JPH11295884A - 感光性印刷版及び印刷版の作製方法 - Google Patents

感光性印刷版及び印刷版の作製方法

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JPH11295884A
JPH11295884A JP10102098A JP10102098A JPH11295884A JP H11295884 A JPH11295884 A JP H11295884A JP 10102098 A JP10102098 A JP 10102098A JP 10102098 A JP10102098 A JP 10102098A JP H11295884 A JPH11295884 A JP H11295884A
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JP
Japan
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meth
printing plate
layer
group
photosensitive
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Application number
JP10102098A
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English (en)
Inventor
Shinya Watanabe
真也 渡辺
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐刷力が向上し、水を絞って印刷した場合の
地汚れが防止される印刷版が得られ、感度が向上した感
光性印刷版及びそれを用いた印刷版の作製方法を提供す
る。 【解決手段】 重合性化合物を含有するベース層、剥
離現像可能な感光層及び剥離支持層を少なくとも有し、
該感光層にミクロゲルを含有することを特徴とする感光
性印刷版。前記に記載の感光性印刷版に対して像露
光を行い、前記感光層に重合部分と未重合部分を形成す
る像露光過程と、前記未重合部分を剥離支持体とともに
剥離除去し、前記重合部分を前記ベース層上に残留させ
る剥離現像過程とを有することを特徴とする印刷版の作
製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性印刷版及び
それを用いた印刷版の作製方法に関し、より詳しくは、
十分に満足できる感度向上を達成できると共に、従来は
両立が難しかった耐刷力の向上も可能とし、更に水を絞
って印刷した場合の地汚れが防止される感光性印刷版及
びそれを用いた印刷版の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来知られている感光性平版印刷版は、
その表面が粗面化され親水化処理を施された金属支持体
上に、感光性樹脂層を設けたものである。一般に、この
ような感光性平版印刷版から印刷版を作製するには、感
光性平版印刷版を画像様に露光した後、アルカリ性の現
像液で現像して非画像部を除去する作業が必要になる。
しかしながら、このような現像作業は現像液の現像能力
を一定に保つための液管理を必要とし、また、大量の現
像廃液を生じる等の問題を抱えており、現像液による現
像作業をすることなく印刷版を作製できる方法が求めら
れていた。
【0003】このような問題を解決する方法として、特
開平5−210236号公報に記載されているように、
少なくともベース層、剥離現像可能な感光層及び剥離支
持層を有し、該ベース層に重合性化合物を含有する感光
性印刷版を、像露光した後、未重合部分を剥離支持層と
共に剥離除去する方法が提案されている。
【0004】この方法によれば、現像液による現像作業
が不要になるため、前述の問題を解決できるだけでな
く、生産性が向上し、また、現像作業にかかるコストも
削減できる。
【0005】近年、更なる生産性の向上のために、露光
作業に要する時間の短縮が求められるようになった。そ
のためには、感光性層の感度を向上させる必要があるが
前記技術では十分に満足できるものは得られなかった。
また、得られた印刷版の耐刷力を向上させる必要並びに
得られる印刷版の水を絞って印刷した場合の地汚れが防
止される必要があるが、前記技術では十分に満足できる
ものは得られなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、第1
に、感度の向上した感光性印刷版を提供することであ
り、第2に、耐刷力の向上した印刷版を得られる感光性
印刷版を提供することであり、第3に水を絞って印刷し
た場合の地汚れが防止される感光性印刷版を提供するこ
とであり、第4に前記感光性印刷版を用いた印刷板の作
製方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
する本発明の構成は、下記(1)及び(2)である。
【0008】(1)重合性化合物を含有するベース層、
剥離現像可能な感光層及び剥離支持層を少なくとも有
し、該感光層にミクロゲルを含有することを特徴とする
感光性印刷版。
【0009】(2)前記(1)に記載の感光性印刷版に
対して像露光を行い、前記感光性印刷版の感光層に重合
部分と未重合部分を形成する像露光過程と、前記未重合
部分を剥離支持体とともに剥離除去し、前記重合部分を
前記ベース層上に残留させる剥離現像過程とを有するこ
とを特徴とする印刷版の作製方法。
【0010】以下、本発明について詳述する。
【0011】まず、本発明の印刷用原版について説明す
る。
【0012】本発明の印刷用原版は、少なくともベース
層、剥離現像可能な感光層及び剥離支持層を有するもの
で、該ベース層に重合性化合物が含有されている。
【0013】なお、剥離現像可能な感光層とは、いわゆ
るピールアパートにより重合パターンを形成することが
できる層をいう。つまり、パターン状に露光されること
により、層中に露光パターンに応じて重合部分と末重合
部分が形成され、その後重合部分と末重合部分とを分離
することにより重合パターンとなる層を剥離現像可能な
感光層という。
【0014】本発明の印刷用原版としては、例えば、支
持体上にベース層、剥離現像可能な感光層、剥離支持層
が順次積層された構成を挙げることができる。
【0015】本発明の印刷用原版に用いられる支持体と
しては、支持体上のベース層が強く接着される支持体で
あればよく広範囲の材料から選択することができ、例え
ばアルミニウム、亜鉛、銅、鋼等の金属板;ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート
等のプラスチックフィルム、樹脂コートフィルム;紙、
湿潤強化剤、樹脂コート紙、アルミニウムや銅の金属箔
の張られた紙;ゴム;ガラス;更にそれらの複合体、例
えばゴム弾性層を有した金属板、プラスチックフィル
ム、ガラス、紙;アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、
クロム、鉄等の金属がメッキ、蒸着、スパッタされた金
属板、プラスチックフィルム、ガラス、紙等を用いるこ
とができる。又、支持体とベース層の接着強度を向上す
る目的で支持体上にアンカー剤を塗布してもよい。
【0016】支持体の厚みは1μm〜5mm、さらには
5μm〜3mmが好ましい。
【0017】本発明の印刷用原版の有するベース層は、
少なくとも、層形成性高分子物質と重合性化合物とを含
有している。ベース層に用いる層形成性高分子物質を適
宜選択することにより、ベース層に湿し水が十分に保持
されるようにしたり、浸し水なしに印刷インクをはじく
ようにしたりすることができる。
【0018】層形成性高分子物質とは、層状の皮膜を形
成することが可能な高分子物質であり、印刷版の用途に
応じ、一般に結着剤として用いられる広範囲の樹脂から
適宜選択することができるが、この中でも、特に親水性
を示す樹脂が好ましく、具体的には、例えばグアーガ
ム、ローカストビーンガム、アラビアガム、タラガン
ト、カラギナン、ペクチン、マンナン、デンプン等の植
物系高分子;キサンタンガム、デキストリン、サクシノ
グルカン、カードラン等の微生物系高分子;ゼラチン、
カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子;
メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ
ース系高分子、あるいは可溶性デンプン、カルボキシメ
チルデンプン、メチルデンプン等のデンプン系高分子、
アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸塩等のア
ルギン酸系高分子、その他多糖類系の誘導体等の半合成
高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリ
マー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミ
ド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアクリロニトリル等
のビニル系高分子;その他のポリエチレングリコール、
酸化エチレン、酸化プロピレンブロック共重合体等の合
成高分子;特公平2−15383号公報、特開平2−8
0472号公報、特開平2−105873号公報、特開
平1−238935号公報、特開平2−110119号
公報、特開平2−107678号公報、特開平2−27
