JPH1134656A5 - - Google Patents
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- JPH1134656A5 JPH1134656A5 JP1997208658A JP20865897A JPH1134656A5 JP H1134656 A5 JPH1134656 A5 JP H1134656A5 JP 1997208658 A JP1997208658 A JP 1997208658A JP 20865897 A JP20865897 A JP 20865897A JP H1134656 A5 JPH1134656 A5 JP H1134656A5
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Description
【発明の名称】空調装置のエアフィルタ脱着構造
【特許請求の範囲】
【請求項1】取入られた空気を空調して車室内の所望の位置から吹き出すためのダクトと、このダクト内に配置されて該ダクト内を流れる空気を適宜空調する空調手段と、性能の異なる第1フィルタと第2フィルタとを通風方向に並設して成るエアフィルタと、このエアフィルタの脱着用の開口部とを少なくとも備えた空調装置のエアフィルタ脱着構造において、
前記エアフィルタは、第1フィルタ側を開口部からの挿入方向に分割することで、第1フィルタの一部のみから成る部材を複数有すると共に、第2フィルタを可撓性を有した一体構成のものとし、前記部材の通風方向側面の全てにわたって接着することにより、部材同士が互いに左右に曲がることが可能となるよう連結されていることを特徴とする空調装置のエアフィルタ脱着構造。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両に用いられる空調装置に搭載される集塵脱臭用のエアフィルタを脱着するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年において、車室内の快適性を向上するために空調装置内に集塵脱臭用のフィルタを搭載するようになってきているが、車室内のスペースとの関係上、空調装置のエアフィルタ装着用の開口部からエアフィルイタを引き出す方向のスペースが狭くなって、一枚板状のエアフィルタでは当該開口部から取り出すのが困難となることが少なくなかった。
【0003】
この場合、エアフィルタを引き出す方向のスペースに合わせてエアフィルタを複数の部材に分割することで、エアフィルタの脱着作業を簡易化することは容易に着想することができるが、単にエアフィルタを複数の部材に分割しただけでは、各部材毎に脱着作業が必要となるので、エアフィルタの脱着作業全体から見た場合には作業の煩雑化を招くこととなる。
【0004】
従って、特開平6−80013号公報に示される車両用外気導入装置に示される様に、外気フィルタを該外気フィルタの挿入方向に区切られたフィルタ16a,16bで構成すると共にこのフィルタ16aとフィルタ16bとをマジックテープ23a,23bで接続することで、フィルタ16aをエアコンユニット11内から引き出すことによりフィルタ16bも同時に引き出すことを可能としたものが開発されている。
【0005】
また、図7(a)及び(b)に示される様に、エアフィルタ100の部材101の側面と部材102の側面とに断面がV字状の連結部材103の両側壁を取り付け、エアフィルタ100の部材101,102同士を結合することで、一の部材を引き出すことにより他の部材も引き出すことを可能とすると同時に、この連結部材103にてエアフィルタ100を途中で引出し方向に対し左又は右に曲げてエアフィルタ100の脱着作業を更に簡易化することも開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の公報に示される車両用外気導入装置の構造では、フイルタ16aとフイルタ16bとが車体の振動等によりエアコンユニット11内で外れた場合には、フイルタ11aを引き出してもフイルタ11bがエアコンユニット11の奥深くに残存するので、フック等の道具を用いてフイルタ11bを引き出さなければならないという不具合が生ずる。
【0007】
また、図7(a)及び(b)に示される空調装置のエアフィルタ脱着構造では、上述の公報に示される車両用外気導入装置に示される様な部材の脱落は生じないが、エアフィルタ100を曲げる方向が引出し方向に対し右側又は側の一方に限定されるので、例えば引出し方向に対し右側にエアフィルタ100を曲げられれば引出しが容易なのにエアフィルタ100はその連結部材103の構造上左側にしか曲げられないといった事態が生ずる可能性がある。
【0008】
