JPS5848228B2 - キレ−ト層を有する塗膜の形成方法 - Google Patents

キレ−ト層を有する塗膜の形成方法

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JPS5848228B2
JPS5848228B2 JP7951676A JP7951676A JPS5848228B2 JP S5848228 B2 JPS5848228 B2 JP S5848228B2 JP 7951676 A JP7951676 A JP 7951676A JP 7951676 A JP7951676 A JP 7951676A JP S5848228 B2 JPS5848228 B2 JP S5848228B2
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epoxy resin
chelate
curing agent
water
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博 高田
博治 佐々木
和義 常田
正明 林
信博 釼持
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Dai Nippon Toryo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はキレート形成能を有するエポキシ樹脂組戊物か
ら得られた塗膜表面上に、鉄キレート層を形成させる方
法に関するものである。
従来、塗料用として使われているビヒクルは、不飽和脂
肪酸、アルキド系、オレフイン系、ジエン系、アクリル
系、ポリエステル系、エポキシ系、ウレタン系又はそれ
らの共重合体系樹脂など多岐にわたっている。
なかでも、エポキシ樹脂はその秀れた物理性(密着性、
硬度→及び化学性(耐化学薬品性)のためにその需要は
高まる一方である。
また近年塗料としては危険性のないもの、例えば引火性
の低いものあるいは人体に対する毒性のないものが要求
されている。
その一つとしてエポキシ樹脂を水に分散、乳化あるいは
溶解させて用いる。
いわゆる水系エポキシ樹脂塗料が開発されている。
このような水系エポキシ樹脂被覆組成物の公知例として
は、例えば米国特許第2811495号、同第2899
397号、同第3324041号、同第3355409
号、同第3449281号及び同第3640926号等
としてすでに知られている。
この池多くの水系エポキシ樹脂塗料が研究、開発されて
いるが、未だ溶剤型被覆組成物に比して耐湿性、耐食性
、物理性などの点で十分ではない。
これらの改良法として、例えばその耐食性向上のために
シアナミド鉛、亜酸化鉛、塩基性クロム酸鉛、鉛丹、ス
トロンチウムクロメート、ジンククロメートなどの防錆
顔料を添加することが提案されてはいるが公害の観点か
らは好ましくないとされている。
更に公知の水系エポキシ樹脂塗料は高湿度下における密
着性をはじめとする種々の物理的性質についても必ずし
も満足出来るものではない。
このように、従来から汎用されている有機溶剤を多量に
使用した溶剤系塗料にほマ匹敵するか、あるいはそれ以
上の性能を有する無公害性水系エポキシ樹脂塗料はまだ
得られていないのが現状である。
一方、ピロガ゛ロールなどの多価フェノール類、フェノ
ールカルボン酸類、クロム錯塩類、フタロシアニン類、
ピリジン類及びこれらの誘導体等のキレート結合性能を
有する化合物を塗料に配合し塗布後に素地の鉄面とキレ
ート化反応を行わしめ、その塗膜性能を改良しようとす
る試みが古くから行われていた。
古くはアマ二油系樹脂あるいは乾性油にタンニンを単に
添加した溶剤型塗料が知られている(英国特許第826
564号、同第826566号)。
その後R,. N.ホルクナー(F aulknet
)等によって、植物油、脂肪酸エステル、アルキド樹脂
、植物油変性エポキシエステル樹脂、あるいは植物油変
性ポリアミド樹脂にカテコール、ピロガロール、没食子
酸あるいは没食子酸エステルを金属アルコキサイドのよ
うな触媒を用いて共有結合により導入した溶剤系1液型
塗料が開発され、之等の塗料は例えば英国特許第104
