JPH1145471A - 光磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

光磁気ディスクの製造方法

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JPH1145471A
JPH1145471A JP20186797A JP20186797A JPH1145471A JP H1145471 A JPH1145471 A JP H1145471A JP 20186797 A JP20186797 A JP 20186797A JP 20186797 A JP20186797 A JP 20186797A JP H1145471 A JPH1145471 A JP H1145471A
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JP
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film
magnetic layer
metal
sec
magnetic
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Application number
JP20186797A
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English (en)
Inventor
Etsuro Ikeda
悦郎 池田
Masaki Takenouchi
正樹 竹之内
Hiroshi Otsuki
洋 大槻
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物の少ない磁性層を有する光磁気ディス
クの製造方法を提供する。 【解決手段】 基板上に少なくとも1種類以上の金属磁
性膜を有する磁性層を、スパッタリング法で基板上に形
成する光磁気ディスクの製造方法において、チャンバー
内の実行排気速度をS[l/sec]、基板一枚あたり
から放出される放出ガス量をqs[Pa・l/se
c]、チャンバー本体から放出されるガス放出量を
c、その他の構成部材から放出される放出ガス放出量
をqm、一度にスパッタリングを行う基板の枚数をn
[枚]、上記磁性層の成膜速度をR[オングストローム
/sec]、金属合金膜を構成する金属原子の平均金属
結合半径をr[オングストローム]としたときに、単位
時間における単原子層の不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R と表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec] としてスパッタリングを行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、磁性層を
有し、磁界変調方式により信号が記録される光磁気ディ
スクを製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、書き換え可能な高密度記録媒体と
しては、磁界変調方式を採用して信号を記録する光磁気
ディスクがある。この磁界変調光磁気ディスクは、基板
上に形成され、少なくとも1種類の金属磁性膜からなる
磁性層を有し、この磁性層に信号を記録している。
【0003】この磁界変調光磁気ディスクにおいて、磁
性層に使用される記録材料としては、主としてTbFe
CoCr等の磁性金属合金材料等を挙げることができ
る。そして、この磁界変調光磁気ディスクは、各層が真
空チャンバ内でスパッタリング法によって形成される。
【0004】一般的に光磁気ディスクは、図9に示すよ
うに、ポリカーボネート等のプラスチック基板100
(以下、PC基板100と略称する。)と、このPC基
板100上に形成された第1の誘電体膜101と、この
第1の誘電体膜101上に形成された磁性層102と、
この磁性層102上に形成された第2の誘電体膜103
と、この第2の誘電体膜103上に形成された反射膜1
04とを有している。
【0005】このような光磁気ディスクは、図10に示
すような光磁気ディスク製造プロセスにより製造され
る。この光磁気ディスク製造プロセスでは、先ず、PC
基板100を基板投入チャンバ110内のパレット11
1に取り付ける。そして、この基板投入チャンバ110
内の気圧を減少させ、高真空状態とする。
【0006】次に、PC基板100を第1の誘電体膜形
成チャンバ112内に移動させる。そして、第1の誘電
体膜形成チャンバ112内で、PC基板100に第1の
誘電体膜101を形成する。次いで、同様に、磁性層形
成チャンバ113内で磁性層102を形成し、第2の誘
電体膜形成チャンバ114内で第2の誘電体膜103を
形成し、反射膜形成チャンバ115内で反射膜104を
形成する。
【0007】そして、上述のように各層が形成された光
磁気ディスクは、ディスク排出チャンバ116内で大気
圧下に置かれることになり、図示しない取出し機により
外部へと取り出される。
【0008】また、上述したような光磁気ディスクの製
造方法において、磁性層102の表面を酸化処理するよ
うな場合は、磁性層形成チャンバ113内に酸化処理す
る酸素ガス導入装置等を配設する。さらに、この手法に
おいて、磁性層形成チャンバ113を複数個配設するこ
とによって、磁性層102を多層構造とすることもでき
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような光磁気ディスクの製造方法において、磁性層1
02を形成すると、磁性層102の内部に不純物が混入
してしまったり、磁性層102の表面に不純物層を形成
してしまうことがある。また、磁性層102を多層構造
