JPH116055A - 薄膜の製造方法 - Google Patents
薄膜の製造方法Info
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- JPH116055A JPH116055A JP15471197A JP15471197A JPH116055A JP H116055 A JPH116055 A JP H116055A JP 15471197 A JP15471197 A JP 15471197A JP 15471197 A JP15471197 A JP 15471197A JP H116055 A JPH116055 A JP H116055A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蒸着材料の蒸気によって電子銃が汚れること
を抑え、また蒸発量の変動を防ぎ、それによりベースフ
ィルム長手方向に一様な膜厚を有する薄膜を得ることが
できる薄膜の製造方法の提供。 【解決手段】 電子ビームによりルツボ13内の蒸着材料
14を溶融して、走行するベースフィルム15上に薄膜を製
造する。電子ビームはピアスガン12の如き電子銃により
発生され、このピアスガン12の射出口中心はルツボ13の
内側底面よりも下方に位置する。
を抑え、また蒸発量の変動を防ぎ、それによりベースフ
ィルム長手方向に一様な膜厚を有する薄膜を得ることが
できる薄膜の製造方法の提供。 【解決手段】 電子ビームによりルツボ13内の蒸着材料
14を溶融して、走行するベースフィルム15上に薄膜を製
造する。電子ビームはピアスガン12の如き電子銃により
発生され、このピアスガン12の射出口中心はルツボ13の
内側底面よりも下方に位置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜の製造方法に関
する。特に本発明は、電子ビームを用いてベースフィル
ム長手方向に一様な膜厚を有する薄膜を製造する方法に
関する。
する。特に本発明は、電子ビームを用いてベースフィル
ム長手方向に一様な膜厚を有する薄膜を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ベースフィルム上に薄膜を形成する技術
は多方面で利用されている。工業的規模で薄膜を製造す
る場合には、同規格の製品あるいは1つのロット内の製
品において、一様な特性を示すことが求められる。一様
な特性を示すには、一様な層を形成することが必要であ
り、例えば層を構成する物質が組成のゆらぎを持たない
ことや、層を構成する膜の厚みが一様である等が必要で
ある。特に磁気テープの製造等を目的として薄膜を製造
する場合には、膜厚を一様とすることが重要である。
は多方面で利用されている。工業的規模で薄膜を製造す
る場合には、同規格の製品あるいは1つのロット内の製
品において、一様な特性を示すことが求められる。一様
な特性を示すには、一様な層を形成することが必要であ
り、例えば層を構成する物質が組成のゆらぎを持たない
ことや、層を構成する膜の厚みが一様である等が必要で
ある。特に磁気テープの製造等を目的として薄膜を製造
する場合には、膜厚を一様とすることが重要である。
【0003】一方、膜の特性の向上あるいは薄膜化への
要求から、真空成膜法による高品位膜の形成が成膜法の
主流となっている。真空成膜法の中でも電子ビームによ
り蒸着材料を溶融して成膜を行う真空蒸着法は、装置が
簡便であり、制御しやすく、他の真空成膜法よりも低コ
ストで薄膜の製造が行なえる等の理由から広く使用され
ている。
要求から、真空成膜法による高品位膜の形成が成膜法の
主流となっている。真空成膜法の中でも電子ビームによ
り蒸着材料を溶融して成膜を行う真空蒸着法は、装置が
簡便であり、制御しやすく、他の真空成膜法よりも低コ
ストで薄膜の製造が行なえる等の理由から広く使用され
ている。
【0004】ところで電子ビームを使用した真空蒸着に
は、電子ビームの発生源として一般にピアスガンあるい
は偏向ガンが用いられる。ピアスガンは加熱したフィラ
メントによりタングステンなどの高融点の板を加熱し、
この板から発生する熱電子により蒸着材料を加熱するた
め、電子ビームが安定するが、一方偏向ガンは加熱した
フィラメントから発生する熱電子により蒸着材料を加熱
するため、フィラメントが徐々にやせ、それにより電子
ビームが不安定となる。したがって偏向ガンを使用する
よりも、ピアスガンを使用する方がベースフィルム長手
方向に安定した膜厚を得ることができる。しかしながら
従来のピアスガンによる真空蒸着法では、蒸着材料蒸気
