JPH115774A - イソシアネート化合物の製造方法 - Google Patents
イソシアネート化合物の製造方法Info
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Abstract
ソシアネート化合物の製造装置において、装置内に付着
したポリマー状固形物を短時間で容易に取り除き、該装
置の操業率を高め、イソシアネー化合物を経済的に有利
に製造する方法を提供する。 【解決手段】製造装置内に付着するポリマー状固形物を
アミン化合物を用いて熱時洗浄し効率的に除去する。
Description
ル化合物を熱分解して対応するイソシアネート化合物を
製造する方法に関するものであり、更に詳しくは該製造
方法において、反応工程や精製工程等の装置内に付着し
て安定操業を阻害するポリマー状固形物を効率的に除去
する方法に関するものである。
に富む物質であり、ポリウレタンフォーム、エラストマ
ー、塗料、接着剤、グラビアインキ、眼鏡レンズ等、広
い製品分野で製造原料として用いられている。イソシア
ネート化合物は、工業的にはアミン化合物とホスゲンと
の反応で製造されている。しかしながら、ホスゲン法
は、毒性の強いホスゲンの取り扱いや大量に副生する塩
酸の処理、装置の腐食等に課題がある。またホスゲン法
によって製造されたイソシアネート化合物には、通常、
数百ppmの加水分解性塩素が含まれており、ポリウレ
タン及びポリウレア製品の耐候性、耐熱性、対黄変性等
の物性に悪影響を与えることが知られている。
代わるイソシアネート化合物の製造法の開発が望まれて
いる。ホスゲンを用いないイソシアネート化合物の製造
方法としては、カルバミン酸エステル化合物を熱分解し
て対応するイソシアネート化合物と有機ヒドロキシ化合
物とを得る方法が提案されている。この方法は、(1)
カルバミン酸エステル化合物を反応器内で加熱して対応
するイソシアネート化合物と有機ヒドロキシ化合物とを
得る反応工程及び(2)この粗製イソシアネート化合物
を蒸留塔を用いて精留し高純度のイソシアネート化合物
を分離回収する蒸留精製工程から構成される。また
(1)の反応工程で不活性溶媒を使用する場合には、反
応器内での副生物の蓄積を防ぐ為に溶媒を連続的又は間
欠的に抜き出し蒸発器等を用いて副生物を取り除いた
後、反応器にリサイクルする溶媒再生工程が必要とな
る。
方法には、気相法と液相法とがあるが、通常、液相法が
採用されている。反応は可逆反応であり、その平衡は高
温側程イソシアネート化合物の生成に有利となる。した
がって、過酷な反応条件となるため種々の不可逆的な副
反応が同時に起こり、例えばアロファネート類、尿素
類、カルボジイミド類、ウレチジオン類、イソシアヌレ
ート類等が生成する。これらの副生成物は、反応装置内
にポリマー状固形物として付着し易い為装置の閉塞を招
く等、安定操業を阻害する要因となっている。そこで、
カルバミン酸エステル化合物の熱分解反応を促進させ、
且つ副反応を抑制する方法として、不活性溶媒、触媒、
安定剤等の使用が種々提案されている。
元素の周期律表IB、IIB、 IIIA、IVA、IVB、VB
及びVIII族の金属原子より成る群から選ばれた1種又は
2種以上の金属又はそれらの化合物を不活性溶媒中に溶
解させた触媒が開示されている。特開平7−25819
4号には、有機スルホン酸及びその塩を触媒として用い
る方法が記載されている。安定剤を用いる方法として
は、例えば特開昭57−123159号には、カルボン
酸クロライド、スルホン酸エステル等のアルキル化剤が
提案されている。特開平1−125359号には、亜リ
ン酸トリエステルを安定剤として用いる方法が記載され
ている。
酸エステル化合物の熱分解反応を促進させ、且つ副反応
を抑制するために種々の方法が提案されているが、これ
らの技術を適用しても副反応は完全に抑制することはで
きず、該反応装置内にポリマー状固形物が付着する現象
は避けられない。また粗製イソシアネート化合物の蒸留
精製工程及び溶媒再生工程においてもイソシアネート化
合物自体が不安定なためにポリマー化が起こり、蒸留塔
及び蒸発器内に固形物が徐々に付着する。このように反
応装置、蒸留塔及び蒸発器の伝熱面に付着したポリマー
状固形物は、熱効率を低下させ、場合によっては装置閉
