JPH11315436A - ポリエステル太細繊維糸及びその製造方法 - Google Patents
ポリエステル太細繊維糸及びその製造方法Info
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- JPH11315436A JPH11315436A JP12051998A JP12051998A JPH11315436A JP H11315436 A JPH11315436 A JP H11315436A JP 12051998 A JP12051998 A JP 12051998A JP 12051998 A JP12051998 A JP 12051998A JP H11315436 A JPH11315436 A JP H11315436A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生産に際して大掛かりな設備や煩雑な管理が
必要でないポリエステル太細繊維であって、しかも濃染
部と淡染部とのコントラストが大きなポリエステル太細
繊維糸、及び該ポリエステル太細繊維糸を容易に高生産
し得る方法を提供すること。 【解決手段】 全フィラメントのうちの80重量%以上
が細部をなしている淡染部と、同じく60重量%以上が
太部をなしている濃染部とからなり、太さ斑の変動係数
CVが1〜3%であり、沸水収縮率(BWS)が3%以
下のポリエステル太細繊維糸、及び流体処理による交絡
部を5〜20個/mの割合で有するポリエステル未延伸
糸に、加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処理と、これに
続く緩和熱処理とを施すポリエステル太細繊維糸の製造
方法。
必要でないポリエステル太細繊維であって、しかも濃染
部と淡染部とのコントラストが大きなポリエステル太細
繊維糸、及び該ポリエステル太細繊維糸を容易に高生産
し得る方法を提供すること。 【解決手段】 全フィラメントのうちの80重量%以上
が細部をなしている淡染部と、同じく60重量%以上が
太部をなしている濃染部とからなり、太さ斑の変動係数
CVが1〜3%であり、沸水収縮率(BWS)が3%以
下のポリエステル太細繊維糸、及び流体処理による交絡
部を5〜20個/mの割合で有するポリエステル未延伸
糸に、加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処理と、これに
続く緩和熱処理とを施すポリエステル太細繊維糸の製造
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣料用途やインテ
リア用途等の布帛にしたときに、濃染部の中に淡染部が
カスリ調に存在する外観を呈する布帛になるポリエステ
ル太細繊維糸、及びその製造方法に関する。
リア用途等の布帛にしたときに、濃染部の中に淡染部が
カスリ調に存在する外観を呈する布帛になるポリエステ
ル太細繊維糸、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維そのものの濃淡染色化手段として従
来から半延伸条件を採用してなる太細繊維糸があり、該
太細繊維糸による布帛には、太部と細部の染着性の差に
基づく濃淡の染色効果に起因する霜降り調の外観が得ら
れることが知られている。
来から半延伸条件を採用してなる太細繊維糸があり、該
太細繊維糸による布帛には、太部と細部の染着性の差に
基づく濃淡の染色効果に起因する霜降り調の外観が得ら
れることが知られている。
【0003】しかしながら上記の半延伸条件を採用して
なる太細繊維糸は、これを布帛にしたときに微細な分散
状態を示してしまい、しかも細部に十分な配向を伴った
延伸領域が形成されないために、該細部に延伸糸と同等
の淡色染色性が具備されておらず、十分なコントラスト
をなす濃淡の染色性が十分に表現され得ない。
なる太細繊維糸は、これを布帛にしたときに微細な分散
状態を示してしまい、しかも細部に十分な配向を伴った
延伸領域が形成されないために、該細部に延伸糸と同等
の淡色染色性が具備されておらず、十分なコントラスト
をなす濃淡の染色性が十分に表現され得ない。
【0004】十分なコントラストを有する濃淡の染色効
果を得るためには、マルチフィラメント糸を形成する各
フィラメントの太部及び細部が、それぞれ濃染部と淡染
部とに集中して存在することが必要であり、例えば特開
昭59−137523号公報には、間欠的に水付与した
未延伸糸を熱処理した後、これを仮撚加工することによ
って太細繊維糸を得る方法が記載されている。又、特開
平7−229030号公報には、太細繊維糸を形成して
いる太部の比率が細部の比率よりも大きくなっている太
細繊維糸の濃染布帛にすることにより、濃染部の中に淡
染部がカスリ調に存在する外観を呈する布帛になること
が開示されている。
果を得るためには、マルチフィラメント糸を形成する各
フィラメントの太部及び細部が、それぞれ濃染部と淡染
部とに集中して存在することが必要であり、例えば特開
昭59−137523号公報には、間欠的に水付与した
未延伸糸を熱処理した後、これを仮撚加工することによ
って太細繊維糸を得る方法が記載されている。又、特開
平7−229030号公報には、太細繊維糸を形成して
いる太部の比率が細部の比率よりも大きくなっている太
細繊維糸の濃染布帛にすることにより、濃染部の中に淡
染部がカスリ調に存在する外観を呈する布帛になること
が開示されている。
【0005】しかしながら前者の特開昭59−1375
23号公報によるものは、糸条に対して水をランダムに
間欠付与するための煩雑な管理が必要であり、しかも斑
付与の周期が時間に支配されるため生産性を高めること
が困難であり、かつ仮撚加工を必須にしているために工
程が煩雑である。又、後者の特開平7−229030号
公報によるものは、延伸領域にある被延伸糸の引取速度
をランダムに変化させることによって斑を付与するもの
であるために、前者と同様に煩雑な管理が必要であり、
しかも生産性が低い。
23号公報によるものは、糸条に対して水をランダムに
間欠付与するための煩雑な管理が必要であり、しかも斑
付与の周期が時間に支配されるため生産性を高めること
が困難であり、かつ仮撚加工を必須にしているために工
程が煩雑である。又、後者の特開平7−229030号
公報によるものは、延伸領域にある被延伸糸の引取速度
をランダムに変化させることによって斑を付与するもの
であるために、前者と同様に煩雑な管理が必要であり、
