝を有する回転部材 - Google Patents
油溝を有する回転部材Info
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- JPH112258A JPH112258A JP9153231A JP15323197A JPH112258A JP H112258 A JPH112258 A JP H112258A JP 9153231 A JP9153231 A JP 9153231A JP 15323197 A JP15323197 A JP 15323197A JP H112258 A JPH112258 A JP H112258A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動車用自動変速機のクラッチなどのハブ
を、より安価で軸受性能の優れたものにする。 【解決手段】 ハブ10は、つば付き筒状の形状をして
おり、これの一端側には大径スプライン部12が形成さ
れており、また、他端側には小径スプライン部14が形
成されている。ハブ10の内径部には、らせん状の油溝
16が形成されている。油溝16のらせんの巻き方向
は、ハブ10の回転時に、作動油の流れ方向から見て上
流側の油溝16の開口端部が作動油を迎え入れる向きに
なるように形成する。油溝16のらせん角度は、ハブ1
0と相手部材との設定相対回転速度が大きいものほど、
油溝16のらせん角度が小さいものに設定されている。
ハブ10は、大径スプライン部12、小径スプライン部
14、及び油溝16を含む全体が一体の焼結合金で形成
されている。油溝16は、これの溝底の両角部に所定の
大きさの隅Rが形成されている。
を、より安価で軸受性能の優れたものにする。 【解決手段】 ハブ10は、つば付き筒状の形状をして
おり、これの一端側には大径スプライン部12が形成さ
れており、また、他端側には小径スプライン部14が形
成されている。ハブ10の内径部には、らせん状の油溝
16が形成されている。油溝16のらせんの巻き方向
は、ハブ10の回転時に、作動油の流れ方向から見て上
流側の油溝16の開口端部が作動油を迎え入れる向きに
なるように形成する。油溝16のらせん角度は、ハブ1
0と相手部材との設定相対回転速度が大きいものほど、
油溝16のらせん角度が小さいものに設定されている。
ハブ10は、大径スプライン部12、小径スプライン部
14、及び油溝16を含む全体が一体の焼結合金で形成
されている。油溝16は、これの溝底の両角部に所定の
大きさの隅Rが形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油溝を有する回転
部材、特に自動車用自動変速機のクラッチのハブのよう
な、両端部に動力伝達部が形成されていると共に、内径
部に油溝が形成されており、摺動する回転部材に関する
ものである。
部材、特に自動車用自動変速機のクラッチのハブのよう
な、両端部に動力伝達部が形成されていると共に、内径
部に油溝が形成されており、摺動する回転部材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用自動変速機のクラッチの
ハブは、図4に示すような形状をしており、複数(この
例では4つ)の部材から構成されている。つば30a及
び小径スプライン30bが形成された比較的薄肉の筒状
の本体部30は、強度に優れた素材から成るもので、こ
れに潤滑性に優れた材料製の筒状のブッシュ32を2箇
所に圧入し、更にブッシュ32の内径部分に潤滑用の油
溝を形成するようにしてある。図5に展開図として示す
ように、油溝32aは軸心に対して所定の角度傾けた直
線状のものが複数(この例では2つ)形成されている。
ブッシュ32の内径部には、図示してないが、軸状の相
手部材が回転可能にはめ合わされるようになっている。
なお、符号34は大径スプライン部材である。小径スプ
ライン30b及び大径スプライン部材34は、図示して
ないそれぞれの動力伝達部材のスプライン溝と連結され
ている。このような構成とすることにより、両端部に動
力伝達部(小径スプライン30b及び大径スプライン部
材34)が形成されていると共に、内径部に相対回転す
る相手部材との間を潤滑する油溝32aが形成されてい
る筒状のハブ(回転部材)が得られ、比較的薄肉のもの
でありながら、必要な動力伝達を行うのに充分な機械的
強度を有し、しかも相手部材との間に良好な潤滑性を確
保できるようにしている。
ハブは、図4に示すような形状をしており、複数(この
例では4つ)の部材から構成されている。つば30a及
び小径スプライン30bが形成された比較的薄肉の筒状
の本体部30は、強度に優れた素材から成るもので、こ
れに潤滑性に優れた材料製の筒状のブッシュ32を2箇