とした光磁気ディスクを製造するような場合、磁性層1
02を構成する各層の界面に不純物層を形成してしまう
ことがあった。
【0010】このような、層中に混入する不純物や表面
に形成される不純物層は、磁性層形成チャンバ113内
に残留するガスが、磁性層102を形成している間に混
入したり、形成された磁性層102の表面に堆積してし
まったことに起因する。具体的に、磁性層形成チャンバ
113内に残留するガスは、主としてH2Oガスであ
り、チャンバ本体内の内壁面から放出されたものと、チ
ャンバ本体内に配設されたその他の構成部材から放出さ
れたものである。
【0011】このように、光磁気ディスクでは、磁性層
102に不純物を含有して製造されると、磁性層102
の磁気特性が悪くなってしまう。また、磁性層102を
多層構造とする場合、磁性層102を構成する各層間に
交換相互作用が働かなくなってしまい、磁性層102の
磁気特性が劣化してしまうことがあった。このように従
来の光磁気ディスクの製造方法では、スパッタリングに
より形成される磁性層が不純物を含有することによっ
て、製造される光磁気ディスクの磁性層の磁気特性が良
好でないといった問題点があった。
【0012】そこで、本発明は、このような実情を鑑み
て案出されたものであり、磁性層形成時の残留ガス分圧
を規制し、不純物の少ない磁性層を有する光磁気ディス
クの製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を達成するための手段】本発明者は、上述した目
的を達成するために鋭意検討した結果、磁性層中の不純
物含有量を制御するためには、チャンバ本体内における
不純物の分圧を所定の範囲内に規制してスパッタリング
を行うことが有効であり、磁性層形成速度とチャンバ本
体内からの実効排気速度とを制御することにより磁性層
に含有される不純物の量を規制することができるとの結
論を得るに至った。
【0014】すなわち、磁性膜を形成する際には、単位
時間あたりに磁性層に含有される不純物の量を、チャン
バ本体内における不純物の分圧を基にして表し、その値
の好適な範囲を規定することができた。
【0015】本発明は、このような知見に基づいて完成
されたものであり、基板上に少なくとも1種類以上の金
属磁性膜を有する磁性層を、スパッタリング法で基板上
に形成する光磁気ディスクの製造方法において、チャン
バー内の実行排気速度をS[l/sec]、基板一枚あ
たりから放出される放出ガス量をqs[Pa・l/se
c]、チャンバー本体から放出されるガス放出量を
c、その他の構成部材から放出される放出ガス放出量
をqm、一度にスパッタリングを行う基板の枚数をn
[枚]、上記磁性層の成膜速度をR[オングストローム
/sec]、金属合金膜を構成する金属原子の平均金属
結合半径をr[オングストローム]としたときに、単位
時間における単原子層の不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R と表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec] としてスパッタリングを行うものである。
【0016】以上のように構成された本発明に係る光磁
気ディスクの製造方法によれば、磁性層をスパッタリン
グにて形成する際、単原子層中の不純物の含有量を単位
時間あたりの不純物含有量Emとしたとき、Em<2×
10-4としている。このため、本発明に係る手法では、
磁性層を形成する際に不純物の混入が少なくなり、良好
な磁気特性を有する磁性層を形成することができる。
【0017】また、本発明に係る光磁気ディスクの製造
方法では、第1の金属磁性膜と第2の金属磁性膜とから
なる磁性層を基板上に形成するに際して、先ず、基板上
に第1の金属磁性膜を形成し、その後、成膜停止時間t
wait1が経過してから第2の金属磁性膜を形成し、その
後、成膜停止時間twait2が経過してから次層を形成す
るときに、第1の金属磁性膜と第2の金属磁性膜との界
面の不純物露出量Eiを、 Ei=(nqs+qm+qc)twait1 として表し、このEiを Ei<4×10-3[Pa・sec] とし、且つ、磁性層表面の不純物露出量Esを Es=(nqs+qm+qc)twait2 として表し、このEsを Es<6×10-3[Pa・sec] とすることが好ましい。
【0018】この場合、本発明に係る手法によれば、上
述したように、Eiを所定の値とするために第1の金属
磁性膜と第2の金属磁性膜との界面に不純物を主体とす
る層を形成するようなことが防止される。このため、こ
の手法によれば、形成された磁性層において、第1の金
属磁性膜と第2の金属磁性膜との間に発生する磁気的な
相互作用を劣化させるようなことがない。また、この手
法では、上述したように、Esを所定の値とするために
磁性層表面に不純物を主体とする層を形成するようなこ
とがない。このように、この手法では、第1の金属磁性
膜と第2の金属磁性膜との界面及び第2の金属磁性膜の
表面を良好な状態とすることができる。
【0019】さらに、本発明に係る光磁気ディスクの製
造方法は、単一の金属磁性膜からなる磁性層を形成する
に際して、先ず、基板上に金属磁性膜を形成し、その
後、成膜停止時間twait3が経過してから次層を形成す
るときに、磁性層表面の不純物露出量Esを Es=(nqs+qm+qc)twait3 として表し、このEsを Es>6×10-3[Pa・sec] そすることが好ましい。
【0020】この場合、本発明に係る手法によれば、単
一の金属磁性膜からなる磁性層の表面に主として不純物
からなる層を形成することができる。これにより、本手
法では、磁性層の磁気特性を安定化することができると