塞の原因となるので、これを除去することが必要とな
る。しかしながら、これらの固形物は熱履歴を受けてポ
リマー化が進み、通常の溶媒洗浄では取り除くことが困
難であるので、定期的に操業を停止し、装置を解放して
機械的に除去する方法が行われている。
イソシアネート化合物を得る方法では、上記のように製
造装置内に付着したポリマー状固形物を取り除くのに有
効な手段がないので、定期的に操業を停止して機械的に
除去しなければならず、このため操業率が低下し、また
コストが嵩む原因となっている。本発明の目的は、カル
バミン酸エステル化合物の熱分解によるイソシアネート
化合物の製造装置において、装置内に付着したポリマー
状固形物を短時間で容易に取り除き、該装置の操業率を
高め、イソシアネー化合物を経済的に有利に製造する方
法を提供することにある。
酸エステル化合物の熱分解によりイソシアネート化合物
を製造する方法における上記の如き課題について鋭意検
討を重ねた結果、溶媒としてアミン化合物を用い熱時洗
浄することにより、製造装置内に付着したポリマー状固
形物を装置を開放せずに容易に除去することができ、該
装置の操業率を高めることができることを見出し、本発
明を完成するに至った。即ち本発明は、カルバミン酸エ
ステル化合物を熱分解して対応するイソシアネート化合
物を製造する方法において、各工程の装置内に付着した
ポリマー状固形物をアミン化合物を用いて熱時洗浄する
ことを特徴とするイソシアネート化合物の製造方法であ
る。
する。カルバミン酸エステル化合物を熱分解して対応す
るイソシアネート化合物を製造する方法の工程として、
前述の如く、(1)カルバミン酸エステル化合物を反応
器内で加熱して対応するイソシアネート化合物と有機ヒ
ドロキシ化合物とを得る反応工程、(2)この粗製イソ
シアネート化合物を蒸留塔を用いて精留し高純度のイソ
シアネート化合物を分離回収する蒸留精製工程があり、
また反応工程で不活性溶媒を使用する場合には、(3)
反応器内での副生物の蓄積を防ぐ為に溶媒を連続的又は
間欠的に抜き出し蒸発器等を用いて副生物を取り除いた
後、反応器にリサイクルする溶媒再生工程等がある。
離塔及び冷却器からなる装置が使用される。カルバミン
酸エステル化合物は、無溶媒又はイソシアネート化合物
に対して不活性な溶媒存在下、200〜300℃の温度
に加熱し、反応で生成したイソシアネート化合物と有機
ヒドロキシ化合物との蒸気は反応系から分離した後、塔
頂冷却部で分縮させて別々に回収される。この反応は無
触媒で進行するが、反応速度の促進及び副反応の抑制を
目的として触媒及び安定剤が用いられる。
バミン酸エステル化合物は、次式で表される。 R1 (NHCOOR2 )n (R1 及びR2 は、飽和又は不飽和の脂肪族基、脂環族
基、芳香族基及びアラルキル基から選ばれた有機基であ
り、R1 及びR2 は同一でも互いに異なっていても良
い。nは1〜4の整数を表す。)で示される化合物であ
る。このカルバミン酸エステルを熱分解することによ
り、R1 (NCO)n で示されるイソシアネートと、R
2 OHで示される有機ヒドロキシ化合物が生成し、各々
分離回収される。
例えば、1,4-ビス(メトキシカルボニルアミノ)ブタ
ン、1,6-ビス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、
1,8-ビス(メトキシカルボニルアミノ)オクタン等の脂
肪族カルバミン酸エステル化合物、1,3-及び1,4-ビス
(メトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3-及
び1,4-ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、3-メトキシカルボニルアミノメチル-3,5,5-
トリメチル-1- メトキシカルボニルアミノシクロヘキサ
ン、ビス(4-メトキシカルボニルアミノシクロヘキシ
ル)メタン、1-メチル-2,4- ビス(メトキシカルボニル
アミノ)シクロヘキサン、1-メチル-2,6- ビス(メトキ
シカルボニルアミノ)シクロヘキサン等の脂環族カルバ
ミン酸エステル化合物、1,3-又は1,4-ビス(メトキシカ
ルボニルアミノ)ベンゼン、1-メチル-2,4- ビス(メト