5118号、米国特許第3304276号、同第332
1320号及びOil and Colour Ohe
−mi s t ’ s Associ at ion
発行のJournal of the Oiland
Colour Chemists’ Associat
ion第50巻、第524頁(1967)等に発表され
ている。
又英国特許第1114400号にはスチレンーアリルア
ルコール共重合体に没食子酸エステルを反応させた組成
物が発表されている。
更にエポキシ樹脂を用いたキレート形成能を有する組成
物も知られている。
例えば、エポキシ樹脂中エポキシ基の一部を一塩基性脂
肪酸で変性し残ったエポキシ基とキレート形成能を有す
る、2以上の隣接するフェノール性水酸基を有し、かつ
L+lMの遊離のカルボキシル基を有する脂肪酸誘導体
とを反応させたキレート形成樹脂(特公昭48−243
9)、アミン価10以下のポリアミド樹肪とエポキシ樹
脂の反応物の残存エポキシ基に没食子酸を反応させて得
られるキレート形成能を有するエポキシーポリアミド樹
脂とリン酸系化合物から成る組成物(特開昭48−17
443)、エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部とサリチ
ル酸、没食子酸又はこれらのエステル化物とを反応させ
て得られる部分エステル化物に更にエポキシ樹脂、ビニ
ル樹脂、フッ素樹脂などを加えてなる有機溶剤で希釈し
た1液型あるいは2液型(アミン系硬化剤使用)塗料(
特公昭49−4811,特開昭48−56227、特開
昭48−56228、特開昭49−122538、特開
昭49−1.22597)等が知られている。
しかし、これらはいずれも有機溶剤を使用する溶剤系塗
料に関するものであるから、安全性や無公害性の面で好
ましくなく、しかもこれらは全て主剤であるエポキシ樹
脂をキレート形成能を有する化合物で変性したものであ
る。
即ちエポキシ樹脂中のエポキシ基の全てもしくは1部を
、キレート形成能を有する化合物とを反応させて得られ
る1液型もしくは2液型の組成物であり、エポキシ基の
減少によりエポキシ樹脂の特性を著しく低下させるもの
であった。
一方、キレート形成能を有する水系塗料も知られている
例えば、スチレンーブタジエン共重合体をエポキシ化し
た組成物をビヒクルとしたもの(特開昭49−8598
)、アクリル系共重合体あるいはスチレンーブクジエン
共重合体エマルジョンに没食子酸エステルを添加した組
成物(特公昭48−14412)等が挙げられるが、之
等の水系塗料によっては十分な防食性能を有する塗膜を
得る事が出来ない。
本発明者らは、すでにキレート形或能を有する水系エポ
キシ樹脂組戒物を鉄素地面に塗布することにより鉄素地
面とキレート化反応を起こし、耐湿性、耐食性の著しく
優れた塗膜を得る水性エポキシ樹脂組成物を提案した(
特願昭50−19332、同50−127203)。
其の後の研究によりキレート形或能を有する硬化剤とエ
ポキシ樹脂から成る組成物を被塗物に塗布後、塗膜表面
に存在するフェノールカルボン酸類と鉄化合物とを反応
させて鉄キレート層を形成させることによって塗膜性能
を一段と向上させ得ることを見い出し、本発明に到達し
たのである。
本発明は耐湿性、耐促進塩水浸漬性などの防食性にすぐ
れ、しかも上塗り適性が良好な塗膜を提供することを目
的とするものである。
即ち、本発明は、 1)一分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有す
るエポキシ樹脂の水分散物と、 11)一分子中に少なくとも活性水素原子を有する2個
以上の窒素原子を含有するアミン系硬化剤にフェノール
カルボン酸類を結合して得られたキレート形成能を有す
るアミノ系硬化剤、とから成る水系エポキシ樹脂組成物
を被塗物上に塗布、乾燥後、得られた塗膜表面を鉄化合
物水溶液で処理することを特徴とする表面に鉄キレート
層を有する塗膜の形成方法に関する。
本発明に使用される「一分子中に少なくとも2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ樹脂」としては次のような
ものが例示される。