を電子ビームで遮ることが多いために、高い蒸着効率で
成膜を行うことができず、また電子ビームの発生源であ
るピアスガンが蒸着材料の蒸気にさらされることによ
り、ピアスガンが汚染されるといった問題がある。こう
した問題は、長時間にわたってピアスガンの出力を安定
に保つことを困難にする。これはベースフィルム上に薄
膜を形成する場合に、長手方向の広い範囲において膜厚
が徐々に変化する原因ともなる。またピアスガンから照
射される電子ビームが蒸着材料の蒸気を通過すること
は、蒸着材料の蒸発量の変動の原因ともなり、長手方向
の狭い範囲において膜厚が変化する原因となり得る。
は、電子ビームの発生源として一般にピアスガンあるい
は偏向ガンが用いられる。ピアスガンは加熱したフィラ
メントによりタングステンなどの高融点の板を加熱し、
この板から発生する熱電子により蒸着材料を加熱するた
め、電子ビームが安定するが、一方偏向ガンは加熱した
フィラメントから発生する熱電子により蒸着材料を加熱
するため、フィラメントが徐々にやせ、それにより電子
ビームが不安定となる。したがって偏向ガンを使用する
よりも、ピアスガンを使用する方がベースフィルム長手
方向に安定した膜厚を得ることができる。しかしながら
従来のピアスガンによる真空蒸着法では、蒸着材料蒸気
を電子ビームで遮ることが多いために、高い蒸着効率で
成膜を行うことができず、また電子ビームの発生源であ
るピアスガンが蒸着材料の蒸気にさらされることによ
り、ピアスガンが汚染されるといった問題がある。こう
した問題は、長時間にわたってピアスガンの出力を安定
に保つことを困難にする。これはベースフィルム上に薄
膜を形成する場合に、長手方向の広い範囲において膜厚
が徐々に変化する原因ともなる。またピアスガンから照
射される電子ビームが蒸着材料の蒸気を通過すること
は、蒸着材料の蒸発量の変動の原因ともなり、長手方向
の狭い範囲において膜厚が変化する原因となり得る。
【0005】こうした膜厚の変化という問題に対処する
ため、本発明者らは先に磁気テープの製造に関して、磁
性材料の溶融を均一にして一様な磁性層を形成するため
の提案を行っている。例えば特開平7−29171号は、ル
ツボの中央領域を第1の電子銃により照射し、その周辺
領域を第2の電子銃により照射することにより、溶融面
を平らにすることを提案している。また特願平8−1767
21号においては、ベースフィルムの幅方向及び長手方向
における磁気特性を均一化するために、ベースフィルム
の幅方向及び長手方向に電子ビームを走査させ、ルツボ
内の材料を全面的に同一の溶融状態とすることを提案し
ている。
ため、本発明者らは先に磁気テープの製造に関して、磁
性材料の溶融を均一にして一様な磁性層を形成するため
の提案を行っている。例えば特開平7−29171号は、ル
ツボの中央領域を第1の電子銃により照射し、その周辺
領域を第2の電子銃により照射することにより、溶融面
を平らにすることを提案している。また特願平8−1767
21号においては、ベースフィルムの幅方向及び長手方向
における磁気特性を均一化するために、ベースフィルム
の幅方向及び長手方向に電子ビームを走査させ、ルツボ
内の材料を全面的に同一の溶融状態とすることを提案し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな手法によっても、電子銃の射出口の汚染、及びそれ
による出力の不安定化といった問題は解決することがで
きない。また電子ビームが蒸着材料の蒸気を遮ることに
よる問題の解決も完全とは言えない。そこで本発明者ら
は、より簡便な手法により、これらの問題点の解決を図
り、ベースフィルム長手方向の広い範囲及び狭い範囲の
何れにおいても膜厚を一様とすることを可能にすること
を課題としている。
うな手法によっても、電子銃の射出口の汚染、及びそれ
による出力の不安定化といった問題は解決することがで
きない。また電子ビームが蒸着材料の蒸気を遮ることに
よる問題の解決も完全とは言えない。そこで本発明者ら
は、より簡便な手法により、これらの問題点の解決を図
り、ベースフィルム長手方向の広い範囲及び狭い範囲の
何れにおいても膜厚を一様とすることを可能にすること
を課題としている。
【0007】特に本発明では、電子ビームによりルツボ
内の蒸着材料を溶融して薄膜を製造する際に、電子銃が
長時間にわたり安定した出力を保ち、かつ電子ビームが
蒸着材料の蒸気を遮ることによる影響を極力抑えること
により、ベースフィルム長手方向の膜厚を一様とするこ
とができる薄膜の製造方法を提供することを課題として
いる。
内の蒸着材料を溶融して薄膜を製造する際に、電子銃が