号公報に記載の親水性高分子等、更にそのもの自身は疎
水性であるが、エッチ液や湿し水により加水分解あるい
は、加水素分解して親水性基を生成する官能基を含有す
る樹脂も好ましく、特開平1−306856号公報、特
開平1−306855号公報、特開平1−267093
号公報、特開平1−269593号公報に記載の樹脂等
を挙げることができる。これらは、単独あるいは必要に
応じて2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】上記の層形成性高分子物質には、二酸化ケ
イ素、二酸化チタン、シリカ、クレー、架橋剤(耐水化
剤)、界面活性剤等を添加してもよい。前記架橋剤は、
親水性樹脂の多くが水溶性であるため、このような水溶
性樹脂に耐水性をもたせるために添加するもので、例え
ばメラミン−ホルマリン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、
ポリアミドポリアミノエピクロルヒドリン樹脂、ケトン
−ホルマリン樹脂、メチロール化ポリアミド樹脂、グリ
オキザール、ホウ酸あるいは多価金属塩等を使用するこ
とができる。
【0020】重合性化合物としては、1分子中に反応性
ビニル基を少なくとも1個有する化合物を使用すること
ができ、例えば、反応性ビニル基含有単量体、反応性ビ
ニル基含有オリゴマー及び反応性ビニル基含有ポリマー
からなる群より選択した1種以上を用いることができ
る。これら化合物の反応性ビニル基としては、スチレン
系ビニル基、(メタ)アクリル酸系ビニル基、アリル系
ビニル基、ビニルエーテル等の他に酢酸ビニル等のエス
テル系ビニル基等の重合反応性を有する置換基もしくは
非置換のビニル基が挙げられる。ここで、(メタ)アク
リル酸とは、メタクリル酸及びアクリル酸を意味する。
【0021】重合性化合物の中でまず、親水性を示す重
合性化合物として、水酸基、アルコキシ基、カルボキシ
基、アミド基、イミド基、アミノ窒素、スルホン基、ア
ンモニウム塩基、リン酸基等の親水性基を含有するもの
を挙げることができ、具体的には例えば、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノアクリレ
ート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセ
ロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリ
レートアクリレート等の水酸基含有の重合性化合物:2
−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシ
エチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有の重
合性化合物;t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート等のアルコキシ基含有の重合性化合物;t−ブチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ窒素含有
の重合性化合物;ポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト等のジオールと(メタ)アクリル酸の1:1、1:2
付加物;エチレングリコール・ジグリシジルエーテルジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ジグ
リシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコール・ジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエー
テルジ(メタ)アクリレート、グリセリンジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ
グリシジルエーテル(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリグリシジルエーテルジ(メタ)アクリ
レート等のジオール・ジグリシジルエーテルとアクリル
酸との1:2付加物;ペンタエリスリトールモノ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト等のペンタエリスリトール誘導体;(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸金属塩、アクリル酸ダイマー;
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−n−プトキシ(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、エチレンジ(メタ)アクリルアミド、プロピ
レンジ(メタ)アクリルアミド、1,4−フェニレンジ
(メタ)アクリルアミド、エチレンテトラ(メタ)アク
リルアミド、プロピレンテトラ(メタ)アクリルアミ
ド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、アクリルア
ミド、グリオキサール付加体、アクリルアミド・メチロ
エチレン尿素縮合物、1,3,5−トリアクリロイルヘ
キサヒドロs−トリアジン、N,N−ジアリルアクリル
アミド、アクリルアミド・メチロールメラミン縮合物、
アクリルアミド・メチロールトリアゾン縮合物、アクリ
ルアミド・メチロールヒダントイン縮合物、アクリルア
ミド・メチロール尿素、N,N−ジアリルアクリルアミ
ド等のアクリルアミド誘導体;2−(メタ)アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン基含
有の重合性化合物;(メタ)アクリルアミドプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド等の
アンモニウム塩基含有の重合性化合物;モノ(2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート
等のリン酸基含有の重合性化合物;N−(メタ)アクリ
ロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリール(メタ)
アクリレート、ビニルアセテート、アクリロニトリル、
N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン等、
さらには、親水性のオリゴマー又はポリマー(例えば、
前述の親水性の結着剤等)の末端に反応性ビニル基を残
した重合性化合物、あるいは親水性のオリゴマー又はポ
リマーの側鎖の反応性ビニル基をつけた重合性化合物等
を挙げることができる。
【0022】又、親水性ではない親油性の重合性化合物
を使用することもでき、例えばスチレン、メチルスチレ
ン、クロルスチレン、ブロモスチレン、メトキシスチレ
ン、ジメチルアミノスチレン、シアノスチレン、ニトロ
スチレン、ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、カル
ボキシスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フ
ェニル、ビニルピリジン、プロピルビニルエーテル、ブ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、β−
クロロエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテ
ル、p−メチルフェニルビニルエーテル、p−クロルフ
ェニルビニルエーテル等の一価の単量体;ジビニルベン
ゼン、シュウ酸ジスチリル、マロン酸ジスチリル、コハ
ク酸ジスチリル、グルタン酸ジスチリル、アジビン酸ジ
スチリル、マレイン酸ジスチリル、フマル酸ジスチリ
ル、β,β−ジメチルグルタン酸ジスチリル、2−プロ
モグルタン酸ジスチリル、α,α′−ジクロログルタン
酸ジスチリル、テレフタル酸ジスチリル、シュウ酸ジ
(エチル(メタ)アクリレート)、シュウ酸ジ(メチル
エチル(メタ)アクリレート)、マロン酸ジ(エチル
(メタ)アクリレート)、マロン酸ジ(メチルエチル
(メタ)アクリレート)、コハク酸ジ(エチル(メタ)
アクリレート)、グルタル酸ジ(エチル(メタ)アクリ
レート)、アジビン酸ジ(エチル(メタ)アクリレー
ト)、マレイン酸ジ(ジエチル(メタ)アクリレー
ト)、フマル酸ジ(エチル(メタ)アクリレート)、
β,β−ジメチルグルタル酸ジ(エチル(メタ)アクリ
レート)、1,4−フェニレンビス(オキシエチル(メ
タ)アクリレート)、1,4−フェニレンビス(オキシ
メチルエチル(メタ)アクリレート)、1,4−ビス
((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)シクロヘキサ
ン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル
エトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス((メタ)ア
クリロイルオキシエトキシカルバモイル)ベンゼン、
1,4−ビス−((メタ)アクリロイルオキシメチルエ
トキシカルバモイル)ベンゼン、1,4−ビス((メ
タ)アクリロイルオキシエトキシカルバモイル)シクロ
ヘキサン、ビス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ
カルバモイルシクロヘキシル)メタン等の2価の単量