ビスフェノール型エポキシ樹脂として、一般に市販され
ているシェル化学■製の商品名エピコート828、同8
34、同836、同1001、同1004、同DX−2
55;チバガイギー■製の商品名アラルダイl−GY−
260;ダウ・ケミカル■製の商品名DER330、同
331、同337;大日本インキ化学工業■製の商品名
工ピクロン800、同830;ノボラツク型エポキシ樹
脂として例えばダウ・ケミカル■製の商品名DEN43
1、同438;ポリグリコール型エポキシ樹脂として
例えば、チバガイギー■製の商品名アラルダイトCT5
08;ダウ・ケミカル■製の商品名DER732、同7
36;エステル型エポキシ樹脂として、例えば大日本イ
ンキ化学工業■製の商品名工ピクロン200、同400
;エポキシ化ポリブタジエンとして、日本曹達■製の商
品名BF−1000 ;エポキシ化油としてアデカ・ア
ーガス化学■製の商品名アデカ・サイザーQ−180、
同0−130P;などを挙げることが出来る。
更に、これらの例示せられた化合物から、容易に類推さ
れるエポキシ系化合物ならびに上記エポキシ樹脂の誘導
体も本発明の範囲内に含まれることに留意すべきである
例えば、ポリオール型エポキシ樹脂、肪環式エポキシ樹
脂、ハロゲン含有エポキシ樹脂、シリコン変性エポキシ
樹脂なども本発明に用いて秀れた効果を得る事が出来る
これらエポキシ樹脂は単体でもしくは之等の二種以上の
混合物として使用される。
前記エポキシ樹脂は常温において液状であることが水分
散性を良好にするために好ましいが、常温で固体のエポ
キシ樹脂であっても、液状のエポキシ樹脂との併用、あ
るいは少量の水溶性溶剤の添加により良好に使用し得る
更に常温で固体のエポキシ樹脂を水中に乳化し易くする
ため、あるいは作業性、塗膜性能、塗膜状態を改良する
ために、必要に応じて分子中にエポキシ基を1個有する
モノエポキシ化合物を前記エポキシ樹脂に対して20重
量パーセントまで併用することが出来る。
該モノエポキシ化合物としては、例えばアリルグリシジ
ルエーテル、2−エチルへキシルグリシジルエーテル、
メチルグリシジルエーテル、プチルグリシジルエーテル
、フエニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、
シクロヘキセンオキサイド、エビクロルヒドリン、ある
いは前記分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂を脂肪酸などで変性した1個のエポキシ基を有す
る化合物などが挙げられる。
本発明において使用するエポキシ樹脂は水分散物の状態
で用いられるが、該水分散物とは、水媒体中にエポキシ
樹脂が乳化しているものをいい、一般的にはアニオン系
および/またはノニオン系の界面活性剤の存在下で、水
とエポキシ樹脂とを激しく攪拌することによって得られ
る。
本発明の水分散物には、前記の乳化状態のもののほかに
水にエポキシ樹脂が一部溶解しているものも併用できる
しかし水に溶解した場合のエポキシ基は開環しやすく十
分な塗膜性能を示さなくなるので使用する場合は注意す
ることが必要である。
前記アニオン系の界面活性剤としては脂肪酸の金属塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩〔例えば花王アトラス■
製、商品名ネオペレツクス05〕高級アルコールの硫酸
エステル〔例えば花王アトラス■製、商品名エマール1
0〕などが挙げられる。
また、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル〔例えば花王アトラス■製、商品
名エマルゲン108]、ソルビット誘導体〔例えば花王
アトラ入■製、エマゾール1130:]、ポリオキシエ
チレンアルキル・フエニル・エーテル〔例えば日本乳化
剤■製、商品名ニューコール710、同714、同72
3〕、ポリオキシエチレンアノレキノレエステノレ〔例
えば日本乳化剤■製、商品名ニューコール150〕など
を挙げることができる。
前記のような界面活性剤は必要に応じ、単独または2種
以上の混合系で使用され、添加量は界面活性剤およびエ
ポキシ樹脂の種類によって異なる。