長時間にわたり安定した出力を保ち、かつ電子ビームが
蒸着材料の蒸気を遮ることによる影響を極力抑えること
により、ベースフィルム長手方向の膜厚を一様とするこ
とができる薄膜の製造方法を提供することを課題として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討の結果、電子銃の射出口中心
とルツボとの上下の位置関係によって、電子銃の射出口
の汚れ具合や蒸着材料の蒸発量の変動が大きく左右され
ることを見出した。すなわち本発明者らは、電子銃の射
出口中心をルツボよりも下方に位置せしめることによ
り、蒸着材料の蒸気によって電子銃が汚れることを抑制
し、また蒸発蒸気を遮ることも少なくなることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
を解決するために鋭意検討の結果、電子銃の射出口中心
とルツボとの上下の位置関係によって、電子銃の射出口
の汚れ具合や蒸着材料の蒸発量の変動が大きく左右され
ることを見出した。すなわち本発明者らは、電子銃の射
出口中心をルツボよりも下方に位置せしめることによ
り、蒸着材料の蒸気によって電子銃が汚れることを抑制
し、また蒸発蒸気を遮ることも少なくなることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】しかして本発明は、電子ビームによりルツ
ボ内の蒸着材料を溶融することにより、走行するベース
フィルム上に薄膜を製造する方法において、電子ビーム
を発生させる電子銃の射出口中心を、ルツボの内側底面
よりも下方に位置させることを特徴とする薄膜の製造方
法を提供する。
ボ内の蒸着材料を溶融することにより、走行するベース
フィルム上に薄膜を製造する方法において、電子ビーム
を発生させる電子銃の射出口中心を、ルツボの内側底面
よりも下方に位置させることを特徴とする薄膜の製造方
法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜の製造方法は、電子
ビームによりルツボ内の蒸着材料を溶融することによ
り、走行するベースフィルム上に薄膜を製造するための
方法であって、電子銃の射出口中心がルツボの内側底面
よりも下方に位置することを特徴とする。電子銃の射出
口中心をルツボの内側底面よりも下方に位置させること
により、電子銃の射出口が蒸着材料の蒸気により汚染さ
れるのを防ぎ、それによりベースフィルム長手方向の広
い範囲での膜厚の変動を防ぐことが可能になる。
ビームによりルツボ内の蒸着材料を溶融することによ
り、走行するベースフィルム上に薄膜を製造するための
方法であって、電子銃の射出口中心がルツボの内側底面
よりも下方に位置することを特徴とする。電子銃の射出
口中心をルツボの内側底面よりも下方に位置させること
により、電子銃の射出口が蒸着材料の蒸気により汚染さ
れるのを防ぎ、それによりベースフィルム長手方向の広
い範囲での膜厚の変動を防ぐことが可能になる。
【0011】電子ビームの射出口中心とルツボの内側底
面の間の垂直方向の距離をd(図1)とすると、dは0
<d≦300cm、特に5〜100cmであることが好ましい。d
が0cm以下、すなわち電子銃の射出口中心がルツボの内
側底面と同じか、又はそれよりも上側に位置すると、電
子銃の射出口が汚染されることにより蒸着効率が低下
し、また300cmよりも大きいと電子ビームを効率的に照
射することが困難になる。電子銃の角度は、ルツボとの
相対位置関係に応じて適宜選択される。
面の間の垂直方向の距離をd(図1)とすると、dは0
<d≦300cm、特に5〜100cmであることが好ましい。d
が0cm以下、すなわち電子銃の射出口中心がルツボの内
側底面と同じか、又はそれよりも上側に位置すると、電
子銃の射出口が汚染されることにより蒸着効率が低下
し、また300cmよりも大きいと電子ビームを効率的に照
射することが困難になる。電子銃の角度は、ルツボとの
相対位置関係に応じて適宜選択される。
【0012】本発明の薄膜の製造方法において、電子銃
は特に指定しないが、電子ビームのパワーが安定してい
るピアスガンを使用することにより、ベースフィルム長
手方向の狭い範囲での膜厚の変動を防ぐことが可能とな
る。また本発明に使用されるピアスガンは、真空蒸着法
において加熱源として使用される公知のピアスガンを使
用することができる。
は特に指定しないが、電子ビームのパワーが安定してい
るピアスガンを使用することにより、ベースフィルム長
手方向の狭い範囲での膜厚の変動を防ぐことが可能とな
る。また本発明に使用されるピアスガンは、真空蒸着法