体;シアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、1,1,1
−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
シアヌル酸トリ(エチル(メタ)アクリレート)、1,
1,1−トリメチロールプロパントリ(エチルアクリレ
ート)、シアヌル酸トリ(エチルビニルエーテル)、
1,1,1−トリメチロールプロパンと3倍モルのトル
エンジイソシアネートとの反応物とヒドロキシエチルア
クリレートとの縮合物、1,1,1−トリメチロールプ
ロパンと3倍モルのヘキサンジイソシアネートとの反応
物とp−ヒドロキシスチレンとの縮合物等の3価の単量
体;例えばペンタエリスリトールテトラアクリレート等
の4価の単量体;ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート等の6価の単量体等、更には、オリゴマー又はポ
リマーの末端に反応性ビニル基を残した重合性化合物、
あるいはオリゴマー又はポリマーの側鎖に反応性ビニル
基をつけた重合性化合物等を挙げることができる。な
お、これらの重合性化合物を2種以上組み合わせて用い
ることも可能である。
【0023】ベース層に含有する重合性化合物は、分子
量が80〜2000、更には100〜1000のものが
好ましい。
【0024】ベース層に含有する重合性化合物は、水に
溶解しにくく、水に溶解させようとしても分散状態(放
置することにより分離するものを含む)となるものが好
ましい。このような重合性化合物としては、例えば2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモ
ノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール誘導
体、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、シペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート等を挙げることができ、特に、ペ
ンタエリスリトールアクリレートが好ましい。
【0025】ベース層中の重合性化合物は、ベース層上
の剥離現像可能な感光層の重合部分と、結合等の強い相
互作用を示し、感光層の重合部分をベース層に強固に接
着させる。この接着力は、感光層を像露光して重合させ
る際、重合部分のラジカル連鎖が、ベース層の重合性化
合物にまで作用し、感光層重合部の重合性化合物とベー
ス層の重合性化合物とが結合することにより生ずるもの
と思われる。
【0026】感光層の重合部分とベース層の間の接着力
は、ベース層の接着力だけによるものではない。
【0027】ベース層に含有させる重合性化合物とし
て、水への溶解性の高くない重合性化合物を用いると、
おそらくプラスチック製品の可塑剤のブリード現象のよ
うに、ベース層形成時にベース層表面への重合性化合物
がブリードし、表面に多量に存在するようになり、この
ため感光層の重合部分がベース層により強く接着し、耐
刷性がより向上するものと考えられる。
【0028】感光層の未重合部を剥離除去した後、ベー
ス層中の重合性化合物は、未重合状態であり、これをそ
のままにしておいても、印刷時、特に影響はないが、こ
の未重合状態の重合性化合物を、重合又は架橋させるこ
とにより、この重合体は、ベース層の層形成性高分子物
質成分と相互に絡み合い、水への溶解性を低下させるこ
とができ、耐水化剤を用いた場合と同様に水難溶性もし
くは、水不溶性にすることが可能で、その程度によって
は、耐水化剤を用いなくてもよい場合もある。即ち、ベ
ース層の含有する重合性化合物は、ベース層の耐水性を
向上させる役目も有している。
【0029】上記のように耐水性を向上させる等の目的
で、未重合状態の重合性化合物を重合又は架橋させる場
合、ベース層中には、重合開始剤を含有させてやる必要
がある。
【0030】重合開始剤としては、熱重合開始剤または
光重合開始剤を用いるが、まず、熱重合開始剤として
は、公知のものが使用でき、例えばアゾ系開始剤、過酸
化物系開始剤を挙げることができる。アゾ系開始剤とは
分子中に窒素−窒素2重結合を少なくとも1個以上有す
る有機化合物で、例えばアゾビスイソブチロニトリル、
アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスメチ
ルフェネチルカルボニトリル、アゾビスsec−アミロ
ニトリル、アゾビスフェニルエタン、アゾビスシクロヘ
キシルプロピロニトリル、アゾビスメチルクロロエタ
ン、トリチルアゾベンゼン、フェニルアゾブチロニトリ
ル、9−(p−ニトロフェニルアゾ)−9−フニルフル
オレン等を挙げることができる。又、過酸化物系開始剤
としては分子中に酸素−酸素結合を少なくとも1個以上
有する有機化合物であればほとんど全ての化合物が含ま
れる。例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、シク
ロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチル
シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサ
ノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイ
ド、1,1′−ビス(ターシャリィブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、1,1′
−ビス(ターシャリィブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、n−ブチル−4,4−ビス(ターシャリィブチルパ
ーオキシ)パレラート、2,2′−ビス(ターシャリィ
ブチルパーオキシ)ブタン、ターシャリィブチルハイド
ロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
2,5−ジメチルヘキサン−2−ジハイドロパーオキサ
イド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパ
ーオキサイド、ジターシャリィブチルパーオキサイド、
ターシャリィブチルタミルパーオキサイド、ジタミルパ
ーオキサイド、α,α′−ビス(ターシャリィブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ターシャリィブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリィブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3、アセチルパーオキサイ
ド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキサイド、過酸化コハク酸、過酸化ベンゾイル、2,
4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイ
ルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネ
ート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、
ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ
メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカー
ボネート、ターシャリィブチルパーオキシアセテート、
ターシャリィブチルパーオキシイソブチレート、ターシ
ャリィブチルパーオキシピバレート、ターシャリィブチ
ルパーオキシネオデカノエート、ターシャリィブチルパ
ーオキシオクタノエート、ターシャリィブチルパーオキ
シ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ターシャ
リィブチルパーオキシラウレート、ターシャリィブチル
パーオキシベンゾエート、ジターシャリィジパーオキシ
ベンゾエート、ジターシャリィジパーオキシイソフタレ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパー
オキシ)ヘキサン、ターシャリィブチル過酸化マレイン
酸、ターシャリィパーオキシイソプロピルカーボネート
等を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はなく、この他の公知の熱重合開始剤も使用できる。
【0031】光重合開始剤としては、例えばカルボニル
化合物、イオウ化合物、ハロゲン化合物、レドックス系
光重合開始剤等が挙げられる。
【0032】具体的には、カルボニル化合物としては、
例えばベンジル、4,4′−ジメトキシベンジル、ジア
セチル、カンファーキノン等のジケトン類;例えば4,
4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジメ
トキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;例えばア
セトフェノン、4−メトキシアセトフェノン等のアセト
フェノン類;例えばベンゾイルアルキルエーテル類;例
えば2−ジクロロチオキサントン、2−5−ジエチルチ
オキサントン、チオキサントン−3−カルボン酸−β−
メトキシエチルエステル等のチオキサントン類;ジアル
キルアミノ基を有するカルコン類及びスチリルケトン
類;3,3′−カルボニルビス(7−メトキシクマリ