所に圧入し、更にブッシュ32の内径部分に潤滑用の油
溝を形成するようにしてある。図5に展開図として示す
ように、油溝32aは軸心に対して所定の角度傾けた直
線状のものが複数(この例では2つ)形成されている。
ブッシュ32の内径部には、図示してないが、軸状の相
手部材が回転可能にはめ合わされるようになっている。
なお、符号34は大径スプライン部材である。小径スプ
ライン30b及び大径スプライン部材34は、図示して
ないそれぞれの動力伝達部材のスプライン溝と連結され
ている。このような構成とすることにより、両端部に動
力伝達部(小径スプライン30b及び大径スプライン部
材34)が形成されていると共に、内径部に相対回転す
る相手部材との間を潤滑する油溝32aが形成されてい
る筒状のハブ(回転部材)が得られ、比較的薄肉のもの
でありながら、必要な動力伝達を行うのに充分な機械的
強度を有し、しかも相手部材との間に良好な潤滑性を確
保できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の油溝を有する回転部材には、部品点数が多
いうえに、加工に時間がかかったり、部品同士の選択組
合せのための部材管理が必要になったりするだけでな
く、比較的薄肉のブッシュ32を、同様に薄肉の本体部
30に圧入する必要があるので、変形による不良品が発
生しやすく、製造コストがかさむという問題点がある。
本発明は、このような課題を解決することを目的として
いる。
ような従来の油溝を有する回転部材には、部品点数が多
いうえに、加工に時間がかかったり、部品同士の選択組
合せのための部材管理が必要になったりするだけでな
く、比較的薄肉のブッシュ32を、同様に薄肉の本体部
30に圧入する必要があるので、変形による不良品が発
生しやすく、製造コストがかさむという問題点がある。
本発明は、このような課題を解決することを目的として
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
油溝を有する回転部材全体を一体の焼結合金製のものと
すると共に、油溝の形状を、金型による粉末成形に適し
たもので、しかも実際の使用時において油の流れが良好
となるように工夫を凝らすことにより、上記課題を解決
する。すなわち、本発明の回転部材(10)は、請求項
1記載のものにおいては、筒部の両端側には動力伝達部
(12、14)が形成されていると共に、該筒部の内径
側には、これに摺動回転可能にはめ合わされる相手部材
(18)との間を潤滑するための油溝(16)が形成さ
れているものを対象としており、前記回転部材(10)
が、前記両動力伝達部(12、14)及び油溝(16)
を含む一体の焼結合金で成り、前記油溝(16)は、こ
れの溝底角部が所定の大きさの隅部半径(R)を有する
と共に、らせん状をしており、かつ巻き方向が前記回転
の方向に対応したものとされていることを特徴としてい
る。また、請求項2記載のものにおいては、前記油溝
(16)のらせんは、溝幅(W)とランド幅(L)との
比が略1:10となるように、らせん角度(θ)が決定
されていることを特徴としている。さらに、請求項3記
載のものにおいては、前記油溝(16)のらせんは、複
数設けられており、溝幅(W)とランド幅(L)との比
が略1:10となるように、らせん角度(θ)が決定さ
れていることを特徴としている。なお、かっこ内の符号
は、実施の形態の対応する部材を示す。
油溝を有する回転部材全体を一体の焼結合金製のものと
すると共に、油溝の形状を、金型による粉末成形に適し
たもので、しかも実際の使用時において油の流れが良好
となるように工夫を凝らすことにより、上記課題を解決
する。すなわち、本発明の回転部材(10)は、請求項
1記載のものにおいては、筒部の両端側には動力伝達部
(12、14)が形成されていると共に、該筒部の内径
側には、これに摺動回転可能にはめ合わされる相手部材
(18)との間を潤滑するための油溝(16)が形成さ
れているものを対象としており、前記回転部材(10)
が、前記両動力伝達部(12、14)及び油溝(16)
を含む一体の焼結合金で成り、前記油溝(16)は、こ
れの溝底角部が所定の大きさの隅部半径(R)を有する
と共に、らせん状をしており、かつ巻き方向が前記回転
の方向に対応したものとされていることを特徴としてい
る。また、請求項2記載のものにおいては、前記油溝
(16)のらせんは、溝幅(W)とランド幅(L)との
比が略1:10となるように、らせん角度(θ)が決定
されていることを特徴としている。さらに、請求項3記
載のものにおいては、前記油溝(16)のらせんは、複
数設けられており、溝幅(W)とランド幅(L)との比
が略1:10となるように、らせん角度(θ)が決定さ
れていることを特徴としている。なお、かっこ内の符号
は、実施の形態の対応する部材を示す。
