JPH11272001A - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JPH11272001A
JPH11272001A JP7191998A JP7191998A JPH11272001A JP H11272001 A JPH11272001 A JP H11272001A JP 7191998 A JP7191998 A JP 7191998A JP 7191998 A JP7191998 A JP 7191998A JP H11272001 A JPH11272001 A JP H11272001A
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electrophotographic
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JP7191998A
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English (en)
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Hideya Arisue
英也 有末
Kazuyuki Suruga
和行 駿河
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反転現像方式を用いる画像形成において、繰り
返し安定性が優れかつ1回転目から良好な帯電性を示す
電子写真感光体を提供する。 【解決手段】導電性支持体上に、少なくとも酸化チタン
粒子とバインダー樹脂を含有する下引き層、感光層を順
次積層して形成し、反転現像法に用いられる電子写真感
光体において、前記下引き層がアルミン酸塩を含有する
ことを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等電子写真プロセスにより画像形成を行う際に用いら
れる電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の感光体としては、
セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、シリコン等の無機
光導電体を主成分とする感光層を有するものが広く知ら
れていた。しかし、これらは感度、熱安定性、耐湿性、
耐久性等において必ずしも満足し得るものではなく、ま
た特にセレン及び硫化カドミウムはその毒性のために製
造上、取扱上にも制約があった。
【0003】一方、有機電荷発生物質や有機電荷移動物
質等の有機光導電性物質を主成分とする感光層を有する
電子写真感光体は、製造が比較的容易であること、安価
であること、取扱が容易であること、また一般にセレン
感光体に比べて熱安定性が優れていること、豊富な種類
の化合物の中から最適な物を選択することにより、使用
する複写装置のプロセス速度に合わせて感度などを設定
できること等多くの利点を有することから現在では感光
体の主流となっており、多く実用化されている。
【0004】最近ではパソコンの普及により、デジタル
化した画像情報を用い画像形成する方式のレーザープリ
ンターやLEDプリンターが広く使用されている。ま
た、従来アナログ的な画像形成が主流であった複写機の
分野にも、カラー画像等の高画質な画像を得るためや入
力画像を記憶したり自由に編集したりするために、デジ
タル的に画像形成を行う方式が採用されてきている。
【0005】この様なデジタル的画像形成を行う場合、
デジタル化された画像情報は感光体に対して光信号とし
て入力される。このようなデジタル信号の光入力には、
主としてレーザー光やLED光などの単色光光源が用い
られる。また現像方式としては、入力光の有効利用や解
像度向上の目的で反転現像方式を採用することが多い。
反転現像方式においては感光体上の未露光部が白地とな
り、露光部が画像部になる。
【0006】露光光の波長が650nmから900nm
にかけての近赤外光である場合、有機電荷発生物質とし
ては主にフタロシアニン顔料が検討され実用化されてい
る。また、露光光の波長が400nmから800nmに
かけての可視光から近赤外光である場合、有機電荷発生
物質としては主にアゾ顔料が検討されている。
【0007】しかし、これら有機電荷発生物質を用いた
電子写真感光体は、画像形成プロセス1回転目の帯電操
作を経た後の現像段階での帯電性が悪く、2回転目から
ようやく帯電性が安定するという欠点があった。この現
象は、帯電、露光といった画像形成プロセス後の放置時
間と関係しており、放置時間が長いほど1回転目の帯電
性が悪い傾向が見られる。このことから、この現象は感
光層中の電荷発生物質の熱励起により発生した電荷また
は導電性支持体から感光層へ注入された電荷の蓄積によ
るものと考えられる。