キシカルボニルアミノ)ベンゼン、1-メチル-2,6- ビス
(メトキシカルボニルアミノ)ベンゼン、2,4,- 又は4,
4,- ビス(メトキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタ
ン、4,4,- ビス(メトキシカルボニルアミノ)ビフェニ
ル、1,5-又は2,6-ビス(メトキシカルボニルアミノ)ナ
フタレン等の芳香族カルバミン酸エステル化合物、1,3-
又は1,4-ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)ベン
ゼン、1,5-又は2,6-ビス(メトキシカルボニルアミノメ
チル)ナフタレン等のアラルキルカルバミン酸エステル
化合物、及び各化合物のメトキシカルボニルアミノ置換
基に代えてエトキシカルボニルアミノ置換基又はフェノ
キシカルボニルアミノ置換基を有するカルバミン酸エス
テル等化合物が挙げられる。これらのカルバミン酸エス
テル化合物は単独でも2種類以上の混合物としても使用
できる。
溶媒には、通常、脂肪族、脂環族及び芳香族の置換又は
非置換の炭化水素、エステル類、ケトン類、エーテル類
等である。具体例としては、ヘキサン、ヘプタン、ノナ
ン、 デカン等のアルカン類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クメン、ドデシルベンゼン、ビフェニル、ナフタ
レン、ベンジルトルエン、ジベンジルトルエン、ピレ
ン、トリフェニルメタン、フェニルナフタレン、ベンゼ
ンナフタレン、ベンジルナフタレン等の芳香族炭化水
素、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸
ジオクチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル
等のエステル類、メチルエチルケトン、アセトフェノン
等のケトン類、アニソール、ジフェニルエーテル等のエ
ーテル類等が挙げられる。これらの溶媒は単独、又は2
種以上の混合物でも用いられる。溶媒の使用量は、カル
バミン酸エステル化合物に対して0.05〜20重量倍
の範囲、好ましくは0.1〜10重量倍の範囲である。
律表IB、IIA、IIB、 IIIA、 IIIB、VIA、VIB、
VA、VB、及びVIII族の金属原子より成る群から選ば
れた1種又は2種以上の金属又はそれらの化合物などが
用いられる。金属成分としては、銅、亜鉛、アルミニウ
ム、錫、チタニウム、バナジウム、鉄、マンガン、コバ
ルト、ニッケル、バナジウムが好適に用いられる。触媒
として使用される金属化合物としては、有機カルボン
酸、スルホン酸又は無機酸の金属塩、金属アルコラート
又はフェノキシレート、金属キレート等である。また有
機スルホン酸化合物等も使用できる。触媒量は、カルバ
ミン酸エステル化合物に対して、0.0001〜10重
量%の範囲、好ましくは0.001〜1重量%の範囲で
用いられる。
えば、カルボン酸クロライド類、スルホン酸クロライド
類、スルホン酸エステル類、亜リン酸トリエステル類、
スルホンアミド類等である。具体例としては、アセチル
クロライド、ベンゾイルクロライド、p-トルエンスルホ
ン酸メチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリブチ
ル、亜リン酸トリフェニル、p-トルエンスルホンアミド
等が挙げられる。このような安定剤は、カルバミン酸エ
ステル化合物に対して、0.0001〜10重量%の範
囲、好ましくは0.001〜1重量%の範囲で用いられ
る。
反応温度は、150〜350℃の範囲、好ましくは20
0〜300℃の範囲である。この範囲より反応温度が低
い場合には反応速度が小さい、またこの範囲より高い場
合には副反応が増大するので好ましくない。反応圧力
は、通常、減圧下で実施されるが、必要に応じて常圧、
又は加圧下でも実施される。反応時間は、反応温度、反
応圧力及び反応形式等によって異なるが、通常は0.2
〜10時間の範囲である。
ステル化合物を熱分解する反応操作は槽型又は管型反応
器を用い回分式によっても実施できるが、工業的には流
通式が有利である。流通式では、例えば、外部還流型又
は内部還流型の多段式蒸留塔を反応装置として用いる反
