JPH11343199A - ニオブ酸リチウム単結晶膜およびその製造方法 - Google Patents

ニオブ酸リチウム単結晶膜およびその製造方法

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JPH11343199A
JPH11343199A JP10148851A JP14885198A JPH11343199A JP H11343199 A JPH11343199 A JP H11343199A JP 10148851 A JP10148851 A JP 10148851A JP 14885198 A JP14885198 A JP 14885198A JP H11343199 A JPH11343199 A JP H11343199A
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JP
Japan
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single crystal
film
crystal film
lithium niobate
melt
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JP10148851A
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English (en)
Inventor
Mikio Shimokata
幹生 下方
Takashi Fujii
高志 藤井
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製膜後に再分極や表面研磨をする必要のない、
ニオブ酸リチウム単結晶膜とその製造方法を提供する。 【解決手段】タンタル酸リチウム基板を融液に接触さ
せ、ニオブ酸リチウム単結晶膜を製膜する方法におい
て、融液組成として、LiNbO3−LiVO3−LiB
2の擬3元系組成図において、モル%で示す組成比
(LiNbO3,LiVO3,LiBO2)が、A(1
0,80,10)、B(2,86,12)、C(2,1
2,86)、D(10,10,80)の4点を頂点とし
た多角形の内部または線上にあるものを用い、620℃
未満で製膜し、単一分域構造を有する単結晶膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニオブ酸リチウム
単結晶膜およびその製造方法に関し、特に例えば、表面
弾性波フィルタ、光導波路などの電子デバイス、オプト
エレクトロニクスデバイスなどに用いられるニオブ酸リ
チウム単結晶膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タンタル酸リチウム(以降、LTと省略
して記す)単結晶基板上にニオブ酸リチウム(以降、L
Nと省略して記す)単結晶膜を形成し、これら単結晶基
板と単結晶膜の屈折率差およびLNの非線型光学特性を
利用した光変調器、光導波路、第2高調波(SHG)発
生素子などへの応用を目的とした研究が盛んに行なわれ
ている。
【0003】このような目的に用いられるLN単結晶膜
を用意するために、様々な製膜法が試みられている。例
えば、MOCVD法、Sol−Gel法、スパッタリン
グ法、レーザーアブレーション法、LPE(液相エピタ
キシャル)法などである。
【0004】これらの中でも、LPE法は準平衡状態に
おける膜形成方法なので高品質の単結晶膜が得られ、単
結晶膜の製造方法として有望視されている。特にエレク
トロオプティカルデバイスの光導波路などに用いるため
には、膜厚が1μm以上のものが求められており、この
ような膜厚が1μmを超える、いわゆる厚膜の形成には
製膜速度の速いLPE法が好んで用いられている。
【0005】このLN単結晶膜をLPE法で製膜するた
めの融液組成としては、Li2O−V25−Nb25
(Baudrantら、Journal of Crystal Growth 43巻
(1978)197−203頁など)、Li2O−B2
3−Nb25系、Li2O−WO3−Nb25系、Li2
−K2WO4−Nb25系(いずれもBallmanら、Journal
of Crystal Growth29巻(1975)289−295
頁)、PbO−B23−GeO2系(特開平6−305
894号)などが検討されてきている。
【0006】そして、これら融液組成を用いた場合の製
膜温度に着目すると、いずれの場合も620℃を超える
温度である。たとえば、Li2O−V25−Nb25
では、最も低い製膜温度は650℃(特開平7−311
370号公報)であり、通常は900℃以上である。ま
た、Li2O−B23−Nb25系では、製膜温度はさ
らに高温になり、少なくとも800℃以上で、通常は9