更に、上記公報に示される車両用外気導入装置及び図7(a)及び(b)に示される空調装置のエアフィルタ脱着構造では、エアフィルタの部材間にマジックテープ又は連結部材を取付けなければならないので、エアフィルタの分割数に伴ってマジックテープ又は連結部材の部品点数も増加し、エアフィルタの製造コストが高くなるという不具合も有する。
【0009】
そこで、この発明は、エアフィルタを引き出す方向のスペースが狭い場合にエアフィルタを複数の部材に分割することで対応する構造を採用したときに、エアフィルタの一部が空調装置の奥側に残続することを防止し、またエアフィルタを引き出す際にエアフィルタを引出し方向に対し左右両側に自由に曲げられるようにすることでエアフィルタの脱着作業をより簡易化すると共に、エアフィルタの部材を多数に分割してもそれに伴って部材同士を連結する部品点数が増加しない空調装置のエアフィルタ脱着構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかして、この発明に係る空調装置のエアフィルタ脱着構造は、取入られた空気を空調して車室内の所望の位置から吹き出すためのダクトと、このダクト内に配置されて該ダクト内を流れる空気を適宜空調する空調手段と、性能の異なる第1フィルタと第2フィルタとを通風方向に並設して成るエアフィルタと、このエアフィルタの脱着用の開口部とを少なくとも備えた空調装置のエアフィルタ脱着構造において、前記エアフィルタは、第1フィルタ側を開口部からの挿入方向に分割することで、第1フィルタの一部のみから成る部材を複数有すると共に、第2フィルタを可撓性を有した一体構成のものとし、前記部材の通風方向側面の全てにわたって接着することにより、部材同士が互いに左右に曲がることが可能となるよう連結されたものとなっている(請求項1)。
【0011】
これにより、第1フィルタの一部から成る各部材は、第2フィルタにより部材同士が互いに左右に曲がることが可能となるよう連結されているので、空調装置の開口部から部材と部材との分離部位までエアフィルタを引出した後、第2フィルタの可撓性を利用してエアフィルタを曲げ、更に部材と部材との分離部位までエアフィルタを引き出すといった手順を繰り返すことにより、エアフィルタを空調装置から取り出すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。
【0013】
本願に係る空調装置のエアフィルタ構造は、例えば、図1に示される様に、ショベルカー等の土木・建設機械1に用いられるもので、図2にも示される様に、上流側に車内空気導入口3,車外空気導入口4が形成されると共に、かかる空気導入口3,4から取り入れられた空気を適宜温調するための内外気切換装置、ブロワ、ヒータコア、エバポレータ等の空調手段を収納した空調ユニット2を備えている。この空調ユニット2は、例えば運転室1a内において、図示しないシートの後部であって運転室1aの側壁1bに近接した位置に設置されている。
【0014】
また、前記空調ユニット2内に収納されたエバポレータ(図示せず)と配管結合されて冷凍サイクルを構成するレシーバタンク5,コンデンサ6,コンプレッサ7が、運転室1aより後方に設置されている。
【0015】
更に、空調ユニット2により空調された空気を所定の位置から吹き出させるために、一方端が空調ユニット2の接続口2aに接続された吹出ダクト8と、この吹出ダクト8の先端部に開口した吹出口9,9が、運転室1a内に配置されている。
【0016】
更にまた、空調装置の制御を行うためのコントロールスイッチ13が、運転室1a内の図示しないシート近傍に配置されている。
【0017】
これにより、空気導入口3,4により取り入れられた空気は、空調ユニット2内に収納された空調手段により適宜な温度に空調され、しかる後に吹出ダクト8を通って吹出口9,9から吹き出されると共に、この空調制御が、コントロールスイツチ13の操作により行われる。
【0018】
ところで、上記空調ユニット2は、図2に示されるように、空気導入口3,4と交叉するように箱状のエアフィルタ収納部14,15が設けられていると共に、該エアフィルタ収納部14,15には、空気導入口3,4と、運転室1aの側壁16側に開口する開口部16,17とが形成されている。そして、このエアフィルタ収納部14,15には、エアフィルタ18,19が配置されて、前記空気導入口3,4より吸入される空気から粉塵を取り除くと共に悪臭も取り除くことができるようになっている。
【0019】
このうち、エアフイルタ18は、図3に示される様に、活性炭で形成された厚板より成る悪臭除去用の第1フィルタ20と、不織布等を波板状に形成した粉塵除去用の第2フィルタ21とを通風方向に接着して構成されたもので、開口部3からの挿入方向に分割されることによって、第1フィルタ20,第2フィルタ21の一部をそれぞれ備えた2つのブロック18a,18bを有している。
