JPH112912A - 光受容部材、該光受容部材を有する像形成装置及び該光受容部材を用いた像形成方法 - Google Patents

光受容部材、該光受容部材を有する像形成装置及び該光受容部材を用いた像形成方法

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JPH112912A
JPH112912A JP10103770A JP10377098A JPH112912A JP H112912 A JPH112912 A JP H112912A JP 10103770 A JP10103770 A JP 10103770A JP 10377098 A JP10377098 A JP 10377098A JP H112912 A JPH112912 A JP H112912A
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誠 青木
Junichiro Hashizume
淳一郎 橋爪
Shigenori Ueda
重教 植田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】感光体の加温手段を設けることなく画像ボケの
ない高品質な画像が得られ、また、カラートナー等の低
融点トナーの融着を防止し、現像剤担持体の回転周期で
発生する濃度ムラの防止を図ることのでき、感度が高
く、リークによる画像欠陥が起こらず、高品位な画像が
経時的に変化することのない光受容部材と、像形成装置
及び像形成方法を提供する。 【解決手段】導電性基体上に光導電層と、フッ素を含む
非単結晶炭素の表面層を有する光受容部材であって、表
面層が赤外線吸収スペクトル波形における1200cm
-1付近、或は1120cm-1に中心を持つピークの、2
920cm-1付近に中心を持つピークに対する面積比が
0.1から50までの範囲の面積比を有していることを
特徴とするものであり、この光受容部材を帯電した後、
所望の領域に光照射して静電像を形成し、光受容部材上
にトナー像を形成するプロセスを含むことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光受容部材、該光
受容部材を有する像形成装置及び該光受容部材を用いた
像形成方法に関し、更に詳しくは、環境によらず光受容
部材を加熱することなく画像ボケや画像流れのような問
題を生ずることがなく、その特性を維持することができ
る優れた特性を有する光受容部材、該光受容部材を有す
る像形成装置及び該光受容部材を用いた像形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体のような光受容部材に用
いる素子部材の技術としては、セレン、硫化カドミニウ
ム、酸化亜鉛、フタロシアニン、アモルファスシリコン
(以下a−Siと記す)等、各種の材料が提案されてい
る。中でもa−Siに代表される珪素原子を主成分とし
て含む非単結晶質堆積膜、例えば水素及び/又はハロゲ
ン(例えばフッ素、塩素等)で補償されたa−Si等の
アモルファス堆積膜は高性能、高耐久、無公害な感光体
として提案され、その幾つかは実用化されている。米国
特許第4,265,991号明細書には、光導電層を主
としてa−Siで形成した電子写真感光体の技術が開示
されている。a−Si感光体は表面硬度が高く、半導体
レーザー(770nm〜800nm)等の長波長光に高
い感度を示し、しかも繰り返し使用による劣化もほとん
ど認められない等、特に高速複写機やLBP(レーザー
ビームプリンター)等の電子写真用感光体として広く使
用されている。こうした堆積膜の形成法として従来、ス
パッタリング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマC
VD法等、多数知られている。中でもプラズマCVD
法、即ち原料ガスを直流又は高周波(RF,VHF)、
或はマイクロ波によってグロー放電を生じさせて分解
し、ガラス、石英、耐熱性合成樹脂フィルム、ステンレ
ス、アルミニュウム等の基体上に薄膜状の堆積膜を形成
する方法は、電子写真用アモルファスシリコン堆積膜の
形成方法等において現在、実用化が非常に進んでおり、
そのための装置も各種提案されている。
【0003】更に、近年では膜質及び処理能力の向上に
対する要望が強くなっており様々な工夫も検討されてい
る。特に高周波電力を用いたプラズマプロセスは、放電
の安定性が高く酸化膜や窒化膜等の絶縁性材料の形成に
も使用できる等様々な利点により使用されている。近
年、平行平板型のプラズマCVD装置を用いて50MH
z以上の高周波電源を用いたプラズマCVD法の報告が
あり(Plasma Chemistry and P
lasma Processing,Vol.7,No
3(1987)p267−273)、放電周波数を従来
の13.56MHzより高くすることで堆積膜の性能を
落とさずに堆積速度を向上させる事ができる可能性が示
されており、注目されている。又、この放電周波数を高
くする報告はスパッタリング等でもなされ、近年広くそ
の検討がされている。
【0004】これらの方法で作成されたa−Si感光体
をいわゆる電子写真技術を用いた像形成装置に応用する
際、感光体の帯電及び、除電手段としては、殆どの場合
コロナ帯電器(コロトロン、スコロトロン)が利用され
ている。コロナ放電に伴いオゾン(O3)が発生し、空
気中の窒素を酸化して窒素酸化物(NOx)等のコロナ
放電生成物を生じさせ、更には、その生成窒素酸化物等
は空気中の水分と反応して硝酸等を生じさせる。そして
窒素酸化物、硝酸等のコロナ放電生成物は感光体や周辺
の機器に付着堆積して、それらの表面を汚損する。吸湿
したコロナ放電生成物は低抵抗なため、実質的に電荷保
持能力が全面的に或は、部分的に低下して、画像ボケや
画像流れ(感光体表面電荷が面方向にリークして静電荷
潜像パターンが崩れる或は形成されない)と称される画
像欠陥を生じさせる原因となっている。又、コロナ帯電
器のシールド板内面に付着したコロナ放電生成物は像形
成装置の稼働中のみならず夜間等の装置の休止中にも揮
発遊離し、それが該帯電器の放電開口に対応した感光体
表面に付着して更に吸湿し、その感光体表面を低抵抗化
させる。その為、装置休止後の装置再稼働時に最初に出
力される一枚目、或は数枚のコピー又は出力について、
上記の装置休止中の帯電器開口に対応する領域に画像ボ
ケ、画像流れが生じ易い。このような画像流れは、帯電
器の跡の様に見える事から帯電器跡流れと呼ばれること
がある。特にコロナ帯電器がACコロナ帯電器である場
合に、この帯電器跡流れが顕著である。
【0005】さらに、感光体がa−Si感光体である場
合には、上記のコロナ放電生成物による画像ボケ、画像
流れの問題が大きくなる。即ちa−Si感光体は他の感
光体に比べて帯電及び除電の効率が低い傾向にあり、そ
の為に該a−Si感光体に対するコロナ放電による帯電
および除電処理は他の感光体の場合よりも帯電器に印加
する電圧を高くして帯電電流量を大幅に増大させる等の
構成がとられる。コロナ帯電電流量とオゾン発生量は比
例的な関係にあることから、感光体がa−Si感光体に
コロナ帯電器を組み合わせた構成では特にオゾンの発生
量が多くなり、そのために前記コロナ放電生成物の発生
による画像ボケ、画像流れの問題が大きくなる傾向にあ
る。又a−Si感光体の場合は、表面硬度が他の感光体
に比べて極めて高い事が逆作用して、該感光体表面に付
着したコロナ放電生成物がいつまでも残留し易い。
【0006】そこで、画像ボケや画像流れ現象を防止す
る方法として、以下の2つの方法が考えられた。1つ目
は、感光体に該感光体を加温するためのヒーターを内蔵
したり、温風送風装置により温風を感光体に送風したり
して感光体表面を加温(30〜50℃)することにより
相対湿度を低下させる方法である。この方法では感光体
表面に付着しているコロナ放電生成物や水分を揮発さ
せ、感光体表面の実質的な低抵抗化を抑える。2つ目
は、表面の撥水性を向上させることにより、初めからコ
ロナ放電生成物を付着しにくくし、それによって画像流
れを防止する方法である。たとえば特開昭61−289
354号公報で、表面をフッ素を含んだガスでプラズマ
処理したa−C表面層が開示されている。なお、特開昭
60−12554号公報には炭素及びハロゲン原子を含
む非晶質材料からなる表面層をもつ電子写真感光体及び
その製造方法が開示されている。なお特開昭63−65
447号公報には、主に電荷輸送層としての使用を前提
としており、表面層としての使用例はないが、赤外線吸
収スペクトルの吸収係数の関係から限定したフッ素含有
有機重合膜についての技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、1つ目の方
法である感光体の加温装置によって画像流れの問題は解
消することはできるが、省エネルギーやエコロジーとい
う観点から、ドラムヒーターのような加温装置による感
光体の加熱を行わない方が望ましい。また、高画質であ
るa−Siドラムをフルカラー複写機に搭載させる場合
に、このように感光体が加熱されているとカラートナー
等の低融点トナーが感光体表面に融着する可能性が高く
なる。また、回転円筒状現像剤担持体の回転周期で部分