00℃〜1100℃が一般的な製膜温度である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、L
T基板上にLN膜をLPE法で成長させるためには、基
板であるLTのキュリー温度(620℃)よりも高い温
度での製膜にならざるを得なかった。そして、製膜温度
がLNのキュリー温度(1140℃)よりも低温である
ため、得られるLN膜には、その分極方向が+c軸にな
る部分と−c軸になる部分が、制御不可能な形で導入さ
れる。
【0008】ところが、このようなランダムに分極方向
が変化したLN膜は、表面弾性波フィルター用としての
用途のみならずオプティカルデバイスとしての用途にお
いても、その性能を発現させることができないという不
具合が生じる。このため、製膜後に再度分極処理を施す
必要があった。また、たとえば基板の主面がc方向であ
る場合は、+cとして成長する部分と−cとして成長す
る部分の成長速度が異なるために、表面の平坦性が著し
く損なわれる。このため、成膜後に表面の研磨加工が必
要であった。
【0009】しかしながら、上述のような再分極や表面
研磨を行なうことは、コストアップにつながるだけでは
なく、ハンドリングの工程が長くなるので、歩留まりが
低下するという問題点を有していた。
【0010】そこで、本発明の目的は、上記問題点を解
決し、製膜後に再分極や表面研磨をする必要のない、ニ
オブ酸リチウム単結晶膜とその製造方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のニオブ酸リチウム単結晶膜は、タンタル酸
リチウム基板を融液に接触させることにより製造された
ニオブ酸リチウム単結晶膜であって、製膜後の分極処理
なしに該単結晶膜が単一分極構造を有していることを特
徴とする。
【0012】また、本発明のニオブ酸リチウム単結晶膜
の製造方法は、タンタル酸リチウム基板を融液に接触さ
せ、該基板上にニオブ酸リチウム単結晶膜を製膜する方
法において、その製膜温度が620℃未満であることを
特徴とする。
【0013】そして、前記融液の成分は、LiNbO3
−LiVO3−LiBO2の擬3元系とみなした場合の擬
3元系組成図において、モル%で示す組成比(LiNb
3,LiVO3,LiBO2)が、A(10,80,1
0)、B(2,86,12)、C(2,12,86)、
D(10,10,80)の4点を頂点とした多角形の内
部または線上にあることを特徴とする。
【0014】ここで、本発明のニオブ酸リチウム単結晶
膜の製造に用いるLT基板の主面方位は、特に限定され
るものではない。また、あらかじめMg、NaまたはT
iをドープしたLT基板を用いてもよい。しかし、その
分極方向はあらかじめ単一分域構造となったものを用い
る必要がある。なお、単一分域構造であるということ
は、正圧電効果を利用し外部から応力を印加したときに
誘起される静電荷の極性が同一であるということであ
り、具体的には、エッチング速度の違いを利用して表面
をエッチングすることで判定することができる。
【0015】また、原料の融液は、Li、B、Vおよび
Nbの4成分が最終的に所望の組成比となるように、そ
れぞれの酸化物、炭酸化合物、あるいはこれらの元素か
らなる複合化合物を正確に秤量し、その後、完全に溶解
し核となりうる物質が完全に消滅する状態にするため
に、1200℃以上の温度で12時間以上保持すること
により得られる。
【0016】次に、単結晶育成に用いる融液の組成の限
定理由を説明する。図1は、Li2O、Nb25、V2
5、B23の4成分を同時に含む融液成分をLiNbO3
(LNと略す)−LiVO3(LVと略す)−LiBO2
(LBと略す)の擬3元系とみなした場合の擬3元系組
成図である。この擬3元系組成図において、直線ADよ
りもLN濃度が高い場合、つまりLN濃度が10モル%
よりも高くなると、融液の液相線の温度が高くなり、6
20℃以下の製膜で異常析出が認められる。また、直線
BCよりもLN濃度の低い場合、つまりLN濃度が2モ
ル%よりも小さい場合は溶媒濃度が十分でなく温度を下
げても製膜できない。また、このような液相温度の低下
はLBとLVが共存してはじめて達成されるものであ
り、直線AB、および直線CDよりも外側は好ましくな
い。したがって、融液の組成は、点A、B、C、Dの4
点を頂点とした多角形の内部または線上にあることが好
ましい。
【0017】本発明の融液組成は、単なる融液の粘性改
変のためにB23をLN−LV系融液に添加したような
ものではない。組成系として積極的にLN−LV−LB
の擬3元系を取り入れることにより、従来は不可能であ
るとされていた620℃以下という低温での膜形成を可
能としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。
