JPH11320621A - プラスチック成形品の成形金型及び成形方法 - Google Patents

プラスチック成形品の成形金型及び成形方法

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JPH11320621A
JPH11320621A JP10138632A JP13863298A JPH11320621A JP H11320621 A JPH11320621 A JP H11320621A JP 10138632 A JP10138632 A JP 10138632A JP 13863298 A JP13863298 A JP 13863298A JP H11320621 A JPH11320621 A JP H11320621A
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JP
Japan
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cavity
heat
resin
mold
heating
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JP10138632A
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English (en)
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Toshiharu Hatakeyama
寿治 畠山
Hidenobu Kishi
秀信 岸
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0275Arrangements for coupling heat-pipes together or with other structures, e.g. with base blocks; Heat pipe cores
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould
    • B29C45/7331Heat transfer elements, e.g. heat pipes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビティ近傍の温度を効率的かつ精度良く
制御することが可能なプラスチック成形品の成形金型及
び成形方法を提供する。 【解決手段】 キャビティ5内の樹脂21から発生した
熱をキャビティ近傍から金型2外部に伝導する熱伝導部
材14a,14bと、その熱伝導部材のキャビティ側端
部に設けられた加熱部材14dと、その熱伝導部材の金
型外部側端部に設けられた放熱部材14fとからなる伝
熱手段14、及び、伝熱手段14からの放熱量を制御す
る放熱ブロック6を設け、温度検知手段18の検知情報
を基に広範囲かつ微細な温度制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズやミラー等
のように形状が複雑で肉厚分布がアンバランスなプラス
チック成形品の成形金型及び成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラスチック成形品の製造方法
としては、一定温度に保持された成形金型のキャビティ
に溶融樹脂を射出、充填した後、冷却して樹脂を固化さ
せることにより、成形していた。前記冷却の際には、キ
ャビティ内の樹脂体積に応じた熱量が放熱される。この
ため、キャビティ形状が複雑で極端に肉厚がアンバラン
スな場合は、部分的に冷却固化の遅延が生じ、成形品各
部の収縮にばらつきが出て、形状精度の悪化や光学歪み
の原因となる。従って、従来より金型温度をガラス転移
点以上に昇温して樹脂流動を高めてからキャビティ内に
溶融樹脂を射出し、その後、熱変形温度以下まで金型を
冷却して成形品を取り出すことにより、転写性の向上を
図ると共に、成形品表面と内部の温度差を少なくする工
夫がなされている。特に、レンズ等のように高精度が要
求される成形品にあっては、金型温度を上下させること
に加えて、金型を徐冷する方法を採用している。
【0003】例えば、本願と同一出願人により、金型の
表面に貼付した合成樹脂フィルムあるいは塗装面からな
る熱放射率調整手段にて、キャビティ内の樹脂の体積に
応じ、冷却時の金型表面の熱放射率を部分的に変化させ
る簡易な成形方法及び金型が既に提案されている。この
技術は、肉厚分布のアンバランスな成形品についても、
各部の冷却速度を均一に保ち、形状精度の悪化や光学歪
みの発生を抑制するのに有効である。さらに、本願と同
一出願人により、キャビティを形成する前記成形金型の
入駒から金型を貫通する伝熱手段を設け、その伝熱手段
に連結された放熱ブロックによって温度センサ等の検知
情報を基に、キャビティ内の樹脂からの放熱量を調整す
るように構成された成形金型が提案されている。この技
術は、キャビティ内の樹脂の肉厚分布がアンバランスで
形状が複雑であり、キャビティを構成する入駒から金型
表面までの距離が長い場合でも、均一な冷却を効率良く
実現し、成形サイクルを短縮するのに有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、前
記伝熱手段及び放熱ブロックを用いて成形金型を構成し
た場合、キャビティ近傍の温度が放熱ブロック側の側よ
りも高ければ、常にキャビティ近傍の熱は、伝熱手段を
通し放熱ブロックに伝導されて発散され続ける。このた
め、高精度が要求されるレンズやミラー等のように、プ
ラスチック成形の際に、金型温度をガラス転移点以上に
昇温させる場合や、金型温度を一定に保持する必要があ
る場合には、昇温や保温の効率が低下するという問題が
ある。
【0005】本発明の目的は、このような問題点を改善