において加熱源として使用される公知のピアスガンを使
用することができる。
【0013】本発明の製造方法において用いられるベー
スフィルムは、従来公知のものを使用することができ
る。例えばプラスチックフィルムであれば、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)のようなポリエステル;ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン;セルローストリアセ
テート、セルロースジアセテート等のセルロース誘導
体;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;
芳香族ポリアミド等をあげることができる。しかし価格
の点からはPETが好ましい。
スフィルムは、従来公知のものを使用することができ
る。例えばプラスチックフィルムであれば、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)のようなポリエステル;ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン;セルローストリアセ
テート、セルロースジアセテート等のセルロース誘導
体;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;
芳香族ポリアミド等をあげることができる。しかし価格
の点からはPETが好ましい。
【0014】本発明の薄膜の製造方法によれば、所望と
する薄膜を電子ビームによる真空蒸着法で形成すること
ができる。例えば金属薄膜型の磁性層や、バックコート
層などを形成することができる。例えば磁性層を形成す
る場合には、磁性材料としては、通常の金属薄膜型の磁
気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料、例えば
Co、Ni、Fe等の強磁性金属、あるいはFe-Co、Fe-Ni、Co
-Ni、Fe-Co-Ni、Fe-Cu、Co-Cu、Co-Au、Co-Y、Co-La、C
o-Pr、Co-Gd、Co-Sm、Co-Pt、Ni-Cu、Mn-Bi、Mn-Sb、Mn
-Al、Fe-Cr、Co-Cr、Ni-Cr、Fe-Co-Cr、Ni-Co-Cr等の強
磁性合金を使用することができる。特に磁気記録媒体に
使用する磁性材料の磁気特性の点からは、Co、Ni、Feを
主体とする強磁性合金およびこれらの窒化物もしくは炭
化物から選ばれる少なくとも一種類が好ましい。また真
空成膜の際に酸化性ガスを導入して磁性層表面に酸化物
層を形成することにより、耐久性の向上を図ることがで
きる。真空成膜法による磁性層は一層でも二層以上の多
層でも良いが、高密度記録のためには多層とすることが
好ましく、実用的な範囲としては2〜3層が適当であ
る。また非磁性支持体上に斜め蒸着により磁気記録媒体
の磁性層が形成されることが好ましい。斜め蒸着の方法
は特に限定されず、従来よりの公知の方法に準ずる。金
属薄膜型磁性層の厚さは限定されないが、50〜500nmが
好ましく、特に実用範囲としては80〜300nmが好まし
い。なお二層の場合には、下層が20〜200nm程度、上層
が10〜100nm程度が好ましく、三層の場合には下層が20
〜200nm程度、中層が20〜200nm程度、上層が10〜100nm
程度が好ましい。
する薄膜を電子ビームによる真空蒸着法で形成すること
ができる。例えば金属薄膜型の磁性層や、バックコート
層などを形成することができる。例えば磁性層を形成す
る場合には、磁性材料としては、通常の金属薄膜型の磁
気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料、例えば
Co、Ni、Fe等の強磁性金属、あるいはFe-Co、Fe-Ni、Co
-Ni、Fe-Co-Ni、Fe-Cu、Co-Cu、Co-Au、Co-Y、Co-La、C
o-Pr、Co-Gd、Co-Sm、Co-Pt、Ni-Cu、Mn-Bi、Mn-Sb、Mn
-Al、Fe-Cr、Co-Cr、Ni-Cr、Fe-Co-Cr、Ni-Co-Cr等の強
磁性合金を使用することができる。特に磁気記録媒体に
使用する磁性材料の磁気特性の点からは、Co、Ni、Feを
主体とする強磁性合金およびこれらの窒化物もしくは炭
化物から選ばれる少なくとも一種類が好ましい。また真
空成膜の際に酸化性ガスを導入して磁性層表面に酸化物
層を形成することにより、耐久性の向上を図ることがで
きる。真空成膜法による磁性層は一層でも二層以上の多
層でも良いが、高密度記録のためには多層とすることが
好ましく、実用的な範囲としては2〜3層が適当であ