【0005】
【作用】油溝を有し、摺動かつ回転する回転部材を、両
端側の動力伝達部及び内径部の油溝ごと一体成形のもの
としたことにより、焼結合金製のものであっても、従来
のものと同程度の機械的強度が得られるだけでなく、ブ
ッシュ部を圧入したり、油溝を切削加工したりする工数
が不要になるので、油溝を有する回転部材が安価に製造
できる。油溝は、らせん状のもので、回転の方向に対応
した巻き方向となるような形状のものとしたことによ
り、回転作動時における油溝を通過する作動油の流量が
従来よりも多くできるので、潤滑性能や異物排除性能に
優れたものとなる。更に油溝の溝底角部に隅部半径を設
けるようにしたことにより、素材を金型から取外す作業
が容易になったばかりでなく、溝部の応力集中が小さく
なり回転部材の軸受部の耐荷重性能が向上できる。ま
た、請求項2記載のように構成した場合には、軸受部の
荷重支持性能を損なうようなことなく、良好な潤滑を行
うことができる。さらに、請求項3記載のように構成し
た場合には、溝数に対応する大きい流量を流すことがで
き、より良好な潤滑を行うことができる。
端側の動力伝達部及び内径部の油溝ごと一体成形のもの
としたことにより、焼結合金製のものであっても、従来
のものと同程度の機械的強度が得られるだけでなく、ブ
ッシュ部を圧入したり、油溝を切削加工したりする工数
が不要になるので、油溝を有する回転部材が安価に製造
できる。油溝は、らせん状のもので、回転の方向に対応
した巻き方向となるような形状のものとしたことによ
り、回転作動時における油溝を通過する作動油の流量が
従来よりも多くできるので、潤滑性能や異物排除性能に
優れたものとなる。更に油溝の溝底角部に隅部半径を設
けるようにしたことにより、素材を金型から取外す作業
が容易になったばかりでなく、溝部の応力集中が小さく
なり回転部材の軸受部の耐荷重性能が向上できる。ま
た、請求項2記載のように構成した場合には、軸受部の
荷重支持性能を損なうようなことなく、良好な潤滑を行
うことができる。さらに、請求項3記載のように構成し
た場合には、溝数に対応する大きい流量を流すことがで
き、より良好な潤滑を行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施の形態を示
す。自動車用自動変速機のクラッチのハブ(回転部材)
10は、つば付き筒状の形状をしており、これの図中左
端側には大径スプライン部12が形成されており、ま
た、図中右端側には小径スプライン部14が形成されて
いる。両スプライン部(動力伝達部)12、14は、そ
れぞれ図示してない動力伝達部材のスプライン溝部と連
結されるようになっており、相互に動力の伝達を行うこ
とが可能である。ハブ10の内径部には、図2に展開図
として示すような、らせん状の油溝16が形成されてい
る。油溝16は、ハブ10の内径部に回転可能にはめ合
わせられる仮想線で示す軸状の相手部材18との間を潤
滑することが可能である。油溝16をらせん状のものと
することにより、ハブ10を後述するように一体の焼結
合金製のものとしても、金型から取外すことが可能にな
る。油溝16の溝幅W及び溝深さHは経験的に決定すれ
ばよいが、通常の異物(夾雑物)の大きさより少し大き
めの値(0.3mm程度)とするのが一般的である。油
溝16のらせんの巻き方向は、ハブ10の回転方向と同
じ向きにする。すなわち、ハブ10の回転時に、作動油
の流れ方向から見て上流側の油溝16の開口端部が作動
油を迎え入れる向きになるように形成する。また、油溝
16のらせん角度θは、ハブ10と相手部材18との相
対回転速度に対応したものとするとよい。すなわち、設
定相対回転速度が大きいものほど、油溝16のらせん角
度θを小さいものにするとよい。こうすることによっ
て、回転時に潤滑油が油溝16の側壁面に衝突すること
が少なくなり(この場合も、作動油の抜けが良くな
り)、通過流量を大きくすることができる。さらに、油
溝16の溝幅Wとランド幅Lとの比は、1:10程度と
なるように設定することが望ましい。これにより、軸受
として必要な荷重支持性能を損なうようなことなく、良
好な潤滑を行うことができる。したがって、設計条件に
よっては、油溝16は複数設けるようにすることができ
る。油溝16をこのような構成のものとすることによ
り、ハブ10の回転作動時における油溝16を通過する
作動油の抜けが最良のものとなり、相手部材18との間
の潤滑性能及び油溝16からの異物排除性能を従来より
も優れたものとすることが可能である(なお、リング状
の溝を並列に複数設ける構成のものでは、粉末成形した
後で、回転部材を金型から取り外すことが困難になるだ
けでなく、このような形状のものでは、潤滑油が溝内に
滞留しやすいため、異物排除性能も劣るものになる)。