し、プラスチック成形の際に、金型温度をガラス転移点
以上に昇温させる場合や、金型温度を一定に保持する必
要がある場合等において、キャビティ近傍の温度を効率
的かつ精度良く制御することが可能なプラスチック成形
品の成形金型及び成形方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のプラスチック成形品の成形金型は、一体に
接合されて溶融樹脂を射出、充填し、その後冷却により
固化するためのキャビティを形成するプラスチック成形
品の成形金型で、キャビティ近傍から前記成形金型を貫
通し金型外部に渡って設けられ、キャビティ内に充填さ
れた樹脂から発生した熱を金型外部に伝導して発散する
と共に、キャビティ形状に応じた温度分布となるように
キャビティ近傍を加熱する伝熱手段を有することを特徴
とする。
【0007】また、前記目的を達成するため、本発明の
プラスチック成形品の成形方法は、一体に接合されて溶
融樹脂を射出、充填し、その後冷却により固化するため
のキャビティを形成するプラスチック成形品の成形金型
で、キャビティ近傍から前記成形金型を貫通し金型外部
に渡って設けられ、キャビティ内の樹脂から発生した熱
をキャビティ近傍から金型外部に伝導する熱伝導部材
と、前記熱伝導部材のキャビティ側端部に設けられた加
熱部材と、キャビティ近傍に設けられ、キャビティ内の
樹脂の温度を検知する温度検知手段と、を有するプラス
チック成形品の成形金型による成形方法であって、前記
キャビティが形成された1対の成形金型を加熱してキャ
ビティ内に溶融樹脂を射出充填し、各部の温度が均一に
なるまで加熱する加熱制御工程と、溶融樹脂を射出充填
された成形金型を冷却し、キャビティ内周面に形成され
た鏡面を樹脂に転写して、樹脂を固化する冷却制御工程
と、を有し、前記加熱制御工程では、前記温度検知手段
の検知情報を基に、キャビティ形状に応じた温度分布と
なるように前記加熱部材によりキャビティ近傍を加熱す
ることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面により説明する。 [第1の実施の形態] 図1は、本発明の第1の実施
の形態を示すプラスチック成形品の成形金型の断面図で
ある。図1において、固定金型(成形金型)1、可動金
型(成形金型)2の内部には、キャビティ形成部材すな
わち固定入駒3及び可動入駒4が設けられ、キャビティ
形成部の内周面には一定の体積を有し、キャビティ内の
樹脂21の肉厚分布がアンバランスで、キャビティ5の
中央部が薄肉で両端部が厚肉の断面凹形状を有し、前記
中央部から可動金型2の表面までの距離が、前記両端部
から可動金型2の表面までの距離よりも長いようなキャ
ビティ5が形成されている。また、そのキャビティ5を
形成する内周面には鏡面が形成されている。また、固定
金型1にはスプルーが形成されており、キャビティ5内
にはこのスプルーを通して射出形機の成形ノズル22か
ら溶融された樹脂が射出、充填されるように構成されて
いる。なお、固定入駒3側のキャビティ近傍には、3個
の温度センサの検出素子が配置されており、これらの温
度センサを含む温度検知手段18が設けられている。こ
の温度検知手段18によってキャビティ5内の樹脂21
の中央部及び両端部の温度を検知するように構成されて
いる。
【0009】また、可動入駒4内のキャビティ近傍に
は、伝熱手段14が設けられている。この伝熱手段14
は、キャビティ近傍から可動金型2を貫通し放熱ブロッ
ク6内に挿入されている。さらに伝熱手段14には、図
2に示すように、キャビティ内の樹脂21から発生した
熱を、キャビティ内の樹脂21の体積に応じてキャビテ
ィ近傍から金型外部に伝導するためのヒートパイプ14
a,14b(=熱伝導部材)と、そのヒートパイプ14
a,14bのキャビティ側端部(ヒートパイプ14a,
14bのA部)に設けられた加熱部材14dと、そのヒ
ートパイプ14a,14bの金型外部側(放熱ブロック
6内にあるヒートパイプ14a,14bのB部)に設け
られた放熱フィン14f(=放熱部材)とを有する。ま
た、ヒートパイプ14a,14bは円柱形状で優れた熱
伝導性を有し、放熱ブロック6への放熱量を部分的に変
化させるため、径の大きいヒートパイプ14aは、放熱
を促進するようにキャビティ内の樹脂21の体積が大き
い両端部近傍に配置され、径の小さいヒートパイプ14
bは、放熱を抑制するようにキャビティ内の樹脂21の
体積が小さい中央部近傍に配置されている。また、加熱
部材14dは、図3(a)に示すリングヒータか、図3
(b)に示すシリコンラバーヒータか、あるいは図3
(c)に示すテープヒータの何れかにて構成され、電流
制御部19(=加熱制御手段)から供給される電流にて
キャビティ近傍を加熱する。なお、電流制御部19は、
温度検知手段18の検知情報を基にして、キャビティ内
の樹脂21の体積に応じキャビティ中央部と両端部が部
分的あるいは選択的に加熱されるように、加熱部材14
dへの供給電流を制御する。前記図3(a)に示すリン
グヒータは、機械加工が可能な真鍮鋳込み構造であるの
で、高熱伝導性を有すると共にプラスチック成形品のキ
ャビティ形状に応じ、円柱形状のヒートパイプ14a,
14bの一部外周に取り付け可能である。よって、キャ
ビティ近傍を効果的に加熱することができる。また、図
3(b)に示すシリコンラバーヒータは、複数の並行回
路で敷線された面状ヒータであり、仮に一部の回路が断
線しても残りの回路で加熱を続けることができるように
構成されている。よって、メンテナンスの頻度が低くて
済む。また、図3(c)に示すテープヒータは、表面が
アルミ箔で形成されており、かつヒータ全体の厚さが
0.63mm程度と薄いので、熱効率が非常によい。な
お、粘着剤にて取り付けられるので、取り付けが容易で
ある。さらに、前記ヒータからなる加熱部材14dは、