界面活性剤を必要量以上に使用すると塗膜の耐水性が低
下するなどの好ましくない影響を与えるので分散安定性
を考慮した上で出来るだけ少量にすることが望ましい。
一般的には、エポキシ樹脂に対して0.1〜20重量パ
ーセントの界面活性剤が添加される。
このようにして、エポキシ樹脂、40重量パーセント前
汝を水中に分散させた水分散物(主剤)を得る。
該エポキシ樹脂主剤には必要に応じて、タルク、沈降性
硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの体質顔料、黄鉛、
カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、リン片
状酸化鉄、アルミニウム粉末、群青、フタロシアニンブ
ルー、鉄黒などの着色顔料、ガラスファイバー、ガラス
フレーク、雲母粉、合成シリカ、アスベストなどの補強
顔料、その他増粘剤、防錆剤、あるいは無公害防錆顔料
、消泡剤、湿潤剤、沈澱防止剤、硬化促進剤などを添加
することが出来る。
前記防錆剤あるいは無公害防錆顔料としては、従来公知
の亜硝酸ソーダ、リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸
亜鉛、モリブデン酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、リン鉄
などが挙げられる。
又、硬化促進剤としてはフェノール、クレゾール、ノニ
ルフェノール、ビスフェノールA,サリチル酸、レゾル
シン、ヘキサメチレンテトラミン、2,4.6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジ
アミンなどが挙げられる。
特に三級アミンを用いた場合低温硬化性に効果がある。
更に本発明においては、組成物の塗布作業性、※※塗膜
性能、塗膜の表面状態などの改良のため、前記エポキシ
樹脂に対して20重量パーセント以下の池の樹脂を併用
することが出来る。
之等の併用樹脂としては、例えばアルキド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ウレタン化油、キシレン樹脂、歴青質等が
あげられる。
一方、本発明に使用される「一分子中に少なくとも活性
水素を有する2個以上の窒素原子を有するアミノ系硬化
剤」とは、通常エポキシ樹脂用の硬化剤として使用され
ているアミンアダクト樹脂ポリアミド樹脂、ポリアミン
等のアミノ系化合物を用いる事が出来る。
前記ポリアミド樹脂はダイマー酸(一般の工業製品はモ
ノマー酸約3%、ダイマー酸約85%、トリマー酸を約
12%含有する)とエチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、あるいはメタフェニレンジアミンなどのポリア
ミン類との縮合生成物である。
例えば一般に市販されている富士化成工業■製商品名ト
ーマイドY−25、同245、同2400、同2500
;第一ゼネラル■製商品名ゼミナド2000、バーサ
ミド115、同125%DSX−1280;三和化学■
製商品名サンマイド320、同330:シエル化学■製
商品名エビキュア−3255、同4255等が挙げられ
る。
又前記アミンアダクト樹脂は、ビスフェノール型エポキ
シ樹脂等の前記したエポキシ樹脂とエチレンジアミン、
ジエチレントリアミンあるいはメタフエニレンジアミン
などのポリアミン類との付加生成物である。
例えば一般に市販されている富士化成工業■製商品名ト
ーマイド238、フジキュア−202;旭電化■製商品
名アデカハードナーEH−531等が挙げられる。
更に前記アミンアダクトとしては、プチルグリシジルエ
ーテル、バーサチツク酸のグリシジルエステル、あるい
はビスフェノール型エポキシ樹脂等と例えば次式で示さ
れる複素環状ジアミンとの付加生成物もある。
例えば一般に市販されている味の素■製商品名エポメー
ト13−002、同C!−002、同3005;の如き
ものがある。
これらの硬化剤は目的に応じて一種もしくは二種以上の
脛合物として使用される。
前記アミノ系硬化剤はキレート形成能を有する化合物と
結合し、更にエポキシ樹脂と橋かけ反応を行なうため一