る。また非磁性支持体上に斜め蒸着により磁気記録媒体
の磁性層が形成されることが好ましい。斜め蒸着の方法
は特に限定されず、従来よりの公知の方法に準ずる。金
属薄膜型磁性層の厚さは限定されないが、50〜500nmが
好ましく、特に実用範囲としては80〜300nmが好まし
い。なお二層の場合には、下層が20〜200nm程度、上層
が10〜100nm程度が好ましく、三層の場合には下層が20
〜200nm程度、中層が20〜200nm程度、上層が10〜100nm
程度が好ましい。
【0015】本発明の製造方法をバックコート層の形成
に用いる場合も、金属または半金属を蒸着するのに好適
に用いることができる。バックコート層の厚さは特に限
定されないが、一例を挙げれば0.05〜1.0μm程度であ
る。
に用いる場合も、金属または半金属を蒸着するのに好適
に用いることができる。バックコート層の厚さは特に限
定されないが、一例を挙げれば0.05〜1.0μm程度であ
る。
【0016】なお、本発明の製造方法により磁性層やバ
ックコート層を成膜した場合、さらに磁気記録媒体の耐
久性および耐食性を向上させる目的で、高硬度薄膜の保
護層を設けることができる。このような保護層は、例え
ばダイヤモンドライクカーボン、炭化ホウ素、炭化珪
素、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム等の炭化物、窒化物、酸化物のような非磁性材料から
なり、CVD法やPVD法により成膜される。保護層の
厚さは保護層の機能の点から5〜30nmであることが好ま
しい。また加えて、適当な潤滑剤からなる潤滑層を形成
しても良い。潤滑層は、潤滑剤を適当な溶剤に溶解させ
たものを塗布して形成しても良いし、真空中で潤滑剤を
噴霧する方法により形成しても良い。潤滑剤としては、
塗布あるいは噴霧いずれの場合にも、パーフルオロポリ
エーテル等のフッ素系潤滑剤が潤滑性の点から好まし
く、例えばパーフルオロポリエーテルとしては分子量20
00〜5000のものが好適である。潤滑剤の塗布量あるいは
噴霧量は、磁気記録媒体の用途や潤滑剤の種類により適
宜決定されるが、形成される潤滑層の厚さは0.5〜10nm
程度である。
ックコート層を成膜した場合、さらに磁気記録媒体の耐
久性および耐食性を向上させる目的で、高硬度薄膜の保
護層を設けることができる。このような保護層は、例え
ばダイヤモンドライクカーボン、炭化ホウ素、炭化珪
素、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム等の炭化物、窒化物、酸化物のような非磁性材料から
なり、CVD法やPVD法により成膜される。保護層の
厚さは保護層の機能の点から5〜30nmであることが好ま
しい。また加えて、適当な潤滑剤からなる潤滑層を形成
しても良い。潤滑層は、潤滑剤を適当な溶剤に溶解させ
たものを塗布して形成しても良いし、真空中で潤滑剤を
噴霧する方法により形成しても良い。潤滑剤としては、
塗布あるいは噴霧いずれの場合にも、パーフルオロポリ
エーテル等のフッ素系潤滑剤が潤滑性の点から好まし
く、例えばパーフルオロポリエーテルとしては分子量20
00〜5000のものが好適である。潤滑剤の塗布量あるいは
噴霧量は、磁気記録媒体の用途や潤滑剤の種類により適
宜決定されるが、形成される潤滑層の厚さは0.5〜10nm
程度である。
【0017】図1は、本発明による薄膜製造方法を具体
化する真空蒸着装置の一例を示す概略図である。真空蒸
着装置11には、ピアスガン12、蒸着材料14を収容するル
ツボ13が配置され、ベースフィルム15は巻き出しロール
16からキャンロール18を経て、巻き取りロール17へと走
行し巻き取られる。ピアスガン12からの電子ビームによ
りルツボ13内の蒸着材料14は溶融され、蒸着材料14の蒸
気が発生する。ベースフィルム15は、キャンロール18上
を走行中蒸着材料14の蒸気を付着され、膜が形成され
る。
化する真空蒸着装置の一例を示す概略図である。真空蒸
着装置11には、ピアスガン12、蒸着材料14を収容するル
ツボ13が配置され、ベースフィルム15は巻き出しロール
16からキャンロール18を経て、巻き取りロール17へと走
行し巻き取られる。ピアスガン12からの電子ビームによ
りルツボ13内の蒸着材料14は溶融され、蒸着材料14の蒸
気が発生する。ベースフィルム15は、キャンロール18上
を走行中蒸着材料14の蒸気を付着され、膜が形成され
る。
【0018】本発明によれば、ピアスガン12はルツボ13
の下方に位置する。これにより電子ビームが蒸着材料14
の蒸気を遮ることにより生じる蒸発量の変動とピアスガ