成形品のキャビティ形状に応じ、各ヒートパイプ14
a,14b毎に複数個設けられ、電流制御部19にてそ
れぞれ独立に制御するように構成されているので、微細
かつ広範囲な温度制御が可能である。また、図2に示し
た複数条の放熱フィン14fは、アルミニウム等の高熱
伝導率の材料で構成されているので、ヒートパイプ14
a,14bによってキャビティ近傍から伝導された熱の
発散を促進する。
【0010】また、前記放熱ブロック6は、可動金型2
に接して設けられ、伝熱手段14に連結されていて、そ
の放熱ブロック6の内部には、ヒートパイプ14a,1
4bが挿入されており、そのヒートパイプ14a,14
bの端部には、前述のように放熱フィン14fが設けら
れている。そして、放熱ブロック6内には、冷却媒体
(空気)が循環し易いように空間6aが設けられ、か
つ、可動金型2及び温調プレート8と接する以外の表面
部(4面)全てに微小な通気孔6bが複数穿たれてい
る。この通気孔6bは、封止材6cにより選択的に封止
できるようになっており、風量調整装置20による風量
調整と組み合せることによって、ヒートパイプ14a,
14b及び放熱フィン14fを有する伝熱手段14から
の放熱量を微細に調整することが可能である。なお、風
量調整装置20の制御部(図示せず)は、温度検出手段
18からの検知情報を基に送風ファンの回転数を変化さ
せるように制御する。例えば、キャビティ5内に充填さ
れた樹脂21の冷却時においては、キャビティ5からの
放熱が促進するように、放熱ブロック6への送風量を増
加させる。あるいは、キャビティ内の樹脂21を構成す
る樹脂材料の変化に応じて送風量を変化させる。
【0011】また、固定金型1及び放熱ブロック6の外
周部にはそれそれ温調プレート7,8が設けられてお
り、この温調プレート7,8の内部にはそれぞれ加熱ヒ
ータ及び冷却パイプ(図示せず)が設けられている。前
記加熱ヒータは棒状のヒータからなり、冷却パイプは水
や空気あるいは水と空気を所定の混合比で流通させるパ
イプであり、固定金型1は、これら加熱ヒータ及び冷却
パイプにより加熱及び冷却される。また、可動金型2
は、放熱ブロック6を通してこれら加熱ヒータ及び冷却
パイプにより加熱及び冷却される。これにより、型締め
方向からの温度調節が可能となっている。
【0012】また、温調プレート7,8には、断熱板
9,10を介してダイプレート11,12が取り付けら
れており、ダイプレート12側には型締め機構13が取
り付けられている。この型締め機構13は、ダイプレー
ト12、断熱板10、放熱ブロック6、可動金型2をダ
イプレート11、断熱板9、固定金型1に対して図中左
右方向に移動させることにより、キャビティ5を開放及
び閉塞するとともに、可動金型2を固定金型1に押し付
けて所定の型締め力を発生させるように構成されてい
る。
【0013】さらに、放熱ブロック6の表面には熱放射
率調整手段15である合成樹脂フィルムが貼付されてお
り、このフィルムは、放熱ブロック6の表面の熱放射率
を、キャビティ内の樹脂21の体積に応じて変化させる
ものである。ここで、フィルムを貼付する理由を説明す
る。例えば、縦横60mm×60mm、高さ180mm
の鉄又はアルミニウムに黒色のフィルムを貼付したもの
とフィルムを貼付しないものとを比較したときの冷却速
度を図4に示す。この図4から黒色のフィルムを貼付し
た方が貼付しない方より冷却速度が速いことがわかる。
また、図5に、黒色のフィルムの熱放射率を1としたと
きの各色のフィルムの熱放射率を示す。この図5から、
フィルムの色によって熱放射率が異なることがわかる。
本実施形態では、このような合成樹脂フィルムを、放熱
ブロック6の表面の熱放射率がより大きくなるように、
放熱ブロック6の表面に貼付する。具体的には、黒色の
フィルムを所定の厚みで放熱ブロック6の表面(4面)
に貼付する。なお、同形状のキャビティ5であっても樹
脂材料が異なる場合には、フィルムの色及び厚みを変更
して貼付してもよい。
【0014】また、その他の熱放射率調整手段として、
放熱ブロック6の表面に塗料面を形成してもよい。図6
には、黒色塗料の熱放射率を1としたときの各色の熱放
射率が示されている。この図6からわかるように、塗料
の色によって熱放射率が異なるため、放熱ブロック6の
表面の熱放射率が、キャビティ5内の中央部と両端部の
樹脂21の体積に応じて変化するように放熱ブロック6
の表面に塗料を塗布する。本実施形態では、前記黒色塗
料を所定の厚みで放熱ブロック6の表面(4面)に塗布
して塗料面を形成する。なお、同形状のキャビティ5で
あっても樹脂21の樹脂材料が変更された場合には、塗
料の色を変更して塗布してもよい。
【0015】さらに、その他の熱放射率調整手段とし
て、放熱ブロック6の表面に微細な凹凸形状を形成し、
この凹凸形状で表面粗さを調整することにより、放熱ブ
ロック表面の熱放射率を、キャビティ内の樹脂21の体
積に応じて変化させるようにしてもよい。本実施形態で
は、放熱ブロック6の表面の熱放射率がより大きくなる
ように、前記表面粗さを設定する。具体的には、放熱ブ
ロック6の表面(4面)全体をを粗く形成する。なお、
同形状のキャビティ5であっても樹脂21の樹脂材料が
異なる場合には、前記表面粗さを変更してもよい。この
ようにするのは、鏡面等のように 表面が滑らかなもの
は反射率が大きく、熱放射率は逆に小さくなるからであ
る。
【0016】次に、図7を用い、本実施形態におけるプ
ラスチック成形品の成形方法を説明する。まず、型締め
機構13によって成形金型1,2を型締めした後、温調
プレート7,8の加熱ヒータ(図示せず)によって成形
金型1,2の温度を樹脂21のガラス転移点以上に昇温
して樹脂流動を高め、次いで、成形ノズル22からスプ
ルーを通してキャビティ5内に溶融された樹脂21を充
填する。本実施形態においては、昇温開始時(A)から
溶融樹脂の射出充填時(B)までの間、加熱部材14d