応蒸留形式で実施が好ましい。例えば、撹拌機を備えた
蒸留釜の反応槽に溶媒を仕込み、減圧下で加熱し沸騰状
態に維持する。カルバミン酸エステル化合物は原料槽か
ら定量ポンプ等を用いて反応槽へ連続的に供給する。カ
ルバミン酸エステル化合物が固体の場合は、原料層で溶
融状態とする必要があるが、加熱温度はカルバミン酸エ
ステル化合物の融点付近とし、原料槽内での滞留時間を
短くして変質を避けることが望ましい。触媒及び安定剤
を使用する場合は、溶媒又はイソシアネート化合物に溶
解させて反応槽又は多段塔の頂部へ連続的又は間欠的に
供給される。
基を有するカルバミン酸エステル化合物の場合、有機ヒ
ドロキシ化合物、ジイソシアネート化合物、中間体のモ
ノイソシアネート化合物、及び溶媒が含まれるが、外部
還流型又は内部還流型の多段塔を経ることにより、有機
ヒドロキシ化合物とジイソシアネート化合物とに富んだ
蒸気に濃縮される。この蒸気は先ず有機ヒドロキシ化合
物の沸点以上で且つジイソシアネート化合物の沸点以下
の温度に維持された凝縮器に導入しジイソシアネート化
合物を回収する。続いて、有機ヒドロキシ化合物の沸点
以下の温度に維持された凝縮器に導入し有機ヒドロキシ
化合物を回収する。
凝縮器で回収された粗製イソシアネート化合物を蒸留精
製することにより高純度イソシアネート化合物が分離回
収される。この精製工程の蒸留操作は、通常、蒸留塔と
して充填塔、棚段塔等を用い、回分式又は連続式で行わ
れる。
活性溶媒を使用する場合に、反応器内での副生物の蓄積
を防ぐ為に溶媒を連続的又は間欠的に抜き出し蒸発器等
を用いて副生物を取り除いた後、反応器にリサイクルす
る。すなわち反応槽内には、副反応により高沸物が存在
するが、その蓄積を避ける為に反応槽内の溶媒を連続的
又は間欠的に抜き出し高沸物を取り除く必要がある。こ
のため溶媒再生工程で、蒸発器又は蒸留塔を用い、反応
槽からの溶媒をフラッシュ蒸発させ、高沸物は釜残とし
て分離する。一方、イソシアネート化合物、未反応カル
バミン酸エステル化合物、及び溶媒からなる蒸気は凝縮
させて反応槽へ循環される。
熱分解によりイソシアネート化合物を製造する方法は、
反応工程、蒸留精製工程、及び溶媒再生工程から構成さ
れるが、カルバミン酸エステル化合物の熱分解に伴う副
反応及び生成したイソシアネート化合物自体のポリマー
化により各工程の装置内に固形物が付着する。このポリ
マー状固形物が付着し易い箇所は、例えば、(1)の反
応工程では、反応槽及び多段塔内、(2)の蒸留精製工
程では、蒸留釜、リボイラー及び多段塔内、(3)の溶
媒再生工程で薄膜式蒸発器を使用する場合は、蒸発面及
びブレード部分等が挙げられる。また各工程で使用され
ているポンプ、弁、配管等の各種機器内でもポリマー状
固形物が付着する。
リマー状固形物を取り除く為に用いられるアミン化合物
は、脂肪族、脂環族、芳香族及びアラルキルのモノ及び
ポリアミン化合物である。例えば、n-ブチルアミン、n-
ヘキシルアミン、n-オクチルアミン、2,4-ブタンジアミ
ン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、1,8-オクタメチレン
ジアミン等の脂肪族アミン化合物類、シクロヘキシルア
ミン、1,3-及び1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-及び
1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3-アミノメ
チル-3,5,5- トリメチル-1- アミノシクロヘキサン、ビ
ス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、1-メチル-2,4-
ジアミノシクロヘキサン、1-メチル-2,6-ジアミノシク
ロヘキサン等の脂環族アミン化合物類、アニリン、メタ
及びパラトルイジン、ナフチルアミン、1,3-及び1,4-フ
ェニレンジアミン、1-メチル-2,4- ジアミノベンゼン、
1-メチル-2,6- ジアミノベンゼン、2,4,- 及び 4,4,-ジ
アミノジフェニルメタン、 4,4,-ジアミノビフェニル、
1,5-及び2,6-ナフタレンジアミン等の芳香族アミン化合