【0008】近年は、情報処理装置の性能の向上にとも
ないデータ転送時間や画像処理時間が速くなってきたた
め、それに応じたコピー、プリントの速さを得るために
感光体の1回転目から画像形成に使いたいという要求が
出てきている。ところが、前述のような1回転目のプロ
セスにおける現像段階での帯電性が悪い感光体において
は、反転現像方式のデジタル画像形成における1回転目
のプロセスの画像は白地部がかぶってしまい、良好な画
像が得られなくなる。
【0009】また、帯電、露光、除電といったプロセス
を繰り返すことによる感度や帯電後の初期電位や除電後
の残留電位の変動を抑えるために、導電性支持体と感光
層の間に下引き層を設ける方法が提案されている。例え
ば、特開昭59−93453号公報、及び特開昭63−
298251号公報等には酸化チタン粒子を分散した下
引き層がそれぞれ開示されている。しかし、これらを用
いても前述の1回転目のプロセスにおける現像段階での
帯電性は改善できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、反転
現像方式を用いる画像形成において、繰り返し安定性が
優れかつ1回転目から良好な帯電性を示し画像欠陥が改
良された電子写真感光体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために種々の検討をした結果、導電性支持体上
に少なくとも酸化チタン粒子とバインダー樹脂を含有す
る下引き層、少なくとも有機電荷発生物質を含む感光層
を順次積層して形成し、反転現像法に用いられる電子写
真感光体において、前記下引き層がアルミン酸塩を含有
することが有効であることを見いだし本発明に至ったも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各構成要素につい
て詳細に説明する。
【0013】本発明に係わる導電性支持体としては、周
知の電子写真感光体に採用されているものをはじめ種々
のものが使用できる。具体的には、例えば金、銀、白
金、チタン、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、導電処理を
した金属酸化物等のドラム、シート、ベルト、あるいは
これらの薄膜のラミネート物、蒸着物等が挙げられる。
【0014】さらに、金属粉末、金属酸化物、カーボン
ブラック、炭素繊維、ヨウ化銅、電荷移動錯体、無機
塩、イオン伝導性の高分子電解質等の導電性物質を適当
なバインダーと共に塗布しポリマーマトリックス中に埋
め込んで導電処理を施したプラスチックやセラミック、
紙等で構成されるドラム、シート、ベルト等、またこの
ような導電性物質を含有し導電性となったプラスチッ
ク、セラミック、紙等のドラム、シート、ベルト等が挙
げられる。
【0015】本発明の電子写真感光体は、感光層と導電
性支持体の間に、感光層から導電性支持体への電荷の注
入をコントロールし繰り返し安定性を高めるために酸化
チタン粒子を含有する下引き層を設け、該層中にアルミ
ン酸塩を含有する。
【0016】アルミン酸塩は、オルトアルミン酸イオン
AlO3 3-やメタアルミン酸イオンAlO2 -とアルカリ
金属、アルカリ土類金属、Fe、Co、Znの各イオン
やアンモニウムイオン等との塩であり、具体的にはアル
ミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸マ
グネシウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸バリウ
ム、アルミン酸コバルト等が挙げられる。
【0017】本発明で使用される酸化チタン粒子は、他
の白色顔料と較べ、屈折率が大きく、物理的、化学的に
安定で、隠ぺい力、白色度に優れた顔料として印刷イン
キ、塗料、その他の多方面の分野で使用されており、結
晶型として、ルチル型、アナタース型、ブルカイト型、
アモルファスがあり何れも使用でき、針状結晶、粒状結
晶の何れも使用できる。また、アルミニウムや珪素、ジ
ルコニウム等の酸化物、あるいはステアリン酸等の有機
化合物で表面処理したものも使用できる。
【0018】下引き層は、少なくともアルミン酸塩、酸
化チタン粒子とバインダー樹脂との混合で構成される。
バインダー樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリビニ
ルアセタール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂
等が挙げられる。
【0019】下引き層の膜厚は導電性支持体の表面粗さ
や電子写真特性に従ってその膜厚が決定され、0.1〜
30μmの範囲で用いられる。アルミン酸塩は下引き層
中、酸化チタン粒子とバインダー樹脂の合計100重量
部に対し、0.01から100重量部、好ましくは0.