によりヒートパイプ14a,14bのキャビティ近傍側
端部を加熱する。これにより、キャビティ近傍の熱がヒ
ートパイプ14a,14bを伝わって放熱ブロック6内
で発散され続けることを抑制する。また、加熱部材14
dによ加熱に際し、電流制御部19は、温度検知手段1
8によるキャビティ近傍の検知情報を基に、キャビティ
内の樹脂21の体積が大きい両端部(厚肉部)よりも、
キャビティ内の樹脂21の体積が小さい中央部(薄肉
部)を積極的に加熱するように温度制御する。
【0017】次いで、溶融樹脂の射出充填後は、温度検
知手段18によるキャビティ近傍の検知情報を基に、各
部の温度が均一になるまで加熱を続け、各部の温度の均
一化が確認された後、電流制御部19による加熱部材1
4dへの通電を停止させる。従って、(A)から(C)
の期間は加熱制御が行われる。次いで、冷却開始時
(C)から、温調プレート7,8の冷却パイプ(図示せ
ず)に水や空気あるいは水と空気を所定の混合比で流通
させることにより、成形金型1,2を冷却して、樹脂2
1を熱変形温度以下に冷却する。このとき、キャビティ
近傍の温度が放熱ブロック6側よりも高いので、キャビ
ティ内の樹脂21が発生した熱は、ヒートパイプ14
a,14bを通して放熱ブロック6内に伝導され、放熱
フィン14fを通して発散され続ける。本実施形態にお
いては、キャビティ内の樹脂21からの放熱量は、キャ
ビティ形状すなわち肉厚の差に基づく樹脂21の体積の
大小に応じて設定されている。すなわち、径の大きいヒ
ートパイプ14aにより厚肉部(両端部)に対しては促
進し、径の小さいヒートパイプ14bにより薄肉部(中
央部)に対しては抑制する。一方、放熱ブロック6で
は、温度検知手段18によるキャビティ近傍の検知情報
を基に、風量調節装置20によってファンの回転数を制
御することによって送風量を調整し、樹脂21からの放
熱量を微調整する。こうして、キャビティ内の樹脂21
の各部から均一な冷却が行われる。なお、放熱ブロック
6の表面の熱放射率調整手段(前記合成樹脂フィルム、
塗料面、凹凸形状を有する加工仕上げ面等)15につい
ても、キャビティ5から成形金型2の表面までの距離及
びキャビティ5内の樹脂21の体積に応じて最適な熱放
射率が設定されているので、放熱ブロック6内のみなら
ず、放熱ブロック6の表面からも効率的な冷却が行われ
る。よって、本実施形態のようにキャビティ5の肉厚分
布がアンバランスで、キャビティ5から成形金型2の表
面に至るまでの距離が長い場合でも、各部での冷却速度
は均一になり、効率的な冷却によって成形サイクルが短
縮される。
【0018】次いで、キャビティ内の樹脂21に鏡面が
転写され、樹脂21の冷却、固化が終了した後に、型締
め機構13によって成形金型1,2を型開きしてキャビ
ティ5内から成形品を取り出す。本実施形態では、冷却
開始時(C)から型開き時(D)までの期間、冷却制御
が行われる。本実施形態によれば、キャビティ5の両端
部(厚肉部)近傍から放熱ブロック6の内部に渡って、
径の大きいヒートパイプ14aを設け、かつキャビティ
5の中央部(薄肉部)近傍から放熱ブロック6の内部に
渡って、径の小さいヒートパイプ14bを設け、それら
のキャビティ側端部に加熱部材14dを設けたので、加
熱制御工程においては、加熱部材14dによってキャビ
ティ中央部近傍へ供給される熱量が両端部近傍へ供給さ
れる熱量よりも大きくなるように部分的に加熱温度を変
化させ、キャビティ近傍の熱がヒートパイプ14a,1
4bを伝わって放熱ブロック6に放熱されるのを抑制
し、キャビティ形状に応じた温度分布制御を行うことが
できる。また、ヒートパイプ14a,14bの放熱ブロ
ック内の端部に放熱フィン14fを設け、冷却制御工程
においては、キャビティ近傍の温度が放熱ブロック6内
部よりも高い場合には、キャビティ内の樹脂21からの
放熱は、キャビティ両端部からの放熱が中央部からの放
熱よりも促進され、ヒートパイプ14a,14bを伝わ
って放熱ブロック6内に発散され続けるようにしたの
で、各部で均一な冷却が行われる。このように、放熱ブ
ロック6による放熱量調整を、キャビティ近傍に設けら
れた温度検知手段18の検知情報を基にキャビティ内の
樹脂21の体積に応じ、体積の大きい厚肉部に対しては
促進し、体積の小さい薄肉部に対しては抑制するように
制御するので、成形品全体について均一な冷却を効率良
く実現させることができる。よって、形状精度が悪化し
たり光学的歪みが発生するのを抑制し、高精度のプラス
チック成形品を得ることができると共に、その成形サイ
クルも短縮される。
【0019】また、本実施形態によれば、放熱ブロック
表面部には、合成樹脂フィルム面、塗料面、加工仕上げ
面を含む熱放射率調整手段を有し、キャビティ内の樹脂
の体積に応じた熱放射率が設定されているので、簡易か
つ効率的にキャビティ内の樹脂21からの放熱を発散さ
せることができる。なお、本実施形態では、放熱ブロッ
ク6を可動金型2と温調プレート8との間に配置した
が、成形金型1,2内におけるキャビティ5の配置によ
っては、成形金型1と温調プレート7の間、あるいはそ
れ以外の金型表面に装着するように構成してもよい。こ
うすることにより、形状が複雑でかつ肉厚分布のアンバ
ランスな成形品に対しても柔軟に対応でき、全体として
均一な冷却を実現できる。
【0020】[第2の実施の形態] 図8は、本発明の
第2の実施の形態を示すプラスチック成形品の成形金型
の断面図である。図8において、固定金型(成形金型)
1、可動金型(成形金型)2の内部には、キャビティ形
成部材すなわち固定入駒3及び可動入駒4が設けられ、
キャビティ形成部の内周面には一定の体積を有し、キャ
ビティ5は断面略コの字形状で、キャビティ中央部が固
定入駒3側に偏在し、その中央部から可動金型2の表面
までの距離が固定金型1の表面までの距離よりも長いよ
うなキャビティ5が形成されている。なお、キャビティ
