JPH11236262A - 低熱膨張セラミックス構造部材およびそれを用いた半導体素子製造装置用部材 - Google Patents

低熱膨張セラミックス構造部材およびそれを用いた半導体素子製造装置用部材

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JPH11236262A
JPH11236262A JP10040811A JP4081198A JPH11236262A JP H11236262 A JPH11236262 A JP H11236262A JP 10040811 A JP10040811 A JP 10040811A JP 4081198 A JP4081198 A JP 4081198A JP H11236262 A JPH11236262 A JP H11236262A
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政宏 佐藤
Hirohisa Sechi
啓久 瀬知
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Abstract

(57)【要約】 精密な配線回路を精度よく製造できる半導体素子製造装
置用部材に適した低熱膨張、高剛性を有するセラミック
ス構造部材を得る。 【解決手段】コージェライト結晶相を主体とし、周期律
表第2a、3bおよび4b族元素の群(但し、Mg、A
lおよびSiを除く。)から選ばれる少なくとも1種を
酸化物換算で0.5〜10重量%含み、さらに前記第2
aおよび3b族元素を含有するシリケート化合物結晶相
やアルミニウムシリケート結晶相を含み、希土類元素を
酸化物換算で20重量%以下の割合で含有し、さらに窒
化珪素、炭化珪素、酸窒化珪素等を30重量%以下含有
する相対密度が130GPa以上、室温熱膨張率0.5
×10-6/℃以下、ヤング率130GPa以上の低熱膨
張セラミックス構造部材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空装置構造体、
サセプタ、静電チャック、真空チャックまたはステッパ
ーなどの半導体製造プロセスにおける製造装置用部材に
適したコージェライトを主体とする低熱膨張セラミック
ス構造部材およびそれを用いた半導体素子製造装置用部
材に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、コージェライト系焼結体は、低
熱膨張のセラミックス構造部材として知られており、フ
ィルター、ハニカム、耐火物などに応用されている。こ
のコージェライト系焼結体は、コージェライト粉末、あ
るいはコージェライトを形成するMgO、Al2 3
SiO2 粉末を配合して、これに焼結助剤として、希土
類元素酸化物や、SiO2 、CaO、MgOなどを添加
し、所定形状に成形後、1000℃〜1400℃の温度
で焼結する事によって作製される。(特公昭57−36
29号、特開平2−229760号)。
【0003】一方、LSIなどの半導体集積回路素子の
製造工程において、シリコンウエハに微細配線を形成す
る工程において、ウエハを支持または保持するためのサ
セプタ、静電チャックや絶縁リング、シリコンウエハへ
の回路形成のための露光装置のXYテーブル、あるいは
その他の各種半導体製造装置用の治具として、これまで
に主にアルミナや窒化珪素などのセラミックスが比較的
に安価で、化学的にも安定であるため広く用いられてい
る。
【0004】また最近では、コージェライトの低熱膨張
性を利用し、コージェライト系焼結体を半導体製造装置
部品として応用することが、特開平1−191422号
や、特公平6−97675号に提案されている。特開平
1−191422号によれば、X線マスクにおけるマス
ク基板に接着する補強リングとして、SiO2 、インバ
ーなどに加え、コージェライトによって形成し、メンブ
レンの応力を制御することが提案されている。また、特
公平6−97675号では、ウエハを載置する静電チャ
ック用基板としてアルミナやコージェライト系焼結体を
使用することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、LSIなどにお
ける高集積化にともない、回路の微細化が急速に進めら
れ、その回路の線幅もサブミクロンオーダーのレベルま
で高集積化しつつある。そして、シリコンウエハに高精
密回路を形成するための露光装置に対して高い精度が要
求され、例えば露光装置のステージ用部材においては1
00nm(0.1μm)以下の位置決め精度が要求さ
れ、露光の位置合わせ誤差が製品の品質向上や歩留まり
向上に大きな影響を及ぼしているのが現状である。