しかも生産性が低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これに対して本発明者
は、太細を有するポリエステル繊維糸について鋭意検討
した結果、濃染部と淡染部との周期がランダムであり、
かつ濃染部と淡染部とのコントラストが大きなポリエス
テル太細繊維糸であって、該太細繊維糸による濃染布帛
にすることにより濃染部の中に淡染部がカスリ調に存在
する外観を呈する布帛になるポリエステル太細繊維糸、
及び該ポリエステル太細繊維糸を高生産し得る製造方法
を見い出した。
は、太細を有するポリエステル繊維糸について鋭意検討
した結果、濃染部と淡染部との周期がランダムであり、
かつ濃染部と淡染部とのコントラストが大きなポリエス
テル太細繊維糸であって、該太細繊維糸による濃染布帛
にすることにより濃染部の中に淡染部がカスリ調に存在
する外観を呈する布帛になるポリエステル太細繊維糸、
及び該ポリエステル太細繊維糸を高生産し得る製造方法
を見い出した。
【0007】従って本発明の目的は、大掛かりな設備や
煩雑な管理を必要とすることなく生産し得るポリエステ
ル太細繊維糸であって、濃染部と淡染部との周期がラン
ダムであり、かつ濃染部と淡染部とのコントラストが大
きなポリエステル太細繊維糸、及び該ポリエステル太細
繊維糸を容易、かつ確実に高生産し得る方法を提供する
ことにある。
煩雑な管理を必要とすることなく生産し得るポリエステ
ル太細繊維糸であって、濃染部と淡染部との周期がラン
ダムであり、かつ濃染部と淡染部とのコントラストが大
きなポリエステル太細繊維糸、及び該ポリエステル太細
繊維糸を容易、かつ確実に高生産し得る方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下に記
載する本発明のポリエステル太細繊維糸及びその製造方
法によって解決される。すなわち本発明のポリエステル
太細繊維糸は、長さ方向に太細を有するマルチフィラメ
ント糸からなるポリエステル太細繊維糸であって、該ポ
リエステル太細繊維糸は、全フィラメントのうちの80
重量%以上が細部をなしている淡染部と、同じく全フィ
ラメントのうちの60重量%以上が太部をなしている濃
染部とからなり、しかも前記淡染部の長さが10〜40
mmであり、かつ淡染部の比率が濃染部の比率よりも小
さく、更に太さ斑の変動係数CVが1〜3%であり、沸
水収縮率(BWS)が3%以下であるポリエステル太細
繊維糸からなる。
載する本発明のポリエステル太細繊維糸及びその製造方
法によって解決される。すなわち本発明のポリエステル
太細繊維糸は、長さ方向に太細を有するマルチフィラメ
ント糸からなるポリエステル太細繊維糸であって、該ポ
リエステル太細繊維糸は、全フィラメントのうちの80
重量%以上が細部をなしている淡染部と、同じく全フィ
ラメントのうちの60重量%以上が太部をなしている濃
染部とからなり、しかも前記淡染部の長さが10〜40
mmであり、かつ淡染部の比率が濃染部の比率よりも小
さく、更に太さ斑の変動係数CVが1〜3%であり、沸
水収縮率(BWS)が3%以下であるポリエステル太細
繊維糸からなる。
【0009】又本発明のポリエステル太細繊維糸の製造
方法は、上記の構成によるポリエステル太細繊維糸の製
造方法であって、30×10-3以上の複屈折率(△n)
を有し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜2
0個/mの割合で具備するポリエステル未延伸糸に、下
記の〜式を満足する条件下での加熱摩擦抵抗ピンに
よる加熱延伸処理と、該加熱延伸処理に続く緩和熱処理
とを連続して施すことによりポリエステル太細繊維糸を
得る方法である。
方法は、上記の構成によるポリエステル太細繊維糸の製
造方法であって、30×10-3以上の複屈折率(△n)
を有し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜2
0個/mの割合で具備するポリエステル未延伸糸に、下
記の〜式を満足する条件下での加熱摩擦抵抗ピンに
よる加熱延伸処理と、該加熱延伸処理に続く緩和熱処理
とを連続して施すことによりポリエステル太細繊維糸を
得る方法である。
【0010】 MDR×0.45≦DR≦MDR×0.50 1≦RR≦10 Tg≦TP≦Tc Tc≦THP≦Tm [但し、上記の〜式において、DRは延伸倍率、M
DRは未延伸糸の最大延伸倍率、RRは緩和熱処理領域
での緩和率(%)、TPは延伸領域における摩擦抵抗ピ
ンの温度(℃)、THPは緩和熱処温度(℃)、Tgは
未延伸糸のガラス転移温度(℃)、Tcは未延伸糸の結
晶化温度(℃)、Tmは未延伸糸の融点(℃)を表わ
す。]
DRは未延伸糸の最大延伸倍率、RRは緩和熱処理領域
での緩和率(%)、TPは延伸領域における摩擦抵抗ピ
ンの温度(℃)、THPは緩和熱処温度(℃)、Tgは
未延伸糸のガラス転移温度(℃)、Tcは未延伸糸の結
晶化温度(℃)、Tmは未延伸糸の融点(℃)を表わ
す。]
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル太細繊維
糸、つまりマルチフィラメント糸を形成している全フィ
ラメントのうちの80重量%以上が細部をなしている淡
染部と、同じく全フィラメントのうちの60重量%以上
が太部をなしている濃染部とからなり、しかも前記淡染
部の長さが10〜40mmであり、かつ淡染部の比率が
濃染部の比率よりも小さく、更に太さ斑の変動係数CV
が1〜3%であり、沸水収縮率(BWS)が3%以下で
あるポリエステル太細繊維糸において、該ポリエステル
太細繊維糸の各フィラメントを形成するポリエステル
は、エチレンテレフタレートやブチレンテレフタレート
を主たる繰り返し単位とするポリエステルであり、具体
的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、5モル%未満の共重合成分を共重合させた
共重合ポリエステル、少量のブレンド成分を含有するポ
リエステル混合物等であり、特に好ましくはポリエチレ
ンテレフタレートである。
糸、つまりマルチフィラメント糸を形成している全フィ
ラメントのうちの80重量%以上が細部をなしている淡
染部と、同じく全フィラメントのうちの60重量%以上
が太部をなしている濃染部とからなり、しかも前記淡染
部の長さが10〜40mmであり、かつ淡染部の比率が
濃染部の比率よりも小さく、更に太さ斑の変動係数CV
が1〜3%であり、沸水収縮率(BWS)が3%以下で