的に画像濃度が濃くなったり薄くなったりする場合があ
る。画像濃度に変化が生じる原因は装置の休止中に該感
光体の熱により、該現像剤担持体が膨張し該感光体対向
部との距離が短くなり、現像剤が通常よりも転移し易く
なるためである。これらの問題から、加温しなくても画
像ボケや画像流れが発生しない感光体が求められるよう
になってきた。
【0008】一方、前述した2つ目の方法である、前記
公報に開示された撥水性向上の技術に関しては、オゾン
に晒した場合の撥水性の向上は挙げられているが、実際
に大量枚数の複写繰作を行って耐久試験を施しているか
どうかは記述されていない。そこで本発明者らは、特開
昭61−289354号公報に開示された方法に従って
追試を行ったところ、初期の画像流れ特性は改善された
が、大量枚数の通紙耐久試験を行うと画像流れが発生し
てしまった。また、特開昭60−12554号公報に開
示されている方法についても追試を行った。この場合、
フッ素含有非晶質膜や有機重合膜は初期から従来の表面
層よりも画像流れ特性は良好であり、通紙耐久してもそ
の特性は維持される事が分かった。しかし従来の表面層
よりも表面が柔らかい為に感光体周辺部材や紙等の摺擦
により徐々に削られていくため、通常の厚さでa−Si
に要求される高耐久枚数まで表面層の機能を持続させる
為には更に硬度が要求される事が分かった。また、削れ
る事を前提として膜厚を大きくした場合、残留電位の増
大や感度低下等の弊害が現れてくる事が分かった。加え
て、特開昭63−65447号公報に開示された方法に
ついても追試を行った。この従来例では赤外線吸収スペ
クトルの値で物性を限定しているが、電荷輸送層として
の特性を重視した範囲限定であり、表面層として使用す
る際には比抵抗が低く、かつ硬度的にも不足している事
が分かった。これらのことから、加温手段を用いなくて
も画像ボケ、画像流れを起こさないように高撥水性の表
面層を持ち、且つその高撥水性が長期間、大量枚数の複
写操作によっても劣化しない感光体光受容部材が望まれ
る。また、画像流れの問題に加え、近年の複写画像に対
する要求の高まりから、さらに高画質を安定して供給す
る技術が切望されている。複写機やプリンターなどの像
形成装置に対して更に高精細化、高速化、ディジタル
化、小型化、低コスト化など、様々な要求が高まる中
で、光受容部材(電子写真感光体)には更なる感光体の
高感度化、薄膜化が要求される。その場合、感光体表面
を保護する表面層に対しては、低損失、薄膜化が要求さ
れるが、従来の表面層では更なる薄膜化は現実的でな
い。そのため、入射光に対して低損失の為の広いバンド
ギャップを持ち、耐圧が高く薄膜化が可能な表面層材料
が望まれることとなる。
【0009】そこで、本発明は、いかなる環境下におい
ても、光受容部材(感光体)の加温手段を設けることな
く画像ボケや画像流れのない高品質な画像が得られ、か
つその特性を維持するに足る高耐久性を有する光受容部
材を提供することを目的としている。また、本発明は、
加温手段を用いないことにより、カラートナー等の低融
点トナーの融着を防止し、現像剤担持体の回転周期で発
生する濃度ムラの防止を図ることのできる光受容部材を
提供することを目的としている。また、本発明は、感度
が高く、リークによる画像欠陥が起こらず、高品位な画
像が経時的に変化することなく安定的に得られる光受容
部材を提供することを目的としている。また、本発明
は、上記目的を達成する光受容部材を有する像形成装置
及び該光受容部材を用いた像形成方法を提供することを
目的としている。つまり、本発明は、高品質な画像を得
ることができ、光受容部材の加温手段のような付加的な
構成要素を不要にし、より低コスト化、小型化、省エネ
ルギー化を図ることができる像形成装置を提供すること
を、また、目的とする。加えて、本発明は、低融点のト
ナーを使用できるなどトナーの選択の範囲を広げ、より
安定した現像を行うことができ、安定した像形成サイク
ルを実現することができる像形成方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、光受容部材、該光受容部材を有する像形成
装置及び該光受容部材を用いた像形成方法をつぎのよう
に構成したことを特徴とするものである。すなわち、本
発明の光受容部材は、導電性基体上に光導電層と、該光
導電層上に少なくともフッ素を含む非単結晶炭素の表面
層を有する光受容部材であって、該表面層が赤外線吸収
スペクトル波形における1200cm-1付近、或は11
20cm-1に中心を持つピークの、2920cm-1付近
に中心を持つピークに対する面積比が0.1から50ま
での範囲を有していることを特徴としている。また、本
発明の像形成装置は、上記構成の光受容部材と、該光受
容部材の囲りに順に配された帯電器と、現像器と、クリ
ーナーとを少なくとも有することを特徴としている。ま
た、本発明の像形成方法は、上記構成の光受容部材を帯
電した後、所望の領域に光照射して静電像を形成し、該
静電像に対応して該光受容部材上にトナー像を形成する
プロセスを含むことを特徴としている。そして、これら
の発明において、前記光導電層は、シリコン原子を母体
とする非単結晶材料を有することを特徴としている。ま
た、これらの発明において、前記非単結晶材料は、水素
又はハロゲンを含む非晶質材料であることを特徴として
いる。また、これらの発明において、前記表面層は、少
なくとも水素を含んでいることを特徴としている。ま
た、これらの発明において、前記表面層は、前記光導電
層との間に両者の中間の組成をもつバッファ層を有して
いることを特徴としている。また、これらの発明におい
て、前記バッファ層は、非晶質シリコンカーバイドであ
ることを特徴としている。
【0011】また、本発明の光受容部材は、前記表面層
が、フッ素置換炭化水素ガスを原料ガスの一部として使
用し、前記原料ガスを分解したプラズマを用いて形成さ
れていることを特徴としている。また、本発明の光受容
部材は、前記フッ素置換炭化水素ガスが、炭化水素の全
ての水素原子をフッ素原子で置換したガスであることを
特徴としている。また、本発明の光受容部材は、前記フ
ッ素置換炭化水素ガスが、CF4ガスであることを特徴
としている。また、本発明の光受容部材は、該表面層
が、1〜450MHzまたは50〜450MHzの高周
波を用いたプラズマCVD法によって、原料ガスを分解
することにより形成されていることを特徴としている。
また、本発明の光受容部材は、前記赤外線吸収スペクト
ル波形における1200cm-1付近、或は1120cm
-1に中心を持つピークの夫々の面積が、ガウス分布を用
いた近似曲線とベースラインとで囲まれた面積によって
決定されることを特徴としている。
【0012】また、本発明の像形成装置は、前記帯電器
と現像器との間に、静電像形成部位を有することを特徴
としている。また、本発明の前記静電像形成部位が、該
光受容部材に照射される光の光源を有することを特徴と
している。また、本発明の像形成装置は、前記クリーナ
ーが、該光受容部材に接するブレードを有することを特
徴としている。また、本発明の像形成装置は、前記帯電
器と現像器との間に、転写材を供給するための転写材供
給系と、供給された転写材に該光受容部材上に付与され
たトナーを転写するための帯電器を有することを特徴と
している。また、本発明の像形成方法は、前記光受容部
材上のトナーをクリーニングする工程を更に含むことを
特徴としている。また、本発明の像形成方法は、前記ク
リーニングする工程が、ブレードを用いてトナーを除去
することを含むことを特徴としている。また、本発明の
像形成方法は、前記クリーニングする工程の前に、前記
光受容部材上に形成されたトナーを転写材に転写する工
程を有することを特徴としている。また、本発明の像形
成方法は、前記光受容部材上にトナー像を形成するプロ
セスが、前記光受容部材上をヒーターによる加熱なしに
行われることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の上記構成は、以下の検討
からなし得たものである。すなわち、まず数種類のフッ
素含有非単結晶炭素膜を作成し、鋭意検討した(ここで
非単結晶炭素膜とは、ダイヤモンドライクカーボンとい
われることもあるが、グラファイトやダイヤモンドでは
なく、主にその中間の結合状態である非晶質炭素のこと
を指している。完全な非晶質ではなく、多結晶や微結晶
と共存していても良い)。検討を重ねるうち、膜の赤外
線吸収分光法によって得られる吸収ピーク面積を指標と
し、ある特定のピーク面積の比が特定範囲内に納まる様
に作成された非単結晶炭素膜では、撥水効果の耐久性と
膜の削れにくさとを同時に満足する事を見いだした。即
ち、1200cm-1付近、1120cm-1付近に中心を
持つピークはそれぞれ、CF2、CF結合の伸縮振動を
示しており、このピークはフッ素の脱離しにくい結合状
態、即ち撥水効果の耐久性を示す指標として有効である
事が分かった。一方、2920cm-1付近に中心を持つ
ピークはsp3結合をしたCHの伸縮振動もしくはCH2
の非対称伸縮振動に起因する吸収帯であり、このピーク
は硬さを示す指標として有効である事が分かった。か
つ、1200cm-1付近、1120cm-1付近のピーク
面積と、2920cm-1付近のピーク面積との比が0.