両辺部(図中上下の辺部)は中央部の両端から対称に折
れ曲がり、固定入駒3から可動入駒4に渡って配置され
ている。また、そのキャビティ5を形成する内周面には
鏡面が形成されている。また、固定金型1にはスプルー
が形成されており、キャビティ5内にはこのスプルーを
通して射出形機の成形ノズル22から溶融された樹脂が
射出、充填されるように構成されている。なお、固定入
駒3及び可動入駒4のキャビティ近傍には、2個の温度
センサ18(=温度検知手段)の検出素子が設けられて
おり、これはキャビティ5内の樹脂21の中央部及び片
側の辺部の温度を検知するように構成されている。
【0021】また、可動入駒4内のキャビティ近傍に
は、伝熱手段14が設けられている。この伝熱手段14
は、キャビティ近傍(前記略コの字形状の内側)から可
動金型2を貫通し放熱ブロック6内に挿入されている。
さらに伝熱手段14には、図9に示すように、キャビテ
ィ内の樹脂21から発生した熱を、キャビティ内の樹脂
21の体積に応じてキャビティ近傍から金型外部に伝導
するためのヒートパイプ14c(=熱伝導部材)と、そ
のヒートパイプ14cのキャビティ側端部(ヒートパイ
プ14cのA部)に設けられた加熱部材14eと、その
ヒートパイプ14cの金型外部側(放熱ブロック6内に
あるヒートパイプ14cのB部)に設けられた放熱フィ
ン14g(=放熱部材)とを有する。また、ヒートパイ
プ14cは、中央部に空間を有するスリーブ型のヒート
パイプであって、キャビティ近傍(前記略コの字形状の
内側)から放熱ブロック6への放熱が促進されるよう
に、キャビティ中央部近傍から放熱ブロック内部に渡っ
て配置されている。また、加熱部材14eは、分割型カ
ートリッジヒータからなり、ヒートパイプ14cの中空
部に埋設されていて、電流制御部19(=加熱制御手
段)から供給される電流にてキャビティ近傍を加熱す
る。なお、電流制御部19は、温度検知手段18の検知
情報を基にして、キャビティ内の樹脂21の体積に応じ
キャビティ中央部と両辺部が効率的に加熱されるよう
に、加熱部材14eへの供給電流を制御するので、微細
かつ広範囲な温度制御が可能である。また、図9に示し
た複数条の放熱フィン14gは、アルミニウム等の高熱
伝導率の材料で構成されているので、ヒートパイプ14
cによってキャビティ近傍から放熱ブロック内に伝導さ
れた熱の発散を促進する。
【0022】また、前記放熱ブロック6は、可動金型2
に接して設けられ、伝熱手段14に連結されていて、そ
の放熱ブロック6の内部には、ヒートパイプ14a,1
4bが挿入されており、そのヒートパイプ14cの端部
には、前述のように放熱フィン14gが設けられてい
る。そして、放熱ブロック6内には、冷却媒体(空気)
が循環し易いように空間6aが設けられ、かつ、可動金
型2及び温調プレート8と接する以外の表面部(4面)
全てに微小な通気孔6bが複数穿たれている。この通気
孔6bは、封止材6cにより選択的に封止できるように
なっており、風量調整装置20による風量調整と組み合
せることによって、ヒートパイプ14c及び放熱フィン
14gを有する伝熱手段14からの放熱量を微細に調整
することが可能である。なお、風量調整装置20の制御
部(図示せず)は、温度検出手段18からの検知情報を
基に送風ファンの回転数を変化させるように制御する。
例えば、キャビティ5内に充填された樹脂21の冷却時
においては、キャビティ近傍(前記略コの字形状の内
側)からの放熱が促進するように、放熱ブロック6への
送風量を増加させる。あるいは、キャビティ内の樹脂2
1を構成する樹脂材料の変化に応じて送風量を変化させ
る。
【0023】また、固定金型1及び放熱ブロック6の外
周部にはそれそれ温調プレート7,8が設けられてお
り、この温調プレート7,8の内部にはそれぞれ加熱ヒ
ータ及び冷却パイプ(図示せず)が設けられている。前
記加熱ヒータは棒状のヒータからなり、冷却パイプは水
や空気あるいは水と空気を所定の混合比で流通させるパ
イプであり、固定金型1は、これら加熱ヒータ及び冷却
パイプにより加熱及び冷却される。また、可動金型2
は、放熱ブロック6を通してこれら加熱ヒータ及び冷却
パイプにより加熱及び冷却される。これにより、型締め
方向からの温度調節が可能となっている。
【0024】また、温調プレート7,8には、断熱板
9,10を介してダイプレート11,12が取り付けら
れており、ダイプレート12側には型締め機構13が取
り付けられている。この型締め機構13は、ダイプレー
ト12、断熱板10、放熱ブロック6、可動金型2をダ
イプレート11、断熱板9、固定金型1に対して図左右
方向に移動させることにより、キャビティ5を開放及び
閉塞するとともに、可動金型2を固定金型1に押し付け
て所定の型締め力を発生させるように構成されている。
【0025】さらに、第1の実施の形態と同様に、放熱
ブロック6の表面(温調プレート8及び可動金型2と接
する面を除く4面)の熱放射率がより大きくなるよう
に、放熱ブロック6の前記4面には熱放射率調整手段1
5が設けられている。具体的には、熱放射率調整手段1
5として、所定の色及び厚さの合成樹脂フィルムを貼付
するか、前記4面に微細な凹凸形状を形成した加工仕上
げ面を設けて表面粗さを調整するか、あるいは、所定の
色の塗料を所定の厚さで塗布した塗料面を形成するか、
によって、キャビティ内の樹脂21の体積に応じ放熱ブ
ロック表面の放射率を設定する。
【0026】次に、本実施形態におけるプラスチック成
形品の成形方法を説明する。まず、型締め機構13によ
って成形金型1,2を型締めした後、温調プレート7,
8の加熱ヒータ(図示せず)によって成形金型1,2の
温度を樹脂21のガラス転移点以上に昇温して樹脂流動
を高め、次いで、成形ノズル22からスプルーを通して
キャビティ5内に溶融された樹脂21を充填する。本実
施形態においては、図7に示した通り、昇温開始時
(A)から溶融樹脂の射出充填時(B)までの間、加熱