1から50重量部の範囲で用いられる。
【0020】感光層は電荷発生物質である顔料等を分散
しバインダー中に埋め込んだ顔料分散単層型や、電荷発
生物質と電荷移動物質を分散混合しバインダー中に閉じ
込めた単層型、電荷発生物質と電荷移動物質を分離しバ
インダー中に封じた積層型などにより構成される。本発
明は何れの系にも適用させることが可能であるが、電荷
発生物質と電荷移動物質の性能を最大限に生かし易い機
能分離積層型感光体の系において用いられるのが好まし
い。
【0021】本発明で使用される有機電荷発生物質とし
ては、モノアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属錯塩アゾ顔
料、ピラゾロンアゾ顔料、スチルベンアゾ顔料およびチ
アゾールアゾ顔料等に代表されるアゾ系顔料、ペリレン
無水物及びペリレン酸イミド等に代表されるペリレン系
顔料、アントラキノン誘導体、アンスアンスロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等に代表されるアントラキノン系または多環キノン系
顔料、金属フタロシアニン、金属ナフタロシアニン、無
金属フタロシアニン、無金属ナフタロシアニンなどに代
表されるフタロシアニン系顔料、ポルフィリン誘導体等
の顔料と、メチルバイオレットに代表されるトリフェニ
ルメタン染料、キニザリン等のキノン染料やピリリウム
塩、チアピリリウム塩、ベンゾピリウム塩等の染料が挙
げられる。
【0022】これらの中で、フタロシアニン顔料、アゾ
顔料を用いたものは優れた感光体を提供するため好まし
い。例えばフタロシアニン顔料の場合であれば、無金属
フタロシアニン、銅、インジウム、チタン、ガリウム、
ゲルマニウム、バナジウム等の金属、又はその酸化物、
塩化物、水酸化物等の配位したフタロシアニン類やそれ
らの混晶体等が使用される。これらの中で、無金属フタ
ロシアニンまたはチタニルフタロシアニン(チタニルオ
キシフタロシアニン)を用いた電子写真感光体は、繰り
返し安定性に優れかつ1回転目の帯電性が良好になるた
め、特に好ましい。
【0023】例えばアゾ顔料の場合であれば、特開昭6
2−286058号公報、同63−32557号公報、
同63−243948号公報、同64−21453号公
報、同64−21455号公報、特開平1−94350
号公報、同1−200267号公報、同1−20275
7号公報等に記載の化合物を使用することが出来、特公
平4−27545号公報、同5−29901号公報、同
5−79983号公報、同8−23703号公報、同8
−23704号公報、特開平4−96068号公報、同
4−96069号公報に記載のアゾ顔料を用いた電子写
真感光体は、繰り返し安定性に優れかつ1回転目の帯電
性が良好になるため、特に好ましい。
【0024】積層型感光体では少なくともこれら有機電
荷発生物質とバインダー樹脂の混合で電荷発生層が構成
される。バインダー樹脂としてはスチレン、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等に
よるビニル化合物の重合体や共重合体、シリコン樹脂、
フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリイミド等やエポキシ樹
脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が
挙げられる。バインダー樹脂は電荷発生物質100重量
部に対し1から1000重量部、好ましくは1から40
0重量部の範囲で用いられる。電荷発生層の厚さは、必
要とされる電子写真特性に従ってその膜厚が決定され、
0.1から20μmが好ましい。
【0025】本発明において感光層に電荷移動物質を含
有させる場合、有機電荷移動物質をを用いる。用いられ
る有機電荷移動物質には正孔移動物質と電子移動物質が
ある。前者の例としては、例えば特公昭34−5466
号公報に示されているオキサジアゾール類、特公昭45
−555号公報に示されているトリフェニルメタン類、
特公昭52−4188号公報に示されているピラゾリン
類、特公昭55−42380号公報に示されているヒド
ラゾン類、特開昭56−123544号公報に示されて
いるオキサジアゾール類、特公昭58−32372号公
報に示されているトリアリールアミン類、特開昭58−
198043号公報に示されているスチルベン類等をあ
げることができる。一方、電子輸送物質としては、例え
ばクロラニル、テトラシアノエチレン、ジフェノキノ
ン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロキサントン、1,3,7−ト
リニトロジベンゾチオフェンなどがある。これらの電荷
移動物質は単独または2種以上組み合わせて用いること
が出来る。
【0026】これらの電荷移動物質のなかで、ヒドラゾ
ン類、スチルベン類は高い電荷(正孔)移動度をもち、
優れた感光体を提供するため好ましい。ヒドラゾン類の
中では、特開平1−100555号公報、同2−103
67号公報、同2−51163号公報、同2−9676
7号公報、同2−183260号公報、同2−1848
56号公報、同2−184858号公報、同2−184
859号公報、同2−226160号公報、同5−18
8609号公報、同7−140686号公報に記載の化
合物が特に好ましい。またスチルベン類の中では、特開
平2−51162号公報、同2−184857号公報、
同3−75660号公報、同4−177358号公報、