あるポリエステル太細繊維糸において、該ポリエステル
太細繊維糸の各フィラメントを形成するポリエステル
は、エチレンテレフタレートやブチレンテレフタレート
を主たる繰り返し単位とするポリエステルであり、具体
的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、5モル%未満の共重合成分を共重合させた
共重合ポリエステル、少量のブレンド成分を含有するポ
リエステル混合物等であり、特に好ましくはポリエチレ
ンテレフタレートである。
【0012】これらの各フィラメントの断面形状は、丸
断面、或いは三角、多葉、扁平等の異型断面のいずれで
あってもよく、特に限定されるものではない。
断面、或いは三角、多葉、扁平等の異型断面のいずれで
あってもよく、特に限定されるものではない。
【0013】本発明のポリエステル太細繊維糸をなすマ
ルチフィラメント糸は、上記の通り、長さ方向に淡染部
と濃染部とが交互に繰り返して形成されており、しかも
上記淡染部は全フィラメントのうちの80重量%以上が
淡染色性を示す細部で形成されており、又濃染部は全フ
ィラメントのうちの60重量%以上が濃染色性を示す太
部で形成されている。
ルチフィラメント糸は、上記の通り、長さ方向に淡染部
と濃染部とが交互に繰り返して形成されており、しかも
上記淡染部は全フィラメントのうちの80重量%以上が
淡染色性を示す細部で形成されており、又濃染部は全フ
ィラメントのうちの60重量%以上が濃染色性を示す太
部で形成されている。
【0014】ここで、淡染部が該淡染部を形成する全フ
ィラメントの80重量%未満が淡染色性を示す細部から
なるものになったり、或いは濃染部が該濃染部を形成す
る全フィラメントの60重量%未満が濃染色性を示す太
部からなるものになったりすると、濃染部と淡染部との
コントラストが小さくなり、濃染部の中に淡染部によっ
て形成されるカスリ調の外観が不鮮明なものになる。
ィラメントの80重量%未満が淡染色性を示す細部から
なるものになったり、或いは濃染部が該濃染部を形成す
る全フィラメントの60重量%未満が濃染色性を示す太
部からなるものになったりすると、濃染部と淡染部との
コントラストが小さくなり、濃染部の中に淡染部によっ
て形成されるカスリ調の外観が不鮮明なものになる。
【0015】又上記の淡染部の長さは10mm〜40m
mであることが必要である。淡染部の長さが10mm未
満になると、該淡染部の存在が不鮮明になり、又淡染部
の長さが40mmを越えるようになると、淡染部が長く
なり過ぎてカスリ調の外観を呈しなくなる。
mであることが必要である。淡染部の長さが10mm未
満になると、該淡染部の存在が不鮮明になり、又淡染部
の長さが40mmを越えるようになると、淡染部が長く
なり過ぎてカスリ調の外観を呈しなくなる。
【0016】更に良好なカスリ調の外観が得られるよう
にするために、本発明のポリエステル太細繊維糸は、淡
染部の比率が濃染部の比率よりも小さいことを必要とす
る。淡染部と濃染部との比率は、後述する糸斑測定にお
ける中心値からの偏りをヒストグラム化し、中心値より
も繊度の太い部分を濃染部とすると共に、中心値よりも
繊度の細い部分を淡染部とし、このヒストグラムの面積
比が淡染部と濃染部との比率である。
にするために、本発明のポリエステル太細繊維糸は、淡
染部の比率が濃染部の比率よりも小さいことを必要とす
る。淡染部と濃染部との比率は、後述する糸斑測定にお
ける中心値からの偏りをヒストグラム化し、中心値より
も繊度の太い部分を濃染部とすると共に、中心値よりも
繊度の細い部分を淡染部とし、このヒストグラムの面積
比が淡染部と濃染部との比率である。
【0017】更に又本発明のポリエステル太細繊維糸
は、該繊維糸の沸水収縮率(BWS)が3%以下である
ことが必要である。通常のポリエステル太細繊維糸は、
太部の熱収縮率が高く、太細繊維糸が沸水収縮する際に
濃染色性を示す太部が収縮してより太くなり、そして短
くなる。このために濃染部のカスリ調が目立つ外観にな
ってしまう。これに対して、太部の沸水収縮率を低くし
ておく、つまり濃染部の収縮を抑えておけば、濃染部の
中に淡染部がカスリ調に存在する外観が得られるポリエ
ステル太細繊維糸になる。
は、該繊維糸の沸水収縮率(BWS)が3%以下である
ことが必要である。通常のポリエステル太細繊維糸は、
太部の熱収縮率が高く、太細繊維糸が沸水収縮する際に
濃染色性を示す太部が収縮してより太くなり、そして短
くなる。このために濃染部のカスリ調が目立つ外観にな
ってしまう。これに対して、太部の沸水収縮率を低くし
ておく、つまり濃染部の収縮を抑えておけば、濃染部の
中に淡染部がカスリ調に存在する外観が得られるポリエ
ステル太細繊維糸になる。
【0018】なお、沸水収縮率(BWS)が3%を越え
ると、濃染部が高収縮部になっているために、該濃染部
がコブ状に強調されてしまい、濃染部の中に淡染部がカ
スリ調に存在する外観を呈するという本発明の目的とは
その濃淡の外観が逆転したカスリ調になってしまう。
ると、濃染部が高収縮部になっているために、該濃染部
がコブ状に強調されてしまい、濃染部の中に淡染部がカ
スリ調に存在する外観を呈するという本発明の目的とは
その濃淡の外観が逆転したカスリ調になってしまう。
【0019】更に本発明のポリエステル太細繊維糸は、
該繊維糸の太さ斑の変動係数CVが1〜3%であること
が必要である。この変動係数CVが1%未満になると、
濃淡染色による霜降り効果はあるものの、太部が分散さ
れて明瞭な濃淡表現が得られなくなる。又該繊維糸の太
さ斑の変動係数CVが3%を越えると、不自然な斑が生
成することになり、高品質のものにならない。
該繊維糸の太さ斑の変動係数CVが1〜3%であること
が必要である。この変動係数CVが1%未満になると、
濃淡染色による霜降り効果はあるものの、太部が分散さ
れて明瞭な濃淡表現が得られなくなる。又該繊維糸の太
さ斑の変動係数CVが3%を越えると、不自然な斑が生
成することになり、高品質のものにならない。
【0020】上記の太さ斑の変動係数CVは、計測器工
業株式会社製のイーブネステスターKET−80Cを用
いて、糸速8m/分、チャートスピード50cm/分の
条件下で、ウースターノルマル値を測定して得られた数
値であり、平均値からの偏りの大きさを示す指標となる
ものである。
業株式会社製のイーブネステスターKET−80Cを用
いて、糸速8m/分、チャートスピード50cm/分の
条件下で、ウースターノルマル値を測定して得られた数