ン)、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ
クマリン)等のクマリン類等が挙げられる。
【0033】イオウ化合物としてはジベンゾチアゾリル
スルフィド、デシルフェニルスルフィド等のジスフィド
類等が挙げられる。
【0034】ハロゲン化合物としては、例えば四臭化炭
素、キノリンスルホニルクロライド、トリハロメチル基
を有するs−トリアジン類等が挙げられる。
【0035】レドックス系の光重合開始剤としては、3
価の鉄イオン化合物(例えばクエン酸第2鉄アンモニウ
ム)と過酸化物等を組み合わせて用いるものや、リボフ
ラビン、メチレンブルー等の光還元性物質とトリエタノ
ールアミン、アスコルビン酸等の還元剤を組み合わせて
用いるものなどが挙げられる。
【0036】又以上に述べた光重合開始剤において、2
種以上を組み合わせてより効率の良い光重合反応を得る
こともできる。
【0037】この様な光重合開始剤の組み合わせとして
は、ジアルキルアミノ基を有するカルコン及びスチリル
スチリルエトン類、クマリン類とトリハロメチル基を有
するs−トリアジン類、カンファーキノンとの組み合わ
せ等が挙げられる。
【0038】ベース層上に感光層を積層(ラミネート)
する場合、ベース層は、感光層がラミネートされた際に
接着するような平滑性を有するのが好ましい。
【0039】更に前記ベース層には、熱重合禁止剤、防
腐剤、ハレーション防止染料、消泡剤、帯電防止剤、分
散剤、乳化剤等を必要に応じて適宜含有させてもよい。
【0040】ベース層がそれ自身で強度が保たれる場合
には、支持体を用いなくてもよい。
【0041】ベース層中の層形成性高分子物質の含有量
はベース層に対して10〜98重量%が好ましい。
【0042】ベース層中の重合性化合物は、層形成性高
分子物質100重量部に対して1〜1000重量部、更
には1〜700重量部含有するのが好ましい。
【0043】ベース層中に重合開始剤を含有させる場
合、重合開始剤の量は、重合性化合物100重量部に対
して0.1〜30重量部、更には0.3〜25重量部が
好ましい。
【0044】ベース層の厚みは2〜50μm、更には5
〜30μmが好ましい。
【0045】本発明の印刷用原版の有する剥離現像可能
な感光層は、感光層の、ベース層及び上層(剥離支持
層)に対する接着力が露光部と未露光部で変化すること
を利用して、感光層の上層への接着力が大きい部分を上
層と共に剥離除去し、ベース層への接着力の大きい部分
を残留させ、画像を形成し得るものである。
【0046】本発明においては、感光層、ベース層及び
上層のそれぞれの組成を選択することによって、感光層
の露光部がベース層上に残留するようにする。
【0047】感光層は、少なくとも重合性化合物及び光
重合開始剤を含有し、その他にバインダーとして本発明
の特徴であるミクロゲルを含有する。また、必要に応じ
て層形成性高分子物質をバインダーとしてミクロゲルと
併用することもできる。
【0048】感光層に含有させることができる層形成性
高分子物質としては、例えば前記のベース層を形成する
層形成性高分子物質、更に塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリメチル
メタクリレート、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリアクリル酸アルキルエステル(アルキル基として
は、好ましくはメチル基、エチル基、ブチル基)、アク
リル酸アルキルエステル(アルキル基としては、好まし
くはメチル基、エチル基、ブチル基)とアクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、ブタジエ
ン等のモノマーの少なくとも一種との共重合物、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合物、
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンとアクリロニトリ
ルの共重合物、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルと塩化ビニ
ルの共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセ
テート、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロニトリ
ル、アクリロニトリルとスチレンの共重合物、アクリロ
ニトリルとブタジエン及びスチレンとの共重合物、ポリ
ビニルアルキルエーテル(アルキル基としては、好まし
くはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル
基)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、
ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリアミド
(好ましくは6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,1
0−ナイロン)、ポリ−1,3−ブタジエン、ポリイソ
プレン、ポリウレタン、ポリエステル(好ましくはポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、線状飽和ポリエステル)、塩化ゴム、ポリクロロプ
レン、塩化ゴム、ポリビニルブチラール、ポリビニルホ
ルマール、スチレン−ブタジエンゴム、ポリ(クロロス
ルホン化エチレン)等のホモポリマー又は共重合物があ
る。
【0049】上記の物質の内、特に好ましいものとして
は、塩素化ポリエチレン及び塩素化ポリプロピレンに代
表される塩素化ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレ
ート、塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラー
ル、ポリエステル(特に線状ポリエステル)である。こ
れらの物質は、単独で用いてもよいが、二種以上混合し
て用いてもよい。
【0050】印刷版の製造時、特に感光層の剥離現像前
に加熱処理を行う場合、感光層の層形成性高分子物質と
しては、塩素化ポリオレフィンと線状飽和ポリエステル
とを混合したものが好ましい。塩素化ポリオレフィンと
しては、例えば塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レンが好ましい。線状飽和ポリエステルとしては、テレ
フタル酸とエチレングリコールとからなる基本骨格を有
し、この基本骨格の両端にカルボキシル基、水酸基又は
これらの両方を有するものが好ましい。線状ポリエステ
ルの基本骨格中には、テレフタル酸以外の二塩基酸と、
エチレングリコール以外の二価アルコールとの組み合わ
せを含んでもよい。
【0051】感光層の層形成性高分子物質として、線状
飽和ポリエステルを単独で用いても、好ましい画像を得
ることが可能であるが、塩素化ポリオレフィンを混合し
た方が、より以上に解像度、線の切れ性の向上を計るこ
とができ、優れた画像を得ることができる。線状飽和ポ
リエステルと塩素化ポリオレフィンの混合の割合は、線
状飽和ポリエステル100重量部に対して、塩素化ポリ
オレフィン0.1〜300重量部、更に0.5〜100
重量部、特に1.0〜50重量部が好ましい。
【0052】なお、この塩素化ポリオレフィン/線状飽
和ポリエステルの系は、勿論、印刷版製造時に加熱処理
の行われない場合でも用いることは可能である。
【0053】感光層に含有する重合性化合物は、ベース
層に含有する重合性化合物と同様のものを用いることが
できるが、小さい分子量のものから大きい分子量のもの
まで広い分子量範囲で選択することができる。感光層に
含有する重合性化合物の好ましい分子量範囲は80〜1
00万、更に好ましくは100〜60万である。
【0054】感光層に含有する重合性化合物の分子量が
大きい場合、分子量はGPC(ゲルパーミッションクロ
マトグラフィ)を用いポリスチレン換算により求められ
る。分子量が小さい場合、重合性化合物の分子構造が決
定でき、分子量を求めることができる。
【0055】感光層に含有する光重合開始剤も、ベース
層に含有する光重合開始剤と同様のものを用いることが
できる。
【0056】更に、感光層に含有する重合性化合物とし
て、前述の重合性化合物に加え、2,2,2−トリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1
H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ル(メタ)アクリレート等のフルオロ(メタ)アクリレ
ート;シリコンジ(メタ)アクリレート、シリコンヘキ
サ(メタ)アクリレート等のシリコン(メタ)アクリレ
ートを用いることができる。感光層に含有する重合性化
合物として、このようなフルオロ(メタ)アクリレート
やシリコン(メタ)アクリレートを用いると、感光層の
重合部分の撥水性が向上するので好ましい。
【0057】感光層中の層形成性高分子物質の含有量
は、全バインダー量に対して20〜80重量%、更には
30〜60重量%が好ましい。
【0058】感光層中の重合性化合物は、バインダー1
00重量部に対して10〜300重量部、更には20〜
200重量部含有するのが好ましい。
【0059】光重合開始剤の量は、重合性化合物100
重量部に対して0.1重量部〜30重量部、更には0.