1から50の範囲内に収まる様に作成された膜では、大
量枚数の複写操作後も撥水効果が持続しており、また削
れ量も少ない事が分かった。このピーク面積比が0.1
未満になると、膜の硬度が大きくなり更に削れにくくな
るが、反面撥水効果の耐久性が低くなってしまい、大量
枚数の複写操作後には画像流れが発生してしまう事が分
かった。逆に50より大きくなると、撥水効果は向上す
るものの、削れやすくなってしまい、大量の複写操作後
には表面層の役割が充分維持出来ない事が分かった。
【0014】本発明の範囲内でフッ素含有非単結晶炭素
膜を作成した場合、撥水効果の耐久性が向上し、かつ削
れにくい膜になった理由としては、まだ明らかではない
が、おおよそ次の様に考えている。このフッ素含有非単
結晶炭素膜の撥水効果の耐久性を調べると、フッ素量の
絶対値と耐久性には必ずしも比例関係が無い、即ち、撥
水効果の耐久性は、表面のフッ素の結合の強さに起因す
るファクターの方が、フッ素の絶対量よりも大きく影響
すると考えられる。本発明で用いたスペクトルのピーク
はそれぞれ、CF2、CF結合の伸縮振動を示してお
り、これらはネットワーク中に取り込まれた、脱落しに
くい結合をしたフッ素であると考えられる。その他の結
合状態、即ち炭素で出来た骨格の終端部であるCF3
格子間に存在するF2分子、HF分子等は、−CF2−の
様に骨格中に存在するものに比べ、研磨作用によって比
較的脱落しやすいと思われる。このことから、本発明の
範囲でフッ素の結合状態を規定したフッ素含有非単結晶
炭素膜は、撥水効果の耐久性、即ち大量枚数の複写操作
後も撥水性を持続させる事が可能になったと思われる。
【0015】一方、膜の硬度に関しても、結合状態が硬
度を大きく左右していると思われる事から、赤外線吸収
分光から得られた指標で限定した膜において、本発明の
効果が得られたと考えられる。非単結晶炭素膜はフッ素
が導入された場合、ネットワーク構造が3次元的に発展
しにくくなり、ポリマー(重合膜)的な膜になりやす
い。そこで3次元ネットワークを疎外するような位置に
結合するフッ素の量をある程度以上多くならないように
し、骨格としての強度が低下しないようにしなければな
らない。よって、脱離しにくい形態でネットワーク中に
フッ素を取り込みつつ、硬さを保つためには、強固な骨
格からのピーク、即ちsp3結合をしたCHの伸縮振動
を示すピークがある程度以上存在する必要があったと考
えられる。これらのことから、上記の様に赤外線吸収ス
ペクトルの2920cm-1付近のピーク、1200cm
-1、1120cm-1付近のピークがそれぞれ微妙なバラ
ンスで得られるように作成した場合にのみ、硬度と撥水
効果の耐久性が同時に得られると考えている。加えて、
本発明の予期せぬ効果として、表面層を設けることによ
り生じる感度低下が最小限に抑えられた事、更に加えて
耐圧が向上した為に表面層の膜厚を更に薄くする事が可
能になった事である。
【0016】この2つの予期せぬ効果に対しては、およ
そ次の様に考えている。本発明におけるフッ素含有非単
結晶炭素膜のバンドギャップを測定すると、従来のa−
C膜に比べ、バンドギャップが大きい事が分かった。こ
の理由としては、C−F結合がC−C結合、C−H結合
に比べて強いことが結合−反結合エネルギー差を広げる
方向である事から、結果的に光学的バンドギャップが広
がったと考えている。このバンドギャップの広がりによ
り、従来技術のa−Cに比べて、同じ膜厚でも損失が少
なくなり、感度がさらに向上したと考えられる。また、
一般にフッ素含有非単結晶炭素膜は膜の自由エネルギー
が低く、その為感光体表面に対して濡れ性がよくカバレ
ッジが向上するが、本発明の範囲では、カバレッジの良
さに加えて緻密性が非常に向上している。緻密性の高さ
はフッ素の結合状態に起因すると考えているが詳しい事
は今のところ不明である。カバレッジの良さのために光
導電層表面に形成された球状突起等で発生した欠陥も均
一に覆い、また緻密性の高さから電荷が欠陥周辺を経由
しにくくなり、そのために耐圧が向上し、電荷の表面層
中のリークが原因である白抜け等が発生しにくくなった
と考えられる。本発明は、以上の検討を経て完成に至っ
たものである。以上のように、本発明の表面層は赤外吸
収スペクトル波形における1200cm-1付近、或は1
120cm-1に中心を持つピークの、2920cm-1
近に中心を持つピークに対する面積比が0.1から50
までの範囲のとなるようにされている。これによって、
上述したような問題点が効果的に解決し得るのである。
【0017】なお、表面層が設けられている光導電層
は、シリコンを母体とする非単結晶材料とするのが好ま
しく、特に、水素又はハロゲンを含有する非晶質シリコ
ンを有するのが好ましい。また、本発明の光受容部材
は、非単結晶炭素の表面層が、少なくとも水素を含んで
いることが好ましい。また、本発明は、表面層が、フッ
素置換炭化水素ガスを原料ガスの一部として使用し、前
記原料ガスを分解したプラズマを用いて形成されている
ことが望ましく、また、そのフッ素置換炭化水素ガス
が、炭化水素の全ての水素原子をフッ素原子で置換した
ガスであることが好ましい。具体的には、好適なフッ素
置換炭化水素ガスとして、CF4ガスを挙げることがで
きる。また、本発明は、表面層が、1〜450MHzの
高周波を用いたプラズマCVD法によって、より好まし
くは、50〜450MHzの高周波を用いたプラズマC
VD法によって、原料ガスを分解することにより形成さ
れていることが好ましい。また、本発明は、光導電層と
表面層との間に両者の中間の組成をもつバッファ層を有
していることが望ましい。
【0018】以下に図面を用いて本発明を具体的に説明
する。図1(a)及び図1(b)は夫々本発明の光受容
部材(感光体)の構成の一例を説明する模式断面図であ
る。図1(a)には光導電層を機能分離していない単層
型と呼んでいる感光体で、基体101の上に必要に応じ
て設けられた電荷注入阻止層102、少なくとも水素を
含むa−Siを有する光導電層103、少なくともフッ
素を含む非単結晶炭素の表面層104が積層された感光
体である。図1(b)には光導電層を電荷発生層と電荷
輸送層の2つに機能分離している為、機能分離型と呼ん
でいる感光体を示している。基体101の上に必要に応
じて電荷注入阻止層102を設け、その上に電荷輸送層
105、電荷発生層106の機能分離された、少なくと
も水素を含むa−Siの光導電層103が堆積され、そ
の上に少なくともフッ素を含む非単結晶炭素の表面層1
04が積層されている。ここで電荷輸送層105と電荷
発生層106の位置関係はどちらが基体101側に来て
も良い。要求される性能、特性によって適宜決めること
ができる。また、機能分離を組成変化で行う場合に、そ
の組成変化を連続的に行ない、一層中で夫々の機能を中
心的に行なう領域に分けても良い。構成成分の層厚方向
の組成変化は機能分離するしないにかかわらず、また、
単層、複数層にするしないにかかわらず、必要に応じて
設計され行なわれてよい。
【0019】つまり、図1(a)、図1(b)に挙げた
感光体において、それぞれの層は連続的な組成変化を伴
ってもよく、明確な界面を持たなくても良い。また、電
荷注入阻止層102は必要に応じて省略しても良い。ま
た、光導電層103と非単結晶炭素からなる表面層10
4との間には、密着性向上等の目的で必要に応じて更に
中間層を設けても良い。中間層の材料としては光導電層
103と表面層104との中間の組成を持ったSiC層
が挙げられるが、或はSiO,SiNなどを用いても良
い。また中間層は組成を連続的に変化させても良い。こ
こで言う非単結晶炭素とは、前述したように黒鉛(グラ
ファイト)とダイヤモンドとの中間的な性質を持つアモ
ルファス状の炭素を主に表しているが、微結晶や多結晶
を部分的に含んでいても良い。これらはプラズマCVD
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によ
って作成可能であるが、プラズマCVD法を用いて作成
した膜は透明度、硬度共に高いものを作製することがで
き、電子写真感光体のような光受容部材の表面層として
用いるには好ましい。非単結晶炭素膜を作成する際のプ
ラズマCVD法に用いる放電周波数としては所望のプラ
ズマを生起できるものであれば如何なる周波数も用いる
ことが出来る。工業的には1〜450MHzの周波数帯