部材14eによりヒートパイプ14cのキャビティ近傍
側端部を加熱する。これにより、キャビティ近傍の熱が
ヒートパイプ14cを伝わって放熱ブロック6内で発散
され続けることを抑制する。また、加熱部材14eによ
る加熱に際し、電流制御部19は、温度検知手段18に
よるキャビティ近傍の検知情報を基に、キャビティ内の
樹脂21の体積に応じ前記略コの字形状の内側全体を満
遍なく加熱するように温度制御する。
【0027】次いで、溶融樹脂の射出充填後は、温度検
知手段18によるキャビティ近傍の検知情報を基に、各
部の温度が均一になるまで加熱を続け、各部の温度の均
一化が確認された後、電流制御部19による加熱部材1
4eへの通電を停止させる。従って、(A)から(C)
の期間は加熱制御が行われる。次いで、冷却開始時
(C)から、温調プレート7,8の冷却パイプ(図示せ
ず)に水や空気あるいは水と空気を所定の混合比で流通
させることにより、成形金型1,2を冷却して、樹脂2
1を熱変形温度以下に冷却する。このとき、キャビティ
近傍の温度が放熱ブロック6側よりも高いので、キャビ
ティ内の樹脂21が発生した熱は、ヒートパイプ14c
を通して放熱ブロック6内に伝導され、放熱フィン14
eを通して発散され続ける。本実施形態においては、キ
ャビティ内の樹脂21からの放熱量は、キャビティ形状
に基づく樹脂21の体積に応じて設定されている。すな
わち、ヒートパイプ14cにより、可動金型2までの距
離の長い中央部近傍からの放熱を促進する。一方、放熱
ブロック6では、温度検知手段18によるキャビティ近
傍の検知情報を基に、風量調節装置20によってファン
の回転数を制御することによって送風量を調整し、樹脂
21からの放熱量を微調整する。こうして、キャビティ
内の樹脂21の各部から均一な冷却が行われる。なお、
放熱ブロック6の表面の熱放射率調整手段(前記合成樹
脂フィルム、塗料面、凹凸形状を有する加工仕上げ面
等)15についても、キャビティ5から成形金型2の表
面までの距離及びキャビティ5内の樹脂21の体積に応
じて最適な熱放射率が設定されているので、放熱ブロッ
ク6内のみならず、放熱ブロック6の表面からも効率的
な冷却が行われる。よって、本実施形態のようにキャビ
ティ5が断面略コの字形状でキヤビティ中央部が固定入
駒3側に偏在し、キャビティ中央部から可動金型2の表
面に至るまでの距離が長い場合でも、各部での冷却速度
は均一になり、効率的な冷却によって成形サイクルが短
縮される。
【0028】次いで、キャビティ内の樹脂21に鏡面が
転写され、樹脂21の冷却、固化が終了した後に、型締
め機構13によって成形金型1,2を型開きしてキャビ
ティ5内から成形品を取り出す。本実施形態では、冷却
開始時(C)から型開き時(D)までの期間、冷却制御
が行われる。本実施形態によれば、キャビティ5の中央
部近傍(前記略コの字形状の内側)から放熱ブロック6
の内部に渡って、ヒートパイプ14cを設け、それらの
キャビティ側端部に加熱部材14eを設けたので、加熱
制御工程においては、加熱部材14eによってキャビテ
ィの各部へ満遍なく熱が供給されるように加熱温度を制
御し、キャビティ近傍の熱がヒートパイプ14cを伝わ
って放熱ブロック6に放熱されるのを抑制し、キャビテ
ィ形状に応じた温度分布制御を行うことができる。ま
た、ヒートパイプ14cの放熱ブロック内の端部に放熱
フィン14gを設け、冷却制御工程においては、キャビ
ティ近傍の温度が放熱ブロック6内部よりも高い場合に
は、キャビティ近傍(前記略コの字形状の内側)からの
放熱が促進され、ヒートパイプ14cを伝わって放熱ブ
ロック6内に発散され続けるようにしたので、各部で均
一な冷却が行われる。このように、放熱ブロック6によ
る放熱量調整を、キャビティ近傍に設けられた温度検知
手段18の検知情報を基にキャビティ内の樹脂21の体
積に応じ、可動金型2の表面からの距離が長い部分に対
して促進するように制御するので、成形品全体について
均一な冷却を効率良く実現させることができる。よっ
て、形状精度が悪化したり光学的歪みが発生するのを抑
制し、高精度のプラスチック成形品を得ることができる
と共に、その成形サイクルも短縮される。
【0029】また、本実施形態によれば、放熱ブロック
表面部には、合成樹脂フィルム面、塗料面、加工仕上げ
面を含む熱放射率調整手段を有し、キャビティ内の樹脂
の体積に応じた熱放射率が設定されているので、簡易か
つ効率的にキャビティ内の樹脂21からの放熱を発散さ
せることができる。なお、本実施形態では、放熱ブロッ
ク6を可動金型2と温調プレート8との間に配置した
が、成形金型1,2内におけるキャビティ5の配置によ
っては、成形金型1と温調プレート7の間、あるいはそ
れ以外の金型表面に装着するように構成してもよい。こ
うすることにより、形状が複雑でかつ肉厚分布のアンバ
ランスな成形品に対しても柔軟に対応でき、全体として
均一な冷却を実現できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
伝熱手段によって、キャビティ近傍から成形金型を貫通
し金型外部に渡り、キャビティ内の樹脂からの放熱を伝
導して発散すると共に、キャビティ形状に応じた温度分
布となるようにキャビティ近傍を加熱するので、キャビ
ティ近傍の温度を効率的かつ精度良く制御できる。より
具体的には、熱伝導部材にて、冷却制御工程においては
樹脂から発生した熱をキャビティ近傍から金型外部に伝
導し、前記熱伝導部材のキャビティ側端部に設けられた
加熱部材によって、加熱制御工程においてはキャビティ
形状に応じて所望の部分を所望の温度とするように加熱
することができ、成形歪みを防ぎ、高精度な成形品を得
ることができる。
【0031】また、本発明によれば、温度検知手段にて
得られた、キャビティ内の樹脂の温度を示す検知情報を
基に、加熱制御手段(=電流制御部)にて前記加熱部材