物類、1,3-及び1,4-ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,
5-及び2,6-ビス(アミノメチル)ナフタレン等のアラル
キルアミン化合物類である。
化合物は、通常、対応するアミン化合物の還元カルボニ
ル化反応、酸化カルボニル化反応、又はアミン化合物と
炭酸ジエステルとの反応によって製造される。従って工
業的にはカルバミン酸エステル化合物の出発原料である
アミン化合物が調達し易く、好適に用いられる。アミン
化合物の使用量は装置の形状によって異なるので、一義
的に限定されないが、装置に付着しているポリマー状固
形物がアミン化合物に接触するに十分な量が必要であ
る。通常、アミン化合物がポリマー状固形物を溶解する
に必要な量は、ポリマー状固形物に対して0.1〜10
0重量倍である。
マー状固形物をアミン化合物を用いて洗浄し除去するに
は処理温度が極めて重要である。その作用機構は明らか
でないが、装置内に付着しポリマー化が進行した固形物
はある温度以上に保持されたアミン化合物に接触すると
ポリマー状固形物の装置表面から剥離が起こり、次いで
アミン化合物と反応又はアミン化合物に溶解して均一溶
液となる。このアミン化合物により熱時洗浄する温度は
100以上、好ましくは150〜300℃の範囲であ
る。この温度以下では、アミン化合物による洗浄効果は
少なく、またこれ以上の温度ではアミン化合物自体の変
質が起こるので好ましくない。
リマー状固形物を熱時洗浄する実施態様を具体的に示す
と、例えば反応工程及び蒸留精製工程では、反応槽及び
蒸留釜にアミン化合物を仕込み、上記温度範囲で沸騰す
るように操作圧力を調整して全還流状態を保持する。こ
れにより反応槽、蒸留釜、多段塔に付着したポリマー状
固形物を完全に取り除くことができる。溶媒再生工程で
蒸発器を用いる場合は、器内をアミン化合物で満たして
上記温度範囲に加熱することにより目的を達成できる。
また、ポンプ、弁、配管内に付着したポリマー状固形物
は、上記温度範囲に保持されたアミン化合物を循環させ
ることにより除去することができる。このアミン化合物
による熱時洗浄時間は0.1〜5時間の範囲、通常は
0.5〜2時間の範囲である。ここで得られる洗浄処理
溶液は蒸留塔又は蒸発器を用いてアミン化合物と高沸物
とに分離できる。
する。但し、本発明はこれらの実施例により制限される
ものではない。
メチル)シクロヘキサン(以後、1,3-BUCと略称す
る。)の熱分解実験を行った。充填塔(充填剤:ディク
ソンパッキン、段数:8段)、原料供給ノズル、反応器
液抜き出しノズル、熱電対保護管及び熱媒循環用ジャケ
ットを備えた内容積500mlの電磁撹拌式オークレー
ブを反応装置に用いた。反応装置の材質は全てステンレ
ス製(SUSー304)とした。充填塔頂部、凝縮器、
ドライアイスで冷却したコルードトラップ、真空ポンプ
及び廃ガス用ベントを配管で連結した。反応器液抜き出
しノズル、電磁式調節弁、受器、トラップ、真空ポンプ
及び排ガス用ベントを配管で連結した。充填塔頂部の凝
縮器ジャケットには60℃の温水を循環させた。外部還
流比は1の条件に設定した。実験終了後、反応槽内への
ポリマー状固形物付着状況を調べる為に28.335g
のステンレス製(SUSー304、線径0.37φm/m
、16メッシュ)金網を設置した。
及び安定剤としてpートルエンスルホンアミド(以後、
p−TSAと略称する。)を仕込んだ。p−TSAは
1,3-BUCに対して400ppmとした。溶媒槽には、
溶媒としてバーレルサーム400(主成分:ジベンジル
トルエン)及び触媒としてジラウリン酸ジブチル錫を仕
込んだ。1,3-BUCに対して溶媒は1重量比、触媒は5
0ppmとした。反応器には、p−TSA400ppm
及びジラウリン酸ジブチル錫50ppmを含む溶媒30
0mlを仕込んだ。反応器を撹拌し、内溶液の温度を2
50℃、系内の圧力を20mmHgに保持しながら、原
料液及び溶媒を各々の定量ポンプを用いて反応器へ連続
供給した。原料液及び溶媒の供給速度は34.0g/h
r及び68.0g/hrとした。反応で生成した 1,3-
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以後、1,
3-BICと略称する。)は凝縮器に接続した受器、及び
メタノールはコールドトラップで各々捕集した。反応器