の高周波が好適に用いられ、特にRF周波数帯の中の1
3.56MHzの高周波を好適に用いることが出来る。
また、特に50〜450MHzのVHFと呼ばれる周波
数帯の高周波を用いた場合には、透明度、硬度共に更に
高く出来るので、表面層としての使用に際してはより好
ましい。
【0020】本発明の効果を得る為に用いられるフッ素
系のガスとしてはCF4、CHF3、CH22、CH
3F、C26、C24、CH2CF2等、プラズマ化で活
性なフッ素ラジカルを生成出来るものであれば如何なる
ものでも使用可能である。中には単独で成膜可能なガス
も存在するが、通常、単独で使用するよりもCH4等の
炭化水素、または水素と併用する事によって用いたほう
がラチチュードの拡大を伴う為、より好ましい。また、
炭素を含まないCIF3、F2、SF6、HF等をフッ素
源として用い、炭化水素や水素と併用する事で成膜する
事も可能である。また上記のガスを混合したもの、ある
いは希ガス等の他のガスで希釈したものでも使用出来
る。
【0021】図2は、本発明の高周波電源を用いたプラ
ズマCVD法による感光体の堆積装置の一例を模式的に
示した模式的構成図である。この装置は大別すると、堆
積装置2100、原料ガスの供給装置2200、反応容
器2110内を減圧する為の排気装置(図示せず)から
構成されている。堆積装置2100中の反応容器211
0内にはアースに接続された円筒状被成膜基体211
2、円筒状被成膜基体の加熱用ヒーター2113、原料
ガス導入管2114が設置され、更に高周波マッチング
ボックス2115を介して高周波電源2120が接続さ
れている。2121、2122は基体ホルダーである。
原料ガス供給装置2200は、SiH4、H2、CH4
NO、B26、CF4等の原料ガスボンベ及びエッチン
グガスボンベ2221〜2226とバルブ2231〜2
236、2241〜2246、2251〜2256及び
マスフローコントローラー2211〜2216から構成
され、各構成ガスのボンベはバルブ2260を介して反
応容器2110内のガス導入管2114に接続されてい
る。
【0022】本発明で使用される高周波電源の出力は1
0W〜5000W以上の範囲で使用する装置に適した電
力を発生する事ができれば、如何なる出力の物であって
も使用できる。更に、高周波電源の出力変動率は、如何
なる値で有っても本発明の効果を得ることができる。使
用されるマッチングボックス2115は高周波電源21
20と負荷の整合を取ることができるものであれば如何
なる構成のものでも好適に使用できる。又、整合を取る
方法としては、自動的に調整される物が好適であるが手
動で調整されるものであっても本発明の効果には全く影
響はない。高周波電力が印加されるカソード電極211
1の材質としては銅、アルミニウム、金、銀、白金、
鉛、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チ
タン、またはこれらから少なくとも1つ以上選ばれた元
素を有する合金、ステンレス及び、これらの材料の2種
類以上の複合材料等が使用できる。又、形状は円筒形状
が好ましいが必要に応じて楕円形状、多角形状を用いて
も良い。カソード電極2111には必要に応じて冷却手
段を設けても良い。具体的な冷却手段としては水、空
気、液体窒素、ペルチェ素子等による冷却が必要に応じ
て用いられる。本発明に用いる円筒状被成膜基体211
2は、使用目的に応じた材質や形状を有する物であれば
良い。例えば、形状に関しては、電子写真用感光体を製
造する場合には、円筒状が望ましいが、必要に応じて平
板状や、その他の形状であっても良い。又、材質に於て
は、銅、アルミニウム、金、銀、白金、鉛、ニッケル、
コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタン、ステンレ
ス及び、これらの材料の2種類以上の複合材料、更には
ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セル
ロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ガラス、石英、セ
ラミックス、紙などの絶縁材料に導電性材料を被覆した
物などが使用できる。表面形状としてはバイト切削、デ
ィンプル加工等を、干渉防止等の目的で行っても良い。
【0023】以下、図2の装置を用いた、感光体の形成
方法の手順の一例について説明する。反応容器2110
内に円筒状被成膜基体2112を設置し、不図示の排気
装置(例えば真空ポンプ)により反応容器2110内を
排気する。続いて円筒状被成膜基体加熱用ヒーター21
13により円筒状被成膜基体2112の温度を20℃〜
500℃の所定の温度に制御する。感光体形成用の原料
ガスを反応容器2110内に流入させるにはガスボンベ
のバルブ2231〜2236、反応容器のリークバルブ
2117が閉じられている事を確認し又、流入バルブ2
241〜2246、流出バルブ2251〜2256、補
助バルブ2260が開かれている事を確認し、メインバ
ルブ2118を開いて反応容器2110及びガス供給配
管2116を排気する。次に真空系2119の読みが5
×10-6Torrになった時点で補助バルブ2260、
流出バルブ2251〜2256を閉じる。その後ガスボ
ンベ2221〜2226より各ガスをバルブ2231〜
2236を開いて導入し圧力調整器2261〜2266
により各ガス圧を2kg/cm2に調整する。次に流入
バルブ2241〜2246を徐々に開けて各ガスをマス
フローコントローラー2211〜2216内に導入す
る。
【0024】以上の手順によって成膜準備を完了した
後、円筒状被成膜基体2112上に光導電層の形成を行
う。
【0025】円筒状被成膜基体2112が所定の温度に
なったところで、各流出バルブ2251〜2256のう
ちの必要なものと補助バルブ2260とを徐々に開き、
各ガスボンベ2221〜2226から所定の原料ガスを
ガス導入管2114を介して反応容器2110内に導入
する。次に、各マスフローコントローラー2211〜2
216によって、各原料ガスが所定の流量になる様に調
整する。その際、反応容器2110内が1Torr以下
の所定の圧力になる様に、真空計2119を見ながらメ
インバルブ2118の開口を調整する。内圧が安定した
ところで、高周波電源2120を所望の電力に設定して
高周波マッチングボックス2115を通じてカソード電
極2111に供給し高周波グロー放電を生起させる。こ
の放電エネルギーによって反応容器2110内に導入さ
せた各原料ガスが分解され、円筒状被成膜基体2112
上に所定のシリコン原子を主成分とする堆積膜が形成さ
れる。所望の膜厚の形成が行われた後、高周波電力の供
給を止め、各流出バルブ2251〜2256を閉じて反
応容器2110への各原料ガスの流入を止め、堆積膜の
形成を終える。又、本発明の表面層を形成する場合も基
本的には上記の操作を繰り返せばよく成膜ガスを供給し
放電を開始すればよい。本発明の効果が得られるフッ素
含有非単結晶炭素膜は、使用ガスの種類とその混合比、
成膜圧力、高周波電力とその周波数、成膜温度などが適
切な値に設定されていなければ作成出来ないが、特別な
装置が必要な訳では無く、従来のプラズマCVD装置を
用いて作成出来る。
【0026】ガスの混合比についてはガス種によって異
なる為、一意には定まらないが、エッチング性の強いガ
スは炭化水素や水素ガスによる希釈量を多くし、エッチ
ング性の弱いガスは希釈量を少なめにすると良い傾向が
見られた。成膜圧力に関しては従来の成膜条件と同様の
範囲で作成可能である。ガス種によって変わる為一概に
は言えないが、低くする方が気相中でのポリマライゼー
ションが抑えられる傾向がある。高周波電力に関しては
ある程度以上放電エネルギーを与えないとC−F結合等
が切断出来ずフッ素ラジカルが得られない。一方放電エ
ネルギーを与えすぎるとエッチング性のガスを用いてい
る為成膜速度が極端に遅くなってしまうため好ましくな
い。同軸型の成膜炉であれば2000W以下程度が好ま
しい。また周波数に関しては高い方がより高硬度で低損
失な膜が得やすいが、高くなりすぎると膜厚分布が生じ
る。成膜温度に関しては従来の成膜条件範囲内でよい
が、高くしすぎるとバンドギャップが狭くなり損失が増
える傾向にある為、あまり高くしない方が好ましい。以
上、それぞれの設定値については従来の成膜条件と著し