ハブ10は、大径スプライン部12、小径スプライン部
14、及び油溝16を含む全体が一体の焼結合金で形成
されている。図3に部分拡大断面図として示すように、
油溝16は、これの溝底の両角部に所定の大きさの隅部
半径Rが形成されている。油溝16をこのような形状の
ものとすることにより、ハブ10を粉末成形した後で、
金型から素材を取外す作業が容易になると共に、ハブ1
0として機能した場合、溝部の応力集中が小さくなりハ
ブ10の軸受部の耐荷重性能を向上させることが可能に
なる。
す。自動車用自動変速機のクラッチのハブ(回転部材)
10は、つば付き筒状の形状をしており、これの図中左
端側には大径スプライン部12が形成されており、ま
た、図中右端側には小径スプライン部14が形成されて
いる。両スプライン部(動力伝達部)12、14は、そ
れぞれ図示してない動力伝達部材のスプライン溝部と連
結されるようになっており、相互に動力の伝達を行うこ
とが可能である。ハブ10の内径部には、図2に展開図
として示すような、らせん状の油溝16が形成されてい
る。油溝16は、ハブ10の内径部に回転可能にはめ合
わせられる仮想線で示す軸状の相手部材18との間を潤
滑することが可能である。油溝16をらせん状のものと
することにより、ハブ10を後述するように一体の焼結
合金製のものとしても、金型から取外すことが可能にな
る。油溝16の溝幅W及び溝深さHは経験的に決定すれ
ばよいが、通常の異物(夾雑物)の大きさより少し大き
めの値(0.3mm程度)とするのが一般的である。油
溝16のらせんの巻き方向は、ハブ10の回転方向と同
じ向きにする。すなわち、ハブ10の回転時に、作動油
の流れ方向から見て上流側の油溝16の開口端部が作動
油を迎え入れる向きになるように形成する。また、油溝
16のらせん角度θは、ハブ10と相手部材18との相
対回転速度に対応したものとするとよい。すなわち、設
定相対回転速度が大きいものほど、油溝16のらせん角
度θを小さいものにするとよい。こうすることによっ
て、回転時に潤滑油が油溝16の側壁面に衝突すること
が少なくなり(この場合も、作動油の抜けが良くな
り)、通過流量を大きくすることができる。さらに、油
溝16の溝幅Wとランド幅Lとの比は、1:10程度と
なるように設定することが望ましい。これにより、軸受
として必要な荷重支持性能を損なうようなことなく、良
好な潤滑を行うことができる。したがって、設計条件に
よっては、油溝16は複数設けるようにすることができ
る。油溝16をこのような構成のものとすることによ
り、ハブ10の回転作動時における油溝16を通過する
作動油の抜けが最良のものとなり、相手部材18との間
の潤滑性能及び油溝16からの異物排除性能を従来より
も優れたものとすることが可能である(なお、リング状
の溝を並列に複数設ける構成のものでは、粉末成形した
後で、回転部材を金型から取り外すことが困難になるだ
けでなく、このような形状のものでは、潤滑油が溝内に
滞留しやすいため、異物排除性能も劣るものになる)。
ハブ10は、大径スプライン部12、小径スプライン部
14、及び油溝16を含む全体が一体の焼結合金で形成
されている。図3に部分拡大断面図として示すように、
油溝16は、これの溝底の両角部に所定の大きさの隅部
半径Rが形成されている。油溝16をこのような形状の
ものとすることにより、ハブ10を粉末成形した後で、
金型から素材を取外す作業が容易になると共に、ハブ1
0として機能した場合、溝部の応力集中が小さくなりハ
ブ10の軸受部の耐荷重性能を向上させることが可能に
なる。
【0007】次に、この実施の形態の作用を説明する。
ハブ10の大径スプライン部12及び小径スプライン部
14は、図示してない相手側の動力伝達部材のスプライ
ン溝とそれぞれ連結されており、作動時にそれぞれ動力
の伝達を行う。また、ハブ10の内径部にはめ合わされ
た相手部材18と相対回転中に、油溝16を通過する作
動油により回転摺動部の潤滑を行う。ハブ10を、両端
側の大径スプライン部12、小径スプライン部14及び
内径部の油溝16ごと一体成形のものとしたことによ
り、焼結合金製のものであっても、従来のものと同程度
の機械的強度が得られるだけでなく、ブッシュ部を圧入
したり、油溝16を切削加工したりする工数が不要にな
るので、ハブ10が安価に製造できる。油溝16は、ら
せん状のもので、回転の方向に対応した巻き方向で、か
つ回転速度に対応した、らせん角度θを有するものとし
たことにより、回転作動時における油溝16を通過する
作動油の抜けが従来よりも良くなる。すなわち、油溝1
6を通過する流量が従来よりも多くできるので、潤滑性
能や異物排除性能に優れたものとなる。更に油溝16の
溝底角部に隅部半径Rを付けるようにしたことにより、
素材を金型から取外す作業が容易になったばかりでな