値であり、平均値からの偏りの大きさを示す指標となる
ものである。
【0021】上記構成からなる本発明のポリエステル太
細繊維糸は、更にこれを加工して紡績糸や仮撚加工糸等
の任意の糸条形態にもなし得る。
細繊維糸は、更にこれを加工して紡績糸や仮撚加工糸等
の任意の糸条形態にもなし得る。
【0022】又、本発明のポリエステル太細繊維糸に対
するアルカリ減量処理の後処理を行なう場合には、糸条
形態のままで該処理を行なうことも可能であるが、製織
又は製編によって織物や編物の形態にした後に、通常の
ポリエステル繊維製の布帛になされているアルカリ減量
処理を施すことが好ましい。
するアルカリ減量処理の後処理を行なう場合には、糸条
形態のままで該処理を行なうことも可能であるが、製織
又は製編によって織物や編物の形態にした後に、通常の
ポリエステル繊維製の布帛になされているアルカリ減量
処理を施すことが好ましい。
【0023】本発明のポリエステル太細繊維糸の製造方
法は、上記構成を具備するポリエステル太細繊維糸の製
造方法であって、30×10-3以上の複屈折率(△n)
を有し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜2
0個/mの割合で具備するポリエステル未延伸糸に、下
記の〜式を満足する条件下での加熱摩擦抵抗ピンに
よる加熱延伸処理と、該熱延伸処理に続く緩和熱処理と
を連続して施すことにより、ポリエステル太細繊維糸を
得るものである。
法は、上記構成を具備するポリエステル太細繊維糸の製
造方法であって、30×10-3以上の複屈折率(△n)
を有し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜2
0個/mの割合で具備するポリエステル未延伸糸に、下
記の〜式を満足する条件下での加熱摩擦抵抗ピンに
よる加熱延伸処理と、該熱延伸処理に続く緩和熱処理と
を連続して施すことにより、ポリエステル太細繊維糸を
得るものである。
【0024】 MDR×0.45≦DR≦MDR×0.50 1≦RR≦10 Tg≦TP≦Tc Tc≦THP≦Tm [但し、上記の〜式において、DRは延伸倍率、M
DRは未延伸糸の最大延伸倍率、RRは緩和熱処理領域
での緩和率(%)、TPは延伸領域における摩擦抵抗ピ
ンの温度(℃)、THPは緩和熱処温度(℃)、Tgは
未延伸糸のガラス転移温度(℃)、Tcは未延伸糸の結
晶化温度(℃)、Tmは未延伸糸の融点(℃)を表わ
す。]
DRは未延伸糸の最大延伸倍率、RRは緩和熱処理領域
での緩和率(%)、TPは延伸領域における摩擦抵抗ピ
ンの温度(℃)、THPは緩和熱処温度(℃)、Tgは
未延伸糸のガラス転移温度(℃)、Tcは未延伸糸の結
晶化温度(℃)、Tmは未延伸糸の融点(℃)を表わ
す。]
【0025】上記の条件による加熱摩擦抵抗ピンによる
加熱延伸処理と、それに続く緩和熱処理とを施すとき
に、被処理糸として複屈折率(△n)が30×10-3未
満の未延伸糸を使用すると、太部の沸水収縮率が低いも
のを得るのが困難になる。又太部の沸水収縮率を低下さ
せる目的でもって緩和熱処理温度を高温に設定すると、
太部が熱脆化して該部の繊維強度が低下するため、実用
に耐えられない繊維糸になる。
加熱延伸処理と、それに続く緩和熱処理とを施すとき
に、被処理糸として複屈折率(△n)が30×10-3未
満の未延伸糸を使用すると、太部の沸水収縮率が低いも
のを得るのが困難になる。又太部の沸水収縮率を低下さ
せる目的でもって緩和熱処理温度を高温に設定すると、
太部が熱脆化して該部の繊維強度が低下するため、実用
に耐えられない繊維糸になる。
【0026】上記の加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処
理を行なう際の延伸領域での延伸倍率(DR)を、未延
伸糸の最大延伸倍率(MDR)のO.50倍よりも高く
設定すると、淡染部の比率が濃染部の比率よりも大きく
なり、目的とする濃染部の中に淡染部がカスリ調に存在
する外観が得られなくなる。又、この延伸倍率(DR)
を、淡染部の比率が濃染部の比率よりも小さくなるよう
に設定した上で、未延伸糸をそのまま供給して加熱延伸
処理と緩和熱処理とを施しても、目的とする濃染部と淡
染部とのコントラストの大きな太細繊維糸にはならな
い。
理を行なう際の延伸領域での延伸倍率(DR)を、未延
伸糸の最大延伸倍率(MDR)のO.50倍よりも高く
設定すると、淡染部の比率が濃染部の比率よりも大きく
なり、目的とする濃染部の中に淡染部がカスリ調に存在
する外観が得られなくなる。又、この延伸倍率(DR)
を、淡染部の比率が濃染部の比率よりも小さくなるよう
に設定した上で、未延伸糸をそのまま供給して加熱延伸
処理と緩和熱処理とを施しても、目的とする濃染部と淡
染部とのコントラストの大きな太細繊維糸にはならな
い。
【0027】しかしながら、上記の加熱延伸処理と緩和
熱処理とを施す被処理糸としての未延伸糸に、予めエア
ー等の流体処理による交絡部を形成しておくことによ
り、加熱擦過抵抗体を介して斑延伸するときに発生する
延伸ネックの生成を制御することができ、これによって
延伸部である細部の発現頻度及び長さを制御し、目的と
する濃染部と淡染部とのコントラストの大きな太細繊維
糸を得ることができるが、これによっても延伸倍率を未
延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の0.45倍よりも低
く設定すると、目的とする濃染部と淡染部とのコントラ
ストの大きな太細繊維糸にはならない。
熱処理とを施す被処理糸としての未延伸糸に、予めエア
ー等の流体処理による交絡部を形成しておくことによ
り、加熱擦過抵抗体を介して斑延伸するときに発生する
延伸ネックの生成を制御することができ、これによって
延伸部である細部の発現頻度及び長さを制御し、目的と
する濃染部と淡染部とのコントラストの大きな太細繊維
糸を得ることができるが、これによっても延伸倍率を未
延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の0.45倍よりも低
く設定すると、目的とする濃染部と淡染部とのコントラ
ストの大きな太細繊維糸にはならない。
【0028】加熱延伸処理とそれに続く緩和熱処理を施
すための未延伸糸に付与する交絡部の数が1m当たり2
0個を越えると、延伸部からなる細部と未延伸部からな
る太部の発生頻度が多くなるために、染色後の外観が賑
やかになってしまし、目的とする濃染部の中に淡染部が