同6−194851号公報、同7−120945号公
報、同7−140683号公報、特願平8−23284
1号、同8−240399号に記載の化合物が特に好ま
しい。
【0027】積層型感光体では少なくともこれら電荷移
動物質とバインダー樹脂の混合で電荷移動層が構成され
る。電荷移動層に用いられるバインダー樹脂としては、
ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレートに代表さ
れるアクリル樹脂、ビスフェノールAやZに代表される
骨格を持つポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイ
ミド樹脂等を用いることができる。
【0028】電荷移動層中では電荷移動物質100重量
部に対し、バインダー樹脂は10〜400重量部の範囲
で用いられる。電荷移動層の厚さは、必要とされる電子
写真特性に従ってその膜厚が決定され、5〜100μm
が好ましい。
【0029】本発明の電子写真感光体は、構成材料の有
機化合物の酸化による劣化を防止するために、2,6−
ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、DL−α−ト
コフェロール、tert−ブチルヒドロキノン等の酸化
防止剤を添加するのが好ましい。これらの酸化防止剤を
添加することによって、繰り返し特性の優れた電子写真
感光体が得られる。また成膜性、可とう性、機械的強度
を向上させるために周知の可塑剤等を使用してもよい。
【0030】本発明の電子写真感光体感光層表面には感
光体の耐久性を向上させるために表面保護層を設けても
構わない。
【0031】本発明の電子写真感光体を製造する際は、
下引き層、感光層を構成する各成分を適当な溶媒に溶解
し、その塗布液を塗布して形成するが、顔料等の溶媒に
不溶な成分を用いる時は、ボールミル、サンドグライン
ドミル、ペイントコンディショナー、ダイノミル、及び
アトライター等の分散機により分散して用いる。各層に
使用するバインダー樹脂、その他の添加剤は顔料等の分
散時あるいは分散後に添加することができる。このよう
にして作製した塗布液を回転塗布、ブレード塗布、ナイ
フ塗布、リバースロール塗布、ロッドバー塗布、及びス
プレー塗布の様な公知の方法で導電性支持体上に塗布乾
燥して電子写真感光体が得られる。また、特にドラムに
塗工する場合には、浸漬(ディップ)塗布方法等が用い
られる。
【0032】塗布液に用いられる溶剤としては、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール系、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化
炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、
1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタン等のエーテル系、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系、メ
チルセロソルブ、ジメチルセロソルブ、メチルセロソル
ブアセテート等のセロソルブ系等を、単独または2種以
上の混合溶剤または必要に応じてアセトニトリル、N,
N−ジメチルホルムアミド等の溶剤をさらに加え使用す
ることができる。
【0033】本発明で使用されるアルミン酸塩は、上記
溶剤等に不溶の化合物であり下引き層中には分散状態で
含有させる必要があるが、単独で分散した場合の分散性
や分散安定性が悪く、下引き層形成用塗液の経時安定性
の悪化や該塗布液を用いて形成した下引き層を含む感光
体の画像欠陥の原因になるため、本発明の下引き層は、
バインダー樹脂を溶解した溶剤中で少なくとも酸化チタ
ン粒子とアルミン酸塩が共に存在する状態で分散操作を
行い製造した塗布液を塗布し、形成する事が好ましい。
【0034】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではな
い。
【0035】実施例1 アルコール可溶性ナイロン(東レ製;CM−8000)
50重量部をメタノール400重量部とジクロロメタン
600重量部との混合溶剤に溶解させ、それに酸化チタ
ン(石原産業製;TTO−S−1)50重量部とアルミ
ン酸ナトリウム10重量部を混合し、直径1mmのジル
コニアビーズと共にサンドグラインドミルを用いて5時
間分散して下引き層形成用塗液を作製した。この塗液は
10日間静置した後でも均一な懸濁状態を保っていた。
【0036】上記下引き層形成用塗液にアルミニウムド
ラム素缶を浸漬塗布し、乾燥膜厚0.5μmの下引き層
を形成した。次に、無金属フタロシアニン顔料(東洋イ
ンキ製;TPA−891)1重量部、塩化ビニル系共重
合樹脂(日本ゼオン製;MR−110)1重量部をメチ
ルエチルケトン100重量部に混合し、直径1mmの低
アルカリガラスビーズと共にサンドグラインドミルを用
いて12時間分散した。こうして得た電荷発生層形成用
塗液を前記下引き層上に浸漬塗布し、乾燥膜厚約0.2
μmの電荷発生層を形成した。
【0037】次に、下記構造を有するヒドラゾン化合物
100重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人化成製;パ
ンライトC−1400)100重量部、DL−α−トコ
フェロール1重量部を、ジクロロメタン2000重量部
に溶解させた。この電荷移動層形成用塗液を前記電荷発