く、溝部の応力集中が小さくなりハブ10の軸受部の耐
荷重性能が向上できる。
ハブ10の大径スプライン部12及び小径スプライン部
14は、図示してない相手側の動力伝達部材のスプライ
ン溝とそれぞれ連結されており、作動時にそれぞれ動力
の伝達を行う。また、ハブ10の内径部にはめ合わされ
た相手部材18と相対回転中に、油溝16を通過する作
動油により回転摺動部の潤滑を行う。ハブ10を、両端
側の大径スプライン部12、小径スプライン部14及び
内径部の油溝16ごと一体成形のものとしたことによ
り、焼結合金製のものであっても、従来のものと同程度
の機械的強度が得られるだけでなく、ブッシュ部を圧入
したり、油溝16を切削加工したりする工数が不要にな
るので、ハブ10が安価に製造できる。油溝16は、ら
せん状のもので、回転の方向に対応した巻き方向で、か
つ回転速度に対応した、らせん角度θを有するものとし
たことにより、回転作動時における油溝16を通過する
作動油の抜けが従来よりも良くなる。すなわち、油溝1
6を通過する流量が従来よりも多くできるので、潤滑性
能や異物排除性能に優れたものとなる。更に油溝16の
溝底角部に隅部半径Rを付けるようにしたことにより、
素材を金型から取外す作業が容易になったばかりでな
く、溝部の応力集中が小さくなりハブ10の軸受部の耐
荷重性能が向上できる。
【0008】なお、上記実施の形態の説明においては、
自動車用自動変速機のクラッチのハブに本発明を適用す
るものとしたが、これに限定されるわけではなく、筒状
の両端部に動力伝達部が形成されていると共に、内径部
に油溝を形成する必要があるような構成の回転部材であ
れば、本発明を適用することができる。
自動車用自動変速機のクラッチのハブに本発明を適用す
るものとしたが、これに限定されるわけではなく、筒状
の両端部に動力伝達部が形成されていると共に、内径部
に油溝を形成する必要があるような構成の回転部材であ
れば、本発明を適用することができる。
【0009】また、上記実施の形態の説明においては、
油溝16のらせん角度θは、ハブ10と相手部材18と
の相対回転速度に対応したものとしたが、油溝16を通
過する流量を増大する必要性の方が大きい場合には、請
求項3記載のように、油溝16を複数設けることを優先
させるようにすることもできる。この場合は、油溝16
の数を選択してから、油溝16の溝幅Wとランド幅Lと
の比が略1:10を満足するような、らせん角度θを決
定することになる。
油溝16のらせん角度θは、ハブ10と相手部材18と
の相対回転速度に対応したものとしたが、油溝16を通
過する流量を増大する必要性の方が大きい場合には、請
求項3記載のように、油溝16を複数設けることを優先
させるようにすることもできる。この場合は、油溝16
の数を選択してから、油溝16の溝幅Wとランド幅Lと
の比が略1:10を満足するような、らせん角度θを決
定することになる。
【0010】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、回転部材を両端側の動力伝達部及び内径部の油溝ご
と一体成形のものとしたことにより、焼結合金製のもの
であっても、従来のものと同程度の機械的強度が得られ
るだけでなく、ブッシュ部を圧入したり、油溝を切削加
工したりする工数が不要になるので、油溝を有する回転
部材が安価に製造できる。油溝は、らせん状のもので、
金型からの取外しが可能となるばかりか、回転の方向に
対応した巻き方向としたことにより、回転作動時におけ
る油溝を通過する作動油の流量が従来よりも多くできる
ので、潤滑性能や異物排除性能に優れたものとなる。更
に油溝の溝底角部に隅Rを付けるようにしたことによ
り、素材を金型から取外す作業が容易になったばかりで
なく、溝部の応力集中が小さくなり、回転部材の軸受部
の耐荷重性能が向上できる。また、請求項2記載のよう
に構成した場合には、軸受部の荷重支持性能を損なうよ
うなことなく、良好な潤滑を行うことができる。さら
に、請求項3記載のように構成した場合には、溝数に対
応する大きい流量を流すことができ、さらに良好な潤滑
を行うことができる。
と、回転部材を両端側の動力伝達部及び内径部の油溝ご
と一体成形のものとしたことにより、焼結合金製のもの
であっても、従来のものと同程度の機械的強度が得られ
るだけでなく、ブッシュ部を圧入したり、油溝を切削加
工したりする工数が不要になるので、油溝を有する回転
部材が安価に製造できる。油溝は、らせん状のもので、
金型からの取外しが可能となるばかりか、回転の方向に
対応した巻き方向としたことにより、回転作動時におけ
る油溝を通過する作動油の流量が従来よりも多くできる
ので、潤滑性能や異物排除性能に優れたものとなる。更
に油溝の溝底角部に隅Rを付けるようにしたことによ