カスリ調に存在する外観のものにならない。又交絡部の
数が1m当たり5個未満になると、大部分が選択的な延
伸を施された部分にならないために、全体的に同じ太さ
の繊維糸になってしまい、同様に目的とする濃染部の中
に淡染部がカスリ調に存在する外観のものにはならな
い。
すための未延伸糸に付与する交絡部の数が1m当たり2
0個を越えると、延伸部からなる細部と未延伸部からな
る太部の発生頻度が多くなるために、染色後の外観が賑
やかになってしまし、目的とする濃染部の中に淡染部が
カスリ調に存在する外観のものにならない。又交絡部の
数が1m当たり5個未満になると、大部分が選択的な延
伸を施された部分にならないために、全体的に同じ太さ
の繊維糸になってしまい、同様に目的とする濃染部の中
に淡染部がカスリ調に存在する外観のものにはならな
い。
【0029】交絡部の間隔は、ROTHSCHILD MESSINSTRUM
ENTE社製 自動ヤーンエンタングルメントテスター (Ne
edle Pull Tester R-2040)を用いて、下記の式で示すト
リップレベルテンションの条件で測定した数値である。 トリップレベルテンション=(D×0.2 )+D/F+振
動幅 [但し、式中Dは糸束のデニール、Fは糸束を形成する
フィラメント数、振動幅はD×0.02である。]
ENTE社製 自動ヤーンエンタングルメントテスター (Ne
edle Pull Tester R-2040)を用いて、下記の式で示すト
リップレベルテンションの条件で測定した数値である。 トリップレベルテンション=(D×0.2 )+D/F+振
動幅 [但し、式中Dは糸束のデニール、Fは糸束を形成する
フィラメント数、振動幅はD×0.02である。]
【0030】次に、本発明のポリエステル太細繊維糸の
製造方法工程を、図面に基づいて説明する。図1は、加
熱延伸処理とそれに続く緩和熱処理に付すための未延伸
糸、つまり30×10-3以上の複屈折率(△n)を有
し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜20個
/mの割合で具備するポリエステル高配向未延伸糸を得
る紡糸工程の糸道を示す概略図である。
製造方法工程を、図面に基づいて説明する。図1は、加
熱延伸処理とそれに続く緩和熱処理に付すための未延伸
糸、つまり30×10-3以上の複屈折率(△n)を有
し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜20個
/mの割合で具備するポリエステル高配向未延伸糸を得
る紡糸工程の糸道を示す概略図である。
【0031】上記の図1において、紡糸ノズル1から紡
出した溶融紡出糸条2を冷却装置3からの冷風によって
冷却固化した後、該糸条2に給油装置4によって油剤を
付与し、次いで第1引き取りロール5と第2引き取りロ
ール6とからなる1対の引き取りロール間にて、一定張
力の下に、インターレース等のエアー交絡装置からなる
交絡部付与装置7によって所定の水準の交絡を付与する
ことにより、30×10-3以上の複屈折率(△n)を有
し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜20個
/mの割合で具備するポリエステル高配向未延伸糸8に
した後に、これを巻き取り機9によって巻き取る。
出した溶融紡出糸条2を冷却装置3からの冷風によって
冷却固化した後、該糸条2に給油装置4によって油剤を
付与し、次いで第1引き取りロール5と第2引き取りロ
ール6とからなる1対の引き取りロール間にて、一定張
力の下に、インターレース等のエアー交絡装置からなる
交絡部付与装置7によって所定の水準の交絡を付与する
ことにより、30×10-3以上の複屈折率(△n)を有
し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜20個
/mの割合で具備するポリエステル高配向未延伸糸8に
した後に、これを巻き取り機9によって巻き取る。
【0032】次に、図2は上記のポリエステル高配向未
延伸糸に、加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処理と該加
熱延伸処理に続く緩和熱処理とを連続して施すことによ
って、目的のポリエステル太細繊維糸を得るときの糸道
を示す概略図である。
延伸糸に、加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処理と該加
熱延伸処理に続く緩和熱処理とを連続して施すことによ
って、目的のポリエステル太細繊維糸を得るときの糸道
を示す概略図である。
【0033】上記の図2において、給糸ロール10に供
給した上記のポリエステル高配向未延伸糸8を、給糸ロ
ール10と延伸ロール11との間に設置してある加熱摩
擦抵抗ピン12に1回旋回させつつ、該ポリエステル高
配向未延伸糸8に斑延伸を施す。
給した上記のポリエステル高配向未延伸糸8を、給糸ロ
ール10と延伸ロール11との間に設置してある加熱摩
擦抵抗ピン12に1回旋回させつつ、該ポリエステル高
配向未延伸糸8に斑延伸を施す。
【0034】次いで、この斑延伸を施した後のポリエス
テル繊維糸13に緩和熱処理を施して目的のポリエステ
ル太細繊維糸14にし、続いて該ポリエステル太細繊維
糸14を巻き取りロール15を経由して巻き取り装置1
6によって巻き取る。なお、上記の図示実施例において
は、延伸ロール11と巻き取りロール15との間に熱板
17を設置して、この熱板17によって緩和熱処理を施
している。
テル繊維糸13に緩和熱処理を施して目的のポリエステ
ル太細繊維糸14にし、続いて該ポリエステル太細繊維
糸14を巻き取りロール15を経由して巻き取り装置1
6によって巻き取る。なお、上記の図示実施例において
は、延伸ロール11と巻き取りロール15との間に熱板
17を設置して、この熱板17によって緩和熱処理を施
している。
【0035】本発明のポリエステル太細繊維糸の製造方
法工程の実施例をより具体的に説明する。先ず、30×
10-3以上の複屈折率(△n)を有し、かつ流体処理に
より付与された交絡部を5〜20個/mの割合で具備す
るポリエステル高配向未延伸糸を、表面が梨地面になっ
ている摩擦抵抗加熱ピン12によって屈曲走行させ、常
温の延伸ロール11によって熱延伸する。
法工程の実施例をより具体的に説明する。先ず、30×
10-3以上の複屈折率(△n)を有し、かつ流体処理に
より付与された交絡部を5〜20個/mの割合で具備す
るポリエステル高配向未延伸糸を、表面が梨地面になっ