ともに、磁性層の耐食性を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】先ず、本発明に係る光磁気ディスクの製造
方法を、図1に示すような、2層の金属磁性膜からなる
磁性層を有する光磁気ディスク1を製造する際に適用し
た実施の形態を説明する。
【0023】この図1に示す光磁気ディスク1は、略円
盤状に形成された基板2と、この基板2上に形成された
第1の誘電体層3と、この第1の誘電体層3上に形成さ
れて第1の金属磁性膜4と第2の金属磁性膜5とからな
る磁性層6と、この磁性層6上に形成された第2の誘電
体層7と、この第2の誘電体層7上に形成された反射層
8とから構成される。
【0024】この光磁気ディスク1では、いわゆる、磁
界変調方式により磁性層6に対して信号が記録されるこ
とになる。このとき、磁性層6では、第1の金属磁性膜
4と第2の金属磁性膜5との間に交換結合力といった磁
気的な相互作用が働いており、所望の磁気特性を示すこ
とができる。
【0025】このような光磁気ディスク1を製造する際
には、先ず、ポリカーボネイト等の樹脂を略円盤状に成
形してなる基板2(以下、ポリカーボネイト基板2又は
PC基板2と称する。)を用意する。そして、このPC
基板2の一主面に対して、第1の誘電体層3、磁性層
6、第2の誘電体層7及び反射層8をスパッタリング法
を用いて順次成膜する。
【0026】このスパッタリング法では、真空排気装置
が配設され、内部にスパッタターゲットを配設するチャ
ンバを備えるスパッタリング装置が用いられる。また、
このスパッタリング装置は、複数枚のPC基板2を取り
付けるパレットと、このパレットに取り付けられたPC
基板2の所定の領域を覆うマスクとを備える。
【0027】すなわち、このスパッタリング装置は、所
定の領域をマスクにて覆われた複数枚のPC基板2がパ
レットに取り付けられ、このPC基板2を取り付けたパ
レットが高真空状態とされたチャンバ内に移動し、マス
クで覆われた以外の部分に対して各層を成膜する。この
とき、スパッタリング装置では、各層を形成するチャン
バが異なっており、すなわち、異なるチャンバ間をパレ
ットごと移動してPC基板2上に各層を形成する。
【0028】この光磁気ディスクの製造方法において、
磁性層を形成する際、磁性層形成用チャンバが用いられ
る。この手法は、特に、磁性層形成用チャンバ内の実行
排気速度をS[l/sec]、PC基板2一枚から放出
される放出ガス量をqs[Pa・l/sec]、チャン
バー本体から放出されるガス放出量をqc、その他の構
成部材から放出される放出ガス放出量をqm、一度にス
パッタリングを行う基板の枚数をn[枚]、磁性層の成
膜速度をR[オングストローム/sec]、金属合金膜
を構成する金属原子の平均金属結合半径をr[オングス
トローム]としたときに、単位時間における単原子層の
不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R[Pa・sec]・・・(式1) として表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec]・・・(式2) としている。
【0029】すなわち、この式1では、単原子層の不純
物含有量Emを、単原子層を形成する際の不純物の分圧
を基にして表している。詳しくは、同一の膜厚において
も、使用する金属合金材料によりその膜中にある原子数
が異なるので、構成するそれぞれの金属合金原子の比率
と金属結合半径により膜平均の原子半径を求めr[オン
グストローム]とし、2r[オングストローム]が仮想
的に求めた磁性層の単原子層の厚みとする。そして、磁
性層6の成膜速度がR[オングストローム/sec]で
あったとき、スパッタリング膜がアイランド構造から成
長していくことを考えなければ、単位時間あたりに形成
される原子層数LはL=R/2rとなる。
【0030】また、不純物の分圧Piは、Pi=(nq
s+qm+qc)/Sとして与えられ、これを原子層数L
で割ることにより単原子層を形成する際の分圧となる。
したがって、単位時間における単原子層の不純物含有量
Emは、式1のように表すことができる。
【0031】そして、この手法では、式2に示すよう
に、この不純物含有量Emの値を、すなわち、単原子層
を形成する際の不純物の分圧を基にした値を、2×10
-4[Pa・sec]未満としている。このため、この手
法によれば、磁性層6を形成するに際して、磁性層6内
に不純物が混入することを抑えることができる。
【0032】このため、この手法では、不純物による磁
気特性の劣化を防止し、良好な磁気特性を有する磁性層
6を形成することができる。
【0033】ところで、一般に、磁性層6形成時に取り
込まれる不純物としては、磁性層形成用チャンバー内の
残留H2Oガスが挙げられ、その発生源としては、チャ
ンバー内壁、パレット、マスク、PC基板2等が挙げら
れる。
【0034】ここで、実際に測定した磁性層形成用チャ
ンバ内の残留ガスの質量分析の結果を図2に示す。この
図2から明らかなように、チャンバ内の残留ガスの主成
分は質量18のH2Oガスであることがわかった。
【0035】また、一般に、スパッタリング装置に配設
された真空排気装置の排気速度は、小さいもので200
[l/sec]程度、大きなもので3000[l/se
c]程度であり、排気速度の早い大きなチャンバ内の表
面積は5×104[cm2]程度である。ステンレス等か
らなる真空チャンバー材の1時間排気時の放出ガス量は
10-7〜10-6[Pa・l/sec・cm2]程度であ
るので、チャンバー本体の到達圧力(PB=[総放出ガ
ス(=チャンバー面積×単位面積あたりの放出ガス
量)]/真空排気装置の排気速度)は10-6〜10
-5[Pa]と見積もられる。
【0036】ただし、これは理想的な環境下でスパッタ