く異なる値ではないが、ピーク面積比の成膜パラメータ
依存性が大きい為、これまで再現性よく的確な膜が作成
出来なかったものと考えられる。
【0027】具体的な作成手順を以下に示す。各流出バ
ルブ2251〜2256のうちの必要なものと補助バル
ブ2260とを徐々に開き、各ガスボンベ2221〜2
226から表面層に必要な原料ガス、例えばCF4ガス
やCH4ガスをガス導入管2114を介して反応容器2
110内に導入する。次に、各マスフローコントローラ
ー2211〜2216によって、各原料ガスが所定の流
量になる様に調整する。その際、反応容器2110内が
1Torr以下の所定の圧力になる様に、真空計211
9を見ながらメインバルブ2118の開口を調整する。
内圧が安定したところで、高周波電源2120を所望の
電力に設定して高周波電力を高周波マッチングボックス
2115を通じてカソード電極2111に供給し高周波
グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによって
反応容器2110内に導入させた各原料ガスが分解さ
れ、表面層が形成される。所望の膜厚の形成が行われた
後、高周波電力の供給を止め、各流出バルブ2251〜
2256を閉じて反応容器2110への各原料ガスの流
入を止め、表面層の形成を終える。膜形成を行っている
間は円筒状被成膜基体2112を駆動装置(不図示)に
よって所定の速度で回転させても良い。また、膜の更な
る高硬度化が要求される場合、不図示のローパスフィル
タによって高周波電力に直流バイアス電圧を印加しても
よい。
【0028】図3は前記、図2とは別形態のプラズマC
VD法による光受容部材の形成装置(量産型)の一例の
模式図である。図3はその反応容器部の模式的断面図を
示している。図3において300は反応容器であり、真
空気密化構造を成している。又、302は一端が反応容
器301内に開口し、他端が排気装置(図示せず)に連
通している排気管である。303は円筒状被成膜基体3
04によって囲まれた放電空間を示す。高周波電源30
5は、高周波マッチングボックス306を介して電極3
07に電気的に接続されている。円筒状被成膜基体30
4はホルダー308(a)(b)にセットした状態で回
転軸309に設置される。必要に応じてモーター310
で回転出来るようになっている。原料ガス供給装置(不
図示)は、図2に示した2200と同様のものを用いれ
ばよい。各構成ガスは混合され、バルブ312を介して
反応容器301内のガス導入管311に接続されてい
る。本形成装置の高周波電源の出力は10W〜5000
W以上の範囲で使用する装置に適した電力を発生する事
ができれば、如何なる出力の物であっても使用できる。
更に、高周波電源の出力変動率は、如何なる値で有って
も本発明の効果を得ることができる。使用されるマッチ
ングボックス306は高周波電源305と負荷の整合を
取ることができるものであれば如何なる構成のものでも
好適に使用できる。又、整合を取る方法としては、自動
的に調整される物が好適であるが手動で調整されるもの
であっても本発明の効果には全く影響はない。高周波電
力が印加される電極307の材質としては図2のカソー
ド電極と同様なものが使用できる。又、形状も同様であ
り必要に応じて調整可能である。また、図2のカソード
電極と同様に、電極307は必要に応じて冷却手段を設
けても良い。
【0029】本発明に用いる円筒状被成膜基体304
は、図2の基体2112で説明したとおりである。
【0030】図4は電子写真装置の一例を示す概略的構
成図である。感光体401は矢印X方向に回転する。感
光体401の周辺には、主帯電器402、静電潜像形成
部位403、現像器404、転写紙(転写材)供給系4
05、転写帯電器406(a)、分離帯電器406
(b)、クリーナー407、搬送系408、除電光源4
09、ブランク露光用光源等が配設されている。以下、
さらに具体的に画像形成プロセスを説明すると、感光体
401は高電圧を印加した主帯電器402により一様に
帯電される。帯電された表面に静電潜像を形成するた
め、ランプ410から発した光が原稿台ガラス411上
に置かれた原稿412に反射し、ミラー413、41
4、415を経由し、レンズユニット417のレンズ4
18によって結像され、ミラー416を経由し、導かれ
感光体401の表面に投影され、静電潜像が形成され
る。なお、この光照射はレーザー光やLED光などによ
り、全体として像情報をもつような光であってもよい。
この潜像に現像器404からネガ極性トナーが供給され
てトナー像が形成される。一方、転写紙供給系405を
通って、レジストローラー422によって先端タイミン
グを調整され、感光体401方向に供給される転写材P
は高電圧を印加した転写帯電器406(a)と感光体4
01の間隙に於て背面から、トナーとは逆極性の正電界
を与えられ、これによって感光体表面のネガ極性のトナ
ー像は転写材Pに転写する。次いで、高圧AC電圧を印
加した分離帯電器406(b)により、転写材Pは転写
搬送系408を通って定着装置424に至り、トナー像
が定着されて装置外に搬出される。感光体401上に残
留するトナーはクリーニングユニット407のマグネッ
トローラー427及び、感光体401に当接されたクリ
ーニングブレード421を用いて回収され、残留する静
電潜像は除電光源409によって消去される。
【0031】尚、本発明における面積比の求め方の一例
について説明する。5図には赤外吸収スペクトル(I
R)波形の一例が示されている。図示されるように、該
波形は1120cm-1付近、1200cm-1付近及び2
920cm-1付近に夫々中心をもつピークを有してい
る。図5に示される波形の場合は、1120cm-1付近
に中心をもつ波形と1200cm-1付近に中心をもつ波
形が合成されたような形状となっている。すなわち、全
体として波形をみると、1120cm-1付近と1200
cm-1付近に夫々中心をもつ波形でできた大きな山の部
分と、2920cm-1付近に夫々中心をもつ波形ででき
た小さな山の部分を形成している。
【0032】ここで、各波数に中心をもつピークの面積
は以下のように求めることができる。まず、波形が1つ
の波数に中心をもつピークの場合、図5でいえば292
0cm-1付近に中心をもつピークの場合は、2920c
-1付近に頂点を有するガウス分布曲線をIR波形にフ
ィッティングし、そのガウス分布曲線とベースラインと
で囲まれる部分の面積(図中のハッチングの領域の面
積)を求めればよい。波形が2つの波形の合成となる場
合は、2つのガウス分布曲線を合成して得られる波形を
IR波形に近似させる。すなわち、図5に示される例の
場合は、1120cm-1付近に頂点をもつガウス分布曲
線と1200cm-1付近に頂点をもつガウス分布曲線と
を夫々用いて、それぞれの曲線の合成がIR波形に最も
近似したときの夫々のガウス分布曲線をまず求める。つ
ぎに、1120cm-1付近に頂点をもつガウス分布曲線
とベースラインとで囲まれる領域の面積とを夫々算出す
る。本発明ではたとえばこのようにして求められた面積
を用いて、1120cm-1に対応する面積と2920c
-1に対応する面積、あるいは1200cm-1に対応す
る面積と2920cm-1に対応する面積との比を求める
ことができる。なお、波形が図5の左側の山形のような
合成波形とならない場合は、ガウスフィットするまでも
なく、ベースラインとIR波形とで囲まれる領域の面積
を単に算出するようにしてもよい。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を説明する
が、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。 [実施例1]図2に記載のプラズマCVD装置を用い
て、円筒形のAl基体上に、表1に示した条件で下部阻
止層、光導電層を堆積し、表2に示した条件で表面層を
順次積層した。このとき、表4に示されるようにCF4
ガス流量を20〜100sccmで5段階に変化させ、
同時に高周波電力も800W〜1200Wまで3段階に
変化させ、5本の感光体を作成した。この範囲のCF4
流量と電力では、1120cm-1/2920cm-1にお
けるピーク比は0.14から47.8、1200cm-1
/2920cm-1におけるピーク比は0.31から4