による加熱を制御するので、加熱制御工程において、キ
ャビティ近傍の温度を効率的かつ精度良く制御できる。
また、本発明によれば、前記熱伝導部材は、円柱形状の
ヒートパイプからなり、前記加熱部材は、リングヒー
タ、シリコンラバーヒータ、テープヒータのうちの何れ
かから構成されているので、熱伝導性に優れている。す
なわち、リングヒータは、機械加工のできる真鍮鋳込み
構造であるため、高熱伝導性を有すると共に成形品のキ
ャビティ形状に応じて外周部の形状を柔軟に変更でき
る。よって、キャビティ近傍を効果的に加熱することが
できる。また、シリコンラバーヒータは、面状ヒータで
あり、複数の並行回路で布線されているので、一部の回
路が断線しても、残された回路で加熱を続けることがで
きる。さらに、テープヒータは、表面がアルミ箔で形成
されており、かつ薄いので熱効率がよい。かつ、取り付
け方式が粘着式であるので取り付けが容易である。
【0032】また、本発明によれば、前記加熱部材を複
数個設け、前記加熱制御手段にてそれぞれを独立に制御
するようにしたので、キャビティ近傍を微細かつ広範囲
な温度領域に渡って効率的かつ精度良く加熱制御でき
る。また、本発明によれば、前記熱伝導部材として、ス
リーブ型のヒートパイプを用い、その中空部に分割型カ
ートリッジヒータからなる加熱部材を設けたので、キャ
ビティ近傍を微細かつ広範囲な温度領域に渡って効率的
かつ精度良く加熱制御できる。
【0033】また、本発明によれば、キャビティ内の樹
脂の体積が大きい部分に対しては径の大きいヒートパイ
プが配置され、キャビティ内の樹脂の体積が小さい部分
に対しては径の小さいヒートパイプが配置されるように
したので、冷却制御工程においては、厚肉部の放熱を薄
肉部よりも促進させて、キャビティ近傍の熱を積極的に
発散させるとともに、均一かつ速やかな冷却を実現でき
る。また、本発明によれば、前記熱伝導部材の金型外部
側端部に、高熱伝導率の材料で構成された複数条の放熱
フィン(=放熱部材)を設けたので、冷却制御工程にお
いて、キャビティ近傍の熱を効率的かつ精度良く発散さ
せることができる。
【0034】また、本発明によれば、前記伝熱手段に連
結されると共に金型表面に接するように配置された放熱
調整手段(=放熱ブロック)にて、キャビティ内の樹脂
の温度を示す検知情報を基に、キャビティ内の樹脂から
の放熱量を調整するようにしたので、前記伝熱手段とと
もに、キャビティ近傍の温度を効率的かつ精度良く制御
できる。よって、成形歪みを防ぎ、高精度な成形品を得
ることができる。
【0035】また、本発明によれば、加熱制御工程にお
いて、前記検知情報を基に、キャビティ形状に応じた温
度分布となるように前記加熱部材によりキャビティ近傍
を加熱するようにしたので、金型温度をガラス転移点以
上に昇温させたり、金型温度を一定に保持する必要があ
る場合には、昇温あるいは保温の効率の低下を防止する
ことができる。
【0036】また、本発明によれば、加熱制御工程にお
いては、前記厚肉部よりも薄肉部の加熱を促進し、冷却
制御工程においては、薄肉部よりも厚肉部の冷却を促進
するように温度制御するので、キャビティ近傍の温度を
効率的かつ精度良く制御でき、形状が複雑で肉厚分布が
アンバランスな成形品に対しても、成形歪みを抑制して
高精度な成形品を得ることができる。
【0037】また、本発明によれば、冷却制御工程にお
いて、放熱量調整手段が前記検知情報に基づいて、前記
熱伝導部材にて伝導された前記厚肉部からの放熱を促進
し、前記薄肉部からの放熱を抑制するように、放熱量を
調整するので、キャビティ近傍の温度を効率的かつ精度
良く制御できる。このように、本発明によれば、プラス
チック成形の際に、金型温度をガラス転移点以上に昇温
させる場合や、金型温度を一定に保持する必要がある場
合等において、キャビティ近傍の温度を効率的かつ精度
良く制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すプラスチック
成形品の成形金型の断面図である。
【図2】図1における伝熱手段14の構成を示す図であ
る。
【図3】図2における加熱部材14dの構成を示す図で
ある。
【図4】黒色フィルムの貼付による冷却速度の変化を示
す図である。
【図5】合成樹脂フィルムの色別の熱放射率を示す図で
ある。
【図6】塗料の色別の熱放射率を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態のプラスチック成形
品の成形方法における温度制御を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示すプラスチック
成形金型の断面図である。
【図9】図8における伝熱手段14の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 固定金型 2 可動金型 3 固定入駒 4 可動入駒 5 キャビティ 6 放熱ブロック 14 伝熱手段 14a,14b,14c ヒートパイプ 15 熱放射率調整手段 14d,14e 加熱部材 14f,14g 放熱フィン 18 温度検知手段 19 電流制御部 20 温度調整装置 21 樹脂

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体に接合されて溶融樹脂を射出、充填
    し、その後冷却により固化するためのキャビティを形成
    するプラスチック成形品の成形金型で、キャビティ近傍
    から前記成形金型を貫通し金型外部に渡って設けられ、
    キャビティ内に充填された樹脂から発生した熱を金型外
    部に伝導して発散すると共に、キャビティ形状に応じた
    温度分布となるようにキャビティ近傍を加熱する伝熱手
    段を有することを特徴とするプラスチック成形品の成形
    金型。
  2. 【請求項2】 前記伝熱手段には、前記樹脂から発生し