生層上に浸漬塗布し、乾燥膜厚30μmの電荷移動層を
形成した。
【0038】
【化1】
【0039】このように作製した電子写真感光体を室温
暗所で一昼夜保管した後、室温23℃、相対湿度55%
の条件下において、ドラム感光体評価装置(ジェンテッ
ク製;シンシア90)を用いて、プロセス速度190m
m/秒、帯電電圧−7.0kV、露光光波長780n
m、露光光強度2μW/cm2の条件で、帯電、露光、
除電の10000回の繰り返しを行ない、その前後で、
感光体の帯電電位及び残留電位を測定した。これらの結
果を表1に示す。その後この感光体を1時間放置し、再
び帯電、除電プロセスを行い1回転目及び2回転目の帯
電電位を測定した。結果を表2に示す。
【0040】次にこの感光体を、プロセス速度が190
mm/秒で、反転現像方式を用い、感光体の1回転目か
ら複写が行われる市販の複写機に装着し、白地画像を複
写した。得られた複写画像の様子を表2に示す。
【0041】実施例2 アルミン酸ナトリウムの添加量を30重量部とした以外
は実施例1と同様に下引き層形成用塗液を作製した。こ
の塗液は10日間静置した後でも均一な懸濁状態を保っ
ていた。そして、この塗液を用いた以外は実施例1と同
様に感光体を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施
例1と同様の測定、評価を行った。結果を表1、2に示
す。
【0042】実施例3 アルミン酸ナトリウムの添加量を60重量部とした以外
は実施例1と同様に下引き層形成用塗液を作製した。こ
の塗液は10日間静置した後では懸濁粒子が少し沈降し
ていた。そして、この塗液を用いた以外は実施例1と同
様に感光体を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施
例1と同様の測定、評価を行った。結果を表1、2に示
す。
【0043】実施例4 アルミン酸ナトリウムの代わりにアルミン酸カリウムを
用いた以外は実施例1と同様に下引き層形成用塗液を作
製した。この塗液は10日間静置した後でも均一な懸濁
状態を保っていた。そして、この塗液を用いた以外は実
施例1と同様に感光体を作製し室温暗所で一昼夜保管し
た後、実施例1と同様の測定、評価を行った。結果を表
1、2に示す。
【0044】実施例5 アルミン酸ナトリウムの代わりにアルミン酸カルシウム
を用いた以外は実施例1と同様に下引き層形成用塗液を
作製した。この塗液は10日間静置した後でも均一な懸
濁状態を保っていた。そして、この塗液を用いた以外は
実施例1と同様に感光体を作製し室温暗所で一昼夜保管
した後、実施例1と同様の測定、評価を行った。結果を
表1、2に示す。
【0045】実施例6 アルミン酸ナトリウムの代わりにアルミン酸バリウムを
用いた以外は実施例1と同様に下引き層形成用塗液を作
製した。この塗液は10日間静置した後でも均一な懸濁
状態を保っていた。そして、この塗液を用いた以外は実
施例1と同様に感光体を作製し室温暗所で一昼夜保管し
た後、実施例1と同様の測定、評価を行った。結果を表
1、2に示す。
【0046】比較例1 下引き層を設けなかった以外は実施例1と同様に感光体
を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例1と同様
の測定、評価を行った。結果を表1、2に示す。
【0047】比較例2 アルミン酸ナトリウムを用いなかった以外は実施例1と
同様に下引き層形成用塗液を作製した。この塗液は10
日間静置した後でも均一な懸濁状態を保っていた。そし
て、この塗液を用いた以外は実施例1と同様に感光体を
作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例1と同様の
測定、評価を行った。結果を表1、2に示す。
【0048】比較例3 酸化チタンを用いなかった以外は実施例1と同様に下引
き層形成用塗液を作製した。この塗液は10日間静置し
た後では懸濁粒子が全て沈降していた。そして、この塗
液を用いた以外は実施例1と同様に感光体を作製し室温
暗所で一昼夜保管した後、実施例1と同様の測定、評価
を行った。結果を表1、2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】実施例7 チタニルフタロシアニン顔料(山陽色素製;T−22
S)1重量部、ポリエステル樹脂(東洋紡製;V22
0)1重量部をメチルエチルケトン100重量部に混合
し、直径1mmの低アルカリガラスビーズと共にサンド
グラインドミルを用いて5時間分散した。
【0052】こうして得た電荷発生層形成用塗液を、実
施例1で用いたのと同じ下引き層上に浸漬塗布し、乾燥
膜厚約0.2μmの電荷発生層を形成した。次に、下記
構造を有するスチルベン化合物100重量部、ポリアリ
レート樹脂(ユニチカ製;U−ポリマー)100重量
部、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1
重量部を、ジクロロメタン2000重量部に溶解させ
た。この電荷移動層形成用塗液を前記電荷発生層上に浸
漬塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷移動層を形成した。
【0053】
【化2】
【0054】このように作製した電子写真感光体を室温
暗所で一昼夜保管した後、単色光の波長を700nmと
した以外は実施例1と同様の測定条件で感光体の半減露
光量、繰り返し特性及び1時間放置後の帯電電位の測定
を行った。結果を表3、4に示す。