8.3であった事が、あらかじめ作成したサンプルによ
る測定で明らかになっている。上記の方法で作成した5
本のドラムの削れに対する耐久性を調べる為、ドラムを
プロセススピード450mm/secで回転させ、それ
に平均粒度8μmのSiC研磨テープ(富士フィルム製
LT−C2000)を接触させ、接触面の上から3φ、
幅20mmの平行ピンで抑え、荷重をかけて研磨した。
また研磨テープは1mm/sec程度で常に動かしてお
り、常に新しい面を供給して研磨力を一定に保ち、研磨
屑の影響が出ない様に工夫した。このような強制的な研
磨を60分間行い、研磨試験前後での膜厚差を光学式膜
厚計にて測定した。膜厚の変化はSiC表面層の削れ量
との相対量で示している。以上の評価で得られた諸特性
の結果を表4に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】 (比較例1)図2に記載のプラズマCVD装置を用い
て、円筒形のAl基体上に、表1に示した条件で下部阻
止層、光導電層を堆積し、表2に示した条件で表面層を
順次積層した。このとき、表4に示されるように表面層
でのCF4ガス流量を100sccm、高周波電力を8
00Wで作成した。この表面層では、それぞれのピーク
比は53.6、89.1であった。次いで、実施例1と
同様の評価をそれぞれについて行った。以上の特性の変
化の結果を実施例1の結果と合わせて表4に示す。本発
明の範囲内である実施例1では、SiCからなる従来表
面層に対する削れ量はいずれも小さいか、同程度であ
る。SiC表面層でも、a−Si感光体に要求される枚
数まで複写操作を行ってもほとんど削れないが、違いを
見る為に過酷な試験条件に設定している為、削れが観測
出来る。一方、本発明範囲外である比較例1の場合は、
SiC表面層よりも更に削れが大きく表面層のほとんど
が削り取られてしまう事が分かった。この場合、実際の
複写環境においてもかなり削れてしまい、実用上問題が
生じる事が予想される。以上の事から、赤外線吸収スペ
クトルの1120cm-1或は1200cm-1におけるピ
ークの、2920cm-1のピークに対するピーク面積比
が、50以下である必要があることが分かった。
【0038】[実施例2]図2に記載のプラズマCVD
装置を用いて、円筒形のAl基体上に、表1に示した条
件で下部阻止層、光導電層を堆積し、図3に記載のプラ
ズマCVD装置を用いて、表3に示した条件で表面層を
順次積層した。このとき、表5に示されるようにCF4
ガス流量を20〜100sccmで5段階に変化させ、
同時に高周波電力も400W〜800Wまで3段階に変
化させ、5本の感光体を作成した。この範囲のCF4流
量と電力では、1120cm-1/2920cm-1におけ
るピーク比は0.17から46.7、1200cm-1
2920cm-1におけるピーク比は0.22から47.
5であった事が、あらかじめ作成したサンプルによる測
定で明らかになっている。
【0039】上記の方法で作成した5本のドラムの撥水
効果の耐久性を調べる為、実施例1と同様の研磨試験を
行い、研磨試験の前後でフッ素量を測定し、フッ素がど
れだけ残留しているかを初期からの割合で評価した。フ
ッ素量の測定には、X線光電子分光法(XPS)を用
い、極表面近傍(〜50Å)のフッ素量を測定した。ま
た、研磨前後の撥水性の評価方法として、純粋との接触
角を接触角計(協和界面科学社製、CA−S−ロール
型)により測定した。また、研磨試験後の残留フッ素の
効果を確かめる為に、研磨後に感光体を実験用に改造し
たキヤノン製複写機NP−5060改造機に搭載し、3
2℃88%の高温・高湿環境でドラムヒーター等の加熱
手段を一切用いずにA4用紙2万枚分の空回転を行い、
オゾン生成物質が表面に十分到達する様にし、さらに複
写機を止めた状態で同高温高湿環境で3時間放置した。
その後、画像流れを調べる為にキヤノン製テストチャー
ト(部品番号:FY9−9058)を複写して評価し
た。具体的にはチャート上にあるラインアンドスペース
の判別、文字輪郭の判別で評価した。以上の評価で得ら
れた諸特性の結果を表5に示す。
【0040】
【表5】 (比較例2)図2に記載のプラズマCVD装置を用い
て、円筒形のAl基体上に、表1に示した条件で下部阻
止層、光導電層を堆積し、図3に記載のプラズマCVD
装置を用いて、表3に示した条件で表面層を順次積層し
た。このとき、感光帯の表面層は表5に示されるように
CF4ガス流量を10sccm、高周波電力を800W
として作成した。この場合、1120cm-1/2920
cm-1におけるピーク比は0.04、1200cm-1
2920cm-1におけるピーク比は0.07であった事
が、あらかじめ作成したサンプルによる測定で明らかに
なっている。上記の方法で作成したドラムに実施例2と
同様の評価を施した。
【0041】得られた特性の結果を実施例2と合わせて
表5に示す。本発明の範囲内である実施例2では、研磨
後でも研磨前の70%程度以上のフッ素が残留してお
り、接触角も研磨後で80度以上を維持している。研磨
後に高温高湿画像流れ試験を行ったところ、画像流れは
起こらないことが分かった。一方、本発明範囲外である
比較例2の結果では、研磨後のフッ素量が研磨前に比べ
て40%程度まで減少している。また、接触角も35度
程度まで減少している。この場合、初期の段階でもフッ
素量の絶対値が低い事に加え、研磨によって表面のフッ
素濃度が減少した為に、接触角が低下してしまったと考
えられる。この接触角の低下から予想出来る様に、高温
高湿画像流れ試験では、画像流れが発生してしまった。
比較例2でフッ素量が減少した理由については、表面近
傍のフッ素のほとんどが脱落しやすいCF3基のような
形で存在しており、これらが研磨作用によって脱離した
にも関わらず、骨格構造が硬いためにほとんど削れなか
った事が原因と思われる。実施例2、比較例2から、赤
外線吸収スペクトルの1120cm-1或は1200cm
-1におけるピークの、2920cm-1のピークに対する
ピーク面積比が、0.1以上である必要があることが分
かった。
【0042】[実施例3]図2に記載のプラズマCVD
装置を用いて表1に示した条件により円筒形のAl基体
に下部阻止層、光導電層を順次積層した。このような感
光体を6本作成した。次に図2に記載のプラズマCVD
装置を用いて表6に挙げた条件で、フッ素を含むガス種
をCF4、CHF3、C26、CF2=CF2、ClF3
SF6の6種類のガスを用いて表面層の作成を行った。
これらは、あらかじめ作成したサンプルの赤外線吸収分
光による測定において、1120cm-1/2920cm
-1のピーク比、1200cm-1/2920cm-1のピー
ク比共に10〜30の範囲に入っている事が確認されて
いる。次いで、実施例1、実施例2と同様の研磨試験に
よる膜厚変化評価、研磨後の高温高湿環境における画像
流れ評価試験、研磨後のフッ素量のXPSによる定量評
価をそれぞれについて行った。得られた画像流れ特性の
結果を表7に示す。この結果から、表面層作成に用いる
フッ素含有ガスの種類によらず本発明の効果が得られる
ことが分かった。
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】 [実施例4]図2に記載のプラズマCVD装置を用い
て、円筒形のAl基体上に、表1に示した条件で下部阻
止層、光導電層を堆積し、表2に示した条件で表面層を
順次積層した。このとき、CF4ガス流量を60scc
m、高周波電力を1000Wとして感光体表面層を作成
した。このCF4流量と電力では、1120cm-1/2
920cm-1におけるピーク比は12.5、1200c
-1/2920cm-1におけるピーク比は14.7であ
った事が、あらかじめ作成したサンプルによる測定で明
らかになっている。次いで、複写機と同様のレイアウト
を持つドラム専用試験機を用いて、ドラムの感度を測定
した。プロセススピード400mm/secで回転さ
せ、コロナ帯電器により表面に400V程度の帯電電位
を与える様にし、この後、露光位置で光量を変化させ、
現像位置で表面電位を測定した。このとき、表面電位が
50Vとなる点での露光光量を感度とする。感度の評価
についてはSiC表面層との比較によって表した。
【0045】更に、耐圧の違いを見る為に、NP506
0改造機にて、コロナ帯電器のグリッドを取り払い、か