3重量部〜25重量部が好ましい。
【0060】次に、本発明において感光層に含有させる
ミクロゲルについて説明する。
【0061】本発明においてミクロゲルは、乳化重合の
際にできる三次元の網状分子構造をもった膨潤性の球状
ゲル粒子をいう。
【0062】本発明において好ましく用いられるミクロ
ゲルとして下記が挙げられる。
【0063】(1)特開平8−220766号公報に記
載された有機溶剤に分散可能なラテックス。
【0064】該ラテックスは、所望の有機溶剤を分散媒
として溶解、凝集又は沈澱が生じることなく数時間以上
安定な状態を保っていることのできる分散系であって、
所定の有機溶剤中において溶解、凝集又は沈澱が生じな
ければ分散質の種類は特には限定されない。
【0065】上記ラテックスの分散質の例としては、ポ
リアクリル酸エステル又はそのコポリマー、ポリアクリ
ロニトリル又はそのコポリマー、ポリスチレン又はその
コポリマー、ポリエチレン又はそのコポリマー、ポリ塩
化ビニル又はそのコポリマー、ポリ塩化ビニリデン又は
そのコポリマー、ポリ酢酸ビニル又はそのコポリマー、
レゾール樹脂又はそのコポリマー、アイオノマー樹脂、
ポリメチルメタクリレート又はそのコポリマー、ポリブ
タジエン又はそのコポリマー等を挙げることができる。
【0066】好ましく用いられる、有機溶剤に分散可能
なラテックスの分散質を形成する高分子化合物は、好ま
しくは分子に4級窒素原子を有し、これにより水への分
散性が向上されると共に前記エチレン性不飽和化合物の
重合体との物理的結合が生じるものである。この4級窒
素原子は重合体分子の側鎖に含まれるものが好ましい。
【0067】このような重合体を構成するモノマー単位
の代表例としては、下記一般式〔1〕〜〔5〕で示され
るものが挙げられる。
【0068】
【化1】
【0069】
【化2】
【0070】一般式〔1〕〜〔5〕において、X-はア
ニオンを表す。即ち、ハロゲンイオン、硫酸イオン、リ
ン酸イオン、スルホン酸イオン、酢酸イオン、その他フ
ッ素を含むBF4 -,PF6 -,SiF6 2-,SbF6 -、B
eF4 2-のようなアニオンが含まれる。
【0071】N+に結合するRは同一でも異種であって
もよく、それぞれのRは水素原子又は1〜10個の炭素
原子を有するアルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、デ
シルの各基)、アルケニル基(例えばプロペニル、ブチ
ニルの各基)、又は6〜20個の炭素原子を有するアリ
ール基(例えばフェニル、ナフチルの各基)、アリール
アルキル基(例えばベンジル、フェネチル、ナフチル、
メチルの各基)、若しくはアルカリール基(例えばトリ
ル、キシリルの各基)を表す。また、重合性不飽和エチ
レン基を有するものも好ましい。これは分子中に重合性
基を有すると前述のエチレン性不飽和化合物の光重合の
際、これらと重合し化学結合をするからである。Zは不
飽和複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、
好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピペリジン、ピロ
ール又はモルホリン環である。nは整数を表す。
【0072】カチオン性基を有するラテックス重合体
で、上記一般式〔1〕〜〔5〕で示されるモノマー単位
を有するものは主鎖がC−C結合であるため極性基を有
さず疎水性であるので感光層を形成したときその疎水性
に寄与する。ラテックス重合体は、これが例えば水系ラ
テックス重合体の場合には、水中に分散できる程度の水
溶性基を有すればよいので重合体分子中に疎水性基を比
較的多く導入できるため親水性を低下させることができ
ることと、これを含む分散液は樹脂濃度の割に粘度が低
くなるため感光性層を形成するときの塗布性が良く、そ
の乾燥皮膜を厚膜にできる点で有利である。このテラッ
クス重合体に疎水性基を導入して水溶性を調節するため
には上記カチオン性モノマーに非カチオン性モノマーを
共重合すればよく、この非カチオン性モノマーの例とし
てアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレ
ン、アルキレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙
げられる。このラテックス重合体は、好ましくはジビニ
ルベンゼンやジメタクリレート等の2個以上の不飽和基
を有するモノマーにより架橋され、乳化重合により製造
されるのが望ましい。これはモノマーの親水性を減じ、
効果的に乳化重合でき、その結果皮膜強度の向上に寄与
するからである。
【0073】上記カチオン性モノマーと非カチオン性モ
ノマーの共重合体を製造するには、上記カチオン性基を
有するラテックス重合体中、カチオン性モノマーは5〜
95重量%含まれるのが好ましく、更に好ましくは25
〜65重量%である。また非カチオン性モノマーは5〜
95%含有させるのが好ましく、そのうち上記ジビニル
ベンゼンのような架橋性モノマーは0.1〜8重量%含
まれるのが好ましい。
【0074】上記カチオン性基を有するラテックス重合
体の合成例としては、特開昭51−73440号公報の
実施例に記載されているようにビニルベンジルクロライ
ドを他のモノマーと乳化重合し、その後第3級アミンで
4級化する方法が採用できる。別の好ましい合成法は特
開昭55−22766号公報に記載されている方法であ
る。また、別の好ましい合成法は特開昭56−1735
2号公報に記載されている方法である。
【0075】カチオン性基を有するラテックス重合体は
組成物中で実質的にカチオン性基に4級窒素原子を有す
るもので、その分子中にアミン、特に第3級アミンを有
するものが水系溶剤に分散された結果4級窒素原子を有
するカチオン性基になっている場合も含まれる。
【0076】上記ラテックス重量体の粒径は、10〜2
00nmが好ましく、10nmよりも小さいと製造困難
であり実用的でない。一方、200nmよりも大きい
と、感光性層の露光後の画像部を形成したとき画像の解
像力を悪くする。
【0077】カチオン性基を有する重合体の具体例とし
ては、下記に示す化合物が挙げられる。尚括弧内はモル
比である。
【0078】
【化3】
【0079】
【化4】
【0080】
【化5】
【0081】
【化6】
【0082】
【化7】
【0083】
【化8】
【0084】
【化9】
【0085】
【化10】
【0086】(2)特開昭60−3622公報に記載さ
れたアニオン性基を有する重合体とカチオン性基を有す
るエチレン性不飽和化合物との塩であるミクロゲル。
【0087】上記アニオン性基を有する重合体のアニオ
ン性基はカルボキシル基又はスルホン酸基を有するモノ
マーを付加重合するかあるいは縮合重合して得られる。
カルボキシル基を有する重合体としてはアクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸
のホモポリマー又はコポリマーや、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースフタ
レート等のセルロース系カルボン酸含有重合体、その他
多くのカルボン酸変性重合体が使用できる。スルホン酸
基を有する重合体としてはビニルベンゼンスルホン酸等
のエチレン性芳香族スルホン酸や、2−アクリルアミド
−2メチルプロパンスルホン酸等のエチレン性脂肪族ス
ルホン酸のホモポリマー又はコポリマーや、その他スル
ホン酸変性重合体が使用される。また、アニオン性基を
有する重合体のうちで好ましいものは、水又は有機溶剤
に分散されたラテックス重合体である。その理由は、後
述のカチオン性基を有するモノマーの重合体に粒子が充