分子中に活性水素を有する少なくとも二個以上の窒素原
子を有することが必要である。
該硬化剤に関しては、特にその池の制限はないが水に分
散させる関係上、アミン価として100以上であること
が好ましい。
但し硬化剤のアミン価が極めて大きくなると主剤として
のエポキシ樹脂と混合した後の可使時間が短かくなると
いう制約が生じる。
又、硬化剤の粘度も塗料性能、塗膜性能に大きい影響を
与える。
一般に粘度の高い硬化剤を用いるほど塗装作業性も悪く
なり、可使時間も短かくなる。
それは少量の水溶性溶剤を加えることによって改善する
ことが可能である。
該水溶性溶剤としてはメタノール、エタノールなどのア
ルコール類、エチレングリコール七ノエチルエーテル、
エチレンクリコールモノブチルエーテルなどのエーテル
類が含まれる。
本発明においては前記アミノ系硬化剤にキレート形成能
を有する化合物を結合して用いる。
キレート形或能を有する化合物としては没食子酸、プロ
トカテキュ酸及びこれらのアルキルエステル等のフェノ
ールカルボン酸類があげられる。
本発明に用いるキレート形成能を有するアミン系硬化剤
は上記のキレート形成能を有する化合物をアミノ系硬化
剤に塩としてイオン結合するか又はキレート形成能を有
する化合物のカルボキシル基がアミノ系硬化剤のアミノ
基などの活性水素と縮合して酸アミドとして共有結合せ
られたものである。
キレート形成能を有する化合物、即ちフェノールカルボ
ン酸類が塩としてアミノ系硬化剤に導入される場合はプ
ロトカテキュ酸、没食子酸などが用いられる。
またキレート形成能を有する化合物が酸アミドとしてア
ミン系硬化剤に結合して導入される場合は、プロトカテ
キュ酸、没食子酸及びプロトカテキュ酸エチル、プロト
カテキュ酸プロビル、没食子酸メチル、没食子酸エチル
、没食子酸プロピル没食子酸イソアミル、没食子酸ラウ
リル等のアルキル基中の炭素数が1〜12個のプロトカ
テキュ酸又は没食子酸のアルキルエステルが使用される
プロトカテキュ酸及び没食子酸は次のような構造式を有
するものである。
即ち、カルボキシル基1個を有する多価フェノール化合
物でしかもカルボキシル基に対して3,4,5の位置に
少くとも2個の水酸基を有するものである。
一般にカルボキシル基に対して3,4.5の位置以外に
フェノール性水酸基を有していてもその効果は極めて少
ない。
前記フェノールカルボン酸類は、アミノ系硬化剤固型分
に対し、5〜30重量パーセント、好ましくは10〜2
5重量パーセントの割合で用いられる。
前記割合においてキレート形或能を有する化合物が5重
量パーセント以下になると本発明の目的とする効果はあ
まり期待できず、一方、30重量パーセント以上になる
と容易に分散できないばかりでなく必要以上のキレート
が形成され、得られた塗膜が硬く、もろくなり、又耐湿
性も低下するばかりでなく不経済でもあり好ましくない
本発明におけるフェノールカルボン酸類を前記アミノ系
硬化剤に結合させるには次のようにして行う。
まず第一の方法としては、フェノールカルボン酸類とア
ミノ系硬化剤とを水の存在下で混合し、常温から100
℃までの任意の温度で攪拌混合する。
かくすることによりフェノールカルボン酸類中のカルボ
キシル基とアミノ系硬化剤中の活性水素原子を有する窒
素原子がイオン結合により塩を形成し、安定な反応生成
物が得られる。
又池の方法としてはフェノールカルボン酸類と前記アミ
ノ系硬化剤を、生成する水あるいはアルコールを系外に
除去しつ\100〜240゜Cまでの温度で、所定の縮
合水あるいはアルコールが得られるまで(通常2〜10
時間)、窒素ガス等の不活性ガスの存在下で加熱攪拌す
る。
かくすることにより、フェノールカルボン酸類が縮合し
てアミノ系硬化剤中に導入された反応生或物が得られる
前記の如くして得られたキレート形成能を有するアミノ
系硬化剤には、更に2〜30重量パーセントのタンニン
を混合し、キレート形成能を増大させることが出来る。
かくして得られたキレート形成能を有するアミン系硬化
剤は、前記エポキシ樹脂と架橋反応するとともに、素地
鉄面とキレート化反応もするのである。
本発明においては、前記エポキシ樹脂とキレート形成能
を有するアミン系硬化剤とは使用直前に混合する必要が
ある。