リングを行う場合、つまりチャンバー壁やチャンバー内
のマスク等に金属磁性材料が成膜されない場合である。
すなわち、現実には、金属磁性材料を基板に対して成膜
するような場合、チャンバー壁やチャンバー内のマスク
等に金属磁性材料が成膜されている。このため、実際の
放出ガスは、これらチャンバー壁やチャンバー内のマス
ク等に成膜された金属磁性材料からも発生する。
【0037】実際に、上述した例とほぼ同じ排気速度の
真空排気装置を用いて、表面積が5×104[cm2]程
度の磁性層形成用チャンバ内を排気すると、放出ガスの
到達圧力が10-6〜10-5[Pa]となるのに約10〜
12時間程度必要とする。このことを考慮すると、ステ
ンレス、アルミニウム等の材料が成膜された表面からの
放出ガス量は10-5[Pa.l/sec.cm2]程度
であると見積もられる。これは、スパッタリングにより
形成された膜が多孔質で表面積が大きいこと等による。
【0038】一方、PC基板2取り付け、取り外しの度
に大気にさらされるマスク、パレットがある場合は、1
時間程度排気しても10-5[Pa・l/sec・c
2]程度の放出ガスがあることを考慮する必要があ
る。これらパレット、マスク等が104[cm2]程度の
表面積を有し、真空排気装置の排気速度が数1000
[l/sec]であったとしても、1時間排気時の放出
ガス量は10-4[Pa・l/sec]オーダーとなる。
【0039】次に、排気時間とPC基板2から放出され
る放出ガス量との関係を測定した。このときの結果を図
3に示す。この測定では、相対湿度が5%RH、10%
RH又は20%RH下で5日間保存したPC基板2を、
所定の排気速度の真空チャンバ内にそれぞれ配設し、2
3℃の環境温度下において、真空排気したときの真空チ
ャンバ内の圧力をそれぞれ測定した。このとき、真空チ
ャンバ内の圧力P[Pa]は、PC基板2からの放出ガ
ス量をq[Pa・l/sec]とし、排気速度をS[l
/sec]とすると、PC基板2を配設しないときの圧
力との差の時間経過曲線より、 真空チャンバ圧力P=放出ガス量q/排気速度S と表される。
【0040】この測定に用いられたPC基板2は、内径
がφ11mm、外径がφ65mm、厚みが1.2mmの
大きさのものである。図3に示されるように、1時間程
度の排気においては、PC基板2からの放出ガス量は1
-4[Pa・l/sec]オーダである。
【0041】なお、このとき、放出ガス量qは、大気圧
の1/1000以下程度であれば真空排気時間をtとし
たときに、 logq=−Alogt+B・・・(式3) なる関係を有する。なお、この式3において、Aは、基
板表面下らの放出が支配的なときには基板の材料によら
す略々1である。しかしながら、このAは、内部まで吸
水しやすく、放置時間が長くなる等して基板内部まで吸
水してしまったような場合には1/2程度になってしま
う。これは、基板内部での拡散過程が支配的になるため
である。また、Bは、材料、放置環境、放置時間等に依
存する値である。
【0042】上述したことから、磁性層形成用チャンバ
を用いて、磁性層6を形成する際に問題となるの不純物
は、チャンバ本体から放出される放出ガスよりは、寧
ろ、通常環境下より真空内に投入されるパレット、マス
ク、PC基板2等から放出される放出ガスであることが
わかる。
【0043】したがって、上述した式1において、qc
の値がqsやqmの値よりも1桁程度小さい場合には、q
cを無視することができる。
【0044】また、上述した式1からは、成膜速度を速
くする方が、膜中の不純物含有量Emを小さくできるこ
とがわかる。
【0045】ところで、この光磁気ディスクの製造方法
では、第1の金属磁性膜4及び第2の金属磁性膜5から
なる磁性層6を形成していた。すなわち、この手法で
は、先ず、第1の誘電体層3上に第1の金属磁性膜4を
形成し、次に、この第1の金属磁性膜4上に第2の金属
磁性膜5を形成し、そして、第2の金属磁性膜5上に第
2の誘電体層7を形成していた。
【0046】この手法において、第1の金属磁性膜4を
形成してから第2の金属磁性膜5を形成するまでの成膜
停止時間をtwait1とし、第2の金属磁性膜5を形成し
てから第2の誘電体層7を形成するまでの成膜停止時間
をtwait2とするときに、第1の金属磁性膜4と第2の
金属磁性膜5との界面の不純物露出量Eiを、 Ei=(nqs+qm+qc)twait1・・・(式4) として表し、第2の金属磁性膜5表面の不純物露出量E
sを、 Es=(nqs+qm+qc)twait2・・・(式5) として表す。
【0047】このとき、この手法では、このEiが Ei<4×10-3[Pa・sec]・・・(式6) であり、且つ、このEsが Es<6×10-3[Pa・sec]・・・(式7) とされる。
【0048】この手法では、式4に示すように、第1の
金属磁性膜4と第2の金属磁性膜5との界面に存在する
不純物露出量Eiが規定される。すなわち、このEi
は、第2の金属磁性膜5が形成されるまでの間に、第1
の金属磁性膜4の表面がさらされる空間における不純物
の分圧を基にして表されている。
【0049】そして、この手法では、式6に示すよう
に、このEiの値を4×10-3未満となるように規定し
ている。このため、この手法によれば、第1の金属磁性
膜4と第2の金属磁性膜5との界面には、不純物の原子
が殆ど露出することなく、それぞれを構成する金属磁性
材料が主体として露出する。これにより、第1の金属磁
性膜4と第2の金属磁性膜5との間には、良好な交換結
合力が発生することとなる。
【0050】したがって、この手法によれば、良好な磁
気特性を有する磁性層6を形成することができ、高密度
記録に適した光磁気ディスク1を製造することができ
る。
【0051】また、この手法では、式5に示すように、