填される充填剤効果により皮膜の強度の向上と感度増加
が望まれるからである。また、水を溶剤にしてもその粘
度上昇が少なく粘度の低い塗布液を調製できるからであ
る。このラテックス重合体は通常乳化重合により合成さ
れるが、アニオン性基を有するモノマーのみで乳化重合
すると水溶性が強過ぎるため、乳化状態のラテックス重
合体を製造するのは困難となる。そのため、通常は非水
溶性のモノマーと共重合させて製造する。また、アニオ
ン性基の導入率を高めたラテックス重合体を製造するに
は、はじめ非水溶性モノマーの多い重合体を乳化重合に
より製造し、この後に重合体にアニオン性基を導入する
方が望ましい。アニオン性基を有する重合体に非水溶性
のモノマーを共重合させてその水溶性の調整をするため
に用いられる非水溶性のエチレン性不飽和化合物として
は、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレ
ン、ブタジエン、エチレン等がある。
【0088】カチオン性基を有するエチレン性不飽和化
合物は、感光層の光硬化成分を構成するものであって、
具体的には下記に示す化合物が挙げられる。
【0089】
【化11】
【0090】
【化12】
【0091】
【化13】
【0092】
【化14】
【0093】(3)特開昭60−3623公報に記載さ
れたカチオン性基を有するラテックス重合体とアニオン
性基を有するエチレン性不飽和化合物との塩であるミク
ロゲル。
【0094】上記カチオン性基を有するラテックス重合
体としては、分子に4級窒素原子を有するものが挙げら
れる。この4級窒素原子は重合体分子の側鎖に含まれる
ものが好ましい。
【0095】このような重合体を構成するモノマー単位
の代表例としては、下記一般式〔6〕〜〔10〕で示さ
れるものが挙げられる。
【0096】
【化15】
【0097】
【化16】
【0098】一般式〔6〕〜〔10〕において、X-
アニオンを表す。すなわち、ハロゲンイオン、硫酸イオ
ン、リン酸イオン、スルホン酸イオン、酢酸イオン、そ
の他フッ素を含むBF4 -、PF6 -、SiF6 2-、SbF6
-、BeF4 2-のようなアニオンが含まれる。
【0099】N+に結合するRは同一でも異種であって
もよく、それぞれのRは水素原子又は1〜10個の炭素
原子を有するアルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、デ
シルの各基)、アルケニル基(例えばプロペニル基、ブ
チニル基の各基)、又は6〜20個の炭素原子を有する
アリール基(例えばフェニル、ナフチルの各基)、アリ
ールアルキル基(例えばベンジル、フェネチル、ナフチ
ル、メチルの各基)、若しくはアルカリール基(例えば
トリル、キシリルの各基)を表す。また、重合性不飽和
エチレン基を有するものも好ましい。これは分子中に重
合性基を有すると後述のエチレン性不飽和化合物の光重
合の際、これらと重合し化学結合をするからである。Z
は不飽和複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
し、好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピペリジン、
ピロール又はモルホリン環である。nは整数を表す。
【0100】カチオン性基を有するラテックス重合体
で、上記一般式で示されるものは主鎖がC−C結合であ
るため極性基を有さず疎水性であるので感光性層を形成
したときその疎水性に寄与する。ラテックス重合体は、
これが例えば水系ラテックス重合体の場合には、水中に
分散出来る程度の水溶性基を有すればよいので重合体分
子中に疎水性基を比較的多く導入できるため親水性を低
下させることができることと、これを含む分散液は樹脂
濃度の割に粘度が低くなるため感光性層を形成するとき
の塗布性が良く、その乾燥皮膜を厚膜にできる点で有利
である。このラテックス重合体に疎水性基を導入して水
溶性を調節するためには上記カチオン性モノマーに非カ
チオン性モノマーを共重合すれば良く、この非カチオン
性モノマーの例としてアクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、スチレン、アルキレン、酢酸ビニル、アク
リロニトリル等が挙げられる。このラテックス重合体
は、好ましくはジビニルベンゼンやジメタクリレート等
の2個以上の不飽和基を有するモノマーにより架橋さ
れ、乳化重合により製造されるのが望ましい。これはモ
ノマーの親水性を減じ、効果的に乳化重合でき、その結
果皮膜強度の向上に寄与するからである。
【0101】上記カチオン性モノマーと非カチオン性モ
ノマーの共重合体を製造するには、上記カチオン性基を
有するラテックス重合体中、カチオン性モノマーは5〜
95重量%含まれるのが好ましく、さらに好ましくは2
5〜65重量%である。また非カチオン性モノマーは5
〜95%含有させるのが好ましく、そのうち上記ジビニ
ルベンゼンのような架橋性モノマーは0.1〜8重量%
含まれるのが好ましい。
【0102】上記カチオン性基を有するラテックス重合
体の合成例としては、特開昭51−73440号公報の
実施例に記載されているようにビニルベンジルクロライ
ドを他のモノマーと乳化重合し、その後第3級アミンで
4級化する方法が採用できる。別の好ましい合成法は特
開昭55−22766号公報に記載されている方法であ
る。また別の好ましい合成法は特開昭56−17352
号公報に記載されている方法である。
【0103】カチオン性基を有するラテックス重合体は
組成物中で実質的にカチオン性基に4級窒素原子を有す
るもので、その分子中にアミン、特に第3級アミンを有
するものが水系溶剤に分散された結果4級窒素原子を有
するカチオン性基になっている場合も含まれる。
【0104】上記ラテックス重合体の粒径は、10〜2
00nmが好ましく、10nmよりも小さいと製造困難
であり実用的でない。一方、200nmよりも大きい
と、感光性層の露光後の画線部を形成したとき画像の解
像度を悪くする。
【0105】カチオン性基を有する重合体の具体例とし
ては、下記に示す化合物が挙げられる。なお括弧内はモ
ル比である。
【0106】
【化17】
【0107】
【化18】
【0108】
【化19】
【0109】
【化20】
【0110】
【化21】
【0111】
【化22】
【0112】
【化23】
【0113】
【化24】
【0114】上記アニオン性基を有するエチレン性不飽
和化合物は、感光層の露光により重合する成分を構成す
るものであって、水に溶解できるモノマーである。この
ようなエチレン性不飽和化合物のアニオン性基として
は、カルボキシル基やスルホン酸基を有するものが特に
有用である。具体的な化合物としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸等の脂肪族エチレン性カルボン
酸あるいはビニルベンゼンカルボン酸等の芳香族エチレ
ン性カルボン酸がある。また、ビニルベンゼンスルホン
酸や2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸
等のスルホン酸基を有するエチレンモノマーも有用であ
る。また、2個以上のエチレン性不飽和基を有するアニ
オン性のエチレン性モノマーは架橋剤となることもでき
るので3次元重合体を形成でき、露光により硬化した感
光層の強度を大きくすることができるため、特に有効で
ある。
【0115】(4)特開平2−263805号公報に記
載された反応性マイクロゲル。
【0116】(5)特開平5−178946号公報に記
載された感光性マイクロゲル(1)。
【0117】(6)特開平5−97915号公報に記載
された反応性マイクロゲル。