【0020】
このブロック18aとブロック18bとの間には、所定の間隔が形成されていると共に、通風方向に対し側方外周面のうちブロック18a,ブロック18b同士の対向する面以外の全てに沿ってポリエステル等で形成された細長い可撓性のテープ22が貼り付けられており、これによって、ブロック18aと18bとは、テープ22で連結されると共に、ブロック18a,18b間の間隔を利用して少なくとも約30度の角度で一方のブロックを他方のブロックに対し左右いずれにも曲げることができるようになっている。
【0021】
以上のエアフィルタ18の構成を採用することにより、部材18aと部材18bとはテープ22により確実に連結されているので、車体の振動等により部材18aと部材18bとが遊離し、部材18aを引き出した際に部材18bが空調ユニット2内に残存することがない。
【0022】
また、部材18aと部材18bとを連結するのは、可撓性を有するテープ22であるため、部材18aを引出し方向に対し左右両方向に自由に曲げることができる。
【0023】
更に、テープ22は、エアフィルタ18の分割数によってテープ22の数は増加しないのは勿論、エアフィルタ18自体の全長と略同じ全長を維持したままであるので、エアフィルタ18を多数に分割してもエアフィルタ18の製造コストは上昇することがない。
【0024】
次に、上述の構成のエアフィルタ18を用いた場合の、エアフィルタ18を空調ユニット2のエアフィルタ収納部14の開口部16から取り出す手順について、図4を用いて以下説明する。
【0025】
まず、図4(a)において、部材18a,18b間を連結するテープ22が曲折すること等によりブロック18a,18bが密接した状態にあるエアフィルタ18が示されており、このうちブロック18aを開口部16から引き出す。これにより、曲折等していたテープ22が張設されてブロック18aのみが引き出され、図4(b)に示される様に開口部16より一部出た状態となる。更にブロック18aを引き出した場合には、これに伴ってテープ22で連結されたブロック18bも引き出される。そして、ブロック18aが完全に開口部16から引き出された状態になった時に、図4(c)に示される様に、ブロック18aを引出し方向に対し左側乃至右側のうち任意の方向に例えば30度の角度まで曲げる。更にまた、そのまま曲げた状態で、ブロック18aを引出すことにより、テープ22で連結されたブロック18bも引き出され、ブロック18aが側壁1bに突き当たりそうになった場合には、ブロック18aの曲折角度を大きくしするものとし、この作業をブロック18bが開口部16から完全に引き出されるまで繰り返す。これによって、エアフィルタ18の取り出しが完了する。尚、取り出した後に新しいエアフィルタ18をエアフィルタ収納部14に装着させるには、前述の図4(a)から(c)までの手順と逆の手順によって開口部16から挿入すれば良い。
【0026】
しかして、この実施形態によれば、エアフィルタ18を複数の部材に分割してもエアフィルタ18を開口部16から簡易に脱着するという所期の目的を十分に達成することができる。
【0027】
尚、エアフィルタの構造は、上記テープ22により部材18aと部材18bとを連結した構成のものに限定されるものではなく、その他の実施形態の一例について図5及び図6を用いて説明する。但し、このエアフィルタ18が用いられる車両及びその空調装置の構造は、先に述べた実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0028】
図5に示されるエアフィルタ18は、活性炭で形成された厚板より成る悪臭除去用の第1フィルタ20と、不織布等を波板状に形成した粉塵除去用の第2フィルタ21とを通風方向に接着して構成されたものである点では、先の実施形態と同様であるが、第1フィルタ20のみが開口部3からの挿入方向に分割されることによって、第1フィルタ20の一部のみを備えた2つのブロック18a’,18b’を有したものとなっている。そして、ブロック18a’とブロック18b’とは、所定の間隔が形成されている。第2フィルタ21は、可撓性を有する一体のもので、ブロック18a’及びブロック18b’の一方の通風方向側面全てにわたって貼り付けられている。これにより、第2フィルタ21は、ブロック18a’と18b’とを連結すると共に、ブロック18a’,18b’間の間隔を利用して少なくとも約30度の角度で一方のブロックを他方のブロックに対し左右いずれにも曲げることができるようになっている。
【0029】