第2の金属磁性膜5の表面に存在する不純物露出量Es
が規定されている。すなわち、このEsは、第2の誘電
体層7が形成されるまでの間に、第2の金属磁性膜5の
表面がさらされる空間における不純物の分圧を基にして
表されている。
【0052】そして、この手法では、式7に示すよう
に、このEsの値を6×10-3未満となるように規定し
ている。このため、この手法によれば、第2の金属磁性
膜5の表面、すなわち、磁性層6の表面には、不純物の
原子が殆ど露出することなく、第2の金属磁性膜5を構
成する金属磁性材料が主体として露出する。これによ
り、磁性層6は、良好な磁気特性を有することとなる。
したがって、この手法によれば、さらに良好な磁気特性
を有する磁性層6を形成することができ、高密度記録に
適した光磁気ディスク1を製造することができる。
【0053】一方、本発明に係る光磁気ディスクの製造
方法は、上述したように、2層の金属磁性膜4,5から
なる磁性層6に限定されるものではなく、図4に示すよ
うに、単一の金属磁性膜からなる磁性層10を有する光
磁気ディスク11を製造する際に適用されてもよい。
【0054】この場合において、磁性層10を形成する
際には、先ず、第1の誘電体層3上に金属磁性膜を形成
し、その後、この金属磁性膜上に第2の誘電体層7を形
成している。
【0055】この場合も、磁性層10を形成する際、磁
性層形成用チャンバが用いられる。そして、同様に、磁
性層形成用チャンバ内の実行排気速度をS[l/se
c]、PC基板2一枚から放出される放出ガス量をqs
[Pa・l/sec]、チャンバー本体から放出される
ガス放出量をqc、その他の構成部材から放出される放
出ガス放出量をqm、一度にスパッタリングを行う基板
の枚数をn[枚]、磁性層の成膜速度をR[オングスト
ローム/sec]、金属合金膜を構成する金属原子の平
均金属結合半径をr[オングストローム]としたとき
に、単位時間における単原子層の不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R[Pa・sec]・・・(式1) として表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec]・・・(式2) としている。
【0056】そして、この手法では、金属磁性膜を形成
してから第2の誘電体層7を形成するまでの成膜停止時
間をtwait3とするときに、金属磁性膜表面の不純物露
出量Esを Es=(nqs+qm+qc)twait3・・・(式8) として表すことができる。そして、この場合、Esの値
が Es>6×10-3[Pa・sec]・・・(式9) とされる。
【0057】この手法では、式1に示すように、金属磁
性膜中含有される不純物含有量Emが規定されるととも
に、式8に示すように、金属磁性膜表面に露出する不純
物露出量Esが規定されている。
【0058】そして、この場合には、式2に示すよう
に、Emの値が2×10-4未満であるとともに、式9に
示すように、Esの値が6×10-3より大きくなるよう
に規定されている。言い換えると、この手法によれば、
金属磁性膜中には、不純物の原子が殆ど含有されておら
ず、これに対して、金属磁性膜表面は、所定量の不純物
が露出するような磁性層10を形成することができる。
【0059】このように、この手法により形成された磁
性層10は、金属磁性膜中に不純物を殆ど含有しないた
めに、良好な磁気特性を示すこととなる。また、この手
法により形成された磁性層10では、金属磁性膜表面に
不純物が比較的多く露出している。このため、この磁性
層10は、耐食性に優れたものとなる。したがって、こ
の手法によれば、良好な磁気特性を有するとともに耐食
性に優れた磁性層10を有する光磁気ディスク11を製
造することができる。
【0060】
【実施例】以下、上述したような本発明に係る光磁気デ
ィスクの製造方法を適用して、実際に製造した光磁気デ
ィスクに関して説明する。
【0061】実施例1 本実施例1で作製した光磁気ディスクは、図4に示した
ような構成を有し、磁性層10にTbFeCoCrから
なる単層の金属磁性膜を用い、それをSiNからなる第
1の誘電体層3及び第2の誘電体層7で挟み、さらにA
lからなる反射層8を有する光磁気ディスク11であ
る。なお、基板2には直径65mmのPC基板を用い
た。
【0062】そして、この実施例1では、TbFeCo
Cr金属磁性膜のスパッタリングレートを6.1[オン
グストローム/sec]とし、SiN第1の誘電体層
3、TbFeCoCr金属磁性膜、SiN第2の誘電体
層7、Al反射層8の順で直流スパッタリングを行って
成膜した。TbFeCoCr金属磁性膜成膜後は、5×
10-3[Pa・sec]のH2Oガス露出により、Tb
FeCoCr金属磁性膜表面の酸化処理を行った。PC
基板は、23℃、50%RH環境下に成形後30分放置
したものを成膜用パレットに72枚取り付け、TbFe
CoCr金属磁性膜成膜までの排気時間は約30分であ
った。成膜用パレット投入前の磁性層10形成用チャン
バー内の圧力は2.0×10-5[Pa]、PC基板2を
取り付けない成膜用パレットのみの投入時圧力は2.7
×10-4[Pa]、PC基板2を取り付けた成膜パレッ
ト投入時の圧力は3.8×10-4[Pa]であった。真
空排気装置の排気速度は2000[l/sec]であ
る。使用したTbFeCoCrの構成比率はTb19F
e67Co8Cr6である。Tb、Fe、Co、Crそ
れぞれの金属結合半径は、1.77オングストローム、
1.26オングストローム、1.25オングストロー
ム、1.29オングストロームである。したがって、金
属磁性膜の平均金属結合半径rは、((1.77×1
9)+(1.26×67)+(1.25×8)+(1.