つ帯電電位を通常より高めに設定してリークしやすい環
境を設定した。このような改造機で複写操作を行い、初
期の画像と、1000枚複写操作した後の画像とを比較
して、リークに起因する白抜け状の画像欠陥(白ポチ)
の数をカウントした。評価に関してはSiC表面層で同
等の試験を行った場合の数との比較によって表した。得
られた感度の評価結果、リークに起因する画像欠陥の評
価結果を表8に示す。
【0046】(比較例3)図2に記載のプラズマCVD
装置を用いて、円筒形のAl基体上に、表1に示した条
件で下部阻止層、光導電層を堆積し、表2に示した条件
で表面層を順次積層した。このとき、CF4ガス流量を
10sccm、高周波電力を1200Wとして感光体表
面層を作成した。このCF4流量と電力では、1120
cm-1/2920cm-1におけるピーク比は0.04、
1200cm-1/2920cm-1におけるピーク比は
0.07であった事が、あらかじめ作成したサンプルに
よる測定で明らかになっている。次いで、実施例4と同
様の評価を行った。得られた結果を実施例4の結果と共
に表8に示す。実施例4、比較例3の結果から、ピーク
面積比が0.1より小さい非単結晶炭素膜の場合にはS
iC表面層に比べて感度が低下しているのに対し、ピー
ク面積比が0.1から50の範囲内にある非単結晶炭素
膜では、従来表面層並に感度低下が抑えられている事が
分かった。これは予期せぬ効果であったが、理由として
はフッ素の膜中における結合によって、バンドギャップ
が大きくなり、表面層における損失が減少しているため
と考えられる。また、耐圧試験においては、本発明範囲
外である比較例3では従来表面層よりも特性は若干向上
しているものの、白ポチ状の画像欠陥が発生している。
これに対し、本発明範囲内である実施例4では、白ポチ
の発生が非常に少ない事が分かった。試験後にドラムを
取り出して顕微鏡観察を行ったところ、比較例3では球
状突起の縁の部分からリークが起こっているのが多く観
察されたのにたいし、実施例4では球状突起周辺へのリ
ーク跡はほとんど観察されなかった。以上の事から、本
発明のフッ素含有非単結晶炭素膜は、膜としての耐圧の
向上が見られる事が分かった。
【0047】
【表8】 [実施例5]図2に記載のプラズマCVD装置を用い
て、円筒形のAl基体上に、表1に示した条件で下部阻
止層、光導電層を堆積し、表2に示した条件で表面層を
順次積層した。このとき、CF4ガス流量を60scc
m、高周波電力を1000Wとして感光体表面層を作成
した。このCF4流量と電力では、1120cm-1/2
920cm-1におけるピーク比は12.5、1200c
-1/2920cm-1におけるピーク比は14.7であ
った事が、あらかじめ作成したサンプルによる測定で明
らかになっている。次に得られた感光体をNP5060
改造機に搭載し、キヤノン製テストチャート(部品番
号:FY9−9058)を原稿台に置き通常の露光量で
コピー画像を取った。得られた画像を観察し、線の太り
や細り、ハーフトーン再現性、画像欠陥等があるかどう
かを確認した。また、現像器の位置にセンサーを投入
し、帯電能、残留電位を測定した。得られた結果を表9
に示す。画像に関しては、鮮明でハーフトーンの再現も
良く、非常に良好な結果が得られた。また、帯電能、残
留電位とも良好であった。このことから、本発明の感光
体を用いた場合、良好な画像が得られる事が確認され
た。
【0048】
【表9】
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上のように、導電性基体の
表面層が赤外線吸収スペクトル波形における1200c
-1付近、或は1120cm-1に中心を持つピークの、
2920cm-1付近に中心を持つピークに対する面積比
が0.1から50までの範囲の面積比を有する構成を備
えるようにすることによって、撥水性に優れ、高温・高
湿下で加温手段なしに高品位な画像を提供する感光体を
実現することができる。また、本発明は、上記構成によ
り、コロナ放電生成物が付着しにくく、加温手段を設け
る必要がないために、カラートナー等の低融点トナーの
融着や、現像剤担持体の回転周期で発生する濃度ムラが
起きにくく、更には、感度が高く、表面電荷のリークに
よる画像欠陥が起こらず、高品位な画像が経時的に変化
することなく安定的に得られる光受容部材を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は夫々本発明の光受容部材の
好適な層構成の一例を説明するための模式的断面図。
【図2】本発明の光受容部材に好適に用いられる製造装
置の一例を説明するための模式的断面構成図。
【図3】本発明の光受容部材に好適に用いられる製造装
置の一例を説明するための模式的断面構成図。
【図4】本発明の光受容部材を有する像形成装置の好適
な一例を説明するための模式的断面構成図。
【図5】本発明の面積比を求める方法の好適な一例を説
明するための概略的赤外吸収スペクトル波形を示すグラ
フ。
【符号の説明】
101:導電性基体 102:電荷注入阻止層 103:光導電層 104:表面層 105:電荷輸送層 106:電荷発生層 2100:堆積装置 2110:反応容器 2111:カソード電極 2112:導電性基体 2113:基体加熱用ヒーター 2114:ガス導入管 2115:高周波マッチングボックス 2116:ガス配管 2117:リークバルブ 2118:メインバルブ 2119:真空系 2120:高周波電源 2121:基体ホルダー 2122:基体ホルダー 2200:ガス供給装置 2211〜2216:マスフローコントローラー 2221〜2226:ボンベ 2231〜2236:バルブ 2241〜2246:流入バルブ 2251〜2256:流出バルブ 2260:補助バルブ 2261〜2266:圧力調整器 300:VHFを用いた堆積装置(量産型) 301:反応容器 302:排気管 303:放電空間 304:円筒状被成膜基体 305:高周波電源 306:マッチングボックス 307:電極 308(a),(b):基体ホルダー 309:回転軸 310:モーター 311:ガス導入管 312:ガス導入バルブ 401:感光体 402:主帯電器 403:静電潜像形成部位 404:現像器 405:転写紙供給系 406(a):転写帯電器 406(b):分離帯電器 407:クリーニングローラー 408:搬送系 409:除電光源 410:ハロゲンランプ 411:原稿台 412:原稿 413:ミラー 414:ミラー 415:ミラー 416:ミラー 417:レンズユニット 418:レンズ 419:給紙ガイド 420:ブランク露光LED 421:クリーニングブレード 422:レジストローラー 424:定着器
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項17
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、本発明の像形成装置は、前記帯電器
と現像器との間に、静電像形成部位を有することを特徴
としている。また、本発明の前記静電像形成部位が、該
光受容部材に照射される光の光源を有することを特徴と
している。また、本発明の像形成装置は、前記クリーナ
ーが、該光受容部材に接するブレードを有することを特
徴としている。また、本発明の像形成装置は、前記現像
器と前記クリーナーとの間に、転写材を供給するための
転写材供給系と、供給された転写材に該光受容部材上に
付与されたトナーを転写するための帯電器を有すること
を特徴としている。また、本発明の像形成方法は、前記
光受容部材上のトナーをクリーニングする工程を更に含
むことを特徴としている。また、本発明の像形成方法
は、前記クリーニングする工程が、ブレードを用いてト
ナーを除去することを含むことを特徴としている。ま
た、本発明の像形成方法は、前記クリーニングする工程
の前に、前記光受容部材上に形成されたトナーを転写材
に転写する工程を有することを特徴としている。また、
本発明の像形成方法は、前記光受容部材上にトナー像を
形成するプロセスが、前記光受容部材上をヒーターによ
る加熱なしに行われることを特徴としている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 5/08 311 G03G 5/08 311 312 312 5/082 5/082 H01L 21/205 H01L 21/205