以上の構成のエアフィルタを採用することにより、部材18a’と部材18b’とは第2フィルタ21により確実に連結されているので、車体の振動等により部材18a’と部材18b’とが遊離し、部材18a’を引き出した際に部材18b’が空調ユニット2内に残存することがない。
【0030】
また、部材18a’と部材18b’とを連結するのは、可撓性を有する第2フィルタ21であるため、部材18a’を引出し方向に対し左右両方向に自由に曲げることができる。
【0031】
更に、エアフィルタ18を3以上に分割しても、エアフィルタ18の全長は変わらないことから、部材18a’,18b’の側面全面にわたって貼り付けられる第2フィルタ21の数も全長も変わらないので、エアフィルタ18を多数に分割しても部材同士を連結する第2フィルタ21のコストは上昇することがない。しかも、先の実施形態のテープ22も不要とすることができるので、部品点数が削減され、コストをより低減されることができる。
【0032】
次に、上述の構成のエアフィルタ18を用いた場合の、エアフィルタ18を空調ユニット2のエアフィルタ収納部14の開口部16から取り出す手順について、図6を用いて以下説明する。
【0033】
まず、図6(a)において、部材18a’,18b’間を連結する第2フィルタ21の部位が折り畳まれること等によりブロック18a’,18b’が密接した状態にあるエアフィルタ18が示されており、このうちブロック18a’を開口部16から引き出す。これにより、折り畳まれていた部材18a,18b間を連結する第2フィルタ21の部位が拡がってブロック18a’のみが引き出され、図6(b)に示される様に開口部16より一部出た状態となる。更にブロック18a’を引き出した場合には、これに伴って第2フィルタ21で連結されたブロック18b’も引き出される。そして、ブロック18a’が完全に開口部16から引き出された状態になった時に、図6(c)に示される様に、ブロック18a’を引出し方向に対し左側乃至右側のうち任意の方向に例えば30度の角度まで曲げる。更にまた、そのまま曲げた状態で、ブロック18a’を引出すことにより、第2フィルタ21で連結されたブロック18b’も引き出され、ブロック18a’が側壁1bに突き当たりそうになった場合には、ブロック18a’の曲折角度を大きくしするものとし、この作業をブロック18b’が開口部16から完全に引き出されるまで繰り返す。これによって、エアフィルタ18の取り出しが完了する。尚、取り出した後に新しいエアフィルタ18をエアフィルタ収納部14に装着させるには、前述の図6(a)から(c)までの手順と逆の手順によって開口部16から挿入すれば良い。
【0034】
これにより、この実施形態でも、エアフィルタ18を複数の部材に分割してもエアフィルタ18を開口部16から簡易に脱着するという所期の目的を達成することができる。
【0035】
最後に、これまでの実施形態では、2つの部材18a(18a’),18b(18b’)に分割されたエアフィルタ18について説明してきたが、3以上の部材に分割されたエアフィルタについても、この発明を用いることができ、また、エアフィルタ19についても、この発明を用いることができることは、勿論である。
【0036】
【発明の効果】
以上の様に、請求項1に記載の空調装置のエアフイルタ脱着構造によれば、エアフィルタを構成する各部材は、通風方向一方側面を一体に構成された第2フィルタを接着することにより連結されているので、一部の部材が空調装置の奥側に残存することを防止できる。また、この第2フィルタは可撓性を有するものとしたことにより、挿入方向に対し左右両側に自由に曲折させることができるので、エアフィルタの脱着作業がより簡易となる。更に、第1フィルタで成る各部材の通風方向側面にわたって一体に構成された第2フィルタで連結するので、部材の分割数に比例して各部材を連結するための部品点数が増加することがなく、コストの上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る空調装置が用いられる土木・建設機械の構造を示す透視図である。
【図2】図2は、同上の空調装置を構成する空調ユニットの構造を示す斜視図である。
【図3】図3は、同上の空調ユニットに収納されるエアフイルタの構造を示す斜視図である。
【図4】図4(a)乃至(d)は、図3に示されるエアフイルタの取り出し手順を示す説明図である。
【図5】図5は、第2フィルタが第1フィルタの連結具を兼ねるようにしたエアフイルタの構造を示す斜視図である。
【図6】図6(a)乃至(d)は、図5に示されるエアフイルタの取り出し手順を示す説明図である。
【図7】図7(a)及び7(b)は、複数の部材で構成されたエアフィルタの脱着作業を簡易化するために既に開発されたエアフイルタの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 空調ユニット