【0006】半導体製造装置用として一般に用いられて
きたアルミナ、窒化珪素などのセラミックスは、金属に
比べて熱膨張率は小さいものの、10〜40℃の熱膨張
率はそれぞれ、5.2×10-6/℃、1.5×10-6
℃であり、雰囲気温度が0.1℃変化すると数100n
m(0.1μm )の変形が発生することになり、露光等
の精密な工程ではこの変化が大きな問題となり、従来の
セラミックスでは精度が低く、生産性の低下をもたらし
ている。
【0007】これに対して、コージェライト系焼結体
は、熱膨張率が0.2×10-6/℃程度と、アルミナや
窒化珪素に比較して熱膨張率が低く、上記のような露光
精度に対する問題はある程度解決される。
【0008】ところが、露光装置用ステージのように、
シリコンウエハを載置した支持体が露光処理を施す位置
まで高速移動を伴うような場合には、移動後の支持体自
体が所定位置に停止後も振動しており、そのために、そ
の振動した状態で露光処理を施すと露光精度が低下する
という問題があった。これは露光によって形成する配線
が細くなるほど顕著であり、高精密な配線回路を形成す
る上では致命的な問題となっていた。
【0009】このような振動は、部材自体の剛性が低い
ことによって引き起こされるものであることから、これ
らの部材に対しては高い剛性、即ち高ヤング率が要求さ
れている。
【0010】従って、本発明の目的は、それ自体低熱膨
張を有するとともに、高剛性を有する低熱膨張性を有す
る低熱膨張セラミックス構造部材を提供するにある。ま
た、本発明の他の目的は、高集積回路素子などの半導体
素子を製造するための装置に適用され、精密な配線回路
を精度よく製造することのできる半導体素子製造装置用
部材を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に対して鋭意研究を重ねた結果、コージェライト結晶相
を主相とするセラミックス中に、Mg、AlおよびSi
以外の周期律表第2a、3bおよび4b族元素の群から
選ばれる少なくとも1種を所定の比率で含有せしめるこ
とにより、熱膨張率を低下できるとともに、さらにヤン
グ率を向上できることを見いだした。
【0012】即ち、本発明は、コージェライト結晶相を
主体とし、周期律表第2a、3bおよび4b族元素の群
(但し、Mg、AlおよびSiを除く。)から選ばれる
少なくとも1種を酸化物換算で0.5〜10重量%含
み、相対密度が95%以上、室温での熱膨張率が0.5
×10-6/℃以下、ヤング率が130GPa以上の低熱
膨張セラミックス構造部材であり、特に、前記セラミッ
クス中に、前記周期律表第2aおよび3b族元素の群か
ら選ばれる少なくとも1種の元素を含有するシリケート
化合物結晶相、あるいはアルミニウムシリケート結晶相
を含むこと、希土類元素を酸化物換算で20重量%以下
の割合で含有すること、窒化珪素、炭化珪素、酸窒化珪
素の中から選ばれる少なくとも1種を30重量%以下の
割合で含有することが望ましい。
【0013】また、本発明によれば、上記低熱膨張セラ
ミックス構造部材を半導体素子製造装置用部材として用
いることにより、上記目的が達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明におけるセラミック焼結体
は、コージェライト結晶相を主相とし、周期律表第2
a、3bおよび4b族元素の群(但し、Mg、Alおよ
びSiを除く。)から選ばれる少なくとも1種を酸化物
換算で0.5〜10重量%、好ましくは2〜8重量%の
割合で含有することが重要である。
【0015】周期律表第2a、3bおよび4b族元素の
群(但し、Mg、AlおよびSiを除く。)から選ばれ
る少なくとも1種を添加することにより、単独では緻密
化しにくいコージェライトの焼結性を改善できる上、高
ヤング率化、低熱膨張化を促進することができる。周期
律表第2a、3bおよび4b族元素の群(但し、Mg、
AlおよびSiを除く。)から選ばれる少なくとも1種
の元素としては、Ca,Sr,Ba,B,Ge,In,
Sn等が好適である。
【0016】上記成分の含有量を上記のように限定した
のは、周期律表第2a、3bおよび4b族元素の群(但
し、Mg、AlおよびSiを除く。)から選ばれる少な
くとも1種の酸化物換算量が0.5重量%未満では、焼
結性の改善、高ヤング率、低熱膨張化の効果が期待でき
ず、10重量%を超えると、熱膨張率が0.5×10-6
/℃を超えてしまい、本発明の目的に適さなくなるため
である。
【0017】本発明の低熱膨張セラミックス構造部材
は、コージェライト結晶相を主相とするものであるが、
ヤング率を高める上では、周期律表第2aおよび3b族
元素の群(但し、Mg、AlおよびSiを除く。)から
選ばれる少なくとも1種(M)が、シリケート化合物結