液抜き出しラインは、圧力10mmHgに保持した。反
応器滞留液量が340mlを維持するように、電磁式調
節弁を用いて滞留液を受器に抜き出した。
ドトラップ内に溜まった液量を測定すると共に、液体ク
ロマトグラフ及びガスクロマトグラフを用いて内部標準
法で各々の組成分析を行った。定常状態においてデータ
を解析した結果、1,3-BUC転化率99.3%におい
て、1,3-BIC選択率は93.8%、中間体のモノイソ
シアネート化合物は1.32%となった。この流通実験
を24時間継続した後、原料液及び溶媒の供給を停止
し、系内のイソシアネート化合物を全量留出させた。反
応器滞留液は高温を維持したまま全量抜き出した。次に
反応器にアセトン300gを仕込み、全還流状態で反応
器及び充填塔内を洗浄した後に、アセトンを抜き出し、
反応装置内を真空乾燥させた。反応器を開放した結果、
器壁はポリマー状固形物でコーテングされていた。また
金網には、ポリマー状固形物が0.032g付着してい
た。反応器内に金網を設置した後、1,3-ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン(以後、1,3-BACと略称す
る。)300gを仕込み密閉した。反応器を撹拌しなが
ら、内溶液温度を220℃まで昇温した後、1時間保持
して内溶液を全量抜き出した。次に反応器にアセトン3
00gを仕込み、全還流状態で反応器及び充填塔内を洗
浄した後、アセトンを抜き出し、反応装置内を真空乾燥
した。反応器を開放した結果、器壁に金属面が現れ、ま
た金網の重量を調べた結果、ポリマー状固形物は完全に
除去されていた。
ボニルアミノメチル)ベンゼン(以後、MXDUと略称
する。)とした以外は、実施例1と同様な方法で行っ
た。反応器内には、29.952gの金網を設置した。
その結果、MXDU転化率99.4%において、メタキ
シリレンジイソシアネ−ト(以後、MXDIと略称す
る)選択率は90.2%となり、中間体のモノイソシア
ネート選択率2.11%となった。金網へのポリマー状
固形物付着量は0.128gであった。次に、反応器内
に金網を設置した後、メタキシリレンジアミン300g
を仕込み密閉し、反応器を撹拌しながら、内溶液温度を
220℃まで昇温した後、1時間保持して内溶液を全量
抜き出した。反応器内にアセトン300gを仕込み、全
還流状態で反応器及び充填塔内を洗浄した後、全量を抜
き出し、反応装置内を真空乾燥した。反応器を開放し、
金網の重量を測定した結果、ポリマー状固形物は完全に
除去されていた。
US−304製スルーザパック、理論段数:14段)を
使用し、実施例1で得た粗製 1,3- BIC800mlの
回分蒸留(操作圧力:2〜5mmHg、還流比:5)を
行い、純度が99.9%以上の 1,3- BICを分離回収
した。また実施例2で得た粗製MXDIの回分蒸留を行
い、純度が99.9%以上のMXDIを分離回収した。
同じ蒸留塔を用い、実施例1と同様な実験で得た粗製
1,3- BICおよび実施例2と同様な実験で得た粗製M
XDIの精留実験を繰り返し行った結果、実験開始後約
500時間を経過時点より充填塔上部に褐色のポリマー
状固形物が付着し始め、その後付着物は徐々に増加し
た。約550時間を経過した時点で、1,3-BACにより
熱時洗浄を行った。すなわち、蒸留塔に 1,3- BAC5
00gを仕込み、常圧下、全還流状態(蒸留釜温度:2
50℃)とし、30分間保持した。その結果、ガラス管
内壁及び充填物に付着していたポリマー状固形物は完全
に取り除かれ、蒸留釜内は薄褐色に均一溶液となった。
用し、実施例1で得た缶出液80mlから 1,3- BI
C、中間体のモノイソシアネート、未反応 1,3-BUC
及び溶媒を全量留出(操作圧力:2mmHg、釜温度:
200〜230℃)させた。冷却後、フラスコ釜内を調
べた結果、高沸点副生物が0.58gがポリマー状固形
物として硬く付着していた。次にフラスコ釜に 1,3- B
AC40gを仕込み、温度80℃で30分間保持した
が、固形物はそのままの状態であった。そこで、温度1
80℃まで昇温して30分間保持した結果、ポリマー状
固形物は剥離して溶解し均一溶液となった。
代わりにアニリン、ヘキサメチレンジアミン、又はイソ