16 開口部
17 開口部
18 エアフイルタ
18a ブロック
18b ブロック
18a’ ブロック
18b’ ブロック
19 エアフイルタ
20 第1フィルタ
21 第2フィルタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】取入られた空気を空調して車室内の所望の位置から吹き出すためのダクトと、このダクト内に配置されて該ダクト内を流れる空気を適宜空調する空調手段と、性能の異なる第1フィルタと第2フィルタとを通風方向に並設して成るエアフィルタと、このエアフィルタの脱着用の開口部とを少なくとも備えた空調装置のエアフィルタ脱着構造において、
前記エアフィルタは、第1フィルタ側を開口部からの挿入方向に分割することで、第1フィルタの一部のみから成る部材を複数有すると共に、第2フィルタを可撓性を有した一体構成のものとし、前記部材の通風方向側面の全てにわたって接着することにより、部材同士が互いに左右に曲がることが可能となるよう連結されていることを特徴とする空調装置のエアフィルタ脱着構造。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両に用いられる空調装置に搭載される集塵脱臭用のエアフィルタを脱着するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年において、車室内の快適性を向上するために空調装置内に集塵脱臭用のフィルタを搭載するようになってきているが、車室内のスペースとの関係上、空調装置のエアフィルタ装着用の開口部からエアフィルイタを引き出す方向のスペースが狭くなって、一枚板状のエアフィルタでは当該開口部から取り出すのが困難となることが少なくなかった。
【0003】
この場合、エアフィルタを引き出す方向のスペースに合わせてエアフィルタを複数の部材に分割することで、エアフィルタの脱着作業を簡易化することは容易に着想することができるが、単にエアフィルタを複数の部材に分割しただけでは、各部材毎に脱着作業が必要となるので、エアフィルタの脱着作業全体から見た場合には作業の煩雑化を招くこととなる。
【0004】
従って、特開平6−80013号公報に示される車両用外気導入装置に示される様に、外気フィルタを該外気フィルタの挿入方向に区切られたフィルタ16a,16bで構成すると共にこのフィルタ16aとフィルタ16bとをマジックテープ23a,23bで接続することで、フィルタ16aをエアコンユニット11内から引き出すことによりフィルタ16bも同時に引き出すことを可能としたものが開発されている。
【0005】
また、図7(a)及び(b)に示される様に、エアフィルタ100の部材101の側面と部材102の側面とに断面がV字状の連結部材103の両側壁を取り付け、エアフィルタ100の部材101,102同士を結合することで、一の部材を引き出すことにより他の部材も引き出すことを可能とすると同時に、この連結部材103にてエアフィルタ100を途中で引出し方向に対し左又は右に曲げてエアフィルタ100の脱着作業を更に簡易化することも開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の公報に示される車両用外気導入装置の構造では、フイルタ16aとフイルタ16bとが車体の振動等によりエアコンユニット11内で外れた場合には、フイルタ11aを引き出してもフイルタ11bがエアコンユニット11の奥深くに残存するので、フック等の道具を用いてフイルタ11bを引き出さなければならないという不具合が生ずる。
【0007】
また、図7(a)及び(b)に示される空調装置のエアフィルタ脱着構造では、上述の公報に示される車両用外気導入装置に示される様な部材の脱落は生じないが、エアフィルタ100を曲げる方向が引出し方向に対し右側又は側の一方に限定されるので、例えば引出し方向に対し右側にエアフィルタ100を曲げられれば引出しが容易なのにエアフィルタ100はその連結部材103の構造上左側にしか曲げられないといった事態が生ずる可能性がある。
【0008】
更に、上記公報に示される車両用外気導入装置及び図7(a)及び(b)に示される空調装置のエアフィルタ脱着構造では、エアフィルタの部材間にマジックテープ又は連結部材を取付けなければならないので、エアフィルタの分割数に伴ってマジックテープ又は連結部材の部品点数も増加し、エアフィルタの製造コストが高くなるという不具合も有する。
【0009】