ている摩擦抵抗加熱ピン12によって屈曲走行させ、常
温の延伸ロール11によって熱延伸する。
【0036】上記の摩擦抵抗加熱ピン12は、その表面
がJIS B0601で表示される表面粗度2〜30R
z、好ましくは2〜15Rzの梨地面になっていること
が好ましく、このような梨地面をなす加熱ピン12を用
いることにより、該加熱ピン12により屈曲走行する各
フィラメントにピン表面の微細凸部での摩擦抵抗による
ネッキング延伸を惹起させる。これに対して表面が鏡面
をなす加熱ピンを使用すると、上記の現象を生じさせ難
い。
がJIS B0601で表示される表面粗度2〜30R
z、好ましくは2〜15Rzの梨地面になっていること
が好ましく、このような梨地面をなす加熱ピン12を用
いることにより、該加熱ピン12により屈曲走行する各
フィラメントにピン表面の微細凸部での摩擦抵抗による
ネッキング延伸を惹起させる。これに対して表面が鏡面
をなす加熱ピンを使用すると、上記の現象を生じさせ難
い。
【0037】摩擦抵抗加熱ピン12の表面の梨地面は、
耐摩耗性の点からセラミックスによって形成されている
のが好ましいが、クロムメッキ等のコーティング層から
なるものであってもよい。又摩擦抵抗加熱ピンは、繊維
糸が屈曲して接触する面が上記の梨地面になっていれば
よく、例えばバー状、ロール状、リング状等の任意の形
態のものを使用し得る。
耐摩耗性の点からセラミックスによって形成されている
のが好ましいが、クロムメッキ等のコーティング層から
なるものであってもよい。又摩擦抵抗加熱ピンは、繊維
糸が屈曲して接触する面が上記の梨地面になっていれば
よく、例えばバー状、ロール状、リング状等の任意の形
態のものを使用し得る。
【0038】摩擦抵抗加熱ピン12の温度(TP)は、
該温度が高温になるほど高配向未延伸糸の延伸が容易に
なるが、ネッキングが生じ難くなる。又該摩擦抵抗加熱
ピン12の温度(TP)が低いほど延伸そのものが困難
になる。これらのことから、摩擦抵抗加熱ピン12の温
度(TP)は、前述の式の範囲内にすることが必要で
あり、特に摩擦抵抗加熱ピン12の表面温度を50〜1
20℃にすることが好ましい。
該温度が高温になるほど高配向未延伸糸の延伸が容易に
なるが、ネッキングが生じ難くなる。又該摩擦抵抗加熱
ピン12の温度(TP)が低いほど延伸そのものが困難
になる。これらのことから、摩擦抵抗加熱ピン12の温
度(TP)は、前述の式の範囲内にすることが必要で
あり、特に摩擦抵抗加熱ピン12の表面温度を50〜1
20℃にすることが好ましい。
【0039】又、熱延伸工程での延伸倍率(DR)を、
上記したように未延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の
O.50倍よりも高く設定すると、淡染部の比率が濃染
部の比率よりも大きくなり、目的とする濃染部の中に淡
染部がカスリ調に存在する外観が得られなくなり、又未
延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の0.45倍よりも低
く設定すると、目的とする濃染部と淡染部とのコントラ
ストの大きな太細繊維糸にはならない。
上記したように未延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の
O.50倍よりも高く設定すると、淡染部の比率が濃染
部の比率よりも大きくなり、目的とする濃染部の中に淡
染部がカスリ調に存在する外観が得られなくなり、又未
延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の0.45倍よりも低
く設定すると、目的とする濃染部と淡染部とのコントラ
ストの大きな太細繊維糸にはならない。
【0040】つまり、熱延伸工程での延伸倍率(DR)
を未延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の0.50倍より
も高く設定すると、ネッキングが生じ難くなって均一な
延伸になってしまうことがあり、又未延伸糸の最大延伸
倍率(MDR)の0.45倍よりも低く設定すると、ネ
ッキング延伸が困難になり易くなる。これによって熱延
伸工程での延伸倍率(DR)は、MDR×0.45≦D
R≦MDR×0.50の範囲内にすることが必要であ
る。具体的な延伸倍率(DR)としては1.1〜1.4
であることが好ましい。
を未延伸糸の最大延伸倍率(MDR)の0.50倍より
も高く設定すると、ネッキングが生じ難くなって均一な
延伸になってしまうことがあり、又未延伸糸の最大延伸
倍率(MDR)の0.45倍よりも低く設定すると、ネ
ッキング延伸が困難になり易くなる。これによって熱延
伸工程での延伸倍率(DR)は、MDR×0.45≦D
R≦MDR×0.50の範囲内にすることが必要であ
る。具体的な延伸倍率(DR)としては1.1〜1.4
であることが好ましい。
【0041】熱延伸後の緩和熱処理工程は、沸水収縮率
(BWS)が3%以下のポリエステル太細繊維糸にする
ために必要であり、該緩和熱処理工程での温度(TH
P)を前述の式の範囲内にし、又該緩和熱処理工程で
の緩和率(%)RRを前述の式にすることが必要であ
って、緩和熱処理工程での温度(THP)は特に170
〜220℃の範囲が効果的である。
(BWS)が3%以下のポリエステル太細繊維糸にする
ために必要であり、該緩和熱処理工程での温度(TH
P)を前述の式の範囲内にし、又該緩和熱処理工程で
の緩和率(%)RRを前述の式にすることが必要であ
って、緩和熱処理工程での温度(THP)は特に170
〜220℃の範囲が効果的である。
【0042】このような条件での緩和熱処理により、延
伸されたフィラメントの繊維構造を熱固定し、染色等の
後加工工程での熱収縮を低減させることができる。緩和
熱処理工程は、緩和状態で前記温度の雰囲気中を通過さ
せて行なってもよいが、第2図による図示実施例のよう
に、熱板17等の加熱体に接触走行させて行ってもよ
い。後者の加熱体接触方式によれば、効率的に熱処理を
行なうことができる。又ロールガイド等によって加熱体
との接触長を長く取るようにすれば、熱効率をさらに向
上させることができる。
伸されたフィラメントの繊維構造を熱固定し、染色等の
後加工工程での熱収縮を低減させることができる。緩和
熱処理工程は、緩和状態で前記温度の雰囲気中を通過さ
せて行なってもよいが、第2図による図示実施例のよう
に、熱板17等の加熱体に接触走行させて行ってもよ