ホロンジアミンを用いた以外は、同様な方法でフラスコ
釜内に付着したポリマー状固形物の熱時洗浄テストを行
った。その結果、いずれのアミン化合物の場合も温度1
80℃で30分保持することによりポリマー状固形物が
完全に除去された。
テル化合物の熱分解によりイソシアネート化合物を製造
する方法において、反応器、蒸留塔等の製造装置内に付
着したポリマー状固形物をアミン化合物を用いた熱時洗
浄によって短時間に、且つ低コストで除去することがで
きる。従って本発明により、イソシアネート化合物を高
い操業率で経済的に有利に製造できるようになり、本発
明の工業的な意義は大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】 カルバミン酸エステル化合物を熱分解し
て対応するイソシアネート化合物を製造する方法におい
て、各工程の装置内に付着したポリマー状固形物をアミ
ン化合物を用いて熱時洗浄することを特徴とするイソシ
アネート化合物の製造方法。 - 【請求項2】 熱時洗浄を100℃以上の温度で行う請
求項1記載のイソシアネート化合物の製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP15981097A JP4029225B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | イソシアネート化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP15981097A JP4029225B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | イソシアネート化合物の製造方法 |
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|---|---|
| JPH115774A true JPH115774A (ja) | 1999-01-12 |
| JP4029225B2 JP4029225B2 (ja) | 2008-01-09 |
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|---|---|---|---|
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Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003055332A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-26 | Nippon Soda Co Ltd | 試料導入管閉塞防止方法 |
| JP2007501690A (ja) * | 2003-08-07 | 2007-02-01 | バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト | 選択的イソシアネート二量化のための新規触媒 |
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-
1997
- 1997-06-17 JP JP15981097A patent/JP4029225B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| RU2483058C2 (ru) * | 2008-05-15 | 2013-05-27 | Асахи Касеи Кемикалз Корпорейшн | Способ получения изоцианата |
| US8895774B2 (en) | 2008-05-15 | 2014-11-25 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Process for producing isocyanates using diaryl carbonate |
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|---|---|
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