ン12自身の蒸着材料14の蒸気による汚染を抑制すること
ができる。結果としてベースフィルム長手方向の狭い範
囲及び広い範囲の双方において、厚みの変化のない膜を
形成することができ、長手方向に一様な成膜を行うこと
ができる。
の下方に位置する。これにより電子ビームが蒸着材料14
の蒸気を遮ることにより生じる蒸発量の変動とピアスガ
ン12自身の蒸着材料14の蒸気による汚染を抑制すること
ができる。結果としてベースフィルム長手方向の狭い範
囲及び広い範囲の双方において、厚みの変化のない膜を
形成することができ、長手方向に一様な成膜を行うこと
ができる。
【0019】
実施例1 図1に示す如き装置を用いて、6.3μmの厚みのPET上
に磁性層を成膜した。ピアスガン12の電子ビームの射出
口中心とルツボ13の内側底面との間の垂直距離dは10cm
とした。ベースフィルムの走行速度は10m/min、酸素供
給量は200SCCM、電子銃の出力は30kWとした。蒸着材料
は金属Coを使用し、成膜開始時の設定膜厚を180nmとし
た。
に磁性層を成膜した。ピアスガン12の電子ビームの射出
口中心とルツボ13の内側底面との間の垂直距離dは10cm
とした。ベースフィルムの走行速度は10m/min、酸素供
給量は200SCCM、電子銃の出力は30kWとした。蒸着材料
は金属Coを使用し、成膜開始時の設定膜厚を180nmとし
た。
【0020】実施例2 実施例1と同様の条件により成膜を行った。但し垂直距
離dは20cm、ベースフィルムの走行速度は12m/min、酸
素供給量は215SCCMとした。
離dは20cm、ベースフィルムの走行速度は12m/min、酸
素供給量は215SCCMとした。
【0021】比較例1 実施例1で用いたピアスガンに代えて、ルツボに付属す
る偏向ガンを用いて、実施例1と同様の条件によって成
膜を行った。但し偏向ガンはルツボの内側底面よりも上
方に位置し、その電子ビーム射出口中心とルツボの内側
底面との間の垂直距離dは5cm、ベースフィルムの走行
速度は9m/min、酸素供給量は190SCCM、偏向ガンの出
力は30kWとした。
る偏向ガンを用いて、実施例1と同様の条件によって成
膜を行った。但し偏向ガンはルツボの内側底面よりも上
方に位置し、その電子ビーム射出口中心とルツボの内側
底面との間の垂直距離dは5cm、ベースフィルムの走行
速度は9m/min、酸素供給量は190SCCM、偏向ガンの出
力は30kWとした。
【0022】比較例2 実施例1で用いたピアスガン射出口中心をルツボの内側
底面よりも上方に配置し、実施例1と同様の条件により
成膜を行った。但しベースフィルムの走行速度は10m/m
in、酸素供給量は200SCCM、ピアスガンの出力は30kWと
した。またピアスガンの電子ビーム射出口中心とルツボ
の内側底面との間の垂直距離dは20cmであった。
底面よりも上方に配置し、実施例1と同様の条件により
成膜を行った。但しベースフィルムの走行速度は10m/m
in、酸素供給量は200SCCM、ピアスガンの出力は30kWと
した。またピアスガンの電子ビーム射出口中心とルツボ
の内側底面との間の垂直距離dは20cmであった。
【0023】評価 成膜したテープに対して、磁気特性(飽和磁束密度B
s、保磁力Hc)と膜厚の測定を行った。磁気特性は、
テープ長手方向0〜300mにおいて100m毎の位置でのBs
とHcを測定し、またその各位置から50cm毎に5点測定
を行ない最大値と最小値の差をとりΔBsとΔHcとし
た。測定は理研電子製のVSMにより行なった。
s、保磁力Hc)と膜厚の測定を行った。磁気特性は、
テープ長手方向0〜300mにおいて100m毎の位置でのBs
とHcを測定し、またその各位置から50cm毎に5点測定
を行ない最大値と最小値の差をとりΔBsとΔHcとし
た。測定は理研電子製のVSMにより行なった。
【0024】膜厚は、0〜300mにおいて100m毎の位置に
おける値を測定した。測定はランクテーラーボブソン社
製のタリステップを使用した。
おける値を測定した。測定はランクテーラーボブソン社
製のタリステップを使用した。
【0025】測定の結果はBsとHcを表1に、ΔBs
とΔHcを表2に、膜厚を表3に示す。なお表1、2中
の単位は飽和磁束密度はガウス、保磁力はエルステッド
であり、表3中の単位はnmである。本願発明により成膜
されたテープは長手方向に特性が変動せず、また膜厚も
一様であるが、これらは電子銃が汚染されなかったこと
を示すものである。
とΔHcを表2に、膜厚を表3に示す。なお表1、2中
の単位は飽和磁束密度はガウス、保磁力はエルステッド