い。後者の加熱体接触方式によれば、効率的に熱処理を
行なうことができる。又ロールガイド等によって加熱体
との接触長を長く取るようにすれば、熱効率をさらに向
上させることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明のポリエステル太細繊維糸及び
その製造方法の具体的な構成を、製造実施例に基づいて
説明する。 実施例1 図1に示すポリエステル高配向未延伸糸を得る紡糸工程
に従って、固有粘度0.67、融点256℃のポリエチ
レンテレフタレ−トを用いて、ホ−ル数72の丸孔ノズ
ルにより、紡糸温度290℃、引取速度2750m/分
で溶融紡糸し、これを1対の引取りロールを介して巻き
取る前に、これらの1対の引取りロール同士の間に設置
してあるインターレース交絡装置により、エアー圧力
3.0kg/cm2 、オーバーフィード率1%の条件下
での交絡処理を行なうことにより、133dtex、最
大延伸倍率(MDR)2.4、偏光顕微鏡で測定した複
屈折率(△n)0.032、未延伸糸1m当たりの交絡
数12個のポリエステル高配向未延伸糸を得た。
その製造方法の具体的な構成を、製造実施例に基づいて
説明する。 実施例1 図1に示すポリエステル高配向未延伸糸を得る紡糸工程
に従って、固有粘度0.67、融点256℃のポリエチ
レンテレフタレ−トを用いて、ホ−ル数72の丸孔ノズ
ルにより、紡糸温度290℃、引取速度2750m/分
で溶融紡糸し、これを1対の引取りロールを介して巻き
取る前に、これらの1対の引取りロール同士の間に設置
してあるインターレース交絡装置により、エアー圧力
3.0kg/cm2 、オーバーフィード率1%の条件下
での交絡処理を行なうことにより、133dtex、最
大延伸倍率(MDR)2.4、偏光顕微鏡で測定した複
屈折率(△n)0.032、未延伸糸1m当たりの交絡
数12個のポリエステル高配向未延伸糸を得た。
【0044】次いで、このポリエステル高配向未延伸糸
を、図2に示す加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処理と
該加熱延伸処理に続く緩和熱処理工程とに従って、下記
の条件による加熱延伸処理と緩和熱処理とに付すことに
より、ポリエステル太細繊維糸を得た。得られたポリエ
ステル太細繊維糸の物性を、表1に示す。
を、図2に示す加熱摩擦抵抗ピンによる加熱延伸処理と
該加熱延伸処理に続く緩和熱処理工程とに従って、下記
の条件による加熱延伸処理と緩和熱処理とに付すことに
より、ポリエステル太細繊維糸を得た。得られたポリエ
ステル太細繊維糸の物性を、表1に示す。
【0045】延伸速度=200m/分 延伸倍率(DR)=1.122(MDR×0.46) 摩擦抵抗ピンの温度(TP)=60℃ 熱処理領域での緩和率(RR)=1.7% 緩和熱処理の熱板の温度(THP)=185℃ 摩擦抵抗ピンと引き取りロールとの間の距離=30cm
【0046】実施例2〜実施例4 インターレースのエアー圧、及び延伸条件を、表1の所
定欄に示すように一部変更する以外は、実施例1と同様
の条件で紡糸し、更に加熱延伸及び緩和熱処理を行なう
ことにより、ポリエステル太細繊維糸を得た。得られた
ポリエステル太細繊維糸の物性を、表1に示す。
定欄に示すように一部変更する以外は、実施例1と同様
の条件で紡糸し、更に加熱延伸及び緩和熱処理を行なう
ことにより、ポリエステル太細繊維糸を得た。得られた
ポリエステル太細繊維糸の物性を、表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】比較例1〜比較例3 表2の所定欄に示すように、インターレースのエアー圧
を変更する以外は実施例1と同様の条件で紡糸した未延
伸糸を、実施例1と同一の延伸条件で延伸し、引き続き
実施例1と同一の緩和熱処理を行なうことにより、比較
のためのポリエステル太細繊維糸を得た。得られたポリ
エステル太細繊維糸の物性を、表2に示す。
を変更する以外は実施例1と同様の条件で紡糸した未延
伸糸を、実施例1と同一の延伸条件で延伸し、引き続き
実施例1と同一の緩和熱処理を行なうことにより、比較
のためのポリエステル太細繊維糸を得た。得られたポリ
エステル太細繊維糸の物性を、表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】比較例4〜比較例5 実施例1で得られた未延伸糸を、表3の所定欄に示した
延伸条件で延伸し、引き続き実施例1と同一の緩和熱処
理を行なうことにより、比較のためのポリエステル太細
繊維糸を得た。得られたポリエステル太細繊維糸の物性
を、表3に示す。
延伸条件で延伸し、引き続き実施例1と同一の緩和熱処
理を行なうことにより、比較のためのポリエステル太細
繊維糸を得た。得られたポリエステル太細繊維糸の物性
を、表3に示す。
【0051】比較例6 実施例1で得られた未延伸糸を、表3の所定欄に示した
延伸条件で延伸し、続いて非緩和熱処理に付すことによ
り、ポリエステル太細繊維糸を得た。得られたポリエス
テル太細繊維糸の物性を、表3に示す。
延伸条件で延伸し、続いて非緩和熱処理に付すことによ
り、ポリエステル太細繊維糸を得た。得られたポリエス
テル太細繊維糸の物性を、表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】実験 経糸に通常の延伸を施した伸度30%、55.6デシテ
ックス、フィラメント数18のポリエステルマルチフィ
ラメント糸を使用し、緯糸に上記の実施例及び比較例で
得られた各ポリエステル太細繊維糸を使用し、経糸密度
75本×/吋、緯糸密度67本×/吋の平織物を、WJ
Lで作成した後、該平織物を下記の条件で染色し、染色
後の布帛の濃淡斑の外観を目視によって判定した。
ックス、フィラメント数18のポリエステルマルチフィ
ラメント糸を使用し、緯糸に上記の実施例及び比較例で
得られた各ポリエステル太細繊維糸を使用し、経糸密度
75本×/吋、緯糸密度67本×/吋の平織物を、WJ
Lで作成した後、該平織物を下記の条件で染色し、染色
後の布帛の濃淡斑の外観を目視によって判定した。
【0054】浴比=1:100 染料=チバ・ガイギー製「テラシール・ネービーブル
ー」 染料濃度=1.0wt% 染色温度=98℃ 染色時間=60分
ー」 染料濃度=1.0wt% 染色温度=98℃ 染色時間=60分
【0055】判定結果を、表1〜表3に付記した。な
お、染色後の布帛の濃淡斑の評価を、下記の6段階に区