晶相、あるいはアルミニウムシリケート結晶相を形成し
ていることが望ましい。具体的なシリケート化合物結晶
相としてはM2 Si2 7 、アルミニウムシリケート結
晶相としては、MAl2 Si2 8 等が挙げられる。
【0018】また、かかるセラミックス中には、希土類
元素を酸化物換算で20重量%以下、特に、1〜10重
量%の割合で含有せしめることにより、さらに焼結性を
改善でき、低温で高密度のセラミックスを得ることがで
きる。用いる希土類元素としては、Y、Yb、Er、S
m、Dy等が挙げられ、これらは焼結体中に酸化物とし
て結晶相の粒界に非晶質相もしくはシリケート結晶相と
して存在する。
【0019】なお、希土類元素の酸化物換算量が20重
量%を超えると、セラミックスの熱膨張率が熱膨張率が
0.5×10-6/℃を超えてしまい本発明の目的に適さ
なくなる。
【0020】本発明によれば、セラミックス中に、それ
自体、高ヤング率を有する窒化珪素、炭化珪素および酸
窒化珪素の群から選ばれる少なくとも1種を30重量%
以下、特に10〜20重量%の割合で含有せしめること
により、低熱膨張性を維持しつつ、さらに高ヤング率の
セラミックス構造部材を得ることができる。
【0021】これらの成分は、セラミックス中に結晶粒
子として存在する。これらの中でも窒化珪素が最も効果
的である。なお、酸窒化珪素とは、Si−N−O系化合
物であり、例えばSi2 2 Oである。 上記窒化珪
素、炭化珪素、酸窒化珪素の合計量が30重量%を超え
ると、セラミックスの熱膨張率が熱膨張率が0.5×1
-6/℃を超えてしまい、本発明の目的に適さなくな
る。
【0022】また、本発明のセラミックスは、相対密度
が95%以上であることも重要である。これは、相対密
度が95%よりも小さいと、130GPa以上の高ヤン
グ率が達成されないためである。相対密度はさらに高い
ことが望ましく、96%以上、さらには97%以上であ
ることがヤング率を高める上で望ましい。
【0023】本発明における上記のような低熱膨張セラ
ミックス構造部材を作製するには、平均粒径10μm以
下のコージェライト粉末を主体とし、平均粒径10μm
以下の周期律表第2a、3bおよび4b族元素の群(但
し、Mg、AlおよびSiを除く。)から選ばれる少な
くとも1種の化合物を酸化物に換算して0.5〜10重
量%の割合で添加する。化合物としては、酸化物、炭化
物、水酸化物、炭酸塩等いずれでもかまわない。
【0024】さらには、平均粒径10μm以下の希土類
元素酸化物を20重量%以下、平均粒径10μm以下の
窒化珪素、炭化珪素、酸窒化珪素の中から少なくとも1
種を30重量%以下の割合で適宜配合した後、ボールミ
ルなどにより十分混合し、所定の形状に所望の成形手
段、例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、押し出し
成形、鋳込み成形等に成形する。
【0025】その後、この成形体を1200〜1500
℃、特に1300〜1400℃の範囲で1〜10時間程
度焼結することにより緻密化する。また、焼成温度を上
記のように限定したのは1200℃より低いと、緻密体
が得られず、1500℃を超えると、溶解してしまうた
めである。
【0026】焼成にあたり、成形体中に窒化珪素、炭化
珪素、酸窒化珪素等を含む場合は、これらの成分が酸化
しないように窒素、アルゴン等の不活性ガス中で焼成す
ることが望ましい。
【0027】また、周期律表第2aおよび3b族元素の
群(但し、Mg、AlおよびSiを除く。)から選ばれ
る少なくとも1種のシリケート化合物結晶相、あるいは
アルミニウムシリケート結晶相を析出させる上では、焼
成温度から1000℃までの降温過程を300℃/hr
以下で徐冷することによって積極的に結晶相を析出させ
ることができる。
【0028】なお、本発明の低熱膨張セラミックス構造
部材は、優れた低熱膨張特性を維持しつつ、高い剛性、
即ち、高ヤング率を有することから、低熱膨張特性が要
求される各種産業機械用構造部材に好適に使用される。
とりわけ、微細な回路を形成するためのウエハに露光処
理を行うなどの半導体素子製造装置用部材、例えば、露
光装置用ステージや、光学系支持体などとして用いるこ
とにより、雰囲気の温度変化に対しても寸法の変化がな
く、優れた精度が得られるとともに、振動に伴う精度の
低下をも防止することができ、半導体素子製造の品質と
量産性を高めることができる。
【0029】また、本発明の低熱膨張セラミックス構造
部材は、さらに、真空装置構造体、サセプタ、静電チャ
ック、真空チャックまたはステッパーなどの半導体素子
製造プロセスにおける各種構造部材としても使用するこ
とにより同様な効果が期待できる。
【0030】