29×6))/100=1.36オングストロームであ
る。
【0063】したがって、この実施例1では、磁性層1
0を構成する単原子層の不純物露出量Emは、上述した
式1を用いると、 Em=1.7×10-4 となる。これは、上述した式2を満たしている。
【0064】実施例2 この実施例2では、スパッタリングレートが59.2
[オングストローム/sec]であり、磁性層10成膜
後は5×10-3[Pa・sec]以上のH2Oガス露出
により、磁性層10表面の酸化処理を行った。それ以外
は、実施例1と同様に光磁気ディスク11を製造した。
【0065】この実施例2では、PC基板2は、23
℃、50%RH環境下に成形後5分放置したものを成膜
用パレットに1枚取り付け、TbFeCoCr金属磁性
膜成膜までの排気時間は約30秒であった。1時間排気
時の磁性層形成用チャンバーの到達圧力は約2×10-5
[Pa]であり、PC基板2を取り付けないで稼働した
時の磁性層形成用チャンバー内の圧力は約2.3×10
-3[Pa]であり、PC基板2を取り付けた成膜パレッ
ト投入時の圧力は約3.4×10-4[Pa]であった。
真空排気装置の排気速度は200[l/sec]であ
る。使用したTbFeCoCrの構成比率は実施例1と
同じである。
【0066】したがって、実施例1と比較して、磁性層
10成膜時の圧力が1ケタ悪いがこの時の磁性層の仮想
単原子層の不純物露出量Emは、上述した式1を用いる
と、 Em=1.6×10-4 となる。これは、上述した式2を満たしている。
【0067】実施例3 この実施例3で作製した光磁気ディスクは、図1に示し
たような構成を有し、TbFeCoCrからなる第1の
金属磁性膜4とGdFeCoCrからなる第2の金属磁
性膜5と積層されてなる磁性層6と、この磁性層6をS
iNからなる第1の誘電体層3及び第2の誘電体層7で
挟み、さらにAlからなる反射層8を有する光磁気ディ
スク1である。
【0068】このとき、第1の金属磁性膜4と第2の金
属磁性膜5とは、成膜停止時間をもたずに連続的に成膜
された。また、磁性層6成膜までの排気時間は90分、
PC基板2を取り付けた成膜パレット投入時の圧力は
1.5×10-4[Pa]であった。また、このスパッタ
リング装置では、磁性層6形成後、第2の誘電体層7を
成膜するまでに要する時間、すなわち、成膜停止時間は
約30秒であった。
【0069】したがって、この実施例3では、第1の金
属磁性膜4と第2の金属磁性膜5との界面における不純
物露出量Eiは、上述した式4を用いると、 Ei=0 となる。これは、上述した式6を満たしている。
【0070】また、磁性層6表面における不純物露出量
Esは、上述した式5を用いると、 Es=4.5×10-2 となる。これは、上述した式7を満たしている。
【0071】実施例4 この実施例4では、磁性層6成膜までの排気時間を50
分とし、PC基板2を取り付けた成膜パレット投入時の
磁性層形成用チャンバ内の圧力は2.1×10-4[P
a]であった。このスパッタリング装置では、磁性層6
形成後、第2の誘電体層7を成膜するまでに要する時間
は約30秒である。実施例4では、それ以外は実施例1
と同様の工程で光磁気ディスク1を製造した。
【0072】したがって、この実施例4では、磁性層6
表面における不純物露出量Esは、上述した式8を用い
ると、 Es=6.3×10-3 となる。これは、上述した式9を満たしている。
【0073】比較例1 この比較例1では、PC基板を23℃、50%RH環境
下に成形後60分放置したものを使用した以外は実施例
1と同様にして光磁気ディスクを製造した。
【0074】この比較例1において、PC基板を取り付
けた成膜パレット投入時の磁性層形成用チャンバ内の圧
力は4.9×10-4[Pa]であった。この時の磁性層
の仮想単原子層における不純物含有量Emは、上述した
式1を用いると、 Em=2.2×10-4 である。これは、上述した式2を満たしていない。
【0075】比較例2 この比較例2では、PC基板を23℃、50%RH環境
下に成形後30分放置したものを使用した以外は実施例
2と同様にして光磁気ディスクを製造した。
【0076】この比較例2において、PC基板を取り付
けた成膜パレット投入時の磁性層形成用チャンバ内の圧
力は約4.5×10-4[Pa]であった。この時の磁性
層の仮想単原子層における不純物含有量Emは、上述し
た式1を用いると、 Em=2.1×10-4 である。これは、上述した式2を満たしていない。
【0077】比較例3 この比較例3では、PC基板、パレット等の磁性層形成
前の排気時間が50分であること以外は実施例3と同様
にして光磁気ディスクを製造した。
【0078】この比較例3において、磁性層形成用チャ
ンバー内の圧力は約2.1×10-4[Pa]であり、t
wait1は0秒であるから、第1の金属磁性膜と第2の金
属磁性膜との界面における不純物露出量Eiは、上述し
た式4を用いると、 Ei=0 となる。これは、上述した式6を満たしているまた、第
2の金属磁性膜表面における不純物露出量Esは、上述
した式5を用いると、 Es=6.3×10-3 となる。これは、上述した式7を満たしていない。
【0079】比較例4 この比較例4では、第1の金属磁性膜と第2の金属磁性
膜と成膜する間を30秒間あけたこと以外は実施例3と
同様にして光磁気ディスクを製造した。
【0080】この比較例4では、磁性層形成用チャンバ
ー内の圧力は約1.5×10-4[Pa]であり、t
wait1は30秒であるから第1の金属磁性膜と第2の金
属磁性膜との界面における不純物露出量Eiは、上述し
た式4を用いると、 Ei=4.5×10-3 となる。これは、上述した式6を満たしていない。
【0081】また、第2の金属磁性膜表面における不純
物露出量Esは、上述した式5を用いると、 Es=4.5×10-3 となる。これは、上述した式7を満たしている。
【0082】比較例5 この比較例5では、PC基板、パレット等の磁性層形成
前の排気時間が80分であること以外は実施例4と同様
にして光磁気ディスクを製造した。
【0083】この比較例5では、磁性層形成用チャンバ
ー内の圧力は約1.8×10-4[Pa]であり、t
wait2は30秒であるから、磁性層表面における不純物
含有量Esは、上述した式8を用いると、 Es=5.4×10-3 となる。これは、上述した式9を満たしていない。
【0084】特性評価 以上の実施例1乃至実施例4と比較例1乃至比較例5に
関して、製造された光磁気ディスクのC/Nを測定し
て、各光磁気ディスクの特性を評価した。この特性評価
では、磁界変調方式を用いて、記録レーザパワーが4.