【0019】(実施例)まず、LN単結晶膜育成用の出
発原料として、純度99.99%のLi2CO3、V
25、B23およびNb25を用意した。次に、これら
原料をLN、LVおよびLBが表1に示す組成となるよ
うに秤量した後、テトラフルオロエチレン製ポットで3
時間混合した。そして、得られた混合物をPt−Rh坩
堝中に充填し、1250℃で24時間、大気中で溶融し
た。
【0020】その後、表1に示す所定の製膜温度まで徐
冷を行ない、融液の温度を安定化させた。そして、坩堝
側面に接触させた熱電対により測定した温度の経時変化
が0.05℃/分以下になったのを確認し、単一分域化
処理と両面研磨を施したSAWグレードのLT(Z板)
基板を垂直に吊り下げ、融液中に浸漬して、製膜を行な
った。なお、製膜温度は、表1に示すように、605℃
または800℃であり、製膜時間は5分間とした。表1
において、*印を付した試料は本発明の範囲外のもので
あり、その他はすべて本発明の範囲内のものである。
【0021】
【表1】
【0022】次に、得られたLN単結晶膜について、膜
厚を求め、膜の分域構造とエピタキシャル性を調べた。
膜厚は、段差計により基板面からの高さを測定すること
により求めた。膜の分域構造は、110℃のフッ酸−硝
酸の1:2混酸でエッチングを行ない、微分干渉型顕微
鏡にて観察した。このエッチング条件で処理したLN
は、+C面である場合と−C面である場合とではエッチ
ング速度が異なるため、その分域構造が明らかになるこ
とは良く知られているところである。また、エピタキシ
ャル性は、LN膜の(048)反射の極点図形を測定す
ることにより調べた。以上の結果を表1に示す。なお、
膜のエピタキシャル性の欄において、〇印は、極点図形
が3回対称の図形を示し、しかもその方位は基板の(0
48)反射のものとほぼ同じ方位であり、膜がエピタキ
シャル成長していたものである。×印は、それと異な
り、膜がエピタキシャル成長していなかったものであ
る。
【0023】表1に示すように、図1に示すLN−LV
−LBの擬3元系組成図において、点A、B、C、Dの
4点を頂点とした多角形の内部または線上にある試料番
号1〜8のものは、単一分域構造を示すLNのエピタキ
シャル膜が得られた。これに対して、この組成範囲外の
融液を用いた場合は、試料番号9、11〜12に示すよ
うに、LNの異常析出が認められた。また、試料番号1
3に示すように、製膜できなかった。さらに、試料番号
10に示すように、エピタキシャル膜が得られる条件で
あっても、製膜温度がLT基板のキュリー点よりも高い
ため、多分域構造の膜が得られた。
【0024】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
タンタル酸リチウム基板上のニオブ酸リチウム単結晶膜
は、LiNbO3−LiVO3−LiBO2擬3元系の特
定組成の融液を用いて製膜するものである。これによ
り、タンタル酸リチウム基板のキュリー温度である62
0℃未満の温度で、ニオブ酸リチウム単結晶膜をエピタ
キシャル成長させて形成することができる。
【0025】したがって、本発明によれば、製膜時にす
でに単一分域構造を有し、その後の工程で再分極や表面
研磨をする必要のない、ニオブ酸リチウム単結晶膜を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】LN−LV−LBの擬3元組成図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンタル酸リチウム基板を融液に接触さ
    せることにより製造されたニオブ酸リチウム単結晶膜で
    あって、製膜後の分極処理なしに該単結晶膜が単一分極
    構造を有していることを特徴とする、ニオブ酸リチウム
    単結晶膜。
  2. 【請求項2】 タンタル酸リチウム基板を融液に接触さ
    せ、該基板上にニオブ酸リチウム単結晶膜を製膜する方
    法において、その製膜温度が620℃未満であることを
    特徴とする、ニオブ酸リチウム単結晶膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記融液の成分は、LiNbO3−Li
    VO3−LiBO2の擬3元系とみなした場合の擬3元系
    組成図において、モル%で示す組成比(LiNbO3
    LiVO3,LiBO2)が、A(10,80,10)、
    B(2,86,12)、C(2,12,86)、D(1
    0,10,80)の4点を頂点とした多角形の内部また
    は線上にあることを特徴とする、請求項2に記載のニオ
    ブ酸リチウム単結晶膜の製造方法。
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