そこで、この発明は、エアフィルタを引き出す方向のスペースが狭い場合にエアフィルタを複数の部材に分割することで対応する構造を採用したときに、エアフィルタの一部が空調装置の奥側に残続することを防止し、またエアフィルタを引き出す際にエアフィルタを引出し方向に対し左右両側に自由に曲げられるようにすることでエアフィルタの脱着作業をより簡易化すると共に、エアフィルタの部材を多数に分割してもそれに伴って部材同士を連結する部品点数が増加しない空調装置のエアフィルタ脱着構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかして、この発明に係る空調装置のエアフィルタ脱着構造は、取入られた空気を空調して車室内の所望の位置から吹き出すためのダクトと、このダクト内に配置されて該ダクト内を流れる空気を適宜空調する空調手段と、性能の異なる第1フィルタと第2フィルタとを通風方向に並設して成るエアフィルタと、このエアフィルタの脱着用の開口部とを少なくとも備えた空調装置のエアフィルタ脱着構造において、前記エアフィルタは、第1フィルタ側を開口部からの挿入方向に分割することで、第1フィルタの一部のみから成る部材を複数有すると共に、第2フィルタを可撓性を有した一体構成のものとし、前記部材の通風方向側面の全てにわたって接着することにより、部材同士が互いに左右に曲がることが可能となるよう連結されたものとなっている(請求項1)。
【0011】
これにより、第1フィルタの一部から成る各部材は、第2フィルタにより部材同士が互いに左右に曲がることが可能となるよう連結されているので、空調装置の開口部から部材と部材との分離部位までエアフィルタを引出した後、第2フィルタの可撓性を利用してエアフィルタを曲げ、更に部材と部材との分離部位までエアフィルタを引き出すといった手順を繰り返すことにより、エアフィルタを空調装置から取り出すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。
【0013】
本願に係る空調装置のエアフィルタ構造は、例えば、図1に示される様に、ショベルカー等の土木・建設機械1に用いられるもので、図2にも示される様に、上流側に車内空気導入口3,車外空気導入口4が形成されると共に、かかる空気導入口3,4から取り入れられた空気を適宜温調するための内外気切換装置、ブロワ、ヒータコア、エバポレータ等の空調手段を収納した空調ユニット2を備えている。この空調ユニット2は、例えば運転室1a内において、図示しないシートの後部であって運転室1aの側壁1bに近接した位置に設置されている。
【0014】
また、前記空調ユニット2内に収納されたエバポレータ(図示せず)と配管結合されて冷凍サイクルを構成するレシーバタンク5,コンデンサ6,コンプレッサ7が、運転室1aより後方に設置されている。
【0015】
更に、空調ユニット2により空調された空気を所定の位置から吹き出させるために、一方端が空調ユニット2の接続口2aに接続された吹出ダクト8と、この吹出ダクト8の先端部に開口した吹出口9,9が、運転室1a内に配置されている。
【0016】
更にまた、空調装置の制御を行うためのコントロールスイッチ13が、運転室1a内の図示しないシート近傍に配置されている。
【0017】
これにより、空気導入口3,4により取り入れられた空気は、空調ユニット2内に収納された空調手段により適宜な温度に空調され、しかる後に吹出ダクト8を通って吹出口9,9から吹き出されると共に、この空調制御が、コントロールスイツチ13の操作により行われる。
【0018】
ところで、上記空調ユニット2は、図2に示されるように、空気導入口3,4と交叉するように箱状のエアフィルタ収納部14,15が設けられていると共に、該エアフィルタ収納部14,15には、空気導入口3,4と、運転室1aの側壁16側に開口する開口部16,17とが形成されている。そして、このエアフィルタ収納部14,15には、エアフィルタ18,19が配置されて、前記空気導入口3,4より吸入される空気から粉塵を取り除くと共に悪臭も取り除くことができるようになっている。
【0019】
このうち、エアフイルタ18は、図3に示される様に、活性炭で形成された厚板より成る悪臭除去用の第1フィルタ20と、不織布等を波板状に形成した粉塵除去用の第2フィルタ21とを通風方向に接着して構成されたもので、開口部3からの挿入方向に分割されることによって、第1フィルタ20,第2フィルタ21の一部をそれぞれ備えた2つのブロック18a,18bを有している。
【0020】
このブロック18aとブロック18bとの間には、所定の間隔が形成されていると共に、通風方向に対し側方外周面のうちブロック18a,ブロック18b同士の対向する面以外の全てに沿ってポリエステル等で形成された細長い可撓性のテープ22が貼り付けられており、これによって、ブロック18aと18bとは、テープ22で連結されると共に、ブロック18a,18b間の間隔を利用して少なくとも約30度の角度で一方のブロックを他方のブロックに対し左右いずれにも曲げることができるようになっている。