り、素材を金型から取外す作業が容易になったばかりで
なく、溝部の応力集中が小さくなり、回転部材の軸受部
の耐荷重性能が向上できる。また、請求項2記載のよう
に構成した場合には、軸受部の荷重支持性能を損なうよ
うなことなく、良好な潤滑を行うことができる。さら
に、請求項3記載のように構成した場合には、溝数に対
応する大きい流量を流すことができ、さらに良好な潤滑
を行うことができる。
【図1】本発明の実施の形態を示し、ハブの上半部を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】ハブに形成した油溝の展開図である。
【図3】油溝の拡大断面図である。
【図4】従来のハブの構成の一例を示す断面図である。
【図5】従来のハブに形成した油溝の展開図である。
10 ハブ(回転部材) 12 大径スプライン部 14 小径スプライン部 16 油溝 18 相手部材 L ランド幅 R 隅部半径 W 溝幅 θ らせん角度
Claims (3)
- 【請求項1】 筒部の両端側には動力伝達部が形成され
ていると共に、該筒部の内径側には、これに摺動回転可
能にはめ合わされる相手部材との間を潤滑するための油
溝が形成されており、摺動する回転部材において、 前記回転部材が、前記両動力伝達部及び油溝を含む一体
の焼結合金で成り、前記油溝は、これの溝底角部が所定
の大きさの隅部半径を有すると共に、らせん状をしてお
り、かつ巻き方向が前記回転の方向に対応したものとさ
れていることを特徴とする油溝を有する回転部材。 - 【請求項2】 前記油溝のらせんは、溝幅とランド幅と
の比が略1:10となるように、らせん角度が決定され
ていることを特徴とする請求項1記載の油溝を有する回
転部材。 - 【請求項3】 前記油溝のらせんは、複数設けられてお
り、溝幅とランド幅との比が略1:10となるように、
らせん角度が決定されていることを特徴とする請求項1
記載の油溝を有する回転部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9153231A JPH112258A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 油溝を有する回転部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9153231A JPH112258A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 油溝を有する回転部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH112258A true JPH112258A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15557929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9153231A Pending JPH112258A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 油溝を有する回転部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH112258A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006112443A (ja) * | 2004-10-12 | 2006-04-27 | Nok Corp | 自動変速機用ピストン |
| CN104196914A (zh) * | 2014-09-24 | 2014-12-10 | 重庆齿轮箱有限责任公司 | 一种湿式离合器 |
| JP2019138417A (ja) * | 2018-02-14 | 2019-08-22 | 自動車部品工業株式会社 | カップリング装置 |
-
1997
- 1997-06-11 JP JP9153231A patent/JPH112258A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006112443A (ja) * | 2004-10-12 | 2006-04-27 | Nok Corp | 自動変速機用ピストン |
| CN104196914A (zh) * | 2014-09-24 | 2014-12-10 | 重庆齿轮箱有限责任公司 | 一种湿式离合器 |
| JP2019138417A (ja) * | 2018-02-14 | 2019-08-22 | 自動車部品工業株式会社 | カップリング装置 |
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