混合量比は架橋反応を有効に行わしめ、かつすぐれた塗
膜性能を得るために、通常は(主剤中のエポキシ基の数
)/(硬化剤中の窒素原子に結合した活性水素の数)に
して1/2〜2/1が好ましい。
しかし、この割合は特に限定的なものではない。
混合後、被塗物例えば軟鋼、硬鋼などの鉄鋼材料の脱脂
面、化成処理面、錆面、湿潤面、溶接部あるいは亜鉛メ
ッキ板、スズメッキ板、アルミニウム板、銅板などの非
鉄材料、もしくはショッププライマー(例えばウオツシ
ュプライマー、ジンクリツチプライマーなど)などのプ
ライマー塗膜上に塗装される。
塗装は刷毛塗り、エアースプレー塗装、エアレススプレ
ー塗装、ロールコーター塗装などの一般的な方法で行わ
れる。
前記塗布後、温度10〜150℃、相対湿度97%以下
の条件で自然乾燥、あるいは強制乾燥などにより乾燥し
、塗膜を得る。
ついで、本発明の方法においては前記の如くして得られ
た塗膜を鉄化合物水溶液により処理する。
前記塗膜は、必要とする性能を満たすために乾燥膜厚と
して少なくとも50ミクロンであることが好ましい。
本発明に使用される鉄化合物としては種々のものがある
が、例えば塩化第一鉄、塩化第二鉄、クエン酸鉄、酢酸
鉄、臭化第一鉄、臭化第二鉄、シュウ酸鉄、硝酸第一鉄
、硝酸第二鉄、水酸化鉄、硫酸鉄、硫酸第一鉄アンモニ
ウム、硫酸第二鉄アンモニウム等を用いる事が出来る。
ただし、その池の鉄化合物でも前記フェノールカルボン
酸類とキレートを形成せしめうるものであれば、使用し
ても伺ら差し支えない。
前記鉄化合物は一種もしくは二種以上の混合物の水溶液
として用いられる。
又、前記鉄化合物は、フェノールカルボン酸類とキレー
ト化反応を行わしめる関係上、イオン化され易いものが
好ましく、従って水溶性のものを用いるのが好ましい。
前記鉄化合物水溶液の濃度は通常1〜50重量パーセン
トで使用される。
前記濃度において1重量パーセント以下になると、鉄化
合物水溶液中の鉄イオン濃度が少なくなり、塗膜表面に
存在するキレート形成能を有するフェノールカルボン酸
類とのキレート化反応が行われにくくなるため、本発明
の目的とする効果が余り期待出来ない。
一方、濃度が50重量パーセント以上になると水溶化が
困難になったり、また該鉄化合物水溶液で塗膜を処理す
る際の作業性が困難となったりする。
また未反応の鉄化合物の処理も困難となるので好ましく
ない。
前記本発明における鉄化合物水溶液での塗膜の処理方法
としては、例えば鉄化合物水溶液中へのデイッピング法
、あるいは鉄化合物水溶液を刷毛塗リ、エアースプレー
塗布、シャワー塗布、ロールコーター塗布する方法など
が挙げられる。
前記鉄化合物水溶液による処理は、水系エポキシ樹脂組
戒物を塗布、乾燥後行うのであるが、該乾燥が加熱等の
強制乾燥による場合は乾燥直後に処理することがより好
ましく、又乾燥が常温乾燥による場合は24時間経過以
後に処理することが好ましい。
つまり、塗膜が湿潤状態にある場合の処理を除けば、い
つ行ってもよいが、塗膜が完全硬化後長時間経過してか
ら処理する場合は処理時間が長くなるのであまり好まし
くないのである。
鉄化合物水溶液による処理は、該水溶液の温度を約lO
〜50℃とし、時間は60分以内で行うことが好ましい
しかし、これらの温度、時間に限定されるものではない
該処理後、常温乾燥もしくは強制乾燥することにより、
前記塗膜表面に存在するフェノールカルボン酸類と鉄化
合物水溶液中の鉄イオンがキレート化反応をおこし、塗
膜表面に黒褐色の鉄キレート層を形成するのである。
更に前記処理後、必要により過剰の鉄化合物を洗浄する
目的で水洗を行ってもよい。
かくして得られた塗膜は、鉄素地面に近い層に存在する
フェノールカルボン酸類は素地鉄面とキレート化反応し
、又塗膜表面層に存在するフェノールカルボン酸類は鉄
化合物水溶液中の鉄イオンとキレート化反応したもので
あり、従って耐湿性、耐促進塩水浸漬性などの防食性に
著しく優れ、かつ上塗り塗料との密着性あるいは上塗り
適性の優れた塗膜となるのである。
以下本発明の詳細を実施例により説明する。
「部」又は「パーセント」は「重量部」又は「重量パー
セント」をもって示す。
実施例 1 タルク30部、沈降性硫酸バリウム10部、ベンガラ1