であり、表3中の単位はnmである。本願発明により成膜
されたテープは長手方向に特性が変動せず、また膜厚も
一様であるが、これらは電子銃が汚染されなかったこと
を示すものである。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電子ビー
ムによりルツボ内の蒸着材料を溶融して走行するベース
フィルム上に薄膜を製造する方法において、電子ビーム
が電子銃により発生され、電子銃の射出口中心がルツボ
の内側底面よりも下方に位置する。これにより、蒸着材
料の蒸気によって電子銃の射出口が汚れることを抑える
ことができ、また蒸発量の変動を防ぐことができる、か
くしてベースフィルム長手方向に一様な膜厚を有する薄
膜を得ることができる。
ムによりルツボ内の蒸着材料を溶融して走行するベース
フィルム上に薄膜を製造する方法において、電子ビーム
が電子銃により発生され、電子銃の射出口中心がルツボ
の内側底面よりも下方に位置する。これにより、蒸着材
料の蒸気によって電子銃の射出口が汚れることを抑える
ことができ、また蒸発量の変動を防ぐことができる、か
くしてベースフィルム長手方向に一様な膜厚を有する薄
膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薄膜製造方法を具現化するための
真空蒸着装置の一例を示す概略図である。
真空蒸着装置の一例を示す概略図である。
11:真空蒸着装置 12:ピアスガン 13:ルツボ 14:蒸着材料 15:ベースフィルム 16:巻き出しロール 17:巻き取りロール 18:キャンロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野谷 博英 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 電子ビームによりルツボ内の蒸着材料を
溶融することにより、走行するベースフィルム上に薄膜
を製造するための方法であって、電子銃の射出口中心が
前記ルツボの内側底面よりも下方に位置することを特徴
とする薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 前記電子銃の射出口中心が前記ルツボの
内側底面よりも下側に位置し、前記射出口中心と前記内
側底面の間の垂直方向の距離dが0<d≦300cmの範囲
にあることを特徴とする、請求項1の薄膜の製造方法。 - 【請求項3】 前記距離dが5〜100cmの範囲にあるこ
とを特徴とする、請求項1又は2に記載の薄膜の製造方
法。 - 【請求項4】 前記電子銃がピアスガンであることを特
徴とする、請求項1〜3の何れか1の薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15471197A JPH116055A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15471197A JPH116055A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 薄膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH116055A true JPH116055A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15590297
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15471197A Pending JPH116055A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH116055A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003089867A (ja) * | 2001-09-18 | 2003-03-28 | Toppan Printing Co Ltd | 蒸着薄膜の製造方法 |
-
1997
- 1997-06-12 JP JP15471197A patent/JPH116055A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003089867A (ja) * | 2001-09-18 | 2003-03-28 | Toppan Printing Co Ltd | 蒸着薄膜の製造方法 |
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