【0118】(7)特開平6−194837号公報の段
落番号0010〜0037に記載されたカルボキシル基
含有ジエン系重合体のミクロゲル。
【0119】(8)特開平8−160618号公報の段
落番号0014〜0038に記載された共重合体のミク
ロゲル。
【0120】(9)特開平5−150451号公報の段
落番号0011〜0018に記載された三次元架橋ポリ
マーのミクロゲル。
【0121】(10)特開平7−114180号公報の
段落番号0019〜0029に記載された共重合体のミ
クロゲル。
【0122】(11)特公平6−46301公報に記載
されたコアシェルミクロゲルバインダー。
【0123】(12)特開平3−64755公報に記載
されたミクロゲル。
【0124】(13)特開平3−75750号公報の第
2頁右上欄1行〜第3頁右下欄8行に記載されたミクロ
ゲル。
【0125】(14)特開平3−76704号公報の第
2頁右上欄10行〜第3頁左下欄14行に記載されたミ
クロゲル。
【0126】(15)特開平6−161101公報に記
載されたジアゾで化学修飾された感光性マイクロゲル。
【0127】(16)特開平5−249674号公報に
記載された4級窒素原子又はリン原子を有するカチオン
性ラテックスと光架橋基を有するアニオン性化合物との
塩のミクロゲル。
【0128】感光層中のミクロゲルの含有量は感光層に
対して20〜80重量%、更には30〜70重量%が好
ましい。
【0129】本発明において、ベース層及び感光層には
更に保存時の暗重合を防ぐための熱重合禁止剤、検版性
向上のための着色剤及び可塑剤等、各種添加剤を必要に
応じ感光層に含有させることができる。
【0130】熱重合禁止剤としては、例えば、p−メト
キシフェノール、ヒドロキノン、フエノチアジン、ピロ
ガロール、ナフチルアミン、β−ナフトール、第3ブチ
ルカテコール等を用いることができる。
【0131】着色剤としては、例えば、フタロシアニン
系、アゾ系、メチレンブルー、クリスタルバイオレッ
ト、ローダミンB等を用いることができる。
【0132】可塑剤としては、例えばジシクロヘキシル
フタレート、ジメチルフタレート等のフタル酸エステル
類、ジメチルグリコールフタレート等のグリコールエス
テル類、トリフェニルホスヘート等の燐酸エステル類を
用いることができる。
【0133】感光層の厚みは0.2μm〜50μm、好
ましくは0.3μm〜20μm、更に好ましくは0.3
μm〜10μm、特に0.5μm〜5μmが好ましい。
【0134】剥離支持層は、像露光後に感光層を剥離現
像するために本発明の印刷用原版から剥離する層で、材
料としては例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレン、セルロースジアセテート、セルローストリ
アセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、セロ
ファン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩
化ビニル−酢酸ビニルコポリマー等の塩化ビニルコポリ
マー、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニル
アルコール、ポリカーボネート、ゼラチン、ポリアミド
(例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10
−ナイロン等)等を挙げることができる。更にこれら材
料を2種以上混合したもの、積層したものを用いること
もできる。
【0135】また、支持体及びベース層が感光層に含有
する光重合開始剤の吸収波長を含有する光を透過する場
合、剥離支持層に光透過性がなくても構わないが、解像
度を考慮すると、光透過性を有する剥離支持層を用いた
方が好ましい。
【0136】剥離支持層の厚みは、0.5μm〜300
μm、更に2μm〜50μmが好ましく、剥離支持層側
から露光する場合、より薄い方が、解像度が向上し望ま
しい。
【0137】次に本発明の印刷版の作製方法について説
明する。
【0138】支持体上に重合性化合物を含有するベース
層を塗工し、そして、別個に用意した剥離支持層上に感
光層の塗工されたものをベース層と感光層が対接するよ
うにラミネートし、印刷用原版を製造する。ラミネート
する際、熱を印加することが好ましく、20℃〜150
℃、更に30℃〜100℃の加熱が好ましい。
【0139】又、支持体上にベース層、感光層を順次塗
工し、その後剥離支持層をラミネートし、あるいは塗工
して、印刷用原版を製造してもよい。
【0140】次いで、像露光工程で所望のマスクを介し
て、感光層が含有する光重合開始剤の吸収波長を含む光
により、感光層を像露光してその感光層内の重合性化合
物を重合させ、マスクのパターンに応じた重合部と未重
合部とからなる潜像を形成する。
【0141】印刷用原版の場合、像露光工程で用いる光
の波長は、300〜600nmが好ましい。
【0142】マスクとしては、光透過部と非透過部とか
らなるマスクが用いられる。
【0143】又、マスク露光以外のアナログ露光、デジ
タル露光等でもよく、露光光源としては、例えば、太陽
光、タングステンランプ、水銀灯、ハロゲンランプ、キ
セノンランプ、蛍光灯などを挙げることができる。更に
マスクを用いない露光としては、例えば、液晶シャッタ
ーアレイ、CRT、オプティカルファイバーチューブ等
を挙げることができる。その他にもレーザー光線、電子
線、X線等を用いても良い。
【0144】この露光過程において、露光と同時に加熱
を行うことは、大変好ましく、重合性化合物の重合速度
を上げる効果と、ベース層の層形成性高分子物質のマト
リックスを緩和し、ベース層の含有する重合性化合物
と、感光層の含有する重合性化合物が結合し易くなると
いう効果を有し、耐刷性が更に向上する。
【0145】加熱手段としては、特に限定はないがホッ
トプレート、ヒートロール、サーマルヘッド等で使用す
るのが好ましい。
【0146】加熱温度としては、感光層の組成、ベース
層の組成(特に層形成性高分子物質)等にもよるが、3
0℃〜150℃、更に50℃〜120℃が好ましい。
【0147】このようにして得られた重合潜像の形成さ
れた印刷用原版に対し剥離支持層を剥離除去する。この
とき、剥離支持層には、感光層の未重合部が接着してお
り、未重合部も同時に剥離除去されることになる。
【0148】上記、過程を経て、ベース層上に感光層の
重合部の残留した印刷版が得られる。
【0149】この印刷版を用いて、印刷を行うことは勿
論可能で、耐刷性も好ましいが、ここで更に、この印刷
版に対して、ホットプレート、ヒートロール等を用いて
加熱処理を行うことが好ましく、より耐刷性の向上がは
かられる。
【0150】加熱温度としては、感光層重合部の組成、
ガラス転移温度、軟化温度、親水層組成等にもよるが、
50℃〜200℃、更に80℃〜180℃が好ましい。
【0151】又、印刷版に対してプレス、ロール等を用
いて加圧処理を行うことも好ましく、より耐刷性の向上
がはかられる。更に、加熱処理及び加圧処理の両方を行
ってもよい。
【0152】加圧する圧力としては、感光層重合部がつ
ぶれない程度が好ましく、0.2kg/cm2〜15k
g/cm2、更に1kg/cm2〜10kg/cm2が望
ましい。
【0153】更に、印刷版に対して、像露光工程で用い
た光により露光することも好ましく、この再露光により
耐刷性の向上がはかられる。その露光により、感光層の
重合部分に残存した光重合開始剤が、反応して、重合部
分の未反応の重合性化合物と、ベース層の未反応の重合
性化合物とが結合し、耐刷性向上に寄与しているものと
考えられる。又、この再露光工程で、露光と同時に加熱
又は加圧を行うことも大変好ましく、更なる耐刷性向上