【0055】比較例4 下引き層を設けなかった以外は実施例7と同様に感光体
を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例7と同様
の測定、評価を行った。結果を表3、4に示す。
【0056】実施例8 チタニルフタロシアニン顔料の代わりに銅フタロシアニ
ン顔料(東洋インキ製;LiophotonEM)を用
いた以外は実施例7と同様に感光体を作製し室温暗所で
一昼夜保管した後、実施例7と同様の測定、評価を行っ
た。結果を表3、4に示す。
【0057】比較例5 下引き層を設けなかった以外は実施例8と同様に感光体
を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例7と同様
の測定、評価を行った。結果を表3、4に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】表3、4から明らかなように、実施例7は
比較例4に対して優れており実施例8は比較例5に対し
て優れているが、実施例7と実施例8では実施例7の方
が優れている。
【0061】実施例9 下記構造を有するビスアゾ顔料1重量部、ブチラール樹
脂(積水化学製;BM−S)1重量部をテトラヒドロフ
ラン100重量部に混合し、直径1mmの低アルカリガ
ラスビーズと共にサンドグラインドミルを用いて2時間
分散した。
【0062】
【化3】
【0063】こうして得た電荷発生層形成用塗液を、実
施例1で用いたのと同じ下引き層上に浸漬塗布し、乾燥
膜厚約0.4μmの電荷発生層を形成した。次に、下記
構造を有するブタジエン化合物100重量部、ポリカー
ボネート樹脂(三菱ガス化学製;Z−400)100重
量部、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
1重量部を、ジクロロメタン2000重量部に溶解させ
た。この電荷移動層形成用塗液を前記電荷発生層上に浸
漬塗布し、乾燥膜厚35μmの電荷移動層を形成した。
【0064】
【化4】
【0065】このように作製した電子写真感光体を室温
暗所で一昼夜保管した後、単色光の波長を600nmと
した以外は実施例1と同様の測定条件で感光体の半減露
光量、繰り返し特性及び1時間放置後の帯電電位の測定
を行った。結果を表5、6に示す。
【0066】比較例6 下引き層を設けなかった以外は実施例9と同様に感光体
を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例9と同様
の測定、評価を行った。結果を表5、6に示す。
【0067】実施例10 ビスアゾ顔料の代わりにペリレン顔料(大日精化工業
製;DPA−1)を用いた以外は実施例9と同様に感光
体を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例9と同
様の測定、評価を行った。結果を表5、6に示す。
【0068】比較例7 下引き層を設けなかった以外は実施例10と同様に感光
体を作製し室温暗所で一昼夜保管した後、実施例9と同
様の測定、評価を行った。結果を表5、6に示す。
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】表5、6から明らかなように、実施例9は
比較例6に対して優れており実施例10は比較例7に対
して優れているが、実施例9と実施例10を比較すると
実施例9の方が優れている。
【0072】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、反転現像方式を用いる画像形成において、繰り返し
安定性が優れかつ1回転目から良好な帯電性を示す電子
写真感光体を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、少なくとも酸化チタ
    ン粒子とバインダー樹脂を含有する下引き層、感光層を
    順次積層して形成し、反転現像法に用いられる電子写真
    感光体において、前記下引き層がアルミン酸塩を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層がフタロシアニン顔料を含有
    することを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記フタロシアニン顔料が無金属フタロ
    シアニンまたはチタニルフタロシアニンであることを特
    徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記感光層がアゾ顔料を含有することを
    特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電子写真感光体における
    該下引き層が、バインダー樹脂を含む溶剤中に少なくと
    も酸化チタン粒子とアルミン酸塩が共に存在する状態で
    分散操作を行い製造した塗布液を、導電性支持体上に塗
    布し形成したものであることを特徴とする電子写真感光
    体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001312078A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Sharp Corp 電子写真感光体およびその製造方法

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