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に光導電層と、該光導電層上
    に少なくともフッ素を含む非単結晶炭素の表面層を有す
    る光受容部材であって、該表面層が赤外線吸収スペクト
    ル波形における1200cm-1付近、或は1120cm
    -1に中心を持つピークの、2920cm-1付近に中心を
    持つピークに対する面積比が0.1から50までの範囲
    を有していることを特徴とする光受容部材。
  2. 【請求項2】前記光導電層は、シリコン原子を母体とす
    る非単結晶材料を有することを特徴とする請求項1に記
    載の光受容部材。
  3. 【請求項3】前記非単結晶材料は、水素又はハロゲンを
    含む非晶質材料であることを特徴とする請求項2に記載
    の光受容部材。
  4. 【請求項4】前記表面層は、少なくとも水素を含んでい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載の光受容部材。
  5. 【請求項5】前記表面層は、前記光導電層との間に両者
    の中間の組成をもつバッファ層を有していることを特徴
    とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光受
    容部材。
  6. 【請求項6】前記バッファ層は、非晶質シリコンカーバ
    イドであることを特徴とする請求項5に記載の光受容部
    材。
  7. 【請求項7】前記表面層は、フッ素置換炭化水素ガスを
    原料ガスの一部として使用し、前記原料ガスを分解した
    プラズマを用いて形成されていることを特徴とする請求
    項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光受容部材。
  8. 【請求項8】前記フッ素置換炭化水素ガスは、炭化水素
    の全ての水素原子をフッ素原子で置換したガスであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の光受容部材。
  9. 【請求項9】前記フッ素置換炭化水素ガスが、CF4
    スであることを特徴とする請求項8に記載の光受容部
    材。
  10. 【請求項10】該表面層は、1〜450MHzの高周波
    を用いたプラズマCVD法によって、原料ガスを分解す
    ることにより形成されていることを特徴とする請求項1
    〜請求項9のいずれか1項に記載の光受容部材。
  11. 【請求項11】該表面層は、50〜450MHzの高周
    波を用いたプラズマCVD法によって、原料ガスを分解
    することにより形成されていることを特徴とする請求項
    1〜請求項9のいずれか1項に記載の光受容部材。
  12. 【請求項12】前記赤外線吸収スペクトル波形における
    1200cm-1付近、或は1120cm-1に中心を持つ
    ピークの夫々の面積は、ガウス分布を用いた近似曲線と
    ベースラインとで囲まれた面積によって決定されること
    を特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記
    載の光受容部材。
  13. 【請求項13】導電性基体上に光導電層と、該光導電層
    上に少なくともフッ素を含む非単結晶炭素の表面層とを
    有し、該表面層が赤外線吸収スペクトル波形における1
    200cm-1付近、或は1120cm-1に中心を持つピ
    ークの、2920cm-1付近に中心を持つピークに対す
    る面積比が0.1から50までの範囲の面積比を有して
    いる光受容部材と、 該光受容部材の囲りに順に配された帯電器と、現像器
    と、クリーナーとを少なくとも有することを特徴とする
    像形成装置。
  14. 【請求項14】前記帯電器と現像器との間に、静電像形
    成部位を有することを特徴とする請求項13に記載の像
    形成装置。
  15. 【請求項15】前記静電像形成部位において、該光受容
    部材に照射される光の光源を有することを特徴とする請
    求項14に記載の像形成装置。
  16. 【請求項16】前記クリーナーは、該光受容部材に接す
    るブレードを有することを特徴とする請求項14または
    請求項15に記載の像形成装置。
  17. 【請求項17】前記帯電器と現像器との間に、転写材を
    供給するための転写材供給系と、供給された転写材に該
    光受容部材上に付与されたトナーを転写するための帯電
    器を有することを特徴とする求項13に記載の像形成装
    置。
  18. 【請求項18】前記光導電層は、シリコン原子を母体と
    する非単結晶材料を有することを特徴とする請求項13
    〜請求項17のいずれか1項に記載の像形成装置。
  19. 【請求項19】前記非単結晶材料は、水素又はハロゲン
    を含む非晶質材料であることを特徴とする請求項18に
    記載の像形成装置。
  20. 【請求項20】前記表面層は、少なくとも水素を含んで
    いることを特徴とする請求項13〜請求項19のいずれ
    か1項に記載の像形成装置。
  21. 【請求項21】前記表面層は、前記光導電層との間に両
    者の中間の組成をもつバッファ層を有していることを特
    徴とする請求項13〜請求項20のいずれか1項に記載
    の像形成装置。
  22. 【請求項22】前記バッファ層は、非晶質シリコンカー
    バイドであることを特徴とする請求項21に記載の像形
    成装置。
  23. 【請求項23】導電性基体上に光導電層と、該光導電層
    上に少なくともフッ素を含む非単結晶炭素の表面層とを
    有する光受容部材であって、該表面層が赤外線吸収スペ
    クトル波形における1200cm-1付近、或は1120
    cm-1に中心を持つピークの、2920cm-1付近に中
    心を持つピークに対する面積比が0.1から50までの
    範囲の面積比を有している光受容部材を帯電した後、所
    望の領域に光照射して静電像を形成し、該静電像に対応
    して該光受容部材上にトナー像を形成するプロセスを含
    むことを特徴とする像形成方法。
  24. 【請求項24】前記光受容部材上のトナーをクリーニン
    グする工程を更に含むことを特徴とする請求項23に記
    載の像形成方法。
  25. 【請求項25】前記クリーニングする工程は、ブレード
    を用いてトナーを除去することを含むことを特徴とする
    請求項24に記載の像形成方法。
  26. 【請求項26】前記クリーニングする工程の前に、前記
    光受容部材上に形成されたトナーを転写材に転写する工
    程を有することを特徴とする請求項24または請求項2
    5に記載の像形成方法。
  27. 【請求項27】前記光受容部材上にトナー像を形成する
    プロセスは、前記光受容部材上をヒーターによる加熱な
    しに行われることを特徴とする請求項23〜請求項26
    のいずれか1項に記載の像形成方法。
  28. 【請求項28】前記光導電層は、シリコン原子を母体と
    する非単結晶材料を有することを特徴とする請求項23
    〜請求項27のいずれか1項に記載の像形成方法。
  29. 【請求項29】前記非単結晶材料は、水素又はハロゲン
    を含む非晶質材料であることを特徴とする請求項28に
    記載の像形成方法。
  30. 【請求項30】前記表面層は、少なくとも水素を含んで
    いることを特徴とする請求項23〜請求項29のいずれ
    か1項に記載の像形成方法。
  31. 【請求項31】前記表面層は、前記光導電層との間に両
    者の中間の組成をもつバッファ層を有していることを特
    徴とする請求項23〜請求項30のいずれか1項に記載
    の像形成方法。
  32. 【請求項32】前記バッファ層は、非晶質シリコンカー
    バイドであることを特徴とする請求項31に記載の像形
    成方法。
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