0部、水30部をデイスパーを用いて攪拌脛合した。
ビスフェノール型エポキシ樹脂〔シェル化学■製の商品
名エピコート828、エポキシ当量1 84−1 94
320部をノニオン系界面活性剤〔日本乳化剤■製の
商品名ニューコールN723]2部を用いて、水8部中
に乳化させた。
得られたエポキシ樹脂エマルジョンを上記顔料混合物と
混合して主剤とした。
一方、ポリアミド樹脂〔富士化成工業■製の商品名トー
マイド2500;アミン価330±20〕100部、没
食子酸15部、水50部を常温で1時間攪拌混合し、キ
レート形成能を有するアミノ系硬化剤を得た。
前記主剤とキレート形成能を有するアミン系硬化剤を8
471 6 (重量比)の割合で混合して本発明に用
いるキレート形成能を有する水系エポキシ樹脂組或物を
得た。
該組成物を10〜20ボイズ〔リオン粘度計(ローター
A1)〕になるよう水で希釈した後、サンドブラスト板
(1.6x50xl50双)上にエアースプレー塗装し
、3日間恒温室(20℃、75%RH)中で乾燥して1
50ミクロンの硬化塗膜をえた。
かくして被覆されたサンドブラスト板を塩化第二鉄20
%水溶液中(液温20℃)に15分間浸漬せしめると、
塗膜表面は黒褐色を呈し、キレート化反応が行われたこ
とを示した。
ついで水洗後、4日間恒温室(20℃、75%RH)中
で乾燥して、性能試験を行った。
かくして得られた塗膜の性能試験結果を第1表に示した
一方、各種上塗り塗料に対する適性を調べたがその結果
は優れたものであった。
実施例 2 実施例1の組成物を使用し、同様の方法で150ミクロ
ンの硬化塗膜を得た。
前記実施例1と同様に硫酸第一鉄アンモニウム15%水
溶液中(液温20℃)に15分間浸漬すると塗膜表面は
キレート化反応が行なわれたことを示す黒褐色を呈した
ついで水洗後、4日間恒温室(20゜C、75%RH)
中で乾燥して、性能試験を行った。
塗膜の性能試験結果を第1表に示した。
実施例 3 供試組成物の主剤は実施例1と同様の方法で調製した。
一方、ポリアミド樹脂〔実施例1と同一〕80部、アミ
ンアダクト樹脂〔旭電化■製の商品名アデカハードナー
EH531;活性水素当量110〕20部、没食子酸2
0部、水50部を40℃で1時間攪拌混合し、キレート
形成能を有するアミノ系硬化剤組成物を得た。
前記主剤とキレート形成能を有するアミノ系硬化剤を8
371 7 (重量比)の割合で混合して本発明に用
いるキレート形成能を有する水系エポキシ樹脂組成物を
得た。
該組成物を水で粘度調製した後、#80サンドペーパー
で研磨した磨き軟鋼板(0.8x70x1 5 0M)
上に刷毛塗りし、3日間恒温室(20℃、75%RH)
中で乾燥させ150ミクロンの硬化塗膜をえた。
該塗膜上に刷毛を用いて塩化第一鉄15%水溶液を室温
(20℃)で塗布し、20分間放置すると、塗膜表面は
キレート化反応が行われたことを示す黒褐色を呈した。
ついで水洗債、4日間恒温室(20℃、75%R,H)
中で乾燥して性能試験を行なった。
塗膜の性能試験結果を第1表に示した。
実施例 4 供試組成物の主剤は実施例1と同様の方法で調製した。
一方、ポリアミド樹脂〔第一ゼネラル■製の商品名DS
X−1280;アミン価220〕100部と没食子酸n
−プロビル15部を140〜150゜Cの温度で、不活
性ガス存在下で(窒素ガス)脱アルコール反応を行い、
留去物がなくなった時点で反応を終了し、キレート形成
能を有するアミン系硬化剤を得た。
該アミノ系硬化剤100部をエチレングリコールモノブ
チルエーテルに溶解させて不揮発分70%に調節した硬
化剤溶液とした。
前記主剤とキレート形成能を有するアミン系硬化剤溶液
を8 4/1 6 (重量比)の割合で混合して本発明
に用いるキレート形成能を有する水系エポキシ樹脂組成
物を得た。
該組成物を水で粘度調整した後、磨き軟鋼板(実施例3
と同一)上に刷毛塗りし、5日間恒温室(20℃、75
%RH)中で乾燥させ、150ミクロンの硬化塗膜をえ
た。
該塗膜を刷毛を用いて硫酸第二鉄アンモニウム25条水
溶液により室温(20℃)で処理し、30分間放置する
と、塗膜表面はキレート化反応が行なわれたことを示す
黒褐色を呈した。