【0021】
以上のエアフィルタ18の構成を採用することにより、部材18aと部材18bとはテープ22により確実に連結されているので、車体の振動等により部材18aと部材18bとが遊離し、部材18aを引き出した際に部材18bが空調ユニット2内に残存することがない。
【0022】
また、部材18aと部材18bとを連結するのは、可撓性を有するテープ22であるため、部材18aを引出し方向に対し左右両方向に自由に曲げることができる。
【0023】
更に、テープ22は、エアフィルタ18の分割数によってテープ22の数は増加しないのは勿論、エアフィルタ18自体の全長と略同じ全長を維持したままであるので、エアフィルタ18を多数に分割してもエアフィルタ18の製造コストは上昇することがない。
【0024】
次に、上述の構成のエアフィルタ18を用いた場合の、エアフィルタ18を空調ユニット2のエアフィルタ収納部14の開口部16から取り出す手順について、図4を用いて以下説明する。
【0025】
まず、図4(a)において、部材18a,18b間を連結するテープ22が曲折すること等によりブロック18a,18bが密接した状態にあるエアフィルタ18が示されており、このうちブロック18aを開口部16から引き出す。これにより、曲折等していたテープ22が張設されてブロック18aのみが引き出され、図4(b)に示される様に開口部16より一部出た状態となる。更にブロック18aを引き出した場合には、これに伴ってテープ22で連結されたブロック18bも引き出される。そして、ブロック18aが完全に開口部16から引き出された状態になった時に、図4(c)に示される様に、ブロック18aを引出し方向に対し左側乃至右側のうち任意の方向に例えば30度の角度まで曲げる。更にまた、そのまま曲げた状態で、ブロック18aを引出すことにより、テープ22で連結されたブロック18bも引き出され、ブロック18aが側壁1bに突き当たりそうになった場合には、ブロック18aの曲折角度を大きくしするものとし、この作業をブロック18bが開口部16から完全に引き出されるまで繰り返す。これによって、エアフィルタ18の取り出しが完了する。尚、取り出した後に新しいエアフィルタ18をエアフィルタ収納部14に装着させるには、前述の図4(a)から(c)までの手順と逆の手順によって開口部16から挿入すれば良い。
【0026】
しかして、この実施形態によれば、エアフィルタ18を複数の部材に分割してもエアフィルタ18を開口部16から簡易に脱着するという所期の目的を十分に達成することができる。
【0027】
尚、エアフィルタの構造は、上記テープ22により部材18aと部材18bとを連結した構成のものに限定されるものではなく、その他の実施形態の一例について図5及び図6を用いて説明する。但し、このエアフィルタ18が用いられる車両及びその空調装置の構造は、先に述べた実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0028】
図5に示されるエアフィルタ18は、活性炭で形成された厚板より成る悪臭除去用の第1フィルタ20と、不織布等を波板状に形成した粉塵除去用の第2フィルタ21とを通風方向に接着して構成されたものである点では、先の実施形態と同様であるが、第1フィルタ20のみが開口部3からの挿入方向に分割されることによって、第1フィルタ20の一部のみを備えた2つのブロック18a’,18b’を有したものとなっている。そして、ブロック18a’とブロック18b’とは、所定の間隔が形成されている。第2フィルタ21は、可撓性を有する一体のもので、ブロック18a’及びブロック18b’の一方の通風方向側面全てにわたって貼り付けられている。これにより、第2フィルタ21は、ブロック18a’と18b’とを連結すると共に、ブロック18a’,18b’間の間隔を利用して少なくとも約30度の角度で一方のブロックを他方のブロックに対し左右いずれにも曲げることができるようになっている。
【0029】
以上の構成のエアフィルタを採用することにより、部材18a’と部材18b’とは第2フィルタ21により確実に連結されているので、車体の振動等により部材18a’と部材18b’とが遊離し、部材18a’を引き出した際に部材18b’が空調ユニット2内に残存することがない。
【0030】
また、部材18a’と部材18b’とを連結するのは、可撓性を有する第2フィルタ21であるため、部材18a’を引出し方向に対し左右両方向に自由に曲げることができる。
【0031】
更に、エアフィルタ18を3以上に分割しても、エアフィルタ18の全長は変わらないことから、部材18a’,18b’の側面全面にわたって貼り付けられる第2フィルタ21の数も全長も変わらないので、エアフィルタ18を多数に分割しても部材同士を連結する第2フィルタ21のコストは上昇することがない。しかも、先の実施形態のテープ22も不要とすることができるので、部品点数が削減され、コストをより低減されることができる。