分して表示した。 ◎・・・・・・・・非常に良好 ○・・・・・・・・良好 ○〜△・・・・概ね良好(濃淡斑の頻度がやや高い) △・・・・・・・・許容範囲である(濃淡のコントラストがやや弱い) ×・・・・・・・・不良 ××・・・・・・非常に不良
お、染色後の布帛の濃淡斑の評価を、下記の6段階に区
分して表示した。 ◎・・・・・・・・非常に良好 ○・・・・・・・・良好 ○〜△・・・・概ね良好(濃淡斑の頻度がやや高い) △・・・・・・・・許容範囲である(濃淡のコントラストがやや弱い) ×・・・・・・・・不良 ××・・・・・・非常に不良
【0056】
【発明の効果】本発明のポリエステル太細繊維糸によれ
ば、濃染部の中に淡染部がカスリ調に存在する外観を呈
する布帛が得られ、又本発明のポリエステル太細繊維糸
は沸水収縮率が低く抑えられているので、該ポリエステ
ル太細繊維糸による布帛にソフトな風合が備わる。
ば、濃染部の中に淡染部がカスリ調に存在する外観を呈
する布帛が得られ、又本発明のポリエステル太細繊維糸
は沸水収縮率が低く抑えられているので、該ポリエステ
ル太細繊維糸による布帛にソフトな風合が備わる。
【0057】又本発明のポリエステル太細繊維糸を高収
縮繊維との混繊糸にすると、特徴のある外観効果とソフ
トで膨らみ感のある織編物からなる布帛になる。
縮繊維との混繊糸にすると、特徴のある外観効果とソフ
トで膨らみ感のある織編物からなる布帛になる。
【0058】更に本発明のポリエステル太細繊維糸の製
造方法によれば、上記の特性を具備するポリエステル太
細繊維糸を容易、かつ確実に高生産することができる。
造方法によれば、上記の特性を具備するポリエステル太
細繊維糸を容易、かつ確実に高生産することができる。
【図1】未延伸糸を得る紡糸工程の糸道を示す概略図で
ある。
ある。
【図2】未延伸糸に加熱延伸処理と該加熱延伸処理に続
く緩和熱処理とを施すときの糸道を示す概略図である。
く緩和熱処理とを施すときの糸道を示す概略図である。
1・・・・紡糸ノズル 2・・・・膨出糸条 3・・・・冷却装置 4・・・・給油装置 5・・・・第1引き取りロール 6・・・・第2引き取りロール 7・・・・交絡部付与装置 8・・・・交絡部を付与されたポリエステル高配向未延伸糸 9・・・・巻き取り機 10・・・・給糸ローラー 11・・・・延伸ローラ 12・・・・加熱摩擦抵抗ピン 13・・・・斑延伸を施した後のポリエステル繊維糸 14・・・・ポリエステル太細繊維糸 15・・・・巻き取りロール 16・・・・巻き取り装置
Claims (2)
- 【請求項1】 長さ方向に太細を有するマルチフィラメ
ント糸からなるポリエステル太細繊維糸であって、該ポ
リエステル太細繊維糸は、全フィラメントのうちの80
重量%以上が細部をなしている淡染部と、同じく全フィ
ラメントのうちの60重量%以上が太部をなしている濃
染部とからなり、しかも前記淡染部の長さが10〜40
mmであり、かつ淡染部の比率が濃染部の比率よりも小
さく、更に太さ斑の変動係数CVが1〜3%であり、沸
水収縮率(BWS)が3%以下であることを特徴とする
ポリエステル太細繊維糸。 - 【請求項2】 30×10-3以上の複屈折率(△n)を
有し、かつ流体処理により付与された交絡部を5〜20
個/mの割合で具備するポリエステル未延伸糸に、下記
の〜式を満足する条件下での加熱摩擦抵抗ピンによ
る加熱延伸処理と、該加熱延伸処理に続く緩和熱処理と
を連続して施すことを特徴とする請求項1に記載のポリ
エステル太細繊維糸の製造方法。 MDR×0.45≦DR≦MDR×0.50 1≦RR≦10 Tg≦TP≦Tc Tc≦THP≦Tm [但し、上記の〜式において、DRは延伸倍率、M
DRは未延伸糸の最大延伸倍率、RRは緩和熱処理領域
での緩和率(%)、TPは延伸領域における摩擦抵抗ピ
ンの温度(℃)、THPは緩和熱処温度(℃)、Tgは
未延伸糸のガラス転移温度(℃)、Tcは未延伸糸の結
晶化温度(℃)、Tmは未延伸糸の融点(℃)を表わ
す。]
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12051998A JPH11315436A (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | ポリエステル太細繊維糸及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12051998A JPH11315436A (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | ポリエステル太細繊維糸及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11315436A true JPH11315436A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14788264
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12051998A Pending JPH11315436A (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | ポリエステル太細繊維糸及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11315436A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023038411A (ja) * | 2021-09-07 | 2023-03-17 | 東レ株式会社 | 杢調混繊糸及びそれを用いた織編物 |
| JP2023048194A (ja) * | 2021-09-28 | 2023-04-07 | 東レ株式会社 | 複合仮撚混繊糸及び織編物 |
-
1998
- 1998-04-30 JP JP12051998A patent/JPH11315436A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023038411A (ja) * | 2021-09-07 | 2023-03-17 | 東レ株式会社 | 杢調混繊糸及びそれを用いた織編物 |
| JP2023048194A (ja) * | 2021-09-28 | 2023-04-07 | 東レ株式会社 | 複合仮撚混繊糸及び織編物 |
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