ついで水洗後、更に2日間恒温室(20℃、75%RH
)中で乾燥して性能試験を行なった。
塗膜の性能試験結果を第1表に示した。
比較例・1 主剤については実施例1と同様にして調製したものを使
用した。
硬化剤組成物は実施例1で使用したポリアミド樹脂10
0部および水50部を室温で1時間攪拌混合することに
よって作製した。
前記主剤と硬化剤組成物を85/15(重量比)の割合
で混合した。
該組成物を用いて実施例1と同様にして塗膜を形成させ
、更に、塩化第二鉄水溶液で処理せしめた債、塗膜の性
能試験を行ない、その結果を第2表に示した。
比較例 2 供試組成物については、比較例1で使用されたものを用
いた。
該組成物を用いて実施例2と同様にして塗膜を形成させ
、更に硫酸第一鉄アレモニウムl5%水溶液で処理せし
めた後、塗膜の性能試験を行ない、その結果を第2表に
示した。
比較例 3 主剤については実施例1と同様にして調製したものを使
用した。
硬化剤組或物は実施例3で使用したポリアミド樹脂80
部、アミンアダクト樹脂20部および水50部を40℃
で1時間攪拌混合することによって作製した。
前記主剤と硬化剤組成物を84716(重量比)の割合
で混合した。
該組成物を用いて実施例3と同様にして塗膜を形成させ
、更に塩化第一鉄15%水溶液で処理せしめた後、塗膜
の性能試験を行ない、その結果を第2表に示した。
比較例 4 主剤については実施例1と同様にして調製したものを使
用した。
硬化剤は実施例4で使用したポリアミド樹脂をエチレン
グリコールモノブチルエーテルで不揮発分70%に調節
したものを用いた。
前記主剤と硬化剤躊液を8 3/1 7 (重量比)の
割合で混合した。
該混合物を用いて実施例4と同様にして塗膜を形成させ
、更に硫酸第二鉄アンモニウム25%水溶液で処理せし
め′た後、塗膜の性能試験を行ない、その結果を第2表
に示した。
注1)50℃、97%RH以上の状態に放置し、塗膜に
サビ又はフクレが発生しはじめるまでの時間を示した。
注2)JIS−Z−2371塩水噴霧試験法により試験
を行ない、フクレが発生しはじめるまでの時間を示した
注3)塩化ナトリウム5051、30%過酸化水素水5
g、酢酸10mlを水ll中に溶解させ、その溶液中に
60℃で8時間、更に室温で16時間浸漬したものを1
サイクルとし、塗膜にフクレ、サビ、樹脂溶出が出はじ
めるまでのサイクル数を示した。
前記塗膜性能試験結果より明らかに、本発明の方法によ
り得られた塗膜は耐湿性、耐塩水噴霧性、促進塩水浸漬
性において優れた性能を示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 11)一分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有
    するエポキシ樹脂の水分散物と、ID 一分子中に少
    なくとも活性水素原子を有する2個以上の窒素原子を含
    有するアミノ系硬化剤にフェノールカルボン酸類を結合
    して得られたキレート形成能を有するアミン系硬化剤、
    とから成る水系エポキシ樹脂組成物を被塗物上に塗布、
    乾燥後、得られた塗膜表面を鉄化合物水溶液で処理する
    ことを特徴とする鉄キレート層を有する塗膜の形成方法
    。 2 フェノールカルボン酸類はプロトカテキュ酸、没食
    子酸、アルキル基中の炭素数が1〜12個のプロトカテ
    キュ酸又は没食子酸のアルキルエステルの1種もしくは
    2種以上の混合物である特許請求の範囲第1項記載の塗
    膜の形或方法。 3 鉄化合物は塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄ア
    ンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウムの1種もしくは2
    種以上の混合物である特許請求の範囲第1項記載の塗膜
    の形成方法。 4 鉄化合物水溶液の濃度は1〜50重量パーセントで
    ある特許請求の範囲第1項記載の塗膜の形成方法。
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