【0032】
次に、上述の構成のエアフィルタ18を用いた場合の、エアフィルタ18を空調ユニット2のエアフィルタ収納部14の開口部16から取り出す手順について、図6を用いて以下説明する。
【0033】
まず、図6(a)において、部材18a’,18b’間を連結する第2フィルタ21の部位が折り畳まれること等によりブロック18a’,18b’が密接した状態にあるエアフィルタ18が示されており、このうちブロック18a’を開口部16から引き出す。これにより、折り畳まれていた部材18a,18b間を連結する第2フィルタ21の部位が拡がってブロック18a’のみが引き出され、図6(b)に示される様に開口部16より一部出た状態となる。更にブロック18a’を引き出した場合には、これに伴って第2フィルタ21で連結されたブロック18b’も引き出される。そして、ブロック18a’が完全に開口部16から引き出された状態になった時に、図6(c)に示される様に、ブロック18a’を引出し方向に対し左側乃至右側のうち任意の方向に例えば30度の角度まで曲げる。更にまた、そのまま曲げた状態で、ブロック18a’を引出すことにより、第2フィルタ21で連結されたブロック18b’も引き出され、ブロック18a’が側壁1bに突き当たりそうになった場合には、ブロック18a’の曲折角度を大きくしするものとし、この作業をブロック18b’が開口部16から完全に引き出されるまで繰り返す。これによって、エアフィルタ18の取り出しが完了する。尚、取り出した後に新しいエアフィルタ18をエアフィルタ収納部14に装着させるには、前述の図6(a)から(c)までの手順と逆の手順によって開口部16から挿入すれば良い。
【0034】
これにより、この実施形態でも、エアフィルタ18を複数の部材に分割してもエアフィルタ18を開口部16から簡易に脱着するという所期の目的を達成することができる。
【0035】
最後に、これまでの実施形態では、2つの部材18a(18a’),18b(18b’)に分割されたエアフィルタ18について説明してきたが、3以上の部材に分割されたエアフィルタについても、この発明を用いることができ、また、エアフィルタ19についても、この発明を用いることができることは、勿論である。
【0036】
【発明の効果】
以上の様に、請求項1に記載の空調装置のエアフイルタ脱着構造によれば、エアフィルタを構成する各部材は、通風方向一方側面を一体に構成された第2フィルタを接着することにより連結されているので、一部の部材が空調装置の奥側に残存することを防止できる。また、この第2フィルタは可撓性を有するものとしたことにより、挿入方向に対し左右両側に自由に曲折させることができるので、エアフィルタの脱着作業がより簡易となる。更に、第1フィルタで成る各部材の通風方向側面にわたって一体に構成された第2フィルタで連結するので、部材の分割数に比例して各部材を連結するための部品点数が増加することがなく、コストの上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る空調装置が用いられる土木・建設機械の構造を示す透視図である。
【図2】図2は、同上の空調装置を構成する空調ユニットの構造を示す斜視図である。
【図3】図3は、同上の空調ユニットに収納されるエアフイルタの構造を示す斜視図である。
【図4】図4(a)乃至(d)は、図3に示されるエアフイルタの取り出し手順を示す説明図である。
【図5】図5は、第2フィルタが第1フィルタの連結具を兼ねるようにしたエアフイルタの構造を示す斜視図である。
【図6】図6(a)乃至(d)は、図5に示されるエアフイルタの取り出し手順を示す説明図である。
【図7】図7(a)及び7(b)は、複数の部材で構成されたエアフィルタの脱着作業を簡易化するために既に開発されたエアフイルタの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 空調ユニット
16 開口部
17 開口部
18 エアフイルタ
18a ブロック
18b ブロック
18a’ ブロック
18b’ ブロック
19 エアフイルタ
20 第1フィルタ
21 第2フィルタ
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1997
- 1997-07-17 JP JP20865897A patent/JP3749983B2/ja not_active Expired - Fee Related
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