55mW、記録磁界が4kA/mから24kA/mの範
囲で0.9μmの繰返し信号を記録し、0.6mWの再
生パワーで読み出した。
【0085】実施例1に示した光磁気ディスクと比較例
1に示した光磁気ディスクとのC/Nを測定した結果を
図5に示す。この図5より明らかなように、実施例1で
は8kA/mから24kA/mまでほぼ同じ値のC/N
を示しているが、比較例1では8kA/m以下の記録磁
界ではC/Nが約2dB以上低く、磁界変調記録には不
十分である。
【0086】また、実施例2に示した光磁気ディスクと
比較例2に示した光磁気ディスクとのC/Nを測定した
結果を図6に示す。この図6より明らかなように、比較
例2では8kA/m以下の記録磁界ではC/Nが、実施
例2に比べて約2dB以上低く、磁界変調記録には不十
分である。また、比較例1、2のようなディスクは繰り
返し記録回数が増すにつれ、特性劣化が著しいこともわ
かっている。
【0087】さらに、実施例3に示した光磁気ディスク
と比較例3及び比較例4に示した光磁気ディスクとのC
/Nを測定した結果を図7に示す。この図7より明らか
なように、実施例3ではC/N特性は十分であるが比較
例3及び比較例4では全ての記録磁界領域でC/Nが劣
化しているのがわかる。これは、第1の金属磁性膜と第
2の金属磁性膜との間の交換結合力がうまく作用してい
ない為である。
【0088】さらにまた、実施例4に示した光磁気ディ
スクと比較例5に示した光磁気ディスクとのC/Nを測
定した結果を図8に示す。この図8より明らかなよう
に、実施例4ではやはり磁界特性は十分であるが、比較
例4では8kA/m以下の記録磁界ではC/N劣化は約
1.5dB程度であるが、磁界変調記録には不十分であ
る。
【0089】これら図5乃至図8に示した結果からも明
らかなように、実施例に示した光磁気ディスクでは、良
好なC/Nを示しており、良好な磁気特性を示す磁性層
が形成されたことがわかった。すなわち、光磁気ディス
クの製造工程において、磁性層を形成する際に、上述し
た式2を満足させることによって、磁性層の磁気特性が
向上する。さらに、上述した式6、式7及び式9を満足
させることによって、磁性層の磁気特性をさらに向上さ
せることができる。
【0090】なお、上述したような式を満たすために
は、基板、パレット排気時間や、真空チャンバー投入前
のPC基板保存環境を変えることが好ましい。実際に
は、PC基板排気時間をかえることは生産性から見ても
好ましくなく、ポンプの数を増やすなどして排気速度を
上げたり、基板投入前の環境を変える等が生産性を考慮
すると好ましい。さらに、多層構造の磁性層を形成する
場合は、その間を空けずに連続して成膜することが重要
である。
【0091】さらにまた、図3に示したように、PC基
板保存環境でPC基板からの放出ガス量はかわる。例え
ば、湿度5%RH環境下と20%RH環境下では、約3
倍の放出ガス量が違う。排気速度を3倍にしたり、基板
搬送等の時間を1/3にするよりは、このPC基板保存
環境を変える方が容易であり、また安定性もある。
【0092】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る光磁気ディスクの製造方法によれば、磁性層中おけ
る不純物含有量を所定の値に規制して磁性層を形成する
ため、磁性層の磁気特性を向上させることができる。こ
れにより、この手法を用いれば、良好なC/Nを示し、
繰返し記録にも十分耐え得る光磁気ディスクを製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気ディスクの製造方法を適用
して作製された光磁気ディスクの要部縦断面図である。
【図2】磁性層形成チャンバ内の残留ガスの質量分析を
示す特性図である。
【図3】排気時間とPC基板から生ずるガス放出量との
関係を示す特性図である。
【図4】本発明に係る光磁気ディスクの製造方法を適用
して作製された他の光磁気ディスクの要部縦断面図であ
る。
【図5】実施例1及び比較例1の特性を評価するための
特性図である。
【図6】実施例2及び比較例2の特性を評価するための
特性図である。
【図7】実施例3、比較例3及び比較例4の特性を評価
するための特性図である。
【図8】実施例4及び比較例5の特性を評価するための
特性図である。
【図9】光磁気ディスクの要部縦断面図である。
【図10】従来の光磁気ディスクの製造工程を説明する
ための構成図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク、2 PC基板、3 第1の誘電体
層、4 第1の金属磁性膜、5 第2の金属磁性膜、6
磁性層、7 第2の誘電体層、8 反射層
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】このような光磁気ディスクは、図10に示
すような光磁気ディスク製造プロセスにより製造され
る。この光磁気ディスク製造プロセスでは、先ず、PC
基板100をパレット111に取り付けた後、基板投入
チャンバ110内に移動させる。そして、この板投入
チャンバ110内の気圧を減少させ、高真空状態とす
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明は、このような知見に基づいて完成
されたものであり、基板上に少なくとも1種類以上の金
属磁性膜を有する磁性層を、スパッタリング法で基板上
に形成する光磁気ディスクの製造方法において、チャン
バー内の実排気速度をS[l/sec]、基板一枚あ
たりから放出される放出ガス量をqs[Pa・l/se