に効果的である。特に、再露光工程で露光と同時にホッ
トプレート等により加熱を行い、その後更にヒートロッ
トロール等により加熱及び加圧を行うと、耐刷性が著し
く向上する。
【0154】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を示す。以
下の実施例及び比較例において、「部」は「重量部」を
意味する。
【0155】実施例1〜16、比較例1 長繊維パルプを主体としたサイズ度、耐水性及び平滑性
に優れた秤量140g/m2の上質紙の片面に(他面は
ポリエステル樹脂で耐水化処理されている)下記組成の
ベース層用塗布液を乾燥膜厚が15μmになるようにワ
イヤバーを用いて塗工し、ベース層を得た。
【0156】 ベース層用塗布液の組成 ポリビニルアルコール 10部 (ゴーセノールNH−18、日本合成化学工業(株)製、10%水溶液) コロイダルシリカ(スノーテックス−O、日産化学工業(株)製)2.7部 ペンタエリスリトールトリアクリレート 0.4部 (KAYARAD PET−30、日本化薬(株)製) 次に、剥離支持層として9μm厚のポリエチレンテレフ
タレートフィルム(ルミラーT、東レ(株)製)を用
い、この剥離支持層上に、下記組成の感光層用塗布液を
乾燥膜厚2〜3μmになるようにワイヤバーを用いて塗
工し、感光層を得た。
【0157】 感光層用塗布液の組成 表1記載のバインダー 5.0部 オリゴエステルアクリレート 3.5部 (アロニックスM6300、東亜合成化学(株)製) 2,4−ジエチルチオキサントン 0.75部 (KAYACURE DETX、日本化薬(株)製) 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.75部 (KAYACURE EPA、日本化薬(株)製) ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.01部 銅フタロシアニン顔料 0.1部 メチルエチルケトン 15部 トルエン 15部
【0158】
【表1】
【0159】次に、上記ベース層と感光層とを対峙さ
せ、50℃に加熱されたラミネーター(ニップ圧5kg
f/cm2)に通して両者を接着して感光性印刷版を得
た。こうして得られた感光性印刷版について、以下の評
価を行った。結果を表2に示す。
【0160】1.感度 感光性印刷版の剥離支持層上に、UGRAチャートを密
着させ、超高圧水銀灯を用いて、10cmの距離から露
光した後、剥離支持層であるポリエチレンテレフタレー
トフィルムを剥離して現像を行い、UGRAチャートの
10μm線が再現されるのに要した露光量を求めた。
【0161】2.水を絞って印刷を行った場合の汚れ難
さ 感光性印刷版の剥離支持層上に、原画フィルムを密着さ
せ、超高圧水銀灯を用いて、10cmの距離から20秒
間露光した後、剥離支持層であるポリエチレンテレフタ
レートフィルムを剥離して現像を行い、得られた印刷版
を印刷機(三菱重工業(株)製 DAIYA1F−1)
に取り付け、コート紙、湿し水(東京インキ(株)製エ
ッチ液SG−51、濃度1.5%)、印刷インキ(東洋
インキ製造(株)製ハイプラスM紅)を用いて印刷を行
い、湿し水の供給量を絞っていった場合の汚れ難さを評
価した。
【0162】3.耐刷力 上記2項と同様の方法で作製した印刷版を用い、上記2
項と同じ条件(ただし、湿し水の供給量は絞らない)で
印刷を行い、画像部に着肉不良が認められた印刷枚数を
求めた。
【0163】
【表2】
【0164】実施例17〜32、比較例2 剥離支持層として6μm厚のポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ルミラーT、東レ(株)製)を用い、この
剥離支持層上に、下記組成の感光層用塗布液を乾燥膜厚
2〜3μmになるようにワイヤーバーを用いて塗工し、
感光層を得た。
【0165】 表1記載のバインダー 2.5部 線状飽和ポリエステル樹脂(バイロン280、東洋紡績(株)製)2.5部 塩素化ポリオレフィン 0.5部 (スーパークロン510、山陽国策パルプ(株)製) オリゴエステルアクリレート 3.5部 (アロニックスM6300、東亜合成化学(株)製) 2,4−ジエチルチオキサントン 0.75部 (KAYACURE DETX、日本化薬(株)製) 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.75部 (KAYACURE EPA、日本化薬(株)製) ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.01部 銅フタロシアニン顔料 0.1部 メチルエチルケトン 10部 トルエン 10部 シクロヘキサノン 10部 次に、実施例1のベース層と上記感光層とを実施例1と
同様にしてラミネートし、感光性印刷版を得た。
【0166】得られた感光性印刷版について以下の評価
を行った。結果を表3に示す。
【0167】1.感度 感光性印刷版を85℃に加熱したホットプレート上に置
き、その剥離支持層上にUGRAチャートを密着させ、
超高圧水銀灯を用いて10cmの距離から露光した後、
剥離支持層を剥離して現像を行い、UGRAチャートの
10μm線が再現されるのに要した露光量を求めた。
【0168】2.水を絞って印刷を行った場合の汚れ難
さ 感光性印刷版を85℃に加熱したホットプレート上に置
き、その剥離支持層上に原画フィルムを密着させ、超高
圧水銀灯を用いて10cmの距離から10秒間露光した
後、剥離支持層を剥離して現像し、印刷版を得た。
【0169】この印刷版を85℃で加熱しつつ60秒間
露光し、更に100℃に加熱されたヒートロール(ニッ
プ圧5kgf/cm2)を通した後、印刷機(三菱重工
業(株)製 DAIYA1F−1)に取り付け、コート
紙、湿し水(東京インキ(株)製エッチ液SG−51、
濃度1.5%)、印刷インキ(東洋インキ製造(株)製
ハイプラスM紅)を用いて印刷を行い、湿し水の供給量
を絞っていった場合の汚れ難さを評価した。
【0170】3.耐刷力 上記2項と同様の方法で作製した印刷版を用い、上記2
項と同じ条件(ただし、湿し水の供給量は絞らない)で
印刷を行い、画像部に着肉不良が認められた印刷枚数を
求めた。
【0171】
【表3】
【0172】
【発明の効果】本発明の効果は下記〜である。
【0173】感度が向上した感光性印刷版が得られ
る。
【0174】耐刷力が向上した印刷版が得られる感光
性印刷版が得られる。
【0175】水を絞って印刷した場合の地汚れが防止
される印刷版が得られる感光性印刷版が得られる。
【0176】上記〜の感光性印刷版を用いた印刷
版の作製方法が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性化合物を含有するベース層、剥離
    現像可能な感光層及び剥離支持層を少なくとも有し、該
    感光層にミクロゲルを含有することを特徴とする感光性
    印刷版。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光性印刷版に対して像
    露光を行い、前記感光性印刷版の感光層に重合部分と未
    重合部分を形成する像露光過程と、前記未重合部分を剥
    離支持体とともに剥離除去し、前記重合部分を前記ベー
    ス層上に残留させる剥離現像過程とを有することを特徴
    とする印刷版の作製方法。
JP10102098A 1998-04-13 1998-04-13 感光性印刷版及び印刷版の作製方法 Pending JPH11295884A (ja)

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