    た熱をキャビティ近傍から金型外部に伝導する熱伝導部
    材と、前記熱伝導部材のキャビティ側端部に設けられた
    加熱部材と、を有することを特徴とする請求項1記載の
    プラスチック成形品の成形金型。
  3. 【請求項3】 前記キャビティ近傍に設けられ、キャビ
    ティ内の樹脂の温度を検知する温度検知手段と、前記温
    度検知手段の検知情報を基にして、前記加熱部材による
    加熱を制御する加熱制御手段と、を有することを特徴と
    する請求項2記載のプラスチック成形品の成形金型。
  4. 【請求項4】 前記熱伝導部材は、円柱形状のヒートパ
    イプからなり、前記加熱部材は、リングヒータ、シリコ
    ンラバーヒータ、テープヒータのうちの何れかからなる
    ことを特徴とする請求項3記載のプラスチック成形品の
    成形金型。
  5. 【請求項5】 前記加熱部材は、前記熱伝導部材のキャ
    ビティ側端部に複数個設けられ、前記加熱制御手段は、
    複数個の加熱部材のそれぞれを独立に制御するように構
    成されたことを特徴とする請求項4記載のプラスチック
    成形品の成形金型。
  6. 【請求項6】 前記熱伝導部材は、スリーブ型のヒート
    パイプからなり、前記加熱部材は、前記ヒートパイプの
    中空部に設けられた分割型カートリッジヒータからなる
    ことを特徴とする請求項3記載のプラスチック成形品の
    成形金型。
  7. 【請求項7】 前記キャビティ内の樹脂の体積が大きい
    部分に対しては径の大きいヒートパイプが配置され、キ
    ャビティ内の樹脂の体積が小さい部分に対しては径の小
    さいヒートパイプが配置されたことを特徴とする請求項
    4乃至6記載のプラスチック成形品の成形金型。
  8. 【請求項8】 前記熱伝導部材の金型外部側端部に放熱
    部材を有し、前記放熱部材は、高熱伝導率の材料で構成
    された複数条の放熱フィンからなることを特徴とする請
    求項2乃至7記載のプラスチック成形品の成形金型。
  9. 【請求項9】 前記伝熱手段に連結されると共に金型表
    面に接して設けられ、冷却気体が循環するための空間部
    と、前記空間部を覆う表面部に穿たれた複数の通気孔と
    を有し、前記温度検知手段の検知情報を基に、気体流量
    及び前記通気孔の選択的な封止によって前記樹脂からの
    放熱量を調整する放熱調整手段を有することを特徴とす
    る請求項1乃至8記載のプラスチック成形品の成形金
    型。
  10. 【請求項10】 一体に接合されて溶融樹脂を射出、充
    填し、その後冷却により固化するためのキャビティを形
    成するプラスチック成形品の成形金型で、キャビティ近
    傍から前記成形金型を貫通し金型外部に渡って設けら
    れ、キャビティ内の樹脂から発生した熱をキャビティ近
    傍から金型外部に伝導する熱伝導部材と、前記熱伝導部
    材のキャビティ側端部に設けられた加熱部材と、キャビ
    ティ近傍に設けられ、キャビティ内の樹脂の温度を検知
    する温度検知手段と、を有するプラスチック成形品の成
    形金型による成形方法であって、前記キャビティが形成
    された1対の成形金型を加熱してキャビティ内に溶融樹
    脂を射出充填し、各部の温度が均一になるまで加熱する
    加熱制御工程と、溶融樹脂を射出充填された成形金型を
    冷却し、キャビティ内周面に形成された鏡面を樹脂に転
    写して、樹脂を固化する冷却制御工程と、を有し、前記
    加熱制御工程では、前記温度検知手段の検知情報を基
    に、キャビティ形状に応じた温度分布となるように前記
    加熱部材によりキャビティ近傍を加熱することを特徴と
    するプラスチック成形金型の成形方法。
  11. 【請求項11】 前記熱伝導部材は、キャビティ内の樹
    脂の体積が大きい厚肉部と、キャビティ内の樹脂の体積
    が小さい薄肉部に対応して配置され、前記加熱制御工程
    では、前記厚肉部よりも薄肉部の加熱を促進し、前記冷
    却制御工程では、薄肉部よりも厚肉部の冷却を促進する
    ように温度制御することを特徴とする請求項10記載の
    プラスチック成形金型の成形方法。
  12. 【請求項12】 前記伝熱手段に連結されると共に金型
    表面に接して設けられ、前記熱伝導手段にて伝導された
    前記樹脂からの熱の発散を調整する放熱調整手段を有
    し、前記冷却制御工程では、前記放熱量調整手段が前記
    温度検知手段の検知情報に基づいて、前記熱伝導部材に
    て伝導された前記厚肉部からの放熱を促進し、前記薄肉
    部からの放熱を抑制するように、放熱量を調整すること
    を特徴とする請求項11記載のプラスチック成形金型の
    成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001246977A (ja) * 2000-03-03 2001-09-11 Hayashi Gijutsu Kenkyusho:Kk 自動車用フロアカーペットの製造方法
JP2019214142A (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 株式会社岐阜多田精機 ヒートパイプ機能付成形金型
CN114364502A (zh) * 2019-09-17 2022-04-15 爱沛股份有限公司 树脂密封方法及树脂密封模具
JP2024029997A (ja) * 2022-08-23 2024-03-07 株式会社日本製鋼所 射出成形機の材料受入機構とこれを備えた射出成形機、及び射出成形機の冷却方法

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