c]、チャンバー本体から放出されるガス放出量を
c、その他の構成部材から放出される放出ガス放出量
をqm、一度にスパッタリングを行う基板の枚数をn
[枚]、上記磁性層の成膜速度をR[オングストローム
/sec]、金属合金膜を構成する金属原子の平均金属
結合半径をr[オングストローム]としたときに、単位
時間における単原子層の不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R と表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec] としてスパッタリングを行うものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】さらに、本発明に係る光磁気ディスクの製
造方法は、単一の金属磁性膜からなる磁性層を形成する
に際して、先ず、基板上に金属磁性膜を形成し、その
後、成膜停止時間twait3が経過してから次層を形成す
るときに、磁性層表面の不純物露出量Esを Es=(nqs+qm+qc)twait3 として表し、このEsを Es>6×10-3[Pa・sec] することが好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】この光磁気ディスクの製造方法において、
磁性層を形成する際、磁性層形成用チャンバが用いられ
る。この手法は、特に、磁性層形成用チャンバ内の実
排気速度をS[l/sec]、PC基板2一枚から放出
される放出ガス量をqs[Pa・l/sec]、チャン
バー本体から放出されるガス放出量をqc、その他の構
成部材から放出される放出ガス放出量をqm、一度にス
パッタリングを行う基板の枚数をn[枚]、磁性層の成
膜速度をR[オングストローム/sec]、金属合金膜
を構成する金属原子の平均金属結合半径をr[オングス
トローム]としたときに、単位時間における単原子層の
不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R[Pa・sec]・・・(式1) として表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec]・・・(式2) としている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】また、一般に、スパッタリング装置に配設
された真空排気装置の排気速度は、小さいもので200
[l/sec]程度、大きなもので3000[l/se
c]程度であり、チャンバ内の表面積は5×104[c
2]程度である。ステンレス等からなる真空チャンバ
ー材の1時間排気時の放出ガス量は10-7〜10-6[P
a・l/sec・cm2]程度であるので、チャンバー
本体の到達圧力(PB=[総放出ガス(=チャンバー面
積×単位面積あたりの放出ガス量)]/真空排気装置の
排気速度)は10-6〜10-5[Pa]と見積もられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも1種類以上の金属磁
    性膜を有する磁性層を、スパッタリング法で基板上に形
    成する光磁気ディスクの製造方法において、 チャンバー内の実行排気速度をS[l/sec]、基板
    一枚あたりから放出される放出ガス量をqs[Pa・l
    /sec]、チャンバー本体から放出されるガス放出量
    をqc、その他の構成部材から放出される放出ガス放出
    量をqm、一度にスパッタリングを行う基板の枚数をn
    [枚]、上記磁性層の成膜速度をR[オングストローム
    /sec]、金属合金膜を構成する金属原子の平均金属
    結合半径をr[オングストローム]としたときに、単位
    時間における単原子層の不純物含有量Emを、 Em=(nqs+qm+qc)/S×2r/R と表し、このEmを、 Em<2×10-4[Pa・sec] としてスパッタリングを行うことを特徴とする光磁気デ
    ィスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の金属磁性膜と第2の金属磁性膜と
    からなる磁性層を基板上に形成するに際して、 先ず、基板上に第1の金属磁性膜を形成し、その後、成
    膜停止時間twait1が経過してから第2の金属磁性膜を
    形成し、その後、成膜停止時間twait2が経過してから
    次層を形成するときに、 第1の金属磁性膜と第2の金属磁性膜との界面の不純物
    露出量Eiを、 Ei=(nqs+qm+qc)twait1 として表し、このEiを Ei<4×10-3[Pa・sec] とし、且つ、磁性層表面の不純物露出量Esを Es=(nqs+qm+qc)twait2 として表し、このEsを Es<6×10-3[Pa・sec] とすることを特徴とする請求項1記載の光磁気ディスク
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 単一の金属磁性膜からなる磁性層を形成
    するに際して、 先ず、基板上に金属磁性膜を形成し、その後、成膜停止
    時間twait3が経過してから次層を形成するときに、 磁性層表面の不純物露出量Esを Es=(nqs+qm+qc)twait3 として表し、このEsを Es>6×10-3[Pa・sec] とすることを特徴とする請求項1記載の光磁気ディスク
    の製造方法。
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