【実施例】コージェライト粉末(平均粒径2μm、BE
T比表面積2m2 /g)と、平均粒径1μmの表1に示
す各種周期律表第2a、3bおよび4b族元素化合物、
平均粒径が0.6μmの窒化珪素、炭化珪素、酸窒化珪
素粉末と、平均粒径が1μmの各種の希土類元素酸化物
粉末を用いて、表1〜4に示す組成になるように調合
後、1t/cm2 で金型成形した。そして、成形体を炭
化珪素質の匣鉢に入れて表1〜4の条件で焼成した。な
お、試料No.3〜6、11、15〜20、23、32、
33、35、38については1000℃まで200℃/
hrで徐冷し、その他は500℃/hrの冷却速度で降
温した。
【0031】得られた焼結体を研磨し、3×4×14m
mの試料を作製した。これを用いて、アルキメデス法に
基づき相対密度を算出し、さらに室温の熱膨張係数を測
定した。また、超音波パルス法により、室温でのヤング
率を測定した。また、X線回折測定を行い、コージェラ
イト以外の結晶相を同定した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】表1〜4の結果から明らかなように、周期
律表第2a、3bおよび4b族元素(但し、Mg、Al
およびSiを除く。)を全く添加しないもしくはその添
加量が少ない試料No.1、2、41はヤング率が低い。
また、第2a、3bおよび4b族元素量が10重量%よ
りも多い試料No.9、45、希土類酸化物量が20重量
%よりも多い試料No.14、窒化珪素量が30重量%よ
りも多い試料No.27は、いずれも熱膨張率が0.5×
10-6/℃を超えるものであった。また、焼成温度が1
500℃よりも高い試料No.21は溶解してしまい、焼
成温度が1200℃よりも低い試料No.17では、緻密
化が不足した。
【0037】これらの比較例に対して、本発明に基づく
試料は、いずれも熱膨張率が0.5×10-6/℃以下の
低熱膨張特性を示し、さらには130GPa以上のヤン
グ率を示した。これらの中でも窒化珪素、炭化珪素、酸
窒化珪素を添加した試料No.24〜26、28〜31、
35、36、40、48、54は、ヤング率を160G
Pa以上に高めることができた。
【0038】また、周期律表第2aおよび3b族元素を
含むシリケート結晶相、あるいはアルミニウムシリケー
ト結晶相を析出させた試料No.3〜6、11、15〜1
6、18〜20、23、32、33、35、37、38
では、いずれもヤング率を140GPa以上に高めるこ
とができ、これらを組み合わせた試料No.35では、ヤ
ング率を170GPa以上に高めることができた。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の低熱膨張
セラミックス構造部材は、コージェライトの優れた低熱
膨張特性を維持しつつ、剛性、即ち、ヤング率を高める
ことができる。その結果、この低熱膨張セラミックス構
造部材を高微細な回路を形成するためのウエハに露光処
理を行うなどの半導体素子製造装置用部品、例えば、露
光装置用ステージなどとして用いることにより、雰囲気
の温度変化に対しても寸法の変化がなく、優れた精度が
得られるとともに、振動に伴う精度の低下をも防止する
ことができ、半導体素子製造の品質と量産性を高めるこ
とができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コージェライト結晶相を主体とし、周期律
    表第2a、3bおよび4b族元素の群(但し、Mg、A
    lおよびSiを除く。)から選ばれる少なくとも1種を
    酸化物換算で0.5〜10重量%含み、相対密度が95
    重量%以上、室温での熱膨張率が0.5×10-6/℃以
    下、ヤング率が130GPa以上の低熱膨張セラミック
    ス構造部材。
  2. 【請求項2】前記周期律表第2aおよび3b族元素の群
    から選ばれる少なくとも1種の元素を含有するシリケー
    ト化合物結晶相、あるいはアルミニウムシリケート結晶
    相を含むことを特徴とする請求項1記載の低熱膨張セラ
    ミックス構造部材。
  3. 【請求項3】希土類元素を酸化物換算で20重量%以下
    の割合で含有する請求項1記載の低熱膨張セラミックス
    構造部材。
  4. 【請求項4】窒化珪素、炭化珪素、酸窒化珪素の中から
    選ばれる少なくとも1種を30重量%以下の割合で含有
    する請求項1記載の低熱膨張セラミックス構造部材。
  5. 【請求項5】前記請求項1乃至請求項4のうちのいずれ
    か1つの低熱膨張セラミックス構造部材からなる半導体
    素子製造装置用部材。
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